大蔵委員会

1999-11-17 衆議院 全158発言

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会議録情報#0
平成十一年十一月十七日(水曜日)
    午前九時一分開議
 出席委員
   委員長 金子 一義君
   理事 衛藤征士郎君 理事 鴨下 一郎君
   理事 根本  匠君 理事 渡辺 喜美君
   理事 上田 清司君 理事 北橋 健治君
   理事 石井 啓一君 理事 鈴木 淑夫君
      石原 伸晃君    大石 秀政君
      大野 功統君    河井 克行君
      桜田 義孝君    塩谷  立君
      下村 博文君    砂田 圭佑君
      高市 早苗君    西川 公也君
      林  幹雄君    宮本 一三君
      村井  仁君    村上誠一郎君
      渡辺 博道君    岩國 哲人君
      岡田 克也君    河村たかし君
      末松 義規君    中川 正春君
      大口 善徳君    谷口 隆義君
      並木 正芳君    若松 謙維君
      安倍 基雄君    一川 保夫君
      佐々木憲昭君    矢島 恒夫君
      横光 克彦君
    …………………………………
   大蔵大臣         宮澤 喜一君
   国務大臣
   (金融再生委員会委員長) 越智 通雄君
   金融再生政務次官     村井  仁君
   総務政務次官       持永 和見君
   経済企画政務次官     小池百合子君
   大蔵政務次官       大野 功統君
   政府参考人
   (金融再生委員会事務局長
   )            森  昭治君
   政府参考人
   (金融監督庁監督部長)  乾  文男君
   政府参考人
   (総務庁行政管理局長)  瀧上 信光君
   政府参考人
   (経済企画庁国民生活局長
   )            金子 孝文君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    松尾 邦弘君
   政府参考人
   (大蔵省造幣局東京支局長
   )            奥田 宗久君
   政府参考人
   (中小企業庁長官)    岩田 満泰君
   政府参考人
   (国民生活金融公庫総裁) 尾崎  護君
   政府参考人
   (国際協力銀行総裁)   保田  博君
   政府参考人
   (日本政策投資銀行総裁) 小粥 正巳君
   参考人
   (日本銀行総裁)     速見  優君
   大蔵委員会専門員     田頭 基典君
    —————————————
十一月十七日
 消費税の減税に関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第五号)
 同(平賀高成君紹介)(第六号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第一〇七号)
 同(瀬古由起子君紹介)(第一〇八号)
 同(平賀高成君紹介)(第一〇九号)
 中小自営業者婦人の自家労賃の税制等に関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第七号)
 同(志位和夫君紹介)(第八号)
 同(寺前巖君紹介)(第九号)
 同(畑英次郎君紹介)(第一〇号)
 同(石垣一夫君紹介)(第三四号)
 同(坂上富男君紹介)(第三五号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第三六号)
 同(北橋健治君紹介)(第六六号)
 同(菅原喜重郎君紹介)(第七四号)
 同(中林よし子君紹介)(第七五号)
 同(松沢成文君紹介)(第九八号)
 同(池端清一君紹介)(第一五〇号)
 酒販免許制度の緩和反対に関する請願(畠山健治郎君紹介)(第三三号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第六七号)
 同(山口俊一君紹介)(第九九号)
 共済年金の給付水準維持に関する請願(石橋大吉君紹介)(第七三号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律案(内閣提出、第百四十五回国会閣法第一二一号)
 国の会計、税制及び金融に関する件

    午前九時一分開議
     ————◇—————
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金子一義#1
○金子委員長 これより会議を開きます。
 第百四十五回国会、内閣提出、国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 趣旨の説明を聴取いたします。大蔵大臣宮澤喜一君。
    —————————————
