憲法審査会
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会
会議録情報#0
令和八年五月二十八日(木曜日)
午前十時開議
出席委員
会長 古屋 圭司君
幹事 鬼木 誠君 幹事 北神 圭朗君
幹事 新藤 義孝君 幹事 鈴木 英敬君
幹事 高階恵美子君 幹事 和田 義明君
幹事 國重 徹君 幹事 馬場 伸幸君
幹事 浅野 哲君
秋葉 賢也君 石川 昭政君
石橋林太郎君 井出 庸生君
伊藤信太郎君 稲田 朋美君
衛藤 博昭君 大野敬太郎君
加藤 勝信君 上川 陽子君
木村 次郎君 下村 博文君
高木 宏壽君 田野瀬太道君
寺田 稔君 中川 貴元君
中山 泰秀君 葉梨 康弘君
東田 淳平君 星野 剛士君
細野 豪志君 本田 太郎君
丸川 珠代君 水野よしひこ君
村木 汀君 盛山 正仁君
保岡 宏武君 吉田 真次君
若林 健太君 有田 芳生君
泉 健太君 河西 宏一君
階 猛君 阿部 圭史君
池畑浩太朗君 西田 薫君
飯泉 嘉門君 玉木雄一郎君
川 裕一郎君 和田 政宗君
古川あおい君 畑野 君枝君
…………………………………
衆議院憲法審査会事務局長 吉澤 紀子君
―――――――――――――
委員の異動
五月二十八日
辞任 補欠選任
石井 拓君 衛藤 博昭君
棚橋 泰文君 村木 汀君
土田 慎君 東田 淳平君
西村智奈美君 階 猛君
同日
辞任 補欠選任
衛藤 博昭君 水野よしひこ君
同日
辞任 補欠選任
水野よしひこ君 吉田 真次君
同日
辞任 補欠選任
東田 淳平君 土田 慎君
村木 汀君 棚橋 泰文君
吉田 真次君 石井 拓君
階 猛君 西村智奈美君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する件(日本国憲法及び憲法改正国民投票法の改正を巡る諸問題)
――――◇―――――
この発言だけを見る →午前十時開議
出席委員
会長 古屋 圭司君
幹事 鬼木 誠君 幹事 北神 圭朗君
幹事 新藤 義孝君 幹事 鈴木 英敬君
幹事 高階恵美子君 幹事 和田 義明君
幹事 國重 徹君 幹事 馬場 伸幸君
幹事 浅野 哲君
秋葉 賢也君 石川 昭政君
石橋林太郎君 井出 庸生君
伊藤信太郎君 稲田 朋美君
衛藤 博昭君 大野敬太郎君
加藤 勝信君 上川 陽子君
木村 次郎君 下村 博文君
高木 宏壽君 田野瀬太道君
寺田 稔君 中川 貴元君
中山 泰秀君 葉梨 康弘君
東田 淳平君 星野 剛士君
細野 豪志君 本田 太郎君
丸川 珠代君 水野よしひこ君
村木 汀君 盛山 正仁君
保岡 宏武君 吉田 真次君
若林 健太君 有田 芳生君
泉 健太君 河西 宏一君
階 猛君 阿部 圭史君
池畑浩太朗君 西田 薫君
飯泉 嘉門君 玉木雄一郎君
川 裕一郎君 和田 政宗君
古川あおい君 畑野 君枝君
…………………………………
衆議院憲法審査会事務局長 吉澤 紀子君
―――――――――――――
委員の異動
五月二十八日
辞任 補欠選任
石井 拓君 衛藤 博昭君
棚橋 泰文君 村木 汀君
土田 慎君 東田 淳平君
西村智奈美君 階 猛君
同日
辞任 補欠選任
衛藤 博昭君 水野よしひこ君
同日
辞任 補欠選任
水野よしひこ君 吉田 真次君
同日
辞任 補欠選任
東田 淳平君 土田 慎君
村木 汀君 棚橋 泰文君
吉田 真次君 石井 拓君
階 猛君 西村智奈美君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する件(日本国憲法及び憲法改正国民投票法の改正を巡る諸問題)
――――◇―――――
古
古屋圭司#1
○古屋会長 これより会議を開きます。
日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する件について調査を進めます。
本日は、日本国憲法及び憲法改正国民投票法の改正を巡る諸問題について討議を行います。
この討議につきましては、幹事会の協議に基づき、まず、各会派一名ずつ大会派順に発言していただき、その後、各委員が自由に発言を行うことといたします。
それでは、まず、各会派一名ずつによる発言に入ります。
発言時間は七分以内といたします。
質問を行う場合、発言時間は答弁時間を含めて七分以内といたしますので、御留意願います。
発言時間の経過につきましては、おおむね七分経過時にブザーを鳴らしてお知らせいたします。
発言は自席から着席のままで結構でございます。
発言の申出がありますので、順次これを許します。新藤義孝君。
この発言だけを見る →日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する件について調査を進めます。
本日は、日本国憲法及び憲法改正国民投票法の改正を巡る諸問題について討議を行います。
この討議につきましては、幹事会の協議に基づき、まず、各会派一名ずつ大会派順に発言していただき、その後、各委員が自由に発言を行うことといたします。
それでは、まず、各会派一名ずつによる発言に入ります。
発言時間は七分以内といたします。
質問を行う場合、発言時間は答弁時間を含めて七分以内といたしますので、御留意願います。
発言時間の経過につきましては、おおむね七分経過時にブザーを鳴らしてお知らせいたします。
発言は自席から着席のままで結構でございます。
発言の申出がありますので、順次これを許します。新藤義孝君。
新
新藤義孝#2
○新藤委員 自由民主党の新藤義孝です。
五月十四日、二十一日と二週にわたりまして、緊急事態条項のイメージについての活発な議論が交わされました。これによりまして、各会派の意見がおおむね集約できたという意味でピン留めされた論点と、複数の見解があって今後更に議論を深めていく論点とが整理をされ議論の土台ができたことは大変よかった、このように思っております。
今後は、この土台を更に具体化する作業に入っていく必要があるわけであります。私としては、かねてより提案しております条文起草に関する取組について、各会派の皆さんと相談し実現を図ってまいりたい、このように思っております。
本日は、憲法改正の本体論議の中で、私なりに考えている議論すべきテーマについて申し上げたいと思います。
まず、九条に関してであります。
近年、ロシアによるウクライナ侵略、中国の軍事力の増強、そして北朝鮮による核やミサイル開発の進展、緊迫する中東情勢など我が国を取り巻く安全保障環境が劇的に変化している中で、国家の基本法にいついかなるときでも国と国民を守るための根拠規定を置くことの必要性はますます高まっているというふうに考えております。
自衛隊の実際の活動については、二〇一五年の平和安全法制の整備や二〇二二年の防衛三文書の閣議決定で着実に体制を整備してきており、防衛三文書については、更なる改定に向けた議論が行われています。
これら一般法レベルでの法整備により、存立危機事態や重要影響事態における活動、在外邦人等の保護措置などの整備が行われ、国の存立や国民の生命財産を守るために必要な体制は完成しており、我が国防衛のための措置は必要かつ十分に行うことができる、このようになっておるわけであります。
しかし、この一般法の根拠となる憲法には、誰がどのような手段で国を守るのかという国家の最重要任務に関する国防規定が定められておりません。
自民党が提案している条文は、平和主義を定める九条一項、二項はそのままにして、新たに九条の二を規定しようとするものであります。その中に、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つ国防規定を創設する、その担い手たる自衛隊を明記して、これに対するシビリアンコントロールの規定を設ける、こういった三つの要素を含めたわけであります。自民党案はこれによって、緊急事態条項の創設とともに、日本国憲法のいわば未完成部分を補い、憲法を頂点とする国家の法体系を完成させようとするものであります。
憲法改正の議論は、賛成か反対かの二者択一ではなく、何のために行い、どのような効果をもたらすのかを国民の皆様にお伝えするものにしなければならないと思います。
例えば、自衛隊は自衛のための必要最小限度の組織であって、持てる力の最小限度しか発揮できず、それでは不十分だという意見を聞くことがしばしばあります。
九条の解釈論で使われる必要最小限度とは、我が国防衛のために必要な実力のことであり、我が国防衛のためであれば、それは全て必要最小限度の範囲内、必要最小限度の実力行使だということになるわけであります。できないのは、自国防衛を超えて相手国を占領することや、自国防衛と関係のない局面での純粋国際協力の場面で武力行使をすることです。自衛隊は、必要最小限度の下、国と国民を守り切るために必要かつ十分なことは全てできる、その状態になっていることを丁寧に説明することが重要だ、このように考えています。
同じように、自衛隊は国際的には軍隊だが国内的には軍隊ではない、これは詭弁だという意見もしばしば聞かれます。
国の平和と独立、国民の生命財産を守るために武力行使をするという点では、各国が持つ軍隊と自衛隊の役割は何ら変わることはなく、そのような定義であれば、自衛隊は国際法上も国内法上も軍隊と言える組織です。
しかし、我が国の自衛隊は、他国を占領しないであるとか、自国防衛と関係のない純粋国際協力の場面で武力行使は行わない組織であり、この部分においては他国の軍隊とは違う面があるということだと思います。
さらに、我が国の自衛隊は、その行動が警察作用と位置づけられポジティブリストで規制されている、他国の軍隊のようにネガティブリストによる行動規範になっていない、これでは警察組織と同じではないか、国防を担えるのかといった意見、これもしばしば聞かれるわけであります。
確かに、自衛隊がこれまで活動してきた災害派遣、海上警備行動、スクランブル発進といったものは警察作用に属する活動に位置づけられますが、それは、他国の軍隊においてもこれらの活動は警察作用でございます。ポジティブリストで規制されているわけであります。
他方、幸いにしてこれまで一度も発動されていない防衛出動においては、自衛隊法八十八条二項の規定により、事態に応じ合理的に必要と判断される限度を超えない限り何でもできることとされております。この点では他国の軍隊と何ら変わらない活動を行うものであり、防衛出動においては、文字どおり、ネガティブリストに基づく活動を行うことになるわけであります。
次に、合区解消、地方公共団体に関する憲法改正の必要性について申し上げます。
今後、少子高齢化、人口減少がますます進み、都市と地方の格差が拡大していく日本社会の在り方を踏まえると、法の下での平等をうたう憲法十四条に基づく一票の格差の問題に加え、地域の民意の適切な反映という民主主義の基本的な観点も重要だと考えております。
選挙区の設定に関してはこの二つのバランスが大事と考えますが、合区については、果たして地域の民意の適切なエリアとなっているのか疑問の声が当該地域より上がっており、投票率にも影響が出ているとの指摘も聞いております。参議院における合区の解消議論は喫緊の課題であり、今後早急に議論すべき論点と考えております。
こうした憲法改正の本体論議に加えて、手続法である国民投票法の整備についても議論が必要だと思います。
投票環境を定める外形的事項に関しては、二〇一九年と二〇二二年に、悪天候により離島で開票する際の開票立会人の規定整備、投票立会人の選任要件緩和、そしてAM放送に加えてFMによる政見放送という三項目の公選法の改正が行われています。これらは国民投票法においても投票環境の外形的整備事項として速やかに反映されるべきです。いわゆる国民投票法の三項目案は衆議院解散により廃案となっておりまして、早急に再提出して法整備を行う必要があると考えております。
加えて、国民投票の質の向上を図るため、令和三年の国民投票法改正の際には附則四条で検討条項が設けられており、この議論を深めることも当然です。
以上、今後議論すべきテーマの一端について申し上げましたが、何のテーマにするにせよ、ある程度絞って集中的に議論することが重要と考えます。
次回のテーマをどうするかは、本日の討議を踏まえ、筆頭間協議を行い、幹事会で決めていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →五月十四日、二十一日と二週にわたりまして、緊急事態条項のイメージについての活発な議論が交わされました。これによりまして、各会派の意見がおおむね集約できたという意味でピン留めされた論点と、複数の見解があって今後更に議論を深めていく論点とが整理をされ議論の土台ができたことは大変よかった、このように思っております。
今後は、この土台を更に具体化する作業に入っていく必要があるわけであります。私としては、かねてより提案しております条文起草に関する取組について、各会派の皆さんと相談し実現を図ってまいりたい、このように思っております。
本日は、憲法改正の本体論議の中で、私なりに考えている議論すべきテーマについて申し上げたいと思います。
まず、九条に関してであります。
近年、ロシアによるウクライナ侵略、中国の軍事力の増強、そして北朝鮮による核やミサイル開発の進展、緊迫する中東情勢など我が国を取り巻く安全保障環境が劇的に変化している中で、国家の基本法にいついかなるときでも国と国民を守るための根拠規定を置くことの必要性はますます高まっているというふうに考えております。
自衛隊の実際の活動については、二〇一五年の平和安全法制の整備や二〇二二年の防衛三文書の閣議決定で着実に体制を整備してきており、防衛三文書については、更なる改定に向けた議論が行われています。
これら一般法レベルでの法整備により、存立危機事態や重要影響事態における活動、在外邦人等の保護措置などの整備が行われ、国の存立や国民の生命財産を守るために必要な体制は完成しており、我が国防衛のための措置は必要かつ十分に行うことができる、このようになっておるわけであります。
しかし、この一般法の根拠となる憲法には、誰がどのような手段で国を守るのかという国家の最重要任務に関する国防規定が定められておりません。
自民党が提案している条文は、平和主義を定める九条一項、二項はそのままにして、新たに九条の二を規定しようとするものであります。その中に、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つ国防規定を創設する、その担い手たる自衛隊を明記して、これに対するシビリアンコントロールの規定を設ける、こういった三つの要素を含めたわけであります。自民党案はこれによって、緊急事態条項の創設とともに、日本国憲法のいわば未完成部分を補い、憲法を頂点とする国家の法体系を完成させようとするものであります。
憲法改正の議論は、賛成か反対かの二者択一ではなく、何のために行い、どのような効果をもたらすのかを国民の皆様にお伝えするものにしなければならないと思います。
例えば、自衛隊は自衛のための必要最小限度の組織であって、持てる力の最小限度しか発揮できず、それでは不十分だという意見を聞くことがしばしばあります。
九条の解釈論で使われる必要最小限度とは、我が国防衛のために必要な実力のことであり、我が国防衛のためであれば、それは全て必要最小限度の範囲内、必要最小限度の実力行使だということになるわけであります。できないのは、自国防衛を超えて相手国を占領することや、自国防衛と関係のない局面での純粋国際協力の場面で武力行使をすることです。自衛隊は、必要最小限度の下、国と国民を守り切るために必要かつ十分なことは全てできる、その状態になっていることを丁寧に説明することが重要だ、このように考えています。
同じように、自衛隊は国際的には軍隊だが国内的には軍隊ではない、これは詭弁だという意見もしばしば聞かれます。
国の平和と独立、国民の生命財産を守るために武力行使をするという点では、各国が持つ軍隊と自衛隊の役割は何ら変わることはなく、そのような定義であれば、自衛隊は国際法上も国内法上も軍隊と言える組織です。
しかし、我が国の自衛隊は、他国を占領しないであるとか、自国防衛と関係のない純粋国際協力の場面で武力行使は行わない組織であり、この部分においては他国の軍隊とは違う面があるということだと思います。
さらに、我が国の自衛隊は、その行動が警察作用と位置づけられポジティブリストで規制されている、他国の軍隊のようにネガティブリストによる行動規範になっていない、これでは警察組織と同じではないか、国防を担えるのかといった意見、これもしばしば聞かれるわけであります。
