地方行政委員会

1982-08-19 参議院 全258発言

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会議録情報#0
昭和五十七年八月十九日(木曜日)
   午前十時二分開会
    —————————————
   委員の異動
 七月三十日
    辞任         補欠選任
     岡部 三郎君     初村滝一郎君
     村上 正邦君     玉置 和郎君
     福間 知之君     佐藤 三吾君
 八月二日
    辞任         補欠選任
     初村滝一郎君     山本 富雄君
     神谷信之助君     下田 京子君
 八月三日
    辞任         補欠選任
     塩出 啓典君     和泉 照雄君
     下田 京子君     神谷信之助君
 八月五日
    辞任         補欠選任
     山本 富雄君     初村滝一郎君
     伊藤 郁男君     小西 博行君
 八月六日
    辞任         補欠選任
     小西 博行君     伊藤 郁男君
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         上條 勝久君
    理 事
                亀長 友義君
                名尾 良孝君
                山田  譲君
                伊藤 郁男君
    委 員
                岩上 二郎君
                加藤 武徳君
                金井 元彦君
                小林 国司君
                後藤 正夫君
                福田 宏一君
                小山 一平君
                佐藤 三吾君
                志苫  裕君
                和泉 照雄君
                大川 清幸君
                神谷信之助君
                美濃部亮吉君
   衆議院議員
       地方行政委員長  中山 利生君
       地方行政委員長
       代理       工藤  巖君
   国務大臣
       自 治 大 臣
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)    世耕 政隆君
   政府委員
       警察庁長官官房
       長        金澤 昭雄君
       警察庁刑事局長  中平 和水君
       警察庁警備局長  山田 英雄君
       自治大臣官房長  矢野浩一郎君
       自治大臣官房審
       議官       田中  暁君
       自治大臣官房審
       議官       吉住 俊彦君
       自治省行政局長  大林 勝臣君
       自治省行政局公
       務員部長     坂  弘二君
       自治省財政局長  石原 信雄君
       自治省税務局長  関根 則之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        高池 忠和君
   説明員
       総理府青少年対
       策本部参事官   阿南 一成君
       大蔵省主税局税
       制第一課長    滝島 義光君
       国税庁直税部資
       料管理企画官   佐々木秀夫君
       文部省初等中等
       教育局中学校教
       育課長      遠山 敦子君
       資源エネルギー
       庁公益事業部ガ
       ス保安課長    石田  寛君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○地方行政の改革に関する調査
 (地方行財政に関する件)
 (警察に関する件)
○行政書士法の一部を改正する法律案(衆議院提
 出)
○高校増設等のため地方税財政制度改善に関する
 請願(第一号外一件)
○都市農業確立、市街化区域農地の宅地並み課税
 撤廃に関する請願(第五号外五件)
○地方財政の確立を図るための交付税率引上げ等
 に関する請願(第一五号外一件)
○地方事務官の身分移管等に関する請願(第八二
 号外一件)
○土地価格の評価替えによる固定資産税の増税中
 止に関する請願(第二一六号外三件)
○農地の固定資産税に関する請願(第二一七号)
○地方交付税の所要額の確保に関する請願(第七
 八七号)
○金融犯罪の防止体制強化に関する請願(第七八
 八号)
○特別区の自治権・財政権拡充に関する請願(第
 九〇四号外三件)
