財務金融委員会

2023-06-07 衆議院 全279発言

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会議録情報#0
令和五年六月七日(水曜日)
    午後一時開議
 出席委員
   委員長 塚田 一郎君
   理事 井林 辰憲君 理事 越智 隆雄君
   理事 中西 健治君 理事 宗清 皇一君
   理事 櫻井  周君 理事 末松 義規君
   理事 住吉 寛紀君 理事 稲津  久君
      青山 周平君    石井  拓君
      石原 正敬君    小田原 潔君
      大塚  拓君    大野敬太郎君
      加藤 竜祥君    勝目  康君
      金子 俊平君    神田 憲次君
      神田 潤一君    岸 信千世君
      小泉 龍司君    高村 正大君
      坂井  学君    塩崎 彰久君
      津島  淳君    土田  慎君
      中山 展宏君    葉梨 康弘君
      藤原  崇君   山本ともひろ君
      若林 健太君    金子 恵美君
      階   猛君    野田 佳彦君
      福田 昭夫君    藤岡 隆雄君
      道下 大樹君    米山 隆一君
      岩谷 良平君    藤巻 健太君
      岬  麻紀君    伊藤  渉君
      山崎 正恭君    田中  健君
      前原 誠司君    田村 貴昭君
      吉田 豊史君
    …………………………………
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       鈴木 俊一君
   内閣府副大臣       藤丸  敏君
   法務副大臣        門山 宏哲君
   財務副大臣        井上 貴博君
   文部科学副大臣      簗  和生君
   厚生労働副大臣      伊佐 進一君
   内閣府大臣政務官     鈴木 英敬君
   財務大臣政務官      金子 俊平君
   政府参考人
   (金融庁総合政策局長)  栗田 照久君
   政府参考人
   (金融庁総合政策局審議官)            堀本 善雄君
   政府参考人
   (金融庁企画市場局長)  井藤 英樹君
   政府参考人
   (金融庁監督局長)    伊藤  豊君
   政府参考人
   (法務省大臣官房司法法制部長)          竹内  努君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           安彦 広斉君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           鳥井 陽一君
   参考人
   (日本銀行総裁)     植田 和男君
   財務金融委員会専門員   二階堂 豊君
    ―――――――――――――
委員の異動
六月七日
 辞任         補欠選任
  神田 潤一君     加藤 竜祥君
  岸 信千世君     勝目  康君
  高村 正大君     山本ともひろ君
  塩崎 彰久君     土田  慎君
  若林 健太君     坂井  学君
  藤岡 隆雄君     金子 恵美君
  藤巻 健太君     岩谷 良平君
  前原 誠司君     田中  健君
同日
 辞任         補欠選任
  加藤 竜祥君     神田 潤一君
  勝目  康君     岸 信千世君
  坂井  学君     若林 健太君
  土田  慎君     塩崎 彰久君
  山本ともひろ君    高村 正大君
  金子 恵美君     藤岡 隆雄君
  岩谷 良平君     藤巻 健太君
  田中  健君     前原 誠司君
    ―――――――――――――
六月五日
 消費税率五%への引下げに関する請願(田村貴昭君紹介)(第一四二一号)
 所得税法第五十六条の廃止に関する請願(新垣邦男君紹介)(第一五〇七号)
同月七日
 所得税法第五十六条の廃止に関する請願(近藤昭一君紹介)(第一六四七号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第一七一九号)
 同(大石あきこ君紹介)(第一七二〇号)
 同(笠井亮君紹介)(第一七二一号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一七二二号)
 同(志位和夫君紹介)(第一七二三号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一七二四号)
 同(田村貴昭君紹介)(第一七二五号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一七二六号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一七二七号)
 同(宮本徹君紹介)(第一七二八号)
