国民生活・経済に関する調査会
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会
会議録情報#0
令和四年二月十六日(水曜日)
午後一時開会
─────────────
委員の異動
二月十六日
辞任 補欠選任
羽生田 俊君 清水 真人君
─────────────
出席者は左のとおり。
会 長 芝 博一君
理 事
小川 克巳君
中西 哲君
和田 政宗君
牧山ひろえ君
安江 伸夫君
大塚 耕平君
片山 大介君
岩渕 友君
委 員
足立 敏之君
清水 真人君
高橋 克法君
堂故 茂君
羽生田 俊君
藤川 政人君
三宅 伸吾君
山田 太郎君
山田 俊男君
石垣のりこ君
勝部 賢志君
宮口 治子君
佐々木さやか君
下野 六太君
伊藤 孝恵君
梅村みずほ君
浜田 聡君
参考人
認定特定非営利
活動法人カタリ
バ代表理事 今村 久美君
日本福祉大学社
会福祉学部教授 原田 正樹君
市川市生活サポ
ートセンターそ
ら主任相談支援
員
中核地域生活支
援センターがじ
ゅまるセンター
長 朝比奈ミカ君
─────────────
本日の会議に付した案件
○国民生活・経済に関する調査
(「誰もが安心できる社会の実現」のうち、困
難に寄り添う支援の構築(支援に向けた体制の
充実)について)
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この発言だけを見る →午後一時開会
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委員の異動
二月十六日
辞任 補欠選任
羽生田 俊君 清水 真人君
─────────────
出席者は左のとおり。
会 長 芝 博一君
理 事
小川 克巳君
中西 哲君
和田 政宗君
牧山ひろえ君
安江 伸夫君
大塚 耕平君
片山 大介君
岩渕 友君
委 員
足立 敏之君
清水 真人君
高橋 克法君
堂故 茂君
羽生田 俊君
藤川 政人君
三宅 伸吾君
山田 太郎君
山田 俊男君
石垣のりこ君
勝部 賢志君
宮口 治子君
佐々木さやか君
下野 六太君
伊藤 孝恵君
梅村みずほ君
浜田 聡君
参考人
認定特定非営利
活動法人カタリ
バ代表理事 今村 久美君
日本福祉大学社
会福祉学部教授 原田 正樹君
市川市生活サポ
ートセンターそ
ら主任相談支援
員
中核地域生活支
援センターがじ
ゅまるセンター
長 朝比奈ミカ君
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本日の会議に付した案件
○国民生活・経済に関する調査
(「誰もが安心できる社会の実現」のうち、困
難に寄り添う支援の構築(支援に向けた体制の
充実)について)
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芝
芝博一#1
○会長(芝博一君) ただいまから国民生活・経済に関する調査会を開会をいたします。
まず、国民生活・経済に関する調査を議題といたします。
本日は、「誰もが安心できる社会の実現」のうち、「困難に寄り添う支援の構築」に関し、「支援に向けた体制の充実」について三名の参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。
御出席をいただいております参考人は、まず認定特定非営利活動法人カタリバ代表理事今村久美参考人、続いて日本福祉大学社会福祉学部教授原田正樹参考人及び市川市生活サポートセンターそら主任相談支援員・中核地域生活支援センターがじゅまるセンター長朝比奈ミカ参考人でございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、大変御多忙のところ御出席をいただき、誠にありがとうございます。
皆様方から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にさせていただきたく存じますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、今村参考人、続いて原田参考人、続いて朝比奈参考人の順でお一人二十分程度御意見をお述べいただき、その後、午後四時頃までをめどに質疑を行いますので、御協力をよろしくお願いを申し上げます。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度会長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は御着席のままで結構でございます。
それでは、まず今村参考人からお願いをいたします。今村参考人。
この発言だけを見る →まず、国民生活・経済に関する調査を議題といたします。
本日は、「誰もが安心できる社会の実現」のうち、「困難に寄り添う支援の構築」に関し、「支援に向けた体制の充実」について三名の参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。
御出席をいただいております参考人は、まず認定特定非営利活動法人カタリバ代表理事今村久美参考人、続いて日本福祉大学社会福祉学部教授原田正樹参考人及び市川市生活サポートセンターそら主任相談支援員・中核地域生活支援センターがじゅまるセンター長朝比奈ミカ参考人でございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、大変御多忙のところ御出席をいただき、誠にありがとうございます。
皆様方から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にさせていただきたく存じますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、今村参考人、続いて原田参考人、続いて朝比奈参考人の順でお一人二十分程度御意見をお述べいただき、その後、午後四時頃までをめどに質疑を行いますので、御協力をよろしくお願いを申し上げます。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度会長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は御着席のままで結構でございます。
それでは、まず今村参考人からお願いをいたします。今村参考人。
今
今村久美#2
○参考人(今村久美君) ありがとうございます。
御紹介いただきましたNPOカタリバの今村と申します。(資料映写)
本日のこのテーマが困難に寄り添う支援の構築ということで、支援に向けた体制の充実というテーマなので、もしかしたら子供や不登校の問題というのはここのテーマではないんじゃないかと思われる方もいらっしゃるかもしれないんですけれども、この不登校の問題というのが、子供たちの教育の問題を超えて、子供たちのその教育に不適応を起こして、かなりたくさんの子が今学校に行けなくなっているという状態からスタートする経済的困窮とか家庭の様々な困難さに更につながっていっているということを私からお話をさせていただきながら、これから考えていくべきことについてお話をさせていただこうと思います。よろしくお願いいたします。
私自身は、二十年前にNPO法人をつくりまして、今年ちょうど二十年目になる子供支援のNPO団体を運営してきました。
特に、日本の十代の世代、十代といいますと小学校三年生ぐらいから始まるわけなんですけれども、思春期になってきて、なかなか小さな子供たちと違って、大人がそのまま子供たちに思いを持って関わっても届かない、難しくなってしまっている世代、ここが今どう変化しているのかということについても触れさせていただきます。
まず、もう御存じかと思いますけれども、現在、小中学校の長期欠席者、これは病気だとか経済的な理由とか、また今でいうと新型コロナウイルスの回避も含めてなんですけれども、そして一番大きな不登校という概念に当てはまる子も含めて、二十九万人もの義務教育段階のお子さんが学校に行けない状態になっています。これはとても大きなことで、本当にこの五年ぐらい一年間に二万人ずつ増えているという状態が確認されています。
また同時に、若年者、これはもうよくいろんなところで話題になっていますけれども、日本はこの十代の自死がとても、まあ実数としては少ないと思われるかもしれませんが、国際的に見ても、十代の死因で自死が多いのは先進国では日本だけという状況が起きております。
そして、四ページなんですけれども、自死する日本の十代の一つの要因かもしれないと今言われているのが、学校に行きたくないということ。それは、学校に行きたくない理由があるわけなんですけれども、それも自死の一つの理由になっていると、一つといいますか、とても大きな問題になっているのではないかと。特に、長期休み、夏休みとか冬休みの後、学校に行きたくないというツイートが増え、そして自死する子供自体も増えているというところに関連性があるのではないかと言われています。社会的にも様々なキャンペーンが行われているわけなんですけれども。
こちら六ページなんですが、これは大変興味深い調査なんですが、過去十二年間、専門家組織の研究者たちが、警察が保持していた過去十二年間の三十万人の自死をした人たちのデータを分析した結果だそうです。その中で、この多くの世代は、五時から六時の時間が、時間帯が一番自死する人の一番多いといいますか、自死を実行してしまう時間ということが分かったんですけれども、この十代について言うと、朝七時から八時と十六時以降の時間が実際に自死をした時間ということが分かったそうです。もしかすると、学校に行く前に行きたくないという気持ちになったり、学校に行った後にもう絶望してしまってそういった行為に走る子供が多いんじゃないかということもこの結果から示唆されていました。
これまで、一部の子供たちだけの、標準に合わせられない子供たちの問題だよねというふうにどこか扱われてきた問題かもしれないんですけれども、今やこれは、いつどこでどんな子供がその問題を抱えてもおかしくない状況になるということも言えると思います。
不登校といいますと、不登校、当事者になってみないとなかなかその困難さは分からないものなんですが、親にとってみると、本当に多くの方々がおっしゃるのは、まさかうちの子がそんな自分も経験していなかった学校に行けないという状況になるなんてという言葉を使ってお話しになる方が多いんですけれども、子供自身にとっては、もう最終段階、学校に行かないということを親御さんに申し出たときはもうぎりぎりまで来ているゴールの段階に近くて、そこから、いや、もうちょっと頑張って学校に行きなさいというコミュニケーションが始まるわけなんですけど、それで更に子供たちが消耗していってしまうということも起きている中で、これをどのように子供たちを支えていく仕組みや法を再構築していくべきなのかというところが、問題がたくさん含んでいると思います。
八ページです。不登校の児童生徒の公的支援は非常に不十分な状態です。今、様々な不登校特例校だとか教育支援センターのようなものも、例えば適応指導教室とかそういった言葉で呼ばれるような施設もあるんですけれども、これは全て自治体、基礎自治体が努力義務の上で設置されているものですので、六割の自治体にしか設置されていません。また、地方においては、やっぱり学校に行くということが基本になっているので、行かないということを選んだ時点で物すごく遠くに支援機関があるなんということも少なくなくて、実際に使われていない、設置しているけど使われていないということも起きています。また、フリースクールとか行けばいいんじゃないかという考えもあるかもしれないんですけれども、それは完全に家庭負担になってしまうので、経済的にお子さんの教育費を、義務教育段階、義務教育は無料と憲法で定められていますけれども、行かないなら自費だという考え方で考えると、そこがお金出せない家庭はどうするのかということもありますし、また、地域によってはといいますか、地方においては、フリースクールなんてそんなものはうちにはありませんという地域もたくさんあります。
また、うちの組織に寄せられる多くな悲痛な声で一番多いのは一人親世帯の不登校の方々です。一馬力で子供を子育てしているという御家庭にとって、お子さんがいきなり青白い顔で学校に行かないということを言い出したときに、もう風邪を引いたときにお母さんが一緒に休んでちょっと看病するということがあるように、心に風邪を大きく引いてしまっているお子さんを家に一人残して仕事に行くことはできなくて、それをきっかけに経済的に困窮していくということがすごく相談としてたくさん寄せられています。また、中山間地域では、公的機関に連れていくために車で三時間、やっと取ったアポイントメント、週一しか開いていないところに連れていくということの往復のために就労の時間が限られてしまうという声なんかも聞きます。
こちらは、ここでお話しする機会をいただいたので慌てて取った、全国調査を行ってみたんですけれども、今四百件ほどの回答をいただいていますが、まず三百件いただいたところのデータをお持ちしました。
御家庭、不登校が家庭の貧困につながるということがどれぐらい起きているのかということなんですけれども、左側のデータでは、正社員の比率は三五%から二五%に減少しています。働いていないとお答えになった比率は一九%から二五%に増加しています。また、百九十九万円未満の年収の保護者の割合が四八%から六〇%に増加しています。
ちょっとここにはグラフにしなかったんですけれども、主たるその不登校のお子さんをケアされているのは、母親が九五%です。で、その不登校といいますか、お子さんの育てづらさが夫婦げんかになったり、何かしゅうとめさんからおまえの育て方が悪いとか言われてお母さんが居場所がなくなって、それを理由に離婚になってしまってお母さんが一人親になってしまったなんというケースも実は少なくなくて、そうすると、まあお父さんは働いているんだからお母さん頑張って子供ケアすればいいという世界ではなくて、お母さんもここでキャリア形成の機会を奪ってしまう、そうすると非正規雇用のままこれから人生を歩んでいくことになるということも実際に起きている声として見えてきています。
また、別のデータなんですけれども、不登校になる理由のところ、不登校になる、なった後の問題だけではなくて、一人親世帯ほど不登校になるリスクも高いということが見えてきていて、一人親世帯では二人親世帯と比べて不登校に悩んでいる世帯が三倍、約三倍となっているということもデータで示されていました。
不安を抱える保護者の声は本当に様々ありました。これは驚いたんですけれども、一人御家庭で不登校になると二人目も三人目も不登校になってしまうということが、もしかしたら、近くで、学校に行きなさいというメッセージと学校に行かなくていいよ、ちょっと休んでいいよというメッセージを同時に一人親の家庭がメッセージを投げることはすごく難しくて、結果的にもう全員行けなくなってしまっている、もう本当に御飯も食べさせなきゃいけないしで働けないという声もたくさん聞いていたりします。
その中で、今子供たちのためにやるべきことを三つお話しさせていただきます。
まず一つ目なんですけれども、国によるオンライン支援のサービスをきちんと国が整備する形で設置する、これは仮称ですけれども、私の提案としては、多様な学び支援センターというものを国策として設置するということを御検討されてはどうかと思っています。
今、例えば、外国ルーツのお子さんがすごく増えていたり、また様々な、今私も参加させていただいている文科省の会議では、ギフテッドと言われる特異な才能を持ったお子さんをどうするかという、そこに困難さが実はあるんだというようなお話もされていたり、発達障害と診断されるお子さんも本当にとにかく増えている。これはいろんな諸説あるんですけれども、晩婚の人が多いということが一つの原因じゃないかということも言われているんですけれども、とにかく個別的なケアが必要なお子さんがすごく増えているという中で、もうそれは下げ止まらないと思います。
なので、学校のやっぱり標準化された教育に合わないということを、合わない子たちもいるんだということを前提に、せっかくGIGAスクールパソコンが一人一台整備されたんですから、別にクラスの中で学ばなくても、多様な学び支援センターにつなげば、この自治体にはこういう機能があるよではなくて、国としてのここにつなげばみんな学べる。
例えば、ロールモデルは教職員支援機構だと思っています、つくばの。NITSみたいな感じで、もう国としてきちっとクオリティーの高い学びを個別最適に受けられるようにするということ、そのコンテンツの部分で様々NPOとか企業が開発しているものがあるので、それを採用して公的に位置付けて行政としてきちっとサポートしていく。もしかしたら御家庭によってはお金が払えるという御家庭もあるかもしれませんけど、やっぱり原理原則、義務教育は無償で受けられるということが前提なので、どんな子供たちにも学びを諦めなくていいということを実現していくべきなんじゃないかと思っています。
十五ページです。現状、今カタリバで、うちの組織でやっている公教育と連携しているネットで学びを支える仕組みに取り組んでいます。
先ほど申し上げたとおり、教育支援センター、適応指導教室と言われている不登校のお子さんを支える仕組みは各基礎自治体ごとの設置になっているので、基礎自治体ごとにどんな人材を配置していてどんなコンテンツをそこで提供されているのかは本当に千差万別で、全く、ただ退職した先生が配置されていて何か卓球だけやるみたいなところもあれば、物すごく丁寧な心理的なサポートをやるところまで様々、掛けられている公費が違うので様々なんですけれども、オンラインでつなげば本当に様々な学びの支援ができるなということをうちの支援の中でも実感しています。
こちら、どういう場になっているのかということが、ちょっとこちらには表示できないんですけれども、お手元資料の中、十六ページ開いていただくと分かるんですけれども、今うちの方ではこういった形で、お子さんたちが、顔も出せるんだけど、何かバーチャルな空間の中でキャンパスをつくっていて、今私この辺にいるよとか、ここで今から英語の授業をやるから参加する人とかというふうに集められる仕組みなんかをつくって、例えば今広島県教委と連携したり世田谷区と連携していたりしているんですけれども、そういう行政からつながってくる子も、また御家庭のホームスクーリングの子たちも、みんなここに来て、全て無料で学びを諦めなくていいというふうになっています。
