農林水産委員会

2018-04-19 参議院 全340発言

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会議録情報#0
平成三十年四月十九日(木曜日)
   午前十時五分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十八日
    辞任         補欠選任
     山田 俊男君     松川 るい君
     宮沢 由佳君     田名部匡代君
 四月十九日
    辞任         補欠選任
     平野 達男君    渡辺美知太郎君
     松川 るい君     元榮太一郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         岩井 茂樹君
    理 事
                中泉 松司君
                舞立 昇治君
                舟山 康江君
                紙  智子君
    委 員
                礒崎 陽輔君
                上月 良祐君
                進藤金日子君
                野村 哲郎君
                平野 達男君
                藤木 眞也君
                松川 るい君
                元榮太一郎君
               渡辺美知太郎君
                小川 勝也君
                田名部匡代君
                徳永 エリ君
                谷合 正明君
                横山 信一君
                儀間 光男君
                川田 龍平君
                森 ゆうこ君
   国務大臣
       農林水産大臣   齋藤  健君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  野上浩太郎君
   副大臣
       内閣府副大臣   田中 良生君
       文部科学副大臣  丹羽 秀樹君
       農林水産副大臣  谷合 正明君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       上月 良祐君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       内閣府規制改革
       推進室次長    窪田  修君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        村上 敬亮君
       法務大臣官房審
       議官       筒井 健夫君
       農林水産省消費
       ・安全局長    池田 一樹君
       農林水産省食料
       産業局長     井上 宏司君
       農林水産省生産
       局長       枝元 真徹君
       農林水産省経営
       局長       大澤  誠君
       農林水産省農村
       振興局長     荒川  隆君
       農林水産省政策
       統括官      柄澤  彰君
       林野庁長官    沖  修司君
       国土交通大臣官
       房審議官     榊  真一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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岩井茂樹#1
○委員長(岩井茂樹君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、宮沢由佳君及び山田俊男君が委員を辞任され、その補欠として田名部匡代君及び松川るい君が選任されました。
    ─────────────
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岩井茂樹#2
○委員長(岩井茂樹君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府規制改革推進室次長窪田修君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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岩井茂樹#3
○委員長(岩井茂樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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岩井茂樹#4
○委員長(岩井茂樹君) 農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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平野達男#5
○平野達男君 久しぶりでちょっと質問に立たせていただきます。時間が三十分ですから、矢継ぎ早にいろんなことをちょっと確認させていただきたいと思いますので、答弁の方は簡潔にお願いをしたいと思います。
