公職選挙法改正に関する調査特別委員会
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会
会議録情報#0
平成九年二月十九日(水曜日)
午前十時開議
出席委員
委員長 中馬 弘毅君
理事 荒井 広幸君 理事 熊代 昭彦君
理事 住 博司君 理事 柳本 卓治君
理事 遠藤 和良君 理事 武山百合子君
理事 前原 誠司君 理事 木島日出夫君
飯島 忠義君 江渡 聡徳君
大村 秀章君 桜井 郁三君
戸井田 徹君 松本 純君
富田 茂之君 西川 知雄君
西野 陽君 西村 眞悟君
吉田 幸弘君 鳩山 邦夫君
山花 貞夫君 秋葉 忠利君
堀込 征雄君
出席政府委員
自治省行政局選
挙部長 牧之内隆久君
委員外の出席者
自治大臣官房審
議官 的石 淳一君
自治省行政局選
挙部選挙課長 大竹 邦実君
自治省行政局選
挙部管理課長 山本信一郎君
自治省行政局選
挙部政治資金課
長 岩尾 隆君
参 考 人
(読売新聞社取
締役論説委員長)荻野 直紀君
参 考 人
(日本経済新聞
社論説顧問) 金指 正雄君
参 考 人
(産業経済新聞
社東京本社編集
局次長兼論説委
員) 花岡 信昭君
参 考 人
(朝日新聞社論
説委員) 吉田 克二君
特別委員会第二
調査室長 田中 宗孝君
─────────────
二月十七日
選挙の投票制度の改善に関する陳情書(第八三号)
船員の洋上投票実現に関する陳情書(第八四号)
は本委員会に参考送付された。
─────────────
本日の会議に付した案件
参考人出頭要求に関する件
公職選挙法改正に関する件(衆議院議員の選挙制度のあり方)
────◇─────
この発言だけを見る →午前十時開議
出席委員
委員長 中馬 弘毅君
理事 荒井 広幸君 理事 熊代 昭彦君
理事 住 博司君 理事 柳本 卓治君
理事 遠藤 和良君 理事 武山百合子君
理事 前原 誠司君 理事 木島日出夫君
飯島 忠義君 江渡 聡徳君
大村 秀章君 桜井 郁三君
戸井田 徹君 松本 純君
富田 茂之君 西川 知雄君
西野 陽君 西村 眞悟君
吉田 幸弘君 鳩山 邦夫君
山花 貞夫君 秋葉 忠利君
堀込 征雄君
出席政府委員
自治省行政局選
挙部長 牧之内隆久君
委員外の出席者
自治大臣官房審
議官 的石 淳一君
自治省行政局選
挙部選挙課長 大竹 邦実君
自治省行政局選
挙部管理課長 山本信一郎君
自治省行政局選
挙部政治資金課
長 岩尾 隆君
参 考 人
(読売新聞社取
締役論説委員長)荻野 直紀君
参 考 人
(日本経済新聞
社論説顧問) 金指 正雄君
参 考 人
(産業経済新聞
社東京本社編集
局次長兼論説委
員) 花岡 信昭君
参 考 人
(朝日新聞社論
説委員) 吉田 克二君
特別委員会第二
調査室長 田中 宗孝君
─────────────
二月十七日
選挙の投票制度の改善に関する陳情書(第八三号)
船員の洋上投票実現に関する陳情書(第八四号)
は本委員会に参考送付された。
─────────────
本日の会議に付した案件
参考人出頭要求に関する件
公職選挙法改正に関する件(衆議院議員の選挙制度のあり方)
────◇─────
中
中馬弘毅#1
○中馬委員長 これより会議を開きます。
公職選挙法改正に関する件について調査を進めます。
昨年十月二十日、小選挙区比例代表並立制による初めての総選挙が行われました。当委員会におきましても、昨年十二月十二日に、さきの総選挙の経験を踏まえ、衆議院議員の選挙制度のあり方につきまして、小選挙区比例代表並立制の評価について、重複立候補について、選挙運動のあり方について、以上三項目について自由討議を行ったところであります。
本日はさらに、参考人の方々の御出席をいただき、御意見をお聞きすることにいたしました。
本日御出席いただいております参考人は、読売新聞社取締役論説委員長荻野直紀君、日本経済新聞社論説顧問金指正雄君、産業経済新聞社東京本社編集局次長兼論説委員花岡信昭君、朝日新聞社論説委員吉田克二君、以上四名の方々であります。
この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
参考人の皆様方におかれましては、何かと御多忙のところ、まげて本委員会に参考人として御出席賜りましたこと、まことにありがたく、委員会を代表して心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。
本委員会は、公職選挙法改正に関する調査特別委員会というその名のごとく、代議制民主主義の基本であります議員の選出方法につき、その公職選挙法をより民主的に、より公正なものとなるように改正すべく調査研究、討論し、立法する委員会であります。
御高承のとおり、昨年十月には、それまで四十数年続いた衆議院のいわゆる中選挙区制を改め、小選挙区比例代表並立制で総選挙が実施されました。
この大きな制度改革には相当な議論がありましたし、立法過程におきましても、衆議院では僅差での可決通過でありましたが、参議院においてはこれが否決され、両院議員協議会において修正の上成立したという経緯があります。それだけに、この制度自体に国民各界各層のさまざまな意見があり、また、実際に実施してみての問題点なども指摘されております。議会制民主主義の基本であるだけに、国民の大多数の合意の上の制度に改正する義務が我々立法府に課せられていると認識しております。
参考人各位におかれましては、社会の木鐸としての自負をお持ちの立場であり、より多くの国民の声を代弁されるお立場でもあります。それゆえ、過去にとらわれることなく、我が国の議会制民主主義がよりよく機能するためにその選挙制度はいかにあるべきかという視点で、率直に御意見を述べていただくと同時に、積極的な御提言を賜れば幸甚に存ずる次第であります。
会議の進め方といたしましては、荻野参考人、金指参考人、花岡参考人、吉田参考人の順序で、お一人十分程度に取りまとめて御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑に対してお答えをいただきたく存じます。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず、荻野参考人にお願いいたします。
この発言だけを見る →公職選挙法改正に関する件について調査を進めます。
昨年十月二十日、小選挙区比例代表並立制による初めての総選挙が行われました。当委員会におきましても、昨年十二月十二日に、さきの総選挙の経験を踏まえ、衆議院議員の選挙制度のあり方につきまして、小選挙区比例代表並立制の評価について、重複立候補について、選挙運動のあり方について、以上三項目について自由討議を行ったところであります。
本日はさらに、参考人の方々の御出席をいただき、御意見をお聞きすることにいたしました。
本日御出席いただいております参考人は、読売新聞社取締役論説委員長荻野直紀君、日本経済新聞社論説顧問金指正雄君、産業経済新聞社東京本社編集局次長兼論説委員花岡信昭君、朝日新聞社論説委員吉田克二君、以上四名の方々であります。
この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
参考人の皆様方におかれましては、何かと御多忙のところ、まげて本委員会に参考人として御出席賜りましたこと、まことにありがたく、委員会を代表して心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。
本委員会は、公職選挙法改正に関する調査特別委員会というその名のごとく、代議制民主主義の基本であります議員の選出方法につき、その公職選挙法をより民主的に、より公正なものとなるように改正すべく調査研究、討論し、立法する委員会であります。
御高承のとおり、昨年十月には、それまで四十数年続いた衆議院のいわゆる中選挙区制を改め、小選挙区比例代表並立制で総選挙が実施されました。
この大きな制度改革には相当な議論がありましたし、立法過程におきましても、衆議院では僅差での可決通過でありましたが、参議院においてはこれが否決され、両院議員協議会において修正の上成立したという経緯があります。それだけに、この制度自体に国民各界各層のさまざまな意見があり、また、実際に実施してみての問題点なども指摘されております。議会制民主主義の基本であるだけに、国民の大多数の合意の上の制度に改正する義務が我々立法府に課せられていると認識しております。
参考人各位におかれましては、社会の木鐸としての自負をお持ちの立場であり、より多くの国民の声を代弁されるお立場でもあります。それゆえ、過去にとらわれることなく、我が国の議会制民主主義がよりよく機能するためにその選挙制度はいかにあるべきかという視点で、率直に御意見を述べていただくと同時に、積極的な御提言を賜れば幸甚に存ずる次第であります。
会議の進め方といたしましては、荻野参考人、金指参考人、花岡参考人、吉田参考人の順序で、お一人十分程度に取りまとめて御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑に対してお答えをいただきたく存じます。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず、荻野参考人にお願いいたします。
荻
荻野直紀#2
○荻野参考人 読売新聞の荻野でございます。
こういう席で私の意見を聞いてくださるというのは大変ありがたいことと思って参りました。それと、選挙制度に絶対なものというのは、選挙制度に一〇〇%完全なものはないと言われておりますし、事実そうだと思います。私たちもまだいろいろ勉強することが多いと思いますので、この機会に先生方からいろいろな御意見も伺うことを実は期待して参りました。逆質問は許されないそうでありますので、あえて質問はいたしませんけれども、先生方からいろいろ御意見を拝聴したいと思います。
早速私の考え方に入らせていただきますが、一般論として重要なことは、今も申し上げましたが、一〇〇%完全なものはあり得ないという以上、やはり一番重要なことは、制度の趣旨が生きるようにいかにうまく運用するか、いかなる選挙制度のもとでも、まずそういう考え方が根底にないといけないのだろうと思います。
それで、順番にここに書かれてありますまず最初、小選挙区比例代表並立制の評価についてという点でありますが、結論を申しますと、私は、この新しい制度、小選挙区比例代表並立制については、見直すべき点はあるが、見直した上で続けていくということがいいのだろうと思います。これが結論であります。
読売新聞社でさきの選挙の直後に世論調査をいたしましたところ、このまま続けた方がいいという人が八・九%と、これは比較的少ない数字ですが、それに対して中選挙区に戻すという人が三二・三%、それに対して見直して存続していくという人が四三・六%ございました。いずれにしても、見直して存続する、このまま続ける、合わせると過半数になっております。
こういうバックグラウンドもありますし、そもそもこの小選挙区比例代表並立制を導入されたときの趣旨というものを考えれば、つまり政党を中心に政策本位で選挙をする、特に政策本位というところは、私、今後の日本のあり方を考える上でも非常に重要な点だと思いますので、そういう意味で、見直して存続するというのを結論にさせていただきたいと思うわけです。
そうしますと次に、見直すポイントはどうかということになりますが、ここに、紙に書かれております二番目として重複立候補についてとありますが、確かにこの重複立候補、これについては大分有権者の間から戸惑いもあり、異論もあり、これが一番大きな問題点になったというのが客観的事実だろうと思うわけです。
では、この重複立候補をどう考えるかという点でございますが、私は原則的には認めてよいと考えます。これは、政党としてどうしても当選してきてもらいたい人が小選挙区で非常に惜しくも落ちるというようなこともあり得る場合に、人材の活用という点を考えれば、重複立候補は何かおかしいからやめろということはいささかどうかなという気がするわけです。よく言われますが、ドイツのコールさんやゲンシャーさんも小選挙区で当選したことがないが比例代表で通ってくる、こういう例もございますし、重複立候補を原則的には私は結構だと思います。
ただし、条件といいますか、ここが見直すポイントになろうかと思いますけれども、幾つか条件めいたものを申し上げますと三点ほどございます。
一つは、この重複立候補を導入するのは、先ほど申し上げましたように人材の活用という点があろうかと思いますが、それを裏返すと、候補者選びにかなり、人材難といいますか、各党ともお困りになった面があったやに聞いております。したがいまして、候補者難というのも一つの理由として。それから、皆様方の中でもそういう御意見がかなり強いようですが、比例選についての定数を削減したらどうかな こう考えます。その数については、私は、本来は比例代表よりも小選挙区を重視した方がいいのではないかと考えるものですから、数については皆様方の今後の御検討にもちろんまつわけでありますが、五十ないしあるいは百ぐらいまで、やや乱暴な言い方かもしれませんが、削減してもいいのではないか、これが一つです。
それからもう一点は、同一順位の問題です。
