大蔵委員会

1997-04-22 衆議院 全261発言

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会議録情報#0
平成九年四月二十二日(火曜日)
    午前九時三十一分開議
出席委員
  委員長 額賀福志郎君
   理事 金子 一義君 理事 坂井 隆憲君
   理事 保岡 興治君 理事 柳本 卓治君
   理事 北側 一雄君 理事 谷口 隆義君
   理事 池田 元久君 理事 佐々木陸海君
      飯島 忠義君    今村 雅弘君
      江渡 聡徳君    衛藤征士郎君
      小林 多門君    菅  義偉君
      砂田 圭佑君    田中 和徳君
      田中 昭一君    田村 憲久君
      中野 正志君    山中 貞則君
      吉川 貴盛君   吉田六左エ門君
      渡辺 具能君    渡辺 喜美君
      上田 清司君    木村 太郎君
      北脇 保之君    鈴木 淑夫君
      中川 正春君    並木 正芳君
      西川 知雄君    藤井 裕久君
      前田  正君    宮地 正介君
      村井  仁君    末松 義規君
      田中  甲君    山本 譲司君
      佐々木憲昭君    秋葉 忠利君
      吉田 公一君    新井 将敬君
 出席国務大臣
        大 蔵 大 臣 三塚  博君
 出席政府委員
        外務省総合外交
        政策局長    川島  裕君
        大蔵政務次官  中村正三郎君
        大蔵省主税局長 薄井 信明君
        大蔵省証券局長 長野 厖士君
        大蔵省銀行局長 山口 公生君
        大蔵省国際金融
        局長      榊原 英資君
        国税庁次長   堀田 隆夫君
        国税庁課税部長 舩橋 晴雄君
        通商産業省貿易
        局長      伊佐山建志君
 委員外の出席者
        参  考  人
        (日本銀行総裁)松下 康雄君
        大蔵委員会調査
        室長      藤井 保憲君
    —————————————
委員の異動
四月二十二日
 辞任         補欠選任
  木村 隆秀君     田村 憲久君
  中野 正志君     江渡 聡徳君
  山中 貞則君     渡辺 具能君
  木村 太郎君     西川 知雄君
同日
 辞任         補欠選任
  江渡 聡徳君     中野 正志君
  田村 憲久君     木村 隆秀君
  渡辺 具能君     山中 貞則君
  西川 知雄君     木村 太郎君
    —————————————
四月二十二日
 共済年金制度の堅持に関する請願(青山丘君紹
 介)(第二一〇五号)
 同(畑英次郎君紹介)(第二一〇六号)
 同(小澤潔君紹介)(第二一四二号)
 同(中西啓介君紹介)(第二一四三号)
 同(野呂田芳成君紹介)(第二一四四号)
 同(畑英次郎君紹介)(第二一四五号)
 同(平沼赳夫君紹介)(第二一四六号)
 同(村田敬次郎君紹介)(第二一四七号)
 同(瓦力君紹介)(第二二二四号)
 同(中西啓介君紹介)(第二二二五号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 外国為替及び外国貿易管理法の一部を改正する
 法律案(内閣提出第五三号)
     ————◇—————
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額賀福志郎#1
○額賀委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、外国為替及び外国貿易管理法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。村井仁君。
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村井仁#2
○村井委員 外為法の改正も、一九八〇年からということでございますから、十七年たったということでございましょうか。昔、原則自由例外規制、こういう言い方をされてやりましたのが昭和五十五年の改正でございますけれども、それから本当に急速に環境が変化しまして、外国為替及び外国貿易管理法という、昭和二十四年以来なじんできた法律の名前から管理という名前が今度は取れるという、ある意味では非常に画期的な法律改正だ、こう思うわけでございます。私も、昔、この外為法の昭和五十五年の改正に少し関与したことがございますだけに、非常に感慨無量なものがございます。