 国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    —————————————
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宮澤喜一#2
○宮澤国務大臣 ただいま議題となりました国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
 政府は、国家公務員共済組合法の年金につきまして、二十一世紀の活力ある長寿社会を展望して、公的年金制度の信頼を確保する見地から、長期的に給付と負担の均衡を確保し、将来世代の負担を過重なものとしないよう、制度全般にわたり抜本的な見直しを行い、公務員制度の一環としての役割等にも配慮しつつ、基本的に厚生年金保険の見直しと同様の措置を講ずることとし、本法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案につきまして御説明申し上げます。
 第一に、国家公務員の退職共済年金の報酬比例部分につきまして、給付水準の五%適正化を図ることといたしますが、従前の年金額算定方式による年金額を物価スライドした額は保障することとしております。さらに、年金額の改定につきましては、その支給を受ける者が六十五歳に到達した後は、物価の変動のみに応じた改定を行うこととしております。
 第二に、退職共済年金の支給開始年齢につきまして、平成二十五年度から平成三十七年度にかけて、段階的に六十五歳に引き上げることとしております。また、これに伴い、六十歳代前半の者は、退職共済年金の支給繰り上げを請求できることとしております。
 第三に、共済年金の受給権者が他の被用者年金制度へ加入した場合における共済年金の支給制限の仕組みを見直すこととしております。
 第四に、共済年金に係る掛金の賦課及び年金額算定の方式につきまして、月給と期末手当等を同様に取り扱う総報酬制を導入することとしております。
 以上のほか、育児休業をしている組合員の共済年金に係る掛金及び特別掛金の額に相当する額の事業主の負担金を免除すること等の措置を講ずることとしております。
 また、年金制度改正以外の改正として、雇用保険における介護休業給付の導入を踏まえ、介護休業手当金を創設することとしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
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金子一義#3
○金子委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
     ————◇—————
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金子一義#4
○金子委員長 次に、国の会計、税制及び金融に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 各件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁速水優君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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金子一義#5
○金子委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、お諮りいたします。
 各件調査のため、本日、政府参考人として中小企業庁長官岩田満泰君、国民生活金融公庫総裁尾崎護君、国際協力銀行総裁保田博君、日本政策投資銀行総裁小粥正巳君、総務庁行政管理局長瀧上信光君、金融再生委員会事務局長森昭治君、金融監督庁監督部長乾文男君、経済企画庁国民生活局長金子孝文君、法務省刑事局長松尾邦弘君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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金子一義#6
○金子委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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金子一義#7
○金子委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。上田清司君。
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上田清司#8
○上田(清)委員 おはようございます。お疲れさまです。参考人また政府参考人の皆様方には、貴重な時間ありがとうございます。
 早速ですが、国際協力銀行の保田総裁にお尋ねをいたします。
