予算委員会

1986-02-25 衆議院 全296発言

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会議録情報#0
昭和六十一年二月二十五日(火曜日)
    午前十時一分開議
 出席委員
  委員長 小渕 恵三君
   理事 中島源太郎君 理事 浜田 幸一君
   理事 林  義郎君 理事 原田昇左右君
   理事 渡辺 秀央君 理事 稲葉 誠一君
   理事 岡田 利春君 理事 二見 伸明君
   理事 吉田 之久君
      相沢 英之君    伊藤宗一郎君
      石原健太郎君    石原慎太郎君
      上村千一郎君   小此木彦三郎君
      大西 正男君    大村 襄治君
      奥野 誠亮君    倉成  正君
      砂田 重民君    住  栄作君
      田中 龍夫君    戸塚 進也君
      葉梨 信行君    原田  憲君
      三原 朝雄君    武藤 嘉文君
      村山 達雄君    山下 元利君
      井上 一成君    上田  哲君
      大出  俊君    川俣健二郎君
      佐藤 観樹君    多賀谷眞稔君
      松浦 利尚君    池田 克也君
      近江巳記夫君    神崎 武法君
      坂口  力君    河村  勝君
      木下敬之助君    永江 一仁君
      瀬崎 博義君    正森 成二君
      松本 善明君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  中曽根康弘君
        法 務 大 臣 鈴木 省吾君
        外 務 大 臣 安倍晋太郎君
        大 蔵 大 臣 竹下  登君
        厚 生 大 臣 今井  勇君
        農林水産大臣  羽田  孜君
        通商産業大臣  渡辺美智雄君
        運 輸 大 臣 三塚  博君
        郵 政 大 臣 佐藤 文生君
        労 働 大 臣 林  ゆう君
        建 設 大 臣 江藤 隆美君
        国 務 大 臣
        (総務庁長官) 江崎 真澄君
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      平泉  渉君
 出席政府委員
        内閣官房内閣審
        議室長
        兼内閣総理大臣
        官房審議室長  的場 順三君
        内閣審議官   海野 恒男君
        内閣法制局長官 茂串  俊君
        人事院総裁   内海  倫君
        人事院事務総局
        給与局長    鹿兒島重治君
        総務庁長官官房
        審議官     百崎  英君
        総務庁人事局長 手塚 康夫君
        総務庁人事局次
        長
        兼内閣審議官  吉田 忠明君
        総務庁行政監察
        局長      竹村  晟君
        総務庁統計局長 北山 直樹君
        経済企画庁調整
        局長      赤羽 隆夫君
        経済企画庁総合
        計画局長    及川 昭伍君
        経済企画庁調査
        局長      丸茂 明則君
        法務省刑事局長 岡村 泰孝君
        外務大臣官房審
        議官      福田  博君
        外務省アジア局
        長       後藤 利雄君
        外務省経済局長 国広 道彦君
        大蔵大臣官房総
        務審議官    北村 恭二君
        大蔵省主計局長 吉野 良彦君
        大蔵省主税局長 水野  勝君
        大蔵省理財局長 窪田  弘君
        大蔵省銀行局長 吉田 正輝君
        大蔵省国際金融
        局長      行天 豊雄君
        国税庁次長
        国税庁直税部長
        事務取扱    塚越 則男君
        厚生大臣官房総
        務審議官    北郷 勲夫君
        厚生省保健医療
        局老人保健部長 黒木 武弘君
        農林水産大臣官
        房長      田中 宏尚君
        農林水産大臣官
        房総務審議官  眞木 秀郎君
        農林水産大臣官
        房予算課長   鶴岡 俊彦君
        通商産業大臣官
        房審議官    松尾 邦彦君
        通商産業省通商
        政策局長    黒田  真君
        通商産業省貿易
        局長      村岡 茂生君
        通商産業省産業
        政策局長    福川 伸次君
        資源エネルギー
        庁長官     野々内 隆君
        中小企業庁長官 木下 博生君
        運輸大臣官房国
        有鉄道再建総括
        審議官     棚橋  泰君
        郵政省貯金局長 塩谷  稔君
        労働大臣官房長 岡部 晃三君
        労働大臣官房審
        議官      中村  正君
        労働大臣官房審
        議官      稲葉  哲君
