文部科学委員会

2022-12-22 衆議院 全173発言

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会議録情報#0
令和四年十二月二十二日(木曜日)
    午後一時開議
 出席委員
   委員長 宮内 秀樹君
   理事 池田 佳隆君 理事 橘 慶一郎君
   理事 中村 裕之君 理事 根本 幸典君
   理事 森山 浩行君 理事 柚木 道義君
   理事 堀場 幸子君 理事 鰐淵 洋子君
      青山 周平君    石橋林太郎君
      泉田 裕彦君    上杉謙太郎君
      勝目  康君    塩崎 彰久君
      柴山 昌彦君    鈴木 貴子君
      鈴木 隼人君    田野瀬太道君
      谷川 弥一君    辻  清人君
      中曽根康隆君    古川 直季君
      穂坂  泰君    三谷 英弘君
      山口  晋君    山本 左近君
      義家 弘介君    荒井  優君
      梅谷  守君    菊田真紀子君
      白石 洋一君    牧  義夫君
      吉川  元君    金村 龍那君
      高橋 英明君    藤巻 健太君
      平林  晃君    山崎 正恭君
      西岡 秀子君    宮本 岳志君
    …………………………………
   文部科学大臣       永岡 桂子君
   厚生労働副大臣      伊佐 進一君
   文部科学大臣政務官    伊藤 孝江君
   文部科学大臣政務官    山本 左近君
   政府参考人
   (内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局審議官)         西條 正明君
   政府参考人
   (消費者庁審議官)    植田 広信君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 三橋 一彦君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 岩本 桂一君
   政府参考人
   (文部科学省総合教育政策局長)          藤江 陽子君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局長)          藤原 章夫君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            池田 貴城君
   政府参考人
   (文部科学省科学技術・学術政策局長)       柿田 恭良君
   政府参考人
   (文部科学省研究振興局長)            森  晃憲君
   政府参考人
   (スポーツ庁次長)    角田 喜彦君
   政府参考人
   (文化庁次長)      杉浦 久弘君
   政府参考人
   (文化庁次長)      合田 哲雄君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           野村 知司君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           日原 知己君
   文部科学委員会専門員   但野  智君
    ―――――――――――――
委員の異動
十二月二十二日
 辞任         補欠選任
  中曽根康隆君     塩崎 彰久君
  丹羽 秀樹君     鈴木 隼人君
  船田  元君     泉田 裕彦君
  早坂  敦君     藤巻 健太君
同日
 辞任         補欠選任
  泉田 裕彦君     船田  元君
  塩崎 彰久君     中曽根康隆君
  鈴木 隼人君     丹羽 秀樹君
  藤巻 健太君     早坂  敦君
    ―――――――――――――
十二月十日
 一、文部科学行政の基本施策に関する件
 二、生涯学習に関する件
 三、学校教育に関する件
 四、科学技術及び学術の振興に関する件
 五、科学技術の研究開発に関する件
 六、文化芸術、スポーツ及び青少年に関する件
の閉会中審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 文部科学行政の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
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宮内秀樹#1
○宮内委員長 これより会議を開きます。
 文部科学行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局審議官西條正明君、消費者庁審議官植田広信君、総務省大臣官房審議官三橋一彦君、外務省大臣官房審議官岩本桂一君、文部科学省総合教育政策局長藤江陽子君、初等中等教育局長藤原章夫君、高等教育局長池田貴城君、科学技術・学術政策局長柿田恭良君、研究振興局長森晃憲君、スポーツ庁次長角田喜彦君、文化庁次長杉浦久弘君、文化庁次長合田哲雄君、厚生労働省大臣官房審議官野村知司君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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宮内秀樹#2
