法務委員会

1987-08-18 衆議院 全87発言

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会議録情報#0
昭和六十二年八月十八日(火曜日)
    午前十一時三分開議
出席委員
  委員長 大塚 雄司君
   理事 井出 正一君 理事 太田 誠一君
   理事 熊川 次男君 理事 保岡 興治君
   理事 坂上 富男君 理事 中村  巖君
   理事 安倍 基雄君
      逢沢 一郎君    赤城 宗徳君
      上村千一郎君    佐藤 敬夫君
      宮里 松正君    小澤 克介君
      橋本 文彦君    冬柴 鉄三君
      安藤  巖君
 出席国務大臣
        法 務 大 臣 遠藤  要君
 出席政府委員
        法務大臣官房長 根來 泰周君
        法務大臣官房司
        法法制調査部長 清水  湛君
 委員外の出席者
        最高裁判所事務
        総長      草場 良八君
        最高裁判所事務
        総局総務局長  山口  繁君
        最高裁判所事務
        総局人事局長  櫻井 文夫君
        最高裁判所事務
        総局経理局長  町田  顯君
        最高裁判所事務
        総局民事局長  上谷  清君
        最高裁判所事務
        総局刑事局長  吉丸  眞君
        最高裁判所事務
        総局家庭局長  早川 義郎君
        法務委員会調査
        室長      末永 秀夫君
    —————————————
八月四日
 刑事施設法案の早期成立に関する請願(左藤恵
 君紹介)(第一六九号)
 同(江口一雄君紹介)(第二八八号)
同月七日
 刑事施設法案の廃案に関する請願(矢島恒夫君
 紹介)(第三二七号)
 同(安藤巖君紹介)(第三九〇号)
 同(野間友一君紹介)(第三九一号)
 刑事施設法案の早期成立に関する請願外四件
 (渡辺美智雄君紹介)(第三九二号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の
 一部を改正する法律案(内閣提出、第百八回国
 会閣法第五二号)
     ————◇—————
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大塚雄司#1
○大塚委員長 これより会議を開きます。
 お諮りいたします。
 本日、最高裁判所草場事務総長、山口総務局長、櫻井人事局長、町田経理局長、上谷民事局長、吉丸刑事局長、早川家庭局長から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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大塚雄司#2
○大塚委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
     ————◇—————
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大塚雄司#3
○大塚委員長 内閣提出、下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。橋本文彦君。
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橋本文彦#4
○橋本(文)委員 前回、簡裁の統廃合それから新設の問題でお聞きしましたけれども、積み残しがございましたので、その続きをさせていただきます。
 今回の簡裁の統廃合に従いまして自動的に区検の統廃合も行われるわけでございます。まず法務省にお伺いいたしますけれども、この区検の統廃合によりまして予算的にはどのくらいの数値が出るのでしょうか。
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清水湛#5
○清水(湛)政府委員 お答えいたします。
 検察庁は裁判所に対応して置かれるというふうになっているわけでございまして、検察庁法二条一項によりまして「最高検察庁は、最高裁判所に、高等検察庁は、各高等裁判所に、地方検察庁は、各地方裁判所に、区検察庁は、各簡易裁判所に、それぞれ対応してこれを置く。」ということになっております。問題になりますのは区検察庁、これは今回の簡易裁判所の整理統合、すなわち廃止に伴いまして法律上当然なくなるわけでざいます。これらの区検察庁は、いずれも簡易裁判所が小規模庁であると同じように非常に小規模のところでございます。現実に職員が二人とか三人程度しかおらない、こういうような実態にあるわけでございます。そういうところの職員が受入区検察庁と申しますか、簡易裁判所が統合されることによってまた検察庁の事務もそちらに移るということになるわけでございますが、予算的な面から見ますと、これによって特に人が減るということはございません。
