文教科学委員会

2025-05-27 参議院 全76発言

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会議録情報#0
令和七年五月二十七日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十二日
    辞任         補欠選任
     古賀 千景君     斎藤 嘉隆君
 五月二十三日
    辞任         補欠選任
     藤木 眞也君     赤池 誠章君
     松野 明美君     金子 道仁君
 五月二十六日
    辞任         補欠選任
     橋本 聖子君     江島  潔君
 五月二十七日
    辞任         補欠選任
     赤池 誠章君     高橋はるみ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         堂故  茂君
    理 事
                石井 正弘君
                清水 真人君
                本田 顕子君
                水野 素子君
                伊藤 孝恵君
    委 員
                赤池 誠章君
                赤松  健君
                上野 通子君
                臼井 正一君
                江島  潔君
                末松 信介君
                高橋はるみ君
                斎藤 嘉隆君
                水岡 俊一君
                下野 六太君
                平木 大作君
                金子 道仁君
                中条きよし君
                吉良よし子君
                宮口 治子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        北脇 達也君
   参考人
       福島市教育委員
       会教育長     佐藤 秀美君
       全国連合小学校
       長会顧問     植村 洋司君
       日本大学文理学
       部特任教授    広田 照幸君
       一般社団法人ラ
       イフ&ワーク代
       表理事
       OCC教育テッ
       ク大学院大学教
       授        妹尾 昌俊君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案(閣法第九号)(衆議院送付)
    ─────────────
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堂故茂#1
○委員長(堂故茂君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、古賀千景さん、松野明美さん、藤木眞也さん及び橋本聖子さんが委員を辞任され、その補欠として斎藤嘉隆さん、金子道仁さん、赤池誠章さん及び江島潔さんが選任されました。
    ─────────────
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堂故茂#2
○委員長(堂故茂君) 公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本日は、本案の審査のため、四名の参考人から御意見を伺います。
 御出席いただいております参考人は、福島市教育委員会教育長佐藤秀美さん、全国連合小学校長会顧問植村洋司さん、日本大学文理学部特任教授広田照幸さん及び一般社団法人ライフ&ワーク代表理事・OCC教育テック大学院大学教授妹尾昌俊さんでございます。
 この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多忙のところ御出席をいただき、誠にありがとうございます。
 皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にしてまいりたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。
 次に、議事の進め方について申し上げます。
 まず、佐藤参考人、植村参考人、広田参考人、妹尾参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただきたいと思います。その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
 また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
 御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず佐藤参考人からお願いいたします。佐藤参考人。
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佐藤秀美#3
○参考人(佐藤秀美君) おはようございます。福島市教育委員会教育長の佐藤秀美でございます。
 このような国会質疑の場で意見陳述を行う機会をいただき、誠にありがとうございます。
 堂故委員長を始め皆様には、学校現場の厳しい状況を踏まえ、教師を取り巻く環境を整備するため、熱心な御審議をいただいておりますことに感謝を申し上げます。
 私は現在、教育長の職に就いておりますが、それ以前は小学校の教諭や校長として、また県教育委員会では小中学校の教員の採用や人事を担当する立場で職務に当たってまいりました。本日は、そうした現場での経験も踏まえつつ、教育長としての立場から意見陳述をさせていただきます。
 初めに、今回の法案に対する評価を申し上げます。
 資料の三ページを御覧ください。
 本法案は、学校における働き方改革、学校の組織マネジメントの強化、教師の処遇改善という言わば三本の矢を一体的に進めていくものであり、非常に厳しい学校現場の状況を踏まえ、国、教育委員会、首長部局、学校、地域がそれぞれの立場で取組を進めるための重要な仕組みを設けていただく法案であると評価しております。
 本市も深刻な教員不足の状況にあり、教師を志す人材を増やしていくことが不可欠です。これさえやれば解決するという特効薬があるわけではなく、それぞれの立場でできることを確実に実行することが重要です。特に、設置者であり、服務監督権者である教育委員会の役割は極めて大きいものがあります。働き方改革を進める計画の策定、実施状況の公表を中心に、しっかりと役割を果たしつつ、学校現場の取組を促していく、そうした仕組みをつくっていただいていると受け止めております。
 また、学校現場は様々な課題が複雑化、多様化してきており、学校内外との総合的な調整が必要な業務も増えています。そうした役割を担う職として主務教諭の職を新たに設けるという点についても、各自治体の選択肢を増やしていただくという観点から、賛意を示します。
 そして、教師に優れた人材を確保するには、昭和四十九年の人材確保法の理念に立ち返った処遇改善が必須です。国として教師の働きに見合った処遇へと改善していく道筋を示していただいたことは、学校現場はもちろん、これからの教師志願者にとっても大変意義深いと考えております。
 本日は、特に今回の法案に盛り込まれた働き方改革を進めるための仕組みにつきまして、本市の取組を御紹介しつつ、意見陳述をさせていただきます。
 四ページを御覧ください。
 本市における学校の働き方改革の意義、目的は、子供たちに質の高い学びを提供することと、持続可能な学校を実現することにあります。教職員が授業準備をしたり子供たちと向き合う時間等を確保したりすることで、子供たちの質の高い学びを実現でき、子供たちの成長や笑顔につながる、その姿に教職員はやりがいを実感し、自信と新たな創意工夫が生まれる、そのような学校に保護者や地域の方々はこれまで以上に信頼を寄せ、応援していただける、ひいては教職を志す若者が増えていく、こうした好循環を生み出していきたいと考えています。
 五ページを御覧ください。
 文科大臣が示す上限指針、市の学校管理規則では、時間外在校等時間の上限が一か月四十五時間以内、年間三百六十時間以内とされています。本市においても、統合型校務支援システムの導入やスクールサポートスタッフの全校配置、長期休業中の学校閉庁日の設定や部活動休養日の設定、健康観察、出欠連絡のためのアプリの導入など、様々な取組を進めてまいりました。その成果として、教職員の時間外在校等時間は改善傾向が見られますが、令和五年十月時点では、約三割の教職員が月当たり四十五時間を超えている状況でありました。
 このため、総合教育会議での二度の議論を経て昨年三月に策定したのが、お手元にある働き方改革推進パッケージであります。また、学校における働き方改革を推進していくに当たっては、各学校では大胆な業務内容の精選や教育活動の見直し、保護者や地域との役割分担の見直しも必要となることから、パッケージを推進するに当たり、市長と教育長とが連名で市民の皆様宛てのメッセージを発出いたしました。
