内閣委員会

2021-01-29 衆議院 全87発言

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会議録情報#0
本国会召集日(令和三年一月十八日)(月曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。
   委員長 木原 誠二君
   理事 平  将明君 理事 冨岡  勉君
   理事 中山 展宏君 理事 藤原  崇君
   理事 松本 剛明君 理事 今井 雅人君
   理事 後藤 祐一君 理事 濱村  進君
      安藤  裕君    池田 佳隆君
      岡下 昌平君    金子 俊平君
      神田 憲次君    小寺 裕雄君
      杉田 水脈君    高木  啓君
      永岡 桂子君    長尾  敬君
      西田 昭二君    本田 太郎君
      牧島かれん君    牧原 秀樹君
      松本 洋平君    宮崎 政久君
      吉川  赳君    和田 義明君
      阿部 知子君    大河原雅子君
      大西 健介君    玄葉光一郎君
      森田 俊和君    森山 浩行君
      柚木 道義君    吉田 統彦君
      江田 康幸君    古屋 範子君
      塩川 鉄也君    足立 康史君
      岸本 周平君
令和三年一月二十九日(金曜日)
    午後三時二十一分開議
 出席委員
   委員長 木原 誠二君
   理事 平  将明君 理事 冨岡  勉君
   理事 中山 展宏君 理事 藤原  崇君
   理事 松本 剛明君 理事 今井 雅人君
   理事 後藤 祐一君 理事 濱村  進君
      安藤  裕君    井出 庸生君
      池田 佳隆君    岡下 昌平君
      金子 俊平君    神田 憲次君
      小寺 裕雄君    杉田 水脈君
      高木  啓君    永岡 桂子君
      長尾  敬君    西田 昭二君
      本田 太郎君    牧原 秀樹君
      松本 洋平君    宮崎 政久君
      吉川  赳君    和田 義明君
      阿部 知子君    大河原雅子君
      大西 健介君    玄葉光一郎君
      森田 俊和君    森山 浩行君
      柚木 道義君    吉田 統彦君
      江田 康幸君    古屋 範子君
      塩川 鉄也君    宮本  徹君
      足立 康史君    岸本 周平君
    …………………………………
   国務大臣         西村 康稔君
   内閣府副大臣       赤澤 亮正君
   内閣府副大臣       山本 博司君
   内閣府大臣政務官     岡下 昌平君
   内閣府大臣政務官     和田 義明君
   内閣府大臣政務官     吉川  赳君
   参考人
   (東邦大学医学部微生物感染症学講座教授)     舘田 一博君
   参考人
   (東京大学大学院医学系研究科教授)        橋本 英樹君
   内閣委員会専門員     近藤 博人君
    ―――――――――――――
委員の異動
一月二十九日
 辞任         補欠選任
  宮崎 政久君     井出 庸生君
  塩川 鉄也君     宮本  徹君
同日
 辞任         補欠選任
  井出 庸生君     宮崎 政久君
  宮本  徹君     塩川 鉄也君
    ―――――――――――――
一月十八日
 公文書等の管理に関する法律の一部を改正する法律案(篠原豪君外十五名提出、第百九十五回国会衆法第四号)
 公文書等の管理に関する法律の一部を改正する法律案(後藤祐一君外十三名提出、第百九十六回国会衆法第二一号)
 国家公務員法等の一部を改正する法律案(後藤祐一君外七名提出、第百九十六回国会衆法第三〇号)
 国家公務員の労働関係に関する法律案(後藤祐一君外七名提出、第百九十六回国会衆法第三一号)
 公務員庁設置法案(後藤祐一君外七名提出、第百九十六回国会衆法第三二号)
 性暴力被害者の支援に関する法律案(阿部知子君外九名提出、第百九十六回国会衆法第三五号)
 公文書等の管理の適正化の推進に関する法律案(逢坂誠二君外十一名提出、第百九十七回国会衆法第一一号)
 性的指向又は性自認を理由とする差別の解消等の推進に関する法律案(西村智奈美君外十名提出、第百九十七回国会衆法第一二号)
 天皇の退位等に関する皇室典範特例法の施行の日の翌日以後における平成の元号を用いた法律の表記の取扱い等に関する法律案(大島敦君外六名提出、第百九十八回国会衆法第六号)
 国民経済及び国民生活に重大な影響を及ぼすおそれのある通商に係る交渉に関する情報の提供の促進に関する法律案(近藤和也君外六名提出、第百九十八回国会衆法第二五号)
 手話言語法案(山花郁夫君外六名提出、第百九十八回国会衆法第二六号)
 視聴覚障害者等の意思疎通等のための手段の確保の促進に関する法律案(山花郁夫君外六名提出、第百九十八回国会衆法第二七号)
 多文化共生社会基本法案(中川正春君外四名提出、第百九十八回国会衆法第二八号)
 特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律及び特定複合観光施設区域整備法を廃止する法律案(安住淳君外十九名提出、第二百一回国会衆法第一号)
 新型コロナウイルス感染症検査の円滑かつ迅速な実施の促進に関する法律案(小川淳也君外八名提出、第二百一回国会衆法第三号)
 特定給付金等の迅速かつ確実な給付のための給付名簿等の作成等に関する法律案(新藤義孝君外五名提出、第二百一回国会衆法第一九号)
 新型インフルエンザ等対策特別措置法及び感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の一部を改正する法律案(今井雅人君外七名提出、第二百三回国会衆法第八号)
同月二十九日
 新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案(内閣提出第六号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 連合審査会開会に関する件
