行財政機構及び行政監察に関する調査会

1998-02-25 参議院 全105発言

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会議録情報#0
平成十年二月二十五日(水曜日)
   午後一時開会
    ―――――――――――――
   委員氏名
    会 長         井上  孝君
    理 事         岡  利定君
    理 事         吉川 芳男君
    理 事         今井  澄君
    理 事         渡辺 孝男君
    理 事         志苫  裕君
    理 事         山下 芳生君
                石渡 清元君
                加藤 紀文君
                上吉原一天君
                亀谷 博昭君
                小山 孝雄君
                佐々木 満君
                武見 敬三君
                宮澤  弘君
                守住 有信君
                猪熊 重二君
                菅野  壽君
                渡辺 四郎君
                阿曽田 清君
                都築  譲君
                山田 俊昭君
                山口 哲夫君
                菅川 健二君
                山崎  力君
    ―――――――――――――
   委員の異動
 一月十二日
    辞任         補欠選任
     今井  澄君     釘宮  磐君
     渡辺 孝男君     大森 礼子君
     菅野  壽君     堂本 暁子君
     山口 哲夫君     藁科 滿治君
     菅川 健二君     小川 勝也君
     山崎  力君     萱野  茂君
 一月十三日
    辞任         補欠選任
     阿曽田 清君     木暮 山人君
     都築  譲君     高橋 令則君
 一月二十七日
    辞任         補欠選任
     志苫  裕君     三重野栄子君
 一月二十八日
    辞任         補欠選任
     三重野栄子君     志苫  裕君
 二月二十四日
    辞任         補欠選任
     藁科 滿治君     峰崎 直樹君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    会 長         井上  孝君
    理 事
                岡  利定君
                佐々木 満君
                吉川 芳男君
                釘宮  磐君
                渡辺 四郎君
                山下 芳生君
                木暮 山人君
    委 員
                石渡 清元君
                加藤 紀文君
                亀谷 博昭君
                武見 敬三君
                宮澤  弘君
                守住 有信君
                小川 勝也君
                峰崎 直樹君
                猪熊 重二君
                志苫  裕君
                高橋 令則君
                山田 俊昭君
                堂本 暁子君
   政府委員
       総務庁行政監察
       局長       土屋  勲君
       建設大臣官房総
       務審議官     小鷲  茂君
   事務局側
       第三特別調査室
       長        和田  征君
   説明員
       総務庁人事局参
       事官       平山  眞君
       総務庁行政管理
       局管理官     戸塚  誠君
       建設大臣官房技
       術調査室長    渡辺 和足君
       建設省河川局開
       発課長      横塚 尚志君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事選任及び補欠選任の件
○行財政機構及び行政監察に関する調査
 (時代の変化に対応した行政の監査の在り方の
 うち政策等の評価制度に関する件)
○参考人の出席要求に関する件
    ―――――――――――――
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井上孝#1
○会長(井上孝君) ただいまから行財政機構及び行政監察に関する調査会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る一月十二日、菅野壽君、菅川健二君、山崎力君、山口哲夫君、今井澄君及び渡辺孝男君が委員を辞任され、その補欠として堂本暁子君、小川勝也君、萱野茂君、藁科滿治君、釘宮磐君及び大森礼子君が選任されました。
 また、去る一月十三日、阿曽田清君及び都築譲君が委員を辞任され、その補欠として木暮山人君及び高橋令則君が選任されました。
 また、昨日、藁科滿治君が委員を辞任され、その補欠として峰崎直樹君が選任されました。
    ―――――――――――――
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井上孝#2
○会長(井上孝君) 理事の選任及び補欠選任についてお諮りいたします。
 新会派の結成等により今期国会における本調査会の理事の数が二名ふえております。
 つきましては、その理事の選任及び委員の異動に伴う理事の補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、会長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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井上孝#3
○会長(井上孝君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に佐々木満君、釘宮磐君、大森礼子君、渡辺四郎君及び木暮山人君を指名いたします。
    ―――――――――――――
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井上孝#4
○会長(井上孝君) 行財政機構及び行政監察に関する調査を議題といたします。
 本調査会は、第百三十三回国会において設置されて以来、「時代の変化に対応した行政の監査の在り方」をテーマとして、現行の行政監察制度の問題点、オンブズマン類似・関連制度、地方自治体のオンブズマン制度及び監査制度、国政調査権・請願制度等について広範な議論を進めてまいりました。
 また、本調査会の活動が参議院改革とのつながりを生じてきたことから、早い時期に結論を出すことを検討した結果、昨年の六月、本院にオンブズマン的機能を備えた行政監視のための第二種常任委員会を設置し、参議院に期待される行政監視機能を向上させ、積極的に国政調査権を活用するため、その立法化について大方の委員の了承を得て議長に要請するとの調査報告を行いました。その結果、今期国会から、第二種常任委員会として行政監視委員会が本院に設置され、今後の同委員会の積極的な調査活動が期待されることとなりました。
 さらに、今後の本調査会の調査について理事会等で協議を行った結果、三年間の調査テーマ「時代の変化に対応した行政の監査の在り方」のうち、三年目の調査課題は政策等の評価制度とし、政府側及び参考人から説明、意見を聴取し、質疑を行い、さらに委員間の自由討議を行って調査を進めることとなりましたので、よろしくお願い申し上げます。
 本日は、政府側から政策等の評価制度について説明を聴取した後、質疑を行いたいと存じます。
 それでは、政府側から政策等の評価制度について説明を聴取いたします。総務庁土屋行政監察局長。
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土屋勲#5
○政府委員(土屋勲君) 行政監察局長の土屋でございます。会長を初め理事、委員の先生方には日ごろから私ども行政監察局の業務につきまして深い御理解を賜り、まことにありがとうございます。この場をおかりして改めて御礼を申し上げます。
 さて、本日は行政評価というテーマでございますが、私どもの行政監察について、評価という視点からお手元の資料に即して御説明をさせていただきたいと存じます。
