建設委員会

1991-04-24 衆議院 全161発言

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会議録情報#0
平成三年四月二十四日(水曜日)
    午前十一時一分開議
 出席委員
   委員長 桜井  新君
   理事 金子 一義君 理事 木村 守男君
   理事 北村 直人君 理事 笹川  堯君
   理事 渡海紀三朗君 理事 木間  章君
   理事 三野 優美君 理事 吉井 光照君
      金子原二郎君    瓦   力君
      小坂 憲次君    塩谷  立君
      島村 宜伸君    高橋 一郎君
      武村 正義君    東家 嘉幸君
      中島  衛君    野田  実君
      山本 有二君    石井  智君
      上野 建一君    貴志 八郎君
      須永  徹君    松本  龍君
      山内  弘君    伏木 和雄君
      薮仲 義彦君    辻  第一君
      菅原喜重郎君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 大塚 雄司君
 出席政府委員
        国土庁長官官房
        水資源部長   山内  彪君
        建設大臣官房長 望月 薫雄君
        建設省都市局長 市川 一朗君
        建設省道路局長 藤井 治芳君
        建設省住宅局長 立石  真君
 委員外の出席者
        警察庁交通局交
        通規制課長   島田 尚武君
        環境庁水質保全
        局水質規制課長 久野  武君
        厚生省生活衛生
        局水道環境部計
        画課長     荻島 國男君
        厚生省生活衛生
        局水道環境部環
        境整備課浄化槽
        対策室長    佐藤 文友君
        農林水産省構造
        改善局建設部整
        備課長     上田 一美君
        労働省労働基準
        局安全衛生部安
        全課長     大関  親君
        建設大臣官房技
        術審議官    玉田 博亮君
        建設省都市局下
        水道部長    福井 経一君
        自治省財政局準
        公営企業室長  西川 一誠君
        建設委員会調査
        室長      吉沢 奎介君
    ─────────────
委員の異動
四月十七日
 辞任         補欠選任
  遠藤 武彦君     古賀 一成君
  野田  実君     武藤 嘉文君
  上野 建一君     小野 信一君
同日
 辞任         補欠選任
  古賀 一成君     遠藤 武彦君
  武藤 嘉文君     野田  実君
  小野 信一君     上野 建一君
同月二十四日
 辞任         補欠選任
  遠藤 武彦君     小坂 憲次君
  鈴木喜久子君     須永  徹君
同日
 辞任         補欠選任
  小坂 憲次君     遠藤 武彦君
  須永  徹君     鈴木喜久子君
    ─────────────
四月十八日
 精神薄弱児・者に対する有料道路通行料金の障害者割引の適用に関する請願(石田祝稔君紹介)(第二六九四号)
 建設省の公共事業関係職員の大幅増員に関する請願(辻第一君紹介)(第二八八四号)
同月二十二日
 建設省の公共事業関係職員の大幅増員に関する請願(木間章君紹介)(第二九〇四号)
は本委員会に付託された。
四月十七日
 尾瀬分水反対に関する請願(第一八二一号)は、「佐藤隆君外一名紹介」を「伊東正義君紹介」に訂正された。
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 下水道整備緊急措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第五六号)(参議院送付)
     ────◇─────
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桜井新#1
○桜井委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、参議院送付、下水道整備緊急措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。貴志八郎君。
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貴志八郎#2
○貴志委員 日米構造協議によりまして、四百三十兆円の公共投資が行われるようになったわけですが、ただいま議題となっております下水道法の改正につきましてもその一環であります。
 建設大臣は、この日米協議の結果、公共投資が行われるというこの精神をどのように踏まえられているか、その基本的な理念。それから具体的な展開は、国土の均衡ある発展という点に基本的な考え方をお持ちになって提案をされておるのか、まず基本的にそのことについてお尋ねをしておきたいと思います。
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大塚雄司#3
○大塚国務大臣 昨年の六月の「日米構造問題協議最終報告」におきまして、平成三年度に改定をいたします五カ年計画の策定に当たっての目標といたしまして、計画期間中に普及率を約一〇%向上させるとともに、浸水対策等を推進しまして、健全な都市環境の形成を図るとされたところでございます。同時に、最終報告に盛り込まれました「公共投資基本計画」におきましては、「整備の遅れている中小市町村での積極的展開を図り、おおむね二〇〇〇年を目途に総人口普及率を七割程度とする。」とされたところでございます。
 今回の下水道整備五カ年計画におきましては、これらを受けまして、平成三年度から平成七年度までに処理人口普及率を五四%に引き上げることといたしたわけでございます。この目標に向かいまして、建設省挙げて全力を挙げ、地方公共団体の皆様とも協力をいただきながら所期の目標を達成いたしたい、このように考えております。
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貴志八郎#4
