環境委員会

2019-05-17 衆議院 全161発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
令和元年五月十七日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 秋葉 賢也君
   理事 伊藤信太郎君 理事 金子万寿夫君
   理事 武村 展英君 理事 とかしきなおみ君
   理事 堀内 詔子君 理事 生方 幸夫君
   理事 小宮山泰子君 理事 古屋 範子君
      秋本 真利君    勝俣 孝明君
      菅家 一郎君    木村 弥生君
      笹川 博義君    高橋ひなこ君
      武部  新君    百武 公親君
      福山  守君    古田 圭一君
      三浦  靖君    務台 俊介君
      長尾 秀樹君    堀越 啓仁君
      山本和嘉子君    横光 克彦君
      浅野  哲君    西岡 秀子君
      富田 茂之君    田村 貴昭君
      細野 豪志君
    …………………………………
   環境大臣         原田 義昭君
   経済産業副大臣      関  芳弘君
   環境副大臣        城内  実君
   経済産業大臣政務官    滝波 宏文君
   環境大臣政務官      勝俣 孝明君
   環境大臣政務官      菅家 一郎君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官)  宮嵜 雅則君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房審議官)           永山 裕二君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           上田 洋二君
   政府参考人
   (環境省地球環境局長)  森下  哲君
   政府参考人
   (環境省自然環境局長)  正田  寛君
   環境委員会専門員     関  武志君
    —————————————
委員の異動
五月十七日
 辞任         補欠選任
  屋良 朝博君     浅野  哲君
同日
 辞任         補欠選任
  浅野  哲君     屋良 朝博君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第五六号)
     ————◇—————
この発言だけを見る →
秋葉賢也#1
○秋葉委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、本案に対し、生方幸夫君外二名から、立憲民主党・無所属フォーラム、国民民主党・無所属クラブ及び日本共産党の共同提案による修正案が提出されております。
 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。生方幸夫君。
    —————————————
 フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案
    〔本号末尾に掲載〕
    —————————————
この発言だけを見る →
生方幸夫#2
○生方委員 おはようございます。
 ただいま議題となりましたフロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、提出者を代表して、その趣旨及び概要を御説明申し上げます。
 修正案は、お手元に配付したとおりであります。
 フロン類対策については、フロン類が強力な地球温暖化物質であり影響が長期に及ぶこと、加えて代替フロンは環境影響や人体影響などの検証が不十分であり将来的なリスクを含んでいることに鑑み、その使用に関しては速やかに抑制をすべきであると考えます。本法案では、フロンの回収と破壊について、罰則を追加し、できる限り対策を強化したことは評価しますが、より明確に脱フロンの方向性を明確にすべきであり、法案の修正を行う必要があると考えます。
 以下、その概要を御説明いたします。
 第一に、この法律の基本原則として、可能な限り、二〇五〇年までにフロン類の大気中への排出がなくなることを目指すこと、フロン類の代替物質を冷媒その他の用途に使用するために必要な技術の早期の普及を図ること、フロン類使用製品に使用されているフロン類の再生等フロン類の循環的な利用を進めること、フロン類使用製品の使用等に際してのフロン類の漏えいの防止、冷媒として充填されているフロン類の確実な回収及び破壊の実施その他のフロン類の適切な管理を行うことを明記することにしております。
