国土交通委員会

2025-04-16 衆議院 全201発言

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会議録情報#0
令和七年四月十六日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 井上 貴博君
   理事 勝俣 孝明君 理事 加藤 鮎子君
   理事 中谷 真一君 理事 城井  崇君
   理事 神津たけし君 理事 森山 浩行君
   理事 奥下 剛光君 理事 西岡 秀子君
      石橋林太郎君    大西 洋平君
      梶山 弘志君    加藤 竜祥君
      金子 恭之君    岸 信千世君
      工藤 彰三君    国定 勇人君
      栗原  渉君    小寺 裕雄君
      小森 卓郎君    高見 康裕君
      田所 嘉徳君    谷  公一君
      土屋 品子君    西田 昭二君
      三反園 訓君    阿久津幸彦君
      尾辻かな子君    小宮山泰子君
      下条 みつ君    白石 洋一君
      津村 啓介君   長友よしひろ君
      伴野  豊君    松尾 明弘君
      松田  功君    馬淵 澄夫君
      阿部 弘樹君    井上 英孝君
      黒田 征樹君    徳安 淳子君
      臼木 秀剛君    鳩山紀一郎君
      赤羽 一嘉君    中川 康洋君
      たがや 亮君    堀川あきこ君
      福島 伸享君
    …………………………………
   国土交通大臣       中野 洋昌君
   財務副大臣        斎藤 洋明君
   国土交通副大臣      古川  康君
   外務大臣政務官      松本  尚君
   国土交通大臣政務官    高見 康裕君
   国土交通大臣政務官    国定 勇人君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           今井 裕一君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           高橋 秀誠君
   政府参考人
   (水産庁漁政部長)    河南  健君
   政府参考人
   (国土交通省海事局長)  宮武 宜史君
   政府参考人
   (国土交通省航空局長)  平岡 成哲君
   政府参考人
   (海上保安庁次長)    宮澤 康一君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房審議官) 伊藤 哲也君
   国土交通委員会専門員   國廣 勇人君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月十六日
 辞任         補欠選任
  大西 洋平君     栗原  渉君
  小森 卓郎君     岸 信千世君
  谷田川 元君     松尾 明弘君
  徳安 淳子君     黒田 征樹君
  古川 元久君     臼木 秀剛君
同日
 辞任         補欠選任
  岸 信千世君     小森 卓郎君
  栗原  渉君     大西 洋平君
  松尾 明弘君     谷田川 元君
  黒田 征樹君     徳安 淳子君
  臼木 秀剛君     古川 元久君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 船員法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五八号)
     ――――◇―――――
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井上貴博#1
○井上委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、船員法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付のとおり、国土交通省海事局長宮武宜史君外六名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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井上貴博#2
○井上委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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井上貴博#3
○井上委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。城井崇君。
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城井崇#4
○城井委員 立憲民主党の城井崇です。
 今回も、中野大臣、よろしくお願いをいたします。
 早速、質問に入ります。
 船員法ということであります。今回、閣議決定の遅延がございまして、この件について大臣に伺いたいと思います。