○宮内委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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宮内秀樹#3
○宮内委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。穂坂泰君。
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穂坂泰#4
○穂坂委員 自由民主党衆議院議員の穂坂泰です。
 本日は、このような質問の機会をいただきましたこと、委員長、理事の皆様、そして同僚議員に心から感謝を申し上げます。
 早速ですが、本日、奨学金についての御質問をさせていただければと思います。
 かねてより、子供の教育については、その機会については本当に平等であるべきだ、勉強したい、学びたい、そういった子にはやはり機会を平等に与えていくこと、これは社会の責任でもありますし、日本はそうあるべきだというふうに思っております。経済的な理由によって諦める子がいるという話、これをやはり何とかしていかなければいけないという中で、一つのデータでありますが、やはり、大卒と高卒、年収が大きく変わってくる、男性では五千六百三十万円、女性では六千五百万円、生涯年収で変わってくるというデータも今出ているところであります。
 そんな中で、国の方としては、令和二年四月から、給付型奨学金、この制度を取っていただきました。すばらしい制度であるというふうに思っておりますが、いろいろな声を聞きますと、やはり、住民税非課税世帯、そして、四人家族、本人十八歳、父、母で、また中学生の弟、妹がいて、第二区分が三百万円、そして第三区分が三百八十万円という年収基準があるという形になっています。この年収の区分を是非上げていただきたい、そんな声も出ております。また、この給付金の額についても、授業料の減免、給付型奨学金、これを受けたとしても、やはり、バイト、働かなければいけない、そんなような声も聞いているところであります。
 そんな中で、骨太方針、経済財政運営と改革の基本方針二〇二二で、「給付型奨学金と授業料減免を、必要性の高い多子世帯や理工農系の学生等の中間層へ拡大する。」こういうふうに書いていただきました。
 そういった状況を踏まえてなんですが、永岡大臣にお聞きしたいと思うんですが、経済的な理由によって進学に悩んでいる子供たち、こういった子たちをどうお考えか、そしてまた、中間所得層への支援を広げていくとの見解が出ておりますけれども、その方針と、どの程度の拡充を考えているのか、御質問をさせていただきます。
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永岡桂子#5
○永岡国務大臣 穂坂委員にお答えいたします。
 先生おっしゃいますように、今年六月に骨太方針の二〇二二におきまして、給付型奨学金と授業料等減免を併せて行います高等教育の修学支援の新制度、中間所得層の多子世帯やまた理工農系の学生に対象を拡大する方針が示されました。
 これを受けまして、今年八月から有識者会議におきまして制度設計を検討しております。例えば多子世帯の範囲は扶養する子供が三人以上とするなど、修学支援新制度の見直しについて、十二月の十四日に報告書を取りまとめたところでございます。
 同報告書におきましては、新たな支援区分の具体的な所得基準であるとか支給額につきましては、今後、財源と併せて政府におきまして検討とされているところでございます。
 文部科学省といたしましては、令和六年度から着実に実行ができるように、早急に政府部内で調整をしてまいりたい、そう考えているところでございます。
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穂坂泰#6
○穂坂委員 ありがとうございます。
 是非、中間層へどんどん広げていっていただいて、多くの子供たちがそういった経済的な理由によって諦めることがないような、そんな制度をつくっていただきたいというふうに思っています。
 そんな中でも、やはり財源というものも考えていかなければいけないというふうに思っています。
 こちらはデータなんですけれども、教育投資の効果分析に関する調査研究、こういった資料がございまして、これを見たところ、公的教育支出額と、総便益を差し引いた金額、これが三百四十二万円、これぐらい大きな効果が出る。また、公的収益率を見ると、これが七・五%。非常にこの教育投資というものは大きな効果が出るということがこのデータで分かるというふうに思います。
