文教委員会

1996-02-23 衆議院 全243発言

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会議録情報#0
平成八年二月二十三日(金曜日)
    午前九時三十分開議
 出席委員
 委員長 柳沢 伯夫君
 理事 片岡 武司君 理事   塩谷  立君
 理事 渡瀬 憲明君 理事   藤村  修君
 理事 松田 岩夫君 理事   山口那津男君
 理事 輿石  東君 理事 五十嵐ふみひこ君
      小野 晋也君    栗原 博久君
      栗原 裕康君    栗本慎一郎君
      河野 洋平君    斉藤斗志二君
      島村 宜伸君    石田 勝之君
      坂口  力君    鮫島 宗明君
      西  博義君    西岡 武夫君
      鳩山 邦夫君    船田  元君
      松沢 成文君    池田 隆一君
      小林  守君    濱田 健一君
      山原健二郎君    嶋崎  譲君
 出席国務大臣
        文 部 大 臣 奥田 幹生君
 出席政府委員
        文部大臣官房長 佐藤 禎一君
        文部大臣官房総
        務審議官    辻村 哲夫君
        文部省生涯学習
        局長      草原 克豪君
        文部省初等中等
        教育局長    遠山 耕平君
        文部省教育助成
        局長      小林 敬治君
        文部省高等教育
        局長      雨宮  忠君
        文部省学術国際
        局長      林田 英樹君
        文部省体育局長 佐々木正峰君
        文化庁次長   小野 元之君
 委員外の出席者
        警察庁刑事局捜
        査第一課長   中島 勝利君
        法務省人権擁護
        局調査課長   長谷川逸雄君
        文教委員会調査
        室長      岡村  豊君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月二十一日
 辞任        補欠選任
  小野 晋也君     佐藤 剛男君
同日
 辞任        補欠選任
  佐藤 剛男君     小野 晋也君
同月二十三日
 辞任        補欠選任
  西岡 武夫君     松沢 成文君
  鳩山 邦夫君     鮫島 宗明君
同日
 辞任        補欠選任
  鮫島 宗明君     鳩山 邦夫君
  松沢 成文君     西岡 武夫君
    ―――――――――――――
二月二十二日
 学校五日制推進と学習指導要領の早期改定に関
 する陳情書外六件
 (第三
 七号)
 義務教育の国庫負担及び教科書無償制度に関す
 る陳情書外十一件
 (第三八号)
 教育・文化の振興に関する陳情書
 (第三九号)
 教育行財政等に関する陳情書
 (第四〇号)
 教職員配置改善計画の推進に関する陳情書外一
 件
 (第四一号)
 教員特殊業務手当の改善に関する陳情書
 (第四二
 号)
 私学助成の堅持・充実に関する陳情書外五件
 (第四三号)
 国立組踊劇場の建設に関する陳情書
 (第四四号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 文教行政の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
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柳沢伯夫#1
○柳沢委員長 これより会議を開きます。
 文教行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小野晋也君。
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小野晋也#2
○小野委員 ことし、平成八年を迎えまして、いよいよ二十一世紀まで残すところ五年というところにやってまいりました。
 振り返りますと、昨年は、オウム真理教事件等、随分この日本社会に疑問を投げかける問題が多く起こってまいったわけでございますけれども、その混迷を脱却し、新たな日本の国の秩序、そして成長力を生み出すために、最も今求められますのは、やはり人材であろうと思います。この人づくりの側面で力を尽くしておられます文部省並びにこのたび文部大臣に御就任になられました奥田大臣に対しましては、この大役を果たしていただきますように、心よります御期待を申し上げたいと思う次第でございます。
 まず、質問に当たりまして、唐突ではございますけれども、奥田大臣におかれましては、今子供たちが幅広く読んでおります漫画雑誌でございます少年ジャンプという本の編集部が、昨年「いじめリポート」という本を出しているわけでございます。この本の評判等につきましてお聞きになったことがあるかどうか、ちょっとお尋ねをさせていただきたいと思います。
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奥田幹生#3
○奥田国務大臣 実は、きのう、参議院の文教委員会がございまして、その席で参議院の文教委員の先生からそのお話を聞きまして、今先生がおっしゃっております本の中身の御紹介もいただき、初めて知ったような状態でございます。
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小野晋也#4