○身体障害者に対する地方行政改善に関する請願
 (第九五六号外三一件)
○身体障害者の自動車運転免許証に付される重量
 制限廃止等に関する請願(第九五七号外三一
 件)
○地方交付税交付金等増額に関する請願(第一六
 七四号外一件)
○離島振興法延長に関する請願(第一七〇六号外
 一七件)
○国庫負担の削減に伴う地方自治体への肩代わり
 反対等に関する請願(第二四七〇号外二件)
○離島振興法の延長に関する請願(第二六〇七
 号)
○地方事務官制度の廃止に関する請願(第二六九
 七号)
○ホテル・旅館等の防火用設備等の改善融資に関
 する請願(第二八三九号)
○離島振興法の期間延長に関する請願(第二八五
 九号)
○バスレーンへのタクシー乗入れ等に関する請願
 (第三一四四号外一件)
○覚せい剤事犯取締りの強化に関する請願(第三
 四〇二号)
○社会保険関係行政事務の県移譲と職員の身分の
 地方移管に関する請願(第五三六七号)
○地方事務官制度廃止に関する請願(第五五六七
 号)
○地方の行財政制度確立に関する請願(第五五六
 八号)
○地方財政の確立に関する請願(第五七一〇号)
○留置施設法案反対に関する請願(第五七九一
 号)
○畜産施設に対する不動産取得税について課税標
 準の特例適用に関する請願(第五八二五号)
○継続審査要求に関する件
○継続調査要求に関する件
○委員派遣承認要求に関する件
    —————————————
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上條勝久#1
○委員長(上條勝久君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る七月三十日、岡部三郎君、村上正邦君及び福間知之君が委員を辞任され、その補欠として初村滝一郎君、玉置和郎君及び佐藤三吾君が選任されました。
 また、去る三日、塩出啓典君が委員を辞任され、その補欠として和泉照雄君が選任されました。
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上條勝久#2
○委員長(上條勝久君) 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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上條勝久#3
○委員長(上條勝久君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に伊藤郁男君を指名いたします。
    —————————————
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上條勝久#4
○委員長(上條勝久君) 次に、地方行政の改革に関する調査を議題といたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
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山田譲#5
○山田譲君 私は、もうすでに御承知だと思いますけれども、去る六月に出されましたいわゆる固定資産税違憲訴訟ということについての判決があったわけであります。その内容を詳しくここで一一申し上げる余裕はないわけでありますけれども、このことについて自治省のお考えを聞かしていただきたいという立場から御質問をしたいと思います。
 これは、もう六年もかかった判決でありますけれども、内容は、千葉の県内の柏それから流山ですか、これに住むそれぞれサラリーマンでありますけれども、その人たちが、自分の家にかけられた固定資産税が違憲であるというふうな立場から訴えを起こされた。そして、かなり長い間かかってやっと六月に判決が出たわけでありますけれども、その内容は、概略申し上げますと、この土地と家屋に対してかけられたその税金が、固定資産税がどうも不当である、こういうことを言ったわけです。
 なぜ不当かと言いますと、一介のサラリーマンが本当に苦労して借金をしながら土地を買って家を建てた、その固定資産税が当然土地と家屋にかかってきたわけですけれども、それが隣の方にある、何と言いますか、全く資本として持っておるような土地、あるいは投機的に買って、そのうち値上がりするだろうから買っておこうというふうな気持ちで買われた土地、こういう土地と全く同じに税金が決められてきた、こういうことに対して、これはおかしいじゃないか。たとえばそのサラリーマンの場合は、家屋や土地があるとは言うものの、そう簡単に売ったり買ったりするしろものじゃないんでして、大体半永久的にそこへ住むような家であって、土地は百坪なら百坪あるかもしれませんけれども、そういう投機的な、あるいは資本として持っている土地とは全然内容が違うんだと。そういう内容を考えずに一律に固定資産税をかけてきた、こういうことはけしからぬ。