 ところで、若干落ち穂拾いのような感じになりますけれども、今まで余り触れられなかった問題も少しずつ拾いながら、お伺いをさせていただきたいと思っております。
 一つは、東京オフショア市場の問題なんでございます。
 オフショアという観念はどうもなかなか素人にはわかりにくくて、ちょっと長話になって申しわけありませんけれども、私自身は、いわゆる金融というものにもちろん自分で仕事の上でかかわったことがございませんし、たまたま行政という切り口から見ていたにすぎない人間でございます。
 自分の個人的な経験でいえば、外国勤務のときに大借金いたしまして、そして、たしか最初はポンド建てで借金いたしましたら、一九七七年でございましたか、あのポンドの大切り下げがございまして、本当に助かった。円で給料をいただいておりますから、これでポンドが切り下げになりまして、こんなハッピーなことはないと思ったのが個人的な経験としてはございます。そういう意味じゃ、為替は、私はついていると思っているんです。
 それから、外国でカードで買い物をして帰ってきましたら、ちょうど、たしかプラザ合意がなんかの絡みでどんどん円がウナギ登りに上がりまして、結局円建てで払うバリューというのが非常に減ってしまって、しめた、随分これはついているものだ、こう思ったものでありますけれども、その程度のみみっちい経験しかない人間が言うわけでございますから、余り迫力のある話にならないわけであります。
 その為替の中でやはり一番わかりにくいのは、一つオフショアの話だと思うんです。主として榊原国際金融局長にお尋ねをさせていただきたいと思いますけれども、オフショア市場といいますと、東京の、例えば丸の内なりなんなりにある金融機関とは別に何かあるように世間ではちょっと受けとめているような節もあるけれども、実際は、あれは別勘定、要するに帳簿を別にするか、勘定を別にするかという形でできているだけのことなんですね、本質的には。
 そこで、まず一番初歩的なことからお伺いした
いんですが、今度外為法が変わりまして、完全に自由になりますね。そうすると、オフショア市場というものを特別に設けておく理由というのは、逆に何もなくなるんじゃないかという気もするわけなんです。
 要するに、内外の垣根がきれいに取り払われてしまうと、そこでは、例えば大蔵省が例示したケースでいえば、日本の国内でドルショップもできる、ドルで買い物もできる、ドルが通貨として一応流通するというような状態まで想定しているということであるとすると、そしてまた、いわゆる集中というような、あるいは為銀主義というような、これまで昭和二十四年以来ずっと基本的に保たれてきた、あるいはそれ以前の統制時代、もっと古く言えば日本は長年にわたって外貨不足、戦前外貨不足に悩んだわけでありますから、その時代からずっととられてきた制度にある意味ではピリオドを打つということになりますから、オフショアというようなものを特段設けておく必要もないのじゃないかという気が、ちょっと素人考えでするんですが、そのあたりからまず教えていただけませんか。
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榊原英資#3
○榊原政府委員 お答えいたします。
 先生御指摘のように、オフショアというのはいわゆる外−外取引ということでございまして、外からの預金あるいは借り入れを、今度は外に貸し出し等で運用するということでございますけれども、実は、このオフショアマーケット、東京にもございますけれども、為替取引が完全に自由になっているニューヨークにもあるということでございまして、自由になった後でどうしてオフショアが存在し得るのかという御質問でございますけれども、オフショアマーケットで例えば外から預金を受け取った場合、通常国内で預金を受け取った場合には日本銀行に準備預金を積まなければならないわけでございますけれども、日本銀行に対する準備預金を積むことがオフショアマーケットでは免除されている、こういうことがございます。それから源泉についても免除されているということでございまして、そういう金融上、税法上の優遇措置がある、国内の預金にはない優遇措置がある、こういうことでございまして、オフショアマーケットは為替が完全に自由になった状況でも存在する理由があるということでございます。
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村井仁#4
○村井委員 そうすると、国内金融のその一つのコントロールの手段である日銀との取引関係、それから税の問題。税というのは、私はある意味では、規制をどんどん緩和していっても最後に残る規制であらざるを得ない、そういう性格を基本に持っていると思っておりますけれども、利子について源泉課税を行う、それの関連でそれが免除される、そういう特典があるからオフショアというものはそれとして残すんだ、こういうお話、それはそれでよくわかります。
