内閣委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十六年八月一日(火曜日)
午前十時三十六分開会
――――――――――
出席者は左の通り。
委員長 吉江 勝保君
理事
小幡 治和君
伊藤 顕道君
山本伊三郎君
委員
石原幹市郎君
上原 正吉君
木村篤太郎君
下村 定君
中野 文門君
一松 定吉君
千葉 信君
鶴園 哲夫君
松本治一郎君
横川 正市君
田畑 金光君
高瀬荘太郎君
国務大臣
国 務 大 臣 福永 健司君
国 務 大 臣 藤枝 泉介君
事務局側
常任委員会専門
員 杉田正三郎君
説明員
防衛政務次官 笹本 一雄君
防衛庁防衛局長 海原 治君
防衛庁経理局長 木村 秀弘君
調達庁長官 林 一夫君
調達庁不動産部
長 沼尻 元一君
――――――――――
本日の会議に付した案件
○派遣委員の報告
○国の防衛に関する調査
(第二次防衛力整備計画に関する
件)
(国の防衛に関する件)
――――――――――
この発言だけを見る →午前十時三十六分開会
――――――――――
出席者は左の通り。
委員長 吉江 勝保君
理事
小幡 治和君
伊藤 顕道君
山本伊三郎君
委員
石原幹市郎君
上原 正吉君
木村篤太郎君
下村 定君
中野 文門君
一松 定吉君
千葉 信君
鶴園 哲夫君
松本治一郎君
横川 正市君
田畑 金光君
高瀬荘太郎君
国務大臣
国 務 大 臣 福永 健司君
国 務 大 臣 藤枝 泉介君
事務局側
常任委員会専門
員 杉田正三郎君
説明員
防衛政務次官 笹本 一雄君
防衛庁防衛局長 海原 治君
防衛庁経理局長 木村 秀弘君
調達庁長官 林 一夫君
調達庁不動産部
長 沼尻 元一君
――――――――――
本日の会議に付した案件
○派遣委員の報告
○国の防衛に関する調査
(第二次防衛力整備計画に関する
件)
(国の防衛に関する件)
――――――――――
吉
吉江勝保#1
○委員長(吉江勝保君) これより内閣委員会を開会いたします。
去る七月上旬実施されました国の地方出先機関、公務員制度及び自衛隊等の実情調査のための委員派遣につきまして、その調査の報告を求めたいと存じます。
まず、北海道班の報告をお願いいたします。
この発言だけを見る →去る七月上旬実施されました国の地方出先機関、公務員制度及び自衛隊等の実情調査のための委員派遣につきまして、その調査の報告を求めたいと存じます。
まず、北海道班の報告をお願いいたします。
伊
伊藤顕道#2
○伊藤顕道君 それでは北海道班の派遣報告を便宜私から申し上げたいと思います。
村山理事、鶴園委員並びに私の三名は、去る七月二日より九日までの八日間にわたり、北海道庁を初め、北海道所在の陸上自衛隊及び航空自衛隊、北海道管区行政監察局及び旭川行政監察局、人事院札幌地方事務所、北海道開発局及び旭川開発建設部、農林省の帯広統計調査事務所、北海道農業試験場畜産部、帯広及び旭川の各営林局、根釧原野に所在するパイロット・ファーム等を視察いたしましたので、以下、調査の概要を簡単に報告申し上げます。
最初に、北海道庁から申し上げたいと存じます。道庁では、主として機構や職員の配置状況、特に定数外職員の処遇問題、自衛隊に関連する事項、国の地方出先機関との事務連絡上改善を要望される事項等について承ったのでありますが、道庁は、本年四月に本庁と一部出先部局の機構改革を実施して業務の効率化をはかり、なお、総合開発を強力に推進するための体制をも取り進めておるとのことでありました。定数外職員に関しては、準職員制度を設けており、本年五月末現在で、定数内職員一万六千六百人余に対し、準職員は千九百人余となっております。準職員の処遇は、任用、給与、服務等、すべて定数内職員の例に準じておりますが、任用期間は二カ月を区切り、通知のない限り、繰り返し更新することとなっておりまして、将来は国の取り扱い方針等を勘案しながら、逐次定数化を行なっていきたいとのことでありました。
自衛隊との関係は、概して協調的で、自衛隊も災害派遣や委託工事等を通じて協力しておるようでありますが、最近特に増加の傾向にある委託工事については、北海道の気象上の特殊性から、十分にその要望が満たされ得ない状況にあるとのことでありました。なお、高射砲射撃訓練に伴う漁業損失補償、ジェット機の騒音防止、自衛隊演習場等に起因する農業被害補償等の問題につきまして、現在統一的な補償の算定基準がないので、自衛隊の場合も特別損失補償法に見合う法律を制定して、迅速適正な補償措置を講ずるとともに、施設の改善等に要する予算措置も講ずる必要があるとのことでありました。
国の地方出先機関との事務連絡については円滑に行なわれておるので、特別に問題となる事項はないとのことでありましたが、今回も例年のごとく、陸運事務所について責任を明確にせられるよう要望がありました。なお、北海道の特殊性を考慮して、寒冷地手当を一カ月分に引き上げられたい旨の要望がありましたが、このことは国及び地方の公務員を含めた全般的な問題でもありますので、他の出先機関においても同様に受けた要望事項でありました。
次に、自衛隊関係について一括して申し上げたいと存じます。自衛隊の視察先は、陸上自衛隊では北部方面総監部及び丘珠にある札幌飛行場、第二管区総監部、第五管区総監部及び美幌駐屯地部隊で、航空自衛隊では第二航空団でありました。御承知のように、北海道の陸上自衛隊は、北部方面隊が設けられており、この方面隊は方面総監部及び直轄部隊、第二管区隊、第五管区隊、第七混成団から組織されておりまして、各管区隊、混成団はそれぞれ警備区域を分担しております。航空自衛隊は、第二航空団が千歳に設けられておりますが、これは青森県の三沢に司令部を置いている北部航空方面隊に隷属いたしております。自衛隊は、民生協力の趣旨から積極的に災害派遣を行ない、また、部外工事の実施も逐年増加の傾向をたどってきておりまして、国民に感謝されている向きも多く、演習場や射撃場についても、北海道は比較的問題が少ないようではありますが、なお、一部問題の残っている地区もあるやに聞き及びました。
そこで、現地の各部隊を視察してみました結果、特に問題となった二、三の点について申し上げてみたいと存じます。
陸上自衛隊では、まず装備及び施設についてでありますが、各部隊とも、主要部品の数量は、おおむね百パーセントの充足率を示しておりますが、質の点になりますと、米国から供与された武器の大部分が第一次大戦当時のもので、すでに旧式で老朽化し、国内調達したものでも、古いものはやはり老朽化の傾向が認められ、また、各部隊の施設についても老朽隊舎が多く、私どもが美幌駐屯地へ参りました際は、美幌町助役がわざわざ見えられて、隊舎の改築と幹部宿舎の増設について陳情を受けたような次第でありました。隊員の宿舎については、特に下級幹部や一曹クラスの住宅が不足しており、既設のものでも、老朽や凍害のために改修、建てかえの必要に迫られておるとのことでありました。
次に、さきの国会で防衛二法案の審議の際にも問題となりました隊員の充足状況について見ますと、平均で七五%程度にとどまり、特に医官の充足率に至っては、わずか二〇%にすぎず、最も悪い例をあげますと、第五管区隊においては、医官の充足率が五%しかないとのことで、これは三十八名の定員に対して、現在員がたった二名しかいないということでありまして、業務上はもちろんのこと、隊員の生命にもかかわる由々しき問題であると存じました。さらに、隊員を出身別に見ますと、その大多数がいわゆる内地出身者で、北海道出身者はわずか一三%にすぎない状態であります。従って、隊員の募集には相当に苦慮したあとがうかがわれ、昨年度あたりから逐次向上し、募集目標を突破するようになったとのことでありますが、将来の見通しについては、一般的に経済成長のムード下にある現況と相待って、必ずしも楽観を許さないものがあると存じました。特に、せっかく応募目標を達成しても、受験率は五〇%、合格率は七五%程度ということになっておりまして、なお、合格しても入隊に応じない者もおると考えられますので、実際に入隊する者の率に至っては、きわめて低いものと思われます。
以上申し上げました諸点とも関連いたしまして、部隊当局より、予算の増額、実質給与の改善、休暇帰省旅費の増額等について要望がありましたが、単にこれだけでは解決し得ない問題を含んでおるものと感ぜられました。
次に、航空自衛隊の第二航空団について申し上げますと、当航空隊はF86F三十二機、F86D十四機、T33A十二機を保有して北方周辺警戒の任に当たっておりますが、緊急迎撃のための出動回数は、昭和三十四年度には百回以上もあったのに、三十五年度は四十数回に減少し、本年度も減少する見込みであるとのことでありました。当面の問題としては、天候の急変に備えるため、気象レーダーを完備すること、ジェット機による防空の特殊性を考慮して、現行の航空法を改正すること、また、将来F104Jが配置される場合を考慮して、道内にジェット機用の予備飛行場を設置すること、騒音対策の一環として、特損法にかわる法的措置を講ずること等について要望がありました。
以上で自衛隊関係を終わりまして、次に、北海道管区行政監察局及び旭川行政監察局について申し上げます。両監察局においては、昨年度の監察事項及び本年度の監察計画の概要、業務運営状況等についてお尋ねしたのでありますが、比較的恵まれない条件のもとで、困難な業務に努力されておる様子が見受けられました。特に両監察局とも、内地と異なり、不便で、しかも広大な地域を管轄しておるにもかかわらず、職員数は、管区が五十一名、旭川が十九名で、職員構成から見ても、いわゆる中堅層が少なく、さらに業務部門においては、一監察室五名程度のところが多いので、中央からの計画監察の実施に当たっても、人員不足のために種々の制約を受けることが多いとのことでありました。また、本年度の監察業務運営方針で、特に行政実情調査及び苦情あっせん業務に重点を置くこととしておるが、本年度から発足する苦情相談協力委員の設置と相待って、苦情あっせんの取り扱い件数も飛躍的に増大するものと予想されるので、これらに対処するため、監察旅費の増額を初め、定員の増加、事務の能率化に必要な器具、車両等の購入費予算の確保、巡回苦情相談所の設置、行政民主懇談会開催経費の確保、苦情相談協力委員制度の拡充と、委員に対する実費弁償額の引き上げ、効率的な人事交流のための赴任旅費の増額等が必要である旨の要望がありました。
