大蔵委員会

1980-02-14 参議院 全111発言

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会議録情報#0
昭和五十五年二月十四日(木曜日)
   午後一時三十分開会
    —————————————
   委員の異動
 十二月二十一日
    辞任         補欠選任
     勝又 武一君     粕谷 照美君
 十二月二十二日
    辞任         補欠選任
     吉田忠三郎君     片岡 勝治君
     粕谷 照美君     丸谷 金保君
 一月二十八日
    辞任         補欠選任
     和田 静夫君     村田 秀三君
 一月二十九日
    辞任         補欠選任
     村田 秀三君     和田 静夫君
 二月十四日
    辞任         補欠選任
     藤川 一秋君     三浦 八水君
     鈴木 一弘君     和泉 照雄君
     佐藤 昭夫君     小巻 敏雄君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         世耕 政隆君
    理 事
                中村 太郎君
                細川 護煕君
                矢追 秀彦君
                中村 利次君
    委 員
                浅野  拡君
                岩動 道行君
                梶木 又三君
                河本嘉久蔵君
                坂野 重信君
                嶋崎  均君
                藤井 裕久君
                藤田 正明君
                三浦 八水君
                片岡 勝治君
                竹田 四郎君
                丸谷 金保君
                和泉 照雄君
                多田 省吾君
                小巻 敏雄君
                佐藤 昭夫君
                渡辺  武君
                市川 房枝君
                野末 陳平君
   衆議院議員
       大蔵委員長代理
       理事       愛知 和男君
       大蔵委員長代理
       理事       山田 耻目君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  竹下  登君
   政府委員
       大蔵政務次官   遠藤  要君
       大蔵大臣官房審
       議官       梅澤 節男君
       大蔵省主計局次
       長        吉野 良彦君
       国税庁直税部長  矢島錦一郎君
       農林水産省経済
       局長       松浦  昭君
       食糧庁次長    小野 重和君
       水産庁長官    今村 宣夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        伊藤  保君
   説明員
       公正取引委員会
       事務局取引部景
       品表示指導課長  矢部丈太郎君
       農林水産大臣官
       房審議官     志村  純君
       農林水産大臣官
       房参事官     蜂巣 賢一君
       農林水産省食品
       流通局野菜振興
       課長       草場緋紗夫君
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  本日の会議に付した案件
○租税及び金融等に関する調査
 (財政及び金融等の基本施策に関する件)
○昭和五十四年度の水田利用再編奨励補助金につ
 いての所得税及び法人税の臨時特例に関する法
 律案(衆議院提出)
○農業共済再保険特別会計における果樹共済に係
 る再保険金及び漁船再保険及漁業共済保険特別
 会計における漁業共済に係る保険金の支払財源
 の不足に充てるための一般会計からする繰入金
 に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
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世耕政隆#1
