災害対策特別委員会

1998-09-11 参議院 全134発言

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会議録情報#0
平成十年九月十一日(金曜日)
   午前十時開会
    —————————————
   委員の異動
 九月二日
    辞任         補欠選任
     但馬 久美君     渡辺 孝男君
     鶴保 庸介君     戸田 邦司君
 九月三日
    辞任         補欠選任
     小川 敏夫君     和田 洋子君
 九月四日
    辞任         補欠選任
     戸田 邦司君     阿曽田 清君
 九月九日
    辞任         補欠選任
     渡辺 孝男君     但馬 久美君
     阿曽田 清君     鶴保 庸介君
 九月十日
    辞任         補欠選任
     但馬 久美君     渡辺 孝男君
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         海野 義孝君
    理 事
                長谷川道郎君
                松谷蒼一郎君
                本岡 昭次君
                渡辺 孝男君
    委 員
                市川 一朗君
                景山俊太郎君
                田村 公平君
                森山  裕君
                依田 智治君
                脇  雅史君
                江本 孟紀君
                高嶋 良充君
                藤井 俊男君
                和田 洋子君
                大沢 辰美君
                山下 芳生君
                大渕 絹子君
                鶴保 庸介君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (国土庁長官)  柳沢 伯夫君
   政府委員
       国土庁防災局長  林  桂一君
       厚生省保健医療
       局長       伊藤 雅治君
       厚生省生活衛生
       局長       小野 昭雄君
       厚生省社会・援
       護局長      炭谷  茂君
       農林水産大臣官
       房総務審議官   石原  葵君
       農林水産省構造
       改善局長     渡辺 好明君
       農林水産省農産
       園芸局長     樋口 久俊君
       林野庁長官    山本  徹君
       気象庁長官    瀧川 雄壯君
       郵政省電気通信
       局長       天野 定功君
       建設大臣官房総
       務審議官     小川 忠男君
       建設省河川局長  青山 俊樹君
       建設省道路局長  井上 啓一君
       消防庁長官    谷合 靖夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        八島 秀雄君
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  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○災害対策樹立に関する調査
 (派遣委員の報告)
 (災害対策の基本施策に関する件)
 (平成十年八月上旬豪雨及び八月末豪雨災害に
 関する件)
 (激甚災害の指定に関する件)
 (水害対策に関する件)
 (土砂災害対策に関する件)
 (防災体制の整備に関する件)
 (被災者支援対策に関する件)
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海野義孝#1
○委員長(海野義孝君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る二日、鶴保庸介君及び但馬久美君が委員を辞任され、その補欠として戸田邦司君及び渡辺孝男君が選任されました。
 また、去る三日、小川敏夫君が委員を辞任され、その補欠として和田洋子君が選任されました。
 また、去る四日、戸田邦司君が委員を辞任され、その補欠として阿曽田清君が選任されました。
 また、去る九日、阿曽田清君が委員を辞任され、その補欠として鶴保庸介君が選任されました。
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海野義孝#2
○委員長(海野義孝君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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海野義孝#3
○委員長(海野義孝君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に渡辺孝男君を指名いたします。
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海野義孝#4
○委員長(海野義孝君) 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。
 去る八日に行いました平成十年八月豪雨による被害の実情調査のための委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。長谷川道郎君。
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長谷川道郎#5
