国土交通委員会

2001-10-25 参議院 全164発言

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会議録情報#0
平成十三年十月二十五日(木曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月二十三日
    辞任         補欠選任
     渕上 貞雄君     山本 正和君
 十月二十四日
    辞任         補欠選任
     山本 正和君     渕上 貞雄君
 十月二十五日
    辞任         補欠選任
     富樫 練三君     西山登紀子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         北澤 俊美君
    理 事
                鈴木 政二君
                山下 善彦君
                脇  雅史君
                藤井 俊男君
                弘友 和夫君
    委 員
                荒井 正吾君
                泉  信也君
                木村  仁君
                北岡 秀二君
                野上浩太郎君
                野沢 太三君
                松谷蒼一郎君
                森下 博之君
                吉田 博美君
                池口 修次君
                佐藤 雄平君
                谷林 正昭君
                藁科 滿治君
                続  訓弘君
                大沢 辰美君
                西山登紀子君
                渕上 貞雄君
                大江 康弘君
                田名部匡省君
   国務大臣
       国土交通大臣   扇  千景君
   副大臣
       国土交通副大臣  泉  信也君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       木村  仁君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        杉谷 洸大君
   政府参考人
       警察庁警備局長  漆間  巌君
       防衛庁防衛参事
       官        安江 正宏君
       防衛庁防衛局長  首藤 新悟君
       防衛庁運用局長  北原 巖男君
       水産庁長官    渡辺 好明君
       国土交通省航空
       局長       深谷 憲一君
       海上保安庁長官  縄野 克彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○海上保安庁法の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)

    ─────────────
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北澤俊美#1
○委員長(北澤俊美君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告をいたします。
 本日、富樫練三君が委員を辞任され、その補欠として西山登紀子君が選任されました。
    ─────────────
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北澤俊美#2
○委員長(北澤俊美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 海上保安庁法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に警察庁警備局長漆間巌君、防衛庁防衛参事官安江正宏君、防衛庁防衛局長首藤新悟君、防衛庁運用局長北原巖男君、水産庁長官渡辺好明君、国土交通省航空局長深谷憲一君及び海上保安庁長官縄野克彦君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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北澤俊美#3
○委員長(北澤俊美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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北澤俊美#4
○委員長(北澤俊美君) 海上保安庁法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
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野上浩太郎#5