○小野委員 それでは、大臣におかれましては二重のお話になるかもしれませんが、私の感想も含めまして、この本の御紹介をさせてもらいたいと思うのです。
 この本は、先ほど申しましたとおり子供の間で一番広く読まれている漫画雑誌だろうと思いますが、少年ジャンプという本の編集部の人が、漫画雑誌発行を通して子供の心にいつも接触している中で、いじめ問題の議論というのは幅広くこの日本の国で行われているわけでございますけれども、その議論が大人の立場からのみ語られていて、子供の心に触れていないのではないだろうか、こんな疑問を持つ中から生まれたものだということでございます。
 この本の中に漫画もこのように出ているわけでございますけれども、これは、精神科医でございます土屋守さんという方が、そのお嬢さんの怜さんと一緒に、みずからのこのお嬢さんの体験を書いた「私のいじめられ日記」というのがあるそうでございますが、それからこの漫画を編成なさった。そして、それと同時に、その漫画を読みなが
ら子供たちがどのような意見を持っているかということについても集めながら、それを一体にまとめた本がこの「いじめリポート」という本だということでございます。手紙は何と千八百通、子供たちからの悲痛な叫びが寄せられた、こういうわけでございます。
 この編集部の人が、「あとがき」にこんなことを書いているのです。
  いじめの問題についての議論は、近年あちこ
 ちで盛んにおこなわれています。しかし、問題
 の核心にまで触れているものは、まだ少ないよ
 うです。この問題の中には、日本人と、日本人
 のつくりあげた社会の根幹に関わる問いかけが
 含まれていると思うのですが、私たちはいまだ
 に、いじめを語りうる言葉さえ持てずに、問題
 の周辺をぐるぐると回っているだけのような気
 がします。
 私も、この本を読みながら、子供たちが決していじめという問題を、自分たち子供の世界で、いじめる子供が一方にいて、もう一方にいじめられる子供がいる、こんな関係だけでとらえているわけではないということに気づきました。つまり、このいじめ問題の奥には、子供の心を本当に理解をせずにただ建前だけを押しつけてくる大人たちの存在、そしてまた、いじめはだめだと言いながら他人の問題には無関心であれ、こう勧めるような現代社会の風潮、このようなものが背景にあるということを、陰に陽に子供たちはこの中で語っていると思うわけでございます。
 このしばらくの期間の間にも、千葉県、福岡県そして愛媛県でいじめ自殺があったと報じられています。この子供たちはみんな遺書を残して自殺をしているわけでございますけれども、その自殺の表面にはいじめた子供への恨み等が書きつづられているわけでありますが、その一歩奥をのぞいてみますと、なぜ自分たちのこの悲痛な声が大人社会の中に届いていかないのか、そして、今のこの日本社会というのは何かおかしいところがあるのじゃないのか、こんな声が潜んでいるように思えてならないのでございます。
 そういうことから考えてまいりますと、このいじめ自殺の問題というのは、単に個々の人の特別の問題ではない、むしろ、私たち日本社会ないしは日本の教育界全体として真摯に受けとめていかなければ、表に出たものの何千倍、何万倍の子供たちの悲痛な思いというのがこの裏に秘められていると思うのでございます。
 そのような広い立場で考えてまいりましたときに、やはり、単に学校現場だけでこのいじめ問題が解決されればいいということではないのだろうと私は思います。
 昨年、文部省は、英断をもってスクールカウンセラーの充実等の問題について取り組みを進めていただきました。私は、この「いじめリポート」を読みながら、まさにそのスクールカウンセラーと言われるような、今までの学校教育の枠を超えた人たちが、横にいろいろな連絡を持ちながら解決するということを通して救われる子供たちが随分いるのではなかろうか、こんなことを感じた次第でございまして、本日は、そのスクールカウンセラーの問題について、幾つか御質問をさせていただきたいと思います。
 先ほど申しましたとおり、昨年三億円の予算をつけていただいたスクールカウンセラー事業でございますけれども、平成八年度事業に当たりましてはこれを十一億円と、約四倍弱の増額を今提案をいただいているわけでございます。このスクールカウンセラー、各地で御活躍をいただいていると思うわけでございますけれども、いかなる評価をいただいているのか、この点についてお尋ねをさせていただきたいと思います。
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遠山耕平#5
○遠山政府委員 お答え申し上げます。
 先生お話しのスクールカウンセラー活用調査研究委託事業でございますが、これは、学校におけるカウンセリング機能の充実を図るために、臨床心理士などの高度な専門家を学校に派遣して、児童生徒や保護者へのカウンセリング、それから教員への助言などを行うものでございまして、本年度から始められた事柄でございます。
 その研究成果はまだまとめられていないわけでございますが、聞いているところでは、スクールカウンセラーの評価はおおむね良好である、こういう情報を得ておりますので、今後の充実方策につきましては、調査研究の成果を見きわめながら検討することとしております。
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小野晋也#6
○小野委員 私も、現場の皆さんに幾つか聞いてみました。その中で出されました意見というのが、スクールカウンセラーの人たちと子供たちの信頼関係をこれからいかに築いていけばいいのかという問題でございました。