○長谷川道郎君 派遣報告を申し上げます。
 去る九月八日、海野委員長、本岡理事、市川委員、田村委員、脇委員、藤井委員、和田委員丁渡辺委員、大沢委員、大渕委員、阿曽田委員、そして私長谷川の十二名は、栃木県及び福島県における平成十年八月豪雨による被害の実情を調査してまいりましたので、その概要を御報告申し上げます。
 なお、岩城議員、太田議員、国井議員、矢野議員が委員外議員として参加されましたことを申し添えさせていただきます。
 本年は、エルニーニョ現象が終息したものの、世界的に天候が不順で、我が国においても、東北、北陸地方において梅雨明け宣言が行われず、また発生した台風の数も例年に比べ極端に少ないなど、いわゆる異常気象が顕著な状況にあります。
 このような中で、八月上旬には、日本海中部から新潟県付近に延びた梅雨前線の活動によって、新潟県を中心に、羽越豪雨の記録を超えるほどの大雨となり、人的、物的被害が生じております。また、八月末には、日本付近に停滞している前線に台風四号の影響で南から暖かく湿った空気が入り込み、前線が活発化し、栃木県と福島県の県境付近を初めとして、各地で記録的な集中豪雨が発生いたしました。
 この八月末豪雨による被害は、死者・行方不明者二十二名、床上、床下浸水を含む住家被害約一万四千棟、主要河川のはんらんによる浸水面積八千ヘクタール以上、土砂崩落、橋梁損壊等による道路の通行どめが六百四十五カ所、土砂災害ニ百九十六件といった極めて甚大なものとなっております。
 私たち派遣委員は、特に被害の大きかった栃木県北及び福島県南の地域について調査を行い、まず宇都宮市から自衛隊のヘリコプターに搭乗し両県の被災現場を視察いたしました。
 上空から俯瞰した被災現場は極めて広域的で、河川の流量は平常に戻りつつあるものの、依然として河川のはんらんによる堤防の決壊や橋梁、家屋の流失、農地被害などが顕著に見受けられ、そこここに流木、家屋の残骸が散乱する状況でありました。特に、福島県南の地域では、勾配が緩やかな里山が多数土砂崩れを起こし、山肌をむき出しにしている極めて異常な状況が特徴的でありました。
 その後、福島空港に着陸して福島県南地域に移動し、県の白河合同庁舎において、佐藤知事など関係者から、福島県の被害の概況及び要望を伺いました。
 まず、福島県全体の被害状況でありますが、先月二十六日の降り始めから今月一日までの間に西白河郡西郷村において総雨量千二百六十九ミリ、最大時間雨量九十ミリが記録されるなど、短期間で断続的な豪雨があったとのことであります。このため、社会福祉施設「太陽の国」での土砂災害などによって死者が十一名、また住家被害約四千世帯、水田、畑の冠水被害面積三千二百八十九ヘクタール、道路の通行どめ約四百カ所、阿武隈川、堀川等のはんらんによる河川被害二十九カ所などの多大な被害が発生し、被害額は、七日現在、農林水産業関係で百四十三億円、河川、道路などの公共土木施設関係で二百四十八億円を超えており、今後の調査により増加する見通しとのことでありました。
 福島県での今次災害の特徴として、「太陽の国」の裏山を初め、予想もしない普通の山が各所で崩れたことが挙げられるとのことであります。また、全県世帯数の六%に当たる延べ四万世帯が避難指示や避難勧告を受け、その避難誘導あるいは災害応急対策は、阿武隈川がはんらんした昭和六十一年の八・五水害の教訓を生かし、おおむね円滑に行い得たとのことでありました。さらに、今後の課題として、内水の排除対策が挙げられるとのことであり、また住家の主要構造部に被害がなくても、全家財が流失した場合や床下浸水で土台がえぐられた場合などの住家被害認定基準について、一定の基準が必要であろうとのことでありました。
 また、激甚災害の指定、被災者生活再建支援法の趣旨を踏まえた予算措置、被災農地や公共土木施設等の早期復旧のための特段の配慮、「太陽の国」の早期復旧と他施設への一時入所等のための措置制度の弾力的運用、中小企業者への金融支援策、災害対策経費に関する財源措置などについて、県及び県議会から要望がありました。
 次いで、西郷村の「太陽の国」被災現場を視察いたしました。
 「太陽の国」は、特養老人ホーム、精神薄弱者更生施設等から成る総合社会福祉施設で、県が整備を進め、約八百五十人が入所しております。八月二十七日午前五時ごろ、折からの豪雨により、施設の一つである救護施設「からまつ荘」裏の五十メーターほどの山の斜面が、避難勧告が行われないまま崩落し、土石流が同荘を襲い、入所者のうち五名の方が土砂に埋まり、あるいは押し流され、亡くなられたのであります。土石流が発生した裏山は、沢もなく傾斜度も低いため、危険箇所に指定されておらず、土石流発生も予想できなかったとのことでありました。亡くなられた方々の居室跡に実際に入り、そこから今は沢となった土石流の発生箇所を視察いたしましたが、現場は、発災後十日以上経過した今も、室内に泥が残り、極めて悲惨な状況であり、土石流の発生時のありさまはいかばかりかと身の引き締まる思いがいたした次第であります。
 現在、「太陽の国」の各施設のうち使用できない施設の入所者は全員自宅や他施設に移っておりますが、一時帰省された三百五十人に上る入所者の扱いなど、今後取り組むべき課題は少なくないと実感いたしました。県は、九月補正予算で応急仮設施設を建設するなど、復旧作業を早急に進めたいとのことであります。
 次に、白河市内において県管理の一級河川堀川のはんらん箇所を視察いたしました。
 堀川は、阿武隈川への合流部付近において八月二十七日など二度にわたりはんらんし、堀川右岸の約三百五十メーターが破堤、浸水家屋四百七十七戸の被害を生じたのであります。視察時は、堤防に土のうを敷き詰め、仮の締め切りを行っている状況でありました。破堤は河川未改修箇所で発生したのでありますが、河川改修が行われている部分では越水はあっても堤防自体は残っておる例が多いことを見ても、河川改修の必要性について認識を新たにした次第であります。
 次いで、栃木県に移動し、黒磯市役所において渡辺知事など関係者から栃木県の被害の概況及び要望を伺いました。