確かに、自衛隊がこれまで活動してきた災害派遣、海上警備行動、スクランブル発進といったものは警察作用に属する活動に位置づけられますが、それは、他国の軍隊においてもこれらの活動は警察作用でございます。ポジティブリストで規制されているわけであります。
他方、幸いにしてこれまで一度も発動されていない防衛出動においては、自衛隊法八十八条二項の規定により、事態に応じ合理的に必要と判断される限度を超えない限り何でもできることとされております。この点では他国の軍隊と何ら変わらない活動を行うものであり、防衛出動においては、文字どおり、ネガティブリストに基づく活動を行うことになるわけであります。
次に、合区解消、地方公共団体に関する憲法改正の必要性について申し上げます。
今後、少子高齢化、人口減少がますます進み、都市と地方の格差が拡大していく日本社会の在り方を踏まえると、法の下での平等をうたう憲法十四条に基づく一票の格差の問題に加え、地域の民意の適切な反映という民主主義の基本的な観点も重要だと考えております。
選挙区の設定に関してはこの二つのバランスが大事と考えますが、合区については、果たして地域の民意の適切なエリアとなっているのか疑問の声が当該地域より上がっており、投票率にも影響が出ているとの指摘も聞いております。参議院における合区の解消議論は喫緊の課題であり、今後早急に議論すべき論点と考えております。
こうした憲法改正の本体論議に加えて、手続法である国民投票法の整備についても議論が必要だと思います。
投票環境を定める外形的事項に関しては、二〇一九年と二〇二二年に、悪天候により離島で開票する際の開票立会人の規定整備、投票立会人の選任要件緩和、そしてAM放送に加えてFMによる政見放送という三項目の公選法の改正が行われています。これらは国民投票法においても投票環境の外形的整備事項として速やかに反映されるべきです。いわゆる国民投票法の三項目案は衆議院解散により廃案となっておりまして、早急に再提出して法整備を行う必要があると考えております。
加えて、国民投票の質の向上を図るため、令和三年の国民投票法改正の際には附則四条で検討条項が設けられており、この議論を深めることも当然です。
以上、今後議論すべきテーマの一端について申し上げましたが、何のテーマにするにせよ、ある程度絞って集中的に議論することが重要と考えます。
次回のテーマをどうするかは、本日の討議を踏まえ、筆頭間協議を行い、幹事会で決めていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
古
階
階猛#4
○階委員 中道改革連合の階猛です。
本審査会では、このところ、緊急時の議員任期延長のイメージ案を中心に議論が進んでいます。その眼目は、いついかなるときも国会機能を維持することであると承知しています。
しかし、國重筆頭も指摘しているとおり、国会機能の維持については、発生確率が極めて低い緊急事態のみを想定するのではなくて、通常事態も想定して議論を深めるべきです。
この議論の必要性と重要性は、過去一年の国会の動きを見ても明らかです。昨年は、物価高が進む中で実質四か月も臨時国会が開かれず、自民党は党内政局に明け暮れていました。また今年は、任期を二年八か月も残して通常国会の冒頭に衆議院が解散され、真冬の厳しい天候の中、八百億円以上の巨額の経費と関係者の膨大な労力を費やして総選挙が執行されました。結果、本予算の審議入りが二月末と例年より一か月も遅れ、イラン情勢への対応も後手に回りました。この一年、国会は十分に機能したとは言えません。
このような国民の生活にとって望ましくない国会の空転を避け、国会の機能を十分に発揮するため、通常時の臨時国会の召集期限の設定や解散権の行使の制限については、緊急時の議員任期延長とセットで検討するべきです。
私からは、そのうち解散権の制限について議論を深めるべく、制限を要する四つの根拠と、考え得る三つの制限の方向性を述べたいと思います。
根拠その一。解散は首相の専権事項というちまたに流布する言説と憲法の明文規定との間には大きな乖離があること。
解散は首相の専権事項という言説は、一九八〇年代から新聞等で見られるようになりました。ここから、解散について首相はうそをついていいとか、首相は最も効果があるときに解散してもいいというナラティブが生まれたようです。
しかしながら、憲法の明文規定を素直に読む限り、首相はもちろん、内閣の解散権すら明らかにされていません。六十九条は、不信任案の可決等があった場合につき、内閣は衆議院が解散されない限り総辞職しなければならないとし、解散権の所在を定めてはいません。また七条は、衆議院を解散することを天皇の国事行為としており、内閣にはその際の助言と承認権限を与えたにすぎません。
いついかなるときでも国会機能を維持したいのであれば、解散は首相の専権事項と強弁し、いついかなるときでも解散権を行使できるようにするのは矛盾です。この矛盾を解消するためにも、内閣の解散権を制限するための法規範を憲法又は法律に明記する必要があります。
根拠その二。解散権の濫用に対し、司法による事後的な是正が期待できないこと。
一九六〇年の苫米地事件最高裁判決は、衆議院の解散は極めて政治性の高い国家統治の基本に関する行為であると述べ、違憲審査権を放棄しました。以降、裁判によって解散が無効になるという社会的、政治的混乱を恐れることなく、自由かつ大胆に解散権が行使されるようになりました。その分、解散権の濫用、乱発で国会機能が停止する危険が高まっています。
解散権の濫用に対する司法の事後的な是正ができない以上、裁判で争いようのない解散権の行使に関する明確なルールを憲法や法律で定め、解散権の濫用を牽制ないし抑止するべきです。
根拠その三。主要国においても、首相の解散権を制約する例が多いこと。
立命館大学法学部の小堀教授によれば、二〇二一年時点で、コスタリカを除くOECD加盟の三十七か国中、解散権がない国が米国など七か国、解散を制限する国がドイツなど十か国、残りの二十か国は大統領や首相に解散権限があるものの、制度として定着しているのは日本を含め僅か四か国にすぎません。民意で選ばれた議員の身分を尊重し国会を機能させる考え方が世界の主流であるということを指摘しておきます。
根拠その四。公平、適正な選挙を担保する規定がないこと。
さきの総選挙は、解散から投票まで、戦後最短の十六日間しかありませんでした。これでは、候補者は十分な選挙準備ができず、有権者も、十分な判断材料を得て熟慮の末に投票先を選ぶことは困難です。憲法五十四条一項は、解散から四十日以内の総選挙実施を定めますが、解散から投票まで最低何日の間隔を置くかについて定めがありません。公平、適正な選挙運動を担保するという意味で極めて不都合です。
また、議員任期延長のイメージ案では、選挙困難事態の事前承認のため、解散で全国に散らばった前の衆議院議員を国会に召集することになっています。さきの総選挙のように解散直後に総選挙が始まる場合、それが実務上可能なのか疑問です。緊急時の国会機能の維持という見地からも、解散から投票までの期間は一定程度間隔を空けるべきです。
以上を考慮しつつ、解散権の制限の方向性につき幾つかの案を述べます。
方向性その一。憲法上、衆院解散の場合を極力限定する。
衆議院の解散中に緊急事態が起き国会が機能しないリスクを問題視するならば、そもそも衆議院が解散されるケースをできるだけ少なくするべきです。そこで、例えば、憲法に明文がある内閣不信任案可決等の場合に解散を限定する方向性があり得ます。
これに対し、国政の重要問題につき民意を問うという解散の民主的機能を重視する立場から批判が想定されます。
国会機能の維持と直接民主主義の両立を図る解決策として、国民の代表から成る国会が必要と判断した場合、特別多数の賛成によって自律的解散をできるようにしたり、憲法改正案以外の重要問題の賛否を問う一般的国民投票の制度を設けたりすることも考えられます。
方向性その二。憲法上、内閣が解散権を有することを前提に、行使できる場合を限定列挙する。
解散権の濫用、乱発を防ぐ上で一定の効果は期待できますが、司法府の事後的是正が期待できない以上、究極的にはやった者勝ちとなってしまい、国会機能の維持がないがしろにされる危険があることに留意が必要です。
方向性その三。法律上、内閣から国会への解散事由の事前説明義務と解散日から投票日までの最短期間の定めを置くこと。
解散権の濫用、乱発を防ぐ上である程度の効果が期待できるとともに、公平、適正な選挙の実現にも資するものです。なお、この案は他の案と併存可能です。
以上で解散権の制限につき発言を終わりますが、本審査会で議論が深まることを期待して、私の発言を終わります。
この発言だけを見る →本審査会では、このところ、緊急時の議員任期延長のイメージ案を中心に議論が進んでいます。その眼目は、いついかなるときも国会機能を維持することであると承知しています。
しかし、國重筆頭も指摘しているとおり、国会機能の維持については、発生確率が極めて低い緊急事態のみを想定するのではなくて、通常事態も想定して議論を深めるべきです。
この議論の必要性と重要性は、過去一年の国会の動きを見ても明らかです。昨年は、物価高が進む中で実質四か月も臨時国会が開かれず、自民党は党内政局に明け暮れていました。また今年は、任期を二年八か月も残して通常国会の冒頭に衆議院が解散され、真冬の厳しい天候の中、八百億円以上の巨額の経費と関係者の膨大な労力を費やして総選挙が執行されました。結果、本予算の審議入りが二月末と例年より一か月も遅れ、イラン情勢への対応も後手に回りました。この一年、国会は十分に機能したとは言えません。
このような国民の生活にとって望ましくない国会の空転を避け、国会の機能を十分に発揮するため、通常時の臨時国会の召集期限の設定や解散権の行使の制限については、緊急時の議員任期延長とセットで検討するべきです。
私からは、そのうち解散権の制限について議論を深めるべく、制限を要する四つの根拠と、考え得る三つの制限の方向性を述べたいと思います。
根拠その一。解散は首相の専権事項というちまたに流布する言説と憲法の明文規定との間には大きな乖離があること。
解散は首相の専権事項という言説は、一九八〇年代から新聞等で見られるようになりました。ここから、解散について首相はうそをついていいとか、首相は最も効果があるときに解散してもいいというナラティブが生まれたようです。
しかしながら、憲法の明文規定を素直に読む限り、首相はもちろん、内閣の解散権すら明らかにされていません。六十九条は、不信任案の可決等があった場合につき、内閣は衆議院が解散されない限り総辞職しなければならないとし、解散権の所在を定めてはいません。また七条は、衆議院を解散することを天皇の国事行為としており、内閣にはその際の助言と承認権限を与えたにすぎません。
いついかなるときでも国会機能を維持したいのであれば、解散は首相の専権事項と強弁し、いついかなるときでも解散権を行使できるようにするのは矛盾です。この矛盾を解消するためにも、内閣の解散権を制限するための法規範を憲法又は法律に明記する必要があります。
根拠その二。解散権の濫用に対し、司法による事後的な是正が期待できないこと。
一九六〇年の苫米地事件最高裁判決は、衆議院の解散は極めて政治性の高い国家統治の基本に関する行為であると述べ、違憲審査権を放棄しました。以降、裁判によって解散が無効になるという社会的、政治的混乱を恐れることなく、自由かつ大胆に解散権が行使されるようになりました。その分、解散権の濫用、乱発で国会機能が停止する危険が高まっています。
解散権の濫用に対する司法の事後的な是正ができない以上、裁判で争いようのない解散権の行使に関する明確なルールを憲法や法律で定め、解散権の濫用を牽制ないし抑止するべきです。
根拠その三。主要国においても、首相の解散権を制約する例が多いこと。
立命館大学法学部の小堀教授によれば、二〇二一年時点で、コスタリカを除くOECD加盟の三十七か国中、解散権がない国が米国など七か国、解散を制限する国がドイツなど十か国、残りの二十か国は大統領や首相に解散権限があるものの、制度として定着しているのは日本を含め僅か四か国にすぎません。民意で選ばれた議員の身分を尊重し国会を機能させる考え方が世界の主流であるということを指摘しておきます。
根拠その四。公平、適正な選挙を担保する規定がないこと。
さきの総選挙は、解散から投票まで、戦後最短の十六日間しかありませんでした。これでは、候補者は十分な選挙準備ができず、有権者も、十分な判断材料を得て熟慮の末に投票先を選ぶことは困難です。憲法五十四条一項は、解散から四十日以内の総選挙実施を定めますが、解散から投票まで最低何日の間隔を置くかについて定めがありません。公平、適正な選挙運動を担保するという意味で極めて不都合です。
また、議員任期延長のイメージ案では、選挙困難事態の事前承認のため、解散で全国に散らばった前の衆議院議員を国会に召集することになっています。さきの総選挙のように解散直後に総選挙が始まる場合、それが実務上可能なのか疑問です。緊急時の国会機能の維持という見地からも、解散から投票までの期間は一定程度間隔を空けるべきです。
以上を考慮しつつ、解散権の制限の方向性につき幾つかの案を述べます。
方向性その一。憲法上、衆院解散の場合を極力限定する。
衆議院の解散中に緊急事態が起き国会が機能しないリスクを問題視するならば、そもそも衆議院が解散されるケースをできるだけ少なくするべきです。そこで、例えば、憲法に明文がある内閣不信任案可決等の場合に解散を限定する方向性があり得ます。
これに対し、国政の重要問題につき民意を問うという解散の民主的機能を重視する立場から批判が想定されます。
国会機能の維持と直接民主主義の両立を図る解決策として、国民の代表から成る国会が必要と判断した場合、特別多数の賛成によって自律的解散をできるようにしたり、憲法改正案以外の重要問題の賛否を問う一般的国民投票の制度を設けたりすることも考えられます。
方向性その二。憲法上、内閣が解散権を有することを前提に、行使できる場合を限定列挙する。
解散権の濫用、乱発を防ぐ上で一定の効果は期待できますが、司法府の事後的是正が期待できない以上、究極的にはやった者勝ちとなってしまい、国会機能の維持がないがしろにされる危険があることに留意が必要です。
方向性その三。法律上、内閣から国会への解散事由の事前説明義務と解散日から投票日までの最短期間の定めを置くこと。
解散権の濫用、乱発を防ぐ上である程度の効果が期待できるとともに、公平、適正な選挙の実現にも資するものです。なお、この案は他の案と併存可能です。
以上で解散権の制限につき発言を終わりますが、本審査会で議論が深まることを期待して、私の発言を終わります。
古
馬
馬場伸幸#6
○馬場委員 日本維新の会の馬場伸幸です。
この四年余り本審査会でメインテーマとなっていた緊急事態条項について、議論の集大成たるイメージ案をめぐる討議を二回にわたり行い、大きな方向性が見えてきました。
先週の本審査会で我が党の阿部圭史委員が述べたとおり、選挙困難事態における国会機能維持のための議員任期延長等、おおむね合意を得られるとみなされるピン留めできる部分については、一定の結論として仕上げに歩みを進めることが肝要です。可及的速やかに条文起草委員会を常設し、イメージ案をベースに改正条文案の作成に入ることを改めて強く求めます。
また、緊急政令、緊急財政処分等、なおも煮詰める必要がある部分については、条文化作業と並行して議論を続け、最適解を見出していくべきです。全会派に御賛同、御協力を切に求めます。
その上で、緊急事態条項の条文化作業に併せ、本審査会で次回以降向き合うべき事項について述べさせていただきます。
第一に、緊急事態条項と同様喫緊の項目である本丸の九条を次の主要テーマに据えて集中的に討議を行い、成案を得るべきだと考えます。
我が党は、昨年十月の連立合意に基づき、自民党との間で緊急事態条項と九条改正の憲法改正条文起草協議会を設置し、それぞれ条文案策定に向けた議論を進めていますが、本審査会での今後の討議において、九条に軸足を置き議論を重ね、改正を是とする会派間の溝を速やかに埋めていく作業が不可欠です。
我が国を取り巻く現状の厳しく複雑な安全保障環境を受け、日本維新の会は昨年九月、「二十一世紀の国防構想と憲法改正」という提言書をまとめ、九条二項削除による集団的自衛権の全面容認、自衛権や国防軍の明記などを打ち出しました。もはや憲法への自衛隊の明記だけでは国家国民を守り抜くことはおぼつかないとの判断からです。
GHQが日本の非武装化を狙って作った現行憲法は、時代の要請を受け、自衛権行使のための必要最小限度の実力は保有できるという曲芸的な解釈変更が施されました。そこで約七十二年前に誕生したのが、戦力なき自衛隊です。国防組織なのに憲法上は軍隊ではない、歴史上類を見ない究極の矛盾です。自衛隊はこのままでは張り子の虎にすぎません。