 同(本村伸子君紹介)(第一七二九号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 金融商品取引法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五六号)
 情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための社債、株式等の振替に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第五七号)
 財政及び金融に関する件
 民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律の一部を改正する法律案起草の件
     ――――◇―――――
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塚田一郎#1
○塚田委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、金融商品取引法等の一部を改正する法律案及び情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための社債、株式等の振替に関する法律等の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、参考人として日本銀行総裁植田和男君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として金融庁総合政策局長栗田照久君、総合政策局審議官堀本善雄君、企画市場局長井藤英樹君、監督局長伊藤豊君、法務省大臣官房司法法制部長竹内努君、文部科学省大臣官房審議官安彦広斉君、厚生労働省大臣官房審議官鳥井陽一君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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塚田一郎#2
○塚田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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塚田一郎#3
○塚田委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。藤原崇君。
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藤原崇#4
○藤原委員 自由民主党の藤原崇でございます。
 質問の機会をいただきまして、ありがとうございました。
 十五分と限られておりますので、早速質問をさせていただきたいと思います。
 まず、今回の改正案においては、金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律において、最善の利益を考えた業務運営の確保ということが文言として加えられます。
 今までも金融商品の世界には適合性原則など類似する考え方があったわけですが、これを今回あえて法定化をしたその趣旨について、大臣に伺いたいと思います。
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鈴木俊一#5
○鈴木国務大臣 御指摘の適合性原則などの法令上の義務は、これは投資者保護のための最低基準を定めるものであります。
 これまで、金融庁におきましては、更に金融事業者がよりよい金融商品・サービスの提供を競い合うよう促していく観点から、金融事業者が顧客本位の業務運営におけるベストプラクティスを目指す上で有用と考えられる原則、顧客本位の業務運営の原則を定め、金融事業者の取組を後押ししてまいりました。
 これによりまして金融事業者の取組には一定の進展が見られますが、引き続き、商品選定や説明の在り方等に課題があると指摘をされているほか、資産形成において重要な役割を果たしている企業年金についても、運用の専門家の活用不足や運用機関の選定プロセス等に課題があると指摘をされており、更なる対応が必要と考えています。
 このため、本法案では、これまで金融事業者に促してきた顧客の最善の利益を図る取組について、法令上の義務とするとともに、企業年金関係者もその対象に加えることとし、金融事業者等に不適切で悪質な業務運営が認められる場合には、必要な行政対応を行うことができることとすることで、金融事業者等の取組の一層の定着、底上げを図っていきたいと考えているところであります。
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藤原崇#6
○藤原委員 ありがとうございました。
 今までも、ガイドラインとして取組を促して、成果はあったけれども、それを、まだ不十分なところがあるというところで、法定化をするという御趣旨だと思います。是非、金融庁には、法定化の趣旨をしっかり踏まえて執行していただきたいと思っております。
 ここで、顧客本位の業務実施と言われるわけでありますが、例えば金商法の関係なんかで書面、サインを書いたりするんですが、実際のところは非常に分かりづらい。そういう意味では、なかなか、顧客の立場に立って説明をしているというよりは、しっかり要件をちゃんと説明しましたという形をつくるようなところもございました。
