公害対策特別委員会

1971-12-01 衆議院 全215発言

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会議録情報#0
昭和四十六年十二月一日(水曜日)
   午前十時五十二分開議
 出席委員
   委員長 小林 信一君
   理事 始関 伊平君 理事 橋本龍太郎君
   理事 八田 貞義君 理事 山本 幸雄君
   理事 島本 虎三君 理事 古寺  宏君
      伊東 正義君    久保田円次君
      中島源太郎君    阿部未喜男君
      大原  亨君    加藤 清二君
      土井たか子君    岡本 富夫君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (環境庁長官) 大石 武一君
 出席政府委員
        北海道開発庁総
        務監理官    山田 嘉治君
        経済企画庁総合
        開発局長    岡部  保君
        環境庁長官官房
        長       城戸 謙次君
        環境庁企画調整
        局長      船後 正道君
        環境庁自然保護
        局長      首尾木 一君
        環境庁大気保全
        局長      山形 操六君
        環境庁水質保全
        局長      岡安  誠君
        厚生大臣官房審
        議官      曾根田郁夫君
        農林大臣官房技
        術審議官    遠藤 寛二君
        農林水産技術会
        議事務局長   加賀山國雄君
        水産庁長官   太田 康二君
        通商産業省公害
        保安局長    久良知章悟君
        工業技術院長  太田 暢人君
        運輸大臣官房審
        議官      見坊 力男君
        海上保安庁長官 手塚 良成君
 委員外の出席者
        大蔵省主計局主
        計官      海原 公輝君
        林野庁指導部長 松形 祐尭君
        海上保安庁警備
        救難監     武市 一郎君
        日本国有鉄道副
        総裁      山田 明吉君
        日本国有鉄道運
        転局長     鈴木  宏君
    —————————————
委員の異動
十二月一日
 辞任         補欠選任
  土井たか子君     大原  亨君
同日
 辞任         補欠選任
  大原  亨君     土井たか子君
    —————————————
十一月二十二日
 汚水公害絶滅に関する請願(佐々木良作君紹
 介)(第一九一五号)
 自然保護基本法制定に関する請願(倉石忠雄君
 紹介)(第一九九〇号)
 同(羽田孜君紹介)(第一九九一号)
同月二十六日
 自然保護基本法制定に関する請願(小川平二君
 紹介)(第二一二八号)
 同(中澤茂一君紹介)(第二一二九号)
 同(原茂君紹介)(第二一三〇号)
 同(増田甲子七君紹介)(第二一三一号)
 同(松平忠久君紹介)(第二一三二号)
 同(井出一太郎君紹介)(第二二六一号)
 同(唐沢俊二郎君紹介)(第二二六二号)
 公害発生源の除去等に関する請願(青柳盛雄君
 紹介)(第二三五七号)
 同(浦井洋君紹介)(第二三五八号)
 同(小林政子君紹介(第二三五九号)
 同(田代文久君紹介)(第二三六〇号)
 同(谷口善太郎君紹介)(第二三六一号)
 同(津川武一君紹介)(第二三六二号)
 同(寺前巖君紹介)(第二三六三号)
 同(土橋一吉君紹介)(第二三六四号)
 同(林百郎君紹介)(第二三六五号)
 同(東中光雄君紹介)(第二三六六号)
 同(不破哲三君紹介)(第二三六七号)
 同(松本善明君紹介)(第二三六八号)
 同(山原健二郎君紹介)(第二三六九号)
 同(米原昶君紹介)(第二三七〇号)
同月二十九日
 自然保護基本法制定に関する請願(向山一人君
 紹介)(第二三八九号)
 同(小坂善太郎君紹介)(第二五五四号)
 同(下平正一君紹介)(第二五五五号)
 公害発生源の除去等に関する請願(青柳盛雄君
 紹介)(第二四四〇号)
 同(浦井洋君紹介)(第二四四一号)
 同(小林政子君紹介)(第二四四二号)
 同(田代文久君紹介)(第二四四三号)
 同(谷口善太郎君紹介)(第二四四四号)
 同(津川武一君紹介)(第二四四五号)
 同(寺前巖君紹介)(第二四四六号)
 同(土橋一吉君紹介)(第二四四七号)
 同(林百郎君紹介)(第二四四八号)
 同(東中光雄君紹介)(第二四四九号)
 同(不破哲三君紹介)(第二四五〇号)
 同(松本善明君紹介)(第二四五一号)
 同(山原健二郎君紹介)(第二四五二号)
 同(米原昶君紹介)(第二四五三号)
 同外五件(土井たか子君紹介)(第二五五一
 号)
 同(米原昶君紹介)(第二五五二号)
 同(谷口善太郎君紹介)(第二五五三号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 公害対策に関する件(水質汚濁対策等)
     ————◇—————
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小林信一#1
○小林委員長 これより会議を開きます。
 公害対策に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大原亨君。
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大原亨#2