 今回の法律改正は大きく二つありまして、土地所有者不明についての賃借権の設定等々をどうしていくかという、そういう法律上の手続の改正と、それからもう一つは、この法律で言うところの農作物栽培高度化施設ですね、下をコンクリート張りしたものでハウスなんかあった場合に、下をコンクリート張りしたものについては農地転用とみなさないという、この二つの大きな改正が柱になっていると思います。
 まず一番目に、その農地転用とみなさないという規定についてから質問をさせていただきますけれども、まず、農作物栽培高度化施設というのは、今もちょっと言いましたけれども、まあ長々これ難しい言葉使っていますが、ありていに言えば、ハウスなんかがあって、そこの下をいろいろ農作上の理由からコンクリートで舗装したようなもの、かつまた、これ、農地は耕作の用に供するという定義がありますから、きちっとこれは使われているという状態のもの、これを農作物栽培高度化施設という定義でというふうに理解してよろしいですね。
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大澤誠#6
○政府参考人(大澤誠君) 具体的には、今回の法律案の四十三条二項に記載されておりますけれども、農作物栽培高度化施設とは、今回の改正によりまして、農業委員会に届け出ることによって、底地をコンクリート張りしても農地転用を要しないものとして農地法上取り扱う農業用ハウスなどを言います。
 具体的な要件につきましては、周囲の農地に悪影響が生じないよう省令において定めることとしておりまして、例えば、周辺農地の日照が制限されないための施設の高さについての基準、あるいは必要な排水施設を設けること、それから、専ら農業の用に供される施設であること等を定める予定でございます。
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平野達男#7
○平野達男君 この農作物栽培高度化施設の需要というのは、少なくとも東日本大震災の復興においても、実はこの農作物栽培高度化施設とは言わないんですけど、これ転用をしながらコンクリート張りして植物工場を造っていますから。まあそういったものもありましたし、これからもあり得るんだろうというふうに思います。
 その次に問題になってくるのが、じゃ、これコンクリート張りした後に、これ本当に将来的にどうなっていくかということなんだろうと思います。
 特に気になるのは、今、農地に関していいますと、農地の所有と耕作の分離がどんどんどんどん進んでいますから、それから株式会社の利用権の設定、賃貸借の利用というのも、これは平成二十一年の農地法の改正によって事実上自由化されたという、まあ自由化されたという言葉が適切かどうか分かりませんが、されたという中で、株式会社がハウスを設置するため、かつまたそれが農作物栽培高度化施設、要するに農地をやっぱりコンクリートで張りたいといったそういうことで農地を借りて、了解をして、だけど将来的に株式会社ですから経営破綻するかもしれないという、そういうリスクがあるわけですね。
 そこで、その議論に入る前に一つ確認なんですけれども、栽培が行われなくなった場合に農業委員会は相当の期限を定めて農作物の栽培を行うべきことを勧告するというふうに、これは農地法の、改正法の四十四条だったと思いますが、規定ありますけれども、この相当期間というのはどれぐらいの期間を想定していますか。短く、本当に短くこれ回答してください。
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大澤誠#8
○政府参考人(大澤誠君) これは個別に農業委員会が判断することになります。
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平野達男#9
○平野達男君 だから、そういう意味で、だから相当は相当ということで、個別で農業委員会が判断するということですよね。
 そして次に、その相当の期間を始めて使われていない施設を、コンクリート張りしたもの、その施設を勧告しても駄目だった場合は、これは違反転用とみなすという、そういう理解でよろしいですか。
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大澤誠#10
○政府参考人(大澤誠君) その御理解のとおりでございます。
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平野達男#11
○平野達男君 繰り返しになりますけれども、その所有者が、誰でもいいですよ、株式会社でも普通の農家でもいいんですけれども、いろんな理由で経営が行き詰まって使われなくなったといったときに勧告をして、でも経営が行き詰まっているからもうできませんといった場合には、その瞬間から農地転用違反になるという、こういう理解ということですね。
 そうなりますと、そこから、今度は違反転用ですから、違反転用を解消する手続に入っていくわけです。違反転用に、解消する手続というのは、これまた相当の期間を定めて原状復帰をまず指示して、農業委員会が、それで駄目な場合は代執行というのもあり得るという。そういうことで、その代執行した要する経費というのは、それはその原因者に負担を請求できるというのが今の農地法の立て付け、考え方だと思いますけれども、それでよろしいですか。
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大澤誠#12
