東日本大震災復興・防災・災害対策に関する特別委員会

2025-04-22 衆議院 全125発言

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会議録情報#0
令和七年四月二十二日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 金子 恭之君
   理事 古賀  篤君 理事 土屋 品子君
   理事 平沼正二郎君 理事 小熊 慎司君
   理事 近藤 和也君 理事 森山 浩行君
   理事 林  佑美君 理事 田中  健君
      五十嵐 清君    尾崎 正直君
      鬼木  誠君    梶山 弘志君
      工藤 彰三君    小寺 裕雄君
      後藤 茂之君    小森 卓郎君
      田畑 裕明君    西田 昭二君
      根本 幸典君    松本 洋平君
      簗  和生君    阿久津幸彦君
      岡島 一正君    金子 恵美君
      小宮山泰子君    齋藤 裕喜君
      高橋  永君    竹内 千春君
      西川 将人君    馬場 雄基君
      柳沢  剛君    市村浩一郎君
      杉本 和巳君    菊池大二郎君
      鳩山紀一郎君    中川 宏昌君
      西園 勝秀君    福重 隆浩君
      櫛渕 万里君    堀川あきこ君
      北神 圭朗君
    …………………………………
   国務大臣
   (復興大臣)       伊藤 忠彦君
   国務大臣
   (防災担当)       坂井  学君
   国務大臣
   (防災庁設置準備担当)  赤澤 亮正君
   内閣府副大臣       鳩山 二郎君
   政府参考人
   (内閣官房国土強靱化推進室次長)         丹羽 克彦君
   政府参考人
   (内閣官房防災庁設置準備室次長)
   (内閣府政策統括官)   高橋 謙司君
   政府参考人
   (復興庁統括官)     山野  謙君
   政府参考人
   (復興庁統括官)     桜町 道雄君
   政府参考人
   (復興庁統括官付審議官) 牛尾 則文君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房福島復興推進政策統括調整官) 川合  現君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      久米  孝君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           横山 征成君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房技術審議官)         服部 卓也君
   政府参考人
   (国土交通省道路局長)  山本  巧君
   衆議院調査局第三特別調査室長           南  圭次君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月二十二日
 辞任         補欠選任
  小森 卓郎君     五十嵐 清君
  梅谷  守君     高橋  永君
  福田 昭夫君     西川 将人君
  中川 宏昌君     福重 隆浩君
同日
 辞任         補欠選任
  五十嵐 清君     小森 卓郎君
  高橋  永君     梅谷  守君
  西川 将人君     福田 昭夫君
  福重 隆浩君     中川 宏昌君
同日
 理事林佑美君同月十六日委員辞任につき、その補欠として林佑美君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の補欠選任
 政府参考人出頭要求に関する件
 東日本大震災からの復興・防災・災害に関する総合的な対策に関する件
     ――――◇―――――
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金子恭之#1
○金子委員長 これより会議を開きます。
 理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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金子恭之#2
○金子委員長 御異議なしと認めます。
 それでは、理事に林佑美君を指名いたします。
     ――――◇―――――
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金子恭之#3