○委員長(世耕政隆君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る十二月二十一日、勝又武一君が委員を辞任され、その補欠として粕谷照美君が選任されました。
 また、同月二十二日、吉田忠三郎君及び粕谷照美君が委員を辞任され、その補欠として片岡勝治君及び丸谷金保君が選任されました。
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世耕政隆#2
○委員長(世耕政隆君) 租税及び金融等に関する調査を議題とし、財政及び金融等の基本施策について、竹下大蔵大臣から所信を聴取いたします。竹下大蔵大臣。
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竹下登#3
○国務大臣(竹下登君) 今後における財政金融政策につきましては、先般の財政演説において申し述べたところでありますが、本委員会において重ねて所信の一端を申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いする次第であります。
 わが国の最近の経済情勢を見ますと、過去数年度にわたる公共投資の大幅な拡大、国民の堅実な消費態度、企業の経営努力等を背景として、国内民間需要による自律的な景気の拡大基調を確かなものにしてきており、雇用情勢も緩やかながら改善を続けております。このように、わが国経済は、国民のたゆみない努力により、長い不況を乗り越え、先進国の中で最も高い成長と安定した消費者物価を維持しており、現在のところ総じて順調に推移していると申してよい状況にあります。
 しかしながら、世界経済をめぐる諸情勢は、八〇年代に入っても、ますます不透明さ、不確実さを増し、わが国経済も、景気の先行きには必ずしも予断を許さないものがあり、物価も警戒を要する状況にあります。
 加えて、国際収支は大幅な赤字を記録し、財政収支の不均衡もなお巨額なものとなっております。
 このような経済情勢のもとにおいて、私は、特に、次の三点を当面の緊要な課題として、政策運営に万全を期してまいりたいと存じます。
 まず第一は、物価の安定と経済の自律的拡大の維持を図っていくことであります。
 わが国経済を息の長い安定成長軌道に乗せていくためには、インフレ、不況、さらにはスタグフレーション、このいずれをも回避しなければなりません。このため、私としては、物価と景気の両面に細心の注意を払い、適時適切にきめの細かい経済運営を行ってまいる所存であります。
 最近の物価動向を見ますと、消費者物価はいまのところ比較的安定しているものの、卸売物価は原油を初めとする海外原材料価格の高騰等により相当上昇しており、物価は警戒を要する状況にあります。したがって、当面は、やや物価に重点を置いた政策運営を進めることが適切であると考えております。
 このような観点から、政府は、昨年十一月二十七日、物価対策を総合的に推進することを決定したところであります。
 また、昭和五十四年度の公共事業等の執行につきましても、現下の物価動向に配慮することとし、その一部を留保することといたしました。この措置は、物価対策の見地からとられたものではありますが、公共事業等の機動的な執行により、景気の安定的な維持にも資することが期待されるところであります。
 第二は、世界経済の発展に積極的に貢献しつつ、国際収支の健全性の保持に努めることであります。
 国際情勢はきわめて流動的で、石油情勢もさきのOPEC総会の結果に象徴されるように一段と不安定さを増しております。
 このような厳しい国際環境の中にあって、わが国の国際収支は、経常収支が大幅な赤字を記録し、長期資本収支も流出超過傾向にあります。国際収支の健全性の保持は、国際社会の一員としての責務であり、また、このような状況を放置すれば、ひいてはわが国経済の安定的な成長を阻害することになるおそれもありますので、政府としては、国際的に調和のとれた収支の改善を図るべく、着実な努力を積み重ねてまいる考えであります。
 他方、このような情勢のときこそ、わが国は、世界経済に大きな影響を及ぼす立場にある国の一つとして、世界経済の調和ある発展に積極的に貢献しなければなりません。
 世界経済の円滑な発展のためには、まず、通貨の安定が不可欠であります。このためには、各国政府が基礎的諸条件の改善に努めるとともに、相互に緊密な連絡と協調を保ち、為替相場の急激な変動を抑制していくことが重要であります。わが国としても、従来にも増して積極的に努力してまいりたいと考えております。
 また、世界貿易拡大のためには、自由貿易体制を維持強化していくことが急務であり、このような観点から先般合意に達した東京ラウンド交渉につきましては、その成果を実施に移すため、所要の国内手続を急ぐ方針であります。
