外務委員会

2019-03-08 衆議院 全199発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成三十一年三月八日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 若宮 健嗣君
   理事 小野寺五典君 理事 木原 誠二君
   理事 新藤 義孝君 理事 武井 俊輔君
   理事 堀井  学君 理事 寺田  学君
   理事 小熊 慎司君 理事 遠山 清彦君
      小田原 潔君    小渕 優子君
      大野敬太郎君    木村 次郎君
      黄川田仁志君    小林 鷹之君
      高村 正大君    國場幸之助君
      佐々木 紀君    杉田 水脈君
      鈴木 憲和君    鈴木 隼人君
      辻  清人君    中曽根康隆君
      中山 泰秀君    穂坂  泰君
      三浦  靖君    山田 賢司君
      岡田 克也君    櫻井  周君
      山川百合子君    青山 大人君
      高木 陽介君    穀田 恵二君
      杉本 和巳君    玄葉光一郎君
      井上 一徳君
    …………………………………
   外務大臣         河野 太郎君
   外務副大臣        あべ 俊子君
   経済産業副大臣      関  芳弘君
   外務大臣政務官      鈴木 憲和君
   外務大臣政務官      辻  清人君
   外務大臣政務官      山田 賢司君
   政府参考人
   (外務省大臣官房長)   下川眞樹太君
   政府参考人
   (外務省大臣官房地球規模課題審議官)       鈴木 秀生君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 岡野 正敬君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 田村 政美君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 宇山 秀樹君
   政府参考人
   (外務省総合外交政策局長)            鈴木  哲君
   政府参考人
   (外務省総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長)   吉田 朋之君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    鈴木 量博君
   政府参考人
   (外務省中南米局長)   中前 隆博君
   政府参考人
   (外務省経済局長)    山上 信吾君
   政府参考人
   (外務省国際協力局長)  梨田 和也君
   政府参考人
   (国土交通省航空局安全部長)           高野  滋君
   外務委員会専門員     小林 扶次君
    —————————————
委員の異動
三月八日
 辞任         補欠選任
  小田原 潔君     小林 鷹之君
  黄川田仁志君     大野敬太郎君
  高村 正大君     穂坂  泰君
  杉田 水脈君     木村 次郎君
同日
 辞任         補欠選任
  大野敬太郎君     黄川田仁志君
  木村 次郎君     杉田 水脈君
  小林 鷹之君     國場幸之助君
  穂坂  泰君     三浦  靖君
同日
 辞任         補欠選任
  國場幸之助君     小田原 潔君
  三浦  靖君     高村 正大君
    —————————————
三月八日
 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第二〇号)
同日
 核兵器廃絶に関する請願(田村貴昭君紹介)(第一六四号)
 沖縄県民の民意尊重と、基地の押しつけ撤回に関する請願(近藤昭一君紹介)(第二八八号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第二〇号)
 国際情勢に関する件
     ————◇—————
この発言だけを見る →
若宮健嗣#1
○若宮委員長 これより会議を開きます。
 国際情勢に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房長下川眞樹太君、大臣官房地球規模課題審議官鈴木秀生君、大臣官房審議官岡野正敬君、大臣官房参事官田村政美君、大臣官房参事官宇山秀樹君、総合外交政策局長鈴木哲君、総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長吉田朋之君、北米局長鈴木量博君、中南米局長中前隆博君、経済局長山上信吾君、国際協力局長梨田和也君、国土交通省航空局安全部長高野滋君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
