決算委員会

1992-05-29 衆議院 全170発言

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会議録情報#0
平成四年五月二十九日(金曜日)
    午前十時三十分開議
出席委員
  委員長 草野  威君
   理事 北川 石松君 理事 萩山 教嚴君
   理事 鳩山由紀夫君 理事 藤井 裕久君
   理事 森  英介君 理事 志賀 一夫君
   理事 長谷百合子君
      伊藤宗一郎君    藤尾 正行君
      渡辺 栄一君    小森 龍邦君
      時崎 雄司君    松浦 利尚君
      貝沼 次郎君    寺前  巖君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 渡辺 秀央君
 出席政府委員
        警察庁警務局長 安藤 忠夫君
        総務庁長官官房 小山 弘彦君
        審議官
        法務省人権擁護 篠田 省二君
        局長
        大蔵省理財局次 吉本 修二君
        長
        郵政大臣官房長 木下 昌浩君
        郵政大臣官房人 谷  公士君
        事部長
        郵政大臣官房経 山口 憲美君
        理部長
        郵政省郵務局長 早田 利雄君
        郵政省貯金局長 松野 春樹君
        郵政省簡易保険 荒瀬 眞幸君
        局長
        郵政省通信政策 白井  太君
        局長
        郵政省電気通信 森本 哲夫君
        局長
 委員外の出席者
        大蔵省主計局司 設楽 岩久君
        計課長
       郵政大臣官房総 五十嵐三津雄君
       務審議官
        郵政大臣官房資 江川 晃正君
        材部長
        郵政大臣官房建 澤田 誠二君
        築部長
        会計検査院事務 白川  健君
        総局第四局長
        会計検査院事務 中島 孝夫君
        総局第五局長
        決算委員会調査 小島  敞君
委員の異動
五月二十九日
 辞任         補欠選任
  新村 勝雄君     松浦 利尚君
  宮地 正介君     貝沼 次郎君
同日
 辞任         補欠選任
  松浦 利尚君     新村 勝雄君
  貝沼 次郎君     宮地 正介君
同日
 理事宮地正介君同日委員辞任につき、その補欠
 として宮地正介君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の補欠選任
 平成元年度一般会計歳入歳出決算
 平成元年度特別会計歳入歳出決算
 平成元年度国税収納金整理資金受払計算書、
 平成元年度政府関係機関決算書。
 平成元年度国有財産増減及び現在額総計算書
 平成元年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (郵政省所管)
     ――――◇―――――
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草野威#1
○草野委員長 これより会議を開きます。
 平成元年度決算外二件を一括して議題といたします。
 本日は、郵政省所管について審査を行います。
 この際、渡辺郵政大臣の概要説明及び会計検査院の検査概要説明につきましては、これを省略し、本日の委員会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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草野威#2
○草野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
    ―――――――――――――
   平成元年度郵政省所管一般会計及び特別会
   計の決算に関する郵政大臣説明
 一般会計、郵政事業特別会計、郵便貯金特別会計及び簡易生命保険及郵便年金特別会計の平成元年度決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 一般会計の歳出予算現額は二百九十二億六百八十四万余円でありまして、これに対する決算額は二百九十億九千九百万余円となっております。
 郵政事業特別会計の歳入予算額は五兆五千八百二十三億千三百九十一万余円、歳出予算現額は五兆七千六百四十九億六千七十七万余円でありまして、これに対する決算額は、歳入では五兆七千二百五十二億二千三百八十六万余円、歳出では、五兆七千二百八十三億三千三十六万余円となっております。
 この中には、収入印紙等の売りさばきによる収入及びこれらの収入を関係法令に基づき他の会計へ繰り入れる等のため必要とする支出や借入金、局舎其他施設費等の資本的収入支出が含まれていますので、これらを除きました事業の運営による歳入歳出は、歳入では二兆九千四百九十九億二百四十七万余円、歳出では二兆八千五百四十九億八百三十七万余円となっております。