 そこで、今度の法改正で、非居住者の発行する証券というのが東京オフショアマーケットの対象に加わりますね。そういう改正案になっている。これはどうして証券だけ限定してやったんですか。それを説明してください。
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榊原英資#5
○榊原政府委員 お答えいたします。
 従来のオフショアマーケットでは、当然、海外に対する貸し出しあるいは海外に対する預金というものができることになっておるわけでございまして、今回は、それに加えて証券形態で運用することも可能にしたということでございます。
 前回、証券形態で運用することについて若干規制を設けたのは、恐らく業際問題その他の関連だと思いますけれども、今回は、抜本的な外為法の自由化をする中で、運用については預金形態、貸し出し形態あるいは証券形態、いずれでもいいということにしたわけでございます。
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村井仁#6
○村井委員 それ以外に、運用の形態というのはいろいろありますよね。デリバティブだってあるだろうし、いろいろな形態があるだろうと思うんですが、こういうふうにオフショアマーケットについては一つ一つ限定的に列挙していかなきゃならないことになるんですか。それはどうしてなんですか。
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榊原英資#7
○榊原政府委員 お答えいたします。
 いわゆるオフバランスのものは別でございますけれども、オンバランスのものについては、預金、貸し出し、証券でこれは金融取引をほぼ網羅しているわけでございまして、アメリカのオフショアでも同じような形で運用するということになっております。
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村井仁#8
○村井委員 要するに私の伺いたいのは、それでほぼ網羅しているというのは一つの実態認識としてわかるけれども、金融の世界というのは思いもかけないようないろいろな新しい商品の新規開発というのがあるわけでしょう。デリバティブなんというものは、十年といったらあれかもしれないが、十数年前には恐らくだれも考えなかったようなものがどんどん出てくる。そして恐らく、為替の自由化を、今度外為法の大改正をやることによって、いわゆる日本版ビッグバンとかなんとか言われるこの世界では、当然もっともっと新しい金融商品や何かをつくるという世界を想定しておられるわけでしょう。あるいは、そういうものを期待しておられるわけでしょう。そのときに、今までの普通の金を預金受け入れをしていわゆる外−外の貸し付けを行うという形態と、それからさらに証券という形態を加えるというような限定的なやり方ではなくて、何でもやっていいですよという形態にどういうわけでオフショアの世界はできないんですかということを私は伺いたいんですよ。
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榊原英資#9
○榊原政府委員 御趣旨がわからないわけではございませんけれども、これはアメリカのインターナショナル・バンキング・ファシリティー、IBFの規定と全く同じ規定に今回したということでございまして、私どものオフショアの規制が外国に比べて厳しいものであるというような認識は私ども持っておりません。
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村井仁#10
○村井委員 いや、厳しいとか厳しくないとか言っているんじゃなくて、そうではなくて、オフショアマーケットで扱える商品というものを何で限定的に並べていかなきゃならないのかということを伺っております。私の言っている意味がわかりますか。
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榊原英資#11
○榊原政府委員 お答えいたします。
 これは、日銀に対する準備を免除するとか、あるいは利子に対する源泉課税を免除するとかいうことでございますから、外−外取引であるということを確認しなければならないわけでございます。外から入ってきたものが中に使われているというようなことではいけないわけでございますので、外−外の取引を確認するためにオンバランスではこういう取引、つまり、先ほど申し上げましたように、大体オンバランスの金融商品というのは証券形態と貸し付けの形態をいろいろ組み合わせてつくるものでございますから、基本的にはオンバランスの金融商品はすべてこれでカバーできるというふうに思っておるわけでございます。ですから、外−外取引を確認するという意味で、その運用について列挙をして限定をしておるというわけでございます。
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村井仁#12
