科学技術特別委員会

1996-03-28 参議院 全49発言

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会議録情報#0
平成八年三月二十八日(木曜日)
   午後四時三十分開会
    —————————————
   委員の異動
 三月二十八日
    辞任         補欠選任
     沓掛 哲男君     中原  爽君
     志村 哲良君     谷川 秀善君
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         長谷川 清君
    理 事
                鹿熊 安正君
                吉川 芳男君
                石田 美栄君
                川橋 幸子君
    委 員
                海老原義彦君
                沓掛 哲男君
                河本 三郎君
                谷川 秀善君
                中原  爽君
                楢崎 泰昌君
                松村 龍二君
                友部 達夫君
                林  寛子君
                山崎  力君
                峰崎 直樹君
                山本 正和君
                阿部 幸代君
                立木  洋君
                佐藤 道夫君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (科学技術庁長
       官)       中川 秀直君
   政府委員
       科学技術政務次
       官        松谷蒼一郎君
       科学技術庁長官
       官房長      工藤 尚武君
       科学技術庁科学
       技術政策局長   落合 俊雄君
       科学技術庁科学
       技術振興局長   沖村 憲樹君
       科学技術庁研究
       開発局長     加藤 康宏君
   事務局側
       第三特別調査室
       長        塩入 武三君
   説明員
       科学技術庁長官
       官房審議官    池田  要君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○科学技術振興事業団法案(内閣提出、衆議院送
 付)
    —————————————
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長谷川清#1
○委員長(長谷川清君) ただいまから科学技術特別委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 本日、志村哲良君が委員を辞任され、その補欠として谷川秀善君が選任されました。
    —————————————
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長谷川清#2
○委員長(長谷川清君) 科学技術振興事業団法案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。中川科学技術庁長官。
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中川秀直#3
○国務大臣(中川秀直君) 科学技術振興事業団法案について、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 昨年十二月二十五日に閣議決定されました「当面の行政改革の推進方策について」におきまして、新技術事業団及び日本科学技術情報センターの二法人を平成八年度において統合することが決定されたところであります。
 これまで、日本科学技術情報センターにおいては科学技術情報の流通に関する業務、新技術事業団においては研究交流の促進、基礎的研究及び新技術の開発等に関する業務を行うことにより、我が国の科学技術の振興のために重要な役割を担ってきたところであります。しかしながら、近時の研究開発の高度化、複雑化に対応して、科学技術の振興のための基盤の整備を図るとともに、先端的、独創的な研究開発をより効率的に実施することが極めて重要となっており、このため、両法人がこれまでそれぞれ担ってきた業務を一体的、総合的に行うことが求められる状況にあります。また、昨年制定された科学技術基本法においては、科学技術の振興を我が国の最重要政策課題の一つとして位置づけ、科学技術創造立国を目指して科学技術振興施策の総合的、計画的、積極的な展開を図ることが求められております。