 第二に、主務大臣がフロン類の管理の適正化に関する指針を定めるに当たっては、新たに法律上明記されることになります基本原則にのっとったものとすることにいたしております。
 第三に、政府は、この法律の施行後五年を目途として、フロン類の使用の抑制及びフロン類の排出の抑制の状況を踏まえつつ、フロン類使用製品の製造及び輸入の禁止その他の規制をすること、フロン類使用製品の製造又は輸入を業として行う者に対しての経済的な負担を課すことその他のフロン類の使用の抑制及びフロン類の排出の抑制のために必要な措置のあり方について検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずることとしております。
 以上が、本修正案の趣旨及び概要であります。
 委員各位の御賛同を賜りますように、よろしくお願い申し上げます。
この発言だけを見る →
秋葉賢也#3
○秋葉委員長 以上で修正案の趣旨の説明は終わりました。
    —————————————
この発言だけを見る →
秋葉賢也#4
○秋葉委員長 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官宮嵜雅則君、農林水産省大臣官房審議官永山裕二君、経済産業省大臣官房審議官上田洋二君、環境省地球環境局長森下哲君、環境省自然環境局長正田寛君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
秋葉賢也#5
○秋葉委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
この発言だけを見る →
秋葉賢也#6
○秋葉委員長 これより原案及び修正案を一括して質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。福山守君。
この発言だけを見る →
福山守#7
○福山委員 おはようございます。自由民主党の福山でございます。
 きょうは、私に与えられた時間は十五分でございます。時間の関係上、すぐに御質問に入りたいと思います。よろしくお願いいたします。
 フロン類については、皆様御存じのとおり、二酸化炭素の数十倍から一万倍以上に及ぶ非常に強力な温室効果ガスであり、オゾン層保護の観点に加え、地球温暖化防止の観点がますます重要であります。
 気候変動に関しては、昨年七月に記録的な豪雨が西日本各地を襲い、我が国のみならず、北米や欧州各国などで高温や大雨などの異常気象が相次ぎ、年が明けると、オーストラリアなど南半球での熱波などが報告されております。我が国では、四年連続で温室効果ガスの排出量が減少している中、増加を続けるフロン類により、省エネ、再エネ努力が打ち消されかねず、その排出抑制対策は極めて重要であります。
 フロン類対策の中でも、特に十五年にわたって低迷を続ける廃棄時の回収率の向上を目指したものと理解をしておりますが、そこで、大臣にお伺いいたしますけれども、今回の法改正は、低迷する回収率を向上させるための規制強化であると承知をしておりますが、その決意と狙いを改めてお伺いいたしたいと思います。
この発言だけを見る →
原田義昭#8
○原田国務大臣 我が国の温室効果ガス排出量は四年連続で減少しているところでありますが、一方、代替フロンの排出量については、冷媒分野におけるオゾン層破壊物質からの代替に伴い、増加の一途をたどっている状況にございます。これまでの温室効果ガス排出削減努力を無駄にしないためにも、いまだ四割弱にとどまっておりますフロン類の廃棄時回収率を早急に向上させる必要があると思っておるところであります。
 このため、本改正により、機器ユーザーの回収義務違反に対する直接罰、直罰の導入や、フロン未回収機器の引取りの禁止等の対策を講じることで、回収率を更に向上させることを目指しております。
 今回の改正により、相当程度の回収率の向上を見込んでおります。まずは、現状の四割弱から、二〇二〇年度までには地球温暖化対策計画の目標でございます五〇%への引上げを達成すべく、全力で取り組んでまいるつもりでございます。
この発言だけを見る →
福山守#9
○福山委員 時間の関係上、後でまとめてちょっと総括をさせていただきたいと思います。
