農林水産委員会

2024-04-25 衆議院 全139発言

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会議録情報#0
令和六年四月二十五日(木曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 野中  厚君
   理事 伊東 良孝君 理事 小島 敏文君
   理事 古川  康君 理事 山口  壯君
   理事 近藤 和也君 理事 野間  健君
   理事 池畑浩太朗君 理事 角田 秀穂君
      東  国幹君    五十嵐 清君
      上田 英俊君    江藤  拓君
      加藤 竜祥君    神田 憲次君
      小寺 裕雄君    高鳥 修一君
      橘 慶一郎君    中川 郁子君
      西野 太亮君    細田 健一君
      堀井  学君    宮下 一郎君
      保岡 宏武君    簗  和生君
      山口  晋君    梅谷  守君
      金子 恵美君    神谷  裕君
      重徳 和彦君    緑川 貴士君
      渡辺  創君    一谷勇一郎君
      掘井 健智君    稲津  久君
      山崎 正恭君    田村 貴昭君
      長友 慎治君    北神 圭朗君
    …………………………………
   農林水産大臣       坂本 哲志君
   農林水産副大臣      武村 展英君
   農林水産大臣政務官    舞立 昇治君
   政府参考人
   (消費者庁審議官)    依田  学君
   政府参考人
   (総務省大臣官房地域力創造審議官)        山越 伸子君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           原口  剛君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         杉中  淳君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房技術総括審議官)       川合 豊彦君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房危機管理・政策立案総括審議官)            松尾 浩則君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           安岡 澄人君
   政府参考人
   (農林水産省輸出・国際局長)           水野 政義君
   政府参考人
   (農林水産省農産局長)  平形 雄策君
   政府参考人
   (農林水産省畜産局長)  渡邉 洋一君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  村井 正親君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長)            長井 俊彦君
   政府参考人
   (林野庁長官)      青山 豊久君
   政府参考人
   (経済産業省経済産業政策局地域経済産業政策統括調整官)          吉田健一郎君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 堀上  勝君
   農林水産委員会専門員   飯野 伸夫君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月二十五日
            補欠選任
             川内 博史君
同日
 辞任         補欠選任
  金子 恵美君     重徳 和彦君
同日
 辞任         補欠選任
  重徳 和彦君     金子 恵美君
    ―――――――――――――
四月二十四日
 食料供給困難事態対策法案(内閣提出第二七号)
 食料の安定供給のための農地の確保及びその有効な利用を図るための農業振興地域の整備に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第二八号)
 農業の生産性の向上のためのスマート農業技術の活用の促進に関する法律案(内閣提出第四八号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 食料供給困難事態対策法案(内閣提出第二七号)
 食料の安定供給のための農地の確保及びその有効な利用を図るための農業振興地域の整備に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第二八号)
 農業の生産性の向上のためのスマート農業技術の活用の促進に関する法律案(内閣提出第四八号)
 農林水産関係の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
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野中厚#1
○野中委員長 これより会議を開きます。
 農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房危機管理・政策立案総括審議官松尾浩則君、消費・安全局長安岡澄人君、輸出・国際局長水野政義君、農産局長平形雄策君、畜産局長渡邉洋一君、経営局長村井正親君、農村振興局長長井俊彦君、林野庁長官青山豊久君、消費者庁審議官依田学君、総務省大臣官房地域力創造審議官山越伸子君、厚生労働省大臣官房審議官原口剛君、環境省大臣官房審議官堀上勝君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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野中厚#2