 本法律案は、このような状況にかんがみ、行政改革に積極的に対応するとともに、科学技術の振興のための基盤の整備を図るとの観点から、日本科学技術情報センターと新技術事業団とを統合し、科学技術振興事業団を設立するものであり、その設立に当たっては、行政改革の趣旨を踏まえ所要の合理化を行うとともに、科学技術基本法に定められている諸施策の重要な担い手として積極的な事業展開を図ることとしております。
   〔委員長退席、理事石田美栄君着席〕
 次に、本法律案の要旨を御説明いたします。
 第一に、科学技術振興事業団は、科学技術情報の流通研究交流の促進に関する業務等を行うことにより科学技術の振興のための基盤の整備を図るとともに、新技術の創製に資すると認められる基礎的研究及び新技術の開発等を行い、もって科学技術の振興に寄与することを目的とすることであります。
 第二に、同事業団の役員として、理事長一人、専務理事二人、理事七人以内及び監事一人を置くことであります。
 第三に、同事業団は、科学技術情報の収集、分類、整理、保管、提供及び閲覧に関する業務、研究者の交流や共同研究のあっせん等研究交流の促進に関する業務、科学技術に関する試験研究を行う者に対し試験研究を効果的かつ効率的に行うために必要な人的・技術的援助及び資材・設備の提供を行う業務、科学技術に関する知識の普及並びに国民の関心及び理解の増進を図る業務、新技術の創製に資することとなる基礎的研究及びその成果の普及を行う業務、企業化が著しく困難な新技術について委託開発及びその成果の普及並びに新技術開発のあっせんを行う業務等を行うことであります。
 第四に、同事業団は、内閣総理大臣が監督することであります。
 第五に、日本科学技術情報センター及び新技術事業団から同事業団への権利及び義務の承継に係る規定、両法人の解散に係る規定等の経過規定のほか、日本科学技術情報センター法及び新技術事業団法の廃止、関係法律の改正等所要の規定の整備を行うことであります。
 以上がこの法律案の提案理由及び要旨であります。
 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
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石田美栄#4
○理事(石田美栄君) 以上で本案の趣旨説明は終了いたしました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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吉川芳男#5
○吉川芳男君 限られた時間でありますので、数点につきまして端的にお尋ねいたしたいと思います。
 まず質問の第一は、これまでの新技術事業団と日本科学技術情報センターの二法人の統合によりまして、新たに科学技術振興事業団ができるわけでありますが、その統合の理由につきまして、今ほど提案理由の説明にもありましたけれども、昨年十二月二十五日の閣議決定、いわゆる当面の行政改革の推進方策により二つの法人が一つにされたというだけではなくて、制度の改革を含めて、大きく飛躍、前進せんとする抱負のもとに決断されたものと聞いておりまするが、まず、その理由についてひとつお聞かせ願いたいと思うのでございます。
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中川秀直#6
○国務大臣(中川秀直君) これまで、新技術事業団においては研究交流の促進等の業務、また日本科学技術情報センターにおきましては科学技術情報の流通の業務をそれぞれ行うことによりまして、我が国の科学技術振興のための重要な役割を果たしてまいりました。これらの業務は、研究者及び技術者が研究開発を効果的、効率的に行う、そういうことができるような環境をつくるという意味では共通の目的を持って実施されてきた、こう理解をいたしております。
 今回の両法人の統合につきましてはこの点に着目をいたしまして、科学技術振興のための基盤の整備を総合的、効率的に行うとともに、研究支援機能の業務あるいはまた国民の理解増進を行う業務も加えまして、独創的な研究開発の推進をあわせ行うことにしまして、科学技術基本法に定められた施策を強力に推進するということを目的といたしております。
 またあわせまして、行政改革の趣旨を踏まえまして組織の合理化あるいは既存業務の見直し、こういうことを図ることによりまして、科学技術創造立国と行政改革の推進、両者にこたえることが可能、このように判断をして御提案申し上げている次第でございます。
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吉川芳男#7
