法務委員会

2018-06-01 衆議院 全157発言

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会議録情報#0
平成三十年六月一日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 平口  洋君
   理事 大塚  拓君 理事 門  博文君
   理事 田所 嘉徳君 理事 藤原  崇君
   理事 古川 禎久君 理事 山尾志桜里君
   理事 源馬謙太郎君 理事 國重  徹君
      安藤  裕君    井野 俊郎君
      上杉謙太郎君    上野 宏史君
      鬼木  誠君    勝俣 孝明君
      門山 宏哲君    神田  裕君
      菅家 一郎君    城内  実君
      黄川田仁志君    谷川 とむ君
      中曽根康隆君    古川  康君
      古田 圭一君    本田 太郎君
      三ッ林裕巳君    宮路 拓馬君
      山下 貴司君    和田 義明君
      逢坂 誠二君    松田  功君
      松平 浩一君    階   猛君
      柚木 道義君    大口 善徳君
      藤野 保史君    串田 誠一君
      重徳 和彦君
    …………………………………
   法務大臣         上川 陽子君
   法務副大臣        葉梨 康弘君
   法務大臣政務官      山下 貴司君
   最高裁判所事務総局経理局長            笠井 之彦君
   最高裁判所事務総局家庭局長            村田 斉志君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 大賀 眞一君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 山内 由光君
   政府参考人
   (法務省大臣官房司法法制部長)          小出 邦夫君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    辻  裕教君
   政府参考人
   (法務省矯正局長)    富山  聡君
   政府参考人
   (法務省保護局長)    畝本 直美君
   政府参考人
   (法務省入国管理局長)  和田 雅樹君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 大鷹 正人君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           瀧本  寛君
   政府参考人
   (スポーツ庁審議官)   藤江 陽子君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           小林 洋司君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           小林 一久君
   政府参考人
   (国土交通省海事局次長) 大坪新一郎君
   法務委員会専門員     齋藤 育子君
    —————————————
委員の異動
六月一日
 辞任         補欠選任
  菅家 一郎君     上杉謙太郎君
  小林 茂樹君     勝俣 孝明君
  谷川 とむ君     本田 太郎君
  古川  康君     古田 圭一君
  和田 義明君     宮路 拓馬君
同日
 辞任         補欠選任
  上杉謙太郎君     三ッ林裕巳君
  勝俣 孝明君     小林 茂樹君
  古田 圭一君     古川  康君
  本田 太郎君     谷川 とむ君
  宮路 拓馬君     和田 義明君
同日
 辞任         補欠選任
  三ッ林裕巳君     菅家 一郎君
    —————————————
五月二十八日
 共謀罪法の廃止に関する請願(池田真紀君紹介)(第一二八〇号)
 同(阿部知子君紹介)(第一三六四号)
 同(山内康一君紹介)(第一三九四号)
 法務局・更生保護官署・入国管理官署及び少年院施設の増員に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一三三〇号)
 同(大口善徳君紹介)(第一三三一号)
 同(笠井亮君紹介)(第一三三二号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一三三三号)
 同(志位和夫君紹介)(第一三三四号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一三三五号)
 同(田村貴昭君紹介)(第一三三六号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一三三七号)
 同(畑野君枝君紹介)(第一三三八号)
 同(藤野保史君紹介)(第一三三九号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一三四〇号)
 同(宮本徹君紹介)(第一三四一号)
 同(本村伸子君紹介)(第一三四二号)
 同(逢坂誠二君紹介)(第一三六六号)
 外国人住民基本法の制定に関する請願(阿部知子君紹介)(第一三五〇号)
 治安維持法犠牲者に対する国家賠償法の制定に関する請願(生方幸夫君紹介)(第一三五一号)
 同(小沢一郎君紹介)(第一三五二号)
 同(逢坂誠二君紹介)(第一三五三号)