 なお、わが国の対外取引を原則自由のたてまえに改める法律改正が、さきの臨時国会において成立したところであり、その早期施行に努める所存であります。
 さらに、開発途上国の国民生活の向上と経済の発展を支援し、世界経済全体の均衡のとれた成長を確保するため、経済協力の大幅な拡充強化を図ってまいることとしております。
 第三は、わが国財政の再建であります。
 国民生活の安定と景気の回復を図るため、過去数カ年にわたり政府が行ってきた積極的財政の結果、わが国財政は、特例公債を含む大量の公債に依存せざるを得ない異常な状況が続いております。今後ともこのような財政赤字を積み重ねるならば、八〇年代の新たな社会経済情勢の展開の中で、財政に各種の機能の発揮が期待されることとなっても、これに十分な対応ができません。そればかりか、経済にインフレ要因を持ち込むことにより、経済そのものの安定を阻害するおそれさえあります。
 わが国経済の安定的な発展を達成するためには、財政の再建は緊急の課題であります。
 このような考え方に立ち、昭和五十五年度予算の編成に当たりましては、強い決意のもとに、まず、公債発行額を前年度当初予算よりも一兆円圧縮することとし、財政再建の第一歩を踏み出したところであります。
 しかしながら、財政再建の道は、いまだ緒についたばかりであり、今後においても一層努力することが強く求められるところであります。昭和五十五年度においては、最近のわが国経済の順調な回復を反映して、かなりの規模の税収増加を見込むことができましたが、このようなことを引き続き期待することはとうてい困難であります。したがって、今後におきましては、歳出歳入両面を通じて、幅広い角度から財政再建の手だてを考えていく必要があります。
 次に、当面の財政金融政策について申し述べます。
 まず、昭和五十五年度予算につきましては、以上申し述べました考え方に立ち、できる限り財政の健全化に努めるとともに、国民生活の安定と経済の着実な発展のための基盤強化を図ることを基本として編成いたしました。
 このため、一般会計予算におきましては、各省庁の経常事務費を初めとする一般行政経費を極力抑制するとともに、政策的経費についても根底から見直しを行った上、各種施策の優先順位を十分考慮し、財源の重点的、効率的配分に努めたところであります。また、補助金等については、従来にも増して積極的に廃止、減額等の整理合理化を行うことといたしました。
 さらに、国家公務員の定員については、新たに策定された計画により、定員削減を着実に実施するとともに、新規行政需要に対応する増員についても厳に抑制することとし、総数の縮減を図ったところであります。
 以上の結果、一般会計予算の規模は、前年度当初予算に対し一〇・三%増の四十二兆五千八百八十八億円となっております。また、このうち国債費及び地方交付税交付金以外の一般歳出の規模は、前年度当初予算に対し五・一%増の三十兆七千三百三十二億円となっております。これらの伸び率は、いずれも最近二十年間のうちで最も低いものであります。
 また、公債につきましては、さきに申し述べましたように、財政の公債依存体質を改善するため、公債発行予定額を前年度当初予算より一兆円減額することとし、十四兆二千七百億円といたしました。この結果、公債依存度は三三・五%となり、前年度当初予算の三九・六%より六・一ポイント低下いたしております。
 次に、税制の改正につきましては、まず、税負担の公平確保の見地から、利子配当所得等について総合課税に移行するための所要の措置を講ずるとともに、企業関係租税特別措置等について大幅な整理合理化を行うこととしております。租税特別措置については、昭和五十一年度以降五年間にわたり、その整理合理化に力を注いできたところでありますが、今回の措置により、おおむねその整理は一段落したと言ってよいものと考えます。
 さらに、給与所得控除について、この際、高額な収入部分について控除率を引き下げることとし、また、退職給与引当金について、累積限度額の適正化を図ることとしております。
 以上のほか、石油代替エネルギー対策の財源に充てるため、電源開発促進税の税率の引き上げ等を行う一方、土地税制について、その基本的枠組みを維持しつつ、住宅地の供給促進等の見地から所要の措置を講ずることとしております。
 財政投融資計画につきましては、厳しい原資事情に顧み、事業規模、貸付規模を抑制しつつ、住宅、中小企業金融、エネルギー対策等緊要な施策について資金の重点的配分を行い、国民生活の安定、向上と福祉の充実に配意することとしております。この結果、財政投融資計画の規模は十八兆一千七百九十九億円となり、前年度当初計画に比べ八・〇%の増加となっております。
 なお、金融政策の面におきましては、インフレ心理の醸成を防止することにより、物価上昇速度を極力抑制するため、昨年四月以降、三次にわたる公定歩合の引き上げ等の措置が講ぜられたところでありますが、引き続き通貨供給量についても十分注視し、適切な金融調節を図ってまいる所存であります。