○吉川芳男君 次は、この統合によって、合理化といいますか、相乗効果というものがどうなるのかお聞かせいただきたいんですが、まず、役員は両法人の定数を十五人から十一人に削減するだけで、職員はどうなるのかといえばプラスマイナスはないんだ、こういうお話です。科学技術庁がつくられました参考リーフレットによりますと、七年度の事業費ベースで、新技術事業団が二百二十八億、日本科学技術情報センターは百七十四億円で、計四百二億円でありまするけれども、新たにできる科学技術振興事業団は事業費ベースで五百七十二億円を予定されているんです。つまり、百七十億円の増加となっております。
 としますと、本来リストラがあってしかるべきところでありますが、新たな事業展開に相当人数を回して効率を上げていこうとするねらいがうかがえますが、その辺の考え方はいかがでございましょうか。
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沖村憲樹#8
○政府委員(沖村憲樹君) 先生の御指摘いただいたとおりでございまして、新事業団では従来に加えまして百七十億円予算が増加いたしております。
 この主な内容でございますが、一つには戦略基礎研究、これも新しい仕事でございますが、これに百五十億円を予定いたしております。また、ポスドク一万人計画という計画がございまして、この一部を事業団で担わせていただきたいと思っておりますが、この関係で十二億円。その他新しい仕事といたしましては、この事業団法に加えていただきました国民の科学技術に関する理解を増進する事業あるいは支援事業、そういったいろいろな仕事が新しくふえているわけでございます。
 この新しい仕事に対します人員でございますが、私どもとしましては、既存の組織をいろいろ合理化いたしまして削減してこれに充てることといたしております。
 具体的に申し上げますと、両法人が一つになりまして不要になった管理部門につきましては九人を削減しております。また、両法人で事業部門におきましていろいろ合理化を図りまして十六人を削減いたしました。合計二十五人の人員をもちまして今申し上げました新しい事業を実施させていただきたいというふうに思っている次第でございます。
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吉川芳男#9
○吉川芳男君 これまた科学技術庁の出されたレジュメによりますと、この科学技術振興事業団の主要業務の第一は、独創的な基礎研究を強化するため、広く大学、国研等に開かれた公募方式による戦略的基礎研究推進を実施することにあるんだ、こう言われていますが、この戦略的基礎研究という言葉は余り法律案にはお目にかからぬ言葉なんですけれども、科技庁の並々ならぬ意気込みは感じられます。
 戦略的というからには、対照的な言葉に戦術的という言葉もあるわけですが、これよりは長期的なしかも大局的な、将来を見据えて見通しを持ってやるというふうに受けとれますけれども、この言葉を使われたそもそものねらいといいますか、エッセンスとでもいいますか、そういうものはどこら辺にあるんですか。聞かせてください。
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池田要#10
○説明員(池田要君) ただいまお尋ねの戦略的基礎研究でございますけれども、この事業につきましては、知的資産の形成に資するような基礎研究の充実強化を図るために、新技術事業団への出資金を活用して行おうとするものでございます。平成七年度に補正予算をいただきまして今年度から着手してございます。
 まず、この制度におきましては、国が戦略的に研究目標を定める、これを受けまして新技術事業団が具体的に研究領域を設定し、そのもとで研究テーマを大学、国研等幅広い機関を対象にしまして公募するという形で実施をさせていただくことにしてございます。
 この戦略的ということの意味合いでございますけれども、今その実施面につきまして御紹介申し上げましたけれども、意味につきまして付言いたしますと、ばらまきではないということがございます。戦略的視点に立って重点化を図ろうという意味でございまして、さらに具体的に申しますと、科学技術の基礎研究全般を網羅的に対象にするということではございませんで、その時々の科学技術に対します社会的、経済的な要請を考慮しよう、そうした上でこれを実現いたしますために必要な研究、例えば新技術、新産業の創出につながるような基礎的研究でございますとか、地球環境問題の解決につながるような基礎的研究を重点的、集中的に取り上げることを意味する、こういうものとして御理解をいただければと存じます。
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吉川芳男#11
○吉川芳男君 次に、これまた主要業務の二によりますと、ポスドク一万人計画という表題がありますが、近年とみに修士課程とか博士課程を経た技術者が多数輩出されていることは結構ですが、不安定な身分あるいは経済的に恵まれない立場で研究に従事していることを耳にしています。この計画はそれらの人たちに福音になるであろうことは言うまでもありませんけれども、平成八年度より一体何千人くらいで出発して、何年後にはこの一万人計画というものが達成できるのか、あわせてその研究の成果というものは一体だれが評価するのか、その辺についてお聞かせください。