 法務省の予算は御存じのように八割が人件費であるというようなことでございますので、予算的には大した影響はない、金額的には大きな影響はございません。しかしながら、この区検察庁を維持するために日常的に使う光熱水科とかそういうようなものは当然なくなるわけでございまして、そういう意味では経費の節約に当然つながってくるというふうに見ております。ただ、私ども、金額的にどの程度になるかというような正確な計算は、これはちょっと難しいということで、正確な数字をお答えすることができないのはまことに申しわけないことだと思っております。
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橋本文彦#6
○橋本(文)委員 関連いたしまして、その区検察庁の庁舎の敷地、この跡地の利用問題はどうなっているのでしょうか。
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清水湛#7
○清水(湛)政府委員 この区検察庁が廃止されますと、当然そこに区検察庁がなくなりますので、行政財産ではなくなるということにまずなります。行政財産としての用途を廃止いたしまして、従来小さな区検でございますと地元市町村から借り上げるというようなものもあったわけでございますけれども、そういうものにつきましては当然返還いたす、こういうことになろうかと思います。それから、それ以外の国有財産につきましては、行政財産としての用途を廃止いたしまして大蔵省に所管がえをする、こういうことに相なろうかと思います。その上でこの普通財産としての財産を大蔵省がどのように御処分になるかということは、これは大蔵省の問題であるというふうに私どもは考えております。
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橋本文彦#8
○橋本(文)委員 裁判所と法務省にお伺いいたします。
 この簡裁あるいは区検の廃止に伴いまして、その跡地の問題につきまして地元の自治体から何とか有効に使わしていただきたいというような声があったように聞いております。ただ単に大蔵省の所管であるから後はわかりませんという形でもって地元は納得したのでしょうか、いかがでしょうか。
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町田顯#9
○町田最高裁判所長官代理者 委員御指摘のとおり、跡地につきまして地元市町村から利用したいという申し出のあるところが相当数ございます。法律的に申しますと、先ほど司法法制調査部長が申しましたとおり、行政財産の用途を廃止いたしますと普通財産になって大蔵大臣に引き継ぐということになるわけでございますけれども、引き継いだ財産の処分権限も大蔵大臣にあるということにはなりますが、従前からの簡易裁判所が地元にありましたことによりまして、いろいろ地元にお世話にもなってきております。また、今度の廃止につきましても御協力をいただいているわけでございますので、私どもといたしましては、地元が利用等の御要望を持っておられるときにはなるべくそれが実現しますように強力に財務当局に働きかけていきたいと思っておりますし、必要な資料の作成等にも協力していきたいと考えております。
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清水湛#10
○清水(湛)政府委員 法務省の区検の敷地についてもほほ同じような問題があるわけでございますけれども、裁判所と若干違う面は、ほかの法務官署、登記所と区検察庁が同じ建物に入っておるというようなところもあるわけでございまして、そういうものは、先ほど私ちょっと正確には申し上げませんでしたけれども、直ちに行政財産としての用途を廃止して大蔵省に引き継ぐということにはなりません。むしろ登記所も最近非常に事件がふえて忙しいというようなことで、その建物を登記所の方で使わしていただく、こういうようなことになるケースもあります。それ以外の純然たる用地、行政財産としての用途を廃止して大蔵省に引き継ぐというような土地につきましては、先ほど最高裁の経理局長がお答えいたしましたように、大蔵省の処分権限の問題ではございますけれども、私ども側面から地元関係者の要望というようなものは十分に伝えたい、こういうふうに考えている次第でございます。
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橋本文彦#11