 私どもは、合併法案のときに附帯決議をつけさせていただきまして、大臣におかれましても、その旨について十分趣旨を理解した上で実現していきたい、こういう発言がございました。その中で二番目に、まだ配付されていないかもしれませんが、資料の一でありますが、
 国際協力銀行の組織及び業務については、統合の実をあげるため、積極的な人材育成と内部登用の促進を図り、併せて民間からの有能な人材の登用等を通じて、経済協力に関する役職員の専門的な知見とノウハウが組織及び業務の運営に充分反映される人員配置とし、もって業務の一層の活性化を図ること。
こういう附帯決議を出しておりまして、要するに内部の人材登用を図れということであったのですが、日本輸出入銀行の方におられましたプロパーの副総裁がいつの間にか消えておる。総裁、副総裁が全部天下り人事になっているではないか。これは、どういう考え方でこういうふうになってしまったのか、大変不愉快であるということを申し上げて、御答弁いただきたいと思います。
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保田博#9
○保田政府参考人 お答えをいたします。
 ことしの春、国会におきまして、私どもの国際協力銀行法案を御審議いただきました際に、先生御指摘のとおり、積極的な人材の育成と内部登用の促進を図るべしという趣旨の附帯決議をちょうだいいたしましたことは、私も重々よく承知をいたしております。この課題につきましては、私はかねてから大変意を用いてまいったつもりでございます。
 御承知おきのように、旧輸出入銀行時代には、他の諸機関に先駆けましてプロパーの副総裁を起用いたしましたことは、先生も御承知おきのことかと存じます。ところで、先般の国際協力銀行発足に伴います人事におきましても、この附帯決議の趣旨を尊重しながら適材適所の人事配置を行ったつもりでございます。
 ただ、副総裁人事に限定をしてみますと、先生御指摘のようなことになっておりますけれども、役員全体の人事について御理解を得たいというわけでございます。と申しますのは、旧輸銀、基金合わせて十五人おりました役員は、統合後十二人に、三人の減員をすることになりました。その枠内での役員人事を行うに際しまして、私は、この附帯決議の趣旨を尊重するつもりで旧輸銀及び旧基金プロパーの役員については減員をいたしませんで、三人の減員はすべて関係省庁OBからの役員起用を、三人減をするということによってこれを行ったわけでございまして、今回の人事と附帯決議との関係につきましては、副総裁人事に限定しないで、役員全体の人事で御理解をお願いできないものかと考えております。
 もちろん、今後の国際協力銀行の人事に当たりまして、附帯決議の趣旨を最大限尊重してまいりたいと考えております。
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上田清司#10
○上田(清)委員 中身についてはまた改めてこの委員会以外のところで詳しく御説明いただきたいと思いますが、人事というのは、総裁、副総裁に基本的には象徴されていきます。天下りのいわば巣窟として特殊法人が位置づけられるのではなくて、広く内外から人材を集めて活性化していくというところに国民の期待があるものだということをあえて強く申し上げまして、終わりますので、どうぞ、お時間が大事だと思いますので、お引き取りいただいて結構でございます。
 続きまして、日本政策投資銀行の総裁にお伺いします。
 先日も少し申し上げましたが、破綻した北東公庫の総裁を副総裁に採用するとは何事かということを申し上げまして、考え方が変わっておられれば非常にいいことだと思いますが、変わっていなければ、別にそのことについて言われなくても結構です。
 それで、お聞きしたいのは、理事の中で、こういうお話を私はたまたま聞いたのですが、人事と経理と総務の担当理事はプロパーから絶対出さない、そういう不文律があるようなことも聞いたのですが、そういうことはないでしょうか。
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小粥正巳#11
○小粥政府参考人 お答えを申し上げます。
 日本政策投資銀行の役員の各部署の所管の問題についてのお尋ねでございますけれども、日本政策投資銀行の役員につきましては、それぞれの部につきまして、役員の管掌それから管掌代理ないし副管掌、こういうことで、二人の理事の組み合わせでそれぞれの部を所管をしてもらっております。その点につきまして、適材適所、総合的にそういう判断で行っているということは申すまでもございません。
 さて、具体的に、総務、人事、経理、こういうことでございますけれども、まず人事部につきましては、先ほど、各部には理事の所管を設けていると申し上げましたが、この人事部につきましては、私ども、人事という特殊な分野でございますので、これは総裁直属ということにしておりまして、管掌を置いておりません。ただし、実際の人事に当たりましては、内部出身者の役員と密接な協議をした上で、総裁である私が処理をしております。