 同(岡本充功君紹介)(第一三五四号)
 同(奥野総一郎君紹介)(第一三五五号)
 同(菅直人君紹介)(第一三五六号)
 同(岸本周平君紹介)(第一三五七号)
 同(櫻井周君紹介)(第一三五八号)
 同(高木錬太郎君紹介)(第一三五九号)
 同(玉城デニー君紹介)(第一三六〇号)
 同(寺田学君紹介)(第一三六一号)
 同(中川正春君紹介)(第一三六二号)
 同(福田昭夫君紹介)(第一三六三号)
 同(神谷裕君紹介)(第一三九六号)
 同(黒岩宇洋君紹介)(第一三九七号)
 同(近藤昭一君紹介)(第一三九八号)
 同(佐々木隆博君紹介)(第一三九九号)
 同(佐藤公治君紹介)(第一四〇〇号)
 同(階猛君紹介)(第一四〇一号)
 同(関健一郎君紹介)(第一四〇二号)
 同(西村智奈美君紹介)(第一四〇三号)
 同(宮本徹君紹介)(第一四〇四号)
 民法・戸籍法の差別的規定の廃止・法改正に関する請願(阿部知子君紹介)(第一三六五号)
 共謀罪(テロ等準備罪)を即時廃止することに関する請願(宮本徹君紹介)(第一三九五号)
同月三十一日
 治安維持法犠牲者に対する国家賠償法の制定に関する請願(海江田万里君紹介)(第一四三五号)
 同(道下大樹君紹介)(第一四三六号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第一四六四号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一四六五号)
 同(武内則男君紹介)(第一四六六号)
 同(初鹿明博君紹介)(第一四六七号)
 同(松田功君紹介)(第一四六八号)
 同(柚木道義君紹介)(第一四六九号)
 同(吉田統彦君紹介)(第一四七〇号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第一五八四号)
 同(石川香織君紹介)(第一五八五号)
 同(笠井亮君紹介)(第一五八六号)
 同(川内博史君紹介)(第一五八七号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一五八八号)
 同(志位和夫君紹介)(第一五八九号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一五九〇号)
 同(田村貴昭君紹介)(第一五九一号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一五九二号)
 同(畑野君枝君紹介)(第一五九三号)
 同(藤野保史君紹介)(第一五九四号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一五九五号)
 同(宮本徹君紹介)(第一五九六号)
 同(本村伸子君紹介)(第一五九七号)
 共謀罪法の廃止に関する請願(初鹿明博君紹介)(第一四四八号)
 共謀罪(テロ等準備罪)を即時廃止することに関する請願(田村貴昭君紹介)(第一四四九号)
 裁判所の人的・物的充実に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一四五〇号)
 同(大口善徳君紹介)(第一四五一号)
 同(笠井亮君紹介)(第一四五二号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一四五三号)
 同(志位和夫君紹介)(第一四五四号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一四五五号)
 同(田村貴昭君紹介)(第一四五六号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一四五七号)
 同(畑野君枝君紹介)(第一四五八号)
 同(藤野保史君紹介)(第一四五九号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一四六〇号)
 同(宮本徹君紹介)(第一四六一号)
 同(本村伸子君紹介)(第一四六二号)
 同(柚木道義君紹介)(第一四六三号)
 同(逢坂誠二君紹介)(第一五八二号)
 同(川内博史君紹介)(第一五八三号)
 民法・戸籍法の差別的規定の廃止・法改正を求めることに関する請願(大河原雅子君紹介)(第一五八〇号)
 同(近藤昭一君紹介)(第一五八一号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件
     ————◇—————
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平口洋#1
○平口委員長 これより会議を開きます。
 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 各件調査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房審議官大賀眞一君、法務省大臣官房審議官山内由光君、法務省大臣官房司法法制部長小出邦夫君、法務省刑事局長辻裕教君、法務省矯正局長富山聡君、法務省保護局長畝本直美君、法務省入国管理局長和田雅樹君、外務省大臣官房審議官大鷹正人君、文部科学省大臣官房審議官瀧本寛君、スポーツ庁審議官藤江陽子君、厚生労働省大臣官房審議官小林洋司君、経済産業省大臣官房審議官小林一久君及び国土交通省海事局次長大坪新一郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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平口洋#2