 そして一方で、内閣府の子供の生活状況調査の分析報告書、こういったものがあります。これを見ると、収入水準別の自分が進学したい教育段階、これがあるんですけれども、所得が中央値以上の方というのが、高校まででいいというのが七・七%、そして大学までが、六四・三%行きたい、このようなデータが出ております。一方で、中央値よりも所得水準が低いところなんですけれども、大学に行きたいという子が、先ほどの六四・三からぐっと下がって二八%、そしてまた、高校まででいいと考えているのが、これが七・七%から三二・七%まで上がっていくんです。
 こういったものを見ると、やはり自分の家の生活状況を見て最初から諦めてしまう子がたくさんいるんだろう、そのように思っています。初めから諦めているという子、こういった子も私は掘り出さなければいけないんだろう、そのように思っています。
 ですので、進学を考える段階、小学校、中学校の段階から、やはり、大学に行くにはお金の支援、これは国なり企業なり、いろいろなところがしっかりやってくれるんだ、このようなことを示していくことが非常に重要なのではないか、私はそのように思っております。
 その中で、今回のこの大学等における修学の支援に関する法律、この財源なんですけれども、附則第四条で、これらの財源は、増加する消費税の収入を活用して確保する、このような文言があります。
 この消費税という条項、これはできたときにつけられたものではありますけれども、この公財政教育支出の効果、先ほど言いました一人当たり三百四十二万円、そして総効果額が一兆六千六百七十一億円、これぐらい大きなものとして、やはりここにかけたお金というのは、いっときで流れるものではなく、教育投資として大きなリターンが返ってくるんだというふうに言えます。
 ですので、消費税だけではなく、将来の便益が期待できるための投資であるならば、やはり消費税だけにとらわれなくてもいいな、私はそのように思っております。基金だってあるし、若しくは国債だって考えられるかもしれません。
 文部科学省として、この効果をどう受け止めていくのか、そしてまた、その財源との関係性、どう考えていくのか、お考えをお聞かせいただければと思います。
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池田貴城#7
○池田政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘の調査研究の分析は、大学卒業者一人を輩出するための費用と高等学校卒業者に比べて大学卒業者が公的にもたらす便益について分析したものであると承知しております。教育投資によって大学卒業者を増やすことの効果を示すものであると受け止めております。
 こうしたことや非課税世帯の進学率が低い実態も踏まえ、令和二年度から、先ほどおっしゃったように、真に支援が必要な低所得世帯を対象に、給付型奨学金と授業料等減免を併せて行う高等教育の修学支援新制度を開始したところでございます。
 文部科学省としては、経済的困難により学生等が進学、修学を断念することのないよう、財源と併せた中間層への支援拡大の検討を含め、高等教育の無償化について着実に実施してまいりたいと考えております。
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穂坂泰#8
○穂坂委員 ありがとうございます。
 消費税のキャップがはめられております。是非、この効果ということを重視していただいて、財源の確保もしっかりと考えていただきたい、そのように思っております。
 やはり教育というものは国がしっかりやっていくんだ、そう思っている国会議員の先生方もたくさんいるというふうに思っております。中間層への拡大も含め、そして、新たな考え方ですけれども、やはりいろいろな選択肢があってもいいというふうに思っています。
 これから大幅な人材不足が出てきます。例えば、医療や介護、そしてデジタル人材、GXの人材も、必要な分野の育成も必要だというふうに思っておりますし、地方の人がどんどんいなくなっていく、こういった現象がある中で、奨学金を使ってその分野に誘導する、そして若しくは、地方自治体の方に、地方への移動を図っていく、こういったことも必要だというふうに思っています。
 であるならば、初めから、大学就学時若しくは資格取得を目指すときから、私はここに働くんだ、そういったことを宣言をすれば奨学金もしっかりと確保ができるんだ、このような制度もつくるべきだろう、そのように思っています。この奨学金制度について、特定の地域への勤務や特定の業種への勤務を特定するのであれば、財源は国費だけではなくて、自治体からの拠出、企業からの拠出、こういった財源をあらゆるところから確保できるのではないか、このように考えており、また、学生の選択肢、これも広がるのではないかと思っております。
 そこで、必要な地域、必要な職種を育成する上で地方自治体からの意見はないか、また、こうした制度を行政でやることについて、勤務地、職種を固定するわけですから、こういったところに法律的な問題はないか、御確認をいただければと思います。お願いします。
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西
西條正明#9
○西條政府参考人 お答えいたします。