○野中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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野中厚#3
○野中委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。神谷裕君。
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神谷裕#4
○神谷委員 おはようございます。立憲民主党の神谷裕でございます。
 本日も、質疑の時間をいただきましたことを感謝を申し上げたいと思います。
 それでは、早速質疑の方、入らさせていただきます。
 まず、先般、基本法の論議の際に地方公聴会をやっていただきました。その際に視察をさせていただいた子実用トウモロコシについて、若干、今日は質問させていただきたいと思います。
 地方公聴会の折に、北海道の長沼町というところで、子実用トウモロコシの生産者団体である日本メイズ生産者協会を視察することができました。大変に有意義な視察であったなと思っております。
 その際に、柳原さんという代表の方でございますけれども、御説明にあったのは、国内での需要というのは大変に大きなものがあるんだということ、需要は大変にあるんですけれども、逆に言うと、生産量というのがほとんど、この国では少ないというようなことでございまして、これまで国の言うところである需要に基づく生産ということであれば、このまさに子実用トウモロコシは合っているんじゃないかなと思います。
 また、これも説明によるんですけれども、我が国の気候風土を考えたときにも、全国での生産が可能だというようなことでございまして、生産についても余り手がかからないということでございまして、非常に大きな可能性があるんじゃないかということは実感をしたところでございます。
 そこで、農水省でも水田活用や水田リノベ事業などで支援を行っているというふうには承知をしているのでございますが、今後、この子実用トウモロコシの生産について、生産の促進というのか拡大というのか、そういったことについてどのように考えているのか、まず農水大臣の所感を伺いたいと思います。いかがでございましょう。
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坂本哲志#5
○坂本国務大臣 飼料用の子実トウモロコシは、効率のよいエネルギー源として、ほぼ全ての畜種に給与ができます。輪作体系に組み込むことで連作障害の回避にも寄与し得るという大変使い勝手のよい濃厚飼料でございます。
 ただ、一方の方で、家畜の飼料はできるだけ低いコストで生産することが重要であります。子実用トウモロコシは、国内の生産コストが輸入価格を大きく上回っております。
 また、耕地面積の制約や、子実用トウモロコシの生産には不向きな我が国の湿潤な気候というのがございます。そういうことで、一回収穫した子実用トウモロコシも、機械で、温風機で乾かさなければいけないというようなことも今やっていらっしゃるところがあります。ですから、その生産を今後大きく引き上げることは現実的に困難であるというふうに思っております。輸入量が千百万トンあります。そして、国内生産は一・三万トン、〇・一二%でございます。
 農林水産省といたしましては、輸入品に対して競争力があり、より栄養価に優れた青刈りトウモロコシの方を粗飼料として、今後、国産飼料の生産、利用の拡大を推進していくべきだというふうに思っております。そのためには、畜産農家と耕種農家が連携をした耕畜連携、そしてコントラクターなど飼料生産組織の運営の強化、こういった取組をしていくことの方が重要であるというふうに考えております。
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神谷裕#6
○神谷委員 大臣、実は、その際に様々説明を受けたのでございますが、もちろん今おっしゃっていただいたように、飼料用に作っている部分もあるのかなとは思うんですけれども、飼料用以外にも様々な用途で使っている、使えるというようなお話でございました。
 また、大臣、今お話しをいただきましたが、この国で作っている量というのは、本当にたかだか知れている量。ただ、一方で言いますと、非常に需要というのは大きいというようなことでございまして、実際に価格が合わないみたいなお話だったのかなとも思うんですけれども。
 先般の食料・農業・農村基本法の論議の際にも、これからやはり国内の農業に重点を置いていかなきゃいけない、そういうようなお話もあったと思います。そういった意味では、この子実用トウモロコシは大きな可能性を秘めているんじゃないかなというのは、率直に言って、見てきた感想でございますし、いろいろ本当に使えるというようなことでございましたので、ちょっと合わないんだというような今のお話だったかもしれませんけれども、それではやはりいけないんじゃないかなと思います。輪作体系の中に組み込むという意味でも非常に重要だというふうに思いますし、また、粗放的というか、省力化もできるような、そんなお話もございました。
 ですので、実は、この国の湿潤な気候に合わないのではないかというお話もあったんですけれども、緯度から考えると、この国全体が作付は可能だというようなお話でございました。そういった意味で、実は、その現場で聞いたお話とは若干そごがあったなという感じがございまして、是非、この辺のところ、もう少し研究をしていただきたいと思いますのと、この協会の皆さん方に是非お話を聞いていただいて、まだまだ可能性があるんじゃないかなというふうに是非考えていただきたいと思うんですけれども、大臣、もう一回こういうのを聞くのも恐縮なんですが、そういった可能性についても是非目を向けていただきたいと思うんですけれども、いかがですか。