○大原委員 私はきょうは、先般の衆議院予算委員会における瀬戸内海の公害防止の総合対策についてさらにこまかい質問をいたしたい、こういうふうに考えておりました。その中に、瀬戸内海において石油コンビナートを中心に重化学工業地帯があるわけですが、石油タンカーその他の事故というものは、瀬戸内海の池のような性格上これは非常に大きな問題であるという点で、バラストの処理の問題その他質問をいたすつもりでしたが、御承知のように、昨日新潟におきましてあのような座礁事件が起きてまいりました。そこで最初にそのことにつきまして、海上保安庁、運輸省に対しまして御質問をいたしたいと思います。
 質問の第一は、その前提となることですが、新潟におけるリベリア籍の原油タンカー一万一千六百八十四トン、ジュリアナ号の座礁は、これからの原油、重油をたくさん使っておる日本の重化学工業の問題では、日ごろから非常に危惧された事件がこの事件となって出てきたわけですが、この事件の概要とそれに対する応急措置をどのようにとっておるかという点を、担当者からお聞きいたしたい。
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武市一郎#3
○武市説明員 お答え申し上げます。
 海難の概要でございますが、原油二万一千七百二十二トンを積載して新潟港の西防波堤灯台西南西三千百メートルに投錨しておりましたリベリアタンカーのジュリアナ号、トン数は一万一千六百八十四総トンで、乗り組み員は四十七名でございます。この船が、十一月三十日、昨日の十六時ころ、北西の風が十五メートルないし二十メートル吹いておりました現場で、荒天のためにいかりを入れておりました場所が少し不適当だというような考え方から、停泊しておりました場所を移動する作業をいたしておりましたときに、風、波に圧流されまして、十六時四十分ころ、新潟港の西防波堤灯台南西二千三百メートルの地点に乗り上げましてSOSを発信、十七時三十八分、船体は中央部付近で二つに折れまして、積み荷の一部が流出したということでございます。現在、中央部で折損いたしまして、大体百メートル程度船首部と船尾部が離れて座礁しておるという状況でございます。
 当時の海上の模様は、天候は曇りで、北々西の風十七メートル、うねりが五と申しますと、うねりの高さは大体三メートルから四メートル程度の状況でございます。
 次に、事故対策のためにとった措置でございますが、このジュリアナ号のSOSを受信いたしました海上保安庁といたしましては、次の措置をとったのでございます。
 まず、乗り組み員の救出ということでございまして、航空自衛隊の新潟救難隊にヘリコプターの出動の要請をいたしまして、同隊のヘリコプター二機によりまして十八時二十五分から乗り組み員のつり上げ救助作業を実施いたしまして、二十一時四十五分までに乗り組み員四十七名全員を救出いたしております。
 それから次に、十七時十五分以降、一般船舶に対しまして二次災害の防止ということから、同遭難船の付近への航行の制限措置をとっております。
 それから、県の警察あるいは消防機関等を通じまして、付近の住民に対して同事件を周知して、原油でございますので火気の使用等につきまして注意を喚起いたしております。
 それから、救助体制の勢力といたしまして、日本海岸に面しております海上保安庁の第一、第二、第八、第九の四つの管区の巡視船艇十五隻を現場に集結中でございます。現在、新潟基地の二隻は、昨晩から同地付近で警戒に当たっているわけでございます。
 それから航空機につきましては、羽田基地からYSを昨晩、油除去剤百かんを搭載いたしまして、本庁の警備救難部長を現場に派遣して、現場の対策本部との連絡、指導等に当たらせております。
 それから、オイルフェンス、油除去剤等の流出の防除器材についてでございますが、新潟地区では備蓄量がきわめて手薄でございましたので、昨晩じゅうに東京湾内それから遠く四日市あるいは大阪方面からも、平生当庁と緊密な連絡をとっております石油処理剤のメーカー等と連絡いたしまして、在庫品その他を緊急輸送中でございます。それから現地におきましては、多少原始的でございますが、むしろとか、わらとかいうようなものが、先般のアメリカのサンフランシスコのこうした類似事件におきまして非常に有効であったということでございまして、こうした資材等の調達も現地で行なっておる次第でございます。
 それから昨晩、私どもといたしましては、九管本部に海難対策本部を設置いたしまして、新潟地区の大型タンカー事故対策連絡協議会を招集いたしまして、事後の対策について措置をしておるのでございます。新潟地区の大型タンカー事故対策連絡協議会と申しますと、同地方におきます官民の関係の諸団体を網羅したこうした事故に対する連絡協議会でございます。
 航空機による流出油の確認、これはけさ早朝、当庁のヘリコプターによりまして上空を哨戒いたしまして確認にあたっておるわけでございます。それから現地におきましてバキュームカーというようなものが有効であろうということで、これも四十台ほど調達いたしましたが、実際にけさ使いましたけれども、あまり効果がないというふうな状況にございます。
 それからオイルフェンスにつきましては、新潟地区に約二千メートル、それから昨晩、東京湾内の千五百メートルというのを緊急輸送いたしておりますが、現場は現在に至りましても、先ほど申し上げましたように、二十メートル程度の北西の風が吹いておりまして、オイルフェンスの有効な展張ということは、天候に災いされまして実施できないような状況でございます。
 以上、大体いままでの経過概要と、これに対する措置の概要を申し上げました。
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大原亨#4
○大原委員 海上保安庁長官がお見えになりましたから長官に御質問いたしますが、時間が短い、こういうことですから、集中して質問していきたいと思います。