同一順位、それを惜敗率で当落を決めていくというやり方、非常に有権者にとってわかりにくいと言われる一番の原因、理由がここにあろうかと思います。よくよく考えればそんなに難しい話ではないかとも思いますが、一方で、同一順位にするというのは、政党でなかなか順位を決めにくいのである意味で責任を逃れるような感じで同一順位にしたという側面もないわけではないでしょうし、同一順位で小選挙区で大いに競わせれば、集票力がアップしてそれが比例にはね返るというような、政党としてはそういうお考えもあったのでしょうが、わかりにくさというものがこれだけ指摘されている以上、やはりこれはやめた方がいいのではないか、そう考えます。
それから、今の二つに比べるとあるいは問題はそう大きくないのかもしれませんが、三番目の問題点というか条件というのは、小選挙区で当選に必要ないわゆる法定得票数に達しない方、あるいは供託金まで没収された方が比例で上がってくることには、ちょっと割り切れないという考え方も有権者の中に多いように思います。小選挙区と比例代表というのは全く別のものでありますから、小選挙区の結果に比例代表の方がとらわれる必要がないということは原則的には言えることでありますし、それはそれで私もいいと思うのですが、少なくとも供託金没収というのは、本来そういうことがあってはならない、そういう人は出ない方がいいという趣旨が裏に込められていることだとすれば、供託金没収者は少なくとも、さらに言えば、小選挙区で当選資格のなくなった法定得票数未満の方、これについて相当厳重に考えてみるべき必要があろうかと思います。
それが見直しのポイント、重複立候補についての私の考えです。
選挙運動の方ですが、どぶ板選挙になるといういろいろ批判がございますけれども、どぶ板選挙も、考えてみれば、候補者にとっては大変なことだということは重々わかりますけれども、有権者にとってみれば、候補者の人となりを目の前で知るということにおいてばいい機会でもありますし、一方で、このために政策を訴える暇がなくて、握手したり、身の回りの話をして終わってしまうのが実態だという話も伺いますけれども、これこそまさに、政策の重要性ということを候補者の方がよくよく認識されて、むしろ有権者をリードしていくんだという意識に立たれてやれば、運用次第で克服できない問題点ではないのではないか。これが克服できないと非常に難しいのだろうと思うのです、今後の日本を考える場合に。それだけ重要なことだと思いますので、ぜひともこれを見直して、存続する場合には、運動のあり方、政策中心、政策重点にやっていくということを運用面でお考えいただければと思います。
時間が尽きますので、あとはまた質疑の点で述べさせていただきます。ありがとうございました。
この発言だけを見る →こういう席で私の意見を聞いてくださるというのは大変ありがたいことと思って参りました。それと、選挙制度に絶対なものというのは、選挙制度に一〇〇%完全なものはないと言われておりますし、事実そうだと思います。私たちもまだいろいろ勉強することが多いと思いますので、この機会に先生方からいろいろな御意見も伺うことを実は期待して参りました。逆質問は許されないそうでありますので、あえて質問はいたしませんけれども、先生方からいろいろ御意見を拝聴したいと思います。
早速私の考え方に入らせていただきますが、一般論として重要なことは、今も申し上げましたが、一〇〇%完全なものはあり得ないという以上、やはり一番重要なことは、制度の趣旨が生きるようにいかにうまく運用するか、いかなる選挙制度のもとでも、まずそういう考え方が根底にないといけないのだろうと思います。
それで、順番にここに書かれてありますまず最初、小選挙区比例代表並立制の評価についてという点でありますが、結論を申しますと、私は、この新しい制度、小選挙区比例代表並立制については、見直すべき点はあるが、見直した上で続けていくということがいいのだろうと思います。これが結論であります。
読売新聞社でさきの選挙の直後に世論調査をいたしましたところ、このまま続けた方がいいという人が八・九%と、これは比較的少ない数字ですが、それに対して中選挙区に戻すという人が三二・三%、それに対して見直して存続していくという人が四三・六%ございました。いずれにしても、見直して存続する、このまま続ける、合わせると過半数になっております。
こういうバックグラウンドもありますし、そもそもこの小選挙区比例代表並立制を導入されたときの趣旨というものを考えれば、つまり政党を中心に政策本位で選挙をする、特に政策本位というところは、私、今後の日本のあり方を考える上でも非常に重要な点だと思いますので、そういう意味で、見直して存続するというのを結論にさせていただきたいと思うわけです。
そうしますと次に、見直すポイントはどうかということになりますが、ここに、紙に書かれております二番目として重複立候補についてとありますが、確かにこの重複立候補、これについては大分有権者の間から戸惑いもあり、異論もあり、これが一番大きな問題点になったというのが客観的事実だろうと思うわけです。
では、この重複立候補をどう考えるかという点でございますが、私は原則的には認めてよいと考えます。これは、政党としてどうしても当選してきてもらいたい人が小選挙区で非常に惜しくも落ちるというようなこともあり得る場合に、人材の活用という点を考えれば、重複立候補は何かおかしいからやめろということはいささかどうかなという気がするわけです。よく言われますが、ドイツのコールさんやゲンシャーさんも小選挙区で当選したことがないが比例代表で通ってくる、こういう例もございますし、重複立候補を原則的には私は結構だと思います。
ただし、条件といいますか、ここが見直すポイントになろうかと思いますけれども、幾つか条件めいたものを申し上げますと三点ほどございます。
一つは、この重複立候補を導入するのは、先ほど申し上げましたように人材の活用という点があろうかと思いますが、それを裏返すと、候補者選びにかなり、人材難といいますか、各党ともお困りになった面があったやに聞いております。したがいまして、候補者難というのも一つの理由として。それから、皆様方の中でもそういう御意見がかなり強いようですが、比例選についての定数を削減したらどうかな こう考えます。その数については、私は、本来は比例代表よりも小選挙区を重視した方がいいのではないかと考えるものですから、数については皆様方の今後の御検討にもちろんまつわけでありますが、五十ないしあるいは百ぐらいまで、やや乱暴な言い方かもしれませんが、削減してもいいのではないか、これが一つです。
それからもう一点は、同一順位の問題です。
同一順位、それを惜敗率で当落を決めていくというやり方、非常に有権者にとってわかりにくいと言われる一番の原因、理由がここにあろうかと思います。よくよく考えればそんなに難しい話ではないかとも思いますが、一方で、同一順位にするというのは、政党でなかなか順位を決めにくいのである意味で責任を逃れるような感じで同一順位にしたという側面もないわけではないでしょうし、同一順位で小選挙区で大いに競わせれば、集票力がアップしてそれが比例にはね返るというような、政党としてはそういうお考えもあったのでしょうが、わかりにくさというものがこれだけ指摘されている以上、やはりこれはやめた方がいいのではないか、そう考えます。
それから、今の二つに比べるとあるいは問題はそう大きくないのかもしれませんが、三番目の問題点というか条件というのは、小選挙区で当選に必要ないわゆる法定得票数に達しない方、あるいは供託金まで没収された方が比例で上がってくることには、ちょっと割り切れないという考え方も有権者の中に多いように思います。小選挙区と比例代表というのは全く別のものでありますから、小選挙区の結果に比例代表の方がとらわれる必要がないということは原則的には言えることでありますし、それはそれで私もいいと思うのですが、少なくとも供託金没収というのは、本来そういうことがあってはならない、そういう人は出ない方がいいという趣旨が裏に込められていることだとすれば、供託金没収者は少なくとも、さらに言えば、小選挙区で当選資格のなくなった法定得票数未満の方、これについて相当厳重に考えてみるべき必要があろうかと思います。
それが見直しのポイント、重複立候補についての私の考えです。
選挙運動の方ですが、どぶ板選挙になるといういろいろ批判がございますけれども、どぶ板選挙も、考えてみれば、候補者にとっては大変なことだということは重々わかりますけれども、有権者にとってみれば、候補者の人となりを目の前で知るということにおいてばいい機会でもありますし、一方で、このために政策を訴える暇がなくて、握手したり、身の回りの話をして終わってしまうのが実態だという話も伺いますけれども、これこそまさに、政策の重要性ということを候補者の方がよくよく認識されて、むしろ有権者をリードしていくんだという意識に立たれてやれば、運用次第で克服できない問題点ではないのではないか。これが克服できないと非常に難しいのだろうと思うのです、今後の日本を考える場合に。それだけ重要なことだと思いますので、ぜひともこれを見直して、存続する場合には、運動のあり方、政策中心、政策重点にやっていくということを運用面でお考えいただければと思います。
時間が尽きますので、あとはまた質疑の点で述べさせていただきます。ありがとうございました。
中
金
金指正雄#4
○金指参考人 日本経済新聞の金指と申します。
実は、選挙制度の問題というのは、皆さん方にとってもそうかもしれませんけれども、我々にとっても一種悩ましい問題なのですね。なぜかと申しますと、さっき荻野さんも言われましたけれども、選挙制度というのは非常に相対的なものでありまして、絶対的なものではない。どこを見るかで、いい点も見えるし欠点も見える。
要するに、今コップに半分水がありますけれども、よく言われますけれども、半分しかなくなったというのとまだ半分あるという、それぞれの立場からする認識の相違というものがありまして、まさに選挙制度はその一つの典型だと思うのですね。しかも、結果として非常に党派性を持つ。A党に有利である、B党には不利であるとか。しかも、政党も議員の人も、当選しているか、野党か与党かということによって、またその都度有利、不利が変わるというわけで、そういう意味では、絶対的物差しがないものですから極めて難しいわけです。
私どもといいますか、きょうは個人の資格で出てまいりましたけれども、一連の選挙制度に絡む政治改革につきましては、若干慎重な対応をしてまいりました。私ども、中選挙区制についてのある種の限界を感じておったのです。というのは、もう戦後五十年たって、日本の政治状況というのはさしたる変化がないじゃないかという意味で一は、その前提にある選挙制度を見ますと、ある種の限界かなというような感じもしたわけであります。では、当時言われました小選挙区制を中心とする制度がまるで打ち出の小づちのようなものかといえば、そうじゃない。むしろ欠陥が、ある意味では、これも見方によって欠陥と見えるのがプラスに見える場合もありますけれども、いろいろ問題点がある。そういう問題点を並行して解消した上でやるならばいいだろう、大体そういう主張で私どもは来たのですね。
例えば、さっき出ましたけれども、どぶ板選挙、これは実は選挙制度に絡む部分もあります。サイズが小さくなって、その分頻繁に回らなければいかぬ、あるいは、一つの選挙区から一人しか出ないから、その地域の利害を全部一人の人間がしょって東京に出てくる、そういうことになるのですね。ですけれども、それは選挙制度だけではなくて、要するに日本の地方制度の問題に非常にかかわっていくわけですね。要するに、補助金でもって地方行政を行う、あるいは許認可を中央が持っているものだから、それに頼むよというようなことで代議士が陳情する、そういう地方と中央の仕組みというもの、それだけではなく、あるいは政党のありようというようなものもありますけれども、いろいろなものがまざり合って、ある意味ではどぶ板選挙というのが出てくる。
ですから、どうも選挙制度ばかりにすべての問題の解決をゆだねるのは、余りにその荷物が重過ぎると思いますね。もうちょっと複合的に処方せんを出して、しかも衆議院だけじゃなくて参議院がありますから、そういうコンビネーションの中で少し時間をかけてやる。
あるいは、そのやる順番も、これは理想論かもしれませんけれども、本来的に言えば、地方分権というのを先行させて、あるいは許認可権というものの撤廃などを先行させて、そういう中で小選挙区制を軸にした今回のような選挙をやると、前回の選挙で見られたようないろいろな問題点の幾つかはかなり解消するのじゃないか、そういうふうに私どもは考えております。そのことは、今回選挙をやってみまして、大体そう間違いなかったなということを一つ感じます。
ただ、選挙制度をそうやたらに変えるということは、それこそ党派性、党利党略というふうな部分と非常に絡むわけでありまして、結論的に言えば、そういう問題点をなくすために、選挙以外の、先ほど申しましたような地方分権とか許認可の問題とか、あるいは政党自身のあり方の問題とかいうようなことを同時並行してやりながら、この選挙をしばらくやるというあたりが現実的なのかなという感じがいたします。
それから二番目に、重複立候補の問題ですけれども、これは常識的に判断すればいいわけで、比例区の二百のうち八十四人が重複立候補で当選したということですが、この重複立候補というのは、小選挙区制というものにはいわゆる死に票といいますか、投票したけれども議席に結びつかなかった、有権者側からするとそういう問題があるわけですけれども、死に票は少ない方が当然いいわけで、それを緩和する。