 私どもも、平素の仕事や生活の中で経験があるわけでございますけれども、面識のない人のところに自分の心中の重大な問題を持ちかけて相談ができるかというと、これはなかなかすぐにはできないことだろうと思います。したがいまして、スクールカウンセラーの皆さん方も、問題があれば、一歩一歩子供の心に迫りながら、本音を引き出しながら、その答えを導き出そうと日々努力をしておられると思うわけでございますが、その入り口部分において、子供が本当に自分の悲痛な声をカウンセラーに投げかけることができるだろうかと考えましたときに、小さな一歩であるかもしれませんけれども、子供たちの心に少しでもこのカウンセラーを近づける努力をまず最初にやらなくてはならないのだろうと思うのでございます。
 まずお尋ねをさせていただきたいのは、今現在、このスクールカウンセラーに相談をしようという場合、どのように子供たちがそこヘアプローチできるようになっているのか、また子供たちや親にその相談が行えるというような周知をなさっておられるのか、この点についてお尋ねをしたいと思います。
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遠山耕平#7
○遠山政府委員 先ほどお答え申し上げましたように、スクールカウンセラーは、学校に出向いて校内で児童生徒やあるいは保護者のカウンセリング、それから教員への助言を行うものでございますので、それぞれの学校におきまして、児童生徒それから保護者に対しまして、その趣旨やあるいは内容など、カウンセリングについての周知がなされているものと考えております。
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小野晋也#8
○小野委員 これも地元の方で教員OBの方から提案があったことでございますけれども、やはりカウンセラーの人の顔がじかに見えるということがあって初めて子供たちも親も相談をかけやすくなるのではなかろうかという指摘でございました。つまり、地域が持っております広報ですとか、またCATVが存在するところではそういうふうな地域テレビですとか、また必要に応じてVTRを活用するとか、また学校の授業の中にカウンセラーがじかに顔を見せて子供たちに語りかけるとか、こういうような舞台を設定をしていきながら、気楽に気安くこのカウンセラーに声をかけていただけるような環境を整えてはどうかという指摘でございましたけれども、この点、文部省はいかがお考えでございましょうか。
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遠山耕平#9
○遠山政府委員 スクールカウンセラーの実際の面接の記録等を見てみますと、先生との面談が一番多うございますが、そのほかにも行事への参加、あるいは研修会への参加、親との懇談というようなことがございまして、先生がおっしゃるようなスクールカウンセラーと学校とのつながり、あるいは生徒とのつながりというのがなされているのではないかというぐあいに考えております。
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小野晋也#10
○小野委員 この点につきましては、まだ動き始めてしばらくでございますからいろいろと試行錯誤されながら取り組んでおられるものと思いますけれども、先ほど申し上げました点も、現場の教育に当たってこられた方々が語っていた声でございますので、今後の検討課題として真摯に取り組んでいただきたいと御要望を申し上げておきたいと思います。
 先ほど申しましたとおり、このいじめ問題は非常に大きな社会的な問題を投げかけております。例えば、随分以前でございますけれども、もう二
十年ぐらい前に、小学校の子供がみずから命を絶つというようなことで話題になったことがございました。あの当時、インドの方とたまたまお話しする機会があったわけでございますけれども、その方が、とてもインドじゃ考えられないことだということで、日本社会はどうなっているんだということを言われたのが今も耳に残っているのでございます。あの貧しくて、食べるものすらなくて、学校にも行けない、そんな国の子供でも自殺する人はいないのに、この豊かな国でなぜ日本の子供は自殺などをするんだろう、こういうことでございました。
 あのころに、「子どもの自殺」というタイトルで稲村さんという方が本を書いておられます。その中にこんな文章が出てきているわけです。
  今日は、事柄の深い意味において歴史上かつ
 てないほどの混迷の時代と思われる。いかなる
 目標を持ち、またいかなる未来を持ち得るかを
 人はともすると見定め得ず、まさに「喪失の時
 代」と呼ぶのがふさわしいように思う。人が
 依って立つ所以のもの、最も大切なものを喪失
 しているからである。
  喪失は、最も根源的なものの喪失というだけ
 にとどまらない。もっと具体的なあらゆる面で
 進行し、人間関係の喪失、未来の喪失はもとよ
 り、宗教、哲学、生甲斐など、万般に及んでい
 る。
  そうしたなかで、人は真の意味で依拠するも
 のがなく、深い空虚のまま、日々を物質的なも
 のや多忙でごまかそうとしているかにみえる。
 親たちのそうした雰囲気を、子どもたちは敏感
 に感じとり、明らかに強い影響を受けているよ
 うに思われる。
  自殺を考えている子どもたちは鋭く問いかけ
 る。なぜ生きねばならないのか、なぜ親のよう
 にならねばならないのか、おとなは生きる価値
 を確信しているのか、この社会は生きるに値す
 るのか、等々と。そしてまた問う。生きると
 いうことは、あくせくと競争して人を踏み倒
 し、結局はただ疲れるためだけではないのか