若宮健嗣#2
○若宮委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
この発言だけを見る →
若宮健嗣#3
○若宮委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。櫻井周君。
この発言だけを見る →
櫻井周#4
○櫻井委員 おはようございます。立憲民主党・無所属フォーラムの櫻井周です。
 本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 それでは、早速質問に入らせていただきます。
 まず、ODAについて質問させていただきます。
 これは臨時国会のときの委員会でも質問させていただきました。今回も、大臣の外交演説の中にODAの実施に関してのお話がございました。演説の中では、ODAの実施に関して、JICAと競争できる実施主体を養成していきます、こういうくだりがございました。
 このJICAと競争できる実施主体、しかも養成する、これはどういうことなのかなと思いまして、この部分についてもう少し教えていただけますでしょうか。
この発言だけを見る →
河野太郎#5
○河野国務大臣 今、日本のODAといいますと、何となくJICAがやるというような雰囲気になっておりますが、さまざまなNGOをもう少し強くして、NGOが日本のODAをやるという、あるいはJICAとNGOが競争をできる、そういう状況にするのが私は望ましいと思っておりまして、今回、少し、NGOに対する支援、一般管理費の割合をふやす、あるいは、今、無償資金の中にNGO連携無償というのがありますが、本来ならNGO連携無償などと言わずに、無償資金をNGOがどんどんとって、NGOがやるという状況を最終的にはつくり出したいというふうに思っております。
 そういう意味で、このJICAとNGOがある面競争して、日本の援助の質というものをしっかり高めていけるようにするのがやはり将来のあり得べき姿ではないかというふうに考えております。
この発言だけを見る →
櫻井周#6
○櫻井委員 大臣のお気持ちといいますか、お考えはわからなくもないんですが、JICAという組織がどういう役割を果たしているかというところで、若干ちょっと私と考え方が違う。また、私自身の思いとしては、実際に即しているのではないかと思うわけです。
 といいますのも、NGOも確かに実施主体、JICAも実施主体ということで見えますけれども、実際JICAがやっているのは、更にコーディネーションをやっているようなところでありまして、JICAはそこから先に、民間企業であったり、又は各省庁、特に日本国内の現業省庁であったり、また大学であったり、地方自治体であったり、NGOであったりと、いろいろなノウハウを持っているところにお願いをして、いろいろな仕事の割り振りをする。それから、実際海外に出ていって途上国でいろいろ活動するわけですから、いろいろな問題も起きてくるといったときに、相手国政府も最初に言っていたことと違うことを言い始めたりというようなことがあって何か行き違いがあったりしたときに、ちゃんとサポートをしていく、そういうお世話係のようなものを主としてやっている機関だというふうに認識をしているところです。
 ですから、NGOに活躍していただく、どんどんどんどん強化していく、これは本当に必要なことだと思います。しかし、だからといって、JICAと競争するような、何かその立ち位置が違うんじゃないのか、競争というよりは協調する主体ではないのか、こういうことでちょっと疑問に思っているわけでございます。
 かつて、日本のODA、いろいろな実施機関があって、JICA、国際協力事業団と言っていた時代、海外経済協力基金が円借款をやり、また、各省庁がそれぞれODAの予算を持っていてということで、ばらばらにやっていて、隣で日本のODAがやっているのにお互いに何やっているか知らないとか、そういったようなこともかつてはあったわけです。
 それが、いろいろなものがほぼJICAに集約をされていって、そもそも日本のODAでやっている部分についてはおおよそお互いわかるようになった。その地域でどういうことが行われているか、その国に対してどういう援助が行われているかというのが総括的にようやくわかるような体制になってきたわけなんですね。ある種、一元管理をしているところがあった方が効率よくできるという意味で、JICAはNGOと競争するような主体ではなくて、協調して、コーディネーションしていく主体ではないのか、こういうことで質問させていただいているわけです。
 一方で、大臣は、過去の、大臣になる前のブログを拝見すると、JICAが生ぬるい組織ではないのか、このような疑問というか懸念もお持ちだったというふうに理解をしております。