 パッケージでは、質の高い学びと持続可能な学校の実現に向けてというスローガンを掲げ、未来に向けた十のチャレンジを明示しました。その中でも、とりわけ令和六年度は、余剰時数ゼロ、標準授業時数で教育課程を編成すること、留守番電話の全校実施、失礼しました、完全実施、評価、いわゆる通知表の二期制の推奨、日課表の見直し推奨、職員会議等のペーパーレス化を各学校に指示いたしました。
 幾つか具体例を申し上げます。八ページを御覧ください。
 例えば、余剰時数ゼロで教育課程を編成することについては、その趣旨を学校現場に丁寧に説明いたしました。本市では、年に一度、全校一斉オンライン授業の日を設定しており、教員も子供たちも双方向での授業ノウハウを身に付けています。したがって、臨時休校等の際はオンラインで学びを保障することによって、必ずしも過大な教育課程を編成する必要はありません。本市では、学校現場と先生方を信頼することで、過大な教育課程を編成する必要はないことを伝えました。各学校では、行事等を減らすことだけを考えず、各活動の狙いを達成する上で必要な時数を確保するという考えの下、年度当初の余剰時数の設定をゼロとした教育課程の編成を行っています。
 九ページを御覧ください。
 これは、モデル校の一つである福島第四小学校の働き方改革宣言です。校長のリーダーシップの下、ミドルリーダーが中心となって様々な取組を進めています。真ん中の右側に赤四角で、日課表の見直しという表記があります。この日課表についても、第四小学校では前例にとらわれない見直しを行い、それまで六校時の終了が十五時四十分だったところ、十四時五十分には六校時が終了し、十五時には完全下校ができるようにしました。その際、試行期間を設定し、保護者や児童の意見を丁寧に聞き取り、無理のない形で見直しを進めました。
 十ページを御覧ください。
 これまでは十六時に子供を下校させてから仕事をしていた、でも、今は十五時には職員室で子供の話をしている先生方の笑顔がある。将来は自分も管理職を目指したい。教材研究を学校にいる時間にできなかったが、今は違う、自分がしたかったことができる。改革を牽引した教員三名に直接私が聞いた言葉です。教育委員会がしっかりと方向性を示しつつ、各学校が実情に合わせて働き方改革を進める事例であると考えています。
 また、本市では、全国的にも珍しい市職員を部活動指導員として任用する部活サポート職員制度を創設しています。
 十一ページを御覧ください。
 通称ブカサポは、市の職員が兼職、兼業の許可を得て公立中学校の部活動指導員として活動する取組で、教職員の負担軽減はもとより、生徒がより専門的な指導を受けることが可能となりました。また、市職員が率先して教育に携わることで、地域全体で子供たちを育もうという機運の醸成にもつながっています。市長の理解と応援により実現した制度であり、総合教育会議を通じて、市長とともに学校の働き方改革推進パッケージを策定した成果の一つであると考えています。
 資料にはございませんが、このほかにも、昨年十月から本市独自のスクールロイヤーを配置したこと、また、今年度、百社以上の企業等の賛同を得て学校を応援する仕組み、スクール・サポート企業登録制度も新たに誕生しました。これらも市長及び市長部局の理解と応援あってのことです。また、夏休み及び冬休みを迎える前にモデル校の効果的な取組事例をオンデマンドで各学校に配信するなど横展開を図ったことで、年度途中からの改革も広がってきました。
 十二ページのグラフを御覧ください。
 これは、時間外在校等時間が四十五時間超の教員数について令和五年度と令和六年度を比較したものです。年度後半になるにつれ、前年度より確実に減少していることが分かります。
 十三ページの表を御覧ください。
 これは、四十五時間超の教員の割合を比較したものです。小学校と中学校及び特別支援学校、いずれも前年度より減少しており、全校種合わせると二四・二%から二一・八%に二・五ポイント減少、三学期を比較すると二〇・六%から一五・五%に五・一ポイント減少するなど、確実に縮減が進んでいます。
 一方、働き方改革は、時間外在校等時間の縮減だけを目指すのではなく、働きやすさと働きがいの両立を図ることも大切です。
 昨年度、定期的に実施した、仕事に対するやりがいについての調査結果が十四ページのグラフです。いずれも肯定的な回答をした教員が八割を超えており、おおむね両立が図られているのではないかと受け止めています。
 以上、本市における取組の一端を御紹介しましたが、本法案との関連について改めて申し上げます。
 十五ページを御覧ください。
 第一に、教育委員会が計画を策定し、取組状況を可視化していく重要性です。
 働き方改革は、防災と同様、自助、共助、公助の視点が重要です。教育委員会がしっかりと役割を果たした上で、学校自身も働きやすさと働きがいの両立を目指す改革を進めようという意思が不可欠です。教育委員会が方針を示し、状況を見える化することが重要です。
 第二に、首長部局としっかり連携することが地域全体で改革を進めることにつながるという点です。
 法案においても計画の内容及び実施状況について総合教育会議への報告が盛り込まれていますが、本市の実践を踏まえても納得感があり、その効果を強く実感しています。
 第三に、地域との関係です。
 地域の理解、協力がなければ改革は進みません。本市では市長と教育長で市民に対する共同メッセージを発しましたが、各学校でも保護者にそのメッセージを配信するなど、保護者や地域にしっかりと伝えてもらいました。法案においても学校運営協議会の仕組みを活用することが位置付けられており、効果が期待できると考えます。
 最後になります。十六ページを御覧ください。
 学校における働き方改革は、単に現在の教員をめぐる課題、つまりマイナスをゼロにする取組ではありません。むしろ、人材育成の面ではプラスにする挑戦であると、このように考えています。教育委員会と校長がしっかりとその役割を果たしつつ、教職員一人一人が当事者意識を持って学校運営に参画することで、学校は自分たちで変えることができるという自信につながります。子供の学びの相似形として、教職員もまた働き方改革を通じて協働的で探究的な学びを実現し、その資質、能力を向上させていく契機にもなるものです。それぞれの立場で危機を共有し、責任を共有し、そして何より希望を共有する、これが大切だと考えます。
 この法案は、希望を共有する、その一助になると私は受け止めています。その重要性を指摘いたしまして、私の意見陳述とさせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。
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堂故茂#4
○委員長(堂故茂君) ありがとうございました。
 次に、植村参考人からお願いいたします。植村参考人。
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植村洋司#5
○参考人(植村洋司君) 失礼いたします。全国連合小学校長会顧問の植村でございます。二年間、会長職として中央教育審議会委員を務めさせていただきました。本日は、貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございます。
 私は、教職三十八年間、小学校の教員などとして勤めてまいりました。行政経験を経て、校長としては二校十年間の経験があります。本日は、これまで長年勤務してきた小学校の教員そして校長という立場から、今回の法案について、僣越ではありますが、意見を述べさせていただきます。
 それでは、資料に従いましてお話を進めさせていただきます。
 まず、初めにということで、二点お話しします。
 一点目は、答申の副題についてでございます。
 ここに重要なキーワードが込められております。三つあります。一、全ての子供たちへのより良い教育の実現を目指すということ、二、教師は学びの専門職であるということ、三、今大事なことは働きやすさと働きがいの両立であるということでございます。
 二点目は、教師の立場、また校長の立場から、教職の魅力について話します。
 教育は、教師と子供たちとの全人的な触れ合いの中で、人格の完成を目指して、一人一人の子供たちの可能性を引き出し、成長を促すという深遠な営みです。教育は子供たちの未来を育むもの、未来への投資です。子供の可能性は無限大であり、その可能性の開花を支援するのが教師の仕事です。そのプロセスは山あり谷あり、子供たちとの葛藤の日々であり、汗と涙の毎日でございます。それでも、子供たちの成長を目の当たりにでき、成長を実感できるすばらしい職です。苦労も多いですけれども、その分、いや、それ以上にやりがいに満ちた仕事であると考えております。
 それでは、二、主な内容の(1)について話します。
 答申のポイントを簡潔に言えば、目的は全ての子供たちへのより良い教育の実現であり、教師の働きやすさと働きがいの両立です。そのために大事なことは、三つの柱を一体的、総合的に推進するということです。
 まず一点目の柱、学校における働き方改革の加速化について述べます。