 それから次に、総務部でございますけれども、これにつきましては、主管掌と申しますか、主たる管掌は大蔵省出身者の役員を充てております。あわせて申し上げれば、副管掌、管掌代理の方は、これは内部の役員に委嘱をしております。
 それから経理でございますが、私ども財務部と言っておりますけれども、これにつきましては内部出身者の役員の管掌となっております。
 それから、当然、日本政策投資銀行は先月発足したばかりでございますから、念のために、統合前の旧開銀、旧北東公庫について申し上げますと、まず内部出身者の役員が、今お尋ねの総務部、人事部、経理部のいずれも管掌していない、そういう事実はございません。
 最近五年間の例で申し上げますと、旧開銀につきましては、人事部は、先ほど申し上げました管掌を置かず、ただし総裁が内部出身役員と相談をしながら行っているというのはそのままでございます。それから総務部は、主たる管掌は大蔵省出身の役員、経理部につきましては内部出身の役員ということで、事実上の慣行ができておりました。
 あわせて北東公庫につきましては、人事、総務、経理、これらの部門の管掌はいずれも内部出身者の役員となっておりました。
 以上でございます。
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上田清司#12
○上田(清)委員 ありがとうございました。
 そういう各省庁からの配置による人事じゃなくて、新しい銀行になりましたので、非常に活性化するような、そういう人事体系をつくっていただきたいということをあえて申し上げます。そういうふうな傾向になっているということを聞きましたので、とりあえず安心いたしました。
 総裁、お忙しいところありがとうございました。
 それでは、尾崎総裁、国民生活金融公庫ではどうでしょうか。今の人事、総務、経理については。
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尾崎護#13
○尾崎政府参考人 お答え申し上げます。
 国民生活金融公庫の場合でございますが、人事の関係は安部副総裁、副総裁の一人であります安部彪副総裁の所管としておりますが、事実上はプロパーであります山本理事が担当しております。
 それから、私ども実は常勤の理事が四人しかおりませんので、総務と経理を分けるというようなことができません。一人の理事が両方兼ねているわけで……(上田(清)委員「国金時代は」と呼ぶ)国金時代もそうでございます。国金時代は常勤五人でございましたが、そのときも総務、経理は同じでございまして、従来、大蔵省出身の者が担当しておりました。現在は通産省からおいでになっております石丸理事が担当をいたしております。
 そういう状況でございますが、今後、適材適所で考えていきたいと思います。
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上田清司#14
○上田(清)委員 どうもありがとうございます。
 配置の件についてはよくわかりました。
 それで、今回新しく理事に西村元銀行局長を任用されておりますが、これは私にとりまして腑に落ちない。なぜ国民生活金融公庫の理事としてお招きをいただいたのか。住専問題のときのモラルハザードの張本人。それから、私が知る限りにおいては、以前にも取り扱ったことがありますが、幸福銀行の示達書がありますが、明らかに当時において、記述においても「多額の欠損見込額の発生により自己資本は大きく毀損されており、正味自己資本額はマイナス三百八十二億」、そういう事実上の破綻状態にあるということを大蔵省が確認しながらも何ら是正もしていない、そういう幸福銀行の報告書があるわけですけれども、このときも西村銀行局長の名前できちっと出ております。そういう人をなぜ理事なんかに任用するのか。国会の委員会で明らかにしたじゃないですか、この部分に関しては、このときは西村銀行局長だということを。そんなことも知らないでうっかり理事に任用されたのか。これは即解任しなければならないと私は思っておりますが、いかがでしょうか。
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尾崎護#15
○尾崎政府参考人 今回の統合におきまして、国民生活金融公庫に非常勤の理事が置かれることになりました。これは従来なかったことでございまして、私は、一体どういう仕事を担当してもらったらいいのか考えたのでございますが、私どもに情報システム部というのがございまして、これは今後二十一世紀を控えて非常に重要なシステムの問題でございます。当面、二〇〇〇年問題などを控えているわけでございますが、それより長期的な見方というものが非常に大切であると考えたわけでございます。
 西村理事は、御承知のとおり、役人生活を終えた後、アメリカのスタンフォード大学で研究生活を送りまして、現在、早稲田大学で教鞭をとっておられるわけでございますが、公務員であった時代の金融行政についての経験、アメリカに行かれての、やはり金融問題に絡んだもろもろの研究、それから現在の学究としての生活、そういう広い見地から国民生活金融公庫のシステムについて考えていただきたい、こう考えたわけであります。