 類似でいうと、携帯電話の加入の場合も、結構昔は複雑だったんですけれども、これは大分問題視されて、ここ二、三年で改善がされていまして、携帯電話の契約説明などは大分分かりやすくなってきております。
 もちろん、携帯電話の契約とかなりのお金を動かす金商法の世界は違うというのも分かるんですが、やはり、ただ説明をというよりも、ユーザーフレンドリーな取組をしっかりとしていく、そういう中身も踏まえて取組をする必要があると思いますが、いかがでしょうか。
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井藤英樹#7
○井藤政府参考人 お答え申し上げます。
 金融商品の販売に当たりましては、各社において、顧客本位の業務運営の観点から、分かりやすく丁寧な説明が行われることが重要と考えてございます。
 このため、今回の法改正におきましては、金融商品取引業者などが契約締結前に顧客の知識や経験等に応じた契約内容の説明を行う義務を法定したところでございます。
 また、これまで書面で行われていた情報提供についても、分かりやすい情報提供を行うため、書面、デジタルのどちらで情報提供することも可能となるような見直しを行ったところでもございます。このため、デジタル手段による情報提供に当たっては、単に書面を電子化するのではなく、顧客が商品の比較分析を多様なデータを活用して容易に見やすい形にできるようにするなど、各社の創意工夫が発揮されることが期待されてございます。
 なお、金融庁といたしましては、各社が創意工夫をしながら顧客に対してより分かりやすい情報提供を行っていくことが重要と考えてございまして、これを促すため、商品性やリスクに関する情報を分かりやすく簡潔に提供するための重要情報シートの活用を促してきたところでございます。
 この中で、金融庁といたしましては、各社が重要情報シートを活用する際の手引を作成、公表するとともに、実際の情報提供や説明が適切なものとなっているかどうかにつきまして実態把握を行い、改善を促してきてございます。
 今般の法改正後におきましては、顧客の最善の利益を追求する提案、販売プロセスにおきまして、重要な情報について、創意工夫をしながら分かりやすく顧客に提供、説明することなどにつきまして、対話を通じて多くの金融機関の取組の向上を一層促していくほか、顧客への情報提供に関する取組の好事例を公表するなど、顧客の最善の利益の追求に資する分かりやすい説明、情報提供が行われるよう、引き続きしっかり取り組んでまいりたいと考えてございます。
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藤原崇#8
○藤原委員 大分長くお話をいただいたんですが、デジタルということ、やはりこれは、単にデジタルで、PDFでやるだけではなく、デジタルを使って更に分かりやすくというところ、そこを是非お願いしたいと思いますし、ワークシートというか、シートでのチェックポイント方式も非常にいい取組だなと思いますので、是非広げていただきたいと思います。
 次に、ちょっと各論に入るわけですが、例えば、対象になる業種のうち、損害保険会社を考えてみますと、実際に保険会社が顧客対応を行うのは、一義的には保険代理店ということになります。その意味では、保険代理店の経営体制に配慮を行うこと、これは顧客対応の品質向上の観点で必要と考えます。
 保険代理店の中には、やはり保険会社の取組の仕方に不信感を持っている方々もいらっしゃるわけでして、ポイント制度等の適正化など損保会社と保険代理店との間の規律、これを行う必要があると考えますが、いかがでしょうか。
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伊藤豊#9
○伊藤政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、保険代理店は、直接顧客と接し、顧客と損害保険会社をつなぐ重要な役割を担っていると考えております。
 御指摘の代理店手数料ポイント制度につきましては、損害保険会社と代理店との民民の契約に基づくものでございまして、その在り方につきましては、当事者間でよく話し合い、解決すべき事項であるとは考えておりますが、金融庁といたしましては、損害保険会社に対しまして、手数料ポイント制度の設計や適用の在り方が一方的な対応とならないよう、代理店の意見をしっかりとお聞きするなど、丁寧な対応に努めるよう促してきたところでございます。
 顧客本位の業務運営を更に推進する観点から、金融庁といたしましては、引き続き、損害保険会社と代理店の双方からよくお話を伺い、両者の円滑な連携を促してまいりたいというふうに考えております。
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藤原崇#10
○藤原委員 ありがとうございます。
 民民の契約ということですが、それは例えば、金融商品の取引も、これも民民でございますし、民民の取引を規制しているというのはたくさんあるわけでして、問題は、規制をする必要性があるかどうかというところでございます。
