国際労働条約第八十七号等特別委員会

1965-04-10 衆議院 全63発言

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会議録情報#0
昭和四十年四月十日(土曜日)
    午前十時十七分開議
 出席委員
   委員長 大橋 武夫君
   理事 坂田 道太君 理事 田中 龍夫君
   理事 田村  元君 理事 中野 四郎君
   理事 藤枝 泉介君 理事 小林  進君
   理事 多賀谷真稔君 理事 野原  覺君
      荒木萬壽夫君    大野  明君
      奥野 誠亮君    鯨岡 兵輔君
      田中 正巳君    武市 恭信君
      床次 徳二君    橋本龍太郎君
      八田 貞義君    濱田 幸雄君
      山村新治郎君    有馬 輝武君
      大出  俊君    河野  密君
      村山 喜一君    安井 吉典君
      山田 耻目君    栗山 礼行君
      吉川 兼光君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  佐藤 榮作君
        外 務 大 臣 椎名悦三郎君
        文 部 大 臣 愛知 揆一君
        労 働 大 臣 石田 博英君
        自 治 大 臣 吉武 恵市君
        国 務 大 臣 増原 恵吉君
 出席政府委員
        内閣官房長官 橋本登美三郎君
        内閣法制局長官 高辻 正巳君
        内閣法制局参事
        官
        (第一部長)  関  道雄君
        総理府総務長官 臼井 莊一君
        総理府事務官
        (内閣総理大臣
        官房公務員制度
        調査室長)   岡田 勝二君
        外務事務官
        (条約局長)  藤崎 萬里君
        文部事務官
        (初等中等教育
        局長)     福田  繁君
        労働政務次官  始関 伊平君
        労働事務官
        (労政局長)  三治 重信君
        自治事務官
        (行政局長)  佐久間 彊君
    —————————————
四月十日
 委員稻葉修君、仮谷忠男君、藏内修治君、澁谷
 直藏君及び小金義照君辞任につき、その補欠と
 して鯨岡兵輔君、橋本龍太郎君、大野明君、山
 村新治郎君及び武市恭信君が議長の指名で委員
 に選任された。
同日
 委員大野明君、鯨岡兵輔君、武市恭信君、橋本
 龍太郎君及び山村新治郎君辞任につき、その補
 欠として藏内修治君、稻葉修君、小金義照君、
 仮谷忠男君及び澁谷直藏君が議長の指名で委員
 に選任された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 結社の自由及び団結権の保護に関する条約(第
 八十七号)の締結について承認を求めるの件
 (条約第一号)
 公共企業体等労働関係法の一部を改正する法律
 案(内閣提出第五号)
 地方公営企業労働関係法の一部を改正する法律
 案(内閣提出第六号)
 国家公務員法の一部を改正する法律案(内閣提
 出第七号)
 地方公務員法の一部を改正する法律案(内閣提
 出第八号)
     ————◇—————
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大橋武夫#1
○大橋委員長 これより会議を開きます。
 結社の自由及び団結権の保護に関する条約(第八十七号)の締結について承認を求めるの件、公共企業体等労働関係法の一部を改正する法律案、地方公営企業労働関係法の一部を改正する法律案、国家公務員法の一部を改正する法律案及び地方公務員法の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。河野密君。
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河野密#2
○河野(密)委員 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となりましたいわゆるILO案件につきまして、簡単に御質問をいたしたいと存じます。
 ILO八十七号条約批准の問題は、長い間の政治的懸案でありまして、佐藤総理も、施政方針演説の中において、「ILO八十七号条約について、その早期批准を期する政府の方針には変わりなく、一日も早く関係案件の成立をはかり、多年の懸案であるこの問題に終止符を打ちたいと考えます。」と述べて、決意を表明されました。このことばのとおり、ILOの問題は実に長い歴史を有する文字どおりの多年の懸案でございます。歴代の総理も繰り返して同じような決意を表明されてきたのでありますが、しかし、結果においては、そのつどそのつど国民の期待を裏切って批准ができなかったのであります。
