文教委員会

1988-04-13 衆議院 全294発言

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会議録情報#0
昭和六十三年四月十三日(水曜日)
    午前十時三分開議
 出席委員
   委員長 中村  靖君
   理事 愛知 和男君 理事 岸田 文武君
   理事 北川 正恭君 理事 鳩山 邦夫君
   理事 町村 信孝君 理事 佐藤 徳雄君
   理事 鍛冶  清君 理事 林  保夫君
      逢沢 一郎君    青木 正久君
      井出 正一君    工藤  巌君
      古賀 正浩君    佐藤 敬夫君
      斉藤斗志二君    谷川 和穗君
      渡海紀三朗君    松田 岩夫君
      江田 五月君    嶋崎  譲君
      中西 績介君    馬場  昇君
      石井 郁子君    山原健二郎君
      田川 誠一君
 出席国務大臣
        文 部 大 臣 中島源太郎君
 出席政府委員
        文部政務次官  船田  元君
        文部大臣官房長 古村 澄一君
        文部大臣官房会
        計課長     野崎  弘君
        文部省教育助成
        局長      加戸 守行君
        文部省高等教育
        局長      阿部 充夫君
        文部省高等教育
        局私学部長   坂元 弘直君
        文部省学術国際
        局長      植木  浩君
        文部省社会教育
        局長      齋藤 諦淳君
        文部省体育局長 國分 正明君
 委員外の出席者
        文教委員会調査
        室長      高木 高明君
    ─────────────
四月十三日
 著作権法の一部を改正する法律案(内閣提出第四六号)
同月六日
 私学助成の大幅増額、四十人学級の早期実現に関する請願外一件(戸田菊雄君紹介)(第一一九七号)
 同(村山富市君紹介)(第一二一七号)
 私学助成の大幅増額、四十人学級の実現に関する請願(魚住汎英君紹介)(第一二四四号)
 私学助成の大幅増額、大規模校舎の解消に関する請願(安藤巖君紹介)(第一三二一号)
 同(石井郁子君紹介)(第一三二二号)
 同(岩佐恵美君紹介)(第一三二三号)
 同(浦井洋君紹介)(第一三二四号)
 同(岡崎万寿秀君紹介)(第一三二五号)
 同(金子満広君紹介)(第一三二六号)
 同(経塚幸夫君紹介)(第一三二七号)
 同(工藤晃君紹介)(第一三二八号)
 同(児玉健次君紹介)(第一三二九号)
 同(佐藤祐弘君紹介)(第一三三〇号)
 同(柴田睦夫君紹介)(第一三三一号)
 同(瀬長亀次郎君紹介)(第一三三二号)
 同(田中美智子君紹介)(第一三三三号)
 同(辻第一君紹介)(第一三三四号)
 同(寺前巖君紹介)(第一三三五号)
 同(中路雅弘君紹介)(第一三三六号)
 同(中島武敏君紹介)(第一三三七号)
 同(野間友一君紹介)(第一三三八号)
 同(東中光雄君紹介)(第一三三九号)
 同(不破哲三君紹介)(第一三四〇号)
 同(藤田スミ君紹介)(第一三四一号)
 同(藤原ひろ子君紹介)(第一三四二号)
 同(正森成二君紹介)(第一三四三号)
 同(松本善明君紹介)(第一三四四号)
 同(村上弘君紹介)(第一三四五号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第一三四六号)
 同(山原健二郎君紹介)(第一三四七号)
 私学助成の大幅増額等に関する請願(戸井田三郎君紹介)(第一三四八号)
 私学助成に関する請願(甘利明君紹介)(第一三四九号)
は本委員会に付託された。
    ─────────────
四月十三日
 教育条件の整備充実等に関する陳情書(第一八号)
 義務教育費国庫負担制度の堅持に関する陳情書(第一九号)
 在日留学生等に対する支援強化に関する陳情書(第二〇号)
は本委員会に参考送付された。
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 義務教育諸学校施設費国庫負担法の一部を改正する法律案(内閣提出第一二号)
 昭和六十二年度における私立学校教職員共済組合法の年金の額の改定の特例に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第七四号)
     ────◇─────
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中村靖#1
○中村委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、義務教育諸学校施設費国庫負担法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。佐藤徳雄君。
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佐藤徳雄#2
○佐藤(徳)委員 義務教育国庫負担法の中身に入る前に、通告はしておきましたが、立法府の基本にかかわる問題がございますので、若干時間をとって質問申し上げ、大臣から適切な御答弁をいただきたい、こう思っておるところであります。