で、前のページ、十五ページに戻っていただきたいんですけれども、そういった学びをオンラインだけで完結するというのは、やっぱりこれから社会に出ていく子供たちにとって、ちょっと私は片手落ちかなと思っていて、いつでもリアルな学校に戻っていけるということの橋渡しも同時にしながらオンラインの学びの充実が必要だと思っていまして、そういった意味で、私たちは常に学校や行政と連携しながら、その子にとっての個別学習計画を作って、例えばこの今表示されている時間割でいいますと、午前中はうちの方でオンラインで学ぶけど午後からは学校に行こうねとか、そういった週二、三回はそういうふうにしようねとかという形で、本人の、お子さんの状況に合わせた支援をすることで、学校が一回嫌になってしまっても、また学校に行けるかもしれない、ここで学び続けられるかもしれない、どっちでもいい、でも学ぶのはやめないようにしようということを心掛けて支援をしています。
また、こういったオンラインの支援者なんですけれども、お手元資料十八ページになります。すごく、今私たちは全て在宅ワークの方々を募集してやっているんですが、これまでNPOを運営してきて二十年目なんですけれども、このコロナ以降、在宅ワークの方々と一緒にこういった支援活動をするということを初めて行っているんですけれども、驚異の倍率でエントリーがあります。中には、例えば少年鑑別所でずっと働いていたんだという方がたまたま夫の仕事で海外にいますという方とか、児相で働いていました、だけど自分のキャリアは、児相で働くというほどパワーはもうないけど自分の能力を生かしたいですという方が時短で働くとか、そういった様々な形で在宅ワーカーの方々をチーム、組織することで、これまでにないぐらいクオリティーの高い支援活動ができるなという実感もあって、そういった意味でも公教育がもっとオンライン支援を積極的に活用していくということを今後もっと検討していくべきなのではないかと思っています。
また、十九ページになります。また、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーのような、そういった心理職や社会福祉職の方々が学校に配置されています。これ、今二つ目の提案です。そういった方々が、全国聞いてみると、例えば名古屋市のように年収七百万レベルで常勤で指導主事級の待遇で採用できている地域もあれば、一校につき年間十万円しか掛けられなくて年間二十時間しかいませんみたいな学校もあれば、本当にこの心理職の方の学校配置については、これも地域様々になっています。
また、働く時間についても多くは八時から十六時半と、常勤でもそういった時間になっているので、先ほどの自死してしまう子供たちのケアという意味では学校の前と後の時間が重要なので、そういった意味でも、本当は学校の職員と一緒に、学校に来れば相談に乗れるよという形ではなくて、オンラインで家からでも、学校に行けなくてもその子の都合に合わせて二十四時間以内に相談に乗れるよみたいなことの支援ができるようになれば、自死する子も、また困っている御家庭の相談も、ピンチのときにすぐに発動できるような支援が始められるんじゃないかと思っています。
二十ページなんですけれども、今うちの方でそういったオンラインの相談機能とソーシャルワーク機能によって伴走してきた御家庭の事例を二つ載せさせていただきました。
一つ目なんですけれども、これは神奈川県の某自治体からの御相談だったんですけれども、この方は元々不登校の相談ということでこちらに親御さんから相談があったんですけど、その背景には、話を聞いていくと、行政や学校ともう完全に関係性が悪くなってしまっていて、地域からも孤立しているという御家庭だったんですが、聞けば聞くほど困難さが重複していて、お母さん自身も虐待に遭ってきた、そしていじめに遭ってきたから学校という場所が怖いんだというようなお話も聞きながらですね、ゆっくり聞いていたんですけれども、借金の話が出てきたり、おうちを立ち退かなきゃいけないという話が出てきたりするということに、とにかく伴走をしながら、お子さんにとっての学びの支援と同時にお母さんに対するソーシャルワークの伴走支援をし、そして、私たちだけで支援を完結するんじゃなくて、ちょっとその行政はこういった虐待等の相談件数が多過ぎて全ての対応はできないということになってしまったんですけれども、児相とか、あと地域のNPOの方にも連携をお願いしながら、一緒に伴走をしていきながら、何とかお子さんの学びが続けられるように、お母さんの精神的ケア、そして社会福祉機能との接続ということも十分やれるなと。
これがもし、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの勤務時間内だけの相談ですと、一か月後のこの日には来るからそこに予約入れておきますねみたいな今はフローになっていて、相談がある御家庭が教頭先生に申込みすると、教頭先生が、次にスクールソーシャルワーカーさん来るのはここの日だからここに予約入れますみたいな感じになってしまうので、また相談の質が全然変わっていたりして、なかなか本当の意味での伴走にならないんですけれども、オンラインだと逆に、すごく今すぐに話したいときに相談に乗れるということで、リスク家庭に対する伴走としてはとても有効だなということを感じています。
また、二十一ページの、これは岐阜県のお子さんでしたけれども、お母さん休職、突然旦那さんが亡くなって突然困窮してしまったという御家庭の中で、国籍のこともあっていじめに遭って学校に行けなくなってしまったお子さんとどういうふうに寄り添っていけばいいかということで、本来あった学力も、不登校三年ぐらい続いてしまってなかなか難しいというふうになってしまったんですけれども、オンラインで定期的に学び続け、お母さんの心のケアを継続するということで十分、その子がまた学ぶということに復活していくということは十分できるなというふうに感じている事例が二十一ページです。
ちょっと、最後に、そういったことを支えていくために、私はこの部会、この調査会でお話しするのが適切かは分からないんですけれども、どこかで学校教育法については向き合っていかなければいけないと思っています。
今は親が学校に引きずってでも連れていくということを前提にした就学義務が設定されているんですけれども、それよりも、どんな家庭で生まれ育っても、社会としてその子の、子供の学習権を確実に守っていくという方針に変えていく必要があり、それは教育の機会確保法では確保されているんですけれども、ただ、学校教育法の方が教員にとっての上位法になっているので、なかなかそのオペレーションが運用できていない状況です。
そういった意味で、何とか子供の学習権を社会全員で守っていく、これはその子の未来の可能性や福祉に転落しない大人にしていくためにもとても重要なことだと思っているので、この点についても最後に御提案させていただきます。
時間になりました。私からは以上です。ありがとうございました。
この発言だけを見る →御紹介いただきましたNPOカタリバの今村と申します。(資料映写)
本日のこのテーマが困難に寄り添う支援の構築ということで、支援に向けた体制の充実というテーマなので、もしかしたら子供や不登校の問題というのはここのテーマではないんじゃないかと思われる方もいらっしゃるかもしれないんですけれども、この不登校の問題というのが、子供たちの教育の問題を超えて、子供たちのその教育に不適応を起こして、かなりたくさんの子が今学校に行けなくなっているという状態からスタートする経済的困窮とか家庭の様々な困難さに更につながっていっているということを私からお話をさせていただきながら、これから考えていくべきことについてお話をさせていただこうと思います。よろしくお願いいたします。
私自身は、二十年前にNPO法人をつくりまして、今年ちょうど二十年目になる子供支援のNPO団体を運営してきました。
特に、日本の十代の世代、十代といいますと小学校三年生ぐらいから始まるわけなんですけれども、思春期になってきて、なかなか小さな子供たちと違って、大人がそのまま子供たちに思いを持って関わっても届かない、難しくなってしまっている世代、ここが今どう変化しているのかということについても触れさせていただきます。
まず、もう御存じかと思いますけれども、現在、小中学校の長期欠席者、これは病気だとか経済的な理由とか、また今でいうと新型コロナウイルスの回避も含めてなんですけれども、そして一番大きな不登校という概念に当てはまる子も含めて、二十九万人もの義務教育段階のお子さんが学校に行けない状態になっています。これはとても大きなことで、本当にこの五年ぐらい一年間に二万人ずつ増えているという状態が確認されています。
また同時に、若年者、これはもうよくいろんなところで話題になっていますけれども、日本はこの十代の自死がとても、まあ実数としては少ないと思われるかもしれませんが、国際的に見ても、十代の死因で自死が多いのは先進国では日本だけという状況が起きております。
そして、四ページなんですけれども、自死する日本の十代の一つの要因かもしれないと今言われているのが、学校に行きたくないということ。それは、学校に行きたくない理由があるわけなんですけれども、それも自死の一つの理由になっていると、一つといいますか、とても大きな問題になっているのではないかと。特に、長期休み、夏休みとか冬休みの後、学校に行きたくないというツイートが増え、そして自死する子供自体も増えているというところに関連性があるのではないかと言われています。社会的にも様々なキャンペーンが行われているわけなんですけれども。
こちら六ページなんですが、これは大変興味深い調査なんですが、過去十二年間、専門家組織の研究者たちが、警察が保持していた過去十二年間の三十万人の自死をした人たちのデータを分析した結果だそうです。その中で、この多くの世代は、五時から六時の時間が、時間帯が一番自死する人の一番多いといいますか、自死を実行してしまう時間ということが分かったんですけれども、この十代について言うと、朝七時から八時と十六時以降の時間が実際に自死をした時間ということが分かったそうです。もしかすると、学校に行く前に行きたくないという気持ちになったり、学校に行った後にもう絶望してしまってそういった行為に走る子供が多いんじゃないかということもこの結果から示唆されていました。
これまで、一部の子供たちだけの、標準に合わせられない子供たちの問題だよねというふうにどこか扱われてきた問題かもしれないんですけれども、今やこれは、いつどこでどんな子供がその問題を抱えてもおかしくない状況になるということも言えると思います。
不登校といいますと、不登校、当事者になってみないとなかなかその困難さは分からないものなんですが、親にとってみると、本当に多くの方々がおっしゃるのは、まさかうちの子がそんな自分も経験していなかった学校に行けないという状況になるなんてという言葉を使ってお話しになる方が多いんですけれども、子供自身にとっては、もう最終段階、学校に行かないということを親御さんに申し出たときはもうぎりぎりまで来ているゴールの段階に近くて、そこから、いや、もうちょっと頑張って学校に行きなさいというコミュニケーションが始まるわけなんですけど、それで更に子供たちが消耗していってしまうということも起きている中で、これをどのように子供たちを支えていく仕組みや法を再構築していくべきなのかというところが、問題がたくさん含んでいると思います。
八ページです。不登校の児童生徒の公的支援は非常に不十分な状態です。今、様々な不登校特例校だとか教育支援センターのようなものも、例えば適応指導教室とかそういった言葉で呼ばれるような施設もあるんですけれども、これは全て自治体、基礎自治体が努力義務の上で設置されているものですので、六割の自治体にしか設置されていません。また、地方においては、やっぱり学校に行くということが基本になっているので、行かないということを選んだ時点で物すごく遠くに支援機関があるなんということも少なくなくて、実際に使われていない、設置しているけど使われていないということも起きています。また、フリースクールとか行けばいいんじゃないかという考えもあるかもしれないんですけれども、それは完全に家庭負担になってしまうので、経済的にお子さんの教育費を、義務教育段階、義務教育は無料と憲法で定められていますけれども、行かないなら自費だという考え方で考えると、そこがお金出せない家庭はどうするのかということもありますし、また、地域によってはといいますか、地方においては、フリースクールなんてそんなものはうちにはありませんという地域もたくさんあります。
また、うちの組織に寄せられる多くな悲痛な声で一番多いのは一人親世帯の不登校の方々です。一馬力で子供を子育てしているという御家庭にとって、お子さんがいきなり青白い顔で学校に行かないということを言い出したときに、もう風邪を引いたときにお母さんが一緒に休んでちょっと看病するということがあるように、心に風邪を大きく引いてしまっているお子さんを家に一人残して仕事に行くことはできなくて、それをきっかけに経済的に困窮していくということがすごく相談としてたくさん寄せられています。また、中山間地域では、公的機関に連れていくために車で三時間、やっと取ったアポイントメント、週一しか開いていないところに連れていくということの往復のために就労の時間が限られてしまうという声なんかも聞きます。
こちらは、ここでお話しする機会をいただいたので慌てて取った、全国調査を行ってみたんですけれども、今四百件ほどの回答をいただいていますが、まず三百件いただいたところのデータをお持ちしました。
御家庭、不登校が家庭の貧困につながるということがどれぐらい起きているのかということなんですけれども、左側のデータでは、正社員の比率は三五%から二五%に減少しています。働いていないとお答えになった比率は一九%から二五%に増加しています。また、百九十九万円未満の年収の保護者の割合が四八%から六〇%に増加しています。
ちょっとここにはグラフにしなかったんですけれども、主たるその不登校のお子さんをケアされているのは、母親が九五%です。で、その不登校といいますか、お子さんの育てづらさが夫婦げんかになったり、何かしゅうとめさんからおまえの育て方が悪いとか言われてお母さんが居場所がなくなって、それを理由に離婚になってしまってお母さんが一人親になってしまったなんというケースも実は少なくなくて、そうすると、まあお父さんは働いているんだからお母さん頑張って子供ケアすればいいという世界ではなくて、お母さんもここでキャリア形成の機会を奪ってしまう、そうすると非正規雇用のままこれから人生を歩んでいくことになるということも実際に起きている声として見えてきています。
また、別のデータなんですけれども、不登校になる理由のところ、不登校になる、なった後の問題だけではなくて、一人親世帯ほど不登校になるリスクも高いということが見えてきていて、一人親世帯では二人親世帯と比べて不登校に悩んでいる世帯が三倍、約三倍となっているということもデータで示されていました。
不安を抱える保護者の声は本当に様々ありました。これは驚いたんですけれども、一人御家庭で不登校になると二人目も三人目も不登校になってしまうということが、もしかしたら、近くで、学校に行きなさいというメッセージと学校に行かなくていいよ、ちょっと休んでいいよというメッセージを同時に一人親の家庭がメッセージを投げることはすごく難しくて、結果的にもう全員行けなくなってしまっている、もう本当に御飯も食べさせなきゃいけないしで働けないという声もたくさん聞いていたりします。
その中で、今子供たちのためにやるべきことを三つお話しさせていただきます。
まず一つ目なんですけれども、国によるオンライン支援のサービスをきちんと国が整備する形で設置する、これは仮称ですけれども、私の提案としては、多様な学び支援センターというものを国策として設置するということを御検討されてはどうかと思っています。
今、例えば、外国ルーツのお子さんがすごく増えていたり、また様々な、今私も参加させていただいている文科省の会議では、ギフテッドと言われる特異な才能を持ったお子さんをどうするかという、そこに困難さが実はあるんだというようなお話もされていたり、発達障害と診断されるお子さんも本当にとにかく増えている。これはいろんな諸説あるんですけれども、晩婚の人が多いということが一つの原因じゃないかということも言われているんですけれども、とにかく個別的なケアが必要なお子さんがすごく増えているという中で、もうそれは下げ止まらないと思います。
なので、学校のやっぱり標準化された教育に合わないということを、合わない子たちもいるんだということを前提に、せっかくGIGAスクールパソコンが一人一台整備されたんですから、別にクラスの中で学ばなくても、多様な学び支援センターにつなげば、この自治体にはこういう機能があるよではなくて、国としてのここにつなげばみんな学べる。
例えば、ロールモデルは教職員支援機構だと思っています、つくばの。NITSみたいな感じで、もう国としてきちっとクオリティーの高い学びを個別最適に受けられるようにするということ、そのコンテンツの部分で様々NPOとか企業が開発しているものがあるので、それを採用して公的に位置付けて行政としてきちっとサポートしていく。もしかしたら御家庭によってはお金が払えるという御家庭もあるかもしれませんけど、やっぱり原理原則、義務教育は無償で受けられるということが前提なので、どんな子供たちにも学びを諦めなくていいということを実現していくべきなんじゃないかと思っています。
十五ページです。現状、今カタリバで、うちの組織でやっている公教育と連携しているネットで学びを支える仕組みに取り組んでいます。
先ほど申し上げたとおり、教育支援センター、適応指導教室と言われている不登校のお子さんを支える仕組みは各基礎自治体ごとの設置になっているので、基礎自治体ごとにどんな人材を配置していてどんなコンテンツをそこで提供されているのかは本当に千差万別で、全く、ただ退職した先生が配置されていて何か卓球だけやるみたいなところもあれば、物すごく丁寧な心理的なサポートをやるところまで様々、掛けられている公費が違うので様々なんですけれども、オンラインでつなげば本当に様々な学びの支援ができるなということをうちの支援の中でも実感しています。
こちら、どういう場になっているのかということが、ちょっとこちらには表示できないんですけれども、お手元資料の中、十六ページ開いていただくと分かるんですけれども、今うちの方ではこういった形で、お子さんたちが、顔も出せるんだけど、何かバーチャルな空間の中でキャンパスをつくっていて、今私この辺にいるよとか、ここで今から英語の授業をやるから参加する人とかというふうに集められる仕組みなんかをつくって、例えば今広島県教委と連携したり世田谷区と連携していたりしているんですけれども、そういう行政からつながってくる子も、また御家庭のホームスクーリングの子たちも、みんなここに来て、全て無料で学びを諦めなくていいというふうになっています。
