予算委員会

1978-03-16 参議院 全576発言

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会議録情報#0
昭和五十三年三月十六日(木曜日)
   午前十時二分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月十五日
    辞任         補欠選任
     井上  計君     柳澤 錬造君
 三月十六日
    辞任         補欠選任
    久次米健太郎君     成相 善十君
     黒柳  明君     矢原 秀男君
     山中 郁子君     渡辺  武君
     上田耕一郎君     下田 京子君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         鍋島 直紹君
    理 事
                戸塚 進也君
                内藤誉三郎君
                中村 太郎君
                宮田  輝君
                竹田 四郎君
                吉田忠三郎君
                多田 省吾君
                内藤  功君
                栗林 卓司君
    委 員
                浅野  拡君
                石破 二朗君
                糸山英太郎君
                小澤 太郎君
                亀井 久興君
                亀長 友義君
                熊谷  弘君
                下条進一郎君
                田代由紀男君
                玉置 和郎君
                夏目 忠雄君
                成相 善十君
                林  ゆう君
                真鍋 賢二君
                三善 信二君
                望月 邦夫君
                八木 一郎君
                山本 富雄君
                赤桐  操君
                大木 正吾君
                志苫  裕君
                野田  哲君
                福間 知之君
                藤田  進君
               目黒今朝次郎君
                太田 淳夫君
                峯山 昭範君
                矢追 秀彦君
                矢原 秀男君
                下田 京子君
                渡辺  武君
                柳澤 錬造君
                喜屋武眞榮君
                柿沢 弘治君
                秦   豊君
   国務大臣
       内閣総理大臣   福田 赳夫君
       法 務 大 臣  瀬戸山三男君
       外 務 大 臣  園田  直君
       大 蔵 大 臣  村山 達雄君
       文 部 大 臣  砂田 重民君
       厚 生 大 臣  小沢 辰男君
       農 林 大 臣  中川 一郎君
       通商産業大臣   河本 敏夫君
       運 輸 大 臣  福永 健司君
       郵 政 大 臣  服部 安司君
       労 働 大 臣  藤井 勝志君
       建 設 大 臣
       国 務 大 臣
       (国土庁長官)  櫻内 義雄君
       自 治 大 臣
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (北海道開発庁
       長官)      加藤 武徳君
       国 務 大 臣
       (内閣官房長
       官)       安倍晋太郎君
       国 務 大 臣
       (総理府総務長
       官)
       (沖繩開発庁長
       官)      稻村左近四郎君
       国 務 大 臣
       (行政管理庁長
       官)       荒舩清十郎君
       国 務 大 臣
       (防衛庁長官)  金丸  信君
       国 務 大 臣
       (経済企画庁長
       官)       宮澤 喜一君
       国 務 大 臣
       (科学技術庁長
       官)       熊谷太三郎君
       国 務 大 臣
       (環境庁長官)  山田 久就君
       国 務 大 臣  牛場 信彦君
   政府委員
       内閣官房内閣審
       議室長
       兼内閣総理大臣
       官房審議室長   清水  汪君
       内閣法制局長官  真田 秀夫君