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沖村憲樹#12
○政府委員(沖村憲樹君) お答え申し上げます。
 今、先生御指摘のように、博士課程を終えまして研究の機会に恵まれないという方が大変多うございます。現在約三万人博士課程にいらっしゃるわけですけれども、その博士課程を修了される方が毎年大体九千人いらっしゃいます。それで、そのうち就職がきちんとできる方が大体四千人前後、そうしますと大体四千五百人から五千人に近い方が毎年研究の機会がないままに博士課程を終わらざるを得ないというようなことになっております。こういう若い研究者が営々と努力されてこられまして、博士課程が終わったところで研究の機会がないということは極めて遺憾なことでございまして、若手研究者の創造的なそういう頭脳を生かしていくということが非常に重要なことになっております。
   〔理事石田美栄君退席、委員長着席〕
 そういうことで、与党の三党合意におきましてポスドク一万人計画というものを重要施策として御指摘いただいております。これをもとに文部省、それから通産省、科学技術庁、三省庁が、できましたら大体平成十年ぐらいまでに一万人ぐらいの方に研究機会を与えようという計画でございます。
 それで、現在平成七年度でございますが、三省庁合計で三千七百七十五人に研究機会を与えさせていただいているわけでございますが、来年度はこれをこの方針のもとに大幅にふやさせていただいておりまして、約六千人を予定いたしておるわけでございます。これを逐次拡大いたしまして、先ほど申し上げましたように、できましたら平成十年には一万人まで持っていきたいということでございます。
 それで、毎年、大体四千五百人から五千人近いポスドクの方が発生するということでございますが、これが累積いたしますとかなりの数でございますので、またポスドク一万人計画が完全に予定どおり、計画どおりに実行されましても、この問題はまだ根が深い問題が残っておるということで、引き続き努力しなければいけない問題だというふうに考えておる次第でございます。
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吉川芳男#13
○吉川芳男君 このポスドク一万人計画と並んで全国の科学館を活性化するなどの科学技術理解増進事業というものを実施されるような予定にもなっております。科学技術離れということをよく言われますし、若人をそちらの方に持っていかなければならぬということが言われておりまするけれども、そういう効果をどの程度上げられるものか、この事業の概要についてひとつお聞かせください。
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沖村憲樹#14
○政府委員(沖村憲樹君) 若者の科学技術離れの問題でございますが、この問題はいろいろ根が深い問題でございまして、受験の問題でありますとか家庭教育の問題でありますとか、いろんなことが原因になっているわけでございます。
 現在、この問題につきまして、科学技術会議で科学技術基本法を受けました基本計画を策定作業中でございますが、この中においてもいろいろ検討されると思いますが、とりあえずこの振興事業団で規定を入れさせていただきまして実施を予定しております事業でございますが、まず一つは、青少年と研究者との触れ合いの場を提供していきたいということでございます。これには例えば、青少年を研究機関にお招きして一緒に研究をするとか、学校に研究者を派遣いたしましていろいろ研究の体験を語っていただく、出前レクチャーと申しておりますけれども、そういうことも予定いたしております。また、コンピューターネットワークを利用しまして、コンピューターのソフトを利用しまして、パソコンで科学技術の知識に触れたりさまざまな疑問を解消するといったような、バーチャル科学館と言っておりますが、そういうものの開発をしたいと思っています。
 また、科学館につきましては全国に三百館程度、今、都道府県等が建設をいたしておりますが、この展示につきましていろいろアイデアを募りまして科学館の展示を試作いたしまして、全国の科学館の展示の内容の向上に努めたいと思っております。また、科学館のいろいろな関係の方々をお招きして、一緒になってその方々の能力アップといいますか、そういうことを図りながら全国の科学館と連携をとりながらそういう科学館事業の充実強化ということに努めてまいりたいというふうに思っております。
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吉川芳男#15