        労働省労政局長 加藤  孝君
        労働省労働基準
        局長      上粥 義朗君
        建設大臣官房長 高橋  進君
        建設大臣官房総
        務審議官    佐藤 和男君
        建設大臣官房会
        計課長     望月 薫雄君
        建設省住宅局長 渡辺  尚君
        自治大臣官房審
        議官      持永 堯民君
 委員外の出席者
        参  考  人
        (全日本電機機
        器労働組合連合
        会中央執行委員
        長)      藁科 滿治君
        参 考 人
        (日本銀行総裁)澄田  智君
        予算委員会調査
        室長      大内  宏君
    —————————————
委員の異動
二月二十五日
 辞任         補欠選任
  橋本龍太郎君     戸塚 進也君
  矢野 絢也君     坂口  力君
  大内 啓伍君     永江 一仁君
  小平  忠君     河村  勝君
  藤木 洋子君     正森 成二君
同日
 辞任         補欠選任
  戸塚 進也君     橋本龍太郎君
  坂口  力君     矢野 絢也君
  河村  勝君     小平  忠君
  永江 一仁君     大内 啓伍君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 昭和六十一年度一般会計予算
 昭和六十一年度特別会計予算
 昭和六十一年度政府関係機関予算
     ————◇—————
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小渕恵三#1
○小渕委員長 これより会議を開きます。
 昭和六十一年度一般会計予算、昭和六十一年度特別会計予算、昭和六十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
 本日は、税制・財政問題について集中審議を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。原川昇左右君。
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原田昇左右#2
○原田(昇)委員 集中審議に臨みまして、自民党を代表して質問させていただきます。
 まず第一に、新聞、テレビによりますと、フィリピン情勢が大変な大きな変革のときに来ておるようでございます。政府のこれに対する対応といいますか、感想をひとつお聞かせいただきたいと思います。
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中曽根康弘#3
○中曽根内閣総理大臣 日本はフィリピンと友好親善の関係を今まで維持してまいりましたし、今後もその考えには変わりはございません。アジアの隣邦として大切な国であると考えております。我々はフィリピンに対して今まで経済協力等行ってまいりましたが、しかしこれは、前から国会で申し上げてますように、一政権を支持するためにやってきておるのではないのであって、フィリピンの国家あるいはフィリピンの国民全体、そういうものを対象にしまして、その福祉やあるいは安定のために積極的に熱意を持って経済協力してきたので、フィリピンの国民及び国家を相手にそのようにしているということは今も一貫して変わりがないというところでございます。
 現在の事態におきまして、政府としてやはり大事な関心は在留邦人の安全でございまして、相当数の在留邦人あるいは観光客がマニラその他におるわけでございます。そういう意味において、この在留邦人の安全ということを念頭に置きまして、我々は言動等についても非常に慎重に行っておるということでございます。
 それから、最近の情勢につきましては、アメリカと緊密な情報交換を行っております。きのうもシグール大統領補佐官が参りまして私といろいろ意見交換も行いましたが、その中におきまして、ともかく武力衝突を起こさないように、流血の惨害を起こさないように、平和的に事態が収拾されることが最も望ましい、そういう点においては意見が完全に一致いたしまして、その平和的な事態の収拾というためには情報交換しつつよく緊密に協議をしていこう、そういう考えに立っております。
 もとより、フィリピンの問題はフィリピンの国民がみずからお決めになることでありまして、我我が外からとやかく内政干渉がましいことを言うべきことではございません。特に、アメリカと日本の立場は若干違う立場がございます。アメリカは去る第二次大戦の際にはフィリピンを助けた国でございまして、我々はむしろフィリピンに大きな惨害を与え、迷惑をかけた国でございまして、そういう意味においてアメリカの立場と日本の立場は違いますし、また我々は同じアジア人として、しかも隣邦として大事な国で、末長くおつき合い願わなければならぬ大事な国であるわけでございます。そういう意味におきまして、フィリピンの問題に対する我々の発言というものは冷静かつ慎重であらねばならない、そう思っております。
 しかし、最近の情勢を見ますと、フィリピンの国内に新しい一つの流れが生まれつつあることは、事実として我々は認めざるを得ないところでございます。しかし、どういう体制が生まれてくるのか、その点は全く予断を許しません。先入観にとらわれたりなんかすることは極めて危険でございます。やはり国際法上からも、国民の大多数が支持するということ、それから統治能力が全国土に及ぶというようなことは、やはり国際法的にも我々が重大な関心を持って眺めるポイントであるだろうと思います。