○村井委員 どうもよくわからない。
 要するに私の言いたいのは、一番最初にも確認したように、オフショアマーケットというのは帳簿を別にするというか別勘定にするということなんでしょう。だから、別勘定にするということで、そこのところは境がきちんとできているはずでしょう。できている上に、なぜ普通の預金はよろしい、それに加えて証券もよろしいというふうに限定的に並べていかなきゃいけないんですか。将来、仮にデリバティブかなんか、デリバティブが適当かどうか知らないが、何か別の商品が出てきた場合に、ニューヨークがどうか僕は知らないけれども、それをまた法律改正をして追加しなきゃならないというような形態にしなきゃならない理由がよくわからない。
 私は、もう一度言えば、帳簿を別にしてあれば、それは何も商品を限定しなくても構わないじゃないかという気がするのですよ。日銀との関係あるいは税との関係、そういうところでも、これはまさに外−外の世界ですよということがちゃんとそ
ごて弁別できるはずじゃありませんか。何も商品でそこを切る必要はないじゃないか、そういうことです。
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榊原英資#13
○榊原政府委員 なかなか難しい御質問でございますけれども、恐らく、例えば外−外でデリバティブをやるというようなことでありますれば、オフショア勘定を経由しないでできる道があるわけでございます。オフショア勘定を使うということは、日銀の準備預金のようなものを免除してもらうためにやるわけでございますから、そういう意味で、ニューヨークの例を引かせていただきましたけれども、証券、預金、貸し付けというふうに列挙されていれば、それで金融機関等の不便はないものというふうに私ども理解しております。
 私どもの理解が足りないところがありますれば教えていただきたいと思いますけれども、これで、具体的に金融機関が困るというような状況は現出しないというふうに私どもは考えております。
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村井仁#14
○村井委員 冒頭申し上げたように、私もわかっていて質問しているわけじゃないのです。わからないからお尋ねしているんですから、そこはひとつ御理解いただきたいのです。
 外−外の話ならオフショアを使わなくてもできる、外−外のデリバティブなんかオフショアを使わなくてもできる、それはそのとおりかもしれません。しかし、要するにできるだけ東京マーケットを使ってもらいたいわけでしょう、私たちの問題意識としては。東京マーケットの使い勝手をよくするということに、この外為法の改正の大きなねらいがあるわけでしょう。そうであれば、できるだけ使ってもらうように、例えば東京オフショアマーケットというものをもっともっと生かしてもらうように持っていくべきなんだろう。そこで商品を限定的に列挙しているということに、何か本当にそれでいいのかなという気が私はするわけです。
 そこで、やはりちょっと気になるのが、例えば税法の改正に関連して、オフショアについての対応もたしか何か触れてあったですよね、ことしの税制改正で。主税局長、たしか何か触れてあったと思うのですが、私がちょっと伺いたいのは、あえて言えば、税制上の何か制約があって、あるいは税のサイドからのニーズがあって、それで証券を加えるというところでとめたというようなことはあるのかどうなのか、その点。
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薄井信明#15
○薄井政府委員 委員御承知のとおり、現在の租特の七条でいわゆるオフショアの規定がございます。今回の外為法の改正との関係では、これについては改正はしておりません。
 私も今、国金局長と委員とのやりとりを伺いながら頭の中がやや混乱しているかもしれませんが、外の法人なり非居住者、外の人がオフショア勘定で預金したときに、それをまた外に持っていくという外−外の場合についての源泉徴収の免除といいますか、これが我が税法の世界でございまして、今回の改正は、その勘定が資金を運用する先の話であって、外から株式をどうするという話じゃなくて、資金運用の話だと思います。したがって、税法とは直接関係していないと思っております。当然に、そこで運用すればそこでの課税ということになるのであって、そこで外す外さないという問題は出てこない。外から入ってきた預金に対して利子を外に払う、そこは免除しています。今回の証券の話は、資金運用の話ではないかと私は理解しております。
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村井仁#16
○村井委員 わかりました。私自身もよくこの辺わからない問題なものだからお伺いしていたのですけれども、とりあえずこの点は終わります。