 ただ、もちろん、一足飛びにというよりは、やはり自主的に変えていただけるのであればそれにこしたことはないというのは、まさしくそのとおりだと思いますので、やはり幾ら立派な法律を作っても現場がしっかりしていなければこれは絵に描いた餅になるということで、是非その点は問題意識を持っていただきたいと思います。
 次に、今回の改正案において、金融経済教育、これについて、金融経済教育推進機構を設置するというふうになっております。国として、これをつくった上で、どうやって業務執行及び監督体制を整えていくのか、この点について伺わせていただきます。
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井藤英樹#11
○井藤政府参考人 お答え申し上げます。
 広く国民が適切な金融経済教育の機会を得られるよう、効果的な金融経済教育を戦略的に実施していくため、金融経済教育推進機構の設立を含め、必要な体制をしっかりと確保していくことが重要だというふうに考えてございます。
 このため、国といたしましては、金融経済教育推進機構に対する監督や、あるいは地方を含む国全体で金融経済教育を推進するための支援を行うために必要な監督体制、支援体制の整備をしっかりと図ってまいりたいと考えてございます。
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藤原崇#12
○藤原委員 ありがとうございます。是非とも、これをしっかりつくるということであれば、国民の皆さんにしっかり金融経済というものについて理解をしていただけるような中身にしていただくように国としても取組をお願いをしたいというふうに思っております。
 今回の法案の改正は、まさしく、今後この金融商品の分野をどういうふうに更に顧客の最善の利益を考えてやっていただくかということなんですが、その一方で、過去のお話ということもあるわけであります。
 最後に一問お聞きをしたいのは、いわゆるスルガ銀行のアパマン向け融資の問題でございます。
 この問題は何度かこちらの委員会でも取り上げられておりますけれども、現在、民事調停などの中において協議が行われているというふうに承知をしております。
 この問題については、これもやはり民民の取引、そして民民で今裁判、裁判ではないんですが、調停等でお互いに弁護士が入って話合いをしているという段階になっています。こうなってくるとなかなか、あとはお互いに話し合って解決策をということではあるんですが、この問題については、双方が知恵を出し合って、できるだけ早期にこれは問題の解決を図っていく必要があるというふうに考えるんですが、その点についての御見解をお聞きしたいと思います。
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伊藤豊#13
○伊藤政府参考人 お答えをいたします。
 スルガ銀行のいわゆるアパマン向け融資問題に関しましては、民事調停等の中で銀行側の不法行為責任が認められる可能性が高いと考えられる事案を抽出して早期に和解を図る案や、司法手続の外で保有物件を任意売却して残債を弁済する案などについて協議、交渉が行われているものと承知をしております。
 個別具体的な解決方法につきましては、当事者間の協議、交渉に委ねられるべきものと考えておりますけれども、委員御指摘のように、多くの債務者にとって、可能な限り早期に問題解決が図られることが重要であるというふうに私どもとしても考えておりまして、引き続き同行に対しまして適切な対応を求めていきたいというふうに考えております。
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藤原崇#14
○藤原委員 ありがとうございます。
 今、参考人から御答弁があったとおり、民民の問題だということ、まさしくそのとおりだと思っております。
 しかしながら、私もいろいろお話を聞きますと、これはかなり件数も多いですし、個別事案が本当にばらばらになっておりまして、私が聞いても、一応ちょっと法律を勉強していたこともあったものであれですが、これはなかなか厳しいな、それは全部丸めて解決するには。
 裁判はやらない、それは一つ選択肢としてあるんだろう。裁判をやってしまうととんでもない時間がかかるということですね。
 じゃ、そういう中で、話合いの中でとなると、これはあくまで相互の互譲、お互いに話し合って譲り合って解決策を見つけていくということになります。そういうふうにして解決策が見つかるものもあると思うんですね、百件以上、何百件とありますので。
 ただ、やはり私が拝見した中で、なかなか、直ちに法的なところで、銀行としても、これは株主がいるわけですから、法的な責任がないものを認めてしまえば、それはそれで経営者として代表訴訟のリスクを負うという非常に難しい立場にあるなというのは感じるんですが、是非、その点については、金融庁としても、弁護団の方々あるいは銀行側、双方の言い分等あると思うのですが、しっかりお話を聞いて、互譲の体制を整えるように進めていただきたいということを一点お願いをしたいと思います。