○金子委員長 東日本大震災からの復興・防災・災害に関する総合的な対策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付のとおり、内閣官房国土強靱化推進室次長丹羽克彦君外十名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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金子恭之#4
○金子委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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金子恭之#5
○金子委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。小寺裕雄君。
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小寺裕雄#6
○小寺委員 おはようございます。自由民主党の小寺裕雄でございます。
 本日は、質問の機会をいただき、委員長始め理事の先生方には感謝を申し上げるところでございます。
 今年は、昭和百年でありますとか戦後八十年、あるいは、私の地域でいいますと市町村合併二十周年とか、いろいろ御挨拶をさせていただくときに枕言葉のように言うこうしたフレーズがあるわけですが、近畿地方に暮らしている我々にとっては、忘れてはならないのが阪神・淡路大震災三十周年ということであります。
 一九九五年の一月十七日、発災した日のことはとてもよく覚えています。滋賀県はたしか震度五弱だったと記憶をしておりますが、当時は、親子が四人で川の字になって寝ておりましたので、揺れと同時に飛び起きて、たんすが倒れてこないように一生懸命押さえていたことを覚えています。午前七時のNHKのニュースの段階ではまだ被害の状況はそれほど報道されておりませんでしたが、お昼のニュースのときには神戸の町からは幾つもの白い煙が立ち上っておりまして、大きな被害が出ていることにただただ驚くばかりでありました。
 それまで余り大きな地震災害に直面してこなかった私たちにとっては、阪神・淡路の震災をきっかけに、地震対策や、災害への支援であったり、そして民間ボランティアの仕組みなどが整備されてきたわけであります。思い出しますと、時の政権は自社さで、村山政権でありました。
 それから、十四年前の東日本大震災が続きました。発災したとき、実は私はちょうど行きつけの散髪屋におりまして、テレビでは「ミヤネ屋」が流れておったのですが、巨大地震が三連動で起きて津波が押し寄せる様子を、生放送で、茫然としながら、えらいことになったと衝撃を受けたことを昨日のことのように覚えております。
 阪神・淡路のときには西宮へ、東日本のときには気仙沼へボランティアで参加をさせていただきましたが、被災地の様子を肌で感じて、事前防災であったり復興支援の重要性というのを感じたところであります。
 そして、今まさに話題になっている南海トラフ巨大地震であります。南海トラフ地震というのは、駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界を震源とするものでありまして、過去に何度も大きな被害をもたらしてきた大規模地震であります。過去の事例を見てみますと、これまで百年から百五十年という周期で大規模な地震が発生しており、マグニチュード八クラスの地震が今後三十年以内に発生する確率が何と八〇%あるというふうに言われています。
 そこで、政府では、平成二十六年に南海トラフ地震防災対策推進基本計画を策定して、関東から九州にわたる広い範囲で強い揺れが発生し巨大な津波が到達するという前提の下に、死者数や建物の全壊棟数などを公表し、国民に対して巨大地震が発災したときの危険性を啓発するとともに、防災意識の向上などに努めてこられたものというふうに承知をしております。
 この度、前回の策定から十年というタイミングに合わせて令和五年から進めてこられた基本計画の見直し作業の中で、三月三十一日に公表された南海トラフ地震の被害想定における死者数が前回との比較で減少したという結果が出ておりますが、この要因についてはどのような分析があるのでしょうか、お尋ねしたいと思います。
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高橋謙司#7
○高橋政府参考人 お答えをいたします。
 三月三十一日に公表した南海トラフ巨大地震の被害想定では、津波、建物倒壊、地震火災により、最大で約二十九・八万人の死者数が想定されているところでございます。