 以上、財政金融政策に関する私の所信の一端を申し述べました。
 本国会に提出し御審議をお願いすることを予定しております大蔵省関係の法律案は、ただいまのところ昭和五十四年度補正予算に関連するもの一件、昭和五十五年度予算に関連するもの九件、合計十件でありますが、このうち九件につきましては、本委員会において御審議をお願いすることになると存じます。なお、このほか、日本専売公社法等の一部を改正する法律案及び税理士法の一部を改正する法律案が、前国会からの継続審査案件になっております。それぞれの内容につきましては、逐次、御説明することとなりますが、何とぞよろしく御審議のほどお願いする次第であります。
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世耕政隆#4
○委員長(世耕政隆君) ただいまの大臣の所信に対する質疑は後日に譲ります。
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世耕政隆#5
○委員長(世耕政隆君) 昭和五十四年度の水田利用再編奨励、補助金についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案及び農業共済再保険特別会計における果樹共済に係る再保険金及び漁船再保険及漁業共済保険特別会計における漁業共済に係る保険金の支払財源の不足に充てるための一般会計からする繰入金に関する法律案を便宜一括して議題といたします。
 まず、提出者から順次趣旨説明を聴取いたします。衆議院大蔵委員長代理理事愛知和男君。
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愛知和男#6
○衆議院議員(愛知和男君) ただいま議題となりました昭和五十四年度の水田利用再編奨励補助金についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案につきまして、提案の趣旨及びその概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、二月五日、衆議院大蔵委員会において全会一致をもって起草、提出いたしたものであります。
 御承知のとおり、政府は、昭和五十四年度におきまして米の生産抑制の徹底と水田利用の再編成を図るため稲作の転換を行う者等に対し、奨励補助金を交付することといたしておりますが、本案は、この補助金に係る所得税及び法人税について、その負担の軽減を図るため、おおむね次のような特例措置を講じようとするものであります。
 すなわち、同補助金のうち個人が交付を受けるものについては、これを一時所得とみなすとともに、農業生産法人が交付を受けるものについては、交付を受けた後二年以内に固定資産の取得または改良に充てた場合には、圧縮記帳の特例を認めることといたしております。
 なお、本案による国税の減収額は、昭和五十四年度において約九億円と見積もられるのでありまして、衆議院大蔵委員会におきましては、本案の提出を決定するに際しまして、内閣の意見を求めましたところ、稲作転換の必要性に顧み、あえて反対しない旨の意見が開陳されました。
 以上が、この法律案の提案の趣旨とその概要であります。
 何とぞ速やかに御賛成あらんことをお願い申し上げます。
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世耕政隆#7
○委員長(世耕政隆君) 次に、竹下大蔵大臣。
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竹下登#8
○国務大臣(竹下登君) ただいま議題となりました農業共済再保険特別会計における果樹共済に係る再保険金及び漁船再保険及漁業共済保険特別会計における漁業共済に係る保険金の支払財源の不足に充てるための一般会計からする繰入金に関する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
 まず、農業共済再保険特別会計の果樹勘定におきましては、昭和五十四年における暴風雨、低温等によるリンゴ、ナシ等の被害の異常な発生等に伴い、再保険金の支払いが著しく増大するため、支払い財源に不足が生ずる見込みであります。
 また、漁船再保険及漁業共済保険特別会計の漁業共済保険勘定におきましても、昭和五十二年以降のイカ、サケ・マス等の著しい不漁、同年及び昭和五十三年における異常な赤潮及び魚病による養殖ハマチの大量死亡等に伴い、保険金の支払いが著しく増大するため、支払い財源に不足が免ずる見込みであります。
