厚生委員会

1995-10-31 参議院 全238発言

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会議録情報#0
平成七年十月三十一日(火曜日)
   午前十時二分開会
    ―――――――――――――
   委員氏名
    委員長         今井  澄君
    理 事         石井 道子君
    理 事         釘宮  磐君
    理 事         栗原 君子君
                石渡 清元君
                尾辻 秀久君
                大島 慶久君
                清水嘉与子君
                塩崎 恭久君
                中島 眞人君
                長峯  基君
                南野知惠子君
                勝木 健司君
                木暮 山人君
                田浦  直君
                水島  裕君
                和田 洋子君
                朝日 俊弘君
                西山登紀子君
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十月二日
    辞任         補欠選任
     和田 洋子君     山本  保君
 十月十一日
    辞任         補欠選任
     石渡 清元君     高木 正明君
 十月三十一日
    辞任         補欠選任
     木暮 山人君     戸田 邦司君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         今井  澄君
    理 事
                石井 道子君
                大島 慶久君
                釘宮  磐君
                栗原 君子君
    委 員
                尾辻 秀久君
                清水嘉与子君
                塩崎 恭久君
                中島 眞人君
                長峯  基君
                南野知惠子君
                勝木 健司君
                田浦  直君
                戸田 邦司君
                水島  裕君
                山本  保君
                朝日 俊弘君
                西山登紀子君
   国務大臣
       厚 生 大 臣  森井 忠良君
   政府委員
       厚生政務次官   長勢 甚遠君
       厚生大臣官房総
       務審議官     亀田 克彦君
       厚生省健康政策
       局長       谷  修一君
       厚生省保健医療
       局長       松村 明仁君
       厚生省薬務局長  荒賀 泰太君
       厚生省社会・援
       護局長      佐々木典夫君
       厚生省老人保健
       福祉局長     羽毛田信吾君
       厚生省児童家庭
       局長       高木 俊明君
       厚生省保険局長  岡光 序治君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        水野 国利君
   説明員
       行政改革委員会
       事務局参事官   田中 順一君
       法務省民事局参
       事官       小池 信行君
       文部省初等中等
       教育局中学校課
       長        加茂川幸夫君
       文部省高等教育
       局医学教育課長  木曽  功君
       文部省体育局学
       校健康教育課長  北見 耕一君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○国政調査に関する件
○社会保障制度等に関する調査
 (派遣委員の報告)
 (准看護婦制度に関する件)
 (新高齢者介護システムに関する件)
 (HIV訴訟と業務行政に関する件)
 (児童の健全育成に関する件)
 (被爆者援護対策に関する件)
 (社会保障制度審議会勧告に関する件)
 (戦傷病者戦没者遺族等援護法の適用に関する
 件)
    ―――――――――――――
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今井澄#1