○政府参考人(大澤誠君) そういうことになりますが、一点だけ補足させていただきますと、この今回新しく措置される勧告を、必ずその違反転用の場合の手続の際にまず勧告を行わなきゃいけないということでは必ずしもございません。勧告はしない場合でも、明らかにもう耕作者が農作物の栽培を行えない意思を明確にしているとか、あるいはもう誰もいなくなってしまったとか、そういう場合には勧告の手続を経ずに都道府県知事による原状回復命令等の対象になることはできます。
 以上でございます。
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平野達男#13
○平野達男君 四十四条は、勧告することはできるという規定だから、しなければならないという規定になっていないから、まあそのとおりだと思いますが。
 その前に、もう一つ確認しますが、名前が面倒くさいから、何とか施設を施設と言いますね、これからは。施設にするためには、共有地であった場合には、今の民法上でいくと、この場合、コンクリートで張るということについては共有物の変更になるという理解がどうやらされそうだということで、これでいきますと、共有者、この農地が共有地であった場合については共有者全員の同意を取らなければならないという、そういう理解でよろしいですか。何か誘導質問しているわけじゃないんですけれども。
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大澤誠#14
○政府参考人(大澤誠君) 民法については、最終的に個々のケース・バイ・ケースですが、我々としては、少なくとも今回農地上に設置される農作物栽培高度化施設というのは底地をコンクリート張りしているので、ある程度堅牢な建物だと思っておりますので、先生の御指摘のとおり、民法二百五十一条に従いまして、共有物の変更には共有者全員の同意が必要だという規定が通常は適用されると考えております。
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平野達男#15
○平野達男君 だから、農業委員会が認めればこの施設については農地転用の手続はしなくてもいいということになるんだけれども、その前に届出、若しくはする前には、その共有地の場合は全員の同意を取っていく必要があると、こういうことですね。
 そのときに、共有地の場合に、今回の中で問題になっているのは、共有地の一部が所有者不明である場合も一応想定されると。今の土地の扱い上でいきますと、これは東日本大震災のときもそうだったんですけれども、所有者不明の場合の土地を買ったりとか、あるいはいろいろな権利設定するときには一応不在者管財人制度というのがやっぱりあって、ところがこれ面倒くさいんですよね。実際問題としては、これ使うというのは、そこまでやってやるというのはこの場合非常に少ないんだろうと思いますが。
 いずれ、共有地の場合については全員同意が必要で、それが不明者土地の場合は、この施設そのものの設置というのはかなり難しくなるというか、現実問題としてはできにくくなるということだろうというふうに理解します。理解しますが、そういう理解でよろしいですか。
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大澤誠#16
○政府参考人(大澤誠君) 今回の共有者の一部、過半が分からない場合の手続につきましては、あくまでその利用権を設定できる特例になりますので、建物のハウスを設置するということの特例にはなっておりません。したがいまして、先生の御指摘のとおり、ハウスを上に建てる場合には不明の人も含めた共有者全員の同意が必要になります。ですから、事実上なかなか難しいと思ってございます。
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平野達男#17
○平野達男君 そこでもう一つは、次の問題として、株式会社はよく倒産しますね。倒産をしたり、あるいは施設の経営だけではうまくいかなくなった場合にはその施設を事実上放置してしまうというようなことは間々あると思います。東日本大震災で造った、どことは言いませんけど、植物工場も今は丸いコンクリートだけで放置されて、あれ完全にやめたのかどうかまでは確認していませんけど、もう、ちょっと使えるような状態になっていないですね。設置したときはもう非常に立派な施設で、これはいいなと思ったんですが、多分輸送コストが掛かり過ぎてなかなか経営が難しかったんじゃないかと思いますが、そういう例があるということです。
 そこで、今回の場合は、農地転用の許可は取っていませんから、使わなくなった場合には当然原状復旧命令を出しているということになると思います、勧告しても駄目な場合はね。そのときに、その原状復旧命令を出して、従わない場合については代執行をするということなんでありますが、そもそもの原状復旧命令を出すのは、株式会社が倒産しているときにはどこに出すのかということですね。それは農地所有者なのか株式会社なのかということですね。そこはどういうふうに整理していますか。
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荒川隆#18
○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。
 今先生から、農地を借り受けて耕作をしていた人、施設を造っておった人が倒れた場合にどこに原状回復命令を掛けていくのかということでございますけれども、今回のこの施設の議論の前に、今、普通の農地につきまして、農地を借り受けて耕作をされておられるという方がいた場合に、その方が違反転用した場合というのが当然想定されるわけでございまして、その場合には、都道府県知事が原状回復命令を掛ける相手先は、これは借りておられる方、耕作をされておられる方ということに農地法の五十一条で規定がされておるところでございます。