 いずれにせよ、これらのことはフィリピンの国民がみずからお決めになることであって、我々は内政干渉がましいことは一切慎んでいくべきであると思いますが、しかしそういう新しい流れについても我々は大きな関心を持ちまして、そして先ほど申し上げましたように、平和的な収拾が行われるように強く念願をして見守っておるという状態でございます。
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原田昇左右#4
○原田(昇)委員 ありがとうございました。万全の対応をとられるように望みます。
 そこで、主題の財政、税制についてでございますが、まず、野党から共同修正要求が出てきておるわけであります。実は、これにつきまして与野党間で討議の機会を持ちたいものだというように考えておりましたわけでございますが、我々は機会が得られなかったわけでございまして、まことに残念でございました。しかしながら、資料はいただいておりますし、いろいろ検討させていただいております。そこで、今回はこの資料に基づきまして私自身が意見を述べながら、政府に私の意見並びに野党側の共同修正要求についての意見を聞かせていただきたいと思うわけであります。
 まず、野党案を概観いたしますと、所得税減税二兆一千三百億を含んで総額二兆六千五百七十億の歳入の減と、公共事業費の追加、これは六千億でございますが、それから地方公共団体向けの補助金カットを撤回しろ、これは一兆一千七百億に及びますが、これを含む歳出増二兆四千百二十三億との合計額、総額で五兆七百億円に対しまして、その財源として歳入増四兆一千六百四十五億と歳出カット九千四十八億円、合計五兆七百億を見込んでいるわけであります。ここで、野党案に防衛費とかODAに対して修正要求が全然ございません。これは特筆すべきことだと思います。これは、野党が我が国の国際的責務について十分認識していただいたものと、私はむしろ高く評価しておるわけでございますが、その他の点については極めて問題が多いわけであります。
 そこで、この問題点についてこれから逐次論じていきたいと思うわけでございますが、まず個々の問題に入る前に、政府のこれに対する、野党案に対する全般的な感想を聞かせていただきたいと思うわけであります。大蔵大臣と総理から御答弁を。
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竹下登#5
○竹下国務大臣 野党の予算修正問題につきましては、現在与野党間で話し合いがなされておる、このように前提を置いて申し上げます。
 いずれにしても、六十一年度予算というのは、財政運営に責任を持たなきゃならぬ与党と歳入歳出両面にわたって野党から出ております修正要望にあるすべての論点、これらを含めて十分な協議を行った極めて濃密な作品であります。濃密な検討を続けて編成した作品を国会に提出して、今御議論をいただいておる。したがって、それを提出した内閣としましては、まさに現在の状況下で行財政改革の趣旨を踏まえて編成し御審議を願っておる最善のものであるというのが、私どものお答えになろうかと思います。
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中曽根康弘#6
○中曽根内閣総理大臣 大蔵大臣が御答弁申し上げたとおりでございまして、この厳しい財政状況のもとに政府としては最善を尽くして編成した予算でございます。特に、社会保障その他の面におきましても、老齢福祉年金の増額、婦人の健康診断、がん対策等健康増進対策にも相当力を用い、特に難病対策あるいは交通遺児の育英資金の充実そのほかについてもきめ細かい措置をやっておるのでございまして、大蔵大臣が申し上げたとおり、修正すべきものではないと考えております。
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原田昇左右#7
○原田(昇)委員 政府の全般的な御意見を伺ったわけでございますが、私は、個々の問題につきまして野党案について所見を述べながら御質問申し上げたいと思います。
 まず、所得税減税についてでありますが、もとより、野党案のように所得税、住民税を減税するということは私たちも本当にいいことだな、これはもう我々も望むところなんです。特に、出費の多い中堅サラリーマンに重圧感が強いということも事実であります。しかしながら、こうしたところだけを取り出して部分的な手直しを図ろうとしても、それは税体系全般の骨格と密接に結びついているわけでありますので、部分的な手直しで済ませるわけにはいかないのではないか。税体系全般の改正が現在税調で審議されているわけでございますが、この審議の過程を十分見守りながら、この結論が早く出てもらって、そして全体の体系としてどうするのかという結論が我々としては早く欲しいわけであります。十分な検討を経ないままに部分的な結論を引き出すことは大変危険だと思います。税調におけるスケジュールも既に決まっておりまして、ことしの秋には税制全般にわたる大改正が行われるということに了解いたしておりますし、その広範な検討を待って二十一世紀の展望を踏まえた安定的な税制を確立すべきだと私は考えておるわけでございますが、いかがでございますか、御意見を伺いたいと思います。
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竹下登#8