あるいは、小選挙区制というのは制度的に第一党に非常にバリューを与える。今回も、第一党の自民党は四割ぐらいの得票率でありましたけれども、いわゆる議席率の上では六割近い。ですから、もうかっているわけですね。ボーナスをつける制度だ。制度はそういうものですから、それはそれでいいのですけれども、やはり少数政党というもの、特に昨今のいろいろな考えを持っている人がふえてきている中で、そういうものを議会に反映させるという、これもやはり一つの役割でありますから、そこを補充するという意味で、比例、特に重複立候補というのがあるわけで、これはあっていいと思いますね。
今回見ますと、重複立候補で当選した議員が全体の当選者の中に占める割合、これは少数党の方がパーセントが高いですね。自民党が十数%、たしか一三%ぐらいです。要するに、当選者全体に占める重複立候補の当選者というのは、自民党は一三%ぐらいですけれども、民主党以下、少数党といいますか、数が少ない方はその割合が高いですから、この部分でバランスを若干とったなという感じで、一応いいと思います。
ただ、選挙制度というのは、一方で常識、国民常識といいますか、それに支えられていないと、やはり代表を選ぶという根本のところが揺らぐわけですから、びりの人がばっとトップに上がる、当選してくるとか、あるいは法定得票数、あるいは供託金を没収された人がまた出てくるというのは、政党の中ではそういう事情はありますけれども、国民の方から見ますと、いかにもこれはおかしいじゃないか。選挙というのは、当選させたいというだけじゃなくて、落とさせたい、そういう側面もあるわけですから、これまた出てくると、これは程度問題ですけれども、その辺のところは常識という網でしゃくわないと、選挙制度そのものに対する不信といいますか、それが出てくるというふうに思います。
それから、選挙運動のあり方というのは、先ほど荻野さん言われたようなあたりが一番の問題で、マスコミを使った、メディアを軸にした選挙運動、アメリカ型の選挙運動というものが少し出てきたのが特徴だと思いますけれども、この辺はこれからネガティブキャンペーンの問題などを含めて論議しなければならぬ。もう一つ、政策重視というふうなことになりますと、戸別訪問。イギリスなんかの選挙を、私、見たことありますけれども、これこそ一軒一軒訪ねて、政策やそれに伴う予算、どうやってやるのかというふうなことを含めて議論する。そういうことになっていけばいいわけですけれども、そのためには選挙運動というものを、べからず集からもうちょっとこれこそ規制緩和をしていかなければならぬのじゃないかと思います。
最後に、あと一言つけ加えますと、この間の選挙の特徴というのは、御承知のように大変低い投票率、せっかく政党本位といいますか政党が軸になる選挙になったのですけれども、政党の数が非常にふえたり、あるいはその後の展開でもありますように、投票すべき政党そのものがなくなってしまったとか、あるいは政党といったって、全然違う人が同じ政党にいるというようなことで、政党本位の選挙になりながら、政治の現実では政党そのものが何か流動的な状況になっている。非常に論理矛盾の最たる状況が起きているわけですね。
この辺のところをひとつ考えていただきたいのと、もう一つは、低い投票率というのは、そういった意味で一般的に政治不信の問題もあるのですけれども、実はこの小選挙区制という選挙制度とかかわっているわけですね。
要するに、小選挙区というのは、アメリカの例もそうですし、イギリスもそうですけれども、大体すごい激戦のところと圧倒的無風区が多くなるわけですね。イギリスなんかは六百五十一下院のシートがありますけれども、本当に接戦区というのは百ぐらいですね、ほかのところはもう決まっていますから。日本でいいますと、圧倒的に強い知事さんの出る知事選とか参議院補選とか県会議員選挙、ここはほとんど投票率は四〇%、場合によっては最近は三〇%ぐらい、こういうことになりゃせぬか。そうすると、国民の半分以上の人が参加していないチームが成り立つのかという問題がある。
むしろ、今度の選挙制度ではその辺が根本問題であって、重複立候補の問題というのは、これはある意味では技術論、常識で判断すればいいわけで、私、今のところはなかなかその辺のことがよくわからないのですけれども、そういう問題点がありますよということを何やらもっと将来に向かって議論してもらいたいというふうに思います。
終わります。ありがとうございました。
この発言だけを見る →実は、選挙制度の問題というのは、皆さん方にとってもそうかもしれませんけれども、我々にとっても一種悩ましい問題なのですね。なぜかと申しますと、さっき荻野さんも言われましたけれども、選挙制度というのは非常に相対的なものでありまして、絶対的なものではない。どこを見るかで、いい点も見えるし欠点も見える。
要するに、今コップに半分水がありますけれども、よく言われますけれども、半分しかなくなったというのとまだ半分あるという、それぞれの立場からする認識の相違というものがありまして、まさに選挙制度はその一つの典型だと思うのですね。しかも、結果として非常に党派性を持つ。A党に有利である、B党には不利であるとか。しかも、政党も議員の人も、当選しているか、野党か与党かということによって、またその都度有利、不利が変わるというわけで、そういう意味では、絶対的物差しがないものですから極めて難しいわけです。
私どもといいますか、きょうは個人の資格で出てまいりましたけれども、一連の選挙制度に絡む政治改革につきましては、若干慎重な対応をしてまいりました。私ども、中選挙区制についてのある種の限界を感じておったのです。というのは、もう戦後五十年たって、日本の政治状況というのはさしたる変化がないじゃないかという意味で一は、その前提にある選挙制度を見ますと、ある種の限界かなというような感じもしたわけであります。では、当時言われました小選挙区制を中心とする制度がまるで打ち出の小づちのようなものかといえば、そうじゃない。むしろ欠陥が、ある意味では、これも見方によって欠陥と見えるのがプラスに見える場合もありますけれども、いろいろ問題点がある。そういう問題点を並行して解消した上でやるならばいいだろう、大体そういう主張で私どもは来たのですね。
例えば、さっき出ましたけれども、どぶ板選挙、これは実は選挙制度に絡む部分もあります。サイズが小さくなって、その分頻繁に回らなければいかぬ、あるいは、一つの選挙区から一人しか出ないから、その地域の利害を全部一人の人間がしょって東京に出てくる、そういうことになるのですね。ですけれども、それは選挙制度だけではなくて、要するに日本の地方制度の問題に非常にかかわっていくわけですね。要するに、補助金でもって地方行政を行う、あるいは許認可を中央が持っているものだから、それに頼むよというようなことで代議士が陳情する、そういう地方と中央の仕組みというもの、それだけではなく、あるいは政党のありようというようなものもありますけれども、いろいろなものがまざり合って、ある意味ではどぶ板選挙というのが出てくる。
ですから、どうも選挙制度ばかりにすべての問題の解決をゆだねるのは、余りにその荷物が重過ぎると思いますね。もうちょっと複合的に処方せんを出して、しかも衆議院だけじゃなくて参議院がありますから、そういうコンビネーションの中で少し時間をかけてやる。
あるいは、そのやる順番も、これは理想論かもしれませんけれども、本来的に言えば、地方分権というのを先行させて、あるいは許認可権というものの撤廃などを先行させて、そういう中で小選挙区制を軸にした今回のような選挙をやると、前回の選挙で見られたようないろいろな問題点の幾つかはかなり解消するのじゃないか、そういうふうに私どもは考えております。そのことは、今回選挙をやってみまして、大体そう間違いなかったなということを一つ感じます。
ただ、選挙制度をそうやたらに変えるということは、それこそ党派性、党利党略というふうな部分と非常に絡むわけでありまして、結論的に言えば、そういう問題点をなくすために、選挙以外の、先ほど申しましたような地方分権とか許認可の問題とか、あるいは政党自身のあり方の問題とかいうようなことを同時並行してやりながら、この選挙をしばらくやるというあたりが現実的なのかなという感じがいたします。
それから二番目に、重複立候補の問題ですけれども、これは常識的に判断すればいいわけで、比例区の二百のうち八十四人が重複立候補で当選したということですが、この重複立候補というのは、小選挙区制というものにはいわゆる死に票といいますか、投票したけれども議席に結びつかなかった、有権者側からするとそういう問題があるわけですけれども、死に票は少ない方が当然いいわけで、それを緩和する。
あるいは、小選挙区制というのは制度的に第一党に非常にバリューを与える。今回も、第一党の自民党は四割ぐらいの得票率でありましたけれども、いわゆる議席率の上では六割近い。ですから、もうかっているわけですね。ボーナスをつける制度だ。制度はそういうものですから、それはそれでいいのですけれども、やはり少数政党というもの、特に昨今のいろいろな考えを持っている人がふえてきている中で、そういうものを議会に反映させるという、これもやはり一つの役割でありますから、そこを補充するという意味で、比例、特に重複立候補というのがあるわけで、これはあっていいと思いますね。
今回見ますと、重複立候補で当選した議員が全体の当選者の中に占める割合、これは少数党の方がパーセントが高いですね。自民党が十数%、たしか一三%ぐらいです。要するに、当選者全体に占める重複立候補の当選者というのは、自民党は一三%ぐらいですけれども、民主党以下、少数党といいますか、数が少ない方はその割合が高いですから、この部分でバランスを若干とったなという感じで、一応いいと思います。
ただ、選挙制度というのは、一方で常識、国民常識といいますか、それに支えられていないと、やはり代表を選ぶという根本のところが揺らぐわけですから、びりの人がばっとトップに上がる、当選してくるとか、あるいは法定得票数、あるいは供託金を没収された人がまた出てくるというのは、政党の中ではそういう事情はありますけれども、国民の方から見ますと、いかにもこれはおかしいじゃないか。選挙というのは、当選させたいというだけじゃなくて、落とさせたい、そういう側面もあるわけですから、これまた出てくると、これは程度問題ですけれども、その辺のところは常識という網でしゃくわないと、選挙制度そのものに対する不信といいますか、それが出てくるというふうに思います。
それから、選挙運動のあり方というのは、先ほど荻野さん言われたようなあたりが一番の問題で、マスコミを使った、メディアを軸にした選挙運動、アメリカ型の選挙運動というものが少し出てきたのが特徴だと思いますけれども、この辺はこれからネガティブキャンペーンの問題などを含めて論議しなければならぬ。もう一つ、政策重視というふうなことになりますと、戸別訪問。イギリスなんかの選挙を、私、見たことありますけれども、これこそ一軒一軒訪ねて、政策やそれに伴う予算、どうやってやるのかというふうなことを含めて議論する。そういうことになっていけばいいわけですけれども、そのためには選挙運動というものを、べからず集からもうちょっとこれこそ規制緩和をしていかなければならぬのじゃないかと思います。
最後に、あと一言つけ加えますと、この間の選挙の特徴というのは、御承知のように大変低い投票率、せっかく政党本位といいますか政党が軸になる選挙になったのですけれども、政党の数が非常にふえたり、あるいはその後の展開でもありますように、投票すべき政党そのものがなくなってしまったとか、あるいは政党といったって、全然違う人が同じ政党にいるというようなことで、政党本位の選挙になりながら、政治の現実では政党そのものが何か流動的な状況になっている。非常に論理矛盾の最たる状況が起きているわけですね。
この辺のところをひとつ考えていただきたいのと、もう一つは、低い投票率というのは、そういった意味で一般的に政治不信の問題もあるのですけれども、実はこの小選挙区制という選挙制度とかかわっているわけですね。
要するに、小選挙区というのは、アメリカの例もそうですし、イギリスもそうですけれども、大体すごい激戦のところと圧倒的無風区が多くなるわけですね。イギリスなんかは六百五十一下院のシートがありますけれども、本当に接戦区というのは百ぐらいですね、ほかのところはもう決まっていますから。日本でいいますと、圧倒的に強い知事さんの出る知事選とか参議院補選とか県会議員選挙、ここはほとんど投票率は四〇%、場合によっては最近は三〇%ぐらい、こういうことになりゃせぬか。そうすると、国民の半分以上の人が参加していないチームが成り立つのかという問題がある。
むしろ、今度の選挙制度ではその辺が根本問題であって、重複立候補の問題というのは、これはある意味では技術論、常識で判断すればいいわけで、私、今のところはなかなかその辺のことがよくわからないのですけれども、そういう問題点がありますよということを何やらもっと将来に向かって議論してもらいたいというふうに思います。
終わります。ありがとうございました。
中
花
花岡信昭#6
○花岡参考人 産経の花岡でございます。大変貴重な機会をお与えいただいて、ありがとうございます。
小選挙区比例代表並立制というのは、先ほども委員長からお話ありましたように、非常にダイナミックな国会の攻防を経て成立したわけでありまして、この数年来政治改革への取り組みをしてきたことが現実のものとして実ったということで、非常に大きな評価をしていいだろう、その第一回目の選挙が行われたということに、まずもって大きな評価を与えるべきであるというのが基本的なスタンスであります。ここから先、政治改革はこれで終わりなんではないのでありまして、次なるステージは、恐らく単純小選挙区制への移行ということが早晩浮上してくるのではなかろうかという気がしております。