 いま、当時の座礁の状況と応急対策について救難監から御答弁があったわけですが、これは逐次質問いたしてまいりますが、一つは、大体四千トンほど流出した、こういうふうにいわれておりますね。二千トンという報道もありますが、四千トン、あと一万七千トン残っている、こういうことですね。これは出てくる可能性はないのか、あるいはこれに対する処理はどうしているのか。
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手塚良成#5
○手塚政府委員 あの船舶は、タンカーいずれもそうでございますが、中が区画によって壁ができております。いま二千トンと言いましたのは、一つの容積が八百キロリットルのタンクの箱が約五つぐらい亀裂または破壊されて流れておるであろう。一つは八百でございますから、五つだとしますと約四千キロリットル、ただし一部が箱の底に残るであろうと思いますので、約三千六百キロリットルということをいっております。それから亀裂の起こり方が、直線的に三つの箱に起こっておるとしますと、二千四百キロリットルくらいな感じでおります。私どもはただいま五つの箱に亀裂が起こって流出をしておるということを前提にして防除対策を立てております。いま先生が言われますとおり、それ以外の箱が二十二個ばかりございますが、この箱にどういう状態が起こっておるであろうかということを、現地サルベージ等を動員をいたしまして目下調査をしております。先ほど概要の説明にあったかと思いますけれども、風とうねりが相当にひどうございますので、なかなか船そのものに近寄りにくいという現状になっておりまして、事態が明白にわかっておりません。あるいはもう少し箱があるものであるとすればさらに流出する可能性は考えられます。
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大原亨#6
○大原委員 対策としては、いろいろいわれておるわけですし、あると思うのです。御答弁もあったわけです。つまりオイルフェンスの問題、拡散を防止するという対策が一つあるわけですね。それに対して海上保安庁が、そういう救難の措置について常時備えがないということがはしなくもはっきりいたしておるわけでありますけれども、しかし東京から持って行くといったら、どこを通って行くのか、海を通って持って行くのか陸を通って持って行くのか、わかりませんけれども、それらを加えてもオイルフェンスは足りない、こういう状況じゃないのですか。これがどんどん拡散するようなことになれば、漁業とか地元の住民には非常に大きな損害ではないですか。イギリスで昭和四十二年にあったときに、最後には船を撃ち沈めた、爆沈したという、最後の処理のことで、金にいたしましても三十億円も使ったということがいわれておりますね。ですから、それはオイルフェンスの問題だけとりましても、十分足りるのですか。
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手塚良成#7
○手塚政府委員 現地におきますオイルフェンスは、おっしゃいますように非常に少のうございまして、私どもは官民協力態勢を前提にいろいろこういう計画を立てておりますが、そういった面から、われわれの所管でいう第九管区海上保安本部におきましては、オイルフェンスが四千五百三十メートルという状態で現在の事態に対処しては必ずしも十分ではないかと思います。ただ、いまのこの天候の状態から見ますと、この波浪ではオイルフェンスが十分使い切れない、使っても効果がなかろう、上を乗り越えたり下からもぐったりという状態になるかと思います。これらのかわりは、いまお話のありましたサンフランシスコの流出事故の場合もそうでございましたけれども、むしろ木材を使うほうが効率的ではないかということが先例としてもございますし、現在もそういうことが考えられますので、この木材面の使用について、その動員をいまかけて、現地で情勢を見ておるという状態でございます。
 オイルフェンス全体の問題といたしましては、おっしゃいますように、事故の前提、想定が非常にむずかしゅうございますので、私どももこれにどの程度対処しておればよいかということについて、絶えず検討を繰り返しておる。入ってまいります船の大きさあるいはそれの隻数、あるいは事故の態様、いろいろそういうものから前提がきまってきます。それから、われわれ自体で持ちますもののほかに、ただいま申し上げた民間との協力態勢ということはぜひ必要でございますので、そういった協力の分担割合等もどういうふうに考えるか。それから、おのずと全般的に重点海域というのがございますので、そういった重点をどういうふうに見て、どういうふうに配置するか、こういうようなことも考えておるわけであります。
 端的に申し上げまして、今度の新潟海域の方面については、私は、特にオイルフェンスなどは必ずしも十分ではない、しかしそれに対応する応急の措置は、先ほども申し上げましたようなことも含めまして、ただいま積極的に措置を講じております。
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大原亨#8
○大原委員 いまの御答弁を開きまして、平生からその準備やその他、予算もないかと思うのですが、非常に欠けている。実際に日本は重化学工業国であって、しばらくすれば世界第一位になろうかというGNPの成長を控えておるわけですから、こういう問題は、申し上げましたように、そういった内海はもちろんですけれども、周辺において起こる可能性があるわけですから、そういう問題に対しては、その点では非常に足りないと私は思いますし、さらに方法といたしましては、オイルフェンスで取り囲んでおいて、あるいは木材で取り囲んでおいて、バキューム船で吸い取っていく、あるいは中和させる、あるいは火事が起きないように消火剤を用意する、こういうこと等をすべきであるというふうに、通常これは言われておるわけですね。そういう点は手ぬかりはなく、準備ができておりますか。