 国政調査承認要求に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案(内閣提出第六号)
     ――――◇―――――
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木原誠二#1
○木原委員長 これより会議を開きます。
 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 国政に関する調査を行うため、本会期中
 内閣の重要政策に関する事項
 公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する事項
 栄典及び公式制度に関する事項
 男女共同参画社会の形成の促進に関する事項
 国民生活の安定及び向上に関する事項
 警察に関する事項
以上の各事項について、衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対して承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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木原誠二#2
○木原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
     ――――◇―――――
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木原誠二#3
○木原委員長 この際、山本内閣府副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。山本内閣府副大臣。
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山本博司#4
○山本副大臣 内閣府副大臣の山本博司でございます。
 新型コロナウイルス感染症のワクチン接種を円滑に推進するため、行政各部の所管する事務の調整を担当いたしております。
 河野大臣を支え、力を尽くしてまいりますので、木原委員長を始め理事、委員各位の御指導と御協力をよろしくお願い申し上げます。拍手
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木原誠二#5
○木原委員長 山本副大臣はどうぞ御退席ください。
     ――――◇―――――
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木原誠二#6
○木原委員長 次に、本日付託になりました内閣提出、新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 趣旨の説明を聴取いたします。西村国務大臣。
    ―――――――――――――
 新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
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西
西村康稔#7
○西村国務大臣 ただいま議題となりました新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。
 新型コロナウイルス感染症の発生の状況等に鑑み、感染拡大を防止し、国民の生命及び健康を保護するとともに、国民生活や国民経済への影響が最小となるよう、必要な法制を整えることが喫緊の課題であります。
 このような状況に対処し、新型インフルエンザ等対策特別措置法等に基づく感染症対策を強化するため、この法律案を提出いたしました。
 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。
 第一に、新型インフルエンザ等緊急事態に至る前から実効的な感染症対策を講ずることができるようにするため、新型インフルエンザ等蔓延防止等重点措置を創設します。
 第二に、国及び地方公共団体は、新型インフルエンザ等の影響を受けた事業者や医療機関等を支援するための必要な措置を講ずることとします。
 これらの措置により、都道府県知事は、措置が必要な業態に係る事業を行う者に対し、営業時間の変更等を要請するとともに、必要な財政上の措置等の支援を行うこととします。正当な理由なく当該要請に従わない場合には、当該要請に係る措置を命令することができることとし、当該命令に従わない場合には過料を処することにより、実効性を担保します。
 第三に、新型インフルエンザ等蔓延防止等重点措置の創設に併せて、新型インフルエンザ等緊急事態措置を見直し、特定都道府県知事は、施設管理者等が正当な理由なく施設の使用制限等の要請に従わない場合には、当該要請に係る措置を命令することができることとし、当該命令に従わない場合には過料を処することにより、実効性を担保します。
 第四に、新型コロナウイルス感染症を、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律における新型インフルエンザ等感染症として位置づけます。
 第五に、厚生労働大臣及び地方公共団体間の情報連携、電磁的な方法による届出等について、必要な規定を整備することとします。
 第六に、厚生労働大臣及び都道府県知事等は、緊急の必要があると認めるときは、医療関係者、検査を行う民間事業者等に必要な協力を求めるとともに、正当な理由がなく当該協力の求めに応じなかったときは協力するよう勧告するとともに、従わない場合は、その旨を公表することができることとします。
 第七に、厚生労働省令で定める新型インフルエンザ等感染症及び新感染症について、患者等に対して宿泊療養又は自宅療養に関する協力を求めることができることとします。また、検疫法上も、宿泊療養又は自宅待機その他の感染防止に必要な協力を求めることができることとします。
 第八に、入院先から逃げた場合又は正当な理由がなく入院措置に応じない場合及び積極的疫学調査に応じない場合の罰則を設けることとし、実効性を担保します。
 最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、公布の日から起算して十日を経過した日としています。
 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要でございます。