 郵便事業の損益につきましては、収益の総額は一兆六千九百九十億五千五百三十六万余円、費用の総額は一兆六千八百二十四億七千二十六万余円でありまして、差し引き百六十五億八千五百九万余円の利益を生じました。
 この結果、郵便事業の累積利益金は、五百五十八億四千百六十一万余円となっております。
 郵便貯金特別会計につきましては、一般勘定の歳入予算額は九兆千八百三十九億八千五百十六万余円、歳出予算現額は八兆三百六十六億千四百三十五万余円でありまして、これに対する決算額は、歳入では八兆九千九百九十六億三千五百八十九万余円、歳出では八兆二百十三億四千二百五十七万余円となっており、差額九千七百八十二億九千三百三十一万余円は、法律の定めるところに従い翌年度の歳入に繰り入れることといたしました。
 金融自由化対策特別勘定の歳入予算額は三兆三・千四百十九億二百七十一万余円、歳出予算現額は三兆三千四百十九億二百七十一万余円でありまして、これに対する決算額は、歳入では三兆三千百二十一億三千六百十六万余円、歳出では三兆三千四十一億四千二百四十九万余円となっており、差額七十九億九千三百六十六万余円は、法律の定めるところに従い金融自由化対策資金に組み入れることといたしました。
 簡易生命保険及郵便年金特別会計につきましては、保険勘定の歳入予算額は十兆二百八十四億千三百五万余円、歳出予算現額は五兆六千六百億二千八百三万円でありまして、これに対する決算額は、歳入では九兆七千八百四十億八千六百七十二万余円、歳出では五兆二千七百十八億千百二十八万余円となっており、差額四兆五千百二十二億七千五百四十四万余円は、法律の定めるところに従い積立金として積み立てることといたしました。
 年金勘定の歳入予算額は三千六百六十二億千八十五万余円、歳出予算現額は六百六十億五千五百七十九万余円でありまして、これに対する決算額は、歳入では四千五百三十九億九千百四十八万余円、歳出では六百八億七千百七十万余円となっており、差額三千九百三十一億千九百七十七万余円は、法律の定めるところに従い積立金として積み立てることといたしました。
 次に、会計検査院の平成元年度決算検査報告において不当事項として指摘を受けたものがありましたことは、誠に遺憾に存じます。今後、この種事例の発生を未然に防止するため、より一層指導監督の徹底を図る所存であります。
 以上をもちまして、平成元年度決算の概要についての説明を終わります。
    …………………………………
   平成元年度決算郵政省についての検査の概
   要に関する主管局長の説明
                会計検査院
 平成元年度郵政省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項二十九件であります。
 検査報告番号一三四号から一六二号までの二十九件は、職員の不正行為による損害が生じたものであります。
 これは、生野郵便局はか二十九郵便局で、郵便貯金、簡易生命保険等の事務に従事している職員が、通常郵便貯金等の払戻金や契約者から受領した保険料等を領得していたものであります。
 なお、このうち一三八号から一六二号までの二十五件については、平成二年十月末までに損害額のすべてが補てん済みとなっております。
 以上、簡単でございますが説明を終わります。
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草野威#3
○草野委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小森龍邦君。
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小森龍邦#4
○小森委員 きょうは郵政行政に関係をいたしまして、これまでの郵政職員に対する同和問題に関する職員研修あるいは政府の一つの省庁として同和問題にどういうふうな努力をしておるか、こういった観点に基づきましてまず質問を始めたいと思います。
 既に通告をいたしておりまして、その中身は御承知いただいておると思いますが、一九九一年九月十一日に広島県におきまして特定郵便局長業務推進連絡会なる、そういうふうに名目をつけた同和問題の研修会が行われまして、実にふまじめといいますか、ふらちなことが行われておる事実についてまずお尋ねをいたします。
 余りたくさんの例を出すことはできませんが、例えば講師として演壇に立った人物から次のようなことを言われております。「非人というのは今では余りないのですが、こじきというふうなものですかね。非人クラスの階層の人は今でもちり紙交換的なもの、くず鉄を集めたり、ごみ掃除をしたりで生活をしている。片やえたという階層、そんなふうな人は打ち首とか市中引き回し、捕り方の下役、張りつけの刑吏、殺された人の死体の処理、一番汚い仕事をし、一番下の非人はもとに返れるが、その一つ上になると特殊部落といいましょうか、えたクラスの人は返ってこれぬ。」というようなことを、しかも前夜の酒がまだ抜けないというようなことを口ずさみながら、途中で講演を中断して、水を持ってこいというような雰囲気でやったという事実がございますが、この事実についてはどのように、郵政大臣、お考えですか。
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渡辺秀央#5
○渡辺(秀)国務大臣 承っておりまして、まことに遺憾なことでありますが、事実に関しまして詳細に政府委員の方から答弁をさせていただきたいと思います。