 一方で、御指摘いただきました、前回、平成二十六年の基本計画では、最大約三十三・二万人の死者数が想定されておりまして、住民の早期避難意識を同じとした場合に、今回の想定では約一割減少するという結果となってございます。
 これは、地形データの高精度化等によりまして津波の浸水面積が増加する一方で、各地域におけるこの約十年間の取組によりまして、住宅の耐震化率の向上、津波から身を守るための避難タワーの整備などが進捗をしておりまして、トータルで死者数が減少する結果となったものと考えているところでございます。
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小寺裕雄#8
○小寺委員 ありがとうございました。
 建物の耐震化率が向上したり、あるいは津波から避難するタワーの建設が促進されて、一割程度死者数が減少したということでありますけれども、一割減少したから確かに前進したとは言えますけれども、それでも、これだけやってまだ一割ぐらいしか減少しないのかというふうに感じるところも多々あります。後ほど質問させていただきますけれども、やはり備えをしっかりしていかなければならないということを改めて感じさせていただきました。
 さて、これまでの南海トラフ地震に関する歴史などを調べてみたところ、いろいろなことが分かってまいりました。南海トラフでは、昔から、東海地震、東南海地震、そして南海地震という三つの大地震が繰り返し発生をしているわけでありまして、二〇〇〇年代に入ってから、これらの三つが連動して起きる連動型地震について想定をしてきたところです。
 しかし、二〇一一年のマグニチュード九・〇でありました東北地方太平洋沖地震、いわゆる東日本大震災でありますけれども、これが、これまでの想定を超える規模の地震が南海トラフでも起こり得る可能性があるということを浮き彫りにしたため、マグニチュード九クラスの地震も想定範囲内に入れて見直しを進めてきたわけであります。
 また、南海トラフの西の端であります日向灘では繰り返し日向灘地震が発生している現状を踏まえて、南海トラフ巨大地震では、三連動地震に加えて日向灘地震も、想定される震源域に現在では含んでおります。
 南海トラフの地震はこれまで大体百年から百五十年という周期で発生していますが、その発生の仕方には、東海地震であったり、東南海地震であったり、南海地震であったり、少し震源域が違うところで直ちに連動する発生の仕方、あるいは間隔を少し空けて発生したりということで、様々であります。古くは八八七年、平安時代の仁和地震、一〇九六年、九九年と少し間の空いた永長、康和の東南海地震、一三六一年の正平、康安の東南海地震、一七〇七年の宝永地震、一八五四年の安政東南海地震、そして一九四四年、四六年という昭和東南海地震など、その発生する過程には、範囲であったり、連動する間隔であったり、多様な性質があるということが認められております。
 そこで、今回の報告書の中で新たに公表されました、時間差を置いて発生する地震というものについて、その被害想定の概要であったり、そのことを公表する目的といったものにはどのようなものがあるのか、お尋ねをしたいと思います。
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高橋謙司#9
○高橋政府参考人 お答えをいたします。
 南海トラフ沿いでは、一八五四年に安政東海地震が発生し、その三十二時間後に安政南海地震が発生するなど、時間差を置いて連続的に大規模地震が発生した事例も確認されておりますことから、今回、時間差を置いて発生する地震も対象に、繰り返し発生することで被害が増加する可能性があること、また、後発地震までの時間を活用することで新たな被害を軽減できる可能性もあること、こうしたことを示すことで、防災・減災対策を促すことを目的とした被害想定をしておるところでございます。
 被害想定の算定結果としては、揺れによる全壊棟数につきましては、先発地震による損傷に加えて更に被害を受けるということになりますので、単独で発生する場合よりも被害が三万一千棟増加するというふうに想定をされております一方で、津波による死者につきましては、先発地震により避難意識が向上するということがあろうということで、津波による死者数については大幅に減少するといったことが想定されているところでございます。
 後発地震による新たな被害を軽減するためには、後発地震までの時間を最大限活用し防災対策を行うことが重要でありますので、今回の被害想定を広く周知し、社会全体における防災意識の醸成に努めてまいりたいと考えております。
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小寺裕雄#10
○小寺委員 ありがとうございます。