 確かに、西村理事が銀行局長時代、非常にいろいろな金融問題が起きまして、国会でいろいろな御質問を受け御批判もいただいたということは私も承知しておりますし、本人もそれは認めております。私は、実はそういう場においていろいろ苦労したという経験、それがある意味では非常に貴重なものではないかというように思ったわけでございます。成功した方もよろしいのですが、そういう失敗の経験というのもこれまた大切なものであるというように思いまして、大蔵省の方にお願いいたしまして、非常勤の理事として西村理事に国民生活金融公庫の情報システムの問題を考えてもらいたい、そのように思ったわけでございます。
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上田清司#16
○上田(清)委員 たくさん失敗をした方を苦労されたというようなことを言うんだったら、たくさん失敗した人たちはどんどんいろいろなところで採用されるということになってしまいます。私は、海軍大将井上正美さんが一切戦後表に出なかった、やはり戦争責任のことをきちっと自覚された、そういう生き方にむしろ共鳴する人間でございます。
 そういう意味において、やはり信賞必罰、過去においてさまざまな重大な過失を犯した方に対して、どうしてそういう形で採用されるのか。先ほどの日本政策投資銀行、濱本当時の北東公庫の総裁、人物、見識は立派な方です。多分、西村元銀行局長も立派な方でしょう。しかし、現実に失敗を犯された人たちがそういう形で採用されるということは、責任をとらなかったという、そういう見方しか国民にとっては見えません。
 民間において銀行経営に失敗すれば、当然責任を問われ、場合によっては刑罰すらも起こり得る。そういうにもかかわらず、何ら責任をとることなく、辞職した後さらに、場合によってはそうした特殊法人の理事や副総裁に迎えられる。これは大変国民をばかにした話だと私は率直に思います。この点については意見が食い違っておりますが、こういう意見を国民を代表する国会議員の立場の中で私は強く申し上げておりますから、国民はそういう感覚だということをぜひ総裁には理解していただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、国民金融公庫の貸し付け等について、貸し渋り問題あるいは商工ローン問題とどのような関連があるかということについて、少し仮定のいろいろな計算をしてみました。総裁も、昨年の十一月の「実業界」という雑誌のインタビューに答えられて、貸し渋りが熾烈な今こそ国金の出番、駆け込み寺として思い切り頼りにしていただきたい、このような趣旨をインタビューに答えて述べておられます。大変、その言やよし、まさに国金の出番だ、私もそう思っております。
 そこで気になるところでは、それでは昨年度あるいはことしの半期、一昨年あるいはその前の年に比べて、国民金融公庫の貸付額がふえてきたのかどうか、そんなことを気にしまして、資料を取り寄せましたところのものが二の資料でございます。表の下の方でありますが、「国民金融公庫の貸付実績及び貸付計画」という形で出ております、九二年度から九九年度。九二年度や九三年度はほぼ満額に近い形で出ております。九四年、九五年、進捗率からいけば相当進んでいるところでございますが、実は九六年度もほぼ満額に近いぐらい計画どおり貸付実績が上がっております。
 ところが、いわゆる貸し渋りが始まった時期から、国金そのものも貸し渋りが始まっているんではないか、こういう統計がたまたま私には目に見えました。そして、たまたま九八年度の貸付実績と貸付計画の差額七千億が、ちょうど商工ファンドと日栄の貸付額を足し算するとぴったり合うという、余り喜ばしくない符合が、一致するだけでも不愉快になるようなことでございますけれども、このように見ると、必ずしも国金が駆け込み寺として機能を果たしているのかどうか、このことについて私は疑問を持っております。
 ただ、一方においては総裁は、駆け込み寺でいかなくちゃいけないということでありますが、債務超過状態にある事業者が融資の申し込みに来られる、国金といえども金融機関でありますから、いろいろ財投であり国民の財産ですからということで、適正な審査を行って、無節操な融資は慎まなければなりません、まさに無節操な融資はいけないと。しかし、一方では、国民金融公庫の不良債権比率は三%程度でございまして、ある一面、非常に立派な融資をされておりますが、いわば災害にも似た今日の大不況時代に、余りにも立派な融資がいいものかどうかということについて疑問を持ちます。
 そして、九七年、九八年、あるいはまた九九年は、この状態でいけばさらに貸付計画と貸付実績の乖離が開く。一体全体、この計画と実績はどのようにして判断されておられるのか、このことも含めて、国金において貸し渋りがないのか、改めてお伺いしたいと思いますが、総裁、いかがでしょうか。
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尾崎護#17