 それに関しては、確かにJICAは国内では一元的にやっていく。ただ、例えば、アメリカであればUSAIDであるとか、イギリスであったらDFIDとか、そういったそれぞれの機関、各国一元的に管理をしている機関があるわけですから、それぞれなんですけれども、それぞれ援助機関同士はある種競争をしているわけですし、また、国際機関とも競争しているということですので、決してJICAが競争にさらされていないというわけではなくて、むしろ、厳しい国際競争、それこそ、場合によっては国益をかけた競争をやっているわけですので、こういった部分については、しっかり国際競争に勝ち抜けるように、しっかりサポートしていくといいますか、こういうことが必要だと思うんですね。
 こうした背景も踏まえまして、大臣、このNGOとJICA、これはむしろ協調していく立場同士ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →
河野太郎#7
○河野国務大臣 競争にさらされない組織というのは大抵だめになりますから、私はもっとJICAを競争にさらさなきゃいかぬと思います。
 昨年のJICAの予算の管理の失敗などを見ると、それはもう競争にさらされていない典型的な組織に今なっていると思いますので、そこはしっかりとNGOがJICAから仕事を、事業をどんどんとる、それぐらいの勢いでやってもらわなきゃいかぬと思いますし、今の日本のNGOというのは、何となく、世界的にいけば規模も小さく、また、事業も小さいという感じになっていますが、世界的にも名が知られ、大きな事業がやれる、そういうNGOをやはり幾つもつくっていかなければいかぬというふうに思っております。
 そうなれば、必然的にJICAもうかうかしていられなくなるということなんだろうと思いますので、私はもっともっと積極的にJICAを競争にさらしていくつもりでございます。
この発言だけを見る →
櫻井周#8
○櫻井委員 先ほど申し上げたとおり、JICAも競争はしている、そういう競争している相手として各国の援助機関であるとか国際機関ということを申し上げました。
 ちょっと次の質問に移らせていただきますけれども、その競争している相手である国際機関への拠出金なんですが、しかし、そういう意味で、競争を促進するという意味であれば、国際機関への我が国政府からの拠出金というのもふやしていく、少なくとも減らすという方向にはならぬだろうと思うんですが、しかし、来年度当初予算案を見る限り、ちょっと減らされているという現状がございます。
 これは二割以上、それは国際機関によって、大きく減らされたところと、余り減っていないところと、いろいろあろうかと思いますが、二割以上減らされた国際機関というのが幾つもあると思うんですが、ちょっと教えていただけますでしょうか。
この発言だけを見る →
鈴木哲#9
○鈴木(哲)政府参考人 お答えいたします。
 平成三十一年度外務省所管政府予算案におきまして、任意拠出金は全体として二百八十四億円を計上しておりますが、総額として、我が国の財政事情を踏まえまして、対前年度比八億円、二・六%の減となっております。
 このうち、国連女性機関拠出金、国際原子力機関の平和的利用イニシアチブ拠出金、国際農業研究協議グループ拠出金、クメール・ルージュ特別法廷国際連合信託基金拠出金など、合計三十五の拠出金で、円ベースで、対前年度比二割以上の減少となってございます。
この発言だけを見る →
櫻井周#10
○櫻井委員 こういうふうに、JICAが競争していく相手であるところで二割カットということになると、しかも日本は大口の拠出国だったりもしますから、これこそ、こういったところでむしろ競争が阻害されてしまうのではないのか、こういうふうにも懸念するところですので、競争とおっしゃるのであれば、こうした部分についてもしっかりと目くばせをしていく必要があるのではないかというふうに思います。
 その上で、特に、先ほど冒頭おっしゃいました、国連女性機関への拠出金も二割以上カットされているというお話でございます。実際は三割近くカットされているわけですが、これ、女性活躍というのは安倍内閣の看板政策というふうにも理解をしているところです。なぜ国連女性機関への拠出金が大幅に減額されたんでしょうか。
この発言だけを見る →
河野太郎#11
○河野国務大臣 JICAの競争相手が国際機関だという認識は間違っていると思います。別に、JICAが国際機関と何か金を争っているわけではありませんから。やはり、JICAの競争相手というのは、国内のNGOにきちんと競争してもらって、我が国のODA予算をどこがとるかということをきちんと争う、そういうことをやらなければいかぬと思います。
 また、残念ながら、来年度の拠出金トータルで二・六%減少になっております。これは、何もしなければ一律二・六%減ということになりますが、そういうわけにはいきませんので、めり張りをつけて、伸ばすところはしっかり伸ばしてやる。そのかわり、財源が全体で二・六%減っておりますから、めり張りをつけるためには、削るところは大幅にばさっと削る、もう場合によったらやめちゃうということも視野に入れるしかないかなというふうに思っております。