○貴志委員 七〇年代の後半からゼロシーリングということで、公共投資の抑制がずっと続いて冬の時代を過ごしてきたわけでありますが、今度の公共投資を建設省としては絶好の機会として、今おっしゃられたように長期構想を前面に出して、下水道の普及率も最終には七〇%まで引き上げたいというふうに出されたわけでありますが、この下水道の問題は、言ってみれば日米構造協議の結果の目玉の一つである、私はそういうふうに見ておるわけです。ですから、この普及率の達成の結果がどのようなことになるかということは、日米協議の行方を見詰めておるアメリカ側にとっても関心の深いことであろうかと私は思います。
 そうなってまいりますと、アメリカと日本との構造協議の基本はやはり経済摩擦の解消ということにあったわけですから、この公共投資、特に下水道という問題に限って言えば、下水道がいかに普及するか、その普及が日本の国土の均衡ある発展ということをいかに基本に置くか、その成果がいかに上がるかということが、少なくともアメリカ側の大きな視点になってくるだろう、私はそう思うわけです。しかし今計画されておる五カ年計画の下水道計画は、従来の進捗率、普及率に上乗せをする。どちらかと言えば、単純に一〇%ないし十数%の上乗せをするというふうな形になっておるのではないか。
 それで、都市集中ということになってまいりますと、生産点の高いところへの行政の公共投資の集中というふうな結果になるとすれば、それは日米協議の精神から外れてくるのではないか。おっしゃるように未着手の中小都市、あるいは後で申し上げますが、大変おくれた地域のレベルアップというふうなことを考えてやらないと、均衡ある国土の発展ということにはならないし、日米構造協議の精神にそぐわないことになるおそれがある、私はそういうふうに思うわけでありますので、まことに恐縮ですがもう一遍、そういう国土の均衡ある発展ということを基本に置いてこれから進めていくならいくということで、まず基本的な見解を賜っておきたいと思うのです。
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大塚雄司#5
○大塚国務大臣 ただいま先生御指摘のように、国土の均衡ある発展を図るためにも、この下水道事業を進める大きな柱があると思うのでございます。
 特に、国民の快適な生活に不可欠であるこの下水道事業でありますが、七〇%達成はいわゆるナショナルミニマムでございまして、その整備に対する住民の声は、ただ大都市だけでなく、先ほど申し上げた中小市町村においてもこれを強力に進める。特に、生活関連重点化枠におきましても、公共事業を推進する上でいわゆる生活環境や文化機能に密着した公共投資を進めていくという精神もございますので、この下水道事業の進め方につきましては、いわゆる中小市町村に重点を置きまして進めていきたい、このように考えております。
 特に、第七次の五カ年計画では、水質保全あるいはまた浸水対策はもちろんのこと、中小市町村が実施する公共下水道管渠の補助対象範囲を見直すとか、あるいはまた下水道基本計画策定費補助制度の創設による計画づくりの支援であるとか、また過疎地域にかかわる都道府県代行制度などの施策を実施いたしまして、普及がおくれている中小市町村の下水道整備を進めていく、こういう考えでおるわけでございます。
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貴志八郎#6
○貴志委員 お考えとしては基本的にそういうことであってほしいし、でなければいけないと思うのです。
 ところで、具体的に今の大臣のお考え方がこの五カ年計画の中に生かされているかどうかということを、少し検討しなければならぬと思うのです。それで、平成二年ですかの国内における下水道の普及率を県別に見てみます。そうすると、全体としては四〇%ということでありますけれども、一けた台の普及率の県が三つある。一〇%台は十一県、二〇%以下というのは合わせて十四県ということでありますが、その低普及率のほとんどの県は国土軸から離れた県が多いわけです。しかも、それらの県下の市町村の財政力は極めて弱い、そういう状態のところが下水道の普及率がおくれているわけです。
 理由はいろいろあるでしょうが、国土軸に直結する道路が欲しいとか、そのほか他の緊急な課題に追われて下水道に手が回らなかったというふうな点もあろうかと思いますが、そういうおくれた県がなぜおくれてきたのか、そういう調査をしないで、その県のレベルアップを考えないで今度の五カ年計画を立てておるとするならば、先ほど大臣の言われた精神からかなりそぐわないものになってくるのではないかという心配をいたしますので、その辺のところをひとつ説明をいただきたいと思います。
    〔委員長退席、木村(守)委員長代理着席〕
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市川一朗#7
○市川(一)政府委員 お答え申し上げます。
 ただいま先生の方から御指摘ございましたように、下水道の普及率は全国平均では四四%でございますけれども、都道府県別に見ましてもかなり差があるわけでございます。これを都市ごとの人口別に調べたデータもございまして、それで分析してみました場合に、やはり何といいましても顕著なのは、人口五万人未満の市町村の普及率が極めて低いということでございます。いわゆる大都市、人口百万人以上の都市の平均普及率は八九%からほぼ九〇%近い普及率であるのに対しまして、人口五万人未満の市町村は、全国の総都市数三千二百四十六のうち二千八百を占めるわけでございますが、平均いたしまして八%の普及率でございます。しかもそのうちの二千に及ぶ市町村は、下水道が全く未着手という状況でございます。
 第七次五カ年計画の策定に際しましては、先ほど来大臣も御答弁を申し上げておりますように、私ども、全国の普及率のアップということ、引き上げに関しまして最重点課題として取り組んでおるわけでございますが、中でもこうした未着手市町村も含めました中小市町村の下水道の普及率を引き上げる、なかんずく未着手市町村における下水道事業への着手といったようなことが極めて重要な課題でございまして、これが動き出しませんと、ただいま先生からも御指摘がありましたように、本当の意味での下水道行政が国民の期待にこたえることにならないという認識を、私どもも持っておるわけでございます。したがいまして、私どもといたしましては、そういった中小市町村の下水道事業がこれから円滑にかつ強力に推進されるような対応策をいろいろ講ずる必要があるということで、先ほど大臣も代表的な例として補助対象範囲の拡大等をお話し申し上げたわけでございますけれども、私どもはそういった基本的な考え方に立っておるわけでございます。