○尾崎政府参考人 お示しの資料をごらんいただきますと、九九年度はまだ年度途中でございますので、九八年度とそれから九六年度の数字をごらんいただきたいのでございますけれども、そこで大体六千億ぐらいの貸し出しの増となっていることがおわかりいただけるかと思います。九七年度の途中から貸し渋り対策が始まりました。ただいま委員からもお話のございましたように、いわば最後の駆け込み寺となるようにしっかり貸し出しをしてほしいということで、総理、大蔵大臣、通産大臣等からじきじきの御指示も受けました。そのように努力してまいったつもりでございます。
 全体として、中小企業金融が伸びない中で、国民金融公庫は貸出残高もふやしておりますし、貸し渋り対策前と比べますと六千億も貸し出しをふやしているという実績になっているわけでございます。
 なお、九六年度でございますが、この年は枠をほとんど使い切っているではないかという御指摘でございましたけれども、この年は実は補正で枠の減額をしているわけでございます。四千五百億円ほど減額いたしました結果がここに出ております三兆三千三百五十五ということでございまして、実勢に合わせて減額をしたものでございます。
 九七年度からの補正の追加から、いわば一種のセーフティーネットと申しますか、枠を気にしないで貸せという政府の御意思だと思いますが、たっぷりと貸付枠をいただくようになりました。九六と九七をごらんいただきますと実に一兆一千、枠がふえているわけでございます。そのような懐の深い政府の構えに応ずべく我々は努力してきたわけでございますが、結果として、そこまでなかなか達しなかった。ただし、九六年度、貸し渋り対策前と比べますと六千億ほど伸ばしている。そういう点を御理解いただけたらと思います。
 貸し方が、少し審査がきついのではないかという御指摘でございましたが、これも、できるだけお申し込みのあった企業の長所を見つけて何とか貸し出そうということをしておりまして、実は、現在私どもが貸しております企業の四〇%が赤字でございます。四分の一が自己資本マイナスになっている企業でございます。そういうところでも、何とか努力をして長所を見つけて貸していこう、乱脈な貸し出しになってはいけませんが、そういうような努力をした結果がこの貸出実績ということでございます。どうか御理解をいただきたいと存じます。
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上田清司#18
○上田(清)委員 必ずしも歯切れがいい感じがいたしませんが、中小企業金融公庫の貸付実績及び貸付規模においても同様の傾向が見られる。政府が大方針として、いわばセーフティーネットとして政府系金融機関の力を発揮しろ、そういう意味合いからして、相当気合いを入れた方針について私どもも大いに賛成するところであったのですが、実際の貸付額がそうではない。
 一方において、番号を打っておりませんが、「国民金融公庫普通貸付の資金計画と同実績」、これは使い残しのパーセンテージ、そういう部分を出した数字でありますが、使い残しというよりも実績のパーセンテージを出したものです。
 その下に、ちょっと左の方が切れて恐縮なんですが、これは、いわゆる開銀と北東公庫の法改正に基づいた新しい融資の実績であります。平成十年十二月から平成十一年九月までの実績。開銀等においては、どちらかというと開発プロジェクト資金を拠出するということであったのですが、あえて、こういう特別な事情の中で運転資金も出す、あるいは社債償還資金も出すという形で出ておりますが、これは非常に順調で、三百七十五件で六千八百四十八億と、極めて短期間に多額の金が出ております。
 それと比べて、中小零細を相手にする国民金融公庫の貸付実績、あるいは中小企業公庫の貸付実績、このことについて、余りにも乖離というか落差があるのではないかというふうに私は思っております。
 中小企業庁の岩田長官にお伺いしますが、中小企業金融公庫の貸し付けにおいて、貸し渋りというような実態は本当にないのか。こういう大変厳しい時代において、決して甘くしろとかということではなくて、スピーディーに、なおかつ公正な形で資金の供給が出ているかどうか、改めてお伺いしたいと思いますが、どうでしょうか。
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岩田満泰#19
○岩田政府参考人 中小企業金融公庫の貸付計画と貸付実績の関係でございます。
 ただいま国民生活金融公庫の総裁からお話がございましたように、中小企業の資金ニーズと申しますのは、景気動向によりまして相当大きく増減をするという経験がございます。そのために、かなり余裕を持って計画は立てられておるというのが実態でございまして、その意味で、計画の達成がされていないということが直ちに、資金のニーズにこたえていないということにはならないというふうには考えておるわけでございます。
 昨年から本年にかけまして、民間の金融機関の中小企業向けの貸出残高が減少の一途をたどる中で、中小企業金融公庫の貸出残高は着実に増加をいたしておりまして、中小企業向け融資全体に占めるシェアも増加をしているところでございます。