○平口委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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平口洋#3
○平口委員長 次に、お諮りいたします。
 本日、最高裁判所事務総局経理局長笠井之彦君及び家庭局長村田斉志君から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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平口洋#4
○平口委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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平口洋#5
○平口委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。黄川田仁志君。
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黄川田仁志#6
○黄川田委員 本日、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。野党の皆さんが余りいないのでびっくりしましたが、しっかりと質問させていただきたいと思います。
 本日は、法務省が私法分野、公法分野でそれぞれ取り組む国際的な課題について御質問したいと思っております。一つは、私法分野における国際仲裁の活性化について、もう一つは、公法分野における二〇二〇年に京都で開催されますコングレスについて御質問させていただきたいと思います。
 まず、国際仲裁の活性化についてでございます。
 現在、政府は、法務省を中心に、国際仲裁の活性化に取り組んでいると聞いております。平成二十九年九月二十一日付の関係府省申合せにより、国際仲裁の活性化に向けた関係府省連絡会議が設置され、先日、中間取りまとめが発表されたと聞いております。
 そこで、お伺いします。政府が国際仲裁の活性化に取り組んでいく理由、あわせて、関係府省連絡会議の概要並びに中間取りまとめの内容を教えていただきたいと思います。
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山内由光#7
○山内政府参考人 お答えいたします。
 国際仲裁、これは国際取引をめぐる紛争解決のグローバルスタンダードになっておりまして、日本企業の海外進出を後押しするとか、あるいは海外からの投資を呼び込むに資するという観点から、我が国においてもその活性化が急務であろうというふうに承知しているところです。
 本年四月二十五日に、内閣官房副長官補を議長といたします国際仲裁の活性化に向けた関係府省連絡会議におきまして、中間取りまとめとして、国際仲裁活性化に向けて考えられる施策が作成されております。
 この中間取りまとめでございますが、国際仲裁の活性化に向けて関係府省が今後取り組むべき課題、これを明確にしたものでございます。
 具体的に申し上げますと、国際仲裁を熟知した人材の育成、仲裁手続を行う施設の整備、国際仲裁の意義や利点などに関する企業などの意識啓発や広報などの諸点について取り組むべきことがまとめられております。
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黄川田仁志#8
○黄川田委員 ありがとうございます。
 グローバル社会に向けて海外との取引が活発化されるということで、国際仲裁が必要だということでございます。私も同意見でございまして、先日、TPPの条約並びに国内関連法案も衆議院を通過しまして、このTPP11の動きもありますし、グローバル化の動きもこれはとめることはできないと思っております。
 そして、今後ますます国際的な経済取引がふえていくということは確実であると思います。これは大企業ばかりでなく、中小企業、農業においても国際取引の機会がふえてまいります。政府が国内企業の国際的経済取引を促進するために国際仲裁を活性化しようと考えているということ、これについては全く賛成でございます。
 そして、今、言及がありませんでしたが、この人材また設備、そして企業の広報啓発も含めて、国内企業による仲裁利用の活性化と第三国仲裁の活性化、この二つの活性化を進めていくというふうに中間取りまとめにあると伺っております。
 そこで、国内企業に周知して仲裁の利用の活性化をしていくのはいいんですが、今その関連の省庁も来ていらっしゃっておりますが、現在、国内には幾つかの国際仲裁機関が存在しておりまして、代表的なのは、一般社団法人日本商事仲裁協会、そして一般社団法人日本海運集会所であると認識をしております。
 現状を見てみますと、両機関ともに、日本国内企業及び第三国からの国際仲裁にかかわる利用件数は決して多いとは言えないというのが現状であると思います。
 それを踏まえまして、両機関が現状において感じている課題、そして、この両機関の大もとであります国内の商工業界また海運業界の現場が求めている国際仲裁のあり方について、関係省庁の率直な意見をお伺いしたいと思います。まず、経済産業省、お願いいたします。
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小林一久#9
○小林(一)政府参考人 お答え申し上げます。
 関係府省連絡会議におきましては、国際仲裁の活性化に向けて考えられる施策を取りまとめる際、日本商事仲裁協会や産業界から、国際仲裁の現状につきまして御意見をいただいているところでございます。