 内閣官房においては、先生御指摘の医療、介護、デジタルなどの人材も含めまして、若者の地元就職やUIJターンによる地方への定着を促すため、地方公共団体による奨学金返還支援を推進しているところでございます。
 具体的には、返還支援、これを行う地方公共団体に対して特別交付税措置による支援を行う、また、内閣官房のポータルサイトによる広報、周知などを行っているところでございます。
 今後とも、関係省庁と連携して、施策の一層の充実に取り組んでまいりたいと思います。
 なお、この制度につきましては、あくまで学生さん、また若者の自主的な、これを活用するかどうかというところは自主的なところとなってまいりますので、そういった意味では、こういった制度を活用して、是非、地元への定着、また就職を支援していきたいと考えているところでございます。
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穂坂泰#10
○穂坂委員 ありがとうございます。
 こういった、地方からの支援があるということは、多分、借りるときにそれをしっかり周知していけば、先が見えたり安心したりするのかなというふうに思いますし、また、企業が肩代わりする、一部支援をする、そういった企業がたくさんあるというふうに聞いております。
 しかしながら、日本学生支援機構のホームページを見て、この企業が支援しますよという欄があるんですけれども、数えると百十二しかないんですね。貸与つきの奨学金を借りている方が四十七万三千人、こういった人数がいる中で、支援する企業、これが百十二となると、やはりまだまだ少ないのかなというふうに思っております。
 是非、奨学金を出しても人を採りたい、こういった分野の人を採りたいという企業が私はたくさんあるのだろうというふうに思っておりますので、是非そういったところの促進も進めていただきたい。やはり、経済的な理由によって諦める、小中学校から、私たちは大学にこういうようなやり方でいけば行けるんだというような希望を是非見させていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、済みません、最後の質問に入らせていただきます。
 部活動の地域移行に関しての質問になります。非常に、地元を歩いていると、この部活動の問題、よく取り上げられるので、御質問させていただきます。
 二〇二三年度当初から三年間、これを改革集中期間として、公立中学校の休日の部活動、この指導を段階的に地域に移していく、このようなことがありました。
 今現状、文部科学省の方ではどのような方向性そして取組になっているのか、お聞かせいただければと思います。
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角田喜彦#11
○角田政府参考人 お答えいたします。
 少子化の中でも、将来にわたり子供たちがスポーツ、文化芸術活動に継続して親しむ機会を確保するため、地域の子供は学校を含めた地域で育てるという意識の下、部活動の地域連携や地域クラブ活動への移行に向けた環境の一体的な整備を図ることが重要でございます。
 地域クラブ活動は、地域の多様な主体が実施することを想定しておりますが、生徒や保護者の理解を得るとともに、活動方針や生徒に関する情報の共有等を通じまして、学校と連携する必要があるものと考えております。
 今年度第二次補正予算におきまして、地方公共団体の地域スポーツ、文化芸術担当部署や学校担当部署、スポーツ、文化芸術団体、さらには学校等の関係者を集めました協議会を設置するなど、部活動の地域移行の体制構築に係る経費を計上するとともに、来年度に向けまして、地域連携、地域移行に向けました地方公共団体の取組や部活動指導員の配置を支援できるよう、最終的な調整を行っているところでございます。
 また、地域連携、地域移行の進め方などに関しまして、総合的なガイドラインの改定作業も進めておりまして、速やかに公表したいと考えております。
 文部科学省といたしましては、令和五年度からの部活動の地域連携、地域移行の取組をしっかりと進めてまいりたいと考えております。
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穂坂泰#12
○穂坂委員 ありがとうございます。
 私も、保護者として学校に長く関わってまいりました。コミュニティースクール、学校支援協働本部、こういったところにおりました。やはり、地域の課題を解決すると同時に、その地域がまた更に活性化する、そのような視点でも是非取り組んでいただければと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 ありがとうございました。
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宮内秀樹#13
○宮内委員長 次に、平林晃君。
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平林晃#14
○平林委員 公明党、平林晃と申します。
 十月から文科委員会に所属させていただいております。どうぞよろしくお願いいたします。
