国土交通委員会

2024-05-14 参議院 全127発言

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会議録情報#0
令和六年五月十四日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月九日
    辞任         補欠選任
     上野 通子君     永井  学君
     山本佐知子君     中西 祐介君
     嘉田由紀子君     清水 貴之君
 五月十日
    辞任         補欠選任
     中西 祐介君     山本佐知子君
     清水 貴之君     嘉田由紀子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         青木  愛君
    理 事
                青木 一彦君
                吉井  章君
                森屋  隆君
                塩田 博昭君
                青島 健太君
    委 員
                石井 浩郎君
                江島  潔君
                こやり隆史君
                鶴保 庸介君
                堂故  茂君
                豊田 俊郎君
                永井  学君
                長谷川 岳君
                宮本 周司君
                山本佐知子君
                小沼  巧君
                三上 えり君
                河野 義博君
                平木 大作君
                嘉田由紀子君
                藤巻 健史君
                浜口  誠君
                吉良よし子君
                木村 英子君
   国務大臣
       国土交通大臣   斉藤 鉄夫君
   副大臣
       国土交通副大臣  國場幸之助君
       国土交通副大臣  堂故  茂君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       こやり隆史君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        清野 和彦君
   政府参考人
       総務省大臣官房
       地域力創造審議
       官        山越 伸子君
       国土交通省大臣
       官房上下水道審
       議官       松原  誠君
       国土交通省国土
       政策局長     黒田 昌義君
       国土交通省道路
       局長       丹羽 克彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○広域的地域活性化のための基盤整備に関する法
 律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院
 送付)
    ─────────────
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青木愛#1
○委員長(青木愛君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、上野通子君が委員を辞任され、その補欠として永井学君が選任されました。
    ─────────────
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青木愛#2
○委員長(青木愛君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省国土政策局長黒田昌義君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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青木愛#3
○委員長(青木愛君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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青木愛#4
○委員長(青木愛君) 広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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吉井章#5
○吉井章君 おはようございます。自民党、吉井でございます。お願いいたします。
 今回の法改正ということで、昨年、新しい国土形成計画ができた中で、地方の人口減、そしてまた流出の流れを変えて、地方への人の流れを創出していくと、また、地域の活力を高めるということで、二地域居住制度を、二地域居住を制度として位置付けて、市町村による環境整備等の取組を支援するためということで仕組みをつくるということであります。
 改正案では、二地域居住等についてを特定居住とした上でということでありますけれども、そこでですけれども、本法案における特定居住の定義、そしてその考え方についてまずお聞かせください。
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黒田昌義#6