 まず、栃木県全体の被害状況でありますが、那須町では、八月二十七日の一日間で八月平均降水量の二倍以上に当たる六百七ミリ、二十七日から三十日までの間に年間降水量の三分の二に当たる千二百ミリを超える雨量を記録するなど、県北地域を中心に豪雨に見舞われました。
 そのため、予想をはるかに超える膨大な水量が短期間のうちに余笹川、黒川等に流入して水位が上昇し、通常二、三十メートルの川幅が三百メートルに広がるなどの状況となり、河川流域の農地、樹木等が流失し、橋梁が損壊するなど、未曾有の大災害となったことが栃木県における今次災害の最大の特徴であるとのことでありました。
 主な被害は、死者・行方不明者七名、住家被害約二千七百棟、避難者数四千百二十六名、八日現在で依然避難所におられる方が約七十名、橋梁被害は二十八カ所、道路の通行どめ八十八カ所、堤防決壊千九十九カ所などの状況であり、被害額は、七日現在で、農林業関係が約二百億円、公共土木施設関係が三百七十億円、今後の調査により増加する見込みとのことであります。
 なお、被災時の連絡体制について、県と市町村を結ぶ連絡網は機能したものの、市町村と住民を結ぶ連絡網はサイレン等が雨音のため聞こえなかったなど、反省すべき点があると認識しているとのことでありました。
 また、激甚災害の指定や災害査定の早期実施、災害救助費に係る国庫負担、被災農家の経営再建に対する助成措置、地方交付税・災害復旧事業債、被災者生活再建支援金に相当する程度の支援措置などについて、県から国に対し特段の配慮を求める旨の要望がありました。
 さらに、黒磯市長及び那須町長から、避難勧告に関し適切な判断が行い得るよう、時間雨量等の情報を地元自治体へ通報する体制の確立、同一流域における激甚災害の一体的適用、町道等の復旧のための助成などについて要望がなされました。
 次いで、那須町において、国道四号余笹橋の被災現場を視察いたしました。
 この余笹橋は、余笹川にかかる約五十五メートルの建設省直轄の橋梁ですが、八月二十七日午前、余笹川上流からの流木が橋脚に滞留して中央部の流れを阻害し、橋の両サイドに向けて水流が変化したため、福島側の橋梁の取りつけ部が流失し、国道四号が不通となる被害が発生いたしました。
 被災現場には、地下タンクもろとも流失した橋のたもとのガソリンスタンドの残骸が残ったままで、自然の力の恐ろしさをいや応なしに見せつけておりました。
 視察時には、建設省が備蓄資材を利用して短期間のうちに応急橋を設置し、車両が通行できる状況に至っていましたが、本格復旧までにはさらに時間がかかるとのことでありました。
 次に、那須町の寺子乙字下川地区の農業被災現場を視察いたしました。
 同地区は、余笹川のはんらんにより、川沿いの水田が途中からざっくりと切り取られ河原となり、残った水田の部分にも土砂が流れ込み、稲が無残にしおれており、農地等の復旧のため、今後多大の労力と時日を要すると思われる状況でありました。
 次に、黒磯市の寺子字寺子地区において集落被災現場を視察いたしました。
 同地区は、同じく余笹川のはんらんにより、全半壊、床上浸水等で住家二十一棟が被害を受けた集落地区で、視察した家屋の中には、主要構造部が残るものの、内装や家財がことごとく流失し、使用にたえがたいと思われる状況も見受けられました。しかしながら、当該家屋は現行制度上、単に床上浸水と認定されることとなり、住家被害の認定基準のあり方について検討の余地があるのではないかとのことでありました。
 以上が調査の概要であります。
 最後に、復旧作業等でお忙しい中、調査に御協力をいただきました方々に厚く御礼を申し上げるとともに、被災地の一日も早い復興を心からお祈り申し上げまして、御報告を終わらせていただきます。
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海野義孝#6
○委員長(海野義孝君) 以上をもちまして、派遣委員の報告は終了いたしました。
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海野義孝#7
○委員長(海野義孝君) 次に、災害対策の基本施策について国土庁長官から所信を聴取いたします。柳沢国土庁長官。
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柳沢伯夫#8
○国務大臣(柳沢伯夫君) 災害対策に関する私の所信を申し上げます。
 まず最初に、今般の各地で相次いだ豪雨災害により亡くなられた方の御遺族に対し、深く哀悼の意を表しますとともに、被災者の方々に対し、心からお見舞いを申し上げます。
 政府といたしましては、災害発生直後より総力を挙げて警戒、応急対策に取り組んできたところであり、今後とも行方不明者の捜索・救出、適切な応急対策、被災者に対する支援、復旧事業の早期実施等、被災地の一日も早い復旧に全力を尽くしてまいる所存であります。
 我が国は、その位置、地形、気象などの自然的条件から各種災害が発生しやすい国土となっております。
 近年では、平成七年の阪神・淡路大震災において六千四百名以上のとうとい人命が失われております。最近では、八月上旬豪雨及び八月末豪雨災害により二十二名の死者及び二名の行方不明者が生じております。また、幸い大きな人的被害はなかったものの、長野県の上高地において震度五弱、また岩手県雫石町において震度六弱の地震が発生したところであります。
 これら各種災害から国土を保全し、国民の生命、財産を守ることは国政の基本であり、災害対策につきましては、従来より政府一体となった体制のもとに全力を挙げて取り組んできているところであります。
 国土庁といたしましても、災害対策に関する施策の総合調整官庁として、災害対策基本法や防災基本計画を踏まえ、今後とも関係機関と密接な連携をとりつつ災害対策を積極的に推進してまいる所存であります。
 以下、各施策ごとに、国土庁及び阪神・淡路復興対策本部としての取り組みの概要を申し述べたいと思います。
 阪神・淡路地域の復興につきましては、政府として、これまで地元地方公共団体の取り組みを最大限支援してまいりましたが、仮設住宅から恒久住宅への移行が本格化する中で、今後とも生活再建の支援や産業の復興などに取り組んでまいります。