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木下昌浩#6
○木下政府委員 お答えいたします。
 ただいま委員御指摘の事実につきましてでございますが、昨年の九月十一日に特定局長業務推進連絡会芸北連絡会が実施いたしました新任主任訓練におきまして同和研修を行ったわけでございますが、その際に、約三十分強であると思いますが、話をしている中におきまして、ただいま御指摘のような内容のものを含んだ講義が行われたことは事実でございます。
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小森龍邦#7
○小森委員 そういう事実説明について、正しい説明とは一体どんな説明をすればよいのか、その点についてお尋ねします。
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木下昌浩#8
○木下政府委員 お答えいたします。
 ただいま委員御指摘の中身に沿って、私もまだ十分、自己啓発中でございまして適切なお答えになるかどうか心もとないのでありますが、例えば非人クラスの階層はちり紙交換的なものとかいうおっしゃりようでございますが、この場合、非人身分の職業につきまして当時そういうものが、まあ私は現代の職業としてあるものの中にそういうものが当時あったとは思いませんが、そういう現代の職業と結びつけて説明している。これは講師の職業に対する偏見だと思いますし、誤った説明だと思います。したがって、これは例として出すべきではないというふうに思います。
 それから、市中引き回したとか打ち首だとかいろいろ汚い仕事をさせたというような言い方をしておりますが、これも、えた身分の人の仕事を一番汚い仕事をさせたという表現をしておりますが、被差別部落のマイナスイメージを強調したものになっておりまして、同和問題の解決を図っていくという同和問題の研修の目的としてはいかがかというふうに思います。
 私も、どういうふうに説明すればいいかと思いますが、これはやはり何の目的でそういう身分の制度をつくったのか、どういう形でそれが幕藩体制の中で活用されていたのかとかいうこと、そしてそれが今日までその影響が及んで基本的人権が著しく阻害されている方々がおられるというような説明にすべきではなかったかというように思うわけでございます。
 一応、二つの例で御説明申し上げました。
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小森龍邦#9
○小森委員 江戸時代にこういうふうないわば人が嫌う仕事というものをさせられる社会的背景あるいはその社会の支配者の意図というものを明らかにしなければならぬということでは御説明のとおりだと思いますので、そういうことを抜きに江戸時代のことを語ってはならぬということを今後の郵政の研修では明確に、全国的に明らかにしておいていただきたいと思います。
 ただ、もう一つ質問の中で落ちておりますのは、つまり非人クラスの階層の人は今で言うちり紙交換、くず鉄を集めたりごみを掃除したりする生活というのは、これは触れておられませんが、どうですか。
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木下昌浩#10
○木下政府委員 ただいま御説明いたしましたように、やはりそれを現代の職業と結びつけて説明するということは不適当であるというふうに考えております。
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小森龍邦#11
○小森委員 不適当というだけでなくて、今日こういう仕事に生計を求めておられる人に対する大変なこれは差別ではありませんか。
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木下昌浩#12
○木下政府委員 的確であるかどうかわかりませんが、確かにそういう立場の人たちの心を傷つける発言であろうというふうに思います。
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小森龍邦#13
○小森委員 郵政大臣にお尋ねをしますが、郵政大臣は、江戸時代の士農工商えた非人という身分の中の非人という立場の者が、足抜き制度とか足洗い制度とかということで、しかるべき身元引受人とかあるいはわいろを上手につかますとかさまざまな方法が一あったと思いますが、身分を変更することができるという事実を知っていましたか。そして、そういうことが最下層身分で行われるということの社会的な意味を御存じですか。
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渡辺秀央#14
○渡辺(秀)国務大臣 知識はそんなに豊富じゃございませんが、伺ったことはございます。いわゆるもとの身分に戻ることができたといいましょうか、そういうことは何かで読んだこともございます。
 後段の方のことは、ちょっと私は実は耳新しい言葉でございました。
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小森龍邦#15
○小森委員 こういったことが起きたことを契機に、もう少しまじめな取り組みをしていただかなきゃいかぬ。