 東南海地震とは異なりますが、熊本の地震は、翌日にまた同じ規模の地震が発災したという事例もございますので、本当に、今お話しいただいたように、先の地震が連動して起きるとなかなか難しいわけでありますけれども、少し間隔が空いているときには、やはり、被害者に対して次への備えを万全にしていくことが被害を最小限にとどめることにつながるのだということでありますので、今後の対応をよろしくお願いしたいと思います。
 先ほどの質問の中で、過去の南海トラフで発生した地震についてお話をしましたけれども、京都大学の名誉教授でおられる鎌田浩毅先生という方によりますと、今、二〇二五年のこの現状がまさに平安時代の九世紀の状況と大変似ているというふうな記事を目にしました。
 平安時代の八六九年に発生した貞観地震というものは、現代で置き換えると東日本大震災に匹敵する規模の地震だったそうであります。この八六九年というのは、実は京都で祇園祭りが始まった年でありまして、つまり、貞観地震でたくさんの方がお亡くなりになって、その鎮魂の思いを込めて始まったお祭りというのが祇園祭りであるというふうに言われているわけであります。そして、その九世紀の貞観地震の九年後の八七八年に直下型の武蔵・相模地震が起きておりまして、さらにその九年後には、南海トラフ巨大地震に相当する、先ほどお話しした仁和地震が発生しているわけであります。
 東日本大震災は、そのときに、これは千年に一回起きる大地震だというふうに言われていましたけれども、そうであるならば、平安時代に起きた直下型の地震と、東海、南海、あるいはそうした西日本地域で連動型の地震がまさにこの現代において発生すると見るのが至極当然ではないかというのが鎌田先生の見立てであります。
 そうしたことを考えると、今、今年は二〇二五年でありますけれども、まさに二〇三〇年代に、首都近辺で直下型の地震が、そして南海トラフ海域で連動型の巨大地震が発生する確率は極めて高いと言えるのかもしれません。
 そこで、南海トラフ巨大地震がいつ起きるのか分からない、いつ起きてもおかしくないという前提の下に、地震による被害を更に軽減していくためには、私たち国民はどのような取組をするべきであるというふうにお考えか、この質問を鳩山副大臣にお願いしたいと思います。
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鳩山二郎#11
○鳩山副大臣 御質問ありがとうございます。お答えをいたします。
 今回改めて甚大な被害の想定が示されましたが、津波による死者数は、早期避難率が一〇〇%になれば約二十一・五万人から約七・三万人まで減少をし、住宅被害は、耐震化率が一〇〇%になれば全壊棟数が約百二十七・九万棟から約三十五・九万棟に減少するなど、対策に取り組めば被害は軽減できることも示されたところであります。
 国民の皆様には、この被害想定を正しく理解をしていただいて、自らの命は自らが守るという意識を持ちながら、住宅の耐震化や家具の固定、避難訓練や避難場所の確認等の津波への備え、一週間分程度の家庭備蓄の確保などの防災対策に取り組んでいただくことが重要だと私ども考えております。
 政府としましても、防災訓練や防災教育などを通じて国民の防災意識の向上を図り、南海トラフ地震等の大規模災害への備えを推進する機運を高めてまいりたいと思っております。
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小寺裕雄#12
○小寺委員 ありがとうございます。
 特に、地元の話ばかりして恐縮ですけれども、我々、内陸部ですので、どうしても、津波の報道が出たときには、内陸部の人間にとっては多少人ごと感があるのは紛れもない事実であります。しかし、今副大臣が言われたように、国民全体が防災意識をしっかり持ってそれぞれの地域でできる備えをしていくということが被害の軽減につながるわけでありますから、国のそうした取組の一層の支援を是非また地方部にもお願いしたいというふうに思います。
 それと併せまして、今回の被害想定では、私が今申し上げましたような、滋賀県でも、実は、南海トラフ地震が起きますと最大震度六強が想定されています。阪神・淡路のときが震度五弱で、この数十年というか、戦後でいうとほぼ最大規模の震度であったわけであります。今お話しいただいたように幾ら住民の意識を高めたとしても、自分の命を自分だけで守るということには限界があります。
 そこで、今後、各地方公共団体はどのような取組を進めるべきであるのかということをお尋ねしたいと思います。
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高橋謙司#13
○高橋政府参考人 お答えをいたします。