 船員法等の一部改正案につきましては、三月十四日の閣議決定を予定されておったという認識でございましたが、三月十一日に国土交通省から、改正内容の一部について、影響を受ける関係者への詳細な説明に時間を要している状況にあるため、閣議決定期限である三月十四日までに閣議付議を行うことは困難になりましたとの説明がありました。その後、三月二十五日に進捗状況について御説明があり、三月二十八日金曜日に閣議決定に至りました。
 船員法は、一九九五年の漁船員訓練、資格証明及び当直基準条約の国内実施を担保する役割を担っておりましたことから、同条約についても、三月十四日の閣議決定が延期をされ、三月二十八日に閣議決定に至ったということでございます。船員の現場だけでなく、関係各所に影響が及んだという指摘をいただいております。
 そこで、国土交通大臣に伺います。
 この船員法等の一部改正案の閣議付議が遅延することになった理由と今後の再発防止策について、大臣の認識を聞かせてください。
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中野洋昌#5
○中野国務大臣 城井委員にお答えを申し上げます。
 委員御指摘のとおり、本法案、閣議決定が遅延をするということがございました。本法案におきましては、船員の安全を確保するための実技講習の実施を一部の漁船にも義務づけるための規定を整備をするということとしております。この当該規定につきまして、関係者への説明に時間を要したということが、閣議決定が遅延をしたその理由でございます。
 今後、再発防止ということでございます。制度改正による影響を受ける関係者、我々も説明をしてきたつもりではあったんですけれども、しかし、やはり、こうした改正による影響を受ける関係者への丁寧な説明を徹底をするということかというふうに思っております。そのようなことを徹底をすることにより、このような事態を招かないように、しっかりと対応してまいりたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
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城井崇#6
○城井委員 しっかり引き締めて当たっていただきたいということを、改めてお願いしたいと思います。
 現場への説明に時間を要したということでございますが、そのほかに交通整理すべき対応があったのではないかというふうに推察をいたしております。
 そこに絡むところでお伺いします。例のSTCW―F条約についてであります。
 これまで我が国が、一般の船員訓練等を定めるSTCW条約、船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約でありますが、これに批准し、商船、漁船の区別なく同一の資格体系を構築して、国内法において漁船員に対して、STCW条約に準じた義務が課されてきました。国際的に見ても、漁船員の働く現場に対して高いレベルの義務が求められているというのが、船員の働く現場の受け止めです。
 その上で、この度、漁船員の訓練、資格証明の要件及び当直基準等を定めるSTCW―F条約に批准することで、義務が追加されることになります。このSTCW―F条約に批准した場合、外国人労働者が母国で取得した漁船の海技免状を我が国で活用することができるようになるということなんですが、船員の働く現場からは、漁船や漁船員の安全を確保することは必要、漁業の現状を踏まえると人材確保は必要。しかしであります、しかし、我が国の漁業の現場で求められる高い熟練度を有した漁船員として、外国人労働者を迎え入れることができるのかと懸念をする御意見が寄せられています。
 そこで、国土交通大臣に伺います。
 外国人労働者にも、我が国の漁船員と同じように、まずは、船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約、いわゆるSTCW条約に準じた義務を果たしていただき、その上で、漁船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約、STCW―F条約に準じた義務を追加して果たしていただくべきだと考えます。例えば、STCW―F条約に基づく義務だけで我が国における承認試験を受けていただくようでは十分ではないと考えます。大臣の考えを聞かせてください。
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中野洋昌#7
○中野国務大臣 お答えを申し上げます。
 委員の御指摘のとおり、現行の船舶職員及び小型船舶操縦者法におきましては、商船、漁船の区別なく、船舶職員には、商船の乗組員の資格等を定めたSTCW条約で求められている知識、能力を有するということを、海技免許の取得等を通じて求めているということでございます。
 これに加えまして、今回のSTCW―F条約の締結によりまして、改正法では、我が国の一定の漁船に船長又は航海士として乗り組む船舶職員には、海技試験とは別に、漁船特有の操船に関する知識、能力を、講習の受講を通じて習得をいただくということとしております。
 この結果、我が国の一定の漁船に船長又は航海士として乗り組む日本人の船舶職員には、委員御指摘のSTCW条約で求められているというものと、STCW―F条約で求められているものの両方の知識、能力を有することを求めることになるという制度でございます。