○野上浩太郎君 自由民主党の野上浩太郎でございます。本日が初質問となります。よろしくお願いをいたします。
 また、まず冒頭、今回のアメリカで発生をいたしました同時多発テロ、本当にとうとい多くの人命が失われましたことに心からの哀悼の意を表しますとともに、この対応に当たる重要な今国会におきまして、そしてまた国内外ともにあらゆる分野で大きな転換期を迎えておりますこのような時期に国政に当たることの責任の重さ、これを痛切に感じつつ、また全身全霊をもって職責を全うしていくことをお誓い申し上げまして、以下質問に入らせていただきたいと思います。
 まず初めは、海上保安庁法の一部改正の件についてであります。
 この法案につきましては、私の隣に荒井先生がお座りになっておられまして、前長官ということで私も心強い限りでございますが、この法案は平成十一年に能登半島の沖で不審船の事案が一つの契機となりまして検討され始めたものであります。しかし、今、我が国自体に対するテロの懸念というものも大変に高まっておりまして、そういう意味におきましてはこの法案は大変重要であり早急に成立をさせなければならない、こういう基本的な視点に立ちまして質問を進めてまいりたいと思います。
 まず、先般の連合審査におきまして野沢先生がこの法案について詳細な御質問をなされました。御答弁の中で、不審船、これまで過去二十隻の実績といいますか、事案があるということでございますが、この不審船に限らず、密漁船あるいは密航船などの不審な行動をとっておる船というものも多数あると思います。
 まずは、不審船二十隻以外のそのような船の確認された数、あるいはその活動地域、その状況をお聞かせ願いたいと思います。またあわせて、不審船、多数ある中で二十隻を特定したわけでございますが、いわゆる不審船と特定をする基準というものはどういうことで特定をしていくのか、またその二十隻の活動の地域などについてもお聞かせを願えればと思います。長官、お願いいたします。
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縄野克彦#6
○政府参考人(縄野克彦君) 御説明申し上げます。
 今、委員お話ございましたように、いわゆる不審船につきましては、これまで私どもでは二十隻を確認しております。その多くは日本海において確認をしておるところでございます。
 お尋ねのいわゆる不審船以外で不法行為あるいは不審な行動をとった船についての状況でございますが、例えば我が国の法令に明らかに違反する密漁などの違法行為を行った船舶、これは昨年、二百八十二隻でございます。違法行為とまでは言えなくても、特異な行動、理由もなしに徘回等の行動をとった船、これは七十五隻でございますが、これらにつきまして、不法行為を行った船につきましては警告退去あるいは検挙等の措置を講じております。それに至らない特異な行動をとった船につきましても中止要求、警告退去などの措置を講じているところでございます。
 こういういわゆる不審船ではない不法な行為をする船と不審船との区別といいますか、不審船をどうやって特定するかということのお尋ねでございますけれども、私どもがいわゆる不審船と申し上げるのは、この改正条文にもありますように、一言で言えば、重大凶悪な犯罪を行った、あるいは起こすおそれのある船だということでございまして、これらにつきましては船の外観、航海の態様、それから過去のこのような船についての私どもあるいは私ども以外の関係機関のいろんな情報を総合して見きわめることができるというふうに考えております。
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野上浩太郎#7
○野上浩太郎君 不審船が二十隻、その他の不審な行動をとっている船が約三百五十隻余りということで、まさに不審船の活動というもの、二十隻というのはまさに氷山の一角であるというような感がいたしております。
 私の地元の富山県、黒部川という日本有数のきれいな川がございますが、実はことしの三月二十九日にその黒部川の河口砂地におきまして、水中スクーターというんですか、人一人が乗ってきまして、水中スクーターというものが砂地に半分埋もれたような状態で見つかっております。この九月の末に富山県警の方から、ほぼ北朝鮮のものだろうという鑑識結果といいますか、これが発表されたところでございます。
 実は、一九九〇年に、福井県の美浜町におきましても、ほぼ同様の水中スクーターが発見をされております。このときはその周辺に北朝鮮の工作員とおぼしき水死体とともに見つかったということでございますし、また富山県県内では昭和五十年代に拉致疑惑に近いような事件、四件発生をしておりまして、また石川県でも同様な事件が数件発生をしておる。まさに北陸というのはスパイの侵入銀座ではないかというようなことも言われておるわけでございますが、沿岸の住民は大変な不安、これを募らせておるわけでございます。