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渡邉洋一#7
○渡邉政府参考人 お答えをいたします。
 委員御指摘の柳原さんでございますが、私どもも、事務方も接触させていただいておりまして、意見交換などをさせていただいておりまして、御意見をよくお伺いしていきたいというふうに思っておるところでございます。
 子実トウモロコシでございますが、大臣からも答弁がございましたとおり、やはり、耕地面積の制約ですとか、子実トウモロコシの生産には、あるいは保管には不向きな我が国の湿潤な気候から、なかなか大きく生産を上げるというのは難しいというのが現実でございまして、飼料用子実トウモロコシの年間使用量、大臣からもございましたとおり、一千万トンを超えておりますが、我が国の生産は極めて少量ということですが、これは、日本国内で最も安価で安定して調達できる飼料穀物が外国産トウモロコシであって、それを輸入している結果であるというふうに認識をしてございます。
 今後の課題といたしまして、国内で子実トウモロコシの生産や利用を拡大していくには、コストの面、生産性の向上によるコストの低減というのが一つ課題としてございますし、また、栽培時の湿潤な気候をどうするか、また、カビ毒の発生というようなものも注意して、しっかりカビが発生しないようにしなければならないというような点、また、トウモロコシを長期に良質な状態で保存するための乾燥施設、乾燥体制、保管体制の整備も重要だということでございます。
 ただ、もちろん農林水産省として、持続的な畜産のために、国内で生産される飼料はできる限り国産でというような目標もございます。大臣からもございましたとおり、輸入品に対して競争力があって、より栄養価に優れた青刈りトウモロコシなどを中心といたしまして、畜産農家と耕種農家の連携、それからコントラクターなどの飼料生産組織の運営強化などを引き続きやりまして、国産飼料の生産、利用の拡大を進めていきたいというふうに考えてございます。
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神谷裕#8
○神谷委員 今のお話ですと、大臣のお話でもそうだったんですけれども、青刈りトウモロコシの方が優位なんだみたいなお話なんでございますが、実際には、青刈りトウモロコシと子実用トウモロコシ、栽培の期間が若干長いとか短いはあるのかもしれませんけれども、それくらいの違いではないかなと個人的には思っておりまして。だとするならば、デントコーンというか、青刈りトウモロコシというか、この辺の可能性があるということであれば、子実用トウモロコシの方も当然にして可能性というのは否定できないんじゃないかなと逆に思うわけでございます。
 今ほど様々な課題等についてお話もありました。私自身も、柳原さんを含めて、課題等は研究というか勉強してまいりましたけれども、それを含めたとしても、やはり子実用トウモロコシの可能性というのはかなりあるんじゃないかというふうに率直に思ったところでございます。むしろ、これからの供給のことを考えたら、世界的な需要を考えていったら、あるいは国内の自給率を上げていくという意味においては、これはやっていくべきなんじゃないかと本当に思っているところでございます。
 むしろ、そういった課題があるからこそ、その課題をどうやって除去していくのか、そのことに是非農林水産省は頭を切り替えていただきたいと思いますし、だとするならば、生産拡大の課題について農水省としてどう考えていくのか、ここについて改めてお話を聞かせてください。いかがでしょう。
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平形雄策#9
○平形政府参考人 子実用トウモロコシに限らない話なんですけれども、生産拡大をする中で一番大事なのは、需要をどう捉えるかということだと思います。需要があって、それに対して生産ということでございます。
 子実用トウモロコシは、確かに、畜産の飼料、濃厚飼料としても使えますし、また、今神谷議員がおっしゃるとおり、食用としても、例えばコーングリッツ用ですとか、そういったことも用途はあることはあるんですが、ただ、国際価格とのやはり差がかなり大きい部分になってまいります。
 ここをどう埋めていくかということは、やはり規模拡大ですとか、集約化ですとか、そういったこともありますし、政策的にこれをどう後押ししていくかというのは、いろいろな品目がある中でどこに重点をかけるかというのもそれぞれの課題ごとにやはり整理をしていかなければいけない問題だと思っております。まず需要をどう捉えるか、それに対して、国内の中で押していく品目としてどういうものを重点的にやっていくのか、これをしっかり議論していかなきゃいけないものだというふうに考えています。
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神谷裕#10
○神谷委員 先ほどから価格差の話が出ているんですけれども、その際に聞いていた価格差というのは思ったより大きくなかったなと思っておりまして、また、昨今の為替の状況もあったんでしょうけれども、そんなに大きくなかったなというふうに思っていたんですけれども、それほどまでに価格差というのはあるものなんですか。いかがですか。これは御通告申し上げていないんですけれども。
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平形雄策#11
○平形政府参考人 今、円安になっておりますので、多少そこのところはより高くなっているかと思いますけれども、十年平均ぐらいで考えますと、子実用トウモロコシで飼料用に向けられるものについては大体キロ三十円ぐらいというのが相場になっておりまして、飼料用米についても大体それを基準にして取引が今まで行われてきております。