 まず、行政監察制度の概要について簡単に御説明申し上げます。
 資料の一ページにありますように、総務庁の行政監察は、政府部内の自己改善機能として、行政の制度、運営等の実態を調査分析し、その結果に基づき改善方策を関係行政機関に勧告するものであります。国会や会計検査院が外部から行政を監視されるのに対しまして、私ども行政監察局は、行政みずからがまず自己反省、自己改善を行うことが必要であるという観点から仕事をしているわけでございます。そのため、行政監察は政府部内にありますが、各省庁からは独立した立場、第三者的な立場にございます。それから、行政の実態を調査分析するというアプローチをとっているわけでございます。いわゆる実証主義ということでありまして、行政の現場における実態をベースに具体的な事実、問題点を積み重ねて各省庁に改善方策を勧告いたしております。
 行政監察は、その実施形態からは中央計画監察と地方監察に大別されますが、中央計画監察は、本庁が監察テーマ、調査時期、調査対象、調査方法などを決めまして、出先機関である管区行政監察局あるいは行政監察事務所を動員して実地調査を実施するものでございます。
 機能といたしましては、総務庁長官から関係省庁の大臣に改善方策を勧告いたしまして、これに基づく措置の報告を求めるということによりまして行政の制度、運営等の改善を推進するということでございます。
 ここで対象となります業務は、各省庁の業務、特殊法人の業務、それから地方公共団体等が国から委任、補助を受けて行う業務、いわゆる機関委任事務、それから補助金の関係であります。
 対象となる事項は、行政の制度、施策、組織、運営と行政全般にわたっておりまして、重要行政課題の解決の促進、行政改革の推進という観点から仕事を実施しているところでございます。
 次に、「行政監察プログラム」とありますが、これは行政監察を重点的かつ計画的に実施するため、平成八年十二月に閣議決定をされました行政改革プログラムというものに基づきまして、現在、現業、特殊法人等の事業の見直し、経営合理化並びに歳出削減、経費の効率的使用というところに重点を置きまして、向こう三年間に実施する予定の監察テーマを定めたものでございます。平成九年度から十一年度までの三年間を対象とする現行のプログラムを昨年度末策定いたしまして、公表もいたしております。
 この行政監察プログラムにつきましては、行政を取り巻く情勢の変化を踏まえまして、毎年度新たな三年間について策定するローリング方式により見直しを行うこととしております。また、政府の重点施策に係る緊急の諸課題にも機動的に対応をすることといたしておりまして、次のページに現在の行政監察プログラムを入れてございます。
 それでは、本題に入りまして、行政監察をいかなる視点から、いかなる調査分析、評価手法を用いて実施しているかということについて御説明を申し上げます。
 資料の三ページの「行政監察の実施手順」というものをごらんいただきたいと思いますが、行政監察テーマの選定から監察実施計画の策定、調査の実施、取りまとめ、改善方策の検討、勧告、勧告に基づき各省庁が講じた措置についての報告徴収というところまで行政監察の一連の実施手順を示してございます。
 少し具体的に御説明をいたしますと、まず、行政を取り巻く諸情勢、それに対する施策の動向、過去の監察の実施状況等を勘案してテーマを選定した後、当該テーマに関連する行政の制度、施策につきまして関係省庁からヒアリングを行ったり、事前調査として現地に出向いてテスト調査などを行いまして、調査の設計図に当たります監察実施計画を策定いたします。この監察実施計画は、事前準備の検討結果、あるいは監察の視点等を踏まえまして、当該行政の制度、施策、組織、運営の問題点、改善方策というものを取りまとめるために、何をどのように調査しどのような分析を行うかというものを記述するものであります。
 監察の基本的な視点としましては、社会経済情勢の変化に対応して行政の役割の見直しが行われているか否かという変化への対応、行政の総合性が確保されているか否かという総合性の確保、行政の簡素化、効率化が図られているか否かという簡素化、効率化、行政に対する国民の信頼が確保されているか否かという信頼性の確保という四つの視点を主要視点として考えておりますが、さらには、調査対象となる事務事業の内容に応じまして、合目的性、合規性、経済性、効率性、有効性、公正性、透明性などの具体的な視点を取り込みながら監察実施計画を策定しているところでございます。
 調査手法あるいは分析評価手法につきましては、例を掲げさせていただきましたので、後ほど実際の監察計画に即して御説明をさせていただきたいと思います。
 次に、監察実施計画に基づいて調査を実施することになりますが、この調査は、本庁がみずから行うとともに、地方の管区行政監察局・事務所を動員して行っております。地方の調査結果は本庁に報告され、本庁においてこれを整理、分析評価を行い、当該行政の制度、施策、組織、運営についての具体的な問題点を実証的に把握した上で改善方策の検討を行い、相手省庁に勧告するということになるわけでございます。
 勧告をした後には、その実効性を確保するため、勧告に基づき各省庁が講じました措置について報告を受けております。これは、単に報告を受けるということではなくて、改善措置が不十分な場合にはさらにその活動の中で改善を促すということを行っているわけでございます。
 それでは、資料の四ページの、主な調査手法、分析評価手法の例をごらんいただきたいというふうに思います。
 最近の行政監察による勧告の中から、代表的な調査手法または分析評価手法を用いた事例について御説明を申し上げます。
 一つの監察の中では、さまざまな調査手法、分析評価手法の中から、問題の内容に応じまして適切な手法を組み合わせてデータを収集、分析し、問題点、改善すべき事項を実証的に把握していくことに努めているわけでございます。
 まず一の、法令等の規定内容に従って事務事業が実施されているかを現地において確認し、遵守されていない場合、その原因を分析するとともに、制度、仕組みの改善をも含めた改善方策等を検討する手法を用いた事例、いわば現地における実地確認調査という手法を用いた事例でございます。
 事例の一は、農業構造の改善対策に関する行政監察の例でございまして、国庫補助事業により整備された野菜集出荷施設の利用状況を現地で確認した結果、同施設が農機具や肥料の格納庫として目的外に利用されている事例が見られたものであります。
 こうした事例に基づきまして、農林水産省に対しまして、施設の採択時における審査の慎重かつ厳正な実施、どうしても利活用の改善が見込めないものについての利用目的の変更、補助金の返還などを勧告いたしております、
 次に、五ページの中ほどをごらんいただきたいと思います。
 民間との制度の比較分析、外国の制度や仕組みとの比較分析、行政機関間の事務事業の比較分析、時系列による比較分析等を行いまして、その不均衡、優劣等を発見し、原因、改善方策等を検討する手法を用いた事例、いわゆる比較分析の手法を用いた事例でございます。
 事例の五は、財務内容等に関する書類の作成、公開の制度について、特殊法人と民間を比較したものですが、特殊法人のディスクロージャーのあり方を検討するため、特殊法人と民間とのディスクロージャー制度について比較検討を行った結果、特殊法人のディスクロージャーの水準は、同等の資本金、規模等を有する民間の大規模な株式会社が行うディスクロージャーの水準に達していない、特殊法人の業務並びに資金は民間と異なり強い公共性を有しているということから、特殊法人を所管する各省庁に対しまして、特殊法人について、民間と同様にディスクロージャーを法定すること、民間の水準以上の内容のディスクロージャーをすることを勧告したものであります。
 続きまして、六ページをごらんいただきたいと思います。
 事例の八でございますが、我が国の民間金融機関における業務及び財産の状況に関する情報開示の状況につきまして、外国の制度、仕組みと比較したものであります。
 金融に関する行政監察におきまして、民間金融機関における業務及び財産の状況に関します情報開示の実施状況を調査した結果、調査金融機関の約一八%が、業務及び財産に関する事項を記載した説明書類、いわゆるディスクロージャー誌を作成しておらず、作成していても開示事項、内容は不十分でありました。我が国と米国のディスクロージャー制度を比較したところ、米国では、ディスクロージャー誌について、作成、公表、最小限開示すべき事項等を連邦規則で明記しまして、虚偽記載に対する行政処分等も可能であるのに対しまして、我が国のディスクロージャー制度には、発行時期、記載内容及び虚偽記載に対する罰則の規定が設けられておりませんでした。
 このため、大蔵省に対しまして、預金者等の理解が得られるレベル、国際的なレベルの経営の透明性が確保されるよう、ディスクロージャー制度の整備充実について勧告をいたしたところでございます。
 また、七ページの事例の十一でございますが、郵便局の外務員の業務能率につきまして時系列で比較をしたものであります。