 そこで、私は冒頭に総理にお伺いしたいのでありますが、ILO批准についていかなる熱意を持っておるのか。この国会中に万難を排しても批准したいというかたい決意を持っておるのか。もしそういう決意をお持ちであるとするならば、その決意を実行するについてどういう用意をお持ちになっておるか。これをまず承りたいと思います。
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佐藤榮作#3
○佐藤内閣総理大臣 ただいまお尋ねがございましたが、この案件は、非常に長い、数年を経過しております。しかし、私ども与党の考え方、また、野党である社会党の諸君や民主社会党の諸君などの考え方も、早期批准を希望しておられる。そういうような事態であるわけでございますので、私が施政演説で宣明したことも、この全体の意向を体して必ず今回はこれが解決できる、かような自信の上に立って私は前進をいたしておるわけであります。
 ことに今回は、ILOの現地調査といういろんな批判すらあるような事態もあった。その後におけるこの案件の取り扱いでありますだけに、一そう、ぜひとも解決したい、私はかような考え方を持っておるのであります。
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河野密#4
○河野(密)委員 総理の決意のほどはわかったのでありますが、問題は、これを批准するについての用意いかんということであると思います。
 本年一月、お話しのとおりに、ドライヤー調査団が来日いたしました。そのドライヤー調査団は総理にも会っておるはずでございまするが、伝えるところによりますると、ドライヤー調査団長以下に総理がお会いになったときに、八十七号条約批准は必ず実現する、次の国会においては——というのは、この国会において——必ず実現する、こういうかたい約束をされた、言明をされた、こういうふうに伺っておりますが、これはいかがでしょうか。
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佐藤榮作#5
○佐藤内閣総理大臣 ドライヤー委員長からILO条約の批准等について政府の考え方を聞かれたわけであります。私はただいまお答えしたような政府の所信を表明したわけであります。いわゆる約束ということではございません。もちろん国会が審議するというそういう状況のものでございますから、審議を受け、そうして賛成を得る筋のものだ、かように考えておりますので、ドライヤーに約束はいたしませんが、政府の所信をはっきり申した次第でございます。
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河野密#6
○河野(密)委員 ILOの理事会に出席をいたしましたILO副理事の原口君が帰ってきてからの報告によりますると、ドライヤー調査団に随行して参りましたジェンクス次長が原口君に向かって、日本の総理が約束をしたのである、だからILO八十七号条約の批准は間違いないのだ、総理の約束が破られるはずはないじゃないか、こういうことを申しておったと伝えてくれました。これはおそらくいまの総理のことをさすのだと思いまするが、約束はしないと申しまするが、向こう側ではその立ち会ったジェンクス次長は、総理が強い言明をしたのであって、これは総理の約束であるとこう解釈したんだろうと思いますが、少なくともこの国際的な舞台においていやしくも総理が言ったのだから、これは間違いのないことである、こういわれておるのであります。その総理の言ったことが万一実現ができないということになりまするならば、これは日本の非常に大きな恥辱である。私がILOの報告をいろいろ聞いた中で、原口君がジェンクスから言われたというこの一言が最も強く私に響いておるのでありますが、総理はこの点についてどうお考えになりますか。
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佐藤榮作#7
○佐藤内閣総理大臣 ただいまの約束というそのことばは、これは不適当だと思いますし、またジェンクスさんがさように申しても、そういう約束をする筋のものではございません。だから、その点は誤解のないように願いたいと思います。
 しかし、私が非常なかたい決意を持ってこの問題をぜひ成立させたい、こういう気持ちであることは先ほど来の事情でよく御承知だと思います。ことに、ただいま言われるように、国際的信用、そういう点に立ってこれはたいへんなことになりはしませんかという河野君の御意見、これがもう六年、七年もたっている、そういうこと自体に実はもうすでに不信を買うというような点がありはしないか、これを私は実は非常に心配しておるのであります。政府がジュネーヴに参りまして、そうして労働大臣が毎回この所見を表明しておる、政府の大臣が日本政府の代表の立場において声明してきた、意見を述べてきた、そういう事柄が迎えられておらない。今度また調査団まで来て、そうして政府の意向を確かめた。また、この調査団が、私どもばかりでなく、組合の意見も徴しておる、また関係の党の意見も徴しておる、私かように思いますが、全部が全部真正面切って反対する方はないように見受けて帰ったと思うのです。だから、今回は、いわゆる国際的信用、信頼を裏切るとか裏切らないとかいう問題よりも、大局的見地に立てば必ずこの問題は各党の賛成を得るものだ。そういう意味で私は前進を続けていきたいし、また御協力をお願いしたい、かように心から思う次第でありまして、今回は何としても成立させたい、この気持ちには変わりはございませんので、どうかひとつよろしくお願いいたします。