 先般行われました衆議院の文教委員会では同僚の中西議員が、そしてまた四月五日に行われました参議院の予算委員会におきまして同僚の久保亘議員が、いわゆる「教職員の服務規律の確保について」の問題についていろいろ大臣のお考えを承ったはずであります。私も、御両人の発言をされました内容、そしてまた大臣の詳細な答弁、これを読ませていただきまして幾つか疑問点なり問題点があると思ったわけであります。指摘をしながら大臣の御見解を承りたい、こう思っているわけであります。
 いわば、冒頭私が申し上げましたように、この「教職員の服務規律の確保について」の問題につきましては、大臣の御答弁を聞けば聞くほど、まさに立法府の基本にかかわる問題だというふうに私は認識をしているところであります。
 さてそこで、参議院の予算委員会における久保亘議員と内閣法制局長官のやりとりがございます。大臣、お聞きになってその中身は既におわかりだと思うのでありますが、特にその中で憲法第十六条の問題について触れていらっしゃいます。この憲法第十六条は国民の請願権を保障している問題でありまして、憲法第十六条は請願権を保障しており、請願権の保障はすべての国民に及ぶものである、こういう法制局長官の答弁が出されているわけでありますが、本委員会におきましても、この部分についてそのとおりであると確認ができますか、大臣お答えください。
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中島源太郎#3
○中島国務大臣 過日、久保亘議員の御質問に対して法制局長官がお答えをいたしました。その質疑の内容は私も伺っておりました。そして法制局長官は、原則・一般論として、そして具体の事例が御質問の中からは酌み取れませんが、一般・原則論的にお答えをいたしますということを前提といたしまして、今おっしゃったようなお答えをしたわけでございまして、その件に関しましては、私もそのとおりであると思います。
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佐藤徳雄#4
○佐藤(徳)委員 それでは確認をさせていただきます。
 さてその次に、行政府の立案中の法令に対して反対の意思を持って請願を行うことは憲法第十六条に認められる権利である、こういう主張に対しまして、法制局長官は、憲法第十六条の請願権の範囲であると明確に答弁をしているわけでありますが、確認いただけますか。
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中島源太郎#5
○中島国務大臣 法制局長官の御答弁のとおりでございます。
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佐藤徳雄#6
○佐藤(徳)委員 憲法十六条は、国や公の機関が既に決定をした法令であっても、その政策に対して意見があり廃止や改正を求めるということも十六条の請願権の権利に含まれる、こういうことに対しましてもそのとおりであると答えられておりますが、この点についても確認をいただけますか。
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中島源太郎#7
○中島国務大臣 法制局長官御答弁のとおりだと思います。
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佐藤徳雄#8
○佐藤(徳)委員 それでは関連いたしまして、憲法第二十一条にかかわる問題についてお尋ねをいたします。
 御承知のとおり憲法第二十一条は、「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。」とあります。したがって、団体あるいは個人を含めまして、これによって示威運動、署名運動の企画・指導あるいは文書、図画の発行・回覧等を行うことも、憲法二十一条は保障しているはずであります。この点についても確認ができますか。
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中島源太郎#9
○中島国務大臣 憲法二十一条につきましては、おっしゃるとおりと思います。
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佐藤徳雄#10
○佐藤(徳)委員 これは、久保亘議員が法制局長官に質問をいたしました中身についての確認をさせていただいたわけでありますが、そういたしますと、昭和六十三年三月二十九日付文部省教育助成局長名で出されました「教職員の服務規律の確保について」の通知には、やはり問題があると言わざるを得ません。いわば立法府、つまり国会が一つも法案が審議に入らない段階で、これに反対をする、そういう意思表示をしてはならないというようなことを行政機関が行うことは明らかに誤りであるし、そればかりではなくて、審議権に対する介入、冒涜であると私は思うわけであります。これは久保議員が指摘しておりますように、明らかに文部省の越権行為であると言わざるを得ないわけであります。同時に、予見の上に立った制約ではないのか。あるいは、国民に対しては思想、言論、表現、出版の自由に対する圧殺であると言わざるを得ません。大臣のお考えをお聞かせください。
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中島源太郎#11
○中島国務大臣 そのときにも私お答えをいたしまして、この三月二十九日の通知は私も承知をいたしております。