○委員長(今井澄君) ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二日、和田洋子君が委員を辞任され、その補欠として山本保君が選任されました。
 また、去る十一日、石渡清元君が委員を辞任され、その補欠として高木正明君が選任されました。
 また、本日、木暮山人君が委員を辞任され、その補欠として戸田邦司君が選任されました。
    ―――――――――――――
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今井澄#2
○委員長(今井澄君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと思います。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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今井澄#3
○委員長(今井澄君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に大島慶久君を指名いたします。
    ―――――――――――――
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今井澄#4
○委員長(今井澄君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、社会保障制度等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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今井澄#5
○委員長(今井澄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
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今井澄#6
○委員長(今井澄君) この際、森井厚生大臣及び長勢厚生政務次官からそれぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。森井厚生大臣。
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森井忠良#7
○国務大臣(森井忠良君) おはようございます。厚生大臣に就任いたしました森井忠良でございます。健康や福祉という国民に最も身近で重要な厚生行政を担当することになり、日々その責任の重大さを痛感いたしているところでございます。
 私は、これまでの国会議員としての活動の中で長く厚生行政の分野にかかわってまいりましたが、就任いたしまして改めて厚生行政の重要性、幅の広さを認識いたしたところでございまして、このたび就任をいたしましたことを契機に、もう一度初心に返って、身を引き締めて全力で取り組む決意でございます。
 我が国は、二十一世紀の本格的な少子・高齢社会の到来を目前に控えておりますが、その一方で、現在、日本経済を取り巻く環境はまことに厳しい状況にございます。
 このような中で、経済社会の活力を維持しながら、一人一人が心豊かに安心して暮らすことができる長寿社会を築いていくことが強く求められているわけでございます。
 こうした国民の皆様の御期待にこたえていくために、社会保障制度の基盤強化に積極的に取り組んでいく必要があると考えております。
 具体的には、介護を必要とする高齢者がいつでもどこでもスムーズに介護サービスを利用できる新たな高齢者介護システムの構築や、昨年十二月に策定いたしましたエンゼルプランに基づく緊急保育対策等五カ年事業などの子育て支援対策の着実な推進が課題であると認識をいたしております。
 さらに、障害者の自立と社会参加を促進するための具体的目標を明示いたしました新障害者プランの策定や、産業構造の変化等に対応できる長期的に安定した制度を確立するための公的年金制度の一元化、あるいは少子・高齢社会にふさわしい良質かつ適切な医療の効率的な確保等、諸施策の充実を図っていくことが重要であります。
 エイズ訴訟につきましては、裁判所からの早期の救済を図るべきとした和解勧告の趣旨を重く受けとめ、十月十七日、和解の席に着くことを裁判所に対して回答したところでございます。
 本裁判が係争中の間にもなお多くの患者の方々が亡くなっておられること、あるいは闘病生活を送っていらっしゃる方がおられることはまことに心の痛む思いでございまして、今後、早期解決に向けて全力を尽くしてまいりたいと考えております。
 今井委員長を初め、委員の皆様方には日ごろから厚生行政の推進に格段の御尽力をいただいているところでございまして、この場をおかりいたしまして厚く御礼申し上げますとともに、今後とも御理解と御協力、御指導をいただきますようお願いを申し上げまして、私のごあいさつといたします。
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今井澄#8
○委員長(今井澄君) 続きまして、長勢厚生政務次官。