 このようなことを踏まえまして扇国土交通大臣にお伺いをしたいと思いますが、日本海沿岸の危険性といいますか、危機感、これを基本的にどのように認識をしておられるか。そして、今回新しいこのような事案が発生をしたわけでございますが、北朝鮮に対してどのようなアプローチといいますか、対応を行ってきているのか。あわせて、このような問題に対して有効な手段としましては、やはり海の海上保安庁、そして陸の警察、これが例えば合同捜査をするとか合同訓練をするとか、情報をしっかりと共有していく、このような連携を強化していくことがまずは重要だと思いますが、このような取り組みについてどのように考えておられるか、お聞かせ願いたいと思います。
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扇千景#8
○国務大臣(扇千景君) 今、野上先生から状況とまた対策と二つに分けてお話がございましたけれども、今、野上先生がおっしゃいましたように、北朝鮮の工作船であろうという、工作員が使用したものであろうと思われます水中スクーターと見られる物体でございますけれども、これは大体全長は約百六十センチメートル、直径約三十センチメートルの円筒状の金属製の物体でございまして、平成二年に、今おっしゃいましたように、福井県の美浜町の海岸に発見されました。また、本年の三月、今おっしゃいました富山県の黒部川の河口で同じようなものが発見されました。
 これも、少なくとも海上保安庁では、日本海沿岸周辺におきます当該の水中スクーター事案を初めとして、能登半島沖の不審船事案に見られるような不審船の出没が確認されておりますので、この日本海沿岸の周辺に引き続いて監視体制を強化しようということで、もちろん警察との間では常に連携をして、常時、日ごろから綿密な情報交換を行っていこうという体制を、合同練習もいたしておりますので、今後とも引き続いて警察等々の関係に当たっていきたいと思っております。
 また、対応についてはどうかという重ねてのお話でございますけれども、海上保安庁におきましてこの不審船、あるいは不審船におきまして拿捕するということも、十分な出力でありますとかあるいは航続距離等を有する高速特殊警備船を整備しなければならないと。過去の事案で残念ながらみすみす乗船も停止もできなかったという経緯がございますので、それを整備しようということで、高速小型巡視船の機能の向上を図ろうということで船備の見直しを行いまして、日本海側の適切な配備に、部署を全部配備したというのが現実でございます。
 また、自衛隊とも共同対処マニュアルの策定をしようということで、このマニュアルにかかわります共同対処訓練を自衛隊とも一緒にやろうということで、これも共同の対処訓練を実施しましたり、また今後も同種事案に的確に対応するために警察、自衛隊、海上保安庁と連携して対処していきたいと思っております。
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野上浩太郎#9
○野上浩太郎君 ぜひ積極的かつ適切な対応をお願いしたいと思います。
 今、扇大臣からこの不審船の事案を踏まえまして共同対処マニュアルですとか共同訓練、さまざまな連携対策を行っているという話をお聞きをいたしました。
 もう少し詳しく聞いていきたいと思いますが、今、高速特殊警備船を配置をしたということでございますが、連合審査会でほぼ四十ノットの速力が出るというお話がございました。これにあわせて、この船のいわゆる装備を、例えば五インチぐらいの機関銃ですともう沈没、撃沈してしまうおそれがあるということで、小型の機関銃あるいは新しい拿捕の方法、こういうものを検討していくことが重要であると思いますが、どのような状況になっているか、答えられる部分でお願いをしたいと思います。
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泉信也#10
○副大臣(泉信也君) お尋ねのございました高速特殊警備船の概要でございます。
 事細かに御説明するということにはまいりませんが、委員御指摘のように、速力は四十ノット以上ということを確保いたしておりまして、さらに二十ミリ機関砲、赤外線を活用いたしました監視装置、こうしたものを備えると同時に、航続距離等につきましても配慮いたしました警備船三隻を整備、日本海側に配置いたしたところでございます。
 そのほか、高速小型巡視船の機能向上を図ってこれまでの配備の見直しを行いまして、これもまた日本海を中心に適切な配備を行ったところでございます。
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野上浩太郎#11
○野上浩太郎君 この特殊船の配備を充実させた後、これは実際に船を停船させて実際の立入検査をするという段階に至った場合、前回の事案では、例えば自衛隊の護衛船が防弾チョッキを積んでいなかったりというような報告などもありましたが、まさに命の危険を伴う立入検査でございます。この装備、十分なものになっているかどうか、お聞きをしたいと思います。長官、お願いします。
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縄野克彦#12
○政府参考人(縄野克彦君) 不審な船をとめた後の立入検査でございますけれども、御想像できますように、武器による反撃等も考えられるわけでございまして、これに備えながら実施することが必要でございます。