 ①、課題。教育委員会、学校、教師の間で取組状況や意識に差があるということです。その解消のために、②、教育委員会と学校が果たす役割を明確にすることが必要です。
 具体的には、教育委員会としては、学校における働き方改革の実効性を向上させるための実施計画の策定や実施状況の公表が必要です。このことは、教育委員会自身が取り組むべきことについて明確となり、地域、保護者の理解や協力を得ることにもつながります。特に大事なことは、③、取組状況の見える化とPDCAサイクルを構築することです。教育委員会においては、学校、教師が担う業務に係る三分類をより精緻に明確化し、取組状況を数値等で見える化することが必要です。学校としては、教育委員会の指導助言の下、学校、教師が担う業務に係る三分類を徹底するなど、具体的に実行力を発揮していくことが大事です。
 また、PDCAサイクルをしっかりと機能させることも急務です。教育委員会がリーダーシップを発揮して、学校に全て任せるのではなく、自分事として働き方改革の実施計画を定め、取組を実施し、その実施状況を公表し、改善につなげていくことが必要です。教育委員会と学校が連携し、令和十一年度までに教師の平均の時間外在校等時間を月三十時間程度に縮減することを目標に、国、教育委員会、学校が、それぞれの権限と責任に基づき取り組むことが必要だと考えます。さらに、学校現場において教師の負担が大きいのが保護者対応です。過剰な苦情や不当な要求等の難しい事案について、行政の責任で対応する体制の構築が急務です。また、教師のメンタルヘルス対策も急務でございます。
 次に、二点目の柱、学校の指導、運営体制の充実について述べます。
 ①、課題は、チーム学校を実現するための組織的、機動的なマネジメント体制の更なる構築です。また、教師の持ち授業時数が特に小学校において多いことも大きな課題です。
 ②、主務教諭の必要性。新たな職として主務教諭を創設する仕組みは意義があると考えます。東京都においては平成二十一年度から主任教諭制度が導入されており、一事例としてお話をさせていただきます。
 東京都の主任教諭は、学校運営上の重要な役割を担い、主幹教諭の補佐、人材育成も担っています。校長の立場から現場の声を拾うと、次のようなことが挙げられます。教諭にとっては、八年目に主任教諭選考を受験し合格することがキャリアアップの明確な目標となり、道しるべとなっている、このタイミングは、教師として一定の仕事を覚え、若手のサポートもできる良い時期であり、モチベーションアップにつながる、組織としても主任教諭に○○主任という役割を与え、更なる力量アップにつながる、あわせて経営参画意識を高め、ひいては管理職候補者育成にもつながるなどです。
 あわせて、給料表上に新たな級を創設し、処遇改善と結び付けることは、その職務と責任に見合った適切な処遇を図るために意義があります。各種手当にも反映すると伺っております。ただし、職務給の観点からは教諭の職務に変更ありませんので、現在の教諭の給与を引き下げられることがないように国庫負担上の適切な措置をお願いいたします。
 ③、教職員の定数改善と支援スタッフの配置拡充の必要性について述べます。
 定数改善については、小学校では教科担任制の充実が急務です。また、中学校三十五人学級について、小学校で成果を上げていることから、指導の連続性、継続性からもその実現は不可欠です。支援スタッフの配置拡充は、特に副校長、教頭の事務負担の軽減のために不可欠です。
 最後に、三点目の柱、教師の処遇改善について述べます。
 ①、課題は、人材確保法の趣旨を踏まえた処遇が確保されていないということです。
 具体的には、人材確保法の完成時、昭和五十五年には一般行政職との優遇分が約七%だったにもかかわらず、直近は一%にも満たない状況にあると承知しております。教師の業務の多様化、複雑化、困難化が増大する中、約七%の優遇分の確保は必要です。
 次に、②、教師の職務の特殊性について述べます。
 教職の性質は全人格的なものであり、教師は目の前の子供たちに臨機応変に対応しなければならず、教師自身の自発性、創造性に委ねるべき部分が大きいと考えています。例えば、授業準備や教材研究等の教師の業務が、どこまでが職務で、どこからが職務でないのかを精緻に切り分けて考えることは困難です。ここに一般行政職等とは異なる教職の職務の特殊性があると言えます。職務の内外を精緻に切り分けて考えることは極めて困難です。
 以上を踏まえまして、③、給特法の意義と必要性について述べます。
 結論から申し上げますと、教師の職務の特殊性を踏まえ、勤務時間の内外を包括的に評価し、その処遇として教職調整額を本給相当として支給する仕組みは、現在においても合理性を有していると考えます。
 仮に給特法を廃止し、時間外勤務手当化した場合には、どのような業務を時間外勤務として認めるのかという問題が生じます。もし概念上は切り分けられたとしても、教師の個別具体の業務について管理職が日々、毎日、一人一人の業務について適切に判断することは実務上現実的ではないと考えます。また、学校現場の実情を踏まえ、効率よく正規の時間内に仕事を終わらせると時間外勤務手当が支給されず、それができなければ時間外勤務手当が支給されるとなれば、教師間で不公平感が生じます。
 したがって、人材確保法を堅持し、その趣旨を踏まえた処遇改善を進めていくことが大事であると考えます。具体的には、昭和五十五年当時の一般公務員との優遇分約七%を確保すること、結果として教職調整額の率は少なくとも一〇%以上とすることが必要であると考えます。
 なお、基本的な考え方として、単に処遇改善すればよいということではなく、学校における働き方改革の更なる加速化を引き続きしっかりと進め、実現しつつ、処遇改善もしっかりと実現し、セットで一体的に進めていくことが大事であると考えております。
 終わりに、本法案の実現により、学びを通して人が成長する教育という営みそのものに対するリスペクトがおのずと生まれる社会であることを期待いたします。
 結びに、現在、未来の全ての子供たちへのより良い教育の実現のために、国民の皆様からの御理解と御支援を心からお願いいたします。
 以上でございます。御清聴、誠にありがとうございました。
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堂故茂#6
○委員長(堂故茂君) ありがとうございました。
 次に、広田参考人からお願いいたします。広田参考人。
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広田照幸#7
○参考人(広田照幸君) 日本大学の広田です。
 私の専門は教育社会学ですが、ここ数年は教員の長時間勤務の問題を実証的に研究してきています。
 今回の給特法改正案については私は大きな不満を持ってきておりましたが、衆議院の方で修正案と附帯決議が出され、ある程度良くなったと思います。しかし、それでも不満はあるし、長時間勤務問題の解決に向けてもっと前に進めてほしいこともあります。
 ここでは、手短に三つのお話をした上で、今回の法案に関して三つのお願いをしたいと思います。
 まず、資料二ページの表になりますけれども、私のお話の一つ目、一つ目は、教員の仕事の絶対量が多いので、働き方改革を徹底して進めていっても問題は解決しないということです。
 この表は、文科省が行った二〇二二年の勤務実態調査のデータを加工してみたものです。平日の小学校教員は平均して一日六百四十五分、中学校教員は六百六十一分働いています。法定労働時間は四百六十五分ですので、小学校の教員は一日百八十分、中学校教員は百九十六分、時間外労働をやっていることになります。
 小学校、中学校のそれぞれの列一の部分は、指導に関わりの薄い仕事を半減させてみたものです。列二、列三は、それに加えて、部活指導や集団指導、学校行事などを半減させてみた場合の数字になります。しかし、それらを徹底して半減したその列三でも、小学校は五百十七分、中学校は五百五分にとどまり、法定労働時間の四百六十五分に収まりません。つまり、授業以外の業務を仮に半減していったとしても、今の教員の労働時間は法定労働時間をあふれてしまうぐらいなんです。それぐらい仕事の量が多いのだということです。どこかの方面の方が言っていらっしゃるような、既に十分に定員付けてあるというような状況では全然ないわけですね。
 そこで、列四の一、列四の二のように、教員の授業担当こま数、担当時間を減らしてようやく法定労働時間に収まる、そういう状況なんですよ。だから、結局のところ、長時間勤務の抜本的な解決のためには、教員の定数をしっかり増やすことで教員一人一人の持ちこま数を削減することしかないというのが私たちの考察の結論です。
 今回の法案では、衆議院での修正案第三条で、教育職員一人当たりの担当する授業時数を削減すること、それから義務教育法に規定する教職員定数の標準を改定することが盛り込まれました。これは大いに歓迎します。参議院では更に一歩進めて、教員定数の増員に向けた具体的な足場をつくっていってほしいと思います。
 さて、二つ目のお話です。今回の法案の目玉は、教職調整額を段階的に一〇%に引き上げるという点だと思います。長時間勤務で苦労している教員に報いようとする策なので、それはそれで歓迎いたしますが、私はここで、本来はそれでは足りないということを申し上げたいと思います。