 と。このような文章が続いているわけでございますけれども、こういう文章に触れるときに、子供の世界で起こっているさまざまな問題は、決して子供の問題ではなくて、むしろ私たち大人の問題であり、かつ、先ほど御指摘を申し上げましたとおり、日本の社会全体としてはらんでいる問題だという認識を持ちながら取り組みを進めていかない限り、小さな部分で幾ら規制をかけてみるとか指導を行ってみるとか、こういうことだけでは恐らく解決がつかない問題だろうと考えている次第でございます。
 私も、昨年、大河内君の自殺に際しましていろいろと考えさせられるものがございました。私もこのような社会全体として受けとめるべきであるという結論に立ち至った一人でございますけれども、その結論部分として三つのことがあるような気持ちがしたわけでございます。
 それは、一つは社会の構成員、とりわけ未来社会の中心的な構成員になるべき子供たちに未来への夢とビジョンを明確に示し、さらにその目的に向けて困難に挑戦する人生姿勢のとうときことをきちんと伝授すべきことである。これが一つです。
 それから二つ目は、外見的なファッションや表面的な話題性で人が評価をされるのではなくて、人間の内なる魂から輝きが生まれて、それをお互いが認め合っていくような社会を私たちは目指すべきこと。
 それから三つ目、人々がよりよく出会い、そこに自然で健全な形で人間関係が築かれ、社会に共同体意識や連帯意識が形成されるような社会的な仕組みをつくっていくべきであること。このような志向性を持って教育現場のみならず社会全体としてこれからの日本社会を築いていく努力を欠いては、先ほど申しましたように、なかなか個々の問題の解決にも結びつきにくかろうという思いを持っている次第でございます。
 そこで、奥田文部大臣におかれましては、これまでいろいろな分野で御活躍をされながら議会生活をやってこられ、今文部大臣という立場におられるわけでございますけれども、文部大臣自身のお考えをお聞かせをいただきたいと思います。
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奥田幹生#11
○奥田国務大臣 いろいろと貴重な御意見、ありがとうございました。私も、先ほど先生がいじめのリポートを読まれて、それの感想をるるおっしゃっていただきましたが、加害者、被害者それから傍観者という、それはそれだけではなくて、何かそういうものには、余計なことにはかかわりたくないというような、そういう人もかなり今おりまして、先生の指摘が私は当を得ておる御指摘だと思っております。
 そこで、これへの取り組みでありますけれども、子供も私たちもそうでございますが、家庭それから学校それから社会といいましても、子供の場合はやはり一番地域社会に非常に影響を受けます。何か事件が起こりますと、学校はどうしてたの、先生はどういう方針で臨んでいるのという、学校に集中したようなそういう意見が出ますけれども、私は、一日二十四時間のうちで学校におります生徒の時間というのは大体三分の一ですよね、やはり家庭と地域社会の影響というものは非常に大きいと思います。
 まず、学校においては、やはり先生が生徒と接触する時間をたくさん持ってもらいたい。とりわけ、平成六年度の調査によりますと、全国で五万七千、いじめの事件が起きておるということでありますが、その半分は中学校に集まっておるわけですから、中学校の先生は、特に学科担任だけでなくてクラス担任の制度もあるわけですから、その学級担任の先生は、例えば給食の時間でも、あるいは勉強が終わった後のお掃除の時間でも生徒と一緒に掃除をする、そしてよく観察を続けるというようなことが、非常に私は大事だと思うんです。もしそれでいじめを発見しましたら、校長先生やらあるいは学年担任の先主、生徒補導の先生と十分横の連絡をとって、もちろん家庭の方にも連絡をとって、解決に知恵を絞るということも大事でございましょう。
 それから、家庭におきましても、私は、やはり事件が起きてからでは遅いので、起きないように、常に明るいさわやかな家庭環境を築いておくということが大事でございますから、おはよう、おやすみなさい、行ってきます、いただきますというようなあいさつは、家庭でも地域社会でも十分それは実行してほしいなというようなこともございます。
 それから、地域社会におきましても、いろいろお願いしたいことはございますけれども、このごろは見て見ぬ振りをする風潮がございますから、そうでなくて、いかがわしいことをやっておる、いじめ行為をしておるというのを見つけたら、よその子供であっても遠慮なしに注意するというような、そういう地域社会の環境になってほしいな。
 そういうことで、実は、この月の十日に全国の都道府県の教育長さん、政令市の教育長さんにお集まりいただきましたときにも、具体的にそういうようなことをお願いしておった。そういう、地域と家庭と学校とがうまく機能しまして、いじめというのは追放できるのではなかろうかというように思っております。
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小野晋也#12
○小野委員 文部大臣からは大変適切な御指摘をいただいたように思います。
 私もかねてより、子供が最も不幸なのは、家庭内において何を信じていいかわからない、つまり親の、御主人さんと奥さんとが不和で考え方が違い、その間に挟まれる形になること。それから、学校現場において学校の教員とPTAとの間にわだかまりがあって、その間で子供たちがどちらを正しいと判断すればいいかわからないような状況に追い込まれるということ。それからもう一つ取り上げるならば、地域社会の中で持っている考え方と全国的にテレビ等を通じて流される考え方との間にギャップが存在をして、この間で子供たちが何を正義と考えていいか戸惑ってしまうこと。