○橋本(文)委員 前回、参考人の意見をここでお聞きいたしましたけれども、いわゆる答申の数から随分減りまして、一人の参考人は、辛うじて三けたになった、だからまあよしとすべしであるというようなことを冗談まじりに言っておりましたが、このように答申と現実にこの法案審議では数が減っているわけでございますけれども、どのようにこの数が食い違ってきたのか、それだけ地元の方で残せという声があったと思うのですが、どういう基準でこの法律案の数となったのか、その差の問題をお願いいたします。
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山口繁#12
○山口最高裁判所長官代理者 法制審答申では、御承知の相関表の位置を基本としながら、各地の実情を十分掌握した上で存廃について考えろ、こういう御指摘でございました。地域の実情と申しますのは、管内人口でございますとか事件数の動向でございますとか、あるいは併設されております家庭裁判所の事件数であるとか地域全般の交通事情あるいは地域開発計画、こういうふうな状況を地方自治体あるいは弁護士会等の関係機関から十分意見を聴取した上で、それを踏まえて存廃について考えろ、こういうことでございました。
 私ども、答申をいただきました後、各自治体にもお伺いいたしましたし、各地の単位弁護士会あるいは単位司法書士会、さらには警察、検察庁、調停協会等関係諸機関にいろいろ御意見を伺ったわけでございます。その結果、この相関表の枠の中には入っておりますものの、非常に管内人口が多く、増加傾向にあるとか、あるいは事件数も近時増加傾向にある、あるいは最近急にふえたというようなところがございます。このあたりは、やはり今後の事件数の動向を見なければならないということで除外したわけでございます。
 それから、今度は事件数も非常に少なくて、しかも交通事情が非常に悪い陸の孤島のようなところがございます。今回の適正配置におきましても、やはり離島における住民の方々の裁判を受ける権利というものは考えていかなければならないということで離島は除外しているわけでございますが、陸の孤島というようなものにつきましては、やはりそれは除外してしかるべきであろうということで統合対象から外して考えたわけでございます。陸の孤島とは言えませんけれども、管内面積が非常に広うございまして、市町村が散在しておる、管内全般の交通事情あるいは冬季の交通事情等を勘案いたしまして、やはり多少地元の月々に御不便を多くおかけするような地域もまた出てきたわけでございます。そのようなところも除外いたしました。そういうふうな地域事情を把握しながら存廃について考えました結果、百四十九庁の対象庁のうち四十八庁除外いたしまして百一庁に絞り込んだ、こういうことでございます。
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橋本文彦#13
○橋本(文)委員 今回の改正は、廃止するという問題とそれから新たに新設するという、全く違った角度からなされておりますけれども、本来的に言うば、お考えを聞いておりますと、なるべく統合して審理をスピードアップするとか、いろいろな意味で効率的な裁判をしょうというような動きがあるように思うのです。そういう状況の中で、わざわざ所沢市と東京都の町田市に新たに簡易裁判所が設置されるというのはどういうわけなのか、どういう具体的な数字がその根拠になっているのか、それをお示し願いたいと思います。
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山口繁#14
○山口最高裁判所長官代理者 今回の簡易裁判所の適正配置の趣旨と申しますのは、何度も御説明申し上げておりますように、簡裁設立後の社会事市の変動に応じて簡裁の再配置を考えるべきではないか、こういう理念からスタートしているわけでございます。最初に統廃合ありというふうな形では考えておりませんで、現在の社会事情に相応するような簡裁の配置を考えなければならない。そういたしますと、片方では利用度が少なくなっている簡易裁判所、しかも交通事情がよくなっている今日、統廃合は考えなければならない。しかし他方、人口急増地帯がございまして、多少とも交通事情の不便なところが出でございます。そういうところにつきましては、やはり現在の社会事情に相応して簡易裁判所の新設も考えるべきではないだろうか、こういうふうに考えたわけでございます。
 ただいま御指摘の町田市あるいは所沢市、所沢は御承知のように人口がどんどんふえております。そういう所沢市、狭山市等を含めますと管内人口がやはり五十数万人になるわけでございまして、そこらあたりの事件数と申しますものは、所沢につきましては、現在川越簡裁で処理しておりますけれども、川越簡裁の事件のほぼ半数以上も占めている、こういう状況がございますので、将来の発展状況も見込んだ上で、所沢にこの際簡易裁判所を新設すべきではないか、かように考えたわけでございます。
 町田につきましても、三多摩の方で人口がどんどんふえている、こういう状況がございまして、八王子簡裁で今事件を処理いたしておりますけれども、なかなか八王子簡裁へ出向くのにもやや不便な面がある、そういう点から町田にも新設すべきではないか、かように考えたわけでございます。