なお、この機会に、行政制度並びに運営の抜本的改善を期するためには、さきの国会で審査未了となった臨時行政調査会設置法案を次期国会で成立せられるようにとの要望がありましたことを申し添えます。
次に、人事院札幌地方事務所について申し上げます。
人事院は、全国に八カ所の地方事務所を置いておりますが、各地方事務所の業務は、任用状況調査、人事記録等の監査、各秘試験の実施、給与関係の調査研究、服務、能率、公平関係の業務等、多岐にわたっております。札幌地方事務所は、恒例の民間給与実態調査を去る四月二十五日から六月十三日までの間にわたって実施し、私どもが参りましたときは、ちょうど資料を本庁へ送り終わったところでありました。当事務所は職員数が十九名程度でありますので、年間十数種に及ぶ各種採用試験の募集と試験実施が重なってきた場合には、道内の各出先機関から協力を得ているが、試験の最盛期には、土曜、日曜を返上して業務に当たるので、職員は休むひまもなく、人手不足と超勤予算の不足には苦慮しておるとのことでありました。
次に、農林省関係機関について申し上げます。農林省関係では、帯広統計調査事務所、林野庁の帯広及び旭川の各営林局を視察いたしました。なお、予定外ではありましたが、札幌営林局から御連絡していただきまして、北海道農業試験場畜産部に参り、畜産部長の説明を受けた後、羊の種畜牧場を見学いたしました。
農林省関係機関の職員の定員化は、当内閣委員会においてもしばしば問題になってきておりますが、今回は帯広統計調査事務所において、現在十名に及ぶ定員外職員が四月一日に遡及して全員定員化される見込みであるとの朗報を承りましたので、多年の懸案を一挙に解決したような喜びを感じましたけれども、全般的に見た場合、全面的解決にはいまだしの感がありまして、各営林局においても、定員化数は現地で要望する数には満たないところが多く、また、さきの国会で当内閣委員会が附帯決議とした「職種により差別しないこと」についても未解決の状態にあるようでありました。なお、要望事項として、統計調査事務所から、北海道は全般的に欠員の多いところであるが、勤務条件が悪いので希望者が少なく、ために人事交流の面で相当困難しておる状況にあるから、この隘路を解消するため、暫定手当の本俸繰り入れ、北海道在勤者に対する特別手当の支給、公務員宿舎の増設等の要望が述べられましたが、これらはいずれも北海道所在の各省庁の出先機関についても言える問題であると存ぜられました。
次に、開発局関係について申し上げます。開発局関係では、北海道開発局、旭川開発建設部及び根釧原野のパイロット・ファームを視察いたしました。北海道開発局は、昭和二十六年に設置されて以来十周年を迎えて、現在は第二次計画の第四年目となっておりまして、さきの国会では北海道開発法の一部を改正する法律案が審査未了となりましたが、三十七年度には組織改正を実現すべく現在取りまとめ中で、これが実現方について要望がありました。なお、その際、現在の地方開発建設部を、内地にある建設省の各地方建設局並みにしたいとのことでありました。また、定員関係につきましては、当局の事業量が年々増加しておるにかかわらず、これに見合う定員増が認められず、職員の過重労働を来たしており、今回の定員化問題についても、対象者の四分の一程度が定員化されないままに残される可能性があるので、定員増と全員定員化について強い要望がありました。さきの国会で当委員会が行なった附帯決議に関連する「除外職種」の判定問題についても、行管の調査を待って協議するとのことでありましたから、これが解決は将来の問題になろうと存じます。
最後に、パイロット・ファームについて申し上げます。パイロット・ファームは、わが国では最初の機械開墾方式により、今まで不毛の地とされていた根釧原野に一大酪農郷を建設しようとするものでありまして、昭和三十年度から着工し、三十四年度に完了した床丹第二地区と、三十三年度から着工し、来年度に完成を目ざしている床丹第一地区とからなっております。この事業は、北海道開発局、北海道及び農地開発機械公団の三者がそれぞれ分担して、開発局は道路、排水、防風林等の建設工事を、道庁では、入植、訓練、資金の貸付、営農資材の導入等、営農指導の面を、また、農地開発機械公団は、機械開墾、乳牛導入等の面を受け持っております。入植者は床丹第二地区が百八十七戸で、一応の計画を完了し、床丹第一地区は二百六十四戸の計画に対し、現在は百五十戸で、本年度中に五十戸、来年度には完了する予定であるとのことで、現在は両地区の合計が三百三十七戸となっております。一戸当たりの土地利用面積は、耕地が十三町歩から十四町歩で、その他を含めると、約十八町歩から十九町歩でありますが、昨年度の営農実績を見ますと、おおむね基本計画を上回っておりますが、経営費や生計費も基本計画を超過しておるので、バランスは必ずしも好転していないとのことであります。また、入植者に対する融資も、当初は二戸当たり三百万円の予定であったものが二百五十万円に削られたので相当に苦しく、やはり三百万円程度は必要であるとのことでありました。現地では、各指導機関と入植者は渾然一体となって協力し、いわゆるさいはての地で不毛の原野を切り開くことに努力しておられますが、最近のわが国の経済事情などをあわせ考えますと、このパイロット・ファームの将来については、より一そう厳密な検討を要する問題がひそんでおるのではないかと感じた次第であります。
以上、簡単に申し上げましたが、なお、詳細についての御要望がございましたら、各視察先でいただいた調査資料を当委員会の調査室で保管しておりますので、適宜ごらん願いたいと存じます。
以上で派遣報告を終わります。
この発言だけを見る →村山理事、鶴園委員並びに私の三名は、去る七月二日より九日までの八日間にわたり、北海道庁を初め、北海道所在の陸上自衛隊及び航空自衛隊、北海道管区行政監察局及び旭川行政監察局、人事院札幌地方事務所、北海道開発局及び旭川開発建設部、農林省の帯広統計調査事務所、北海道農業試験場畜産部、帯広及び旭川の各営林局、根釧原野に所在するパイロット・ファーム等を視察いたしましたので、以下、調査の概要を簡単に報告申し上げます。
最初に、北海道庁から申し上げたいと存じます。道庁では、主として機構や職員の配置状況、特に定数外職員の処遇問題、自衛隊に関連する事項、国の地方出先機関との事務連絡上改善を要望される事項等について承ったのでありますが、道庁は、本年四月に本庁と一部出先部局の機構改革を実施して業務の効率化をはかり、なお、総合開発を強力に推進するための体制をも取り進めておるとのことでありました。定数外職員に関しては、準職員制度を設けており、本年五月末現在で、定数内職員一万六千六百人余に対し、準職員は千九百人余となっております。準職員の処遇は、任用、給与、服務等、すべて定数内職員の例に準じておりますが、任用期間は二カ月を区切り、通知のない限り、繰り返し更新することとなっておりまして、将来は国の取り扱い方針等を勘案しながら、逐次定数化を行なっていきたいとのことでありました。
自衛隊との関係は、概して協調的で、自衛隊も災害派遣や委託工事等を通じて協力しておるようでありますが、最近特に増加の傾向にある委託工事については、北海道の気象上の特殊性から、十分にその要望が満たされ得ない状況にあるとのことでありました。なお、高射砲射撃訓練に伴う漁業損失補償、ジェット機の騒音防止、自衛隊演習場等に起因する農業被害補償等の問題につきまして、現在統一的な補償の算定基準がないので、自衛隊の場合も特別損失補償法に見合う法律を制定して、迅速適正な補償措置を講ずるとともに、施設の改善等に要する予算措置も講ずる必要があるとのことでありました。
国の地方出先機関との事務連絡については円滑に行なわれておるので、特別に問題となる事項はないとのことでありましたが、今回も例年のごとく、陸運事務所について責任を明確にせられるよう要望がありました。なお、北海道の特殊性を考慮して、寒冷地手当を一カ月分に引き上げられたい旨の要望がありましたが、このことは国及び地方の公務員を含めた全般的な問題でもありますので、他の出先機関においても同様に受けた要望事項でありました。
次に、自衛隊関係について一括して申し上げたいと存じます。自衛隊の視察先は、陸上自衛隊では北部方面総監部及び丘珠にある札幌飛行場、第二管区総監部、第五管区総監部及び美幌駐屯地部隊で、航空自衛隊では第二航空団でありました。御承知のように、北海道の陸上自衛隊は、北部方面隊が設けられており、この方面隊は方面総監部及び直轄部隊、第二管区隊、第五管区隊、第七混成団から組織されておりまして、各管区隊、混成団はそれぞれ警備区域を分担しております。航空自衛隊は、第二航空団が千歳に設けられておりますが、これは青森県の三沢に司令部を置いている北部航空方面隊に隷属いたしております。自衛隊は、民生協力の趣旨から積極的に災害派遣を行ない、また、部外工事の実施も逐年増加の傾向をたどってきておりまして、国民に感謝されている向きも多く、演習場や射撃場についても、北海道は比較的問題が少ないようではありますが、なお、一部問題の残っている地区もあるやに聞き及びました。
そこで、現地の各部隊を視察してみました結果、特に問題となった二、三の点について申し上げてみたいと存じます。
陸上自衛隊では、まず装備及び施設についてでありますが、各部隊とも、主要部品の数量は、おおむね百パーセントの充足率を示しておりますが、質の点になりますと、米国から供与された武器の大部分が第一次大戦当時のもので、すでに旧式で老朽化し、国内調達したものでも、古いものはやはり老朽化の傾向が認められ、また、各部隊の施設についても老朽隊舎が多く、私どもが美幌駐屯地へ参りました際は、美幌町助役がわざわざ見えられて、隊舎の改築と幹部宿舎の増設について陳情を受けたような次第でありました。隊員の宿舎については、特に下級幹部や一曹クラスの住宅が不足しており、既設のものでも、老朽や凍害のために改修、建てかえの必要に迫られておるとのことでありました。