 改正案の説明資料によれば、現状では約半数の業務用冷凍空調機械しかフロン類の回収が行われておらず、残りの半数は、フロン類の回収をせずに廃棄をされているとのことであります。正直に回収を行った者が損をしてしまう実態になっております。全体の半数の機械が法律を守らずに不適正な処理をされ、CO2の数千倍の温室効果を持つフロン類が垂れ流されていたというのは、まさに言語道断であります。そのようなフリーライダーがのさばることは決して容認できるものではございません。
 そこで、お伺いいたしますが、先ほど大臣も答弁がありましたように、廃棄時回収率を二〇二〇年に少なくとも五〇%、二〇三〇年の七〇%も早期に実現するために、今回の法改正により、具体的にどのようにこうしたフリーライダーを減らしていくのか、お伺いいたしたいと思います。
この発言だけを見る →
森下哲#10
○森下政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、現状では、機器廃棄時に回収作業を行わないユーザーが存在する結果、廃棄時回収率、こちらが四割弱にとどまっているということでございます。
 このため、今回の法改正では、引渡義務違反に対する直接罰を導入をする、さらに、解体現場への立入検査の対象範囲を拡大する等、加えて、ユーザーによるフロン回収が確認できない機器を廃棄物・リサイクル業者等が引き取ることを禁止をする、こういった対策を講じますことで廃棄時回収率を向上させるということを目指しているということでございます。
この発言だけを見る →
福山守#11
○福山委員 法律は、条文が変われば世の中が変わるというものではないと思います。改正された法律が広く世の中に浸透して、多くの人々に重要性を理解していただき、守ってもらって初めて世の中は変わってまいる。特に、改正法に基づき、都道府県が現場での実効性のある指導監督を行うことができるかどうかが非常に重要な問題であります。
 そこで伺いますが、都道府県は実際に効果的な指導監督を行えるのか、都道府県の指導監督を充実し、法改正の重要性について国民の理解を得るためには国はどのようにして取り組んでいくのか、お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
森下哲#12
○森下政府参考人 お答え申し上げます。
 法改正の実効性を上げるためには、都道府県による指導監督を適切に行うことが非常に重要と考えてございます。
 国におきましても、都道府県職員が事業者に指導監督を行う際に参考となる情報をまとめたハンドブック、これを改定する、さらには、国に毎年集約をされます法定報告等の情報を整理、分析いたしまして情報提供する、こういったことによりまして、都道府県の効果的、効率的な指導監督を後押しをしてまいりたいと考えております。
 また、今回の法改正内容につきましては、ポスターやパンフレットの作成、活用、説明会等による普及啓発、加えて、設備業者さん、解体業者さん、さらには廃棄物・リサイクル業者の方々を通じたユーザーへの周知ということが大事でございます。そういったことを図ってまいりたいと思っておりますし、国民の皆様方への普及啓発につきましても、オゾン層保護月間の活用ですとか地球温暖化防止推進センターとの連携、こういったことを積極的に行ってまいりたいというふうに考えてございます。
この発言だけを見る →
福山守#13
○福山委員 法改正の内容を超えてフロン対策全体を俯瞰すると、平成二十五年のフロン法改正、またモントリオール議定書改正を踏まえた昨年のオゾン層保護法の改正など、フロン類のライフサイクル全体を考えて、フロン類の生産量、使用量自体を減らしていくことも重要でありますし、世界の潮流であります。
 我が党では、フロン類対策をめぐる政策を幅広く模索、議論し、我が国のすぐれた環境技術を内外に展開し、我が国の力強い経済成長に発展する、貢献することを目標として、昨年の冬にフロン類対策推進議員連盟を立ち上げました。我が国のフロン類対策技術を一気に世界に広め、二〇三〇年には三十五兆円に拡大するとも言われる世界の冷凍冷蔵空調市場において、我が国が常に世界の先頭に立ち続ける環境づくりを行うことが重要であると考えます。
 そこで、お伺いいたしますけれども、グリーン冷媒技術の開発、普及、国際展開に向けてどのように取り組まれるのか、お伺いいたします。
この発言だけを見る →
城内実#14
○城内副大臣 福山委員の御質問にお答えいたします。