 幾つかの柱を考えておるわけでございますが、まず一つには、そういった中小市町村、何といいましても財政上の事情があるわけでございまして、財政上の手当てをきちっとやってやる必要があるという観点から、幾つかの点で財政的な手当てを講じることとしております。特に、平成三年度に導入されました生活関連重点化枠につきましては、おかげさまで下水道、公共事業国費の中で絶対額で一番多い額を割り当てていただいたわけでございますが、それのすべてを中小の町村に割り当てるという考え方をとっておるわけでございます。そういったようなことを含めまして財政的な手当てを講ずる。
 そのほかに、やはり財政上の問題だけではなくていろいろと人的な制約その他もろもろな問題がございます。先ほど、どの程度の分析をした上でどういう取り組みをしているのかということに関しましての問題点もお触れになりましたけれども、私どもといたしましても、できるだけそれぞれの町村、県の実情をつぶさに検討いたしまして、またいろいろお話もお聞きいたしまして、それぞれの実情に的確に合うような形での政策展開を強力に進めてまいりたい、基本的にはそういうふうに考えておるところでございます。
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貴志八郎#8
○貴志委員 今いろいろおっしゃっていただきまして、それは肯定的に私どもも受けとめるわけでございますが、全国ランクで一番下の和歌山県の場合を一つ例にとりますと、現在の普及率が四%であります。これが五カ年計画によって一〇%増しの約一四%ということで、結局はレベルアップにはならないのですね。同じ一〇%をふやすということになっても、もとが小さいものに一〇%ふやしてもそれは絶対金額としては小さいわけでありまして、しかもおくれた地域のレベルアップという割には、全体としてびりはやはりびりということになってくるわけであります。こういうところはなぜおくれているか、今度の五カ年計画でこれのレベルアップに対する手だてを講じるための努力、またそのなぜおくれてきたかという調査、原因の上に立ったやり方、手法というものがあるはずではないかと思うのでありますけれども、数字に見る限りにおいてはそういった配慮がなされ
ていないのではないかというふうに思います。
 和歌山のみならず、下水道の普及のおくれているようなところは、大体その県は行政投資の実績も大変低いようであります。そういう点を考え合わせますと、やはり国自体の行政投資というふうなものをそこらのところでさじかげんをしてやっていかないと、全国のでこぼこを調整することにはならぬ。先ほど大臣も均衡ある国土の発展ということを十分に考えてやっているんだというふうに言われましたけれども、例えばの話、そういうふうに大変おくれたところに対するレベルアップというふうなものについて何か特別な配慮を考えて、だから四%を二〇%にするとか、そういうふうに他の府県より以上の進捗を考えるというふうなことを考えなければ実効は上がらないと思うが、いかがでしょうか。
    〔木村(守)委員長代理退席、笹川委員長代理着席〕
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市川一朗#9
○市川(一)政府委員 下水道の普及率を全国平均で見ますと、現在四四%を五年後には五四%に引き上げるということで一〇%の引き上げになるわけでございますが、それを和歌山にそのまま平均的な考え方として一〇%引き上げるというような、そういう考え方は私どもは持ってないわけでございますけれども、しかし基本的には、ただいま先生御指摘がありましたように、それなら和歌山なら和歌山の普及率が拡大するためにどういう具体的な措置を講じておるのかというような問題意識につきましては、私ども自身も同じような問題意識を持っておるわけでございます。
 先ほども、やや抽象的に大ざっぱなお話をして大変恐縮でございましたけれども、財政事情等につきましていろいろな措置を講ずることによりまして、どちらかといいますと県単位というものの平均値は結果として出てくる、具体的にはそれぞれの市町村単位の下水道の普及ということを念頭に置いているというのが我々の基本的な考え方でございまして、もう既に平成二年度から導入してございますが、一つは、過疎市町村の場合、補助対象となる管渠の範囲の拡大を講じました。それから、下水道事業へは今まで認められておりませんでした過疎債の導入も図っております。過疎債は、通常の下水道事業債でございますと元利償還金の五〇%が交付税の算定に当たって基準財政需要額に算入されるわけでございますが、それが七〇%まで高められるわけでございまして、これを下水道にも適用されるようになっております。
 さらに、平成三年度におきましては、中小市町村が実施する公共下水道の管渠につきましてさらに補助対象範囲を見直すことといたしましたほかに、下水道未着手市町村に対する基本計画の策定費補助、これも制度を創設してございます。さらには、もっと非常に思い切った措置といたしまして、過疎地域に対しまして公共下水道の都道府県による代行制度も創設していただいたわけでございます。
 こういったような財政上の支援を一つの柱といたしまして、中小市町村の普及率の拡大に努めるということを私どもやっているわけでございますが、私も各市町村の実態等、市町村長さん方とお会いした際にいろいろな形でお伺いしておりますけれども、一つ言えますことは、下水道に非常に熱心な市町村長さんがおられる市町村はやはり普及率が非常に高まっているということはあるわけでございまして、私どもといたしましては、やはり首長さんの下水道に取り組む姿勢というものをぜひ支援してまいりたい、そういうことによって具体的な成果を上げていくようにしてまいりたい、こんなふうにも思っておるところでございます。
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貴志八郎#10
○貴志委員 いろいろと工夫をされているということは、私は否定はしていないのです。ただしかし、何遍も和歌山県を引き合いに出して恐縮でありますが、この第七次五カ年計画でも、和歌山県の場合を見ますと未着手地区がやはりかなり多いわけです。ということは、今おっしゃられたいろいろな財政措置は、一般的にその網にかかるところはかなりあるでしょう。しかし、それでも網にかかれないと申しますか、それでも負担金それから起債の元利償還などについて、とにかくその財政負担におびえているという町村がやはりかなり、特に過疎地と言われる、人口の減少傾向のある中小町村ではそういうふうなことになっているということは認識をしておいてもらわぬと、全体のレベルアップにはならないよということを強く申し上げたいわけなんです。