で、前のページ、十五ページに戻っていただきたいんですけれども、そういった学びをオンラインだけで完結するというのは、やっぱりこれから社会に出ていく子供たちにとって、ちょっと私は片手落ちかなと思っていて、いつでもリアルな学校に戻っていけるということの橋渡しも同時にしながらオンラインの学びの充実が必要だと思っていまして、そういった意味で、私たちは常に学校や行政と連携しながら、その子にとっての個別学習計画を作って、例えばこの今表示されている時間割でいいますと、午前中はうちの方でオンラインで学ぶけど午後からは学校に行こうねとか、そういった週二、三回はそういうふうにしようねとかという形で、本人の、お子さんの状況に合わせた支援をすることで、学校が一回嫌になってしまっても、また学校に行けるかもしれない、ここで学び続けられるかもしれない、どっちでもいい、でも学ぶのはやめないようにしようということを心掛けて支援をしています。
また、こういったオンラインの支援者なんですけれども、お手元資料十八ページになります。すごく、今私たちは全て在宅ワークの方々を募集してやっているんですが、これまでNPOを運営してきて二十年目なんですけれども、このコロナ以降、在宅ワークの方々と一緒にこういった支援活動をするということを初めて行っているんですけれども、驚異の倍率でエントリーがあります。中には、例えば少年鑑別所でずっと働いていたんだという方がたまたま夫の仕事で海外にいますという方とか、児相で働いていました、だけど自分のキャリアは、児相で働くというほどパワーはもうないけど自分の能力を生かしたいですという方が時短で働くとか、そういった様々な形で在宅ワーカーの方々をチーム、組織することで、これまでにないぐらいクオリティーの高い支援活動ができるなという実感もあって、そういった意味でも公教育がもっとオンライン支援を積極的に活用していくということを今後もっと検討していくべきなのではないかと思っています。
また、十九ページになります。また、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーのような、そういった心理職や社会福祉職の方々が学校に配置されています。これ、今二つ目の提案です。そういった方々が、全国聞いてみると、例えば名古屋市のように年収七百万レベルで常勤で指導主事級の待遇で採用できている地域もあれば、一校につき年間十万円しか掛けられなくて年間二十時間しかいませんみたいな学校もあれば、本当にこの心理職の方の学校配置については、これも地域様々になっています。
また、働く時間についても多くは八時から十六時半と、常勤でもそういった時間になっているので、先ほどの自死してしまう子供たちのケアという意味では学校の前と後の時間が重要なので、そういった意味でも、本当は学校の職員と一緒に、学校に来れば相談に乗れるよという形ではなくて、オンラインで家からでも、学校に行けなくてもその子の都合に合わせて二十四時間以内に相談に乗れるよみたいなことの支援ができるようになれば、自死する子も、また困っている御家庭の相談も、ピンチのときにすぐに発動できるような支援が始められるんじゃないかと思っています。
二十ページなんですけれども、今うちの方でそういったオンラインの相談機能とソーシャルワーク機能によって伴走してきた御家庭の事例を二つ載せさせていただきました。
一つ目なんですけれども、これは神奈川県の某自治体からの御相談だったんですけれども、この方は元々不登校の相談ということでこちらに親御さんから相談があったんですけど、その背景には、話を聞いていくと、行政や学校ともう完全に関係性が悪くなってしまっていて、地域からも孤立しているという御家庭だったんですが、聞けば聞くほど困難さが重複していて、お母さん自身も虐待に遭ってきた、そしていじめに遭ってきたから学校という場所が怖いんだというようなお話も聞きながらですね、ゆっくり聞いていたんですけれども、借金の話が出てきたり、おうちを立ち退かなきゃいけないという話が出てきたりするということに、とにかく伴走をしながら、お子さんにとっての学びの支援と同時にお母さんに対するソーシャルワークの伴走支援をし、そして、私たちだけで支援を完結するんじゃなくて、ちょっとその行政はこういった虐待等の相談件数が多過ぎて全ての対応はできないということになってしまったんですけれども、児相とか、あと地域のNPOの方にも連携をお願いしながら、一緒に伴走をしていきながら、何とかお子さんの学びが続けられるように、お母さんの精神的ケア、そして社会福祉機能との接続ということも十分やれるなと。
これがもし、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの勤務時間内だけの相談ですと、一か月後のこの日には来るからそこに予約入れておきますねみたいな今はフローになっていて、相談がある御家庭が教頭先生に申込みすると、教頭先生が、次にスクールソーシャルワーカーさん来るのはここの日だからここに予約入れますみたいな感じになってしまうので、また相談の質が全然変わっていたりして、なかなか本当の意味での伴走にならないんですけれども、オンラインだと逆に、すごく今すぐに話したいときに相談に乗れるということで、リスク家庭に対する伴走としてはとても有効だなということを感じています。
また、二十一ページの、これは岐阜県のお子さんでしたけれども、お母さん休職、突然旦那さんが亡くなって突然困窮してしまったという御家庭の中で、国籍のこともあっていじめに遭って学校に行けなくなってしまったお子さんとどういうふうに寄り添っていけばいいかということで、本来あった学力も、不登校三年ぐらい続いてしまってなかなか難しいというふうになってしまったんですけれども、オンラインで定期的に学び続け、お母さんの心のケアを継続するということで十分、その子がまた学ぶということに復活していくということは十分できるなというふうに感じている事例が二十一ページです。
ちょっと、最後に、そういったことを支えていくために、私はこの部会、この調査会でお話しするのが適切かは分からないんですけれども、どこかで学校教育法については向き合っていかなければいけないと思っています。
今は親が学校に引きずってでも連れていくということを前提にした就学義務が設定されているんですけれども、それよりも、どんな家庭で生まれ育っても、社会としてその子の、子供の学習権を確実に守っていくという方針に変えていく必要があり、それは教育の機会確保法では確保されているんですけれども、ただ、学校教育法の方が教員にとっての上位法になっているので、なかなかそのオペレーションが運用できていない状況です。
そういった意味で、何とか子供の学習権を社会全員で守っていく、これはその子の未来の可能性や福祉に転落しない大人にしていくためにもとても重要なことだと思っているので、この点についても最後に御提案させていただきます。
時間になりました。私からは以上です。ありがとうございました。
芝
原
原田正樹#4
○参考人(原田正樹君) 日本福祉大学の原田と申します。本日はこのような機会をいただき、ありがとうございます。(資料映写)
子供、外国人、引きこもり、社会的孤立、コロナ禍での生活困窮など、今日的な困難を抱えている人たちの現状や課題を踏まえ、それらを横断的にどう支援体制を考えていけばよいのか、私は地域福祉の視点から意見を述べさせていただきます。具体的には、法律で努力義務規定や任意事業になっているため、多くの市町村に普及しない、あるいは横展開されていない現状と課題を踏まえ、その解決に向けた意見を述べたいと思います。
まず、困窮、困難を抱えている人への支援体制といったとき、直接的に対応する制度は生活困窮者自立支援制度です。この支援制度があったからこそコロナ禍での生活困窮に一定対応できてきたと評価することができます。
スライドの二を御覧ください。
自立相談支援機関に寄せられる課題は経済的困窮のみならず、就労活動困難、病気、住まいの不安定、家庭課題など多岐にわたっています。いわゆる制度のはざま問題も含めて、複雑化、複合化した課題が顕在化してきています。
この調査では、寄せられる相談の半数以上が二つ以上の課題を抱えていることが明らかになっています。個人的には、困難を抱える人への支援として、この生活困窮者自立支援制度をどう大切に育てていくかが重要だと思っております。なぜなら、この制度の強みは、アウトリーチによる社会的孤立への支援を重視しているからです。
今日、アウトリーチという支援の大切さは認識されてきていますが、従来のような申請主義に基づく支援では対応できていないニーズが増加してきているからであります。ただし、本人同意の在り方、個人情報保護の運用などの仕方も含めて検討していただき、支援者が安心してアウトリーチができる環境を整えていただきたいと思います。
スライド三です。包括的支援体制が必要な背景についてまとめたものです。
左側の列にピンク色の現状があります。対応できているニーズとありますが、多くの人たちはここに当てはまります。保育のことで困っている、介護のことで困っている、御自身や家族の困り事が分かっていて、その分野の相談窓口にアクセスして、そこで相談支援が受けられる。ここに当てはまれば従前の分野別窓口の仕組みでよいわけです。ところが、その下にある対応できていないニーズ、ここがどこの地域でも顕在化し、今日増加してきているわけです。
スライドの四です。この対応できていないニーズを拡大してみました。
一つは、世帯の複合化の課題です。例えば、子供の貧困、ヤングケアラーへの関心が高まっていますが、そもそも子供だけに貧困があるのではなく、それは家庭の貧困であり、親子関係の貧困、さらには親自身にも生きづらさがあるわけです。
先日、ある自治体の要保護児童対策地域協議会に参加する機会がありました。そのときはヤングケアラーの事例検討が行われました。中学校一年生の児童ですが、母親が精神を患っているので、病院の受診をきちっとしていないというケースです。地域協議会には、御案内のように、学校教育関係者、児童福祉、心理職や小児医療など専門家が出席しているわけですが、当該児童の教育、生活、権利を保障していくためにどうするかが、話合いが進められていきます。ところが、途中から母親への批判になっていくわけです。児童が犠牲者で母親が加害者という構図になっていく。
これは、この自治体だけのことではありません。児童に関連する関係者だけが集まって児童を中心に話をしているとこうなることがあるのです。この母親には誰がアプローチするのか、母親のケアや治療をどうするのか、何よりもこの親子を世帯としてどう支えていくか、特定分野だけの関係者による話合いでは十分ではありません。
少し話が外れますが、こども家庭庁の懸念の一つはここにあります。子供を中心に、今までの縦割りの支援に横串を刺すということはとても重要なことでありますが、ライフステージを通して一生涯にわたる継続的な支援をしていくためにどう切れ目なくつなぐことができるか。地域共生社会や包括的支援体制の中から子供分野だけが離れてしまうことがないように留意していただきたいと思います。
八〇五〇問題というのも同様で、高齢者の支援を通して五十代の引きこもりの子供のことを捉えがちです。そうすると、五十代の引きこもっている子供が困った息子、娘になり、親が被害者という構図になりがちです。でも、五十代の子供から見たら違った家族関係に見えるかもしれません。
このように、世帯を支援するということは、家族一人一人のニーズを踏まえつつも、家族全体の支援の在り方を考えていかなければならないわけですが、介護保険制度も障害者福祉制度も基本は対象者本人への支援であって、世帯全体を支えていくという仕組みになっていません。
対象者別の制度や縦割りの枠組みの中で仕事をしている職員は、所属する枠組みを超えて支援するということが非常に難しくなってきます。結果として、多職種連携といって様々な専門家が集まって多くの課題を有する家族のカンファレンスをした結果、その家族がばらばらになってしまうという事態が生じてしまうのです。これは分野別福祉制度の一つの弊害と言えます。
次のところ、制度のはざまと呼ばれる問題も見ておきたいと思います。これは、制度のはざまがあるから新しい制度をつくればよいというわけではなく、制度があるからはざまが生じてしまうという逆説的な問題です。
つまり、従来の福祉制度は、ややもすると対処療法的な対応をしてきたわけです。結果として、例えば、現在日本の社会福祉施設の種別は六十種類以上にも細分化しているわけです。これに在宅のサービス事業所の種別を加えると更に多くなります。当たり前ですが、それぞれのサービスには利用できる要件、条件が付けられています。かつ、そこに従事する職員にも資格や研修が義務付けられていく。結果として、縦割りの構造、業界がつくられていくわけです。
例えば、ごみ屋敷に居住しているの支援についても、社会問題として注目されていますが、大阪府の豊中市社会福祉協議会のコミュニティーソーシャルワーカーは、ごみの問題から人の問題へとしたことで大きな功績があったと評されています。どこの自治体も、周辺住民からの苦情により、ごみ処理をどうするかが問題となります。担当部署は環境課なのか、福祉課なのか、掛かる経費は自己負担なのか、誰が負担するのか。
ところが、豊中市社協のCSW、コミュニティーソーシャルワーカーは、ごみの問題ではなく、そうした環境にいる人への支援を優先しようとします。時間を掛けて信頼関係をつくりながら、その人のことを知っていく。その結果、見えてきたことは、ごみ屋敷に居住するようになった要因は人それぞれであること。認知症や発達障害、精神障害、あるいは家族を喪失した、失業によって生活が破綻して生活する意欲そのものがうせてしまったなど、それに対しての個別支援が必要であることを明らかにし、そこに共通するのが社会的孤立状態であることを指摘しています。
この取組から学ぶのは、ごみ屋敷住居者支援法などといったそういう制度が必要なのではなく、ソーシャルワークを中心に、本人からの申請の有無によらず、専門職のアウトリーチによる包括的な支援を仕組みとして整備していくということです。
これから大きな社会問題になっていくと予測されるのが、社会的孤立であり、セルフネグレクトです。
社会的孤立が問題になるのは、こうした孤立状態が長期化することで自己肯定感が失われ、どうせ自分なんかというセルフネグレクト状態に陥っていく。そのことが様々な事象として顕在化してくることによって、社会的排除につながっていくおそれがある。この負のスパイラルをどう断ち切ることができるのか。
ここで強調しておきたいのは、こうした社会的孤立の背景に、家族、地域、企業の変化といった近年の社会構造の変化があり、社会的孤立の状況とそれに伴う生活困窮への支援の在り方は、社会全体で考えていかなければならないという視点です。
このことは、スライドの六にあります昨年十二月二十八日に公表された孤独・孤立対策重点計画の中でも盛り込まれています。基本理念として、孤独・孤立双方への社会全体での対応、人と人とのつながりを実感できるための施策の推進が位置付けられています。
スライドの七、御覧ください。この中では、基本方針として(1)、(2)、(3)、(4)といった基本方針を示し、柱ごとに具体的な各省庁による施策が盛り込まれています。
有識者会議の場でも発言したのですが、こうした一つ一つの施策や、NPO法人や社会福祉法人などで取り組まれている良いものが面としてつながっていないこと、ここが大きな課題であると認識しています。
入口としてNPOなどが、SNSなどを活用して多様な世代や立場にある人たちの声を受け止める。しかし、その後、継続的な支援として既存の社会福祉協議会や社会福祉法人につながっていません。逆に、公的な組織はNPOのような柔軟な対応ができないため、ニーズキャッチが十分できていないという指摘もあります。そのためにプラットフォームを形成することが必要とされていますが、実はこのプラットフォームをどうつくるかが難しいことです。誰がどの範囲でどういったプラットフォームをつくるのか。国のレベルももちろんですが、都道府県、市町村のレベル、あるいは地理的な範囲を超えて、テーマや関心によるプラットフォームを構築していく必要があります。こうした具体的な構想が必要になってまいります。
社会福祉の分野では、社会福祉法の改正をもって、包括的支援体制や重層的支援体制整備事業が施行されています。
包括的支援体制については、二〇一七年改正によって、社会福祉法百六条三によって法定化された仕組みです。この体制は、これまで高齢者を対象としてきた地域包括ケアシステムを普遍化することで、ゼロ歳から百歳、全ての住民を対象にして、自治体ごとに新しいセーフティーネットを構築していくというものです。しかし、この包括的支援体制の構築は自治体への努力義務にとどまっております。
今日私に与えられた、困難を抱える人への支援体制の在り方について回答するとすれば、全ての市区町村でこの包括的支援体制を速やかに構築していくことであると考えております。
この体制の特徴は、このイメージ図にもありますように、住民に身近な圏域において、地域の基盤づくりを地域住民と行政、専門職が協働して進めるという機能、これは(1)の部分です。さらに、多様な相談支援機関がアウトリーチをして、困り事を丸ごと受け止めるという総合相談の機能、(2)です。さらに、市区町村全体で多機関協働ができるネットワークを構築すること、これが(3)のところです。さらに、左下のところに点線で囲まれている部分がありますが、医療的ケアを要する児童などスペシフィックなニーズに対しては、全てを市町村の中だけで完結するということではなく、都道府県や広域で支援をしていくという体制です。
こうした包括的支援体制については、各自治体が策定する社会福祉法第百七条の地域福祉計画に盛り込むことになっています。
さきの法改正で、地域福祉計画の策定は努力義務になりました。しかしながら、策定率は二〇二一年四月一日現在で八〇・七%です。いまだ三百三十六自治体が未策定です。都道府県による策定率も大きな開きが出ており、都道府県別の市町村策定率が一〇〇%のところが十五府県ある一方で、いまだ五〇%台が六道県あります。市町村の受け止め方の問題もあるでしょうし、都道府県による市町村への支援の在り方が問われているのではないでしょうか。とはいえ、地域福祉計画が法定化されて二十年がたちます。重要な施策については、いつまでも先送りするのではなく、介護保険事業計画、障害福祉計画と同様に策定の義務化を検討する必要があると思います。
ただし、市町村の現場では数々の種類の行政計画の進行管理に追われており、とても負担が増しています。これは計画だけのことではなく、縦割りの制度ごとに協議体をつくったり、特に地域づくりに関しては類似した施策が多くあります。自治体ごとに棚卸しをしなければ、こうした新しい施策は屋上屋を重ねることになり、職員の負担増になりかねません。とはいえ、市町村が勝手にできることではありませんから、国がしっかりと方策を、方針を示すべきかと思います。
二〇〇〇年までの措置の時代には求められなかった、自治体ごとに地域福祉を推進する企画力、各部署や関係機関の調整力がこれからの自治体には求められてまいります。それは単に職員個人の資質だけではなく、社会福祉法第十四条に定められてきた福祉事務所としての機能や組織そのものの見直しが必要な時代になってきたと言えます。市町村に地域福祉課やあるいは福祉政策課などが増えている背景もここによるところと思います。