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河野密#8
○河野(密)委員 佐藤総理の決意のほどはよくわかりました。
 そこで私はお尋ね申しますが、日本国憲法によりますれば、総理の権限というものはきわめて広大であります。しかも総理は多数党の総裁でもあられる。それにもかかわらず、いままでこの問題に対して、数回の国会においてついに批准の手続をとることができるに至らなかったというのは、どういうところに原因があるのでありましょうか。私たち野党でありますが、全体の見地に立ちまして協力をしてまいったつもりであります。現に、個人のことを申してはたいへん恐縮でありますが、自民党の倉石君と私との間で協定に達した案に対しましては、私は率直に申し上げますが、池田前総理大臣もわれわれに対して御苦労さまですという声すらあったわけでありますが、それにもかかわらずこれがついに日の目を見なかった。これは一体どういうところに原因があるのでありましょうか。この原因の排除なくして、佐藤総理の決意はいかに牢固たるものがあっても、はたしてその期待どおりにいくのであるかどうか、私は非常な疑いを持たざるを得ないのでありますが、この点について総理はいかなる用意を持っておられるか、承りたいと思います。
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佐藤榮作#9
○佐藤内閣総理大臣 いままでのいきさつ、これもたいへん大事なことだと思います。これをただしてみるということも今後の進め方においては必ず役立つだろう、これは河野君もおっしゃるとおりだと思います。しかし、特にその衝にあられた河野委員に対していままでの経過を私自身が説明するよりも、どうも河野さんのほうがよく御承知じゃないだろうか。私は、今回はそういう点も考慮に入れながら前進した案を御審議願う、こういう態度をとっておりますので、ただいま御懸念になりますような点も十分考慮されておる、かようにひとつ御了承をいただきたいと思います。
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河野密#10
○河野(密)委員 それでは私は率直に申し上げまするが、自由民主党としても、佐藤総理の考え方に挙党一致これを支持しておる。この問題に関する限りは佐藤総理の考えによって貫くことができるのだ、こういうふうに承知してよろしいですか。
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佐藤榮作#11
○佐藤内閣総理大臣 そのとおり承知されて間違いございません。
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河野密#12
○河野(密)委員 佐藤総理の決意のほどはわかりました。
 そこで、私は少しく内容に入って伺いたいと思います。
 このILO条約を批准するについては、幾つかの前提が必要であると思います。その一つは、ドライヤー調査団が政府に提案をいたしまして、政府もこれを受諾いたしました調査団の提案なるもの、これを忠実に実行するということがまず前提として考えられることであります。第二番目に、調査団の示唆と申しましょうか、調査団の提案の中に含まれているところに基づきまして、政府と労働組合側との話し合いの場をつくるという、その話し合いの場をつくるために総評の側から幾つかの提案がされております。これに対して明確なる答えを出すということがまずなされなければならない点だと思います。さらに第三番目には、このILO条約を批准するについて、現在提案されておりまする国内法諸案件というものをいかに取り扱うかという問題が解決されなければならない、こういうふうに考えるのであります。この三つの前提条件があるわけであります。
 この前提条件について、まず第一に伺いまするが、政府は、ドライヤー調査団が書き残して政府に提案してまいりました提案を忠実に履行するという考え方を持ち、どういうようにこれを進めておるか、これをまず承りたいと思います。
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石田博英#13
○石田国務大臣 私が先に具体的なことについてお答えをいたしまして、あとから総理に御答弁を願いたいと存じます。
 ドライヤー調査団の提案は、まず第一に、八十七号条約とそれに直接関係のある公労法四条三項、地公労法五条三項の改正に注意を向けるべきであるということが一点であります。第二点目は、今度国会に提出された政府の国内法改正案については、最終的な意見を言う段階ではないが、しかし提訴者の意見、並びに九月に行なわれた審問の経過をかなり取り入れているものと認めるということが第二点であります。第三点は、いろいろのこの条約批准についてのむずかしくした要件、案件、それの前提には、公共部門における労使間の双方の信頼関係が欠けておるということが指摘され、それを回復するために総理のイニシアによって、労使、政府の代表が定期的に会合して、共通の課題について意見を交換することが望ましいということであります。そうして、その意見の交換の途中で、経過で、結論を得、前進が見られたならば、それは国会に報告をすべきである。さらに、六月に開かられる総会には、政府の代表として労働大臣、総評側の代表として岩井事務局長がジュネーヴへ来て、提案を受け入れた経過後の努力について報告をしてもらいたい、ということでございました。