 そのほかにも弁護士会等の御意見を伺いますと、大阪の四条畷市でございますとか京都の八幡市でございますとかあるいは奈良の生駒、橿原あたり、そのほかいろいろございまして、いろいろな御要望もあったわけでございますが、人口の大きさあるいは増加状況、事件数の動向等を勘案いたしまして、現時点で新設を考えるべきなのは町田と所沢ではないか、かように考えたわけでございます。
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橋本文彦#15
○橋本(文)委員 所沢につきましては、事件数が半分以上を占めているということでもって新設をする、これはわかりました。町田の場合は、その八王子簡裁に占める事件数というのはどの程度なのですか。
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山口繁#16
○山口最高裁判所長官代理者 町田の場合につきましても、半分とまではいきませんけれども、相当の割合を占めていたと思っております。
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橋本文彦#17
○橋本(文)委員 大都市の簡易裁判所を一カ所に集中させるという構想から、北九州もその中に入っておりましたけれども、現実的には北九州は一カ所でなくて二カ所になりましたね。これはどういう理由から二カ所になったのでしょうか。
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山口繁#18
○山口最高裁判所長官代理者 法制審議会の答申におきましても、東京、大阪、名古屋、北九州等の大都市部の独立簡易裁判所については、各都市の実情を十分に勘案しつつ、できる限り統合することとされていたわけでございます。
 北九州市内につきましては、門司と折尾の簡裁が配置されていたわけでございますが、この検討をいたします場合、北九州市が人口百万以上を擁するという意味で大都市であるということとともに、それが東京、大阪、名古屋の場合と異なりまして門司市、小倉市、若松市、八幡市、戸畑市というものが昭和三十八年に合体してできたものであるという特殊性もございまして、それらも踏まえながら慎重に検討したわけでございます。その結果、門司につきましては、管内の地域から小倉までの交通事情も全般的に良好でございますし、小倉に統合することによりまして現在よりも充実した事件処理を行うことができるであろうというふうに考えたわけでございます。
 ところが、折尾につきましては、いろいろ検討してまいりますと、簡裁の所在地自体は北九州市内にございますけれども、それは八幡西区の西部に属しておりまして、その管轄区域内には中間市とか遠賀郡の四町、芦屋町とか水巻町、岡垣町、遠賀町というのがございますが、それを含んでおりまして、管内のうち北九州市以外の地域が、管内面積の六五%、それから管内人口の五五%を占めておりまして、それらの地域からは小倉簡裁までの交通事情は必ずしもよくありません。一時間四十分あるいは一時間二十分というふうに、ある程度かかるわけでございます。これらの地域の住民にとりましてはむしろ折尾が地域の中心的な存在であるようでありまして、文化的あるいは行政的、経済的にも必ずしも小倉地区と一体感を持っているようには見受けられなかったわけでございます。弁護士会その他の関係機関の御意見等を伺いましても、やはりそういうふうな御指摘がございまして、それで折尾は除外して門司だけを統合することになったわけでございます。
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橋本文彦#19
○橋本(文)委員 今回の統廃合の問題は経済事情の変化とかあるいは社会情勢の変化とか交通手段の変化とか、いろいろな情勢の変化を勘案してなされているようでございますけれども、どうも聞いておりますと、交通事情ということが非常に大きなウエートを占めるのじゃないかというふうに思うのです。
 この審議で、下級裁判所の件でございますが、地方裁判所に関して聞くのはちょっと筋違いかもしれませんけれども、いわゆる人口急増という点からすると、神奈川県の相模原市は五十万を超えました。神奈川県におきましては横浜、川崎に次いで三番目の都市ですが、そのほかに神奈川県には支部がございまして、横須賀であるとかあるいは小田原にあるわけですね。それははるかにこの相模原市よりも人口が少ない。こういう状況の中で、地元の方では相模原市にぜひとも地方裁判所の支部を、あるいは家庭裁判所の支部を設置すべきであるという声が最高裁の方にも行っていると思いますけれども、この問題も端的に言えば、相模原市は交通事情からすれば現在横浜へ行くのも簡単ではないか、そういう論理が先行すれば支部をつくる必要はないということになります。その辺、将来地裁の支部設置につきましてはどういうお考えを持っておりますか、お聞かせ願いたいと思います。