 御指摘をいただきましたUNウーマン、三十一年度予算では四億三千万円を計上しております。前年度と比べると減少になっておりますが、依然としてトップドナーの一つであるということには変わらないだろうと思っております。
 女性活躍の分野は、昨年度補正予算で、世銀の中に事務局が設置されている女性起業家資金イニシアチブというものに五十億円の拠出をしております。これは、二〇一八年から二〇二二年までにかけて実施されるイニシアチブで、女性が輝く社会の内外での実現を目指す我が国の政策と一致をするものでございます。
 女性活躍トータルで考えますと、ここに五十億の拠出をしているということを考えれば、UNウーマンへの拠出金の減少というのはある面やむを得ないというふうに思っております。
この発言だけを見る →
櫻井周#12
○櫻井委員 まず、世界銀行の方に五十億拠出したから国連の方への拠出が減ったというところで、それは、どこの機関がより女性の活躍を推進するための政策を推進できるか、それは国際機関同士で競争してもらってという観点であるならば、大臣のおっしゃるように、競争ということになろうかと思います。安倍内閣としては、女性活躍の分野で、国際機関への支援という部分、拠出金提供という部分では後退しているわけではないという御答弁で、それはそれで理解をさせていただきました。
 先ほどのJICAの話に戻りますけれども、これは国際機関と確かに予算獲得の面で競争しているわけではないんですが、現地、開発途上国の現場に行ったときに、どの事業を支援をするのか、どの分野を支援していくのか。やはり、今現状、余りうまくいっていないけれども、伸び代が非常にあって、今このタイミングで支援したらぐっと伸びる、成果を上げられる、その結果として日本のプレゼンスも上げられる、そういう案件があったとするときに、それをどこの機関が支援をするのかということで、やはり案件のとり合い、事業のとり合いみたいなことはやっているわけなんですね。
 それで、いかに成果を出せるか、どこの機関はその国で成果を出していて、ある国は成果を出していないということになったら、やはりそれは成果を争うという意味において競争にさらされているわけでございまして、決して国際機関と日本の援助機関が競争していないというわけではなくて、それは熾烈な競争をやっている。
 ただ、競争ばかりやっていては相手国の発展のために必ずしもつながらない場合もあるので、それはそれで余り過度な競争にならないように協調もしているというのが開発援助の現場だということを重ねて御理解いただければというふうに思います。
 次に、子ども権利条約についてお尋ねをしたいと思います。
 子ども権利条約に関しましては、国連子ども権利委員会が、子どもの権利条約の日本の実施状況に関する審査を行いまして、先月、二月七日に総括所見を公表しております。
 この中では、緊急措置をとるべき分野ということで幾つか列挙をされております。差別の禁止、差別というのは、門地による差別であるとか、いわゆる人種による差別であるとか、それ以外にも、性的マイノリティーに対する差別であるとか、そういったことは一切禁止するような、そして実効性を上げていかなきゃいけませんよ、こういう話でございました。それから、子供の意見を尊重していこうとか、あと、体罰、児童虐待、こうしたものが日本は多いんじゃないか、こういう指摘もあります。
 いろいろこうした課題は挙がっているわけですが、子どもの権利委員会からの勧告、日本政府としてどのように受けとめて、どのように対応するのか、大臣の御所見をお願いいたします。
この発言だけを見る →
河野太郎#13
○河野国務大臣 今回公表されました総括所見の中では、前回審査からの進展として、民法、刑法、児童福祉法、児童買春、児童ポルノ禁止法の改正など、児童の権利保護に係る国内法の改正や新たな施策が肯定的な側面として挙げられております。
 他方、差別の禁止、児童の意見の尊重、体罰の禁止、家庭環境を奪われた児童の保護、少年司法などに関して委員会の見解及び勧告が含まれたと承知をしております。
 この総括所見は法的拘束力を有するものではもちろんございませんけれども、今般示されました委員会の勧告等につきましては、関係府省庁間で内容をまず十分に検討していきたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
櫻井周#14
○櫻井委員 もちろん、この委員会からいただいた勧告について内容を各省庁で十分吟味をしていただきたい。中には、ちょっと読んでいて、どういう意味なのかな、日本の実態を必ずしも的確に把握いただけていないのではないのか、そうした勧告がないわけではないので、それも含めて、それは、現状、日本のこういう状況ですよということ、既に反論なり意見は提出されているんでしょうけれども、重ねて丁寧に、そういった誤解と思われる部分があるのであれば、誤解を解くようにしていただきたいと思います。