 南海トラフ巨大地震の被害想定は、全国の被害の全体像を明らかにすることにより、広域的な防災対策を立案するとともに、国民の防災意識の向上を図り、津波からの避難促進など、被害の軽減を図ることを目的として算出しているものでございます。
 各地方公共団体においては、国の被害想定を参考に、必要に応じて各地域の被害想定や地域防災計画の見直し等を進めていただくことが重要と考えております。
 内閣府におきましても、各地方公共団体の取組を支援するため、各地域のブロック会議において被害想定の説明あるいは周知を行わせていただくとともに、本年度から都道府県のカウンターパートとなる地域防災力強化担当を置いておりますけれども、こうした担当の方で平時から都道府県と顔の見える関係を構築し、連携を強化していくこととしておりまして、平時からの準備が促進されるよう支援をしてまいりたいと考えております。
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小寺裕雄#14
○小寺委員 ありがとうございます。
 いろいろお答えをいただきました。これまでは、南海トラフ巨大地震について、被害想定でありますとか、防災対策でありますとか、あるいは計画の内容であったり、また、国民又は地方公共団体の取組がどうあるべきなのかについて質問をしてきたところです。
 しかしながら、どれほど緻密に被害想定をして計画を立てたとしても、また、どれほど国民の防災意識を向上させて地方自治体が迅速な対応を取れるようにしたとしても、先ほど来ございますように、耐震化であったり、津波タワー、避難施設の整備であったり、また、防波堤や防潮堤といったハード対策を更に推し進めることが何といっても重要であるというふうに考えます。一言で言うならば、国土強靱化の推進であります。
 もちろん、ソフト対策も必要なことは言うまでもありませんが、これまで、国土強靱化は、平成三十年から令和二年までの三年間緊急対策で七兆円、令和三年から七年までのまさにこの五か年加速化対策で十五兆円という予算を使って実施してまいりました。この六月をめどに策定する第一次国土強靱化実施中期計画では、令和八年から五か年で、加速化対策の予算を上回る規模でインフラの老朽化や大規模災害への対策を進めていかなければならないと考えるところであります。
 そこで、新たな計画を策定するに当たってどのようなお考えをされているのか、お尋ねしたいと思います。
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丹羽克彦#15
○丹羽政府参考人 お答え申し上げます。
 気候変動に伴いまして激甚化、頻発化する気象災害や、切迫する南海トラフ地震、首都直下地震、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震など大規模地震から国民の生命、財産、暮らしを守り、国家、社会の重要な機能を維持するため、防災・減災、国土強靱化の取組を切れ目なく推進する必要があると考えております。
 これまでの五か年加速化対策を含む国土強靱化施策の取組によりまして、インフラの耐震強化など、全国の対策箇所で被害を抑制する効果が確実に積み上がっておりますが、対策を急がれる箇所も数多く残っておりまして、継続的、安定的に取組を進めることが重要と考えております。
 五か年加速化対策に続く計画として、委員が先ほどお話しになりました、六月をめどに策定いたします第一次の国土強靱化実施中期計画の素案におきまして、推進が特に必要となる施策の事業規模を今後五年間でおおむね二十兆円強程度を目途とすることとしております。
 引き続き、関係府省庁と連携いたしまして、第一次の国土強靱化実施中期計画の策定に向けて調整を進め、必要な予算をしっかりと確保いたしまして、防災・減災、国土強靱化の取組を着実に進めてまいりたいと考えております。
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小寺裕雄#16
○小寺委員 時間が来ましたので、終わります。ありがとうございました。
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金子恭之#17
○金子委員長 次に、小宮山泰子君。
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小宮山泰子#18
○小宮山委員 立憲民主党の小宮山泰子でございます。
 今月二度目のこの委員会での質問となります。
 本日は園遊会があるために既に着物を着させていただいておりますこと、御理解いただければと思います。
 さて、先回も伝えましたけれども、本年は阪神・淡路大震災から三十年たち、そして関東大震災は令和五年で百年を迎え、また東日本大震災からは十四年、その間にも、熊本や能登半島での大きな地震、様々なところで被害があり、そして地震の活動期に入ったと言われているところでもあります。