これらが子供たちにとっての大変大きな不幸だと考えながらやってきたところがございます。
 先ほどの大臣のお考えというのは、その問題を円満に、みんなで子供たちを育てようというお考えでございまして、ぜひともその路線の上にこれからの日本教育を築いていただきますように、御期待を申し上げたいと思います。
 引き続きまして、高等教育機関における技術教育の問題について、少し触れさせていただきたいと考えております。
 大臣は、御就任早々でございますけれども、今の日本の大学におきます技術教育の側面でございますけれども、その授業時間数がドイツやアメリカ等の国々と比べてどのような関係になっているかということについて御存じでございますでしょうか。
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雨宮忠#13
○雨宮政府委員 我が国におきます大学卒業の要件でございますが、分野にかかわらず、これは一般的なことでございますが、設置基準におきまして百二十四単位以上を修得することになっておるわけでございます。実際に卒業に必要な単位数につきましては、それぞれの大学が、場合によっては学部ごとに定めるところでございますが、例えば東京大学の工学部を例にとりますと、専門教育科目で八十四単位ということでございまして、それ以外の科目単位を含めまして計百四十四単位ということになっておるわけでございます。
 ただいまの御指摘の、アメリカとかあるいはドイツの大学の同種の分野の学部などと比べて専門技術教育の総時間数がどうか、こういうお尋ねでございますが、実は、私どもちょうどそれに見合う比較データというものを持っておらないわけでございます。大学制度やあるいは単位の計算方法が異なるというところでなかなか難しい点もあるわけでございますけれども、確実なデータなしに申し上げて恐縮でございますけれども、今までのところ、私ども、工学の関係者の話から見て、それらの大学と比べて我が国の工学教育の総授業時間数が非常に少ないというようなことは、一般的に余り聞いていないところでございます。
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小野晋也#14
○小野委員 このあたりは、外国でも教鞭をとったことのある方が私の近くにおりまして、その方とお話ししてみると、総授業時間が五割から倍違う、日本がそれだけ少ないという話でございます。もちろん、少なくなっている理由の一つには、一般教養課程に対する時間を大きくとっているがために専門教育の部分の時間が少なくなってきているというような事情もあるようでございますけれども、その方は、これから日本の国が技術立国を目指していこうというようなことを考えましたときに、非常に憂うべき事態になっているのではないかという指摘がございました。
 その方が以前、ヨーロッパから、日本の国はなぜこんな経済成長を遂げることができたのかということで、教育界だとか経済界の皆さんがミッションでこの国の教育を調べに来たことがあったんだそうです、そのときに案内をされたそうでございますけれども、最終的にそのミッションの方は、日本の大学というのは生徒学生の能力の選別は見事に行うけれども、我々が教育という視点から見た場合には見るべきものはほとんどない、こういうことを語って帰国をされたんだということでございました。
 それだけに、これからぜひ、技術創造立国を標榜するこの日本の国でございますから、さまざまな観点から御検討をいただきまして、本当にこの形の技術教育でいいのか、その点のお取り組みをお願い申し上げますと同時に、私の地元の方にも工業高等専門学校というのがございます。
 そこで話を聞いておりますと、高専の学校教育法の中におきます位置づけの中に研究という一項がないがためにいろいろな支障が生まれている。例えば、研究助成金を申請したところが、高専は研究機関ではないのだから、単なる学問を教授する場であるからその助成金は出せませんと断られるケースがあるのだそうでございます。そしてまた、地域の産業界と一緒にベンチャー育成の施設を学校内につくろうと考えましても、またこれは研究センター、研究実験施設ということであるから設置できないということがあるようでございまして、この点、ぜひ今後、改善方をお願いを申し上げておきたいと思います。
 時間がもういよいよ少なくなりましたので、最後に一点、奥田文部大臣にお願い申し上げ、御見解をお尋ねしたいことがございます。それは、今の若い人たちの政治離れという問題に関してでございます。
 実は、私ば、党の方で学生部長という役職を預かっておりまして、学生の皆さんと接触しながら、今政治方面への啓蒙活動に取り組みをさせていただいております。
 昨年の暮れには、学生の皆さんとも大会を学生主導で開かせていただいたわけでございますけれども、そのときにみんなから言われたのは、今の学生はもう全く政治に白けているよ、政治活動に関心なんかとても持ってくれないから、大会を開こうといったってこれは非常に難しい問題だよ、こういうことを言われたわけでございますが、いざ開いてみますと、五百人の会場を準備したところが八百人寄ってくださって、しかも大変活発な議論がその中で展開をされました。
 その様子を見ながら、若い人たち、学生というのは決して政治に白けているのではない、白けた政治に白けているのかもしれないけれども、本気の政治に対しては、それに対してきちんと考えていこうという姿勢を持っている人たちだなと改めて痛感をした次第でございます。