 御審議の上、速やかに可決していただくよう、よろしくお願い申し上げます。
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木原誠二#8
○木原委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 西村大臣はどうぞ御退席ください。
    ―――――――――――――
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木原誠二#9
○木原委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案審査のため、本日、参考人として東邦大学医学部微生物感染症学講座教授舘田一博君及び東京大学大学院医学系研究科教授橋本英樹君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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木原誠二#10
○木原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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木原誠二#11
○木原委員長 これより質疑に入ります。
 この際、参考人各位に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多用中のところ本委員会に御出席を賜りまして、誠にありがとうございます。本案について、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただき、審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
 次に、議事の順序について申し上げます。
 まず、舘田参考人、橋本参考人の順に、お一人十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。
 なお、参考人各位に申し上げますが、御発言の際にはその都度委員長の許可を得て御発言くださるようお願い申し上げます。また、参考人は委員に対して質疑をすることができないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと存じます。
 それでは、舘田参考人にお願いいたします。
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舘田一博#12
○舘田参考人 御紹介いただきました東邦大学の舘田と申します。貴重な時間をいただきまして、ありがとうございます。
 私は、感染症の専門家、法律の専門家ではありませんので、今日は皆様方に、新型コロナウイルス感染症の現状と、そして現在の問題点、それと、それに関連して、法律に関連するであろうそういったところを中心にお話しさせていただいて、後半の質疑に進めていただければというふうに思います。
 お手元に資料を配らせていただきましたけれども、簡単に振り返っていただければというふうに思います。
 最初のページで、まさに今、一億人の感染者が見られる状況の中で、死者も二百万人を超えるという状況になってまいりました。そして、今日の報道を見ても、アメリカでは今日三千三百人ですよね、一日で。そして、イギリスでは千二百人以上の方がお亡くなりになっているということが報告されています。非常に大変な状況が続いているということが理解できるかと思います。
 次のページは、一日当たりの感染者数及び死亡者数の推移ということで、左に感染者数、右に死亡数を示しています。これはよく報道されているとおりですけれども、今でも一日七十五万人以上の感染者数が出て、一日一万五千人以上の方がお亡くなりになっている。毎日です。そういう状況が続いています。
 下の図になりますけれども、一日当たりの感染者、日本です。皆さん方御存じのように、第一波、第二波、第三波、何とかそのピークを乗り越えている、そういった状況です。下は日本の死亡者数になるわけですけれども、やはり、残念ながら、この第三波において非常に感染者数が多くなってきているということがお分かりのところかと思います。もちろん、この第三波、冬のコロナということで、我々にとって初めての経験であり、予想を超える感染者数の増加がこの死者数の増加につながっているというふうに思います。
 次のページの上、これは世界の疫学ですけれども、ただ、これは非常に大事な事実を示しているというふうに思います。それは、よく言われるように、アメリカが二千四百万を超える感染者が出て四十万人以上の死亡者数が出ているとか、あるいは、ブラジルが、イギリスが、フランスがというのはよく言われているとおりであります。一方で、日本は、ここまでに三十万人ぐらい、残念ながら、四千人、五千人の方がお亡くなりになっているんですけれども、世界の中では、その感染者数も死亡者数も、かなり頑張って少なく維持してきているということがお分かりいただけるかと思います。
 そんな中で、私が今日強調したいのは、一番右側です、死亡率です。死亡率は、日本の死亡率は一・四%ですけれども、世界の死亡率でも二・一%、アメリカでも一・七%、ほかの国でも大体二%前後です。メキシコがちょっと飛び抜けて八・六%。まあ、やはりこれは医療事情の問題があるのかもしれませんけれども、大事なのは、死亡率においては大きな違いが見られていないということです。すなわち、それは、百人の人が感染すれば一人か二人がお亡くなりになる、千人感染すれば十人、二十人の方がお亡くなりになる。そういうことからも、感染者をいかに少なくできるのかということが非常に重要であるということが理解できるかと思います。
 下の図は、年齢別の感染者数と死亡者数ということですけれども、ちょっと見にくいですけれども、よく言われるように、二十代にピークがあり、続いて三十代、そういうふうなことになるわけですけれども、大事なポイントは、よく言われる高齢者において死亡者数が多いということと、もう一つは、ちょっと見にくいんですけれども、十代あるいはそれ以下では感染者数が少ないということも大事な事実になろうかと思います。