 初動体制につきましては、災害発生時の情報収集連絡体制の一層の充実強化を図るため、中央防災無線網の拡充を進めるほか、地震発生直後における迅速かつ的確な対応を図るため、地震防災情報システム、DISの整備を推進してまいります。
 震災対策につきましては、引き続き大規模地震対策特別措置法の的確な運用に努め、地震対策緊急整備事業を促進するとともに、地震防災対策特別措置法に基づく地震防災緊急事業五カ年計画の円滑な実施の促進及び同計画において位置づけられた地域防災拠点施設の整備を推進してまいります。
 特に、大都市地域の震災対策につきましては、本年六月の中央防災会議大都市震災対策専門委員会提言を踏まえ、南関東地域直下の地震対策に関する大綱及び南関東地域震災応急対策活動要領を改定し、広域的な対策を関係機関の実践的連携のもとに一層推進することとしたところであります。
 中でも、本年八月には、南関東地域における広域医療搬送活動に関するアクションプランを関係省庁間で申し合わせたところであり、今後も広域輸送活動に関するアクションプランの策定など、大都市地域の震災対策の充実を進めてまいります。
 津波対策につきましては、それぞれの市町村の実情に応じて迅速な避難対策が講じられるよう、津波浸水予測図の作成について地方公共団体の支援を推進してまいります。
 火山対策につきましては、引き続き活動火山対策特別措置法に基づく各種対策を推進してまいります。なお、岩手山の活動等につきましても、関係機関と連携をとりながら観測体制の強化などの対策を講じてまいります。
 風水害対策につきましては、昨年の鹿児島県出水市の土石流災害、今般の豪雨災害などの教訓を踏まえへ総合的な土砂災害対策などを一層推進してまいります。
 復興対策につきましては、引き続き雲仙岳噴火災害などの復興への地元地方公共団体の取り組みを促進するとともに、今後の復興対策を円滑に進めるための復興対策マニュアルの策定等を推進してまいります。
 また、本年五月に成立した被災者生活再建支援法につきましては、来年度の適用に向け鋭意準備を進めるとともに、法の公布日から適用日までの間において発生する災害については法と同様の支援策を講じることといたしたところであります。
 防災に関する国際協力の推進につきましては、本年七月にアジア防災センターが開所したところであり、同センターを中心としたアジア地域における多国間防災協力を推進してまいります。また、日米地震防災政策会議の場を利用し、地震対策に関する日米協力を進めてまいります。
 以上、災害対策に関する私の所信を申し上げました。防災行政の責任者として所管部局を督励し、また、関係省庁の協力を得て、常に緊張感を持ちつつ災害対策に全力を尽くしてまいる所存であります。
 委員長初め委員各位の御指導、御協力を賜りますようお願い申し上げます。
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海野義孝#9
○委員長(海野義孝君) 以上で所信の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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市川一朗#10
○市川一朗君 自由民主党の市川一朗でございます。
 ただいま長谷川委員から委員派遣報告が詳細にございましたし、また、国土庁長官からも所信表明の中でお話がございました。平成十年八月末豪雨による災害と政府の方では名称を統一されておられるようでございますが、これに関連いたしまして質問をさせていただきたいと思います。
 質問に先立ちまして、私からも改めて今回の災害によりお亡くなりになられました方々に対しまして御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災者の方々に対しまして心からお見舞い申し上げる次第でございます。
 今回の災害は、いわゆる異常気象によりまして東日本を中心に各地で記録的な集中豪雨が発生し、それによって大きな被害が生じたということかと思います。そして、ただいま御報告がございましたように、私どもも福島県、栃木県の災害現場を視察してまいりましたが、例えば私の選挙区でございます宮城県におきましてもいろいろ被害が生じておりまして、全国各地で今回の災害は大きな被害をもたらしているところでございます。福島、栃木でも、知事さんからもお話がございましたが、各地でぜひともこの災害を激甚災害に指定してほしい、しかも一日も早くしてほしいという要望が強くございます。その点につきまして、まず政府の方に激甚災害の早期指定の見通しにつきましてお尋ね申し上げます。
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林桂一#11
○政府委員(林桂一君) 激甚災害の指定基準につきましては、公共土木施設の場合にはその被害額あるいは被害を受けた地方公共団体の財政状況をもとに、また農地、農業用の施設等につきましてはその被害額や被災地方公共団体におきます農業所得の状況をもとに判断していくことになるわけでございます。このために、指定につきましては、まず地方公共団体の被害報告を受けまして、その後関係省庁において指定の前提となる被害額、これはすなわち災害復旧事業費の確定の作業ということになりますが、この作業を行うことが必要であります。
 現在、その作業を地元市町村、公共団体、各省庁に鋭意急いでいただいているところではございますけれども、その結果を踏まえまして、指定基準に該当するものにつきましては速やかに対処したいと考えております。
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市川一朗#12
○市川一朗君 速やかに対処するという御答弁でございますが、一日も早くという各地の御要望がございますので、いろいろ作業はあるとは思いますけれども、急いでお願いしたいと思う次第でございます。