 ただ、実際のところは、農家の方の手取りからすると、それを下回ったり上回ったりということがありますけれども、やはりキロ三十円ぐらいの価格水準というのは、かなり手取りとしては低い水準というふうに考えております。
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渡邉洋一#12
○渡邉政府参考人 コストの件で御質問がございましたので、飼料関係で答弁させていただきますと、飼料のTDN、食べ物でいえばカロリーに近いベースでございますが、TDNという、牛とかが栄養に使えるもの一キロ当たりのコスト試算ですと、国産の子実用トウモロコシですと、北海道子実コーン組合、柳原さんの資料から算出いたしますと、一TDNキログラム当たり八十六円。輸入トウモロコシにつきましては、令和五年度の輸入価格から試算いたしますと、TDNキロ当たり五十五円というようなことでございます。
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神谷裕#13
○神谷委員 先般聴取したときには、大体十円ぐらいの差だというふうに聞いておりました。ですので、今、実際に手元に数字があるわけではないので何とも言えませんけれども、可能性そのものは私は相当あると思っています。是非その辺のところを御留意いただきたいと思いますし、これだけやはり、今回の基本法の改正に当たっても、国際的な環境の中でどういうふうにしていくか、この激変の中でどうしていくのかということが議論されてきたと思っています。だとすると、やはり、飼料用作物というわけではないですが、子実用トウモロコシについても是非検討するべきだと思いますので、この辺について是非前向きに考えていただきたいと思います。
 ただ、そういったことにおいて、先ほどから言っていただいているとおり、価格差というのか、様々な課題があるのも事実だと私は思っています。そういった意味においては、品代だけではどうしても農業者は食べていけないという現状があるというふうにも理解をしております。
 今回のこの子実用トウモロコシもそうなんですけれども、水田活用直接支払交付金の支援がどうしてもあって、それがないとやっていけないというふうにも聞いておりますが、一方で、農水省御案内のとおり、畑地化を推進しているというところでございまして、この子実用トウモロコシばかりではなくて、畑地化、あるいは水田活用直接支払交付金を受けながら一方で転作作物を作っていくというときに、やはり、水を入れていくというと、どうしても収量が落ちるということを懸念として挙げられているところでございます。水田としての作付ももちろんやっていただいていますけれども、農水省の政策の中で一か月の水張りでやっていただいているところもあると聞いているんですけれども、それであってもやはり収量が落ちるというような話があると聞いています。
 実際に畑地化をしていくとなると、やがては水田活用直接支払交付金が受けられなくなっていくというようなことになるわけでございますが、そうなったときに、そういった交付金がなければなかなか経営が成り立たないというような、品代だけではやはり厳しいというような話も聞いております。水活の見直し期間も、間もなく、令和四年から八年ということで終わると思いますし、畑地化の後の定着促進の五年間もやがて終わってまいります。その後どのようにしてこういった皆さん方を支援していくのか、ここについて本格的な議論をしなければいけないと思うんです。大臣、ここについてはいかがでございましょうか。
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坂本哲志#14
○坂本国務大臣 麦、大豆、飼料作物等の畑作物を連続して生産している水田で、畑地化に取り組む産地に対しましては、今委員もおっしゃいましたように、産地の意向を踏まえまして、畑作物の生産が定着するまでの一定期間、五年間の継続的な支援とともに、畑地化のための基盤整備、そして、栽培技術や機械、施設の導入等も一体的に推進をすることとしております。
 その上で、麦、大豆、ソバ、菜種等に対しましては、水田作か畑作かを問わず、諸外国との生産条件の格差を是正するための畑作物の直接支払交付金、いわゆるゲタ対策の交付対象としているところであります。
 また、飼料作物は、輸入品に対し競争力があり、より栄養価が優れた、先ほど言いました青刈りトウモロコシなどの粗飼料を中心に耕畜連携、あるいはコントラクターの育成などを図っているところでございます。
 今後の水田政策についてでございますけれども、昨年十二月の食料安定供給・農林水産業基盤強化本部におきまして、需要に応じた生産を基本としながらも、令和九年度までに、各産地の意向を踏まえ、水田におけるブロックローテーションや畑地化の取組を集中的に推進するとともに、令和九年度以降については、将来にわたって安定運営ができる水田政策の在り方をあらかじめ示すことができるよう検討し、その実現を目指すというふうにしております。今後の検討課題だというふうに思っております。
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神谷裕#15
○神谷委員 今そのお話にあったように農家はなかなか急にカーブは切れませんので、あらかじめ、早めに検討の上でお示しをいただきたいと思います。それがないと、逆に言うと、支援が終わっていくと同時に退場される方も出てくるんじゃないか、そういった懸念も具体的にあるわけでございますから、是非、早急な検討、そしてまた、充実の支援というのをお願いをしたいと思います。そういった意味において、子実用トウモロコシについても是非前向きにお考えをいただきたいと改めて御要請申し上げたいと思います。
 次に、森林対策について伺います。
 パリ協定に基づく温室効果ガス削減目標において、国際ルールの下で、森林環境譲与税も活用しながら森林吸収源対策について最大限促進していく必要があると考えています。