 したがいまして、今回の法案におきまして、新しく農作物栽培高度化施設というものを建てる場合であっても、きちんと営農されておられる、栽培が行われている限り、これは三条許可で農地を借りてやっておられるということになるわけですが、その栽培が行われないという状況になり、事実上の違反転用になった場合には、現行のその農地を借り受けて違反転用された方と同様に、その施設の設置をされて営農されておられた方、先生の例で申し上げれば株式会社が原状回復命令の対象になるという法律の立て付けになっておるところでございます。
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平野達男#19
○平野達男君 ただ、今回の場合が違うのは、民法の規定が入っていて、本人の同意を取っているんですよね、所有者の、今回の場合は、コンクリート張りするときに。それから、今局長が言われたのは、違反転用については、農地を、要するに三条の規定か何かで要件設定して借りて、そのときには当然貸す側もその形状変更の同意とかは何もしていなくて、当然農地で使うという前提で貸しているはずなんです。その意に反していますから、所有者について言えば、その転用なんというのは元々想定していない。
 それからもう一つは、今回の場合は、違うのは、民法上の中で農地所有者は形状変更よろしいですよということで同意しているわけです。この同意をするということに対して、農地所有者に対して何らかの責務が出てこないのかどうかということなんですよね。当然、その同意をしますと、その後、使わなくなった部分については原状復旧するということについては、農地所有者についてもやっぱり責務が出てくるというふうに解釈が出てくるんじゃないかと思いますけど、これをそういうふうに解釈しないという理由をちょっと説明してもらえますか。
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荒川隆#20
○政府参考人(荒川隆君) 法律上の議論といたしましては、いわゆる民法上の民民の最初に貸すときの契約で、使わなくなったら原状回復をするかどうかといったようなその民法上の契約上の問題と、それから、私が先ほど答弁申し上げましたのは、農地法上の違反転用の相手方というのは誰かということで、そこは若干議論が違ってくるんだろうと思っております。
 それで、実は農地法の世界では、二十一年の法律改正によりまして所有から利用本位ということになっておりまして、この違反転用の場合だけではなくて、例えば遊休農地の改善の手続とか、そういうものも含めまして、所有者ではなくて利用者の方に掛かっていくという法律体系になっております。
 もとより、先生お話ございましたように、貸し付ける場合に、民民で民法のそんな原状回復契約などもあるということもございましょうし、それから、農地法の二条の二には、そもそも所有者には農地をきちんと使うという責務もありますので、そういった責務は当然掛かってくるんだろうと思っております。
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平野達男#21
○平野達男君 今のは全然答弁になっていないと思うんだけど、まあ、言いたいところは、三条の世界、農地法三条の世界だけで借りた場合と、そこに民法の世界が入ってきて所有者の同意を持った場合では、扱い方がやっぱり違ってくるんじゃないだろうかということ。
 それから、もし局長の言うとおりであれば、例えば株式会社というのはもう本当に採算が合わなかったら捨てちゃうし、場合によったら別会社がそれ設置しておけば倒産すると。あとは、それに管財人でもってその負債整理なんかをするんですが、本当に負債整理をするということになると思いますけど、もし本当に原状回復を代執行した場合には、株式会社に行ってももう払うあれが、支払能力がないということになりますと、最終的には自治体が要するにそれを負担をしますよということを前提になるということを言っているのと同じことになっちゃうんですよ。そこは、実際にそういうふうになった場合に、本当にそれでいいのかどうかという議論がなったときに、きちっと整理しておかないと。
 それからもう一つは、それは、農地を貸す人、農地を貸して、いいですよと、コンクリート張りしてもいいですよという側に、その貸し手側にどういうリスク、リスクというのは、場合によったら自分にその原状復旧命令が来るかもしれない、あるいは代執行された場合に負担命令が来るかもしれないということが全くありませんと言えるならいいですよ、そこは。だから、そこは多分なかなか断言できないと思う。
 ここは、今の段階でというか、これ法律審議しているところを、ここを曖昧にするわけにはいかないんだけど、断言できますか、それ。
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荒川隆#22
○政府参考人(荒川隆君) 繰り返しになって恐縮でございます。
 今でも農地法の三条許可を受けて耕作をしておられる方が、まさにその違反転用状態になったような場合、その方が更にどこか行ってしまったような場合、そういう場合については最終的には都道府県知事などの行政代執行の手続に行くというプロセスになっておりまして、そこは今回も変わっておらないところでございます。