 このために、私どもとしましては、いわゆるテロ、さらにはシージャック、そういうものを念頭に置いた特殊部隊を私どもとして配備をしておりまして、これらの部隊を現場にできるだけ早く移動させることによりまして、万全の注意を払いつつ、武装解除、立入検査を実施することとしておるところでございます。
 装備の点でございますけれども、もちろん防弾チョッキ、小銃等の武器、これら必要不可欠な装備は、これらの特殊部隊あるいは一定の船に対して装備をしているところでございます。
 昨今のテロ対策という、このような状況でもございますので、さらに今後とも必要な装備の充実強化につきましては、予算面でも私どもとして求めてまいりたいというふうに思っております。
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野上浩太郎#13
○野上浩太郎君 十分な装備、安全の確認をお願いしたいと思います。また、今お話がありましたとおり、今次のテロ等もございます。専門的な知識、また技術、必要な部隊があるということでございますので、これも適切な投入をお願いをしたいと思います。
 そこで、今回の不審船に対する事案で一つのポイントとなりますのは、自衛隊と海上保安庁の連携ということであると思います。まず、確認の意味で、自衛隊と海上保安庁の基本的な役割分担、これをお聞かせ願いたいと思います。
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木村仁#14
○大臣政務官(木村仁君) 不審船への対応に係る海上保安庁と自衛隊との役割分担の基本についてのお尋ねでございます。
 不審船への対応は、警察機関たる海上保安庁が第一にこれに対応をいたします。そして、海上保安庁のみでは対処することが不可能もしくは著しく困難と認められる場合には、自衛隊法第八十二条に基づく海上警備行動により自衛隊が対処するというのが政府の基本方針となっております。
 このような基本方針に従いまして、海上保安庁はその使命を十分果たせるよう全力を挙げる所存でございますが、なお、自衛隊の海上警備行動が下令されました場合でありましても、もちろん海上保安庁は自衛隊の部隊と連携、共同してその任務を遂行し、対応に万全を期することといたしております。
 以上です。
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野上浩太郎#15
○野上浩太郎君 第一義的には当然海上保安庁が対応して、海上警備行動によって海自が出動するということでございますが、ここでポイントとなりますのは、そこの移行期間にやはり空白といいますか、すき間が生じてはならないと。前回の事案でも、海上保安庁の巡視船が威嚇射撃を行ってからこの海上警備行動、この発令まで約五時間程度かかっているということもございますし、適切な海上警備行動の発令ということも重要になってくると思いますが、この点について、防衛庁の方からどのような体制になっているか、お聞かせ願いたいと思います。
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北原巖男#16
○政府参考人(北原巖男君) 野上委員にお答えを申し上げます。
 ただいま国土交通省の政務官から御答弁ありましたように、不審船への対処に当たりましては、第一義的には海上の警察機関である海上保安庁が対応をいたしますが、しかし対応が不可能あるいは著しく困難といった場合に海上警備行動で自衛隊が出るわけでございますが、委員御指摘のとおり、この連携、また速やかな下令等が極めて重要になってまいります。
 そのためには、防衛庁といたしましては、海上警備行動が発令される以前におきましても海上保安庁等との情報交換を含めた緊密な連携あるいは協力措置というものを有効かつ必要に実施していくことが極めて大事である、そのように考えておりまして、そして必要とされた場合に速やかに、また的確に、時期を失することなく海上警備行動が発令されるようにしていくことが大事である、そのように考えておりまして、先ほど委員からも御指摘ございました十一年三月の不審船事案も含めまして、その後、関係閣僚会議でまとまりました教訓・反省事項の中にも、実は防衛庁及び海上保安庁が不審船を視認した場合には速やかに相互に通報する、さらに他の官庁にも伝達する、あるいは内閣官房というのは情報の一元化を図って官邸への報告あるいは関係省庁への伝達を迅速に実施するといったようなことが取りまとめられたところでございまして、私ども防衛庁といたしましては、先ほど来海上保安庁からもありますけれども、こうした体制の重要性にかんがみまして、常日ごろから海上保安庁を初め関係省庁と緊密な連携を維持いたしまして、もし海上警備行動が発令されるといった場合には速やかに対応できるようにしていきたいと、そのように考えているところでございます。
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野上浩太郎#17
○野上浩太郎君 今、事細かな説明がございました。そして、その中でやはり一番重要と申しますか、ポイントとなってきますのは、情報のあり方、伝達の仕方ということであろうと思います。いわゆる不法侵入のおそれが察知された段階、一番最初の段階からいわゆる海自と海保が連携をして初動態勢をつくっていくということが大変重要になってまいります。