 その際、栃木県黒磯の市長さんから強いお話がございましたんですが、今回の災害、例えばあの地域ですと黒磯市と那須町というのが隣り合っているわけでございますが、同じ集中豪雨で同じ河川の流域で同じような被害が生じているけれども、現在の激甚災害の指定では局地激甚災として指定されて、結果として黒磯市と那須町では違った取り扱いになってしまうおそれがないわけではないと。ずばり言いますと、那須町の災害は激甚災害として指定されるが黒磯市は指定されないという、そういうような心配があるんですと。その点、そういうことのないようにぜひよろしくお願いしたいという強い御要望もございました。
 その点につきまして、政府側の御見解をお伺いしたいと思います。
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林桂一#13
○政府委員(林桂一君) 激甚災害の指定につきましては、全国的な被害額を基準といたします激甚災害、いわゆる本激と申しております。それと、局地的な被害額を基準とする局地激甚災害、局激と申しております、がございます。ただ、いずれの場合にいたしましても、あるいは農業の場合でいきますと、農家の負担する事業に係る特別の財政支援をする対象につきましては、市町村単位で指定するということにされているわけでございます。
 市町村単位で指定をするとしていることの理由でございますが、まず公共土木施設の災害復旧事業等の特別措置につきましては、事業費用の負担者である市町村がその財政状況に比して著しい被害を受けたかどうかということを判定いたしまして、そのような著しい被害を受けている場合にその財政負担を緩和するということを目的としているところでございます。
 また、農地、農業用の施設の災害復旧事業の特例措置につきましては、農家一戸当たりの負担額の大小に応じた支援をできるだけきめ細かく行うということで、その最小行政単位であります市町村ごとに農家の費用負担を緩和するという趣旨で市町村ごとにそれを判定するということにいたしているところでございます。
 そういう意味で、二つの制度は若干違いますけれども、基本的には災害復旧事業費等の費用負担者の負担額が負担能力に比して著しく過大となるかどうかということを市町村単位で判定し、指定をしているという制度になっているわけでございます。
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市川一朗#14
○市川一朗君 私もかつて防災行政に携わった一人でございますので、大体予想された答弁のような気がするんですが、それではちょっと政治家としては物足りないという感じがするわけであります。
 今の日本の行政が市町村単位で行われている、処理されていることによる問題点ですから簡単ではないと思いますが、ここから先はやはり政府委員の答弁では何だかはっきりしない部分があると思います。大臣も急に聞かれてもいろいろ難しい問題等があると思いますが、今申し上げましたように、全く同じ原因で災害が発生して、そこに一つの町境が設けられていることによって取り扱いが違ってくるという問題ですね。この問題はやはりできるだけ早急に解決すべき問題なのではないかと私もかねがね思っていた問題でもございますので、長官としてひとつお考えを伺いたいと思います。
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柳沢伯夫#15
○国務大臣(柳沢伯夫君) 何もかも御存じの委員からの御質疑でございます。
 激甚災害ということの指定があるかないかということは、一般的な人々の印象からいうと、何か災害そのものの性格を指定するというか規定するというか、そういうことのようにとられがちなんですね。したがって、これはひどい災害じゃないかということになれば、ある町村でひどい災害であった、この隣の町ではひどくない災害であった、これはいかにもおかしいじゃないか、こういう印象を持たれるというのも非常に自然な成り行きだと思うわけであります。
 しかし、この制度は災害そのものの性格を規定するものではなくて、激甚災害ということの災害を指定することによって財政措置、これをやるかやらないかということを決めるということなのでございます。財政措置の問題なのでございます。
 したがいまして、財政措置ということになりますと、必要な災害復旧費に比してその市町村の財政力というものがどういうものであるかというような観点からこの取り扱いを決めるということでございまして、そういう意味では、現行の制度というのは私はそれなりに合理的な制度になっておると、このように考えておるということでございます。
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市川一朗#16
○市川一朗君 一応所管大臣の御答弁として承っ
 ておきたいと思います。
 次の問題に移らせていただきますが、先ほど長谷川委員から詳細な報告がございましたように、私どもは、委員長以下、精力的に各地を拝見させていただきました。ヘリコプターからも拝見いたしまして、まことに今回の被災状況、大変だなという実感を持ちました。
 いろいろとお話ししたい点がいっぱいあるわけでございますが、先ほどの国土庁長官の所信表明の中で、被災者の方々に対する生活支援も含め、全力で政府として取り組みますというお話がるるございましたので、一応それはそれとして承りまして、しっかりそういうことで取り組んでいただきたいということを御要望申し上げたいと思います。
 そういった前提の中で、幾つかの問題につきまして私なりに気づいた点、二つ三つ取り上げてみたいと思います。
 まず、御報告にもありましたけれども、橋の周辺の被害というのが結構多うございまして、一見しますと、やはり橋の橋脚に流木が引っかかっておりますから、この流木が原因でダム化して、そして橋の両側に水があふれ出た、そういう被害なのではないかなというような感じの現場がたくさんございました。現地での御説明でも大体そういつたことに観点を置いた説明がございましたが、私は非常にその点を危惧しているところの一人でございます。