 ただ、多くの部分については、確かに、日本でも問題になっている、話題になっている、そして問題意識を持っているけれどもまだ取り組めていないというところもあろうかと思います。特に児童虐待の部分についてはまさに今政府でも取り組んでいる最中かと思いますので、こうしたところについてもしっかりそれぞれ取り組んでいただきたい。
 大臣も冒頭、枕のように言われました、法的拘束力がない、確かにそのとおりなんですけれども、そういうふうにおっしゃると、ああ、もうやる気がないのかというふうにも思われてしまいますので、そうではないんだ、しっかり取り組むんだ、問題をいろいろなところから指摘をされたらしっかりそれに誠心誠意応えて改善していくんだというところで、しっかり取り組んでいただくようお願いいたします。
 その意見の中の一つに、子供の意見の尊重、子供に関するさまざまな事業をやっていますけれども、それを実施するに当たって、当事者である子供からも意見を聞くんだということをもっと進めるべきだ、こういう勧告を受けています。
 これはなかなか、日本の学校教育も含めまして、子供の意見を聞くという体制になっていないのではないのか。これは文部科学省なり厚生労働省の管轄の部分かとは思いますが、ただ、条約に基づいてこうやって勧告を受けているわけですので、この部分、どういうふうに取り組んでいったらいいのか、各省庁との連携に関して、また日本政府としてどう取り組んでいくべきなのか、大臣のお考えをお聞かせください。
この発言だけを見る →
河野太郎#15
○河野国務大臣 まず、御指摘をいただきました、我が国に対する誤解があるような文言につきましては、それをしっかりと説明をしてまいりたいと思っております。
 また、別に法的拘束力がないからやりませんと言っているわけではなくて、そこは真摯に対応をしていきたいというふうに思っておりますので、まずそこはしっかりと申し上げたいと思います。
 今般公表された児童の権利委員会の総括所見のパラグラフ二十二におきまして、児童に対する脅迫及び処罰を防止するための保護措置をとりつつ、意見を形成することのできるいかなる児童に対しても、年齢制限を設けることなく、その児童に与える全ての事柄について自由に意見を表明する権利を保障し、また、児童の意見が正当に重視されることを確保するよう要請することとの勧告が示されております。
 これはもちろん、文科省、厚労省としっかりと協議をしながらやっていくことではございますが、この勧告につきまして、そうした省庁と十分調整をし、どのような対応ができるか政府内でしっかりと協議をし、所管をする省庁にしっかりと実施をしてもらうべく、外務省としても努力をしてまいりたいと思います。
この発言だけを見る →
櫻井周#16
○櫻井委員 ぜひ、子供の意見の尊重という部分についても取り組んでいただくようお願いいたします。
 といいますのも、日本の学校教育、ともすれば、児童生徒を、伸ばすというか、伸び伸びと育てるというよりは、ちょっと管理をするというところにきゅうきゅうとしている部分があるのではないのか、そのような懸念も感じるところですので、しかし、それですとやはり自由な発想とかイノベーションとかが起きにくいような人材に育ってしまうのではないのか、言われたことはきちっとするけれども、それ以上のことができない人間になってしまうのではないか。
 そういったことも含めまして、やはり子供が伸び伸びと育って、自分の社会の問題に対して目を向けて、これは解決しなきゃいけないんだと積極的にかかわっていくような児童生徒になっていただくためにも、子供の意見の尊重というのは非常に重要なポイントだと思っておりますので、よろしくお願いします。
 あと、こうした子どもの権利委員会からいただいた勧告について取り組むというのは、これは別に日本だけがやっているわけではなくて、世界各国がやっている。アジアの各国でもそうした取組をやっております。
 こうした分野で、NGO、先ほど大臣おっしゃった、NGOをもっと強化して活躍してもらうべきだというお話でしたが、まさにこういう分野でもNGOは活躍をされていて、アジア各国ではNGOがいろいろ活躍されて、いろいろな成果を上げられている。日本においてもこうした分野でNGOがしっかりと、海外に出ていって活躍するだけじゃなくて、ODAの分野じゃなくて、国内でも幅広く活躍していただく。また、NGOですと、ノンガバメントですから、国境も関係なく、各国でいろいろな知見を蓄積しながらどんどんいいプロジェクトを展開いただけるものだと思うんですが、こうした観点でも、このNGOとの連携、どのように考えていますか。
この発言だけを見る →
河野太郎#17
○河野国務大臣 NGOというのは、援助の部分だけでなく、さまざまな分野で非常に大きなステークホルダーになっているというのは間違いないことでございますし、昨今のSDGsを考えれば、それはもうあらゆる分野でNGOと政府がいかに連携をしていくかというのは非常に大事なことなんだろうと思います。