 一つ、実はこの法律が提案されたときの本会議で民主党さんから出た御議論で、特に有事規制につきまして国会の事後承認を必要とするような制度にするべきではないかという御議論がありました。民主党さんは今おいでにならない、非常に残念。本来、これは政府を相手に質疑をする話ではないし、とりわけて民主党の議員さんが御出席になっていらっしゃらないところでこれを申し上げるのは甚だ不本意なのですけれども、いずれ速記録に残ることでありますから、私ちょっとあえて申し上げさせていただきたいのですけれども、私は、まず民主党の問題意識として、国会が法律を制定するときにできるだけ、法律を通すということはある意味では行政府に授権することでありますから、その授権の範囲を明確にして、そして国会の権限というのをできるだけ留保するような、所要のところは留保するというような対応をするというのは、私はこれはこれで非常に大事な問題意識だと思うのです。しかしながら、今度お話の出ていることというのは、どうも余りそういうことに相当しない、適当な案件ではないのではないかという印象があるわけであります。
 現実問題として、今までの外為法では、例えば輸出貿易管理令では政令によって任意の地域への任意の物資の輸出を一定の条件のもとに禁止するというような制度がある。同じように、送金についても、それをとめるということが行政府の判断にゆだねられている。これは、例えばイラン・イラクの問題であるとか、あるいはリビアがどうしたとか、南アフリカについて国連がどういうことをやったとかいうような過去の経験に照らしてみれば明らかなわけですね。
 それで、民主党さんの御議論では、たしか内容を公開しろ、こういうことを言っておられるわけだけれども、内容を公開といったって、そもそも政令なり告示なり極めて明確に発表して、そしてすべての国民がそれを知って、そしてきちんとそれを遵守してくれることを政府は期待してやるわけでございますから、公開性ということについて何ら問題ないし、それから送金をとめるというようなことについて、それはやはり大変なことでありますから、例えばそこに駐在している駐在員については配慮しなければならないということで、例えば絶対禁止ではなくて許可制にするとかいうようなことであれば、簡単に言えば、これについて明示し、しかも絶対禁止ではなくて許可を得るということを求めるだけの手続の問題にすぎないということであって、どう考えても、まず公開性という点では問題ないように思える。
 それから、後で国会に報告するというのですけれども、国会へ報告してもしだめだと言われたら、ではその行為は一体どうなるのだというあたりを考えますと、私はどうも頭が混乱してきまして、その必要があるのかどうか非常に疑問に思えるわけであります。これは既に民主党の見解に対して政府側からは何度か御答弁のあったところでありますが、とりあえず簡単に国金局長からお話しいただけますか。
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榊原英資#17
○榊原政府委員 お答えいたします。
 従来から、私どもは三つの理由によって事後承認は必要ないというふうに申し上げているわけでございます。
 委員御指摘のとおりでございまして、まず、十六条の規定は現行法と同じように許可制ということでございまして、全面的にこれを禁止するものではなく、十分理由のあるときには、これは許可をするということが前提になっておるわけでございます。
 また、その許可義務を課す要件が法律の上に明確に規定されておるということでございまして、これは、例えば国会の事後承認を必要とする災害対策基本法などとは基本的に違っているところでございます。災害対策基本法等は、国会が開会されていないときにその包括委任を政令にするということでございますから、当然国会の事後承認が要るということになりますけれども、この外為法の場合には、その政令に委任する要件というのが非常にはっきりと法律に定められているということでございます。
 それからまた、許可の対象となる行為も限定されております。送金とか資本取引ということで限定をされておりますので、これは国会の事後承認を私どもは必要はないというふうに考えているところでございます。
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村井仁#18
○村井委員 大臣、ちょっとここから先、この話は、私は議員同士の話にならざるを得ないと思うのでございますが、ちょっと大臣に聞いていただきたいのですけれども、私は、国会がいろいろな
政府の行動について関与するというのは、一般的に当たり前のことだと思うのですね。つまり、政令で委任してあっても、それが不適当だというふうに国会が判断したら、そうしたら政府の行動に対して例えば不信任案を出すとか、いろいろな形でチェックすることが可能なんだろうと思うのですね。