 森林吸収源対策の取組が不十分となれば、パリ協定の目標が達成できないばかりでなく、将来にわたって森林吸収量が低い水準のまま推移するおそれがあるというふうに考えておりますが、現在の目標における間伐等森林整備の達成状況はどのようになっているのか、まず聞かせてください。
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武村展英#16
○武村副大臣 お答え申し上げます。
 地球温暖化対策計画におきましては、二〇三〇年度の森林吸収目標の達成に向けて必要な森林整備量を年平均七十万ヘクタールと見込んでいるところですが、令和四年度の実績は五十万ヘクタールとなっているところです。
 中でも、間伐面積については、対象地の奥地化等に伴う間伐コストの増大、また、森林所有者の経営への関心の薄れ、さらには森林の所有者不明や境界不明確などの理由によりまして、年平均四十五万ヘクタールの必要量に対しまして三十三万ヘクタールとなっているところです。
 このため、間伐につきましては、森林環境譲与税の創設と併せて導入されました森林経営管理制度の集積、集約化を進めるとともに、路網整備や高性能林業機械の導入など、条件整備を図ることでコストを低減することにより、間伐の推進を図ってまいりたいと考えております。
 また、今後、我が国の人工林資源は間伐期から更に成熟をし主伐期を迎えますが、建築物等への木材利用の促進、それから、成長に優れたエリートツリー等を活用した再造林等の推進を通じまして、切って、使って、植えて、育てるという循環利用を確立し、成長の旺盛な若い森林の造成に取り組んでまいります。
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神谷裕#17
○神谷委員 なかなか進んでいないなというのが率直な印象でございまして、やはり、パリ協定を、約束を守っていくためにはしっかりやっていただかなきゃいけないなと思っております。
 その上で、今、再造林の話もお話しをいただきました。御案内のとおり、森林資源は、戦後造成した人工林が本格的な主伐期というか利用期を迎えておりますが、森林資源の循環利用に向けて、主伐後の植栽による再造林をやはり確実に行っていく必要があると考えています。
 しかしながら、木材価格の低迷や主伐による販売収入に対して育林経費が高いこと、あるいは、森林所有者の、今おっしゃっていただいたような経営意欲の低下などにより、適切な再造林が行われていないんじゃないかなというふうに考えております。こうなりますと、やはり再造林に関わる支援策の拡充が必要なんじゃないかと思うんですけれども、これについてはいかがでございましょうか。
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武村展英#18
○武村副大臣 お答え申し上げます。
 森林資源の循環利用のサイクルを確立し、森林の公益的機能を発揮させていくためには、御指摘のとおり、伐採後の再造林を確実に行うことが極めて重要だと考えております。
 このため、森林整備事業によりまして、国と都道府県を合わせて再造林費用の約七割となる高率の助成を行っており、さらに、低密度植栽や下刈りの省力化に対する支援を強化をしております。
 加えて、再造林に係る経費を削減するため、地ごしらえ経費を削減できる伐採から造林までの一貫作業や、成長がよく下刈り経費の削減が期待できるエリートツリー等の苗木の増産等、造林の省力化や低コスト化に対する支援を拡充をしてきたところです。
 これらの取組を通じて、再造林の確保を図ってまいりたいと考えております。
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神谷裕#19
○神谷委員 副大臣、ありがとうございます。
 しかしながら、手厚い支援をしているんだという認識だと思いますけれども、これであってもなかなか再造林が進んでいないんじゃないかなというふうな認識も現場にはあるようでございますので、引き続き、何ができるか、積極的にお考えをいただきたいと思うんです。
 次の質問でございますが、林業の成長産業化の実現に向けて、森林環境譲与税の活用も図りながら、地域の森林整備を促進していく必要があると考えております。
 そのためには、地域の森林資源を活用した林業、林産業、木材産業による事業と雇用の創出、就業機会の増大、若者定住に向けた条件整備を推進することが必要と考えておりますが、林業労働者の現状というのはどうなっているんでしょうか。林業労働者の人数は徐々に減少し、全国で約五万人を割り込んでいる状況と聞いております。
 国として、これ以上の減少を食い止めるためのどのような措置を講じていくのか、これについて、大臣の所感を伺いたいと思います。いかがでしょうか。
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坂本哲志#20
○坂本国務大臣 林業従事者は、今委員御指摘のとおり、国勢調査によりますと、平成二十二年の五万一千人から、平成二十七年は五万人を切りまして四万五千人、そして令和二年には四万四千人と、長期的に減少傾向で推移をしております。
 このような中、林業労働の担い手を確保するためには、新規就業者の確保、育成とともに、その定着を図るため、給与等の処遇面や安全面の改善を図ることが重要というふうに考えております。
 そのため、緑の雇用の事業、これは年間百三十七万円を給付いたします。それから、緑の青年就業準備給付金事業、これは、林業大学校に通っていただければ、それなりの、百五十五万あるいは百二十五万の給付をいたします。そういったことで、林業への就業に必要な知識や技術の習得に係る研修等を支援しているところであります。