 次のページ、これは、この感染症は肺炎です。しかし、肺炎だけではないということが明らかになってきました。すなわち、これは、血管の内皮細胞にも感染を起こして、血管の障害、血栓をつくる。それが後遺症であったり重篤化につながってしまうということが明らかになっているわけです。この事実は非常に重要で、恐らくこういうふうなところから新しい治療薬の可能性が出てくるんじゃないかということが期待されているところです。
 次の下の図、もう一つ大事な事実は、このウイルスが口の中の唾液腺にも感染を起こし、そして唾液中に高濃度に排出される。だから、会話のときのマイクロ飛沫で感染が広がる。だから、それを使った検査ができるようになってきたということが大事な展開になろうかと思います。
 次のページの上、クラスター班の御努力によって、いろいろなこのクラスターの特徴が明らかになってきました。右上の接待を伴う飲食店、そういったところが最初は大きな問題になりましたけれども、何とかそれは皆様方の協力によってかなり抑えられている状況です。しかし一方で、普通の仲間同士の会食、飲み会の中でそれが広がるというようなことが、あるいは下、職場、特に、場面の切り替わりということで、休憩所とか更衣室とかそういったところで、油断のときに感染が広がる。あるいは、学校。授業中の学校の広がりというのはそうでもないけれども、サークルや合宿所や、そういった中での広がりが今でも問題になっているということは御承知のとおりです。
 右の下、インフルエンザとこのコロナの感染の広がりの特徴というものもはっきりしてきました。インフルエンザは、一人から二人、二人から四人、八人、十六人、面で広がっていくから、だからこれは学級閉鎖になる。一方で、新型コロナは、一人から五人に広げるけれども、五人のうち四人は発症、発症するけれども広げない、一人が次につなげていく、線で広がる、時々クラスターが見える。無症候感染者がそれをつくり出しているということも一つ大事な事実になります。
 次のページの上です。これも日本から出てきた新しい事実ですけれども、子供の感染において、子供というのは油断しているから子供の中で広がっているんじゃないかというのが最初の予想でしたけれども、実は、子供の感染は、お父さん、お母さんからの感染がほとんどである。学校の中では感染が広がっていないという、そういった事実に基づき、緊急事態宣言の二回目では、学級閉鎖、学校の閉鎖というのが行われなかったということは事実かと思います。
 下の図、これが今非常に大きく問題となっている数字になります。東京におけるということで示していますけれども、色がついているところの入院・療養等調整中、すなわち、PCR等で陽性になったけれども、どうすればいいのかということが宙ぶらりんで分からない、入院すればいいのか、自宅に行けばいいのか、宿泊所に行けばいいのかが決められていないような人が、この時点で七千人も超えていたんですね。当然、その中から重症例が出てお亡くなりになるということが残念ながら起きてしまっている。御存じのとおりかと思います。ここをしっかりとゼロに近づけていくような、そういった対策を早く取っていかないといけないということになろうかと思います。
 次のページの上、まさに、隠れCOVID―19のフェーズになって、感染蔓延期の中で、無症状のコロナキャリアがたくさんいる。この中で皆さん方を検査したら、陽性な人が出てもおかしくないわけですよね。そういう蔓延期になっている。接近した会話で、それでも伝播してしまう。全ての人が感染している可能性があるし、特に、高齢者がお集まりになるような、そういった場所が注意しなければいけない。
 一方で、検査に関しましてもいろいろな進歩がありました。下の図にありますように、遺伝子検査だけじゃなくて、高感度の抗原検査、簡易抗原検査等が出て、インフルエンザと同じように診断ができるようになってきた。しかも、鼻咽頭拭いみたいに奥まで入れるんじゃなくて、自分で鼻の中を拭うだけ、あるいは唾液を取るだけ、それで検査ができるようになってきたということは非常に大きな進展であり、それをどういうふうに活用していくのかということが今盛んに議論されています。
 しかし、いろいろな問題も見えてきました。次のページにありますように、この感染症は、症状が出る、発症する数日前からウイルスが排出されて、そしてうつしている。全く症状がない中で自分が誰かにうつしているということが起きている、それが大きな問題です。
 一方で、ウイルスは、感染して一週間ぐらいすると検出されなくなる、すなわち感染性は下がってくるということが明らかになっています。
 ただ、問題は、そういった患者さん、生きているウイルスが出なくなっている患者さんにおいても、PCRは陽性を持続するということです。すなわち、何を意味しているか。PCR陽性、陽性で見ていくと、その中には、感染性のない人が不必要な隔離が行われているような、そういった状況が生じてしまうということが明らかになってきた。
 こういうことを分かった上でどういうふうに対応していくのかということが非常に大事な問題になります。
 次のページの上、非常に大事な事実として、第一波、五月三十一日の時点と、第二波、八月三十日の時点での、これは右の赤いところだけ見てもらえればいいと思いますけれども、七十歳以上の死亡率が二五%から八%にまで減少しました。高齢者は依然としてリスクが高いんですけれども、それでも、第一波と第二波でこれだけ死亡率の低下が見られているということは、これは非常に大事な事実になろうかと思います。
 下、ワクチン。非常に期待されるものになるわけですけれども、ただ、私たち感染症学会としては、これは、過剰な期待を抑えて慎重に、冷静に判断していかなければいけないということは、今でもそういう思いで教育、啓発を行っているわけです。
 ただ、データは毎日のようにアップデートされる中で、次のページ、世界中で進行するワクチン接種に関して、新しいデータが蓄積されてきました。
 アメリカだけでも一千万人を超えるような人が接種される、あるいは、イスラエルでは人口の二五%、二百五十万人を超える人が接種される中で、その有効性が証明されてきているということは非常にプロミッシングなデータではないかなというふうに思います。もちろん副作用が出ています。しかし、それは予想の範囲内ということで、そういった状況の中で、いかに日本で効率的に早く、必要とする方たちにそれをお届けするのかということが大事になろうかと思います。