 今、町村長、行政の側の熱意の問題だというお話がありました。それはもちろんわかります。しかし、同じ小さな町でも、例えばぐるりが道路に取り囲まれて道路行政などでこれから新たな道路を特に必要としない地域と、広い地域で過疎地をつなぐ道路が必要だ、それに資金をかけなければ町がもたないという場合があるのです。それで、和歌山なんかでも太地町という町は一番小さな町なんですが、そこでは下水道が普及しているのです。それは条件があったと思うのです。条件がなければ、いかに熱意を持っていてもそれはできないということはひとつ理解をしておいてかかっていただかなければ問題がある、こういうふうに思います。
 そこで、この問題についてこれ以上論議するというよりも、むしろ今申し上げたように財政負担にたえられない、現在の補助金なりさまざまな特典を活用してもなおかつ下水にまで財政的に手を出せない、そういう地域や、あるいは先ほど来言っているように大変おくれているところをレベルアップさせるための特別な、何というか加算積み上げ方式と呼ぶのでしょうか、そういうふうなものを財政的に考えなければ、いうところの全国の均衡ある発展にならない。仮に普及率が全国が五四%になる、七〇%になるといっても、全然手のつかないところがまだ千も二千もあるんだということになってくると、これは日米構造協議の精神からいっても問題がある。都市集中ということになってくると、生産点の多い都市集中だけをさらに促進させる役割をしたということになると、また新たな論議の火種になるんじゃないかという心配をするんですが、その辺の財政的な特別な措置を財政当局に要求していくなり、全般としてレベルアップできるような方途を建設省としてどのようにお考えになっているかということをもう一遍、今考えられている制度はそれで結構なんです、それがいかぬというのじゃない、それは大いに結構。しかし、それ以上に財政的に考えていかないと、網にかからないところがあるし、おくれているところをレベルアップはできないというふうなことでお答えをいただきたいと思うのです。
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市川一朗#11
○市川(一)政府委員 ただいまいろいろなお話をお伺いいたしたわけでございますが、私どもも現実に市町村長さん、なかんずく町長さん、村長さんとお会いしておりますといろいろなお話をお伺いするわけでございまして、先ほど私、熱意の問題を軽々に申し上げましたけれども、本当に熱意はあってもなかなか、その町の状況からいたしますと財政事情の問題がもちろん大きな問題ではございますけれども、それ以外にいろいろな自然的条件もあるわけでございます。
 下水道でございますとどうしても水が必要になってまいりますが、その水源対策の問題から取り組まなければならないという問題もあるわけでございます。それから、もちろんそういう下水道行政を進めるに当たりまして、専門の技術者も含めました人的な資源の問題もあるわけでございます。もろもろの問題がございますので、一つや二つの対応策を私どもが用意したからといって、すぐ直ちにそれぞれの町村長が単なる熱意だけでもって着手できるとは限らないではないかということにつきましては、私ども大変痛感しておるところでございまして、まさに御指摘のとおりだと思っておる次第でございます。
 いずれにいたしましても、先ほど冒頭に大臣も御答弁申し上げましたように、また先生からも御指摘がありましたように、下水道の普及ということは一つの国民的課題になってまいっております。それを達成するためには、やはり未着手市町村の下水道事業への取り組みをメーンといたしますそういう中小市町村対策をやらない限りは達成できないわけでございますので、ただいま私どもがるる御説明申し上げました施策だけでは不十分な部分もいろいろあろうかと思います。今後ともいろいろきめ細かく、財政事情だけではないいろいろな対応策を講じてまいりたいと思っておりますので、またよろしく御指導を賜りたいと思う次第でございます。
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貴志八郎#12
○貴志委員 それでは、次に人の問題について質問をしておきたいと思うのです。
 例えば今度の下水道の五カ年計画で大幅にふえた事業量に対して人的な配置、これは幾つかあると思うのです。建設省自身、それから地方公共団体、それから施工者、そういった面でそれぞれ人間の配置、技術者の配置、養成、確保、そういったことが当然必要になってくるわけですが、そういう各方面について、まず財政的な面からそれは配慮されているか。また、今度の四百三十兆公共投資に対して建設省分がかなり多いわけですが、人間の定数の問題などについてどんどん減らしてきたわけですが、一体それを減らしたままで対応できるというのかどうか、その辺のところをお答えいただきたいと思います。
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市川一朗#13
○市川(一)政府委員 人的な面につきましても、私どもは下水道行政をこれから展開をするに当たって極めて重要な課題であると認識しておるところでございます。
 基本的に、市町村におきましては下水道技術者は不足しておるわけでございますが、これに対しましては建設省、都道府県におきましてまず積極的に技術的指導を行うということを基本にしておるわけでございますけれども、さらに日本下水道事業団におきまして研修制度を設けておりまして、その研修制度による技術者の養成といったようなことも行っておりますし、国及び地方公共団体間相互を通じまして人事交流によります技術者の交流等を行っておりまして、大体これまではそういったような形で対応してまいりました。
 また、もう少し具体的な話といたしましては、地方公共団体の方から御要請がございました場合に、それに応じて日本下水道事業団が下水道施設の建設等を受託するというような形で、地方公共団体の支援組織としての日本下水道事業団の活用ということもやってまいってきたところでございます。平成三年度からは新たに、先ほども申し上げましたが、過疎地域ではございますが、都道府県が市町村にかわって公共下水道の根幹的施設の設置に関しまして代行する、都道府県がかわってやるといったようなことも取り入れられたわけでございます。こういったようなもろもろの手段を今までも講じ、これから新たに講ずることによりまして、下水道事業推進のための人的体制の充実というものに私どもは取り組んでいく必要があるというふうに考えておるところでございます。
 また、こういったものを行うに当たりましては、当然御指摘のように市町村レベルにおきましての財政上の問題もいろいろ出てまいってくるわけでございまして、財政的な支援体制につきましても、先ほどもちょっと触れた面もございますけれども、いろいろと対応策を講じてまいろうと思っておりますが、特に技術者の養成という観点からの財政上の手当てという点で、ここで御報告申し上げるような特筆すべきものは、今御答弁申し上げた程度のところでございます。