これから人口減少社会の中で、単身世帯が増加し、ますます社会的孤立が進展するなど課題が山積していく二〇二五年問題、二〇四〇年問題に対処していくためには、一九五一年の社会福祉事業法以来、七十年間にわたり積み上げてきた社会福祉の枠組みをこの場で一度再点検をし、必要な改革をしていく転換期にあると思います。
地域共生社会による政策とは、直面する課題解決の方策としてだけではなく、将来に向けた改革のビジョンを示していくことが必要かと思います。その意味で、憲法二十五条の生存権や十三条の幸福の追求権を今日的にどう保障していくか、そのための行政責任と役割を果たしていくために、福祉事務所、児童相談所、障害者の更生相談所など、行政の福祉組織、あるいは社会福祉主事など任用資格について多面的に見直す時期なのではないでしょうか。
二〇二一年度からは、社会福祉法百六条の四で法定化された重層的支援体制整備事業が施行されました。この事業は、さきの包括的支援体制を具体的に推進するために、相談支援、参加支援、地域づくりという個別支援から地域支援までを一体的に実施するという事業です。属性、世代を問わない相談・地域づくりなど実施体制に向けて、財政的にも一体的行使が、執行ができるという画期的な事業が位置付けられました。
しかし、これも任意事業です。初年度では全国で四十二自治体しか実施せず、令和四年度からは、現時点で百三十四自治体、移行準備に向けた自治体も二百二十九自治体という状況です。スライド十四は今年の四月から施行する自治体、スライド十五は移行準備に取り組む自治体の一覧になっております。厚生労働省、都道府県挙げて市区町村への後方支援をしているとのことですが、速やかに実施できるよう働きかけていく必要があると思います。
この事業に関しては、縦割りになっている行政組織を束ね、役所内の庁内連携が不可欠です。市町村長を始め幹部職員の理解がなければ推進できません。それには議会での協議も必要になってまいります。
ただし、課題ばかりではありません。前回報告された野洲市を始めとして、自治体ごとに創意工夫している自治体もたくさんあります。この後のところは幾つかの事例紹介になります。
例えば、長野県茅野市は、人口五万ですけれども、市内四つのエリアに保健福祉サービスセンターという拠点を設置し、より身近なところで総合相談支援を行っています。
愛知県東海市は、ゼロ歳から百歳の地域包括ケアシステムを標榜して、医師会、歯科医師会、薬剤師会始め、市民と協働しながら市独自に地域包括ケア推進計画を推進してきました。
富山県氷見市は、三十年前から地域福祉の推進に力を入れ、地域にはケアネットといって、一人一人を支えるソーシャル・サポート・ネットワークが八百六十二チームもできています。市役所には、ふくし相談サポートセンターがあり、コミュニティーソーシャルワーカーがアウトリーチをしたり多機関協働のコーディネートを務めています。
三重県伊賀市は、医療福祉政策課を設置し、庁内外のコーディネートを分担する仕組みをつくっています。
そのほか、三重県の名張市、まちの保健室、あるいはこの後御報告ある千葉県の中核地域生活支援センターの取組、あるいは高知県のあったかふれあいセンター事業など、挙げれば切りがありませんが、好事例をどう横展開できるかが課題です。
先進的な自治体に共通するのは、地域ニーズの分析と課題解決に向けた方策、将来のビジョンを有していることです。ただし、繰り返しですが、二〇〇〇年の地方分権一括法の施行以来、地域間格差が広がっていることに対し、市町村への支援の在り方を見直す必要があると思います。
最後に、困難を抱える人たちの支援体制として、専門職の配置と専門職支援について意見を述べたいと思います。
厚労省に設置された地域共生社会推進検討会では、対人支援において今後求められる支援として、従来の課題解決型支援だけではなく、つながり続けることを目指すアプローチとして、伴走型支援の必要性を提起しました。これは、社会的孤立が深刻化し、セルフネグレクトの状態に陥っているような対象者に対し、半年や一年という期間で生活を変える、課題を解決するというアプローチがかえって本人を苦しめることになるおそれがあること、また、本人に寄り添う支援をすることで、結果として就労や自立にすぐに結び付かなくても、その人との関係ができたこと自体が価値ある支援だという認識です。
こうした支援は、時間もエネルギーも必要とします。また、支援者自身が燃え尽きないように、支援者を支援する機会も大切になります。何よりも、専門職として育っていく過程が大切になる。ところが、こうしたことを正当に評価し、支援者が安心して伴走型支援ができる雇用条件をつくらなければなりません。
例えば、行政からの業務委託仕様書や人件費の積算根拠への配慮がなければ、決して良い支援にはつながらないのではないでしょうか。五年ごとに事業者が変えられ、人件費を安く抑える業者が選ばれるような仕組みでは、専門職は育ちません。
現在、社会福祉の分野は、資格や職種が過剰なほど乱立し、それぞれの研修のノルマも課せられています。これ以上新しい資格を創設するよりも、既存の資格等を見直し、人材確保だけでなく、今いる現有の専門職が安心して働き続けられる雇用条件や任用の問題を解決していくことが結果として現場の専門性を高めていくことになると考えます。
最後のスライドです。
これは、私が申すのも変な話なんですけれども、令和二年、地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律に対して参議院による附帯決議を示していただきました。これが大変重要なことだと思っております。
今日取り上げた包括的支援体制や重層的支援体制整備事業を推進するには、伴走支援、多機関協働、アウトリーチ、こういった新しい機能が必要であるということ、それに向けての必要な財源の確保、市町村への支援方策の必要性が附帯決議には既に述べられています。
とりわけ、法案では曖昧であった専門的な担い手として、社会福祉士、精神保健福祉士といったソーシャルワーカーの活用が明記されています。このことについて、法の施行後の現状をモニタリングしていただき、この附帯決議の内容が確実に施行されることを期待しております。
以上です。
この発言だけを見る →子供、外国人、引きこもり、社会的孤立、コロナ禍での生活困窮など、今日的な困難を抱えている人たちの現状や課題を踏まえ、それらを横断的にどう支援体制を考えていけばよいのか、私は地域福祉の視点から意見を述べさせていただきます。具体的には、法律で努力義務規定や任意事業になっているため、多くの市町村に普及しない、あるいは横展開されていない現状と課題を踏まえ、その解決に向けた意見を述べたいと思います。
まず、困窮、困難を抱えている人への支援体制といったとき、直接的に対応する制度は生活困窮者自立支援制度です。この支援制度があったからこそコロナ禍での生活困窮に一定対応できてきたと評価することができます。
スライドの二を御覧ください。
自立相談支援機関に寄せられる課題は経済的困窮のみならず、就労活動困難、病気、住まいの不安定、家庭課題など多岐にわたっています。いわゆる制度のはざま問題も含めて、複雑化、複合化した課題が顕在化してきています。
この調査では、寄せられる相談の半数以上が二つ以上の課題を抱えていることが明らかになっています。個人的には、困難を抱える人への支援として、この生活困窮者自立支援制度をどう大切に育てていくかが重要だと思っております。なぜなら、この制度の強みは、アウトリーチによる社会的孤立への支援を重視しているからです。
今日、アウトリーチという支援の大切さは認識されてきていますが、従来のような申請主義に基づく支援では対応できていないニーズが増加してきているからであります。ただし、本人同意の在り方、個人情報保護の運用などの仕方も含めて検討していただき、支援者が安心してアウトリーチができる環境を整えていただきたいと思います。
スライド三です。包括的支援体制が必要な背景についてまとめたものです。
左側の列にピンク色の現状があります。対応できているニーズとありますが、多くの人たちはここに当てはまります。保育のことで困っている、介護のことで困っている、御自身や家族の困り事が分かっていて、その分野の相談窓口にアクセスして、そこで相談支援が受けられる。ここに当てはまれば従前の分野別窓口の仕組みでよいわけです。ところが、その下にある対応できていないニーズ、ここがどこの地域でも顕在化し、今日増加してきているわけです。
スライドの四です。この対応できていないニーズを拡大してみました。
一つは、世帯の複合化の課題です。例えば、子供の貧困、ヤングケアラーへの関心が高まっていますが、そもそも子供だけに貧困があるのではなく、それは家庭の貧困であり、親子関係の貧困、さらには親自身にも生きづらさがあるわけです。
先日、ある自治体の要保護児童対策地域協議会に参加する機会がありました。そのときはヤングケアラーの事例検討が行われました。中学校一年生の児童ですが、母親が精神を患っているので、病院の受診をきちっとしていないというケースです。地域協議会には、御案内のように、学校教育関係者、児童福祉、心理職や小児医療など専門家が出席しているわけですが、当該児童の教育、生活、権利を保障していくためにどうするかが、話合いが進められていきます。ところが、途中から母親への批判になっていくわけです。児童が犠牲者で母親が加害者という構図になっていく。
これは、この自治体だけのことではありません。児童に関連する関係者だけが集まって児童を中心に話をしているとこうなることがあるのです。この母親には誰がアプローチするのか、母親のケアや治療をどうするのか、何よりもこの親子を世帯としてどう支えていくか、特定分野だけの関係者による話合いでは十分ではありません。
少し話が外れますが、こども家庭庁の懸念の一つはここにあります。子供を中心に、今までの縦割りの支援に横串を刺すということはとても重要なことでありますが、ライフステージを通して一生涯にわたる継続的な支援をしていくためにどう切れ目なくつなぐことができるか。地域共生社会や包括的支援体制の中から子供分野だけが離れてしまうことがないように留意していただきたいと思います。
八〇五〇問題というのも同様で、高齢者の支援を通して五十代の引きこもりの子供のことを捉えがちです。そうすると、五十代の引きこもっている子供が困った息子、娘になり、親が被害者という構図になりがちです。でも、五十代の子供から見たら違った家族関係に見えるかもしれません。
このように、世帯を支援するということは、家族一人一人のニーズを踏まえつつも、家族全体の支援の在り方を考えていかなければならないわけですが、介護保険制度も障害者福祉制度も基本は対象者本人への支援であって、世帯全体を支えていくという仕組みになっていません。
対象者別の制度や縦割りの枠組みの中で仕事をしている職員は、所属する枠組みを超えて支援するということが非常に難しくなってきます。結果として、多職種連携といって様々な専門家が集まって多くの課題を有する家族のカンファレンスをした結果、その家族がばらばらになってしまうという事態が生じてしまうのです。これは分野別福祉制度の一つの弊害と言えます。
次のところ、制度のはざまと呼ばれる問題も見ておきたいと思います。これは、制度のはざまがあるから新しい制度をつくればよいというわけではなく、制度があるからはざまが生じてしまうという逆説的な問題です。
つまり、従来の福祉制度は、ややもすると対処療法的な対応をしてきたわけです。結果として、例えば、現在日本の社会福祉施設の種別は六十種類以上にも細分化しているわけです。これに在宅のサービス事業所の種別を加えると更に多くなります。当たり前ですが、それぞれのサービスには利用できる要件、条件が付けられています。かつ、そこに従事する職員にも資格や研修が義務付けられていく。結果として、縦割りの構造、業界がつくられていくわけです。
例えば、ごみ屋敷に居住しているの支援についても、社会問題として注目されていますが、大阪府の豊中市社会福祉協議会のコミュニティーソーシャルワーカーは、ごみの問題から人の問題へとしたことで大きな功績があったと評されています。どこの自治体も、周辺住民からの苦情により、ごみ処理をどうするかが問題となります。担当部署は環境課なのか、福祉課なのか、掛かる経費は自己負担なのか、誰が負担するのか。
ところが、豊中市社協のCSW、コミュニティーソーシャルワーカーは、ごみの問題ではなく、そうした環境にいる人への支援を優先しようとします。時間を掛けて信頼関係をつくりながら、その人のことを知っていく。その結果、見えてきたことは、ごみ屋敷に居住するようになった要因は人それぞれであること。認知症や発達障害、精神障害、あるいは家族を喪失した、失業によって生活が破綻して生活する意欲そのものがうせてしまったなど、それに対しての個別支援が必要であることを明らかにし、そこに共通するのが社会的孤立状態であることを指摘しています。
この取組から学ぶのは、ごみ屋敷住居者支援法などといったそういう制度が必要なのではなく、ソーシャルワークを中心に、本人からの申請の有無によらず、専門職のアウトリーチによる包括的な支援を仕組みとして整備していくということです。
これから大きな社会問題になっていくと予測されるのが、社会的孤立であり、セルフネグレクトです。
社会的孤立が問題になるのは、こうした孤立状態が長期化することで自己肯定感が失われ、どうせ自分なんかというセルフネグレクト状態に陥っていく。そのことが様々な事象として顕在化してくることによって、社会的排除につながっていくおそれがある。この負のスパイラルをどう断ち切ることができるのか。
ここで強調しておきたいのは、こうした社会的孤立の背景に、家族、地域、企業の変化といった近年の社会構造の変化があり、社会的孤立の状況とそれに伴う生活困窮への支援の在り方は、社会全体で考えていかなければならないという視点です。
このことは、スライドの六にあります昨年十二月二十八日に公表された孤独・孤立対策重点計画の中でも盛り込まれています。基本理念として、孤独・孤立双方への社会全体での対応、人と人とのつながりを実感できるための施策の推進が位置付けられています。
スライドの七、御覧ください。この中では、基本方針として(1)、(2)、(3)、(4)といった基本方針を示し、柱ごとに具体的な各省庁による施策が盛り込まれています。
有識者会議の場でも発言したのですが、こうした一つ一つの施策や、NPO法人や社会福祉法人などで取り組まれている良いものが面としてつながっていないこと、ここが大きな課題であると認識しています。
入口としてNPOなどが、SNSなどを活用して多様な世代や立場にある人たちの声を受け止める。しかし、その後、継続的な支援として既存の社会福祉協議会や社会福祉法人につながっていません。逆に、公的な組織はNPOのような柔軟な対応ができないため、ニーズキャッチが十分できていないという指摘もあります。そのためにプラットフォームを形成することが必要とされていますが、実はこのプラットフォームをどうつくるかが難しいことです。誰がどの範囲でどういったプラットフォームをつくるのか。国のレベルももちろんですが、都道府県、市町村のレベル、あるいは地理的な範囲を超えて、テーマや関心によるプラットフォームを構築していく必要があります。こうした具体的な構想が必要になってまいります。
社会福祉の分野では、社会福祉法の改正をもって、包括的支援体制や重層的支援体制整備事業が施行されています。
包括的支援体制については、二〇一七年改正によって、社会福祉法百六条三によって法定化された仕組みです。この体制は、これまで高齢者を対象としてきた地域包括ケアシステムを普遍化することで、ゼロ歳から百歳、全ての住民を対象にして、自治体ごとに新しいセーフティーネットを構築していくというものです。しかし、この包括的支援体制の構築は自治体への努力義務にとどまっております。
今日私に与えられた、困難を抱える人への支援体制の在り方について回答するとすれば、全ての市区町村でこの包括的支援体制を速やかに構築していくことであると考えております。
この体制の特徴は、このイメージ図にもありますように、住民に身近な圏域において、地域の基盤づくりを地域住民と行政、専門職が協働して進めるという機能、これは(1)の部分です。さらに、多様な相談支援機関がアウトリーチをして、困り事を丸ごと受け止めるという総合相談の機能、(2)です。さらに、市区町村全体で多機関協働ができるネットワークを構築すること、これが(3)のところです。さらに、左下のところに点線で囲まれている部分がありますが、医療的ケアを要する児童などスペシフィックなニーズに対しては、全てを市町村の中だけで完結するということではなく、都道府県や広域で支援をしていくという体制です。
こうした包括的支援体制については、各自治体が策定する社会福祉法第百七条の地域福祉計画に盛り込むことになっています。
さきの法改正で、地域福祉計画の策定は努力義務になりました。しかしながら、策定率は二〇二一年四月一日現在で八〇・七%です。いまだ三百三十六自治体が未策定です。都道府県による策定率も大きな開きが出ており、都道府県別の市町村策定率が一〇〇%のところが十五府県ある一方で、いまだ五〇%台が六道県あります。市町村の受け止め方の問題もあるでしょうし、都道府県による市町村への支援の在り方が問われているのではないでしょうか。とはいえ、地域福祉計画が法定化されて二十年がたちます。重要な施策については、いつまでも先送りするのではなく、介護保険事業計画、障害福祉計画と同様に策定の義務化を検討する必要があると思います。
ただし、市町村の現場では数々の種類の行政計画の進行管理に追われており、とても負担が増しています。これは計画だけのことではなく、縦割りの制度ごとに協議体をつくったり、特に地域づくりに関しては類似した施策が多くあります。自治体ごとに棚卸しをしなければ、こうした新しい施策は屋上屋を重ねることになり、職員の負担増になりかねません。とはいえ、市町村が勝手にできることではありませんから、国がしっかりと方策を、方針を示すべきかと思います。
二〇〇〇年までの措置の時代には求められなかった、自治体ごとに地域福祉を推進する企画力、各部署や関係機関の調整力がこれからの自治体には求められてまいります。それは単に職員個人の資質だけではなく、社会福祉法第十四条に定められてきた福祉事務所としての機能や組織そのものの見直しが必要な時代になってきたと言えます。市町村に地域福祉課やあるいは福祉政策課などが増えている背景もここによるところと思います。
これから人口減少社会の中で、単身世帯が増加し、ますます社会的孤立が進展するなど課題が山積していく二〇二五年問題、二〇四〇年問題に対処していくためには、一九五一年の社会福祉事業法以来、七十年間にわたり積み上げてきた社会福祉の枠組みをこの場で一度再点検をし、必要な改革をしていく転換期にあると思います。