 委員が御指摘をいただきました、では、それでは、STCW―F条約に基づいて外国が発給した資格証明書を受有している外国人が、我が国の一定の漁船に船長又は航海士として乗り組む場合はどうなのであるかという御懸念だと思います。
 先ほどの説明しました考え方に基づきまして、そうした場合におきましても、STCW条約で求められているものと、STCW―F条約で求められているものとの両方の知識、能力を有するということを、これはしっかり求めてまいりたいというふうに考えております。
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城井崇#8
○城井委員 W条約とF条約と、両方クリアしてということを求める、こういう話でありますが、実際に、外国人労働者、外国人船員の皆様にどうやって担保をするのかというのは、大臣、この点は具体的にお話しいただけますか。
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中野洋昌#9
○中野国務大臣 具体的に、どういう形で承認する際の要件等を定めていくかということでございます。
 基本的な考え方は、先ほど説明をさせていただいたとおりでございます。STCW―F条約に基づいて外国が発給した資格証明書を受有している外国人について国土交通大臣が承認をする際の要件等につきましては、今後、詳細は、関係者の御意見を承りながら、しっかり検討してまいりたい、このように考えております。考え方としては、先ほど御説明したとおりでございます。
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城井崇#10
○城井委員 現場の安全等に関わる話でありますので、特に、他国の理解を得るのには手間暇、時間もかかると思いますので、そこは丁寧な対応を是非お願いしたいというふうに思います。
 続きまして、漁船員条約締約国証明書を受有する者の特例について大臣に伺います。
 船舶職員法第二十二条の三に関係する新設条文に、漁船員条約の締約国が発給した漁船員条約に適合する船舶の運航又は機関の運転に関する資格証明書を受有する者であって国土交通大臣の承認を受けたものは、第四条第一項の規定にかかわらず、船舶職員となることができるものとするとあります。
 機関に関する資格証明書を受有する者と条文に盛り込まれているのは、これまで、船長又は航海士に関する部分の改正であるとの説明と矛盾しているのではないか。検討会の最終取りまとめにおいても、機関部と無線部についてはW条約に基づく承認試験であるとして結論が得られているものであります。この点、大臣、認識をお聞かせください。
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中野洋昌#11
○中野国務大臣 お答えを申し上げます。
 機関に関する部分につきましての御質問をいただきました。
 STCW―F条約におきましては、他の締約国が発給した資格証明書を承認をするということで、自国の漁船の船舶職員になることを認めるという仕組みが設けられておりますが、条約の規定上は、甲板部、機関部等の部門による区別は設けられていないというのが条約の規定でございます。
 今般の法律改正案におきましても、STCW―F条約の当該規定の趣旨を踏まえまして、甲板部、機関部等の部門による区別なく、ほかの締約国が発給した資格証明書についての国土交通大臣の承認に関する規定を定めているというところでございます。
 しかし、じゃ、実際どういう運用をするかということにつきましては、これはSTCW―F条約国内法制化検討会の取りまとめ、委員が御指摘いただいた取りまとめもございますので、これを踏まえまして、今後、関係者の御意見を伺いながら検討してまいりたい、このように考えております。
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城井崇#12
○城井委員 大臣、今の検討会の最終取りまとめの結論は重要だと思っていますが、確認です。
 機関部と無線部についてはW条約に基づく承認試験である、この結論の方向で取り扱っていただくという確認をこの場でしたいんですが、いかがでしょうか。
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中野洋昌#13
○中野国務大臣 運用に関する制度設計につきまして、今後、関係者の御意見を伺いながら検討してまいりますということを答弁をさせていただきました。ここは、先ほど申し上げたとおり、STCW―F条約の国内法制化検討会の取りまとめを踏まえるということでございますので、これは慎重に対応を当然してまいりたい、このように考えております。
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城井崇#14
○城井委員 踏まえての慎重対応という答弁でありました。しっかり、ここは引き締めて当たっていただきたいということをお願いしておきたいと思います。
 続きまして、船員に対する教育訓練について大臣に伺います。