 そこで、こういう研修会に講師が、しかもこれはある郵便局の局長でございますが、そういう立場にある者が前夜遅くまで酒を飲んで、そして演壇で水を持ってこい、どうも酒が抜けないというようなことを言うということについて、郵政大臣、あなたは責任者としてしかるべき国会における意思表明をしておいていただきたい、かように思います。
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渡辺秀央#16
○渡辺(秀)国務大臣 私、実は委員からの質問通告をちょうだいいたしましてこの事実を詳細に聞き取りました。
 実は本当に愕然といたしたのであります。いやしくも憲法に基づいて基本的人権を遵守し、そして政治の公正を図っていかなければならない行政機関の中でこのようなことが、しかもまだ昼間、今御指摘のとおり不穏当な、常識では考えられない発言をして、しかもまだ日常、郵政省としてせっかく懸命に取り組んでおります同和問題について水を差すような言動ということは、本当に信じられない。私は、その本人は一体今日いかがになっているかということを実は即座に聞いたのでございます。
 大臣といたしまして、こういうことが行政機関の末端組織とはいいながらも一つの研修会という公的な場で行われたことを、本当に指導の足りなさを深く反省をいたしますし、同時に、この本人は、地域の特定局の連絡会の副会長という、連絡会とはいいながらも指導的立場にありますから、あるいはまたもう一つ、指導員という最も今先生が御指摘をいただいておしかりをいただいているこの立場ということは極めて不適当ということを私から申しましたところ、事務当局の報告によりますと、既に反省をしてその立場を辞任をいたしておるということでございました。
 しかし、辞任をしているからいいというものではなくて、今後二度とこういう事態を引き起こさないように、あるいはまた郵政省全体としてこの問題を今後の一つの大きな試練としながら、同和問題に対しての適切な御指導をいただく中で今後の一つの参考にさせていただいて反省の材料とさせていただきたい、こう思っておる次第でございますので、御了察を賜りたいと思います。
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小森龍邦#17
○小森委員 しかるべきはしかり、戒めるべきは戒めて、しかし最終的には生かして使ってもらう。恐らくだれよりもこの事件を経験した当の本人が一番深く物を考え、一番深く反省をする立場ではないかと思いますから一生かして使っていただくように申し上げておきたいと思います。
 この際に、私は、幸いに総務庁も警察庁も法務省も、政府委員が同席でありますから申し上げておきますが、我々が部落を解放しようという考え方で取り組んでおります運動は、一度も私どもの方から差別事件を起こした者を処分せよなどと迫ったことはございません。
 問題は、人を生かして使うということが大事なんでありまして、その最大の実例は、全日仏、全日本仏教会の理事長で曹洞宗の宗務総長をしておられた町田宗夫さん、アメリカのプリンストンで差別事件を起こしたのでありますが、今は堂々と部落問題についての講演をされるぐらいの立場に立っております。私も二度ばかり聞かしていただきましたが、非常に感銘深い、つまり自分の心の内面というものをえぐり出して、そしてこれはみんなと一緒に取り組まねばならぬ問題なのだという講演をされまして、非常に感銘深いものを覚えております。また列挙すれば幾らでもそんなこと一はあります。したがって、単にしかるだけでなくて、しっかりと人間改革をしていただくようなその取り組みを、この際お願いをしておきたいと思います。
 さて、それでは続きまして総務庁と法務省に同じような質問をさしていただきますが、例えば、先ほどの話がございましたが、もう一つの事例を出して、こういう場合はどういう感覚で物事に対処したらよいかということについて御質問をいたしたいと思います。
 それは、こういう発言がその講師からなされております。「仕事の中でそういうふうな問題が、また家庭でお子さんも含めて地域での問題が起きないようによく考えていただきたいと思います。」つまり、よくあるではありませんか。じんかいの収集に来られるとか、し尿の収集に来られた職員を、勉強しなかったら、大きくなったらあんなことになるんよと言う親がいるじゃありませんか。つまり、そういうことが起きないようによく考えておいていただきたいという、こういう説明というものは、本当の啓発の意味で果たして子供に対して正しい感覚を与えるかどうか、この点について、それぞれがそれぞれの立場で啓発の任務を持っております総務庁と法務省と、それぞれお答えいただきたいと思います。
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小山弘彦#18
○小山政府委員 一般的に申しまして、マイナスの要素あるいは欠点を事例にとって、そのようなことになるなという否定的な側面から指導する、あるいは育てるというようなことは、私はふさわしくないことであり、積極的、プラスになるような角度そのものをとらえていくということが大事であろうと思います。ふだんの啓発につきましても、そのような濁点に留意しながらやっているつもりでございます。
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篠田省二#19