 政府は、この提案を受諾いたしまして、直ちに総評側に対しまして定期的会談を開くことを申し入れました。それに対して総評側は、五つの問題をあげて、それに対して回答してもらうことが前提である、こういうことを言うてまいりました。政府はこれに対しまして、そのあげられておるような案件を解決するためには、定期的会談をやって相互の信頼関係が回復することが必要なのであるから、まず定期的会談にひとつ応じてもらいたいという意思表示をいたしますとともに、提示せられました案件についての政府側の答えを申し上げたのであります。一々に答えたわけではありませんが、考え方を表示いたしました。
 以後しばしば意見の調整をはかり、定期的な会談をすみやかに実施すべく努力を傾注しておるのでありますが、まだ開くに至っていませんことはきわめて遺憾といたすところでございます。したがって、政府側といたしましては、まず定期的会談を行なうことが信頼関係を回復する第一歩である、そしてまたそれがドライヤー提案を忠実に実行するゆえんである、こう考えておる次第でございます。
 それから、関係国内法の取り扱いにつきまして総評側から提案がなされました。しかしながら、これはすでに国会に提出し、御審議を願っておることでございますから、国会の審議の場において御討議、御審議、御交渉をいただくことでありまして、政府としてすでに国会に条約の批准案件及び関係法律案を出しておるのでありますから、政府としてお答えをする範囲ではない、こう答えて今日に至っておる次第でございます。
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佐藤榮作#14
○佐藤内閣総理大臣 ただいま労働大臣が答えたので、詳細御了承いただき、御理解いただいたかと思いますが、私の気持ちを率直に申しますと、とにかくドライヤー調査団が来て、そうしていろいろな提案をした。とにかく政府も謙虚な気持ちでこの問題を聞こうじゃないか、また謙虚な気持ちでこれについて協力するというか・実施する、こういうことにひとつ取り組んでいこう、こういうことでただいま申し上げたような処置をそれぞれとったわけであります。
 ただいままでそれがまだ実を結んでいないという点がありますことは、まことに私、残念に思いますけれども、こういう事柄は、とにかく関係者が謙虚な気持ちで、そうしてお互いに反省もし、そしてこの提案を受け入れる、こういうことの努力をすべきだ、かように私は思っております。
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河野密#15
○河野(密)委員 いまの、政府がいままでおとりになった気持ちの点というのはわかりましたが、問題の焦点は、政府のほうは、会合をしておる間に自然に何かが出てくるであろう、こういう考え方であり、総評の側においては、はっきりしたものを政府がまず的束をするのでなければその会談に臨む意味がないのではないか、こういうところに問題の焦点があると思うのであります。この点について、いまの点ではわれわれは納得ができないのであります。
 そこで私はお尋ねをいたしますが、私たちの——私たちというより、私の解釈するところによると、ドライヤー提案の重要な点はこういう点ではないかと思う。まず第一に、早期に批准をするということ。しかし第二に、この批准は単独では相互信頼がつくれない。したがって、批准と相互信頼の処置とを双方とも遅滞なくやるべきであるということ。それから第三は、批准は、労使関係改善のために政府のとるべき態度中の最後のものではなく、最初のものであるということ。第四番目に、総理みずからが相互信頼改善のための定期的会合のイニシアチブをとるべきであること。最後に、これらの問題について保障がないではないかということで、国会に報告するという義務と、先ほどお話のありましたいわゆるジュネーブの第四十九回総会に対して労働大臣並びに総評の事務局長がともに報告をするという、こういう義務を課することによって保障の措置をとりておる、こう解釈すべきだと私は思うのであります。
 私がここで政府にお尋ねしたいと思うのは、この批准は単独では相互信頼はつくれない、したがって、批准と相互信頼の措置とは双方とも遅滞なくやるべきである、並行してやるべきじゃないか、こういうことであり、同時に、労使関係改善のために政府のとるべき態度中の最後のものが批准というのではなくして、批准というのは最初であって、これから問題が始まるのだ、その内容は批准後において行なわれる、ほんとうに生まれてくるんだ。こういう点について、政府ははたしてどう理解しておられるのか。私の点はこの点にしぼられるのでありますが、労働大臣でもけっこうでありますが、この点どうお考えになりますか。