 今回の改正案では、船舶所有者に雇入契約をした船員に対する生存技術訓練、消火訓練、応急手当てなどの実施を義務づけています。特に、遠洋区域、近海区域、沿海区域を航行する船舶に船長等として乗り組む特定雇入契約を締結した船員に対しては、生存技術や消火技術を習得するため、それぞれ、登録機関が実施する実技講習を受けさせることになっています。
 そこで、大臣に伺います。
 この教育訓練の費用負担につきまして、特定雇入契約を締結した船員に対する生存訓練及び消火訓練は、それぞれ、登録生存講習機関及び登録消火講習機関において、五年ごとに、実技の講習の受講料は一回十二万円程度という説明を聞いておりますが、この五年に一回、二種類の実技講習の受講料、漁船員が負担する場合であっても会社が負担する場合であっても、相当の負担となると考えます。この受講料の負担を軽減すべきだと考えますが、大臣の考えを聞かせてください。
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中野洋昌#15
○中野国務大臣 実技講習の費用等についての御指摘をいただきました。
 実技講習は、非常時に船員の安全を確保するために必要となる基本的な知識や技術を習得するための重要な訓練でございます。STCW―F条約への締結に際しまして、一定の漁船員に義務づけられるというものでございます。
 一方、この実技講習の費用などについては、委員からも一回十二万円程度は非常に負担だという御指摘がございましたが、一部の漁業関係団体から、この受講費用が一人当たり十二万円から十六万円程度ということになるのであれば非常に負担感が大きいといったような懸念の声をいただいたところでございます。
 このため、国土交通省としましては、水産庁や水産関係団体と連携をしながら、漁船の基地港の周辺基地で低廉に、より低い価格というか、低廉に実技講習を実施できる体制を整備するための方策について、現在、検討を進めているところでございます。
 漁船員につきまして、費用の点も含め、実技講習を受けやすい環境整備というのをしっかり図ってまいりたいというふうに考えております。
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城井崇#16
○城井委員 船員の現場によりますと、汽船は終身雇用が多い、訓練を受けたら会社に戻るということでありました。漁船の場合は業界にとどまるというふうに聞きました。船に愛着を持つが、会社に愛着を持つ者は少ないという、そんな言葉も聞こえてきたところであります。
 ですので、今ほどの検討のところでも、会社が負担する場合と、そして、個人が負担するか、あるいは会社が負担したいと考えるかどうか、こうした点をしっかり踏まえた整理をいただくことをお願いしておきたいというふうに思います。
 次に、実技講習の受講のために、登録講習機関の機関数について聞きたいと思いますが、船員の現場からの御意見では、訓練は必要だ、しかし、訓練機関が、現場からのお声では十二か所という数字でございましたが、これでは少ないという声です。政府の説明では、現時点で登録が見込まれる機関は約十機関とのこと。実技講習の受講のために、登録講習機関の数が、これが十分か。増やすべきではないかと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
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中野洋昌#17
○中野国務大臣 登録講習機関の機関数についても御指摘をいただきました。
 実技講習は、STCW条約に基づきまして、今既に商船を対象に行われておりまして、受講ができる訓練機関の数は、現在、全国で十四機関でございます。このほか、船舶の所有者や水産高校なども自ら訓練機関となりまして、雇用船員に対して実施をするものが五機関、五つございます。
 これら訓練機関におきましては、年々、定員等の拡大が行われまして、現在、受講会場は全国で三十二か所に広がっておりまして、そういう意味で、全体の定員という意味では、一定の量は確保されているのかなと思っております。
 他方で、船員がやはり、下船して、船から降りた際のタイミングでタイムリーに受講できる環境が望ましい、あるいは、受講会場の多くが今、西日本の方に所在をしているということで、漁船の基地港が集まるのは東日本でございますので、この辺に、こちらは少ないという等のことから、更なる訓練機会の拡充を図っていく必要があるというふうに私も考えております。
 このため、国土交通省としましては、漁船の基地港の周辺地域における講習の実施体制の整備を支援をしていくほか、既存の民間の訓練機関に対しましても、受講会場の拡大等について働きかけを図ってまいりたいと考えております。
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城井崇#18
○城井委員 大臣からも拡充の必要性について言及をいただきました。是非、現場の声をしっかり聞いていただきながら、取り組んでいただくことをお願いしたいというふうに思います。
 続きまして、海技人材の養成ルートの強化について伺いたいと思います。
 船員不足への対応で、今回の改正案では、安定的な船員の確保、育成のため、内航船員への新規就業者数の増加、二〇二三年で七百六十一名だったところを、二〇三〇年に九百名という目標、効果が掲げられております。