○政府参考人(黒田昌義君) お答えいたします。
 本法案では、多地域居住も含めました二地域居住等を制度的に位置付ける観点から、法律上、特定居住という名称で、当該地域外に住所を有する者が定期的な滞在のため当該地域内に居所を定めることと定義をしておるところでございます。
 この特定居住の定期的な滞在につきましては、地域の実情に応じて求める地域活性化に資する二地域居住者像も多様であることから、頻度や期間を国において一律に判断することはできませんけれども、例えば単なる観光のような一日二日の短期的かつ単発的な滞在などは定期的な滞在には該当しないものと考えているところでございます。
 また、居所につきましては、その場所とその人との生活の結び付きが一定以上あるものということを指しておりまして、住居のほかホテルであるとか旅館に居住している状態も含まれるというふうに考えておるところでございます。
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吉井章#7
○吉井章君 余り厳しく設定していないということであるというふうに思いますし、かなり幅広になっているというふうに思います。
 若者のニーズについてもしっかり把握していただいているというふうに聞いていますし、しっかりとそのニーズに応えると。また、逆に、人口減の地域、その実情に合わせてということで、まずは始めて、そして進みながらということであるというふうに思っておりますし、しっかりと取り組んでいただきたいなというふうに思っております。
 次に、二地域間での住民票、そしてまた納税等についてということであります。
 今回の法案、コロナを経て高まりつつある新しい暮らし方、そしてまた働き方、個人の多様なライフスタイルの実現とそのニーズに応えるためということでありますけれども、子育て世帯、そしてまた若者世代ですね、そういったところにしっかりとターゲットを据えてということであるというふうに思っております。
 国土審議会専門委員会において、中長期的な観点から検討すべき課題という部分において、二地域間の個人の交通費、また住民票、そして納税、そしてまた、子供がいる世帯について、例えば保育園そして学校という部分についての問題点もあろうかというふうに思っております。その部分において、本法案において措置した内容との関係、その辺り、いかがですか。
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黒田昌義#8
○政府参考人(黒田昌義君) お答えいたします。
 本法案の検討に当たりまして、国土審議会に専門委員会を設けさせていただきました。その専門委員会では、コロナ禍を経たUIJターンを含めた若者、子育て世帯の二地域居住へのニーズの高まりを踏まえまして、二地域居住の促進が必要とされるとともに、その際のハードルといたしまして、住まい、仕事を中心とするなりわい、またコミュニティーが挙げられたところでございます。
 その解決のためには、官民連携の下、市町村による地域実情を踏まえました二地域居住者を受け入れるための居住環境の整備などにつきまして、関係するソフト、ハードの施策をパッケージで支援するための制度を創設する必要があるということから本法案を提出させていただいたものでございます。
 今御指摘がございました専門委員会で中長期的な観点から検討すべき課題とされた事項、交通費の話であるとか住民票、納税等の課題、また、中長期的な課題ではございませんが、当面の課題としましては保育園であるとかこの教育の課題、こうしたことも含めまして、この法施行の状況、又は既にある制度のこの施行状況、そうしたことをしっかりと踏まえながら、本制度を活用して二地域居住の促進を図る市町村、また二地域居住者の意見を踏まえまして、関係省庁としっかり連携して、総合的に検討、また推進してまいりたいというふうに考えております。
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吉井章#9
○吉井章君 様々問題点はあると思いますけれども、進みながら、さっきも言いましたけれども、前へ進めていただきたいし、その地域の活性化というのも当然ありますし、一方で、やはり住んでいただく方に対してのインセンティブといいますか、何かやっぱり分かりやすい形を出していけばもっともっと来やすい状況になっていくんじゃないかなというふうに思いますし、よろしくお願いしたいと思います。
 次、続きまして、更なる地域活性化に向けた方策ということですけれども、活性化を実現するためには、もちろん居住される方が御自身でお店をやったり、テレビでもよく最近紹介されていますけれども、起業される方もおられますし、また、お仕事がリモートでできる方、電話だけでもできる方といろいろあると思うんですけれども、基本的にはやっぱり地域に仕事があればというふうに思います。
 本法案では二地域居住等の促進を通じて地域の活性化を図ることとしておりますが、この仕事の確保や新しい働き方の点も含めて具体的にどのような対応を行っていくのか、お答えください。
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黒田昌義#10
○政府参考人(黒田昌義君) お答えいたします。
 二地域居住者の仕事の確保であるとか新しい働き方への対応に当たりましては、地域外にこのニーズを踏まえました、地域側のニーズを踏まえました二地域居住者と地域企業とのマッチングであるとかテレワーク環境の整備、またコワーキングスペースにおける新たなビジネスの創出等が重要になるというふうに考えております。