○篠田政府委員 お答え申し上げます。
 やはり今の総務庁のお答えと同じでございまして、人権を尊重するという立場という観点に立った場合に、例えば人を軽べつするとか、そういったような含みを持たせるようなことで子供にしかるとか、そういったことでは真の意味での効果は出てこない、かえってマイナスが出てくるというふうに考えます。
 したがって、例えばそういういろいみな仕事があるわけですけれども、そういう仕事が社会のために役に立つ、そういった側面を強調するとか、いろいろ工夫があると思いますけれども、根本精神はやはり人に対する温かい気持ち、それを育てるような啓発が必要であるというふうに考えております。
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小森龍邦#20
○小森委員 それぞれのお二方の答弁を聞かしていただきまして、決してその答弁がマイナスだとは私は申しません。しかし、もう一度申し上げますが、そういうことを家庭内で言わないようにするのですよというのは、今のような意味だけでしょうか。それとも、言わないがよい、言うたら問題になるよといういわば消極的というか対策的というか、そういう言葉がにじんでおるように私は思いますが、そういう点についてはいかがですか。
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小山弘彦#21
○小山政府委員 いわゆるマイナスの要素を事例にとりましてそれを否定するというような形で話をされた事例であると思います。
 私は、先ほども申しましたように、マイナスの要素を事例にとってそれを否定するような形でやって、それはプラスの社会的効果が出てくるかといいますと、それは出てこないと思います。ブラスが満たされることは、やはり基本的に考え方なり対処の仕方なりがプラスのイメージで整理されて、それが伝えられて初めてなることであって、マイナスの要素をもってそれを否定してプラスの社会ができる、あるいはプラスの人間ができるということはないと思っております。
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篠田省二#22
○篠田政府委員 先ほどの例でございますけれども、消極的にそういうことを言わない方がいいというそういうことではなくて、積極面をもって啓発していく。
 例えば、卑近な例で申しますと、電車の中で子供が動き回っているような場合に、そういうことをするとお巡りさんにしかられますよというような怒り方をする親がいるわけですけれども、それは怒られるからやめろということではなくて、むしろそういうことをすれば人に迷惑をかける、人に迷惑をかけるということはどういうことなのか、そういう方面から積極的なしつけということが必要である、そういうふうに考えます。
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小森龍邦#23
○小森委員 要するに、その事実をマイナスの比喩に使うのでなくて、そういう対策的なことでなくて、根本的に人間がそういった問題に対してどういう感覚を持ち、どういうふうに対処するかというところを教える、そうでなければ問題の解決にならない、こういう意味と解してよろしいですか、人権擁護局長だけでよろしいですから。
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篠田省二#24
○篠田政府委員 今委員がおっしゃったとおりでございます。
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小森龍邦#25
○小森委員 同感をいたします。そういうふうな考え方をひとつきちんと整理して、ややもすれば、言うなよ、言うたらやられるぞ、そういうふうな考え方というものが出がちでありますから、それが図らずもこの郵政局の研修会で出ておるわけでありますから、そういう点は十分に、啓発の任に当たる人は根本的な対策をいつも念頭に置きながら、人間の本源的なあり方というものをいつも念頭に置きながらやっていただくということを強く私の方から要請をしておきたいと思います。
 そこで、総務庁の方にお尋ねをいたしますが、そういうことと深くかかわることなのでありますが、啓発センターについて、最近従来までのスタイルを多少手直しをして、前へ進もう、こういうふうな考え方で準備を進められておるようでありますが、その辺の段取りを御説明いただきたいと思います。
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小山弘彦#26
○小山政府委員 地域改善啓発センターにつきましては、これは先生御承知のように昭和六十二年の時点で設立されたものでございます。いわゆる地域改善対策にかかわる啓発を担うということで設立されたわけでございますけれども、この五年間それが十分に機能しているとは言えないと私も思いましたし、それから昨年十二月の地域改善対策協議会からの意見具申の中でも、今後の地域改善行政におきましてこの啓発センターの活性化がぜひとも必要である、こういう指摘がなされたところでございます。私どもはその指摘を受けまして、現在のセンターの方々と一緒に、ではいかなる活性化を図っていけはいいのか、こういうところを現在においても模索している側面がございます。