 この法律案は、これらの支払い財源の不足に充てるため、昭和五十四年度において、一般会計から、農業共済再保険特別会計の果樹勘定に七十八億千四百五十万八千円、漁船再保険及漁業共済保険特別会計の漁業共済保険勘定に百十二億七千九十六万二千円を限り、それぞれ繰り入れることができることとしようとするものであります。
 なお、これらの一般会計からの繰入金につきましては、将来、農業共済再保険特別会計の果樹勘定におきまして、決算上の剰余が生じ、この剰余から再保険金支払基金勘定に繰り入れるべき金額を控除して、なお残余がある場合及び漁船再保険及漁業共済保険特別会計の漁業共済保険勘定におきまして、決算上の剰余が生じた場合には、それぞれこれらの繰入金に相当する金額に達するまでの金額を一般会計に繰り戻さなければならないことといたしております。
 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
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世耕政隆#9
○委員長(世耕政隆君) これより両案の質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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丸谷金保#10
○丸谷金保君 議員提案の水田再編成関係につきましては、きわめて緊急に行わなければならないものと思いますが、果樹共済及び漁業共済の点につきまして、少しく御質問申し上げたいと思います。
 出されました議案によりますと、非常に細かい数字がきちんと出されております。まことにごりっぱな積算というふうに感心いたしておったのでございますが、その後いろいろ聞きますと、いやこれはあくまで推定数字だと、こういうような説明をいただきました。推定の数字であるならば、何十何円まできちっと推定で出るということの方がおかしいので、こういう予算を編成して、特に今回のような最終的な補正予算でございます。本来、計数的にきちんとしなければならないものだと思いますが、その点の事情というのはどうなっておるのでございましょうか。
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松浦昭#11
○政府委員(松浦昭君) 今回の果樹共済の再保険金の支払い見込み額を算定するに当たりましての仮定をどのようにしたかという御質問であろうと思いますが、この算定に当たりましては、農業共済組合等の段階におきまして、まず災害発生後に見回りの調査をいたしまして、その地域内の災害につきまして十分に見積もりを立てました結果、各道府県の農業共済組合連合会から共済再保険金の見込み額について農林水産省が報告を徴しまして、これをもとにいたしまして所要額を計上いたしたものでございます。この方法は従来からとられている方法でございまして、過去の経験から申しましてもこの方法で推算をいたしてまいりましたので、われわれとしては適正な方法であるというふうに考えておる次第でございます。
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丸谷金保#12
○丸谷金保君 その適正なものであるというのはわかるのですが、非常に細かい、切り上げて予算書では千円単位になっておりますけれど、ここまできちっと出てくるのが結果としての推定数字だということになると、どうもよくわからないのですけれど、主計官にお聞きしたいのですが、予算要求の段階で、恐らく最終補正ですから、ぎりぎりの数字が出てきていると思うんです。しかし、従来の例からいうと、これはまだ推定数字だと。ぎりぎりの数字で出てきているからこそ下のけたまできちっとした数字で計算ができるはずなんで、推定数字であればもう少しこう何といいますか、きりきりした数字でない御提案になってしかるべきだと思うんですが、どうなんですか、ここら辺は。
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吉野良彦#13
○政府委員(吉野良彦君) ただいま御指摘のように、今回の繰入所要額は、末端のいわゆる共済組合の連合会等の報告をもとにしてございますが、御指摘のように、一部推定も要素として入っているわけでございます。ただ、先ほど農林水産省の方からも御答弁ございましたように、現時点におきます推定としては、これが最も適正妥当な推定値であろうということと私ども理解をしているわけでございます。
 そこで、先生の御質問の御趣旨は、いずれにせよ推定値であるとするならば、千円単位まできちっと金額をはじき出さぬでも、あるいはそこをたとえば百万円単位とか、あるいは一千万円単位とかいうような、いわば最後の単位を丸めたところで必要な予算措置を講じても、それはそれなりにいいのではないかというような御趣旨の御質問のように、私理解をしたわけでございますが、なるほどそれも私ども一つの方法かと存じます。