 積立貯金の集金業務、定額貯金等の募集業務を行う外務員の定員は十年以上ほとんど変動のないものとなっておりましたが、郵便局の要員合理化を図る観点から、郵便局間の外務員一人当たりの取扱業務量を比較しますと約一・五倍の格差の生じている例が見られたほか、集金業務の指標である積立貯金の口座数を時系列で比較してみますと、平成六年度は昭和六十一年度に比しまして約三三%減少している。また、募集業務の指標である募集件数も減少傾向にありました。このため、郵政省に対しまして業務量に対応した要員配置の見直しを勧告いたしているところでございます。
 次に、八ページをごらんいただきたいと思います。
 基本計画等の目標と実績を比較しまして、その達成状況等から原因、改善方策等を検討する手法を用いた事例でございます。
 事例の十二は、国有林野事業に関する行政監察におきまして、国有林野事業の経営の改善を図る観点から、現行の改善計画に基づく管理運営の状況を調査した結果、累積債務残高は三兆五千億に累増するとともに、事業の実施状況についても、例えば新たに開設された林道を利用した立木等林産物の収穫予定量と実績を比較してみますと、収穫予定量五百五十八立米に対しまして実績は二百九十立米にとどまるなど投資効果の乏しいものが見られましたことから、農林水産省に対し、林道整備については補修、修繕、森林保全の維持に係るものを除き、当分の間必要最小限のものに抑制するよう勧告をしたところでございます。
 次に、四のコスト分析、ベネフィット分析、経営分析、財務分析等の結果を踏まえて改善方策等を検討する手法を用いた事例でございます。
 事例の十四は、アルコール専売事業についてコスト分析、経営分析を行っているものであります。
 新エネルギー・産業技術総合開発機構、いわゆるNEDOの発酵アルコール製造部門の合理化、七工場における製造経費の削減等を図る観点から、工場の稼働率、製造原価、配置職員数、製造工場の立地条件を踏まえた原料・製品輸送の効率性等の経営内容を詳細に分析した結果、七工場全体の稼働率は七七%にすぎず、大規模工場の製造余力で小規模工場の年間製造量を賄えること、一キロリットル当たりの製造原価が大規模な工場に比しまして小規模な工場は約二・七倍高いこと、工場は内陸部に所在をしているため輸入原料等や製品の輸送に経費がかかっていること、平成八年度から民間企業への製造委託を開始しているというふうな状況が見られたことから、通商産業省に対しまして、小規模で生産性の低い発酵アルコール製造工場の再編整理の推進を勧告したものでございます。
 最後に、資料の九ページの中ほどにありますが、関係者の意見、要望やアンケート調査から行政ニーズの実態等を把握し、行政施策の改善方策等を検討する手法を用いた事例でございます。
 事例の十六は、現在実施中の麻薬・覚せい剤等に関する調査におきまして、薬物乱用問題に関する認知度、防止対策等に関する意見、要望を把握するため、高校生、その保護者及び教員約五万六千人を対象にアンケート調査を実施し、とりあえずアンケート調査だけの結果は公表をいたしたところでございます。
 事例の十七は、これも現在実施中の義務教育諸学校に関する行政監察におきまして、いじめ、登校拒否、校内暴力問題に関する実態、この問題に係る各種施策の評価及び意見、要望を把握するため、義務教育諸学校に在学する児童生徒、その保護者及び小中学校の教師約三万三千人を対象にアンケート調査を実施したものであります。
 以上のようにさまざまな調査手法、分析評価手法を用いまして行政の実態と問題点を実証的かつ的確に把握をしまして、その結果に基づき改善方策を各省庁に勧告することによって、行政の制度、施策、組織、運営の全般にわたって改革改善を推進しているところでございます。
 最後に、行政監察制度の今後の課題について申し上げますと、昨年十二月の行政改革会議長終報告の中で評価機能の充実強化が求められております。
 資料の十ページ以下に最終報告の抜粋がございますが、その内容をかいつまんで御紹介いたしますと、
  従来、わが国の行政においては、法律の制定や予算の獲得等に重点が置かれ、その効果やその後の社会経済情勢の変化に基づき政策を積極的に見直すといった評価機能は軽視されがちであった。
  しかしながら、政策は実施段階で常にその効果が点検され、不断の見直しや改善が加えられていくことが重要であり、そのためには、政策の効果について、事前、事後に、厳正かつ客観的な評価を行い、それを政策立案部門の企画立案作業に反映させる仕組みを充実強化することが必要である。
 また、評価機能の充実は、政策立案部門と実施部門の意思疎通と意見交換を促進するとともに、その過程において政策立案部門、実施部門の双方の政策についての評価や各種情報が開示され、行政の公正・透明化を促す効果があることも忘れてはならない。とされております。
 このため、各省における評価機能の強化とともに、各省を超えた全政府レベルの評価機能の充実強化の必要性が指摘をされております。
 新たに設けられる総務省に現在の総務庁の行政監察機能を引き継ぎ、さらに充実を図ることとされておりまして、客観的で公正な評価方法の確立、評価結果の政策立案部門への適切なフィードバックなど、評価・監視機能の十分な発揮のための工夫を行うことが求められております。
 また、国民のニーズに即応した効率的な行政サービスの提供を実現するという行政改革の基本理念を実現するため、政策の企画立案機能と実施機能とを分離し、実施部門のうち一定の事務事業についてその垂直的減量を推進しつつ効率性の向上、質の向上及び透明性の確保を図ることを目的としまして、独立行政法人制度を導入することとされております。この制度の基本的な仕組みとして、業務の結果について評価し改善する仕組みが必要とされ、評価機関としましては、総務省には全政府レベルの評価委員会を、各省には運営評価委員会を設置することとされております。このうち総務省の評価委員会の事務局を行政評価・監察担当部局ということにされております。
 先般、行政改革会議長終報告の趣旨にのっとって行われます中央省庁等改革に関する基本理念、基本方針等を定める中央省庁等改革基本法案が国会に提出をされたところでございます。この基本法案が成立をいたしますと、中央省庁等改革推進本部において新たな体制への移行に必要な法律案等の立案が行われるというふうに承知をいたしておりまして、政策評価のあり方、仕組みについても検討がなされることと思いますが、私どもといたしましても最終報告で示された課題に適切に対応できるよう必要な準備を進めていかなければならないと考えているところでございます。
 以上でございます。
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井上孝#6
○会長(井上孝君) ありがとうございました。
 次に、建設省小鷲総務審議官。
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小鷲茂#7
○政府委員(小鷲茂君) 日ごろは所管の行政分野につきまして格段の御指導を賜っておりますることをこの機会に厚く御礼を申し上げたいと存じます。
 また、本日は、私どもの政策評価に対する取り組みの状況を御説明する機会を与えていただきまして、まことにありがとうございました。
 それでは、説明資料を準備させていただきましたので、この資料に従って御説明をさせていただきたいと思います。
 最初に目次がございます。お尋ねのありましたのは一番から三番までの項目でございますが、政策評価ばかりではなくて公共事業の効率化という視点から考えますると、ほかにも幾つか私どもで取り組んでいる問題がございますので、冒頭、効率化についての全体的な取り組み姿勢を御説明させていただいた上で、お尋ねの三点について御説明をするというふうにさせていただきたいと思います。
 一ページでございますが、公共事業の効率化のための切り口といたしまして幾つかあるのではないかと考えておりまして、四角の枠の中に①から④まで掲げましたが、一つは投資分野あるいは事業箇所の重点化、二つ目には事業執行の効率化、それから三つ目には計画・実施過程の透明化、四つ目に関係省庁との連携の強化といった四つの切り口があるものと考えおります。
 第一の重点化の問題でございますが、最初に掲げましたのは投資分野の重点化の例でございまして、下の表に平成十年度におきます具体例を掲げましたけれども、経済構造改革に資する分野、あるいは地域間の格差を是正するための分野、あるいは安全に直結するような分野、こういった分野に重点投資をするということにいたしておるわけでございます。
 御案内のとおり、平成十年度の公共事業予算は政府全体としてマイナスの七・八という厳しい状況ではございますが、こういった重点分野につきましては、右に掲げました倍率のごとく一・数倍という厚い投資をする予定にいたしてございます。例えば、下から三つ目に緊急土砂災害防止対策というのがございますが、近年大変土砂災害が多発いたしておりますので、この辺の対策を強化するという意味で、この対策につきまして一・五七倍という投資をする予定にいたしております。