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長勢甚遠#9
○政府委員(長勢甚遠君) 先般、厚生政務次官に就任いたしました長勢甚遠でございます。健康や福祉という国民に最も身近で重要な分野を担当し、日々その責任の重さを痛感いたしております。
 厚生行政は、二十一世紀の本格的な少子・高齢社会に向けて、経済社会の活力を維持しながら、一人一人が心豊かに安心して暮らすことができる福祉社会を築いていくという大きな使命を担っております。
 私も、大臣を補佐し、誠心誠意努力してまいる所存であります。
 委員の皆様方の御理解と御協力を申し上げ、簡単ではございますが、私のごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。
    ―――――――――――――
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今井澄#10
○委員長(今井澄君) 次に、社会保障制度に関する調査を議題といたします。
 まず、先般当委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員から報告を聴取いたします。石井道子君。
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石井道子#11
○石井道子君 先般の委員派遣につきまして御報告申し上げます。
 去る九月十一日から十三日までの三日間、今井委員長、釘宮理事、栗原理事、石渡委員、塩崎委員、木暮委員、西山委員及び私、石井の計八名によりまして北海道の保健医療・福祉に関する実情を調査してまいりました。
 本調査団は、北海道より保健医療・福祉の実情についての概況説明を聴取した後、関係諸施設を視察いたしました。
 まず、北海道の概況説明から御報告いたします。
 第一は、保健医療行政についてであります。
 北海道では、医療技術の進歩や保健活動の充実などにより、道民の健康水準は向上しておりますが、人口の高齢化の進展に伴いまして、成人病、難病及び老人性の精神障害などの疾患は増加傾向にあります。
 このため、保健所による地域保健活動を推進しながら、成人病の予防対策や難病患者への対策の充実、さらに「寝たきりゼロ北海道作戦」の展開など、道民の健康づくりのための施策に力を入れております。しかしながら、医療施設の地域的な偏在の解消がなお大きな課題とのことでありました。
 第二に、福祉行政について申し上げます。
 北海道では、高齢化の進行が全国平均より速い上、出生率は全国平均を下回っております。
 そこで、高齢化・地域福祉対策の推進のため、平成五年度に作成した「北海道高齢者保健福祉計画」に基づき、市町村の高齢者福祉施策の推進を支援するとともに、北海道の単独事業として、冬期の出稼ぎ等により在宅介護が受けられない老人には三カ月間のショートステイ事業を試みるなど、独自の取り組みを行っているとのことであります。
 また、障害者福祉、児童・母子福祉等の充実についても道内の実情に即した施策を進めているとのことでありました。
 なお、概況説明に際しまして、当厚生委員会に対し厚生行政全般にわたる要望がありましたので、これを本日の会議録の末尾に掲載していただきますようお願い申し上げます。
 次に、視察先の概要について御報告申し上げます。
 一日目は、最初に道庁の説明の後、遺伝子治療で目下注目を集めております北海道大学医学部附属病院を視察いたしました。
 大正十年に設置された同病院は、現在、病床数八百八十三を数え、北海道における医療の中心的な役割を担っております。
 今回行われている遺伝子治療は、遺伝子の異常により重症の免疫不全に陥った男児の免疫機能を回復させるため、遺伝子を操作するものであります。
 同病院においては、担当助教授から遺伝子治療の実際につき、スライドによる説明を受けるとともに、治療室の設備等を見学いたしました。その後、担当者と率直な意見交換を行うことができました。
 遺伝子治療については、最先端の医療として研究の発展が望まれる一方、厳格な安全性の確保はもとより、医の倫理の問題も避けては通れません。また、治療技術の大部分を外国に依存していることも今後解決すべき課題であると痛感いたしました。
 続いて訪ねました西円山病院は昭和五十四年に開院された病床数九百四十二の特例許可老人病院であります。
 同病院は、介護力強化病院として基準を上回る看護体制のもと、看護アセスメント方式を導入した「高齢者ケアプラン」の実施により、慢性病を持つ高齢者の医療で実績を上げているとのことであります。
 札幌市内を一望できるすばらしい環境のもと、高齢の入院患者に対して細やかな配慮の行き届いた施設であると思われました。
 二日目は、まず、市民一人当たりの医療費が全国第一位の三笠市を訪ねました。
 同市は、北海道のほぼ中央に位置する人口一万六千人ほどの市であります。最盛期には六万人余りであった人口が炭鉱の閉山で激減いたしました。このため、現在の高齢化率は市全体で二七%、国保加入者だけで見ると五二%と他の地域に先んじて高齢社会が現実のものとなっております。これが医療費を高額にしている主な原因とのことであります。