地域共生社会による政策とは、直面する課題解決の方策としてだけではなく、将来に向けた改革のビジョンを示していくことが必要かと思います。その意味で、憲法二十五条の生存権や十三条の幸福の追求権を今日的にどう保障していくか、そのための行政責任と役割を果たしていくために、福祉事務所、児童相談所、障害者の更生相談所など、行政の福祉組織、あるいは社会福祉主事など任用資格について多面的に見直す時期なのではないでしょうか。
二〇二一年度からは、社会福祉法百六条の四で法定化された重層的支援体制整備事業が施行されました。この事業は、さきの包括的支援体制を具体的に推進するために、相談支援、参加支援、地域づくりという個別支援から地域支援までを一体的に実施するという事業です。属性、世代を問わない相談・地域づくりなど実施体制に向けて、財政的にも一体的行使が、執行ができるという画期的な事業が位置付けられました。
しかし、これも任意事業です。初年度では全国で四十二自治体しか実施せず、令和四年度からは、現時点で百三十四自治体、移行準備に向けた自治体も二百二十九自治体という状況です。スライド十四は今年の四月から施行する自治体、スライド十五は移行準備に取り組む自治体の一覧になっております。厚生労働省、都道府県挙げて市区町村への後方支援をしているとのことですが、速やかに実施できるよう働きかけていく必要があると思います。
この事業に関しては、縦割りになっている行政組織を束ね、役所内の庁内連携が不可欠です。市町村長を始め幹部職員の理解がなければ推進できません。それには議会での協議も必要になってまいります。
ただし、課題ばかりではありません。前回報告された野洲市を始めとして、自治体ごとに創意工夫している自治体もたくさんあります。この後のところは幾つかの事例紹介になります。
例えば、長野県茅野市は、人口五万ですけれども、市内四つのエリアに保健福祉サービスセンターという拠点を設置し、より身近なところで総合相談支援を行っています。
愛知県東海市は、ゼロ歳から百歳の地域包括ケアシステムを標榜して、医師会、歯科医師会、薬剤師会始め、市民と協働しながら市独自に地域包括ケア推進計画を推進してきました。
富山県氷見市は、三十年前から地域福祉の推進に力を入れ、地域にはケアネットといって、一人一人を支えるソーシャル・サポート・ネットワークが八百六十二チームもできています。市役所には、ふくし相談サポートセンターがあり、コミュニティーソーシャルワーカーがアウトリーチをしたり多機関協働のコーディネートを務めています。
三重県伊賀市は、医療福祉政策課を設置し、庁内外のコーディネートを分担する仕組みをつくっています。
そのほか、三重県の名張市、まちの保健室、あるいはこの後御報告ある千葉県の中核地域生活支援センターの取組、あるいは高知県のあったかふれあいセンター事業など、挙げれば切りがありませんが、好事例をどう横展開できるかが課題です。
先進的な自治体に共通するのは、地域ニーズの分析と課題解決に向けた方策、将来のビジョンを有していることです。ただし、繰り返しですが、二〇〇〇年の地方分権一括法の施行以来、地域間格差が広がっていることに対し、市町村への支援の在り方を見直す必要があると思います。
最後に、困難を抱える人たちの支援体制として、専門職の配置と専門職支援について意見を述べたいと思います。
厚労省に設置された地域共生社会推進検討会では、対人支援において今後求められる支援として、従来の課題解決型支援だけではなく、つながり続けることを目指すアプローチとして、伴走型支援の必要性を提起しました。これは、社会的孤立が深刻化し、セルフネグレクトの状態に陥っているような対象者に対し、半年や一年という期間で生活を変える、課題を解決するというアプローチがかえって本人を苦しめることになるおそれがあること、また、本人に寄り添う支援をすることで、結果として就労や自立にすぐに結び付かなくても、その人との関係ができたこと自体が価値ある支援だという認識です。
こうした支援は、時間もエネルギーも必要とします。また、支援者自身が燃え尽きないように、支援者を支援する機会も大切になります。何よりも、専門職として育っていく過程が大切になる。ところが、こうしたことを正当に評価し、支援者が安心して伴走型支援ができる雇用条件をつくらなければなりません。
例えば、行政からの業務委託仕様書や人件費の積算根拠への配慮がなければ、決して良い支援にはつながらないのではないでしょうか。五年ごとに事業者が変えられ、人件費を安く抑える業者が選ばれるような仕組みでは、専門職は育ちません。
現在、社会福祉の分野は、資格や職種が過剰なほど乱立し、それぞれの研修のノルマも課せられています。これ以上新しい資格を創設するよりも、既存の資格等を見直し、人材確保だけでなく、今いる現有の専門職が安心して働き続けられる雇用条件や任用の問題を解決していくことが結果として現場の専門性を高めていくことになると考えます。
最後のスライドです。
これは、私が申すのも変な話なんですけれども、令和二年、地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律に対して参議院による附帯決議を示していただきました。これが大変重要なことだと思っております。
今日取り上げた包括的支援体制や重層的支援体制整備事業を推進するには、伴走支援、多機関協働、アウトリーチ、こういった新しい機能が必要であるということ、それに向けての必要な財源の確保、市町村への支援方策の必要性が附帯決議には既に述べられています。
とりわけ、法案では曖昧であった専門的な担い手として、社会福祉士、精神保健福祉士といったソーシャルワーカーの活用が明記されています。このことについて、法の施行後の現状をモニタリングしていただき、この附帯決議の内容が確実に施行されることを期待しております。
以上です。
芝
朝
朝比奈ミカ#6
○参考人(朝比奈ミカ君) 千葉から参りました朝比奈と申します。今日はこのような機会をいただき、大変感謝しております。どうぞよろしくお願いいたします。(資料映写)
まず最初に、お手元にカラー刷りのパンフレットを配付していただきました。こちらは、千葉県が平成十六年十月から県の独自事業として実施しております中核地域生活支援センターの活動をまとめたものです。
私自身は、この中核地域生活支援センターで平成十六年十月から相談支援の仕事に当たってまいりました。この中核地域生活支援センターの最大の特徴は、どんな方のどんな御相談でもお受けする、二十四時間三百六十五日の相談支援センターということです。その後の生活困窮者自立支援法における自立相談支援事業の一つのモデルとしても紹介をされた経緯があります。こちらの実績を基に、平成二十七年四月から生活困窮者自立支援法における自立相談支援事業を始めとした各種事業の管理者としても働いております。今日は、その二つの現場での実践の経験を基に発言をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
まず、私が生活困窮者自立支援法の仕事をしております千葉県市川市の状況を簡単に触れさせていただきます。
人口は四十九万人、これ今でも若干増え続けております。世帯数は二十五万世帯ということですので、おおむね平均でいえば二人世帯が中心になっております。湾岸地域は、多くの倉庫、工場が固まっておりまして、外国ルーツの住民の方も大変多く居住をしていらっしゃいますが、北部はまだ梨畑などが広がるのどかな地域というふうになっております。
市川市生活サポートセンターそらは、社会福祉法人一路会という組織が事業の委託を受け、認定NPO法人、ホームレス支援の団体、それから企業組合We needという就労支援の団体と一緒に事業の運営に当たっております。
具体的には、事業の請負は一路会、社会福祉法人がしておりますけれども、職員の出向を受け入れるという形で多様なニーズに応えるための相談体制をつくっております。大体、窓口配置の職員は十三名ということで、コロナを通じて大変相談が殺到しましたので、その間に補正予算が組まれて体制の強化が図られたという経過もございます。
先ほど原田参考人のお話にありました自立相談支援事業以外は任意事業になっておりますけれども、就労準備、家計改善、一時生活、学習支援以外の事業は私どもの法人が一括して事業の運営を担っております。
こちらは直近三年間の数字を御紹介をさせていただきました。これについては、コロナで急増していて、毎年、ただ新規相談者自体も増えているという状況だけ触れておきます。
こちらは相談者の年代です。一昨年のデータを基にしておりますけれども、全国平均で申し上げますと、四十代、五十代というところが専ら生活困窮者自立支援法のそのターゲットになっておりますけれども、高齢化率の問題もありますが、私ども市川市のセンターは二十代の割合も四十代、五十代と並んで多くなっているという状況がございます。
こちらは厚生労働省が作成した資料です。現在、生活困窮者自立支援法の次期改正に向けた論点整理の検討会が進んでおりますけれども、そこの中で提示された資料です。
実は、ここの資料の中で、この水色の雲になって出てきている枠組みですね、フリーランスですとか個人事業主、外国籍、孤立、孤独といったところは新しい課題としてここに書き込まれたもので、法施行当初、生活困窮者は一体誰なのかという、運営の実施主体であります市町村の担当者の質問に答える形で、例えば福祉事務所に生活保護の相談に来たんだけれども申請に至らなかった人たちですとか、ホームレスの人たちですとか、引きこもり状態にある人といった形で、厚生労働省が対象者像を例示した資料になっております。
私、この資料で大変重要なのが、一番下にあります矢印のところですね。左に行けば行くほど既に顕在化している相談者層ですね。右に行けば行くほど見えにくい。例えば、引きこもりの方へのアプローチは社会的な課題になっておりますけれども、私たちの町のどの家にどういう方が引きこもりの状態でいらっしゃるかというところは地域からは見えにくいということになります。ですから、人数の問題ではなく、そうした見えにくいニーズ、まだ明らかになっていない課題にもアプローチをするようにということがこの厚生労働省の資料から誰何されるところです。
こうしたその例示ですね、一つここで強調をしておきたいのは、例えば税の滞納者であったり、多重債務者であったり、長期失業者の向こう側に、そこの家庭で生活をしている子供たちがいたり、それから介護を受けている高齢者の人たちがいる。ですから、生活困窮者自立支援法の中心的なターゲットは現役世代だというふうに理解をしておりますけれども、その向こう側にいる家族のことも含めて困窮者支援法についてはアプローチをしていく必要がありますし、場合によっては活用していく可能性のある法律だというふうに私自身理解しております。
私ども、市川市のそらの現場では、こうした対象者像に加えて、DV被害者で、法律に基づく安全、避難ですね、避難の対象にならない人。例えば、子供とばらばらの場所でシェルターに入らなければならないのであればそこには行かないとか、携帯電話を手放さなければならないのであればそこには行かないということで、自主避難を希望した方々については、市川市も配暴センター設置しておりますけれども、そちらの相談の後、そらの窓口を案内されて、私どもで具体的に転居資金の準備であったり、転居の実行であったり、その後の例えば住基のブロックであるような支援措置の数々ですね、それから生計の基盤づくり、弁護士さんとの連携などなど、そんなことのサポートをさせていただいております。
それからもう一つが、家族を頼れない若者たちです。二十代の人たちの相談がほかの地域に比べて多くなっているというふうに申し上げましたけれども、二十代通じて、やはり家族の問題を背負っている若者たちが非常に多いなということを感じております。もちろん、過去に虐待を受け、親子の縁を切った状態で孤立した状態で生活をしているですとか、例えば、先ほど原田参考人のお話にありましたけれども、いわゆるヤングケアラーですね、家族を支えるためにその分収入を得なければならなかったり、いろいろな手続だったり、家族のキーパーソンとしての役割をせざるを得ないような子供たち、若者たちといった方々と多く出会ってきました。
住まいの問題、仕事の問題、場合によっては虐待を受けてきたことによって精神的な症状を発症して長く治療が必要になっている場合もございます。場合によっては多くの借金を背負ってしまっている場合もある。それから、学び直しであったり、最近ちょっと気になっておりますのが、支配的な親から、親の元から逃れたい、まあいわゆる毒親というふうに表現をされていますけれども、そんな御相談も大変多くなっています。
一つ、この後少し具体的な問題提起をさせていただきますけれども、困窮者支援法に関わっておりまして、若年層への支援について課題を持っているのではないかというふうに感じております。
生活困窮者自立支援法は、それまで全国各地で取り組まれてきた様々なアプローチ、ノウハウを持ち寄って包括的に支援をしていくために作られた画期的な法律だというふうに思っておりますけれども、全国の現場、私、全国研修などもお手伝いをさせていただいておりますが、全国の現場で若年層に対する対応を意識した体制、メニューなどが整えられているのかどうかということに若干の懸念を持っております。
若い人たちについては、住まいや仕事、それから場合によっては温かい食事など、今すぐの支援があって初めて社会的な支援につながるという傾向が顕著だというふうに考えています。ある意味、子供時代に親を頼れなかった、場合によってはその虐待的な状況にある中で親以外の大人たちから助けの手が伸びてこなかった、例えば児童相談所の関与が全くなかったような子供たち、元子供たちもいます。そういう意味では、社会への信頼、大人への信頼ができていないところで相談しなさいといっても、なかなか相談にはつながらない。場合によってはSNSで今日泊めてくれる人を探してそこに駆け込んでしまったりですとか、場合によっては住まいと仕事を一緒に提供してくれるような風俗だったり、場合によってはそれが犯罪組織だったりすることもございます。私たち福祉が風俗や犯罪組織、危ない知人に対抗できていないのではないかということを危惧しております。
それからもう一つが、身寄りのない若者たちですね。もちろん、民法の改正で保証人の取扱いなども大分一時期に比べて変わってきておりますけれども、それでもまだ社会的な慣習として保証人といったことを求めるという嫌いはあるかというふうに思います。住まい、セーフティーネットの法律で居住支援法人など新しい社会資源、担い手も登場しておりますけれども、それについてもまだ一般化されているとは言い難い状況の中で、身寄りのない、親族を頼れない若者たちには親族に代わる何らかの公的な後ろ盾の仕組みが必要なのではないかというふうに考えております。これについてはまた後ほど詳しく申し上げたいと思います。
それから、先ほどの原田参考人のお話で伴走型支援について触れられていますけれども、この人たちが成長の過程で、若者たちが、親族を頼れない若者たちが成長の過程でしっかりとした基盤が得られなかったんだとしたら、まだその成長発達というのは過程にある、その分モラトリアムが長くならざるを得ないのではないかと。そうすると、支援の枠組みを出たり入ったりしながら、社会全体でその人の成長を見守っていく、支えていくという考え方や姿勢が必要なのではないかというふうに思います。やっと出会えて支援に結び付いたとしても、ほんのちょっとした言葉の行き違いから不信感が先に立って連絡を絶ってしまうといった事例は多くございます。
そのためには、この支援体制のバリエーションをどんなふうにつくっていくのか。例えば、その若年女性を受け入れるようなシェルターはもしかしたら女性専用のシェルターである必要があるかもしれないですとか、それから、その方が過去に受けてきた暴力などを念頭に置くとやっぱり性別などについても配慮が当然に必要になるだろうというふうに思っております。それから、まあ私も昭和四十年生まれですけれども、私のような母親、父親世代では大変彼らにとっては距離が遠くて、もしかしたら同年代の当事者の立場に近い支援の人材ですとか、それからSNSを含めたツールの活用、ネットワークづくりなどなど、これまで不十分であったところをもう一度精査をしてみる必要があるのではないかというふうに思います。
それからもう一点、先ほどの社会福祉法等の改正も含めて、基本的には身近な市町村を中心とした仕組みづくりが取り組まれてきたところですけれども、例えば千葉県でも工業高校だったり定時制高校は全県一区ですから、私たち、高校にも、生活が厳しい状況に置かれている生徒さんについては相談につないでくださいといって働きかけをしておりますが、市川市の生徒さんだけつながってくるというわけにはいきませんので、千葉県の遠方の自治体から通ってくる、通学をしてくる生徒についても当然にそのターゲットにはなってくる。そうなったときに、それはつながれた側の問題として、しっかりネットワークを持ってバトンを渡していく必要がありますし、身近な市町村だけでは完結しない課題というのが当然にあって、そこを視野に入れていく必要があるのではないかと思っております。
三つ、三点、問題提起をさせていただきたいというふうに思います。
先ほど申し上げた一点が、公的な保証の仕組みづくりです。
一つは、社会的孤立ということが大きな政策のテーマになってきております。関わりの中で生活をしていただくということで、今も、それからこれからも地域の中での、例えばサロンのような活動ですね、居場所づくりは盛んに取り組まれていくというふうに思っておりますけれども、その居場所につなぐということだけでは限界があるということを感じています。もちろん、御本人がそこに行きたいと言わなければそうはならないということもございます。
それから、生活が変わっていく、例えば移動に制限を受けるとか不自由が起きてしまうとか、場合によっては人間関係や暴力によってその地域を離れなければならなくなるといったことも起きてくるかもしれません。
それから、多様なニーズに応えるための居場所の受皿づくりというのはまだまだ不十分です。それから、多くの場合、居場所は日中の時間帯に開設をされていますので、働いていて時間に余裕がなかったり精神的に余裕がなかったりするとなかなかそこにはつながらない。そうすると、例えば生活困窮者自立支援法は孤立の解消ということも一つのゴールにしていますけれども、孤立は解消せず、困窮者支援の事業を始めとした各種相談事業における継続支援が増加をしていくということになります。何らかの出口づくりをもう少し検討していく必要があると思います。
それから、保証人や緊急連絡先。保証までは求めないとしても、例えば居住支援法人さんにしても、緊急連絡先として親族を求めるケースというのが大変多くございます。保証人や緊急連絡先がなければ住所が置けなかったり、場合によっては就職も阻害されてしまうということがあります。社会から排除されていく人を包摂をしていくということが重層的体制整備支援事業でも課題になっていますけれども、こうした居場所以外のつながり方についてもう少し検討していく必要があるだろうというふうに思っています。