 改めて、お亡くなりになった皆様にお悔やみとお見舞いを申し上げ、そして何よりも、被害に遭われた皆様、そこから教えていただいたことに対応する国づくりをするのが政治の役割だということを認識し、強く考え、思い、質問をさせていただきたいと思います。
 今年三月、中央防災会議防災対策実行会議南海トラフ巨大地震対策検討ワーキングチームにて、南海トラフ巨大地震、最大クラス地震における被害想定について取りまとめられました。被害想定項目は十分類するとともに、更に五十八項目に分けて整理されております。多くの項目に対して、被害の様相に加えて、定量的な評価も行われているものであります。
 東海、東南海、南海地方に加えて、関西、中国地方での被害についても示されるなどしておりますが、南海トラフ巨大地震では、そのほかの地域においても大きな影響や被害が生じると考えられております。
 首都直下地震では火災による被害が大きくなることが想定されているのと比べて、南海トラフ地震では津波による被害が大きくなるものと懸念されるという基本的特徴があると思います。
 そこで、南海トラフ巨大地震発災時の場合について、全体で被害想定の概要、特徴並びに関東圏における被害についてどのように想定しているのか、御説明ください。
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高橋謙司#19
○高橋政府参考人 お答えをいたします。
 三月三十一日に公表した有識者による南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループの報告書では、最新の科学的知見や防災対策の進捗等を踏まえて被害想定の見直しがなされるとともに、今後実施すべき対策について幅広く取りまとめをいただいたところでございます。
 この被害想定によりますと、例えば、死者数は最大で約二十九・八万人、建物の全壊、焼失棟数は最大で約二百三十五万棟に上るなど、改めて、甚大な被害が発生することが示されたところでございます。
 また、御指摘をいただきました、このうち関東圏、一都六県で算出いたしますと、一都六県では、死者数は津波被害を中心に最大で約六千三百人、建物の全壊、焼失棟数は津波や液状化などで最大で約七千百棟と想定されているところでございます。
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小宮山泰子#20
○小宮山委員 首都直下と違って、予算措置もありますけれども、津波に対しての被害というものが大きく想定されております。例えば千葉県では、一番大きなところで到達まで一時間ぐらいですかね、五十六分かな、十一メートル、東京都でも港区で三メートルという大きな津波による影響がある。ただ、首都直下とか地震の中においては、この点というのは恐らく、多くの都民の方や働いている方というのは認識が薄いのではないかと心配をしております。
 そこで、大臣に伺わせていただきますけれども、首都直下地震への備えとは異なる備えとしてどのような対応を政府は行っているのか、また考えているのか、御説明をいただければと思います。
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坂井学#21
○坂井国務大臣 委員御指摘のように、平成二十五年に公表された被害想定では、首都直下地震の場合は亡くなると想定される方の七割が火災、そして今回、南海トラフの場合は七割が津波というもので想定をされておりますので、津波からの早期避難が重要であると考えております。
 そこで、今回の報告書を受け、南海トラフ地震防災対策推進基本計画の見直しに向けた対応を進めるとともに、津波からの避難訓練など、社会全体の意識啓発、津波避難施設の整備、そして、インフラ、ライフラインの耐震化などの国土強靱化、発災後の被災者の生活環境の確保、保健、医療、福祉支援の充実、これらは首都直下地震も同じような備えが必要でございますが、こういったものを関係省庁と連携し取り組んで、一層加速してまいりたいと思っております。
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小宮山泰子#22
○小宮山委員 ありがとうございます。
 大変、そうはいっても、様々なところに、首都直下のエリアというのは準備をしなければならないんだと思っております。
 ちょっと質問の順番を変えさせていただいて、今、首都直下のときには火災による被害が多くあると言われていたので、後に質問をするつもりでございました感震ブレーカーについての質問を先にさせていただきたいと思います。