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山口繁#20
○山口最高裁判所長官代理者 現在ございます地家裁の支部、これは甲号支部が八十五片、乙号支部が百五十七庁に上っておりますが、いずれも簡裁と同じように昭和二十二年に発足しているわけでございます。その設置状況と申しますのは発足当時とほとんど変わっておりませんので、約四十年の間に社会事情が大きく変わったという点につきましては、簡裁の場合と同様な問題がございまして、支部の適正配置というものも今日の時点では考えなければならないと思っているわけでございます。
 私ども昭和五十九年一月の段階でいわゆる三者協議会に裁判所の適正配置問題を討議してもらいたいというふうに問題提起をいたしましたときには、簡易裁判所の適正配置、それから地家裁支部の適正配置、あるいは支部の甲号乙号の区別の見直し、こういうようなテーマを掲げまして討議をお願いしたいというふうに申したわけでございます。弁護士会側の御意見といたしましては、まず最初に簡易裁判所の方から論議してしかるべきではないかということで、弁論の整理のようなことをいたしまして、簡易裁判所の適正配置について協議を進め、法制審議会の御審議をお願いして今日の法案の形に結実したわけでございますが、私どもといたしましては、幸いこの法案が成立しました暁には、従来から申しておりましたように、支部の問題につきましても三者協議会で御討議いただきたいというように考えております。
 支部につきましては、御承知のとおりこれは規則マターでございますので、今度は最高裁判所の規則制定諮問委員会の御審議を三者協議会の後仰いで、規則改正を経てその適正配置を図らなければならないと思っております。この場合に、先ほど簡裁の新設について申しましたと同じように、社会事情の変化に応じて新たに支部を設置しなければならないところがございますれば、それはその支部の新設という形で考えていかなければならないかというふうに考えております。
 御指摘の相模原簡易裁判所につきましては、警察、地元自治体等から支部設置の要望が最高裁の方にも出されているところでございまして、私ども十分地元の御要望は承知しているところでございます。その管内人口の増加状況あるいは見込まれる事件数等から見まして、支部適正配置の検討過程で新設の検討がなされることになろうかというふうに考えております。
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橋本文彦#21
○橋本(文)委員 先ほどのお答えでは、百四十九が百一になったわけでございますけれども、その中には陸の孤島も含まれている、事件数が少ないけれどもいわゆる庶民の裁判所として残しておくべきであるというふうな考えかと思います。しかし現実には、利用者が少ないあるいは事件数も少ないということから今回の統廃合が行われたわけでございますが、何かそれを残しておくというのは何となく釈然としない、そうすると、やはり残したけれども、従来事務移転という形でもってなし崩しに裁判所をなくしてきた、そういうことを今後もまたするのではないかと思うのです。だから、今回も本来ならばあえてこの法改正をしなくても事務移転という手続で裁判所の数はある程度なくせると思うのですが、それをしないで法案にするのは一体何なのか。それから今後の問題として、百一あるけれども、その残った裁判所、陸の孤島のような簡裁がやはり今後も事務移転というような形でもって機能をなくしていくのではないかということを恐れるわけなんですけれども、いかがでしょうか。
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山口繁#22
○山口最高裁判所長官代理者 事務移転につきましては、裁判所法三十八条で、特別の事情によって官署としての人的物的施設について障害が生じている場合に地方裁判所の裁判官会議の議決で行われるわけでございます。確かにこれまで種々御指摘もございましたように、当初からの未開庁もございましたし、その後の事務移転庁につきまして事実上の廃止状態が永続したという状況もございました。
 昭和三十九年ごろの段階で、当法務委員会におかれましても、そういうふうに事実上廃庁状態に置かれている裁判所につきましては、存廃について十分検討した上で必要な措置、法改正の措置が必要であればその措置をとるべきであるというふうな附帯決議をいただいたところでございます。私どもその段階で、やはりこれは法改正を必要とするものは法改正で行わなければならないわけでございまして、そのための検討もいたしたわけでございますが、これもその当時、臨時司法制度調査会の意見書によりまして簡裁の整理統合を検討することということがうたわれておりましたので、簡裁の整理統合の中でその点も検討したわけでございます。