       国防会議事務局
       長        久保 卓也君
       内閣総理大臣官
       房交通安全対策
       室長       三島  孟君
       警察庁刑事局保
       安部長      森永正比古君
       警察庁交通局長  杉原  正君
       宮内庁次長    富田 朝彦君
       行政管理庁行政
       管理局長     辻  敬一君
       防衛庁参事官   夏目 晴雄君
       防衛庁長官官房
       長        竹岡 勝美君
       防衛庁長官官房
       防衛審議官    上野 隆史君
       防衛庁防衛局長  伊藤 圭一君
       防衛庁装備局長  間淵 直三君
       防衛施設庁長官  亘理  彰君
       防衛施設庁施設
       部長       高島 正一君
       防衛施設庁労務
       部長       菊池  久君
       経済企画庁調整
       局長       宮崎  勇君
       経済企画庁総合
       計画局長     喜多村治雄君
       経済企画庁調査
       局長       岩田 幸基君
       科学技術庁計画
       局長       大澤 弘之君
       科学技術庁研究
       調整局長     園山 重道君
       環境庁大気保全
       局長       橋本 道夫君
       環境庁水質保全
       局長       二瓶  博君
       沖繩開発庁総務
       局長       亀谷 礼次君
       沖繩開発庁振興
       局長       美野輪俊三君
       国土庁長官官房
       長        河野 正三君
       国土庁長官官房
       審議官      四柳  修君
       国土庁計画・調
       整局長      福島 量一君
       国土庁土地局長  山岡 一男君
       国土庁大都市圏
       整備局長     国塚 武平君
       法務省入国管理
       局長       吉田 長雄君
       外務省アジア局
       長        中江 要介君
       外務省アジア局
       次長       三宅 和助君
       外務省アメリカ
       局長       中島敏次郎君
       外務省欧亜局長  宮澤  泰君
       外務省経済局長  手島れい志君
       外務省経済局次
       長        溝口 道郎君
       外務省条約局長  大森 誠一君
       外務省国際連合
       局長       大川 美雄君
       大蔵省主計局長  長岡  實君
       大蔵省主税局長  大倉 眞隆君
       大蔵省関税局長  戸塚 岩夫君
       大蔵省理財局次
       長        川崎 昭典君
       大蔵省銀行局長  徳田 博美君
       大蔵省国際金融
       局長       旦  弘昌君
       文部大臣官房会
       計課長      西崎 清久君
       文部省初等中等
       教育局長     諸澤 正道君
       文部省学術岡際
       局長       井内慶次郎君
       文部省体育局長  柳川 覺治君
       文化庁長官    犬丸  直君
       文化庁次長    吉久 勝美君
       厚生省環境衛生
       局水道環境部長  国川 建二君
       厚生省医務局長  佐分利輝彦君
       厚生省薬務局長  中野 徹雄君
       厚生省児童家庭
       局長       石野 清治君
       厚生省保険局長  八木 哲夫君
       厚生省年金局長  木暮 保成君
       厚生省援護局長  河野 義男君
       農林省農林経済
       局長       今村 宣夫君
       農林省畜産局長  杉山 克己君
       通商産業省通商
       政策局次長    花岡 宗助君
       通商産業省産業
       政策局長     濃野  滋君
       通商産業省機械
       情報産業局長   森山 信吾君
       工業技術院長   窪田 雅男君
       資源エネルギー
       庁長官      橋本 利一君
       中小企業庁長官  岸田 文武君
       運輸省海運局長  後藤 茂也君
       運輸省船舶局長  謝敷 宗登君
       運輸省自動車局
       長        中村 四郎君
       運輸省航空局長  高橋 寿夫君
       運輸省航空局次
       長        松本  操君
       海上保安庁長官  薗村 泰彦君
       気象庁長官    有住 直介君
       郵政省郵務局長  神山 文男君
       労働省職業安定
       局長       細野  正君