 ただ、そうは申しながら、一般には学生が政治に触れるという機会はほとんどございません。学校の中で学び、そしてみずからの下宿生活や家庭の周辺のことに関与すれば、それですべての時間でございます。そんなことを考えましたときに、学生にぜひ政治に触れる入り口をつくっていくべきではなかろうか、こう考える次第でございます。
 実はきょうも少し学生が傍聴に来ておりますけれども、この学生の皆さんが傍聴をして、そしてそれについてみずから何かを考え、感じ、レポートを提出するようなことを通して、これを単位として認める。本当に小さな単位でいいと思うのです。しかし、国会という場所が、また地方議会という場所が学生の皆さんを招き入れるのだよということをしっかりと示すためには、そういうような公的な認知を行う必要が私はあるような気持ちがしてならないのでございますけれども、このような傍聴活動等に対する単位化の問題について、大臣はいかがな御見解をお持ちでございましょう。
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奥田幹生#15
○奥田国務大臣 一般に政治離れが特にこのごろ進んでいる、したがってそれが選挙の際の投票率の低下につながっているというようなことを言われておりますが、これは政治家自身が政治の信頼回復に努めることが先決であろうと思いますけれども、それだけでなしに、やはり若い人が、これからとにかく長い人生を送っていただく若い学生さんが政治に関心を持っていただくということは、これからの日本の将来を考えた場合、非常に大事なことだろうと思うのです。
 でございますから、まず関心を持っていただけるように、先生が先ほどおっしゃった大きな大集会、五百人の予定が八百人お集まりいただいたというような、非常にうれしい、そういうような催しをこちらの方で企画するということも大事でございましょうし、それから、こういうように傍聴に来ていただいた後、これをレポートを提出してもらってそれを単位に計算をするということも、これは私は非常に意義のあることだと思うのです。
 ただ、それの決定は大学個々それぞれが行っていただけることでございまして、文部省としましては、いい教育環境で勉強していただけるように、環境づくりとかあるいはそれ以外のものでも予算面で応援をするとか、そういう、直接的な権限はございませんので、先生の具体的な御指摘は非常に結構なお話でありますけれども、学校で決めていただいたらどうかな、こう思っていま
す。
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小野晋也#16
○小野委員 ぜひ、先ほどの大臣の御答弁でございますけれども、学校関係の皆さん方とお話し合いの場がございましたら、その点の問題提起をお願いを申し上げたいと思います。
 以上で質問を終了いたします。
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柳沢伯夫#17
○柳沢委員長 次に、斉藤斗志二君。
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斉藤斗志二#18
○斉藤(斗)委員 斉藤でございます。
 まずもって、奥田文部大臣には、大臣の就任をお祝いを申し上げたいと思います。おめでとうございます。
 私の持ち時間は十分という大変限られた時間でございますので、いじめの問題について絞って御質問を申し上げたいと思います。
 大臣は、所信の中で、この点についても「特に」という言葉を引用されまして触れられておられます。また、就任早々にして、一月三十日ですか、緊急アピールというのも発表をされておられます。私は、そういう意味で、大臣は非常にこの問題について深刻に考えられていらっしゃるというふうに評価をいたしているところでございます。
 そこで、まず大臣に、大臣は三人のお子さんがいらっしゃるというふうにお聞きしておりますし、今就学されておられるお孫さんも何人かおられるというふうに聞いております。そういう中で、大変家庭的な大臣だというふうに聞き及んでいるわけでありますが、御家庭の中でこのいじめの問題、そういったことがどのように話されているのか。またもう一つは、大臣はこのいじめの問題の深刻度について、どの程度の深刻度をもって御判断されているのか。この二点についてお伺いしたいというふうに思います。
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奥田幹生#19
○奥田国務大臣 私の家庭の中の状況をお尋ねいただきましたが、内孫が三人おります。
 ただ、一番上が小学校五年生の男子でございますが、これはまだいじめには全然傷がついておりませんで、大臣に就任させていただいて初めての土曜日に家へ帰りましたときに、おじいちゃん、お友達が皆頼んでくれとおっしゃっている、学校の先生に余り宿題を出さぬようにおじいちゃんから言ってくれ、その程度でございまして、いじめの問題については何にも孫の方からは話そうとしませんから、私もこちらから言っておりません。
 外孫が中学校の二年生、これはまたサッカーに夢中になっておりまして、そういう話も全然、日曜も土曜も、とにかく暇があればボールをけっておるというような状態でございますから。
 ただ、文部大臣に就任をさせていただきまして半月ぐらいの間に、既にお話の出ました福岡県中学校の男子生徒、それから愛媛県の中学校二年の女子生徒、立て続けにいじめによる自殺事件が続いたのです。これはえらいことになったなと非常に深刻に思いまして、私もかつて二年間だけ学校教員の経験がありますけれども、戦争直後の衣食住が極端に欠けておりましたその時代には、全然いじめというような問題はございませんでした。