 私の持ち時間はもうすぐ終わりでございます。今回のこの法案の改正をきっかけに、やはり、金商法の世界、非常にプロでも分かりづらい。やはり、これを、じゃ、本当に実効性があって、現場の方々、利用者の方が分かりやすいような制度にしていただきたいということ、そうしなければ意味がないということですので、是非その点をお願いをして、ちょうど紙が来ましたので、私の質問は終わりたいと思います。
 ありがとうございます。
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塚田一郎#15
○塚田委員長 次に、山崎正恭君。
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山崎正恭#16
○山崎(正)委員 公明党の山崎正恭です。
 本日も質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
 早速質問に入りたいと思います。
 初めに、顧客への情報提供の充実についてお伺いします。
 本法律案では、金融事業者に、契約締結前の情報提供時に、顧客属性に照らして当該顧客に理解されるために必要な方法及び程度により説明する義務が課されることとされていますが、これについては、課される義務の具体的な内容が分かりにくい部分があると思います。
 まず、顧客属性とは、法律案では、顧客の知識、経験、財産の状況及び当該金融商品取引契約を締結しようとする目的と定義されています。
 そこで疑問となるのは、日々変化する顧客の知識、経験等をどのようにして金融事業者が把握するのかです。また、顧客の知識、経験等が人によって異なるだけでなく、全く同じ説明を受けた場合であっても、人によって異なる受け取り方をすることも考えられます。本法律案が金融事業者に課す義務は説明する義務でありますが、一番大事なことは、顧客が理解することであると思います。
 そこで、顧客それぞれの知識、経験等に応じた分かりやすい説明を金融事業者が行っているのかについて、当局としてどのようにチェックしていき、金融事業者の説明の工夫による顧客の理解の深まりをどのように検証していくのか、政府の考え方をお伺いします。
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栗田照久#17
○栗田政府参考人 お答え申し上げます。
 金融商品の販売に当たりましては、金融事業者によって顧客の資産状況、知識、経験、ニーズなどを適切に把握した上で、お客様の状況に応じて、分かりやすく丁寧な説明を行うことが重要でございます。
 このため、金融庁といたしましては、現在、金融事業者によりますリスク性金融商品の販売体制に関しましては、例えば、金融事業者がお客様に対してどのような資料を使って、どのような説明を行っているのか、あるいは、金融事業者の説明に対しましてお客様が理解できていないといった苦情が金融庁ですとか金融事業者に寄せられていないかといったようなことについて、実態把握を行っております。
 さらに、こうした実態把握等の結果を踏まえまして、金融事業者が創意工夫をしながら重要な情報を分かりやすくお客様に提供することなどについて、対話を通じて金融事業者の取組の向上を促しているところでございます。
 金融庁といたしましては、今般の法律改正も踏まえまして、現在の取組を更に充実させて、金融事業者において顧客の最善の利益の追求に資する販売管理体制が強化されるよう、引き続き、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
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山崎正恭#18
○山崎(正)委員 ありがとうございます。なかなか難しい部分であると思いますが、丁寧な御説明をお願いします。
 次に、この顧客への情報提供に関する罰則、行政処分等についてお伺いします。
 現行の金融商品取引法では、契約締結前などにおいて、顧客に対して情報提供をしない又は虚偽情報の提供をした場合には、六か月以下の懲役などの罰則が設けられています。このような場合には、当然、刑事罰の対象となると思いますが、このような場合にまで至らないような場合、例えば、契約締結前の説明が顧客の知識、経験等に応じたものとなっていなかったというような場合については、刑事罰の対象とならない可能性があります。
 先ほどの問いでも述べたように、その判断が難しいと思いますが、利用者被害の範囲や行為の悪質性、反復性などとともに、金融事業者の業務運営体制の適切性なども確認し、行政処分が決定されていくものと思われますが、利用者保護上問題のある顧客への情報提供、説明に関して、どのような不適切な業務運営体制が背景となって、どのような行為が行われていれば行政処分につながる可能性があるのか、政府の考え方をお伺いいたします。
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伊藤豊#19
○伊藤政府参考人 お答えをいたします。