 私、大学院修了から昨年三月退職するまで二十六年間、どっぷりと情報工学の分野で大学教員を務めてまいりました。現在も多くの研究者と交流させていただいておりまして、現役時代には存じ上げなかった研究者とも新しく交流させていただいております。
 私が十月十二日に受け取った電子メールも、そういう面識がない若手研究者からのものでありました。送り主は、日本学術振興会、いわゆるJSPSから海外特別研究員としてアメリカのデラウェア大学に派遣をされている大門さんという方でした。
 いわく、現地での急激な物価上昇と円安の進行で、支給される円建ての給与が三〇%程度も目減りして、それがアメリカ政府の貧困ラインに迫る、こんな状況になっているということでありました。こういう短期的な問題の一方で、長期的には支給額が二十年程度変更されていないとか、そういう状況にもあるということでありました。
 これはとても深刻であると思ってすぐに動いたところ、党の科学技術委員会で対応いただけることになり、事務局長をされている新妻参議院議員が、十二月一日の、今月頭の参議院予算委員会で取り上げてくれました。その結果、来年度からの支給額増額の方向性とともに、一時金の支給を近日中に実施する方向で検討していると御答弁をいただきました。
 実は、このやり取りを当事者の皆様が海外からオンタイムで御覧になってくれていました。新年度からの御対応、予測していた部分もあったのですけれども、一時金の支給も検討いただけるとの御答弁に、ワールドカップ以上に盛り上がったというふうに感想をいただいております。
 お声を少し紹介させていただきますと、絶望的な気持ちを持っていたけれども、こういう例もあるということに感銘を受けた、日本の研究者に対する扱いについて希望の持てる内容でとてもうれしい、このような声が、特別研究員だけではなく、海外にいるほかの制度の研究員の後押しにもなっているという声でありまして、今回の御対応が当事者だけではなくて周辺の方にも波動を広げているということであります。
 その上でまず、一時金に関しまして、対応の具体的な内容が、昨日ちょうど当事者の皆様に直接通知されたと伺っております。その内容を確認させていただければと存じます。
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柿田恭良#15
○柿田政府参考人 お答えいたします。
 海外特別研究員等に対する一時金の支給につきましては、その実施に向けて、関係機関との最終的な調整などに少し時間を要したところでございますが、御指摘いただきましたとおり、昨日から、当該措置に係る手続を開始したところでございます。
 具体的には、円安や物価高の影響が著しい国への渡航者に対し、状況の確認を行いまして、そして、その各渡航者の渡航日数に応じた一時金を支給するということとしております。
 この度の円安等の影響を大きく受けている対象者の方々に対しまして、可能な限り速やかに一時金を支給できるよう、迅速に手続を進めてまいります。
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平林晃#16
○平林委員 ありがとうございます。
 派遣日数掛ける二千七百円ということで伺っておりまして、三百六十五日掛ければ九十八万五千円という金額になってまいります。ほぼ、当事者御期待どおりの内容になっているということで、今朝、もうメールが来まして、本当に早速喜びの声が届いておりますので、お伝えをさせていただければというふうに思います。ありがとうございます。
 続いて、来年度以降の御対応の検討状況も御教示いただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
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柿田恭良#17
○柿田政府参考人 お答えいたします。
 海外特別研究員制度の令和五年度概算要求につきましては、渡航者全体の約六割に相当する、特に物価高や円安の影響が著しい大都市圏への渡航者に対しまして、これまでよりも支給額を増額するため、国家公務員等の旅費に関する法律と同様に、支給額の高い、指定都市という単価区分を新たに設ける内容を盛り込んでいるところでございます。目下、政府予算案の最終調整の段階にございますが、必要な予算を確保できるようにしっかりと取り組んでまいります。
 また、制度をよりよくするために、今後とも、最新の実情の把握により一層努めまして、これらも踏まえた課題の検討や必要な改善に取り組んでまいります。
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平林晃#18
○平林委員 ありがとうございます。
 現状を改善されての御対応をいただけるものと存じます。その上で、帯同家族への御配慮などと併せて、引き続き御検討いただければと思いますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。うなずいていただきまして、ありがとうございます。
 続きまして、ちょっと話題が変わりまして、論文の出版費用ということについてお尋ねさせていただければと存じます。