次に、さきの国会で防衛二法案の審議の際にも問題となりました隊員の充足状況について見ますと、平均で七五%程度にとどまり、特に医官の充足率に至っては、わずか二〇%にすぎず、最も悪い例をあげますと、第五管区隊においては、医官の充足率が五%しかないとのことで、これは三十八名の定員に対して、現在員がたった二名しかいないということでありまして、業務上はもちろんのこと、隊員の生命にもかかわる由々しき問題であると存じました。さらに、隊員を出身別に見ますと、その大多数がいわゆる内地出身者で、北海道出身者はわずか一三%にすぎない状態であります。従って、隊員の募集には相当に苦慮したあとがうかがわれ、昨年度あたりから逐次向上し、募集目標を突破するようになったとのことでありますが、将来の見通しについては、一般的に経済成長のムード下にある現況と相待って、必ずしも楽観を許さないものがあると存じました。特に、せっかく応募目標を達成しても、受験率は五〇%、合格率は七五%程度ということになっておりまして、なお、合格しても入隊に応じない者もおると考えられますので、実際に入隊する者の率に至っては、きわめて低いものと思われます。
以上申し上げました諸点とも関連いたしまして、部隊当局より、予算の増額、実質給与の改善、休暇帰省旅費の増額等について要望がありましたが、単にこれだけでは解決し得ない問題を含んでおるものと感ぜられました。
次に、航空自衛隊の第二航空団について申し上げますと、当航空隊はF86F三十二機、F86D十四機、T33A十二機を保有して北方周辺警戒の任に当たっておりますが、緊急迎撃のための出動回数は、昭和三十四年度には百回以上もあったのに、三十五年度は四十数回に減少し、本年度も減少する見込みであるとのことでありました。当面の問題としては、天候の急変に備えるため、気象レーダーを完備すること、ジェット機による防空の特殊性を考慮して、現行の航空法を改正すること、また、将来F104Jが配置される場合を考慮して、道内にジェット機用の予備飛行場を設置すること、騒音対策の一環として、特損法にかわる法的措置を講ずること等について要望がありました。
以上で自衛隊関係を終わりまして、次に、北海道管区行政監察局及び旭川行政監察局について申し上げます。両監察局においては、昨年度の監察事項及び本年度の監察計画の概要、業務運営状況等についてお尋ねしたのでありますが、比較的恵まれない条件のもとで、困難な業務に努力されておる様子が見受けられました。特に両監察局とも、内地と異なり、不便で、しかも広大な地域を管轄しておるにもかかわらず、職員数は、管区が五十一名、旭川が十九名で、職員構成から見ても、いわゆる中堅層が少なく、さらに業務部門においては、一監察室五名程度のところが多いので、中央からの計画監察の実施に当たっても、人員不足のために種々の制約を受けることが多いとのことでありました。また、本年度の監察業務運営方針で、特に行政実情調査及び苦情あっせん業務に重点を置くこととしておるが、本年度から発足する苦情相談協力委員の設置と相待って、苦情あっせんの取り扱い件数も飛躍的に増大するものと予想されるので、これらに対処するため、監察旅費の増額を初め、定員の増加、事務の能率化に必要な器具、車両等の購入費予算の確保、巡回苦情相談所の設置、行政民主懇談会開催経費の確保、苦情相談協力委員制度の拡充と、委員に対する実費弁償額の引き上げ、効率的な人事交流のための赴任旅費の増額等が必要である旨の要望がありました。
なお、この機会に、行政制度並びに運営の抜本的改善を期するためには、さきの国会で審査未了となった臨時行政調査会設置法案を次期国会で成立せられるようにとの要望がありましたことを申し添えます。
次に、人事院札幌地方事務所について申し上げます。
人事院は、全国に八カ所の地方事務所を置いておりますが、各地方事務所の業務は、任用状況調査、人事記録等の監査、各秘試験の実施、給与関係の調査研究、服務、能率、公平関係の業務等、多岐にわたっております。札幌地方事務所は、恒例の民間給与実態調査を去る四月二十五日から六月十三日までの間にわたって実施し、私どもが参りましたときは、ちょうど資料を本庁へ送り終わったところでありました。当事務所は職員数が十九名程度でありますので、年間十数種に及ぶ各種採用試験の募集と試験実施が重なってきた場合には、道内の各出先機関から協力を得ているが、試験の最盛期には、土曜、日曜を返上して業務に当たるので、職員は休むひまもなく、人手不足と超勤予算の不足には苦慮しておるとのことでありました。
次に、農林省関係機関について申し上げます。農林省関係では、帯広統計調査事務所、林野庁の帯広及び旭川の各営林局を視察いたしました。なお、予定外ではありましたが、札幌営林局から御連絡していただきまして、北海道農業試験場畜産部に参り、畜産部長の説明を受けた後、羊の種畜牧場を見学いたしました。
農林省関係機関の職員の定員化は、当内閣委員会においてもしばしば問題になってきておりますが、今回は帯広統計調査事務所において、現在十名に及ぶ定員外職員が四月一日に遡及して全員定員化される見込みであるとの朗報を承りましたので、多年の懸案を一挙に解決したような喜びを感じましたけれども、全般的に見た場合、全面的解決にはいまだしの感がありまして、各営林局においても、定員化数は現地で要望する数には満たないところが多く、また、さきの国会で当内閣委員会が附帯決議とした「職種により差別しないこと」についても未解決の状態にあるようでありました。なお、要望事項として、統計調査事務所から、北海道は全般的に欠員の多いところであるが、勤務条件が悪いので希望者が少なく、ために人事交流の面で相当困難しておる状況にあるから、この隘路を解消するため、暫定手当の本俸繰り入れ、北海道在勤者に対する特別手当の支給、公務員宿舎の増設等の要望が述べられましたが、これらはいずれも北海道所在の各省庁の出先機関についても言える問題であると存ぜられました。
次に、開発局関係について申し上げます。開発局関係では、北海道開発局、旭川開発建設部及び根釧原野のパイロット・ファームを視察いたしました。北海道開発局は、昭和二十六年に設置されて以来十周年を迎えて、現在は第二次計画の第四年目となっておりまして、さきの国会では北海道開発法の一部を改正する法律案が審査未了となりましたが、三十七年度には組織改正を実現すべく現在取りまとめ中で、これが実現方について要望がありました。なお、その際、現在の地方開発建設部を、内地にある建設省の各地方建設局並みにしたいとのことでありました。また、定員関係につきましては、当局の事業量が年々増加しておるにかかわらず、これに見合う定員増が認められず、職員の過重労働を来たしており、今回の定員化問題についても、対象者の四分の一程度が定員化されないままに残される可能性があるので、定員増と全員定員化について強い要望がありました。さきの国会で当委員会が行なった附帯決議に関連する「除外職種」の判定問題についても、行管の調査を待って協議するとのことでありましたから、これが解決は将来の問題になろうと存じます。
最後に、パイロット・ファームについて申し上げます。パイロット・ファームは、わが国では最初の機械開墾方式により、今まで不毛の地とされていた根釧原野に一大酪農郷を建設しようとするものでありまして、昭和三十年度から着工し、三十四年度に完了した床丹第二地区と、三十三年度から着工し、来年度に完成を目ざしている床丹第一地区とからなっております。この事業は、北海道開発局、北海道及び農地開発機械公団の三者がそれぞれ分担して、開発局は道路、排水、防風林等の建設工事を、道庁では、入植、訓練、資金の貸付、営農資材の導入等、営農指導の面を、また、農地開発機械公団は、機械開墾、乳牛導入等の面を受け持っております。入植者は床丹第二地区が百八十七戸で、一応の計画を完了し、床丹第一地区は二百六十四戸の計画に対し、現在は百五十戸で、本年度中に五十戸、来年度には完了する予定であるとのことで、現在は両地区の合計が三百三十七戸となっております。一戸当たりの土地利用面積は、耕地が十三町歩から十四町歩で、その他を含めると、約十八町歩から十九町歩でありますが、昨年度の営農実績を見ますと、おおむね基本計画を上回っておりますが、経営費や生計費も基本計画を超過しておるので、バランスは必ずしも好転していないとのことであります。また、入植者に対する融資も、当初は二戸当たり三百万円の予定であったものが二百五十万円に削られたので相当に苦しく、やはり三百万円程度は必要であるとのことでありました。現地では、各指導機関と入植者は渾然一体となって協力し、いわゆるさいはての地で不毛の原野を切り開くことに努力しておられますが、最近のわが国の経済事情などをあわせ考えますと、このパイロット・ファームの将来については、より一そう厳密な検討を要する問題がひそんでおるのではないかと感じた次第であります。
以上、簡単に申し上げましたが、なお、詳細についての御要望がございましたら、各視察先でいただいた調査資料を当委員会の調査室で保管しておりますので、適宜ごらん願いたいと存じます。
以上で派遣報告を終わります。
吉
田
田畑金光#4
○田畑金光君 山陰班の報告を申し上げます。当委員会の御決定によりまして、吉江委員長をはじめ、大谷委員、田畑委員の三名は、去る七月二日より八日までの七日間、山陰地方並びに隠岐島に出張いたしました。視察先は、海上自衛隊舞鶴地方総監部、海上保安庁第八管区海上保安本部、鳥取県庁、鳥取行政監察局、島根県庁、島根行政監察局、航空自衛隊美保基地及び隠岐島における離島振興計画に基づく諸工事等でありまして、隠岐島と美保基地には、特別参加として石原委員が同行されました。
なお、島根県においては、たまたま七月四日同地方を襲った水害の被災地である出雲市、平田市、大社町の各市町村を訪れ、お見舞をいたして参りました。
以下、調査の概要を簡単に御報告申し上げます。