 それで、今度の民主党の案のように、このようなケースについて、その国会の事後承認を求める、必要とするというような条件をつけますと、そうすると、こういうふうに法律上明記したときしか国会は政府の責任を問えないというようなことになる可能性もあるように思うのですね。つまり、わざわざ書くことによって国会がみずから自分の機能を縛るということになるのではないか、こんな感じもするのです。これは法理論の問題ではなくて印象の問題ですが、大臣、どんなふうにお感じになりますか。
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三塚博#19
○三塚国務大臣 我が国は議院内閣制という政治形態、与党と連帯をして責任を負うということが政治運営の根幹であります。同時に、行政は信任を得たことでありますから、公約に基づき、また、世の中の、国際情勢の動きの中で国益のためにやることはやっていかなければならない、こういうことになりますので、その都度新法を出す場合もありますし、法律改正を提案して、国会において十分な御審議をいただく。物によっては、政令はどうなるのかという御質疑も両院において行われるわけでございますから、その中で最終的に多数をもって決定をされますと、法律は成立をいたします。議院内閣制の根幹にかかわる基本的な命題でございますから、特に政令事項にこれをおろすということは、具体的にそこに明示をするということの中で俊敏に国際問題、国内問題に対応できるということにあろうかと思います。
 そういう点で、たびたび民主党の議員各位に言われたときに、議院内閣制という我が国の基本的な枠組み、唯一の国権の最高機関である国会において成立をさせていただいた法律、そして政令以下これを遵守しながらまいる、これがけしからぬということであれば、委員言われますとおり、本件についての訂正決議を出すなり、時に内閣不信任案をもってこれに当たる、こういうことの仕組みであろうと思っております。
    〔委員長退席、金子(一)委員長代理着席〕
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村井仁#20
○村井委員 そういう意味で、私は、ともかくこの有事規制というような、本当に緊急に処理をしなければならない、しかも、今までの私どもの経験からいいましても、多くの場合、国連決議なりなんなりがあったり、外形標準からして非常に明確なケースが多いわけでありますから、というより、それがほとんどでありまして、そういうときでなければ、送金規制などという大変なことが起こるはずがない。こんな問題につきまして一々国会に報告をするというような、まして了承をとるというようなおかしな制度は、これは私は絶対につくるべきではないし、それは日本のシステム全体を壊すことになるのではないか、不適当であろうという意見を私の方からも申し述べておきたいと思います。
 続いて一つ、今度の外為法の改正をずっと眺めておりまして、そして、いろいろな御議論を伺っておりまして、非常によく言われるのがグローバルスタンダードという言葉でありまして、こういうことを非常に言われる。広い意味での外国投資が一般化していきますと、相互に、先進国間でどうしても共通の方式というようなものが求められていくことになるのではないかと思うわけであります。
 私は、そういう意味で、日本というのは残念ながらまだ、確かに東南アジア諸国がどんどん成長しつつあって我々と共通項もふえてきてはいるけれども、しかし、EUの諸国のような均質性というのはなかなか確保しがたい、そういう点で問題があることは事実だと思います。少なくとも金というのは、何も地理的な、地縁の問題だけではなくて、まさに瞬時にして世界を飛び交うわけでありまして、そういう意味で、OECDくらいの場では、かなりいろいろな意味で相互に調整をしておくという作業が前提として必要なのではないかと思うのであります。
 そういう意味で、聞くところによりますと、多国間投資協定、マルチラテラル・アグリーメント・インベストメントというような作業がOECDの場で行われているやに聞き及んでおりますけれども、これは大変注目すべき動きだろうと私は思っております。これにつきまして概略と、それからさらに日本のMAIに対する評価、今の進行状況というものをある程度満足すべきものと見ておられるのかどうか、そのあたりにつきまして、ちょっと国金局長から聞かせていただけますか。
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榊原英資#21
○榊原政府委員 お答えいたします。
 今御指摘のように、OECDにおきましては一昨年の九月から、国際投資に関するマルチの包括的ルールを構築することを目的として、多国間投資協定、MAIと呼んでおりますけれども、それの策定交渉が行われているところでございます。