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手塚良成#9
○手塚政府委員 今回のような事故につきましての処置対策は、いろいろな角度から見なければなりません。一つはいま流れておりますものについての措置、それからこれから流れるかもしれないと思われるものの措置ということに大別されます。いま流れておりますものにつきましても、これが現在以上に拡大しないようにする、その拡大しないようにした後におけるその油の除去の問題、それから今後流れ出ないようにといいますのは、いまの船が半分に割れておりまして、まだ流出しないタンクが二十二個ばかりありますから、それを流れないようにする措置、こういうふうになるかと思います。
 それで、いまのオイルフェンスあるいは木材を使って云々といいますのは、これが拡大をすることを何とか防止をしたいということの措置でございます。蛇足になるかもしれませんが、われわれがいま一番心配しておりますのは、新潟の新港の港の中に、油が波と一緒に入り込むということになりますと、これは港の機能あるいは周辺人家等の関係もございますので、これを拡散しないように防止をしたいというふうに考えておりますが、そういったような拡散防止の措置として、オイルフェンスが重要である。そのほかに、いま言ったオイルフェンス等の中に集めた油をなくしていくための油の除去剤というような問題が出ます。これが除去剤そのものだけではまた問題がありますので、先ほど話があったかと思いますが、むしろとかあるいはわらというようなものを使うという、一見きわめて幼稚に聞こえますけれども、現在の段階では一番効果的だといわれておりますそういうものの動員、それからいままっ二つに割れております船からさらにこぼれないようにするために、これをどうするかというような問題がございます。さらに火災が発生しないようにする、これは一番私どもがいま心配しておりますが、火災を防止する。とりあえずいまあの周辺における船の立ち入りはもちろん禁止しておりますし、それから周辺人家その他における火気の使用の禁止を地元の公共団体にお願いをしてやってもらっておりますが、そういった面の対策ということになるかと思います。
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大原亨#10
○大原委員 私が言っておるのは、そういうことをしましても、残っておる一万七千トンが流出するという問題はともかくといたしまして、四千トンがどんどん広がっていく、これによる被害を防止しなければならぬ、あるいはどういうことで火災になるかもしれない。そういうことに対して、たとえばバーキュームカーで吸い取るとか、中和剤とか、消火剤を用意するとか、そういう用意はできておるのですかと、こういうことを言っておる。
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手塚良成#11
○手塚政府委員 ちょっといまことばを落としましたが、そのバキュームカーを使用してということは、現在すでに実施しております。集まっておりますバキュームカーが十台、現地にいま派遣をして、けさの六時から作業を開始してみました。しかし波が非常に荒いというのと、風が強いということで、現地の報告によりますと、いま一時中止をしておるということを言っております。このバーキュームカーはいまわれわれは相当効果がある、特に厚い層をなして集まっておる場合には、これでまずできるだけ吸収をするということは当然で、効果のある方法だと思っております。それを吸収たし後に、除去剤なりあるいはむしろ、わら等を使う、こういうのを作業の段取りとして考えておりますので、バキュームカーはいま申し上げましたように中止しておる……。
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大原亨#12
○大原委員 中和剤とか消火剤は……。
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手塚良成#13
○手塚政府委員 はい、それをいまその次の段階として、一万三千かん現地に手配して、待機をしております。
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大原亨#14
○大原委員 これは時期を失すれば失するほど被害が拡大するという種類のものですし、それからいま御答弁を聞きましたが、オイルフェンスの問題から始めてずっとぬれむしろを用意するに至っては、全く前近代的な話ですね。だからこういう問題は、四千トンの問題ですけれども、将来大きな問題が起きてくる可能性があるわけです。ですから、そういう点では、その対処のしかたというものは非常に政府としては不備ではないか、こういうふうに思います。この問題が一つと、魚介やその他水産物に対する被害については、どのように水産庁は考えておりますか。
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太田康二#15
○太田(康)政府委員 被害のございました地域における漁業の現況を申し上げますと、サケの定置網が一カ統ございます。それからなお油の流失状況いかんによりましては、さらに影響が考えられるのが三カ統、それからサケの刺し網あるいはその他のはえなわ釣り、それからカニの刺し網、イカ釣り、底びき、二そうまき網、エビ、カニかご漁業、こういったものが当該地域においては行なわれておりまして、実は私もきょうさっそく新潟県に電話を入れまして、この状況を聞いたわけでございますけれども、被害の状況につきましては、なお明らかではございません。私どもといたしましては、海上保安庁が主としておやりになっておりますところの対策、なおそれに関連いたしまして、私のほうでとるべき措置等につきまして、なお被害の状況も含めまして、現地について実際に当たりたいということで、さっそくきょう係官を派遣することにしております。いましばらく、被害の状況等につきましては、詳細につきまして時間を拝借させていただきたい、かように考えております。