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石田博英#16
○石田国務大臣 私でもよろしいそうでございますから、お答えをいたします。
 まず第一に、御指摘のような提案、そのとおり私も受け取っておるのでありますが、要点は、相互信頼の回復の措置、これと批准と並行するということでございますけれども、まずこれを両方ともすみやかに行なわなければならないという立場から、政府は、ドライヤー提案を受諾いたしました後、直ちに定期的な会合の呼びかけをいたしました。
 それの提案の趣旨は、いろいろ多くのむずかしい懸案がございます。その懸案がなぜ長い間処理されないでおったかと申しますと、それは相互信頼が欠けていることなんだ。相互信頼の回復のためには、まずとにかく、人間と人間の間であるから、定期的に会って、共通の課題についていろいろと自由に話し合ったらどうだ。それを通じて信頼関係が回復してくれば処理されるのではないか、こう私は理解をいたしておるのでございます。
 それから、批准が終わりではなく最初であるということは、批准だけで、労使関係の信頼の回復ということが放置されるなら、それは批准ということだけでは労使関係というものが改善されるとは思わないのであるから、したがって、それを土台といたしまして、定期的会談を積み重ねることによって信頼を回復しなさい、こういうふうに受け取っております。
 それからもう一つは、相互信頼関係の回復ということは、これは相当時間を要します。一回や二回会ったから回復するとかという性質のものではないと思うのであります。やはり、長い間の懸案でありますから、時間をかけていろいろ話し合っていく必要がある。しかし批准は急がなければならない。ともどもに時間的にあとう限り急いでやる努力はいたしますけれども、その並行という意味は、批准は始まりであるという以上はやはり批准が急がるべきである。定期的会合も同時に急ぐべきであるが、その成果はやはり時間をかけていくべきものと考えておる次第でございます。
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佐藤榮作#17
○佐藤内閣総理大臣 ちょっとふえんいたします。
 私は、河野君のただいまの御意見はそのまま了承していいと、かように思いますが、ただ一言申し上げたいのは、相互信頼を欠いておるという、こういうことをドライヤー調査団から指摘されたということ、この点は、双方ともにぜひ謙虚な気持ちでこの点を反省すべきじゃないか、かように思っております。したがって、そういう意味の先ほど来の第一のお答えを私はいたしたのでございます。外国の調査団にかような点を指摘されるということは、本来私どもの国内の問題であるべき労使双方まことに遺憾な関係、状態が続いていた、かように認めざるを得ない。この点をぜひとも新しい観点に立って直していく、その点が最も必要なことだ、かように思います。
 しかし、ILOの条約批准、これはどこまでもただいま指摘されるごとく、国会の審議であり、そうしてこのILOを批准することによって労使間の関係に非常な一転機を見出す、これが労使双方の不信感をなくす一つのきっかけにもなるだろう、こういう点に私ども思いをいたさなければならない。でありますから、いわゆる国会の審議の場というものについて、この問題の重大性を十分認識していく。
 同時に、国会審議外において十分労使双方がこの問題を謙虚な気持ちで取り上げていくべきだ、そうしてその不信があるならばそれを取り返していく、こういうことでなければならない。もちろん片一方で政府が非難されることもよくわかりますけれども、同時に組合側にもやはり反省すべきものがあるだろう、私はかように思います。いずれにいたしましても、そういう点で話し合いの場を設けて、そうして共通の場を見つける、こういう努力をすべきだ、かように私は考えておるのであります。
 ただいまお話しのように、これがただいま並行してとかいうような表現はされておりますが、それは並行されることを私は断わるという意味じゃございませんけれども、一は国会の審議の場でやるべき事柄と、一は国会の審議外においても特に力をいたすべき事柄と、かように区分すべきものじゃないだろうか、私かように考えておる次第でございます。
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河野密#18
○河野(密)委員 労使双方の間に不信感があるということは、これはおおうべからざる厳然たる事実であります。根強い不信感がある。しかし、その不信感をまいたのは一体どちら側に責任があるのか、これは私たちが大いに追及しなければならない。その反省の上に立つならば、政府の態度に違ったものが生まれてこなければならないはずだ、私たちはそう考えるのであります。私が先ほどドライヤー調査団の提案を要約して申し上げた中に、批准というのは最初のものであって最後のものじゃないという調査団の提案のことばを特に強調したのも、そこにあるのであります。