しかもその土地なるものは、あの辺ですからどんどんどんどん値上がりしているわけですけれども、その値上がりと同時に、全くそういう土地と同じように税金もどんどん上がっていってしまっている。こういうことで、これはおかしいじゃないかという立場で訴えを起こされた。そしてまた手続的にも、必ずしも地方税法が決めているような所定の、たとえばきちっと調査をするというふうなこともろくにしないで一律べたにかけてきている。そしてまた、これは当然税の不服の問題ですから審査委員会ですか、審査委員会にかけるわけでしょうけれども、かけたところがその審査委員会の構成メンバーである一人の人が、これが市役所の顧問をしている弁護士であったと、こういうふうなことで、これは当然完全に独立であるべき委員会の構成メンバーがそういう市役所と非常に密接な関係がある人がやったと、こういうふうないろんな問題があるわけで、それについて訴えたわけです。
 それに対する結論がこの間の六月に示されたわけで、結論だけから申しますと、これは憲法違反ではないというふうなことで、結論だけから言いますとその二人が負けた形でありますけれども、しかし、分厚いこんな判決がありますけれども、この中でかなり注目すべきいろんな考えを裁判所として示しております。それについてこれからいろいろ聞いていきたいわけでありますけれども、この判決について自治省としてどういうふうに考えておられるか、それをまずお伺いしたいと思うんです。
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関根則之#6
○政府委員(関根則之君) お話しのございました判決は、千葉県の柏市と流山市の住民が提起をいたしました固定資産税の評価に関しまして、それぞれ柏市及び流山市の固定資産評価審査委員会の審査決定を取り消す旨を請求した事件に対する、六月の四日に出されました千葉の地方裁判所の判決であろうと考えます。
 結論的に申し上げまして、判決の内容はそれぞれ原告の請求を棄却する趣旨のものでございまして、その中で特に、自治大臣が告示をいたしておりますところの固定資産評価基準の内容でありますとか立法形式等につきましては違憲ではない、違憲とするには当たらないという趣旨の判断が示されたわけでございまして、結論といたしまして私どもとしては妥当な判決であるというふうに考えておるところでございます。
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山田譲#7
○山田譲君 結論的には、確かにその二人の請求が退けられた形ではありますけれども、中でいろいろ言っているわけですね。物事は憲法違反じゃなければすべていいというものじゃないんで、さらに立法政策の問題とか、そういうことになってきますと、それに対してかなりの具体的な示唆を判決というものは与えている。そうしますと、裁判所の判決ではありますけれどもそれなりにそういう考え方を自治省としても当然考慮して今後いろいろ対処していかれるべきじゃないかというふうに思うわけです。
 それで、この請求した人の話、どちらも同じような内容ですから、とりわけ流山に住んでいる人の具体的な例を申し上げておきたいと思うんですが、この人の場合は、流山の住宅団地で、これは県が三十年に一坪三百円で買い上げた、それを造成後に坪平均三千円で一般に分譲されたわけですね。そして団地ができたものですから、その周辺の地価がどんどんどんどん上がっていった。そして坪平均三千円で分譲されたものが大体現在では坪四十万円から五十万円になっていると、こういうことなんです。それで、この流山に住んでいる人は、お友達におまえは非常にいい買い物をした、大もうけしたじゃないかと、こういうことで言われているそうですけれども、それはとんでもない話で、そうだからといって簡単に自分の手に入れた土地や家を売り払うことができるような状態ではないわけです。それで三十八年に固定資産税が千二百四十五円であった、それが五十五年には、十数年たったわけですけれども、この間に驚くなかれ二万六千八百八十円に固定資産税がはね上がってきた。そういうことで、とにかく三千円で買ったものが四十万円、五十万円になったのはそれはそれとして、実際に売れないような家であるけれども、税金だけは非常に高くなってきた、こういう話なんですね。
 それで、要するにただ家を持っているというだけのことなんで、それで周辺の土地が値上がりしたからそこに住んでいる人の家の税も当然のように値上がりしていく。それはまさしく庶民の住まいに対して不当な税金をかけていくというふうに考えざるを得ないんじゃないか。
 しかも、現在日本の住宅所有状況というものを見ますと、公共賃貸住宅というのはわずか七%くらいしかない。あとは退職金を前借りしたり、共済の金を借りたりしながらかろうじてマイホームを買ったり建てたりしておる、そういう人たちが六〇%以上もいるわけですね。ですから、これらの人たちは、財産とはいうもののほとんど借金で買っているものですから、マイナスの財産というふうなものであります。そういう財産に対して、なぜ、遊んでいる、あるいは将来売ろうと思って投機的に買っている家と同じような、土地と同じような税金をかけなければならないか。こういう点が非常にこれはだれが考えたっておかしいんじゃないかというふうに思うわけですが、その点どうですか。