私、政治改革推進協議会という、民間政治臨調という委員もしておりまして、その中で、東大の佐々木毅さんを主査にして今政治改革検証委員会というのを精力的に進めておられるのですが、実はけさもその会合、勉強会がありまして、そちらへ回ってからこちらへ伺ったのですが、私の発言は民間政治臨調の見解そのものを代表するものではありません。かなり個人的な意見であるということを事前に申し上げておきたいと思うのです。
政治改革というのは一体何だったのかというのを改めて振り返っておく必要があるのではなかろうか。といいますのは、やれ熱にうなされていたとか選挙制度改革に矮小化されただとか、いろいろ言われる向きがありますが、それは決してそうではない。
政治改革というのは、これは手段でありまして目標ではなかった。目標というのは一体何であったか。これは先ほど来お話に出ていますが、戦後五十年で日本はあらゆるいろいろなシステムがもう限界に来てしまっている、このままいったら日本は二十一世紀に沈没するのではないか、ジャパン・バッシングからパッシングになって、今やもうナッシングである、日本無視というような、大変危機意識というのが出ているわけで、それをやはり政治の側から克服していくための何か装置が必要ではなかろうか、それが選挙制度改革に求められたのであろうというふうに私ども理解しているわけです。
そういう考え方からいきますと、中選挙区制というものこそが諸悪の根源であって、これに風穴をあける、ここから政治改革がスタートしたわけでありまして、小選挙区制こそ日本にはふさわしいシステムであるというのは、まさにそういうことであります。かなり理想論になりますが、政権交代可能な二大政党制、これが我々の夢であります。とにかく、平成の時代になって八年余りたちますけれども、この間に我々は八人の総理大臣を持ったのでありまして、先進国でこれほど政治が混迷している国というのは恐らくはかにはないであろう。安定した強力な政権がどうしても必要である。その政権が失敗したら次の総選挙で政権交代がたやすく行われるというシステム、これが小選挙区制ではなかろうかと思うのであります。
選挙制度は、小選挙区制か比例代表制か、どっちにより傾斜すべきかという議論はありますが、後ほど質疑の中で恐らく出てくると思うのですが、比例代表のメリットとされてきている民意を鏡のように反映するとか、いろいろありますが、小選挙区制のデメリットと言われている死に票、そんなもの士かりが強調されますけれども、これはためにする議論にすぎないのではないかと思います。
それで、今回の小選挙区三百を検証してみますと、自民と新進で合わせて九割近い議席を得ているのでありまして、小選挙区三百に限って言えば、二大政党時代は到来したと言って過言ではないのではなかろうかと思います、いろいろ御議論があるかと思いますが。それで、自民、新進の差が七十三、これは非常に大きな差がついたように見えますけれども、一万数千票ぐらいの開きで見ますと、五分五分ぐらいの戦いなんですね。一万票ぐらいの差ということは五千票動けば当落はひっくり返るわけですから、自民、新進、この両党は結果に見られるほどの大きな開きは実はなかったのではなかろうか。これはこれからのもっと具体的な検証にまたれるところですが、二大政党時代というものの芽が見えたのではないかという点に我々は着目していきたいと思うわけです。
重複立候補については、並立制を採用する限りこの重複立候補そのものが悪いとは思えません。むしろ小選挙区で法定得票に達し得ないような候補を立てた政党にこそ問題がある。ちょっと言い過ぎかもしれませんが、あえて申し上げておきます。
選挙運動のあり方その他については、時間もありませんので、あと質疑の方に回させていただきます。
一言、その他というところでつけ加えさせていただければ、この選挙制度という今度のシステムは、今橋本行革を初めとして日本のシステムそのものを変えていかなければいかぬということが行われつつありますけれども、そういうシステムそのものを改革していくこと、そのこととの連動によって初めて選挙制度が機能するのではなかろうか。一つの例で言えば、小さな政府、地方分権ということが実現していけば、それぞれの地域への利益誘導ということが遮断できるわけで、埼玉で起きたような厚生省汚職事件、要するに特別養護老人ホームを埼玉のどこにつくるという箇所づけまで中央の政府、行政がやるというところに問題があるのでありまして、小さな政府、地方分権という一連の流れが根づいていくことによって、並立制のいわゆる弊害と言われる部分が消されていくのではなかろうかと思います。
そのほか、やはり政党というものがもっと成熟しなければいけない。政党そのものの中にシンクタンクのようなものを持って、政党が民意を吸収して統合して政策を形成していくという力を持たなければいけないというのを、今度の並立制というシステムはあらわしているのではなかろうかというようなことをちょっとつけ加えさせていただきます。
最後に、小選挙区三百を衆議院として、二百を参議院としたら理想的な形になるのではなかろうかという、これは極めて非現実的な夢のような提言をして、冒頭発言を終わらせていただきます。ありがとうございました。
この発言だけを見る →小選挙区比例代表並立制というのは、先ほども委員長からお話ありましたように、非常にダイナミックな国会の攻防を経て成立したわけでありまして、この数年来政治改革への取り組みをしてきたことが現実のものとして実ったということで、非常に大きな評価をしていいだろう、その第一回目の選挙が行われたということに、まずもって大きな評価を与えるべきであるというのが基本的なスタンスであります。ここから先、政治改革はこれで終わりなんではないのでありまして、次なるステージは、恐らく単純小選挙区制への移行ということが早晩浮上してくるのではなかろうかという気がしております。
私、政治改革推進協議会という、民間政治臨調という委員もしておりまして、その中で、東大の佐々木毅さんを主査にして今政治改革検証委員会というのを精力的に進めておられるのですが、実はけさもその会合、勉強会がありまして、そちらへ回ってからこちらへ伺ったのですが、私の発言は民間政治臨調の見解そのものを代表するものではありません。かなり個人的な意見であるということを事前に申し上げておきたいと思うのです。
政治改革というのは一体何だったのかというのを改めて振り返っておく必要があるのではなかろうか。といいますのは、やれ熱にうなされていたとか選挙制度改革に矮小化されただとか、いろいろ言われる向きがありますが、それは決してそうではない。
政治改革というのは、これは手段でありまして目標ではなかった。目標というのは一体何であったか。これは先ほど来お話に出ていますが、戦後五十年で日本はあらゆるいろいろなシステムがもう限界に来てしまっている、このままいったら日本は二十一世紀に沈没するのではないか、ジャパン・バッシングからパッシングになって、今やもうナッシングである、日本無視というような、大変危機意識というのが出ているわけで、それをやはり政治の側から克服していくための何か装置が必要ではなかろうか、それが選挙制度改革に求められたのであろうというふうに私ども理解しているわけです。
そういう考え方からいきますと、中選挙区制というものこそが諸悪の根源であって、これに風穴をあける、ここから政治改革がスタートしたわけでありまして、小選挙区制こそ日本にはふさわしいシステムであるというのは、まさにそういうことであります。かなり理想論になりますが、政権交代可能な二大政党制、これが我々の夢であります。とにかく、平成の時代になって八年余りたちますけれども、この間に我々は八人の総理大臣を持ったのでありまして、先進国でこれほど政治が混迷している国というのは恐らくはかにはないであろう。安定した強力な政権がどうしても必要である。その政権が失敗したら次の総選挙で政権交代がたやすく行われるというシステム、これが小選挙区制ではなかろうかと思うのであります。
選挙制度は、小選挙区制か比例代表制か、どっちにより傾斜すべきかという議論はありますが、後ほど質疑の中で恐らく出てくると思うのですが、比例代表のメリットとされてきている民意を鏡のように反映するとか、いろいろありますが、小選挙区制のデメリットと言われている死に票、そんなもの士かりが強調されますけれども、これはためにする議論にすぎないのではないかと思います。
それで、今回の小選挙区三百を検証してみますと、自民と新進で合わせて九割近い議席を得ているのでありまして、小選挙区三百に限って言えば、二大政党時代は到来したと言って過言ではないのではなかろうかと思います、いろいろ御議論があるかと思いますが。それで、自民、新進の差が七十三、これは非常に大きな差がついたように見えますけれども、一万数千票ぐらいの開きで見ますと、五分五分ぐらいの戦いなんですね。一万票ぐらいの差ということは五千票動けば当落はひっくり返るわけですから、自民、新進、この両党は結果に見られるほどの大きな開きは実はなかったのではなかろうか。これはこれからのもっと具体的な検証にまたれるところですが、二大政党時代というものの芽が見えたのではないかという点に我々は着目していきたいと思うわけです。
重複立候補については、並立制を採用する限りこの重複立候補そのものが悪いとは思えません。むしろ小選挙区で法定得票に達し得ないような候補を立てた政党にこそ問題がある。ちょっと言い過ぎかもしれませんが、あえて申し上げておきます。
選挙運動のあり方その他については、時間もありませんので、あと質疑の方に回させていただきます。
一言、その他というところでつけ加えさせていただければ、この選挙制度という今度のシステムは、今橋本行革を初めとして日本のシステムそのものを変えていかなければいかぬということが行われつつありますけれども、そういうシステムそのものを改革していくこと、そのこととの連動によって初めて選挙制度が機能するのではなかろうか。一つの例で言えば、小さな政府、地方分権ということが実現していけば、それぞれの地域への利益誘導ということが遮断できるわけで、埼玉で起きたような厚生省汚職事件、要するに特別養護老人ホームを埼玉のどこにつくるという箇所づけまで中央の政府、行政がやるというところに問題があるのでありまして、小さな政府、地方分権という一連の流れが根づいていくことによって、並立制のいわゆる弊害と言われる部分が消されていくのではなかろうかと思います。
そのほか、やはり政党というものがもっと成熟しなければいけない。政党そのものの中にシンクタンクのようなものを持って、政党が民意を吸収して統合して政策を形成していくという力を持たなければいけないというのを、今度の並立制というシステムはあらわしているのではなかろうかというようなことをちょっとつけ加えさせていただきます。
最後に、小選挙区三百を衆議院として、二百を参議院としたら理想的な形になるのではなかろうかという、これは極めて非現実的な夢のような提言をして、冒頭発言を終わらせていただきます。ありがとうございました。
中
吉
吉田克二#8
○吉田参考人 朝日新聞の吉田でございます。
きょうは、機会を与えていただきましてありがとうございます。昨年の総選挙の結果を踏まえて新しい制度についての意見を述べよということですので、私の意見をかいつまんで申し上げたいと思います。
ただ、こういう問題を考える場合に、新しい選挙制度は選挙制度だけの改正であったのではなくて、政治の腐敗、国民の政治不信、そういったものの解消を目指して、政治資金の制度あるいは政党助成の導入、そういうものを含めた一連のセットの改革であったということであろうと思います。選挙の面では、政党・政策本位の選挙ということを目指し、金のかからない選挙というものを目指したものでありますので、やはりこの問題を考えるときは、そういう改革の趣旨に照らして、では実際の結果はどういうことであっただろうかという点に絞って考えるべきであろうと私は考えております。
その第一の、政党・政策本位の選挙であったかという点でございます。
既にお三方お話しになっておりますけれども、このどぶ板選挙と言われた選挙、これは私は、どぶ板選挙というのは名前は余りよくないけれども、もしこれが政党が主導した選挙運動であり、なおかつその中で政策が真っ当に訴えられたものであれば、大変すばらしい、ある意味では選挙運動のモデルと言ってもいいような、そういう選挙であろうと考えます。
しかし、現実はそうではなかったのであって、多くの陣営は、政党が中心というよりは後援会が中心の従来型の選挙を行ったと私は考えております。党の政策あるいは公約というものをもちろん訴えられたでございましょうけれども、実際の場面場面では、地域の政策、地域の利害に絡むような訴え、やはりそういうものが中心になったというふうに言わざるを得ないと思うわけであります。この点で、やはり今回の制度は十分に生かされていないというふうに思っております。
しかし、このことは、制度が悪いのか、あるいは政治風土が悪いのかと考えますと、私は、そうではない、やはり何といっても政党、政治家の姿勢というのが第一義的に大きな問題ではないかというふうに考えておるわけですね。