 もう一つ問題が出てきたのが変異株の問題ですけれども、これは昨日も埼玉でまた新しく報告されました。しかし、大事な事実は、今、日本で一万株以上の遺伝子の検索が行われている中で、変異株というのはまだ数十株ですよね。今の感染の状況においては、変異株というのは大きな役割を果たしていないというのが大事な事実です。ただし、今から、これからはどうなるかということは非常に注意していかなければいけないというのも、大事な方向性になろうかと思います。
 次のページの上になりますけれども、まさに第三波を今越えようとしているこの状況の中で、ハンマーとダンスの戦略が必要になってくるわけですけれども、皆さん方、我々の今の大きな問題、課題は、この緊急事態宣言をどういうふうに解除に持っていくのか。
 誰も一気に解除できるなんて思っていない、少なくとも私たちはそう思っている。恐らくどこかで、段階的な、より次の波が起きにくいような戦略を取っていかなければいけない。第一回目の緊急事態宣言のあの解除の経験を生かした、この二回目の緊急事態宣言の解除ということにつなげていかなければいけないことになろうかと思います。
 最後、最後のスライドですけれども、これが今、やはり法律においても大事なところだと思います。
 このウイルスは、人や社会や国に分断を引き起こしてしまうウイルスです。話せない、会えない、会話ができないわけですよね。そういう中で、差別や偏見が生まれやすい状況があって、実際にそういうふうな人たちが出てきているということも事実です。それをどういうふうに抑えていくのか、守っていくのかということは非常に大事。私たちの問題でもあり、これはメディアの問題でもあり、もちろん政治の問題でもあるということを考えています。
 市民と行政、専門家の温度差、リスクコミュニケーション、私たちが考えていることが一般の人たちになかなか伝わっていないというこの現実があります。どうやってそれを伝えて、そしてワンボイスの中で一緒にこの危機を乗り越えていくか、それが今政治に求められているんじゃないかなと思います。
 国民性というか、日本に住まわれている人たちの協力によって何とかここまでやってきているわけですけれども、その一方で、ある意味、みんなが協力してくれるというのは非常にありがたいことですけれども、それが、例えば自粛警察であったりとか、いろいろなところで差別や偏見につながる、そういったリスクにつながっているということも事実かと思います。それをどうやって防いでいくのか。
 そして最後は、このピンチをチャンスに変える、そういうふうな発想の中で私たちは進んでいかなければいけない。今までに見られた技術、革新、そして連携や協力ですよ。
 だから、このコロナを乗り越えたときには、我々はより感染症に強い社会を築き上げていなければいけないし、その次に必ず来るパンデミック感染症に対して、より高い備えを備えた国になっていかなければいけないというのが大事なところかと思います。そういう視点で、是非、法律の改正も含めてお願いできればというふうに思います。
 以上です。拍手
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木原誠二#13
○木原委員長 ありがとうございました。
 次に、橋本参考人にお願いいたします。
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橋本英樹#14
○橋本参考人 東京大学の橋本でございます。
 私は、どちらかといいますと、医療政策とか公衆衛生の立場から発言をさせていただくことになろうかと思います。
 また、先般、御承知おきかと思いますけれども、日本医学会連合、それから日本公衆衛生学会、疫学会などから、特に感染症法に限ってですが、罰則規定、特に刑事罰の導入に関しまして反対声明を出させていただいたんですが、その際の声明の取りまとめを、私、お手伝いさせていただいたということも、立場として申し上げておきたいと思います。
 まず、今回の特措法の方は、私、存じ上げていないというか、不得意でございますので、感染症の方に関してのみお話しし、プラス検疫法に関してのみメンションさせていただきたいというふうに思っております。
 まず、感染症の方に関しましてですけれども、先ほど御紹介いたしました声明の方は、元々、感染症法が人権に関してかなり配慮した法律として作られてきたということ、それから、特に刑事罰を導入した場合に、実効性若しくは現場への混乱というものを考えた場合、その影響を加味していただく必要があるということについて触れさせていただいたものでございます。
 実は、私、四月の第一波、それから後、八月の第二波、大学でずっと象牙の塔で座っているのも申し訳ないと思いまして、四月は世田谷の保健所、それから八月は足立の保健所の方に学生とともに支援に入らせていただきました。
 本当に、現場の医師並びに保健師の方々、住民の方々が非常に強い不安、場合によっては非常に強い感情や怒りをぶつけられる中、一人一人、懇切丁寧に説明をして、そして納得をしていただく。私も、相談電話などを取らせていただいて、本当に、二十分ぐらいかなり罵声を浴びせられたこともあったんですけれども、それでも、コロナとはこういうものです、保健所はこういうことをやっています、こういうふうな決まりで、こういう形で、皆さん方にこういうふうに行動を取ってもらいたいんですということを、お話を聞きながら懇々と御説明していくと、三十分ぐらいすると、最後は、保健所も大変だと思うけれども頑張ってくださいと言って電話を切ってくださる。
 まさに、現場は、我々、医療、公衆衛生は、患者さんや地域住民の方に納得して協力していただくことをもって行動変容を図るということを、我々の、言ってみれば職務であり、かつプライドと思ってやっております。
 その点から、今回のこの罰則に関してなんですが、もう先生方も御承知のとおり、既に現行の感染症法でも七十七条に、過料については書いてございます。そこに一項、入院が加わるだけじゃないかというふうに仰せかもしれません。ただ、実際には、調査などそれから報告などに対して不協力だった場合に、じゃ、罰金を取っているか。ほとんどが、あれはバイオテロリズム対策で書かれているもので、住民の方が何らかの理由で拒否されたといった場合に目くじら立ててあの罰則を適用しているというのは、実際にはほとんどございません。むしろ、今回必要なのは、どうやって住民の方々の不安を取り除いていくかということに関わるかと思います。