 また、高性能林業機械の導入等によりまして、林業事業体の収益力を向上させ、従事者の所得向上を図りますとともに、作業の安全性の向上、軽労化を通しまして、女性や若者の就業の促進を図っているところでございます。
 特に、林業女子は、以前は苗木の育成ぐらいでしたけれども、昨年は、高性能林業機器の充実によりまして、伐採までされる林業女子が出てまいりました。非常にその増加を期待しているところでございます。
 さらに、全産業の十倍を超えるという労働災害発生率、これを半減をさせるということで、労働災害の多くを占める伐倒作業を安全に行うための研修、そして労働災害を防止するための保護衣等の導入などによりまして、労働安全対策の強化にも取り組んでいるところでございます。
 引き続き、これらの取組を進め、林業労働者の担い手育成、確保を図っていかなければいけないというふうに思っております。
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神谷裕#21
○神谷委員 ありがとうございます。
 様々な施策を打っていただいているのは承知をしているんですけれども、やはり他産業並みの所得の確保、収入の確保、あるいは、今おっしゃっていただいたような、もちろん様々な支援策、給付策はやっておられると思うんですけれども、やはり普通に所得が確保できることが何よりなんだろうと思います。せっかく就業していただいた方が後々おやめになるようでもまた困るものですから、是非また、いろいろ様々な施策を打っていただいた上で、頑張っていただきたいと思うんですけれども、今ほど、約十倍の労働災害の発生率ということをお話しをいただきました。
 そんな中で、現在の林業における外国人材の受入れがやはり検討されているというふうに承知をしております。今ほどおっしゃっていただいたように、労働災害が国内の他産業に比して約十倍となっている現状や、あるいは、外国人労働者の労働安全確保に関わる対策が万全に講じられているのかなということを、非常に懸念というか危惧されるところであると思います。あるいは、日本語教育、これが不十分であったときに、本当に危険な状態になるんじゃないかということも指摘をされているところでございます。
 零細企業が多数を占める国内林業の現状において、十分な安全教育を行うということについても、現状、課題があるんじゃないかなと思っているんですけれども。あるいは、外国人材が入ってくることによって、むしろ林業労働者の処遇が改善されないんじゃないか、低いまま置かれるんじゃないか、そういった懸念もあると思うんです。
 そういった懸念についてどのように考えていくのか、このことについて、大臣の所感を伺いたいと思います。いかがでしょうか。
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坂本哲志#22
○坂本国務大臣 林業におけます外国人材の活用につきましては、業界団体の要望を受けまして、現在、海外への技術移転を目的といたします技能実習制度につきまして、技能実習二号、三号の対象職種の指定に向けて取り組む業界団体を支援しております。
 それから、特定技能制度につきましては、特定技能一号の対象分野への追加について閣議決定をされたところでございます。
 林業は、他産業に比べて労働災害発生率が、今委員も言われましたように、現実的に高い状態にあることを踏まえ、農林水産省では、外国人材を含む林業従事者全体の労働安全確保に向けまして、一つは、労働災害の多い伐倒作業を安全に行うための研修、そして保護衣、スマート衣服みたいなものでありますけれども、保護衣等の安全装備の導入などの支援に取り組んでおります。
 そして、令和五年度補正予算におきましては、ベトナム語、インドネシア語、ラオス語によります外国人材向け安全テキストの作成を支援しているところでございます。
 特定技能制度における外国人材受入れ見込み数につきましては、基本方針において、日本人の雇用機会の喪失及び処遇の低下を防ぐ観点から、過大でない数とするということとされていることを踏まえまして、適切に決定してまいりたいというふうに思っております。
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神谷裕#23
○神谷委員 今聞いているところによると、外国人材約千人を目標としているというようなことも聞いているところでございます。今お話しいただきましたけれども、やはり、安全に対する懸念というのはなかなか払拭できないんじゃないかなと。
 具体的に申し上げると、先ほど申し上げたような、果たして日本語教育が十分にできるのであろうかとか、あるいは、安全教育がちゃんとできるのか。それも、いわゆる中小事業者の方々にしっかりやっていただけるといっても限界があるんじゃないかというようなこともありまして、やはりしっかりこの辺は考えていただかなきゃいけないだろうと思いますし、結果として低賃金のまま置かれるということになると、国内の人材もなかなか育たないということにもなりかねません。
 そういった意味において、是非、そういった懸念を具体的に払拭をしていただきたいと思いますし、その上で外国人材を活用するのであれば、そういった皆さん方にもしっかりと日本で活躍をいただけるような、そういった処遇も併せてやっていただかなきゃいけないだろうということを、これはもう御要請申し上げるということで、私の質問時間が参りましたので、これで質問を終了させていただきます。
 本日もどうもありがとうございました。
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野中厚#24
○野中委員長 次に、重徳和彦君。
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重徳和彦#25
○重徳委員 重徳和彦です。
 今日、農林水産委員会でお時間をいただきますことを、先輩、同僚各位に感謝を申し上げます。
 最初に、私の地元、岡崎市民がみんな頭にきている八丁味噌GI問題についてお尋ねいたします。
