予算委員会

2002-05-22 衆議院 全339発言

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会議録情報#0
平成十四年五月二十二日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 津島 雄二君
   理事 伊藤 公介君 理事 木村 義雄君
   理事 北村 直人君 理事 小林 興起君
   理事 藤井 孝男君 理事 枝野 幸男君
   理事 城島 正光君 理事 井上 義久君
      伊吹 文明君    石川 要三君
      臼井日出男君    衛藤征士郎君
      大原 一三君    奥野 誠亮君
      亀井 善之君    栗原 博久君
      七条  明君    高鳥  修君
      中山 正暉君    丹羽 雄哉君
      葉梨 信行君    萩野 浩基君
      細田 博之君    三塚  博君
      宮本 一三君    持永 和見君
      八代 英太君    山口 泰明君
      赤松 広隆君    池田 元久君
      岩國 哲人君    上田 清司君
      海江田万里君    河村たかし君
      小泉 俊明君    筒井 信隆君
      手塚 仁雄君    中川 正春君
      中沢 健次君    中村 哲治君
      野田 佳彦君    前田 雄吉君
      牧野 聖修君    松野 頼久君
      松原  仁君    松本 剛明君
      山内  功君    青山 二三君
      赤松 正雄君    達増 拓也君
      中井  洽君    中塚 一宏君
      児玉 健次君    佐々木憲昭君
      矢島 恒夫君    菅野 哲雄君
      日森 文尋君    横光 克彦君
      井上 喜一君    小池百合子君
    …………………………………
   内閣総理大臣       小泉純一郎君
   法務大臣         森山 眞弓君
   外務大臣         川口 順子君
   財務大臣         塩川正十郎君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     福田 康夫君
   内閣官房副長官      安倍 晋三君
   外務副大臣        植竹 繁雄君
   外務副大臣        杉浦 正健君
   外務大臣政務官      水野 賢一君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    津野  修君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    古田 佑紀君
   政府参考人
   (外務省大臣官房長)   北島 信一君
   政府参考人
   (外務省アジア大洋州局長
   )            田中  均君
   政府参考人
   (外務省欧州局長)    齋藤 泰雄君
   政府参考人
   (外務省経済協力局長)  西田 恒夫君
   政府参考人
   (外務省条約局長)    海老原 紳君
   予算委員会専門員     大西  勉君
    —————————————
委員の異動
五月二十二日
 辞任         補欠選任
  小島 敏男君     臼井日出男君
  野田 聖子君     七条  明君
  赤松 広隆君     手塚 仁雄君
  五十嵐文彦君     牧野 聖修君
  岩國 哲人君     小泉 俊明君
  河村たかし君     前田 雄吉君
  筒井 信隆君     山内  功君
  松野 頼久君     中川 正春君
  山口 富男君     矢島 恒夫君
  中西 績介君     菅野 哲雄君
  井上 喜一君     小池百合子君
同日
 辞任         補欠選任
  臼井日出男君     小島 敏男君
  七条  明君     野田 聖子君
  小泉 俊明君     松原  仁君
  手塚 仁雄君     赤松 広隆君
  中川 正春君     上田 清司君
  前田 雄吉君     河村たかし君
  牧野 聖修君     五十嵐文彦君
  山内  功君     海江田万里君
  矢島 恒夫君     児玉 健次君
  菅野 哲雄君     日森 文尋君
  小池百合子君     井上 喜一君
同日
 辞任         補欠選任
  上田 清司君     松野 頼久君
  海江田万里君     中村 哲治君
  松原  仁君     岩國 哲人君
  児玉 健次君     山口 富男君
  日森 文尋君     中西 績介君
同日
 辞任         補欠選任
  中村 哲治君     筒井 信隆君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 予算の実施状況に関する件(支援委員会問題及び瀋陽総領事館事件)

     ————◇—————
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津島雄二#1
○津島委員長 これより会議を開きます。
 予算の実施状況に関する件について調査を進めます。
 本日は、支援委員会問題及び瀋陽総領事館事件についての集中審議を行います。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として法務省刑事局長古田佑紀君、外務省大臣官房長北島信一君、外務省アジア大洋州局長田中均君、外務省欧州局長齋藤泰雄君、外務省経済協力局長西田恒夫君、外務省条約局長海老原紳君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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津島雄二#2