 これは余り根拠なくお話しするのも申し訳ないと思いまして、実は、私、二〇一〇年から、首都圏で四市区、住民基本台帳で取ったランダムサンプルの住民調査をずっと続けているんですが、この十二月の二十四日からつい昨日までなんですけれども、千六百人の方からCOVID―19の影響調査というものに回答していただいていました。本当は資料として配付できればよかったんですが、昨日まで取っていて、今日の午前中、データの処理をやって分析してきたので、ちょっとまだ資料として配付するにはやや早いと思いまして、口頭での御報告になることをお許しください。
 その結果を見てみると、まず、やはり、四割ぐらいの方が、自分がコロナにかかるんじゃないか、若しくは家族がかかってしまうんじゃないかということを非常に強く不安に思っていらっしゃる。そして、その不安に思っていらっしゃる方ほど、実は、自分や自分の家族がCOVID―19の影響で差別や偏見を受けるんじゃないかということを心配していらっしゃる。その両者の関係性は統計学的に見て有意な関係が見られました。
 じゃ、これに対してどういうふうに対応していったらいいのか。一方で、そういう強い罰則などがなければ実効性が伴わないのではないかという見方もあろうかと思います。それは確かに仰せのとおりだと思います。実際、悪意を持って妨害する、若しくは抜け出すといったことをやる方もいらっしゃるとは思うんですが、ただ、そういう場合には、明らかに悪意に満ちていますので、現行法でも、例えば、人に対してわざとうつそうみたいなことをする人であれば、現行法でも傷害罪若しくは暴行罪、若しくは、我々、医療、保健所の活動を邪魔しようとするものであれば、威力業務妨害などを使うことで十分対応できますし、かつ、我々、医療、保健所は人を羽交い締めにする権利は持っておりませんので、むしろそういう形で、刑法の枠でやっていただいた方が、警察のお力などもかりて有効に対処していけるのではないかなというふうに考えております。
 では、具体的にどうやって人々に動いてもらったらいいのか。先ほど、また皆様方も御存じのように、どうやって人々の行動を変えていくのかといったところが問題だということはそのとおりでございます。
 実際、今回のこの調査、まちと家族の健康調査というのをやっているんですが、この調査で見てみたところ、マスク、ちゃんとやっていますか、ソーシャルディスタンシング、取っていますかというと、やはり九割五分ぐらいの方はやっていますと答えてくれます。まあ、本当かどうかは見ていないので分からないんですが、九割五分の方はやっていますというふうに言ってくれています。
 ただ、実際にそれをやろうとして、ふだんどれぐらいの頻度でやっていますかというと、マスクと手洗いはちゃんとやっているんですけれども、ソーシャルディスタンシングとか公共交通機関の利用は、それよりは少し比率が下がります。これはやはり、どうしてもお仕事の関係であるとか生活上の必要性の関係などでそういったことが起こっているのではないかなというふうに思います。
 つまり、何が申し上げたいかといいますと、人々の意識はあるので、それをどうやって行動変容につなげるかというふうに考えた場合、そのための環境整備というものを重点にしていただく必要があるだろうというふうに思うところでございます。
 その点では、既に我が国は、他国に比べても、例えば雇用の確保のための給付金であるとか、これはもう諸外国に比べて日本はかなりがっちりとやっていて、その効果は私は表れているというふうに信じております。
 ただ、一方で、プラスアルファ必要なものとしては、先ほど申し上げたような、例えば差別に対する対応であるとか。私、不勉強なので、ちょっとよく覚えていなかったんですが、昨年のたしか臨時国会で、高鳥議員の議員立法で、差別解消法案が提出されたかと思うんですが、あれがその後どうなったか、私ちょっと存じ上げませんで、例えば、ああいうふうなものの展開ということも今回考えに入れていただくことはあったのかなというふうに考えております。
 さらに、そういう差別だけの問題ではございません。人々の不安を取るということ。実際、今回の調査でも、心理的な不安の程度というのが、やはりこれまでの平時に比べると少しパーセントが上がっていました。じゃ、どういう方がそういう不安を抱えていらっしゃるんだろうというふうに見てみると、もちろん自分がかかるんじゃないかと考えている人もそうなんですけれども、一番関係性が強かったものは何かといいますと、自粛の、外に出られないとかそういうものも有意だったんですけれども、それ以上に強かったのが、生活の見通しが立ちにくい、これが一番相関が高い項目になっておりました。
 まさに、そういう見通しをつけられるような形で情報を提供していただくということが、一人一人の国民の方々に賢く動いていただくのに必要なのではないか。その点で、今回の改正上、国と都道府県とそして市区町村で情報の共有を図るようにしていただくような改正がなされたのは、これは大変ありがたいというふうに思っております。
 さらに、これを、情報を、調査などを活用するという部分についても今回改正で入れていただいているのは、これも非常に重要なポイントではないか。これを、単に調査の結果だけではなく、その調査の基になったデータなどについても、例えば匿名性などを担保した上で様々な活用を許すことをやれば、例えば接触アプリのもっとよいものの開発であるとか、人々に時々アラートを出してあげて、賢く動くことをアドバイスしてくれるようなアプリとか、そういったものの開発などにもつながるのではないかというふうに期待しているところでございます。
 そして、やはり何よりも人々にとって重要なのは、そういう形で自分たちがこれを克服していけるという自信を持つことにつながるのではないか。その自信をつけるための、今回、特措法並びに感染症法の改正という形で先生方にお取り組みいただいているということについて、深く感謝申し上げたいと思いますし、その成果が上がることを我々としても期待しているところでございます。
 以上、私の方からの発言はこれだけにさせていただきます。
 ありがとうございました。拍手
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木原誠二#15
○木原委員長 ありがとうございました。
 以上で各参考人からの御意見の開陳は終わりました。