 今回の災害は、先ほど来お話がございましたように、何といっても記録的な集中豪雨によって計画を上回る量の水がその河川の中に流れ込んできたというのが原因で、その結果として流木の問題もあり、家屋の問題もあり、あるいは家畜被害の問題も出てきて、それがまた二次災害的に河川のはんらんまで影響しているということで、基本的な原因はやはりあの異常とも言うべき集中豪雨だったんじゃないかなと思います。
 しかし、先ほど申し上げましたように、その現場を見る限り、橋と流木の問題というのが非常に顕著に見えるわけでございまして、やはりそういった問題について、川と橋との関係というのは非常に古くて新しいテーマでございますから、当然研究はされておられると思いますが、原因の分析も含め、これからああいったことが起きないようにするためのいわゆる技術的な解決方法ということもしっかりやっていただきたいと思うんでございます。
 あわせまして、私は、日本の道路交通の状況を見ますと、日本は橋は少ないと思うんです、アメリカやヨーロッパに比べまして。したがいまして、今回の災害の一つの教訓として、やはり川には橋は余りかけるべきではないというような方向に行政が向かっていくことはないとは思いますが、そうならないようにということを私は危惧しておるわけでございまして、日本じゅうのいろんなところで橋がないために、橋が少ないために交通上非常に苦労しているところが各地にございますので、そういった意味では、技術的にしっかり解決しながら、しかしやはり必要な橋はむしろ今はまだ少ないんだという観点でしっかり進めていただきたいというふうに思うわけでございます。
 そういった問題につきまして、建設省の方のお考えなり、またしっかりした決意なりをお伺いしたいと思います。
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井上啓一#17
○政府委員(井上啓一君) 今回の被災は、お話しのように大変記録的な集中豪雨でございまして、そのために二十九カ所で橋梁の損壊がございました。早速、建設省では現地に土木研究所の河川、橋梁の担当者を派遣いたしまして、今回の河川や橋梁等の被害状況、周辺地域の状況調査などを行っておりまして、今回の被災状況の分析を通しましてより安全で信頼性の高い橋梁また河川、両方合わせた基準等を目指して整備を進めてまいりたいと思っています。
 また、あわせまして道路ネットワークでございますが、国民生活や経済活動を支えるための安全で信頼性の高い道路ネットワークの確保が必要であると考えておりまして、ことしから始まりました新しい道路整備五カ年計画におきましても、安心して住める国土の実現というのを施策の四本柱の一つに位置づけております。
 そういうことで、今回の災害の経験を踏まえまして、国土保全や危機管理の観点から、災害に強い幹線道路網の整備や代替道の整備によりましてりダンダンシーの確保ができるように積極的に努めてまいりたいと思っております。
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市川一朗#18
○市川一朗君 道路局長の基本的な考え方の御披瀝があったわけでございますが、横に河川局長おられますので、少なくとも道路行政、河川行政の連係プレーがこういう問題については極めて重要だと思います。お考え方、一言ちょっとお願いしたいと思います。
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青山俊樹#19
○政府委員(青山俊樹君) 道路と十分連携をして、丈夫な橋かつ安全な橋をつくっていただくように努力したいと思っております。
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市川一朗#20
○市川一朗君 今回視察した箇所でもあったんでございますが、それ以外でもいろいろ全国各地でいろんな被害がありまして、私は手元に、これは阿武隈川の出水状況ということで、皆さんにお回ししょうと思って借りてきたんですけれども、ちょっとわかりにくいと思いますから、こういうのがございますという程度で質問をさせていただきたいと思います。(資料を示す)
 これは阿武隈川と釈迦堂川の合流点なんです。ここは、私は非常に問題だと思いますのは、こういうのは各地にあるんですが、六十一年の八月五日に阿武隈川ははんらんいたしました。六十一・八・五災というのは各地で大災害を及ぼした水害でございますが、その災害が起きましてこの地域でも被害を受けまして、そして事業を進めておったんでございますが、聞くところによりますと、片側の堤防は完成していると。これは写真を見るとよくわかるんです。それから、もう一カ所は今度ついた補正予算で今年度中に完成する予定だったと。もう一つのところはあと三、四年かかるということでございました。
 今回の災害が、先ほど来何回も申し上げております、話題になっておりますように、まさに記録的な、計画を上回る異常降水ではありますが、しかし災害現場という観点でいえば、この地域はわずか十二年前に起きたところで、まさに河川事業が完成しておれば防げたであろう災害が、事業がおくれておったために、また同じように再度災害が発生してしまったという典型例だと思います。しかも、普通の川じゃないんです、阿武隈川というまさに日本を代表する大河川でこういう事態が起きておるということでございまして、この問題はやはり大変重要な問題ではないかと私は思うのでございます。
 現在の防災それから治水の予算のつけ方からいきますと、まず最初の三年間は災害復旧費で予算がついて、いわば応急的な、原形復旧的な災害復旧をやって、あと改良復旧的なものは治水特会でやっていくと。ですから、激特とかそういう特別のものに指定されれば四、五年で完成するかもしれないけれども、あとは一般的なシーリングの中で、何せ公共事業はむだが多いというようなことで予算を抑えられている状況の中での事業ですから、急いでやってもこんなような状況になるわけで、それは各地にあるわけです。
 したがって、治水特会の予算を、つまり治水予算をふやすということは一つ大事なことでございますが、しかし日本の今の財政事情その他から考えますとなかなかそう簡単にはいかないとすれば、こういった問題はどういうふうに解決すべきなのかという非常に難しいテーマであると思います。