 私どもといたしましては、引き続き中小企業を取り巻く金融環境が大変厳しいという状況でございますので、資金繰りに苦しむ中小企業者の立場に立った親身な対応ということで中小企業金融公庫にもお願いをいたしておるところでございます。
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上田清司#20
○上田(清)委員 例えば九七年度から九八年度に、貸し付けの予算では二千億ふやしておりますけれども、現実の貸付実績は九八年度の方が九七年度よりも少なくなっている。借り手が少なくなったわけではないと私は思っておりますが、あるいは企業が、先ほども尾崎総裁が言われましたように——尾崎総裁、申しわけありません。申し上げるのを忘れておりました。公務多端だと思いますので、質問はこの後ありませんので、どうぞ、お引き取りいただいて結構でございます。
 それで、実際に減額になっている。九八年度の貸付実績の方が九七年度よりも少ない。しかも九九年度上半期で、このペースでいけばもっと少なくなるような嫌いだってある。私はこの辺を思って、どうも企業がマイナス状態、先ほど総裁も言われましたけれども、ほとんどの企業が自己資本がマイナスになってきておりまして、四〇%を切れる業種がたくさんあります。
 これも資料で提出しようかなと思ったのですが、余り資料が多くなって恐縮だったのであえて避けましたけれども、こういうことを考えると、そういう帳簿を見て貸す相手が少なくなってきているのか、それとも、そういうことで貸せなくなってきているのか、大変心配しておりまして、世の中全体がマイナスであれば、そこをあえて貸してもいいのじゃないかというような考え方もあるのではないかと私は思います。
 この点については、長官というよりは、せっかくお出ましいただきました小池政務次官に、公庫の中小企業の貸付額が現実に減ってきているということについてどのような考え方を持たれるのか、あえてお出ましいただいて何もなくて帰られるのは気の毒ですので、どうぞ御答弁をお願いします。
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小池百合子#21
○小池政務次官 通告がなかったということをここで居直ってもしようがないわけでございまして、お答えをさせていただきます。
 ただいま中小企業向けの事業用資金、中小公庫からは減っているという御指摘ございましたけれども、データによりますと、九八年三月末が七兆一千億でございます。その後七兆二千億、七兆四千億と、これは半期ごと、六カ月ごとでございますが、九九年六月が最新の数字だと思いますが、七兆四千六百億ということで、今御指摘ありました、減っているのではないかということではなくて、むしろ増加をしているということを申し上げておきます。
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上田清司#22
○上田(清)委員 私は公庫のことについて聞いているのですけれども、岩田長官、公庫の貸付額、これはあなたのところからいただいたのだけれども、これが間違っているというのですか。
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岩田満泰#23
○岩田政府参考人 ただいま小池政務次官からお答えいただきました数字は、残高ベースで見ております。中小企業者にいかに資金が流れているかというのは、基本的には残高で見るのが適当かと思います。
 先生からいただきました数字、これは私どもから御提出をさせていただいた数字でございますが、フローの数字でございます。各年に貸し出しをした金額が幾らであるかということでございまして、その間の数字の違いということでございます。
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上田清司#24
○上田(清)委員 公庫としての貸付額についての議論をしたのであって、中小企業者全体の話をしているわけじゃないわけで、議論にはきちっと答えてもらわないと困りますよ。今、予算と実績の話をしているのだから、そのことについての話をしているのであって、それ以外の話をされても困るんですよ、正確に答えてもらわないと。実際はそうだということは後で言う話であって、この問題についてはどうなんだということを聞いているんですよ。この問題についてきちっと答えてください。
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岩田満泰#25
○岩田政府参考人 ただいま申しました、先生の御指摘の、中小企業金融公庫の貸し付け、九七年度のフローとしての数字が一兆八千四百九十二億、九八年度が一兆八千百四十八億であることは事実でございますが、全体として、中小企業者に中小企業金融公庫から貸し付けとして一体どのように御活用いただいているかという実態が、一方において重要な数値でございまして、先ほど小池政務次官の方から、残高の数字として、残高は着実に増加をしているという御説明をさせていただいたわけでございます。