 それで、一方で、さっき最後に御答弁申し上げましたが、農地法の二条の二で所有者の方には農地をきちんと使うという責務がございますので、先生が御懸念されているようなことになった場合に、所有者には農地法の二条の二に基づく責務があるんだということは十分御認識をいただく必要があるだろうと思いますので、今後この高度化施設について届出などが行われることになった場合には、そういったようなリスクなり手続なりについてきちんと御説明をしていく必要があるんだろうなと思っておるところでございます。
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平野達男#23
○平野達男君 今のちょっと最後のあれが分からなかったんだけど、確認は、今でいったらそのリスク、局長の言われたリスクの中に、農地所有者が、農地所有者ですよ、その同意した農地所有者側が、株式会社、今株式会社という前提で話進めていますけれども、そちらに負担能力がなくなったといった場合には、その農地所有者自体にもその負担が掛かってくるリスクがあるということも説明するという、そういう趣旨ですか。とにかくその一点なんですよ。
 貸す側で、この今回の法律をやったときに、農地の貸し手側にどういうリスクがあるかということをどこまで説明するかといったときに、最終ぎりぎりのときには、要するに何か本当に耕作する意欲がなくなって、株式会社ももう赤字抱えちゃって代執行をやられても負担能力がないといった場合に、でも元々の農地所有者に対しての負担は求めないということもはっきり明言できるかどうかという、それを確認しているだけですよ。確認しているだけというか、これが非常に重要なんですよ、これ。
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荒川隆#24
○政府参考人(荒川隆君) 大変繰り返しになって恐縮でございますけれども、先ほどの繰り返しになると叱られますけれども、二十一年の法律改正で、要するに所有者と利用者をきちんと位置付けた上で利用者本位の手続にしていくというようなことで、この原状回復命令のみならずもろもろの手続が、所有者とそこに賃借権を設定された利用者の方がいらっしゃる場合には、その利用者の方に、所有者ではなくて利用者の方に農地法上の命令なりは掛かっていくということになっておりますので、そこでこの農地法に基づいて代執行をやった場合の負担を所有者の方に掛かっていくということができるかと言われれば、それはなかなか難しいんじゃないかと思っております。
 一方で、繰り返しになりますが、二条の二の、農地法、農地所有者の責務というのもございますので、先生御指摘のようなことにならないように、あるいはそういうことになったらどうするのかというようなことも含めて、よくよくその所有者の方にはお考えをいただいた上で民法上の契約なり申請なりをしていただくということではないかと考えております。
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平野達男#25
○平野達男君 それじゃもう全然答えになっていないから。核心のところを外しているから。
 いずれにせよ、転用というか、耕作しなくなった場合には、利用権設定している場合には、貸している場合は、借り手側に一義的に責任を問うというのは当たり前ですよ、それは、手続上は。今、私が言っているのはその先の話をしているから。
 例えば、土地改良法なんかでは、三条資格者というのは農地所有者であっても耕作者でもいいということがあって、事業をやった場合についてはお互いで話をして負担していて、どっちが負担してもいいという形になっているわけですよ、土地改良法の世界ではね。だから、この場合は、農地所有者と利用者については、両者の話合いの中で同じような責任が発するということなんですよ。
 今回の場合も、本来ならば転用を手続を取らなくちゃならないらしきものについて、転用しなくてもいいよという特別の規定を設けるんですけど、形状変更というものについての同意を求めるということで形状変更の同意を求めているから、そのときに、最終的に何かあった場合には最低限負担をどうするんですかということについては、農地所有者と借りた側についての話合いをちゃんとやっておきなさいよということぐらいの指導はしておかないと。で、逆に言ったら、今それを指導するということは、農地所有者側についても場合によったらばそういうものを負担を求められてもおかしくないという制度になっていますよということなんですよ。
 一義的には、何回も繰り返すけれども、借り手側ですよ、責任を取るのは。それは法律の当然ですよ、そこは。だけどということで、時間もちょっと限られて残念ですけど、今私が言ったところの辺りが、今言ったようにそういうものだということの最低限はやっぱり指導しないと。でも、だけど、私の言葉で言えば、それは最終的には農地の所有者側、貸した側についてもそれなりの責務が発生する場合もあるということを言っているということですからね。もう一回ちょっと答弁してください。
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荒川隆#26
○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。
 先生お話ございましたように、農地法上の許可手続なり原状回復命令の相手方のお話と、それから、当然民民で、最初に所有者と建てる人の間で民民の民法上のいろんな契約があるわけでございまして、そういう契約の中でそういった想定された事態のときの原状回復の負担をどちらがやるかというようなことは、それは当然民民の契約で定めていただくということは考えられるわけでございます。