その中で、制度に引きつけて申し上げますれば、一番大きな問題は、政党の地方の支部、とりわけ多くの政党が三百の小選挙区の中でつくられました選挙区の支部、このあり方の問題に帰着するのではないかと考えております。
政党が主導権を持って、党員やその支持者が候補者とともに政策を訴える、政党の支部がそういう核になるべきですし、もしそうなっておればよろしかったのでしょうが、実態は後援会にあったと考えます。また、この政党の支部というのは、年間三百億円ほど出ております政党交付金、これはもちろん政党の中央本部もお使いになるわけですけれども、それのうちのかなりの部分が現場にも流れ、その資金の受け皿となっておるのがこの政党の支部でありますので、そういう政党の支部が政党としての活動の拠点になっていないという状態であれば、せっかく出した政党交付金というのが泣くのじゃないか、私はそういうふうに考えるわけであります。こういう支部のあり方というものを、ぜひ政党、政治家の方々に篤と考えていただきたいということが第一点であります。
第二点は、では、金のかからない選挙というスローガンが実現しただろうかという点でございますけれども、私どもの新聞社で選挙後一月ほどのところで、当選された全衆院議員にアンケートをいたしました。中選挙区に比べて金がかからなくなったという方が、かかるようになったという方に比べまして三倍ほど多い、かからなくなったという方が多いわけでございます。これは本当であれば大変すばらしいことであります。
ただ、この最大の原因はこの並立制の導入という点にあるのではなくて、連座制の強化というものを行いました法改正、これに大きな原因があるというふうに私は考えております。
一方で、小選挙区の選挙運動の密度が非常に濃くなりましたものですから、かえってお金がかかるようになったとおっしゃる方もいらっしゃるわけですね。特に、今回の選挙から政党の選挙運動というものを認めるようになりました。昨年の制度改正によりまして若干分量は減りましたけれども、それでもかなりの分量の活動があるわけでございますけれども、この資金を、本来ならばこれは政党の支部が賄うべき活動であると思いますが、実際のところは、余り支部が整っていないところは候補者の方が御自分でしょってやるというような現実もあったのではないかと思うのですね。
そうしますと、トータルとして本当にお金がかからなくなったのかどうかという点は、ことしの秋ぐらいに発表される九六年の政治資金収支報告等を見なければ、実際のところよくわからないと思います。ただ、もし本当にお金がかからなくなったということであるならば、私は、かねてこの制度改革の一つの大きな柱であった企業・団体献金の削減ないし廃止という点について、一層の御努力をいただく大変よい機会ではないかというふうに考えておるわけでございます。
それから三番目に、比例区の問題、それから重複立候補の問題について申し上げたいと思いますが、私どもは基本的に比例代表的な選挙がよろしいと考えておりまして、もし並立制か併用制かということであれば、併用制がよいと考えております。また、もし今並立制の中で改善を施すのだとすれば、比例区の定数というものをもうちょっと手厚くしていただいた方がよろしいのではないかと考えておるわけです。
そのことはちょっとおいておきまして、重複立候補でございますけれども、私は、小選挙区の候補者が重複して比例区に出馬できるという制度は、これ自体がそんなに悪いとは思っておらないわけでございます。やはり一番大きな問題は、同一順位という問題にあったのではないかと思います。
この同一順位、惜敗率ということによって当選が決定されるという仕組みがやはり大変わかりにくいし、小選挙区の争いというものをかなり生の形で比例区に持ち込んでしまうということで、比例区のあり方を相当ゆがめたのではないかなと考えておりまして、私は、政党が政党であるならば、少なくとも拘束名簿の中で当選順位というものは責任を持ってお決めいただくのがよろしいと考えます。もしどうしてもそれができないというのであれば、同一順位は少なくとも制度上おやめになった方がよかろうか、こういうふうに考えておるわけでございます。
もう時間もなくなりましたのであれですが、いずれにしても、この政治改革、まだ途中でございまして、私、この選挙でネガティブな面を若干申し上げましたけれども、全体として大きな政界再編成というものがその途次にあって、累次進んできておるという点は十分に評価をしなければならないと思うわけでございまして、ぜひ一層の政界再編成、対立軸の整理というものを皆様方なりに施していただいて、この制度を生かす中でやっていっていただきたい。
併用制がよろしいかと思いますが、直ちに、では済みませんがまた併用制に変えろ、このようなことはなかなか現実的でもないし好ましくもないと考えておりますので、そのような政党のあり方、そして、どうしても必要なことであれば制度の手直しというようなものを施しながら進めていただきたいと思います。
以上でございます。
この発言だけを見る →きょうは、機会を与えていただきましてありがとうございます。昨年の総選挙の結果を踏まえて新しい制度についての意見を述べよということですので、私の意見をかいつまんで申し上げたいと思います。
ただ、こういう問題を考える場合に、新しい選挙制度は選挙制度だけの改正であったのではなくて、政治の腐敗、国民の政治不信、そういったものの解消を目指して、政治資金の制度あるいは政党助成の導入、そういうものを含めた一連のセットの改革であったということであろうと思います。選挙の面では、政党・政策本位の選挙ということを目指し、金のかからない選挙というものを目指したものでありますので、やはりこの問題を考えるときは、そういう改革の趣旨に照らして、では実際の結果はどういうことであっただろうかという点に絞って考えるべきであろうと私は考えております。
その第一の、政党・政策本位の選挙であったかという点でございます。
既にお三方お話しになっておりますけれども、このどぶ板選挙と言われた選挙、これは私は、どぶ板選挙というのは名前は余りよくないけれども、もしこれが政党が主導した選挙運動であり、なおかつその中で政策が真っ当に訴えられたものであれば、大変すばらしい、ある意味では選挙運動のモデルと言ってもいいような、そういう選挙であろうと考えます。
しかし、現実はそうではなかったのであって、多くの陣営は、政党が中心というよりは後援会が中心の従来型の選挙を行ったと私は考えております。党の政策あるいは公約というものをもちろん訴えられたでございましょうけれども、実際の場面場面では、地域の政策、地域の利害に絡むような訴え、やはりそういうものが中心になったというふうに言わざるを得ないと思うわけであります。この点で、やはり今回の制度は十分に生かされていないというふうに思っております。
しかし、このことは、制度が悪いのか、あるいは政治風土が悪いのかと考えますと、私は、そうではない、やはり何といっても政党、政治家の姿勢というのが第一義的に大きな問題ではないかというふうに考えておるわけですね。
その中で、制度に引きつけて申し上げますれば、一番大きな問題は、政党の地方の支部、とりわけ多くの政党が三百の小選挙区の中でつくられました選挙区の支部、このあり方の問題に帰着するのではないかと考えております。
政党が主導権を持って、党員やその支持者が候補者とともに政策を訴える、政党の支部がそういう核になるべきですし、もしそうなっておればよろしかったのでしょうが、実態は後援会にあったと考えます。また、この政党の支部というのは、年間三百億円ほど出ております政党交付金、これはもちろん政党の中央本部もお使いになるわけですけれども、それのうちのかなりの部分が現場にも流れ、その資金の受け皿となっておるのがこの政党の支部でありますので、そういう政党の支部が政党としての活動の拠点になっていないという状態であれば、せっかく出した政党交付金というのが泣くのじゃないか、私はそういうふうに考えるわけであります。こういう支部のあり方というものを、ぜひ政党、政治家の方々に篤と考えていただきたいということが第一点であります。
第二点は、では、金のかからない選挙というスローガンが実現しただろうかという点でございますけれども、私どもの新聞社で選挙後一月ほどのところで、当選された全衆院議員にアンケートをいたしました。中選挙区に比べて金がかからなくなったという方が、かかるようになったという方に比べまして三倍ほど多い、かからなくなったという方が多いわけでございます。これは本当であれば大変すばらしいことであります。
ただ、この最大の原因はこの並立制の導入という点にあるのではなくて、連座制の強化というものを行いました法改正、これに大きな原因があるというふうに私は考えております。
一方で、小選挙区の選挙運動の密度が非常に濃くなりましたものですから、かえってお金がかかるようになったとおっしゃる方もいらっしゃるわけですね。特に、今回の選挙から政党の選挙運動というものを認めるようになりました。昨年の制度改正によりまして若干分量は減りましたけれども、それでもかなりの分量の活動があるわけでございますけれども、この資金を、本来ならばこれは政党の支部が賄うべき活動であると思いますが、実際のところは、余り支部が整っていないところは候補者の方が御自分でしょってやるというような現実もあったのではないかと思うのですね。
そうしますと、トータルとして本当にお金がかからなくなったのかどうかという点は、ことしの秋ぐらいに発表される九六年の政治資金収支報告等を見なければ、実際のところよくわからないと思います。ただ、もし本当にお金がかからなくなったということであるならば、私は、かねてこの制度改革の一つの大きな柱であった企業・団体献金の削減ないし廃止という点について、一層の御努力をいただく大変よい機会ではないかというふうに考えておるわけでございます。
それから三番目に、比例区の問題、それから重複立候補の問題について申し上げたいと思いますが、私どもは基本的に比例代表的な選挙がよろしいと考えておりまして、もし並立制か併用制かということであれば、併用制がよいと考えております。また、もし今並立制の中で改善を施すのだとすれば、比例区の定数というものをもうちょっと手厚くしていただいた方がよろしいのではないかと考えておるわけです。
そのことはちょっとおいておきまして、重複立候補でございますけれども、私は、小選挙区の候補者が重複して比例区に出馬できるという制度は、これ自体がそんなに悪いとは思っておらないわけでございます。やはり一番大きな問題は、同一順位という問題にあったのではないかと思います。
この同一順位、惜敗率ということによって当選が決定されるという仕組みがやはり大変わかりにくいし、小選挙区の争いというものをかなり生の形で比例区に持ち込んでしまうということで、比例区のあり方を相当ゆがめたのではないかなと考えておりまして、私は、政党が政党であるならば、少なくとも拘束名簿の中で当選順位というものは責任を持ってお決めいただくのがよろしいと考えます。もしどうしてもそれができないというのであれば、同一順位は少なくとも制度上おやめになった方がよかろうか、こういうふうに考えておるわけでございます。
もう時間もなくなりましたのであれですが、いずれにしても、この政治改革、まだ途中でございまして、私、この選挙でネガティブな面を若干申し上げましたけれども、全体として大きな政界再編成というものがその途次にあって、累次進んできておるという点は十分に評価をしなければならないと思うわけでございまして、ぜひ一層の政界再編成、対立軸の整理というものを皆様方なりに施していただいて、この制度を生かす中でやっていっていただきたい。
併用制がよろしいかと思いますが、直ちに、では済みませんがまた併用制に変えろ、このようなことはなかなか現実的でもないし好ましくもないと考えておりますので、そのような政党のあり方、そして、どうしても必要なことであれば制度の手直しというようなものを施しながら進めていただきたいと思います。
以上でございます。
中
中
中馬弘毅#10
○中馬委員長 参考人に対する質疑は、理事会の協議に基づき、まず、各党を代表する委員が順次質疑を行い、その後、各委員が自由に質疑を行うことといたします。
これより参考人に対する質疑に入ります。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。
なお、着席のままで結構です。
飯島忠義君。
この発言だけを見る →これより参考人に対する質疑に入ります。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。
なお、着席のままで結構です。
飯島忠義君。
飯
飯島忠義#11
○飯島委員 自由民主党の飯島忠義でございます。
昨年の十二月十二日、当委員会で我が党の柳本議員が意見表明をしたところでございますけれども、新選挙制度について、党内の意見集約、これについてはさまざまな意見がありまして、きょうも私自身、個人の立場で質問させていただきたいと思います。
今、四人の参考人の方からいろいろな御意見をいただいたわけでございますけれども、私自身のこの小選挙区比例代表並立制の評価、これにつきましては、例えば小選挙区、それから比例の方ですけれども、基本的に全体的に見直すべき点はありますけれども、まず、制度としての存続は望ましいのではないかと思っております。とりわけ重複立候補、指摘もございましたが、小選挙区で敗れて、そして法定得票率、なおかつ供託金没収、そういう方が当選されたということについての国民の批判が強いということも十分承知しております。これについては、やはり委員会としても論議を重ねて改革すべきだと思っております。