 とにかく、文部省に聞きますと平成六年五万七千、小中高で起きておりますということでありますから、おととしの愛知県でのいじめによる自殺から、文部省としても非常に精力的にこの防止策について取り組んできていただいたのですけれども、なおさらそれに輪をかけて頑張りましようということで知恵を絞っていただいて、一月の三十日、ああいう、いじめる子供、いじめられる生徒、それから家庭、地域社会、それぞれアピールの提言をさせていただいたというようなことでございました。
 それで、既にお話し申し上げた、二月の十日には教育長会議、その日の午後には教育関係の三十九の団体の責任者にお集まりいただいて協力を要請させていただいたというような、今は具体的なことをお願いしたばかりでございますから、それをそれぞれの県、市町村の教育委員会と現場の学校でどういうように取り組んでいただき、それがどういう効果になってあらわれますか、ちょっと見ていようと。
 ただ、手をこまねいておるだけでなくて、二十七日にはスクールカウンセラーの代表の方、二十八日には養護教諭の代表の方にお集まりいただいて、また専門分野の御意見も聞かしていただき、こちらからも頼んでみよう、こういうことは思っておりますが、根気よくみんなで知恵を絞って取り組んでまいります。
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斉藤斗志二#20
○斉藤(斗)委員 私は、大臣の速やかな措置、対応を高く評価をいたしたいと思います。そういった認識がある一方、現実問題としては十年一日のごとくだという、私は憂うべき事態になっていると思っています。
 ここに、これは文部省が出した資料でありますが、「生徒指導上の諸問題の現状と文部省の施策について」というものを昨年出していますね。
 この中の七ページを見ますと、四項目めに「いじめ」という項目が挙げられて、一から九までずらっと今まで文部省がやってきたことがリストアップされている。昭和六十年「児童生徒のいじめの問題に関する指導の充実について」、引き続いて翌年、六十一年にも「いじめの問題に関する指導状況等に関する調査結果について」、そして「参考」として「いじめの問題の根絶について」ということも通知を出すなり文部省として対応している。平成になって、平成六年十二月「いじめの問題について当面緊急に対応すべき点について」とやっているじゃないか。また、平成七年についても「深刻ないじめ問題への対応について」とやっている。そしてさらに、先ほど大臣が言われたように平成八年。十年一日のごとくだ。事態の改善は見られないというのが私の認識でございます。
 そんな中で、生徒も非常に疲れている。先生も疲れている。生徒が疲労しているということでございます。先生も疲労している。そこには制度の疲労もあるのだという御認識をぜひ大臣に持っていただきたいわけであります。生徒が疲労しているの生徒は、スチューデントとかスクールキッズという意味の生徒です。制度が疲労しているというのは、システムが疲労している、こういう意味で私申し上げたのですが、現在の義務教育、特に大臣指摘のように、この問題が中学三年に集中している。もう今の体制では、システムでは無理だと私は思っております。そこで小中学校六三制から、少なくとも中学三年は短過ぎる。心身ともに成長期、激動的に成長するときに三年間は短過ぎる、四年間にすべきなのが妥当ではないかという考え方を持っています。
 そこで、現在中教審で諮問を文部省としてまた大臣からされておられます。それが三つ具体的には諮問をされておるわけでありますが、その中の一つに学校間の接続の改善というのがあるのでありますが、私は、現在の接続状況ではこのいじめ問題は根絶できない、いかに声を大きくしてもできないと思っております。この接続を変え、そして六・三制を例えば五‘四制に変える、そして中学校にゆとりを持たせる、そのシステムをすることこそが文部省の責任だと思っているわけでございます。
 義務教育というのは、御案内のように、教育基本法第四条にうたわれておりまして、九年の義務教育ということをうたっておるわけであります。ただ、これを六・三制にというのは、これは学校教育法の中でうたっているわけでございまして、義務教育の範囲の中での改善ということでは現実的な対応として私は評価されるべきものではないかと思うわけでございます。
 そこで、最後になります。中教審の諮問の中で、学校間の接続の改善の中にそういったことも入っているんだ、今六・三制を議論になっているけれども、五・四制も含めて、そういったことも検討の中に入っているんだ、また議論の中に入っているんだということで文部省、局長、どうですか、これは当然入っているんだろうな。
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辻村哲夫#21
○辻村政府委員 ただいま中教審で御審議いただいております。その審議の中身の学校間の接続ということでございますけれども、私どもが御諮問申
し上げております内容は、現行の学校制度を前提にしながらその中での中高、小中、高大というものの接続を考えるということでございますので、今のような、御指摘の修業年限自体を変えるということにつきましては、直接的にはこの諮問の中には含まれていないというのが実際でございます。
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斉藤斗志二#22
○斉藤(斗)委員 時間が参りましたので、きょうはこれで終わります。ありがとうございました。
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柳沢伯夫#23