 例えば、米軍から最初の端緒となるような情報が寄せられた場合におきましても、それは速やかに共有をされるべきであると、これは私の見解でございますが、思いますし、またあわせて、不審船を今回海上自衛隊が発見をしてから、P3Cで発見をしたわけでございますが、発見をしてから海上保安庁に連絡が行くと、今回の事案ではこれが六時間余りかかっているということでございますが、これはやはりもっと速やかに連絡を伝えるべきであると思います。この点、どのように改善をされているか。また、あわせて無線暗号の共有化ですとか情報機関の日ごろからの交流というものも基礎となってくると思いますので、それらの状況も踏まえてお聞かせ願いたいと思います。
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北原巖男#18
○政府参考人(北原巖男君) お答え申し上げます。
 ただいま御指摘をいただきました平成十一年三月の不審船事案におきましては、私どもの海上自衛隊のP3Cがまず不審船らしき船舶を三月二十三日の早朝に発見をいたしております。しかし、この段階におきましては不審船であるか否かの確度は極めて低い状況でありましたために、私ども、近傍の護衛艦を現場に向かわせまして、船名、船の名前ですが、船名等に関する情報を収集いたしまして、同日午前十一時に海上保安庁に通報をいたしたところでございます。その後、かかる情報を受けまして、海上保安庁が対処をいたしまして、停船命令、威嚇射撃等必要な措置を講じたところでございますが、海上保安庁では対処することが困難になったということで、二十四日午前零時五十分に防衛庁長官が海上自衛隊に対しまして海上警備行動をまず発令した、こういった事実経緯がございます。
 それで、今、先生から遅かったという御指摘をいただいておりますが、私ども防衛庁といたしましては、当時の対応としては全力を尽くし、適時適切になされたものと考えているところではございますけれども、本事案を契機に改めまして、海上保安庁との緊密な連携あるいは協力の重要性というものは認識されたところでございまして、初動の段階から的確な情報交換、連絡調整を行うことが何よりも重要であるといった観点から、不審船にかかわります共同対処マニュアル、これを作成いたしましたところでありまして、ここで本庁及び地方機関の各レベル並びに現場における所定の情報連絡体制その他必要な事項について定めるなどいたしておりまして、速やかな連絡体制の確立が行えるよう措置をしているところでございまして、またこれを受けまして、海上自衛隊と海上保安庁との間でも所要の訓練を実施しているところでありまして、我々といたしましては、一層の連携、協力の緊密化を図っていきたいと思っております。
 それからもう一つ、先生、暗号無線云々の御指摘がございました。これにつきましても、先ほど私申しましたが、両省庁との、海上保安庁と私どもの緊密な連携、協力の重要性ということにかんがみまして、海上自衛隊と海上保安庁との間におきます秘匿通信体制の確立、また平素からの緊密な情報交換といったことなども着実に今連携を図ってきているところでございます。
 以上であります。
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野上浩太郎#19
○野上浩太郎君 ぜひ、その情報の速やかな伝達、よろしくお願いします。
 今のお話ですと、当時は不審船らしきものを発見をしたと、それが不審船と確定ができないんで、それが確定できるまで情報伝達がなかったというようなことでございますが、そのらしきものを発見した時点でやはり一報を入れるというのは大切なことであると思っております。
 次に、今回の法改正にかかわる問題でございますが、不審船を撃つということにおいて、これ二十条の第二項、四つの要件というものがございます。この四つの要件は重要なものでございますが、やはり不審船に対応しているときに、不審船の方はどんどんどんどんと逃げていってしまうと、その間にその要件に当てはまるかどうかということに余り時間をかけ過ぎるとまた逃げ切られてしまうというようなおそれもありますので、これはやはり早く判断をして対応できるような体制、これは海上保安庁長官の認定に係らしむということでございますが、このことが重要なポイントとなってくると思います。長官、このことについてどのように思うか、御所見をお伺いしたいと思います。
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縄野克彦#20
○政府参考人(縄野克彦君) 御説明申し上げます。
 不審船らしき船舶を発見した場合、そのような情報がありました場合には直ちに本庁において、法律上の要件はもちろん長官となってございますが、長官という意味は、現場だけではなくて長官を頂点とする本庁の組織として必要な体制をとりまして、逐一現場の情報を把握しまして、関係の省庁からの情報集約、過去の情報の確認、そういうものを早急に行いまして、これらを現場に伝達し、指示を行う体制を整えることとしております。