 例えば、仲裁地につきましては、そもそも自社に交渉優位性があるケースが少なく、日本を仲裁地とするような交渉ができないことが多い、人材面につきましては、英語で仲裁手続を取り仕切る人材の育成が課題である、利用促進につきましては、国際仲裁の活性化に向けたニーズを把握する上でも意識啓発が必要であるといったような御指摘があったところでございます。
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黄川田仁志#10
○黄川田委員 続きまして、国交省、お願いいたします。
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大坪新一郎#11
○大坪政府参考人 お答えいたします。
 我が国の海運事業者が当事者となる海外企業との間の契約においては、互いの権利保護の観点から、第三国を仲裁地として定めることが一般的です。
 また、歴史的には、英国が国際海運の商取引に関する法秩序の確立に努めてきた経緯から、海運分野においては英国法に基づく契約が積み重ねられてきています。このため、英国が第三国仲裁地として指定されるケースがほとんどであり、我が国が仲裁地となる例は少ないと承知しております。
 件数で申し上げますと、平成二十四年から二十八年の五カ年間の海運分野における国際仲裁の処理件数は、我が国においては年間七件から十一件の間で推移しているのに対し、英国では五百三十五件から六百三十一件で推移しております。
 我が国の海運分野における国際仲裁は、一般社団法人日本海運集会所が実施しているところでありますが、同集会所からは、国際仲裁の活性化に当たって、通訳環境や人材育成等の基盤整備が必要という意見を伺っています。
 一方、契約の当事者である国内の海運業界からは、英国を仲裁地として指定する契約がほとんどであるという現状について問題があるとは聞いておりません。
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黄川田仁志#12
○黄川田委員 ありがとうございます。
 この関係府省連絡会議の中間取りまとめ、日本国内企業による仲裁利用の活性化、そして第三国仲裁活性化、この二つの活性化を進めたいということでありますが、残念ながら、今の経産省、国土交通省の話を聞くと、なかなか道は遠いかなということを感じております。
 まず、国内の企業が日本でやる意義を余り感じていないということ、そして、特に海運業界においては、ロンドンが五百件、日本では多くて十一件という状態でございまして、現時点で既存の仲裁機関が核となってアジア有数の国際仲裁機関を目指すということはなかなか難しいかなというふうに感じております。
 法務省は、今まで以上に丁寧に、現場の声をよく聞いて、場合によってはもっと深掘りして、仲裁機関よりもっと先の企業の法務担当の本音をしっかりと聞いて、我が国が目指すべき、より具体的な国際仲裁の活性化を模索していくべきだというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
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山内由光#13
○山内政府参考人 委員御指摘のとおり、国際仲裁の活性化に当たりましては、その仲裁機関を実際に利用する我が国の企業などのニーズ、これを丁寧に調査いたしまして、その調査結果を今後の施策の基礎とすべきであろうというふうに思料しております。
 先ほどの関係府省連絡会議の中間取りまとめでは、関係省庁が更に踏み込んで検討を行うべき課題が明確にされているところでございますが、法務省といたしましては、今後、更にニーズの調査などを行いつつ、既存の仲裁機関を中核とした我が国の仲裁の活性化の方策を、関係省庁や関係機関と連携協力しつつ模索していきたいと思っております。
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黄川田仁志#14
○黄川田委員 ありがとうございます。
 模索していくということでございますが、アジアで有数の国際仲裁機関を国内につくる場合は、少なくとも、既に存在する海外の国際仲裁機関、シンガポール、香港、韓国というのが今活躍していると聞いておりますが、それらと同レベル、またそれ以上の体制をつくっていかなければならないと思っております。
 聞くところによると、企業が国際仲裁機関を選ぶ際に考える三つの指標といいますか、やはり、安く、早い、そして質がよいところを選んでいくということが当然であります。また、この三つの条件のうち、中間取りまとめの二つのアプローチ、日本国内企業による仲裁利用の活性化と第三国仲裁の活性化の推進を考えた場合に、最も重要で最も難しいことは、質の高い体制をつくることだというふうに思っております。
 この質の高いというのは人材のことでございまして、我が国においては、国際的に有名な活躍している仲裁人も見当たりませんし、また仲裁にかかわる弁護士も数多くいるということではございませんので、この質の高い体制をつくるということは、先ほど最初の方に言及がありましたが、人材を育成していくということにあるというふうに考えているところでございます。
 そこで、法曹人材育成について重要な役割を担っているのは法科大学院だというふうに思っております。この法科大学院のカリキュラム等で国際的に活躍できる法曹人材を育成するということで何か工夫をされているのか、教えていただきたいと思います。