周辺では、ウクライナ侵略を続けるロシアに加え、中国も軍備増強にひた走り、日本有事に直結する台湾有事の生起が現実味を帯び、北朝鮮は弾道ミサイル発射を繰り返しています。これら核を持つ専制独裁国家に囲まれながら、国の根幹を成す最高法規に安全保障上の危機を乗り切るだけの実効性が担保されていないことは明白です。
NATO諸国やフィリピンなど米国と同盟を結ぶ日本以外の国々は、フルスペックの集団的自衛権行使を前提に相互防衛を約束しています。国力差があっても法的に対等に守り合う関係が世界の同盟の常識です。
九条一項は、人類の不戦の戦いと侵略戦争の禁止をうたう国連憲章と同旨であり、人類の金字塔ですが、日本の非常識性は、陸海空軍その他の戦力を持てず国の交戦権を認めないとする屈辱的な九条二項の規定にあります。戦争が起こっても国のために戦いませんと、丸腰、ノーガード状態を宣言したに等しく、国際法上主権独立国家に認められている全面的な集団的自衛権の行使も禁じられています。
九条二項を甘受し続ける惰弱な日本に対し、周辺の独裁者たちはさぞほくそ笑んでいることでしょう。このまま迂回路に逃避し続ければ、日本は一層危機に瀕するだけです。この有様に対し、早い話、北朝鮮が拉致被害者を返すのだろうかと谷口智彦元内閣官房参与が先日の産経新聞コラムで嘆いていましたが、全くの同感です。
憲法違反だからと、座して死を待ったり、困ったら米国にすがりついたりするのは、まともな国の振る舞いではありません。自衛隊を軍として明確に位置づけるために、真剣に憲法改正の実現に向かうべきです。このまま放置しているいとまはありません。九条改正論議も加速させ、可及的速やかに条文起草委員会を設置し条文化の作業に着手することが、立法府の重大な使命、責務です。
世界各国の憲法研究の泰斗である駒沢大学の西修名誉教授は、平和、国防、国家緊急事態対処の三点セットを憲法条項として導入することは世界の憲法常識であり、緊急事態条項と九条改正は一体だと主張されています。
そうであるのに、ここに来て、改憲勢力とされる会派の間では、参議院選挙の合区の解消を優先すべきだという声が大きくなりつつあります。我が党は、先週、阿部委員が表明したように、これにくみする気はありません。
そもそも、緊急事態条項と九条を差しおき平時の選挙のための区割りの見直しに駆け込もうとする姿勢には、疑念を抱かざるを得ません。無論、一票の格差是正が重要である点は共有していますが、選挙どころではなくなる可能性をはらむ国家的有事への対応整備が死活的に重要な一丁目一番地であると、きっぱり申し上げておきます。
一方、こうした憲法本体の議論とともに、車の両輪を成す国民投票に関わる諸課題をめぐる議論も、双方パラレルで真摯かつ速やかに進めていくことも不可欠です。
具体的なことは二巡目に意見を述べる池畑浩太朗委員に託すこととし、私の発言を終わります。
この発言だけを見る →この四年余り本審査会でメインテーマとなっていた緊急事態条項について、議論の集大成たるイメージ案をめぐる討議を二回にわたり行い、大きな方向性が見えてきました。
先週の本審査会で我が党の阿部圭史委員が述べたとおり、選挙困難事態における国会機能維持のための議員任期延長等、おおむね合意を得られるとみなされるピン留めできる部分については、一定の結論として仕上げに歩みを進めることが肝要です。可及的速やかに条文起草委員会を常設し、イメージ案をベースに改正条文案の作成に入ることを改めて強く求めます。
また、緊急政令、緊急財政処分等、なおも煮詰める必要がある部分については、条文化作業と並行して議論を続け、最適解を見出していくべきです。全会派に御賛同、御協力を切に求めます。
その上で、緊急事態条項の条文化作業に併せ、本審査会で次回以降向き合うべき事項について述べさせていただきます。
第一に、緊急事態条項と同様喫緊の項目である本丸の九条を次の主要テーマに据えて集中的に討議を行い、成案を得るべきだと考えます。
我が党は、昨年十月の連立合意に基づき、自民党との間で緊急事態条項と九条改正の憲法改正条文起草協議会を設置し、それぞれ条文案策定に向けた議論を進めていますが、本審査会での今後の討議において、九条に軸足を置き議論を重ね、改正を是とする会派間の溝を速やかに埋めていく作業が不可欠です。
我が国を取り巻く現状の厳しく複雑な安全保障環境を受け、日本維新の会は昨年九月、「二十一世紀の国防構想と憲法改正」という提言書をまとめ、九条二項削除による集団的自衛権の全面容認、自衛権や国防軍の明記などを打ち出しました。もはや憲法への自衛隊の明記だけでは国家国民を守り抜くことはおぼつかないとの判断からです。
GHQが日本の非武装化を狙って作った現行憲法は、時代の要請を受け、自衛権行使のための必要最小限度の実力は保有できるという曲芸的な解釈変更が施されました。そこで約七十二年前に誕生したのが、戦力なき自衛隊です。国防組織なのに憲法上は軍隊ではない、歴史上類を見ない究極の矛盾です。自衛隊はこのままでは張り子の虎にすぎません。
周辺では、ウクライナ侵略を続けるロシアに加え、中国も軍備増強にひた走り、日本有事に直結する台湾有事の生起が現実味を帯び、北朝鮮は弾道ミサイル発射を繰り返しています。これら核を持つ専制独裁国家に囲まれながら、国の根幹を成す最高法規に安全保障上の危機を乗り切るだけの実効性が担保されていないことは明白です。
NATO諸国やフィリピンなど米国と同盟を結ぶ日本以外の国々は、フルスペックの集団的自衛権行使を前提に相互防衛を約束しています。国力差があっても法的に対等に守り合う関係が世界の同盟の常識です。
九条一項は、人類の不戦の戦いと侵略戦争の禁止をうたう国連憲章と同旨であり、人類の金字塔ですが、日本の非常識性は、陸海空軍その他の戦力を持てず国の交戦権を認めないとする屈辱的な九条二項の規定にあります。戦争が起こっても国のために戦いませんと、丸腰、ノーガード状態を宣言したに等しく、国際法上主権独立国家に認められている全面的な集団的自衛権の行使も禁じられています。
九条二項を甘受し続ける惰弱な日本に対し、周辺の独裁者たちはさぞほくそ笑んでいることでしょう。このまま迂回路に逃避し続ければ、日本は一層危機に瀕するだけです。この有様に対し、早い話、北朝鮮が拉致被害者を返すのだろうかと谷口智彦元内閣官房参与が先日の産経新聞コラムで嘆いていましたが、全くの同感です。
憲法違反だからと、座して死を待ったり、困ったら米国にすがりついたりするのは、まともな国の振る舞いではありません。自衛隊を軍として明確に位置づけるために、真剣に憲法改正の実現に向かうべきです。このまま放置しているいとまはありません。九条改正論議も加速させ、可及的速やかに条文起草委員会を設置し条文化の作業に着手することが、立法府の重大な使命、責務です。
世界各国の憲法研究の泰斗である駒沢大学の西修名誉教授は、平和、国防、国家緊急事態対処の三点セットを憲法条項として導入することは世界の憲法常識であり、緊急事態条項と九条改正は一体だと主張されています。
そうであるのに、ここに来て、改憲勢力とされる会派の間では、参議院選挙の合区の解消を優先すべきだという声が大きくなりつつあります。我が党は、先週、阿部委員が表明したように、これにくみする気はありません。
そもそも、緊急事態条項と九条を差しおき平時の選挙のための区割りの見直しに駆け込もうとする姿勢には、疑念を抱かざるを得ません。無論、一票の格差是正が重要である点は共有していますが、選挙どころではなくなる可能性をはらむ国家的有事への対応整備が死活的に重要な一丁目一番地であると、きっぱり申し上げておきます。
一方、こうした憲法本体の議論とともに、車の両輪を成す国民投票に関わる諸課題をめぐる議論も、双方パラレルで真摯かつ速やかに進めていくことも不可欠です。
具体的なことは二巡目に意見を述べる池畑浩太朗委員に託すこととし、私の発言を終わります。
古
飯
飯泉嘉門#8
○飯泉委員 国民民主党の飯泉嘉門でございます。
国民民主党では、前回、玉木代表から意見表明をいたしました。改憲項目につきましては、衆議院で一定の積み上げがやられております緊急事態、選挙困難時における議員の任期の延長について、また、参議院において大変今議論が進んでおります合区の解消、いわばこれら選挙制度に関わる、つまり民主主義の基盤整備、この二つのテーマを優先すべき、このように考えております。
本日は、そのうち参議院の合区の解消について意見を表明をさせていただきます。
私は、全国知事会を代表いたしまして、平成二十八年十一月、合区解消のための憲法改正並びに法律改正の案を取りまとめ、衆参議長、また憲法審査会会長、さらには各党の代表の皆様方に説明をさせていただくとともに、参議院改革協議会の参考人招致にも応じさせていただきました。
さて、平成二十八年七月の十日、憲政史上初となる、参議院通常選挙が合区によってなされたところであります。
では、これによって何が起こったのか。鳥取県からは参議員を出すことができず、三年後は鳥取県から参議院議員がいなくなってしまう、絶望にも近い声が聞かれたところであります。また投票率、高知県が全国最下位、徳島県がブービー、さらに、徳島県はその後、昨年の選挙まで全て最下位となったところであります。
では、どうしてこんなことが起こってしまったのかであります。
実は、従来、一票の格差をめぐる訴訟、いわゆる定数訴訟が提起をされた場合、例えば五倍を超える場合であっても合憲の判決が下されました。
その根拠となったのは、昭和五十八年四月二十七日の最高裁大法廷の判決であります。こちらのポイントでは、憲法が二院制を採用していることを踏まえ、政治的なまとまりを有する都道府県を単位、例えば、医師会、弁護士会、経済団体などあらゆる団体、組織が都道府県単位で政治的合意形成をしており、参議院独自の選挙制度には合理性があり、事実上都道府県代表的意義を有していたとしても、議員が国民の代表的性格を持つこととは矛盾をしない、たとえ投票の価値の平等が一定の限度で譲歩を求められたとしても、こちらは憲法違反とは言えない、このような判決でありました。
しかし、この判決が覆ったのが、平成二十二年七月の参議院選挙に係る定数訴訟であります。
衆参のねじれ国会を受けて、参議院が衆議院とほぼ同等の権限を持つことを指摘をされ、投票の価値、格差五・〇〇倍は違憲状態とされ、立法府に対し、違憲状態を速やかに解消すべきであると強く求められたところであります。ポイントとしては、憲法上、都道府県の位置づけがないこと、国、地方との関係において都道府県の役割も明文化をされていない、よって、投票の価値の平等という憲法上の原則を優先すべきとのことでありました。この要請に立法府が対応したのが合区でありました。
ただし、皆様方、是非覚えておいていただきたいと思います。つまり、この合区は緊急避難措置であるということ、十年たった今もなお改善されていないことを決して忘れないでいただきたいと思います。まさに立法府の怠慢とのそしりを免れ得ないところであります。
しかも、これに追い打ちをかけるのが五年ごとの国勢調査であります。明日、五月の二十九日、令和七年の国勢調査が総務省の方から速報値として発表がなされ、既に前回国勢調査では、福井県を基軸とする一票の格差は違憲状態の三倍を超えたところであります。
そこで今回、福井県とその次になる山梨県はほぼ合区対象に当確と言っても過言ではない。そして、これらはしかも飛び地となっていることから、例えば、福井県は隣接をする石川県と、山梨県は隣接する長野県との合区が濃厚となります。
しかし、これまでの四県はほぼ人口が同じであった。しかし、これらの組合せは人口比が約二倍。つまり、福井県と山梨県から参議院議員は出すことが困難となり、新たな合区となる福井県、山梨県では投票率が激減することは必至となるところであります。
まさに合区は、国民が選挙に参加しづらくなる、国民主権に抵触しかねない制度。今こそ憲法に都道府県を位置づけ、また参議院の特色を地方の府として明記をし、合区を解消すべきであります。
さて、これまでの審議と五月二十四日に行われましたNHKの「日曜討論」を拝見して、以下二点申し上げたいと思います。
まずは、合区の解消には法改正のみで十分である、この御意見であります。
全国知事会におきましても、憲法附属法と言われる国会法の改正、あるいは定数増や大選挙区制限連記制など公職選挙法の改正を提案をいたしましたが、違憲訴訟、あるいは、国民の皆さん方、つまり世論の批判は免れ得ず、結果としては憲法改正しかないのであります。
また、維新の皆様方に是非この機会にお聞きをしたいと思います。
先ほども、合区は優先課題ではない、このように言われておりますが、かつて全国知事会で合区解消の決議を私が取りまとめる際、当時の大阪府松井知事さんの方から反対であるとの表明がなされ、その理由として、国会は一院制であるべき、また、行政の無駄をなくすために、都道府県ではなく、大ぐくりである道州制を導入すべきであり、合区はその一里塚とのことでありました。しかし、現行憲法上は二院制であり、いまだ道州制も導入されていないところであります。是非、次回御説明をいただければありがたいと思います。
合区の制度は、投票率の激減から、対象県の国民の参政権に大きな支障を来し、憲法三大原則であります国民主権を揺るがしかねず、都道府県間に大きな格差を生む制度であります。しかも、国政選挙の改正、周知期間は一年間、よって、来年の七月までには憲法改正がなされなければ、次回の参議院選挙は再び合区、いや、対象県を増やしての合区となります。これでよいのか。我々はまさに今問われているところであります。
どうぞ憲法改正での合区解消に是非御協力をいただきたいと思います。
以上でございます。ありがとうございました。
この発言だけを見る →国民民主党では、前回、玉木代表から意見表明をいたしました。改憲項目につきましては、衆議院で一定の積み上げがやられております緊急事態、選挙困難時における議員の任期の延長について、また、参議院において大変今議論が進んでおります合区の解消、いわばこれら選挙制度に関わる、つまり民主主義の基盤整備、この二つのテーマを優先すべき、このように考えております。
本日は、そのうち参議院の合区の解消について意見を表明をさせていただきます。
私は、全国知事会を代表いたしまして、平成二十八年十一月、合区解消のための憲法改正並びに法律改正の案を取りまとめ、衆参議長、また憲法審査会会長、さらには各党の代表の皆様方に説明をさせていただくとともに、参議院改革協議会の参考人招致にも応じさせていただきました。
さて、平成二十八年七月の十日、憲政史上初となる、参議院通常選挙が合区によってなされたところであります。
では、これによって何が起こったのか。鳥取県からは参議員を出すことができず、三年後は鳥取県から参議院議員がいなくなってしまう、絶望にも近い声が聞かれたところであります。また投票率、高知県が全国最下位、徳島県がブービー、さらに、徳島県はその後、昨年の選挙まで全て最下位となったところであります。
では、どうしてこんなことが起こってしまったのかであります。
実は、従来、一票の格差をめぐる訴訟、いわゆる定数訴訟が提起をされた場合、例えば五倍を超える場合であっても合憲の判決が下されました。
その根拠となったのは、昭和五十八年四月二十七日の最高裁大法廷の判決であります。こちらのポイントでは、憲法が二院制を採用していることを踏まえ、政治的なまとまりを有する都道府県を単位、例えば、医師会、弁護士会、経済団体などあらゆる団体、組織が都道府県単位で政治的合意形成をしており、参議院独自の選挙制度には合理性があり、事実上都道府県代表的意義を有していたとしても、議員が国民の代表的性格を持つこととは矛盾をしない、たとえ投票の価値の平等が一定の限度で譲歩を求められたとしても、こちらは憲法違反とは言えない、このような判決でありました。
しかし、この判決が覆ったのが、平成二十二年七月の参議院選挙に係る定数訴訟であります。
衆参のねじれ国会を受けて、参議院が衆議院とほぼ同等の権限を持つことを指摘をされ、投票の価値、格差五・〇〇倍は違憲状態とされ、立法府に対し、違憲状態を速やかに解消すべきであると強く求められたところであります。ポイントとしては、憲法上、都道府県の位置づけがないこと、国、地方との関係において都道府県の役割も明文化をされていない、よって、投票の価値の平等という憲法上の原則を優先すべきとのことでありました。この要請に立法府が対応したのが合区でありました。