第一に、自衛隊に関する調査でありますが、海上自衛隊舞鶴地方総監部及び航空自衛隊美保基地において、それぞれ隊務の現況並びに要望事項を聴取いたしました。まず、舞鶴地方総監部において特に問題となった点を申し上げますと、同地方隊の定員は二千二百四十三名であるにかかわらず、現員は千五百十九名で、その充足率はわずか六九%にすぎず、近年隊員の自然減耗は増加しており、一年に隊員の一割がやめていくとのことでありまして、これに対する対策の必要性を痛感している旨述べられました。
次に、同隊においては、かねてから舞鶴湾口博奕岬に警備所設置の計画を持っており、本年六月から着工の予定にしていたところ、着工寸前、京都府知事の反対意見があって、一時延期の状態になっておるので、なるべく早く着工できるよう取り計られたい旨、また、旧厚生省引揚援護局跡の施設を利用して、ここに同隊隷下の教育隊を移転せしめる計画を持っているが、これも地元舞鶴市の工場誘致計画と競合し、その打開策に腐心しているが、円満解決に御助力いただきたい旨、また、隷下の新潟基地分遣隊の基地隊昇格につき御配慮いただきたい旨の要望が述べられました。
なお、舞鶴においては飯野重工業株式会社に立ち寄り、同会社が引き受けている海上自衛隊艦艇の建造、修理作業の現況について説明を受け、また、同工場を見学いたしました。
次に、航空自衛隊美保基地について申し上げます。同基地には現在輸送航空団が配置されておりますが、防衛庁では、この輸送航空団を他基地に移し、ここにF86Fの航空団を配置すべく、それがため中海に埋め立てを実施して、二千四百メートルの滑走路を新設する計画を持っております。それが本年度予算化され、いよいよ実施に踏み切る方針を定め、先般来、白浜政務次官等を派遣し、地元民の理解と協力を得るため説明会を各所に開催して参ったことは御承知の通りであります。私どもは、最初輸送航空団司令より、同部隊の沿革、任務、教育訓練、災害派遣等について説明を聞いた後、空幕監理部長より、美保基地滑走路の拡張に対する防衛庁側の意向を聴取したのであります。すなわち、地理的事情よりF86F航空団をここに配置する必要性、ロッキード生産計画などよりこの拡張実施の緊急性について、また、騒音の問題、漁業補償問題、地元の干拓計画との関係、船舶航行との関係あるいは観光の面等々より、地元の反対意見が根拠のないものである旨、るる詳しい説明がありました。この美保基地滑走路延長問題に対しては、地元では中海にある大根島島民が絶対反対を唱えているなど、なお相当反対の声があるようであります。
私どもは、鳥取県、島根県において、知事並びに当局にこの問題に対する県側の意向をただしたのでありますが、この際便宜申し上げますと、両県とも、結論的に言って、現段階では全面的協力はできかねる。すなわち、知事として納得させるのに骨が折れるのではないかとの意見が述べられ、島根県議会の基地対策特別委員会でも、現段階では賛成できかねるので、善処方を要望するという趣旨の決議がなされているとのことであります。また、美保基地以外には適地がないという理由が弱いのではないか、滑走路を延長するにしても、埋め立てをやらずにできないか等の意見も聞かれました。私どもは美保基地において、かかる地元の意向も含め、さらによく検討されるよう要望して参りました。
第二に、国の各種地方出先機関に関する調査について申し上げます。
まず、鳥取行政監察局、島根行政監察局でありますが、両監察局においては、主として行政実情調査。苦情あっせん業務の概況について説明を受けました。行政実情調査は、各行政監察局が、国民生活に密着した行政上の問題を苦情あっせん業務などより自主的に発見し、これを一つ一つ解決していくという新しい行政監察の方式で昨年十月開始されたもので、これが非常に成果をあげ、国民各層より絶大な期待と感謝を寄せられているということであります。私どもは、その具体的な成果の実例につき詳しく説明を聞き、ともすればお役所主義に陥りやすい行政を末端から正していくためにも、この行政実情調査を一そう強力に推し進められるよう激励いたして参りました。一方、苦情あっせん業務も、昨年法制化されて以来、その受理件数も飛躍的に増大し、行政苦情相談協力委員制度も本年七月一日円滑にすべり出しを見たことと相待って、ますますこの業務を積極的に実施したいとのことでありました。それにつけても、この活動経費たる監察旅費が本年度相当増額されたが、まだ不十分で、巡回行政苦情相談も制約を受けているため、増額方につき、なお一そうの御助力をいただきたい旨の要望が述べられました。その他、組織の整備強化、赴任旅費の増額、行政監察職員に対する特別俸給表の設定、監察官職に対する管理職手当の支給、図書購入予算の増額等についての要望、また、鳥取行政監察局では、合同庁舎の総合的管理制度を確立していただきたい旨の要望がありました。
次に、海上保安庁関係でありますが、その視察先は、舞鶴に所在する第八管区海上保安本部、その下部機構たる舞鶴海上保安部、境海上保安部宮津海上保安署であります。第八管区海上保安本部において特に問題となりました点は、巡視船艇の増強であります。巡視船並びに巡視艇の中には、戦時中建造の木造船等の老朽船がいまだ半数を占めるという状況で、海上保安庁においても新船建造に努力しているが、建造の予算は、防衛庁の七、八十億に対して、海上保安庁わずか六、七億という少額であり、この分でいくと新船との交代に十数年かかる見込みとのことであります。海上保安庁の使命達成には巡視船の増強が先決であると強調し、一そうの御配慮をいただきたい旨述べられました。また、同管区の警備区域に入っている竹島に話が及び、昨年十二月巡視船より見たところでは、韓国側は三十名の警備員が半カ月交代で警備しているとのことであり、なお、同管区では、韓国政変以後、密航の取り締まりには一段と注意しているとのことであります。
その他、浜田海上保安部大社分室の設置、舞鶴海上保安部香住分室の海上保安署昇格、敦賀海上保安部三国分室の海上保安署昇格等、機構の整備、庁舎の整備等要望事項が述べられました。宮津保安署においては、同署は署長以下陸上職員三名、巡視艇一隻という配備状況で、緊急用務の際は民間から留守番を頼むという状況で、少なくとも定員八名程度、小船艇二隻に増強していただきたい。また、宮津港に専用の桟橋を設置していただきたい旨の切なる要望がなされました。
以上が行政管理庁並びに海上保安庁関係でありますが、その他私どもは、鳥取行政監察局においては、鳥取地方公安調査局長、鳥取地方気象台長、中国地方建設局長、鳥取工事事務所長の来訪を求め、また、島根行政監察局においては、中国海運局松江支局長の来訪を求め、それぞれ当該業務の概況と、当内閣委員会に対する要望事項を聴取いたしましたので、簡単に触れておきたいと存じます。鳥取地方公安調査局長よりは、対象団体の動向及び美保基地反対闘争の現況について聴取いたしました。鳥取地方気象台長よりは、気象災害の多発より近時重要性を加えた防災業務のため、レーダー、無線ロボット雨量計等、観測器材の増強、防災面を担当する専任職員の設置について、また現在の庁舎が鳥取市の中心市街地より八キロも離れ、関係官公庁団体機関との連絡に便を欠くので、庁舎を移転していただきたい旨の要望がなされました。中国地方建設局長、鳥取工事事務所長よりは、国道二号線、二十九号線等、道路改修事業、千代川改修等、河川事業の進捗状況について聴取しましたが、同時に、過去五カ年間において一人当たりの事業費が三倍になっているので、ぜひ定員増をお願いしたい。本年度定員外職員の七割は定員化されたが、残りの三割をぜひ来年度定員化していただきたい等の要望がなされました。中国海運局松江支局長よりは、庁費関係が削減され、通信費にも事欠く事情や、現在労務官が兼任一名であるので、労務関係取り締まりに支障を来たす等、問題点の説明を受けました。
国の各種地方出先機関に関してはこのくらいにいたしますが、ここで共通して要望されたことを申し上げますと、第一点は、現在の暫定手当が人事交流のネックとなっているので、暫定手当の本俸繰り入れを促進していただきたいということ。第二点は、公務員宿舎をもっと増設していただきたいということ、この二点でありました。
最後に、鳥取、島根両県庁に関する調査について一括して申し上げます。両県庁においては、定数外職員の処遇問題、寒冷地手当の問題、国の地方出先機関との事務連絡上改善を要する事項等、さらに島根県庁においては、隠岐島の離島振興計画の実施状況と隔遠地手当の問題について調査いたしました。
まず、定数外職員の処遇問題について申し上げます。御承知の通り、先般の国会において、国家行政組織法の一部を改正する法律が成立し、国家公務員に対する国の取り扱い方針が決定されましたが、これに関連して、両県庁職員に対する取り扱いをただしたのでありますが、両県庁では、昭和三十三年度より、国の定員繰り入れ率に準じて定数外職員の定数繰り入れを実施してきたが、今回の国の方針に対しては、すでにこれを予想し、準職員制度を設け、定数外職員全部に試験を実施し、その九割を準職員として、任用、給与、服務等、すべて定数内職員と同等に取り扱っているとのことでありました。さらに今後の定数化問題は、自治省の方針決定次第検討したいとの意向でした。
次に、寒冷地手当については、鳥取県では別に問題もないとのことでしたが、島根県では支給区分に不合理なところが少なくない。多少融通性を持たしてほしい等の要望がありました。隔遠地手当については、この支給区分が僻地教育振興法に基づく教育公務員に対する僻地手当の支給区分との間に均衡を欠いているので、この是正方につき要望されました。また、国の地方出先機関との事務連絡については、おおむね円滑に行なわれており、特別に問題となるべきものはないとのことでありましたが、両県とも陸運事務所のあり方につき、県にまかしてしかるべきではないかとの意見が述べられました。
次に、離島振興計画については、昭和二十八年離島振興法制定以来、昭和三十七年度にわたる隠岐島振興十年計画が同法に基づいて策定され、道路、港湾、電気通信、開拓、土地改良等、振興開発を行なってきたが、本年度までに計画の六〇%程度しか事業が進捗せず、あと一カ年ではとうてい達成し得ないので、この法律の効力期間を延長していただきたい旨の強い要望が述べられました。私どもは隠岐島に渡り、開拓農地などを見て参ったのでありますが、隠岐島は人口約四万、半農半漁を主体としておりますが、耕地は二戸当たり四反歩、全国平均の半分以下であり、まだ道路が非常に悪く、港湾の改良も必要とされ、その上電力も小規模の発電所に頼っている状況で、順調でない等、幾多の問題をかかえているやに見受けられました。かかる後進性を打開するためにも、本土との連絡航路が国からの補助を受けているが、赤字続きであるので、ぜひ国営にしていただきたい旨、また、同島は観光資源に恵まれ、現在国立公園の指定を運動中であるが、これに対し助力していただきたい旨等の要望が述べられました。