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瀧本寛#15
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 法科大学院は、司法が二十一世紀の我が国社会において期待される役割を十全に果たすための人的基盤を確立することを目的とするプロセスとしての法曹養成の中核でございまして、国際的な紛争を解決する手段として有用性が増している国際仲裁の分野を始め社会のさまざまな分野で活躍できる人材を養成するため、特色ある教育活動を展開することが期待されております。
 こうした期待を踏まえまして、各法科大学院では、先端的な法領域に関する科目の充実が図られておりまして、国際仲裁に対応できる能力を養うことを目指し、実際の紛争事例を題材に用いた授業を開講するなど、創意工夫が行われているところでございます。
 また、例えばでございますが、慶応義塾大学では、平成二十九年四月から、法科大学院に併設されております専門職大学院として、現職の弁護士などを対象といたしますグローバル法務専攻を設置し、グローバルなフィールドで活躍できる法曹や、グローバル企業あるいは国際機関のホームスタッフの養成に取り組んでいるところでございます。
 文部科学省としましては、各法科大学院が社会の変化に対応しながらそれぞれの特色を生かして多様な教育を行い、有為な人材を育成、輩出できるよう、めり張りある予算配分などを通じて、引き続き支援をしてまいります。
 以上です。
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黄川田仁志#16
○黄川田委員 ありがとうございます。
 引き続き文科省には頑張っていただきまして、学生教育はもちろんでございますが、先ほど御紹介いただきました慶応義塾の取組のように、一度法曹界に入って再びグローバルな場で働きたいという方が、また学び直しといいますか、そういう取組も法科大学院でできるように、別機関でもいいですけれども、そのようにやっていただきたいというふうに思っております。
 次に、どういう法曹人材が望まれるかという全体的なことを考えるのは、やはり法務省の役割だというふうに思っております。
 そこで、包括的な立場として、法務省が国際的に活躍できる法曹人材の育成として取り組んでいることがありましたら、教えていただきたいと思います。
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小出邦夫#17
○小出政府参考人 お答えいたします。
 社会経済の高度化やグローバル化の進展を受けまして、我が国の法曹有資格者の活動領域は、国内にとどまらず、国境を越えた紛争にも広がっておりまして、国際分野における法曹の一層の活躍が期待されている状況にございます。
 このような観点から、今後、外国法や外国語にも精通し、国際的な分野に幅広く対応できる多様かつ専門的な法曹人材を養成し、その専門性が有効に活用されていくことは、委員御指摘のとおり重要であると認識しているところでございます。
 法科大学院を中核とする現行の法曹養成課程におきましては、先ほど文科省からも説明がございましたが、法科大学院において国際的な案件への対応を扱う科目が開講されているほか、司法試験において、国際関係法私法系を論文式試験の選択科目として設けております。
 また、司法修習におきましても、選択型実務修習の中で、渉外業務を取り扱う弁護士事務所における修習などが行われているものと承知しております。
 もちろん、これらの法曹養成課程におけるプログラム等に限らず、国際分野で活躍できる専門的知見等の涵養に当たりましては、法曹として各自が活動する中で自己研さんや経験の蓄積等を行っていくことが重要であると考えているところでございます。
 また、法務省といたしましては、日本企業の海外展開を支援する観点から、東南アジア諸国に弁護士を派遣し、現地の法律の運用や法的問題の実情等の調査を行いまして、その結果を公表するなどしているところでございます。
 法務省といたしましては、国際的な紛争の解決にかかわる人材も含めまして、優秀かつ多様な法曹人材を数多く輩出できるよう、文科省等とも連携して必要な取組をしっかり進めてまいりたいというふうに考えております。
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黄川田仁志#18
○黄川田委員 法務省には、引き続き文科省とよく連携して、多様な法曹人材の育成に努めてほしいと思っております。
 また、韓国では、国際仲裁機関そのものに現役の弁護士等実務者を対象とした教育機関の機能が付随していると聞いております。そのような海外事例もよく研究していただきたいと思います。
 私は、法務省を中心としたこの国際仲裁の活性化の取組を応援したいというふうに思っております。関係府省連絡会議も中間取りまとめの時点でございますので、まだまだ議論が重ねられて、より具体的で効果的な方向性を出していただくことを期待しているところでございます。
 そして、改めて、この国際仲裁において最も重要なことは質の高い体制づくり、特に人材育成であると思いますので、法務省にはしっかりその点を踏まえて取り組んでいただきたいと思っております。関係府省には、今回の取組を機に、所管の各産業の成長のために国際仲裁がどのようにあるべきか戦略的に再考していただき、国際仲裁の活性化に積極的に取り組んでいただきたいと思っております。
 最後に、このテーマの締めとして、上川大臣の意気込みをお聞かせいただきたいと思います。
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上川陽子#19