 この新しい二十条の二項の要件の認定について、長官の認定ということになっておりますが、私どもとしましては、いわゆる逃げる船に対して危害射撃を可能にするという観点から、このような総合的な情報集約を瞬時に行った上で判断をするということでございまして、判断は慎重でなければなりませんけれども、今、委員御指摘のように、時間をいたずらに費やしてはいけないわけでございまして、私ども必要な情報通信機器を活用し、さらに情報の平素からの蓄積というものに私どもが努力をしまして、迅速、的確な対応が可能になるよう体制をとりたいと思っておりますし、それはまた可能であると確信をしているところでございます。
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野上浩太郎#21
○野上浩太郎君 まさに今の部分が今回の法改正の一番の命と申しますか、核心だと思っておりますので、適切対応をよろしくお願いします。
 それでは、扇大臣に、今回のこの法改正に向けました運用の姿勢といいますか、心構えといいますか、基本的な部分をお伺いしたいと思いますが、今回の法改正もいわゆる伝家の宝刀のようなものになってしまっては意味がないと。積極的にといいますか、適切に使っていかなければならないと私は思いますし、またこの対応によって不審船、今度出てきたときにこれは必ずもう停船できるような状態になっているのか、その辺の基本的な心構えといいますか、姿勢の部分をお伺いしたいと思います。
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扇千景#22
○国務大臣(扇千景君) 私たち日本人として、少なくとも能登半島沖の不審船の追跡不能という情けない姿を見たときに、これではいけないと、本当にまさかあれだけのスピードが出て逃走するということを今まで経験がなかったものですから、平成十一年の六月四日にこれではいけないという閣議決定をいたしまして、海上保安庁と防衛庁との間の連絡強化、そして海上保安庁の対応能力の船備の充実ということを閣議決定をいたしまして、それから対処をしてきたわけでございますけれども、少なくとも今おっしゃいましたように、せっかく法改正をしても完全かと言われますと完全だと言い切れる自信はございません。
 ですから、何ノットの船ができたとか、何を装備したとかということを余り外に言うと、またそれを上回るものを相手方はつくりますので、本来であれば今度整備しました性能の整備方法というものは余り私は表に出したくなかったというのが本心ではございますけれども、少なくとも今想定し得る能力は今回の法改正によって完備をさせていただいて、そしてこの平成十一年に閣議決定しました装備の充実ということにも対処しまして、少なくとも海上保安庁で今回の高速特殊警備船三隻、新潟、舞鶴、そして金沢と、この三カ所に配備をいたしましたし、また夜間の監視機能強化のヘリコプターも二機配備をいたしまして、夜間でもヘリコプターで捜索ができるようにということもいたしております。
 それから、今申しました、先ほども御報告ございましたように、絶えず警察、自衛隊等々との警備訓練マニュアル、そしてマニュアルに沿った訓練と、こういう警備体制をしましたので、法改正して万全かと言われますと、少なくとも今とり得る体制の中では万全を期して、再びそういうことのないようにというための今回の整備でございまして、予算も使っての整備でございますので、これで万全ではないかもしれませんけれども、今とり得る中ではこれが最高であると思っておりますので、ぜひ、そういう意味では、せっかく法改正していただいてまた何だと言われることのないように、この三位一体になった訓練と、確実に不審船を停船させると、少なくとも。
 そういう意味では、今後これに対処していきたいと思っておりますし、停船させるためにも四つのきちんとした方法を今回の法改正の中では明示させていただきました。まず、停船を命じる、しかもそれを続けて命じるという一項、二項がございますし、そして重大な凶悪犯の準備の疑いがあると、これは停船させて調べなきゃわかりませんので、これを実行すると。そして、立入検査をしなければ重大な犯罪があるであろうということで停船をさせるという厳格な四項目を明示して法改正をさせていただきましたので、これからは二度とああいうことがないようにという万全を期したつもりでございます。
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野上浩太郎#23
○野上浩太郎君 ぜひ適切な万全の対応をお願いしたいと思います。
 海上保安庁法の一部改正についての最後の質問でありますが、この不審船の対応について、いわゆる日本海の沿岸諸国あるいは関係各国との協議といいますか、訓練といいますか、対応、このことも大変重要な問題の一つであると思います。このことについて現在までの状況、どのようになっているか、長官の方からお伺いしたいと思います。
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縄野克彦#24
○政府参考人(縄野克彦君) 私ども北太平洋に位置しております日本、これを取り囲むロシア、中国、韓国、そしてアメリカ、カナダ、これらの海上警備機関との間では、私の前任、前長官の時代から積極的にこの協力に関する体制を整えてきております。特に各国の関心事項は、最近とみにふえております不審船も含めた海上における組織的な犯罪、これをいかに抑止するかということでございまして、このような共同の意識を持ちながら、日韓、日ロ、そしてアメリカ、カナダ、そしてさらには中国との間でもそれぞれの犯罪に応じた情報交換、そして共同訓練をそれぞれ適宜進めておるところでございます。