 代替フロンからグリーン冷媒への転換につきましては、経済産業省が研究開発を、そして環境省が普及を促進するという役割分担のもとで、開発及び導入の支援を進めているところであります。
 経済産業省では、現時点で代替技術が見込まれない分野につきまして、産学官のプロジェクトにより、グリーン冷媒技術の開発を進めていくとともに、国際標準化を図り、日本のすぐれた技術を海外に展開することを目指しております。
 また、環境省では、実用化しつつもコスト等の課題を有する分野につきまして、省エネ型自然冷媒機器の導入補助事業を実施しております。
 これらの取組によりまして、日本さらには世界の温暖化防止に貢献するとともに、日本企業の新たな市場獲得にもつなげてまいりたいと思います。
 以上です。
この発言だけを見る →
福山守#15
○福山委員 地球環境局長の方にちょっとお伺いしますけれども、日本で行っているフロン回収など、既に使用され、今後使用されるフロン類も含めたライフサイクル全体の取組を広げていってもらいたいと思っております。
 そこで、今現在、海外でのフロン類の回収状況、そして世界における日本の優位性、そして今後の展開をどのように環境局は考えておるんですか。
この発言だけを見る →
森下哲#16
○森下政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、海外の取組の状況でございますけれども、EUなどの幾つかの先進国で、フロン類の回収、これを義務づけているところがあるというふうに承知をしておりますけれども、こういった国々におきましても、回収業者による回収量の報告といったことは義務づけられていないという状況でございまして、日本のように、回収量を正確に把握して公表する、こういった我が国の仕組みというのは、世界に誇ることができる非常に先進的なものであるというふうに認識をしてございます。
 環境省では、昨年度から、二国間クレジット制度、JCMの仕組みを活用いたしまして、代替フロン等の回収・破壊を途上国で実施をする事業への支援も開始をしたところでございます。
 今後も、こうした取組を通じまして、世界各国にもフロン回収の取組を大きく広げてまいりたいというふうに考えてございます。
この発言だけを見る →
福山守#17
○福山委員 今いろいろ御答弁をいただきました。
 先ほど私が説明しました中で、フロン類対策推進議員連盟という言葉を使いましたけれども、昨年冬に、会長は甘利会長、そして会長代行は望月元環境大臣、そして小渕会長代理、そして丸川会長代理、実は私は事務局長をさせていただいております。
 これは、環境だけでなしに、そのもの、やはり経済、経産省、そういう関連性として非常に大きいものがございますので、そういう両方、大臣経験者の皆さんばかりですけれども、望月先生の、そういう非常にフロン類のこの問題は大きな問題であるということで、このような議連をつくって進めようということで、去年の冬から始まったわけでございますけれども。
 そういう意味で、きょうも本当は経済産業省の誰かおいでいただいて、御質問の中に入れてもいいかなと思っておったんですけれども、話が最初から広がるのでなしに、これを一つの起点として、大臣以下、城内副大臣、勝俣政務官、また一緒になって、この問題について国家全体としてどうやっていくのか、どう考えていくのかということを、特に経産の方とは話合いが必要であると私は思っておりますので、その点よろしくお願いしたい。これは要望としてお願いをいたしたいと思っております。
 そして、私は、先ほど、この法案ができても、ただできたというだけでなしに、それをいかに国民の間に醸成をさせていくかということが非常に大事な問題だと思うんです。
 令和元年という新しい日付になりましたけれども、平成の三十年間はまさに災害の年と言われてもおかしくないぐらい、地球温暖化と言われるこの現象の中で大きく変わってまいりました。
 私もよく挨拶の中で環境問題を言わせていただくんですけれども、例えば台風一つ例をとっても、私ども子供のときに来た台風と今の台風は違うと思っております。やはり海水温がずっと上がっておりますので、本土上陸するまで台風は成長を続けておるというのが今の現状。昔は、近づくに従って小さくなってきたと思うし、これが、極端に言えば、シュートの台風ルートであって、東北、北海道へ行くと熱帯低気圧に変わっていたのが、今は、東北でもあるいは北海道でも台風上陸というふうな形で、非常に大きいのが継続していく、こういうことがございます。