 このため、本法案の下、特定居住促進計画、これは市町村が作成をいたしますが、この計画に位置付けられましたコワーキングスペースであるとかテレワーク施設の整備を支援するということとともに、二地域居住促進に関する活動を行いますNPO法人、また民間企業等を特定居住支援法人として市町村が指定する制度を創設をいたしまして、同法人が地域の企業と二地域居住者との仕事のマッチングを図ると、こうしたことを準備させていただいているところでございます。
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吉井章#11
○吉井章君 さきにも言いましたけれども、居住される方が御自身でお店をされる方もおられますし、一方で、しっかりと、今も言っていただきましたけれども、仕事が確保できれば住み続けていただけるということにもつながっていくと思いますし、また、少し角度は違うかもしれませんけれども、この地域活性化をやろうと思いますと、やっぱりその地域の自治体、小さな自治体、出張所、そういったところが一生懸命頑張ってもらわなあかんということもあります。そういった意味においては、その出張所等なりパワーアップしてもらわなあきませんし、ある意味職員を増やしていかなければならないというふうに思います。
 逆に言えば、今よく言われるのは、我々の地域でもそうなんですけれども、お父さん、お母さんが、子供が大都市に大学へ行きますと、で、今度就職されるときに、帰ってきて公務員になるとかじゃなくて、いや、帰ってきたらなかなか食べていけないから、子供育てていけないから、そのまま大都市で就職してくれた方がいいとかね、そんなふうにおっしゃる親御さんもおられるのが事実です。
 でも、やっぱりこういった形で、地域活性化、そしてまた職員、公務員の皆さんが増えていくということであれば、また昔のように帰ってこられて地域で就職されるということにもなっていく、つながっていくというふうに思いますし、ある意味、何というんですかね、一石二鳥といいますかね、そういった形もいろいろと考えていただきながら前へ進めていただきたいなというふうに思います。
 続きまして、都道府県の条例等との政策の融合促進についてということであります。
 私の地元の京都では、府が移住促進に関する条例、二年前に改正して、農山漁村だけではなく、人口が一定程度集積している地域も含めて府の指定を可能とするなど、新しい暮らし、また働き方に対応する制度を取り組んでいます。府が指定する移住促進特別区域における各種の支援措置も併せて拡充しているところであります。
 このように、二地域居住促進の本法案についても、都道府県がしっかり連携し、各市町村の支援を後押しするようにすることで、広域的な政策、また地域的な政策、双方の観点から促進施策により厚みが出ると考えますが、この辺り、いかがでしょうか。
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黒田昌義#12
○政府参考人(黒田昌義君) お答えいたします。
 二地域居住を促進するためには、広域的な観点からの地域活性化策を担う都道府県の取組と二地域居住者の住まいなどに関する市町村の取組、これがしっかりと連携していることが効果的であることから、今回の制度ではそのような取組を支援することとしております。私ども、検討に当たりましては、京都府のこの条例も十分参考にさせていただいたところでございます。
 具体的には、市町村が整備する二地域居住に係る拠点施設へのインフラ整備を都道府県が行うことで広域からの二地域居住者の往来を促進することができること、また、都道府県と市町村をメンバーとする特定居住促進協議会におきまして都道府県が市町村間の連携を調整することなど、都道府県がしっかりとコミットし、各市町村の支援を後押しする仕組みを創設しているところでございます。
 このように、本法案では、都道府県の広域的な政策と市町村の地域的な政策の双方が連携した取組を支援することで、二地域居住者のより効果的な促進を図ってまいりたいと、かように考えるところでございます。
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吉井章#13
○吉井章君 ありがとうございます。
 先ほどと似たような話になりますけれども、やっぱりその地域、小さな自治体で小さな出張所というのがあって、なかなか取り組むときにしんどい部分とかいうのがあると思いますし、やっぱり、都道府県も含めてですけれども、国も都道府県任せにすることなくサポートしていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 最後にですけれども、空き家改修に向けてということであります。
 先日、全国の空き家総数九百万戸に達したということであります。空き家数の推移を見ますと、この三十年で約二倍になったということであります。地元京都でも空き家対策、非常に喫緊の課題でありまして、いろんな形でやっていますけれども、なかなか厳しい状況であります。このままではますます空き家が増えていってしまうということも懸念しています。
 今回の法案、全国各地の空き家対策にも資するものであるというふうに思いますけれども、この辺りについて、大臣の見解をお伺いします。
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斉藤鉄夫#14
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 二地域居住を促進するに当たりましては、不足している二地域居住者向けの住宅をどのように確保するのか、これ大きな問題です。また、二地域居住者向けの交流施設などをどう整備するのかということが非常に重要であると認識しております。