 次に二ページでございますが、新規事業箇所の削減と書いてございます。これは、箇所の重点化という意味でございます。なるべく継続事業に重点投資をする、そのことによりまして早く工事を完成させて事業の整備効果を早期に発現させようという発想でございます。そのために逆に新規箇所がかなり制約を受けるということになりまして、ここでも平成十年度の新規箇所の減少の様子を記載してございますが、かなり激しく新規箇所については絞り込んでおるという状況でございます。
 それから三つ目には、用地補償費比率の減少ということでございます。これは、昨今、特に景気対策としての公共事業の役割が強く求められておりますので、特に平成十年度につきましては景気に対する関与度の高い工事、いわゆる上物の工事費に多く予算を回すということで、用地補償費比率が低いものを選定する。例えば街路事業につきましても、橋梁でありまするとか連立立体でありまするとかそういうものに予算を回す、こういう工夫をいたしております。
 四番目に、国と地方公共団体との的確な役割分担という抽象的な考え方を述べてございますが、具体的に言いますると、補助の採択基準を切り上げるということです。細かい補助事業はもうやめるということをやっております。
 それから五番目でございますが、財投対象機関の対象事業の見直し、これは、特殊法人の改革合理化の議論がございますが、例えば住都公団につきましては民間と競合するような分譲住宅につきましてはもう今後撤退しようという方針を打ち出しております。まだ法人の改組自体は済んでおりませんけれども、既に事業内容につきましては大幅に分譲住宅戸数を減らすといったようなことをいたしておる次第でございます。
 三ページでございますが、二つ目の事業執行の効率化に向けて、二つここでは書いてございます。
 一つは、類似事業間の調整の問題でございます。かつて、縦割り行政の弊害といたしまして幾つかの省庁で同じような事業を重複してやっているのではないかという御批判があったわけでございます。そういうことが起こらないような取り組みを現在進めておりまして、具体的に言いますると、道路と農道・林道、それから汚水処理施設、下水道と農村集落排水あるいはコミュニティープラント、こういったものの関係、それから海岸事業、これは他省庁で取り組んでおりますので、そういったものについてそごを来さないようにということで計画レベルで調整をするということを数年前から始めております。
 それから、コストの縮減対策でございますが、これも御案内と思いますが、平成九年四月四日に、政府といたしまして行動指針をつくりました。この指針に基づきまして各省庁が行動計画をつくりまして平成十一年度末までに対策を実施する、その結果コスト一〇%以上縮減を実現する、こういうことで現在動いております。
 それから四ページでございます。三つ目の計画・実施過程の透明化でございますが、一番目は費用効果分析を実行していくということで、これは後ほど詳しく御説明をさせていただきます。
 二つ目は事業採択基準の公表ということで、この点につきましても後ほど詳しく御説明させていただきたいと思います。
 三つ目が国民の意見提出機会の確保ということでございまして、河川法を改正いたしまして、例えば河川整備計画を策定いたします場合に公聴会を開催するといったような制度の改正などをいたしておりますし、さらに平成十年度からスタートさせたいと思っております道路の五カ年計画策定の過程におきましては、新しい方法でございますが、パブリックインボルブメント方式といったような、国民の意見を取り入れながら計画をつくって練り上げていくといったような方法を採用いたしておるところでございます。
 さらに四でございますが、それぞれの事業ごとに事業の箇所あるいはその事業のスケジュール等を明らかにした地域ごとの整備プログラムをつくって公表するといったようなことをやっております。事業の全体像をあらかじめ公表するということでございます。
 五ページでございますが、五番目といたしまして再評価システムの導入、これも後ほど詳しく申し上げたいと存じます。
 四といたしまして、連携施策の推進ということでございますが、これは各省庁が協力し合って一つのプロジェクトを効率よく仕上げていくという試みでございます。詳しくは省略させていただきたいと思います。
 六ページ以下がお尋ねの点でございます。
 お尋ねの点の第一点でございますが、大規模公共事業に対する評価システム導入に関する経緯等でございます。
 最近、時のアセスということが言われておりますが、私どもではもう既に平成七年七月の時点から、大規模公共事業につきまして見直しのシステムをスタートさせております。背景といたしましては、地域に密着したきめ細かい行政が求められているとか、開かれたわかりやすい行政が求められているとか、そういった一般的な事情もございますが、特に大規模公共事業につきましては、一たん計画ができるとなかなかとまもないといったような、いわゆる事業見直しシステムについての国民の声、あるいはまた最初計画をつくるときに一方的につくられて情報が十分開示されないといったような手続に関する批判等がございますので、こういったものにきちんとこたえていこうという動機でこの制度をスタートさせたものでございます。
 内容でございますが、七ページ以下に記載してございます。
 ここで取り上げる事業でございますが、これは建設省のシステムでございますので、建設省の直轄事業、あるいはまた建設省の関係公団が実施する大規模公共事業ということにいたしております。大規模ということにつきまして、特に面積とか規模とかいうことについて数量的な縛りをかけておりません。いわゆる問題のある事業であれば弾力的に取り上げることができるようにしよう、こういうことにいたしております。
 内容的には、新たに計画を策定する場合、こういった大規模事業を策定する場合、あるいはまた計画策定後長期間が経過して社会情勢が変化している場合、俗っぽく申し上げて恐縮でございますが、もめているようなプロジェクト、こういう意味でございます。こういったものにつきまして再評価をしようということでございます。対象事業といたしましては下の枠の中に具体的に一番から五番まで記載してございますが、こういったものが対象でございます。
 八ページでございますが、やや細かい話になりますが、内容的には先ほど言いましたようにこれからスタートするものと既にスタートしているものと二つございます。
 まず最初に、これからスタートする新規事業につきましては、調査計画段階できちっと手続をとろう、こういうことでございまして、ダム、堰につきましては事業ごとに審議委員会という委員会をつくりましてそこで意見をまとめる、こういうやり方でございます。
 次のページをちょっとごらんいただきたいと思います。ダムについてのシステムのフローがございます。行政部局が計画原案をつくりまして、それをここでは○○ダムと書いてございます。これは一つ一つのダムごとに設置をするということになってございまして、構成はここに記載いたしましたように学識経験者を初めごらんのとおりの各分野の関係の人、委員の選定は知事さんにお願いをする、こういうことにいたしております。この審議委員会は、右に書いてございますが、委員会の判断によりましてさらに広く意見具申を求める、公聴会を開催する、検討会議を催す、こういったことができるようにいたしております。また、調査専門委員会を組織いたしまして専門的な調査を実施した上で意見をまとめる、こういったことも予定をいたしておるわけでございます。その上でこの審議会の意見をまとめていただきます。この意見をいただきましてさらに私どもが判断をする、こういうストーリーでございます。
 実は、具体的な成果をお話しした方がわかりやすいと思いますので、十ページをお開きいただきます。
 これは本年二月十八日現在の実施例でございます。最初がダム、堰についてでございますが、現時点で十四事業を対象にいたしております。各ダムの成果が枠の中に記載してございますが、実はまだ審議会が一つの事業について組織されておりませんが、十三の事業につきましては既に審議会が設置されておりまして、ほとんどが結論出ております。結論が出ておりませんのは二つの審議会でございますが、残りの十一の審議会では既に結論が出ております。
 この中で、現行どおりでないという意見が幾つかございますので御紹介いたしますると、まず最初の沙流川総合開発でございます。これは二つのダムを計画してございますが、そのうちの平取ダムという方につきましては工業用水需要量の見直しを行うべきではないかといったような趣旨の意見が出ております。
 二つ目の小川原湖の総合開発につきましては、代替水源の検討をすべきではないか、こういった意見が出ております。
 それから、四つ目の渡良瀬遊水池総合開発、Ⅱ期でございますが、もう少し時間をかけて検証した上で、各種調査とあわせて再度審議をする必要がある、こういう御意見でございます。
 一番下の矢作川の河口堰でございますが、もう少し環境調査を重ねて再度審議をする必要がある、こういう意見でございます。
 次のページに参りまして、上から二つ目、足羽川ダムでございますが、計画変更の可能性がないものかどうかということで、早急にその検討をするべきだ、こういう御意見でございます。
 以上のように、幾つか現行計画についての御意見がございますので、これらにつきましてはそれぞれ御意見の方向で現在建設省では対応している、こういう状況でございます。