それから、社会的に身寄りのない人ということもたくさん見えてきていて課題になっていますけれども、その身寄りのない方々というのは、場合によっては、契約上、情報をどれだけ持っているかという点では非常に不利な状況に置かれている。その中で、選択肢がないまま居住支援法人さんに預けるということで、非常にそこで何らかのリスクが発生する可能性もあるのではないか。そういう意味では、居住支援には公共性の基盤が必要で、現行の住宅セーフティーネット制度だけでそれが対応できるかどうかということを心配をしております。
その人に何かあったときに誰が動くのかということを明確にして、これまでどんな経過があったのか情報をストックしておく、で、その方に何かがあったときにそのSOSがキャッチされて、しかるべきところにつながっていく、そうした公的な保証の仕組みづくり、これ長野県社協さんなどが先駆的に取り組んでおられますけれども、そんなことを地域で是非取り組んでいきたいと思っているところです。
問題提起の二つ目です。多様な相談者像に対応するための体制の在り方です。
困窮者の各種事業は、実施自治体と委託契約を結ばなければ参入できない、例えば介護保険や障害福祉のように、基準を満たして指定を受けて参入をするという、そうした形態を取っていません。そういう意味では、どんな人たちが担い手として動くのかということで、アプローチの仕方も、それからターゲットも変わってくるということになってしまいます。多様な相談者像というところを想定するのであれば、自治体がそのビジョンを明確にしながら、どんなふうにその体制づくりをしていくかということについて戦略が必要だろうというふうに思っております。
例えば、私が仕事をしている市川市は学習支援事業の、競争入札でやったんですけれども、実績があることというふうにその条件に加えたんですね。これまで公的な学習支援事業をやっていませんでしたから、じゃ、その実績はどこにあるかといったら、市川市以外の地域で学習支援をやっていた法人さんしか手が挙げられない。そういう意味では、それまで無償で取り組んでこられたNPO団体、市民活動団体は、そこには参入できないということになります。それで、じゃ、社会資源が育っていくのかということは、大変重要なテーマではないかなというふうに思っております。
多様なニーズに応えるためには、委託という形態だけではなくて、例えば出来高払を組み合わせた柔軟な体制づくりなどができないかどうか。実績ができれば参入の足掛かりにもなりますし、その地域の様々な組織の得意が持ち寄れる仕組みを望みたいというふうに思っております。
それから、先ほど申し上げました広域の体制づくりをどうしていくかということです。
都道府県に中核地域生活支援センターのような個別支援の機能を持たせることが必要ではないか。身近な地域だからこそ相談できないテーマがあるかもしれない。例えば家庭の中の暴力であったり、例えば性暴力の被害であったり、身近な関係だからこそ相談できないというテーマがあったときに、例えば厚生労働省の補助事業であるよりそいホットラインであったり、それから四年前ぐらいから取り組まれている自殺対策のLINE等を含めたSNS相談事業ですね、こうしたところからつながってくるということももちろんあって、そうしたところと連動した広域の体制づくり、こうした観点を含んで初めて重層的というところが本当の意味でのその実現になるのではないかと思います。
最後の問題提起になります。相談支援の事業における人材の確保と育成です。
子供から高齢者まで、困窮者事業も含めまして公的な部門における相談支援の民間委託はどんどん進められてきております。この潮流は今後も変わるところはないだろうと思っております。そのときに、委託契約の在り方、それから地域全体で相談支援に携わる人材の確保、育成をどのように考えていくかという点です。
中核地域生活支援センターも、それから市川市の困窮者事業も、一年の単年度の契約になっております。仮にこれが二年、三年という数年の契約であったとしても、例えば昇給財源が持ち越しができなかったり、ある意味では、その委託契約の中で相談支援に携わる待遇やキャリアをどう保障していくかということに大変腐心をしております。
それから、もちろん、相談支援は社会福祉士や精神保健福祉士を中心とした専門職で構成されることが多いんですけれども、社会福祉にはこれまで培ってきたケアの経験があります。こうした人材とクロスさせていくということもとても重要でありますし、先ほど申し上げましたように、次世代を育てていく上でも、それから若年世代のニーズに対応していくためにも、若い人たちをどういうふうに呼び込んでいくかということが大事になってきます。
それから、改めまして、私どもは一貫して複数法人による連携協力体制をつくってきましたけれども、隙間をつくらない、断らない相談支援体制づくりには人材が分野や組織を超えて動いていくというような、そうした働き方が大変有効だというふうに思っております。その点についても、是非今後、俎上に上げていただければと思います。
どうもありがとうございました。
この発言だけを見る →まず最初に、お手元にカラー刷りのパンフレットを配付していただきました。こちらは、千葉県が平成十六年十月から県の独自事業として実施しております中核地域生活支援センターの活動をまとめたものです。
私自身は、この中核地域生活支援センターで平成十六年十月から相談支援の仕事に当たってまいりました。この中核地域生活支援センターの最大の特徴は、どんな方のどんな御相談でもお受けする、二十四時間三百六十五日の相談支援センターということです。その後の生活困窮者自立支援法における自立相談支援事業の一つのモデルとしても紹介をされた経緯があります。こちらの実績を基に、平成二十七年四月から生活困窮者自立支援法における自立相談支援事業を始めとした各種事業の管理者としても働いております。今日は、その二つの現場での実践の経験を基に発言をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
まず、私が生活困窮者自立支援法の仕事をしております千葉県市川市の状況を簡単に触れさせていただきます。
人口は四十九万人、これ今でも若干増え続けております。世帯数は二十五万世帯ということですので、おおむね平均でいえば二人世帯が中心になっております。湾岸地域は、多くの倉庫、工場が固まっておりまして、外国ルーツの住民の方も大変多く居住をしていらっしゃいますが、北部はまだ梨畑などが広がるのどかな地域というふうになっております。
市川市生活サポートセンターそらは、社会福祉法人一路会という組織が事業の委託を受け、認定NPO法人、ホームレス支援の団体、それから企業組合We needという就労支援の団体と一緒に事業の運営に当たっております。
具体的には、事業の請負は一路会、社会福祉法人がしておりますけれども、職員の出向を受け入れるという形で多様なニーズに応えるための相談体制をつくっております。大体、窓口配置の職員は十三名ということで、コロナを通じて大変相談が殺到しましたので、その間に補正予算が組まれて体制の強化が図られたという経過もございます。
先ほど原田参考人のお話にありました自立相談支援事業以外は任意事業になっておりますけれども、就労準備、家計改善、一時生活、学習支援以外の事業は私どもの法人が一括して事業の運営を担っております。
こちらは直近三年間の数字を御紹介をさせていただきました。これについては、コロナで急増していて、毎年、ただ新規相談者自体も増えているという状況だけ触れておきます。
こちらは相談者の年代です。一昨年のデータを基にしておりますけれども、全国平均で申し上げますと、四十代、五十代というところが専ら生活困窮者自立支援法のそのターゲットになっておりますけれども、高齢化率の問題もありますが、私ども市川市のセンターは二十代の割合も四十代、五十代と並んで多くなっているという状況がございます。
こちらは厚生労働省が作成した資料です。現在、生活困窮者自立支援法の次期改正に向けた論点整理の検討会が進んでおりますけれども、そこの中で提示された資料です。
実は、ここの資料の中で、この水色の雲になって出てきている枠組みですね、フリーランスですとか個人事業主、外国籍、孤立、孤独といったところは新しい課題としてここに書き込まれたもので、法施行当初、生活困窮者は一体誰なのかという、運営の実施主体であります市町村の担当者の質問に答える形で、例えば福祉事務所に生活保護の相談に来たんだけれども申請に至らなかった人たちですとか、ホームレスの人たちですとか、引きこもり状態にある人といった形で、厚生労働省が対象者像を例示した資料になっております。
私、この資料で大変重要なのが、一番下にあります矢印のところですね。左に行けば行くほど既に顕在化している相談者層ですね。右に行けば行くほど見えにくい。例えば、引きこもりの方へのアプローチは社会的な課題になっておりますけれども、私たちの町のどの家にどういう方が引きこもりの状態でいらっしゃるかというところは地域からは見えにくいということになります。ですから、人数の問題ではなく、そうした見えにくいニーズ、まだ明らかになっていない課題にもアプローチをするようにということがこの厚生労働省の資料から誰何されるところです。
こうしたその例示ですね、一つここで強調をしておきたいのは、例えば税の滞納者であったり、多重債務者であったり、長期失業者の向こう側に、そこの家庭で生活をしている子供たちがいたり、それから介護を受けている高齢者の人たちがいる。ですから、生活困窮者自立支援法の中心的なターゲットは現役世代だというふうに理解をしておりますけれども、その向こう側にいる家族のことも含めて困窮者支援法についてはアプローチをしていく必要がありますし、場合によっては活用していく可能性のある法律だというふうに私自身理解しております。
私ども、市川市のそらの現場では、こうした対象者像に加えて、DV被害者で、法律に基づく安全、避難ですね、避難の対象にならない人。例えば、子供とばらばらの場所でシェルターに入らなければならないのであればそこには行かないとか、携帯電話を手放さなければならないのであればそこには行かないということで、自主避難を希望した方々については、市川市も配暴センター設置しておりますけれども、そちらの相談の後、そらの窓口を案内されて、私どもで具体的に転居資金の準備であったり、転居の実行であったり、その後の例えば住基のブロックであるような支援措置の数々ですね、それから生計の基盤づくり、弁護士さんとの連携などなど、そんなことのサポートをさせていただいております。
それからもう一つが、家族を頼れない若者たちです。二十代の人たちの相談がほかの地域に比べて多くなっているというふうに申し上げましたけれども、二十代通じて、やはり家族の問題を背負っている若者たちが非常に多いなということを感じております。もちろん、過去に虐待を受け、親子の縁を切った状態で孤立した状態で生活をしているですとか、例えば、先ほど原田参考人のお話にありましたけれども、いわゆるヤングケアラーですね、家族を支えるためにその分収入を得なければならなかったり、いろいろな手続だったり、家族のキーパーソンとしての役割をせざるを得ないような子供たち、若者たちといった方々と多く出会ってきました。
住まいの問題、仕事の問題、場合によっては虐待を受けてきたことによって精神的な症状を発症して長く治療が必要になっている場合もございます。場合によっては多くの借金を背負ってしまっている場合もある。それから、学び直しであったり、最近ちょっと気になっておりますのが、支配的な親から、親の元から逃れたい、まあいわゆる毒親というふうに表現をされていますけれども、そんな御相談も大変多くなっています。
一つ、この後少し具体的な問題提起をさせていただきますけれども、困窮者支援法に関わっておりまして、若年層への支援について課題を持っているのではないかというふうに感じております。
生活困窮者自立支援法は、それまで全国各地で取り組まれてきた様々なアプローチ、ノウハウを持ち寄って包括的に支援をしていくために作られた画期的な法律だというふうに思っておりますけれども、全国の現場、私、全国研修などもお手伝いをさせていただいておりますが、全国の現場で若年層に対する対応を意識した体制、メニューなどが整えられているのかどうかということに若干の懸念を持っております。
若い人たちについては、住まいや仕事、それから場合によっては温かい食事など、今すぐの支援があって初めて社会的な支援につながるという傾向が顕著だというふうに考えています。ある意味、子供時代に親を頼れなかった、場合によってはその虐待的な状況にある中で親以外の大人たちから助けの手が伸びてこなかった、例えば児童相談所の関与が全くなかったような子供たち、元子供たちもいます。そういう意味では、社会への信頼、大人への信頼ができていないところで相談しなさいといっても、なかなか相談にはつながらない。場合によってはSNSで今日泊めてくれる人を探してそこに駆け込んでしまったりですとか、場合によっては住まいと仕事を一緒に提供してくれるような風俗だったり、場合によってはそれが犯罪組織だったりすることもございます。私たち福祉が風俗や犯罪組織、危ない知人に対抗できていないのではないかということを危惧しております。
それからもう一つが、身寄りのない若者たちですね。もちろん、民法の改正で保証人の取扱いなども大分一時期に比べて変わってきておりますけれども、それでもまだ社会的な慣習として保証人といったことを求めるという嫌いはあるかというふうに思います。住まい、セーフティーネットの法律で居住支援法人など新しい社会資源、担い手も登場しておりますけれども、それについてもまだ一般化されているとは言い難い状況の中で、身寄りのない、親族を頼れない若者たちには親族に代わる何らかの公的な後ろ盾の仕組みが必要なのではないかというふうに考えております。これについてはまた後ほど詳しく申し上げたいと思います。
それから、先ほどの原田参考人のお話で伴走型支援について触れられていますけれども、この人たちが成長の過程で、若者たちが、親族を頼れない若者たちが成長の過程でしっかりとした基盤が得られなかったんだとしたら、まだその成長発達というのは過程にある、その分モラトリアムが長くならざるを得ないのではないかと。そうすると、支援の枠組みを出たり入ったりしながら、社会全体でその人の成長を見守っていく、支えていくという考え方や姿勢が必要なのではないかというふうに思います。やっと出会えて支援に結び付いたとしても、ほんのちょっとした言葉の行き違いから不信感が先に立って連絡を絶ってしまうといった事例は多くございます。
そのためには、この支援体制のバリエーションをどんなふうにつくっていくのか。例えば、その若年女性を受け入れるようなシェルターはもしかしたら女性専用のシェルターである必要があるかもしれないですとか、それから、その方が過去に受けてきた暴力などを念頭に置くとやっぱり性別などについても配慮が当然に必要になるだろうというふうに思っております。それから、まあ私も昭和四十年生まれですけれども、私のような母親、父親世代では大変彼らにとっては距離が遠くて、もしかしたら同年代の当事者の立場に近い支援の人材ですとか、それからSNSを含めたツールの活用、ネットワークづくりなどなど、これまで不十分であったところをもう一度精査をしてみる必要があるのではないかというふうに思います。
それからもう一点、先ほどの社会福祉法等の改正も含めて、基本的には身近な市町村を中心とした仕組みづくりが取り組まれてきたところですけれども、例えば千葉県でも工業高校だったり定時制高校は全県一区ですから、私たち、高校にも、生活が厳しい状況に置かれている生徒さんについては相談につないでくださいといって働きかけをしておりますが、市川市の生徒さんだけつながってくるというわけにはいきませんので、千葉県の遠方の自治体から通ってくる、通学をしてくる生徒についても当然にそのターゲットにはなってくる。そうなったときに、それはつながれた側の問題として、しっかりネットワークを持ってバトンを渡していく必要がありますし、身近な市町村だけでは完結しない課題というのが当然にあって、そこを視野に入れていく必要があるのではないかと思っております。
三つ、三点、問題提起をさせていただきたいというふうに思います。
先ほど申し上げた一点が、公的な保証の仕組みづくりです。
一つは、社会的孤立ということが大きな政策のテーマになってきております。関わりの中で生活をしていただくということで、今も、それからこれからも地域の中での、例えばサロンのような活動ですね、居場所づくりは盛んに取り組まれていくというふうに思っておりますけれども、その居場所につなぐということだけでは限界があるということを感じています。もちろん、御本人がそこに行きたいと言わなければそうはならないということもございます。
それから、生活が変わっていく、例えば移動に制限を受けるとか不自由が起きてしまうとか、場合によっては人間関係や暴力によってその地域を離れなければならなくなるといったことも起きてくるかもしれません。
それから、多様なニーズに応えるための居場所の受皿づくりというのはまだまだ不十分です。それから、多くの場合、居場所は日中の時間帯に開設をされていますので、働いていて時間に余裕がなかったり精神的に余裕がなかったりするとなかなかそこにはつながらない。そうすると、例えば生活困窮者自立支援法は孤立の解消ということも一つのゴールにしていますけれども、孤立は解消せず、困窮者支援の事業を始めとした各種相談事業における継続支援が増加をしていくということになります。何らかの出口づくりをもう少し検討していく必要があると思います。
それから、保証人や緊急連絡先。保証までは求めないとしても、例えば居住支援法人さんにしても、緊急連絡先として親族を求めるケースというのが大変多くございます。保証人や緊急連絡先がなければ住所が置けなかったり、場合によっては就職も阻害されてしまうということがあります。社会から排除されていく人を包摂をしていくということが重層的体制整備支援事業でも課題になっていますけれども、こうした居場所以外のつながり方についてもう少し検討していく必要があるだろうというふうに思っています。
それから、社会的に身寄りのない人ということもたくさん見えてきていて課題になっていますけれども、その身寄りのない方々というのは、場合によっては、契約上、情報をどれだけ持っているかという点では非常に不利な状況に置かれている。その中で、選択肢がないまま居住支援法人さんに預けるということで、非常にそこで何らかのリスクが発生する可能性もあるのではないか。そういう意味では、居住支援には公共性の基盤が必要で、現行の住宅セーフティーネット制度だけでそれが対応できるかどうかということを心配をしております。