 ただ、私どもやはり予算を組みます以上、できるだけ厳密にと申しますか、きめ細かく積算をいたしまして、その積算を素直に予算の上に反映をさせるというやり方が私どもとしては適当な予算の組み方ではないか、かように考えまして、従来からも千円単位まで積算をいたしまして、それをそのまま予算にも組ましていただいているということでございます。そういう百万円単位で丸めるか、あるいは一千万円単位で丸めるか、それはいずれが絶対に正しいというようなものでは必ずしもございません。
 おっしゃるように、推定といたしまして何千円と出ました場合に、それをたとえば上方に丸めて何百万円で切るというような予算の組み方も一つの組み方かと存じますが、私どもは、先ほど申しましたように、いまのように予算書というものが原則として千円単位でできております以上、かつまた推定そのものも千円単位まで検討して積算をいたしましたものである以上、いまのような組み方が妥当なのではないかと、かように考えておるわけでございます。
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丸谷金保#14
○丸谷金保君 検討して妥当なものというふうな数字というよりも、それぞれ都道府県共済組合から上げられてきた数字を単純に合計してみたらこういう数字になったので、そのまま上げたというようなくらいの基礎でないのですか、これ。それに対して、上がってきた数字を検討して、きりきりきりきりとしぼり上げて千円単位まできちっとこう出たという数字なんですか。
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吉野良彦#15
○政府委員(吉野良彦君) 詳しくは、あるいは農林水産省の方からお答えさせていただくのが適当かと存じますが、私どもが承知いたしております限りにおきましては、地方の方から上がってまいりました数字を、そっくりそのまままるまるうのみにして農林水産省が積算をしたというものではなくて、農林本省に上がってまいりました数字を、たとえば農林水産省で統計情報部でございますか、それなりの調査、いろんな間接的なデータを持ってございますから、そういった間接的な資料も活用しながら農林水産省は農林水産省なりにある意味での審査をいたしまして、この程度の推計が最も妥当であろうというような計算をいたしているわけでございます。
 私どもも、その農林水産省の要求を伺いまして、そういう推計の方法であれば妥当な推定の方法であろうというふうな判断をいたしましてこれを了承していると、こういうことでございます。
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丸谷金保#16
○丸谷金保君 それじゃ農林水産省の方に伺いますけれど、この推定数字というのは、保険経理の仮定計算とか、そういうふうなルールに基づいて行っておるのですか。
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松浦昭#17
○政府委員(松浦昭君) 今回のように予算の補正をお願いをいたします場合に、その積算基礎ができるだけ正確なものになるようにということは望ましいことであることは事実でございます。しかしながら、被災農家に対しましては、完全に損害額を確定するという段階で補正予算をお願いするというわけにはなかなかまいらない。これはもう先生もよく御承知のとおりでございます。したがいまして、できるだけ早急に共済金を支払うということになりますと、補正予算の編成時及びその審議はある程度の日時を要することになりますので、どうしても損害額を最終的に確定いたします前に、ある程度まで見込みを立てまして補正予算を組むということが必要になってまいります。
 今回のように、収穫間際に大きな災害があった。これは先生も御承知のとおりでございますが、台風十六号がございまして、その後、続けて二十号が来るといったような状態になりますと、その結果、再保険金の支払い額を早急に計算いたしまして、その財源の不足が見込まれるということになりますと、直後に補正予算の作業に取りかかるという状態に相なるわけでございまして、そのような場合には、何と申しましても、共済団体の末端の職員あるいは損害評価員等のベテランに期待いたしまして、そこで災害の状況をつぶさに見回っていただきまして、その結果で、その経験に基づきまして推定をしていただいて、そこで再保険金額を積算するという必要が起こってまいります。
 今回もそのような手法に基づいてやったわけでございますが、共済組合あるいは市町村の職員あるいは損害評価員は長年損害評価に携わっておりますし、災害の発生時には必ず被災地域を全部見回って、見回り調査を行っておりますので、これらの実務者の推計値を積み上げますと、十分に再保険金額の合計を計算する基礎には相なろうかというふうに考えておるわけでございます。