       建設大臣官房長  粟屋 敏信君
       建設省計画局長  大富  宏君
       建設省道路局長  浅井新一郎君
       建設省住宅局長  救仁郷 斉君
       自治省財政局長  山本  悟君
       消防庁長官    林  忠雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        菊地  拓君
   参考人
       新東京国際航空
       公団総裁     大塚  茂君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○昭和五十三年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○昭和五十三年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○昭和五十三年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
    ―――――――――――――
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鍋島直紹#1
○委員長(鍋島直紹君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 昭和五十三年度一般会計予算
 昭和五十三年度特別会計予算
 昭和五十三年度政府関係機関予算
 以上三案を一括して議題といたします。
    ―――――――――――――
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鍋島直紹#2
○委員長(鍋島直紹君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 昭和五十三年度総予算三案審査のため、秦豊君の質疑の際、新東京国際空港公団総裁大塚茂君まを参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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鍋島直紹#3
○委員長(鍋島直紹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、出席日時等については、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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鍋島直紹#4
○委員長(鍋島直紹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
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鍋島直紹#5
○委員長(鍋島直紹君) それでは、これより太田淳夫君の総括質疑を行います。太田君。
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太田淳夫#6
○太田淳夫君 最初に、公定歩合の引き下げにつきまして御質問さしていただきます。
 村山大蔵大臣と経企庁長官にお尋ねいたしますが、去る十一日の多田委員の質問に、両大臣は公定歩合の引き下げの効果に対して消極的な答弁をされたように見えました。本日から、白銀は〇・七五%の公定歩合の引き下げを行うわけでございますが、今回の措置によって円高対策、経常収支の黒字減らし、景気回復などにどのような大きな効果が期待できるのか、両大臣に御答弁願いたいと思います。
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村山達雄#7
○国務大臣(村山達雄君) 公定歩合の引き下げの問題のねらいとしては、私は、二つあると思うのでございますが、主としては、やはり国内的な景気対策に眼目があるわけでございます。財政が五十三年度予算で大型な公共投資を中心とする十五カ月予算を組んでおる、これと対応いたしまして、公定歩合がリードをいたしまして貸付金利が下がるということができれば景気浮揚効果が一層上がると思っているわけでございます。また、民間企業の金融費用がそれだけ軽減されるわけでございますから、その民間企業の収益の回復を通じましてやはり景気効果に影響する。特に、企業家のマインドで言いますと、下がるところまで下がったということで、今後の金融についてひとつめどはつく、この心理的影響を非常に重視しているわけでございます。そういうことで、公定歩合というのは、本来は内需の拡大を通じて景気の回復を図るというやや長期的な目標でやっておるわけでございます。
 しかし、現在の為替相場に全然影響がないかというと、そうではないと思うのでございます。やはり日本の金利が下がりますから、ただでさえいま円建て外債がどんどん発行されております、その増勢がこれから強まるのではないか。それは資本収支の関係になりますけれども、資本の流出を促すであろうということは予想されます。