 委員の皆様も御存じかもしれませんが、ネイチャーやサイエンスを始めとする学術雑誌に個々の論文が掲載されるためには、査読という審査に合格した上で、掲載料というものを支払う必要があります。私がいた工学系では、国内誌で十万円前後、海外誌ですとその倍以上という感覚ですけれども、分野によってはもっと高額な分野もあるということであります。
 一方、論文を読むためには、個々の研究者や所属する大学等の研究組織が購読料を支払ってきたわけですけれども、その金額が高額過ぎて払えない、こんな組織も出てまいりました。
 こうしたことが契機となって、そもそも、人類の知の財産である論文を読みたい人はお金を払わずに自由に読めるようにすべきだという新たな流れが生まれてきました。これをオープンアクセス化というふうに呼ばれていることであります。
 オープンアクセスになりますと、出版社は、読む人からはお金がもらえなくなりますので、掲載する人からお金を取る、それを値上げするという傾向が出てきたわけです。
 例えばネイチャー誌では、オンラインアクセスでなければ掲載料はもうほんの数万円とかの安い金額なんですけれども、オンラインアクセスの場合には九千五百ユーロ、百四十円換算にしますと百三十三万円と、こういう大きな金額になってまいります。こうしたそもそもの現地通貨での値上がりと昨今の円安が相まって、日本の研究者を苦しめているという状況があります。
 そもそも、日本、この世界的なオープンアクセス化の流れにも乗り遅れぎみとの指摘もいただいております。
 こうした状況について、政府の認識と今後の対応の検討状況をお伺いいたします。
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森晃憲#19
○森政府参考人 お答えいたします。
 現在、我が国のみならず世界的な傾向として、オープンアクセス論文に係る出版費用の負担が課題となっておりまして、諸外国においても、論文のオープンアクセス化を求める動きがございます。
 こうした動きの中、我が国では、オープンアクセス論文に係る出版費用は、公的な研究機関の支出は可能としているところでございますけれども、また、論文については、共有、公開するプラットフォームの整備、そういった学術情報のシステム等整備をしているところでございます。
 文部科学省といたしましては、国際的な動向も注視しながら、内閣府とも議論を重ねているところでございまして、その状況を踏まえまして、大学等関係者の意見を聞きながら、更に適切に対応してまいりたいと考えております。
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平林晃#20
○平林委員 ありがとうございます。
 問題をきちんと認識をしておられ、対応も検討していただいているということであります。
 その上で、諸外国では、国レベルあるいは研究資金助成機関レベル、例えば、日本でいえばJSPSとかJSTとかそういった機関になりますけれども、そういったレベルで出版社と交渉している。個別の大学とかではなくて、そういう大きなレベルで交渉するとよりよい条件で交渉ができるということもございますので、是非そういった配慮も御検討いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございます。
 では、最後になりますけれども、ここまでちょっと各論を伺ってまいりましたけれども、最後にちょっと一つ、総論についてお聞きできればと存じます。
 九〇年代半ば頃から現在に至るまでの三十年近く、文部省、当時ですね、文部省あるいは現在文部科学省は、大学に関する様々な政策を実行してこられました。その頂点というべきものが法人化であろうと思いますけれども、それに伴うデュアルサポート政策であると存じます。
 法人化、これは財政投入抑制策でありまして、研究力向上策ではないということであります。だからこそ、埋め合わせのためにデュアルサポートという策が取られてきた。これはデュアルですから、二種類のルートを用いて大学をサポートする。第一は、基盤的経費である運営費交付金ですね。第二は、科研費等々の競争的資金であります。
 このデュアルサポートシステムがなかなかうまく機能してこなかったという指摘が専門家から出されております。私もそのように感じているところがあります。実際、現在の状況として、出版論文数、博士課程学生数の横ばい若しくは低下傾向という現実があったり、あるいは、二〇一四年に、大学ランキング百位以内に十校達成、こんな目標も政府は立てられたわけですけれども、これも残念ながら達成できていないというのも現実であります。
 これらの指標のよしあしも議論の余地があると私は考えますが、こうした現状に至った主要因、これは、私は、政策立案側と大学、教育現場の対話の不足にあると考えております。立案側からは、各種政策の意図が大学現場に必ずしも届いてこなかった。また一方で、政策の実行主体である大学からは、意見が政策立案側に必ずしも届いてこなかった。こうした状況を変革するために、今こそ対話が求められていると考えます。