 このような苦境を乗り越えようと同市では平成五年に「ふれあい生きがいの里」構想を策定し、福祉サービスの充実を目指すとともに、総合的な都市振興策を打ち出し、過疎化問題の解決に取り組んでおります。
 次に、町立としては全国で唯一の介護福祉士養成学校であります夕張郡栗山町の北海道介護福祉学校を視察いたしました。
 お話によりますと、同校の入学志願者の倍率は全国の平均を上回っておりますし、また卒業者に対する求人状況も全国各地の施設から引く手あまたで、既に五百人を超える卒業生が道内外の福祉施設等で活躍中であるとのことであります。
 町立百年の記念事業として、二十一世紀の超高齢社会を支えるマンパワーの養成をこの小さな町からスタートさせたという関係者の熱意に感銘を受けた次第でございます。
 続いて、空知郡栗沢町の北海道立福祉村を訪れました。
 同施設は北海道が昭和五十四年に重度の脳性麻痺の障害者が生きがいを持って生活できる村づくりを目指して開設したものであります。入所者は二百六十九名で、豊かな自然のもと、自由な雰囲気の中で、織物、木工、印刷などの作業に熱心に従事しておりました。
 また、この栗沢町は障害者が行動しやすいよう段差のない車道、歩道を整備するなど、町全体でノーマライゼーションの推進に取り組んでおり、私どもも実地にその様子を見学する機会を持つことができました。
 最終日は国立登別病院を視察いたしました。
 同病院は戦前の大湊海軍病院分院を母体に昭和二十年に国立登別病院として発足したものであります。しかし、近年、その経常収支は大幅な赤字であり、昭和六十一年に発表された政府の国立病院・療養所の再編成計画においては、地元への委譲の対象病院となっております。現在、委譲先等を含めた検討が行われているとのことでありました。
 豊富な温泉を利用した機能訓練棟でリハビリの様子を見学し、同病院が地域住民の健康を考えた新しい医療構想の中で適切な役割を果たし、一日も早く健全な運営に戻ることを強く願った次第であります。
 以上が調査の概要でありますが、今回の調査に当たりまして特段の御配慮をいただきました北海道及び訪問先の関係者の方々に心から御礼を申し上げ、私の派遣報告を終わらせていただきます。
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今井澄#12
○委員長(今井澄君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。
 なお、ただいまの報告の中で要請のございました現地の要望につきましては、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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今井澄#13
○委員長(今井澄君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ―――――――――――――
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今井澄#14
○委員長(今井澄君)  次に、社会保障制度等に関する調査について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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清水嘉与子#15
○清水嘉与子君 おはようございます。自由民主党の清水でございます。このたびは大変厚生行政に明るい森井大臣をお迎えいたしまして大変心強く存じております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 まず、大臣に早速お尋ねを申し上げたいわけでございますけれども、保健、医療、福祉と厚生省の所管は非常に国民生活に密着して広いものがございます。そして、これらのサービスを提供する人の確保問題というのは非常に大きな問題でございます。大臣の免許あるいは知事の免許、たくさんの職種の方々が働いていらっしゃるわけでございます。そして、最近では量だけでなくてそれぞれの職種の質的な向上ということがどうしても問われてきているわけでございます。
 特に、看護とか介護の分野で働く人というのは、二十一世紀に向かって、先ほど大臣もおっしゃいましたように、非常に需要が高まってまいるわけでございますけれども、従来この分野には女性が非常に多く働いておりまして、勤続年数も短く、若年労働力で支えてきたという実態がございます。
 しかし、少子時代に入りまして、従来のようなパターンを繰り返していたのでは後継者がなくなる、あるいはサービスの内容も低いものになってしまうといったような問題があるわけでございまして、こういった分野の仕事をやっぱりもっと魅力のあるものに、そして働きがいのあるものに変えていかなきゃならないというふうに思っている次第でございます。