 配付資料の二ページの下のところになりますが、給特法成立時の教職調整額四%という数字は、当時行われた教員勤務実態調査を基に、月平均八時間分の超過勤務という数字をベースに設定されました。月八時間で四%ですから、私も皆さんも中学校で勉強した比例式を使えば一〇%の場合も計算できるわけですね。八対四はX対十です。Xは二十です。つまり、一〇%の教職調整額は二十時間分だということになります。
 今回の法案では、時間外在校等時間を平均三十時間程度に削減することを目標とされています。もうお分かりですよね。月三十時間を達成したとしても、十時間分はお金が足りないわけです。今回の法案でつくられるのは制度的なピンはねだという声を現場の先生から聞いたことがあります。
 ちょっと歴史の話をすると、一九七一年に給特法が作られるときには文部省と人事院の間でやり取りがあって労働基準法の適用外になったわけですけれども、そこでは労基法に代えてという考え方が確かにありました。だから、勤務実態のデータから四%という数字が設定される形になったわけですね。ところが、今回の給特法の改正をめぐる議論の中では、この労基法に代わる措置が必要だという考え方が消え去っている、その点が大きな問題だと思います。
 いずれ将来には公立学校教員に残業代を支払う仕組みになってほしいと私は思いますが、現時点では少なくとも一〇%の教職調整額は、今の勤務実態に照らした場合にはもちろんのこと、月三十時間まで時間外在校等時間を削減できたとしても、それでもまだ十分な調整額ではないということを確認していただきたいと思います。
 もしも教職調整額一〇%という枠組みでやっていくのであれば、三十時間という数字を掲げておいて定数の改善と補助スタッフの増員というのを抽象的に並べるだけではなくて、平均で月二十時間を超える超過勤務をなくすための定数改善等が必要であるといったことを是非明確にしてほしいと思います。
 三つ目のお話として、今急速に進んでいる少子化のインパクトについてお話をしたいと思います。
 少子化が進む中で、三ページのグラフになりますけれども、少子化が進んでいる中で、少子化自体は大変な問題だけど、子供の数が減ったら学校の先生は楽になるんじゃないかというのんきな話があります。本当にそうなのかということですね。少子化の中での教員定数の改善の問題をどう考えたらいいかについてこれまで十分に研究がなされてきていなかったので、私たちの研究グループが研究やりました。
 公立小学校の場合、資料の三ページ目の図になります。図の下部分の棒グラフの部分が公立小学校に在学する子供の数の現状と将来推計になります。国立社会保障・人口問題研究所の出生低位推計の数値を基にして作成しました。この推計を見ると、子供の数、学齢児童の数は、二〇二三年から十年ぐらいは在学する小学生が急減して、その後も緩やかに減少を続けていくという、これがこれからの子供の数になります。
 さて、そこで、図の真ん中の折れ線グラフ、これが現状の教員定数の決め方を続けた場合の小学校の教員数の変化になります。教員の定数は、御存じのとおり、国が定める基礎定数と国と地方での加配定数で決まっていますが、私たちの研究グループでは、現在の義務標準法の教員定数の算出方法に沿って少子化に伴う学校数、学級数の変化を試算して、そこに現在の加配定数を割り付けるというやり方で将来の教員の定数の変化を試算しました。この真ん中の折れ線グラフですね、これが現状のままでいくとこうなるという話ですが。これを見てもらうと分かるように、小学生が急減するに伴って、小学校教員の定数は急減していきます。二〇二三年度に約四十三万人の教員定数は、二〇四三年度には約三十二万人、六三年度には約二十五万人になります。
 だから、子供の数が減ったら学校は楽になるんだろうじゃなくて、教員の定数も減っていくので学校の先生は楽にならないということです。つまり、教員の定数を改善しないで、少子化に伴う教員の定数の自然減に任せておけば、今のような長時間勤務が蔓延した学校はもう将来そのままになってしまうということです。
 ここまで三つのお話をしました。
 第一に、教員の仕事の絶対量が多いので、働き方改革を徹底して進めていっても問題解決しない。第二に、一〇%の教職調整額では、月三十時間まで時間外在校等時間を削減できたとしても、それでもまだ十分ではない。第三には、少子化が進んでいっても、放っておくと教員定数も減ってしまうので学校に余裕は生まれないというお話をしました。結局のところ、小中学校の教員の長時間勤務問題を解決するためには思い切った教員の増員が必要だということです。
 さて、そこで、皆さん、給特法改正案に関わって、皆様方に三つのお願いをしたいと思います。最初の二つは、衆議院で修正案の中の義務標準法の中の教職員定数の標準を改定することと書いていただいたことに関して、更にもっと明確に具体的な方向を示していただきたいということです。
 第一に、義務標準法の中には教員定数を定める様々な規定がありますから、特にその中の第七条一項一号の乗ずる数を改定するべきであるということを明確に示してほしいということです。
 この乗ずる数は、一九九三年に小幅の引上げがなされた後、三十年以上改善されていません。各学校の学級数別に設定されたこの乗ずる数というのは、教員の基礎定数を算出する上で特に大きなボリュームになります。教員定数の思い切った改善をやるためには、ここが本丸になります。だから、それを法案の中で明確に示してほしいということです。
 先ほどの三ページの図の一番上に黒い太い折れ線グラフがあります。これは、義務標準法の乗ずる数を十年かけて、段階的に今の一・五倍にしてみたシミュレーションです。一番上の黒い部分ですね。
 教員数は二〇三四年まで増加しますが、二〇四三年度には約四十三万人、六三年度には約三十四万人というふうになります。この場合は、最初の十年間で学校には余裕が生まれ、教員の長時間勤務は解決します。また、授業を担当しない空きこまが増えるので、授業準備や職能開発ももっと可能になります。教育の質の改善も期待できるわけです。
 文部科学省は、この二十年ほどは加配定数を少しずつ積み上げる形で教員の定数改善を進めてきましたが、それではもう増員の量も限定的で、しかも長期的な見通しが立ちません。義務標準法の乗ずる数を引き上げるというのが安定的な教員の増やし方だと言えます。
 二つ目のお願いは、現在の教員数を基本的に今後十年ないし十五年維持するといった点を掲げていただけないかということです。
 先ほどの図では、真ん中の折れ線のように、少子化が進んでいっても放っておくと教員定数は減ってしまうというお話をしましたが、逆に、少子化は、ピンチはチャンスだと考えることもできます。子供が減っていく局面だからこそ、新規の大幅な予算増を伴わなくても学校を良くすることができるという、そういうふうに考えてみたらどうでしょうか。
 私はちょっと欲張りなので、この図では、上の折れ線グラフ、太いやつは、少し、十年かけて一・五倍ということで、ちょっと定数を増えるような数字にしてみましたけれども、別に、例えば十五年かけて、十五年ですね、かけて今の一・五倍にするとかというふうにすれば、新規の予算を必要と、これまでの予算の額を継続していくことでフラットな形で教員数がキープされて、学校に余裕が生まれていくというようなことですね。
 教員定数の改善をめぐる今までの議論では、先生を思い切って増やすと巨額の予算が必要になるから、財源どうするんだと言われてきたわけですね。実際、一気に増やそうとすると一・五兆円ぐらい掛かったりするというですね。しかしながら、少子化ですから、一定期間トータルの教員数を減らさなければ、新規予算を必要とせず、おのずと学校は良くなるわけです。だから、教員定数は少子化による自然減には委ねないとか、あるいは、今後十五年間は教員の総数を維持するとか、そういう基本姿勢を法案の中で打ち出していただければ、教員定数の改善の具体的な議論が前に進むと思います。
 三つ目のお願いですが、文部科学省が教職員定数改善計画を作れと言ってほしいということですね。
 今の法案では、業務の削減に関わって教育委員会が業務量の管理等の計画を策定することになっていますが、文部科学省の側では、教員の増員を計画するというふうなことが書き込まれていないんですね。各自治体で独自に教員を増やすというのは財政的な限界がありますから、義務標準法の見直しを含めて、文部科学省が教員定数の見直しを計画的に進めていくことが必要です。教職員定数を国レベルで改善する立案、実施は、二〇〇五年度に終了した第七次の教職員定数改善計画の終了を最後に途絶えてしまっています。だから、地方レベルでも教員定数の変動が見通せないから、長期的な教員採用政策を立てることができないんですね。
 今や教育の個別化とかICT化の流れを受けて、新しい次元で国としての条件整備の考え方をリニューアルしていかないといけない時代に来ているんだと思います。昭和の時代に必要な条件整備の基準の考え方から、令和の学校に必要な条件整備の基準に転換させてほしい。そこで、義務標準法の標準の改定のため、文部科学省は教職員定数改善計画を作るといったことを法案に明記していただければと思います。
 私の話は以上です。どうもありがとうございました。
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堂故茂#8