 それから、同じようなこと、十三ページでございますが、高規格幹線道路についても実施をいたしておるわけでございます。
 道路関係につきましては、実は都市計画の手続によって決めるようなものもございます。例えば、都市部に近い部分は都市計画の手続で決めるということでございます。都市計画の手続によりますると、公聴会その他同じような手続が担保されておりますので、そういう手続がとられていないものについて我が方の新しいシステムでチェックをする、こういうことにいたしております。
 ここでは、一昨年の十二月に整備計画を出すべきであるかどうかという判断をするに先立ちまして、大分時間もたちましたので地元の知事さんの意見照会をする、十区間意見照会をいたしまして、すべて計画どおりやるべきである、こういう御意見をいただいて、そのように対応いたしておる次第でございます。
 次に十四ページ以下でございますが、二つ目のおただしの費用効果分析、評価指標の概要についてということでございます。
 費用効果分析につきましては、平成八年の四月に建設省挙げてやっていこうという意思統一を図りました。それまでは三々五々、それぞれの事業部局で取り組んでおったわけでございますが、省内的に一斉に取り組んでいこうということを意思決定いたしまして、平成九年度におきましては道路事業、流域下水道事業等、主要事業におきまして新規箇所について費用効果分析を試行いたしてまいりました。その他の事業につきましては、分析手法の開発等に取り組んでまいった次第でございます。取り組みの状況につきましては下の表に掲げてございますような状況でございますが、平成十年度からは基本的には全事業で費用効果分析を実行するということになろうかと存じます。
 具体的には、十六ページ以下にどんなことをやっているのかということを例示的に御紹介いたしておりますが、実は費用効果分析の費用の方につきましては割合計測がしやすいのでございますが、効果、便益の方でございますが、これにつきましては大変計測の仕方が難しいわけでございます。その辺にこれからのいろいろ問題があるわけでございます。
 例えば、下水道について言いますると、特に便益の方のはかり方をどういうふうにするのか。下水ができることによる便益でございますが、これをどうはかるのか。しかもそれを貨幣価値ではかるということでございます。ここでは代替的な手法をとるとどれだけコストがかかるかといったようなことで、その効果をはかろうということにいたしております。いわゆる代替法という、BバイCと言っておりますが、この費用効果分析にもいろんなやり方があるわけでございますが、そのうちの一つの代替法という方法によってはかろうということで現在検討を進めております。
 中小水路にふたをかけるとどのくらいかかるか、あるいは単独でし尿浄化槽を設置するとどれだけ費用がかかるか、そういったことの対比において便益を計測する、こういうことにいたしておるわけでございます。ただ、この中でも例えば環境がよくなるとか、そういったなかなか貨幣化しにくい便益をどう評価するのかといったような難しい問題がまだ今後ございます。
 それから、次に十八ページでございますが、治水事業でございます。治水事業につきましては、これも割合便益、これもはっきりいたしておりますので、被害がどれだけ軽減されるかということによりまして貨幣価値で便益が計測しやすいわけでございます。ただ、実際にはそればかりではないほかの要素も勘案して事業を実施するということでございますので、そのことにつきましてはまた後ほどお話し申し上げたいと存じます。
 それから、次に二十ページでございます。道路、街路の場合でございます。道路、街路の場合にも割合便益が計測しやすいわけでございます。ここでは、現在取り組んでおります姿を御紹介いたしますると、三十年にわたって便益が生ずるという前提のもとに、便益につきましては時間短縮便益、走行便益、交通事故減少便益という三つの要素を金銭評価する、こういうやり方をやっておるわけでございます。
 以上、三つの事業の御紹介をいたしました。道路の場合にはちょっとわかりやすいためにという意味で二十二ページに具体例を掲げてございます。
 ここは東京都の八王予の南バイパスの例でございます。国道二十号のバイパスでございますが、南部方向に八王子バイパスと、それから新しくできます首都圏中央連絡道がございますが、ここの間をつなぐバイパスでございます。この費用効果分析をいたしました結果、二・九倍の便益が発生する、こういう計算結果になっておる次第でございます。
 以上が現在やっております費用効果分析でございますが、ちょっと資料をまたもとに戻っていただいて恐縮でございますが、十五ページでございます。下の方に2といたしまして、「統一的なルールづくりに向けた取組み」というふうに書いてございます。ただいまは平成九年度も十年度も今御紹介しましたような個別事業ごとの費用効果分析を実行すると申し上げましたが、実はもう少し統一化できないか、運用をもう少し足並みをそろえられないかといったような問題意識がございます。
 一つは、現在やっておりますいろんな分析手法が異なっておりまするけれども、果たして本当にそれでいいんだろうかということを念のためにもう一度チェックしようということでございます。
 それから、先ほど言いましたように貨幣価値で計測できないような問題がございます。環境改善の効果とか美観の問題でありまするとか、そういったものについてどうしたらいいのかといったような問題が残されております。
 それから三つ目といたしまして、不確実性の問題がございます。例えば交通の問題ですと、このぐらい車両が通るであろうという前提のもとに評価をするわけでございますが、実際その予測が狂う可能性があるわけでございます。その狂う可能性をどういうふうに評価に織り込んでいくか、不確実性をどう織り込んでいくかといったような問題がございます。
 そしてまた、このほかにデータをオープンにするわけでございますが、なるべく多い少ないといった問題がないような統一的な扱いにしたいといった問題がございます。
 それから技術的な問題でございますが、将来発生する便益を現在の価値に引き戻すわけでございます。これにつきましていろんな考え方がございまして、正直言いまして、現在のところまだ統一化されておりません。そういったものについても統一化を図りたい。
 こういったことを平成十年度中に検討を終えて、平成十一年度からはもう少し改善された姿で費用効果分析を進めたいというふうに考えておる次第でございます。
 ちょっと長くなりましたが、二十三ページの「事業採択に係る評価指標(案)の概要」についてでございますが、これにつきましても既にすべて公表いたしておるところでございまして、ここでは三つの事業につきまして例示的にお示しをいたしております。
 まず最初に下水道事業でございますが、むしろ二十四ページをごらんいただいた方がわかりやすいと思います。実際の事業採択に当たりましては、ここに書いてございますようなことを判断基準といたしまして選んでおるわけでございます。
 まず、「前提項目」といたしまして採択基準に合っているか、一種の適格要件に合っているかどうかという形式的なチェックをいたします。それから一番重要なのは、ここでは「最優先項目」と左に分類してございますが、上位計画との関係、水質保全の要請との関係、これを最優先項目として考えていると。具体的には流総計画で直ちに下水道をやるべきと、そういう位置づけがされているのかどうか、あるいは放流先の水質環境基準が未達成であるかどうか、こういった要素をむしろ事業採択における最優先項目として判断をいたしております。次に、「優先項目」といたしましてここに掲げたような項目を考慮する。さらに、その下位の判断要素として「考慮項目」、ここに書いてございます細かい項目を考慮するということでございます。
 それで、費用効果分析をどう活用するのかということでございますが、注の一番下に書いてございますが、全体を通ずる参考資料として活用すると、こういうことにいたしておる次第でございます。
 次に二十五ページ、治水事業でございますが、治水事業につきましてはむしろ二十六ページの一覧表をごらんいただいた方がよろしいかと思います。一番左の方に判断項目がございまして、河川の場合には「経済性」、つまり先ほど申し上げました費用効果分析を最初の項目として掲げてございます。BバイCの値に応じて判定と書いてございますが、そういう意味でございます。それから、「災害発生時の影響の大きさ」、「過去の災害実績」、「災害発生の危険度」、そういった項目を総合考慮しながら事業の採択を判断していくと、こういう仕組みでございます。
 それから道路でございますが、二十八ページをごらんいただきたいと思います。
 具体的には真ん中の「一般国道(二次改築)」というのがわかりやすいと思います。国道のバイパスというイメージでございますが、この際には、大きく分けまして「事業採択の前提条件を確認するための指標」というのがございまして、果たして本当に投資効果があるのかないのか、これが費用効果分析でございまして、これをまず最初にチェックするということでございます。それから調査がきちっと完了しているかどうか、地元との調整が整っているかどうか、こういった条件をまず事前にチェックする。