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関根則之#8
○政府委員(関根則之君) たびたび固定資産税の本質につきましては御答弁を申し上げているところでございますけれども、固定資産税というのが地方税体系の中の一角で重要な税になっておりますけれども、固定資産税だけで税のあるべき姿のすべての要件を満たすという性格のものでは私はないだろうと思います。税というのは一つのタックスミックスというものを構成をすることによりまして、全体として本来税のあるべき姿というものが実現されておるということであろうと思います。そういう意味において、固定資産税というのはあくまでも地方税体系の一角を成しているにすぎない。それ自身の弱点もありますれば欠点もある、また非常に長所もある税であると思います。固定資産税の基本的な性格は物税でございまして、外形的にその所有する財産に対しまして、その財産の価格に応じまして一定の税率で税を負担していただく、こういう性格の税であろうと思うわけでございます。その財産がどういう主観的な目的で所有をされ、どういう程度に利用されているかということを一応捨象をいたしまして、その財産の持っている価格に応じて比例的な税負担を所有者にお願いをしていく、こういう性格の税なものでございますから、もともとそこで利用形態なり利用目的というものを捨象してしまっておりますので、具体的に、持っている人たちが借金で買ったのか、あるいは居住のために住んでいるのか、あるいはまた利殖の目的で持っておるのか、そういうことを考えないというのを原則とした税でございますから、その辺からそのこと自身がおかしいではないかと言われましても、そういう性格のものとして設定されてある税である以上やむを得ないものということではなかろうかと思います。
 ただ、基本的な性格はそういうものではございましても、実際問題として担税力との兼ね合いあるいは民生安定等との政治上の要請というものの配慮から、現在小規模住宅用地につきましては課税標準を四分の一にするというような特例措置も設けられておりまして、実際に一般庶民が生活の用に供する土地等についての負担の軽減措置が講じられているところでございます。
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山田譲#9
○山田譲君 いま捨象とか、いろいろなことを言われたわけですけれども、そのもとになっている価格そのものの決め方がおかしいんじゃないかということをこの人も指摘していますし、私も考えているわけです。ですから、やっぱり価格の決め方がちょっと精神がおかしくはないか。そういういわば文字どおり生存権的に住んでいる土地と、本当に投機的な土地を一緒にしてしまう価格の決め方そのものがおかしい。ですから、一々借金で建てたか自分の金で建てたか、それはなかなかむずかしい。そこまで調べるのはむずかしいにしても、とにかく大体家というものはわかるわけであって、投機的なものか、あるいは資本的なものか、あるいは文字どおり生存権的な土地であるかということになりますと、そこを同じ価格にすること自体がおかしくはないか。だから、あなたのように最初から価格が同じであるというふうに言ってしまえば、そこがおかしいと私は言っているわけで、それはどうですかね。
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関根則之#10
○政府委員(関根則之君) 価格がおかしいというお話でございますけれども、私どもの方の評価というのは、できるだけ社会の実態における価格に合わせるといいますか、そういう方向で評価基準を定めているわけでございます。現実に住宅用地になりまして、だんだん周りの地価が上がってくる、本人はずっと永続的に住むつもりであるから売ることは考えていないといたしましても、経済的な価値といたしましては、もし仮に売るとすればそれだけの価格では売れるわけでございますので、そういった潜在的な価格の上昇というものはやはりないと言ったらおかしくなる。やっぱり価格は幾らなんだということになりますると、近隣の土地の価格とのバランス等を考えて評価せざるを得ないということでございます。
 したがって、この地裁判決におきましても、そういう住宅地等につきまして当該土地の価格も当然客観的、潜在的に増大していることも否定できないと、こういった趣旨の判断も示しているところでございまして、私どもはいまの価格を決める際の評価基準でございます適正な地価、しかもその際、正常な状況下での通常行われる売買価格と、こういうものを想定をいたしまして評価する方式、これはもちろんほかにもいろいろな方式は考えられるとは思いますけれども、現時点においてそれはそれで、それなりに合理性を持った一つの制度である、評価制度であるというふうに考えておる次第でございます。