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大原亨#16
○大原委員 それでは海上保安庁長官、こういう事故によりまして、座礁によりまして、原油が流失をするというふうな問題で、火災まではまだ至っておりませんけれども、そういう住民に対する被害、漁業、産業に対する被害あるいは政府に対する被害があると思うのです。こういう場合に、リベリア籍の船ですね、それからそれを契約しておるのは昭和石油ですか、あるいは伊藤忠商事ですか、そういう取引をやっておる企業者側の責任というものは、どういうふうになるのですか。
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手塚良成#17
○手塚政府委員 本件は海洋汚染防止法によりまして、一応責任は船舶の運航者、その所有者、それから油の輸送者、船の引き受け人、これらがいずれも責任があるたてまえになっております。責任の程度は応急措置から始まりまして、いろいろあります。いずれにいたしましても、これはそういった方々の中の責任として、どなたがどういうふうに負担するかということは、今後原因の調査等々をやってそれぞれが明確になっていくものと考えております。
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大原亨#18
○大原委員 石油タンカーの事故というものは、これは起きたらもうだめだ、起きたらほとんど手の施しようがないというくらいにいわれておるわけですね。ですから、これは予防する措置を十分講じなければならぬわけです。これは運輸省の船舶関係の人は、きょうは見えているかどうかわかりませんけれども、たとえば最近マラッカ海峡を二、三十万トン以上のタンカーが通ると、海峡の底を洗って非常に危険だということが国際的に警告されておる。そしてそういう被害が起きた場合にどうするのだという問題が出てきておる。あるいは最近日本の政府は四十七万トンの石油タンカーを許可したといわれておる、そんなものが瀬戸内海なら瀬戸内海、東京湾なら東京湾で一たび事故を起こしたならば、完全に、一ぺんに、瞬間に死の海になるということは間違いないですね。ですから、そういう事件が起きた場合の予防措置あるいは訓練、そういう体制を、予算上あるいは人的な措置、こういうものを十分なされているかどうか。たとえば一部新聞の報ずるところによると、対策会議が開かれたのは事件があって以後四時間であったというふうにいわれておる、ぬれむしろなど用意しておるくらいで、そんなことでは何もならぬ。そういう事前の予防対策等について、これは十分やる必要があるし、またその船主その他に対する日本の領海や近海を航行する際におけるやはり法的な規制、責任というものをぴちっとしなければならぬ、そういう問題について、事故が起きた場合はどうだというようなこと等についての注意義務についての規制はあるのですか、ないのですか。あるいはこういう場合に、損害を及ぼした場合においては、企業責任はどうなるのですか。こういう問題については、私は環境庁にも関係はあると思いますけれども、海上保安庁長官がそういう点について見解があるならば、この際ひとつ明らかにしてもらいたい。
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手塚良成#19
○手塚政府委員 私のほうは直接申し上げるのはいかがかと思いますが、いまお話の中で前段のやはりこういう事故が起こらないようにするための交通の規制、そのためにたとえば、超大型のものを瀬戸内海のようなふくそうしたところに入れる入れない、さらには超大型のものをどの限度まで認めていくかというような問題等々が背景にございますが、事故が起こった際の責任というふうな問題につきましては、やはり関係法令のきめるところによりまして、それぞれその原因の探求と相まって責任の所在がおのずと関係者の間に明確になる。これは石油施設の管理者等々を含めましてこれはおのずと明確になることでございまして、決して不明確な状態に置かれることはないと考えております。
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小林信一#20
○小林委員長 ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
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小林信一#21
○小林委員長 速記を始めて。
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大原亨#22
○大原委員 その航行についての交通安全の問題、通航安全の問題等含めて、あるいは事故を起こした場合の責任等の問題について法的な規制をする必要がある、こういう国際的な議論がどんどんなされているわけですね。日本においては、そういう問題については私は十分な措置がなされていないのじゃないか。運輸省も出席いたしておるようでありますから、この問題について事後対策として、事後対策ということは、これからそういう事件を起こさない、こういう決意のもとにどういう点において私は十全の法的な規制をすべきであるかという問題についての見解を含めて、現在の法的な規制の措置を含めて御答弁をいただきたい。