    ―――――――――――――
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木原誠二#16
○木原委員長 これより参考人に対する質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。藤原崇君。
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藤原崇#17
○藤原委員 自由民主党・無所属の会の藤原崇でございます。
 参考人のお二方の先生方、今日は大変ありがとうございました。貴重なお話を伺わせていただきました。
 持ち時間は十分でございますので、早速質問に入ります。可能であれば、恐縮ですが、簡潔にお答えいただければ大変助かります。
 まず、舘田参考人にお伺いをいたしますが、分科会のメンバーでもございます。今、緊急事態発令後の現状についてどうであるかということ、これは、国民の皆様、非常に関心を持っておられることだと思います。分科会公式としての発言というのは当然できませんけれども、もし、差し障りのない範囲で、参考人の個人的見解として伺えればと思っております。
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舘田一博#18
○舘田参考人 ありがとうございます。
 緊急事態宣言が一月の八日に発令されてから三週間を迎えます。そんな中で、どういうふうに推移していくのか、一人一人が非常に注目している状況ですけれども、今日も、先ほど西村大臣の方から教えていただきましたけれども、八百人ぐらいですか、八百人、九百人弱ぐらいだということを聞いていますけれども。
 この三週間の中で、なかなか最初の段階は下がってこないような状況でしたけれども、ここ一週間、二週間は、緩やかですけれども確実な減少傾向が見られている。そして、それをどれだけ続けていけるかということが今大事な問題であって、そして、その先には、恐らく皆さんが待っている、我々が待っている解除ということが見えてくるんじゃないかなというふうに思っています。
 以上です。
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藤原崇#19
○藤原委員 ありがとうございます。
 今、感染症対策の面から不便を強いられている一般の方々、そういう方々に対して、改めて舘田参考人の方から、国民の皆さんにこれはどうしても伝えておきたいということ、もしあれば、御教示をいただきたいと思います。
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舘田一博#20
○舘田参考人 今の緊急事態宣言は、本当にお願いベースの中で、お願い中心でやっているわけですけれども、本当に一人一人の方たちがそれぞれ行動変容を起こしてくださった、その結果が今こういうふうに表れているんだろうなというふうに思います。非常に、多分、大変な中でやっている人も多いんじゃないかなというところを感じますけれども、その辺のところは、例えば、医療現場のことであるならば医療現場に対するサポート、あるいは飲食店に対するサポート、その辺のところは政治がしっかりやっていってほしいなというふうに感じているところです。
 以上です。
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藤原崇#21
○藤原委員 ありがとうございます。
 政治の場でも、しっかりと国民の皆様の負託に応えられるようにやっていきたいと思います。
 続きまして、橋本参考人にお伺いをしたいんですが、少し、感染症法そのものとはちょっと違う大枠の話になります。
 委員部からいただいた資料の中で、バズフィードニュースの四月三十日、昨年のですね、インタビュー記事、拝見させていただきました。そこをちょっと抜粋で読み上げさせていただきます。
 今回の感染症では、公衆衛生が一体何をすべきかを考えるときに、我々は答えを持っていません、政府の強制力で人を囲い社会管理で逃げ切った中国、検査という医学を使うことで人を囲った韓国、自粛という少し忖度や同調圧力を利用した括弧つきの民主的コントロールをやっている日本、どれが成功するかは誰も分かりませんということでありました。
 韓国の対応についてはもう少し社会管理の要素もあるのかなとは思っておるんですが、一年たって、この問いについて暫定的なお答えがもしあれば、伺いたいと思います。
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橋本英樹#22
○橋本参考人 わざわざ掘り起こしていただいて、ありがとうございます。
 実は、その点のフォローに関して、ちょうど昨日、韓国と、それからあと北京と香港とマレーシアの研究者とちょっと交換してみました。現時点では、結局のところ、どれが効果があるのかはいまだに分からない。というか、国によって、やはり元々の体制によって取るべきものが違う。
 やはり日本の場合には、国が強制的にやるよりは、一人一人の国民が、みんなのためにという形で動くのが一番どうもフィットしていたらしいと思われますので、やはりそこをうまく活用するというのが我が国にとっては一番ふさわしいのではないかなというのが個人的な見解でございます。
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藤原崇#23
○藤原委員 ありがとうございます。
 いろいろな論評などを見ますと、中国という国の対策というのは、表面上はうまくいっているようにも見えます。経済と安全を両立をする、代わりに人権というものを制約を大きくかける、その結果として経済と安心を両立をしている。
 我々のような民主的国家では、人権を大きく制約をすることで経済と安全を両立をするということはなかなか難しい状態でありますので、そういう中で、今回、日本としてどういう道を取るかというのは、私もなかなか悩んでいるところがあるんですが、今回の特措法の改正というのは、大きくではないと思うんですが、若干社会管理的な要素を出してきているということがあると思います。それは何も罰則がどうこうではなくて、全体的に見たときに、そういうような方面を強化をしていく。
 罰則以外の面で、この法律、特に感染症法について、橋本参考人の御意見を伺えればと思います。