 そこで私がお答えいたしましたのは、包括的に後段部分で、政治の中立性、それから違法行為を犯さないように、例えば違法行為を犯す、あるいは教育の中立性を損なうという行為をもって国民の教育に対する信頼を損なうようなことがあってはならないという通知であります、というふうにお答えしたわけでございます。当時、その部分の意味は当然わかっておるということで、前段あるいは中段の部分の解釈について御質問があったわけでございますが、それもその当時は文教委員会に譲りましょうということになっておると思います。したがって私のお答えは、前回と同じように、一番重要な点は今申し上げた後段部分である、このようにお答えしてまいったところでございまして、もしそれ以上、中段あるいは前段について御質疑があります場合には、私あるいは政府委員から御答弁いたしたいと存じます。
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佐藤徳雄#12
○佐藤(徳)委員 だから私は、冒頭確認をさせていただいたのであります。つまり憲法第十六条による請願権の範囲である、これは国民固有の権利でありまして、憲法の規定でありますから、何人もこれを侵すことができないことは、私が言うまでもないわけであります。
 したがいまして、この確認をさせていただいたわけでありますから、団体もしくは個人が、これによって署名運動の企画をしたり、指導したり、文書、図画の発行をしたり、回覧をすることは憲法上認められている。しかし、あの通達はこれを全く否定して抑え込んでいるというような意味合いの通知じゃありませんか。大臣が確認をしていただいた憲法二十一条の問題と明らかに事実が相反する。いかがですか。――大臣に聞いているんだ。
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中島源太郎#13
○中島国務大臣 一つの事柄につきまして――まさにこれから教育問題についてもいろいろ法案を御提出をいたしておりまして、その付託が早からんことを祈りつつ御論議、御審議が続けられますことを望んでおるところでございますが、一つの問題について御審議をいただくということは当然でありますし、また世論の上でもいろいろな御意見がある、これは当然のことでございます。私はそれを制約するということではないと思うのでございます。
 ただ、国、行政で進めると決定いたしましたものを妨害をするという形で行われるものについてはどうか、こういうことでございまして、いろいろ御意見があり、国会で御審議をいただき、また世論としてもいろいろな御意見が開陳されるということについては、私は何ら制約するものではない、このように考えております。
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佐藤徳雄#14
○佐藤(徳)委員 どうも、やはり答弁が矛盾していると私は思うのであります。この通達の中身、御承知かと思いますけれども、「例えば初任者研修の実施を妨害するために、」云々とありますが、請願権の問題からいいましても、あるいはお答えの中身からいいましても、憲法で保障されている限り、この通達の中に書いてありますようにたとえそれが反対する目的であっても、文書、図画等を発行し、回覧に供することは政治的行為に該当するものではないと解釈するのが至当じゃありませんか、どうですか。
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加戸守行#15
○加戸政府委員 三月二十九日付の通達のちょっと技術的な解釈でございますので、私の方から申し上げさせていただきます。
 通達には二つのことを書いておりまして、一つは、いわゆる六法案粉砕のためのストライキ等の行為が行われるということにつきましては、ストライキは公務員に禁止されていることでございますので、ストライキという行為をとらないようにというのが第一点でございます。
 第二点は、政府の決定した政策、例えば初任者研修の実施などにつきまして、国家公務員法並びに人事院規則によりまじて制約を受けております、いわゆる政策の実施を妨害するための署名運動の企画あるいは文書の発行・配布等につきましては法令上の制限に該当するような行為はしないでほしい、そういう意味の二つの視点からのことを通達では述べておるわけでございまして、単に、現在審議されております法案に対する反対、批判の意見等のデモ、あるいは文書の配布等についての制約を加えるものでないことは明らかだと考えております。
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佐藤徳雄#16
○佐藤(徳)委員 そうだとすれば、この部分については当然撤回してしかるべきじゃありませんか、あなたのおっしゃるようなことであれば。例えばストライキ行為の問題についてはいろいろ見解が分かれております。しかし私はその問題について今ここで言及しようとは思いませんけれども、制約するものではないとするなら、ここに書いてあるような文章、表現そのものは存在をしないということに理解するのが当然じゃありませんか。大臣いかがですか。大臣、答弁。
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中島源太郎#17
○中島国務大臣 失礼いたしました。
 先ほどからおっしゃっているところは、第十六条、二十一条に関しましてのことでございますが、私は、そこに含まれましたものは一般的、原則論的に法制局長官がお答えになったとおりだというふうに申し上げた次第でございます。
 ただ、その場合法制局長官は、具体の例を想定できませんが、ということが前提でございました。そして、今やや具体に政府委員からお答えしたわけでございますが、私はそのような理解ができるであろうというふうに思うわけでございまして、法制局長官の御答弁と今の政府委員の答弁とは乖離があるとは思いません。