ただし、皆様方、是非覚えておいていただきたいと思います。つまり、この合区は緊急避難措置であるということ、十年たった今もなお改善されていないことを決して忘れないでいただきたいと思います。まさに立法府の怠慢とのそしりを免れ得ないところであります。
しかも、これに追い打ちをかけるのが五年ごとの国勢調査であります。明日、五月の二十九日、令和七年の国勢調査が総務省の方から速報値として発表がなされ、既に前回国勢調査では、福井県を基軸とする一票の格差は違憲状態の三倍を超えたところであります。
そこで今回、福井県とその次になる山梨県はほぼ合区対象に当確と言っても過言ではない。そして、これらはしかも飛び地となっていることから、例えば、福井県は隣接をする石川県と、山梨県は隣接する長野県との合区が濃厚となります。
しかし、これまでの四県はほぼ人口が同じであった。しかし、これらの組合せは人口比が約二倍。つまり、福井県と山梨県から参議院議員は出すことが困難となり、新たな合区となる福井県、山梨県では投票率が激減することは必至となるところであります。
まさに合区は、国民が選挙に参加しづらくなる、国民主権に抵触しかねない制度。今こそ憲法に都道府県を位置づけ、また参議院の特色を地方の府として明記をし、合区を解消すべきであります。
さて、これまでの審議と五月二十四日に行われましたNHKの「日曜討論」を拝見して、以下二点申し上げたいと思います。
まずは、合区の解消には法改正のみで十分である、この御意見であります。
全国知事会におきましても、憲法附属法と言われる国会法の改正、あるいは定数増や大選挙区制限連記制など公職選挙法の改正を提案をいたしましたが、違憲訴訟、あるいは、国民の皆さん方、つまり世論の批判は免れ得ず、結果としては憲法改正しかないのであります。
また、維新の皆様方に是非この機会にお聞きをしたいと思います。
先ほども、合区は優先課題ではない、このように言われておりますが、かつて全国知事会で合区解消の決議を私が取りまとめる際、当時の大阪府松井知事さんの方から反対であるとの表明がなされ、その理由として、国会は一院制であるべき、また、行政の無駄をなくすために、都道府県ではなく、大ぐくりである道州制を導入すべきであり、合区はその一里塚とのことでありました。しかし、現行憲法上は二院制であり、いまだ道州制も導入されていないところであります。是非、次回御説明をいただければありがたいと思います。
合区の制度は、投票率の激減から、対象県の国民の参政権に大きな支障を来し、憲法三大原則であります国民主権を揺るがしかねず、都道府県間に大きな格差を生む制度であります。しかも、国政選挙の改正、周知期間は一年間、よって、来年の七月までには憲法改正がなされなければ、次回の参議院選挙は再び合区、いや、対象県を増やしての合区となります。これでよいのか。我々はまさに今問われているところであります。
どうぞ憲法改正での合区解消に是非御協力をいただきたいと思います。
以上でございます。ありがとうございました。
古
和
和田政宗#10
○和田(政)委員 参政党の和田政宗です。
今回は憲法審査会における議論のテーマ出し討議ということで開かれていますが、参政党は改めて、憲法を一から国民の手で作り直す創憲を提起します。
現行憲法は、国民の自由な意思で作られていません。占領下におけるGHQ草案が基になっており、原案を書き上げたのはGHQです。日本国憲法は、GHQの作った草案に基づいて、主権が制限されている状態の中、占領下で制定されたものであり、国民の自由な意思に基づいて作られたものではありません。また、憲法についての国民投票も一回も行われていません。
そして、現行憲法には外国の侵略から国を守る仕組みが備わっていません。自らの国を自らが守る体制になっていません。自国の独立を外国任せにすることはそもそもあり得ず、自らの国の独立を国民の手で守る憲法が必要です。日本の憲法がいまだに占領時代に外国の草案に基づいて作られたままで国の独立を守れるか疑問符がつく内容となっているものを根本から変えるべきです。
当憲法審査会においては、前二回において緊急事態条項をテーマに議論が行われましたが、選挙困難事態における議員任期延長が中心でした。議員任期の延長を規定する憲法改正については、有事や大災害等に国家としてしっかりと対応できる憲法とする本質論の憲法改正でなく、これならやれるというところから入っているのではないかとの疑問を持っています。
衆議院解散後の大災害や、参議院議員選挙も同時に行われる衆参同日選を控えた中での大災害により選挙の実施が困難であっても、参議院議員の半数、百二十四人は国会議員として存在し、緊急集会も開くことができます。緊急集会でどこまで決めることができるのかの整理や、衆参両院同時活動の原則は合理的なのか、こだわるのかという観点の議論が当憲法審査会において必要だと考えます。
憲法五十四条二項は、「衆議院が解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる。但し、内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議院の緊急集会を求めることができる。」となっていますが、衆議院解散時でも参議院は開会できるとの憲法改正を行えば、参議院により国会審議は保たれることになり、緊急集会も不要となります。
このように、議員任期の延長が必要かどうかについては、他の改正方法を検討し、憲法全体を見直す中で議論すべきではないでしょうか。このような議員任期の延長といった各論では、つけ焼き刃的改正であり、真に有事や大災害等に国家として対応できる憲法とはならないのではないかと考えます。緊急事態対応については九条改正とセットで議論しなければ、真に国家国民を守る憲法改正になりません。
さらに、憲法九条については根本改正の議論が必要です。現行憲法に自衛隊を明記するだけでは不十分であると考えています。現状維持のまま自衛隊の存在を記すだけでは、国防体制の強化になりません。
現状、自衛隊の行動はポジティブリスト方式でがんじがらめに制限されており、他国の国防軍のようなネガティブ方式になっていません。自衛隊のポジティブリスト、ネガティブリスト問題が解決しなければ、事前に決められたできることだけに拘束される、あくまで警察権の延長の組織でしかなく、やってはならないことを定める各国の国防軍とは大きくかけ離れた組織を憲法で担保するだけになります。これでは何も変わりません。米軍の駐留が続き、国防における米国依存は変わりません。
ですから、根本的な国家としての国防の在り方を議論し、真に国土と国民を守れる憲法とすることの議論を行うべきであると考えます。
先ほど自民党筆頭理事から、国防についての九条の解釈、また、ポジティブリスト、ネガティブリストについては自衛隊法も併せ解釈について説明がありましたが、内閣法制局資料「憲法関係答弁例集(第九条・憲法解釈関係)」は五百ページを超えています。様々な解釈が生じる憲法条文でなく、読めば分かる、明確に国家国民を守れるという根本的な九条改正が必要です。
参政党は、日本国憲法を、部分的な改正ではなく根本的に、前文からもう一度国民が自分たちで考え、一から作り直す必要があると考えています。
現行憲法の前文は、てにをはが日本語としておかしいですし、国体や国柄、日本人の精神性や我が国の伝統、文化に基づいたものになっていません。前文についても改正の議論が必要と考えます。
さらに、参議院の憲法審査会で重要項目として審査が続いている合区の解消について、衆議院憲法審査会で深い議論を行うことを提起をいたします。地方の声が失われることなく、しっかりと地方の声が反映される国会を改めて築くことは喫緊の課題であると考えます。合区解消については、憲法上どのように規定するのかということが重要ですが、参政党は基本的に賛意を示します。衆議院憲法審査会において合区解消の議論を深めることが重要です。
最後に、改めて緊急事態条項の議論について申し述べます。
緊急事態の対象範囲が、大規模自然災害、感染症の大規模蔓延、内乱等による社会秩序の混乱、外部からの武力攻撃その他これらに匹敵する事態となっていますが、感染症の蔓延との文言が入っている限り、参政党は反対をいたします。さらに、緊急事態の対象範囲とされている、その他これらに匹敵する事態も、定義が曖昧であり、恣意的な事態認定が排除できず、参政党は懸念を持っています。憲法は国の最高法規ですから、要件を厳格に書き込むべきと考えます。
こうしたことを含め、現行憲法の一部手直しではなく、私たち日本国民が自らの手で、外国語の翻訳ではない正しい日本語で憲法を書き、諸課題を解決することが真の独立国として問われていると考えます。
参政党は、先月から憲法タスクフォースを党内に設置し、憲法を国民の手で一から作り直す創憲に向け更なる作業を始めています。昨年発表した新憲法草案を更に高め、党員のみならず国民が積極的に議論に参加し、国民が作り上げる真の日本国憲法の作成に入っております。
衆議院憲法審査会においても、真に国家国民を守るための憲法を一から作り上げる創憲を提起します。
以上です。
この発言だけを見る →今回は憲法審査会における議論のテーマ出し討議ということで開かれていますが、参政党は改めて、憲法を一から国民の手で作り直す創憲を提起します。
現行憲法は、国民の自由な意思で作られていません。占領下におけるGHQ草案が基になっており、原案を書き上げたのはGHQです。日本国憲法は、GHQの作った草案に基づいて、主権が制限されている状態の中、占領下で制定されたものであり、国民の自由な意思に基づいて作られたものではありません。また、憲法についての国民投票も一回も行われていません。
そして、現行憲法には外国の侵略から国を守る仕組みが備わっていません。自らの国を自らが守る体制になっていません。自国の独立を外国任せにすることはそもそもあり得ず、自らの国の独立を国民の手で守る憲法が必要です。日本の憲法がいまだに占領時代に外国の草案に基づいて作られたままで国の独立を守れるか疑問符がつく内容となっているものを根本から変えるべきです。
当憲法審査会においては、前二回において緊急事態条項をテーマに議論が行われましたが、選挙困難事態における議員任期延長が中心でした。議員任期の延長を規定する憲法改正については、有事や大災害等に国家としてしっかりと対応できる憲法とする本質論の憲法改正でなく、これならやれるというところから入っているのではないかとの疑問を持っています。
衆議院解散後の大災害や、参議院議員選挙も同時に行われる衆参同日選を控えた中での大災害により選挙の実施が困難であっても、参議院議員の半数、百二十四人は国会議員として存在し、緊急集会も開くことができます。緊急集会でどこまで決めることができるのかの整理や、衆参両院同時活動の原則は合理的なのか、こだわるのかという観点の議論が当憲法審査会において必要だと考えます。
憲法五十四条二項は、「衆議院が解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる。但し、内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議院の緊急集会を求めることができる。」となっていますが、衆議院解散時でも参議院は開会できるとの憲法改正を行えば、参議院により国会審議は保たれることになり、緊急集会も不要となります。
このように、議員任期の延長が必要かどうかについては、他の改正方法を検討し、憲法全体を見直す中で議論すべきではないでしょうか。このような議員任期の延長といった各論では、つけ焼き刃的改正であり、真に有事や大災害等に国家として対応できる憲法とはならないのではないかと考えます。緊急事態対応については九条改正とセットで議論しなければ、真に国家国民を守る憲法改正になりません。
さらに、憲法九条については根本改正の議論が必要です。現行憲法に自衛隊を明記するだけでは不十分であると考えています。現状維持のまま自衛隊の存在を記すだけでは、国防体制の強化になりません。
現状、自衛隊の行動はポジティブリスト方式でがんじがらめに制限されており、他国の国防軍のようなネガティブ方式になっていません。自衛隊のポジティブリスト、ネガティブリスト問題が解決しなければ、事前に決められたできることだけに拘束される、あくまで警察権の延長の組織でしかなく、やってはならないことを定める各国の国防軍とは大きくかけ離れた組織を憲法で担保するだけになります。これでは何も変わりません。米軍の駐留が続き、国防における米国依存は変わりません。
ですから、根本的な国家としての国防の在り方を議論し、真に国土と国民を守れる憲法とすることの議論を行うべきであると考えます。
先ほど自民党筆頭理事から、国防についての九条の解釈、また、ポジティブリスト、ネガティブリストについては自衛隊法も併せ解釈について説明がありましたが、内閣法制局資料「憲法関係答弁例集(第九条・憲法解釈関係)」は五百ページを超えています。様々な解釈が生じる憲法条文でなく、読めば分かる、明確に国家国民を守れるという根本的な九条改正が必要です。
参政党は、日本国憲法を、部分的な改正ではなく根本的に、前文からもう一度国民が自分たちで考え、一から作り直す必要があると考えています。
現行憲法の前文は、てにをはが日本語としておかしいですし、国体や国柄、日本人の精神性や我が国の伝統、文化に基づいたものになっていません。前文についても改正の議論が必要と考えます。
さらに、参議院の憲法審査会で重要項目として審査が続いている合区の解消について、衆議院憲法審査会で深い議論を行うことを提起をいたします。地方の声が失われることなく、しっかりと地方の声が反映される国会を改めて築くことは喫緊の課題であると考えます。合区解消については、憲法上どのように規定するのかということが重要ですが、参政党は基本的に賛意を示します。衆議院憲法審査会において合区解消の議論を深めることが重要です。
最後に、改めて緊急事態条項の議論について申し述べます。
緊急事態の対象範囲が、大規模自然災害、感染症の大規模蔓延、内乱等による社会秩序の混乱、外部からの武力攻撃その他これらに匹敵する事態となっていますが、感染症の蔓延との文言が入っている限り、参政党は反対をいたします。さらに、緊急事態の対象範囲とされている、その他これらに匹敵する事態も、定義が曖昧であり、恣意的な事態認定が排除できず、参政党は懸念を持っています。憲法は国の最高法規ですから、要件を厳格に書き込むべきと考えます。
こうしたことを含め、現行憲法の一部手直しではなく、私たち日本国民が自らの手で、外国語の翻訳ではない正しい日本語で憲法を書き、諸課題を解決することが真の独立国として問われていると考えます。
参政党は、先月から憲法タスクフォースを党内に設置し、憲法を国民の手で一から作り直す創憲に向け更なる作業を始めています。昨年発表した新憲法草案を更に高め、党員のみならず国民が積極的に議論に参加し、国民が作り上げる真の日本国憲法の作成に入っております。
衆議院憲法審査会においても、真に国家国民を守るための憲法を一から作り上げる創憲を提起します。
以上です。
古
古
古川あおい#12
○古川(あ)委員 チームみらいの古川あおいです。
本日は、今後の議論のテーマ設定について申し上げたいと思います。
前回までは緊急事態条項について議論してまいりましたが、こちらは、論点も多岐にわたり、各会派内での議論にもなお時間を要すると考えられる中、並行し、本審査会で合意形成が可能と思われる論点をまず取り上げ、議論を前に進めていくことが有効ではないかと考えております。
その立場から、チームみらいとしましては、本審査会の議論テーマとして三点御提案させていただきます。投票環境向上、国民投票法、そしてオンライン国会の三点でございます。
これらはいずれも、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義という三大原理を堅持した上で、立法事実に基づいて議論を積み上げるという党の基本姿勢に沿うものであり、また、会派の意見の別を超えて議論することができる論点であると考えております。
これらは、別個の論点ではなく、災害、パンデミック、人口減少といった制約下でも民主主義を止めずに動かし続けるための制度整備という共通の問題意識でつながっているものでもございます。投票環境向上と国民投票法は、主権者である国民が意思を表明する仕組みを整備するもの、オンライン国会は、国民の意思を法律に変換する国会自身が有事、平時を問わず機能し続けられるようにするものと整理することができます。
第一に、投票環境向上について申し上げます。
緊急事態条項の議論が選挙ができない事態に備えるという性格を帯びている以上、平時においても投票が困難な方が現に存在するという現状に向き合うことなしに緊急時の任期延長などを語ることには問題があると考えております。