 そしてまた、一昨年でしたでしょうか、私は初めてこんな台風を見たんですけれども、静岡かどこかに上陸した台風が西日本の方に向いてカーブしていきました。ああいうのは、私、六十六年人生を生きてきた中で初めて見た台風だと思っています。多分、原田大臣もそういう記憶はないと思うんです。
 やはりそういうふうな形で、一つ一つの災害、本当に時代が、こういう時代の地球温暖化という中で変わってきておりますので、今回のこの法改正のフロン類のこの問題につきましては非常に大きなものがあると思いますので、大臣以下の皆様方のますますの御活躍を、また要望をしっかりとお聞きいただければと思っております。
 よろしくお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
この発言だけを見る →
秋葉賢也#18
○秋葉委員長 次に、長尾秀樹君。
この発言だけを見る →
長尾秀樹#19
○長尾(秀)委員 立憲民主党・無所属フォーラムの長尾秀樹でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 元号のみが区切りということではありませんけれども、五月一日から令和になりました。新しい時代の環境にとって最善の策が講じられるように、脱フロンの道筋をしっかりとつけていくという観点から、この政府提出のフロン排出抑制法改正案並びに修正案について質問をしていきたいというふうに思います。
 フロンは、冷蔵庫やエアコンの冷媒や、断熱材、半導体の洗浄剤など幅広く使用されてきた物質であります。非常に便利な物質として多用されてきましたが、フロン類が大気中に放出されると、オゾン層を破壊することや、温室効果が大きく、地球温暖化の一因となることが明らかとなり、現在、オゾン層保護と地球温暖化対策の両面から、国際的な対策の枠組みが構築をされております。
 国内においても法の整備が行われまして、二〇〇一年に議員立法で、業務用の冷凍空調機器などについてフロン類の回収・破壊を義務づける本法律が制定をされました。しかし、制定以降今日に至るまで、十五年以上にわたって業務用冷凍空調機器からのフロン類の廃棄時回収率は三割台にとどまっているという、低い水準で推移をしております。
 二〇一六年五月に閣議決定された地球温暖化対策計画では、フロン類の廃棄時回収率を二〇二〇年に五〇%、二〇三〇年度に七〇%とする目標が掲げられております。今後一年足らずで二〇二〇年度を迎えることになります。これまで三割台で推移してきたフロン類の廃棄時回収率を引き上げるためには、この改正案の提出は遅きに失した感があるのではないかと思っております。
 なぜ、この間、フロン類の廃棄時回収率が低いのか、その原因の究明がこれまでなされてこなかったのかどうか、その点、まずお聞きをいたします。
この発言だけを見る →
森下哲#20
○森下政府参考人 お答え申し上げます。
 フロン類の廃棄時回収につきましては、平成十三年の法制定以降、平成十八年、そして平成二十五年と法改正が行われておりまして、その時点で必要な情報収集を行った上で制度を強化をしてまいってございます。
 その中で、法の認知不足による回収の未実施あるいは建物解体時の課題、こういったものにつきましては認識がされてございましたけれども、今般、近年の回収台数と回収量の傾向の変化も踏まえまして、より定量的な分析を行うとともに、管理者や設備業者、そして解体業者、そして廃棄物・リサイクル業者、そういった関係の皆様方にヒアリングをさせていただいて、廃棄をされた機器の取扱いについてより詳細な分析を行うことにより、今回の改正案の御提案に至ったということでございます。
この発言だけを見る →
長尾秀樹#21
○長尾(秀)委員 遅きに失したとはいえ、この改正を契機にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 先ほど申し上げましたが、二〇二〇年度五〇パー、二〇三〇年度には七〇パーという目標を、今後どのように環境省としては達成していくお考えでしょうか。この今回の法改正だけでは困難な面があるのではないか、更に踏み込んだ対応が必要となってくるのではないかと思っておりますが、環境大臣のお考えをお聞きします。
この発言だけを見る →
原田義昭#22
○原田国務大臣 先ほどから議論がありますように、法律というのは、つくったからといって十分ではありません。むしろこれからこそが大事ではないか、こういうふうに思うわけでございます。
 本改正は、関係事業者の相互連携によって、機器ユーザーの義務違反によるフロン類の未回収を防止し、機器廃棄時にフロン類の回収作業が確実に行われる仕組みを構築しようとするものでございます。