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山田譲#11
○山田譲君 押し問答になってしまうわけでありますけれども、もう恐らく普通の常識的に考えまして、私がいま申し上げたようなことはそう無理な話じゃないと思うんです。いま、売るとか買うとかいう話があったけれども、それは売るときに当然そこから税金は取るわけでして、ですからその段階で取られるわけだから、少なくとも固定資産としての評価というものはやっぱりそういう差をつける方が妥当というか、そちらの方がむしろ公正ではないかというふうに考えます。その点もう一遍聞いておきたいと思うんです。
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関根則之#12
○政府委員(関根則之君) 現に固定資産税というものが、先ほどから申し上げておりますように外形的な税であるわけでございます。その土地の所有の意図がどういう目的で所有されておるのかといった主観的な要素によって評価を変えていかない、こういう仕組みをとっているわけでございます。しかし、そうは言っても主観的な要素を入れて評価してもいいじゃないかという立場からのお話だと思いますけれども、それをやり出しますと実は切りがなくなるという面があるわけでございまして、自分の当然利用できるようなものをその土地本来の効用に即した利用をしていない、粗放的な利用しかなされていないという場合もあるでしょうし、あるいは利用の仕方によっては大変収益の上がるような方法で利用がなされるということがあるでしょう。そういうときに一々収益の実態なりあるいは利用の形態なりに応じてきめ細かく評価額を変えていくということは、実際問題として逆にその土地と土地との間に不公平が生じてしまう心配もあるわけでございます。したがって、そういう個々の土地についての利用形態なり、所有者の利用の意図によって評価額を変えることはしないと、こういう考え方に基づいて行われておるわけです。
 ただしかし、すべての土地を一律一括して一本で評価しているのではございません。御承知のように、いま議論にはなっておりませんけれども、農地と山林と宅地というものは一応分けて、大分けに分けてそれぞれの基本的な利用形態に応じて評価額の決め方は分けております。しかし、宅地の中におきましては一応一律に評価をしていく。ただし、先ほど申し上げましたような住宅用地については特別な課税標準の特例措置を設けておると、こういうことでございまして、私どもとしては、たびたびお尋ねではございますけれども、そういうやり方によって一応の合理性は保たれておるというふうに考えているわけでございます。
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山田譲#13
○山田譲君 そういう実態があって、それがおかしいという、私が言っているような考え方のもとに裁判を起こして、その裁判所の判決についてはまた改めて申し上げますけれども、憲法違反であるというふうな言い方をすれば、やっぱりそれは裁判所としては憲法違反とまではいかないと、こういう結論が出るのはある程度当然だと思うわけですけれども、ひとつその点はまた改めて後で裁判所の判決に即してお聞きしていきたいと思います。
 それからもう一つ問題になりましたのは、地方税法の四百三条の二項ですか、ここに、「固定資産の評価に関する事務に従事する市町村の職員は、」「納税者とともにする実地調査、納税者に対する質問、納税者の申告書の調査等のあらゆる方法によって、公正な評価をするよう努めなければならない。」、こういうふうに決まっているわけですね。ところが、この流山の人の話は、そういった実地調査も何もしないで決めちゃった、そういうことはやっぱり法律に違反しているんじゃないか。地方税法に違反の固定資産税が決められたということじゃないかと。ですから、やっぱりちゃんと市の職員がその人の家へ行って、そして、その人と十分相談しながらその土地の状況を調べる、こういう必要があるんじゃないか。それを全然しないでやったというふうなこういう税の決め方について、自治省としてはどういうふうにお考えですか。
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関根則之#14