 ところが、簡裁の整理統合についてはさらに慎重になすべきであるというふうな御議論が起こってまいりましたがために、法改正までに至らずに今日に及んできたわけでございます。法律では設置が認められているものの、事実上の廃止状態を永続することは国民に対して私どもとしては責任を果たしていないわけでございますので、やはりそういう点は国会の御審議を経てきちんと法律でお定めいただくのが相当であろうというふうに考えまして、今回、事務移転庁も含めました簡裁の統廃合について法案の提出をお願いし、御審議をいただいているわけでございます。
 今後の問題といたしまして、例えば庁舎の建てかえ等を要します場合に事務移転をすることはあろうかと思います。それから、遠い将来のことを考えますと、そのときどきの状況によりましてやはり事務移転をすることも、これは当然あり得るだろうと思います。現在の百一庁以外について近い将来に事務移転をしてなし崩しに廃庁状態に持っていこうというようには、現在の段階では考えておりません。やはりそのときどきの状況に応じて真に何をなすべきかを考えながら対処してまいりたいというふうに考えております。
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橋本文彦#23
○橋本(文)委員 最後に、今度はマンモス簡易裁判所の件でございますけれども、例えば東京の例をとりますと、相当先になるようでございます。この予算額、どの程度の予算が必要なのか、またどの程度の時期にでき上がってくるのか、その構想をお聞かせ願いたい。
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町田顯#24
○町田最高裁判所長官代理者 東京の集約簡易裁判所の庁舎でございますけれども、私ども現在、霞が関地区のAブロックと言っております、高地裁とか法務省等がございます、あのブロックの中につくりたいと考えております。
 具体的に申しますと、現在、前の東京地裁、東京高裁の跡地に法務省、検察庁の庁舎が建つ予定でございます。それが建ちました後に、検察庁等がそちらに移ります。その跡に我々の考えております簡易裁判所の庁舎を建てたいと考えております。したがいまして、まず法務総合庁舎が建ちますのが前提でございますので、明確な見通しというのは難しゅうございますけれども、恐らく七、八年後ぐらいには実現できるのではなかろうかと考えております。
 そういった状況でございますので、まだ具体的に何百億かかるというような計算もできておりませんので、予算的に幾らになるかという点は、申しわけございませんが、まだ確定しておりません。そういう状態でございます。
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橋本文彦#25
○橋本(文)委員 具体的に聞きますけれども、そうすると、現在の日比谷公園の門のところにある最高検察庁、高等検察庁、地方検察庁が入っているあの建物のところに建つということですか。
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町田顯#26
○町田最高裁判所長官代理者 あの建物の部分全部ということではございませんで、あの建物の部分の一部分ぐらいになろうかと考えております。
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橋本文彦#27
○橋本(文)委員 相当先の話のようなんですけれども、具体的にどの程度のものをつくるかという構想もないのですか。例えば、面積は何平米、階数にして何階、どういう規模のものとか、設備とか。
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町田顯#28
○町田最高裁判所長官代理者 実は私ども、あそこに新たな簡易裁判所を建てます場合にもう一つ考えておりますのは、御承知のとおり東京家庭裁判所がちょっと離れたところにあるわけでございます。これも建ちましてから二十年以上たっております。事件数等の動向をにらみ合わせますと、非常に手狭にもなってきております。できましたらあそこに家庭裁判所も一緒に持ってきたいと実は考えているわけでございまして、そこら辺全部ひっくるめてどのぐらいになるかというのは、現在のところ正確な数字を出す段階までには至っておりません。かなりの大きさのものを当然建てなければいけないと考えているわけでございます。
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橋本文彦#29
○橋本(文)委員 法務省にお伺いいたします。
 必然的に区検も一本化されるわけでございますけれども、この区検は、今最高裁の方から話がありました法務総合庁舎の中に入ってくるわけですか。
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