○委員長(堂故茂君) ありがとうございました。
 次に、妹尾参考人からお願いいたします。妹尾参考人。
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妹尾昌俊#9
○参考人(妹尾昌俊君) 皆さん、おはようございます。よろしくお願いします。
 私の方からは、このプレゼンテーションの資料を基にお話しさせていただきます。
 表紙は、子どもたちにとっても、教職員にとっても、ウエルビーイングな学校づくりというふうにしました。
 ある調査、国がやった調査ですけれども、によると、約四割の小学校の教諭が寝不足ぎみ、不眠症というふうになっているほど、今先生方は疲れていて元気のない状態です。
 私も子供が五人おりまして、しっちゃかめっちゃか子育て中ではありますけれども、本当に先生たちが疲れ果てている状態では、うちの子にとっても良くないということで、本腰を入れてこの問題に取り組んでいきたいなというふうに思っております。
 先生方も大変御協力いただいているところでありますけれども、更に一歩、二歩踏み込んでいただきたいなという思いで今日はお届けしたいというふうに思います。
 一ページめくっていただいて、自己紹介はもう飛ばします。次のページも飛ばさせていただきます。また、どの党にかかわらず応援しておりますので、是非、また勉強会等にも呼んでいただければと思います。
 次のページですね、黒に背景なっているものですけれども。今般、給特法の改正が議論されているわけですけれども、ともすれば、この改正自体が、何というか、目的化しちゃうといいますか、手段が目的化していないでしょうかということを一緒に問いかけたいなというふうに思っております。
 処遇改善だとか残業の削減、これも大事ですけれども、これはあるプロセスの一つ、手段の一つでありまして、何を目指しているのかということをしっかり考えないと、一〇パーがいいのか、一三パーがいいのか、何パーがいいのかというような話になりますので、そうじゃなくて、いい方をやっぱり学校教育にももっと来てほしいという話だったと思うんですよね。そういった人材獲得なり、あるいはいい方が辞めんといてほしいという部分ですね、そういった部分も意識しながら、しっかりこの法の在り方について一緒に考えていければというふうに、少々失礼な表現かもしれませんけれども、改めて申し上げたいところです。
 次のページです。四ページ目ですけれども、じゃ、今、教員の人気は下がっているのかどうかについては、正直申し上げるとはっきり分からないということが答えになるかと思います。
 といいますのは、教員採用試験のこれ新規の学卒の、新卒の方の受験者数ですけれども、小学校はほぼ横ばい、中高はいわゆる減少傾向です。ただ、これはダブルカウント、トリプルカウントされている併願者もいますので、正直実態がよく分かっていない、誰も分かっていないという、こういった部分も含めて、てこ入れの必要があるところかなと思います。
 ただ、次のページですけれども、一つ正確に分かっていることがあります。女性にとって、受験者が激減しているという状況です。
 二〇〇〇年と二〇一〇年、二〇一九年ぐらいを比較していただきますと、小学校は約二割、中学校は三六%、高校に至っては約半減も女性の受験者しているということです。かつての受験者が多かったというふうな解釈もできますけれども、ただ、少なくとも女性にとっては、教員、教職について目指さない子も増えているということです。内田良先生の研究なんかでも言われていて、教育実習生にもそういったことが示唆されているところであります。
 次のページです。
 これはあくまでも一例ですけれども、ある私大の教職課程の子たちですけれども、最初登録するんだけれども、卒業時の免許取得する子はやっぱり半減したり約三割ぐらいに減っている。これはあくまで一事例ですけれども、全国でどうなっているかも含めて把握しないといけないです。
 ですから、まず大学の教員養成のところで離脱者がいると。しかも、教育実習を経たとしても、今度、教員採用試験を受けてくれるかどうかでまず離脱すると。その後、受けてくれたとしても、民間とかほかの公務員に行っちゃうという意味で離脱すると。いろんな段階で教員の人をちょっと逃しちゃっているという、そういうもったいない状況があるということであります。
 次のページですけれども、少しまとめますが、少なくとも女性にとっては志望度が下がっているし、男女問わず、免許取得前や採用試験の前に離脱する学生も相当数に上ります。ただ、この背景とか要因が、残念ながら、まだまだ私も含めて十分に解明できているわけではなくて、どこにメスを入れるのかということがまだまだ不明瞭なので、今回の法改正は私は応援したいと思っておりますけれども、まだまだ一里塚といいますか、一歩二歩でありまして、もっともっと必要な部分があるんじゃないかとかいうことも含めて考えないといけない。今日は、その一端を少し、検証し切れていないところはたくさんありますけれども、お話ししたいと思います。
 今日は、八ページ目です。今日いらっしゃっている広田先生の本から引用しておりますけれども、まず事実認識ですね。先ほど、受験者がどういう状況なのかといったような状況も含めて十分把握できているわけではない、しかも、その背景だとか、女性の受験者なぜ減っているのかということも実は余り明らかじゃない。となると、対策も十分練られないといったような、これまさに三つの問題が生じているわけであります。
 とはいえ、幾つか参考になるデータはありますので、今日は時間の関係上、本当は三時間でも四時間でもお話しできますが、十分ぐらいで短くお話しいたします。
 九ページ目ですけれども、これは愛知の六つの大学の学生に聞いたものですが、教育実習を受けた学生が、ですから、もうすぐ教員になろうかなというふうに志望度の高い学生のアンケート調査なんですけれども、何が不安ですかねって聞くと、やっぱり保護者との向き合い方、苦情とか、仕事が忙し過ぎないか、こういった部分がすごく高く出ています。
 あるいは、この調査で貴重なのは、次のページですけれども、教職を最初志していたんですけれども、大学生の途中でやっぱりやめたという子たちにも聞いているわけです。しかも、男女別にも聞いているわけですが、特に女性の方が敏感にやっぱり感じ取っているということがこれで分かりますけれども、下の方、休日出勤や長時間労働のイメージとか処遇の問題、つまり長く働く割には処遇が十分じゃない、こういったところに不安とか不満があるわけだし、あるいは先ほどの調査と同じで、授業ができるかとかいじめの問題、保護者対応等に不安だということであります。
 つまり、次のページですけれども、今ユーチューブで教員になろうとかって検索していただくと、ざあっといっぱい動画が出てきます。教師の魅力とかやりがいを各自治体一生懸命発信して、なるべく受験者を増やそうということで、試験会場もいっぱいしたりとか、いろんな努力をされています。そういったことが無駄だとは申し上げませんけれども、本当に必要なのは、魅力発信よりも不安に向き合うこと、あるいは不安と不満を低くしていくことではないかと思います。
 そのために、今回の法で、いいところもたくさんありますけれども、まだ十分じゃないでしょうというところもしっかり考えないといけないし、今、限られた若者の人数を自治体間で奪い合っている状況なので、こういう状況も含めて考えないといけない。
 しかも、今これだけ忙しい忙しいと言われている学校現場でわざわざ教師を目指してくれている子たちは、教師としてのやりがいとか魅力というのはある程度分かった上でエントリーしてくれているわけですね。しかも、自分が生徒だったときの思い出が良かったとか、先生が良かったということがあります。つまり、最大の広報の場は学校現場でして、今いる先生たちがハッピーでウエルビーイングな状態であればいい人材は自然と集まってくるという、あるいは三十年前、四十年前はそうだったわけなんですね。そういう部分を復活させたいということを申し上げたいと思います。
 じゃ、そのためにどうするのかということでありますが、今般、給特法が一番の問題になっているわけですが、十二ページに書いたとおり、これは本当に難題です。給特法を維持した場合も、あるいは廃止した場合も、それぞれ難しいところがあるということで、それぞれ、ほかの参考人の方もおっしゃっていただいたところと重なりますので、後でまた質疑があればお話しいたしますけれども、次のページです。
 今回の法案のように、給特法の基本は維持した場合ですね、その場合も、この次のページのように、まだまだほとんどの時間外が労基法上の労働ではないといったようなよく分からぬ状態が続くとか、使用者にコスト意識をどう高めるかといったことがまだまだ積み残しとして残ります。あるいは、今国立の附属とか私立学校は労基署がばんばん来ていて、それで是正をしているわけですけれども、そういったことも公立学校では起こっていないというような問題ですね。
 もし、今回の法案を維持するなり、あるいは可決するんだったら、こういった問題に対しても対策を一定程度もっと打っていけるような修正案なり附帯決議なりをもっともっと作っていかないと、まだまだ十分ではないだろうというふうに考えております。
 難題ではありますけれども、一緒に考えていきたいというところが十四ページです。