 これらの職種の人材確保に対します厚生大臣の取り組みについて、まず初めにお伺いしたいと思います。
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森井忠良#16
○国務大臣(森井忠良君) 高齢者等に対する保健医療・福祉サービスの提供に当たっては、サービスを担う人材の確保が御指摘のように不可欠だと考えております。
 このため、従来から、平成四年に制定されたいわゆる福祉人材確保法、さらには看護婦等人材確保法に基づきまして、福祉人材センターの全都道府県への設置を初め、総合的な人材確保対策を行ってきたところでございます。
 昨年末に策定されました新ゴールドプランにおきましては、人材確保の目標数を決めておるわけでございまして、ホームヘルパー十七万人、寮母・介護職員二十万人、看護職員等十万人、OT・PT一万五千人などでございまして、これらを設定いたしまして人材確保対策を介護基盤の支援施策の重要な柱として位置づけてきたところでございます。
 具体的には、介護の担い手の中核となる介護福祉士の養成施設の整備、看護職員や理学療法士、作業療法士の需給見通しに基づく計画的な養成、ホームヘルパー養成・研修等の充実による資質の向上、勤務時間の短縮等による職場環境の整備などの施策を講じることによりまして、新ゴールドプラン等に必要な人材を確保すべく、人材確保対策のより一層の推進に努めてまいりたいと考えているわけでございます。
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清水嘉与子#17
○清水嘉与子君 どうぞよろしくお願い申し上げます。
 次に、看護婦制度の問題につきましてお伺いをしたいというふうに思います。
 昨年の十二月に厚生省の少子・高齢社会看護問題検討会から一つの報告が出されたわけでございますが、その中で准看護婦の問題につきまして、これは養成を停止すべきという意見と継続を前提に制度の改善を図るべきだという意見と両論併記になったわけでございます。
 最近、マスコミにおきましてもこの問題を大きく取り上げているわけでございますけれども、その論調を見ますと、おおむね、准看制度の抱えているさまざまな問題あるいは矛盾点を指摘して、この制度を廃止することを支持するといった意見が多いというふうに思います。
 厚生省におきましても、今月の初めに准看護婦問題調査検討会という検討会を設置して、そして准看問題の検討に入ったというふうに伺っておりますけれども、まずこの調査検討会の設置の趣旨についてお伺いしたいと思います。
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谷修一#18
○政府委員(谷修一君) 今、先生お触れになりましたように、昨年の暮れにまとめられました少子・高齢社会看護問題検討会の報告の中でこの准看の問題についても触れられているわけでございますが、この報告書の結論としては、准看護婦学校・養成所等の実態のまず全体的な把握を行い、関係者や有識者あるいは国民の参加を得て速やかに検討して結論を得るべきであるという御意見でございました。
 この提言を受けまして、先ほどお触れになりました准看護婦問題調査検討会というものを設けたものでございまして、メンバーについては学識経験者あるいは医療関係者、看護関係者等に参加をいただいております。
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清水嘉与子#19
○清水嘉与子君 そういたしますと、この検討会で学校・養成所の調査をとりあえずする、そしてその結果が出ました後引き続き制度のあり方についても検討なさるというふうに理解してよろしゅうございますか。
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谷修一#20
○政府委員(谷修一君) 先ほどもちょっと申しましたように、まず実態についての調査を行いたいと。それで、その調査の結果を踏まえて全体的な問題について議論を改めてお願いをしたいと考えております。
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清水嘉与子#21
○清水嘉与子君 この准看護婦の問題というのは、昭和二十六年に准看制度が議員立法でできたわけでございますけれども、できたときからもうこの廃止が関係者から唱えられていた問題でございます。
 日本の新しい看護制度ができたのが昭和二十三年、そこで新しい教育が始まったわけでございますが、その看護婦がまだ全然定着しないうちにこの准看の問題が出てきたと。GHQの指導等を受けて看護制度ができて、余りにも従来の形よりも高過ぎるというようなことで現場の方々からの御意見があって准看制度といった制度ができたわけでございますが、これができたということによりまして現場が非常に混乱をしてきたというような問題があるというふうに思います。