日程の都合上、きわめて大急ぎで視察いたしましたので、十分にその意を尽さぬ点がありましたが、以上で調査の概略を御報告申し上げた次第であります。
なお、以上のほか、各視察先よりこまかい資料をいただいて参り、内閣委員会調査室の方に保管させてありますので、必要がありますれば、適宜その方でごらんいただきたいと存じます。
以上、御報告を終わります。
この発言だけを見る →なお、島根県においては、たまたま七月四日同地方を襲った水害の被災地である出雲市、平田市、大社町の各市町村を訪れ、お見舞をいたして参りました。
以下、調査の概要を簡単に御報告申し上げます。
第一に、自衛隊に関する調査でありますが、海上自衛隊舞鶴地方総監部及び航空自衛隊美保基地において、それぞれ隊務の現況並びに要望事項を聴取いたしました。まず、舞鶴地方総監部において特に問題となった点を申し上げますと、同地方隊の定員は二千二百四十三名であるにかかわらず、現員は千五百十九名で、その充足率はわずか六九%にすぎず、近年隊員の自然減耗は増加しており、一年に隊員の一割がやめていくとのことでありまして、これに対する対策の必要性を痛感している旨述べられました。
次に、同隊においては、かねてから舞鶴湾口博奕岬に警備所設置の計画を持っており、本年六月から着工の予定にしていたところ、着工寸前、京都府知事の反対意見があって、一時延期の状態になっておるので、なるべく早く着工できるよう取り計られたい旨、また、旧厚生省引揚援護局跡の施設を利用して、ここに同隊隷下の教育隊を移転せしめる計画を持っているが、これも地元舞鶴市の工場誘致計画と競合し、その打開策に腐心しているが、円満解決に御助力いただきたい旨、また、隷下の新潟基地分遣隊の基地隊昇格につき御配慮いただきたい旨の要望が述べられました。
なお、舞鶴においては飯野重工業株式会社に立ち寄り、同会社が引き受けている海上自衛隊艦艇の建造、修理作業の現況について説明を受け、また、同工場を見学いたしました。
次に、航空自衛隊美保基地について申し上げます。同基地には現在輸送航空団が配置されておりますが、防衛庁では、この輸送航空団を他基地に移し、ここにF86Fの航空団を配置すべく、それがため中海に埋め立てを実施して、二千四百メートルの滑走路を新設する計画を持っております。それが本年度予算化され、いよいよ実施に踏み切る方針を定め、先般来、白浜政務次官等を派遣し、地元民の理解と協力を得るため説明会を各所に開催して参ったことは御承知の通りであります。私どもは、最初輸送航空団司令より、同部隊の沿革、任務、教育訓練、災害派遣等について説明を聞いた後、空幕監理部長より、美保基地滑走路の拡張に対する防衛庁側の意向を聴取したのであります。すなわち、地理的事情よりF86F航空団をここに配置する必要性、ロッキード生産計画などよりこの拡張実施の緊急性について、また、騒音の問題、漁業補償問題、地元の干拓計画との関係、船舶航行との関係あるいは観光の面等々より、地元の反対意見が根拠のないものである旨、るる詳しい説明がありました。この美保基地滑走路延長問題に対しては、地元では中海にある大根島島民が絶対反対を唱えているなど、なお相当反対の声があるようであります。
私どもは、鳥取県、島根県において、知事並びに当局にこの問題に対する県側の意向をただしたのでありますが、この際便宜申し上げますと、両県とも、結論的に言って、現段階では全面的協力はできかねる。すなわち、知事として納得させるのに骨が折れるのではないかとの意見が述べられ、島根県議会の基地対策特別委員会でも、現段階では賛成できかねるので、善処方を要望するという趣旨の決議がなされているとのことであります。また、美保基地以外には適地がないという理由が弱いのではないか、滑走路を延長するにしても、埋め立てをやらずにできないか等の意見も聞かれました。私どもは美保基地において、かかる地元の意向も含め、さらによく検討されるよう要望して参りました。
第二に、国の各種地方出先機関に関する調査について申し上げます。
まず、鳥取行政監察局、島根行政監察局でありますが、両監察局においては、主として行政実情調査。苦情あっせん業務の概況について説明を受けました。行政実情調査は、各行政監察局が、国民生活に密着した行政上の問題を苦情あっせん業務などより自主的に発見し、これを一つ一つ解決していくという新しい行政監察の方式で昨年十月開始されたもので、これが非常に成果をあげ、国民各層より絶大な期待と感謝を寄せられているということであります。私どもは、その具体的な成果の実例につき詳しく説明を聞き、ともすればお役所主義に陥りやすい行政を末端から正していくためにも、この行政実情調査を一そう強力に推し進められるよう激励いたして参りました。一方、苦情あっせん業務も、昨年法制化されて以来、その受理件数も飛躍的に増大し、行政苦情相談協力委員制度も本年七月一日円滑にすべり出しを見たことと相待って、ますますこの業務を積極的に実施したいとのことでありました。それにつけても、この活動経費たる監察旅費が本年度相当増額されたが、まだ不十分で、巡回行政苦情相談も制約を受けているため、増額方につき、なお一そうの御助力をいただきたい旨の要望が述べられました。その他、組織の整備強化、赴任旅費の増額、行政監察職員に対する特別俸給表の設定、監察官職に対する管理職手当の支給、図書購入予算の増額等についての要望、また、鳥取行政監察局では、合同庁舎の総合的管理制度を確立していただきたい旨の要望がありました。
次に、海上保安庁関係でありますが、その視察先は、舞鶴に所在する第八管区海上保安本部、その下部機構たる舞鶴海上保安部、境海上保安部宮津海上保安署であります。第八管区海上保安本部において特に問題となりました点は、巡視船艇の増強であります。巡視船並びに巡視艇の中には、戦時中建造の木造船等の老朽船がいまだ半数を占めるという状況で、海上保安庁においても新船建造に努力しているが、建造の予算は、防衛庁の七、八十億に対して、海上保安庁わずか六、七億という少額であり、この分でいくと新船との交代に十数年かかる見込みとのことであります。海上保安庁の使命達成には巡視船の増強が先決であると強調し、一そうの御配慮をいただきたい旨述べられました。また、同管区の警備区域に入っている竹島に話が及び、昨年十二月巡視船より見たところでは、韓国側は三十名の警備員が半カ月交代で警備しているとのことであり、なお、同管区では、韓国政変以後、密航の取り締まりには一段と注意しているとのことであります。
その他、浜田海上保安部大社分室の設置、舞鶴海上保安部香住分室の海上保安署昇格、敦賀海上保安部三国分室の海上保安署昇格等、機構の整備、庁舎の整備等要望事項が述べられました。宮津保安署においては、同署は署長以下陸上職員三名、巡視艇一隻という配備状況で、緊急用務の際は民間から留守番を頼むという状況で、少なくとも定員八名程度、小船艇二隻に増強していただきたい。また、宮津港に専用の桟橋を設置していただきたい旨の切なる要望がなされました。
以上が行政管理庁並びに海上保安庁関係でありますが、その他私どもは、鳥取行政監察局においては、鳥取地方公安調査局長、鳥取地方気象台長、中国地方建設局長、鳥取工事事務所長の来訪を求め、また、島根行政監察局においては、中国海運局松江支局長の来訪を求め、それぞれ当該業務の概況と、当内閣委員会に対する要望事項を聴取いたしましたので、簡単に触れておきたいと存じます。鳥取地方公安調査局長よりは、対象団体の動向及び美保基地反対闘争の現況について聴取いたしました。鳥取地方気象台長よりは、気象災害の多発より近時重要性を加えた防災業務のため、レーダー、無線ロボット雨量計等、観測器材の増強、防災面を担当する専任職員の設置について、また現在の庁舎が鳥取市の中心市街地より八キロも離れ、関係官公庁団体機関との連絡に便を欠くので、庁舎を移転していただきたい旨の要望がなされました。中国地方建設局長、鳥取工事事務所長よりは、国道二号線、二十九号線等、道路改修事業、千代川改修等、河川事業の進捗状況について聴取しましたが、同時に、過去五カ年間において一人当たりの事業費が三倍になっているので、ぜひ定員増をお願いしたい。本年度定員外職員の七割は定員化されたが、残りの三割をぜひ来年度定員化していただきたい等の要望がなされました。中国海運局松江支局長よりは、庁費関係が削減され、通信費にも事欠く事情や、現在労務官が兼任一名であるので、労務関係取り締まりに支障を来たす等、問題点の説明を受けました。
国の各種地方出先機関に関してはこのくらいにいたしますが、ここで共通して要望されたことを申し上げますと、第一点は、現在の暫定手当が人事交流のネックとなっているので、暫定手当の本俸繰り入れを促進していただきたいということ。第二点は、公務員宿舎をもっと増設していただきたいということ、この二点でありました。
最後に、鳥取、島根両県庁に関する調査について一括して申し上げます。両県庁においては、定数外職員の処遇問題、寒冷地手当の問題、国の地方出先機関との事務連絡上改善を要する事項等、さらに島根県庁においては、隠岐島の離島振興計画の実施状況と隔遠地手当の問題について調査いたしました。
まず、定数外職員の処遇問題について申し上げます。御承知の通り、先般の国会において、国家行政組織法の一部を改正する法律が成立し、国家公務員に対する国の取り扱い方針が決定されましたが、これに関連して、両県庁職員に対する取り扱いをただしたのでありますが、両県庁では、昭和三十三年度より、国の定員繰り入れ率に準じて定数外職員の定数繰り入れを実施してきたが、今回の国の方針に対しては、すでにこれを予想し、準職員制度を設け、定数外職員全部に試験を実施し、その九割を準職員として、任用、給与、服務等、すべて定数内職員と同等に取り扱っているとのことでありました。さらに今後の定数化問題は、自治省の方針決定次第検討したいとの意向でした。