○政府委員(関根則之君) 毎年評価されております土地につきまして実地に調査をしなければいけないということは、法律に定められているところでございます。判決の中におきましてもその点が言及をされておるわけでございますけれども、私どもといたしましては、その法律に要請されておりますところの調査につきましては、法律の四百八条に基づきまして、固定資産の状況を少なくとも一回実地に調査させなければならない、こういう規定でございまして、一筆ごとに毎年再評価をやるほどの詳しい調査をしなさいというところまで法律が要請しておるというふうには理解をしていないわけでございます。その課税されております土地の現況がたとえば宅地となっておる。それが荒廃して宅地としての用をなしていないような現況の変更があるのかどうか。あるいは農地として登記をされ、農地としての評価をされている土地がすでにもう宅地化しておって、実態が農地ではなくなってしまっておる。宅地になっているにもかかわらず、帳簿上農地のまま存置しておる。そういう現況の変化というものがもしあった場合にそれを確認すると、こういった程度の調査で法律の要請いたしますところの調査は充足しておると、そういうふうに理解をするわけでございまして、その程度の調査というものは流山市の場合あるいは柏市の場合においても少なくも年に一遍程度は行われているものというふうに理解をいたしておりますし、私どもも実際問題としてそういう指導をしているところでございます。
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山田譲#15
○山田譲君 地方税法の四百八条には、「市町村長は、固定資産評価員又は固定資産評価補助員に当該」「固定資産の状況を毎年少くとも一回実地に調査させなければならない。」、こういうふうに書いてあるわけで、そうするとやっぱりいま局長が言われたようなことじゃなくて、きっちり一年に一回は現地へ行きましてそこの調査をすると、その住んでいる人とも相談をすると、こういうのが当然の法律のたてまえじゃないかと思うのですが、その辺はどうですかね。
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関根則之#16
○政府委員(関根則之君) この調査を具体的にどの程度までやれば法律の要請を満たしているかという問題につきましては、まあいろいろな解釈の仕方はあろうかと思いますけれども、具体的な、三年に一遍行います例の評価がえのときの評価でございますが、そのときには相当厳密な調査もいたします。その程度の、そんなに細かい手間のかかる調査までを四百八条で要求しているものというふうには考えておりません。先ほど申し上げましたように、現在のその土地の現況等について実際に見る必要はございますけれども、最近におけるその土地の現況が大きく変化をしているのかいないのか、その程度の調査で法律の要請は満たしておるというふうに考えます。いずれにしろ、しかし、調査をしなければいけないということは、法律が要請しているところでございます。
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山田譲#17
○山田譲君 その辺もどうももっときちんと調査をすべきじゃなかったかという感じがいたしますけれども、まあ局長のいまのお話ですが、ひとつ法律の精神に沿うように、今後固定資産税を決めるときには十分実際の調査をやらせるように指導をしていただきたいというふうに思います。
 それから、もう一つの矛盾点と思われるのは、いわゆる地目というのが山林になっているというところがある。しかし実際には林じゃなくてもう平地になっちゃっているというふうなところと、それからこっちはたまたま宅地であるというときに、固定資産税のかけ方がまるきり違うわけですね。二百倍というふうに言っているんですが、これは本当かどうか私はよくわかりませんが、とにかく相当の差がある。だけれども、こっちは地目がたまたま山林というだけのことで木も切っているのにかかわらず、全く同じような、同じというか、宅地の二百分の一でもって税金がかかってくる。これもちょっとおかしいんじゃないかというふうに思うんです。その辺はどうですか。
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関根則之#18
○政府委員(関根則之君) 土地の評価に当たりまして、先ほども申し上げましたとおり、大きく分けまして三つに分けているわけです。宅地と農地と山林というふうに分けて評価をやっておりますし、それぞれの区分に応じて評価のやり方というものを変えているわけです。それは基本的に、価格を出しますときに外形的に価格が決まるとは申しましても、やはり基本的な収益力との兼ね合いというものをそこで遮断をするということができないという基本的な性格があるからであろうと思います。そういうことで、山林は山林として使用収益した場合の収益力に応じた価格というものの設定がなされるわけでございまして、宅地に対しましては相当価格が低い。場所によっては宅地に比べて二百分の一というような場合というのは大いにあり得ることだというふうに考えております。ただこれは、そういう使用目的といいますか、それによりまして大きく区分けした種目が違うということによるものでございます。