 しかし、個別の取組の目標が明確ではありません。個別の取組目標もしっかり示した上で、政府全体で安定的な船員の確保と育成に取り組むべきだと考えています。
 そこで、海技人材の養成ルートの強化について大臣に伺います。
 まず、一般大学の卒業生に対応する養成ルートの強化では、海技教育機構海技大、三級、一般大卒の拡大は、具体的にどの程度拡大するのか。
 水産高校との連携強化、これは四級、五級という想定ですが、具体的に何名程度、入学志願者の拡大を行うのか。
 陸上からの転職者等を念頭に置いた養成ルートの強化では、五級海技士養成の拡大策の検討、そして、六級海技士短期養成課程による養成数の拡大、こうしたものがありますが、この具体的な数値目標はどうか。
 この海技人材の養成ルートの強化における個別の具体的な数値目標について、大臣からお答えください。
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中野洋昌#19
○中野国務大臣 数値目標についての御質問でございます。
 今後の海技人材の確保の在り方に関しましては、官民一体となって検討をするということで、昨年四月に設置をしました、海技人材の確保のあり方に関する検討会におきまして、五つの方向性に沿って対策を講じていくことが必要であるという中間取りまとめを、昨年十二月に公表させていただきました。
 その中で、五つの方向性の一つとして、委員御指摘いただきました、海技人材の養成ルートの強化を掲げさせていただきました。今後の少子化等を見据えまして、御指摘のとおり、一般大学の卒業生に対応する養成ルートの強化、これは三級。そして、水産高校との連携強化、四級、五級。陸上からの転職者等を念頭に置いた養成ルートの強化、五級、六級という、これらの対応策が示されたところでございます。
 個別の目標はどうかという御質問であったのですけれども、これらの対策についての各級の個別の具体的な数値目標というのは設定をしていないんですけれども、本法案に係る目標としましては、内航船員への新規就業者数を、二〇二三年の七百六十一名から二〇三〇年に九百名に増加をさせるということを掲げております。この目標の実現を含めまして、着実に養成ルートの強化に取り組んでまいりたいと考えております。
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城井崇#20
○城井委員 それぞれ、目標、数、頑張りましょうでは間に合わないのではないかという危機感から今の質問を申し上げたところであります。
 特に、船員養成教育機関の維持、定員拡大については、今、船員の現場からは、海技教育機構の大幅な運営費交付金の削減によって船員養成員数増加を図れないという御意見が届いているところであります。いわゆる身を切る改革というのが念頭にあったようでありますが、逆効果が過ぎるという状況になっているということを指摘しておきたいというふうに思っています。
 特に、この大幅な運営費交付金の削減は、船員養成員数の増員を図れないだけではなく、大型練習船教育へ及ぼす影響も大きい。新たな技術等への対応を図る船員教育への取組を阻害しているというのが、船員の現場の声です。
 大臣、ここは強いリーダーシップの下で、練習船、学校施設の拡充や教員の確保など、具体的な施策を講じるための予算措置、定員拡大、やるべきだというふうに考えます。特に、他省庁、文部科学省所管の商船系の大学や商船系高専を始めとした船員養成教育機関の入学定員の拡大、維持に向けた予算の確保などについても、強く大臣から働きかけていくべきであります。
 この海技教育機構の運営費交付金の増額を始めとした船員養成教育機関の維持、定員拡大のための取組、大臣、ここはやるということで是非おっしゃっていただきたいと思いますが、お考えを聞かせてください。
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中野洋昌#21
○中野国務大臣 お答え申し上げます。
 我が国の船員養成の中核を担う海技教育機構の予算につきましては、令和七年度の当初予算で約六十四億円を確保したところでありますが、これは引き続き、必要な予算の確保に努めてまいりたいと思います。
 また、海技教育機構の入学定員につきましては、今、段階的に拡大を図っているところでありまして、令和六年には四百五名まで拡大をしたところでございます。
 入学定員の更なる拡大につきましては、御指摘のように、学校の施設や練習船の収容人数等、受入れ側の制約要因がある中で、これはどういった工夫ができるのかということも含めて、業界関係者の意見を聞きながら、しっかり検討してまいりたいと考えております。
 昨年十二月の、海技人材の確保のあり方に関する検討会におきましては、一般大学の卒業生や陸上からの転職者に対応した養成ルートの強化等の取組が必要である旨の取りまとめをいただいたところであります。
 国土交通省として、中間取りまとめに沿って、海技教育機構の養成基盤の強化を図ってまいります。また、先ほど述べた養成ルートの強化を進めるとともに、委員の御指摘の既存の養成ルート、商船系の大学、高専、水産高校、これを所管する文部科学省とも緊密に連携をしながら、船員の安定的な確保、育成につなげてまいりたい、このように考えております。
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城井崇#22