○竹下国務大臣 御指摘のとおり、今現在税制調査会においてまさに抜本見直し、精力的に審議をされておりますし、その総理大臣から税制調査会へ諮問された考え方の底には、今御指摘のありました中堅所得層の重圧感とか、そういうものが十分底辺に存在しておったからこのたびの抜本的な答申をいただくような諮問となっておるわけであります。したがって今度は、これに先立っての税制の骨格を動かしたり部分的な修正を行ったりすることは抜本見直しとの間にそこを来すおそれがあるということからして、このたび御審議いただいております税法改正はいわば根幹には触れないということを前提としたものであります。
 しかしこれに対しては、なぜもっと早く税調に諮問しなかったか、このような意見も時にはございますが、私どもといたしましては、一昨年の暮れに六十年度税制のあり方についての答申をいただいて、その際、抜本的な改正を論議すべき時期に来たという御指摘をそれぞれいただき、その背景を踏まえて、去年の国会いっぱい税制議論を国会でいろいろやっていただいて、それを整理し、夏に税制調査会の先生方に御説明申し上げ、それをもとに九月二十日からいわば抜本審議が始まった。したがって、時期としても、国会の議論を十分に聞くというタイミングをもとった諮問の時期ではなかったかというふうに考えております。
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原田昇左右#9
○原田(昇)委員 おっしゃるように、我が国の所得税体系のあり方につきましては、累進構造とか各種所得間のバランス等をしっかり検討すべきだと思いますし、特別に何か野党案のように課税最低限の引き上げというように、これだけをつまみ食い的に要求されるのはなぜか、理解に苦しむわけであります。ちなみに我が国の課税最低限は、諸外国に比べて最も高いと言われております。さらに大幅にこの控除額を引き上げることによって、現行税制に対する重圧感が解消されるとは到底思えないわけであります。これについて、大蔵大臣の見解を伺いたいと思います。
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竹下登#10
○竹下国務大臣 これは御意見にありますとおり、課税最低限ということになりますと、我が国は先進国の中で行われておる所得税の課税最低限の中では最も高いし、そして個人所得に対する所得税負担割合は最も低いという状況にあることは事実でございます。したがって、課税最低限の問題がいつも議論になりますのは、大体は、課税最低限というのがこれだけ高い位置づけになっておる、しかもその最低税率は一〇・五%、イギリスなんか三〇%ですから。だから国民の納税意識を高めるためにも、むしろ薄くして広い範囲に課税をするのが妥当ではないか、こういう議論がありましたり、あるいは所得税はさておこう、しかし応益主義的な住民税は、少なくとも広く住民意識を持つためにも課税最低限はむしろ低きにあって低い率であるのがいいじゃないか、こんな議論も現実行われておるわけでございます。
 したがって、今一番大事なことは、不満感、重圧感というのはどこにあるか。それは生活の実感からくる税負担の累増感が強いということ。あるいは給与所得者は源泉徴収ですから、自分で所得税の課税標準と税額を計算して納入しない、そこで実態として水平的な不公平感というものが出てくるんじゃないか。あるいはまた、クロヨンという言葉に象徴されますように税負担感が、非常に所得が明らかになるからというようなことでサラリーマンの方にそういう感じが強いではないか。そういうような中で、これから税調において審議していただくわけでございますから、本当に所得税負担のあり方というような根本にまでさかのぼった議論が現在なされておる段階であるというふうに考えております。
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原田昇左右#11
○原田(昇)委員 これにつきましては、総理はアメリカの税制改革にも触れられて、所得税の累進税率をもう少し段階を縮めて少し緩和したらどうだというお話をされておったと思うのでございますが、それについて何か御所見がございましたらお聞かせいただきたいと思います。
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中曽根康弘#12
○中曽根内閣総理大臣 減税、特に所得税、法人税等の減税については、国民の皆様方の非常に強い御要望もありまして、私もぜひ大幅減税をやらしていただきたい、間に合えば六十一年度からもやりたいというぐらいの念願に駆られておるのでありますけれども、しかし六十一年度予算編成に際しましては、非常に厳しい財政状況のもとに、そういう思い切った大幅なものをやる余裕がございません。やはりしっかり準備をして、そしてかなり思い切ったものをやらざるを得ない、そういう結論になりまして、まことに残念ではございますが六十二年度からやらしていただきたい、そういうスケジュールで今進んで、税調に対して非常に大規模な、根本的な改革案を諮問している最中でございます。そういう中途でもございますので、ことしはまことに遺憾ではございますが見送らさしていただいておる、こういうことでございます。
 その中で、諮問のときにも税調の皆さんにお願いしたわけでありますが、シャウプ税制以来の重税感とかひずみとか不公平感とか、そういうものをまず直すということが大事だ、国民が一番欲しているところへまずさわるというやり方が一番大事だ、そういうことで今鋭意検討していただいて、春にはその点に関する中間報告をいただこうと思っております。
 その中でも、一つは所得税につきまして、やはり子持ちの、そして子供の教育やローンの返済が一番かかってきている、重圧感のある層というものを我々は重要視しなければならぬわけであります。それが、金額的に見るとどの程度の所得層かと見ますと、やはり三百万、四百万、五百万、六百万、それぐらいのところがピークじゃないかと考えておるわけです。あるいは八百万ぐらいまでも及ぶかもしれません、相当所得水準も上がってきておりますから。ですから、その三百万から八百万ぐらいまでが非常に重要なポイントではないかということを意識して、税調の方でも作業してくだすっておる。また、レーガン税制もそういう線も考えてやっておるようでございます。