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野上浩太郎#25
○野上浩太郎君 ありがとうございます。
 それでは次に、この海上保安庁法の一部改正の質問は終わりまして、日本国内のテロに対する対策ということについての質問に移りたいと思います。
 原子力発電所関連施設についての現在の警備についてまずお聞きしようと思ったんですが、ちょっと時間の関係上これは省かせていただきまして次の問題に行きたいと思いますが、この原発関連施設における一番重要なポイントといいますのは、私はやはり海上保安庁と警察、これはもちろんでございますが、あわせて民間の事業者、管理者、そして自治体と、この四者が連携を強化する必要があるということであると思います。
 海保と警察の例えば民間事業者に対する窓口を一本化するとか、それを双方向の情報交換をするとか、あるいは避難誘導するのは今は自治体でございますが、その避難誘導の役割と海保、警察との連携、また警察で対処し切れない部分の自衛隊への移行といいますか連携、ここに空白を生じないようにするなど、この四者の連携、これが大変に重要なポイントとなってくると思います。
 原発においては、今大きな地元の皆さんの不安が募っておるところでございますが、このことに関しまして簡潔にお答えいただければと思います。
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縄野克彦#26
○政府参考人(縄野克彦君) おっしゃるとおりでございまして、警察との間ではもちろん常日ごろから緊密な情報交換を行っております。さらに、一番肝心の原発の運営をしております企業、事業者との間といいますか、事業者を中心といたしまして自治体、警察、私どもが連携をとって常日ごろの連絡体制あるいは災害、事故、事件を想定した実際の訓練、こういうものを行ってきておりまして、それを通じて連携強化を図っているところでございます。
 今後とも、現在のテロに対する不安を踏まえまして、周辺の住民の方に不安を与えないように、私どもとしては関係機関とともに万全の体制をとっていくつもりでございます。
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野上浩太郎#27
○野上浩太郎君 ぜひ万全の対策、お願いをいたします。
 次にハイジャック、飛行機についての話に移りたいと思います。
 今までの連合審査あるいは国会の審議等を通じまして、検査機器の充実ですとか一斉の着陸マニュアルですとか、そのようなものをしっかりと整備をされてきているということでございますが、それに加えまして例えばコックピットなどの構造上の検討、客席からはあかないようにするとか、このような検討も大変重要な部分であると思いますが、そこの部分につきまして今どのような状況になっているか、お聞きをしたいと思います。
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深谷憲一#28
○政府参考人(深谷憲一君) 御説明を申し上げます。
 先般、九月十一日のアメリカの多発テロの事案にかんがみまして、お尋ねの航空機の中の構造上の問題でございますけれども、これにつきましては、私ども事件発生以来、アメリカの対応等も考慮しながら我が国のエアラインとの間で調整をいろいろ図ってまいりました。その結果、客室側から操縦室、いわゆるコックピットへの侵入、これを防止する、これが大事なことであろうと。ということで、操縦室扉を構造的に強化すべきだろうというふうに考えまして、これを暫定的な措置として、先般、十月二十三日付で各エアラインに暫定的な措置としての強化策をお願いを申し上げました。
 これにつきましては、ただコックピットの構造につきましては他方でセーフティーの問題、あるいは一たん事があった場合についての運航者の、運航従事者の救出の問題等々、いろんな側面もありますものですから、暫定的にはそういう措置をとりましたけれども、機体構造の関係でございますので、今後の話としましては、国際民間航空機関、ICAOというのがございますが、そういった場での専門家会合等の場できちっと将来に向けての国際標準の見直しをしようという動きになってございますので、私どもといたしましてもこれに積極的に参加して、暫定措置は暫定措置として、その後の恒久対策も検討してまいりたい、かように考えております。
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野上浩太郎#29
○野上浩太郎君 ありがとうございました。
 まだちょっと幾つかの質問残しておりますが、時間となったようでございます。
 いずれにいたしましても、国土交通省は国土の安全、安心を守る上で大変大きな役割を果たしております。扇大臣を先頭にこれからまた大きな御奮闘されますことを心からお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
 どうもありがとうございました。
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