○吉川芳男君 最後に、きょうは中川長官のほかに松谷政務次官もお越してございますが、一問ひとつ聞かせていただきたいのは、この統合によって両法人の職員の理解と協力が必要なことはもう言うまでもないわけでございますけれども、何分三十年も別々な世帯を持ってやってこられた職員が融和統合するということは非常に今後の運営について大事なことだと思うんでございますが、政務次官の御所見をひとつお聞かせ願いたいと思います。
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松谷蒼一郎#16
○政府委員(松谷蒼一郎君) せっかくの答弁の機会をいただきましてどうもありがとうございました。
 今、吉川委員からお話のございましたように、この二つの法人は歴史的な経緯も違いますし、それから規模もかなり違っております。そういうふうなことで、給与体系を初めとする労働条件にいろいろな違いがあるわけでございます。したがいまして、この統合に当たりましては、今後労使間で十分に話し合いを行いまして適切な解決を図っていくべきだと考えております。
 もちろん、監督官庁としての科学技術庁の立場からも、こういった労働条件等について、この統合により職員に不利益なことが生じないように、必要に応じ適切に指導してまいりたいと考えております。
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友部達夫#17
○友部達夫君 平成会の友部達夫です。
 我が平成会は、たゆまざる改革、責任ある政治がモットーであり、行政改革は我が新進党の基本方針であります。行革はむだを省き効率、迅速、効果、充実でなければなりません。
 まず、行革について長官の所見を伺いたいと思います。
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中川秀直#18
○国務大臣(中川秀直君) 委員御案内のように、行革については前々内閣、また前内閣、今次内閣もそれぞれ内閣の最も重要な課題として取り組んでいるところでございます。また、数次にわたる閣議決定においても、この社会情勢の変化を踏まえて、国民の期待にこたえるために簡素で効率的な政府をつくっていく、そして本当に国民が必要とされている分野に人また予算、さまざまな資源を投入して十分配慮を加えてやっていくべきだ、こういう方針が示されているところでございます。
 いずれにしても、国、地方合わせまして一年のGDPに匹敵する政府長期債務というものを抱えておる状態でございまして、我々、本当に国民の合意、理解の上に厳しい選択も時にはお話も申し上げる、そういう最重要なテーマが行政改革、こういうテーマではないか、こう私は受けとめております。
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友部達夫#19
○友部達夫君 本法案は、新技術事業団と日本科学技術情報センターの二法人が統合され、科学技術振興事業団となるわけでありますが、初めに述べた行政改革の観点に合致したものか、再度御説明を願いたいと思います。
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中川秀直#20
○国務大臣(中川秀直君) 先ほど来の御質疑でも申し上げましたが、他方、科学技術の振興、それによる新しい産業やまた新しい技術による国民生活の一層の向上というものを求める時代の要請、国民のニーズというものも非常に強いものがあるわけでございます。今般御提案申し上げている科学技術振興事業団は、そういう意味で行政改革の一方の努力、特に特殊法人の見直しということで決定された経緯もあって統合いたしますが、同時にまた、研究者の支援業務あるいはまた国民の理解増進を求める業務、こういう業務にも力を入れ、さらに戦略的科学技術の振興といった新しい取り組み、これも業務に加えました。そういう意味では、形の上では予算もふえておりますし、また総体の人員も減ってはおらないのでございますが、しかし、行政改革と同時に新しい分野に、行政改革そのものも、今申し上げましたように国民が今必要としている分野に再配置をするというねらいもあるわけでございますので、そちらに力を入れるという結果そのような結果になった、このように理解をいたしております。
 いずれにしても、本委員会でも御可決賜りました科学技術基本法の要請しておりますさまざまな新しい時代への取り組み、その中核的な担い手、そしてまた我が国の研究者が本当に広角的、効率的な研究開発を進めていく、その基盤をつくる縁の下の力持ち役をこの事業団が果たしていくということにしてまいりたい、そのように考えております。
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友部達夫#21
○友部達夫君 日本は、まさに科学技術立国としまして国際的にも評価されております。人類に限りない夢と希望を与えたいと考えております。
 長官の決意のほどをなお伺いたいと思います。
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中川秀直#22