 実は、こうした意見は、私一人が申し上げていることではありません。冒頭申し上げた海外特別研究員の皆さんも、JSPSとの対話の場を求めておられます。また、本年六月に設立総会が開催された日本科学振興協会、略してJAASと呼んでいますけれども、このJAASの皆さんの提言にも、科研費の改革でありますとか若手のキャリアパス、こういった各論の最後に、政策立案者と現場研究者の対話の必要性を訴えておられます。
 科学技術の現状を改善するための対話の必要性について、文部科学大臣の御認識を伺います。
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永岡桂子#21
○永岡国務大臣 平林委員にお答えいたします。
 大学の教育研究を進展させるため、政策の実現というものに関しましては、やはり、委員おっしゃいますように、学長や教職員を始め、大学関係者への丁寧な説明であったり対話が大変重要であると考えております。
 このため、大学に関します各種政策の立案、実施等に当たりまして、大学関係者を含む審議会等における議論ですとか、大学の参加する各種の協議会、会議での説明等を通じまして、幹部から担当者に至るまで、様々な意見交換の場を持ちまして、大学関係者との意思疎通に努めているところでございます。しかしながら、御指摘のとおり、大学関係者に政策の趣旨や目的が浸透しておらず、期待された政策効果が上げられていないといった面も、はっきり言ってあるわけでございます。
 今後は、より一層、様々な機会を捉えまして、政策立案段階での意思疎通、そして実施段階におけます周知、説明等の充実、これにしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
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平林晃#22
○平林委員 大臣、ありがとうございます。
 実は、私が今申し上げようとしたことの一つが、学長とかトップ研究者だけではなくて、あらゆる立場の研究者と御議論をしていただきたいということが一つと、あともう一つは、政策の立案段階からの課題と方向性、こういったことをしっかりと現場と共有していただく、これが本当に大切だというふうに思っておりまして、このことを申し上げようと思ったら、大臣からほぼそのようなことをお伝えいただきましたので、本当にありがとうございます。
 私の質問は以上となりますけれども、私は、日本の大学の現状を強く憂う一人であります。それでもなお希望は全く捨てていない一人であります。日本全国の大学にもっともっと元気になっていただくために、これからも力を尽くしてまいりますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。
 以上でございます。大変にありがとうございました。
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宮内秀樹#23
○宮内委員長 次に、柚木道義君。
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柚木道義#24
○柚木委員 立憲民主党の柚木道義でございます。
 年内最後の質問、よろしくお願いいたします。
 今日は、伊佐副大臣も厚生労働省から、ありがとうございます。
 永岡大臣に、ちょっと通告の前にこれを聞かなきゃいけないのは本当に残念なんですが、私、大変優秀な議員さんだったと思いますけれども、薗浦健太郎議員が辞職されましたよね。同じ麻生派でいらっしゃいます。
 本当にこの間、山際大臣、葉梨大臣、あるいは寺田大臣、政治と金の問題。まさに今回も、四千万円の収支報告、過少報告ですか。多いねと薗浦さんは言われていましたよね、会見で。これで辞職をされた。
 薗浦さんも、政治不信を招いて申し訳ないということですが、同じ麻生派そして自民党の議員として、永岡大臣、こういう本当に政治不信が続いている状況、今回の薗浦議員の辞職、これをどう受け止めておられますか。お答えをお願いします。
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永岡桂子#25
○永岡国務大臣 柚木委員にお答えいたします。
 薗浦議員がもう辞められたというお話でございますが、それはニュース等で承知をしているところでございます。
 薗浦さんとは何回もお話ししたこともございまして、大変残念なことだとは思っておりますけれども、やはり薗浦さん自身が、自分が議員を辞めなければいけない、そういう判断でお辞めになられたわけでございますので、私といたしましては、そこに対して意見というものは差し控えさせていただければと思っております。
 しっかりと薗浦さんが説明責任を果たすのが相当かと思っております。
 以上でございます。
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柚木道義#26
○柚木委員 薗浦議員がしっかりと説明責任を果たされることが重要だという御見解は、そのとおりなんですね。
 ちょっと私も通告どおりいきたいので、もう一問だけ聞きますけれども、この件。
 本当にこの間も、何か、政治と金の問題、不祥事が起こる、そして離党する、そして幕引き、これじゃ、薗浦議員も辞められた理由の国民の政治不信、これは解消されないと思いますよ。