在外邦人の方、離島居住者の方、施設入所者の方、障害のある方など、現行制度の下でも実質的に投票アクセスが確保されているとは言い難い方が存在することは、各種データや参考人質疑でも繰り返し確認されている共通認識でございます。直近の衆議院議員選挙では、積雪により投票所への来場が困難になった地域もありました。また、自治体の職員数の減少に伴う投票時間の繰上げや投票所の減少が現に進行しております。
この点について、具体的に議論すべき点としましては、在外投票の制度的課題、国内における共通投票所や移動投票所などの運用改善、そして電子投票、インターネット投票などの検討が挙げられます。これらの取組は、選挙制度そのものの強靱化により、選挙困難事態の発生リスクを下げることに直結するものでございます。
投票環境の整備自体については、立場が割れる論点ではないと考えております。続いて申し上げる国民投票法の改正三項目案も、投票環境整備の延長線上にあり、本テーマと一体的に議論することが可能でございます。
第二に、国民投票法について申し上げます。
改憲に対して推進、慎重いずれの立場であっても、主権者である国民の意思表示手続の公正性は、共通の前提として整備されるものでございます。
令和三年改正法の附則において、施行後三年をめどに検討を加えることとされた論点、すなわち、広告放送やインターネット有料広告の制限、運動資金の規制、インターネット利用の適正化につきましては、検討期限が既に経過しております。
また、三項目改正案、すなわち、開票立会人、投票立会人、FM広報放送に関する改正案は、令和四年に自民、公明、維新、有志の会から共同提出されましたが、令和六年の衆議院解散により廃案となっている状況にございます。
国民投票法について、具体的に議論すべき論点といたしましては、三項目改正案の早期解決、附則第四条第二号に関する事項の実質的検討、また生成AIによる偽情報や誤情報への対処、手続と中身の切り分けが必要だと考えます。
三項目改正と附則第四条第二号の議論を切り離さずに並行で進める形につきましては、中道改革連合の泉委員、国民民主党の浅野委員からも御提案があったところでございます。
生成AIにつきましては、近年、状況が急速に変化しており、ネット適正化規制の議論のアップデートが必要であり、技術的観点からも具体的な検討が必要であると考えております。
憲法論議の進み具合にかかわらず、国民投票の公平性の確保は主権者の権利の保障の問題として独立に整備する必要があるという論理については、会派を超えて共有可能なものではないかと考えております。
第三に、オンライン国会について申し上げます。
前回、五月二十一日の本審査会において、高階委員より、オンライン国会について、平時においても有益、また、緊急事態における国会機能を維持するため有効かつ重要な手段の一つとの御認識が示されました。あわせて、憲法五十六条一項を改正してオンライン国会を明文上認めることが必要かどうか、また、停電や通信の途絶、採決時の本人確認、不正アクセスや改ざんへの対策など、具体的な実務上の課題についても重要な御指摘をいただいたところでございます。
チームみらいといたしましても、本指摘の重要性並びにその基本姿勢に賛同いたします。これらの論点を本審査会で具体的に深めていくことは、非常に価値のある作業であると考えております。
経緯を改めて整理いたしますと、二百八回国会、コロナ期における憲法五十六条の「出席」の概念の議論は、論点の説明から集中討議、参考人質疑、総括討議までの段階を踏み、緊急事態が発生した場合等においては機能に着目してオンライン出席も含まれるとの見解を各会派の大勢として取りまとめ、衆議院議長に報告した経緯がございます。
一方で、議員自身のオンライン出席を可能にする衆議院規則の改正には至らず、本会議のオンライン審議は実現しないままになっております。参考人のオンライン質疑を可能とする衆議院規則の改正は実現しており、昨年五月には衆議院安全保障委員会において米国在住の参考人へのオンライン質疑が行われました。委員会ではこのように部分的に運用が始まっているものの、本会議及び議員自身のオンライン出席という部分は宿題として残されている状況です。
緊急集会や任期延長の議論と並行して、現行憲法の下で可能な対応を尽くすという選択肢を整理することは、改憲議論そのものの前提整理としても不可欠であると考えております。
以上、三つのテーマについて申し上げてまいりました。これら三つのテーマは、いずれも、困難な状況下においてもいかに主権者の意思を反映する民主主義を成立させ続けるかという問いに対する具体的な検討項目でございます。改憲か護憲かという二択ではなく、論点ごとに必要な具体的根拠を精査するというチームみらいの基本姿勢に沿って、この審査会において取り上げていただきたいと考えております。
以上でございます。
この発言だけを見る →本日は、今後の議論のテーマ設定について申し上げたいと思います。
前回までは緊急事態条項について議論してまいりましたが、こちらは、論点も多岐にわたり、各会派内での議論にもなお時間を要すると考えられる中、並行し、本審査会で合意形成が可能と思われる論点をまず取り上げ、議論を前に進めていくことが有効ではないかと考えております。
その立場から、チームみらいとしましては、本審査会の議論テーマとして三点御提案させていただきます。投票環境向上、国民投票法、そしてオンライン国会の三点でございます。
これらはいずれも、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義という三大原理を堅持した上で、立法事実に基づいて議論を積み上げるという党の基本姿勢に沿うものであり、また、会派の意見の別を超えて議論することができる論点であると考えております。
これらは、別個の論点ではなく、災害、パンデミック、人口減少といった制約下でも民主主義を止めずに動かし続けるための制度整備という共通の問題意識でつながっているものでもございます。投票環境向上と国民投票法は、主権者である国民が意思を表明する仕組みを整備するもの、オンライン国会は、国民の意思を法律に変換する国会自身が有事、平時を問わず機能し続けられるようにするものと整理することができます。
第一に、投票環境向上について申し上げます。
緊急事態条項の議論が選挙ができない事態に備えるという性格を帯びている以上、平時においても投票が困難な方が現に存在するという現状に向き合うことなしに緊急時の任期延長などを語ることには問題があると考えております。
在外邦人の方、離島居住者の方、施設入所者の方、障害のある方など、現行制度の下でも実質的に投票アクセスが確保されているとは言い難い方が存在することは、各種データや参考人質疑でも繰り返し確認されている共通認識でございます。直近の衆議院議員選挙では、積雪により投票所への来場が困難になった地域もありました。また、自治体の職員数の減少に伴う投票時間の繰上げや投票所の減少が現に進行しております。
この点について、具体的に議論すべき点としましては、在外投票の制度的課題、国内における共通投票所や移動投票所などの運用改善、そして電子投票、インターネット投票などの検討が挙げられます。これらの取組は、選挙制度そのものの強靱化により、選挙困難事態の発生リスクを下げることに直結するものでございます。
投票環境の整備自体については、立場が割れる論点ではないと考えております。続いて申し上げる国民投票法の改正三項目案も、投票環境整備の延長線上にあり、本テーマと一体的に議論することが可能でございます。
第二に、国民投票法について申し上げます。
改憲に対して推進、慎重いずれの立場であっても、主権者である国民の意思表示手続の公正性は、共通の前提として整備されるものでございます。
令和三年改正法の附則において、施行後三年をめどに検討を加えることとされた論点、すなわち、広告放送やインターネット有料広告の制限、運動資金の規制、インターネット利用の適正化につきましては、検討期限が既に経過しております。
また、三項目改正案、すなわち、開票立会人、投票立会人、FM広報放送に関する改正案は、令和四年に自民、公明、維新、有志の会から共同提出されましたが、令和六年の衆議院解散により廃案となっている状況にございます。
国民投票法について、具体的に議論すべき論点といたしましては、三項目改正案の早期解決、附則第四条第二号に関する事項の実質的検討、また生成AIによる偽情報や誤情報への対処、手続と中身の切り分けが必要だと考えます。
三項目改正と附則第四条第二号の議論を切り離さずに並行で進める形につきましては、中道改革連合の泉委員、国民民主党の浅野委員からも御提案があったところでございます。
生成AIにつきましては、近年、状況が急速に変化しており、ネット適正化規制の議論のアップデートが必要であり、技術的観点からも具体的な検討が必要であると考えております。
憲法論議の進み具合にかかわらず、国民投票の公平性の確保は主権者の権利の保障の問題として独立に整備する必要があるという論理については、会派を超えて共有可能なものではないかと考えております。
第三に、オンライン国会について申し上げます。
前回、五月二十一日の本審査会において、高階委員より、オンライン国会について、平時においても有益、また、緊急事態における国会機能を維持するため有効かつ重要な手段の一つとの御認識が示されました。あわせて、憲法五十六条一項を改正してオンライン国会を明文上認めることが必要かどうか、また、停電や通信の途絶、採決時の本人確認、不正アクセスや改ざんへの対策など、具体的な実務上の課題についても重要な御指摘をいただいたところでございます。
チームみらいといたしましても、本指摘の重要性並びにその基本姿勢に賛同いたします。これらの論点を本審査会で具体的に深めていくことは、非常に価値のある作業であると考えております。
経緯を改めて整理いたしますと、二百八回国会、コロナ期における憲法五十六条の「出席」の概念の議論は、論点の説明から集中討議、参考人質疑、総括討議までの段階を踏み、緊急事態が発生した場合等においては機能に着目してオンライン出席も含まれるとの見解を各会派の大勢として取りまとめ、衆議院議長に報告した経緯がございます。
一方で、議員自身のオンライン出席を可能にする衆議院規則の改正には至らず、本会議のオンライン審議は実現しないままになっております。参考人のオンライン質疑を可能とする衆議院規則の改正は実現しており、昨年五月には衆議院安全保障委員会において米国在住の参考人へのオンライン質疑が行われました。委員会ではこのように部分的に運用が始まっているものの、本会議及び議員自身のオンライン出席という部分は宿題として残されている状況です。
緊急集会や任期延長の議論と並行して、現行憲法の下で可能な対応を尽くすという選択肢を整理することは、改憲議論そのものの前提整理としても不可欠であると考えております。
以上、三つのテーマについて申し上げてまいりました。これら三つのテーマは、いずれも、困難な状況下においてもいかに主権者の意思を反映する民主主義を成立させ続けるかという問いに対する具体的な検討項目でございます。改憲か護憲かという二択ではなく、論点ごとに必要な具体的根拠を精査するというチームみらいの基本姿勢に沿って、この審査会において取り上げていただきたいと考えております。
以上でございます。
古
畑
畑野君枝#14
○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。
今日は、国会は憲法問題をどう議論すべきかについて幾つか意見を述べます。
私はこれまで、国民の多数が改憲を求めていない中で、国会の側が改憲をあおり、国民に押しつけるような議論はやめるべきだと主張してきました。
憲法九十九条は、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」と定めています。これは、憲法に反する現実に対し、憲法の実現を確保させ、国民の基本的人権を守り、立憲主義を徹底しようというものです。
この立場から、憲法の原理原則を現実の政治に生かすための議論を予算委員会や各常任委員会の場で行うことこそ私たち国会議員が果たすべき責務だということをまず強調しておきたいと思います。
その上で、憲法に反する現実の政治の問題で問われているのは、憲法九条に反して自民党政権が軍事強化と戦争する国づくりを進めてきたことです。安倍政権は、二〇一四年に、それまで歴代の自民党政権も憲法九条の下で認められないとしてきた集団的自衛権の行使を一片の閣議決定で容認し、安保法制を強行しました。さらに、岸田政権は、二〇二二年に策定した安保三文書で、敵基地攻撃能力の保有を明記しました。
政府は、今年三月に国産の長射程ミサイルの配備を強行し、そして米国製の長距離巡航ミサイル・トマホークの配備を進めています。二〇二三年には次期戦闘機の第三国への輸出を容認し、今年四月には殺傷兵器の輸出を全面的に解禁しました。世界の紛争を助長し、武器輸出によってもうける死の商人国家への道を突き進むものです。
そもそも、武器輸出禁止の原則は、国会での議論の積み重ねの上に衆参両院の全会一致の国会決議で確立した、憲法の平和主義に基づく国是です。時の政権の恣意的な決定で覆すなど、到底許されません。
さらに、高市首相は、今年中の安保三文書の改定を明言し、アメリカのトランプ政権の要求に応え、軍事費をGDP比三・五%に増額するための議論を進めています。日本国憲法の平和主義をじゅうりんし、軍事強化のために国民の生活を踏みにじろうというもので、断じて認められません。
憲法九条が求めているのは、絶対に戦争を起こさず、徹底した外交努力で争い事を解決することです。今こそ、この九条の精神が世界の平和のためにも求められています。それは、イラン戦争を終わらせ、国民の暮らしを守るためにも極めて重要です。今、憲法九条を守れの声が大きくなっているのも、そのことを国民が求めているからです。憲法九条の生命力を世界中に発揮することこそ求められています。
もう一つ、憲法が保障する基本的人権をめぐって指摘しておきたいのは、再審法と冤罪の問題です。
冤罪は、無実の人を長期間にわたってその自由を奪い、個人の尊厳も名誉もじゅうりんする、国家による最大の人権侵害の一つであり、絶対に許されません。
日本国憲法は、世界に類を見ないほど詳細な刑事手続の保障を定めています。それは、戦前の明治憲法下で多くの国民を不当に弾圧してきたことへの反省によるものです。
明治憲法は国民の刑事手続に関する人権保障を欠いており、その下で、検察や警察による自白の強要や長期間の拘束が横行し、多くの無実の国民が処罰されました。とりわけ、治安維持法の下で、特高警察による拷問や脅迫により国民を厳しく弾圧し、命を奪ってきました。
この教訓から、日本国憲法は、十八条で人身の自由を保障し、三十一条から四十条に至るまで十か条にわたって刑事手続について定め、公正な手続の保障、公平、迅速な裁判を受ける権利、自白の強要や拷問、脅迫の禁止など、詳細な人権保障を規定しています。冤罪を許さないことを徹底して求めているのです。
にもかかわらず、自白の強要や人質司法、証拠の捏造などが横行し、冤罪が繰り返されてきたことは極めて重大です。その上、冤罪被害者を救済するための再審開始を不当に引き延ばすことは、幾重にも許されることではありません。
袴田巌さんは、冤罪を晴らすまでに四十八年もの間不当に拘束され、死刑囚として過ごした三十四年間、死刑執行への恐怖を強いられました。このような人権侵害を二度と繰り返してはなりません。
憲法の精神に基づき、冤罪をなくすための徹底した審議を行い、再審法を抜本的に改正することが国会に求められているということを強調して、発言を終わります。
―――――――――――――
この発言だけを見る →今日は、国会は憲法問題をどう議論すべきかについて幾つか意見を述べます。
私はこれまで、国民の多数が改憲を求めていない中で、国会の側が改憲をあおり、国民に押しつけるような議論はやめるべきだと主張してきました。
憲法九十九条は、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」と定めています。これは、憲法に反する現実に対し、憲法の実現を確保させ、国民の基本的人権を守り、立憲主義を徹底しようというものです。
この立場から、憲法の原理原則を現実の政治に生かすための議論を予算委員会や各常任委員会の場で行うことこそ私たち国会議員が果たすべき責務だということをまず強調しておきたいと思います。