 なぜかと言うならば、政府の考え方の中に、批准はいたします、批准はいたしますけれども、労使の規律を規制する法律等においては従来のままから一歩も出ない提案をしてきておる、そういうところに問題があるのではないか。その態度こそ労働組合の中に抜くべからざる不信感を植えつけておる根本じゃないかと私たちは思うのであります。この点は、今度の条約批准案を通そうという熱意は私は大いに多とします。多としますが、その批准案が通りさえすれば自分たちの役目は済んだのだ、国際的な顔も立つのだと、もしそういう気持ちで批准案を取り扱うならば大きな間違いである。批准というものは、批准そのものが目的でなくして、批准の後に国内の労使体制を新しいものにする、労使間にわだかまる不信感というものを一掃するというところにある。その大目的を忘れているのじゃないか。私たちはその点を憂慮するからして、憂慮であればけっこうでありますけれども、あるいはそれは現実化するのじゃないか。われわれ自身も、率直に申しまして、こういう政府のやり方に対して不信感を持たざるを得ない今日の情勢というものに対して、これを反省しなければならないじゃないか。少なくともそういうことを一掃するためには、ドライヤーが勧告しておる、この批准と同時に遅滞なく相互信頼を回復するような処置をとるべきだということを、実行に移さなければならない。どちらが先、どちらがあとということでなくとも、少なくとも並行してこれが進行しておるという姿があらわれなければ、われわれとしてはこの批准に対して政府が熱意を傾けておるとは了解できない。ここに問題があると思うのであります。総理大臣いかがですか。
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佐藤榮作#19
○佐藤内閣総理大臣 ただいまのお話は、政府の熱意を疑うということでなくて、あるいは労使双方の現状についての認識を双方が欠いておる、社会党の認識とあるいは政府当局の認識、そこらに差異があるのじゃないか、かように私は思いますが、そういう点がこの特別委員会を通じてさらに審議が進められることによって明確になるのだと思います。私はただいまお話しになりました点は、御意見を述べられた点は、それはそれなりとして一応筋の立ったお話のようにはお見受けいたしますけれども、もしも政府が熱意を疑われるというような点があるとすれば、それはおそらくこの認識についての相違ではないだろうか、かように私は感じたのであります。そういう点は、いずれこの審議の過程におきまして明確にさるべきじゃないだろうか、かように思います。
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河野密#20
○河野(密)委員 ことばでなくて、私は具体的の問題についてお尋ねしなければならないと思いますが、総理のいまのことばが掛け値なしにそのとおりであるといたしますならば、巷間伝えられる何月何日までにはこの批准案を上げなければならぬとかいうようなことは、これは総理並びに政府の意図でもなく、もっともっと慎重なる審議の上に立って、院外におけるいま言うとおり相互信頼の処置というものの進行ともにらみ合わせながら、国会の審議を進めていくというふうにわれわれは理解できるのでありますが、そういうふうに理解してよろしゅうございますか。
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石田博英#21
○石田国務大臣 私どもはドライヤー提案を受け入れて、それに対する処置を遅滞なく呼びかけておるのでございます。そしてドライヤー提案が、労使の相互信頼を回復するのには双方ともの反省が必要である、重大な態度の変更が必要であると申しました。われわれは労使の間の話し合いの場を持つことが少なかった点を十分反省をいたしまして、その提案に基づいて呼びかけをいたしておるのでありますが、これは会談でございまして、こちら側だけ出席したのでは成立をいたさないのであります。したがって、私どもは鋭意努力をいたしておるのでございますが、まだ御出席を得られるような状態になっていないことは、はなはだ遺憾でございます。
 そこで、もう一つは、国内法の問題について、この国内法の内容がすなわち労使関係の不信感の一つの前提である、こういうお話でございましたが、この国内法は、ドライヤー提案の中にも提訴者及び審問の経過を考慮されてあることを認めるということがございましたし、また、前の国会に提出をいたしました原案にその後の審議経過並びに御議論等をでき得る限り参酌いたしたのでありまして、十分御審議を願いたいと存ずるのであります。
 むろん相互の処置、すなわち信頼回復の処置と、それから批准の成立ということにつきましては、これはできるだけ一緒にやっていくことが望ましいのでありますが、ドライヤー提案にもございましたように、批准はまず出発である、出発はやはり先に出発しないと、途中のほうと一緒に出発するわけにはまいりませんから、出発のほうを先にいたしていただきまして、その出発を土台として信頼関係回復の努力をいたしてまいりたいと存じます。
 それから、国会の審議につきましていついつどうするということにつきましては、政府が関係することではございません。
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河野密#22