 つまり、これは難しい問題ですけれども、教員の健康確保という価値が一つ、あっ、価値というか、大事にしないといけないことが一つ。もう一つは、もちろん時間外を削減しないと教員人気も復活しないし、まあいろんなところがおかしいしということで、時間外をいかに削減するような仕掛け、仕組みをつくっていくか。三つ目、一方で教員の専門性とか裁量も大事にしないと、あれこれ細かく言われても面白くないといったようなこともあったり、あるいは子供にとっても良くないといったことがありますので、この三つをどうやったら満たせるのかということを考えないといけません。
 健康確保につきましては、もう釈迦に説法かもしれませんが、労基法の一条に、労働者が人たるに値する生活を営むための条件ですよということを書いてあるわけですけれども、今の先生たちは、広田先生もおっしゃっていただいたように、ほとんど授業で埋まっていて、小学校であれば六時間あれば六時間ともほとんど埋まっていて、休憩もほとんど取れず、トイレに行く暇もなく、あるいは理不尽なクレームにも一時間も二時間も傾聴だといって耐えろというようなことをやっていますので、人たるに値する生活が大丈夫なのかといったようなことから含めて考えないといけない。勤務間インターバルなんかも、十一時間では健康確保の面では不十分なので、そういったことも含めて考えたいということです。二、三も含めて、一緒に考えていかないといけないというところです。
 じゃ、どうするのかということで、特効薬は決してないんですけれども、私は、今日は五つの点を強調したいなというふうに思っております。
 ちょっと時間がないので、はしょりながらお話ししますけれども、十六ページですけれども、以前、先生はスーパーマンじゃないという記事を書きましたけれども、これは左の方は文科省の公文書から引用しておりますが、学校を取り巻く状況についてはということで、もう全部読み上げませんが、これ丸が付くまで三百四十八文字もあって原稿用紙ほとんど埋まっちゃうような、ちょっと僕だったら余り書かない悪文だと思うんですけれども、それはちょっとおいておいて。
 これだけ複雑怪奇なたくさんのことが、例えば担任の先生はしょい込んでいるわけですよね。もちろんいろんなチーム対応だとかいろんなことがありますけれども、昭和のときにできた義務教育標準法等のときには、まだまだ、一部ありましたけれども、なかったような複雑な問題もあっている。しかも、いろんなことに詳しくないと駄目だみたいな感じで、我々はよく、あるいは文科省さんも教師の資質、能力の向上というふうにすぐ言うけれども、資質、能力といったっていろんなことに詳しい人なんているわけないよねということも含めて考えないといけない。もう荷物を背負わせ過ぎているということです。
 そんな状況で、次のページですけれども、これは一つの過労死の事案ですが、滑川で、富山の、二〇一六年に四十二歳の先生が亡くなっています。これは非常に残業も多くて、部活動も強豪の部活を持っていたということです。
 次のページですけれども、当時小さな娘さんがいらっしゃいましたが、ドラえもんのもしもボックスといって、もしもというふうに電話ボックスで話すと現実になるというアイテムがあるんですけれども、現実になったらパパが生き返るというふうに書いているんですよ。
 まさに、こういう事案、事故を本当に減らしたい、ゼロにしたい、こういう健康確保、改めて大事にやっぱりしないといけない。ついつい先生方やり過ぎちゃうし、熱心な先生だねということで周りも褒めてきたわけですけれども、考えないといけないというところです。
 次の保護者対応の話はもう飛ばします。
 二十ページですけれども、教員がやらなくてもいい仕事、教員が担うべきではない業務をやっぱり明確にするとともに、ただ、これまた別紙を見ていただければと思いますけれども、ただ明確にしただけでは、じゃ、担い手がいないと学校が結局やるということになりますので、一部首長部局も担当する、あるいは教員以外のスタッフをもっと充実させるという合わせ技じゃないとうまくいかないということを申し上げたいと思います。
 次のページです。
 詳しくは広田先生もおっしゃっていただきましたが、今の勤務実態見ますと、ほとんど授業とその準備と成績処理で勤務時間が埋まります。こういった状態をやっぱり変えないと、せめて勤務時間の中で授業準備ができるような基礎定数の改善をやっぱりしないといけない。そうすると、一年目からいきなり担任やらなくてよくなったり、あるいは中学校であっても、若手とか希望しない場合は部活動の顧問をしなくていいとか、その分授業準備にしっかり集中するとかできると、さっきの学生の不安も随分減りますので、そういった部分も含めて考えないといけないというところです。
 二十二ページ、今のこま数ですね。文科省はよく平均で示しますけれども、平均が大事じゃなくて、二十六こま以上でほとんど過密になっている人が約四割もいるんですね。こういった状況も含めて考えていただきたいと思います。
 次のページはもう飛ばしますけど、二十四ページです。
 やはり、加配定数でやるから大丈夫だよと文科省よく言うんですけれども、加配定数だと毎年の予算で変わりますので、各教育委員会にとっては安定的に正規職を増やすという施策は打てません。しかも、この少子化の時代ですね。やはり、基礎定数の改善ということをしっかり盛り込んでいただきたいなというふうに思っております。
 次のページ、二十五ページ以降は、少しもう飛ばしながらですけれども、今学習指導要領の改訂が議論されていますが、今よりも増やさないということを前提にと言いますが、私が聞くと、教員の先生、特に小学校はそうですけれども、増やさないじゃなくて減らすと書いてほしいというふうに皆さんおっしゃいますよ。それだけ、しかも子供の声も含めて、これちょっと細かく後で見ていただければと思いますけれども、考えないといけないというところであります。
 次の、二十六の後なので二十七になりますけれども、こういった学習指導要領を精選しろとなると、いや、もう学力低下するでしょうとか格差拡大するでしょうとおっしゃる方が必ずいらっしゃるし、その心配ももちろん大事なんですけれども、ただ、少なくともOECDのレポートだとかPISAを分析した限りではそういう部分はないという部分、必ずしもそうとは限らないというところもありますので、この辺も冷静にしっかり考えないといけませんし、下の方に書いておりますが、標準時数を減らすか、今中教審で検討されている研究開発校等を増やして学校の裁量を増やす、これも大事だと思います。ただ、それだけで本当に十分な時間が生まれるのかということはまだまだ疑問ですので、一日六時間も授業をせずに、四時間とか、せめて五時間で済むような感じでやっていくということも含めて考えていきたいということだと思います。
 次のページは飛ばしまして、二十九まで飛ばします。
 衆議院でも、文部科学省さんは、国による勤務実態調査はもうやらないと、自治体のタイムカード等あるからという話を答弁されていると思いますけれども、この理由一、二、三書きましたとおり、もちろん各自治体での把握も大事ですけれども、まだまだそれでは十分じゃないところありますし、タイムカード等のデータでは何にどれぐらい忙しいのかということが十分分析できませんので、そういった中では時短プレッシャーが高まるばかりになりますので、何に忙しくて、じゃ、どういう施策が必要なのか、どういうことを伴走支援しないといけないのかということは、家計簿と一緒ですけれども付けないと分からないので、そういうことも含めて考えていただきたいと思います。
 三十ページ、改めて、ここについてはもうさらっとですけれども、これは総務省にも言わないといけない話なのであれですけれども、一、二、三、四、五、是非御検討いただければと思っております。
 私からは以上です。ありがとうございます。
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堂故茂#10
○委員長(堂故茂君) ありがとうございました。
 以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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石井正弘#11
○石井正弘君 自由民主党の石井正弘でございます。
 本日は、参考人の皆様方、大変貴重な御意見をお述べいただきました。今後の法案の審議の際の参考になるものと、このように受け止めさせていただいた次第でございます。
 それでは、早速質問に入らさせていただきたいと思います。
 まず最初に、佐藤参考人と植村参考人、教育の現場において管理職として大変な御苦労を積んで、また今現在、責任あるお立場として、働き方改革、これを推し進め、さらにまた今回の法案を作成するに際しましても大変貴重な御意見をお述べいただいたと、このように承知をしているところでございます。
 そこで、お二人に、まずもって、今回の法案提出の背景となりました、いわゆる教員の不足の問題なんですけれども、大変、教員の採用試験をやりましても応募者が少なくなってきていると、こういったようなこととか、あるいは、様々な激務とかあるいは困難な仕事、途中で辞めてしまう方も続出をしている。まさに教員がやりがいがある魅力ある職場なのかという問題があるわけなんですけれども、こういった様々な状況が指摘されるわけでございますけれども、教員の不足、この要因というものを、まずお二人の参考人に、どのように捉えていらっしゃるのか、改めてお伺いをさせていただきたいと思います。