次に、寒冷地手当については、鳥取県では別に問題もないとのことでしたが、島根県では支給区分に不合理なところが少なくない。多少融通性を持たしてほしい等の要望がありました。隔遠地手当については、この支給区分が僻地教育振興法に基づく教育公務員に対する僻地手当の支給区分との間に均衡を欠いているので、この是正方につき要望されました。また、国の地方出先機関との事務連絡については、おおむね円滑に行なわれており、特別に問題となるべきものはないとのことでありましたが、両県とも陸運事務所のあり方につき、県にまかしてしかるべきではないかとの意見が述べられました。
次に、離島振興計画については、昭和二十八年離島振興法制定以来、昭和三十七年度にわたる隠岐島振興十年計画が同法に基づいて策定され、道路、港湾、電気通信、開拓、土地改良等、振興開発を行なってきたが、本年度までに計画の六〇%程度しか事業が進捗せず、あと一カ年ではとうてい達成し得ないので、この法律の効力期間を延長していただきたい旨の強い要望が述べられました。私どもは隠岐島に渡り、開拓農地などを見て参ったのでありますが、隠岐島は人口約四万、半農半漁を主体としておりますが、耕地は二戸当たり四反歩、全国平均の半分以下であり、まだ道路が非常に悪く、港湾の改良も必要とされ、その上電力も小規模の発電所に頼っている状況で、順調でない等、幾多の問題をかかえているやに見受けられました。かかる後進性を打開するためにも、本土との連絡航路が国からの補助を受けているが、赤字続きであるので、ぜひ国営にしていただきたい旨、また、同島は観光資源に恵まれ、現在国立公園の指定を運動中であるが、これに対し助力していただきたい旨等の要望が述べられました。
日程の都合上、きわめて大急ぎで視察いたしましたので、十分にその意を尽さぬ点がありましたが、以上で調査の概略を御報告申し上げた次第であります。
なお、以上のほか、各視察先よりこまかい資料をいただいて参り、内閣委員会調査室の方に保管させてありますので、必要がありますれば、適宜その方でごらんいただきたいと存じます。
以上、御報告を終わります。
吉
吉江勝保#5
○委員長(吉江勝保君) 以上で派遣報告は終了いたしました。
ただいまの派遣報告に対して、御質疑のおありの方は御発言願います。
なお、政府側からは、山口行政管理局長、原田行政監察局長、植杉林野庁業務部長、海原防衛局長、小幡教育局長、木村経理局長、久保装備局長、麻生防衛庁参事官が出席になっております。
御質疑ございませんか。ちょっと速記をとめて。
〔速記中止〕
この発言だけを見る →ただいまの派遣報告に対して、御質疑のおありの方は御発言願います。
なお、政府側からは、山口行政管理局長、原田行政監察局長、植杉林野庁業務部長、海原防衛局長、小幡教育局長、木村経理局長、久保装備局長、麻生防衛庁参事官が出席になっております。
御質疑ございませんか。ちょっと速記をとめて。
〔速記中止〕
吉
吉
吉
海
吉
海
海原治#11
○説明員(海原治君) 先般、七月十八日の国防会議におきまして、第二次防衛力整備計画の決定を見たわけであります。お手元の資料には、その際に発表になりましたものを一応収録してございます。
この計画作成の趣旨は、冒頭に書いてございまするように、わが国内外の諸情勢の推移を見通して、わが国に対し起こり得べき脅威に対処して、有効な防衛力の計画的、かつ、円滑な整備をはかるために、国防の基本方針にのっとりまして、昭和三十七年度から四十一年度に至る二次計画を作成するものであるということがその趣旨であります。
この防衛力の整備の方針を次に記載してございますが、まず第一に、現在の日米安全保障体制のもとにおきまして、在来型兵器の使用による局地戦以下の侵略に対し、有効に対処し得るような防衛体制の基盤を確立するというのが一つのねらいでございます。昭和三十六年度末までに達成されますところの防衛力は、一応骨組み的なものでございます。それを骨幹的防衛力と言っておりますが、その骨組みが整いました防衛力につきましてその内容の充実を行ない、あわせて科学技術の振興に即応した精鋭的な部隊の将来における建設を行ないまするための基礎をつちかうものである。それで陸、海、空の自衛隊の総合的な防衛力の向上をはかるというのが第一の方針でございます。この骨組みであるところの防衛力ということにつきましては、先般の国会におきましても、本委員会におきましていろいろと御質疑がございまして、お答えもいたした次第でございますが、この内容といたしましては、装備の近代化、それから逐次古くなって参りますところの装備品の損耗分を計画的に更新していく。さらにその更新に当たりましては、部隊の機動力というものを大いに増進したい。さらには後方支援態勢の強化、特に基地等の後方施設の整備充実等をしていくというのがそのねらいでございます。特に、万一不幸にして有事の事態に対します場合には、おおむね一カ月分程度の弾薬というものは備蓄いたしまして、とにかく三自衛隊が独力で対処していけるようにしていきたいというのが第二の方針でございます。
それから、さらに第三といたしましては、現在各種の兵器がめざましい進歩をいたしております。特に誘導兵器の進歩に即応いたしまして、対空誘導弾の導入をはかる。これは具体的には、ナイキ、ホーク大隊でございます。その他近代的な装備の一部を整備し、なお、研究を要するものにつきましては運用の研究を行ない、その完成とともに部隊に整備していく、こういうように考えておりますのが第三の方針でございます。
それから次に、以上のような具体的な陸海空自衛隊の防衛力の向上ということのためには、さらに情報機能を整備充実し、あるいは技術研究開発を促進し、さらに国土、国民に密着した防衛力、前長官もしばしば申し上げておりましたが、国民の中の自衛隊というためには、災害派遣であるとか、公共事業への協力というような民生の協力面の施策を推進して参らねばなりません。特に飛行場の周囲におきますところの騒音の防止対策というものにつきましては、重点を置いて取り上げていく、これが第四の方針でございます。
以上のような整備の方針に基づきまして、昭和四十一年度末におきますところの目標を次のように設定いたしたわけでございます。
陸上自衛隊につきましては、制服の自衛官十八万人、これで五方面隊、十三個師団を編成いたします。予備自衛官三万人、海上自衛隊については、艦艇十四万トン、航空自衛隊につきましては、航空機約一千機をもちまして二十四隊を組織し、そのほかに地対空誘導弾部隊四隊、これはナイキが二個大隊、ホークが二個大隊、こういうのが内容でございます。
以上のような目標を達成いたしますためには、今後四十一年度前後、経費の増額が必要になって参ります。これにつきましては、一応事務的な推算といたしましては、今後毎年平均百九十五億円ないし二百十五億円程度の増加というものが必要になってくる、このように考えております。ただし、その毎年の防衛庁費の増ということになりますと、当然国会で御審議をいただくわけでございます。各年度の予算の作成に当たりましても、そのときどきの財政経済事情というものを十分に勘案いたしまして、民生安定その他一般の諸施策との均衡を考慮してこれは決定していくというのが、一応経費を推定いたしましたときの条件でございます。
さらに、この計画の実施に伴いましては、何分にも五カ年の長期にわたる計画でございますので、その間にいろいろと情勢の変更、条件の変化等もございましょうから、内外の情勢の推移等に伴って、戦略構想等に基づきまして長期的な見通しを絶えず持ちながら、時々折々に再検討していく。その必要ある場合は、すみやかに国防会議の議に付しまして、そしてこの計画は修正していくものであるというのが私どもが現在考えております、先般御決定になりました二次防衛力整備計画につきましての事務当局としての考え方でございます。
さらに、若干数字的な点を敷衍して御説明申し上げますと、現在陸上自衛隊につきましては、一応十七万一千五百人というのが自衛官の定員でございますが、これを十八万にいたしまして、八千五百人の増をお願いしたい。予備自衛官の定員は現在一万七千人でございます。これは年末におきまして三万人、一万三千人の増をお願いする、こういうふうに考えております。この人員をもちまして、先ほど申しましたように、基幹部隊としましては五方面隊の十三個師団、これを編成して参りたい、十三個師団につきましては、先般の国会におきまして関係法律の御制定をみたわけでございます。
海上自衛隊につきましては、先ほど約十四万トンと申しましたが、具体的に申しますと、一応十四万三千七百トン程度のものというものを見込んでおります。この数字は昭和四十一年度末までに着工いたしますものが出て参りましたときの数字を含めておりますので、四十一年度末のところでとってみますというと、約十二万トン程度になるわけでございます。その内訳は、護衛艦艇といたしましては約九万三百トン、潜水艦が一万六千五百トン、掃海艦艇が約一万五千七百トン、海峡、港湾防備等の艦艇といたしまして約二万一千二百トンというのが海上自衛隊十四万三千七百トンの内訳でございます。
海上自衛隊につきましては、このほか航空機を二百三十五機保有することに予定いたしております。
さらに、航空自衛隊につきましては、先ほど申し上げました二十四隊は、おおむね六百五十機程度の実用機をもって編成いたすものでございます。その内訳を申し上げますと、全天候の戦闘機部隊が十一隊、昼間戦闘機部隊八隊、偵察機部隊一隊、輸送機部隊が二隊、飛行及び電子監査隊が二隊、これが一応の予定でございます。航空自衛隊につきましては、このほかにいわゆるサイトとして御存じの航空警戒部隊、各地における第一線にレーダーで航空警戒をいたします部隊を二十五隊編成いたしたいと考えております。なお、いわゆるバッジとして考えられました半自動になります警戒要撃組織というものは、一応計画の当年度におきまして完成をいたしたい、四十一年度末までに全国を一セクターといたしました組織を持ちたい、このように考えております。このほかに、先ほど申し上げましたような地対空の誘導弾部隊、ナイキ一個大隊、ホーク二個大隊というものがございます。