 このため、この法案に、本法案に基づき二地域居住を促進するための空き家の活用に積極的に取り組む事業につきましては、例えば空き家を改修したお試し居住施設の整備など、本法案に基づいて空き家を整備する場合には、空き家対策に係る補助制度において重点的に支援を行うこととしております。あわせて、本法案で創設した建築関係法令の特例によりまして、空き家等を活用した二地域居住者向けの交流カフェやコワーキングスペースなどの整備を促進することとしております。
 このほか、地元の不動産業者などが本法案に基づく特定居住支援法人として指定を受けることになりますけれども、この受けることによりまして、二地域居住希望者向けの住まいの相談への対応や、二地域居住希望者と空き家の貸主とのマッチングがより円滑に進むものと考えております。
 このような施策を通じまして、空き家の利活用が進むことによって、地域における空き家対策にも大いに資するものであると、このように考えております。
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吉井章#15
○吉井章君 ありがとうございます。
 二地域居住がもたらす効果というのは、やはり地域を支える人材の確保そして育成、そして地域内経済促進、そしてまた地域コミュニティーの再構築、地方への移住促進、起爆剤として期待しております。
 また、人生一度、一つの場所にとらわれず、豊かに過ごす選択肢が一人一人の国民にとってもすばらしいものがあるというふうに考えております。仮に人口が思ったより増えなくても、やっぱりその地域の基盤整備もやっていけるというふうに思いますし、私自身は非常に期待しております。
 ただ、やはり詰めていかなければならないところたくさんあるというふうに思っておりますし、その辺りしっかり考えていただいて、前向きに取り組んでいただきたいと思います。
 終わります。
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三上えり#16
○三上えり君 立憲民主・社民の三上えりです。
 今日は、広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律の一部を改正する法律案について質疑をいたします。
 先月二十四日、人口戦略会議が地方自治体持続可能性分析レポートを発表いたしました。地方消滅という本当にショッキングな発表ですけれども、これおよそ十年前に初めて出されたということは皆様の御記憶にも新しいかと思います。今回、この中で、消滅可能性自治体が全体千七百二十九のうち七百四十四もあるということです。
 私の地元広島を含む中国地方は、中国地方全体の三三%、三十六市町が消滅可能性自治体になるとの指摘でございました。斉藤大臣、よろしくお願いいたします。
 さらに、全ての自治体がその可能性があるという、全ての自治体がその可能性があるという発表もありましたので、皆様それぞれの地元のことを深く思われたのではないかと思われます。これはまさに、人口減少が自治体だけではなく日本全体に影を落としているということだと考えます。
 大臣は、この受け止めをどのようにお考えでしょうか。
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斉藤鉄夫#17
○国務大臣(斉藤鉄夫君) この人口戦略会議の報告書、大変衝撃を持って受け止めました。
 人口減少に関しましては、今回の場合は人口戦略会議、民間の有識者の報告書でございますが、国としても二〇五〇年には現在の居住地域の約二割が無居住化すると試算しておりまして、東京一極集中の傾向と相まって、特に地方の生活、経済の存立そのものが脅かされ、我が国全体の更なる人口減少にもつながることを懸念しております。
 こうした課題認識を踏まえまして、昨年七月に第三次、新たな第三次国土形成計画を作ったわけでございまして、新時代に地域力をつなぐ国土を掲げ、地方への人の流れを創出、拡大することとしております。その実現に向けた取組の一環として、今日御審議いただいております二地域居住促進のための法案を提出させていただきました。まさに、その同じ危機感からこの法案を提出させていただいたということでございます。
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三上えり#18
○三上えり君 ただ、このレポートの中でも、人口減が比較的にとどまっている自治体があることということも発表されています。
 こういったとどまっている自治体について、しっかり研究するということも極めて重要であると思いますけれども、いかがでしょうか。
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斉藤鉄夫#19
○国務大臣(斉藤鉄夫君) この報告書の中では、自立持続可能性自治体という表現でございます。この自立持続可能性自治体とは、将来的に若年女性人口の自然減、社会減の両方が低い水準にとどまっている自治体と、このようにされております。昨年策定いたしました国土形成計画におきましても、若年世代、特に若い女性の多様な価値観を受け入れ、教育・就業環境の整備等を通じて女性の流出に歯止めを掛けることが人口減少の流れを変え、地域生活圏を形成する上で重要な視点であると指摘されております。
 今回の法案は、若者、子育て世帯を中心とする地方への関心の高まりなどを背景といたしまして、二地域居住を通じて、継続的に地域と関わる関係人口の増加により地域の活性化を図るものでございます。この施行に当たりましては、各自治体の取組も参考にしながら、地方における人口減少と地域づくりの課題解決に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
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三上えり#20