○河野(密)委員 いまお話しのように、定期的会合はまだ開かれるに至っていないのでありますが、その予備的な会合はすでに何回か開かれたのであります。その予備的会合において、八十七号条約批准の妨げとなってきた障害、いわばつまずきの石ともいうべきものを取り除くために、幾つかの要求が労働組合側から出されていると思いますが、その内容を承りたいと思います。
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石田博英#23
○石田国務大臣 それは五つでございます。第一は、定期的会合に文部大臣を含めること。第二は、文部大臣と日教組の話し合いを行なうこと。話し合いの結果——この話し合いの結果という意味は、定期的会合で行なった話し合いという意味であります——を文書化すること。それから、ILO関係国内法改正問題について政府・自民党、社会党で話し合うこと。公務員制度審議会で公務員労働者の団交権、スト権を審議すること。こういうことでございました。
 これに対しまして、私どもは、こういうようないろいろな障害となった問題は、それは何から起こったかというと、労使関係の不信感から起こっているのであるから、その不信感を回復するために、まず定期的会合にひとつ御出席を願いたい。そして、これについてどう考えるか、一の定期的会合に文部大臣を含める、これは文部大臣も出席するであろう、文部大臣と日教組の話し合いということは、これはその定期的会合を通じて相互信頼関係の確立と相まって処理せらるべきものと考える。第三につきましては、それは文書にしなければならぬこともあるだろうし、あるいは文書にしにくいこともあると思います。第四番目の国内法の問題については、すでに国会に提出してございますから、その国会においてひとつ各党の間でお話し合いをいただくことを望みます。それから、公務員制度審議会は公務員の、公共部門における労使関係の基本について御審議を願うものであります。こういうことをお答えいたしたのであります。
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河野密#24
○河野(密)委員 少なくともわれわれの聞いている範囲におきましては、その定期的会合にまず出席するかしないかということを決定する問題として、第一は日教組と文部大臣との交渉、いわゆる中央交渉の問題でありまして、この中央交渉の問題を解決するということがILO八十七号条約を批准するかしないかという問題の一つのかぎであると私たちは考えるのであります。
 この点については、いまお述べになりましたところはきわめて抽象的でありますが、そのものずばり、総理大臣は、この日教組の中央交渉——この前の国会において自民党と社会党とで協定した案についてついにこれが成立を見るに至らなかった根本の問題はここにあるのであります。——この点について、政府としてはどういう態度をもって臨まれるか、どういう処置をとられるのであるか、総理大臣並びに文部大臣の明確なる見解を承りたいと思います。
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愛知揆一#25
○愛知国務大臣 先ほど来質疑応答がありますように、政府としてはドライヤーの提案というものを受諾しておりますから、いわゆる定期的な混合方式の会談に、求められれば、政府の代表者の一員として文部大臣は出席することはやぶさかではございません。
 しかしながら、いわゆる日教組と文部大臣との中央交渉、いわゆる中央交渉というような点につきましては、これは御承知のように人事権、給与権というような点から申しましても、文部大臣は交渉の当事者ではございません。地方都道府県委員会と、各県における地方公務員であるところの教職員との間でこれは律せられるべき問題である。これは制度的の問題でもございますから、いわゆる中央交渉というような団体交渉的な取り上げ方としての文部大臣は日教組との交渉の当事者ではございませんから、私どもの見解からいたしますれば、いわゆる中央交渉ということはあり得ない、かような態度でございます。
 しかし、いま申し上げましたように、ドライヤー提案というものを受諾いたしております以上、そして、この示唆のある提案というものを受諾しております以上は、文部大臣も、政府の代表者の一員として出席を求められれば、これを拒むべきではない、かように考えております。
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佐藤榮作#26
○佐藤内閣総理大臣 ただいま文部大臣が答えたとおりでございますが、私、この問題をめぐりましてたいへんいままでの交渉も困難を来たしておるということでありますけれども、どうも理論的に理屈を言うとただいまのような、文部大臣が言ったような理屈になるんじゃないだろうか。この点を何だか、あまり理屈を言わないで何かつくような方法はないだろうか、かように思いますが、ただいまのようなお尋ねのしかたがあると、どうも理論的に答えざるを得ない、かように私は思っておる次第でございます。ただいまのような文部大臣の考え方、これまた私自身も総理として、その考え方を支持しておるのでございます。
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河野密#27