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手塚良成#23
○手塚政府委員 海上におきましていろんな法律が適用になっておりますわけで、ただいまのような事故でございますと、直ちに海洋汚染防止法あるいは刑法、想定されます刑法の犯罪としましては往来妨害罪というような問題になります。そのほか船舶安全法の問題、船員法の問題、いろいろございまして、それらによる罰則規定というのがあります。責任の所在というものが——おそらく先生のお考えは、非常に卑近なことばですが、交通整理という問題からして、いわゆるいままでいわれております海上安全交通法的なものがない、これをつくりますことは多年の私どもの懸案になっておりますが、これによりましていろいろ交通整理上の問題が規制をされて、それに伴うまた罰則規定が出てくる。そういう面において現在若干欠けておるのではないか、こういうような問題点はあるかと思います。
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大原亨#24
○大原委員 IMCO、国際機構ですね、海難、そういう問題についての。そこでは、流出量三万立方メートルに押えるように安全最低基準をつくり、来年一月から発効する、こういうふうに伝えられておりますね。たとえば、四十七万トンのタンカーを許可するということなんかというものは、これはもうむちゃくちゃじゃないですか、でたらめじゃないですか。タンカーは大きければ大きいほどいいというのは、一たび暴風雨その他に際会いたしまして、近いところで、近海でにっちもさっちもいかなくなって災害を起こす場合もあるでしょう。航行規制等を守らないものはぴちっと取り締まる必要があるでしょう。そして、損害を起こしたならば、ちゃんと損害賠償させることが必要でしょう。たとえば原油でしたら、石油のボールになって、だんだん時間がたつと海底に沈んで、そうして海底の魚介類は全部死んでしまう、いつまでも残る、こういうことがいわれているのですね。東京湾とか、伊勢湾、大阪湾、瀬戸内海等でこういう事故が起こったらどうするのかということが、今日石油コンビナートができてくるときに非常にいわれておるわけです。いままで注意は喚起されておったわけですね。海上保安庁には、それに対しては、いまのお話を聞いてみると、やはりそういう指揮系統も、それからオイルフェンス、そういうことからはじめて中和剤、消火剤とか、その他の動員準備も全くこれは手抜かりだと思いますね。応急措置も手抜かりだと思うわけです。私ども先ほど言ったわけだけれども、海上自衛隊なんかふやさぬでいいから、海上保安庁をきちっとしてやれば、そのほうがよっぽど大切だということになるわけですね。これは大石長官にあとから聞きますけれども、そういうことについてのことを徹底的に私は議論をしていただかないと、議論をして方策をまとめてもらわないといけないと思う。これは運輸大臣が後の機会に見えられるということになれば、あらためて質問いたすといたしましても、この点は大石長官のほうからひとつ国務大臣としていままでの質疑応答の中から御答弁をいただきたい。
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大石武一#25
○大石国務大臣 大型の、いまのように四十七万トンのタンカーがいいか悪いか、私は技術的なことはわかりませんけれども、いま大原委員のお話のように、いろいろの問題があると思います。ですから、これはいろいろな将来のこと、あるいは海洋を守るとか、安全を守るとかいう意味からやはり十分に検討する必要があると思います。
 私どもは、要するに公害防止の立場から考えましても、このような大きな船をつくっていいか悪いかというと、やはり私は問題があると思います。と申しますのは、いま世界の海はみんな廃油の海洋投棄によりまして非常に汚染されております。これは海洋汚染防止法という法律が新たに先般つくられまして、それで規制することになっておりますけれども、この法律が来年の六月から発効のわけでございますが、それ自体が私は古い法律ではないかと思うのです。そんなことを言うとはなはだ失礼でございますが、古い法律ではないかと思います。第一、条文を読んでみますと、船が何ノットかで走っている間は、油が浮いているバラスト水をある量において海洋の中に投棄してもいいということが書いてある。これは私は非常に問題があると思うのですね。これだけ一つをとってみましても、いま十万トンのタンカーがバラスト水を捨てますと、大体二百トンの油が捨てられることになるわけでございますから、四十七万トンというと、約千トンくらいの油がしょっちゅう一航海するごとに流されるということになるわけでございます。こういうことも、はたしてそれをだれが監視することができるかどうかという問題がございます。海に捨てること自体問題がございます。ところがこの海洋汚染防止法という法律は先般できた新しい法律でございますけれども、これは大体そのような世界の水準になっているそうでございます。世界全体の海に対するものの考え方がおくれている、海を守ることに対する考えがおくれているということから、そこまでしか法律がつくられないのだとは思いますけれども、いろいろな問題があるわけでございますから、やはりこれは全体の面から考えましてはたしてむちゃくちゃにただいわゆる経済開発の手を広げることがいいのか、これは十分に考慮しなければならぬと考えております。
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島本虎三#26
○島本委員 関連して。