 MAIの条文につきましては、交渉中でございまして、まだ固まったものではございませんけれども、基本的には、投資の自由化及びその投資の保護のために、受け入れ国において内国民待遇を与えるということあるいは最恵国待遇を与えるということ、それからルールの透明性を確保するということを基本原則とするということで協議が進んでおるわけでございます。現在、鋭意交渉しておりまして、本年五月のOECD閣僚理事会を目途に決着をつけようというふうに考えておりますけれども、それまでに合意ができない可能性もまだ残っております。
 私どもといたしましては、投資の自由化に資するMAIの意義は大きく、その成果を極めて重視しておるところでございまして、できる限り早くこの協定を成立させたいというふうに考えております。
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村井仁#22
○村井委員 交渉中の話について内容に及んでコメントを求めるというのは、ちょっとお立場上御迷惑なのかもしれないけれども、あえて聞かせていただきたいのは、投資の問題で日本にとりまして非常に重要なのは、何といっても、例えば東南アジア諸国の経済発展というのは私どもにとっても非常に大きな関心事。そして、東南アジア諸国の場合は、多く投資を受け入れて、そしてそれにある程度優遇措置を講じて、そしてその投資にインセンティブを与えて自国の経済を浮揚させよう、こういう問題意識がありますね。
 そこで、最恵国待遇の話なのですけれども、OECDの今のお話は、OECD諸国相互の間で投資をする場合の最恵国待遇というレベルでとまっていて、発展途上国に対する投資にまでは及んでいない、こんなふうに考えてよろしいのですか。
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榊原英資#23
○榊原政府委員 お答えいたします。
 御指摘のとおりでございまして、途上国等に対する投資に関しましては、例えばAPECというようなところで議論がされておりまして、APECでも、これは非拘束的な、必ずしも当該国を練らないということでございますけれども、非拘束的な投資原則というのが九四年の十一月に採択されているところでございます。
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村井仁#24
○村井委員 私、なぜそういうことを申し上げるかといいますと、昔、輸出信用につきまして国際競争が非常に激しかった時代に、輸出信用の供与というのは、確かに先進国にとっては、一種の過当競争という意味で、非常に負担がふえるという問題はありましたけれども、一方では、発展途上国にとっては非常なインセンティブになったわけで、これが大いに競争してくれることは、いわばその輸出信用の消費者である、ユーザーである発展途上国にとってはメリットがあるわけですね。ところが、アメリカの議会が、これはアメリカ輸銀にとって余りにも過剰な負担になるというので、かの輸出信用アレンジメントというものを国際的に強要して、そしてOECD諸国全部巻き込んで、いわば国際カルテルをつくって抑えてしまった、こういう事例があるわけです。
 ある意味では、先進国の都合で、その発展途上国にとって大変メリットのあるグローバルな成長
システムというものが毀損される可能性もある。そのときに日本の立場というのは、やはり発展途上国の立場をできるだけ代弁してやる、そういう立場じゃないか、こんなふうに私は思っている人間でありまして、そういう意味で、ぜひいろいろな意味で目配りをお願いしたいと思います。これは希望です。
 次に、もう一つ国金局長についでながらお伺いさせていただくと、いわゆる為銀主義というものを捨てる。いわゆる外貨集中というのがいつ捨てられたのか、私どうも不勉強で余りその辺よく勉強していないものですから。ひょっとしたら、いわゆる外貨集中というのも今度捨てることになるのかよくわかりませんが、いわゆる為銀主義を捨てる結果、国際収支統計だとかあるいは通貨別統計、対外証券投資統計、オフショア統計、市場統計、こういったものについての信頼性がどうしても欠けることになってくるのではなかろうかという懸念を、私自身、正重言って持つのです。
 というのは、私どももいろいろ世界経済についての議論をしていますときに、アメリカの統計の信頼性というようなことにつきまして、しばしば学者の間であるいは経済評論家の間で論議があることを聞きます。その理由というのは、やはりアメリカの自由化が非常に進んだ結果、統計資料が必ずしも適切にとれていないという問題があるやに聞くわけでありますが、このあたり、榊原局長、どんなふうに将来お見通しになられるか、自由化後の世界につきましてお話を伺いたいと思います。
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榊原英資#25
○榊原政府委員 お答えいたします。