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橋本英樹#24
○橋本参考人 今御指摘がありました中国のやり方に関して一定の効果があったというのは、初期にはどうもあったみたいなんですが、現在は、御存じのように、北京周辺のところでまた起こり始めていて、実は、そこに入った段階で情報が表に出なくなってしまっているので、我々専門家の間でも、何が今北京周辺で起こっているのか、全く情報が入ってこなくなってしまっています。
 そういった点では、現時点で、中国のやり方が中国においてもベストだったかということに関しては、まだ検証が必要かなというふうに感じております。
 それとは別に、日本におけるこの感染症法において、どこまで社会管理の要素と、それからあと人権とのバランスを取るのか。これは、もうある意味、感染症法の元々のテーゼであるというふうに考えております。人権が重要だから経済を捨てなさいというふうなものではない。やはり状況に応じてこれは展開していく必要があると思います。
 その点で重要になってくるのが、どの時点で平時と戦時を分けるのか。まさにこの部分のマネジメント、運用の部分に関する規定というものが、恐らく今回の感染症法で追加で求められる要素になってきているのではないかなというふうに感じております。
    〔委員長退席、平委員長代理着席〕
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藤原崇#25
○藤原委員 ありがとうございました。
 そろそろ時間なので、最後に一問だけ舘田参考人に。
 必ずどこかの段階で、緊急事態宣言については恐らく解除になるだろうと思います。なった後に、直ちに原状に復していいのか、それとも、やはり一般の国民の皆様、我々含めて、解除になった後も、もちろん、基本的な対策をした上で、どういうことに気をつけてこれから新しい社会生活というか、送っていけばいいのかという点について、もし私見があれば、お聞かせをいただければと思います。
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舘田一博#26
○舘田参考人 ありがとうございます。
 第一波のとき、第一回目の緊急事態宣言の解除、五月の二十五日だったと思いますけれども、あのときには、東京での一日の感染者数は十人から二十人ぐらいまで下がっていたんですよね。あれだけ下がっていた中で、実は、その裏で、歌舞伎町とか歓楽街において次の火がまた燃え出そうとしていた、そういうふうなことが後から分かってきました。
 この経験は非常に大事で、今回の第二回目の緊急事態宣言の解除をするときがチャンスですよね。ある意味、大きな火は消し止めた中で、どこが燃え残っているのかということをしっかりと見定めて、そして、そこにターゲットを当てた対策を継続するような、めり張りをつけた対策をどうやって考えていくのかということが我々の使命だというふうに思っています。
 それとともに、一般市民の人たちに関しましては、やはり今回いろいろなことを経験してきたわけですけれども、マスクの有効性、インフルエンザが今年は見られないんですよ、見られないぐらいになっている、ほかの呼吸器感染症もどんどん減ってきているわけですね。
 そういう意味では、マスクの重要性を改めて認識していくこと、手指衛生、手指消毒の重要性を改めて認識していくこと、そして、一人一人が、感染症に対してより強い社会のために行動変容を継続していくということが重要だというふうに思います。
 以上です。
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藤原崇#27
○藤原委員 ありがとうございました。
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平将明#28
○平委員長代理 次に、江田康幸君。
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江田康幸#29
○江田(康)委員 公明党の江田康幸でございます。
 本日は、特措法並びに感染症法の審議に入った、その際の参考人質疑ということでございますので、できる限り私は先生方から答弁を引き出したいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 先ほど感染症の専門家であられます舘田先生から様々なデータを見せていただきました。特に、一番先にありましたように、国内の死亡率において、これは国際的にもそうですけれども、コロナは死亡率が高い。一・四%と、国内でもそのくらいでしょうけれども、先生おっしゃいましたように、一・四%、百人に一人死亡するというような高率でしょうけれども、それがゆえに、感染者をいかに少なくしていくか、感染拡大防止が非常に重要であるということを示唆されたわけでございます。
 そこで、今回の新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正案は、現下の新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の実効性を、これを高めるがために、蔓延防止等の重点措置を創設して、そして営業時間の変更等の要請、また、要請に応じない場合の命令及び罰則を規定して、併せて事業者及び地方公共団体に対する支援を行っていくというものでございます。
 今般の緊急事態宣言下においては、昨年四月の緊急事態宣言と比較して、感染者数や重症者数、死亡者数が増加しているという一方で、要請に従わずに外出する住民や、また、二十時以降営業を継続する事業者も増えている。こうした状況下の中で、本法律を改正して感染拡大防止策を強化するその意義について、先生からまずお伺いをしたいと思います。
 特に、蔓延防止等重点措置というもの、緊急事態措置の一段階前の段階で蔓延防止等の重点措置を創設することによって、新型コロナの感染拡大防止に対して、さらには、将来的なパンデミックの発生の際の感染拡大防止に対して大きな効果を私は発揮すると思うわけでございますが、どのような効果が期待されるのか、併せて御答弁いただきたいと思います。
    〔平委員長代理退席、委員長着席〕
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