○津島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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津島雄二#3
○津島委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。臼井日出男君。
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臼井日出男#4
○臼井委員 自由民主党の臼井日出男でございます。
 初めに、中国・瀋陽日本総領事館における中国武装警官の無許可侵入についてお伺いをいたしたいと思います。
 今回の事件ほど、私ども日本の世論というものが衝撃を受けた事件は少ないと思います。かつて、北朝鮮のテポドンが日本列島の上を飛び越えて太平洋に落下したあのときもかなりのショックを受けたわけでございますし、最近引き続く不審船との銃撃事件、これも私ども日本人に対し大きな影響を与えた。いつ、何が、どこで起きるかわからないというようなことを感じさせたわけでございますが、今回の瀋陽におけるこの事件というのは、一つには、いわば日本の主権にかかわる問題である、こういうこともございまして、私どもは、ぜひともしっかりと対応していただきたいという気持ちを持っております。
 今回の事件では、あのビデオというものが主役になっております。もしあのビデオがなければ、本当に小さな事件として報道されたにすぎなかったのかもしれない。しかし、私ども日本人が何度も何度も見せられているあの冒頭の母子の乱闘のあのビデオというもの、これがあるわけでございまして、かなりはっきりこの事件の端緒の状況というものがわかるのでございます。
 あのビデオを見ている限りにおいては、当初、日本総領事館逃げ込みに失敗をして、武装警官ともみ合いになってしまったあの状況では、日本の副領事はまだ現場に到達していなかったということがはっきり映し出されております。明らかに日本の、正門の中に入ってもみ合っているという状況もあのビデオではっきり見てとれるわけでございまして、そういうことから考えますと、今回の事件というのは、いわゆる領事関係に関するウィーン条約三十一条の領事機関の公館の不可侵についての中国側の明らかな違反である、このように断ぜざるを得ないのでございます。
 政府は、中国に対して、この条約違反に対する明確な謝罪要求というものを私はすべきであろうと思います。この点について、総理のお考えをお聞きいたしたいと思います。
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小泉純一郎#5
○小泉内閣総理大臣 日本側としては、不可侵権を中国側が侵しているという立場に変更はありません、変わりません。だからこそ中国に抗議をしているのであって、早期解決、そして五名の身柄の引き渡し等を要求しているわけでございます。
 そういう点については、中国側と見解を異にしておりますが、現時点におきましては、連行された五名の人道上の要請も踏まえ、早期解決に向けて全力を尽くしているところでございます。
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臼井日出男#6
○臼井委員 総理も、この問題について、我が国のいわゆる不可侵権、いわば主権というものが侵された状態にある、このことはお認めをいただいたと思います。
 今回の事件で、私ども日本側の見方、中国側の見方、これは真っ向から対立している、対立点が多いというのが一つの現況であるわけでございます。一方では、日本側の、領事館側の不手際というものも諸所に見られるわけでございまして、問題が非常に複雑化してきてしまっていると私は思います。
 しかし、今総理がお述べをいただきましたとおり、今回の最大の問題点というのは、日本の不可侵権というものが侵された状態にあるんだ、このことが言えるわけでございまして、中国側の違法行為に対して、毅然たる態度でもって、この点はひとつしっかりと主張していくことをしていただきたいと思います。
 今回の問題を見てみますと、三つの問題に分けられるんだろう、こう思います。一つは、ただいま申し上げました、日本の不可侵権というものが侵された状態にある、一体これをどういうふうに両国間でもって解決していったらいいのかという問題が一つございます。それからいま一つは、連れ去られた五人の亡命希望者、これをいかに人道的な処置をしていくことができるのかということでございます。それから三番目には、今私がちょっと申し上げましたとおり、今回の対応については、日本側の、総領事館側のいろいろな問題点も多いんだ、これについていかに反省をし、二度とこういうことを起こさないような対応をしていくのか。私は、この三つに分けられると思います。
 事件発生以来、二週間が経過をいたしました。世論も、日中間の対立という視点からだんだんと、この連れ去られた五人の身柄が一体どうなるのか、ぜひとも人道的な対処をしてもらいたい、こういう世論というものがだんだんと高まりを見せてきつつあるように思います。
 私ども日本は、当初から、まずこの五人の身柄を引き渡してもらいたい、現況回復ということを主張してもまいりました。また、出国前の身元確認はどうしてもさせてもらわなきゃ困るといったような主張、それから、出国の意思というものをはっきり日本側にわかるようにさせてもらいたい、こういうことを主張いたしてまいりましたけれども、ここのところ、中国側との接触もいろいろなサイドから試みられているようでございまして、川口外務大臣の発言も、そうしたものを配慮した方向に変化をしつつあるような感じも私はいたします。先般、新聞を拝見いたしましたら、この二十日には、総理が川口外務大臣初め関係者をお呼びいただいて、対応を協議したという記事も出ておりました。