 しかし、いまお示しのような住宅に囲まれてしまってたまたま山林がちょこっと残っておる、もう宅地と全く変わらないではないかといったようなものについて山林として評価するのはおかしい、そこだけが二百分の一になるのはおかしいというお話でございますが、私どもも、そういった性格の山林につきましてはいわゆる宅地介在山林という分類をいたしまして、宅地に比準した評価をすべきである、こういう考え方を持っております。いわば宅地並みに評価すべきである、こういった指導をしているわけでございます。ただ、そういうものはいわゆるもうほとんど宅地に取り囲まれてしまっているような現況山林というものの場合でございまして、本来、本当に山林経営の一環として維持され、きちんといわゆる山林として材木の生産地として使用収益されている場所につきましては山林としての評価をせざるを得ないというふうに取り扱っており、指導をしているところでございます。
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山田譲#19
○山田譲君 地目が山林となっていて実際にはもう木も何もないという状態のところに家を建てたらどうなんですか。やっぱりその地目はずっと山林でいくのかどうか。
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関根則之#20
○政府委員(関根則之君) 大体土地というのは、登記簿上の地目と現況というのは一致するというのが原則でございますけれども、いまお話しありましたような例がなきにしもあらずでございます。登記簿上は地目山林のまま宅地に転換してしまうという場合があるわけです。固定資産税の評価なり課税の取り扱いにおきましてはあくまでも現況によって評価をし、課税をすると、こういう考え方を持っておりますので、その場合には当然宅地としての評価がなされ、宅地としての課税がなされるというふうに考えます。そういう指導をいたしております。
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山田譲#21
○山田譲君 それは当然のことだと思うんですけれども、私の場合、たまたま埼玉の上福岡のそばに家を建てたことがあったんだけれども、あの辺は御承知のとおりずっと山林が多かったわけでね。それをある会社が開発して、そして私はその一角に家を建てたわけですが、登記簿上はずうっと山林になっているんですよ。だからむしろこの人とは逆で、山林になっていたおかげで二百分の一の固定資産税でよかったわけだけれども、それはいつまでたっても変わらないんですね。登記簿上は山林になっていればいつまでも山林でいくんじゃないか。それを一体だれがどういうことでこれはおかしいと言うのかですよ。つまり、登記簿上の山林と固定資産税というものは合わせるのか、合わせないのか、どっちなんですか。
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関根則之#22
○政府委員(関根則之君) 固定資産税は、国定資産税の認定に基づきまして、現況が宅地であれば宅地としての評価をし、宅地としての課税をいたします。地目が仮に山林のまま残っておりましても、住宅がちゃんと建っておれば住宅地としての評価をするというのが原則でございます。
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山田譲#23
○山田譲君 どうもこの人の場合は、近所に山林があって、いわゆる地目が山林だけれども、実際には全く宅地と同じような状態になっておる。それを持っている人の固定資産税がさっき言ったように二百分の一であるというふうな、そういう非常に不公平な状態にあった。これも一つ大きな問題じゃないかというふうに訴えたわけですよね。だから、現実にそういうことが結構あるんじゃないかと思うんですけれども、どんなものですか。
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関根則之#24
○政府委員(関根則之君) 現実には、地目といいますか、何せ土地の筆数というのは全国で一億七千万筆と一口に言われておりますので、大変な数でございますから、中には必ずしも私どもが指導をいたしております評価方式どおりの評価がなされておらない、あるいは実態の把握が必ずしも十分でないというものもあろうかと思います。しかし、いまお示しのような、周りが全部宅地になっちゃってたまたま山林が真ん中に残っておる、実態はもう宅地と変わらないような名目上の山林があるという場合には、これは名目が山林でありましても宅地比準という形で、宅地に比準して評価をしなさい、宅地介在山林としてそういうものは宅地並みに評価をしなさい、こういう指導をしておるわけでございますので、例外が全然ないかと言われれば必ずしもないと断言できるだけの自信はございませんけれども、できるだけそういうものがないように実態に即して評価をし課税をしていくように今後とも指導に万全を期してまいりたいと考えております。
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山田譲#25