 現在もいろいろ政府部内では研究がなされていると思いますし、私も党の方でいろいろ勉強をしている一つのテーマなんですが、災害復旧費と治水特会という両会計間のあり方も含めて、実はこの災害の前の八月上旬の新潟の災害でもやはりその辺を考えさせられるような災害が起きているわけでございまして、もう災害が起きてしまいますと被災者の方の状況は本当に悲惨でございますから、起きてからでは始まらないという意味も含めまして、思い切った取り組みがこの際必要なのではないかと思います。
 これは政府側だけでは解決できないかもしれません。しかし、担当省庁におかれてはやはりその辺、いわば発想の転換も含めて取り組むべきテーマではないかと思いますが、お考えを聞かせていただきたいと思います。
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青山俊樹#21
○政府委員(青山俊樹君) 今、先生お話しございました阿武隈川支川の釈迦堂川につきましては、広域基幹河川改修事業という治水特会の枠の中での改修事業を実施しているところでございますが、今回の災害にかんがみまして、できるだけ短期間に改修工事が完了するように精いっぱい努力してまいりたいと思っております。
 また、先生御指摘のとおり、今回の八月の新潟の豪雨、また今回の八月末の栃木、福島等を中心としました豪雨におきまして非常に災害が頻発しているわけでございますが、これがあったときに数年間で、できれば五年以内ぐらいで迅速に抜本的な改修をするという制度を一般会計をも含めた形で整備するということの必要性は私どもも痛感している次第でございます。
 したがいまして、治水予算を確保するという努力をすることはもちろんでございますが、上流部で災害発生した場合に下流部への流量増が生じます。その下流部の流量増にも一般会計をつぎ込んで通常の改修と合併して一緒になって抜本的な改修をするという制度、これを私ども河川災害復旧関連緊急事業制度というふうに申し上げておるわけでございますが、そのような制度の要求をしているところでございます。
 また、災害復旧、そのものの原形復旧が原則でございますが、このように非常に多くの雨が降ってたくさんの流量が流れ、堤防を越流するというふうな事態が生じたときには、そのままの堤防の高さではまた越流するわけでございまして、越流するということはいつ切れてもおかしくない状態になるわけでございますので、そこのところは原形復旧の中で越流しないという工法をとるというふうなこともあわせて制度の拡充を要求しているところでございます。
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市川一朗#22
○市川一朗君 大変厳しい財政事情のもとですので、知恵も必要だと思いますし、私も微力でございます、知恵はございませんが、できるだけ協力したいと思っておりますので、頑張っていただきたいと思います。
 それから、「太陽の国」に行きまして、お話がございましたが、私もびっくりしました。ほとんど傾斜のないような里山がああいう形で土砂崩れが起きる。これはちょっとなかなか予防困難な面があるんじゃないかなと思いますが、この点に関しまして担当部局としてはどういう所感を持っておられますか。そしてまた、今後の対応について何かいろいろ打つ手がないわけじゃないと思うんですが、その辺についてお話をお伺いしたいと思います。
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青山俊樹#23
○政府委員(青山俊樹君) 西郷村の「太陽の国・からまつ荘」での災害は私ども土石流によるものというふうに認識しておるわけでございますが、現在、土石流危険渓流は全国で約八万渓流存在いたします。また、今回の土石流が発生しましたあの裏山につきましては、二万五千分の一の地形図で谷地形を呈していないというふうな非常に緩やかな谷でございまして、土石流危険渓流とは読み切れなかったわけでございます。
 災害弱者、そういった施設に関連しました土砂災害危険箇所の整備につきましては、平成七年度より重点的に実施しているところでございますが、十一年度の予算要求につきましても重点的にやっていきたいと思っております。
 また、今回の災害にかんがみまして、「からまつ荘」のような災害弱者に関連した施設を土砂災害から守るために、厚生省と連携いたしまして一斉点検をしていこう、それも緩やかな勾配のところでも土砂災害の危険が本当にないかどうかという目から点検をしていきまして、その警戒避難体制の充実に資する、反映させるということもやると同時に、必要な箇所があれば防災工事等も実施していきたいというふうに思っております。
 なお、その一斉点検調査につきましては、九月三日に各県に依頼いたしまして、九月いっぱい、九月末を目途に取りまとめたいというふうに思っております。
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市川一朗#24
○市川一朗君 ああいう里山がああいう形で崩れるという前提だとなかなか立地場所を探すのも大変なくらいですから、やはり避難体制も含めた総合的な防災システムをつくるよりないんじゃないかなというふうには思いますが、しかし一歩でも二歩でもそういったことに対する対策が進めばそれだけ被害は少なくて済むという面があるように感じた次第です。
 それで、「太陽の国」には、先ほど御報告にもございましたように、七百数十名の入所者がおられて、今各地に散らばっておられるわけですが、今その方々は大体どういう形でどういうところに仮入所されておられるのか、非常に大ざっぱで結構です。そして、できたらそれから先どうなるのか、その辺の見通しを簡単に御説明いただきたいと思います。
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炭谷茂#25