 それからまた、公定歩合と同時に、いま御質問はございませんでしたけれども、短資の流入につきまして二つの措置を講じたわけでございまして、新しく非居住者の、五年一カ月未満の残存期間でございますけれども、そういう債券の取得を禁止いたしました。つまり流入を抑えたわけでございます。また、自由円預金として入ってくるものにつきましては、これから増加額について一〇〇%日銀でもって預金準備として吸い上げるわけでございますから、入ってくるものは全然妙味がないわけでございますから流入がとまる、こういうことでございまして、この両面をあわせましてやはり何ほどか現在の為替相場に影響するであろう。これは両方とも資本収支の関係を通じて考えているわけでございます。公定歩合は、あくまでも、そういう面もございますけれども、長期的に景気の拡大という問題を中心にして行った次第でございます。
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宮澤喜一#8
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいま大蔵大臣のお答えになりましたこと、また昨日私もお答え申し上げまして、特につけ加えることも少のうございますが、やはり国内的に企業の固定費用がそれだけ減るということは相当なプラスの要因ではないかと考えておるわけでございます。それから、恐らく、これからの政策決定にもよりますが、住宅ローンのようなものの金利にまで影響があるといたしますと、そういう投資を何がしか需要家のために促進する効果があると思いますし、全体を通じまして一種の金利の底入れ感というものがございますと、ここしばらくの間取りざたされておりましただけに、まあここで最低の金利になったかというような心理は、恐らく住宅にいたしましても企業の投資にいたしましてもプラスの要因になるのではないかと思っております。
 対外的な効果は、ただいま大蔵大臣が言われましたことで尽きておるように存じます。
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太田淳夫#9
○太田淳夫君 今回のこの公定歩合の引き下げを、海外の市場では、日本は円高対策の最後の切り札だと、それを行ったんだという見方をしていますけれども、これで日本の円高対策は全部出尽くしたんじゃないか、こういう批判をしている状況です。ロンドン市場では、相変わらず二百三十二円九十銭と円高になっておるような状態ですし、今回のこの公定歩合の引き下げというのは、時期が果たして適切であったかどうかという問題もあるんじゃないかと思うんです。その点、大蔵大臣、経企庁長官、いかがお考えですか。
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村山達雄#10
○国務大臣(村山達雄君) 円高対策に対しての切り札が出たんじゃないかと、こういうお話でございますが、本来変動為替相場のもとでございますから、やはり経常収支を中心にいたします国際収支、これが決定的な動向を決めるわけでございまして、だから切り札というのはこれからの話でございます。
 内需が拡大して日本の景気がよくなりますれば、当然、円高の効果もございまして、やはり国際収支関係は漸次よくなってくることは長い目で見れば当然なことだと思うのでございまして、これからわれわれがいま五十三年度予算に盛っておりますやつを早く成立さしていただきまして着実に実行していく、そのことが円高に対して決定的な影響を及ぼすであろう、こう思っているわけでございます。したがって公定歩合というものが円高に及ぼす効果というものにはある限界があると私は思っているのでございます。
 それからタイミングの問題でございますけれども、これはいろいろな考え方がございますけれども、やはりここへまいりましていろんな企業家心理を考えてみますと、もう一つ積極的になれない、何といいますか、公定歩合の引き下げ待ちというような感触がありまして、やるべきものも少し様子待ちという点もあるので、一刻も早くやった方がよろしいと、それにかたがた先ほど申しました限定された効果でもありますけれども、円高対策に対しましてもある効果があるわけでございますから、この辺が見切りどきではないか、このように金融当局としては判断いたした次第でございます。
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宮澤喜一#11
○国務大臣(宮澤喜一君) 日本側が持っております本当の切り札ということになれば、いま大蔵大臣の言われましたように、われわれの経常収支の過度の膨張というものがある程度傾向として変わってくるかということ、やはりそのための努力ということになると思うのでありますが、同時に、総理がしばしば答えておられますように、これはドル安であるという問題がございます。この二週間ほどアメリカ国内で、このドルの減価ということがかなりアメリカ自身の問題として議論をされ始めております。かつてはむしろそれが米国にとって有利だというふうに言われた時代があったわけでございますけれども、どうもそうばかりは言えないというような議論がかなり国内で出てきておるようでございます。
 せんだってドイツとアメリカとの間でああいう同意がございましたが、これはあの同意だけを読みますと、実際どの程度にやるかということでパフォーマンスを見なければわからないという種類のことでございますけれども、どうもアメリカ国内にそういう議論がかなり――これも専門の雑誌とかいうのでなくて、一般的に政治の問題としてやかましくなってきておるようでございますので、そういう意味でアメリカがどういうふうに対応するかということもやはり一つ大事な要素になるのではないかと見ております。