 令和六年の能登半島地震を踏まえた災害対応の在り方について、報告書の中では、現状と課題として、古い木造建築物が密集する地域で地震を原因とした大規模な市街地火災が起こり甚大な被害が生じていること、また、地震時等の防災安全性が確保されていない密集市街地は全国に存在しており整備改善が必要であることが指摘されております。
 これらの課題に対して実施すべき取組として、家具転倒などがありますけれども、地震火災対策を更に推進する必要があると思っております。首都直下でも同様に、火災を抑えるということは大切かと思っております。
 この点において、感震ブレーカーの普及に向けて、各地における取組、推進するための様々な計画、モデル事業などもしているかとは思いますが、感震ブレーカーの普及促進に対する現在の政府の取組について御説明をお願いいたします。
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高橋謙司#23
○高橋政府参考人 お答えをいたします。
 感震ブレーカーの普及促進は、地震による火災の原因の過半数を占める電気関係の出火を防止するために重要だと考えております。
 このため、感震ブレーカーの重要性について、パンフレットや映像資料による普及啓発、あるいは、電気設備の施工等に適用される民間の規程、これは日本電気協会さんが作っていらっしゃいますけれども、こうした規程の中で全国の住宅への感震ブレーカーの設置を推奨的事項としていただくとともに、特に危険な密集市街地等における住宅については、勧告的事項として位置づけていただいて働きかけをお願いする、また、自治体において、関係事業者等と連携した、感震ブレーカーの普及促進に向けた体制構築を含む取組のモデルとなる計画例を本年三月に取りまとめる、そうした取組を行ってきたところでございます。
 首都直下地震が発生した場合に著しく危険な密集市街地におけるサンプル調査では、令和元年時点で約二二%の方が感震ブレーカーを自宅に設置しているとされております。引き続き、感震ブレーカーの普及推進に向け、関係省庁や関係事業者等による会議を開催するなど、関係者間で連携しながら感震ブレーカーの普及に努めてまいりたいと考えております。
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小宮山泰子#24
○小宮山委員 今、実際には感震ブレーカーは二二%ぐらいですか、普及だと思っておりますけれども、これは意外に、漏電の装置がついているからということと混同している方もいらっしゃるという、レクのときに御説明もいただきました。
 東京もそうですが、これから観光立国を目指す国としては、やはり木造建築というのは日本の特徴でもあります。この高温多湿の中でも非常に有効な資源でもある、ここを壊さずに共存するためには、まず火災を出させないということが必要です。その点においては、もちろんこの感震ブレーカーというものの存在、また設置の基準というものをどんどん上げていかなければなりません。
 現在のところ、感震ブレーカーの普及目標は、現状二五%とされておりますけれども、目標としては低過ぎます。例えば五〇パー、いや、本来では八〇パーというレベルで目標を立てていくべきだと考えますが、大臣のお考えはいかがでしょうか。
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坂井学#25
○坂井国務大臣 平成二十七年に閣議決定をされた現行の首都直下地震緊急対策推進基本計画では、延焼のおそれのある密集市街地における感震ブレーカーの普及率は、御指摘のとおり二五%を目指すこととしております。これは平成二十七年の閣議決定でございますから、計画策定から十年が経過することになりますので、計画の見直しに向けて、現在、有識者から成る首都直下地震対策検討ワーキンググループにおいて検討を実施しているところでございます。
 先ほど政府参考人から、令和元年二二%という数字がありました。それから数年たっているわけでございますので、二二よりは普及をし、そして二五%に行っているかどうかという現状かとは思います。具体的に、令和元年から今までの普及率を想定をしながら、実現可能な目標値を定めてまいりたいと思っておりますが、御指摘のとおり、この普及率は高ければ高いほど安全だということでございますので、より一層の高みを目指して努力はしていきたいと思います。
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小宮山泰子#26
○小宮山委員 大臣におかれましては、是非、一層の高みを目指していただければと思います。
 さて、前回の質問のときに時間の関係で要望にとどめさせていただきました、首都直下地震に対する仮設住宅等の用地確保について、最後に質問させていただきたいと思います。