 それから、非常に単純化する必要がある。十五段階というものを、かなり思い切って数段階にまでこれを単純化する、そういうことも大事で、税の申告について一々税理士さんの皆さんのところへ頼みにいかなければ申告できないというような、そういう複雑なやり方でなくて、自分でどんどん申告できる、そういうようなわかりやすい税制にするということも非常に今大事である、そう考えておりまして、そういう点、税調の皆さんにせっかく御努力を願っておるところでございます。
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原田昇左右#13
○原田(昇)委員 今おっしゃったような趣旨をぜひ六十二年度の税制改正において実現していただけるように、我々としても大いに期待申し上げたいと存じます。
 さて、次に政策税制の減税についてでございますが、政策税制の安易な拡大というのは、今総理のおっしゃった公平、簡素の基本的理念に照らして極めて問題が多いのではないかと思います。
 野党の住宅減税、教育減税等々、御要望があるわけでございますが、住宅減税につきましては、これは同じく野党から、ちょっとこの考え方と反対の意見が出てきておるわけであります。私の記憶では、二月二十日の衆議院の本会議の租税特別措置法の改正案に対する質疑におきまして、野党のある議員から次のような趣旨の発言があります。今回の減税の目玉である住宅取得促進税制の新設は、内需拡大の柱である住宅建設促進にどれだけ寄与するのか、現在の鎮静化した住宅着工には何ほどの効果もないではないか、特に最近の大都市圏では地価が高騰を続け、高所得者でなければ持ち家ができない、持ち家を取得できる高所得層のみが恩恵を受けるという意味では不公平を助長するものであると言える、抜本的な地価抑制がなければ持ち家推進は図れないとして、政府に見解を求めておるわけでございますが、私も、この点は確かに傾聴に値するところが多いのではないかと思います。これについて大蔵大臣はどうお考えでございますか。
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竹下登#14
○竹下国務大臣 政策税制というものは、私はこれをすべて否定する考えがあるわけでは全くございません。ただ、税の理論から申しますと、租税歳出とかいう言葉が使われます。すなわち、払うべき税を払わないということは、逆にそれだけの歳出補助金をもらったと同じことじゃないか、だから税制でもって政策を行うよりはやはり歳出の中で政策は行うべきであるというような、租税歳出論というようなことがあるわけであります。したがって、特定の者だけがその恩典に浴するという意味におきましては、それは不公平であり、税制としての複雑さを伴うということは事実でございます。したがって、いわゆる政策税制あるいは租税特別措置というのにはおのずから限界があるということが言えると思います。
 そこで、これを仮に住宅税制に当てはめてみますと、そのような議論をすれば、言ってみれば住宅取得促進税制によります税額控除限度額二十万円というものは、要するに年収四百七十五万円の夫婦子二人の給与所得者の年間所得税額にも匹敵するだけの恩典ではないか、こういう議論がそこに出てくるわけであります。したがって、現実、今度の住宅減税というのは、私はお願いしておるのが限度ではなかろうかというふうに考えるわけでございます。
 ただ、先ほど御意見にもございました、要するに土地政策というものをやはり基本的に考えなければいけないではないかという議論は、確かに私どももいつも念頭に置くべき議論であると思っております。それは税制の問題もございましょう、あるいは各種規制緩和、そういうものによってある程度解決する問題もございましょう。政策選択の重要なるポイントとして、今後も検討を続けるべき課題であるというふうに考えております。
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原田昇左右#15
○原田(昇)委員 住宅に対しましては、ここでかなりの議論がありました。例えば住宅建設関係の税制上の優遇措置が、我が国は諸外国に比べて著しく低いという指摘もありました。果たしてこれが事実であるかどうか、これも伺いたい。
 さらに次に、教育減税についてでございますが、特定の家計支出をとらえて減税するということが果たして公平の観点からいいかどうかということも、あわせて考えて決めなければならぬ問題ではないかと思います。確かに教育にお金がかかる、これはわかりますけれども、税金を納めてない家庭の父兄は一体どうなるのか。それから、高校に入学できないで、家庭の事情で中学卒で働いている若者に対してはどうなのかとか、いろいろな問題があると思うのですね。この辺もどう考えていったらいいかということを十分検討の上で減税措置を決めていかなければならぬのじゃないかと思います。これについて大蔵大臣の御意見を伺わせていただきたいと思います。
    〔委員長退席、中島(源)委員長代理着席〕
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竹下登#16