以上が第二次防衛力整備計画のごく重点と申しますか、重要な事項につきましてのあらましを申し上げた次第であります。
この発言だけを見る →この計画作成の趣旨は、冒頭に書いてございまするように、わが国内外の諸情勢の推移を見通して、わが国に対し起こり得べき脅威に対処して、有効な防衛力の計画的、かつ、円滑な整備をはかるために、国防の基本方針にのっとりまして、昭和三十七年度から四十一年度に至る二次計画を作成するものであるということがその趣旨であります。
この防衛力の整備の方針を次に記載してございますが、まず第一に、現在の日米安全保障体制のもとにおきまして、在来型兵器の使用による局地戦以下の侵略に対し、有効に対処し得るような防衛体制の基盤を確立するというのが一つのねらいでございます。昭和三十六年度末までに達成されますところの防衛力は、一応骨組み的なものでございます。それを骨幹的防衛力と言っておりますが、その骨組みが整いました防衛力につきましてその内容の充実を行ない、あわせて科学技術の振興に即応した精鋭的な部隊の将来における建設を行ないまするための基礎をつちかうものである。それで陸、海、空の自衛隊の総合的な防衛力の向上をはかるというのが第一の方針でございます。この骨組みであるところの防衛力ということにつきましては、先般の国会におきましても、本委員会におきましていろいろと御質疑がございまして、お答えもいたした次第でございますが、この内容といたしましては、装備の近代化、それから逐次古くなって参りますところの装備品の損耗分を計画的に更新していく。さらにその更新に当たりましては、部隊の機動力というものを大いに増進したい。さらには後方支援態勢の強化、特に基地等の後方施設の整備充実等をしていくというのがそのねらいでございます。特に、万一不幸にして有事の事態に対します場合には、おおむね一カ月分程度の弾薬というものは備蓄いたしまして、とにかく三自衛隊が独力で対処していけるようにしていきたいというのが第二の方針でございます。
それから、さらに第三といたしましては、現在各種の兵器がめざましい進歩をいたしております。特に誘導兵器の進歩に即応いたしまして、対空誘導弾の導入をはかる。これは具体的には、ナイキ、ホーク大隊でございます。その他近代的な装備の一部を整備し、なお、研究を要するものにつきましては運用の研究を行ない、その完成とともに部隊に整備していく、こういうように考えておりますのが第三の方針でございます。
それから次に、以上のような具体的な陸海空自衛隊の防衛力の向上ということのためには、さらに情報機能を整備充実し、あるいは技術研究開発を促進し、さらに国土、国民に密着した防衛力、前長官もしばしば申し上げておりましたが、国民の中の自衛隊というためには、災害派遣であるとか、公共事業への協力というような民生の協力面の施策を推進して参らねばなりません。特に飛行場の周囲におきますところの騒音の防止対策というものにつきましては、重点を置いて取り上げていく、これが第四の方針でございます。
以上のような整備の方針に基づきまして、昭和四十一年度末におきますところの目標を次のように設定いたしたわけでございます。
陸上自衛隊につきましては、制服の自衛官十八万人、これで五方面隊、十三個師団を編成いたします。予備自衛官三万人、海上自衛隊については、艦艇十四万トン、航空自衛隊につきましては、航空機約一千機をもちまして二十四隊を組織し、そのほかに地対空誘導弾部隊四隊、これはナイキが二個大隊、ホークが二個大隊、こういうのが内容でございます。
以上のような目標を達成いたしますためには、今後四十一年度前後、経費の増額が必要になって参ります。これにつきましては、一応事務的な推算といたしましては、今後毎年平均百九十五億円ないし二百十五億円程度の増加というものが必要になってくる、このように考えております。ただし、その毎年の防衛庁費の増ということになりますと、当然国会で御審議をいただくわけでございます。各年度の予算の作成に当たりましても、そのときどきの財政経済事情というものを十分に勘案いたしまして、民生安定その他一般の諸施策との均衡を考慮してこれは決定していくというのが、一応経費を推定いたしましたときの条件でございます。
さらに、この計画の実施に伴いましては、何分にも五カ年の長期にわたる計画でございますので、その間にいろいろと情勢の変更、条件の変化等もございましょうから、内外の情勢の推移等に伴って、戦略構想等に基づきまして長期的な見通しを絶えず持ちながら、時々折々に再検討していく。その必要ある場合は、すみやかに国防会議の議に付しまして、そしてこの計画は修正していくものであるというのが私どもが現在考えております、先般御決定になりました二次防衛力整備計画につきましての事務当局としての考え方でございます。
さらに、若干数字的な点を敷衍して御説明申し上げますと、現在陸上自衛隊につきましては、一応十七万一千五百人というのが自衛官の定員でございますが、これを十八万にいたしまして、八千五百人の増をお願いしたい。予備自衛官の定員は現在一万七千人でございます。これは年末におきまして三万人、一万三千人の増をお願いする、こういうふうに考えております。この人員をもちまして、先ほど申しましたように、基幹部隊としましては五方面隊の十三個師団、これを編成して参りたい、十三個師団につきましては、先般の国会におきまして関係法律の御制定をみたわけでございます。
海上自衛隊につきましては、先ほど約十四万トンと申しましたが、具体的に申しますと、一応十四万三千七百トン程度のものというものを見込んでおります。この数字は昭和四十一年度末までに着工いたしますものが出て参りましたときの数字を含めておりますので、四十一年度末のところでとってみますというと、約十二万トン程度になるわけでございます。その内訳は、護衛艦艇といたしましては約九万三百トン、潜水艦が一万六千五百トン、掃海艦艇が約一万五千七百トン、海峡、港湾防備等の艦艇といたしまして約二万一千二百トンというのが海上自衛隊十四万三千七百トンの内訳でございます。
海上自衛隊につきましては、このほか航空機を二百三十五機保有することに予定いたしております。
さらに、航空自衛隊につきましては、先ほど申し上げました二十四隊は、おおむね六百五十機程度の実用機をもって編成いたすものでございます。その内訳を申し上げますと、全天候の戦闘機部隊が十一隊、昼間戦闘機部隊八隊、偵察機部隊一隊、輸送機部隊が二隊、飛行及び電子監査隊が二隊、これが一応の予定でございます。航空自衛隊につきましては、このほかにいわゆるサイトとして御存じの航空警戒部隊、各地における第一線にレーダーで航空警戒をいたします部隊を二十五隊編成いたしたいと考えております。なお、いわゆるバッジとして考えられました半自動になります警戒要撃組織というものは、一応計画の当年度におきまして完成をいたしたい、四十一年度末までに全国を一セクターといたしました組織を持ちたい、このように考えております。このほかに、先ほど申し上げましたような地対空の誘導弾部隊、ナイキ一個大隊、ホーク二個大隊というものがございます。
以上が第二次防衛力整備計画のごく重点と申しますか、重要な事項につきましてのあらましを申し上げた次第であります。
吉
山
山本伊三郎#13
○山本伊三郎君 議事進行について。もちろん今、防衛局長から説明されたのだが、第三次池田内閣ができて、防衛庁長官も新任された。たまたま第二次防衛計画がそのときに発表されたのですが、従って、質問はたくさんあるのですけれども、きょうは基本的な問題だけやろうと思うのだが、やっぱりこういう重要なときだから、局長に事務的に質問してもいいのだが、きわめて政治性が強いから、閣議がいつ終わるかわからぬようだが、こういう事情を説明して、前からわかっているのだから、すぐ大臣を寄せてもらいたい。
この発言だけを見る →吉
吉
藤
藤枝泉介#16
○国務大臣(藤枝泉介君) このたび防衛庁長官を拝命いたしたのでございます。過去一年間、総務長官として、内閣委員長並びに委員の皆様には非常に御厄介になりました。引き続いていろいろと御指導をいただくわけでございます。まことに不敏でございますが、皆さんの御指導をいただいて職務を全ういたしたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
この発言だけを見る →笹
笹本一雄#17
○説明員(笹本一雄君) このたび防衛政務次官を拝命いたしました笹本一雄でございます。防衛関係につきましては、まことにふなれでございましてしまするが、長官のもと、一生懸命その職務に精励するつもりであります。どうか委員の皆さんにおかれましても、格段の御支援と御指導をお願い申し上げます。
一言ごあいさつ申し上げます。
この発言だけを見る →一言ごあいさつ申し上げます。
林
林一夫#18
○説明員(林一夫君) このたびの異動によって調達庁長官を拝命いたしました林一夫でございます。浅学非才、大臣の御指導によりまして、全力を尽くしたいと思っております。どうか御親切なる御指導と御鞭撻をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
この発言だけを見る →吉
山
山本伊三郎#20
○山本伊三郎君 それでは新任の藤枝防衛庁長官に、まず第二次防衛整備計画について、時間の関係で具体的に率直に質問いたしまするが、その点一つ新任防衛長官としてはっきりと御答弁を願いたい。
まず最初に、先ほど防衛局長から、第二次防衛力整備計画についての内容の説明があったんです。もちろん長官これは御存じだと思う。その前文に少し気になることがあるんです。と申しますのは、ここにこういうことがある。「わが国内外の諸情勢の推移を見通し、わが国に対し起り得べき脅威に対処して」、 こういう文言があるのです。これはまあすらっと読めば別に問題がないようであると思いますが、今まで第一次の防衛計画なり、その他防衛二法案の審議の法案を見ましても、こういう文字はあまり見られなかったと思うのですが、池田さんがアメリカへ行かれて、今度の政府として国際情勢の把握が変わったのじゃないかという、われわれそういう受け取り方をするのですが、具体的に、この「起り得べき脅威」というのは、一体どういうものを具体的に想定してこの第二次防衛力の計画をされたか、この点をまず最初に聞いておきたい。