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佐藤徳雄#18
○佐藤(徳)委員 それは立法府の根幹にかかわる問題ですから、きちんとしておいていただきたいと思って私は発言をしているわけであります。
 つまり、繰り返すようになりますが、憲法二十一条は、集会、結社及び言論、出版の自由、表現の自由を認めているのであります。そして、私が確認を求めたことに対しても、例えば団体、個人を含む、これによって示威運動、署名運動の企画・指導あるいは文書、図画の発行・回覧等を行うことさえも認めているということを先ほど確認をいただいたわけでありますから、そうだとすれば、まさに憲法が我が国の基本でありますので、よって、先ほど申し上げたこの部分については明らかに、憲法違反とは申しませんけれども、その疑いがあるし、これらをもって事前に抑え込む、しかも国会がまだ審議に入ってない段階で、文部省の意図するところを行政権力によってこれを抑え込むというのは、私はまさに問題であると思っているのであります。大臣いかがですか。
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中島源太郎#19
○中島国務大臣 私も再三申しますように、国会で御審議をいただく、あるいは世論としていろいろな御意見があるということは当然であろうと思います。ただ、その第十六条につきましても、請願をしたことによって差別されることはないが、ただこれは平穏な請願、こういうことでございまして、具体に申し上げれば、一つの実行事象に対しまして、それを例えばストライキというような違法な行為がある場合、こういうものは当然避けなければなりませんし、それはもう先生もおっしゃるとおりでございます。そのほか、違法か違法でないかということにつきましても、これを妨害するということと第十六条の平穏な請願ということはやはり心すべきことだと私は思いまして、そしてお答えをいたしておるところでございます。
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佐藤徳雄#20
○佐藤(徳)委員 平穏な請願、まさにそのとおり憲法の条文には記載してあり、私も承知しておりますが、平穏でなかった状況が一体あるのでしょうか。実効行為がまだ伴っていないというような状況で、そしてこのような争議行為をやるかやらないかもまだ決定もしておらない、判断もしておらない段階で、しかも国会がまだ審議に入っていない段階で、こういう通達を出すことは好ましくない、しかも誤りである、こう私は思うのであります。また、こういう表現に対してはまさに好ましいものではないと思いますが、大臣どうですか。
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中島源太郎#21
○中島国務大臣 先ほども申し上げましたように、具体の例を想定できませんがという法制局長官のお答えでございましたが、例えばここでは教育改革に関することも出てまいります。あるいはもっと具体的に言えば初任者研修の試行についてということでありますが、まだ初任者研修に関します法案はこれから御審議をいただく、これは先生おっしゃるとおりでございます。ただ、それを進めるにつきまして、試行というのは試みに行うことでございまして、だからこそ、そこにいろいろな御意見なり反省点も出てくるわけでございますので、いいところは伸ばし、反省点は改めるというための試行でございますから、試行を進めるということは、やはり法案を準備いたしますためには必要な準備行為、このように思いますので、それはぜひ平穏に進ましていただきたい、その試行部分を妨害されるようなものについて違法あるいは平穏の度を過ぎるようなことがあってはいけないという予告的な通知でございまして、そのようにお受け取りをいただきたいと存じます。
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佐藤徳雄#22
○佐藤(徳)委員 時間の制約がありますからそう多くをこれに割くことはできませんが、しかし予防的措置だとすれば、まさに戦前行われました治安維持法時代の予防拘禁と類似するように解されるような中身については、まさに民主主義の否定につながるものである、こう私は思いますし、そして、従来までも文部省がたびたび通達、通知を出していることを、その中身についても私はよく知っているつもりでありますけれども、しかし、今回のようにこのように強圧的に、しかも予見を前提にしてこういう文書を出したということについてはこれが初めてではないか、こういうふうに私は実は思うのであります。したがいまして、我が同僚議員が私の不足する部分については後ほど指摘しながら質問をするかもしれませんが、まさにこのような通知そのものが教育現場を混乱に陥れる引き金を文部省自体がつくり出した、こう言っても私は過言ではないと思っておるわけであります。
 重ねて、通知の撤回を求めたいと思います。大臣いかがでしょうか。
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中島源太郎#23
○中島国務大臣 再三の御質問でございますが、私どもは、先ほど申し上げたとおりのことでございますので、撤回の意思はございません。
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佐藤徳雄#24