○竹下国務大臣 住宅建設関係税制の諸外国との比較でございますが、御指摘は、我が国の住宅関係減免税額の対歳出比率が〇・二%と、いわゆる先進諸国中最も低くなっておるということが仮に試算の念頭に置かれた一つの議論ではなかろうかというふうにも思います。この問題は、非常にデータのとり方に問題がございます。結局、例えば住宅であろうと何であろうと、アメリカの場合は利子というものは全部控除されていくというような仕組みになっております。それから西ドイツは、連邦税でなく州税の減免措置も計算の中に含まれておる。逆に、我が国の居住用財産の譲渡についての三千万円の特別控除等の特別措置による多大の減収額が計上されていないというようなことでございますので、この比率のとり方によっては〇・二%は三%というとり方もできますので、その数字から見る必要もありはしないだろうか。しかしいずれにせよ、住宅税制のみを取り出して比較することは大変難しい問題でございます。
 それから次の問題は教育減税、これは今御指摘がありましたように、昨年も各党間の税の専門家の先生方でいろいろ議論をちょうだいをしました。結局そこで使えるのは、やはり例えて言う。ならば二百三十五万七千円のいわば課税最低限以下の方々の子供さんも高校へ行っていらっしゃいますが、それには何の恩典も及ばないじゃないか。あるいは先ほどの例示に出ましたように高校以上の教育費でこれを見ますと、義務教育だけで社会に出て働いておって既に税をお納めになっておるという方から見れば、自分よりできない子供の親が、何でおれが働いて税金を納めているのに税の恩典に浴するかなというような素朴な意見もあるということは、これは与野党間でも随分議論したとであります。
 したがって、結果としてこれは大原則でいえば、今おっしゃったとおり個別の事情を税制上しんしゃくすることはおのずから限界がある。やはりそうなると、教育に対する財政助成のあり方というのが基本ではないかというようなことから、種々相談して苦労をしまして、六十一年度予算でいわゆる父母負担の軽減ということから私立高校助成について配慮することによって、そして都道府県が行います私立高校に対する経常費助成の財源措置についてはまだ地方交付税の中へ含めさせていただくとかというようなことでもって、結局教育減税、言葉としてはよくわかりやすい言葉でございますが、実態としては教育財政助成の中でそういう措置をとることにある種の合意をしたという経過もあることは御指摘のとおりでございます。
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原田昇左右#17
○原田(昇)委員 全く同感であります。
 さて、野党案の歳入の増加の方を見ますと、これが財源対策の重要な柱になっておると思うわけでありますが、これの増税増収策につきまして果たして現実性があるかどうかという点が極めて問題ではないかと思うわけであります。
 根拠もわからないところがたくさんございますが、二、三感想を述べていきますと、まず有価証券取引税の適正化についてでございますが、有価証券取引税は最近十年間で三倍も引き上げられておるわけでありまして、資本取引の国際化時代、国際的視野からこれを見ていかなければならないと思うわけでございます。果たしてこれがさらに大幅に引き上げができるのかどうか、大変問題ではないかと思います。
 次に、「租税特別措置等の見直し」として四千億も計上してありますが、これは企業関係の租税特別措置による減収額が現在四千億に上っておりますから、四千億計上するということは、全額企業関係の租税特別措置は撤廃しろということではないかと思います。果たして妥当かどうか。例えばこれに関連して申し上げますと、野党案の減少分の二に「設備投資減税の拡充」というのがあります。設備投資減税の拡充というのは恐らくこの「租税特別措置等」の中に入るわけでございますので、これが全く矛盾することになるわけであります。租税特別措置を一方で全廃しろと言いながら、片方で拡充するということはどういうことかよくわからないわけであります。いずれにいたしましても、私は特定の政策目的を達成するために誘導措置は必要だと思います。必要最小限の中小企業等の租税特別措置は残しておかなければならぬわけではないかと思いますが、大蔵大臣の御見解を伺いたいと思います。
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竹下登#18
○竹下国務大臣 一つは有取税の問題でございますが、有取税は御指摘のとおりにここ十数年間に税収の大宗を占める株券の税率が三倍強になっております。それから資本取引の国際化時代にあって国際的視野からその検討を行うべきであるという御指摘につきましても、実証的な観点から種々詰めるべき点はございますが、十分考慮に値することであろうと思います。
 それで一度、五十九年度税制のときは実は税制調査会等の議論は、引き下げるべきだ、余りにも高過ぎるという議論の方が大宗を占めておった。そしてそれがいろいろ変化してきておりますが、これこそまさに税制調査会における今後の検討の中で議論していただく重要な一つの課題だと思っております。
 それからいわゆる四千億、租税特別措置の全廃によっての増収を計上されて、一方設備投資の租税特別措置の拡充を求められておるわけでありますが、政策税制というのは、先ほども申しましたように私はこれをすべて否定しようということを毛頭考えておりません。しかし、本当は社会経済情勢の変化に応じて絶えず必要な見直しを行っていくべき性格のものでございます。だから、すべてをこれを否定するという考え方は全くございません。これも私ども結局それぞれときどきに応じた特別措置の必要なものが皆無であるとも思えませんし、すべて否定すべきものだとは思いませんが、それは特定なものを対象にした税制であるだけに、いわば租税歳出というような物の考え方をとった場合、絶えざる吟味の対象になるべきものであるというふうに考えております。
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原田昇左右#19