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太田淳夫#12
○太田淳夫君 私たちとしましては預貯金金利の引き下げには反対でありますけれども、政府・日銀はこれを公定歩合と同幅の連動引き下げを考えてみえるようですけれども、この点は非常に私たちは不満ですけれども、この預貯金の利下げはいつごろ行われますか。
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村山達雄#13
○国務大臣(村山達雄君) 日銀政策委員会を通じまして、金利調整審議会にいま諮問いたしておるところでございますが、答申を待ちまして逐次これを行ってまいりたいと、できるだけ早い機会に預貯金金利を引き下げてまいりたいと、かように思っているわけでございます。
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太田淳夫#14
○太田淳夫君 そうなりますと、やはり庶民の預貯金の目減りということがこれが大変な問題になってまいります。したがいまして、私どもとしましては福祉年金受給者に対する福祉定期預金の大幅な拡充とか、その他のやはり零細な庶民の資産の目減りということを防ぐ対策をこれは実施しなきゃならないと思いますし、その対策が一つと、あるいは中小企業に対する対策をどのようなことを考えてみえるか、その点をお伺いしたいと思います。
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村山達雄#15
○国務大臣(村山達雄君) お話しのように福祉預金がございますが、現在、預金金利はこの前の引き下げにもかかわらず一年定期で六・七五%でございます。この金利は依然としてそのまま据え置きたいと考えているわけでございます。それ以外のものにつきましては預金金利はやはり公定歩合の引き下げと同じように、いま考えておりますのは、定期につきましては〇・七五、それから要求払いにつきましては〇・五%ぐらい引き下げていきたい。そういたしませんと貸出金利が下がらぬわけでございます。そういうことがございまして、中小企業という面から申しますとむしろその方が中小企業としてはフェーバーを受けるわけでございます。
 問題は、そうでない一般の家庭の、家庭と申しますか、雇用者の方の預金がそれだけ利回りが悪くなるわけでございますが、幸いいま消費者物価も落ちついて四%台になっているのでございます。願わくはこの消費者物価を今後抑えていくことによりまして、そして実質的な目減りが起きないように懸命な努力をしなければならぬと思っているわけでございます。なおまた、間接的に申しますれば、企業がよくなるということは回り回って結局家庭、雇用者の方にもやがてははね返る、そういう意味でいましばらくごしんぼう願いたい。そういう経済の機構になっておるわけでございますので、ぜひごしんぼう願いたいということをお願い申し上げたいのでございます。
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太田淳夫#16
○太田淳夫君 次に、いまいろいろと問題になっております住宅ローンの問題なんですが、やはりこの公定歩合の引き下げに絡みまして住宅ローンの金利とか住宅金融公庫の利子も当然これは下がってぐると思いますが、どの程度下げる予定でございますか。
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村山達雄#17
○国務大臣(村山達雄君) これは、逐次、預金金利をどの程度下げるか、それによりまして今後長短の貸出金利を決めていかなければならぬわけでございまして、これからの具体的な作業に入るわけでございます。どの程度下がるかまだ計算してございませんが、下がることはある程度下がるであろうと思っているわけでございます。現在がたしか七・九%ぐらい、一般の金融機関は七・九幾らで、いま史上最低でございますが、さらにこれより少し下がるのじゃないかと期待しているわけでございます。
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太田淳夫#18
○太田淳夫君 いま住宅ローンの最高は九・一八%というのがあるわけですね、これが非常に高いわけです。新しい方々は下げるというような予定だそうですが、そうしますとますます格差は開いてくるわけですね。そういった点で既往の住宅ローンの金利もこの際引き下げることをやっぱり考えるべきじゃないか、こう思いますが、その点いかがでしょうか。
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村山達雄#19
○国務大臣(村山達雄君) 一般的に申しますと非常にむずかしい話でございまして、今度は公定歩合が上がったときのことを考えますと、前にさかのぼって既契約の分まで上げるのかと、こういう話になるわけでございまして、やはりすべてが合理的な採算を基礎にやっておるものでございますから、既往のものに対して一般的にやれるかどうか、これは非常にむずかしい問題で検討問題だと思います。