 その後に具体的な事業の機能がどの程度の問題があるか、こういうチェックをいたすわけでございます。この点につきましても評価項目といたしましては、経済構造改革にどの程度の貢献度があるのか。それから二つ目は、活力ある地域づくり都市づくり、そういった政策テーマにどの程度貢献できるのかといったようなこと。それから次のページでございますが、Ⅲとして、生活環境の改善のためにどれほど役に立つのかといったような要素、それから安全性にどれだけ貢献できるか、こういった要素を総合判断して事業の採択を決める、こういう仕組みになっておる次第でございます。
 それから次に三十二ページ、三点目のおただしでございますが、これから取り組もうといたしております再評価システムについてでございますが、実は、一番最後の三十九ページをちょっとお開きいただきたいと思います。粗っぽい資料でございます。
 これは昨年の十二月五日に平成十年の予算案作成の際の関係閣僚会議における総理の発言要旨でございまして、三十九ページの一番最初の行に「公共事業の「再評価システム」を導入することと致したいと思います。」と、こういう総理談話が発表されております。具体的には内容が二つございまして、第一は、「事業採択後一定期間経過後で未着工の事業や長期にわたる事業等を対象に再評価」を行う。二つ目には後ろから三行目、「さらに、」というところでございます。「事業採択段階における費用対効果分析の活用については、基本的に全事業においてこれを実施する」と、こういう方針が発表されております。したがいまして、現在建設省におきましてはこの方針に従いまして検討を進めているわけでございます。
 三十三ページに戻っていただきたいと思います。現在、ここに掲げましたような検討委員会を省内に設置いたしまして、昨年の中ごろから検討を進めてまいっておりまして、三月中には結論を出したいと考えておる次第でございます。対象とする事業につきましては、すべての事業を対象にしてまず見直しを行うということを考えております。事業分野につきましては三十五ページに私どもの所管事業のほぼ全領域を対象とするということが書いてございますが、通常の日常的な維持管理につきましては、あえてこういうことをやる必要もなかろうということで除く方向で現在議論を進めております。
 それから三十四ページでございます。見直し対象でございますが、全事業とは言いましたけれども、問題のある事業という意味でございますので、三つのパターンを想定いたしております。ここでは1から3まで、例えば1でございますと、事業の採択後一定期間経過しても未着工、具体的に言いますると、事業費が予算に計上されたけれども、五年間用地買収も工事も着工されていないといったもの、それ以外にも2、3というようなパターンを考えておりますが、こういったものを対象としてすべて取り上げていこうと、こういうことでございます。つまり地元で何も動いていない、順調に行われているものであっても形式的にこういう要件に該当すればチェックはしようと、こういうことでございます。
 なお、三十六ページ以下に費用効果分析について、先ほど申し上げましたように総理は全事業について費用効果分析をやるんだということをおっしゃっておりますが、建設省といたしましてはもう既に平成九年度の段階から実行いたしておりますので、特に新たな取り組みをする必要はないと考えておりますので、説明は省略させていただきたいと思います。
 以上でございます。
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井上孝#8
○会長(井上孝君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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岡利定#9
○岡利定君 総務庁、それから建設省から御説明ありがとうございました。
 行政の分野での評価制度の充実強化というのは大変大事なテーマになっておるということでありまして、本調査会においてもその点についてみんなで考えようということでこの会を持たれたものと思っております。そういう観点から私は総務庁に御質問させていただきますけれども、ざっくばらんに、あるいは率直な意見を聞かせていただきたいと思っております。
 何点かお聞きいたします。まず最初に、これはテクニカルかもわかりませんが、御説明いただきました中で、一ページ目で行政監察プログラムの位置づけみたいなもののお話がありました。平成八年十二月二十五日の行政改革プログラムに基づいて、こういう行政監察プログラムというのをつくって実施されておるんだということであります。従来、監察局の方で中期行政監察等予定テーマというんですか、ということで実施されておったというふうにも伺っておりますけれども、この点についての位置づけなり内容に何か違いがあるのかというような点も含めてちょっと御説明いただけたらと思います。
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土屋勲#10
○政府委員(土屋勲君) 行政監察プログラム、従来から私たち監察を計画的に実施するために中期予定テーマというものをつくっていたわけでございますが、一つは閣議決定を根拠とするということで、ただ単なる総務庁内の計画と違って一歩踏み出したというところがあろうかと思います。
 それから二点目としましては、閣議決定の中に行政監察の重点項目を掲げました。それが全政府的に認められそのもとに活動を行うということで、非常に重点の置き方が鮮明になったという二点の変化が大きいのではないかなというふうに考えております。
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岡利定#11
○岡利定君 わかりました。
 冒頭申しましたけれども、行政の分野における評価機能の充実強化というのが大事になってきているということは、昨年末の政府の行政改革会議、この最終報告書の中でもそのことが一つの項目として取り上げられて、先ほど御説明のあったようなことが書かれておるわけでありますけれども、この点について行政分野への評価の必要性、重要性が特に取り上げられてきておる背景とかいうようなものについて、総務庁としてはどのように受けとめておられますか。
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土屋勲#12
○政府委員(土屋勲君) 評価機能そのものが非常に取り上げられているということは行革会議の最終報告の中でも触れられておるわけですが、従来我が国の行政が法律の制定や予算の獲得等に重点が置かれ、その効果やその後の社会経済情勢の変化に基づき政策を積極的に見直すといった評価機能が軽視されがちであったということがやはり大きいのかなというふうに考えています。
 それから、全体の流れとしまして国から地方へ、官から民へ、それから国の仕事の中でも独立行政法人の設立といったそれぞれの組織の活動範囲を広げようという動きになっていますので、一層その評価機能をどうするかということが重要になってきているのかなというふうに考えております。
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岡利定#13
○岡利定君 そこで、評価の点について幾つか御質問いたします。
 まず、評価の視点ということですが、いただきました資料の三ページのこの表の中で、「監察(評価)の視点」というところで、基本的視点として変化への対応、総合性の確保、簡素化・効率化、信頼性の確保という基本的な視点を持って、具体的な視点としてはということで合目的性、適法性・合規性云々というように書かれております。この辺の、何となくわかるような気がするわけですけれども、評価ということで考えた場合に、それぞれの合目的性あるいは適法性といったときの具体的な内容についてコメントをいただけたらと思います。
 また、従来、行政監察とか会計検査院の検査はどちらかというと適法性あるいは合規性というようなところにウエートが置かれておる面があったんじゃないかということが言われております。先ほどからのお話の中で行政監察の中では効率性だとか有効性の観点、あるいは民間との比較とかというような手法をもっての、そういう点にウエートを置いた監察といいますか評価の点をもってやっておられるというようなこともお伺いしたんですが、両方大事だということになるんでしょうけれども、ウエートからいきますと私どもどちらかというと行政監察の場合には効率性、有効性の観点というのが大変大事がなというようなことを思っておりますけれども、その辺についての総務庁のお考えはいかがでしょうか。
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土屋勲#14