○原田(昇)委員 時間が余りありませんので、次に進ませていただきます。
 歳入のところに「最気浮揚による税収確保」として五千億計上されておりますが、これも私どもとしては公社債増発及び減税を前提にして景気がよくなるから五千億の税収がある、こういうように椎諭したと考えられるわけでございますが、根拠がよくわかりません。いずれにしても、全体として長期にわたり財政状況をマイナスにする効果が公債発行、建設国債の発行にはつきものでありますので、これは特例債の誘発をもたらすわけであります。したがって、この点については我々としてはどうも納得しかねるというように思うわけであります。
 それから次に、外為特会からの一般会計繰入額の増額に四千億を計上しておられるわけでございますが、これも現在の予算で既に本予算案に二千六百億を計上しておってさらに四千億、果たして外為特会が運営できるのかどうか、この辺も伺いたいわけであります。
 以上簡単にひとつ、時間がございませんので、大蔵大臣から御答弁をいただきたいと思います。
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竹下登#20
○竹下国務大臣 これは仮に特例債を発行することを前提とした減税ということで議論をいたしますならば、それは消費の拡大を通じて税収に何がしかの影響をもたらす、これは事実でございますが、その短期的な経済効果に限られるのに比べまして、それこそ一兆円が三兆七千億という後世代へのツケ回しになる。言ってみれば、後世代への負担で今日の我々が減税に浴するという基本的な財政の立場に立つ我々としては、これに対しては非常に厳しい対応をして、六十五年に何とか工夫して脱却しようという努力目標を旗をおろさないのもそれかあるがゆえであります。
 それから外為特会からの問題でございますが、これは海外高金利によって生じた特別な利益のすべてを受け入れたものでありまして、当面特会の運営に支障が生じない範囲でのぎりぎりのものでございますので、この外為特会というものは、それこそ為替介入とかいろいろな問題について大事な、極めて専門的に議論をしながらいわゆる歳入として取り上げるべきものでございますので、これ以上この特会に支障が生ずるおそれのあるような行為はとれないというのが素直な現実であります。
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原田昇左右#21
○原田(昇)委員 ざらに野党の案で、建設国債の発行一兆三千百七十億、それが歳出の公共事業費の追加六千億と見合うと思うわけでございますが、公共事業を六千億追加してこれを建設国債で賄うという考え方、これは、公共事業はたとえ増川できても建設国債の発行によって大変なマイナス効果が財政に出てくるということではないかと思うわけであります。公共事業については、今度の我々の審議しておる本予算案におきましては、多少前年比マイナスでありましても、財投その他の活用によって事業費を四・三%増額しておるわけでありまして、これが本予算の内需振興の一つり柱になるわけではないかと思います。我々としては、現時点で早くこの予算を成立させて実行するということこそ我々がなすべきことではないかと思いますが、いかがでございますか。
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竹下登#22
○竹下国務大臣 御指摘のとおり、この事業費では確かにいろいろ工夫をしていただいて、それだけ今御指摘のように事業費は伸びておるわけでございます。これは確かにおっしゃった、まさに本予算の柱の一つあるいは目玉の一つという表現もあってもいいかもしれませんが、そういうような考え方に立っております。
 財源問題について、安易に建設国債の増発というのがよく論議されますが、私はいつでも思うのでございますけれども、財政法上の建前で赤字国債と建設国債が非常に厳しく仕分けされておるのは、我が国の財政法とそれから西ドイツでございます。ほかはいわば公債、すなわち財政赤字というのはみんな一諸になっております。したがって、そのことは私はやはりいいことだなと思います、その区分があることは。しかし、区分があることがいいことだけに、これは資産が残るからといって安易にそれに飛びつきがちになるという気持ちは抑えなければいかぬではなかろうか。いずれにしても、残高として残った場合はこれは赤字国債と同じものになるわけでございますから、それがやはり財政の基本にあらなければならない課題ではなかろうかと思っております。
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原田昇左右#23
○原田(昇)委員 次に、老人保健法の改正と高率補助金の引き下げの撤回要求、この二つはまさに我々の予算案において財政再建を目指す柱になっておると思うわけであります。これを否定することは、いわば行財政改革を目指す政府案の性格を抜本的に、根本的に変更することになると思うわけでありまして、これについて大蔵大臣の御意見を伺いたい。
 さらに言えば、そのようなことで修正要求に織り込まれた「行財政改革の推進」という欄で九千四十八億が浮いてくる、こういうことになっておるわけでございますが、そのようなことで野党案の言うようにこの九千四十八億円の行財政改革が果たして実行できるのかと疑問に思わざるを得ないわけであります。あわせて大蔵大臣の御意見を伺いたいと思います。
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竹下登#24