 今度の委員会に出しました政府の報告についても、報告を作成するに当たって、一般市民の方々あるいはNGOを含むさまざまなステークホルダーとの意見交換会を実施をし、それぞれの分野でそれぞれの官庁とNGOを含む市民社会との意見交換を行って政府報告を出してきたというプロセスを踏んでまいりましたので、今度の勧告を受けて、また対応をする中で、しっかりとNGOと協業できるように、政府としても努力をしていきたいというふうに思います。
この発言だけを見る →
櫻井周#18
○櫻井委員 ぜひ取組をよろしくお願いします。
 ちょっとこれは私の政治経験が浅い中での勝手な印象ではございますが、外務省はこれまでODA関係ではNGOとの連携、特に海外ではNGOと連携してどんどんいろいろな事業を進めていくんだということをたくさんやっている。そういった経験があって、外務省も、そういった海外のほかの機関がそうやっているから日本もやらなきゃということで、この二十年、三十年、NGOとの連携に取り組んでこられたと思います。
 もしかすると、日本国内でのほかの省庁に比べると、外務省の方が相対的にNGOとの連携の経験というものは多くあるのではなかろうか、このようにも期待をするところですので、ぜひそうした経験を各省庁にどんどん広めていく、そういった観点でも、大臣の指導力に期待したいというふうに思います。
 次に、もう一つ、外交演説で、国際機関で活躍する日本人をふやしていく、こういう話もございました。
 しかし、国際機関で日本人職員がなかなかふえないということについて、英語力が問題だというふうに指摘をされております。ただ、確かに英語力も課題ではあろうかと思いますが、問題はそれだけではないんじゃないのかというふうにも感じているところです。
 例えば、私の友人で、弁理士をやっている、知的財産の分野でずっと仕事をしてきた、そういう友人がいます。帰国子女ということで、アメリカに昔、中学、高校時代に住んでいたということもあって、英語も堪能という友人なんですが、世界知的財産機関、ワールド・インテレクチュアル・プロパティー・オーガナイゼーションに勤めたいということで試験を受けたんですけれども、不採用になった。なぜかというと、いや、英語ネーティブじゃないとだめなんだ、日本人は、まあ、言ったら、要らない、こういうふうに言われちゃったみたいなんですね。
 翻訳部分では、日本語、英語、それから英語、日本語の翻訳もやっています。ですから、日本語ネーティブが少なくとも一人ぐらいいなきゃいけないんじゃないのか、その友人が適格かどうかは別として、少なくとも日本人は一人ぐらいいなきゃいけないんじゃないのかと思うんですが、その当時は、日本人は要らない、日本人はいないという状況でございました。
 これは我が国の知的財産戦略にかかわる大きな問題だというふうにも思いますが、こうしたことが、そういう一つ一つ細かい部分で見ていくと、実は、英語ができないというか、単に日本人で一生懸命英語を勉強したから解決するんだというものではない、別な何か見えない壁があるのではないのかというふうにも考えます。
 そういう意味で、英語力不足も国際機関で日本人がふえない理由の一つではあろうかと思いますが、それ以外にもあるのではないのか。一つ一つ結構丁寧に見ていかないと、なかなかふえていかないのではないかというふうに考えるんですが、大臣の御所見をお願いいたします。
この発言だけを見る →
河野太郎#19
○河野国務大臣 個別の案件のことについては知りませんけれども、国際機関に今、日本人が少ない圧倒的な理由は英語です。もうこれが最大かつ相当部分を占めていると言わざるを得ないと思います。
 それ以外に考え得るものとして、修士号を必要とする国際機関が多いんですが、残念ながら、今の日本の教育システムの中では限られた人しか修士号を取っていない。いざ国際機関に行こうと思っても実は修士号を持っていない、そういう方が多い。
 それからもう一つは、多くの場合、任期があらかじめ決まっている。日本人の就職活動のときに、任期何年のところへ行くよりは、会社へ就職しようと思って就職活動をする人が多いものですから、なかなか、任期が最初から何年と決まっているところへ、その先どうなるのかわからないまま飛び込むところに対する不安というものはあるんだろうと思います。
 そういうことを少しずつ解決をしていかなければならないわけでございますが、今、外務省の中には、国際機関への日本人の送り込みを強化すべくタスクフォースを立ち上げまして、一つ一つの国際機関を、御指摘いただきましたように、この国際機関にはどう対応する、この国際機関には何を売り込むのか、そういうことを少しきめ細かく対応しようと思っておりますので、WIPOについても、少ししっかりとそこで見てもらうようにしていきたいというふうに思っております。
 やはり、人数をふやそうと思ったら、個別にどこまで対応できるかというのは非常に重要だというのは御指摘のとおりでございます。