○国務大臣(中川秀直君) 我々人類社会というのは、常に技術の進歩に伴って発展してきたということは委員御指摘のとおりでございまして、まして二十一世紀、資源、環境、そして経済、また人口、食糧、さまざまな人類共通の直面する課題が山積をしておる新世紀、まことに厳しい世紀になろうと思われます。
 その意味で、科学技術の進歩がかぎを握っている、ある意味で人類の生き残りをかけた我々の努力が求められている、このように理解するわけでございます。我が国もそういう点では、戦後幾多の多くの皆さんの御努力によってその最先端に位置づけられてきたと信じておりましたが、いつの間にか、アメリカに比べましても、またヨーロッパに比べましても重要な分野でむしろ立ちおくれておる。特に基礎研究その他、また知的所有権の問題等々、非常に厳しい大競争時代に入ってまいりました。
 そういう中で、我が国がいま一度フロントランナー、第一走者として人類に貢献をする、こういう立場に立たなければ我々の将来もない、こういう認識をいたしております。そういう意味で、未来に対する先行投資であると同時に、人類の生き残りをかけた何としてもなし遂げていかなければならない戦略である、このように考えております。
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友部達夫#23
○友部達夫君 エンデバーというのが打ち上げられました。あれについての感想をお聞きしたいのですが。
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中川秀直#24
○国務大臣(中川秀直君) スペースシャトル・エンデバ一号に我が国の若田光一宇宙飛行士も搭乗いたしまして、日本人宇宙飛行士としては初めてミッションスペシャリスト、いわば研究者というよりもまさに宇宙飛行士、操縦者、そういう役割を果たして、大変冷静沈着に、我が国の昨年三月に打ち上げました宇宙実験・観測衛星フリーフライヤーを無事見事に回収してくれました。あのフリーフライヤー自身も無人ではございますけれども、将来の我が国のさまざまな分野に成果をもたらすであろうと信ずるさまざまな実験を搭載いたしておりまして、細かく言えば数百種類ございます。いわば我々にとっては宝の箱である、このように考えておりますが、そういう任務を十二分に果たして帰ってきてくれた。
 また同時に、これからの宇宙ステーション計画もそうでございますが、ロシアを含めて五極が一緒になってこの事業をやっていくわけでありますけれども、今回のエンデバーで若田さんも含めた宇宙飛行士たちが、そしてまたそれをバックアップした多くの技術者、関係者がまさに見事なチームワーク、パートナーシップといいましょうか、国際協力の模範を示してくれたということも特筆すべきことではないかと思います。
 さらに、若田さんは日本へ帰りましてからもテレビだけでも八局、また、子供たちまで含めましていろんな講演会で何回も御報告していただきまして、また宇宙から、そして日本へ帰ってきてからもそういった対話、いろいろな努力をしてくださいました。そういう意味で、科学技術に対する国民の関心というものを大変大きく喚起していただけたのではないかと思っております。これによりまして、子供たちにも自分も宇宙飛行士になりたい、あるいはまた宇宙開発に携わりたい、こういう青少年の宇宙へのあこがれを育てたのではないか。そういう意味で大きな夢を与えてくれたことである、このように考えております。
 また、宇宙ステーション計画あるいは先般発表しました宇宙開発政策大綱等々でもいよいよこれから本格的な宇宙利用の時代に入る。こういう中で、例えば長期予報などの精度が大変上がるのではないか。さまざまな人工衛星を打ち上げるあるいはまた観測衛星を打ち上げる。さらには、実際の宇宙通信が我々の地上の通信手段の主要な部門を占めるような通信衛星を打ち上げていく。さらにはスピンオフと言っておりますけれども、現実に浄水器とか空気清浄機とかあるいはいろいろな素材とか、あるいはまたカーナビゲーション等々の測位技術、こういうものも全部宇宙開発の中からもたらされた技術でございます。
 そういった努力を続けながら新しい時代の新しい技術、新しい産業を創出していくことにも大きく期待が持てるのではないか、こう考えております。そういう意味で、エンデバー号の仕事というのは大変大きな仕事である、このように考えております。
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友部達夫#25
○友部達夫君 まだ多少時間はあるんですが、最後に、行政の減量化と新たな時代の要請にこたえるという特殊法人整理合理化の趣旨にかんがみ、また科学技術基本法の精神を生かす上から新たに設立される科学技術振興事業団においては、今後とも必要な改革を着実に実施することを強く要望し、質問を終わります。
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川橋幸子#26