○竹下国務大臣 六十一年度予算に当たって財政改革をさらに推進するために、既存の制度、施策を根本にまでさかのぼっていろいろ節減、合理化に努める、その大きな考え方のもとに老人保健制度が存在しておるわけであります。これはやはり将来に備えて、いわば老人保健制度の基盤を強化して長期的な安定というものを図っていくための制度改正であるというふうな基本的考え方であります。
 そうしてこの補助率の見直し等につきましては、これはいわゆる社会保障を中心に事務事業の見直しを行いながら行ったものでございますので、したがって、それによって生ずるマクロベースにおける地方財政計画については、これは支障が生じないようにきちんと措置をしたということでございます。したがって、この施策というものと、そして地方に対していろいろお願いをし、そして講じた地方財政対策というものも、これもまさに六十一年度予算の重要な一つの柱ではなかろうかと考えております。
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原田昇左右#25
○原田(昇)委員 老人保健法の改正につきましては、この制度が長寿社会への移行の中で安定的かつ有効に機能するようにしたいとの意図のもとに、一部負担の見直しとか加入者按分率の見直しを行ったものと理解しておりますが、しかし他方で、お年寄りが負担が急激にふえるという指摘があります。事実私どもは老人クラブに行っても、一体どうなるのだと大変不安に思っておられる方方がおる。ひとつぜひ厚生大臣、これは大事なことでございますので、お年寄りにわかりやすいようにここでその辺について御説明いただきたい。
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今井勇#26
○今井国務大臣 まず最初に、大変我が省の問題につきましていろいろ御配慮を賜りまして、厚く感謝を申し上げる次第でございます。
 お説のように老人保健制度でございますが、だんだん人口が高齢化をしてまいります中で、とにかく非常に老人医療費がふえてきておりますので、これを一体どのように適正なものにするか、それからもう一つ、国民がどれを、どうしてこれを公平に負担するかという問題が極めて大事な問題ですから、そんなことから老人保健法の一部改正をお願いしているわけです。この問題は、何といっても健康に対します自覚とそれから適正な受診という観点からお願いしておるものでありますが、御案内のように現在の一部負担の額というのは、マクロ的に見ますと老人医療費の一%台でございます。やはり世代間の負担の公平という観点からも、これは極めて重要な問題でありますので、少しアップをお願いできないかと思っているわけでございます。
 そこで今度の改正は、おっしゃいますように老人の方が払いやすいようにするためには、やはり定額制というのは変えるわけにはいくまい。それからまた外来については月の初めに一回払っていただければあとは何回受診してもいいわけでありますから、現在のそういう制度をやはり維持することを基本としているわけであります。
 ただ、今おっしゃいますように、外来、今度は一月千円、入院は一日五百円ということでお願いしているわけでありますが、その額につきましても、例えば老齢福祉年金、今度新しくなりますと二万七千二百円になるわけでございます。あるいは高齢者世帯の所得の平均、現在は七十歳以上が多分一人当たり十一万ぐらいになるだろうと思いますが、そういう実態から見まして、何とかこれはお願いをできるものではないだろうかと思っております。
 ただし、いずれにせよ今度の改正は、次の世紀を見通して今後やはり安定した老人保健制度を確立しようということのために必要なものでありますが、皆さんの御理解がなければなりませんので、よくひとつ皆さんにこの趣旨を御説明をして御理解を得たいというふうに考えているものでございます。
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原田昇左右#27
○原田(昇)委員 ぜひひとつ理解の得られるように、大いに誠心誠意説明をしていただきたいと思うわけであります。
 それから次に、補助率の見直しにつきまして、一部の批判にあるように、一律カットをして負担を地方に押しつけたというように言われておりますが、決してそんなことじゃないはずであります。これについては事務事業の見直しを行ったはずでありますし、また地方財政に対する配慮も十分に措置したと私どもは理解しております。その点自治省、そういうことかどうか、一言でいいから答えてください。
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持永堯民#28
○持永政府委員 このたびの補助率の見直しにつきましては、御指摘の趣旨のようなことで見直しをしたわけでございます。今後、地方団体に対しましても、地方債なり地方交付税なり適切な措置を講じまして、地方団体の財政運営が困ることのないようにしてまいる所存でございます。
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原田昇左右#29
○原田(昇)委員 財政再建の目標につきまして、六十五年度の特例債脱却のためには毎年一兆三千億もの減額を図っていく必要があるということになってまいったわけですね。そこで、これは難しいんじゃないかという指摘がなされておることも事実であります。しかしながら、ここで財政再建の旗をおろすことは各種支出増の要求を一挙に惹起させることになりまして、これまでの財政再建努力が水泡に帰することになりかねない、そういうことから、私はこれは絶対に反対であります。あくまでも六十五年度脱却に向かって最大限の努力をすべきであろうと思いますが、いかがですか。これは総理にも伺いたいと思います。
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