 いま長官が言ったことは、海洋汚染防止法を審議するにあたってわれわれが言ったことなんです。それをいま長官が得々として大原委員に対して答弁をしていなさる。ですから、われわれはその必要性、これじゃのろいぞ、したがって一年もほっちゃらかしておいて、その間いいのか、またこれは抜けた点もあるぞ、抜けた点に対しては、これはすぐ修正をする必要があるぞと言ったのです。それでやれると言ったのは運輸省——それで聞きますが、この際に、法案作成の段階で運輸省の原案では石油業者などへ廃油処理施設の設置を義務づけるという規定を削除したままで法案を出してきたのですね。ですから、まず第一段階としてこれが抜けている。これは強く指摘しておった。それと、この海洋汚染についての漁業についてのいまの新潟みたいなあんばい、こういうような場合に対しての補償、こういうようなものに対しても全然ないから、海洋汚染によるところの漁業被害に対する補償にもこれまた触れていない。そういう措置もない。こういうようなことで強力にこの底抜け、しり抜けをわれわれが主張したのに対して、運輸省当局のほうでは通報措置、海上保安、こういうようなことについては監視を厳重にすることによって法律施行までの間に万遺憾なきを期することになっていた。ところがその間にこれが起きた。これをやる場合には、公害行政としてはわれわれとしては一歩一歩先んじてやらないといつも手おくれになるということです。いま長官がほんとうにいいことを言ってくれたけれども、残念ながらこれは審議の過程で野党のわれわれが言ったことばです。こういうようなことからして、私としてはこの法律の抜け道そのものと保安庁の責任というものはこれに対してはっきりあるということで、いま保安庁関係はどうしているんだということをちょっと一、二聞いておきたいのです。これは大臣も聞いておいてください。
 というのは、この法の趣旨、船舶からの油の排出禁止、これは当然です。それから船舶からの廃棄物の廃棄の禁止、これもあたりまえなんです。それから海洋施設からの油及び廃棄物の排出禁止、これはいま流している、これだってこれでやっていけるんだ、国際的基準だと言っていた。何が基準ですか。違うのです。それと同時に緊急時の防除措置、こういうようなものに対しては今回みたいに大量の油が排出された場合の措置としては完全かということに対して、これは通報とその措置、これは海上保安庁長官の監視の義務づけがあるはずなんですよ。これは起きてからまたやろうといったって、同じことを繰り返すことにすぎない。いまこれからいろいろ言おうとすることは、義務として保安庁にあるはずです。法の施行が一年後であって、これは施行規則や政令、省令ができてからやる。それ以前に法の精神は生きているのです。これを考えたならば、これは怠慢のそしりを免れない。
 それと同時に、保官庁長官、あなたのほうで、私と委員長あたりが招待されて、一大偉観を私も感じておった皆さんの訓練の状態を拝観する機会を得たわけです。あのときに私は、これで公害行政は完全かと言ったら、だいじょうぶだ、千二百メートルのあのオイルフェンスあたりは、これがあるなら全部防げるんだ、こういうようにおっしゃった。われわれは心強く思った。新潟のあのようなしけの場合には、オイルフェンス、こういうようなものは有効なのかどうか。そしてこれに対して消火剤が十分間に合う状態にあるのかどうか。こういうような点に対してはやはり通報とその措置との義務は海上保安庁長官にありますから、こういうような点も十分に監視しておかないとだめなはずです。それでないと監視の義務を怠ったということになる。だからこそ、運輸省のほうでは行政管理庁のほうから五%の削減をやると、全部海上保安庁のほうの人員を削減しているのですが、こういうようなことをしないように強く要請しまたそのとおりやると言っていた。しかしながらまだ法の精神は生きておらない。これは環境庁もそうですが、運輸省も含めて海上保安庁あたりもっともっとこれに熱を入れてやらないといけないと思うのです、法の精神からして。抜け道からして当然いままでに対する対策の手抜かりな点、こういうような事故に対して何ともまだ手の出しようのない状態になったのじゃないかと思います。私はこれについて今後がっしりしてもらわないとだめだと思うのですが、しけの際の緊急の措置というものはできているのですか。千二百メートルくらいのオイルフェンスでこれはだいじょうぶなんですか。それから措置として、通報として保安庁としては万全を期するようになっているか。いまの体制でだいじょうぶなんですか。環境庁長官も、いまのような状態ですから、こういうような法律とあわせて公害関係の法律はもう一回洗い直してみる必要がいまこそまた出てきた、こう思います。ひとつそれぞれの立場で御意見を拝聴したいと思います。
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手塚良成#27
○手塚政府委員 第一点の今回のような事故が起きました際の通報、関係一般の方々への被害波及等に対する通報の問題につきましては、私どもは法の精神もございますし、任務の上からいたしましても、当然そういうことをやらなければいかぬということで、従来考えておりましたような官民協力体制を発動いたしまして、大型タンカー、大型事故対策連絡協議会というのがございまして、これは関係の民間の方々、地方公共団体、消防機関、警察機関みな入っておりますが、こういった協議会を直ちに招集をいたしまして、主として警察、市等を通じましてそういった通報関係を一般に流す、それから付近航行船舶につきましてやはり火気の厳禁、使用禁止ということをやらなければなりませんので、そういった意味の通報もやった次第でございます。