 御指摘のように、今回の改正でいわゆる為銀制度というのは廃止されるわけでございます。いわゆる為銀の報告義務というものも廃止されるわけでございますけれども、改正法案では新たに報告に関する章を設けて、銀行等を含めた取引当事者一般についての報告義務を課すわけでございます。
 ですから、外国為替公認銀行というものはなくなりますけれども、銀行がなくなるわけではございませんので、銀行に対しての報告義務というのは残るわけでございます。当然、銀行を通じて取引をする場合には、その取引の当事者、銀行でない当事者についての報告義務が免除されるということでございますので、銀行の報告義務については、できるだけその実効性を確保しつつ、その負担は軽減しようというふうに思っておりますけれども、報告義務自体がなくなるということではないわけでございます。
 それからまた、最終的な報告の実効性の担保というものにつきましては、報告を法律上の義務といたしておりますし、それは今度の改正でも変わらないわけでございます。それで、報告をせずあるいは虚偽の報告をした者に対しては、六カ月以下の懲役または二十万円以下の罰金刑に処すということになっておりまして、私どもは報告の実効性の担保は十分とれているというふうに考えております。
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村井仁#26
○村井委員 経済界といろいろ話していますと、ともかく日本の官庁の求める統計基礎資料の量の多さ、これは評判悪いのですよ。ともかくあの報告を少し減らしてもらうだけで自分たちの経営というのは随分楽になるという話をしょっちゅう聞きますよ。経団連でも同友会でも、どこでもそういう声が上がっている。特に中小企業のレベルになると、この声は切実なものがありますよ。
 私は、今度の改正によりまして報告徴収というのが非常に重い比重を持つだけに、また、今申し上げたようなそういった資料をきちんと整えるということがいろいろな意味で大切なことは否定すべくもないわけでありますから、そしてまた、銀行以外のところからもその報告を求めるということになるわけでありますけれども、これはひとつ大いに工夫をして、本当に必要欠くべからざるものだけに厳選してやっていただく、こういうことをお願いしたい。これは特に強く注文をつけておきたいと思います。
 それからもう一つ、税の関係ですが、今度、外国における投資や預金に係る収益に課税する方法として、資料情報制度の整備ということを主税局長がたび重ねてこの委員会の場で御説明になっておられ、強調しておられます。これにつきまして、まずごく簡単に概略御説明いただけますか。
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薄井信明#27
○薄井政府委員 資料情報制度について今検討しておりますが、その要旨を簡単に申し上げますと、郵便局も含みます銀行等の金融機関から税務当局に対しまして、一定金額以上の海外送金あるいは入金につきまして、送金人の住所、氏名等、あるいは相手先の所在国、住所、氏名等、それから送金額、日付、送金の原因等を報告してもらう。また、この報告が実効性あるものとなるように、例えばその報告義務違反等についての罰則規定を設けること、それから本人確認等あるいは告知の義務をつける、そういったことでございまして、ただ委員御指摘のように、これが非常に煩わしくなり過ぎるということでは問題がありますので、一定金額以上のものにしたいと思っております。
 また、為替が自由化しているアメリカにおける制度も参考にしまして、少なくともそれ以下の報告の程度にしたいと思っております。
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村井仁#28
○村井委員 その場合、銀行それから郵便局など、要するに通常に送金の窓口となる部分だけ押さえておけば、大体のことは足りるというふうには思えるわけですけれども、一方で、例えば両替商とかなんとかというものもなくなる、外国為替公認銀行というものもなくなる、いろいろな意味で自由になるわけですね。そういう世界で、例えばの話ですが、あるコンビニなりが私のところはそういう仕事をしますよということになりますと、そういうところにもそういう報告をしろ、こういう話になってくるのでしょうか。そのあたりがなかなか、どういう業態か業態のイメージがひとつはっきりしないものですからわかりにくい。ちょっと教えてください。
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薄井信明#29
○薄井政府委員 私ども、外為法の改正後も送金業務は銀行等に限られる、送金等の業務につきましては銀行法等により銀行等が独占する、したがって、先ほど申し上げた銀行等を対象にするのであって一般の企業については考えておりません。
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