○上川国務大臣 国際仲裁の活性化に向けたこの施策の推進に大きな関心と、そしてまた強い御支持をいただいたことに対しまして心から感謝申し上げます。
 企業活動が国境を越えて広がりを見せ、また国境を越えた人の移動もますますふえている状況でございます。日常化している状況でございます。こうした国境間の紛争を解決するために、国際仲裁の役割というのはこれからますます高まっていくものというふうに考えておりまして、この活性化に向けた取組につきましては、政府挙げての取組としてこれから推進をしていく大変重要な時期にあるというふうに思っております。
 委員御指摘のとおり、その活性化のための非常に大きな核になる課題がまさに人材の育成でございます。仲裁手続そのものを熟知する、そして同時に主要言語で仲裁をとり行える能力のある仲裁人、また仲裁代理人、さらには事務局スタッフ等、この体制をしっかりと整備していく、そのための人材育成が喫緊の課題だというふうに認識をしております。
 私自身、本年五月でありますけれども、イギリスのロンドン国際仲裁裁判所、LCIAを訪問させていただきました。この分野におきまして極めて著名かつ有能な仲裁人の方とお目にかかりまして、まさに世界の仲裁機関におきまして活躍をされているという事実も認めたところでございます。改めて、この人材育成の重要性ということを、そうした取組の中での大事な要素として、重要であるというふうに認識した次第でございます。
 法務省といたしましては、諸外国の仲裁機関等との人的交流を深めること、そしてさらに、関係省庁、関係機関と連携をしっかりしながら、専門的な人材育成、そして企業に対しての意識啓発、広報等も含めまして、国際仲裁の活性化に総合的に取り組んでいく必要があると考えております。
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黄川田仁志#20
○黄川田委員 ありがとうございます。
 もう時間が少なくなってきましたので、急いでコングレスについての質問をさせていただきたいと思います。
 二〇二〇年、日本で五十年ぶりに行われるコングレス、これは大変日本にとってチャンスであるというふうに考えております。日本の取り組んでいる司法のあり方、これを世界にアピールする上でも、しっかりと地の利を生かして取り組んでほしいと思います。
 会議全体、ワークショップはもちろん、多く開催されるサイドイベントのパネルディスカッション等にも、全員、全部とは言いませんが、できるだけ多くの日本人の法曹関係者に参加してもらうべきだというふうに考えております。パネリストとして発言することで、国際関係におけるルール・オブ・ローの重要性、我が国の法令遵守の精神や文化、治安のよさを世界に積極的に発信できるほか、法曹関係者に国際経験を積んでいただく非常に貴重な機会であると考えております。
 国の関係機関のみならず、日弁連、大学、自治体、地域団体などに積極的に働きかけるべきだというふうに考えておりますが、いかがでしょうか。
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山内由光#21
○山内政府参考人 コングレスについてのお尋ねでございますが、コングレスにおきましては、本体会議では、例えば各国の政府代表団が関係者として、全体テーマとか議題などについて政策的で実務的な議論が行われることになっておりますが、他方で、委員御指摘のとおり、サイドイベントというのが本体会議とは並行して行われることになっております。
 そこでは、各国政府や国際機関やNGO、そういった方々が、それぞれの国や団体が重視するようなテーマについて、パネルディスカッション、プレゼンテーション、いろいろな形で多様な専門性の高い議論が行われることになっております。
 そういった意味で、コングレス本番におきましては、そうしたサイドイベントのパネルディスカッションとかも含めて、司法外交を積極的に展開するとともに、世界から参加していただいた方々に我が国の法の支配の浸透あるいは成熟度を体感していただきたいと思いますので、そのためには、コングレスの事務局であります国連薬物犯罪事務所を始めといたしまして、京都府、京都市などの地方公共団体はもとより、さまざまな民間団体などとも連携をして着実に準備をしていきたいと思っております。
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黄川田仁志#22
○黄川田委員 ありがとうございます。
 いろいろな機会を捉えて発信していただきたいと思います。
 その一つに、サイドイベントというかプレイベントで、前回のドーハ会議においてもユースフォーラムというのが開催されたというふうに聞いております。
 このユースフォーラム、これは、コングレスといえば、どちらかというと公法分野、刑事関係のつながりで若者に声をかけていくということが想定されておりますが、私法分野の勉強をしている大学生や、国際法、人道支援、国際開発等の勉強をしている大学生にも積極的に声をかけていただきたいと考えております。
 そのために、法務省だけでなく外務省も積極的に協力すべきだというふうに考えておりますが、外務省、いかがでしょうか。
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大鷹正人#23
○大鷹政府参考人 お答え申し上げます。
 若い世代が犯罪防止ですとか刑事司法に関する諸問題を直接話し合って、その成果が世界に共有される、そういうユースフォーラムの意義は外務省としても強く認識しているところでございます。