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貴志八郎#14
○貴志委員 この間の広島の大事故で、人の問題について改めて見直され注目をされておるわけです。あの事故だって、監督だとか施工者側の問題もあれば、いわゆる施工に対する制度、体制の問題がある。それから監督指導に当たる官庁側にだって、いろいろと人手不足というふうなものが基本になっていたということは、もうこれはだれも否定できない状況だったと思うのです。私は、きょうはまあ本題と違いますから、そのことについてあえて言うわけではありませんけれども、この広島の事故を一つの教訓とするならば、当然事業量のふえていく下水道事業にもやはり同じことを考えておかなければ、延長線上の問題として考えておかなければ、これはいろいろな意味でひずみが生まれてくると思うのですね。
    〔笹川委員長代理退席、委員長着席〕
 今の業務委託の問題などの話がありましたけれども、ここ数年間に建設省の、特に各地建や工事事務所で一万人からの人員削減があったと聞いておるわけなんです。言うところのころころ配転というふうな形で、建設省の単身赴任率は、一般公務員の平均三・三%に対して八・二%もあるというんですね。それだけ建設省関係の仕事量、技術者の数、そういったものとの関連の中で大変な負担を職員にかけている。今までゼロシーリングであった時期に減らしてきて、今度ふえたときに減らしたままでやれというのは、大体そこから無理があると思うのです。
 そこら辺のところをやはりきちんと押さえて、どうするかということを見ないと、机の上でその数字をいらっているわけにはいかぬ。その辺のもっと末端での仕事の量というものを考えてあげないと、この事業の円滑なる推進ということはない。もちろん設計の委託だとかそういうふうなことで、建設省の下部機構でもいわゆるアルバイトやそういう委託業務をやる人がどんどんふえて、それがもはや本職員の三〇%にも上っているというふうに聞くわけですが、そういったことでこれからの公共投資の円滑な事業展開というものがあり得るのだろうか、私は人の問題でそのことを非常に心配するわけなんです。
 それで、地方公共団体の問題については後で聞きますが、まず建設省自体の人の配置、定数の問題について、事業がふえたんだから定数も見直さなければならぬというのが我々の常識でありますが、その辺のところをひとつわかるように答えていただきたいと思うのです。
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望月薫雄#15
○望月政府委員 お説のとおり、公共事業を的確に実施していく上には、行政もあるいは企業も含めて人のあり方というのは大変重要であると認識しております。そういった中で、今お話しの建設省の定員のお話でございますけれども、御指摘のように、昭和四十二年と今日を比べますと、当時三万五千人程度おった職員が今では二万五千人程度と、約三割の定員が減となっております。これはもう先生も御案内のとおり、政府全体の累次にわたる定員削減計画によって、現在七次定削が実施中でございますが、その枠組みに沿って建設省も定員についてそういう削減をせざるを得なかったという経過がございます。
 それはそれとして、今後の四百三十兆円問題を初めとする住宅、社会資本整備を進めていく上で、私ども当然のように行政全般を適切に指導していくという立場とみずから行う直轄の分野と、両方含めて業務が大変忙しくまた複雑になってくると思っております。そういった中で今後の定員管理はどうあったらいいかということは、私どもも大変重要な課題と認識しておりますけれども、いずれにしましても七次定削後は、政府全体としてどういう方針で組み立てられるのか、これを着目しておるところでございますが、私どもとしましても建設省の仕事の実態というものを広く訴え、御理解を深めながら、しっかりとした定員管理に努めていきたい、かように考えておるところでございます。
 それから、お話の中に単身赴任の率が高いというお話がございました。確かに統計として見ますると、そのこと自体否定できません。これは申し上げるまでもありませんけれども、建設省の職場、現場というのは、全国に事務所、出張所をたくさん持っておりまして、またそういった中で国民の希望にこたえるきめ細かい行政サービスというものを展開しておるわけでございまして、どうしても職場が全国に散らばるというこの特性、こういった中ではっきり言いまして家族の御事情等々も含めて、最近ではまた学校問題等々も大変影を落としているわけでございますけれども、そういった中で単身赴任者というものがいささか多い数字になっておりますが、ともかく職員の皆さんが本当に生き生きとして頑張れるような職場づくり、こういった観点からも我々努力をしてまいりたい、かように考えておるところでございます。
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貴志八郎#16
○貴志委員 いずれにしても、事業量がふえるのに他の省庁と同じような逓減策というのはどうも納得がいきがたいわけです。それから、職場がたくさんあるから単身赴任も多い、そうでしょう。であればこそ、建設省に関する定数問題については他の省庁と同じようにはいかないんだということを、我々委員会もこれについてはかなりやかましく言わないと、日米構造協議の大事なことをやる建設省が他の省庁と同じように人員削減の対象で、そのまま今までの計画どおりやっていくというふうなことをのまされるということではお話にならぬと思うのです。これは議論するよりも、とにかく政府も我々も一体となって、そういったことについてはかなり強力にやっておかなければならぬことではないかということを、特に申し上げておきたいと思います。
 そこで、地方団体についてでありますが、地方団体はそういう意味ではもっと深刻であります。地方の時代、地方分権というふうなことが叫ばれて久しいわけでありますが、どうも地方分権どころかどんどん中央集権の傾向にある。今度の業務委託に関するさまざまな地方のお手伝いということは非常に結構でありますけれども、それが中央へのもたれかかり、中央のいろいろな指導以外にもう何もできない、手も足も出ない、要するに地方の時代どころか中央集権というふうな形になるという、理念としての問題はありますが、きょうはそれはさておいたとして、つくった下水道の維持、管理、運用というものについては、市町村にもう全部やってもらうことになる。そうなってくると、構造上のトラブルが起こった、それっというふうなときだって、やはり市町村でそれなりの人手を確保しておる場合には市町村で解決できるわけです。一々事業団の方に申し出ていかなくたって、少々のことは市町村で片がつく。当然のこととして、そういうふうな体制をとっておくべきではないか。