 しかし、そうはいいましても、厚生省でもいろいろこの問題につきましてかねがね検討会も持たれたり何やらいたしておりましたけれども、このたびのように准看制度そのものを取り上げて検討しようというところまでいけなかったという長い背景がございます。
 このたびこうした形で取り上げられることになったというからには、やっぱり何かそこに大きな時代的な背景、あるいは看護婦の状況が変わってきたものがあるというふうに思うのですけれども、その辺につきましてお教えいただきたいというふうに思います。
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谷修一#22
○政府委員(谷修一君) 准看護婦制度の経緯については、今、先生お触れになったとおりかと思いますが、直接的なきっかけは先ほど申しましたような昨年の暮れにまとまりました検討会での報告が一つの契機でございます。
 現在の看護婦あるいは准看護婦問題をめぐる状況の変化ということに関して申し上げれば、この制度が創設をされました昭和二十六年当時の女子の高校進学率というものは三七%程度でございましたけれども、平成六年現在では九七・五%ということで、社会全体の高学歴化が急速に進展をしているということが一つあろうかと思います。
 また、看護婦の国家試験の合格者数は、昭和二十六年当時は年間約千四百人といったようなものでございましたけれども、平成七年には四万人を超える大幅な看護婦の供給の増加が見られると。
 また、全般的に医療の高度化あるいは専門化というものが急速に進展をしている中で、医療関係職種の質の向上ということが指摘をされてきているといったようなことが全体としてのこの問題の背景としてあるというふうに認識をしております。
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清水嘉与子#23
○清水嘉与子君 長い間厚生省がこの問題に直接手をつけることができなかった大きな理由は、今、局長言われましたように、医療制度の充実に伴います看護需要の急増、そしてそれに供給体制が追いつかなかった、つまり看護婦の不足がずっと続いていてとても准看の問題に手が触れられなかったということがあったというふうに思うのです。しかし、どうも最近、全体に景気が悪いということもあるのかもしれませんけれども、看護婦不足の様子が随分変わってきたというふうに私も思うんです。
 まず、厚生省が平成三年に策定されました看護職員の需給見通し、これは今進捗状況はどうなっておられますか、お伺いしたいと思います。
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谷修一#24
○政府委員(谷修一君) 平成三年に作成をいたしました看護職員需給見通しの達成の状況でありますけれども、全体として申し上げれば順調に推移をしているというふうに認識をしておりまして、一応目標年次であります平成十二年には、その当時設定をいたしました需要と供給のバランス、百十五万九千人という数字でございますが、その数字で均衡するのではないかというふうに見込んでおります。
 ただ、この需給見通しにつきましては、平成三年十二月時点での医療需要というものを前提にいたしておりますので、今後新たな例えば高齢者の介護システムといったようなものが導入をされるような場合には、改めてこの看護職員の需要というものに変化が出てくるという認識はいたしております。
 やや具体的な数字でちょっと申しますと、私どもが持っておりますのは、実績としては平成五年まででございますが、平成五年時点でのこの需給見通しによります数値は九十一万四千人でございますが、平成五年の実績といたしましては、九十二万二千人余の看護婦さんが就業しているというのが平成五年時点での実績でございます。
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清水嘉与子#25
○清水嘉与子君 需給は大体うまくいっているんじゃないかという見通しだそうでございますけれども、実際に看護職の七三%が病院の勤務者でございます。そうしますと、看護婦の不足というのは専ら病院の問題ということでとらえてきたわけでございますが、さっき局長も高度医療に対応する看護職の問題を言われましたけれども、確かに看護婦は採用するけれども准看護婦はもう余り要りませんよというような病院が最近多くなっているというふうに聞いているんですね。
 そこで、卒業生の病院への就業状況から見ましてそういうことが果たして言えるかどうか、その辺いかがでございましょうか。
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谷修一#26
○政府委員(谷修一君) 現在、全体としては御承知のように平成五年で八十六万八千人の看護職員の方が全国の医療機関に就業されておりますが、そのうちの四十八万一千人が看護婦、それから三十八万七千人が准看護婦の方でございます。
 病院・診療所についての内訳はちょっと手元に資料がないので後ほどまた御報告をさせていただきたいと思いますが、平成七年度の新卒者のうち就業した者の割合ということで申しますと、看護婦は卒業者約四万一千人のうち新卒の就業者が三万七千人、約九割の方が就業されている、一方、准看護婦の方は卒業者約二万七千人のうち就業者が一万八千人ということで約六五%の方が就業されているというような状況になっております。