 ただ、先生もおっしゃいますように、従来の経緯から見ましても、これらの報告はやや安全性を見るという傾向が出てまいります。したがいまして、多少多目の数字が出てくるということはこれもまた事実でございます。
 したがいまして、農林水産省といたしましては、先ほど吉野次長からも御答弁申し上げましたように、その基礎的な連合会から上がってまいります数字を、ある程度までその被害の実態に応じまして査定をいたしまして、その結果、再保険金の額を計算して、それを補正予算に組み込んでいただくというような手続をとっております。また、このような方法は、昭和五十一年の果樹につきましても同じようにやりまして、その結果はおおむね妥当な数字として計算をされております。
 なお、もちろん都道府県ごとには、最終的な損害の評価を経ました額と、それから再保険金をこのような形でもって推定いたしました額との間には若干の違いが出てくることはこれは否めない事実でございますけれども、しかしながら、全国的な大数的な計算から申しますと、ほぼこれは当たるという状況でございまして、実際、農林水産省として補正予算案の編成後に各県の被害状況を見守ってまいりましたが、現実にまた損害評価もやってまいりまして、すでに実績の上がってきた県がございます。これらを見ましても、おおむね要求額に近い額で、最終的な損害評価の終わりました状態での支払いいたします再保険金額も決まってくると思われるような状態になっております。
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丸谷金保#18
○丸谷金保君 漁業の方は後でまたお伺いしますけれども、いまのお話を伺っていて、この間からどうも推定推定と言うけれど、いまの時点でコンクリートの数字がどうして出ないんだろうか。農業の場合には、全部収穫から災害からみんな終わっちゃっているんですよね。そして、しかも細かい数字まできちっと上げてきておって、なおかつこれが動くことがあるかもしらない、動くんだと、あくまで推定数字だとこの段階で言い張らないで、これでいいんですとぴたっと言えないものなんですか。
 もう全部終わっているし、災害査定も終わっているし、市町村段階ではおおむね十二月中に徹夜かけてでも作業というものは進めているんです。ですから、この二月に入ってまだ数字が固まらないということの方が、実は私おかしいと思うんです、
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松浦昭#19
○政府委員(松浦昭君) 先生御指摘のように、できるだけ損害の評価を迅速にいたしまして、その結果、信頼性がより強い数字でもって最終的に確定いたしたいという気持ちはそのとおりでございますけれども、先ほども申し上げましたように、共済金をできるだけ早く支払うというためには、損害をある程度まで推定する段階におきましても、これを基礎にいたしまして再保険金の計上がけはしなきゃならぬ、そのために補正予算を組んでいただくということが必要である、その時点のギャップはどうしても逃れられないところでございまして、そのような関係から、先ほどから推定値でやっているということを申し上げている次第でございます。
 なお、損害額の確定をできるだ早くしたいという気持ちは私ども持っておりますが、同時にまた、損害が厳正かつ公平な形でやはり評価をされるということが必要でございまして、このためにはある一定の期間が必要でございます。
 その点、農作物等と比較いたしますと、果樹の場合はやや長きに失するという状態があることは私ども存じておりますけれども、この果樹の問題は、実は果樹保険に伴いますある意味ではやむを得ない期間があるわけでございまして、と申しますのは、果樹の場合には、先生も御案内のように、同じ温州ミカンでございましても、わせからおくてまで非常にたくさんの種類がございます。この期間を見まして、その最終の収穫時におきまして損害を確定し始めるということにいたしますと、どうしても期間がかかるということは、ひとつおわかりになっていただきたいというふうに考える次第でございます。
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丸谷金保#20
○丸谷金保君 漁業共済の方はどうなんですか。これはまた逆に、確定のできない要素がたくさんあるんでないかと思うのですが、この方も同じようにきちっとした数字が出てきているんですけれども、これもあくまで確実な計算に基づいた推計ですか。
   〔委員長退席、理事細川護熙君着席〕
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今村宣夫#21