 そうなってくると、その市町村の公共投資関連の人間の枠というのはやはり与えておかないと、実際には言うように対応ができない。そういう点を考えて、これは果たして建設省の役割になるのかどうか知りませんけれども、自治省に仮に関連があるとすれば、自治省に対してそういうことを建設省の側から、確かに必要な項目になってきておりますよということをしっかりと申し出を行って、その辺のところの対応ができるようにしておかなければならぬと思うのですが、そういうことについてのお考えを聞いておきたいと思います。
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福井経一#17
○福井説明員 下水道の技術屋というのが全面的に少ないのは御指摘のとおりでございまして、この下水道事業をまず強力に進めるためには、下水道技術者の養成とか訓練というものが緊急の課題でございます。
 こういったことから、地方公共団体の下水道技術者を対象といたしまして、日本下水道事業団で昭和四十七年度から研修制度というのを創設しております。毎年相当数の研修を行いまして、平成二年度末までに一万九千六百名、おおむね二万人弱の研修終了者を送り出しておるわけでございます。この日本下水道事業団の研修は、講義とかあるいはまた演習、それから実習、こういったことに重点を置いておりまして、維持管理とか建設、そういったものにすぐに役立つような実践的な研修として非常に評価されておるわけでございます。
 私ども第七次下水道整備五カ年計画を進めるに当たりまして、こういった普及のおくれております中小市町村の下水道整備、あるいはまた未着手の市町村の解消、こういったことを最重点として考えておるわけでございまして、地方公共団体の支援組織としての日本下水道事業団の果たすべき役割というものが、今後ますます増大してくると考えておるわけでございます。こういった地方公共団体の意向を踏まえまして研修計画を策定、あるいはまた受託事業への対応等を積極的に推進していくこととしておるわけでございます。
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貴志八郎#18
○貴志委員 研修制度を持つようになったとか既にやっているということは大変結構なことでありますけれども、問題は定数を確保してやらぬことには、今ある他の仕事をやっている技術者がこっちで研修を受けてそれも兼務できるということで、結局はマンパワーに頼らざるを得ないというふうなことになるわけですから、建設省自体の定数もこれは確保してもらわなければいかぬが、同時に、これだけの仕事量をこなす市町村においても定数をやはり確保してやらないと、円滑な事業の進展は考えられないということはしっかりと念頭に置いてかかってもらいたい、強く要望をしておきます。
 時間がないので、あと工場の排水対策について若干質問をいたしておきたいと思います。
 工場排水の場合、今度の下水道、都市下水ができてくればそれにつながれていくことになろうかと思うのですが、その放流の基準をどのようにしてチェックしていくか。下手をすれば、その基準をオーバーしたような放流水がどんどん下水道に流されていきますと、処理能力からいっても下水道自体の汚染ということが考えられるわけであります。こういう放流基準をどのようにしてチェックするか。私は、これは法律としてきちんとやっておかなければ、今後大きな問題が残るのではないかと思いますが、お考えを聞きたいと思います。
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福井経一#19
○福井説明員 下水道法におきまして、下水道に工場排水を受け入れるというのが通常でございますが、これで重金属等、終末処理場で処理が非常に困難な物質を含む場合があるわけなんですが、そういった下水につきましては、水質汚濁防止法と同様な排出基準を設けまして、工場の責任においてその基準に適合させた上で下水道に受け入れるということにしております。
 いわゆる悪質下水に対しまして指導監視の職員というものが、平成元年の三月末現在で全国で千五百三十六人おるわけなんですが、昭和六十三年度に下水道法十三条に基づきます立入検査というものを行っております。ここでは約六万回、一つの事業所に対しまして一年で大体一・三回の平均になっておりますが、六万回実施したという状況でございます。
 こういった適正な排水を担保するに当たりまして、各事業者に対しまして十分な指導監督を行う必要があると考えておるわけでございますが、このため地方公共団体の指導監督体制を一層強化する必要があると思います。私どもといたしましては、そういった観点から地方公共団体を指導しているところでございますが、今後より一層指導を強化していきたいと考えております。
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貴志八郎#20
○貴志委員 そういうことで非常に監視体制を強めるということは結構なことでありますが、別に企業を信頼しないというのじゃありませんけれども、どうも今までの経過からいいますと、よほどチェック体制をきちっとしておかなければ、少し目を緩めると二次公害を引き起こすおそれが十二分にある。ですから一つは、やはりチェックをどうするかということで、これは法律的に根拠をきちんと下水道法の中で考えるのか、そこら辺が一つ。それから監視、調査の結果をやはり公表して、社会的な規制を与えるということも一つの方法ではないかというふうに私は思うので、そういった面での配慮をどうするかという問題についてお答えいただきたい。
 それから、ついでにもう一つ別な課題でありますが、工場排水を受け入れるということで下水道ができます。それだけのキャパシティーを持った下水道ができるわけですが、その工場が不意に休業になる、不意にやめるということになりますと、その施設は大き過ぎてむだになるというふうなことが十分起こり得るわけでございます。現在そこにあるけれども移転するということもあり得るわけですが、そういった遊休施設が生じてくるというふうなことについて、工場排水の受け入れという観点の中でどのようにお考えになっておるか、聞きたいと思います。
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福井経一#21
○福井説明員 最初の御指摘、水質検査をしてそれを公表するかどうかという御指摘かと思いますが、水質検査をいたしましてそれを一般に公表するという制度は特にございません。ただ、私どもはそういった内容を十分検討して、その工場に対してそれぞれの改善命令を出すとかといったことは実施しておるわけでございます。