この発言だけを見る →
櫻井周#20
○櫻井委員 ありがとうございます。
 個別に丁寧にやっていただけるということで、期待させていただきます。
 それから、大臣の外交演説の中で、上を狙う国際機関の日本人のために外務省のポストを活用、こういうお話もございました。
 上を狙うというからには、外務省でもそれ相応のポスト、つまり、管理職のポストを用意するのかなというふうにも聞こえたんですが、ちょっと具体的にイメージできなかったものですから、この部分についても教えていただけますでしょうか。
この発言だけを見る →
河野太郎#21
○河野国務大臣 外務省で、経験者の採用試験、あるいは任期つきの職員というようなことを今考えておりますが、例えば、明石康さんとか緒方貞子さんなんという方は、外務省で公使などをお務めになったということもありますので、大使、公使、総領事、そうしたものを含め、必要に応じて外務省のポストについていただいて、更に上を目指していくべく努力をしていただきたいと思っております。
 そこは、今、日本は女性の大使が少ないものですから、女性の大使をふやすべく努力をしている中で、国際機関からそういう方に来てもらうというのも十分ありだというふうに思っております。
この発言だけを見る →
櫻井周#22
○櫻井委員 今のお話で大使とか公使とかというかなり高いポストについても言及いただきましたので、期待したいと思います。
 最後の質問にさせていただきます。
 国際機関のトップをとるためには、日本も政治家を候補者として擁立というお話がございました。
 河野大臣は英語にも堪能で、現職の外務大臣ということで、まさにトップをとりに行くにふさわしい候補なのかなというふうにも印象を持ったものですから、そしてまた、こうした分野でのパイオニアになっていただける方ではないのかというふうにも期待申し上げるんですが、大臣の御決意を最後にお聞かせいただければと思います。
この発言だけを見る →
河野太郎#23
○河野国務大臣 いずれ、総理大臣経験者として、しかるべく国際機関に名乗りを上げたいと思います。
この発言だけを見る →
櫻井周#24
○櫻井委員 質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
この発言だけを見る →
若宮健嗣#25
○若宮委員長 次に、山川百合子君。
この発言だけを見る →
山川百合子#26
○山川委員 立憲民主党の山川百合子でございます。
 大臣の所信表明について御質問をさせていただきます。
 本会議で所信をお聞きしまして、印象として、御自分の言葉ですごく語られていて、大臣の思いが非常によく伝わってくる外交演説だなというふうに思いながら拝聴しておりました。
 それで、いろいろとあるんですけれども、きょうは最初ですので、四つ、ざっくり、余り細かいところまでは聞けませんが、伺っていきたいというふうに思います。また、大臣の演説は六つの柱をずっとおっしゃっています。それに追加してということでたくさんおっしゃられました。外務省の予算は四つの柱で大別して組まれていますので、ちょっとそれを織りまぜながらお聞きしたいというふうに思います。
 まず、テロ対策の中で、大臣は穏健化の促進ということをおっしゃられています。
 早速ですが、その穏健化の促進というビジョンにつきまして、それから、予算の中では中庸・穏健主義への支援というふうに出ておりますが、その取組の具体例と評価、それから期待され得る成果についてお伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →
河野太郎#27
○河野国務大臣 日本は、ことしのG20あるいはTICAD、即位の礼、そして来年の東京オリンピック、また大阪万博といった国際的な大きな行事がこれからあるわけでございます。そういう中で、我が国の治安を考えれば、テロ対策というのは、これはもう相当優先順位を高くやらなければいけないという現実がございます。
 また、今、シリアあるいはイラクといったところでISの戦闘員として戦っていた、そういう人がだんだんとそうした地域から本国へ戻るという状況がございまして、特にアジアでも、アジアのイスラム諸国にISの戦闘員が戻り始めているという現実がございます。そういう中でこのテロ対策を考えますと、もちろん日本の水際対策というのも大事でありますけれども、それだけやっていてはなかなか勝ち目がないものですから、テロの根本的な原因である暴力的過激主義を何とか排除をし、テロを生み出さないような穏健な社会を構築していくということがやはりこれから必要になってくるだろうと思います。
 そういう意味で、例えばヨルダンのアブドラ国王がやられているアカバ・プロセスなどというものに日本はかなり緊密にコミットをしておりますし、日本も、そういう視点から、各国で暴力的過激主義対策、穏健化という観点からやられている方々を招聘をしたりということをやってきているわけでございます。