○城井委員 大臣、海技教育機構の運営費交付金の増額、来年度に向けて取り組むということ、決意を述べていただけますか。
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中野洋昌#23
○中野国務大臣 海技教育機構の予算につきましては、引き続き必要な予算の確保をしっかり努めてまいりたいということは先ほども述べさせていただきました。
 当然、我々も、この中間取りまとめをまとめさせていただきましたので、海技教育機構の養成基盤の強化というのはしっかり図ってまいりたいと思いますので、委員の御指摘もしっかり受け止めまして、しっかり必要な予算の確保に努めてまいりたいと考えております。
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城井崇#24
○城井委員 実際のところ、今ほど申しました運営費交付金は、二〇〇一年に百五億円ありましたが、長期にわたる削減が続いて、二〇二四年度には約六十五億円、二〇二五年、今年度は六十四億円ということで、事業運営に支障を来している状況が現にあるということを是非大臣にもかみしめていただいて、来年度の増額に向けた取組をお願い申し上げまして、時間が参りました、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
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井上貴博#25
○井上委員長 次に、白石洋一君。
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白石洋一#26
○白石委員 立憲民主党、白石洋一です。
 まず、船員法の前に、愛媛県来島海峡西側で、海難事故が過去ありました。二〇二一年五月に三人が死亡、そして、二〇二三年には一人が死亡、一人がいまだ行方不明ということで、その後、その原因究明そして対策として、昨年の七月に、この来島海峡の西側の航行ルールを変更した、新ルールを適用した。
 それからもう一年たっているわけですけれども、ここまでの新ルール適用の状況について、お聞かせください。
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宮澤康一#27
○宮澤政府参考人 お答え申し上げます。
 先生先ほどおっしゃられました、来島海峡航路西側において発生した衝突海難を受けて、海上保安庁では、この海域に海上交通安全法に基づく経路を指定し、令和六年七月一日より運用しております。
 この来島海峡航路西側の経路指定については、運用開始前より海域利用者に対し周知活動を行うとともに、実際に当該海域を航行する船舶に対しては、海上交通センターから情報提供を行っております。その結果として、経路指定の遵守率は、ほぼ一〇〇%と高い水準となっております。
 また、経路指定後、来島海峡航路西側入口付近では同種の事故は発生をしておらず、経路指定の効果があるものと考えております。
 海上保安庁では、経路指定の効果を検証するため、当該海域の利用者に対するヒアリングなどを実施しており、例えば、西口付近の混雑がなくなり通りやすくなった、西口に向かう外国船のショートカットがなくなり安心できる、西口の出入りがしやすくなったといった肯定的な意見をいただいているところでございます。
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白石洋一#28
○白石委員 遵守率はほぼ一〇〇%ということで、これによって事故が防げているのかどうか。ただ船長が気をつけて航行しているのにすぎないのかもしれない。ここを、ルールを変えたことによって事故が今のところないのかどうか。そこはやはりこれからも検証していく必要があると思うんですね。
 昨年七月に変更しました。もうそろそろ一年がたつ。一つの節目でもありますから、これで本当によかったのか、特に、現場の声、船長、パイロット、水先案内人の声をしっかり聞いて、このルールだから今までのところ事故がなく済んでいるのか、それともまだほかにも打ち手があるのではないか、こういったところをヒアリングの上、公式に検証をしていくべきじゃないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
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宮澤康一#29
○宮澤政府参考人 お答え申し上げます。
 ヒアリングというお話でありまして、先ほど、ヒアリングの結果の事例もちょっと触れさせていただきましたが、この対象となるのは、先ほどおっしゃられましたとおり、フェリーの船長であるとか、水先案内人であるとか、こういった方々からの意見ということを聞いた結果でございます。
 今後でございますけれども、先ほど申し上げましたような状況も踏まえつつ、今後も、審議会の方、交通政策審議会において検証を行っていく、そのほかに、先ほど申し上げましたような海域利用者の御意見等も踏まえながら、引き続き、来島海峡の安全確保に努めてまいりたいと思っております。
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