 法律の施行後には、機器ユーザーや関係事業者、団体、都道府県への着実な周知を行いまして、法改正の円滑な施行を図るとともに、二〇二〇年度、もう既に来年になっておりますけれども、廃棄時回収率を五〇%の目標を確実に達成したい、こう考えております。
 さらに、本改正法の施行と並びまして、回収できないフロン量を可能な限り減らす対策も含め、二〇三〇年度の廃棄時回収率を七〇%の目標達成につなげたい、こういうふうに考えておるところであります。
この発言だけを見る →
長尾秀樹#23
○長尾(秀)委員 この法律は、二〇一三年に抜本的な改正が行われました。フロン類の回収・破壊のみならず、フロンの製造から廃棄時までのライフサイクル全体にわたる総合的な排出抑制を行う法律となりました。今回の改正案で、このライフサイクルの中でも下流に当たる廃棄時の対策に重点が置かれていると思います。
 これまで三割台で推移してきたフロン類の廃棄時回収率の向上のための対策として、規制を強化することはもちろん必要であると思います。しかし、フロン類が使用された機器が一旦市中に出てしまえば、機器の利用者のみならず、行政としても、その回収のために多大な労力を要することになります。
 こういうことを解決するためには、やはり、フロン類がそもそも市中に出回らないようにすること、フロン類を使用した製品はつくらないこと、つまり、フロン廃絶、脱フロン社会を構築していくことが必要であると思っております。
 脱フロン社会が構築されれば、回収・破壊する手間も、地方公共団体が立入検査する手間も必要ありません。今大臣から答弁いただきましたが、しっかりその回収強化策、やっていただきたいと思いますが、それのみでは今申し上げたような根本的な脱フロンの達成を先送りすることになりかねないという懸念を持っております。
 そこで、野党三会派から修正案が出ております。修正案提出者にお聞きをしたいと思います。
 なぜ二〇五〇年という目標を基本原則ということで明記をされるということになっているのか、その理由をお聞きをしたいと思います。
この発言だけを見る →
生方幸夫#24
○生方委員 お答えいたします。
 御懸念はごもっともだというふうに思います。そこで、私たちは、しっかり二〇五〇年までにフロン類を廃絶するという修正案を出しました。
 昨年十月に発表されたIPCCの一・五度C特別報告書では、パリ協定の一・五度C目標に整合するためには、二〇五〇年ごろまでに人為的な温室効果ガスの排出をほぼゼロにする必要があると言われております。これに整合するようなフロン対策の強化が必要とされております。
 人為的に、温室効果ガスの一種であるフロン類は、特に人工的につくられた化学物質であることから、CO2のように森林に吸収されるメカニズムもないため、直ちに排出をゼロにするべきだと考えております。
 しかし、現在、フロン排出抑制法の指針では、フロン類を中長期的には廃絶することを目指すことが掲げられているのみで、中長期がいつなのか、その具体的な時期については示されておりません。
 そこで、本修正案においては、基本原則を定め、可能な限り二〇五〇年までにフロン類の大気中への排出をゼロにすることを目標といたしました。
 このように、法律において期限を具体的に明記し、フロン類を確実に廃絶するという意思を強く示すことによって、二〇五〇年、さらには二〇五〇年よりできるだけ前倒しして脱フロンを達成することが必要だと考えております。
この発言だけを見る →
長尾秀樹#25
○長尾(秀)委員 私も、指針のみではなく、法律上にそういう目標期限をしっかりと位置づけるということは賛成でございます。
 今提案者からの説明がございましたが、二〇五〇年という時期を具体的に明示をして、廃絶に向けた意思を強く環境省としても示すべきだと考えますけれども、大臣のお考えをお聞きします。
この発言だけを見る →
原田義昭#26
○原田国務大臣 ただいま御答弁もあったとおり、確かに、中長期的には、フロン類の廃絶については、現行のフロン法上の指針でもしかりでありますし、政策としてもそれを目指さなければいけない、こう考えております。
 具体的な廃絶の時期については、現時点ではエアコン等の分野で代替となるグリーン冷媒技術が確立されていない段階で、必ずしもお示しすることが難しい状態でありますけれども、代替できる技術が確立できた場合には、可能な限り早期のフロン類の廃絶を目指すということを考えておるところであります。