○政府委員(今村宣夫君) 漁業の方の関係でございますが、まず保険金の支払いのベースになります支払い共済金をどのようにして算定をしたかということでございますが、五十二年度の契約と五十三年度の契約にかかります共済金の支払いの見込み額につきましては、全国の漁業共済組合の連合会を通じまして各都道県の漁業共済組合から共済金の支払い実績と支払い見込み額を報告させますと同時に、共済責任期間がまだ終わってない部分がございますので、そういう終わってない五十三年度契約の漁獲共済の一部につきましては、既経過期間におきます漁業種類ごとの被害率を参酌をいたしまして、十分検討して所要額を出したということでございます。
 保険金につきましては、そのような共済金の見込み額に基づきまして支払い共済金を算定をいたしまして、さらにこれを保険区分ごとに整理、集計をいたしまして、保険区分ごとに全国の共済組合連合会の責任再共済金を超える部分を算定いたしまして、保険金を推定いたしたわけでございます。したがいまして、漁業の場合におきましては、まだ未経過期間がございますから、その分の推定が入っておることは確かでございます。
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丸谷金保#22
○丸谷金保君 それで漁業の方なんですが、推定ということでしょうけれど、養殖共済の件について、養殖共済の中で、いただきました資料によりますと、五十三年度の共済金の支払い見込み額、鹿児島県で三億一千百九十万四千四百八十四円、こう円まで出ております。これは主にハマチの被害だと思いますが、さようですか。
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今村宣夫#23
○政府委員(今村宣夫君) さようでございます。
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丸谷金保#24
○丸谷金保君 これは共済というのは、みずからの責任によって生じた損害でないものでございますね、どうですか。
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今村宣夫#25
○政府委員(今村宣夫君) 先生の御質問の御趣旨は、ハマチの被害を受けたのは自分みずからが非常に過密な養殖をしておるために被害を受けたということで発生しておるのではないかという御趣旨でございましょうか。
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丸谷金保#26
○丸谷金保君 質問をよく聞いていただきたいと思うのです。まだそこまで質問していないので、原則として、自己の責任でないことによって生じたのに対して保険金は支払われるのですねと、こう聞いているので、そのことにだけ答えていただかないと……。
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今村宣夫#27
○政府委員(今村宣夫君) さようでございます。
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丸谷金保#28
○丸谷金保君 そうですね。そこで、私のこの次の質問に対しておたくのいまの答えでちょうどいいことになるのです。ですから、そこの質問を抜きます。先に進ませていただきますが、すでに調査をされて御承知のことと思うのですが、赤潮発生が錦江湾のハマチ被害の大きな原因だったということは明らかになっております。最初これは、都市排水とかそういうものによって赤潮が起きたんじゃないかといって、漁業協同組合等は損害の補償をせいということで県庁に行きました。それで調べたところが、実際には、自分たちが余りにも多くの養殖をやり過ぎたための過密による赤潮の発生だということが学者等の共同調査で明らかになっている。これが一体共済の対象になるんでしょうか。
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今村宣夫#29
○政府委員(今村宣夫君) 御指摘の、過密養殖等で不適正な養殖管理を行ったために共済事故が発生したということが明らかであります場合は、共済契約者は、漁業災害補償法の第八十五条の一項に規定してある「損害の防止又は軽減」を怠ったということで、共済組合は共済金の全部または一部を支払わないということができることに相なっております。
 私の聞いておりますのは、鹿児島県は、いろいろ学者の意見その他もございまして、必ずしもそれに該当するという状況にはなかったように理解をいたしております。
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