 委員御指摘の点になってしまいますが、なかなか個別の具体的な行為の形態を申し上げるのは難しゅうございますけれども、金融機関におきまして、この法令に違反する行為若しくはその疑いのあるような行為が行われた場合に、どのような観点から行政処分を検討するのかということでございますけれども、これは、問題となる行為の重大性、悪質性ということになりますが、具体的には、利用者被害の程度、それから行為の反復継続性、故意性、組織性といった点に加えまして、当該行為の背景となった経営管理体制、業務運営体制の適切性、さらには金融機関による自主的な改善対応の状況などを勘案した上で、公益又は投資者保護の観点から、行政処分の要否、その内容を判断することとしております。
 顧客への情報提供、説明体制に限って、行政処分に関する更に具体的な基準などをお示しすることは困難でございますけれども、仮に問題となる事案が認められた場合には、今申し上げましたような基本的な考え方を踏まえて対応してまいりたいというふうに考えております。
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山崎正恭#20
○山崎(正)委員 ありがとうございます。
 なかなか、本当に個別ごとに違うので難しいと思うんですけれども、悪質性、反復性などをしっかり見ていただきながら対応していただければと思います。
 次に、中学校の教員をしていた経験から、一点、要望も含めてお伺いしたいと思います。それは、金融経済教育のベースになる部分への動画教材の活用についてです。
 現在、金融経済教育を専門とした教育課程は存在しないため、全ての教員が直ちにプロフェッショナルな金融経済教育を行うことは、現実問題としては難しいと思われます。
 実は、今、学校現場では、一昔前になかった、例えば防災教育やがん教育など、様々学ばなければならない教育が増えています。その場合、今は少し違うかもしれませんが、私がやっていた頃は、例えば金融教育であれば、その教材となる資料を紙ベースでいただいて、それを忙しい業務の間に事前に学習して授業を行っていましたが、やはり、幾ら頑張っても、正直、素人が教える限界があり、また、教員間での授業の質のレベルもばらばらで、教師間での格差が出やすくなります。
 そこの部分、例えば授業のベースとなる部分を、金融経済に関わるプロの方々が監修してくださった動画教材などが活用でき、その上で、教員が目の前の子供たちの理解度に合わせた授業進行をしていけば、全国的に金融教育の質が上がり、かなりの部分までレベルがそろってくると思います。金融教育の授業の質が高いレベルでそろうことは、子供たちにとっては非常によいことでありますし、教員の教材研究の時間の削減等、教員の働き方改革の観点からも効果が大きいと思われます。
 金融経済教育のコンテンツ提供は現在も金融広報中央委員会などで行われていますが、本法律案によって、金融経済教育推進機構を設立し、今後、更に金融教育に力を入れて推進していこうということであると思います。
 そこで、学校教育における金融経済教育のこれからの方向性について、政府の認識をお伺いいたします。
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鈴木俊一#21
○鈴木国務大臣 昨年四月から実施されました新しい高等学校の学習指導要領で、金融に関する内容の充実が図られるなど、学校教育における金融経済教育の重要性は高まっております。
 一方で、金融経済教育を授業で取り扱う際に、現場での負担に配慮すべきであるとの意見があるほか、多くの教職員が教える側の専門知識が不足していると感じているとの調査結果もございます。
 今後は、こうした意見や調査結果も受け止めつつ、官民の知見が集約する金融経済教育推進機構を中心に、学校や文部科学省と連携し、学校現場の負担にも配慮しながら、金融経済教育の円滑な実施を支援する取組を進めていくことが重要と考えております。
 具体的に申し上げますと、学校現場でそのまま活用できる教材、コンテンツの作成、充実のほか、金融経済教育の授業のための学校への教師派遣、ウェブサイト等を通じた学校教員向けの情報発信といった取組を通じて現場での負担をできるだけ軽減するよう努めながら、学校における金融経済教育が円滑に実施されますように取り組んでいきたいと考えております。
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山崎正恭#22
○山崎(正)委員 ありがとうございました。是非よろしくお願いいたします。
 次に、半期開示の見直しについてお伺いします。
 上場企業の四半期開示については、今般の改正で、法令上の四半期報告書が廃止され、取引所規則に基づく四半期決算短信に一本化されます。その上で、上場会社は、四半期報告書に代わって半期報告書の提出が義務づけられます。これにより、法令上の企業業績等の開示の頻度は現在の三か月ごとから六か月ごとに下げられることになります。
 そこで、コスト削減や開示の効率化につながる、意義のある措置であると認識しておりますが、他方で、投資家、特に海外の投資家から我が国の企業開示の後退として受け止められないようにすることが重要であると考えますが、政府の認識をお聞かせください。
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井藤英樹#23