この発言だけを見る →まず最初に、先ほど防衛局長から、第二次防衛力整備計画についての内容の説明があったんです。もちろん長官これは御存じだと思う。その前文に少し気になることがあるんです。と申しますのは、ここにこういうことがある。「わが国内外の諸情勢の推移を見通し、わが国に対し起り得べき脅威に対処して」、 こういう文言があるのです。これはまあすらっと読めば別に問題がないようであると思いますが、今まで第一次の防衛計画なり、その他防衛二法案の審議の法案を見ましても、こういう文字はあまり見られなかったと思うのですが、池田さんがアメリカへ行かれて、今度の政府として国際情勢の把握が変わったのじゃないかという、われわれそういう受け取り方をするのですが、具体的に、この「起り得べき脅威」というのは、一体どういうものを具体的に想定してこの第二次防衛力の計画をされたか、この点をまず最初に聞いておきたい。
藤
藤枝泉介#21
○国務大臣(藤枝泉介君) のどを悪くしてお聞き苦しいと思いますが、お許しを願いたいと思います。
もちろん防衛と申しますか、わが国の安全を確保するための態勢、防衛力の充実というようなものは、未然にそうした問題を抑制すると申しますか、要するにわが国に対してのいろいろな脅威が起こらないということを前提にすることは申すまでもないのでございます。しかしながら、いろいろなことを考えますると、やはりそうしたわが国に対して脅威があり得る場合も想定しなければならない。そういう意味において、そういう脅威に対して有効な防衛力を作るということでございまして、ただいま御指摘のような、総理の訪米によって特に情勢の判断を変えたというような意味にはお取りにならないで、すらっとお取りいただいてけっこうだと考えておる次第でございます。
この発言だけを見る →もちろん防衛と申しますか、わが国の安全を確保するための態勢、防衛力の充実というようなものは、未然にそうした問題を抑制すると申しますか、要するにわが国に対してのいろいろな脅威が起こらないということを前提にすることは申すまでもないのでございます。しかしながら、いろいろなことを考えますると、やはりそうしたわが国に対して脅威があり得る場合も想定しなければならない。そういう意味において、そういう脅威に対して有効な防衛力を作るということでございまして、ただいま御指摘のような、総理の訪米によって特に情勢の判断を変えたというような意味にはお取りにならないで、すらっとお取りいただいてけっこうだと考えておる次第でございます。
山
山本伊三郎#22
○山本伊三郎君 そうはいかない。というのは、これが一般的な総理の国会における施政演説とか、そういうものであれば、ある程度そういう解釈もできるのですが、具体的に日本の防衛力を五カ年で年間約二百億の国費を使って増強しようという具体的な案の前文なんです。それに対して起こるべき脅威という、これはわれわれだけじゃないのです。今日世界情勢は、若干いろいろ複雑な様相を呈しているのですね。従って、はたして政府がこの計画を作るときに、国防というのはそういうものだと思っている。私は、何かそこに一つのものを、仮想敵国とはいいませんけれども、そういうものを一つの目標として、そうして国防計画というものは立てられるものですね。そうでなければこれは意味がない。従って、前文にそういう「脅威に対処して」というのは、これは具体的にわれわれが一応憂える点は、いわゆるソビエトと北朝鮮との軍事同盟がある、あるいは中国と北朝鮮との軍事同盟が結ばれておる、韓国におけるクーデターもあった。要するに、そういう身近かな脅威というものを――脅威と言いますか、不安というものは日本の国民は感じておると思うのですね。そういうときにこういうものを出されたことについては、今言われたそういう一般的な説明では私は納得できないと思う。従って、具体的にこの国防計画を立てられるときに、どういう想定のもとにやられたかということを聞きたいというので私は質問をしたのです。従って、その「起り得べき脅威」というものは、その場合があるというふうな考え方でこれはおそらく立てたのではないと思う。率直に一つどういう脅威が起こり得るか、それがためにこの第二次防衛計画を立てられるのか、この点を一つはっきりしてもらいたい。
この発言だけを見る →藤
藤枝泉介#23
○国務大臣(藤枝泉介君) 先ほども申しましたようなことでございまして、もちろんわが国を取り巻くいろいろな状態があろうかと思います。しかしながら、特にどういう勢力がどういう形でわが国に対して脅威を与えるというような、特定ないわゆる仮想敵国とか、そういうものを考えて想定しておるのではないのでございまして、わが国の安全を守る上におきまして、いろいろな状態、すなわち、間接侵略もありましょうし、直接侵略もありましょうが、そういうものを考えながら対処していくという意味でございまして、ただいま御指摘のような、切迫したいろいろな国際情勢というものを具体的に想定してやったものではございません。
この発言だけを見る →山
山本伊三郎#24
○山本伊三郎君 それでは聞きますけれども、われわれ不安な原因はそれだけじゃないのです。一昨日の新聞で私ちょっと拝見したのですが、政府は、今まで厳として、憲法上は核兵器は持ち込み得る、違憲でないという答弁をしております。しかし、政策上としては絶対核兵器は持ち込まない、こういう方針を堅持されておったと思う。新聞を見ると、自民党の方では、核兵器を導入するやにわれわれ受け取れるような発表が新聞紙上見られるのですが、はたしてその点は防衛庁長官なり今の池田内閣としては、はっきりとどういう考えであるか。巷間伝えられるようなそういうことが考えられておるのかどうか、この点をはっきりしてもらいたい。
この発言だけを見る →藤
藤枝泉介#25
○国務大臣(藤枝泉介君) 歴代の内閣がそうでありますし、池田内閣も同様でございますが、核兵器の持ち込み、あるいは核装備、こういうものは絶対にいたさないという大方針には変わりはございません。ことにああいう報道がございましたので、私さらに総理並びに外務大臣とも意見を交換いたしまして、そういうことは絶対ないことを確認をいたしておる次第でございます。
この発言だけを見る →山
山本伊三郎#26
○山本伊三郎君 防衛庁長官からはっきり、政府の方針は核兵器は絶対に持ち込まない、こういうことでありますが、しかし、実際、戦前から、国防、軍備というものがたどってきた経過を見ると、非常にそういう点でわれわれが危惧する点がたくさんあるのですね。軍備というものはそういうころがり方をするのです。最初はそういう気持でなくても、それがいろいろな事情で一つころび出すと、だんだんそれがふくらんでしまって、もう池田さん自身でもそれをとめることのできないような結果になるのですよ。おそらく今そういうことを言っておられますけれども、過去のこの自衛隊の歴史を見ましても、警察予備隊から保安隊、その当時はまだよかったのですが、その後自衛隊になってからこの方というものは、だんだんとその方向が変わってきておると思う。従って、核兵器についても、そういう国会においては言明をはっきりされておるけれども、そういう不安が国民の中にある。私、休会中に山陰道をずっと遊説に回りましたが、島根で一人の農夫がこういうことを、私が防衛二法案についていろいろと話をしたあとで言う。山本さん、どうも私は戦争が起こるような気がして仕方がない。一体どういうことかというと、あの美保基地の問題は言わない。私の田地の前に大きい道路がついております。このいなかに舗装道路のああいう太い広いものが通ってくることは、どうも私は不安でならないということを言われた。私も予想外であった。それほど今、日本の農民層といいますか、非常に政治に直接関係ない人もそういう不安を持っている。そういう際に、こういう国防計画の前文に、情勢の把握として「脅威に対処して」というような前文がつくと、何だかもう戦争でも起こるのじゃないか、それがため防衛力を増強せぬといかぬのじゃないか、こういう受け取り方をすると思う。従って、この点については政府はよほど考えなければいけない。もう一回私は念を押しておきますが、核兵器、これはもうわれわれ自衛隊については、もちろん基本的な反対意見を持っているけれども、戦争の災害を考えて、日本が絶対核兵器を持ち込まない。これは単に政府だけでなくて、自民党――今の政府を構成する自民党自体もそうであるということが言えますかどうか、その点はっきり答弁して下さい。
この発言だけを見る →藤
藤枝泉介#27
○国務大臣(藤枝泉介君) 私から自民党はどうだということをお答えするのは、あるいは不適当かと存じます。しかしながら、この内閣の根本方針でありまする核兵器は持ち込まない、核装備はしないということにつきましては、十分与党である自民党と打ち合わせた上のことでございますので、その方針は変わらないと申し上げて差しつかえないと思います。
この発言だけを見る →山
山本伊三郎#28
○山本伊三郎君 しつこいですが、この点は非常に問題が全国的にあると思いますので、もう一回、あなたのまあそういう力でやれるかどうか知りません。総理の力でやらなければいかぬかしれませんが、一つ適当に最近の時期に――政府の意向はきょう表明されました。これはわれわれ了解いたしました。自民党との間で十分この点を打ち合わして、ああいう不安めいた報道が間違いであるということについて、自民党と政府と十分責任をもってそういう発表ができるかどうか、この点どうですか。
この発言だけを見る →藤
藤枝泉介#29
○国務大臣(藤枝泉介君) 十分御趣旨に沿いまして、ああいう国民をまどわすと申しますか、不安に陥れることのないように、十分に今後も打ち合わせをして、はっきりした態度を表明いたしたいと考えております。
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