 御存じの方も多いと思いますが、八丁味噌というのは、徳川家康公がお生まれになりました愛知県岡崎市の発祥であります。八丁という名前は、岡崎城から西へ八丁、八百七十メートル行ったところで、数百年間にわたりまして、老舗の二社が造り続けてきた、地元にとって大切な伝統産品の名称であるということを申し上げたいと思います。豆こうじに塩と水のみを加えて、大きな木のおけに、上におもしとして丸い石を職人さんが円錐状に積み上げて、そして、二年以上かけて天然醸造で造るという伝統的な製法であります。
 ところが、農水省は、二〇一七年、もう七年前ですね、この老舗二社とは別の、愛知県味噌組合が、ここ数十年ぐらいですけれども、伝統的製法とはまるで異なる近代的製法で造る後発の八丁味噌なるみそを、GI、地理的表示保護制度として登録をしたわけであります。老舗を外してほかの後発組を登録するという、あべこべ登録であります。老舗側は、長年守ってきた八丁味噌ブランドを名のれなくなり、多大な不利益があると主張をしております。当たり前のことです。
 県味噌組合へのGI登録の取消しを求めて、農水省への行政不服審査請求を経て、提訴しておりました。先月、三月六日、最高裁は、原告、すなわち老舗側の上告を棄却をいたしました。このことに地元岡崎市民は大変な衝撃を受けております。でも、実は、その主な理由は、提訴期間を過ぎてしまったということであります。中身について判断したものでは基本的にはない。ただ、判決の内容を見ると非常に気になるところがありますので、大臣にお尋ね申し上げます。
 GIの法律のルールでは、今回のケースでいうと老舗側は、よそに登録されちゃってからも七年間は名のれるんですね、八丁味噌という名前を名のれます。が、その期限があと二年足らずになってしまった。ですから、二〇二六年の一月になりますと、八丁味噌という名前を原則名のれなくなるわけでありまして、これが不利益だと言っているんです。
 ただ、判決では、登録商品、つまり、もう一方の方に登録された商品との混同を防ぐ表示などをすれば名称は使用できると述べています。この意味は、農水省の方に確認をしますと、要するに、老舗二社がこれからもずっとパッケージに八丁味噌という名前を載せても、そこに、これはGI登録商品ではありませんと書けば使えるという説明を受けていますが、これは本気で言っているかということをお聞きします。GI登録商品ではないというのは、これは一体どういう意味なのか。老舗の、元祖の八丁味噌がGI登録商品ではありませんといって八丁味噌を売るという、では、GIとは何を証明するものなのというふうに私なんかでも一般の方から聞かれたら、どう答えればいいのか。そして、もしそのGI登録商品ではないという表示なく売ってしまったら、その場合は違法ということになるんでしょうね。そうしたら、農水省はこれを取り締まるんでしょうかね。
 こういう非常に疑問に感じることがあるので、大臣にお尋ねします。
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坂本哲志#26
○坂本国務大臣 八丁味噌につきましては、御地元のことで、委員御指摘のとおりでございます。
 経過も含めて御説明申し上げますと、愛知県味噌溜醤油工業協同組合、いわゆる県組合が平成二十九年十二月にGI登録を受けておりまして、この県組合に所属しない生産業者は、特定農林水産物の名称の保護に関する法律、いわゆるGI法により原則その使用が禁止をされております。
 御指摘の二社につきましては、老舗の二社につきましては、このGI登録以前から八丁味噌の名称を使用しており、GI法第三条第二項第四号等の規定によりまして、例外的に令和八年一月末まではその名称を用いることが可能でございます。
 また、それ以降におきましても、当該GI登録を受けている県組合の商品との混同を防ぐのに適当な表示をすることを条件に、引き続き八丁味噌の名称を使用することができます。
 その場合、実際に混同を防ぐのに適当な表示とは何か、GI商品ではないとの表示だけで十分であるかどうかにつきましては、表示の内容、そして表示の態様などから全体として判断すべきものであり、一概には申し上げられません。
 他方、GI法上、生産者団体の追加登録制度もありまして、御指摘の二社が所属する八丁味噌協同組合が八丁味噌GIへの追加登録を受けることにより、この二社は八丁味噌の名称を令和八年一月以降も使い続けることが可能となります。
 いずれにいたしましても、農林省といたしましては、八丁味噌協同組合の意向を尊重しつつ、必要なサポートを行ってまいる所存でございます。
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重徳和彦#27
○重徳委員 追加登録なんて駄目だということだからもめているわけでありまして、これは農水省の大失政であるということを歴代大臣に申し上げておりますけれども、重ねて申し上げたいと思います。意向を尊重してということであれば、しっかりと老舗の、本来の元祖二社の意向を尊重していただきたいと思います。
 これは、言いたいことは山ほどありますが、このぐらいにしておきたいと思います。
 さて、昨日、四月二十四日、人口戦略会議が、全国千七百二十九自治体の持続可能性分析結果リストというものを発表されました。
 同会議の増田寛也副議長さんから解説をいただく機会がありました。これは、十年前に発表された消滅可能性都市リストの基本的な考え方を踏襲した調査なんですね。私も、政治家の端くれとしましては、人様が住む町を消滅とかブラックホールとか言うのは大変はばかられますが、大変、国家の存亡に関わる極めて重要な、かつ深刻なテーマですので、民間組織の表現を引用する形でこの後お話ししたいと思います。