 ただ、現在でも、住宅相談所をつくっておりまして、住宅ローンの相談所をみんな各銀行はつくっております。非常にお困りのところはそこに行きまして、いろんな償還なりあるいは条件の改定にはいつも御相談にあずかると、ケース・バイ・・ケースでやるように指導しておることはもう御案内のとおりでございます。
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矢追秀彦#20
○矢追秀彦君 関連。
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鍋島直紹#21
○委員長(鍋島直紹君) 関連質疑を許します。矢追秀彦君。
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矢追秀彦#22
○矢追秀彦君 私は、いまの問題に関連をいたしまして、通産大臣と経企庁長官、そして大蔵大臣、総理にお伺いしたいと思います。
 まずこの公定歩合の引き下げによって、これは特に通産大臣ですが、内需拡大までいくのかどうか。五十二年度については三回も引き下げになりましたが、余り景気に大きな影響はございませんでした。銀行の方はお金がいっぱいあって、そうして企業は借り手がない、こういうことで一生懸命借りてくれないかということで走り回っている。貸してほしい方は担保がないとか、あるいは企業の内容が悪いというので貸してもらえない、こういうことでございまして、五十二年度の三回の公定歩合引き下げというのは余り影響がございませんでした。今回は相当な影響がここで出なければ大変なことになると私は思いますので、まず、その点の見通しはどういうことかということ。
 それから次に、個人消費の伸びですが、これは経企庁長官。今度預金金利が下がりますと、やはり庶民の方は非常に大きな打撃を受けるわけでして、いまも大蔵大臣は物価の問題に少し触れておられましたが、個人消費の伸びがこれでどうなるか、借金してでも物を買おうというふうになって伸びてくるのか。それとも現在の状況からして、依然として個人消費の伸びはそう私は期待できないと、かえってその前にインフレが起こって庶民に大変大きな打撃になり、よけい伸びは出ないんじゃないか、こう思うんですが、その点経企庁長官はどうお見通しになっておりますか。
 それから大蔵大臣ですが、この公定歩合の引き下げということ、それから特に円高、かつて円の切り上げがありましたときに、大型の補正を組みました。その結果、輸出が伸びなくなるから内需を拡大しようとしてやったことが、結局は、狂乱物価を生み出してしまいました。それで列島改造が加わって大変な騒ぎになった、こういう過去の大変苦い経験がございますので、今回の予算も大型予算です、公共事業はもうふやすだけふやしております。これで公定歩合の引き下げが行われた。これが下手をすると私はインフレ、いま申し上げたようにインフレになるとともに大変な混乱が出てきやしないか。この場合いま申し上げたように、庶民の立場から言いますと、消費を伸ばすためにはやはり減税をやることがあと一つ残されていると思います。衆議院ではいろいろ議論がありまして、自由民主党の方は減税をお約束していただいておりますが、これはどういう形でどういうふうにされるのか、この新しい段階に入った上で減税をどの程度お考えなのか、それは補正予算の中でおやりになるのか、また別の方途でやられるのか、その点はいかがなものか。
 まとめまして、総理に、この問題をすべてお答えいただきたいと思います。以上です。
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鍋島直紹#23
○委員長(鍋島直紹君) 矢追君、時間が来ておりますから。
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河本敏夫#24
○国務大臣(河本敏夫君) ことしの経済運営の一つの大きな柱に設備投資がございまして、総額で二十五兆数千億の設備投資を期待をしておるわけでございます。これが予定どおり実現するためには、一つは経済の展望がある程度開けるということが一つ、もう一つは金融の条件が整うということ、この二つだと思いますが、特に長期金利のある程度の引き下げというものが当然行われると思いますので、私は、そういう意味におきまして、これは一つの大きなプラスであると考えております。
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宮澤喜一#25
○国務大臣(宮澤喜一君) 公定歩合を引き下げましたときに、個人消費の伸びがどうなるかということでございますけれども、けさでございましたか、主婦連の関係の方が、これは結局預貯金の利子が下がるのであるから消費はどうも減る方になるんだという心配をしていらっしゃいました記事を拝見しました。全然また別の観点から、モデルを使いますと、やはり個人の利子所得は減るから消費はどうもマイナスになるというような、そういうモデルがあるわけでございますけれども、どうも私は、その辺のところが少し常識に反しておると、モデルもこういう場合には問題を単純化いたしますから、その制約があるなあというふうに考えておりますわけで、つまり仮に利子率が下がりましても既往の預貯金にそれが関係をするというわけではございませんし、それから新しい低い利子のもとにおける預貯金から生ずる利子というのはすぐに生まれてくるわけではございませんから、どうもその辺がモデルの単純化が少し常識に反しておるというふうに考えています。