○河野(密)委員 政府の答弁はきわめてあいまいもことしておりまして、捕捉することができないのでありますが、この中央交渉という当事者ではないと言われるそういう理屈はしばらく——私は、理屈を述べろというならば、理屈は幾らでも述べますが——それはしばらく別として、問題の取り扱いとして、ILO調査団が見えましたときに、総評からこういう質問を、再質問を出しております。
  貴委員会は、政府当局と組合側の相互信頼の回復は、相互に意見を交換し、話し合いを行うことだと示唆しています。
  しかし今日迄中央交渉が、政府の一方的な拒否によって開かれていない事実、及び自民党、社会党の書記長、幹事長会談で合意に達した倉石修正案すら、政府、自民党が一方的に破棄し何等労使間の意見の交換なしに関係国内法が提出されている事実からして、貴委員会の「自主的に相互が話し合って解決せよ」という態度のみでは何等の具体的前進はみられないものと思います。
  従って今や貴委員会が、地方公務員の団体を一方の当事者とする中央段階での話し合いに政府をして応ぜしめる保障措置をとることが相互信頼回復への唯一の解決策であると確信致します。
 こういう意味における質問書を提出いたしております。
 この質問書に対しまして回答が出ておるのであります。
  昨夜の質問書を提出していただいてありがとうございました。
  われわれは、これは、当方が提唱した意見の交換を通じてあなた方が今後さらに政府から問いたすべき事柄の一つであると考えます。なお政府はこの提案を受諾しました。われわれは、政府の提案受諾が新しい情勢をつくり出したものと信じます。
 こういう回答が来ているのであります。
 これを見ますと、この問題について従来よりも一歩政府は前進する情勢が生まれたものだと解釈しているのでありますが、私は、ドライヤーの提案を受諾された政府は、その提案の中に含まれているこういう趣旨も受諾したものだといわざるを得ないと思うのであります。これはしたがって、従来と違って一歩前進をしたものと考える、ドライヤーはそういう了解をしているわけであります。おそらく政府の態度にそういうことがあらわれておったと思うのであります。
 政府は、愛知文部大臣は、ドライヤー委員会の調査団の前では、日教組の中央交渉もやりますとおそらくおっしゃったのではないかと私は思うのであります。そういうことじゃないんですか。ドライヤー調査団の前ではきれいごとを言っておって、国内向けは国内向けで別のことを言われるというのであれば、これは最も文部大臣らしからぬ態度だといわざるを得ないのですが、いかがですか。
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石田博英#28
○石田国務大臣 文部大臣がお答えする前にちょっと私明確にしておきたいことがございます。文部大臣とドライヤー委員長との会談については文部大臣がお答えになると思いますが、ただし、私がその後ジェンクス氏その他から聞いた範囲ではそういうことは聞いておりません。
 ただし、いまその前段にお示しになりました総評のドライヤー委員会の提案に対する質問書、これは卵が先か鶏が先かというようなものでありまして、われわれは、そういう不信感があるからいろいろな問題が残る、そこでその不信感を除去するためにまず定期的会談を行ないたい、人間は何度も会っているうちにお互い意思の疎通もはかれるのだ、そういうための定期的会談の提唱と受け取っており、ただいまお読み上げになりましたところでも、そういう総評の質問のような事項はその定期的会談においてお話をされることだろう、こう答えている。その定期的会談にまず最初にひとつ応じていただいて御出席いただくことが、このドライヤー提案の趣旨を生かすことでもあり、また、その定期的会談をやるという提唱をするということが政府の大きな前進である。私どもはこう理解しておりまして、まずその質問書——そうして明確に答えられた、それは定期的会談でやれと言われている。——質問書のことを先にきめなければ定期会談に臨めないというのは、私はドライヤー提案の趣旨とは違うように思うのであります。
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愛知揆一#29
○愛知国務大臣 いわゆる中央交渉について、私が、ドライヤーあるいはあの一行との間に中央交渉を認めるような話をしたのではないか、相手によってきれいごとを言っているではないか、そういうような趣旨の御質問でありますが、私は、先ほど申しましたように、いわゆる中央交渉問題というものは、制度的にもあり得ざる問題でありますし、それから、過去のいろいろな経緯からいっても、そういったようなことは取り上ぐべきものではない、これは私の信念でございます。したがって、私の見識から申しましても、さようなことを相手方に言うはずはございません。絶対に言ってはおりません。
 またかりに、日教組と文部省との間の問題をどう処理するかということは、これは国内で自主的に文部大臣の責任と判断において処置すべきものでございますから、そういう点に触れて調査団等についてとやかく言うべき筋合いのものでもない、私はかような態度を堅守しておるつもりであります。
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