○政府委員(土屋勲君) 御質問の具体的視点の御説明でございますが、先ほど具体的な例をお示しをしながら御説明したつもりでございますが、合目的性そのもの一つとりましても、制度、施策の目的とその達成度合いあるいは達成手法等について社会経済情勢の変化を踏まえながらどう評価をしていくのかなということだろうと思いますし、適法性あるいは合規性というのは法令とか社会的な規範に照らしまして妥当であるかどうかというものを見ていくのかなというふうに考えております。
 それから、後段の御質問の経済性、効率性あるいは有効性をむしろ重視すべきではないかという御意見、私たちも全く同感でございます。非常に事務処理能力という意味では行政のレベルというのは格段に整備をされてきているわけでございまして、やはりこれからの監察業務、適法性、合規性ということよりも経済性、効率性あるいは有効性というところに重点を置いて活動をしていくべきだろうというふうに考えております。
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岡利定#15
○岡利定君 そこで、評価の手法の関係でありますけれども、今お話がありましたように、効率性、有効性の観点からの監察というのが大事だ、ウエートも置いていきたいというお話であります。その手法としては費用効果分析だとか費用便益分析などの分析評価手法があるわけでありますけれども、これらはやはり有力な手段であってもこれですべて律せられるというようなものではないんじゃないかなと思います。特に、行政の成果というのは数値化しにくい分野というものも多くて具体的な取り扱いとなるとなかなか難しいんじゃないかという有識者の指摘もあります。今後、こういうようないわゆる数値化をするのが難しい分野に向けてもやはりそういう努力というのはしていかなきゃいかぬと思うんですけれども、どのような手法なり努力がなされておるのかというような点についてお伺いしたいと思うんです。
 もう一つは、こういう評価の問題となりますと、民間企業なんかの場合にはまさに企業生命がかかったような真剣さの取り組みの中でいろんな手法というのがあると思うんですが、その辺の民間でやられているような手法の中で行政としてもこういうのは取り上げるべきものがあるなという点があったらお教えいただきたいと思います。
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土屋勲#16
○政府委員(土屋勲君) 国全体の行政というのはさまざまな分野で展開をされているわけでございまして、例えば先ほど建設省の方から御説明のございましたような公共事業関係で一つの費用対効果分析をしようとすれば、それは統一的なものが一つできるんだろうと思うんです。
 したがいまして、行革会議の最終報告の中でも言われているわけでございますが、評価・監視機能というのは重層的でなければいけないということも述べられているわけですが、やはりそれぞれの部門で有効な評価手法というのは何であるかと。それから、各省庁なり各特殊法人が行うそれぞれの評価機能と政府全体の立場で行う評価機能の機能役割分担というものも、これから整理をしていかなければいけないのかなというふうに考えております。
 私たち今、現在時点でそういう意味で一番先行してやっておりますのは、特殊法人の財務分析をできるだけ民間の行っている手法の中で有効に使えるものを使いながらどういうふうに評価をしようかということで、専門の先生方にもお集まりをいただきながら作業を進めているところでございまして、民間等で確立したもので行政部内に活用できるものというのはできるだけ積極的に取り込んでいきたいというふうに考えております。
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岡利定#17
○岡利定君 今のお話の中で、重層的にといった場合に、行政改革会議の最終報告書の中でも「各省の本省組織に、明確な位置付けをもった評価部門を確立すべきである。」という指摘がされておるわけであります。そうなったときに、現在各省庁の中でいろんな内部監査組織というのがあるようでありますけれども、そのそれぞれが本当に同じようなレベルかというと大変アンバラがあるんじゃないか。先ほど建設省さんのお話を聞いておりまして、なかなか一生懸命やっておられるなということを思ったんですけれども、必ずしもそうでないというようなお役所もあるんじゃないか。
 だから、全体のレベルを上げていくということになりますと、それは建設省さんにはもう教える必要はないのかもわかりませんけれども、この点について、今までどちらかというと、研修はしていなくてもまだ弱いというようなところがあればレベルを上げるというような意味で、まさに行政監察局というのはそういうようなことでのプロでありいろんな経験を持っているわけでありますので、その辺の監察あるいは評価のノウハウを教えるというか、あるいは基準的なものを示してレベルアップに役立てるというようなことも考えたらどうかと思うんですけれども、その点についての総務庁のお考えはいかがですか。
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土屋勲#18
○政府委員(土屋勲君) まさに先生のおっしゃる方向で我々これから努力をしていきたいと思いますが、基本的にはやはり各省のそれぞれの、今かなりアンバラがあるというお話がございましたが、非常に内部監査体制というか評価体制というのは全般的には弱いというのが現状だろうと思います。
 そこにどういう組織がつくられどういう活動をするかという関連の中で考えていきたいというふうに思っておりますが、既に私たちとしては、各省の人たち、特殊法人の人たちあるいは地方公共団体の人たちを含めまして研修会等の活動もやってまいりましたし、講師の派遣要請等がある場合には積極的に応じていくということで対応をいたしているわけでございまして、私たちの役立つことがあれば積極的にやっていきたいというふうに思っております。
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岡利定#19
○岡利定君 ぜひその点を考えていただきたいなと思います。
 そこで、この行政改革会議の報告書に基づいて二月十七日ですか、政府は中央省庁等改革基本法案というのをおまとめになって国会に提出されましたけれども、その十七条では、「総務省の編成方針」ということで、行政の評価及び監視の機能についての役割というのが大きく書いてあるわけであります。そういう意味で、今の総務庁の行政監察局、ひいては総務省の役割というのは大変大きいわけであります。
 そういう意味から、昨年の十一月二十八日ですか、行政改革委員会官民活動分担小委員会最終報告書というのが出ておりまして、省庁横断的な評価機関、この中には総務庁の行政監察局も含まれると思うんですけれども、「省庁横断的な評価・監視機関の問題点」ということで、このようなことが書かれております。
 一として、「個々の事案を地道に調査する実証的分析に基づく評価・監視が中心となっており、事業全体の廃止・民営化など組織形態の抜本的見直しを含めた大所高所からの大胆な提言が難しい状況にあること」。二として、「従来、費用便益分析を基礎とした事前評価がルール化されていないなど客観的指標に基づく評価のための環境が整備されていないこと」。三として、「当小委員会が策定した判断基準」ということで、行政の関与の必要最小限度化、それからより効率的で質の高い行政サービスの提供、そして透明性を高め行政の説明責任を果たす、こういう基準のような「評価・監視に資するための明確な基準が定められていないことから、行政にその説明責任の遂行を促すという視点に立った国民が求めている評価・監視にまでは必ずしも踏み込めていない。」、こういうふうに指摘しておるわけですが、この指摘についてまず総務庁としてどのように受けとめられておるのかなというのが一つ。
 それから、ここで言う省庁横断的な評価・監視機関としての機能を発揮するということで、大変大きな役割を期待しているわけですけれども、現行の行政機関のあり方あるいは権限のあり方というようなことではなかなか難しいというような意見もあるようであります。
 そういうことで、例えば武藤前総務庁長官が、各省より一段と高い立場に立ったところから行政監察を行うというふうなことだとか、あるいは勧告に強制力を持たせたらどうかとか、資料提出要求権とか立入調査権などの付与というようなもので監察権限を強化するということを考えなきゃいかぬのじゃないかというような意見もありますけれども、これらの点についてはいかがでございますか。
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土屋勲#20
○政府委員(土屋勲君) 私ども、監察の仕事に対する皆様方の御批判、それは真摯に受けとめまして改善の努力をしていく責務は当然のことながらあるわけでございまして、これからも引き続き努力をしていきたいなというふうに思っております。
 ただ、行政の監視そのものというのは、先ほど来申し上げておりますように、国会そのものにも一つ重要な要素としてあり、今回、行政監視委員会等の設置を見た。我々自身にももちろんやらなければいけないことがある。それから一それぞれの責任を持って仕事をやっている省庁もそれぞれの評価機能というのは持つべきである。それらが有効に機能して全体として効果を上げる姿が一番望ましいのかなというふうに考えております。