 外務省といたしましても、国連機関ですとか国内のさまざまな団体と連携いたしまして、例えば、国際法学生交流会議ですとか日本国際法学生協会、さらには人道支援や国際開発などに興味を持つ学生に対しまして、ユースフォーラムを広く周知して、積極的に参加を呼びかけるなどして協力していきたいと思います。
 そしてまた、コングレス全体についても、非常に重要な、有意義な会議として、外務省も法務省と一緒になって最大限可能な限りの努力をしていきたいというふうに思っております。
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黄川田仁志#24
○黄川田委員 ありがとうございます。
 時間がなくなってきましたので、まとめて質問させていただきたいと思います。
 このユースフォーラムに当たりまして大臣のお考えをお聞きしたいのと、また、大臣が一生懸命取り組んでいるSDGsにおきまして、先日、私の友人がオーストリアのウィーンで行われましたコングレスのプレイベントに参加しておりまして、この資料に見られるように、資料の表紙に、SDGs、全部で十七あるんですけれども、これは何に関係している会議ですよと。この場合は、ジェンダーイクオリティーと十六のピース・ジャスティス・アンド・ストロング・インスティテューションズに関係しているということをあらわしていまして、積極的に、このSDGsについても、このコングレスでもこういうふうに使われているということでございますので、京都会議におきましても、国外そして国内にこのSDGsをアピールするためにも、しっかりとやっていただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
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上川陽子#25
○上川国務大臣 コングレスの重要性について、この準備の過程の中で、今、司法外交ということで展開をさせていただいておりますが、その中でも、特にユースフォーラムの重要性については、その成功に向けて準備をしっかりとしていく必要があるというふうに考えております。
 特に、未来の担い手である若者の皆さんが、こうした機会を捉えて海外の同世代の若者と真摯に議論をすることによりまして、多様な価値観に触れて、そして国際的なパートナーシップを築く、大変よい機会になろうかというふうに考えております。
 そこで、国際舞台での活躍を目指し、国際関係や国際法を学ぶ若者、また非行等の問題を抱える少年の社会復帰を支えるボランティア活動、BBSという活動がございますが、そうした若者の皆さんが多くこのユースフォーラムに関心を持っていただいて参加していただくように働きかけをしてまいりたいと思います。
 私も、先日、早稲田大学広域BBSの方々と対話をさせていただく機会を持たせていただきました。何と七十年も続いているBBSでございますけれども、そうした中で非行少年の立ち直りを支えていく、さまざまな活動を地道にやっていらっしゃる、こうしたことも、これは日本で非常に強くやられているということでありますので、また海外の方にも知っていただいて、広がりを海外にも展開できるようにというふうにも思っているところでございます。
 法務行政の理念として、私も、二回の大臣所信の中で、このSDGsのことについても触れさせていただきました。誰一人取り残さない社会の実現という持続可能な開発目標、このSDGsの理念と法務行政の理念は相通ずるものであるという認識でございます。
 中でも、ゴール十六でありますが、ここにつきましては「平和と公正をすべての人に」を掲げておりまして、その意味で、法務省の政策につきましては、このゴール十六を中心といたしまして、差別、不平等がなく、法の支配が貫徹された公正、公平な社会の実現を目指しておりまして、この実現につきましては、大変重要な要素でございます。
 コングレスにおきましてのテーマそのものが、二〇三〇年アジェンダの達成に向けました犯罪防止、刑事司法及び法の支配の推進でありますので、我が国の取組を国内外に発信する絶好の機会と考えております。
 京都コングレスにつきまして、国民の皆様に、まずSDGsとその達成に向けた取組について広く知っていただけるよい機会にしてまいりたいと思いますので、そのための取組については全力を傾けてまいりたいというふうに思っております。
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黄川田仁志#26
○黄川田委員 急いでまとめたいと思いますが、このコングレス、非常に重要な会議でございます。
 この会議は、法務省におきましても外務省におきましても非常に大事だと思います。しかしながら、外務省関係の会議で来年度予算の概算要求の資料に……
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平口洋#27
○平口委員長 時間が過ぎておりますので、まとめてください。
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黄川田仁志#28
○黄川田委員 はい、済みません。まとめます。
 ありませんでしたので、しっかりと外務省も取り組むということで、コングレスを明記して頑張っていきたいと思います。
 どうもありがとうございました。
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平口洋#29
○平口委員長 次に、松田功君。
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