その上で、憲法に反する現実の政治の問題で問われているのは、憲法九条に反して自民党政権が軍事強化と戦争する国づくりを進めてきたことです。安倍政権は、二〇一四年に、それまで歴代の自民党政権も憲法九条の下で認められないとしてきた集団的自衛権の行使を一片の閣議決定で容認し、安保法制を強行しました。さらに、岸田政権は、二〇二二年に策定した安保三文書で、敵基地攻撃能力の保有を明記しました。
政府は、今年三月に国産の長射程ミサイルの配備を強行し、そして米国製の長距離巡航ミサイル・トマホークの配備を進めています。二〇二三年には次期戦闘機の第三国への輸出を容認し、今年四月には殺傷兵器の輸出を全面的に解禁しました。世界の紛争を助長し、武器輸出によってもうける死の商人国家への道を突き進むものです。
そもそも、武器輸出禁止の原則は、国会での議論の積み重ねの上に衆参両院の全会一致の国会決議で確立した、憲法の平和主義に基づく国是です。時の政権の恣意的な決定で覆すなど、到底許されません。
さらに、高市首相は、今年中の安保三文書の改定を明言し、アメリカのトランプ政権の要求に応え、軍事費をGDP比三・五%に増額するための議論を進めています。日本国憲法の平和主義をじゅうりんし、軍事強化のために国民の生活を踏みにじろうというもので、断じて認められません。
憲法九条が求めているのは、絶対に戦争を起こさず、徹底した外交努力で争い事を解決することです。今こそ、この九条の精神が世界の平和のためにも求められています。それは、イラン戦争を終わらせ、国民の暮らしを守るためにも極めて重要です。今、憲法九条を守れの声が大きくなっているのも、そのことを国民が求めているからです。憲法九条の生命力を世界中に発揮することこそ求められています。
もう一つ、憲法が保障する基本的人権をめぐって指摘しておきたいのは、再審法と冤罪の問題です。
冤罪は、無実の人を長期間にわたってその自由を奪い、個人の尊厳も名誉もじゅうりんする、国家による最大の人権侵害の一つであり、絶対に許されません。
日本国憲法は、世界に類を見ないほど詳細な刑事手続の保障を定めています。それは、戦前の明治憲法下で多くの国民を不当に弾圧してきたことへの反省によるものです。
明治憲法は国民の刑事手続に関する人権保障を欠いており、その下で、検察や警察による自白の強要や長期間の拘束が横行し、多くの無実の国民が処罰されました。とりわけ、治安維持法の下で、特高警察による拷問や脅迫により国民を厳しく弾圧し、命を奪ってきました。
この教訓から、日本国憲法は、十八条で人身の自由を保障し、三十一条から四十条に至るまで十か条にわたって刑事手続について定め、公正な手続の保障、公平、迅速な裁判を受ける権利、自白の強要や拷問、脅迫の禁止など、詳細な人権保障を規定しています。冤罪を許さないことを徹底して求めているのです。
にもかかわらず、自白の強要や人質司法、証拠の捏造などが横行し、冤罪が繰り返されてきたことは極めて重大です。その上、冤罪被害者を救済するための再審開始を不当に引き延ばすことは、幾重にも許されることではありません。
袴田巌さんは、冤罪を晴らすまでに四十八年もの間不当に拘束され、死刑囚として過ごした三十四年間、死刑執行への恐怖を強いられました。このような人権侵害を二度と繰り返してはなりません。
憲法の精神に基づき、冤罪をなくすための徹底した審議を行い、再審法を抜本的に改正することが国会に求められているということを強調して、発言を終わります。
―――――――――――――
古
古屋圭司#15
○古屋会長 次に、委員各位による発言に入ります。
発言を希望される委員は、お手元にある名札をお立ていただき、会長の指名を受けた後、御発言ください。
発言は自席から着席のままで結構でございます。
なお、発言の際には、所属会派及び氏名をお述べいただくようお願いいたします。
発言が終わりましたら、名札を戻していただくようお願いいたします。
また、幹事会の協議に基づき、発言時間は五分以内といたします。質問を行う場合、発言時間は答弁時間を含めて五分以内といたしますので、御留意願います。
発言時間の経過につきましては、おおむね五分経過時にブザーを鳴らしてお知らせいたします。
それでは、発言を希望される委員は、名札をお立てください。
この発言だけを見る →発言を希望される委員は、お手元にある名札をお立ていただき、会長の指名を受けた後、御発言ください。
発言は自席から着席のままで結構でございます。
なお、発言の際には、所属会派及び氏名をお述べいただくようお願いいたします。
発言が終わりましたら、名札を戻していただくようお願いいたします。
また、幹事会の協議に基づき、発言時間は五分以内といたします。質問を行う場合、発言時間は答弁時間を含めて五分以内といたしますので、御留意願います。
発言時間の経過につきましては、おおむね五分経過時にブザーを鳴らしてお知らせいたします。
それでは、発言を希望される委員は、名札をお立てください。
星
星野剛士#16
○星野委員 自由民主党の星野剛士です。
先ほどの新藤筆頭幹事の御発言を受け、私からも、本審査会において今後議論すべきテーマとして、緊急事態条項及び憲法九条、自衛隊明記について意見を述べさせていただきます。
まず、緊急事態条項についてです。
本審査会では、毎週開催が定着したこの四年間の多くの時間をこのテーマの議論に費やしてきました。今国会においても、五月十四日には緊急事態条項のイメージが示され、先週の審査会ではイメージについての深掘りした議論がなされました。その結果、多くの論点についてピン留めができ、議論の土台ができたものと認識をしております。
今後は、この土台を基にして、残された論点と詳細な制度設計について詰めていくために、速やかに条文起草に向けた作業を進めるべきだと思います。かねてより私どもが提案をしております条文起草委員会も含め、更に作業を加速させるべきと強く提案をいたします。
次に、憲法九条についてです。
本審査会では、究極の緊急事態は国家有事であるという観点から、九条に関する議論が積み重ねられてまいりました。
我が党の憲法九条議論の基本姿勢は、九条一項、二項をそのままに、平和主義の精神を尊重し、九条の二を新たに追加しようとするものであります。
国の最大の責務は、いかなる場合においても国民の生命と財産、領土や主権を守り抜くことであります。この国家の最重要任務である国防規定が憲法に全く存在しないのは、日本国憲法がGHQによる占領下で制定されたためです。このような憲法は、独立主権国家の憲法として不自然であり、現行憲法には最も根幹に当たる規定が欠落していると言わざるを得ません。このような問題意識の下、現行の九条一項、二項はそのまま維持した上で、新たに九条の二を追加することを提案をします。
自民党案は、単に自衛隊違憲論を払拭するための自衛隊明記だと指摘されることがありますが、決してそうではありません。国の安全保障の基本である九条に国防規定を創設し、そのための実力組織として自衛隊を明記し、内閣総理大臣及び国会によるシビリアンコントロールの規定を設けるものであります。
自衛隊明記に関する議論においては、シビリアンコントロールを重視し、七十二条や七十三条に明記してはどうかという意見があることも承知しています。この点については、国防規定とその担い手たる自衛隊という国家の根本的な規定、その実力行使の限界を定める九条の平和主義の規定、そしてその活動に対するシビリアンコントロールの規定は密接不可分であり、憲法の中でより近い位置に規定することが望ましいと考えていますが、引き続き本審査会での御意見を伺っていきたいと思います。
また、憲法論議の中でよく聞かれる話として、現行九条の下では必要最小限度の実力行使しかできないのではという指摘がありますが、平和安全法制の整備等により、自衛隊の活動は、限定的な集団的自衛権の行使を含め、自国防衛のための措置ならば必要かつ十分に何でもできるように一般法において整理されております。
必要最小限度でできないこととは、新藤筆頭幹事が度々言及されるように、他国を占領し占領行政をしくとか、我が国の防衛と関係のない純粋な国際協力の場面で武力を行使することなどに限定されているのが政府の見解としても整理されているからであります。
この発言だけを見る →先ほどの新藤筆頭幹事の御発言を受け、私からも、本審査会において今後議論すべきテーマとして、緊急事態条項及び憲法九条、自衛隊明記について意見を述べさせていただきます。
まず、緊急事態条項についてです。
本審査会では、毎週開催が定着したこの四年間の多くの時間をこのテーマの議論に費やしてきました。今国会においても、五月十四日には緊急事態条項のイメージが示され、先週の審査会ではイメージについての深掘りした議論がなされました。その結果、多くの論点についてピン留めができ、議論の土台ができたものと認識をしております。
今後は、この土台を基にして、残された論点と詳細な制度設計について詰めていくために、速やかに条文起草に向けた作業を進めるべきだと思います。かねてより私どもが提案をしております条文起草委員会も含め、更に作業を加速させるべきと強く提案をいたします。
次に、憲法九条についてです。
本審査会では、究極の緊急事態は国家有事であるという観点から、九条に関する議論が積み重ねられてまいりました。
我が党の憲法九条議論の基本姿勢は、九条一項、二項をそのままに、平和主義の精神を尊重し、九条の二を新たに追加しようとするものであります。
国の最大の責務は、いかなる場合においても国民の生命と財産、領土や主権を守り抜くことであります。この国家の最重要任務である国防規定が憲法に全く存在しないのは、日本国憲法がGHQによる占領下で制定されたためです。このような憲法は、独立主権国家の憲法として不自然であり、現行憲法には最も根幹に当たる規定が欠落していると言わざるを得ません。このような問題意識の下、現行の九条一項、二項はそのまま維持した上で、新たに九条の二を追加することを提案をします。
自民党案は、単に自衛隊違憲論を払拭するための自衛隊明記だと指摘されることがありますが、決してそうではありません。国の安全保障の基本である九条に国防規定を創設し、そのための実力組織として自衛隊を明記し、内閣総理大臣及び国会によるシビリアンコントロールの規定を設けるものであります。
自衛隊明記に関する議論においては、シビリアンコントロールを重視し、七十二条や七十三条に明記してはどうかという意見があることも承知しています。この点については、国防規定とその担い手たる自衛隊という国家の根本的な規定、その実力行使の限界を定める九条の平和主義の規定、そしてその活動に対するシビリアンコントロールの規定は密接不可分であり、憲法の中でより近い位置に規定することが望ましいと考えていますが、引き続き本審査会での御意見を伺っていきたいと思います。
また、憲法論議の中でよく聞かれる話として、現行九条の下では必要最小限度の実力行使しかできないのではという指摘がありますが、平和安全法制の整備等により、自衛隊の活動は、限定的な集団的自衛権の行使を含め、自国防衛のための措置ならば必要かつ十分に何でもできるように一般法において整理されております。
必要最小限度でできないこととは、新藤筆頭幹事が度々言及されるように、他国を占領し占領行政をしくとか、我が国の防衛と関係のない純粋な国際協力の場面で武力を行使することなどに限定されているのが政府の見解としても整理されているからであります。
古
星
星野剛士#18
○星野委員 はい。
九条については、各会派においても様々な御意見が示されているところだと承知しております。更に今後議論を深めるため、論点整理など具体作業へと進むべきだと考えます。
以上です。
この発言だけを見る →九条については、各会派においても様々な御意見が示されているところだと承知しております。更に今後議論を深めるため、論点整理など具体作業へと進むべきだと考えます。
以上です。
泉
泉健太#19
○泉委員 中道改革連合の泉健太です。
本日は、テーマ出しということで、中道改革連合として、階委員が触れた二点、臨時会の召集期限、そして解散権の制限について提起いたします。
まず、各会派で何らかの合意形成が可能ではないかと考えられるのが、憲法五十三条に関する臨時会の召集期限についてです。
憲法五十三条の「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。」という条文は、議会少数派の数少ない権利でありながら、その機能は実質的に形骸化しておりました。
これを実効性あるものにすべく、二十日以内に召集することを決定しなければならないとの案が、二〇二三年に維新、国民、有志の憲法改正案によって、また、立憲、維新、共産、有志、れいわの議員立法案によって示されました。自民党も、二〇一二年に、同様の二十日以内というものを書いた案を示しております。中道改革連合としても、立憲主義、議会制民主主義の観点から、何らかの期限を定めるべきと考えます。
この召集期限については、昨年、一度集中討議がなされましたが、議会の構成は大幅に変わっており、新会派である参政党、チームみらいの皆様にも是非、次回以降御見解をいただければというふうに思います。
さきの緊急事態条項の集中討議では、各会派から国会機能維持の必要性が提起されました。中道改革連合は、この審査会において、緊急事態条項の議論と臨時会の召集期限の議論はセットで並行して行われ、決して積み残されることなく結論が出されるべきものと考えます。
自民党においても新議員が増えたわけでありますので、是非、この臨時会の召集期限について、党内で議論を深め、今日的な党見解をお示しいただきたく存じます。濫用の防止を検討しつつ、合理的期間の具体化に向け議論を進めてまいりましょう。
次に、解散権の制限についてです。
今年一月の解散までの議員の在任日数は、一年三か月、四百五十四日でありました。これは戦後三番目に短い任期であります。少し前の民意と数百人の議員の職務が一瞬にして失われる、これが解散です。
私は、時の総理が、時の内閣が自らの政治責任に基づく解散権を有する、そのこと自体を否定するつもりはありません。しかし一方で、総理には解散権のみが存在すると考えるのではなく、解散時における国会に対する一定の説明責任が存在するものと考えますが、この点、自民党のお考えをお聞かせいただきたく存じます。
例えば、解散の前後には総理会見や政府声明の閣議決定が行われますが、これらはいずれも官邸内において総理単独で行われます。国権の最高機関を解散するのですから、やはり、総理自身が国民に開かれた衆議院においてその解散理由を明示する、これがあるべき姿ではないでしょうか。これは、従来の解散権の制限という捉え方ではなく、解散時に必要な国会への手続、国会の機能強化と捉え、議論を深めるべきではないでしょうか。
この点、昨年六月に立憲民主党が国会に提出した解散権に関する議員立法がたたき台になると考えます。この法案では、解散予定日と理由を十日前までに衆議院に通知し、あわせて、議運又は四分の一以上の要求があれば本会議において質疑を行うという案であります。
私自身は、総理は少なくとも本会議場で解散理由を説明すべきと考えますが、これも一案として、是非、国会における手続を通じて国会の機能強化を図り、国民に重要な判断材料を提供する、この点についても、参政党、そしてチームみらいの皆様に次回以降御所見をいただきたく存じます。
その他、デジタル社会における自己情報コントロール権、情報アクセス権、情報環境権、また合区の議論、国民投票法の三項目の改正議論、ネットCM規制、資金規制、偽情報など、今後議論を深めたいテーマがございます。審査会長を始め各会派、幹事の皆様の御配慮をお願いをし、また、この後、自民党さんから御答弁をいただければというふうに思います。
この発言だけを見る →本日は、テーマ出しということで、中道改革連合として、階委員が触れた二点、臨時会の召集期限、そして解散権の制限について提起いたします。
まず、各会派で何らかの合意形成が可能ではないかと考えられるのが、憲法五十三条に関する臨時会の召集期限についてです。
憲法五十三条の「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。」という条文は、議会少数派の数少ない権利でありながら、その機能は実質的に形骸化しておりました。
これを実効性あるものにすべく、二十日以内に召集することを決定しなければならないとの案が、二〇二三年に維新、国民、有志の憲法改正案によって、また、立憲、維新、共産、有志、れいわの議員立法案によって示されました。自民党も、二〇一二年に、同様の二十日以内というものを書いた案を示しております。中道改革連合としても、立憲主義、議会制民主主義の観点から、何らかの期限を定めるべきと考えます。