 行革会議の最終報告に書かれました検討課題を今後考えていかなければいけないわけでございますが、そういう全体の整合性を持った中で一段と有効な監察活動ができるためにはどうすればいいかということをこれから真剣に検討していかなければいけないというふうに考えているところでございます。
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岡利定#21
○岡利定君 最後に一問お聞かせいただきたいと思います。
 行政監察局では、昭和五十二年から新規行政施策の定期調査というのを行っているというように聞いておりますけれども、それはどういう内容なのか、そして五十二年からですから約二十年ぐらいやっておる中でどのような事例なり活動があったのか、お話しいただきたいと思います。
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土屋勲#22
○政府委員(土屋勲君) お尋ねの定期調査、行政施策を取り巻きます環境条件の変化等に対応しまして、効果的な行政運営を確保するという観点から、新規の法律及び予算措置に基づき新たに講ぜられた施策を、発足後原則として五年を経過した時点におきましてその実施状況を調査し、行政施策の改善に資するということを目的として、五十二年から実施をしているものでございます。
 最近の実績の主なものは、昨年六月に勧告いたしましたが、介護労働者の雇用管理の改善ということで、介護労働者の雇用助成金支給事業の廃止など、介護労働安定センターの雇用福祉事業の抜本的な改善という勧告をいたしております。
 それからもう一つ御紹介しますと、平成七年、精神保健対策に関する調査というものをやっておりますが、これは精神衛生法の一部改正後五年の状況を見たわけでございますが、精神障害者のニーズ等の実態把握等、施策の計画的推進、あるいは相談、訪問指導の充実、それから法改正の中での大きな観点であったと思いますが、入過所措置の関係等を勧告いたしているところでございます。
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岡利定#23
○岡利定君 ありがとうございました。
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亀谷博昭#24
○亀谷博昭君 自由民主党の亀谷博昭でございます。
 ただいま同委員から、行政監察局に対して全庁横断的な立場からの行政監察のあり方という質疑がございました。私もこの調査会は三年目になるわけでありまして、前の委員会から行政監察局のあり方についてはいろんな議論がありました。今の組織、人員で十分なのかという議論もたくさんありました。これからそういう部分も含めて大きな役割を果たしていかれるようにぜひお取り組みをいただきたいと思っております。
 私は、各省庁別ごとの評価機能、評価体制のあり方という観点から、建設省にいろいろお伺いをしていきたいと思います。
 この政策評価というのは、アメリカなどを初めとして長い歴史と取り組みの中でさまざまな実績を上げてきている国もありますけれども、我が国は残念ながらまだ緒についたばかりという状況なのではないかと思っております。さまざまな政策評価についての分析定義もありますけれども、まだ定まった方向が出ていない。しかし、必要性の議論は高まってきている。そういう中でさっきお話しの行政改革会議の最終報告というものが出されてきたのだろうと思います。
 そこで、建設省における評価体制の現状についてまず伺いたいと思います。政策を一つ進めていくとすれば、一般的には、まず計画をして、それを実行して、反省をするというか取りまとめをする。施策を決めて事業を実行してその評価を行うという順序になっていくわけであります。評価というのは最後の反省あるいは取りまとめという段階になるわけでありますが、私はこの事業を実施した後の反省、取りまとめということにもっともっと重点が置かれていくべきなのではないかというふうに思っております。
 なぜかといえば、政策には必ず目的があるわけです。その目的が実現したかどうかというのは、政策が成功するかどうかという判断につながっていくわけであります。したがって、目的が達成されたかどうかの点検というものが当然必要でありますし、その結果によってはメリット、デメリットというものが出てくるわけでありますから、場合によっては政策を遂行した人の責任が問われる、人というか、その当局の責任が問われるということもありますが、同時に、それがフィードバックされることによってその後の政策に貴重なデータになっていくという部分もあるわけであります。
 しかし、現状の建設省の公共事業に対する評価のあり方というのは、先ほどもいろいろ御説明いただきましたけれども、事業採択に当たっての計画段階での事業評価、あるいは事業採択後の再評価というものが中心になっているのではないかという感じがいたします。
 先ほど御説明の中でも、大規模公共事業に関する総合的な評価システム、これは新たに計画を策定する場合であり、もう一つは計画策定後長期間が経過して社会経済情勢が変化した場合であると、こう書いてあるんですね。つまり、政策を決定して実行に移る段階までのある意味で手続的な部分に焦点が当てられているのではないかという感じがいたします。評価指標等をつくって、一生懸命効率的、効果的公共事業の実施に努力を払っておられることはよくわかります。同時に、物をつくるのが主体でありますから、費用便益とか費用効果分析というものに主眼が置かれてくるのは、これもやむを得ないことかもしれません。
 しかしながら、どうも現在の建設省の評価制度というのは計画段階あるいは実行の初期段階における評価が中心になっているのではないかというふうに思えるんですけれども、いかがでしょうか。
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小鷲茂#25
○政府委員(小鷲茂君) 御指摘のような問題意識は私どもも持たないわけではございませんが、現状から見ますると、事業の計画段階あるいは事業途中の問題箇所についてのチェックを優先的に扱わざるを得ないというか、こういう現実がございまして、先ほど御説明したような次第でございます。
 ただ、具体的に事後についてのチェックもやっていないわけではございませんので、具体例を御報告させていただいても結構でございますが、今後その辺につきましてできるだけ早く手を打てるように進めていく必要があろうかというふうに思っております。
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亀谷博昭#26
○亀谷博昭君 後でまたこの問題は伺いますけれども、昨年十二月五日に橋本総理から公共事業関係六省庁の大臣に対して、公共事業における再評価システム導入の指示がありました。総理発言によれば、さっきも御説明ありましたけれども、事業採択後一定期間経過後で未着工の事業や長期にわたる事業等を対象に再評価を行うということになっているわけであります。これまで、一回事業が動き出すと、見直しするとか、ましてや休止するというようなことがほとんどなかったということを考えれば、むだをなくして効率的な行政を行っていくという意味では、これはこれで大きな前進だと私も思います。
 平成十年度からの運用開始を目指して、本年三月末までとさっき御説明がありましたけれども、これは行革会議の各省別の評価部門とは別のものなわけです。いわゆる再評価をするためのシステムをつくって、三月末までに検討をまとめるというのは、これは行革会議で言う各省ごとの評価部門というものとは別なものですね。
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小鷲茂#27
○政府委員(小鷲茂君) 特に行革会議の報告を受けた作業ということではございませんで、先ほど御説明いたしましたように、総理の発言を受けて動き始めたと、こういう次第でございます。
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亀谷博昭#28
○亀谷博昭君 そういうことだろうと思いますが、この委員会が、さっきのお話によれば、技監を委員長として構成がなされている、三十二ページにありますね。この公共事業の再評価システムに関する検討委員会、これはどうしてこういう構成になったんですか。
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小鷲茂#29
○政府委員(小鷲茂君) 時間も制約されておりますものですし、私どもといたしましては、既に大規模事業につきましては先ほど御説明いたしましたように新しいシステムを稼働させているという経験もございましたものですから、とりあえず私どもで全体システムについて検討する体制をしいた次第でございます。
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