○山田譲君 それからもう一つの問題は、固定資産税の台帳みたいなものがありますわね。この台帳は、当然本人のは見せるものだと思いますけれども、ほかの人の台帳は見せないということになっているんですか。
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関根則之#26
○政府委員(関根則之君) 固定資産税につきましては、縦覧の規定が法律にございまして、一定の期間に縦覧に供さなければならないわけでございます。ただ、この縦覧に当たりましては、当然もう一つの法律の要請でございます個人のプライバシーの保護というような観点から守秘義務というものが徴税吏員には課せられておりまして、自分たちの税務行政上知り得た情報をやたら漏らしてはならないという規定があるわけでございます。そういう要請との兼ね合いでどの程度の人たちに見せるべきであるか、縦覧を認めるべきであるかという問題が起こってくるわけでございます。
 私どもといたしましては、実際の運用上といたしまして、原則としてその所有者に限るという取り扱いの指導をしているわけでございまして、関係のないといいますか、一般の方々に他人の土地の評価額ないしは地積、場所の所在等についてこれを公開的に見せていくということについてはやはり守秘義務との関係で問題が生ずる、こういうふうに考えておるところでございます。
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山田譲#27
○山田譲君 確かに人の財産をやたらに見せるというふうなことはよくないとは思いますけれども、しかし実際問題として、隣の人は百坪持っている、自分も百坪持っているというふうな場合に、隣の人は固定資産税は五万円しか出さない、こっちは十万円だということは、そうであるかないかわからないわけですね。ですけれども、税金を払う人にとっては、大体税金が高過ぎるというふうにだれも思うわけで、じゃ隣の百坪も税金は同じだろうかという疑問を持って、そしてその人の税金を——なかなかそんなことは普通じゃ教えてくれませんから、台帳を見ておかしいじゃないかと、同じ百坪で隣はうちの半分だというふうなことを知るのは、当然税の公平を期する上からも必要じゃないか。やたらに見せることはともかくとして、やっぱりそういうような必要性というものはあるのじゃないかと思うんですけれども、どうですか。
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関根則之#28
○政府委員(関根則之君) 確かに自分の土地だけを見せられてもなかなかその評価が適正であるかどうかを判断することがむずかしいという問題あると思います。したがって、私どもとしては、標準地、規準地というのが各市町村ごとにあるわけでございますので、そういったものの所在が大体どの辺の路線にありますよ、その辺の単位当たりの評価額が幾らであるというようなことについてはできるだけ住民によく周知、お知らせをして、理解をし、そういうものとの比較において自分のところがどの程度に評価されておるのか、それが適当であるのか、不当と考えるのか、そういう判断をしていただきたい、こういう考え方をとっているところでございます。
 隣のうちとの比較云々という話になってまいりますと、これは確かにその方が比較は端的にしやすいかもしれませんけれども、また、隣のうちの財産の内容がわかってしまうというような問題も起こってくるわけでございますので、そういう隣との比較というようなことまではちょっと無理ではなかろうかと考えておるところでございます。
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山田譲#29
○山田譲君 情報公開というふうなことが問題になっておりますし、情報公開がすべて守秘義務との関係でなかなか、特にこの種の問題はむずかしいとは思うんですけれども、何かやっぱり税というのは公平感というものが一番大事なことだと思うんです。何となく人のうちの税金は安いようだというふうな感じを持つ。私の知っているある人も、最近東京でマンションを買ったわけですけれども、全く同じマンションでありながらもう一人の人の方が税が安いということを非常に気にしているわけですね。それで、固定資産税、ちゃんと相手の人のもわかって言っているのかどうか知らぬけれども、確かに向こうの方が安い、その場合にやっぱりちょっとおかしくはないかということで税務署へ行ったところが、税務署は教えてくれないというふうな、そういう例が実際あるわけです。
 ですから、やたらに人の財産を知るというんじゃなくて、自分の税金が果たして公平に取られているか取られていないかということを知る上には、全く同じマンションでありながら税金が違うということになればやはりそれは当然おかしいという感じを持たざるを得ないと思うんですけれども、どうですか。
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