さらには、これは基本的な問題になるのかどうかわかりませんけれども、重複立候補の順位の問題ですね。これを拘束式にした方がいいという方もいらっしゃいます。それは政党が責任を持って順位を決めればいいと。現実に、例えばけさのニュースなんかを見ておりましても、あるキャスターに言わせますと、オレンジ共済の問題も絡めての話ですが、自民党の方がもっと悪いじゃないかという指摘もあるのですね。例えば、党員を何万人集めて、それから後援会員を百万人とか八十万人とか集めて、それも全く一緒じゃないか、集めた方が順位が高いということは似たような土壌を持っているのだという指摘もありました。
私自身も率直なところ、これについては、逆に、批判にたえ得る名簿順位を公党としてどういう条件の中でつくり上げていくか、これは大変な、とわのテーマに近いものだと思うのですね。人の評価というのは実に難しい。各界各層から当然のように候補者の擁立というものを図っていく、その各界の中における評価はなされているけれども、今度は政党の中における評価となるとまた別のものになると思うのですね。
これの問題については、お四方のうちお三方ですか、御意見で若干触れた部分があると思うのですけれども、この辺について、逆に私どもとしては、例えば批判にたえ得る名簿順位の条件的なものといったら、思いつきでも結構ですから、まず一点目、お考えをお願いしたいと思います。
お四方にお願いできればと思います。
この発言だけを見る →昨年の十二月十二日、当委員会で我が党の柳本議員が意見表明をしたところでございますけれども、新選挙制度について、党内の意見集約、これについてはさまざまな意見がありまして、きょうも私自身、個人の立場で質問させていただきたいと思います。
今、四人の参考人の方からいろいろな御意見をいただいたわけでございますけれども、私自身のこの小選挙区比例代表並立制の評価、これにつきましては、例えば小選挙区、それから比例の方ですけれども、基本的に全体的に見直すべき点はありますけれども、まず、制度としての存続は望ましいのではないかと思っております。とりわけ重複立候補、指摘もございましたが、小選挙区で敗れて、そして法定得票率、なおかつ供託金没収、そういう方が当選されたということについての国民の批判が強いということも十分承知しております。これについては、やはり委員会としても論議を重ねて改革すべきだと思っております。
さらには、これは基本的な問題になるのかどうかわかりませんけれども、重複立候補の順位の問題ですね。これを拘束式にした方がいいという方もいらっしゃいます。それは政党が責任を持って順位を決めればいいと。現実に、例えばけさのニュースなんかを見ておりましても、あるキャスターに言わせますと、オレンジ共済の問題も絡めての話ですが、自民党の方がもっと悪いじゃないかという指摘もあるのですね。例えば、党員を何万人集めて、それから後援会員を百万人とか八十万人とか集めて、それも全く一緒じゃないか、集めた方が順位が高いということは似たような土壌を持っているのだという指摘もありました。
私自身も率直なところ、これについては、逆に、批判にたえ得る名簿順位を公党としてどういう条件の中でつくり上げていくか、これは大変な、とわのテーマに近いものだと思うのですね。人の評価というのは実に難しい。各界各層から当然のように候補者の擁立というものを図っていく、その各界の中における評価はなされているけれども、今度は政党の中における評価となるとまた別のものになると思うのですね。
これの問題については、お四方のうちお三方ですか、御意見で若干触れた部分があると思うのですけれども、この辺について、逆に私どもとしては、例えば批判にたえ得る名簿順位の条件的なものといったら、思いつきでも結構ですから、まず一点目、お考えをお願いしたいと思います。
お四方にお願いできればと思います。
荻
荻野直紀#12
○荻野参考人 それでは私から。批判にたえ得る順位づくりの困難さということは、おっしゃった意味はよくわかるのですが、それこそまさに政党の見識が問われるところで、十分な調査と、その人となりのことを調べた上で、もうそれ以外にないのではないですか。それで今後の国政に携わっていく人にふさわしいと政党が判断すれば、それを世に問う、これでいいのではないですか。
この発言だけを見る →金
金指正雄#13
○金指参考人 これは、やはりそこで政党は勝負するわけですね。だから、いろいろなやり方がありますけれども、我が政党はこういうところを、例えば国会の論戦にたえるような人材を今回は優先するんだとか、そういうことでもよろしいし。ところが、今までは選挙の当選可能性ということが大体唯一の物差しで、したがって、官僚の古手とか、組織をバックにした人たちが出てきた。
だけれども、それは、それこそその政党が何を考えるかに尽きるわけで、あるいは地方支部が充実すれば地方支部がそれぞれ推薦者を出すということもできましょうし、それからジャンル別に、文化系統とか、同じ質問でも経済の専門家とかあるいは外交の専門家を幾つか分けて、党内推薦制度でやるというのもありましょうし、これはもう、それこそ政党のまさに勝負どころといったところではないですか。
この発言だけを見る →だけれども、それは、それこそその政党が何を考えるかに尽きるわけで、あるいは地方支部が充実すれば地方支部がそれぞれ推薦者を出すということもできましょうし、それからジャンル別に、文化系統とか、同じ質問でも経済の専門家とかあるいは外交の専門家を幾つか分けて、党内推薦制度でやるというのもありましょうし、これはもう、それこそ政党のまさに勝負どころといったところではないですか。
花
花岡信昭#14
○花岡参考人 一番世間的に言われているのは、法定得票に達しないような人が当選してしまうというのは一体どういうものかというところだと思うのです。ですから、必要があれば、法定得票に達しない者は除くという一定の歯どめをつければよろしいかなと思うのです。必要ならばそうされたらいいでしょうという、ちょっと突き放したような言い方で恐縮ですが、要するに、政党側の問題なんですね、政党側がそれで有権者に問うたわけですから。我々というか、世間的な感覚は、何だ、おかしいなと。衆議院議員に、金、銀、銅、さらにしんちゅうバッジと、何か四種類できてしまったみたいな言い方もされたりするわけで、その辺はやはり政党の側でお考えになるべきではなかろうかという気がします。
この発言だけを見る →吉
吉田克二#15
○吉田参考人 まず、比例区の候補者が、今もお話があったけれども、ちょっと各党、魅力的な人を十分に発掘していないのではないかなと。松井、清原がいないで一番から九番までの打順のラインアップを説明しろといってもなかなかできないのと同じようなもので、まず、候補者の発掘が一番重要だと考えます。
それから名簿づくりについて、私は、選考の経過というものをやはりもっとちゃんと有権者にお示しになるべきだと考えています。もちろん、党によっていろいろな事情があるから、それはそれぞれバックにある団体の代表の方、その勢力に比例して選考される、そういうやり方が一概に悪いということを申し上げるわけではありませんが、そういうことが有権者によく感得できるように公表されるということが肝要ではなかろうかと思います。往々にして、公示直前になって候補者名簿が決まる。私どもは締め切り直前にならないと原稿を書きませんので、似たようなものだと思うのですが、少し早目にお決めいただいて、公示までにそこいらも十分な消化ができるような形でやっていただくということが必要ではないかと思っています。
この発言だけを見る →それから名簿づくりについて、私は、選考の経過というものをやはりもっとちゃんと有権者にお示しになるべきだと考えています。もちろん、党によっていろいろな事情があるから、それはそれぞれバックにある団体の代表の方、その勢力に比例して選考される、そういうやり方が一概に悪いということを申し上げるわけではありませんが、そういうことが有権者によく感得できるように公表されるということが肝要ではなかろうかと思います。往々にして、公示直前になって候補者名簿が決まる。私どもは締め切り直前にならないと原稿を書きませんので、似たようなものだと思うのですが、少し早目にお決めいただいて、公示までにそこいらも十分な消化ができるような形でやっていただくということが必要ではないかと思っています。
飯
飯島忠義#16
○飯島委員 ありがとうございます。
昨年の十月二十日以降、自由民主党の方も、選挙制度調査会等々含めて論議がなされてはいるのですけれども、この評価に対して、皆さん方から御意見がありました。
相対的なものですから、絶対的なものでないという意味でいいますと、欠陥はあるわけです、欠点は。長所があって、その裏には必ず欠点がある。そういう面でいいますと、やはりそういう部分を改善していく。この辺の論議をこれから党内で。御案内のとおり、与党の三党合意の中でも、行政改革の推進とか含めて、この選挙制度についての例えば定数削減、これについても早急に取り組むべきだ、こういう合意になっておりますので、とりわけ、小選挙区そのものの定数をいじれるかどうかは別として、比例についてはやはり若干、例えば百という意見もございましたが、五十とかそのぐらいの数については減らすべきではないかという個人的な考え方を持っております。
それと、大胆な提言として、花岡さんですか、将来的には、衆議院が小選挙区三百、それから参議院が比例の二百、こういう御提言もいただいて、これは波紋を投げかけていただいて大変うれしい提言なのですけれども、両院、二院制のよさというものを考えるのであればこういう形なのかなということも理解できました。
あと一問だけお願いしたいのですけれども、質問時間がないそうなので、また午後の自由討議の中で質問させていただきたいと思います。
この発言だけを見る →昨年の十月二十日以降、自由民主党の方も、選挙制度調査会等々含めて論議がなされてはいるのですけれども、この評価に対して、皆さん方から御意見がありました。
相対的なものですから、絶対的なものでないという意味でいいますと、欠陥はあるわけです、欠点は。長所があって、その裏には必ず欠点がある。そういう面でいいますと、やはりそういう部分を改善していく。この辺の論議をこれから党内で。御案内のとおり、与党の三党合意の中でも、行政改革の推進とか含めて、この選挙制度についての例えば定数削減、これについても早急に取り組むべきだ、こういう合意になっておりますので、とりわけ、小選挙区そのものの定数をいじれるかどうかは別として、比例についてはやはり若干、例えば百という意見もございましたが、五十とかそのぐらいの数については減らすべきではないかという個人的な考え方を持っております。
それと、大胆な提言として、花岡さんですか、将来的には、衆議院が小選挙区三百、それから参議院が比例の二百、こういう御提言もいただいて、これは波紋を投げかけていただいて大変うれしい提言なのですけれども、両院、二院制のよさというものを考えるのであればこういう形なのかなということも理解できました。
あと一問だけお願いしたいのですけれども、質問時間がないそうなので、また午後の自由討議の中で質問させていただきたいと思います。
中
武
武山百合子#18
○武山委員 新進党の武山百合子です。きょうは、皆様お忙しい中、ありがとうございました。
早速質問に移りますが、私は、アメリカに二十年ほど住んでおりまして、アメリカの社会の二大政党の中で二十年間政治を見てまいりました。そして、外から日本を見てまいりました。私、実は、自分の選挙で全く理想を行ったのですね。まずボランティア選挙で、そして後援会組織も全くありませんし、理想どおり九三年の総選挙で行いました。その結果、袋だたきに遭ったのです。武山百合子は、人件費も払わず、お金も払わず、地域に酒は持ってこない、ただで来たと、ある人口二十万近くの町じゅうに広まったわけですね。その経験があったものですから、いや、政治というのは、今度は選挙制度が変わって、お金をかけられない選挙、お金をかけてはいけない選挙になったのだということで、次の隣の町を歩いたときはそう説明しました。ああ、そういうことはわかっているよということで、この選挙制度になってから、少しずつ国民も選挙制度の内容を理解しつつある段階だと思います。
私は、旧細川政権のもとだったものですから、この選挙制度をつくるのに大変苦労をしたと同時に、当時、二百五十、二百五十の併用だったので、私は、これはまさに理想的で、このとおりいけたらいいなと思っていたのです。先ほど朝日新聞の吉田さんからお話がありましたように、きちっとそのよさをわかっていただけるマスコミもいるということで大変心強く思っておりますけれども、ドイツやなんかは、まさに比例からコールさんとかゲンシャーさんとか出てきているわけですね。同じように、参議院の方で比例があるのだから、衆議院はもっと特色を持った小選挙区でいくべきじゃないかというお話もありますけれども、衆議院の方のいわゆる専門分野、それから、この人は残しておきたい、この人は政治の世界で頑張っていただきたい、そういう特殊な方を、やはり、小選挙区では勝てない、そういう部分で比例の方で救う、そういう政治の理想に燃えた人を育てていくという意味で、私は、併用制、仕方なく併用制が並立制になりましたけれども、比例制はやはり残しておくべきだという考えであります。