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上田清司#26
○上田(清)委員 まだ趣旨がわかっていない。こんなところで時間を使いたくないんですけれども、この貸付実績と予算額との乖離ということについてどういう説明をされるのかと聞いているんですよ。
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岩田満泰#27
○岩田政府参考人 先ほども申し上げたとおりでございますが、財投計画が組まれますときに、これまでの中小企業の資金需要の変動の大きさというものを考慮に入れまして、計画段階におきましては相当余裕のある計画を立ててございます。したがいまして、これは国民生活金融公庫にも該当することでございますけれども、先ほど御説明もあったわけでございますが、その意味で、結果として余裕のある計画が達成されていない形になっているということでございます。
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上田清司#28
○上田(清)委員 まさに官僚答弁というんですよ、そういうのを。そうじゃないんですよ。本当に、話してもしようがない、こんなところで時間をとって。まだちょっと場外でやり合いましょう、バトルを。腹が立ってきた。長官、大丈夫ですよ、もう答えなくても。でも、やはり議論は聞いておいてください。
 それで、商工ローンの問題に移ります。
 そこに内部資料が出ております。四の一という資料であります。これは平成九年の十月三十日、年末の大作戦ということで、社長と営業統括本部長の名前で、各支店長、社員各位ということであてた内部文書であります。
 これはどういうことを言っておるかといいますと、要するに、「銀行が中小企業融資を徹底的に締め出している今こそ、顧客の新規獲得の絶好のチャンスである。」と。銀行の貸し渋りが顧客の新規獲得の絶好のチャンスであるというような認識をしています。何よりも、「三〇〇件リスト先の反復訪問を徹底して刈り取りの実をあげよ」と、もう人間扱いしておりません。「特に年末の資金需要期を迎えて、全営業社員は今こそ三〇〇件リスト先の反復訪問を粘り強く繰り返して、年末迄に訪問先からの大量の刈り取りを行っていただき度い。」こういう文書が出ております。
 そこで気になるところは、この三百件のリストであります。これと関連する資料が四の二でございます。わかりやすいように矢印で、下の行のあたりでありますが、三番目の「コスモス・コンパスの新規見込客に対する「冬期特別融資」」というのがございます。このコスモス・コンパスという名前が何であるかは判明しておりません。私は推定はしておりますけれども、これはいわゆる調査会社であります。
 調査会社から、あすにでも倒れそうな企業の紹介を受けて、この日栄という企業は、こういう文書を出して、顧客リストをしっかりそういう調査会社から集めて、そして、もう倒れることはわかっておりながら、あえてそういうところに貸し付けて、金利をしっかり取って、元本を取り上げた後に倒して、保証人からまたまたその元本を取り上げる。そういう仕組みを明確に、このことを明らかにした文書が、実はこの四の一であり四の二であるというふうに私は理解しております。
 そこで、先般にも私は申し上げました。時間がありませんけれども、先般も資料を提出しましたように、貸金業ではなくて、これは保証人回収業であるというような位置づけを私はしておりました。
 金融担当大臣にお伺いいたしますが、もう随分内部文書等々が集まったと思います。これは早く結論を出さなくちゃいけない。処罰の対象なのか、そうでないのか、そういう意味を含めて、ぜひ早く結論を出していただきたい。こういう内部文書を先般も渡しました。明らかに利ざやをもって稼ぐ業ではない。もうつぶれることがわかっている業態の人たちを集めて、そして反復訪問しながら貸し付けていく。これは明らかに犯罪ですよ。社会的犯罪です。私はそういう認識をしておりますが、長官においてはいかがでしょうか。
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村井仁#29
○村井政務次官 ただいまの上田先生からお示しいただきました資料、これは今初めて見させていただいたものでもございますので、これにつきましてのコメントは差し控えさせていただきたいと存じます。
 ただ、一般論として申し上げますと、貸金業規制法違反の疑いがあると認められる場合には、私どもとしましては、きちんと説明、報告を求めるなどによりまして事実関係を調べ、事実が確認された場合には厳正にこれに対処する、こういう姿勢でございますことを、これも幾度か申し上げていることでございますが、改めてこの場で申し上げておきます。
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