 しかし、現在模索している中で考えておりますことにつきまして、多少お話し申し上げますと、広く意見を聞ける場をつくる、それからそういう方々に、それは組織を含めてでございますが、協力していただく、これがまず大事なことであろう。自由濶達な意見交換の場というものをつくる、そのために地方公共団体、企業、民間運動団体に参加や協力を求めております。一方では、啓発センター、それから行政側に協力が得られるための方途を講ずるということを考えるなど、関係者がそれぞれの立場で一層の努力をしていかなければならないということでございまして、具体策といたしましては、啓発センターにおきまして、今後の啓発活動の進め方について、先ほど申しましたように、幅広く検討を行うために関係各界の啓発の専門家が、学識的な方々を含めてでございますけれども、参加できる企画委員会を設けたい、こういうふうに考えております。現在、学識経験者、それから研究機関の代表、それから関係する省庁、地方公共団体の職員など幅広く参加していただいてこの企画委員会を発足していきたいという準備を進めているところでございます。
 また、啓発事業の拡充強化につきましては、今年度の予算で国の委託費を大幅に増額いたしました。かつ、地方公共団体に対しまして、啓発センターの会員としての参加、協力をいただくようお願いをしております。
 総務庁といたしましても、これらの方策によりまして、啓発センターが実効性のある啓発活動を展開することを期待いたしますとともに、そのための環境づくりに今後とも積極的に協力していきたいということでございます。これから緒についていくという段階でございます。
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小森龍邦#27
○小森委員 時間の関係で、なかなかこの問題をめぐる核心の部分の議論ができないのでありますが、簡単に答えていただきましょうか。
 先ほどいろいろお答えをいただきましたが、これまで民間運動団体というものと、この啓発センターをめぐって何をもって対立していたか、そしてこの啓発センターをめぐるこのたびの地対協の意見具申は、民間運動団体と協力できるような条件の整備をしなければ真の効果は上がらない、こういう意味のことを書いておったと思いますが、その意見具申がそういうことを言っておるのでありますから、今までは何が問題でそういうふうにやや対立的な雰囲気になり地方自治体がそっぽを向き、企業が背を向け、つまり孤立状態にあったかということをどう認識されておるか、お答えいただきたいと思います。
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小山弘彦#28
○小山政府委員 何ゆえにということを端的に事例を挙げて申し上げるということはちょっと難しいと思いますが、いろいろな要素が絡み合って啓発化ンターの積極的活動に協力していただけるような体制になかった、私も余り核心の細かいところは存じ上げないのでございますけれども、一つには啓発推進指針との関係においてというふうなことを聞いております。しかし、それはそれといたしまして、これから先へ向けて意見具申に指摘されておりますように、活性化を図っていく、そのときに民間運動団体にも十分の御協力をいただきたい、こういうことでございます。いろいろ話し合ってまいりたい、こういうことでございます。
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小森龍邦#29
○小森委員 確かに物が全部解決しなければ前へ進まないということは余り賢明な策でないのでありまして、物事が全部が全部合意できるまではじっとしておくということではなくて、前に進みかけたということについては私も歓迎をいたします。
 しかし、これはまた時間をかけて、しかるべき場所でしかるべき機会に議論をしたいと思いますが、小山審議官が言われる、啓発推進指針をめぐって対立しておる、大まかに言えばそんなことでありますが、以前の地対室の室長の瀬田さんという人は、啓発推進指針を啓発センターの指導原理とはいたしません、それは政府の官僚の地対室長として言うばかりでなくて、啓発センターの理事会でそういうことを決めてもらいました、こういうことを私に言った。
 それは私個人に言ったのではなくて、ある交渉の場でそういう言明をしたこともあるわけでありますから、問題は、啓発推進指針といいましても、それをいかにしてこじつけて、その中の一番反動的なことを我々に向けていこうとした、そういうことが実は問題であったのだ。これは、きょうは時間がありませんからこの程度で省略をいたしますが、いずれかの機会に、本当の意味ですっきりした形の取り組みを我々は協力してやりたいと思っておりますから、また別の機会に譲っていきたいと思います。
 そこで、だんだん時間がなくなりますから、人権擁護局長にお尋ねをいたします。
 同じ意見具申の中に、人権擁護委員会を拡充整備しなければならない、こういうことを言っておるわけでありますが、どうも拡充強化とか整備したようにも思えないし、それからもう一つは、どうして人権擁護委員をまともに動かさないように動かさないように、運動がやる行事には参加をするななどというようなことを言い続けるのか、この点をちょっとお答えいただきたいと思います。
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