まあ、私自身の個利個略じゃないかと言われるかもしれませんけれども、私は、今回、党の事情によりまして比例で出ました。それは小選挙区で出たかったのですけれども、いろいろな事情で比例になりました。
ということで、前置きが長くなりましたけれども、個人的に質問したいと思います。
読売新聞の荻野さんにお尋ねしたいのですけれども、政党中心に、政策本意の政治に変えるべきだ、まさにそのとおりなのですね。私もそのとおりだと思い、そのようにやって行動しているのですけれども、この政治の世界に入りまして一番感じたことは、やはり当選回数で長い方とそれから新人とは非常に考え方が違うということですね。それで、当選回数の多い方は今までの政治の流れをもちろんよく知っており、日本の社会に密着したものがどういう政治かということもよく御存じなわけですけれども、その中に新しいフレッシュな感覚というのがなかなか入りにくいのですね。それで、政党中心に、政策本意に、もちろん皆さん表向きはそう言いますけれども、実際の選挙運動になりましたり、それから党の政策の決定過程では、なかなか政策本意、政策中心にならないというのが実情なのですね。
ですから、やはり政治家個人の問題、政党の問題にやはり一番根差しているのではないかと思うのです。それをどう打破していったらいいか。あなた方の責任だろうと言われればそのとおりなのですけれども、私自身の責任でもあるわけですけれども、政治家個人の問題、政党の問題ですけれども、どのように我々の心の中のジレンマを解決していったらいいか、助言をお願いしたいと思います。
この発言だけを見る →早速質問に移りますが、私は、アメリカに二十年ほど住んでおりまして、アメリカの社会の二大政党の中で二十年間政治を見てまいりました。そして、外から日本を見てまいりました。私、実は、自分の選挙で全く理想を行ったのですね。まずボランティア選挙で、そして後援会組織も全くありませんし、理想どおり九三年の総選挙で行いました。その結果、袋だたきに遭ったのです。武山百合子は、人件費も払わず、お金も払わず、地域に酒は持ってこない、ただで来たと、ある人口二十万近くの町じゅうに広まったわけですね。その経験があったものですから、いや、政治というのは、今度は選挙制度が変わって、お金をかけられない選挙、お金をかけてはいけない選挙になったのだということで、次の隣の町を歩いたときはそう説明しました。ああ、そういうことはわかっているよということで、この選挙制度になってから、少しずつ国民も選挙制度の内容を理解しつつある段階だと思います。
私は、旧細川政権のもとだったものですから、この選挙制度をつくるのに大変苦労をしたと同時に、当時、二百五十、二百五十の併用だったので、私は、これはまさに理想的で、このとおりいけたらいいなと思っていたのです。先ほど朝日新聞の吉田さんからお話がありましたように、きちっとそのよさをわかっていただけるマスコミもいるということで大変心強く思っておりますけれども、ドイツやなんかは、まさに比例からコールさんとかゲンシャーさんとか出てきているわけですね。同じように、参議院の方で比例があるのだから、衆議院はもっと特色を持った小選挙区でいくべきじゃないかというお話もありますけれども、衆議院の方のいわゆる専門分野、それから、この人は残しておきたい、この人は政治の世界で頑張っていただきたい、そういう特殊な方を、やはり、小選挙区では勝てない、そういう部分で比例の方で救う、そういう政治の理想に燃えた人を育てていくという意味で、私は、併用制、仕方なく併用制が並立制になりましたけれども、比例制はやはり残しておくべきだという考えであります。
まあ、私自身の個利個略じゃないかと言われるかもしれませんけれども、私は、今回、党の事情によりまして比例で出ました。それは小選挙区で出たかったのですけれども、いろいろな事情で比例になりました。
ということで、前置きが長くなりましたけれども、個人的に質問したいと思います。
読売新聞の荻野さんにお尋ねしたいのですけれども、政党中心に、政策本意の政治に変えるべきだ、まさにそのとおりなのですね。私もそのとおりだと思い、そのようにやって行動しているのですけれども、この政治の世界に入りまして一番感じたことは、やはり当選回数で長い方とそれから新人とは非常に考え方が違うということですね。それで、当選回数の多い方は今までの政治の流れをもちろんよく知っており、日本の社会に密着したものがどういう政治かということもよく御存じなわけですけれども、その中に新しいフレッシュな感覚というのがなかなか入りにくいのですね。それで、政党中心に、政策本意に、もちろん皆さん表向きはそう言いますけれども、実際の選挙運動になりましたり、それから党の政策の決定過程では、なかなか政策本意、政策中心にならないというのが実情なのですね。
ですから、やはり政治家個人の問題、政党の問題にやはり一番根差しているのではないかと思うのです。それをどう打破していったらいいか。あなた方の責任だろうと言われればそのとおりなのですけれども、私自身の責任でもあるわけですけれども、政治家個人の問題、政党の問題ですけれども、どのように我々の心の中のジレンマを解決していったらいいか、助言をお願いしたいと思います。
荻
荻野直紀#19
○荻野参考人 年齢の高い人と若い人のその差ということはちょっとこっちに置いておいて、これは失礼に当たったらお許しいただきたいのですが、各党とも現時点においては、よく言えば柔軟なのでしょうが、政策が非常に右と左という表現でわかりやすく言ってしまえば、その幅があり過ぎる、その中で物事を党として決めようと思っても、なかなかこれだという一本にまとまった政策が出しにくいのが現状じゃないかと思うのですね。
ですからその点は、これはよく言われることなのですけれども、もう一度いわゆる政界再編的なことを視野にお入れいただいて、政権をとってしまうと、右も左も相当幅があっても政権をとっている、そのことのうまみといいますか、それに引きずられてなかなか再編的な方向が出しにくいのかもしれませんが、現実には各党とも、各党ともと言うと多少語弊があると思いますけれども、そこが一番の悩みで、そこが有権者にとっても、何というか、もうまどろっこしくてしようがない。このまま一体どうなるのだ。政党の基本は、やはり理念と政策が一致する者が集まって政党をつくる、これが理想ではあっても当たり前のことなので、その原点が今非常に問われている時期なので、年寄り、若いという段差もあるいはあるのかもしれませんが、それ以上に、私はもっと根本的な問題がそこにあるので、これを何とかする必要がある。
それにはどうするかというと、いろいろな方の御意見も聞いてみますが、これは選挙を二度か三度やれば自然に収れんしていくのだということもありますが しかし それをやってしるには相当時間もかかりますし、その間、今のようなお悩みをずっと続けているということだと、これは本当に国政の停滞という問題に結びつくと思うのですね。
ですから、やはりここは、あなた方の責任だと言われてしまえばそれまでだとはおっしゃいましたけれども、我々できることは幾らでも、側面的に、手が出せないというのが実態ですけれども、国権の最高機関におられる方に、やはりその辺はしっかりやっていただかなければならぬ部分というのは相当大きいのじゃないかと思います。
この発言だけを見る →ですからその点は、これはよく言われることなのですけれども、もう一度いわゆる政界再編的なことを視野にお入れいただいて、政権をとってしまうと、右も左も相当幅があっても政権をとっている、そのことのうまみといいますか、それに引きずられてなかなか再編的な方向が出しにくいのかもしれませんが、現実には各党とも、各党ともと言うと多少語弊があると思いますけれども、そこが一番の悩みで、そこが有権者にとっても、何というか、もうまどろっこしくてしようがない。このまま一体どうなるのだ。政党の基本は、やはり理念と政策が一致する者が集まって政党をつくる、これが理想ではあっても当たり前のことなので、その原点が今非常に問われている時期なので、年寄り、若いという段差もあるいはあるのかもしれませんが、それ以上に、私はもっと根本的な問題がそこにあるので、これを何とかする必要がある。
それにはどうするかというと、いろいろな方の御意見も聞いてみますが、これは選挙を二度か三度やれば自然に収れんしていくのだということもありますが しかし それをやってしるには相当時間もかかりますし、その間、今のようなお悩みをずっと続けているということだと、これは本当に国政の停滞という問題に結びつくと思うのですね。
ですから、やはりここは、あなた方の責任だと言われてしまえばそれまでだとはおっしゃいましたけれども、我々できることは幾らでも、側面的に、手が出せないというのが実態ですけれども、国権の最高機関におられる方に、やはりその辺はしっかりやっていただかなければならぬ部分というのは相当大きいのじゃないかと思います。
武
武山百合子#20
○武山委員 ありがとうございました。
やはり、この新しい選挙制度を私たちが生んだ以上、つくった以上は育てていかなければいけないと思うのですね。
それで、日本経済新聞の金指さんにお尋ねいたしますけれども、金指さん、先ほど絶対的物差しはないということなのですけれども、ある程度の物差しをぜひお示ししていただきたいことと、複合的処方せん、ちょっと前向きな処方せんをお話ししていただきたいと思います。
この発言だけを見る →やはり、この新しい選挙制度を私たちが生んだ以上、つくった以上は育てていかなければいけないと思うのですね。
それで、日本経済新聞の金指さんにお尋ねいたしますけれども、金指さん、先ほど絶対的物差しはないということなのですけれども、ある程度の物差しをぜひお示ししていただきたいことと、複合的処方せん、ちょっと前向きな処方せんをお話ししていただきたいと思います。
金
金指正雄#21
○金指参考人 今の御質問ですけれども、私は個人的に言うと、やはり比例代表みたいなものが衆議院にあって、参議院は例えば各県ごとに二人ぐらいとか、アメリカの上院にやや近い形ですけれども、ああいうあたりがいいのかな。私は小選挙区制というものは、アメリカとかイギリスを見て、やや限界に来ているという印象を取材した結果持っているものですから、やや慎重論、否定していませんけれども慎重論を持っております、個人的には。
政権のありようはいかにあるべきかということは、結局その政策を軸に国民が賛同すれば多数派になるわけで、選挙制度で人為的に誘導するというのは、まあプラスもありますけれども、どうなのかなという部分もありますね、これだけ世の中が変化してきますと。
それで、私はもう前から、政治改革の議論もそうなのですけれども、先ほどもちょっと申しましたように、複合的にやらなければだめで、選挙制度だけに荷物を預けてはよくなるはずがないわけで、それは限界があるわけで、ですから今橋本さんがなさって、できるかできないかは別にして、とにかくやろうという、そういう規制緩和とか分権問題とかそういうものを一つ一つやっていくということが大事だと思います。
それから、もうこの数年、我々は同じことを繰り返しているのですけれども、国会というものは一番の政治のセンターに、憲法でそういう位置づけがあるのですから、そこをうんとうまく利用する。要するに、例えばこの間出てきた大蔵省改革なんかも、それこそお役人の世界をいじくるわけですから、議員さんが主体的にこういうものでいこうじゃないかと、それこそ党派を超えて立法府として一致できる部分もある、そういうチャンスをどうして政府立法にゆだねたのかという感じも私は持っているのです。そういう一つ一つのケースを地道にやっていくということが大事なのじゃないですか。
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それで、私はもう前から、政治改革の議論もそうなのですけれども、先ほどもちょっと申しましたように、複合的にやらなければだめで、選挙制度だけに荷物を預けてはよくなるはずがないわけで、それは限界があるわけで、ですから今橋本さんがなさって、できるかできないかは別にして、とにかくやろうという、そういう規制緩和とか分権問題とかそういうものを一つ一つやっていくということが大事だと思います。
それから、もうこの数年、我々は同じことを繰り返しているのですけれども、国会というものは一番の政治のセンターに、憲法でそういう位置づけがあるのですから、そこをうんとうまく利用する。要するに、例えばこの間出てきた大蔵省改革なんかも、それこそお役人の世界をいじくるわけですから、議員さんが主体的にこういうものでいこうじゃないかと、それこそ党派を超えて立法府として一致できる部分もある、そういうチャンスをどうして政府立法にゆだねたのかという感じも私は持っているのです。そういう一つ一つのケースを地道にやっていくということが大事なのじゃないですか。
武
中
前
前原誠司#24
○前原委員 民主党の前原でございます。
きょうは参考人の皆さん方におかれましては、お忙しいところを来ていただきましてありがとうございます。
民主党も、現在、山花政治改革調査会長を中心として意見の集約を行っているところでございまして、党としての決まった考え方というのはまだございません。したがいまして、きょうの私の発言も個人的な発言ということで御理解を賜ればと思います。