○佐藤(徳)委員 本来ならば、大臣の所信表明に対する質問の時間をもっと費やすことができれば時間を割いてやりとりしたいわけでありますが、与えられた時間の配分もございますので、今回はこの部分でこの問題については打ち切らしていただきたいと思います。
 さて、本題に入ります。
 義務教育諸学校施設費国庫負担法は、公立の小中学校並びに盲学校の小中学部の建物の建築に要する経費について国がその一部を負担することにより、これらの施設の整備を促進し、もって義務教育諸学校における教育の円滑な実施を確保することを目的として、御承知のように昭和三十三年に制定されたはずであります。
 さて、そこでお尋ねいたしますのは、本法案の提出に至るまでの経緯につきまして御説明をいただきたい、こう思います。
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加戸守行#25
○加戸政府委員 今回の提案いたしております義務教育諸学校施設費国庫負担法の一部改正の経緯でございますが、先生御承知のように、児童生徒の急増が始まりました時点、具体的には昭和四十八年からこれらの人口急増いたします市町村に対します補助率のかさ上げをさしていただいたわけでございますが、それは四十八年から五年間の措置として規定されておりまして、その後、五年たちました昭和五十三年、さらに五十八年と、二回、五年間ずつの延長措置を講じてまいったわけでございますが、昭和六十二年度をもちましてこのかさ上げ措置が満了いたしますものですから、現時点におきまして、全国的には児童生徒の急増の状況というのはなくなってきたわけでございますが、まだ一部の市町村におきましては依然としてそういう状況、特に宅地造成等に伴います事情が出てまいったわけでございますので、これらの人口急増市町村につきましてなお引き続きかさ上げ措置を継続して講ずることにより円滑な義務教育の実施を図りたいという観点から、さらに五年間の延長措置を当該法案においてお願いをしている次第でございます。
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佐藤徳雄#26
○佐藤(徳)委員 次に、国庫負担の問題について大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
 この問題を整理しているうちに、私は広辞苑を引いて当てはめてみました。つまり国庫負担、これは国庫と負担の二つに分かれた解釈になっているわけであります。国庫の場合については「経済活動、特に現金の受払いの主体としての国家。」である、こういうふうに解釈づけられております。あるいは負担の問題につきましては「義務、またはそれに対する責任。」である、こういうふうに規定をしているわけでありますが、近年問題になっておりますように、事務職員あるいは栄養職員の国庫負担の適用除外問題が、大蔵省の財政的関係からここ二、三年攻撃がかけられてきておりまして、これは大臣初め文教委員会全体がこれに対して食いとめるという措置をとって成功してきているわけであります。それだけに、国庫負担の問題につきましては、国民生活におきましても学校教育におきましても極めて重要な位置づけでございますので、今の問題を含めまして、国庫負担についての概念と申しましょうか、大臣のお考え方をお聞かせいただきたいと思います。
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中島源太郎#27
○中島国務大臣 おっしゃいますように、私は二つあると思いまして、一つは、やはり国庫負担というのはその責任を課せられる範囲があると思います。それで、学校設置法によりまして、学校の設置につきましてはいわゆる設置者負担が原則である、こういうことは原則としてまずある。この二つを申し上げたいわけでありまして、設置者負担主義であることは事実でありますけれども、しかし、その前提の上で、義務教育施設が十分な水準を維持するということはやはり国の責任であり地方の責任であるという意味におきまして、これは国、地方がともに責任を分担するものである。その中で、国が義務教育の水準の維持あるいは向上という面で、その分を補助、育成するというよりはその分の責任分担という意味が多いのではないか、私はそのように解釈して、広辞林は引いておりませんけれども、国庫負担というものは基本としてはそのように考えてしかるべきものではないかと思います。
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佐藤徳雄#28
○佐藤(徳)委員 この部分について、前段申し上げました、いずれお尋ねしようかと思っておりましたが、仮にまた大蔵省あたりから事務職員、栄養職員の国庫負担適用除外の問題が出てこないという保証もありません。これは従来歴代の大臣が、この点については学校の根幹にかかわる基本の問題である、つまり基幹職員であるということから、反対の意思表示をされて大蔵省にも折衝に当たってもらったのでありますが、新しくなられました大臣、いかがでしょうか。見解を承りたいと思います。
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中島源太郎#29
○中島国務大臣 おっしゃる事務職員、栄養職員等に関しましては、これは基幹的な職員というふうに考えまして決着したいところでありますが、今後いろいろ出てまいりましたら、またその基本精神で頑張るつもりでございます。
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