○井藤政府参考人 先生御指摘のとおり、今回の見直しの大きなポイントは、金融商品取引法上の四半期報告書を廃止いたしまして、取引所の規則によります四半期決算短信に一本化するということでございますが、一本化後の開示内容につきまして、例えばセグメント情報、キャッシュフローの情報など、これまでと同様に海外投資家を含む投資家にとって必要な情報が提供されるよう、今後、取引所において、投資家の意見も踏まえながら検討されることになります。
 あわせまして、取引所におきまして企業経営に重要な影響を及ぼす事項について速やかに開示を行うための適時開示につきましても、これまで以上に積極的な開示が行われるよう、その充実に向けた検討を行う予定でございます。
 金融庁といたしましても、取引所とよく連携し、一本化後の四半期決算短信によりまして投資家に必要な情報が提供され、我が国の企業開示の後退と受け止められないよう環境整備を進めていきたいというふうに考えてございます。
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山崎正恭#24
○山崎(正)委員 最後に、四半期報告書のレビューの必要についてお伺いします。
 今般の見直しは、四半期報告書と四半期決算短信という一定の重複のある開示書類を一本化するものですが、その結果、開示の正確性や信頼性の確保のために四半期報告書に求められていた監査人によるレビューを要しないこととなりました。これは、四半期決算短信が有する速報性の高さや、投資家に幅広く活用、利用されている点を重視したのであろうと認識しております。
 先ほど述べたように、四半期決算短信にはレビューが義務づけられておらず、ディスクロージャーワーキング・グループの報告では、今後も一律には義務づけないとの考え方が示されています。投資家へのアンケート結果によると、レビューを重視する声と速報性を重視する声は半分半分といったところのようですが、四半期決算短信にレビューを義務づける必要はないのかという点について、政府の見解をお聞かせください。
 その上で、今後、四半期決算短信の正確性や信頼性の担保の観点から取引所に期待される役割と、取引所と金融庁との連携の在り方について、御認識をお聞かせください。
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藤丸敏#25
○藤丸副大臣 一本化後の四半期決算短信については、速報性をより重視するということで、監査人によるレビューを一律には求めないということにしております。
 その上で、上場会社に対しては、四半期決算短信のレビューの有無について開示を行うことや、会計不正が起きた場合や企業の内部統制の不備が判明した場合に一定期間レビューを行う、そういう場合にはですね、取引所ルールで義務づけるよう今調整したいと考えております。
 取引所においては、これまでも開示内容における虚偽の有無などを審査し、不適正開示に適正な対応を行ってきております。一本化後も正確性や信頼性の担保のために適切な対応を図ってまいります。
 金融庁としては、こうした枠組みを通じて、取引所とよく連携し、正確性や信頼性のある情報が引き続き提供されるよう取り組んでいきたいと考えています。
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山崎正恭#26
○山崎(正)委員 以上で質問を終わりたいと思います。大変にありがとうございました。
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塚田一郎#27
○塚田委員長 次に、階猛君。
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階猛#28
○階委員 立憲民主党の階猛です。
 金商法改正案等について伺っていきます。
 さて、金融経済教育推進機構というものを新たに設立するということですけれども、これができることによって何のメリットがあるのかということで、金融庁に事前に資料を作っていただきました。これに沿って伺っていきます。
 一ページ目、御覧になってください。
 まず、一つ目の四角なんですけれども、これができることによって、「社会保障や税に関する制度に加え、家計管理や消費生活の基礎、金融トラブル防止等、広範な観点から偏りなく教育を提供することが可能。」というふうにあります。非常に幅が広い、そして深い話なわけですけれども、こうした教育を現場で行うのは一体誰なのかということをお尋ねしたいと思います。
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鈴木俊一#29
○鈴木国務大臣 金融経済教育推進機構は、その業務の一環といたしまして、学校や企業等を対象に出張授業やセミナーなどを幅広く実施する予定でございます。
 実際にこの教育を行う主体ということでありますが、その際、講師としては主に、機構が認定するアドバイザーを派遣することが想定されています。また、学校においては、学校現場の負担にも配慮しつつ、学校教員とも適切に連携していきたい、そのように考えているところでございます。
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