 政府としては、引き続きグリーン冷媒技術の開発及び普及に取り組みながら、中長期的にフロン類を廃絶できるように努めていきたい、こう考えております。
この発言だけを見る →
長尾秀樹#27
○長尾(秀)委員 それでは次に、上流対策の強化についてお聞きをいたします。
 フロンは、非常に高い温室効果を有するものがあります。例えば、HFCの中には、二酸化炭素の一万倍以上の温室効果を持つものがあります。先般、二〇一七年度の温室効果ガス排出量の確報値が公表されました。これによりますと、エネルギー起源の二酸化炭素排出量が減少する一方で、HFCの排出量が増加をしており、二酸化炭素の排出削減努力を打ち消しかねない状況となっております。
 原田大臣は、この改正案の趣旨の説明の中で、こうしたエネルギー起源の温室効果ガスの排出削減努力を無駄にしないためにも、フロン類の回収率を向上させる必要があると述べておられます。おっしゃるとおりですけれども、フロン類回収率向上という下流対策とあわせて上流対策を強化をしなければ、HFCの排出量増加が二酸化炭素の排出削減努力を打ち消してしまう流れをとめられないのではないかと思います。
 そこで、経済産業省にお聞きをいたします。
 根本的には、フロン廃絶、全廃に向けて、上流対策の強化が必要です。CO2同様、温暖化効果の高い物質、フロンについても排出ゼロの社会を築いていかなければならないと思います。
 フロン排出抑制法では、その上流対策の一つとして、現在、指定製品制度というものがあります。指定製品の目標年と目標値については、大半が既に事業者が実施しているものを後追いしているのにすぎないのではないか、かなり意図的に定められている、問題が多いという指摘もあります。果たして指定製品制度は実効性があるのかどうか。
 フロン排出抑制法の政省令をつくる段階において、フロン製造業者がつくった代替フロンを転換先に進めていくという構造となっておって、フロン販売を後押しするような構造になっております。また、家庭用エアコンや店舗、オフィス用エアコンの目標値は、製造業者が売り出しているフロン類やGWPに合わせて目標値が定められているという指摘もございます。
 オゾン層保護法改正においても採択された附帯決議において、フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律において、フロン類の使用規制強化に向けて指定製品の対象範囲の拡大や、指定製品の製造業者等の判断の基準において長期的な削減目標の設定を率先して行い、フロンの中長期的な廃絶に向けた具体的なロードマップを描くこととあります。
 フロン全廃を一刻も早く実現をすべく、フロン及び機器の製造業者へ向けて具体的なロードマップを描き、それぞれに理解を求めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →
上田洋二#28
○上田政府参考人 お答え申し上げます。
 議員御指摘のとおり、フロン類の削減を着実に進めていくためには、フロン類及びそれを使用する機器の製造業者等による計画的な削減のための取組が重要であります。
 このため、フロン類の製造や輸入を行う事業者に対しては、フロン排出抑制法に基づき、まずは国がフロン類の使用見通しを示すとともに、それを踏まえ、グリーン冷媒の開発、普及など、フロン類の使用合理化を計画的に進めるよう求めております。
 また、フロン類使用製品につきましては、フロン排出抑制法の指定製品制度に基づきまして、代替技術が確立した分野から順次、環境影響度を低減させる目標値と目標年度、これを設定をし、製品の製造や輸入を行う事業者に対してその達成を求めているところでございます。
 オゾン層保護法によるフロン類の生産量、消費量の上限の設定と、毎年の製造量、輸入量の割当てといった措置に加えまして、今申し上げましたこうしたフロン排出抑制法に基づく見通しの提示によって、事業者による計画的なフロン類の削減、これを促していきたいというぐあいに思っております。
この発言だけを見る →
長尾秀樹#29
○長尾(秀)委員 そもそも全廃されるべき特定物質であるフロン、CFC及びHCFCは、現在我が国にはどれほどの量が残されているんでしょうか。また、キガリ改正で段階的に削減されるとされる代替HFCはどれほど存在をしているのか、把握しておくべきではないかと思います。また、HCFCが二〇二〇年に全廃になった後に、HCFC使用機器やその代替化について経済産業省としてはどのような見通しを持っているのでしょうか、お聞きします。
この発言だけを見る →
← 戻る