 それから、もう一点の工場排水の受け入れという問題でございますが、下水道は通常の家庭下水と工場排水を受け入れるという前提で計画されております。ただ、それも工場の種類によりまして、工場が独自で処理をすることも間々あるわけでございますが、通常は工場排水を受け入れて実施するわけでございます。それも、将来計画を十分に配慮いたしまして計画しているわけでございまして、工場がやめるというようなときにはどうかという御指摘でございますが、それは一たんつくり上げてしまったものはなかなかそう簡単に変更できないわけでございますが、そういったものは将来計画というものを十分見越して計画し、建設されるものであるということでございます。
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貴志八郎#22
○貴志委員 意見として申し上げておきますが、工場排水の問題は、原則的には私はやはり別途考えなければならないのではないかという意見を持っております。これは、検討課題として申し上げておきたいと思います。
 最後の課題について質問いたします。これは少し変わった課題でありますが、下水道が今までなかったところにできますと、蚊が異常に発生するというふうなデータが私の手元にやってまいりました。本来言いますと、下水道は都市の衛生、美化という観点からいいましても快適な環境づくりに役立つはずでありますから、そういう意味からいいますと、公共下水道ができたおかげで蚊の発生が多くなったというのは、極めて遺憾なことだと私は思うのです。
 私の手元に来ております資料によりますと、和歌山市の場合、たびたび申し上げて恐縮でございますが、下水道の普及率がほとんどゼロであったわけですから、ここ数年来急速に下水道がつくられておるわけです。そのつくられたところが蚊がふえた、こういうことです。かなり広範囲にわたってアンケート調査などをいたします。公共下水道ができたところで蚊がふえた、どういうわけかと思ってちょっといろいろと調べてもらいますと、公共雨水ますの底に泥だめという、約十七リッター入りの泥だめがあるわけです。この場合は合流式だったと思うのですが、雨が降りますとその泥だめに水がたまる、そして天気になる、水だけが泥だめに残る。蚊が卵を産むのはこの水でありますから、水たまりがなければ産めないわけですから、ここに卵を産む、どうやらこういうことになっておる。通常雨がたくさん降った年は蚊がたくさん発生するというのが常識でありますが、この場合は雨が降りますと流れますから、そのまま比較的泥だまりの水もきれいなわけですが、天気が続きますとそこの水がよどんでまいります。蚊の発生が盛んになる。天気になればなるほど蚊の発生が多いという極めて異常な現象であるわけですが、こういうふうな訴えが私どもの手元に参っております。
 これは必ずしも和歌山のみならず、他都市でも同じような現象があるというふうに聞いておりますし、他の都市ではそれに対して泥だまりをかさ上げするとかいうふうな手段を講じた都市もあるやにお伺いをしておるのです。そういったことについて、もし仮にそれが訴えどおりの原因であるとするならば、建設省としては、これから特に地方の市町村、中小の都市などに下水をつくっていく場合には十分それを配慮しておかないと、蚊が絶滅していない地域では確かにそういう現象が起こる可能性が十分にある。ですから、全国一律の単一の規格というのではなしに、そういったこれからの地方の都市の下水の構造について再検討して、そういうふうな蚊の発生源にならないような工夫をすべきではないかと私は思うのです。
 本来、時間がありますと、データもありますので、この問題について少し詳しく聞いてまいりたいと思っておったのでありますが、残念ながらもう時間もございませんので、概括的に以上のことを申し上げまして、お考えをただしておきたいと思います。
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福井経一#23
○福井説明員 和歌山市の公共下水道は、昭和五十九年度に一部供用を開始いたしまして、現在その整備を促進しているところでございます。
 御指摘の地区につきましては、昨年当初に新たに下水道が供用開始した地区で、特に真夏の暑いとき、その下水道の雨水ますから蚊が発生したという報告を、地元住民から和歌山市役所に寄せられたというふうに私どもは伺っております。ただいま御指摘の合流式下水道と申し上げますのは、雨水と汚水を一つの管渠で流す方式でございますが、この合流式下水道といいますのは、我が国では古くから大都市地域を中心に建設されてきております。例えば、東京都とか大阪市とか京都市とか、すべて合流式下水道でございます。しかしながら、その合流式下水道が原因で蚊が発生したという事例は、実は私どもこれまでにはそういった報告は受けていないわけでございます。
 ただ、今御指摘のこういった蚊の発生原因がこの下水道の施設に起因するものかどうかという点でございますが、この辺につきまして、実は構造的な問題を含めまして現在和歌山市で調査をしていただいておるわけでございまして、この調査結果に基づきまして、私どもは必要な対処を考えていきたいというふうに思っております。ただいま御指摘の雨水ます、この下に泥だめというのがあるわけでございますが、これが発生原因だという御指摘でございます。そういったことも含めまして、これは下水道の構造基準というものがあるわけでございますが、この構造基準に基づいてつくられているものでございます。そういう点につきましてより調査をいたしまして対処していく、こういう考えでございます。よろしくお願いいたします。
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貴志八郎#24
○貴志委員 以上、質問を申し上げてまいりましたが、特に私が申し上げたかったのは、先般のスーパー堤防、高規格堤防の問題のときもそうでありますが、あれも東京及び大阪というふうに都市対策のようなものであります。今回の下水道も、黙っていれば、まことに失礼でありますが、どうやらおくれたところ、いろいろ手順、手はずは整えていただいておりますけれども、一番おくれたところなどは格別の進展の気配が見えてこないというところが大変残念でありまして、まだまだこれからの運営なり計画の確定なり、そういう時期までにいろいろと工夫をしていただいて、地方の時代が均衡ある地方の発展、地域の発展、国土の発展というふうなことについて、格段の御配慮を特に要望いたしまして、終わります。
 ありがとうございました。
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桜井新#25
○桜井委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時一分休憩