○三上えり君 おっしゃるように、若い女性がとどまりたい、ここに住みたい、暮らしたいというような町づくり、本当に大切だと思います。
 斉藤大臣のこの趣旨説明に、地方部を中心として、人口減少が著しく進行している地域において居住者の生活環境が持続不可能となるおそれが高まる中、このような地域の活性化を図るためには、地方への人の流れを創出、拡大することが必要ですとはっきりおっしゃられました。
 このような地域の活性化を図るために、二つの地域に居住、つまり二地域居住への促進を推進しようというものなんですけれども、この二地域居住の定義についてしっかりと伺いたいと思います。
 国交省では二地域居住を、主な生活拠点とは別の特定の地域に生活拠点を設ける暮らし方という表現をされています。二地域居住、かつてはこれは半定住、半定住という言葉が使われておりました。平成十六年、二十年前なんですけれども、そこで二地域居住に変更されました。
 済みません、今、日本国民にどれだけアンケートをして二地域居住の認識が周知されているかというところは疑問なんですけれども、私も正直聞いたことはあるぐらいだったんですね。まあここも問題なんですけれども、当時、定年間近又は定年後の週末田舎暮らし、別荘暮らしといったイメージが強くございました。これが今、二地域居住に変更されたということであります。いわゆる生活に余裕があるというか、今、物価高で、エネルギー価格も高騰して、一つの地域で暮らすのも大変なのに、これから二地域居住を進めるという、こういった法律の改正でございます。
 今回、この法律案で促進を図る二地域居住、どのようなコンセプトで、どういった意義があって、社会にどんな効果をもたらすのであるか、その背景事情、そして理由を併せて伺います。
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斉藤鉄夫#21
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 三上委員おっしゃるように、昔、国土交通省も半定住という言葉を使っておりました。
 半定住でイメージするのは、もう定年退職して、田舎に帰ってゆっくり暮らすと、こういうものですとか、先ほどおっしゃったように、週末だけ田舎に行って別荘暮らしをする、こういうイメージだったわけでございます。
 今回の二地域居住は、そういう意味でコンセプトは大きく異なります。コロナ禍を経て、住む場所に縛られない新たな暮らし方、働き方が浸透する中で、UIJターンを含めた若者、子育て世帯を中心に、二地域居住のニーズが若い世代を中心に高まっている、子育て世帯を中心に高まっているという背景を受けまして、地方への人の流れを生み、地域の担い手の確保や消費等の需要創出、新たなビジネスの関係人口の創出につながるなど、社会的意義を有するものでございます。そして、個人的には、多様なライフスタイルの実現を通じたウエルビーイングの向上、学びの機会の創出など、個人にとっても意義を有すると考えられるところでございます。
 これらを踏まえまして、今般、多くの地方公共団体から二地域居住について更なる促進策を講じるべきとの要望が寄せられていること、また、先ほど来申し上げておりますように、昨年の第三次国土形成計画における基本的な問題意識の中で、今回この法案を提出させていただいたところでございます。
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三上えり#22
○三上えり君 そうですね、おっしゃるように、そのコロナ禍というところが大きな今回の法改正につながっていると思うんですけれども、二十年前の平成十六年以降、その二地域居住の促進に向けて、これまで、この二十年間、政府はどのように取り組んでいらっしゃったのか、その経緯をお願いします。
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黒田昌義#23
○政府参考人(黒田昌義君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、この二十年前、半定住とかマルチハビテーションとか、そういう概念で、都市住民のこの地方への関心の高まり、ライフスタイルの多様化というのが前提となった概念でございましたけれども、そうした中で、平成二十年に策定をされました第一次国土形成計画と平成二十七年に策定をされました第二次国土形成計画、ここにおきまして二地域居住の促進というのが位置付けられまして、先進的な事例の調査、分析、これをその後行ってきたところでございます。
 その後、令和三年になりますけれども、全国二地域居住等促進協議会、これが立ち上げられまして、シンポジウムの開催、これは各自治体の方で構成をしていただいておりますけれども、シンポジウムの開催であるとか、国土交通省におきまして、自治体向けのガイドラインの作成、二地域居住者や二地域居住希望者向けのハンドブックの作成、こうしたものに取り組むことによりまして、二地域居住が進みやすくするような環境整備を行ってきたところでございます。
 こうした中で、昨年閣議決定されました第三次国土形成計画、まさに委員御指摘のとおり、コロナ禍という大きなそのエポックメーキングがある中で、この地方の危機的な状況、またコロナ禍を経た暮らし方、働き方の変化、若者世代を中心としたローカル志向の広がりということを踏まえまして、地方への人の流れの創出、拡大を図るため、関係人口の拡大、深化に向けた人、場、仕組みづくりを進めるべきということで、改めて、今回、二地域居住の促進というのが第三次国土形成計画にも位置付けられたところでございます。
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三上えり#24