○政府委員(炭谷茂君) 今回「太陽の国」において被災された方々は七百五十名いらっしゃるわけでございます。この七百五十名の方々の現在いらっしゃるところですけれども、一時自宅に戻られた方は約二百五十名、「太陽の国」の中で被災しなかった施設に約二百名、福島県内の他の施設に百七十名というふうになっております。福島県内だけでは応じられませんでしたので、市川先生の御地元の宮城県にもお願いいたしまして、宮城県の「船形コロニー」に約百十名お世話になっております。
 今後の見通しですけれども、福島県では被災した施設の入所者が早くもとの生活に戻ることのできるよう施設の復旧を急ぎたいという方針を持っておりますが、施設周辺の工事が完了し安全が確実に確保されるまでは施設の使用を見合わせたいというふうに判断いたしておりますので、仮設施設の設置を現在検討されていると承知しております。
 そこで、既に厚生省と福島県との間で事務的な打ち合わせをやっておりますが、福島県で今後具体的な検討が進められるのに合わせまして、私どもとして、その支援策について積極的な検討をしてまいりたいというふうに考えております。
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市川一朗#26
○市川一朗君 しっかりよろしくお願いしたいと思います。
 それから、今回被災地を回っておりまして、農地の被害が非常に多いことに驚きました。報告にもございましたようなああいう状況ですとなかなか、農地はまた個人のものでもございますので、あれをどういうふうに復旧するのかな、大変じゃないかなというふうに思いまして、特に農家の方々への負担まで考えますとちょっと胸が痛むような思いをしたわけでございます。ああいう悲惨な状況になりました農地、簡単には復旧は難しいと思いますが、大体どういう手だてを今政府としては考えておられるのでしょうか。
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渡辺好明#27
○政府委員(渡辺好明君) 今お話がございましたように、全国十八道県で四千カ所、百三億円の農地被害が報告をされております。
 農地が流亡をする、あるいは埋没をしている場合にはここに盛り土をする、あるいは上に重なったものを排土をする、場合によりますと雑物を除去するというふうなことをいたしまして、原形に復旧するというのを基本にしているわけでございますけれども、中にはそれがなかなか難しい、例えば河川工事とあわせて状況を変えていく、むしろ堤防を強化する、川幅を増すというふうなこともございますので、そういう場合には区画の整備といいますか、区画変更による復旧ということもやるわけでございます。
 いずれにいたしましても、今、先生から私有財産という言葉もございましたけれども、高い補助率をもってできるだけ早く復旧をするということで現地の農業者の方々の調整あるいは河川局、県との打ち合わせを急いでいるところでございます。
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市川一朗#28
○市川一朗君 被害を受けた農家の方々の心境からすれば、ぜひとも全額補助で復旧してもらいたいという気持ちだと思います。かつてそこに田んぼがあったかもわからないくらいの状況のもとで、しかも大きな石がごろごろあるわけですよ。そういう状況からかつての農地に復旧するのはなかなか大変だろうと思いまして、本当に胸が痛む思いでございましたので、ぜひしっかり取り組んでいただきたいと思います。
 そういった中で、私は自分の選挙区のことで大変恐縮なんですが、伊豆沼という沼がありまして、そこの沼の水があふれて、沼ですから排水する場所がないんです。それで結局、これは一番新しい資料をけさいただいたんですが、まだ二つの町を合わせまして百九十五ヘクタールが冠水したままの状況でいるわけです、もう災害が起きましてから二週間近くなるわけですが。
 これが、話を聞きますと農家の負担でポンプアップしているというような話も聞きまして、一日に幾らやっても何センチしか水が引かないという状況がずっと続いているようでございます。また、もともと沼の周辺のあれなんだから、そんなところは遊水地化することはある程度想定されていたので、そこでやっているんだからしようがないんだというような位置づけもいろいろあるとかいうふうに聞きました。理屈はいろいろあると思いますし、立場立場での議論もあると思いますから、これはなかなか難しい問題かなと思いますけれども、しかし今、日本のいろんな災害現場の中で、なお約二百ヘクタールに及ぶ田んぼが水浸しになったままで水がなかなか引かないと。それでポンプは置いてあるんですよね。あるんですけれども、なかなかそれがはかどらないという、まだそういう状況なのかなということで改めて驚き入った部分もあるわけでございます。
 政治家として、地元の政治家としての力の足りなさをまた痛感している点もあるわけでございますが、その点、情報をお持ちでしょうか。また、どういつだような対策が考えられ講じられているのか、お伺いしたいと思います。
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渡辺好明#29
○政府委員(渡辺好明君) 私どもも当地の湛水が一日も早く排水完了するように心から願うものでございます。そういうこともございまして、実はきょう亀谷政務次官が現地に赴きまして、また実情をお聞かせいただき、対策についてもこれから検討したいと思っておりますが、これまで行ってきております対策は、国が所有しております能力の高いポンプを四台貸し出しをいたしまして、排水の促進をやっております。今、先生からお話がございましたように水位がまだ九十センチぐらいございまして、第一の地区では中旬まで、もう一つの地域では二十日前後まで排水に時間がかかるのではないかというふうに考えております。
 ただ、激甚に指定をされますとこの湛水排除事業には十分の九の補助率の適用がございますので、そこにかかりました費用につきましては激甚の指定があれば所要の調整をした上で対応したいというふうに思っております。
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