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佐藤秀美#12
○参考人(佐藤秀美君) ありがとうございます。
 教員が不足していることでございますが、やはり教員の熱意や努力に頼り過ぎて、そしてどんどんどんどん肥大化していったことにまず一つ大きな原因があるんだろうなとは思っています。
 ただ一方で、その減っているものを何とか増やしていく、人員を増やす、これも大切なんですが、人員を増やすためにはある程度の時間が掛かります。先ほど参考人もおっしゃっていたように、実は教員を志願する者をどれだけ増やしていくか、私、ここがやっぱり大切だと思っておりまして、私のこれ肌感覚ですが、採用業務に携わっていた折に教員を志願した理由を読んだり面接をしたりした際に、約六割が、小学校や中学校ですてきな先生に出会えた、だから自分もあんな先生になりたい、そういう憧れが動機なんですね。これがやはり半数を超えていると、私はそう思っています。今もそれは変わらないのではないかな。
 そのためには、やはり学校現場で働いている先生方が笑顔で生き生きと子供たちのために頑張る、そういう環境を増やしていかなければいけない。そのためには、やはり業務の見直しであったり、人員を増やすことであったり、今やっていることをそれぞれの責任ある者たちができることをやっていく、やはりここがポイントなのかなと考えております。
 以上であります。
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植村洋司#13
○参考人(植村洋司君) 御質問ありがとうございます。
 まず、教員不足ということでございますけれども、やはり、今、佐藤参考人がおっしゃったとおり、教員が魅力的な姿を子供たちに見せるということが校長としては大事だなというふうに考えております。それが将来の教師増ということにつながると思っています。
 御質問の中で離職というようなお話もあったので、その点について私述べます。幾つかいろいろあると思うんですけれども、二つ考えました。
 一つは、真面目な人ほど一人で抱え込んでしまうという傾向があると思います。したがいまして、学校が支え合う体制をつくっていくということ、組織として守っていく、支えていく、支援していくということが大事かなというふうに思っております。
 二点目が、ちょっと言いにくいんですが、気質という部分も肌感覚としてはあります。我慢とか忍耐が美徳というような時代もあったかもしれませんが、今の平成、令和の人たちは、合理性であるとか効率性をすごく求めて、無駄を嫌います。したがって、働きやすさの部分がちょっと気になってしまうのかなということも配慮しながら、管理職としては人材育成を進めていきたいなというふうに思っております。
 以上でございます。
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石井正弘#14
○石井正弘君 ありがとうございました。
 私も本会議で石破総理に質問した際に、小学校時代、大変すばらしい先生に出会うことができたと、このことが一番記憶に残っているというお話をいただきまして、まさに今の御説明、納得できるような御意見だったというふうに感じているわけでございます。
 それでは次に、広田参考人にお伺いさせていただきたいんですが、先ほど、様々な定数改善のプラン等々お話をいただきました。非常にこれは重要な問題でございまして、教員定数の改善、これも今後の、我々、教育養成議論しておりますけれども、一番大きな課題だろうというふうに思うわけなんです。
 ただ、現実見ておりましても、確かに少子化で教育予算全体が減ってくるのではないかということはごもっともなんですけれども、一方で、教育の質の改善といいましょうか、例えば今回、政党間の合意によって、高校の無償化の問題とか、あるいは給食の無償化とか、こういったような問題、大変これは大きな財源を要する問題でございますが、さらに、これから今後も、高等教育におけるいわゆる奨学金をもっと困窮世帯に対しまして手厚くすべきではないか、こういったような大きな議論がどんどん出てくると思うんですね。
 さて、そうすると、その議論をどうするのか。定数全体を改善していくという、二つの大きな問題があって、財源をどこにどのように求めていくか、教育予算全体の中でどういったことを優先してやるべきかという議論が避けて通れないと思うんですが、広田参考人の御意見をお伺いをさせていただきたいと思います。
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広田照幸#15
○参考人(広田照幸君) 御質問ありがとうございます。
 私が試算したところでは、給特法をやめて残業代を払う仕組みに戻したら、年間二兆円とか三兆円、二兆円台だと思いますけど、それぐらい一気に掛かってしまうわけですね。じゃ、残業代払うのは嫌だから先生増やして、そっちの方が割安になるかもしれないって計算したら、一気に増やそうと思ったら一兆五千億ぐらいの試算になりました。だから、そんなお金を財源としてどうするんだと言われたら、教育学者としては頭を抱えるばかりなんですが。
 ただ、今回、図の形でお示ししたように、今急速に少子化が進んでいますから、そうすると、これまで、教員の人数については、一方で加配を増やしながら自然減の部分は減らすという、そういう形でこれまで推移してきて、要するに、子供の数の減少に合わせた自然減というのを前提にして教員の定数の議論が進んできているので、そこを見直せば新しい予算はほぼ要らないというのがこの図なんですよ。
 ですので、皆さんで、子供の数は減るけれども教員の数は減らさないぞという、そういう姿勢で臨んでいただければ、新規予算の財源の問題関係なしに教育は良くなって、そこで、先生が言われたような教育の質の改善ですね、一週間の中に空きこまがいろいろできるようになれば、授業研究とか、さらには今までできなかったスキルに挑戦とか、そういうこともできるようになるので、全体として、先生増やせば質も良くなるというのが私の見立てですね。
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石井正弘#16
○石井正弘君 ありがとうございます。
 それでは、最後の質問、妹尾参考人でございますけれども、教員のその職務の特殊性ということが、先ほどお話が植村参考人からあったんですけれども、こういった点、超過勤務手当を算出するにも、現場ではなかなかその特殊性があって難しいという意見があるんですが、これに対してどのようにお考えをお持ちでしょうか。
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妹尾昌俊#17
○参考人(妹尾昌俊君) 確かに、例えば英語の先生が洋画の映画を見ているのはプライベートなのか教材研究なのかと言われると、どうかなというところがあったりとか、いろいろ難しさはあるとは思います。
 ただ一方で、保護者対応で時間掛かっているとか、いろんなその行事の準備をやっぱりせざるを得ないとか、あるいは事務作業が残っているといったこと、これは明らかに時間外として認定できる部分もありますので、教材研究、授業準備、研究どうするかというところは残るとは思いますけれども、かといって全部できないというわけではもちろんないので、実際、私立だとか国立では、まだまだ課題はありますけれども、できているところありますから、そこも含めてよくよく考えないといけないかなと思います。
 以上です。
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石井正弘#18
○石井正弘君 終わります。ありがとうございました。
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斎藤嘉隆#19
○斎藤嘉隆君 立憲民主・社民・無所属の斎藤嘉隆です。
 今日は、四名の参考人の皆さん、本当に貴重なお話をどうもありがとうございました。
 全員の方に一問ないしは二問ずつ簡単にお聞きをしたいと思いますが、ちょっとお答えづらい中身もあるかもしれませんので、お答えづらければもう結構ですので、お願いをいたします。
 まず、佐藤教育長さんにお伺いをしたいと思います。
 今回の改正の柱の一つは、教育委員会などに働き方改革実施の確保のための措置、計画や報告を義務付けるということがあるんです。
 でも、今の教育長さんのお話をお聞きをしたら、もう福島市の教育委員会は計画も立てているし、実施もしているし、それから公表もしているわけですね。それから、今回の法案で新たに入った教育総合会議への報告、これももうされているわけです。
 ということは、一体、今回の法案で、この部分に関して各教育委員会、何が変わるのか、何も変わらないんじゃないのかと。重要なことだとは思うんですけど、もう先行的にやっているところについてはそういう思いを持たざるを得ないんですが、率直にこの件についていかがでしょうか。