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清水嘉与子#27
○清水嘉与子君 就業している実態を見ますと、大体公立病院ですとか大きな規模の病院についてはかなり看護婦の充足状況がよくなっているというのが実態でございます。
 厚生省の需給の見通しを見ますと、平成十二年には病床一〇〇対四八・二まで改善されて、これでほぼ需要が満たされる、こういうふうに書いてあるわけでございますが、既に平成五年の調査におきましても、国立大学で病床一〇〇対五二、公立て五三、日赤では五六というふうにもう厚生省の見通し以上に充足されてきている。これは恐らく一般病院での医療の高度化、看護の需要の高まりということによってそうなっているんだろうというふうに思いますし、果たしてこれで大体充足したところまでいったのか、またさらにこれから必要になってくるのかということはあると思うんですが、これはぜひ個別にまた高機能病院の看護婦のあり方というものについては御検討いただきたいというふうに思うんです。
 ただ、それともう一つの問題としては、やっぱり中小の民間の病院なんですよね。この准看の問題というのはむしろ中小の民間の病院の問題でもあるわけでございますのでこの辺についてちょっとお伺いしたいんですが、日本の病院病床の五五%を占めております医療法人では、さっきの一〇〇対四八・二というのが医療法人では三一・二、個人では二九・四というふうに非常に格差がございます。公立病院なんかに比べたら大変な格差でございますし、また医療法の基準さえ満たしていないところが医療法人で約二〇%、個人病院で二五%もあるというような実態ですし、またいわゆる付き添いの廃止といったこともままならないという病院もまだ実態としてあるわけでございます。
 新しい看護体制ができて、いわゆるその他病院、その他看護の病院がだんだんに新看護体系に移行しているというふうに聞いてはおりますけれども、やっぱりこういった診療報酬でちゃんと看護婦さんを置けるような形に持っていってもらうということも必要だと思いますけれども、厚生省といたしましても、先ほど来大臣がお話しくださいました人材確保法案等をつくって、そして中小の病院あるいはなかなか看護婦が集まりにくい病院に対して特別な施策をしていらっしゃるというふうに思うんですが、この辺についての実効が上がっているかどうか、その辺をお伺いしたいと思います。
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谷修一#28
○政府委員(谷修一君) 看護婦を十分に確保できない、あるいはできていない医療施設に対する対策ということでお答えをさせていただきたいと思いますが、今お触れになりましたような中小病院の看護婦確保を含めました看護職員確保対策につきましては、看護婦等の人材確保の促進に関する法律に基づきます基本的な指針を基盤に総合的な対策を進めてまいっております。
 具体的には、離職の防止、あるいは就業の促進、養成力の拡充、資質の向上といったようなことをそれぞれの施策に応じてやっているところでございます。また、医療機関につきましては看護婦等確保推進者の設置を図るということで指導をいたしておりますので、そういう観点から今後とも引き続き看護職員確保対策ということで進めてまいりたいというふうに考えております。
 なお、先ほど先生お触れになりました需給見通しに関連いたしまして、平成五年は確かに見通しよりも実績は上回っているということは申し上げたとおりでございますけれども、これはまだ一年限りの数字でございますので今後平成六年、七年の状況というものを見なきゃいけないということと、平成五年がなぜ見通しよりもかなり上回っているかということの理由の一つとしては再就業者数が見込みよりも多かった、あるいは退職による減少数が見込みより小さかったということが一つの要素として考えられておりますので、つけ加えさせていただきます。
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清水嘉与子#29
○清水嘉与子君 次に、准看護婦の問題といいますとどうしても養成の問題があるわけでございますけれども、少子・高齢社会看護問題検討会におきましても現行の准看養成所の運営については改善すべき点があるというふうなことが指摘されておりますし、またことしの八月に総務庁から出されました行政監察におきましても入学要件の設定の仕方など問題があるというふうなことが指摘されているわけでございます。
 そこで、厚生省ではこの准看護婦養成所の問題をどんなふうに、どういうところが問題だというふうにとらえていらっしゃるか、そしてまたそれをどのように行政指導を行っていらっしゃるか、お伺いしたいと思います。
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