 暴力に訴えず、多元的な共存あるいは寛容、ジェンダー間の平等といったものをベースにした社会をつくるということをどうやるかというのが一つ大事だと思いまして、例えば、具体的に申し上げますと、インドネシアにおいては、若者の思想形成に大きな役割を持つであろう教育にかかわっている方々に異文化あるいは異なる宗教への理解を深める機会を提供していったり、あるいは現地機関を介してNGOによる活動を支援をしたり、あるいは、その地域地域で暴力的過激主義の拡大要因を特定をして、それを抑え込むようなプロジェクト、こういうものを支援をしているところでございます。
 中東に関して、河野四箇条と申しておりますが、その中の知的・人的貢献というものの中で、中東における暴力的過激主義対策に関する対話というのを昨年から実施を始めております。昨年は中東六カ国から宗教関係者をお招きをし、本年はGCC及びイラクの七カ国から若者を招聘をし、各国で地域経験を共有する場を提供をしております。こういう事業を通じて日本型の社会発展モデルを理解をしてもらうとともに、このプログラムに参加をしてくださった参加者間同士の信頼関係を深めることができたというふうに思っております。
 こういう取組をこれから続けていくことで、中東全体に穏健派のコミュニティーというものを立ち上げるべく努力をしていきたいというふうに考えているところでございます。
この発言だけを見る →
山川百合子#28
○山川委員 ありがとうございます。
 中東の方、宗教的指導者とか、あと若者を招聘してという御説明もいただいたんですけれども、きのうちょっと聞いたところ、六百万円ぐらいの予算でやられているということで、その取組自体は非常にすばらしいなと思うんですね。ぜひ継続してやっていただきたいと思うんです。
 あわせてお願いしたいのは、そういうところに招聘される方々というのは非常にエリート層であるというふうに思うんですね。数もすごく少なく、十数名だったかな、済みません、きのう聞いたらそうだったと思うんですけれども、やはりテロというか暴力的過激主義に走るようなそういう状況というのは、海外との接点があるエリート層より、非常に生活が大変だったり、差別があったり、貧困があったり、環境的に非常に大変な状況があるということがやはり暴力の温床になるというふうに思います。平和学で言うところの、構造的暴力があるところにやはり紛争とか争いが起こるということがあろうかと思います。
 ですので、そういうエリートはもちろん、本当に指導者になる人たちですから大事なんですけれども、あわせて、特に中東などではそういう人々の支援をしていくということが実は暴力的過激主義を生み出さない、平和学で言うところの積極的平和をつくり出していくことではないかなと思うんですね。
 それで、インドネシアの国内でやってくださっている事業についての御説明が最初にあったんですけれども、こういった事業も中東の方でも広げていくというようなこともお願いしていきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →
河野太郎#29
○河野国務大臣 おっしゃるように、テロの温床となっているところというのは、中東の社会の中でもいろいろな層なんだと思います。おっしゃるように、貧困層から、余り先が見通せずテロに走る人もいれば、エリート層の中でも、テロ組織を率いるビンラディンのような人も出たわけでございます。
 日本としては、予算の制約があるものですから、人数多くべったりやるというよりは、そういうプログラムの中核になるような人をまずお招きをしてということをやってまいりましたが、ことしから、例えば、パレスチナのガザ地区の教員を、学校の先生方を十人ずつぐらい日本に招聘をするというプログラムを始めました。十人ですから限られてはいますが、十年やれば百人、その人たちが教える子供たちの数は更にそこから広がるということを考えると、いろいろなことが可能性があるのかなというふうに思います。
 そういう制約の中で、日本としては、ある程度こういうプログラムの中核を担っている方とまず一緒にやりたいということと、それから、さまざまな国の刑務所で過激的暴力主義を矯正、啓蒙するようなことをやっているところは、そういうプログラムに対する支援とか、あるいはそういうプログラムをほかの国に広げるようなお手伝いみたいなことも考えられるかな。インドネシアでやっているプログラムも、そういう例をアカバ・プロセスの中で紹介をしたり、いろいろなやり方ができるのではないかと思っておりますので、日本としてもそこはしっかりやってまいりたいというふうに考えております。
 特に、インドネシア、マレーシアを始め、アジアのイスラム国に外国人戦闘員が戻ってきている、フィリピンではあのマラウィの事件などというのもございましたので、中東に限らず、アジアのイスラム圏ともしっかり連携をしてテロ対策の取組をやってまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
← 戻る