○三上えり君 いろいろと、この二地域居住の大枠というか、メリット、デメリットというところもしっかりと示した上で国民に説明をする必要があると思います。
 本年一月に公表された総務省の住民基本台帳人口移動報告二〇二三年結果によりますと、二〇二三年の東京都の転入超過数、これ六万八千二百八十五人でした。前年に比べて約三万人増加して、二年連続増加となっています。東京一極集中、この取組は今までいろいろやっていらっしゃるんですけれども、まさにこの様相が浮き彫りになりました。
 国土交通省の資料では、二地域居住等の促進による地方への人の流れの創出、拡大によって東京一極集中の是正を図ると、これを説明しているんですけれども、二地域居住等は、移住とは異なって、都市部から地方部へのこれ転出は生じないんですよね。だから、住民票は動かさないと、ここははっきりしています。それがきちんとそのはっきりしている中で、でも、東京一極集中のこれ是正につながるというのが直接考えにくいと思います。
 伺いたいのは、国として改正案の先にある最終目的、最大目的というのが何か、東京一極集中、大都市集中の是正によって、自治体の消滅、人口減少に歯止めを掛けることにつながるのかどうかというところがなかなか不確かなんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
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斉藤鉄夫#25
○国務大臣(斉藤鉄夫君) この法案は、二地域居住を制度的に位置付けまして、また、いろいろな新たな仕組みを設けて地域の活性化を図るものでございます。ですので、直接東京一極集中を是正しますということを目的とはしておりませんが、新たな国土形成計画では、東京一極集中の是正に向けて、国土全体にわたって人口や諸機能が分散的に配置される国土構造の構築を目指し、地方への人の流れの創出、拡大を図るとともに、若者世代や女性に開かれた魅力的な地域づくりを推進するというふうに国土形成計画では規定されております。
 この二地域居住を促進することは、関係人口の拡大を通じた魅力的な地域づくりにとって有効な手段であると考えておりまして、本法案は結果的に東京一極集中の是正にも資すると、このように、東京一極集中とこの法案の関係という意味ではそのように位置付けております。
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三上えり#26
○三上えり君 それぞれの町の特徴、市でもですね、それぞれの町も一極集中じゃないように地方に人の流れを向かそうという、特に観光がないような地域だと本当にもう人が足を運ばなくなるというところもこの法案に期待が寄せられるものなんですけれども、改めて、二地域居住等の促進がこの東京一極集中の是正に寄与するという根拠、関係性について、具体的にお願いします。
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黒田昌義#27
○政府参考人(黒田昌義君) お答えいたします。
 この東京一極集中の原因をまず考えないといけないと思います。
 原因といたしまして挙げられますのが、若者世代、特に女性にとって魅力的な仕事の東京への集中であるとか、この修学、就職などによりまして地方から人口が流出しているということが指摘されているところでございます。
 昨年の国土形成計画の中では、大きな柱として、まずはこの東京一極集中の是正に向けまして、国土全体にわたって人口や諸機能が広域的に分散的に配置される国土構造の構築を目指すと、この国土構造の構築を目指すということをまず大きな柱として掲げております。それに加えまして、この地方をどうしていくのかということで、先ほど御答弁ございましたけども、地方への人の流れの創出、拡大を図って、若者世代や女性に開かれた魅力的な地域づくり、国土形成計画では地域生活圏という言葉を使っておりますけども、この国土構造の構築、分散的、広域的な構築と併せて魅力的な地域づくりということが大事だということを掲げているところでございます。
 そうした中で、やはり今回そのコロナ禍というような大きなことがございまして、大きく若者の暮らし方、働き方、また価値観も大きく変化をしてきた、ローカル志向の広がりということも見えてまいりましたので、そうした価値観や行動様式の変容が見え始めているここのタイミングで、若者、子育て世帯を主なターゲットに二地域居住を促進する、それが関係人口の創出、拡大を通じて、魅力的な地域づくりにとって有力な手段であるというふうに私どもとしては考えているところでございます。
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三上えり#28
○三上えり君 確認なんですが、何度も繰り返されていらっしゃるターゲットは、若者世代、そして女性というところが主なターゲットになるんでしょうか。
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黒田昌義#29
○政府参考人(黒田昌義君) お答えいたします。
 今回の法案の中で措置をされている支援策というのは、空き家の改修であるとか、またコワーキングスペースの整備、集まる場所の整備というようなこと、また、慣れない地域に入ったときに地域にちゃんと入り込めるかというようなコンシェルジュ的な機能の創設というようなことでございます。
 そうしたニーズがあるのは基本的にやはりUIJターンを考えている若者、子育て世帯、女性も含めてでございますが、そうした世帯を念頭に置いた支援策を講じさせていただいているということでございます。
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