まず、私のスタンスといいますか、選挙制度の考え方についてお話をしますが、この小選挙区比例代表並立制、三百、二百というものは、私はかなり気に入っている選挙制度であります。中選挙区が派閥を生み、政権交代が起こりにくいという観点から、小選挙区中心にということを私自身も考えておりました。確かに候補者としては小選挙区というのは厳しい選挙戦でありますけれども、しかし政権交代を起こすような枠組みに収れんをさせていくという意味で、この三百、二百という、言ってみれば民意の集約の小選挙区と民意の反映の比例代表という部分がうまくマッチした選挙制度ではないか、そういう思いを私自身は持っております。
そして、重複立候補については、確かに法定得票数に足りない人が当選をするとか、あるいは供託金没収の人が当選をするとか、そういったところのわかりにくい部分はありますし、政党がどういう候補者を当選させたいのかといったところ、それから、基本的には小選挙区と比例は違うのだという有権者に対する周知徹底、こういうものを図っていけばある程度私もクリアできる部分があると思います。そういったところで、きょうお話しいただいた拘束名簿にすべきだ、あるいは、同一順位そして惜敗率というのは、政党のだれを通したいかというところの問題を放棄した部分じゃないかという御指摘については、今後我々で検討していく部分ではないかという感じがいたしました。
そこで、四万に御質問をさせていただきたいわけでありますが、私自身地方議員の選挙も含めて三回の選挙をやりましたけれども、期間中の選挙運動というのは余りにも儀礼的になってきたし、ああいう車で走り回ることが本当に選挙運動なのかということを常々思ってきたところであります。選挙運動のやり方も変えていかなければいけないのではないか、そういう思いがありまして、その点について、参考人の皆さん方でいいアイデアがあれば教えていただきたい、これが第一点。
第二点は、今のにも絡んでまいりますけれども、投票率が低い、それで、投票率を上げるためのいろんな対策を今後とっていかなくてはいけないと思いますけれども、そのアイデアについて。
まず、この二点について、四万から何かアドバイスがありましたらお聞かせいただければと思います。
この発言だけを見る →きょうは参考人の皆さん方におかれましては、お忙しいところを来ていただきましてありがとうございます。
民主党も、現在、山花政治改革調査会長を中心として意見の集約を行っているところでございまして、党としての決まった考え方というのはまだございません。したがいまして、きょうの私の発言も個人的な発言ということで御理解を賜ればと思います。
まず、私のスタンスといいますか、選挙制度の考え方についてお話をしますが、この小選挙区比例代表並立制、三百、二百というものは、私はかなり気に入っている選挙制度であります。中選挙区が派閥を生み、政権交代が起こりにくいという観点から、小選挙区中心にということを私自身も考えておりました。確かに候補者としては小選挙区というのは厳しい選挙戦でありますけれども、しかし政権交代を起こすような枠組みに収れんをさせていくという意味で、この三百、二百という、言ってみれば民意の集約の小選挙区と民意の反映の比例代表という部分がうまくマッチした選挙制度ではないか、そういう思いを私自身は持っております。
そして、重複立候補については、確かに法定得票数に足りない人が当選をするとか、あるいは供託金没収の人が当選をするとか、そういったところのわかりにくい部分はありますし、政党がどういう候補者を当選させたいのかといったところ、それから、基本的には小選挙区と比例は違うのだという有権者に対する周知徹底、こういうものを図っていけばある程度私もクリアできる部分があると思います。そういったところで、きょうお話しいただいた拘束名簿にすべきだ、あるいは、同一順位そして惜敗率というのは、政党のだれを通したいかというところの問題を放棄した部分じゃないかという御指摘については、今後我々で検討していく部分ではないかという感じがいたしました。
そこで、四万に御質問をさせていただきたいわけでありますが、私自身地方議員の選挙も含めて三回の選挙をやりましたけれども、期間中の選挙運動というのは余りにも儀礼的になってきたし、ああいう車で走り回ることが本当に選挙運動なのかということを常々思ってきたところであります。選挙運動のやり方も変えていかなければいけないのではないか、そういう思いがありまして、その点について、参考人の皆さん方でいいアイデアがあれば教えていただきたい、これが第一点。
第二点は、今のにも絡んでまいりますけれども、投票率が低い、それで、投票率を上げるためのいろんな対策を今後とっていかなくてはいけないと思いますけれども、そのアイデアについて。
まず、この二点について、四万から何かアドバイスがありましたらお聞かせいただければと思います。
荻
荻野直紀#25
○荻野参考人 選挙運動期間中の運動が儀礼的とおっしゃった。確かに、一定のあの限られた中で、そこで改めて政策をとことん訴えるというのはなかなか難しいということの実態がわかるので、そういう儀礼的というお感じを抱かれるのはそうだなとつくづく思いますが、じゃどうすればいいかというお話になると、やはりこれは日常をどう過ごすかという問題になるのではないでしょうか。
つまり、日ごろの選挙民との対話というか、そういうことが非常に重要で、ついでにちょっと言わせていただきますと、選挙のときだけそういうことを言い出すと、とにかく当選しなきゃいかぬということが先に立つので、これは失礼があったら本当にお許しいただきたいのですが、自分はこう考えているけれども、こう言ったら落っこつちゃうから違うことを言うという傾向がありはしないでしょうか。そうだとすると、これは非常に日本にとって恐るべき事態を招来するので、まさに日ごろからじわじわと、私はこういうことを信ずるんだ、我が党はしたがってこういう政策を出しているんだと、選挙になったらもうそのときはじっとしていてもいいぐらいのことを日ごろから、政策の浸透というのはそうやらないとできないのではないでしょうか。お答えになっているのかどうかわかりませんが、私はそう思っております。
投票率は、そういうことに伴って私は出てくると思います。その日ごろの活動に説得力があれば、当然説得された人は投票しに行くでしょう。日ごろ何にもしていないのをお願いしますと言っただけじゃ、なかなかこれは投票率というのは上がらぬのじゃないでしょうか。
この発言だけを見る →つまり、日ごろの選挙民との対話というか、そういうことが非常に重要で、ついでにちょっと言わせていただきますと、選挙のときだけそういうことを言い出すと、とにかく当選しなきゃいかぬということが先に立つので、これは失礼があったら本当にお許しいただきたいのですが、自分はこう考えているけれども、こう言ったら落っこつちゃうから違うことを言うという傾向がありはしないでしょうか。そうだとすると、これは非常に日本にとって恐るべき事態を招来するので、まさに日ごろからじわじわと、私はこういうことを信ずるんだ、我が党はしたがってこういう政策を出しているんだと、選挙になったらもうそのときはじっとしていてもいいぐらいのことを日ごろから、政策の浸透というのはそうやらないとできないのではないでしょうか。お答えになっているのかどうかわかりませんが、私はそう思っております。
投票率は、そういうことに伴って私は出てくると思います。その日ごろの活動に説得力があれば、当然説得された人は投票しに行くでしょう。日ごろ何にもしていないのをお願いしますと言っただけじゃ、なかなかこれは投票率というのは上がらぬのじゃないでしょうか。
金
金指正雄#26
○金指参考人 命の御質問との絡みで申しますと、やはりそれぞれの、例えば国の政治の風土と言ってはちょっと希薄になりますけれども、そういったものと絡んでいまして、日本の場合は何といったって人と人のつながりというところで大体いくわけで、よほどせっぱ詰まった政策なんかになりますとみんなそれを中心に物事を考えていきますけれども、普通の場合ですと、まああの人には世話になっているからというあたりで選ぶわけですから、これは選挙運動を変えようといっても、そういう前提のところがありますからなかなか難しかろうと思いますね。
ただ、ほかの国の選挙を時に見たりするのですけれども、例えば、先ほどちょっと出しましたイギリスの下院の選挙なども候補者と一緒につき合って選挙運動を見たことがありますけれども、これは、まことに実直というかまじめといいますか、玄関先で自分たちの政策を訴えて質問を受けて、ではこのためには予算はこうします、税はこうします、いやそれは違うのじゃないかというやりとりがある、まことにある。だけれども、同じ小選挙区でもアメリカなんかの下院は、ある意味では利益誘導型の典型的な選挙ですね、決して外から見ている理想の選挙をやっていませんですね。ですから、これはなかなか難しい部分がありますね。
しかも何か、先ほど言ったように、選挙制度がプラスに働けばいいのですけれども、下手をするとどこの政党も政策が同じということになりかねない。例えば、アメリカでは今度クリントンが当選しましたけれども、これはクリントンが共和党寄りの政策をしたからなわけですね。ある意味では効果を上げて、だけれども政策的には非常に似てきてしまった。これは我が方も大体似たような傾向が若干ある。戦前の政友、民政もそうですね。ですからこれは、小選挙区にすると政策本意の二大政党になるかというと、理屈はそうなんですけれども、現実の生身の人間が選挙目当ての、次の選挙を当選しようと思ってやっているわけですから、これは政権党に近い方が有利ですから、だんだん似てくるのです。
二番目の投票率の問題は、さっき私がちょっと最後につけ加えた選挙制度の関係でどうなのかということを除きますと、要するに政治がおもしろければお客は集まってくるわけで、それに尽きますね。
この発言だけを見る →ただ、ほかの国の選挙を時に見たりするのですけれども、例えば、先ほどちょっと出しましたイギリスの下院の選挙なども候補者と一緒につき合って選挙運動を見たことがありますけれども、これは、まことに実直というかまじめといいますか、玄関先で自分たちの政策を訴えて質問を受けて、ではこのためには予算はこうします、税はこうします、いやそれは違うのじゃないかというやりとりがある、まことにある。だけれども、同じ小選挙区でもアメリカなんかの下院は、ある意味では利益誘導型の典型的な選挙ですね、決して外から見ている理想の選挙をやっていませんですね。ですから、これはなかなか難しい部分がありますね。
しかも何か、先ほど言ったように、選挙制度がプラスに働けばいいのですけれども、下手をするとどこの政党も政策が同じということになりかねない。例えば、アメリカでは今度クリントンが当選しましたけれども、これはクリントンが共和党寄りの政策をしたからなわけですね。ある意味では効果を上げて、だけれども政策的には非常に似てきてしまった。これは我が方も大体似たような傾向が若干ある。戦前の政友、民政もそうですね。ですからこれは、小選挙区にすると政策本意の二大政党になるかというと、理屈はそうなんですけれども、現実の生身の人間が選挙目当ての、次の選挙を当選しようと思ってやっているわけですから、これは政権党に近い方が有利ですから、だんだん似てくるのです。
二番目の投票率の問題は、さっき私がちょっと最後につけ加えた選挙制度の関係でどうなのかということを除きますと、要するに政治がおもしろければお客は集まってくるわけで、それに尽きますね。
花
花岡信昭#27
○花岡参考人 まさにそのとおりだろうと思うのです。どぶ板選挙というと何かマイナスイメージですが、草の根選挙というとプラスイメージに聞こえるわけですね。ですから、有権者一人一人と、個々の有権者と話をしながら選挙運動を進めるというのは、決して悪いことではないだろうというのが一つ。
それから、投票率を上げるために何が必要か。これは例えば、九割を超えるような投票率だとこれはかえって全体主義国家みたいな感じで恐ろしいことなんでありまして、では六割を切ったからどうかというと今度のはちょっと低過ぎるかなという気はありますが、技術的には、例えば投票時間の延長とかいうことは考えられてもいいのじゃないだろうか、そんな考えを持っております。
この発言だけを見る →それから、投票率を上げるために何が必要か。これは例えば、九割を超えるような投票率だとこれはかえって全体主義国家みたいな感じで恐ろしいことなんでありまして、では六割を切ったからどうかというと今度のはちょっと低過ぎるかなという気はありますが、技術的には、例えば投票時間の延長とかいうことは考えられてもいいのじゃないだろうか、そんな考えを持っております。
吉
吉田克二#28
○吉田参考人 選挙運動は、ただいまお三方がお話しの点とほとんど同じでございます。私は、もし可能であれば、もちろん政党・政策本意が前提でございますけれども、戸別訪問の解禁というものをお考えになられるのがよろしいのじゃないかと思っております。それから、比例区でございますけれども、比例区は政党が選挙運動を行うということで候補者個人の活動、運動というものを禁止されておりますけれども、これは一概にはちょっと申せませんが、どうもちょっと候補者の方がかわいそうかな、小選挙区の候補者にぶら下がってどこかの集会でちょっと前座でもやらせていただくというのを拝見すると、若干お気の毒な感じもいたしまして、この点は何とかならぬのかなというふうに考えています。
投票率については、これは妙策はなかろうかと思います。今お話があったように、選挙がおもしろければ投票率は上がる、それ以上のことはないのであります。
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