この召集期限については、昨年、一度集中討議がなされましたが、議会の構成は大幅に変わっており、新会派である参政党、チームみらいの皆様にも是非、次回以降御見解をいただければというふうに思います。
さきの緊急事態条項の集中討議では、各会派から国会機能維持の必要性が提起されました。中道改革連合は、この審査会において、緊急事態条項の議論と臨時会の召集期限の議論はセットで並行して行われ、決して積み残されることなく結論が出されるべきものと考えます。
自民党においても新議員が増えたわけでありますので、是非、この臨時会の召集期限について、党内で議論を深め、今日的な党見解をお示しいただきたく存じます。濫用の防止を検討しつつ、合理的期間の具体化に向け議論を進めてまいりましょう。
次に、解散権の制限についてです。
今年一月の解散までの議員の在任日数は、一年三か月、四百五十四日でありました。これは戦後三番目に短い任期であります。少し前の民意と数百人の議員の職務が一瞬にして失われる、これが解散です。
私は、時の総理が、時の内閣が自らの政治責任に基づく解散権を有する、そのこと自体を否定するつもりはありません。しかし一方で、総理には解散権のみが存在すると考えるのではなく、解散時における国会に対する一定の説明責任が存在するものと考えますが、この点、自民党のお考えをお聞かせいただきたく存じます。
例えば、解散の前後には総理会見や政府声明の閣議決定が行われますが、これらはいずれも官邸内において総理単独で行われます。国権の最高機関を解散するのですから、やはり、総理自身が国民に開かれた衆議院においてその解散理由を明示する、これがあるべき姿ではないでしょうか。これは、従来の解散権の制限という捉え方ではなく、解散時に必要な国会への手続、国会の機能強化と捉え、議論を深めるべきではないでしょうか。
この点、昨年六月に立憲民主党が国会に提出した解散権に関する議員立法がたたき台になると考えます。この法案では、解散予定日と理由を十日前までに衆議院に通知し、あわせて、議運又は四分の一以上の要求があれば本会議において質疑を行うという案であります。
私自身は、総理は少なくとも本会議場で解散理由を説明すべきと考えますが、これも一案として、是非、国会における手続を通じて国会の機能強化を図り、国民に重要な判断材料を提供する、この点についても、参政党、そしてチームみらいの皆様に次回以降御所見をいただきたく存じます。
その他、デジタル社会における自己情報コントロール権、情報アクセス権、情報環境権、また合区の議論、国民投票法の三項目の改正議論、ネットCM規制、資金規制、偽情報など、今後議論を深めたいテーマがございます。審査会長を始め各会派、幹事の皆様の御配慮をお願いをし、また、この後、自民党さんから御答弁をいただければというふうに思います。
古
古屋圭司#20
○古屋会長 今、泉委員から他会派への質問がございましたけれども、もう時間が迫っておりますので、次回にそれぞれの会派からお答えをいただくということで対応させていただきたいというふうに思います。
この発言だけを見る →池
池畑浩太朗#21
○池畑委員 日本維新の会、池畑浩太朗でございます。
国会法で定められた憲法審査会の権能は、憲法に関する調査、改正原案の審査及び憲法改正、国民投票法の審査であります。これらを並行的に進めていくことが審査会本来の使命であります。それを鑑み、優先的に議論を進めていくべき国民投票に関わる諸課題について意見を述べさせていただきます。
国民投票法をめぐっては、次々に課題が出るからといって、全ての課題が解決するまで引き延ばしていては永遠に結論は出ません。憲法本体の改正案がまとまっても、国民投票法の整備が追いつかなければ、国民から主権行使の権利、機会を奪う重大な不作為であることを我々は肝に銘じるべきだと思います。
国民投票法に関する主要な課題の一つは、令和三年改正、いわゆる七項目案附則四条の検討条項に規定されている事項の着実な履行であります。
検討条項の附則四条一号は、投票環境整備について国民投票法を公職選挙法並びにアップデートをする規定であり、その要請に応えるべく、令和四年四月に、自民、維新、公明、有志の四会派が国民投票法改正の三項目案を国会に提出をいたしました。
三項目案は、令和元年と四年に倫選特委で全会一致で可決された改正公選法と平仄を合わせるものでありまして、一、開票立会人の選任に係る規定の整備、二、投票立会人の選任要件の緩和、三、ラジオによる憲法改正案の広報の放送へのFM放送の追加であります。内容的に党派性や政策論が入り込む余地はなく、速やかに整備してしかるべきものであります。
ところが、国民投票法改正の三項目案は、趣旨説明後に塩漬けにされたまま、措置を講じる期限のめどとされた令和六年九月が過ぎ去り、翌十月の衆議院解散によって廃案となりました。条項を提案したはずの当時の立憲民主党が、附則四条二号の国民投票の公平公正の問題が決着していないことを理由に審議に背を向けたことが要因でありますが、争点が皆無と言える事項から順次遅滞なく法制化し、合意未達の事項は引き続き議論を深めていくべきことが立法府の責任ある対応であります。
そこで、我が党は、今国会会期内に国民投票法改正の三項目案を改めて提出をいたします。成立を期すべきと考えております。よもや反対する会派はないと存じますけれども、この四年間の空白を早急に埋めるためには、より多くの会派に賛同をいただきたいと存じます。
もう一つの国民投票法に関する主要な課題は、国民投票広報協議会の規程等の整備であります。
これについては、広報協の組織面を定める広報協議会の規程、広報協の活動面を定める放送、新聞広告等の実施規程、そして事務局に関する事務局規程等がありますが、漠然と議論を続けるのではなく、しっかりと確定されることだというふうに思います。その項目の大半は事務的、技術的なものであり、憲法審査会事務局及び法制局に速やかに原案を作成していただき、成案を得るべきだというふうに思います。
もっとも、これまでに示された実施規程案において、インターネット空間における偽情報、フェイクニュースの氾濫や外国からの介入等の対策については定まっておらず、現在進行中の与野党の選挙運動に関する協議会における議論や成案等をいかに反映させるかを含めて、政治的論点について早急に意見集約を図るべきだと考えております。
衆参両院が足並みをそろえてしっかりと進んでいくことは不可欠であります。広報協の関係規程を決定し、広報協事務員、そしてその身分に関係する国会職員法等の関連法の改正を得なければ、憲法改正の国会発議にも国民投票にも進めません。永田町のあしき前例主義に拘泥することなく、直ちに国民投票法をめぐる諸課題の整備作業に入り、ゴールを見据えてギアを上げていくべきことを強く要望して、私の発言とさせていただきます。
以上です。
この発言だけを見る →国会法で定められた憲法審査会の権能は、憲法に関する調査、改正原案の審査及び憲法改正、国民投票法の審査であります。これらを並行的に進めていくことが審査会本来の使命であります。それを鑑み、優先的に議論を進めていくべき国民投票に関わる諸課題について意見を述べさせていただきます。
国民投票法をめぐっては、次々に課題が出るからといって、全ての課題が解決するまで引き延ばしていては永遠に結論は出ません。憲法本体の改正案がまとまっても、国民投票法の整備が追いつかなければ、国民から主権行使の権利、機会を奪う重大な不作為であることを我々は肝に銘じるべきだと思います。
国民投票法に関する主要な課題の一つは、令和三年改正、いわゆる七項目案附則四条の検討条項に規定されている事項の着実な履行であります。
検討条項の附則四条一号は、投票環境整備について国民投票法を公職選挙法並びにアップデートをする規定であり、その要請に応えるべく、令和四年四月に、自民、維新、公明、有志の四会派が国民投票法改正の三項目案を国会に提出をいたしました。
三項目案は、令和元年と四年に倫選特委で全会一致で可決された改正公選法と平仄を合わせるものでありまして、一、開票立会人の選任に係る規定の整備、二、投票立会人の選任要件の緩和、三、ラジオによる憲法改正案の広報の放送へのFM放送の追加であります。内容的に党派性や政策論が入り込む余地はなく、速やかに整備してしかるべきものであります。
ところが、国民投票法改正の三項目案は、趣旨説明後に塩漬けにされたまま、措置を講じる期限のめどとされた令和六年九月が過ぎ去り、翌十月の衆議院解散によって廃案となりました。条項を提案したはずの当時の立憲民主党が、附則四条二号の国民投票の公平公正の問題が決着していないことを理由に審議に背を向けたことが要因でありますが、争点が皆無と言える事項から順次遅滞なく法制化し、合意未達の事項は引き続き議論を深めていくべきことが立法府の責任ある対応であります。
そこで、我が党は、今国会会期内に国民投票法改正の三項目案を改めて提出をいたします。成立を期すべきと考えております。よもや反対する会派はないと存じますけれども、この四年間の空白を早急に埋めるためには、より多くの会派に賛同をいただきたいと存じます。
もう一つの国民投票法に関する主要な課題は、国民投票広報協議会の規程等の整備であります。
これについては、広報協の組織面を定める広報協議会の規程、広報協の活動面を定める放送、新聞広告等の実施規程、そして事務局に関する事務局規程等がありますが、漠然と議論を続けるのではなく、しっかりと確定されることだというふうに思います。その項目の大半は事務的、技術的なものであり、憲法審査会事務局及び法制局に速やかに原案を作成していただき、成案を得るべきだというふうに思います。
もっとも、これまでに示された実施規程案において、インターネット空間における偽情報、フェイクニュースの氾濫や外国からの介入等の対策については定まっておらず、現在進行中の与野党の選挙運動に関する協議会における議論や成案等をいかに反映させるかを含めて、政治的論点について早急に意見集約を図るべきだと考えております。
衆参両院が足並みをそろえてしっかりと進んでいくことは不可欠であります。広報協の関係規程を決定し、広報協事務員、そしてその身分に関係する国会職員法等の関連法の改正を得なければ、憲法改正の国会発議にも国民投票にも進めません。永田町のあしき前例主義に拘泥することなく、直ちに国民投票法をめぐる諸課題の整備作業に入り、ゴールを見据えてギアを上げていくべきことを強く要望して、私の発言とさせていただきます。
以上です。
玉
玉木雄一郎#22
○玉木委員 国民民主党の玉木雄一郎です。
今日も大変危機感を感じております。今日を除けば、今国会での憲法審査会もあと六回です。やるべきことはいっぱいあって、先ほど池畑さんからもありましたけれども、あるいは古川さんからもありましたが、手続法について、やはり議論を深めていかなければいけないという課題が残っています。
同時に、我々は衆議院ですけれども、憲法改正は衆参の総議員の三分の二の発議ということになっていますから、衆参で合致した項目で出さないと憲法改正は無理なわけですね。ですから、衆参の合意、そして実体法と同時に手続法をどうしていくのかということをしていくに当たっては、あと六回で本当にどこまでできるのか、総理のおっしゃる、自民党総裁のおっしゃる来春の発議のめどというのは、このペースというかこのやり方で本当にたどり着くのかということについて、率直な危機感を感じております。
その上で、今日は、少なくとも本院における与党の中での項目の一致は不可欠だと思うので、二点だけ自民党と維新の会の皆さんにお伺いしたいと思います。
一点目は、前回も提起しました緊急政令でありますけれども、これは我々も提起をしておりましたが、二〇二四年六月の五会派合意の中ではこれを取りました。何でかというと、包括的な法律と同じような権限を、政令として内閣に制定を認めるということについてはなかなか難しいということと、そして、たしか私の理解では、自民党も維新も、法律に定めるところにより政令を定めることができるという、現行法体系と現行憲法下でできることを確認規定的に盛り込む緊急政令だったと理解しています。ということは、確認規定であり、かつ、緊急政令を出すと国民の理解が得られず反発が出るということであれば、それはあえて幅広い合意を得るという観点からは書かなくてもいいだろうということで五会派合意をした記憶があるんです。
改めて、まず一点目は、両党にお伺いしたいのは、両党が目指す緊急政令は、いわゆる包括的な法律に相当する政令の制定権を内閣に認めるものなのか、それとも、例えば現行の災害基本法百九条にあるような、法律で定めたら政令ができますよということを改めて確認規定で盛り込む趣旨なのか、どちらなのかを両党からまず伺いたいのが一点です。
二つ目は、今日も出ました憲法九条ですけれども、これは両党に端的に聞きます。自民党が目指す憲法改正をした後の自衛隊は、現行の九条二項が禁止する戦力なのか、戦力じゃないのか。維新の方は多分戦力だと思いますが、改めてそこは確認します。
あわせて、改正後の自衛隊ができることは、現行憲法下における自衛隊と比べて追加で何ができるのか。そして、その追加でできることは、我が国を取り巻く戦後最も複雑でかつ緊張感のある安全保障環境の中で、一体いかなる安全保障上の目的を目指すためにその追加の権能、権力が必要なのかということを併せてお示しをいただきたいと思います。
片務性の解消による地位協定の見直しであったり、あるいはNATOへの参加であったり、様々な安全保障上の目的は考え得ます。新藤幹事からもありましたとおり、中国、ロシア、安全保障環境は厳しくなっておりますが、であれば自衛隊の権能は憲法改正によって増えるべきでありますけれども、一項、二項をそのままにして、その解釈もそのままにして、等身大の自衛隊を書き込むということであれば、それは変化する安全保障環境に対応する自衛隊の機能強化にはつながらない憲法改正になってしまうのではないかと懸念しますけれども、この点について、残りの時間で両党から意見を伺いたいと思います。
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同時に、我々は衆議院ですけれども、憲法改正は衆参の総議員の三分の二の発議ということになっていますから、衆参で合致した項目で出さないと憲法改正は無理なわけですね。ですから、衆参の合意、そして実体法と同時に手続法をどうしていくのかということをしていくに当たっては、あと六回で本当にどこまでできるのか、総理のおっしゃる、自民党総裁のおっしゃる来春の発議のめどというのは、このペースというかこのやり方で本当にたどり着くのかということについて、率直な危機感を感じております。
その上で、今日は、少なくとも本院における与党の中での項目の一致は不可欠だと思うので、二点だけ自民党と維新の会の皆さんにお伺いしたいと思います。
一点目は、前回も提起しました緊急政令でありますけれども、これは我々も提起をしておりましたが、二〇二四年六月の五会派合意の中ではこれを取りました。何でかというと、包括的な法律と同じような権限を、政令として内閣に制定を認めるということについてはなかなか難しいということと、そして、たしか私の理解では、自民党も維新も、法律に定めるところにより政令を定めることができるという、現行法体系と現行憲法下でできることを確認規定的に盛り込む緊急政令だったと理解しています。ということは、確認規定であり、かつ、緊急政令を出すと国民の理解が得られず反発が出るということであれば、それはあえて幅広い合意を得るという観点からは書かなくてもいいだろうということで五会派合意をした記憶があるんです。
改めて、まず一点目は、両党にお伺いしたいのは、両党が目指す緊急政令は、いわゆる包括的な法律に相当する政令の制定権を内閣に認めるものなのか、それとも、例えば現行の災害基本法百九条にあるような、法律で定めたら政令ができますよということを改めて確認規定で盛り込む趣旨なのか、どちらなのかを両党からまず伺いたいのが一点です。
二つ目は、今日も出ました憲法九条ですけれども、これは両党に端的に聞きます。自民党が目指す憲法改正をした後の自衛隊は、現行の九条二項が禁止する戦力なのか、戦力じゃないのか。維新の方は多分戦力だと思いますが、改めてそこは確認します。
あわせて、改正後の自衛隊ができることは、現行憲法下における自衛隊と比べて追加で何ができるのか。そして、その追加でできることは、我が国を取り巻く戦後最も複雑でかつ緊張感のある安全保障環境の中で、一体いかなる安全保障上の目的を目指すためにその追加の権能、権力が必要なのかということを併せてお示しをいただきたいと思います。