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佐藤秀美#20
○参考人(佐藤秀美君) ありがとうございます。
 今、委員より御指摘いただきましたが、私はまだまだ福島市もやることはたくさんあるなと思っています。
 また、様々な自治体がありまして、実は総合教育会議も年開いて一回とか、そういう自治体もあります。福島市は年に三回、これは定期的に実施しているわけですけれども、やっぱりそうしたものをしっかりと機能させていって、学校、教育委員会だけではなくて、市長部局、いわゆる市長部局と、それから地域の方々を巻き込んでこの議論をしっかりと広めていく、これがやっぱり大切なのではないかな。
 そういう意味で、私は極めて有効であるし、これは終わりがなく、常に不断の見直しをしていくべき中身であるかなと、このように考えております。
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斎藤嘉隆#21
○斎藤嘉隆君 ありがとうございました。
 今回の法案によって更に一歩活動、取組が前進するだろうということだったと思います。ありがとうございます。
 それで、植村校長先生にお伺いをしたいと思います。
 処遇改善について具体的にお話をいただきました。これちょっとナーバスかもしれませんが、今回、実は、義務特手当が人材確保法に基づいて今支給をされていますけれども、これが全体に減額をされて学級担任に上乗せがされると、こういうことになっています。それから、特別支援の教員の調整額が、これも薄く削られると、こういうことになっているんですね。実は、処遇改善といいながら、一方で処遇改悪につながるような、特にこの義務特手当に関して指摘がなされているんですね。このことを現場の校長先生としてどのように受け止められるか。
 例えば、特別支援って今物すごく増えていますですね。こういう方々の処遇が、一定、もちろん調整額は上がりますが、手当的に下がっていく、こういったことについてのコメントをいただけませんでしょうか。
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植村洋司#22
○参考人(植村洋司君) 御質問ありがとうございます。
 まず、学校で今大事なのは、言葉でいえばチーム学校ということで、学校全体で子供たちのために力を尽くすというところだと思います。特別支援教育に関わることも、特別支援学級等々の教員だけでなく、学校全体で学級担任も含めて取り組んでいるというのが実態でございます。
 したがいまして、今回、まあ部分で見れば様々あるかもしれませんが、私が認識しているところでは、全ての教員が処遇が上がるというふうに私はトータルでは認識しておりますので、下がる教員がいたり上がる教員がいるという認識は私にはありませんので、とにかく学校全体で子供たちを見る、そして全ての教員の処遇が改善されるというふうに私自身は受け止めております。
 以上でございます。
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斎藤嘉隆#23
○斎藤嘉隆君 先生、もちろんそうです、トータルとしてはそうなんですが、ただ上がり方に教員によって差が出てくる。このことについてはいかがでしょうか。
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植村洋司#24
○参考人(植村洋司君) ちょっとどうかというのはなかなか難しいところで、全てが同じように上がるのが一番いいかなというふうに思いますけれども、やはり学校組織として全員が何らかの形で処遇改善があるという、広い意味ではこれは有効なことではないかなと考えます。
 以上でございます。
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斎藤嘉隆#25
○斎藤嘉隆君 ありがとうございました。
 それでは、広田先生にお伺いをします。
 今回の修正では、附則に、定数標準法の見直しと検討ということも盛り込まれています。今、先生から乗ずる数の見直しについてお話があって、資料も、このグラフですね、お示しをいただきました。大変興味深くお伺いをしましたが、ちょっと関連してお伺いをします。
 乗ずる数の見直し、十年で例えば一・四の乗ずる数を一・五倍にするならば二・一にしていくということなのかなと思いますけど、これは十年間で例えば〇・七増やすのであれば、〇・〇七ずつこうやって増やしていくのか、あるいは何か手厚いところに、手厚く対応が必要な小学校とか中学校とか、何かどこかに重点的にやっていくのか、プロセスも含めてお伺いをしたいことが一点と、それから、これ加配はどうカウントされているのか、この表の中で、グラフの中で、ということが二点目。それから、数十年後に三十五万人の小中学校の教員の需要がどうなのか、見通しとして。なかなか難しいかもしれませんが、こういったもの。それから最後に、これ僕は、元々乗ずる数の見直しももちろん必要ですけど、その根本には学級数を基に定数が決まってくるという、この標準法の考え方があると思います。これについて何かお考えがあれば、ちょっと多岐にわたって恐縮ですが、お願いいたします。
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広田照幸#26
○参考人(広田照幸君) 御質問ありがとうございます。
 プロセスは、均等に割り付けて、要するに、一・五%を、十で割って少しずつ上げていくという、そういうシミュレーションをした結果がこれになります。
 加配の扱いについては、まずは義務標準法の方で、基礎定数で近似直線を作るんですね。学級数別の先生の数の近似直線を作って、そこに加配をこうやって割り付けていくという形で計算式を立てて、それの変動を見ました。ただし、加配は、教職員の、教員の定数の中のごく一割ぐらい前後だと思いますから、そこをどう増やすかとかという議論をしても、恐らく長時間勤務問題の絶対的な解決にはなかなかならない。
 それから、三つ目の御質問で、数十年後に、需要というのは先生が、教員志望者がどうなるかとかというお話ですかね。教員志望者はいつの時代もいると思います。ただ、今は教職の魅力が乏しい状況にあるというのが一つあるので、教員を目指す人数が少ないとか教員の確保が困るとかというのはありますけど、もしもゆとりのある学校が実現したら、学校の先生で働きたいというのは恒常的にキープできるというふうに私は思っています。
 最後、乗ずる数を学級数で決めるやり方についてどう考えるかというお話ですが、これは別のやり方、ほかの国の考え方とかあるんですけど、制度の言わば経路依存性があるので、当面はこのやり方で最善の着地点を探すというのがいいんじゃないかなと思っていますね。
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斎藤嘉隆#27
○斎藤嘉隆君 ありがとうございました。
 じゃ、最後に妹尾先生にお伺いをします。
 先生も指摘をされていますけれど、今の学校教育の現状をやっぱり精緻に把握しないと対策は生まれないと思うんですね。ところが、文科省さんは今回、勤務実態調査というものは基本的には行わないと、状況調査はしましょうと。教育委員会に聞き取りをするのかどうか分かりませんが、それで精緻な状況が分かるのか、対策が打てるのかという私なりのちょっと疑問があるんです。このことについての最後コメントいただけませんでしょうか。
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妹尾昌俊#28
○参考人(妹尾昌俊君) 私の資料の二十九ページにも書きましたけれども、少し飛ばし飛ばしだったので、ちょっと短くお話しいたします。
 一つは、各教育委員会等で、タイムカード等で客観的なデータが大分整備されてきたというところは確かではございますが、一日四十五分という休憩時間が取れてもいないのに四十五分はもうマイナス、控除されていたりとか、あるいは土日とか放課後の一部、打刻しない先生とかもいるんですね、やっぱり早く帰れ帰れ言われますから、あるいは面談しろとかいろいろ言われますから。そのように、文部科学省さんなりは勤務実態の見える化とおっしゃるんですけれども、むしろ見えない化が今どんどん進行しているというふうに私は見ています。
 そういう状況もある以上、勤務実態調査、もちろん回答者の負担軽減は大事ですけれども、きちっと何に忙しいのかということも精緻に分かる非常にいい調査ですので、引き続き、数年に一回はやるべきだろうと思っております。しかも、ストレスの状況とか、いろんなことを専門家も交えてしっかり分析できる立て付けになっております。こういったことは各自治体でもやればいいですけれども、かといって、やはりそれだけの専門家が集まらないというところありますので、やはり国の方でもやっていただくのは非常に大事であろうというふうに思います。
 以上です。
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斎藤嘉隆#29
○斎藤嘉隆君 どうもありがとうございました。
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