 先生お話ございました土地改良の方は、一応法律上は土地改良も事業参加資格者に掛かっていくことになっていまして、民民上は事実上所有者と耕作者で話合いをしていただいてという規定でございまして、ちょうどそれと同じような感じなのかなと。公法上の関係と民民の主契約の関係がちょっとずれていることがあり得るということで、そこは民民の方でそういう想定される事態についてしっかり対応していくことについて、先ほど申し上げましたが、これからこの法律通していただいて実際の届出等の手続になった場合には、農地所有者に対してそういったことをしっかり指導していきたいと思っておるところでございます。
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平野達男#27
○平野達男君 繰り返しになりますけれども、こういうものをやるときには、今言ったことも含めてきちっと、やっぱり農地所有者、それからもちろん特に借りる側についての何かあった場合の対応方針についてはきちっと明確に、対応の方法、手続については、それからその考え方についてはやっぱりきっちり書いてこれ指導すべきことを、これは大臣にもちょっとお願いをしておきたいというふうに思います。
 そこで、最近は質問、何でもいろいろ想定で質問することが多いんですけれども、私はちょっと一つの想定で質問させていただきますけれども、こういうふうに土地所有者がそういうリスクがあるということになりますと、こういうハウスにされた後コンクリートを敷くようなものについての、あれはやっぱり認めたくないということが働くかもしれないです。実は、それを回避するためには、株式会社に農地所有を認めてしまうと一番話が楽なんですね。
 それは、個人が要するにハウスを設定して造って、自分の農地所有者がハウスを造ってそこにコンクリート張りをするということであれば、それが施設としてきちっと使われるということであればこれは農地転用要りませんから。だから、なので株式会社も、その賃借権の側からも問題が生じるんで、株式会社の方に農地所有を認めればこの問題は生じませんよねということで株式会社の農地所有の一つのこれの今回の制度が使われるんじゃないかという、かなりうがった見方であります。深い深い深い先回りの考え方なんですけど。まあ、これはないというふうに理解したいと思いますけど、大臣、見解をちょっと伺っておきます。
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齋藤健#28
○国務大臣(齋藤健君) 今回の改正は現場の農業者から、まあ短くということでありますので端的にお答えしますと、ニーズがありまして、それにどう応えていくかということで法案の提出に至っているわけでありまして、今回の改正においても農地所有適格法人の要件について何ら変更も加えておりませんし、私どもとして、この農地所有適格法人の要件を満たさない株式会社がこのことによって農地所有をどんどんするようになるという認識は全く持っていないということを申し上げておきたいと思います。
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平野達男#29
○平野達男君 いずれ、その底流には株式会社の農地所有を認めたいという考え方を持っている人も結構ありますから、そのときの様々な理由付けで使うこともあるのかなと思うんだけど、そのときにはもうびしっと、今特区で一か所、一地区認めていますけど、株式会社の農地所有だけは、これは私はもう絶対、平成二十一年の農地法の改正のときも言いましたけど、全然もうそのタイミングでもないし、そういうこともしてやる必要もないし、やったことの弊害の方が大きいし、そのことを改めてちょっと申し上げておきたいというふうに思います。
 時間なくなりまして、今回の法律改正は所有者不明の土地が結構出てきているということでその特例をつくるということなんですが、まあこの特例自体はいいと思います。ただ、問題は、かなり相続登記をしていない土地が農地でも増えているし、森林なんかについて言えばもうどれだけあるかもちょっと分からないぐらいあるかもしれないという、そういう状況です。
 で、登記の問題については、権利部と登記部というのが御案内のように二つあって、いや、表題部ですね、土地の形状を変えた場合については登記についてはこれは義務付けされていますが、農地を、要するに自分のものになった、相続したとか、あるいは農地じゃない土地を買った場合については、必ずしも今の体系、法律の中では必ずしもじゃない、その登記が義務付けられていないということですね。特に面倒なのが、相続した場合に、農地は農地、山地は山地、普通の土地は土地ってそのまま形状変更しませんから、黙っておいてもこれは今のところ法律上は抵触しない。だから、そうすると、だんだんだんだん、放っておくと、一つの一筆の土地が共有者が何十人にも相続が全部分かれていてなってくるし、そのうちその共有者の中の何人かはまだ居どころが分からないとか、そういう問題があって、今回、森林法、それからこの今回の法律、それからあと国交省も何とかという法律を出して、取りあえず利用権を、利用を進めようということでの法律を出しました。出したんだけれども、これは所詮対応、今の現状に対する対応であって、本来のその土地所有者不明の解消ということではないんですよね。
 今、そこで、与党自民党の中でもこの問題については検討チームを立ち上げ、かなりの議論をやっていますが、この登記の問題について、義務化するかどうかということについても法務省の中で今議論が進んでいると思いますが、そこの状況を、簡単でいいですから、ちょっと教えていただけますか。
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