その人に何かあったときに誰が動くのかということを明確にして、これまでどんな経過があったのか情報をストックしておく、で、その方に何かがあったときにそのSOSがキャッチされて、しかるべきところにつながっていく、そうした公的な保証の仕組みづくり、これ長野県社協さんなどが先駆的に取り組んでおられますけれども、そんなことを地域で是非取り組んでいきたいと思っているところです。
問題提起の二つ目です。多様な相談者像に対応するための体制の在り方です。
困窮者の各種事業は、実施自治体と委託契約を結ばなければ参入できない、例えば介護保険や障害福祉のように、基準を満たして指定を受けて参入をするという、そうした形態を取っていません。そういう意味では、どんな人たちが担い手として動くのかということで、アプローチの仕方も、それからターゲットも変わってくるということになってしまいます。多様な相談者像というところを想定するのであれば、自治体がそのビジョンを明確にしながら、どんなふうにその体制づくりをしていくかということについて戦略が必要だろうというふうに思っております。
例えば、私が仕事をしている市川市は学習支援事業の、競争入札でやったんですけれども、実績があることというふうにその条件に加えたんですね。これまで公的な学習支援事業をやっていませんでしたから、じゃ、その実績はどこにあるかといったら、市川市以外の地域で学習支援をやっていた法人さんしか手が挙げられない。そういう意味では、それまで無償で取り組んでこられたNPO団体、市民活動団体は、そこには参入できないということになります。それで、じゃ、社会資源が育っていくのかということは、大変重要なテーマではないかなというふうに思っております。
多様なニーズに応えるためには、委託という形態だけではなくて、例えば出来高払を組み合わせた柔軟な体制づくりなどができないかどうか。実績ができれば参入の足掛かりにもなりますし、その地域の様々な組織の得意が持ち寄れる仕組みを望みたいというふうに思っております。
それから、先ほど申し上げました広域の体制づくりをどうしていくかということです。
都道府県に中核地域生活支援センターのような個別支援の機能を持たせることが必要ではないか。身近な地域だからこそ相談できないテーマがあるかもしれない。例えば家庭の中の暴力であったり、例えば性暴力の被害であったり、身近な関係だからこそ相談できないというテーマがあったときに、例えば厚生労働省の補助事業であるよりそいホットラインであったり、それから四年前ぐらいから取り組まれている自殺対策のLINE等を含めたSNS相談事業ですね、こうしたところからつながってくるということももちろんあって、そうしたところと連動した広域の体制づくり、こうした観点を含んで初めて重層的というところが本当の意味でのその実現になるのではないかと思います。
最後の問題提起になります。相談支援の事業における人材の確保と育成です。
子供から高齢者まで、困窮者事業も含めまして公的な部門における相談支援の民間委託はどんどん進められてきております。この潮流は今後も変わるところはないだろうと思っております。そのときに、委託契約の在り方、それから地域全体で相談支援に携わる人材の確保、育成をどのように考えていくかという点です。
中核地域生活支援センターも、それから市川市の困窮者事業も、一年の単年度の契約になっております。仮にこれが二年、三年という数年の契約であったとしても、例えば昇給財源が持ち越しができなかったり、ある意味では、その委託契約の中で相談支援に携わる待遇やキャリアをどう保障していくかということに大変腐心をしております。
それから、もちろん、相談支援は社会福祉士や精神保健福祉士を中心とした専門職で構成されることが多いんですけれども、社会福祉にはこれまで培ってきたケアの経験があります。こうした人材とクロスさせていくということもとても重要でありますし、先ほど申し上げましたように、次世代を育てていく上でも、それから若年世代のニーズに対応していくためにも、若い人たちをどういうふうに呼び込んでいくかということが大事になってきます。
それから、改めまして、私どもは一貫して複数法人による連携協力体制をつくってきましたけれども、隙間をつくらない、断らない相談支援体制づくりには人材が分野や組織を超えて動いていくというような、そうした働き方が大変有効だというふうに思っております。その点についても、是非今後、俎上に上げていただければと思います。
どうもありがとうございました。
芝
芝
芝博一#8
○会長(芝博一君) この際、委員の異動について御報告をいたします。
本日、羽生田俊君が委員を辞任され、その補欠として清水真人君が選任をされました。
─────────────
この発言だけを見る →本日、羽生田俊君が委員を辞任され、その補欠として清水真人君が選任をされました。
─────────────
芝
芝博一#9
○会長(芝博一君) それでは、これより参考人に対する質疑を執り行います。
本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。
まず、各会派一名ずつ指名させていただき、一巡後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。
なお、発言は着席のままで結構でございます。
また、質疑者には、その都度答弁者を明示していただくようお願いをいたします。
また、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間が一巡目はお一人十五分以内となるように御協力をお願いをいたします。
それでは、これより一巡目の質疑を行います。
質疑のある方は挙手をお願いいたします。
中西哲君。
この発言だけを見る →本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。
まず、各会派一名ずつ指名させていただき、一巡後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。
なお、発言は着席のままで結構でございます。
また、質疑者には、その都度答弁者を明示していただくようお願いをいたします。
また、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間が一巡目はお一人十五分以内となるように御協力をお願いをいたします。
それでは、これより一巡目の質疑を行います。
質疑のある方は挙手をお願いいたします。
中西哲君。
中
中西哲#10
○中西哲君 自民党の中西哲でございます。
三人の参考人の皆さん、ありがとうございました。
初めに、原田参考人に地域で支える体制についてお伺いいたします。
スライド二十一で高知県を取り上げていただきまして、ありがとうございました。私、七年前まで高知県で県会議員十六年やっておりまして、このあったかふれあいセンターは最初から関わっておりまして、地域の事情もよく分かっております。この取組、非常に好評でして、スライド五で原田参考人がおっしゃった社会的孤立の解消、これに非常につながって効果を上げておりますし、高知県、現在三十四か市町村、そのうち三十一市町村、五十五の拠点でこれが開設されて、多くの方が利用していただいております。
この取組が、最初、高知県は非常に高齢化の比率が高くて、介護保険の適用を受けない人たちの触れ合いの場をつくって健康寿命を延ばそうという趣旨から始まっております。一挙に開設が進んだ背景というのは資金的な面で、高知県の市町村というのは過疎債の適用団体が多いんですが、この過疎債がハード事業のみだったんですが、ソフト事業にも使えるという制度変更がありまして、それで大きく進んだ点があります。
それで、初めにお伺いしたいのは、過疎債の適用を受けない都市部ですよね、そういうところで、参考人も横広がりという課題というのをお話しされたんですが、都市部でつくる際にこの国の補助制度がいろんな形であるのかどうか、その点をお伺いしたいのが一点。
高知県のように、地方、田舎の場合は隣がどんな人が住んでいて何をやっているということが非常に分かるんですが、都会では非常にそれが分かりにくい。私も、学生時代、多摩ニュータウンとか板橋の高島平に行って、今ニュースで見ると、あそこは独居老人が多い、高齢者が多いという課題を抱えているというニュースを見るんですが、そういうところでこういう高知県のあったかふれあいセンターのような取組することに対するいろいろな課題、そしてまた、下町なんかでは、大きな住宅はないんだけど、それぞれ独居老人がいらっしゃると、そういうところはまた違った課題があると思うんですが、そこら辺りの課題についてお伺いできればと思います。
この発言だけを見る →三人の参考人の皆さん、ありがとうございました。
初めに、原田参考人に地域で支える体制についてお伺いいたします。
スライド二十一で高知県を取り上げていただきまして、ありがとうございました。私、七年前まで高知県で県会議員十六年やっておりまして、このあったかふれあいセンターは最初から関わっておりまして、地域の事情もよく分かっております。この取組、非常に好評でして、スライド五で原田参考人がおっしゃった社会的孤立の解消、これに非常につながって効果を上げておりますし、高知県、現在三十四か市町村、そのうち三十一市町村、五十五の拠点でこれが開設されて、多くの方が利用していただいております。
この取組が、最初、高知県は非常に高齢化の比率が高くて、介護保険の適用を受けない人たちの触れ合いの場をつくって健康寿命を延ばそうという趣旨から始まっております。一挙に開設が進んだ背景というのは資金的な面で、高知県の市町村というのは過疎債の適用団体が多いんですが、この過疎債がハード事業のみだったんですが、ソフト事業にも使えるという制度変更がありまして、それで大きく進んだ点があります。
それで、初めにお伺いしたいのは、過疎債の適用を受けない都市部ですよね、そういうところで、参考人も横広がりという課題というのをお話しされたんですが、都市部でつくる際にこの国の補助制度がいろんな形であるのかどうか、その点をお伺いしたいのが一点。
高知県のように、地方、田舎の場合は隣がどんな人が住んでいて何をやっているということが非常に分かるんですが、都会では非常にそれが分かりにくい。私も、学生時代、多摩ニュータウンとか板橋の高島平に行って、今ニュースで見ると、あそこは独居老人が多い、高齢者が多いという課題を抱えているというニュースを見るんですが、そういうところでこういう高知県のあったかふれあいセンターのような取組することに対するいろいろな課題、そしてまた、下町なんかでは、大きな住宅はないんだけど、それぞれ独居老人がいらっしゃると、そういうところはまた違った課題があると思うんですが、そこら辺りの課題についてお伺いできればと思います。
原
原田正樹#11
○参考人(原田正樹君) 中西議員、ありがとうございます。とても大事なところを御質問いただきました。
あったかふれあいセンターは、今御説明あったように、高知県で非常にいい効果を上げていて、これをどう横展開していくかというのは非常に大事なポイントかと思っております。
その上で、そのハードをどう造るかという、建物をどう造るかという部分と、高知のもう一つ優れているのは、そこの職員の方が非常にうまいコーディネートができているんですね。そのコーディネートの機能、その職員のコーディネート機能みたいなところは逆にすぐに展開できるんだろうと思うんです。今御質問あったハードの部分を高知県以外のところでどう構築していくか。
ただ、一つ、東京都内のようなところでもそういう取組がないかということを考えますと、空き家をうまく使ったりとか、そのハードの部分の工夫というのは各自治体いろいろしていますので、そういったところにヒントがあるのではないかと思っております。
それは、同様に、過疎地域だけではなくて都市部でも、人間関係の過疎、人間関係の過疎と言うとあれですけど、人間関係が希薄になってきているというのは、より同じような状況が出てくる中で、小さいエリアの中でどうそういうものをつくっていくのか、マスで捉えるのではなくて、より身近な地域の中でどういうその仕組みや場をつくっていくのかということに関しては多分共通する課題が多々あるだろうと思っております。
この発言だけを見る →あったかふれあいセンターは、今御説明あったように、高知県で非常にいい効果を上げていて、これをどう横展開していくかというのは非常に大事なポイントかと思っております。
その上で、そのハードをどう造るかという、建物をどう造るかという部分と、高知のもう一つ優れているのは、そこの職員の方が非常にうまいコーディネートができているんですね。そのコーディネートの機能、その職員のコーディネート機能みたいなところは逆にすぐに展開できるんだろうと思うんです。今御質問あったハードの部分を高知県以外のところでどう構築していくか。
ただ、一つ、東京都内のようなところでもそういう取組がないかということを考えますと、空き家をうまく使ったりとか、そのハードの部分の工夫というのは各自治体いろいろしていますので、そういったところにヒントがあるのではないかと思っております。
それは、同様に、過疎地域だけではなくて都市部でも、人間関係の過疎、人間関係の過疎と言うとあれですけど、人間関係が希薄になってきているというのは、より同じような状況が出てくる中で、小さいエリアの中でどうそういうものをつくっていくのか、マスで捉えるのではなくて、より身近な地域の中でどういうその仕組みや場をつくっていくのかということに関しては多分共通する課題が多々あるだろうと思っております。
中
中西哲#12
○中西哲君 それで、田舎の場合はふだんから高齢者同士でお付き合いがあるんで、行ってみようよと誘える、そういうのがあって参加者がすごく増えているんですけれども、都市部ではなかなかお付き合いがないし、そういうところを、どうやって独り暮らしの高齢者の方をそういうあったかふれあいセンターのような活動の場に参加してもらえるか、そこのところの課題が、高知県では、これ以前から各地区に老人クラブがあって、そういう人たちが全くのボランティアで集まって、ゲートボールしたり、歌を歌ったり、踊りやってみたりという活動があって、それがなかなかリーダーがいなくなって少なくなってきた、しかし、このあったかふれあいセンターができたことによってそれがまた再度復活したというようなことがあるんですけど、都会はその取っかかりをどうするんだろうと思うんですが、そこら辺りのお話を聞かせていただけたら。
この発言だけを見る →原
原田正樹#13
○参考人(原田正樹君) 高知のあったかふれあいセンターの大きな特徴は、今お話あったとおりなんですけれども、お年寄りだけでなくて、そこのあったかふれあいセンターに子供も来れば、障害のある人も来れば、まさに共生、共に生きるケアができている拠点としてあったかふれあいセンターってとっても大きいと思うんですけれども、そういう意味では、先ほど言いましたコーディネート機能をどう果たすか。
つまり、高齢者同士のつながりは地方はあるにしろ、世代間交流というのは多分どこも同じように今希薄になってきている。そこのコーディネーターの方が非常に地域に働きかけながら、あったかふれあいセンターの役割や機能をうまく活用しながら人を集めてくる。
同様のコーディネートの機能というのは都市部でも同じように発揮できる部分があって、特に今、市町村の社会福祉協議会等々が地域づくりというところで展開していますので、そういったところの可能性があるのではないかと思っております。
この発言だけを見る →つまり、高齢者同士のつながりは地方はあるにしろ、世代間交流というのは多分どこも同じように今希薄になってきている。そこのコーディネーターの方が非常に地域に働きかけながら、あったかふれあいセンターの役割や機能をうまく活用しながら人を集めてくる。
同様のコーディネートの機能というのは都市部でも同じように発揮できる部分があって、特に今、市町村の社会福祉協議会等々が地域づくりというところで展開していますので、そういったところの可能性があるのではないかと思っております。
中
中西哲#14
○中西哲君 先ほど小学生等の話も出たんですが、放課後子ども事業もあるんですが、場所によっては学校から帰ってきた子供たちがあったかふれあいセンターへ行って高齢者の方と交流しながら時間を過ごすということで、非常に活気のある状況ができております。
ありがとうございました。
続きまして、今村参考人にお伺いしたいんですが、引きこもりの児童に対する対策の中でオンライン授業というお話が出てきました。私も仕事柄、ここ二年くらいのこのコロナ禍の関係でウエブの会議なんかがあるんですが、なかなかあの会議では思ったこと言えないんですけど、授業であればいいというのを先生から話を聞いて、引きこもりの子供たちが学べるということができると思うんですが、ただ、学校の先生がなかなか足りていないんじゃないかと思うんですが、そこら辺りの現状はどうなんでしょうか。
この発言だけを見る →ありがとうございました。
続きまして、今村参考人にお伺いしたいんですが、引きこもりの児童に対する対策の中でオンライン授業というお話が出てきました。私も仕事柄、ここ二年くらいのこのコロナ禍の関係でウエブの会議なんかがあるんですが、なかなかあの会議では思ったこと言えないんですけど、授業であればいいというのを先生から話を聞いて、引きこもりの子供たちが学べるということができると思うんですが、ただ、学校の先生がなかなか足りていないんじゃないかと思うんですが、そこら辺りの現状はどうなんでしょうか。
今
今村久美#15
○参考人(今村久美君) 御質問ありがとうございます。
まず、不登校の子供という意味では全くスタッフが足りていないという状態です。学校で、まずは平時の学校運営をするために配置されている先生方は、その授業の運営と、学校に来ている子をやっぱり優先して学びとつないでいくということの授業の準備含めて大変お忙しい状況ですので、そういった意味では、個別的な対応が求められるスタッフは学校の教職員の中には足りないというのが現状だと思います。
ただ、それを補完する意味で、オンラインで別の方々が、たとえ教職免許を持っていても持っていなくても、きっとお役に立てるチームが別でつくれるんじゃないかというのが私からの御提案です。全てを学校の先生方のお仕事にするのではなくて、様々、NPOの方々とか、又は地域の方々とか、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーに準ずるような方々をオンラインでつないでいくということはその可能性を非常に広げるものになると思っています。
この発言だけを見る →まず、不登校の子供という意味では全くスタッフが足りていないという状態です。学校で、まずは平時の学校運営をするために配置されている先生方は、その授業の運営と、学校に来ている子をやっぱり優先して学びとつないでいくということの授業の準備含めて大変お忙しい状況ですので、そういった意味では、個別的な対応が求められるスタッフは学校の教職員の中には足りないというのが現状だと思います。