     ────◇─────
    午後一時開議
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笹川堯#26
○笹川委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。上野建一君。
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上野建一#27
○上野委員 下水道の本題に入る前に、先般の広島における新交通システムの建設中における大変な事故について二、三質問させていただきたいというふうに思います。
 あの事故の発生後、私ども社会党議員が現地に参りまして調査をいたしまして、大変痛ましい、市民を巻き込んだ事故であるだけに、哀悼の意を表するとともに、再びこういうことがあってはならないという立場から、いろいろ私どもも検討をさせていただいております。そこで、まだ中間的段階ではございますけれども、そうはいいながらも日数も相当たっておりますので、ここら辺で一度、大臣を初めとする皆さんに考え方を聞いておきたい、こう思います。
 まず、事故の起こった原因については、なお調査中だとはいいますけれども、どう考えましても、いわゆる工法に対する過信、したがって、過信した上でありますのでいろいろな悪条件がそこについて回った、こういうことをまず感じます。そこで、工法について安全だとはいいながら、実際に行う人たちの技術の面、それから実際に携わったメンバーの人たちの技術水準というものについて計算に入っていなかったのじゃなかろうか、こう思います。そして、特にこの事故で死亡された、重傷を負われた方を見ますと、いずれも元請であるサクラダという会社のメンバーではなくて下請、その下請も孫請、ひ孫請と言われる三次、四次の下請の人たちが犠牲をこうむっています。そういう意味で、サクラダが行う工法にいたしましても、実際に仕事を進めるその人たちは、技術的には大変問題があったのではなかろうか、そのことを計算に入れない工法というのは成り立たないというふうに私は思います。
 そこで、第一には、今日のような孫請、ひ孫請みたいな工事をやる体制というのは、私は決して好ましい体制ではないと思います。下請ぐらいまで、あるいは細かい点で孫請ぐらいまでは理解ができるのでありますけれども、一番大事な仕事が孫請、ひ孫請によって行われているという事実、そのことについてやはり検討を要するのではないだろうか。実際に仕事ができるなら、責任を持たせる意味でも、分割をしてでも直接下請、孫請に発注したらいいはずでありますし、分割発注というのも考えられるわけでありますから、そういう点の検討を加える必要があるだろう、こう考えられます。その点、技術面も含めて、建設省としてはどう考えておられるか、まずお聞きします。
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望月薫雄#28
○望月政府委員 先般の広島新交通システムの事故につきましては、私どもも大変に申しわけないというか、心を痛めているところでございます。死者が十四名、負傷者九名という本当に大きな事故であったことは、まことに痛恨のきわみでございます。また、あわせてこのことが、あるいはこの事故を含めて幾つかの事故が相次いでいるという中で、建設業に対する国民の受けとめ方というものがだんだん厳しくなっているということについても、まことに残念でなりません。
 そういった中で、私ども今後のこういうあり方というものについては真剣に取り組まなければならぬという問題意識を持ちますが、今先生御指摘のように、この広島の事故に関しましては、現在広島新交通システム事故対策技術委員会という、専門の先生方を交えての研究会が持たれているところでございまして、こういったところで調査中という状況でございます。したがいまして、事故原因等につきましては、調査中であるがゆえに私どもこの場でコメントを差し控えさせていただきたい、かように思います。
 そういった中で、今先生から一般論として、建設工事におけるいわゆる重層下請の関係がこういった事故の遠因としてあるんじゃないかという御指摘を承ったわけでございますが、私ども、先生も御案内のとおり、基本的には建設事業は一種の総合的な組み立て産業である、言うなれば幾つかの専門的な得意とする業者たちが集まりながらある一つのことをなすという、そういった一つの特殊な生産システムだ、こう理解しているわけでございますが、それだけに、この関係をいかに合理的に組み合わせていくかということが大変重要と認識しています。
 御案内のとおり、いわゆる元請、下請という言葉で言われるし、あるいは従前また私ども、そういった関係の中での指導をしっかりとしてきたつもりでございますが、今日いろいろなことを考えますと、元請、下請という概念でなくて、むしろ総合業者と専門業者の適正な組み合わせ、しっかりした役割分担、責任分担、こういった関係の確立こそ大事である、こんなふうに確信しておるところでございまして、私どもそういう観点から、去る二月には従来の元請、下請に関する合理化指導要綱というものを全面的に改めまして、いわゆる建設産業における生産システムの合理化指針をつくらしていただいたところでございます。
 そういったことで、元請、下請関係あるいは重層下請関係というものが直ちに事故の原因かどうかということについては、くどいようですが私、コメントを差し控えさしていただきますが、ともあれ建設事業というものを本当に的確に、しかも市民に御迷惑をかけないように進めていくためには、おっしゃったような各事業者の総合的な、立派な健全な関係確立ということが大変重要であるという認識に立って取り組ましていただいているところでございます。
 なお、工法等をめぐりましての御質問については、担当の技術審議官の方からお答えさしていただきたいと思います。
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玉田博亮#29
○玉田説明員 御指摘の横取り工法でございます。この工法につきましては、一般的に申し上げまして、橋梁の架設工事で広く行われている実績のある工法であることは事実でございます。しかしながら、先生御指摘のように、工法とそれに当たる技術者並びに熟練労働者、これが適切に組み合わさって初めて安全な施工ができるというふうに私ども考えております。その点におきまして、私どもも今回の事故を貴重な教訓といたしまして、現場の第一線の場でそういったことに十分対策を講ずるよう、今後とも努力をしてまいる所存でございます。
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