○柳沢委員長 次に、濱田健一君。
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濱田健一#24
○濱田(健)委員 奥田大臣におかれましては、御就任早々本当に、今小野委員、斉藤委員からお話がありましたとおりに、いじめ問題等を中心にしながら、この解決に向けてアピールや各団体間の協議等、積極的に事を進めていただいておりますことにまずは敬意を表し、感謝申し上げたいというふうに思います。
 時間が少ないですので、たくさん準備をしておりますが、はしょって御質問をさせていただきたいと思います。
 私、小学校の教員を長くやっておりました。特に初等中等教育においていろいろな課題があるということを認識しているわけですが、まず、大臣が御就任に当たられまして、この初等中等教育において御在任中に特に力を入れて改革し、そして新しい展望を見つけたいと思っていらっしゃるような部分の決意をお聞かせ願いたいというふうに思います。
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奥田幹生#25
○奥田国務大臣 学校教育、とりわけ初等教育におきましては、やはり豊かな人間になってくれるように、ゆとりを持ってすくすくと成長してもらえるようにというようなことが一般論としてはございますけれども、しかし、就任させていただいてすぐにいじめによる事件が続発いたしまして、しかも、これが一地域の問題でなくて全国的に非常に多発をしておるという現在の教育界でございますから、教育の責任者といたしましては、これはもう文部省の全職員挙げて、それから都道府県、市町村の教育委員会、学校の先生方、こぞってやはりいじめの根絶に一丸となって取り組ませていただきたい、こういうように思っております。先生も現場で貴重な御経験を積んできておられますので、いろいろとまた私どもにお教えを賜りたい。お願い申し上げます。
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濱田健一#26
○濱田(健)委員 ありがとうございます。
 かつて宗像誠也という学者が、教育というのは人間の尊厳を確立するプロセスだというふうな言葉を残しているわけでございますが、このいじめの問題は、その一人一人の子供の存在する尊厳というものを打ち崩すような課題でございます。ぜひ、今の大臣の決意を一歩でも前進できるように私たちも努力をしてまいりたいというふうに決意を申し上げたいと思います。
 大臣が所信の中で、児童生徒のいじめ問題について、「弱い者をいじめることは人間として絶対に許されない」と言っておられます。逆に私は、この所信を読ませていただきまして、学校現場での先生たちの体罰の問題がまだまだいろいろなところで出てまいるわけでございますが、二十一日の朝日の朝刊の「天声人語」に、学校現場では幾ら体罰があっても先生たちはそのまま仕事ができるというような内容等が皮肉っぽく書かれている文章がございます。
 私は、大臣のこの言葉を学校の先生たちにも、こういう「弱い者をいじめることは」という形での警告の言葉と、まあ警告という言い方はちょっと大げさかもしれませんが、その辺十分考えて対応してほしいというお気持ちもこもっているのだという、勝手な判断かもしれませんが、そのように受けとめたのでございますけれども、大臣はいかがでございましょうか。
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奥田幹生#27
○奥田国務大臣 体罰というのは、これは学校教育法で禁止をされておりますですよね。ですから、絶対あってはならぬことです。仮にこれがあったとしましても、そんなことで教師と生徒との間の信頼関係というのは築かれるどころか失われてしまう、教育効果は上がらない、私はそのように思っております。
 したがって、教育効果を上げるためには、信頼関係を損なわないためにはやはり体罰というのは完全に追放して、もっとほかの手だてで子供と温かい気持ちで接していただきたい。別に体罰を加える先生が愛情があるとかないとかというのではなくて、やはり暴力はいけないということの基本に戻ってもらうべきだ、こういうように思っております。
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濱田健一#28
○濱田(健)委員 大臣のおっしゃるとおりだというふうに思います。
 私たちも、愛のむちというような言葉がよく使われますけれども、本当に暴力そのものが社会的にも許されないということを現場の先生方にも十分いろいろな形で訴えていかなくてはならないというふうに思うのですが、この体罰における事件といいますか、さまざまな統計表があると思うのですが、いわゆる事件になっているようなものの数というものが、今年度、まだ途中なんですが、どういう形で文部省は把握されているのか、そして、それはふえているのか減っているのか、お願いいたします。
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遠山耕平#29
○遠山政府委員 お答え申し上げます。
 現在把握しているのは平成六年度まででございますが、保護者や児童生徒からの訴えあるいは報告があったものを含めまして、体罰ではないかということで学校で事実関係を調査した事件は八百六十五件、これは平成六年度の数字でございます。平成五年度と比べますと約八十五件ふえておりますが、過去五年間で見れば必ずしもふえているということではございません。
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