片務性の解消による地位協定の見直しであったり、あるいはNATOへの参加であったり、様々な安全保障上の目的は考え得ます。新藤幹事からもありましたとおり、中国、ロシア、安全保障環境は厳しくなっておりますが、であれば自衛隊の権能は憲法改正によって増えるべきでありますけれども、一項、二項をそのままにして、その解釈もそのままにして、等身大の自衛隊を書き込むということであれば、それは変化する安全保障環境に対応する自衛隊の機能強化にはつながらない憲法改正になってしまうのではないかと懸念しますけれども、この点について、残りの時間で両党から意見を伺いたいと思います。
古
古屋圭司#23
○古屋会長 今、玉木委員から自民並びに維新会派に対して質問がございました。もう玉木委員の時間もほとんど残っておりませんので、もし両党でこの短時間の間でお答えができるということなら、一言、時間内でお願いします。
この発言だけを見る →新
新藤義孝#24
○新藤委員 まさに今のようなことを議論するために今日のテーマ、討議があると思います。また、極めて重要なポイントだと思いますから、そこに絞った議論というのをできる機会を是非つくりたいと思います。そのときに明らかにしますし、そういった状況をいつつくるかは各会派の皆さんと御相談したい、このように思います。
この発言だけを見る →古
馬
古
中
中山泰秀#28
○中山(泰)委員 発言をお許しいただきまして、ありがとうございます。自由民主党の中山泰秀でございます。
私からは、憲法改正の本体論議に加えまして、もう一つのテーマである手続法、つまり国民投票法の整備に絞って意見を申し述べたいと思います。
国民投票法の議論は、大きく分けまして、投票環境整備など投開票に係る外形的事項に関する議論と、CM規制などに代表される投票の質に関する議論から構成されます。
令和三年六月に成立した国民投票法改正の附則四条でも、第一号で投票の外形的事項である投票環境の向上について、第二号で投票の質に関する事項であるCM規制などについて検討条項が設けられています。
まず、投票環境整備など外形的事項に関する部分については、選挙と共通することから、公職選挙法並びで整備されてまいりました。
令和元年と令和四年の公職選挙法改正に対応する、開票立会人の選任に係る規定の整備、投票立会人の選任の要件の緩和、FM放送による憲法改正案の広報のための放送に係る規定の整備、この三項目について国民投票法の改正が必要になります。
この三項目の改正のため、令和四年四月、自民、維新、公明、有志の四会派が国民投票法改正案を提出し、本審査会で趣旨説明が行われました。しかし、令和六年十月の衆議院解散により廃案となってしまいました。
この三項目は、公職選挙法では既に措置されている事項で、その審議においても異論はなかったものであり、早急に国民投票法に反映するべきものであると考えます。三項目案を改めて衆議院に提出をし、今国会中に成立させるべきであると思います。
続いて、投票の質に関する議論について申し上げます。
まず、この議論の前提として、国民投票法制定時の基本的な考え方は、国民投票は国民主権の最大の発露の場であり、国民投票運動はできるだけ自由にというものでありました。その結果、CM規制に関しては法的な規制をできるだけ避け、事業者の自主規制によって国民投票の公平公正を確保することとし、放送CMについては期日前投票が始まる二週間前からの禁止に落ち着いたということでございました。
放送CMの自主規制につきましては、これまでの議論において、量的側面も含めた民放連の自主規制によって一定の担保がなされることが確認をされております。また、SNSを始めインターネットの適正利用に加え、サイバーセキュリティーの確保やインターネット空間における安全性、信頼性の維持も重要な論点です。
この点につきましては、国民投票より頻繁に行われる選挙においてどのような対応がなされるかを踏まえて更に議論を進めていくことが重要です。現在、通常選挙について超党派の議論が進んでおり、この議論の状況を見ながら検討していくべきだと考えます。
また、国民投票においては、国民投票広報協議会が国会に設置され、憲法改正案についての国民への広報を行うこととされております。広報協議会の活動内容などの詳細を速やかに詰め、広報協議会規程などの関連規程を定めるべきだと考えます。
以上、国民投票法の課題について申し述べました。
まずは、投票環境整備のための三項目案については、各会派とも内容に異論はないものと考えられるので、早急に成立させるべきと考えます。
一方で、これと並行して、投票の質の向上については、本日申し上げたように、CM規制やネットの在り方に関して公選法も含めて議論すべき重要な課題であると考えます。
そこで、次回の審査会では国民投票法に関する集中的な討議を行ってはどうかと御提案を申し上げたいと存じます。是非、幹事会で御協議賜りますように心からお願いを申し上げまして、私の発言といたします。
御清聴ありがとうございました。
この発言だけを見る →私からは、憲法改正の本体論議に加えまして、もう一つのテーマである手続法、つまり国民投票法の整備に絞って意見を申し述べたいと思います。
国民投票法の議論は、大きく分けまして、投票環境整備など投開票に係る外形的事項に関する議論と、CM規制などに代表される投票の質に関する議論から構成されます。
令和三年六月に成立した国民投票法改正の附則四条でも、第一号で投票の外形的事項である投票環境の向上について、第二号で投票の質に関する事項であるCM規制などについて検討条項が設けられています。
まず、投票環境整備など外形的事項に関する部分については、選挙と共通することから、公職選挙法並びで整備されてまいりました。
令和元年と令和四年の公職選挙法改正に対応する、開票立会人の選任に係る規定の整備、投票立会人の選任の要件の緩和、FM放送による憲法改正案の広報のための放送に係る規定の整備、この三項目について国民投票法の改正が必要になります。
この三項目の改正のため、令和四年四月、自民、維新、公明、有志の四会派が国民投票法改正案を提出し、本審査会で趣旨説明が行われました。しかし、令和六年十月の衆議院解散により廃案となってしまいました。
この三項目は、公職選挙法では既に措置されている事項で、その審議においても異論はなかったものであり、早急に国民投票法に反映するべきものであると考えます。三項目案を改めて衆議院に提出をし、今国会中に成立させるべきであると思います。
続いて、投票の質に関する議論について申し上げます。
まず、この議論の前提として、国民投票法制定時の基本的な考え方は、国民投票は国民主権の最大の発露の場であり、国民投票運動はできるだけ自由にというものでありました。その結果、CM規制に関しては法的な規制をできるだけ避け、事業者の自主規制によって国民投票の公平公正を確保することとし、放送CMについては期日前投票が始まる二週間前からの禁止に落ち着いたということでございました。
放送CMの自主規制につきましては、これまでの議論において、量的側面も含めた民放連の自主規制によって一定の担保がなされることが確認をされております。また、SNSを始めインターネットの適正利用に加え、サイバーセキュリティーの確保やインターネット空間における安全性、信頼性の維持も重要な論点です。
この点につきましては、国民投票より頻繁に行われる選挙においてどのような対応がなされるかを踏まえて更に議論を進めていくことが重要です。現在、通常選挙について超党派の議論が進んでおり、この議論の状況を見ながら検討していくべきだと考えます。
また、国民投票においては、国民投票広報協議会が国会に設置され、憲法改正案についての国民への広報を行うこととされております。広報協議会の活動内容などの詳細を速やかに詰め、広報協議会規程などの関連規程を定めるべきだと考えます。
以上、国民投票法の課題について申し述べました。
まずは、投票環境整備のための三項目案については、各会派とも内容に異論はないものと考えられるので、早急に成立させるべきと考えます。
一方で、これと並行して、投票の質の向上については、本日申し上げたように、CM規制やネットの在り方に関して公選法も含めて議論すべき重要な課題であると考えます。
そこで、次回の審査会では国民投票法に関する集中的な討議を行ってはどうかと御提案を申し上げたいと存じます。是非、幹事会で御協議賜りますように心からお願いを申し上げまして、私の発言といたします。
御清聴ありがとうございました。
若
若林健太#29
○若林委員 自由民主党の若林健太です。
私からは、今後議論するべき論点として、合区、地方自治に関する憲法改正について意見を述べたいと思います。
特に、合区の問題に関しては、参議院議員としての経験も踏まえ、一票の格差にのみ注目するだけで果たしてよいのかという観点から、強い問題意識を持っております。
合区の問題は、地域の民意の適切な反映が損なわれかねないということにあります。一票の格差の縮小は、憲法十四条の法の下の平等の要請であり、言うまでもなく重要なものです。しかし、これを徹底すると、過疎化による人口減少が著しい地域では、選挙区が広域となり、身近な議員を出せなくなってしまうという問題があります。国会議員に求められる、都市部から山間部、海辺など様々な地域の実情と民意の国政への反映、すなわち地域の民意の適切な反映が困難になるおそれがあるということであります。
このことは衆議院、参議院に共通する問題ですが、参議院議員選挙における合区制度において特に深刻です。実際、合区に対しては有権者の不満も高まっているようであり、例えば、合区実施後初めての二〇一六年参議院選挙では、合区対象県、特に候補者を出せなかった県で投票率が低下しています。二〇二五年の参議院選挙においても、鳥取、島根では投票率は前回を上回ったものの、合区導入前と比べて低いままであり、また、徳島県では投票率が全国最低を記録するなど、合区の弊害が今も見られているところです。
なお、現在実施されている合区は隣県同士の合区ですが、地方の人口減少が更に進めば、例えば九州と関東といったような離れた県を合区するような飛び地の合区といった問題も出てくる可能性があり、仮にそうなれば、地域の民意の適切な反映は一層困難になってしまいます。
憲法は、選挙区、投票の方法その他両院の議員の選挙に関する事項は法律でこれを定めるとするのみで、選挙のエリア設定の在り方を定める規定を欠いています。憲法十四条の法の下の平等の要請に偏った形で選挙区の在り方が論じられてしまい、地域の民意の適切な反映が損なわれてしまっているという今の現状は、こうした必要な規定を欠いた現行憲法の帰結であるというふうに思います。
このような日本国憲法の足らざる部分を補い、国家基本法としての未完の部分を完成させるため、自民党では、憲法四十七条の条文イメージを提示しています。これは、投票価値の平等の確保と地域の民意の適切な反映のバランスを取るべく、四十七条を、人口を基本としつつも、行政区画、地域的な一体性、地勢等を総合的に勘案する旨明記し、地域の民意を適切に反映できる選挙制度が構築できるよう改めるというものであります。特に参議院議員の選挙については、合区を解消できるよう憲法上担保することとしています。
あわせて、条文イメージにおいては、第八章において、基礎自治体、市町村ですね、それから広域自治体である都道府県を明記することも提案しています。現行の日本国憲法八章には四か条しか規定がなく、その冒頭の九十二条は「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」とするのみで、地方公共団体にはどのようなものがあるのか、あるいは地方自治の本旨とは何かといった基本的な事項でさえ、全て解釈と法律に委ねられてしまっています。これを先ほど述べたように改めることで、地域の民意の反映の基盤となる自治体を憲法上に位置づけるとともに、広域自治体を参議院の選挙区と定める根拠とし、地方自治の充実強化を図ろうとしているものであります。
以上、合区、地方公共団体に関して申し上げました。この問題については、本審議会でしっかりと議論を行っていく必要があると考えております。
一方で、憲法改正の手続法である国民投票法についての議論も必要です。まず、投票環境整備など投開票に関わる外形的事項に関する三項目案の早急な成立が求められます。また、放送CMやネットの問題など投票の質に関しても、公選法の議論の状況を見ながら深めていく必要があります。
国民投票法に関する集中的な討議を行うことを提案いたしますので、是非、幹事会でお取り計らいをお願い申し上げます。
以上です。
この発言だけを見る →私からは、今後議論するべき論点として、合区、地方自治に関する憲法改正について意見を述べたいと思います。
特に、合区の問題に関しては、参議院議員としての経験も踏まえ、一票の格差にのみ注目するだけで果たしてよいのかという観点から、強い問題意識を持っております。
合区の問題は、地域の民意の適切な反映が損なわれかねないということにあります。一票の格差の縮小は、憲法十四条の法の下の平等の要請であり、言うまでもなく重要なものです。しかし、これを徹底すると、過疎化による人口減少が著しい地域では、選挙区が広域となり、身近な議員を出せなくなってしまうという問題があります。国会議員に求められる、都市部から山間部、海辺など様々な地域の実情と民意の国政への反映、すなわち地域の民意の適切な反映が困難になるおそれがあるということであります。
このことは衆議院、参議院に共通する問題ですが、参議院議員選挙における合区制度において特に深刻です。実際、合区に対しては有権者の不満も高まっているようであり、例えば、合区実施後初めての二〇一六年参議院選挙では、合区対象県、特に候補者を出せなかった県で投票率が低下しています。二〇二五年の参議院選挙においても、鳥取、島根では投票率は前回を上回ったものの、合区導入前と比べて低いままであり、また、徳島県では投票率が全国最低を記録するなど、合区の弊害が今も見られているところです。
なお、現在実施されている合区は隣県同士の合区ですが、地方の人口減少が更に進めば、例えば九州と関東といったような離れた県を合区するような飛び地の合区といった問題も出てくる可能性があり、仮にそうなれば、地域の民意の適切な反映は一層困難になってしまいます。
憲法は、選挙区、投票の方法その他両院の議員の選挙に関する事項は法律でこれを定めるとするのみで、選挙のエリア設定の在り方を定める規定を欠いています。憲法十四条の法の下の平等の要請に偏った形で選挙区の在り方が論じられてしまい、地域の民意の適切な反映が損なわれてしまっているという今の現状は、こうした必要な規定を欠いた現行憲法の帰結であるというふうに思います。
このような日本国憲法の足らざる部分を補い、国家基本法としての未完の部分を完成させるため、自民党では、憲法四十七条の条文イメージを提示しています。これは、投票価値の平等の確保と地域の民意の適切な反映のバランスを取るべく、四十七条を、人口を基本としつつも、行政区画、地域的な一体性、地勢等を総合的に勘案する旨明記し、地域の民意を適切に反映できる選挙制度が構築できるよう改めるというものであります。特に参議院議員の選挙については、合区を解消できるよう憲法上担保することとしています。
あわせて、条文イメージにおいては、第八章において、基礎自治体、市町村ですね、それから広域自治体である都道府県を明記することも提案しています。現行の日本国憲法八章には四か条しか規定がなく、その冒頭の九十二条は「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」とするのみで、地方公共団体にはどのようなものがあるのか、あるいは地方自治の本旨とは何かといった基本的な事項でさえ、全て解釈と法律に委ねられてしまっています。これを先ほど述べたように改めることで、地域の民意の反映の基盤となる自治体を憲法上に位置づけるとともに、広域自治体を参議院の選挙区と定める根拠とし、地方自治の充実強化を図ろうとしているものであります。
以上、合区、地方公共団体に関して申し上げました。この問題については、本審議会でしっかりと議論を行っていく必要があると考えております。
一方で、憲法改正の手続法である国民投票法についての議論も必要です。まず、投票環境整備など投開票に関わる外形的事項に関する三項目案の早急な成立が求められます。また、放送CMやネットの問題など投票の質に関しても、公選法の議論の状況を見ながら深めていく必要があります。
国民投票法に関する集中的な討議を行うことを提案いたしますので、是非、幹事会でお取り計らいをお願い申し上げます。
以上です。