 これは党として、やはりこういう政治資金の過少報告、こういうことがほかにもないのか、これは政調会長ですか、まさに、襟を正さなきゃいけないということだけじゃなくて、党として、自浄作用を、しっかりと調査をして、こういうことはないということでないと、何か不祥事があったら離党して、はい幕引き、これでは薗浦議員が辞められた政治不信の払拭にならないと思いますが、いかがですか、大臣。そう思いませんか。
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永岡桂子#27
○永岡国務大臣 確かに、自民党、所属は一緒でございました。しかしながら、私の方が、党からの発信ということで、そのことに対しまして公の場で言う立場にはない、そういうふうに考えております。
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柚木道義#28
○柚木委員 これは、是非今後、自民党さんの中でしっかりと、そういう過少報告、四千万円ですからね、裏金にして給与に使っていたとかいう報道が出ていますけれども、そういうことはもうないんだということを国民にやはり自ら、周りから言われてじゃなくて、調査をして、そして公表するということがなかったら、政治不信、薗浦さんが辞めただけでは、離党しただけでは払拭できないということを強く申し上げておきたいと思います。
 通告どおり質問に入ります。
 オリンピックのことも、国民のまさに五輪不信を助長しています。
 会計検査院がまとめた東京五輪・パラリンピック大会の総経費、約一兆七千億です。これは、当初、七千億円台からスタートしているんですからね。二・五倍増ぐらいいって、大会組織委員会の発表よりも二千八百億円も増えているじゃないですか。しかも、総経費のうちの国の費用負担四千六百六十八億円、これも公表額の二・五倍増じゃないですか。
 そうでなくても、この東京五輪をめぐる汚職の公判が今日始まるんでしょう。これも、大会組織委員会の発表より金額が増えたことと併せて、この談合汚職事件、五輪に対するイメージがどんどん悪化してきた。だから、札幌市長さんも、調査し直す、しかも、市民、北海道民に加えて全国の皆さんの意向調査を再実施すると会見で述べたばかりじゃないですか。
 大臣、今回、五輪汚職、入札談合事件に加えて、今回の五輪総経費が大会組織委員会の発表よりも二千八百億円も増えて、国民感情は多分、二〇三〇年札幌五輪の招致に向けても更に悪化したと思いますよ。どう受け止められますか。
 さらに、なぜ二千八百億円も大会組織委員会の発表より大会経費が大幅に増加したんですか。
 そして、ボランティアなどに提供するお弁当が大量廃棄された。コロナ禍で、ホームレスの方が家もなくて路上生活で困っているときに、三十万食廃棄ですよ。こういった点の指摘が会計検査院からも出ていますが、どう受けておりますか。
 それぞれ御答弁をお願いします。
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永岡桂子#29
○永岡国務大臣 お答えいたします。
 まず、会計検査院の報告で、大会経費が増加した要因につきましては、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の経費につきまして、会計検査院は大会の総経費として約一兆七千億円と集計をしております。組織委員会が六月に公表した額に比べまして二千七百五十一億円多く集計ということになっております。
 これは、国が実施をいたしました大会の機運醸成、成功等に直接資する事業である日本代表選手に対します競技力向上事業ですとか、また、セキュリティー関係、これは関連事業ですね、の平成二十五年から令和三年までの九年分の支出でございます。また、日本スポーツ振興センターが実施をいたしました国立代々木競技場の整備、そして地方自治体への支援などについて、大会の総経費に含めて整理をして集計をしたものでございます。
 そして、札幌の招致に係る受け止めでございますが、二〇三〇年の冬季オリンピックの札幌招致につきましては、現在、札幌市とJOCが共同して、IOCとの継続的な対話を行っているところでございます。今月二十日に、国民の皆様から幅広く理解を得るために、大会運営体制の見直しを行うことなどを表明をしたものと承知をしているところでございます。
 札幌市とJOCにおきましては、スポーツ庁におきまして設置をいたしましたプロジェクトチームで取りまとめる指針を参考にいたしまして、必要な検討を行った上で、札幌市民を始め国民の皆様の支持を得られるよう丁寧に説明をしていくことが大事だと考えているところでございます。
 また、弁当の大量廃棄についての問題でございますけれども、会計検査院の報告書で指摘をされておりました大会ボランティア等への弁当を廃棄をした事案でございますが、組織委員会において原因を分析をいたしまして、大会期間中に改善に取り組んだと承知をしているところでございます。
 このような取組や経験が今後の大会運営の参考として活用されることになるものと考えているところでございます。
 以上です。
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