 消滅可能性自治体とは、若い女性人口が二〇二〇年から二〇五〇年までの三十年間で五〇%以上減少する自治体を指すとされています。対象となる自治体は、十年前は八百九十六自治体でしたが、今回は七百四十四自治体、百五十二団体減ということでありますが、ただ、これは将来の外国人の入国が増える見込みだというためであって、実態としては少子化の基調が全く変わっておらず、楽観視できる状況にはないという解説をいただいております。
 私が農林水産省でこのリストに注目しているのは、一つありまして、封鎖人口という推計データを使っているんですね。封鎖人口というのは、簡単に言えば、各自治体で人口移動の要素を除き、出生と死亡の要因だけで人口が変化すると仮定した場合の推計なんです。すなわち、社会減を除き自然減だけで推計したもの、これを封鎖人口というんですね。
 それを加味して分析をすると、結果として、東京二十三区を中心に、大都市というのは当然社会増が多いんですけれども、ただ、その大都市における出生率が低いわけです。すなわち、自然減が多いわけでありますので、要するに、大都市に人が集まれば集まるほど、日本全体で見ると自然減が増えるということなんです。
 だから、大都市はもっと自然増に向けた対策が必要だということになるんですが、そうはいっても、大都市ですから、地方と比べて居住スペースが大変狭いですので、島根県とか鳥取県のような広いところに比べると、やはり東京というのはなかなか三人も四人も五人も子供を育てる環境とは言い難いものがある、頑張ってもなかなか難しい。
 見方を変えれば、大都市から地方に人が移動すれば、おのずととまで言えるかどうか分からないんですが、比較的、傾向としては自然減の要因が縮減する、すなわち、もうちょっとやり方によっては自然増さえ期待できるのではないかということであります。
 前置きが長くなりましたが、これを実現するには、地方に就職先、転職先が必要であり、雇用が必要であり、そして、地方固有の主要な雇用というのは第一次産業である、これが申し上げたいわけであります。ところが、農業は農業でそれどころではない深刻な問題を抱えているということを、今回、基本法の改正の前提として農水省から様々な御説明を受けております。
 さて、ここで大臣に質問させていただきます。
 農水省は、結構今回はっきりと、今後二十年で基幹的農業従事者が四分の一に減る、百二十万人が三十万人に減る、こんな推計を示されました。ほっておくとそうなるという意味なのか知りませんけれども、じゃ、どうすればいいのか。数的に三十万人でいいという意味ではもちろんないんでしょうね。どのぐらいの水準に基幹的農業従事者、これは個人農業者ですよね、これを持っていきたいのか、このお考えをお示しください。
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坂本哲志#28
○坂本国務大臣 我が国の農業人口、経営体数の約九六%は個人経営でございます。それから、経営体数が三万を超え、農地面積の約四分の一、そして販売金額の四割を担うまでになりました法人経営がございます。家族経営、個人経営と法人経営の組合せで我が国の農業経営体というのは成り立っているというふうに思います。
 こうした中で、農業者の数につきましては、個人経営体の農業者である基幹的農業従事者が、委員御指摘の百十六万人のところでございますが、現在の年齢構成から見て、今後二十年間で三十万人、四分の一にまで減少するおそれがあります。
 一方で、法人経営の役員や常雇いの方々は、基幹的農業従事者とは別に二十四万人いらっしゃいます。これは現在の百十六万人の中にはカウントされておりません。
 農林水産省といたしましては、次世代の農業者の確保に向けまして様々な資金メニューでの支援を行っていきたい。それから、機械、施設の導入の支援を行いたい。さらには、サポート体制の充実をします。そして、新規就農の受皿としても重要な法人経営の経営基盤強化など、あらゆる施策を講じていかなければならないというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、今国会で基本法改正案を成立させていただきましたならば、それを踏まえて次期基本計画を策定することというふうにしております。我が国の農業がこうした個人経営と法人経営の組合せで成り立っていることも念頭に置きながら、農業者の数を始めとする食料安全保障の確保の目標に関する数値の具体的な内容につきまして、基本計画の中で論議をしていくことというふうになります。
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重徳和彦#29
○重徳委員 法人のお話がございました。だけれども、法人だけで、今、これから、これまでもですけれども、激減していく農業者を賄うことというのは、これは事実上不可能だと思います。
 これまで二十年間で、法人に勤めている、雇われている農業者というのはせいぜい三、四万人ぐらいしか増えていないんですね。その間に数十万人の基幹的農業従事者が減ってまいりました。そして、これから百万人近く二十年間で基幹的農業従事者が減ると見込まれる中で、それを補う法人というのは、これはあり得ないと言うと批判的過ぎでしょうか、極めて困難ですよね。
 そこで、この後の話題としては、個人事業者たる基幹的農業従事者をどういうふうに補っていくかということでありますが、その前提として、通告でいうと二番、三番なんですけれども、農水省に、新規就農者を確保するために、私は先ほど申し上げたとおり都会の方々を地方に誘導するといいましょうか受け入れるということが必要だと思うんですが、どの年齢層とかどの職業層に重点を置いて支援しているのかということと、特に都市部のサラリーマンの農業への転職に特化した、転職というのは大変だと思うんですよ、会社から会社に移るのもいろいろなことを考えなきゃいけません。それを全く異なる農業に転職する、ここに特化した仕組み、取組があるのかどうかについてお尋ねします。
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