 それからオイルフェンスの問題につきましては、これは先ほど大原先生からもお話しがございました。質、量いずれの点につきましてもいろいろ問題がございます。特に質の問題につきまして、これはわれわれ前々わからぬではございませんが、今回のような波、風の相当に荒いというときになりますと、現在開発されておる最上のものを使いましても、なおこれで拡散防止ということには十分ではない。したがってそういうときにどうするかという問題が続いてあるわけでございます。こういった問題は過去イギリスのトリー・キャニヨン号事件の際あるいは昨年十二月のサンフランシスコ事故の際のときにおきましてもやはり問題が起こっております。それらの先例からいたしまして、今回とり得る措置としては、木材等を連結をいたしまして、オイルフェンスのむしろかわりといいますか、そのほうが効果的ではないかというふうなことをいま考えて、その措置をとりつつある。しかしいずれにいたしましてもこのオイルフェンス等による拡散防止というのは非常にむずかしい問題でございまして、今後の波、風の動き等によってどういうふうに変わるかわかりませんが、いまのありますオイルフェンス等、そういった木材その他を活用しての措置ということで考えていかざるを得なかろう。その間、もちろん油除去剤等によって油そのものの乳化で減少をさせるということを同時に並行的にやっていかなければならぬと思っております。
 量の問題につきましては、これは先ほども大原先生からの御指摘で御説明申し上げましたとおり、現地につきまして必ずしも十分ではないので、関係の方面からこれを急遽応援をするという体制をとっております。これは日本全体におきまして、私どもは重点海域と思われるところを重点にそういう資材を集中しております。今回のような新潟地区につきましては、われわれの日ごろの重点とは一応考えておりません。それに次ぐ場所であるというふうに考えておりました。そういうところでもし起こったならばどうするかということについては、ただいまの連絡協議会等を活用して、民間との協力体制を強力に進める、それからその関係の周辺からこれを動員をする、こういうことを当初から一つの計画としておりまして、そういったようなやり方で今回は処置しております。
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大石武一#28
○大石国務大臣 どうもいろいろな緊急の場合の処置、対策につきましては、それぞれ責任の所管庁がございますから、そこで十分な努力をしてもらうことを心から願っております。
 ただ、われわれ環境庁としましては、いま世界的な重大問題でございますこの海洋汚染につきましては、何としてもこれを早くその目的を達するように努力をしたいと思います。それで先ほどタンカーのバラスト水の一部を申し上げましたが、これだけですべてが解決するわけではございませんけれども、そういうものの解決にもやはりわれわれは努力してもらうことが必要だろうと思います。そういう意味で、私は世界のいろいろな海洋に関する規約なりそういうものがございましょうから、そういうものを、われわれはその範囲内で活動しなければならぬでしょうけれども、少なくとも日本の港にどの船でも寄港する場合には必ずそこで廃油処理をするということを義務づけることが海洋汚染防止の一つの大きなキーポイントになるのではなかろうか。そういうことを考えまして、そのような方向に日本の規則、法律が進んでまいりますことに努力してまいりたいと思います。
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見坊力男#29
○見坊政府委員 法律制定当時、先ほど先生からお話のございました点は私もよく承知いたしております。当時、海洋汚染防止法では、IMCOで改正されました海水汚濁防止条約の内容を、油に関しましてはこれを法制化いたしたわけでございます。当時、たしか批准された国が三カ国であったと思います。発効までには、全体で批准した国が二十数国必要なわけでございますが、わが国はたしか四番目くらいであったと思います。国内法からいたしますと、この法律が公布後一年六カ月ということで、確かに長いという御指摘でございました。これは準備期間もございますし、条約が発効する日か、あるいは一年六カ月後、いずれか早い日ということでその施行をきめたわけであります。法律はそういうことでございますが、われわれとしましては、先ほどお話もございましたように、来年の六月ということで法律はそういうことになっておりますが、実質的にはもう少し早くやりたいということで、運輸省で、これは十月でございますが、廃油ボール防止緊急対策要綱というのをきめまして、これは第一にはバラスト水の適正な処理、現在ロード・オン・トップ方式を採用いたしておりますが、採用しておってもそれをやってないという船もございます。今度は法律が発効いたしますと、捨てられなくなるということから、どうしても大きなタンカーはそういうロード・オン・トップ方式をとらなければいかぬということで、まずロード・オン・トップ方式を早急にとれということで指導をいたしております。それから、タンカークリーニング及びスラッジの適正な処理というようなこともきめまして、現在、法律施行前でございますが、この対策要綱によりまして行政指導によってやっていきたいということで、努力をいたしておるわけでございます。
 それから、この海洋汚染防止法によって万全であるかという点につきましては、法制定の御審議をいただきました当時にも御質問ございました。われわれもこれでもうすべて万全であるというふうには考えておりません。国際的に、IMCOその他国連の場におきまして、環境問題がいま非常に盛んに論議をされております。国際的なそういう動きに対しまして、われわれとしても積極的にそういう議論の場に参加して、将来の海洋汚染防止に努力をしていきたい。法律をどういうふうに直すかというような点につきましては、そういうような国際機関でいろいろ議論された点も十分考えまして、いずれにしましても、海はよごしてはいけない、海は捨て場ではないんだという基本的な考え方でまいりたいというふうに考えております。
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