 前回のときにもお伝えさせていただきましたが、首都直下地震が発生した場合、都内で百八十九万戸余りの住宅が全半壊し、五十七万戸の仮設住宅が必要になると、国の被害想定、二〇一九年度のものですが、ございます。NHK特集で、二〇一九年のときにも、仮設住宅では足りないという特集が組まれておりました。
 マンションに四十九万戸、空き賃貸物件をこの中ではみなし仮設住宅として活用する場合も、被災者に自己負担を求めない賃料の物件を用いることとなりますが、これだけでは運用がし切れないということで、首都直下型地震の発生の際に必要となる仮設住宅の戸数についての想定と、それら必要戸数に対して実際に提供できると考える戸数について、政府としてどのように算定をしているのか、捉えているのか、御答弁をお願いいたします。
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高橋謙司#27
○高橋政府参考人 お答えをいたします。
 首都直下地震などの大規模災害が発生した場合に、被災された多くの方々の住まいをどう確保していくか、これは大変重要な課題であると認識をしております。
 内閣府では、大規模災害時に被災者の住まいを迅速に確保する上での課題を整理する等の観点から、平成二十八年に、大規模災害時における被災者の住まいの確保に関する検討会を開催し、有識者の皆様に御議論をいただいたところでございます。この検討会による当時の試算では、委員から御指摘をいただきましたとおり、首都直下地震が発生した場合に、東京都内で約五十七万戸、全体では約九十四万戸の仮設住宅が必要になるというふうにされているところでございます。
 こうした試算に対しまして、現状においてどの程度の仮設住宅の借り上げや建設が可能か、その具体的な戸数を把握しているものではございませんが、引き続き、地方自治体に対しては、建設候補地を平時から選定しておくなど、発災後に仮設住宅を迅速に提供できるよう、そうした準備について促してまいりたいというふうに考えております。
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小宮山泰子#28
○小宮山委員 九十四万戸足りないということになるかもしれません。一時的な移転、疎開を含む、仮設住宅、災害復興住宅の建設用地を事前に確保しておくことが重要になってくると考えます。また、埼玉県など周辺の県内に、建設用地、都心部及び当該地域双方の被災者向けを確保しておくことも必要と考えます。
 前回質問時は、時間の関係もあり、要望事項として触れるまでにとどめていた件でございますが、改めて、防災担当大臣の所見をお伺いいたします。
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坂井学#29
○坂井国務大臣 今政府参考人から、五十七万戸、若しくは九十四万戸という数字も申し述べさせていただきましたけれども、かなり多くの戸数が必要になるということは明らかであります。同時に、今どれだけの仮設住宅を建てられるかというのはまだ押さえていないという答弁もございましたが、なかなかこれは難しくて、みなし仮設として使える部屋もある、一方で、各地域、例えば、埼玉、千葉、神奈川、その被害の状況によって、一都六県の中でお借りをして仮設を建てるという選択肢もある。そういう様々な、被害状況によって状況がかなり変わるということもございます。
 こういったことも含めて、今まで十二分に数値を押さえ切れなかったところでございますが、今年度からおかげさまで内閣府防災も人員が増えるということもございますので、ここは今まで以上に力を入れて、様々国がフォローアップをしていきたいと思っております。
 ただ、各地域において仮設住宅の候補地を探すということにおきましては、国がそこまで行って探すというのはやはりなかなか難しいので、これはやはり地方自治体に御協力をお願いをして、建設候補地の選定でありますとか、地域特性に応じた仕様の検討、多層建てでの仮設住宅の建設が可能かどうか、若しくは供給事業者との協定の締結とか、地方に行っても、その行った先でのみなし仮設等々の空き室の把握などは地方自治体に対して促しているところでございますが、今それらの状況を国が集約して十分に取りまとめているという状況ではないので、そこはしっかりやっていきたいと思っております。
 また、ムービングハウスやトレーラーハウスといったような施設もございまして、これも今回、データベース化する取組を六月から開始すべく準備を進めておりますので、ここに向けては、地方自治体とより一層連携をして取組を進めてまいりたいと思います。
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