○川橋幸子君 社会民主党の川橋でございます。
 昨年、議員立法によります科学技術基本法ができまして、そして行政改革の目的もございますけれども、むしろこの事業団の統合が新法の受け皿となるような環境整備の役割を担っているのではないかと思います。
 もう既にお聞きになられた委員の質問と重複するかと思いますけれども、改めてこの両法人の統合のねらいといいましょうか、本当に戦略的なねらいがあるのではないかと思いますが、ねらい、その効果、メリット等についてわかりやすく御説明いただきたいと思います。
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中川秀直#27
○国務大臣(中川秀直君) ただいま御指摘賜りましたとおり、まさに基本法に基づきます科学技術創造立国を目指します主要な役割、中核的な担い手、また研究者や科学者にとりましては研究開発、そうした活動をしっかり支える縁の下の力持ち役、こういうものを果たしてまいりたいというのが新事業団発足のねらいでございます。現在策定中の科学技術基本計画はこれとはまた、もう少し広い、我が国政府全体の十年を見通した五年間の基本計画にしたい、こう考えております。
 もとより新しい産業の創出に資するような、そういう戦略的な研究あるいはまた基礎的な研究というものは新事業団で主要業務に取り上げております。基本計画の方は、基礎研究、基礎科学というものにも当然漏れのないように考えていかなきゃならぬし、また同時に、既にもうドクターにもなられたようなそういうポスドクを含めた研究者のみならず、基本計画においては、本当に小さいころからの教育、学習の面において、さらに我が国の将来の人材の養成確保に資するような、そういうことにも言及をしてまいりたい。そのために全体的な計画を取りまとめてまいりたい、このように考えております。
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川橋幸子#28
○川橋幸子君 大臣はこの新しい事業団に夢と希望と抱負を大変お持ちのようにお伺いいたしまして、ぜひ大臣のリーダーシップでいいスタートを切っていただきたいと思います。
 先ほども既に御質問がございますが、やはりこの二つの事業団から承継しなければならないことと、新たに付加していかなければいけないこととあるかと思います。組織というものはやっぱり人でございまして、人の問題がある意味では御苦心のところがあるのではないかと思います。
 先ほど管理部門、事業部門を効率化して減を図るかわりに、新規事業、研究部門でしょうか、そちらに振り向けたいというお話がございましたけれども、やはり一つは現有の職員の方がそっくり移られるわけです。その方々の中で管理部門、事業部門、新規研究部門というふうにその部門のシェアがちょっと変わってくるとすると、今までの方々の職務内容とか処遇とかというものと新事業団の中の役割が変わってくることがあるのではないかと思いますけれども、その辺、職員の方の処遇面の確保とあるいはそうした職務内容の変化への調和策のようなものをどのように工夫しておいでになられるおつもりでしょうか。
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沖村憲樹#29
○政府委員(沖村憲樹君) ただいま先生御指摘の点、まず最初の処遇の点で差があるのではないか、またそれをどう調和していくかということの御質問の趣旨だと思うんでございます。
 御指摘のように、両法人とも歴史が古うございまして、組合の性格も違いますし、いろんなことがございまして、労働条件の相違点がございます。例えば給与でございますとか、あるいは労働時間、それから昇給昇格の仕方でございますとか、いろんな面で若干の差があるわけでございます。
 この二つの法人の職員を統合するわけでございますのでなかなかこれは、この法案を通していただいた後、正式に労使が話し合っていくことになるんだと思いますけれども、これに際しましては、両法人の職員に理不尽な不利益が生じないように十分労使で話し合いができるように、私ども指導をしてまいりたいというふうに思っております。
 それから、両法人とも古い歴史を持ちまして、今まで、情報センターでございますと科学技術情報に関する仕事、新技術事業団でございますと新技術の開発でありますとか研究交流でございますとか、そういう仕事をやっておったわけでございますが、統合いたしました後は新しい法人になりますので、今までの仕事にとらわれることなく、両法人の方がミックスしていろいろ新しい仕事を体験して、今までの体験を生かした形で新しい法人の仕事をやっていただきたいというふうに思っております。
 そういうことで、この具体的な人事というのは新しい法人の理事長以下役員がおやりになると思いますけれども、私どもとしましてはそういう考え方で両法人を指導してまいりたいというふうに思っております。
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