 むしろ、もっとあり得べき事態は、公定歩合が下がることによって企業の固定費用がそれだけ軽減される、ということは企業経理としては多少楽になるということでございますから、他の条件が同じであれば、その他の固定費用への圧迫要因は減るはずでございます。すなわち、そういう意味からの雇用所得というのはむしろふえる、他の条件が一定ならば可能性になるはずだと私は思いますので、全体にまた公定歩合が下がることによって、いわば明るいと申しますか、プラスの要因というものは、循環いたしますと個人所得をマイナスにするのではなくて、どちらかと言えばプラスにする要因が多いのではないか。非常な長期をとる場合と短期をとる場合と違いますけれども、単年度で考えれば私はそうではないかと、むしろ私はそういうふうに考えておるわけでございます。
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村山達雄#26
○国務大臣(村山達雄君) ただいま委員のおっしゃいましたのは、恐らく昭和四十七年のころだろうと思います。全く私は条件が違うと思っているのでございます。あのときを考えてみますと、石油を初めとして各資源が、輸入物価がまず上がってまいりまして、それが日本の卸売物価を押し上げる。またあのときは大変な過剰流動性でございまして、名目の成長率がたしか一七%ぐらいのときにマネーサプライが二七というわけで、過剰流動性があったわけでございます。したがいまして、それがいろんな方面に投機的に土地に向かったり、あるいは株式に向かったり、いろんなことで物価を押しあげてまいりました。そのベースアップが、その消費者物価を中心にいたしまして、三〇何%、二〇%連続してあったわけでございまして、その後は、今度は、賃金コストの上昇を通じまして四十九年、五十年は非常に卸売物価が上がったことは御案内のとおりでございます。いまは全く諸条件が違うのでございまして、輸入物価はむしろ円高でもって下がりつつあるわけでございまして、その還元をどうするかという話でございます。また消費者物価も先ほど申し上げましたように、ここのところ四%台に落ちついている、マネーサプライはどうかといいますと、大体M2で一〇から一一ぐらいでございますから、むしろ資金需要は非常に少ない、こういう状況でございます。したがいまして今度のような措置をとりましてもとうていインフレということは考えられない。かたがた、もう一つ申し上げておきますと、窓口規制をあのインフレを鎮静するためにやったわけでございますが、この枠組みはまだ残っているわけでございます。私はそんなものを使う必要はないと思っておりますけれども、あらゆる体制は整っておりますし、客観条件もまるで逆であるということから、インフレというようなものを心配していないのでございます。
 そのようなわけでございますので、減税は、かねがね申し上げたとおり、乏しい財源のもとでやることについてはいかがかと考えまして、減税を考えているわけではございません。
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福田赳夫#27
○国務大臣(福田赳夫君) 公定歩合の引き下げは、これはもう通常は量的緩和、これを象徴するものとしてとられるわけでありますが、いま量的には相当緩和されています。ですから、今回の公定歩合引き下げは、そういう意味は非常に希薄である。それからもう一つは、公定歩合の引き下げによりまして金利水準が下がる、そうすると産業コストが下がるわけであります。この意味においては、私は今回の公定歩合引き下げはかなり大きな影響があると、このように見ております。
 いま経済界が沈滞しておる。なぜであるかというと、企業がもうからない、もうからないのみならず仕事をすると損をする、こういうような状態である。それはなぜかというと、設備過剰の状態。そこですでに投じた資金、それが利益を生まないで赤字を生んでおる、こういうような状態であります。金利負担、これが軽減をされる、こういうことになりまするから、これは企業活動に対しましては大変いい効果を与えるだろう、このように考えます。
 昨年の暮れ、とにかく政府は総予算を発表いたしまして、財政がこの景気の下支えとまた浮揚のための役割りを演ずる、こういう姿勢をとったわけでありますが、当時から、金融の方でも何か役割りを担うべきだという期待がかなり強かったわけであります。その期待が今日すでに相当盛り上がってきておる。これをこのままにしておきますると、その期待というようなことからもうそろそろ金利も下がりそうだ、当然しなけりゃならぬ設備投資もちょっと控えておけ、こういうようなことにもなりかねないような情勢になってきておる。こういうことなども考えまするときに、今回の公定歩合の引き下げは、まことにその幅におきましても、またタイミングといたしましても妥当のものであった、そのように見ております。
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矢追秀彦#28
○矢追秀彦君 簡単に。
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鍋島直紹#29
○委員長(鍋島直紹君) 簡単に。時間が来ておりますから、一問で。
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