ただ、それを補完する意味で、オンラインで別の方々が、たとえ教職免許を持っていても持っていなくても、きっとお役に立てるチームが別でつくれるんじゃないかというのが私からの御提案です。全てを学校の先生方のお仕事にするのではなくて、様々、NPOの方々とか、又は地域の方々とか、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーに準ずるような方々をオンラインでつないでいくということはその可能性を非常に広げるものになると思っています。
中
中西哲#16
○中西哲君 確かに、子供たち、あるいは先生だけじゃなしに、いろんな人たちがスタッフとして関わってその授業を進めるという取組は非常に有効じゃないかと思うんですが、それで、子供たちがオンラインで授業を受ける、で、どの程度習熟しているのかというような判定、判定というより、そういうのが必要なのかどうかも含めて、そこ、制度的に何かあるんですかね。
この発言だけを見る →今
今村久美#17
○参考人(今村久美君) そういった意味では、学校で授業を受けている子供たちについても、日本では履修主義であって修得主義ではないので、どれぐらいの、この授業を受けているということがどれぐらいの力になっているのかということを、修得しているかどうかを判定して学年を上げていくという制度にはそもそもなっていないというのが前提です。
もう学校に行っていても、ただ机に座っていて、授業をつらい思いしながら聞いていて、それが学んでいるのかというとそうじゃないという子もいますし、でも、それを頑張ったねと褒めてあげるのも大事かもしれないと。不登校の子については、本当にそれは学校判断になっているので、もうとにかく来るだけでも頑張ったねと言ってあげて出席に認める学校もあれば、そうじゃない学校もあるというのが現状です。
オンラインを活用することによってそれらが全て解決するわけではないと思うんですけれども、一つの選択肢として、全く何もしない状態で、おうちで親御さんとのコミュニケーションだけで時間を費やすような状況からはまず回避できるんじゃないかと思っているというのが御提案になります。
この発言だけを見る →もう学校に行っていても、ただ机に座っていて、授業をつらい思いしながら聞いていて、それが学んでいるのかというとそうじゃないという子もいますし、でも、それを頑張ったねと褒めてあげるのも大事かもしれないと。不登校の子については、本当にそれは学校判断になっているので、もうとにかく来るだけでも頑張ったねと言ってあげて出席に認める学校もあれば、そうじゃない学校もあるというのが現状です。
オンラインを活用することによってそれらが全て解決するわけではないと思うんですけれども、一つの選択肢として、全く何もしない状態で、おうちで親御さんとのコミュニケーションだけで時間を費やすような状況からはまず回避できるんじゃないかと思っているというのが御提案になります。
中
中西哲#18
○中西哲君 十六のスライドを見て、インターネット上に集まる日常の様子と、これ見てふっと思ったんですが、引きこもりの児童というのは会話が、友達との会話ができない、それで引きこもるというケースが多いと思うんですが、このインターネット上で同じような立場にある人たち同士の交流があれば、そういう非常に効果上がるんじゃないかと思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。
この発言だけを見る →今
今村久美#19
○参考人(今村久美君) ありがとうございます。
それは本当に私たちも実感しているところです。これまでもう八年間不登校でした、引きこもっていますという御家庭のお母さんとお話ししたときに、なぜかインターネット上だったら声だけは出せるんですというところから私たちとのお付き合いが始まった御家庭があります。その子も、しばらく伴走しているうちに、声だけだったのが今度は顔も出せるようになって、そこで同じような趣味の子供たちと遊ぶようになったというケースとか、授業っぽいプログラムにもきちっと参加できるようになって楽しそうにしている様子とかを見ていると、それによって保護者の方も非常に安心されているという声を聞くので、一つの選択肢として、やっぱり学校は対面でリアルの方がいいんだという既成概念を一旦取っ払って、オンラインだったらまずはコミュニケーションを始めていけるという選択肢は十分に効果があると思っていけるといいのかなと思っています。
この発言だけを見る →それは本当に私たちも実感しているところです。これまでもう八年間不登校でした、引きこもっていますという御家庭のお母さんとお話ししたときに、なぜかインターネット上だったら声だけは出せるんですというところから私たちとのお付き合いが始まった御家庭があります。その子も、しばらく伴走しているうちに、声だけだったのが今度は顔も出せるようになって、そこで同じような趣味の子供たちと遊ぶようになったというケースとか、授業っぽいプログラムにもきちっと参加できるようになって楽しそうにしている様子とかを見ていると、それによって保護者の方も非常に安心されているという声を聞くので、一つの選択肢として、やっぱり学校は対面でリアルの方がいいんだという既成概念を一旦取っ払って、オンラインだったらまずはコミュニケーションを始めていけるという選択肢は十分に効果があると思っていけるといいのかなと思っています。
中
中西哲#20
○中西哲君 最後に、そういう引きこもりの児童の皆さんが再度学校に行けるようになったよと、その原因はこういうことで本人たちが前向きに学校行こうという思いになったとかいう、そういう横の情報交換の制度はあるんですか。
この発言だけを見る →今
今村久美#21
○参考人(今村久美君) 大切な御指摘をありがとうございます。
今、オンラインの学びの場をつくっているビジネスやNPO等様々あるんですけれども、学校と連携するというところが一番大切だと思っていますが、そこがなかなか進んでいないというのが状況です。
例えば、ちょっとサービス名言ってしまっていいのか分からないんですけれども、N高、N中のように、もうそこに入学してしまうというオンライン上のフリースクールであれば、公教育と連携は基本ないです。
ただ、中には、私たちのように公教育にいつでも戻っていけるよというつながりをつくりに行くというスタンスをこちらが持ってお話しに行って、この子、うちで学んでいますからねということを御報告させていただくと、先生方が、あっ、そんなところで学んでいたんだということで、先生が今度オンライン上に顔を出してくださって、そして、そこでオンライン上で担任の先生と話すことで学校にまた行く、興味を持てるようになったというケースはあります。
なので、オンラインもうまく活用しながらリアルな学校ともきちっと連携していくということが今後もっと制度的に必要だと、若しくは、そうしたら文科省からの通達も意味があるかもしれませんけど、そういったことが必要かなと思います。
この発言だけを見る →今、オンラインの学びの場をつくっているビジネスやNPO等様々あるんですけれども、学校と連携するというところが一番大切だと思っていますが、そこがなかなか進んでいないというのが状況です。
例えば、ちょっとサービス名言ってしまっていいのか分からないんですけれども、N高、N中のように、もうそこに入学してしまうというオンライン上のフリースクールであれば、公教育と連携は基本ないです。
ただ、中には、私たちのように公教育にいつでも戻っていけるよというつながりをつくりに行くというスタンスをこちらが持ってお話しに行って、この子、うちで学んでいますからねということを御報告させていただくと、先生方が、あっ、そんなところで学んでいたんだということで、先生が今度オンライン上に顔を出してくださって、そして、そこでオンライン上で担任の先生と話すことで学校にまた行く、興味を持てるようになったというケースはあります。
なので、オンラインもうまく活用しながらリアルな学校ともきちっと連携していくということが今後もっと制度的に必要だと、若しくは、そうしたら文科省からの通達も意味があるかもしれませんけど、そういったことが必要かなと思います。
中
芝
石
石垣のりこ#24
○石垣のりこ君 立憲民主党の石垣のりこです。
本日、三人の参考人の皆様、それぞれの貴重な経験、そして知見を共有していただきまして、誠にありがとうございます。
それでは、順に質問させていただきます。
まずは、カタリバの今村参考人から伺います。
これ、ちょっとどのように考えていいかということ、ちょっと認識に関してなんですけれども、学校教育基本法の改正について触れていらっしゃったんですが、これは、いわゆる保護者が義務教育を受けさせる義務という点での、教育を受けさせるための、法律のまず基本的な保護者側から見た義務というところがあると思うんですけど、それと表裏一体で、子供の側からすればそれは子供が教育を受ける権利というふうに、これは表裏一体のものだと思うんですね。
その上で、この学校教育法の改正に言及していらっしゃるというのは、私の解釈からすると、学校というものをもう少し広い概念で捉えて、いわゆるフリースクールのようなところも含めて、子供が現状、今なかなか実現できていない教育機会を保障する場として、もうちょっと解釈を広げて教育というものを考えたらいいんじゃないかというような認識でも問題ないですか。
この発言だけを見る →本日、三人の参考人の皆様、それぞれの貴重な経験、そして知見を共有していただきまして、誠にありがとうございます。
それでは、順に質問させていただきます。
まずは、カタリバの今村参考人から伺います。
これ、ちょっとどのように考えていいかということ、ちょっと認識に関してなんですけれども、学校教育基本法の改正について触れていらっしゃったんですが、これは、いわゆる保護者が義務教育を受けさせる義務という点での、教育を受けさせるための、法律のまず基本的な保護者側から見た義務というところがあると思うんですけど、それと表裏一体で、子供の側からすればそれは子供が教育を受ける権利というふうに、これは表裏一体のものだと思うんですね。
その上で、この学校教育法の改正に言及していらっしゃるというのは、私の解釈からすると、学校というものをもう少し広い概念で捉えて、いわゆるフリースクールのようなところも含めて、子供が現状、今なかなか実現できていない教育機会を保障する場として、もうちょっと解釈を広げて教育というものを考えたらいいんじゃないかというような認識でも問題ないですか。
今
今村久美#25
○参考人(今村久美君) ありがとうございます。
そうですね、ここに現行法の十六条、十七条、十八条について明記させていただいたんですけれども、まずは、十六条については、普通教育の解釈を多様化し、まさにおっしゃるとおり、学習指導要領どおりに学ぶということが普通教育を受けているということに限らず、様々な学びについても学びともっと認めていこうということを踏み込んで判断していけるような、これは解釈を変えていこう、多様化していこうということを書いたんですけれども、二つ目の第十七条のところでいいますと、今やっぱり、就学するということが学校に行くということになっているので、ここの部分で、例えば行政が認める機関で学んでいるということも含めて、就学義務、登校の緩和を、登校限定というところを緩和していくことで、きちっとそこで本当にそこに通っているんだよねということの確認も含めて学校がしていくということになるのではないかと思っています。
今、教育の機会確保法というまた別ロジックの法律ができたので、フリースクールに行っているお子さんから聞くと、在学している一条校の方にフリースクールに行っていますということを言って以来、一度も連絡が来ていないみたいな声も逆に聞くという現象も起きている、運用されているところもあって、そうなると、例えば虐待、私が虐待親だったらどうするんだろうみたいなことをその方はおっしゃっていたんですけど。
なので、やっぱり多様に認める代わりに、きちんとその御家庭が学びをサポートできているかというところが、モニタリングをしていくべきというところをしていくのが必要かなと思っています。そういったことも含めて提案させていただきました。
この発言だけを見る →そうですね、ここに現行法の十六条、十七条、十八条について明記させていただいたんですけれども、まずは、十六条については、普通教育の解釈を多様化し、まさにおっしゃるとおり、学習指導要領どおりに学ぶということが普通教育を受けているということに限らず、様々な学びについても学びともっと認めていこうということを踏み込んで判断していけるような、これは解釈を変えていこう、多様化していこうということを書いたんですけれども、二つ目の第十七条のところでいいますと、今やっぱり、就学するということが学校に行くということになっているので、ここの部分で、例えば行政が認める機関で学んでいるということも含めて、就学義務、登校の緩和を、登校限定というところを緩和していくことで、きちっとそこで本当にそこに通っているんだよねということの確認も含めて学校がしていくということになるのではないかと思っています。
今、教育の機会確保法というまた別ロジックの法律ができたので、フリースクールに行っているお子さんから聞くと、在学している一条校の方にフリースクールに行っていますということを言って以来、一度も連絡が来ていないみたいな声も逆に聞くという現象も起きている、運用されているところもあって、そうなると、例えば虐待、私が虐待親だったらどうするんだろうみたいなことをその方はおっしゃっていたんですけど。
なので、やっぱり多様に認める代わりに、きちんとその御家庭が学びをサポートできているかというところが、モニタリングをしていくべきというところをしていくのが必要かなと思っています。そういったことも含めて提案させていただきました。
石
石垣のりこ#26
○石垣のりこ君 ありがとうございます。
もう一点質問させていただきます。
十八、これ十六ページかな、オンライン支援の担い手を広く募集されて定員以上の応募があったというお話がありましたけれども、この辺りの人選、こういう経歴を持った方たちがということで羅列されておりますが、この方たちをどういうふうにマッチング、需要に対してマッチングをされていくのか、またその実際に支援をされていかれる方たちのフォローアップをどういうふうにされているのか、教えていただけますか。
この発言だけを見る →もう一点質問させていただきます。
十八、これ十六ページかな、オンライン支援の担い手を広く募集されて定員以上の応募があったというお話がありましたけれども、この辺りの人選、こういう経歴を持った方たちがということで羅列されておりますが、この方たちをどういうふうにマッチング、需要に対してマッチングをされていくのか、またその実際に支援をされていかれる方たちのフォローアップをどういうふうにされているのか、教えていただけますか。
今
今村久美#27
○参考人(今村久美君) ありがとうございます。
オンラインで、まずどんな専門性を持っている方なのかということを通常どおり履歴書を出していただいて職務経歴書で判断しているというのがあるんですけれども、例えば一概に心理職、同じ臨床心理士を持たれて公認心理師取られたという方でも、例えば不登校のお子さんのケアに強い人もいれば、親御さんのケアに強い人もいれば、例えばヤングケアラー状態の御家庭とどう関わるかという経験値をお持ちの方もいれば、又は外国ルーツのお子さんと関わることが強い方もいれば、いろんな方がいらっしゃるわけなんですけど、今は地域ごとに人を採用していて、この人がこの学校のスクールカウンセラーです、スクールソーシャルワーカーですとなっているので、その方の経験値を前提にできなくて、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーガチャみたいになってしまっているというのが現状あるんです。
一方、オンラインだと、こういう人は、この専門家は栃木県に住んでいるけど神奈川県のこの人の相談にマッチングするねみたいなことが履歴書とかこれまでの経験値でマッチングしていけるので、リアルで行政ごとに人を採用するよりも、学校ごとに採用するよりもマッチングしやすいなと思っています。
ちょっとお答えになっていないかもしれないんですけど、今そういった取組をいろいろと試しているところです。
この発言だけを見る →オンラインで、まずどんな専門性を持っている方なのかということを通常どおり履歴書を出していただいて職務経歴書で判断しているというのがあるんですけれども、例えば一概に心理職、同じ臨床心理士を持たれて公認心理師取られたという方でも、例えば不登校のお子さんのケアに強い人もいれば、親御さんのケアに強い人もいれば、例えばヤングケアラー状態の御家庭とどう関わるかという経験値をお持ちの方もいれば、又は外国ルーツのお子さんと関わることが強い方もいれば、いろんな方がいらっしゃるわけなんですけど、今は地域ごとに人を採用していて、この人がこの学校のスクールカウンセラーです、スクールソーシャルワーカーですとなっているので、その方の経験値を前提にできなくて、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーガチャみたいになってしまっているというのが現状あるんです。
一方、オンラインだと、こういう人は、この専門家は栃木県に住んでいるけど神奈川県のこの人の相談にマッチングするねみたいなことが履歴書とかこれまでの経験値でマッチングしていけるので、リアルで行政ごとに人を採用するよりも、学校ごとに採用するよりもマッチングしやすいなと思っています。
ちょっとお答えになっていないかもしれないんですけど、今そういった取組をいろいろと試しているところです。
石
石垣のりこ#28
○石垣のりこ君 もう一点、そのマッチングと実際に支援をされる方たちがどういうふうに、キャリアアップというんじゃないですけれども、経験を積んで、例えば共有する必要があるんだったら共有していく、もっとスキルアップしていくというようなことというのはなさっていらっしゃいますか。
この発言だけを見る →今
今村久美#29
○参考人(今村久美君) ありがとうございます。
現状の学校配置のスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーには、ほぼその仕組みがないと言える地域が多いそうです。それは、学校に一人職種になっているのでフィードバック受けられる機会がないということが起きているんですけど、オンラインですと、振り返りミーティングを、いろんな面談を同時多発でした人たちがこの時間に集まってみんなで振り返りしましょうとか、単純に同じ共通の学びのシートに書いていきましょうとか、あと、さらに、能力の、別の専門性を持った人が一緒に一つの問題を向き合ってケース会議しましょうみたいなことができるので、すごく振り返りやキャリアアップはしやすい状況にあるなということを感じています。
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