 そこで、川口外務大臣にお聞きをしたいわけですが、日本側のこれからの交渉に対する態度、これはどのようになっていくんでしょうか。
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川口順子#7
○川口国務大臣 この瀋陽総領事館事件についての日本側の基本的な態度というのは、先ほど総理がお話しになられたとおりでございますけれども、私は、その中で、特に人道問題というものを現在の時点で最優先をして考える必要があると思っております。
 本件につきまして、その事実関係ということで申し上げますと、日本側は調査を行いまして、その事実関係に基づく立場に変更はございません。他方で、中国側も調査を行いまして、その結果を尊重してほしいと要望をしております。したがいまして、この件については、日中関係は最も重要な二国間関係の一つでございますので、日中関係の大局を踏まえまして、冷静に協議を行っていくことが重要でございます。
 先ほど、さまざまな日中間のコンタクトが試みられているようであるというふうに委員がおっしゃられましたけれども、私も、最近の時点では二十日、趙啓正国務院新聞弁公室主任とお話をさせていただきまして、日本側の立場について御説明をさせていただきました。今後とも、中国側との話し合いを通じまして、この問題につきましてきちんと対処をしていきたいと思っております。
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臼井日出男#8
○臼井委員 事件発生以来二週間という、決して当事者にとっては短い期間ではない、経過をいたしている。人道的な配慮というものを特に考えていきたいという御配慮というものは、ある意味では世論の動向にこたえるものだと私は思います。
 一方、この問題というのは、責任は総領事館にあるということでございますが、かなり早い時点から、もう現場の対応には任し切れない、政治問題化してきているのではないかという認識を私は持っております。もっと早い時点で、外務大臣を代理する副大臣等の中国への派遣というものがあってもよかったんじゃないかなというふうな感じも持っております。
 総理におかれましては、今後、膠着状態のこの日中間、何とか打開をしなければならないこの環境、お互いに意地を張っておっても解決しない環境でもあるかもしれない、そうした際に、政府、総理の意思というものをはっきり伝えて、日中国交回復三十周年という記念すべきこの年、一日も早い解決をするためのそうした特使派遣とか、そういうものをお考えでございましょうか。
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小泉純一郎#9
○小泉内閣総理大臣 今いろいろ交渉をしているさなかでありますので、どうしているということをつまびらかにするのは、相手側の立場もありまして、言うのは差し控えさせていただきますが、日本の主張と中国の主張が食い違っている、相違があるという点も踏まえ、なおかつ、連行された五名の人道上の要請を満たすということも考えなきゃならない、そういうこの問題における早期解決。
 それと、ことしは日中国交正常化三十周年、日中友好を拡大していこう、発展させていこうという大きな節目の年に当たっております。日本にとっても日中友好の重要性を認識しております。中国側も日中友好の重要性を認識していると思います。この問題が日中友好を損なわないような点で解決するように今全力を尽くしているわけでありまして、当面、特使を派遣するということは現時点においては考えておりません。
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臼井日出男#10
○臼井委員 冒頭から申し上げておりますとおり、この問題は三つの大きな課題がある。人道的な問題も配慮しなければならない、しかし、日本の不可侵権というものを侵されている。なかなか難しい課題、対立するものが二つあるわけでございますが、ひとつ早期解決への努力を一層お願いいたしたいと思います。
 今回の事件を見ておりまして、言葉の障害といいますか、そういったものが多く感じられるわけでございます。自由民主党の調査、これも、きょうは多くを申し上げませんが、余りにも通り一遍過ぎるんじゃないだろうかなと。もうちょっと機微に入った、例えば、十五分間無言で過ごしたということはあり得ない、そういう言葉のやりとりとか、そういうものも一歩これからも突っ込んでさらに調査を継続してもらいたいというのが私の要望でございます。
 さらに、民主党の調査なるものがあらわれた。例えば副領事が警察隊の隊長と握手したとかしないとかというふうな問題、あるいは遼寧省の外事弁公室に電話をした、その内容、これは確認をする必要があると思いますが、余り、日中が対立している状況の中で、相手様の言うことを聞いてそういうものを外部に発表するということは、日本側の言い分も当然あるわけでございますから、かえって問題の真実というものからそれてしまう、こういうこともあり得るんじゃないのか。
 記述が細かいということがいいということではない。木を見て森を見ないということがあってはならない。本質的なもの、正しいものとそうでないもの、そういうものをしっかりと見きわめていくということが私は必要だと思います。一つ一つの事象の取捨選択というものを、やはりしっかりしていく必要があると私は思います。
 繰り返し申し上げて恐縮でございますが、現に中国の武装警官によって日本の不可侵権が侵されている。これに対する日本の名誉回復というのが必要である。こういうことの立場で私どもはこれからも、この事件の解明に対して自由民主党は進んでまいりたい、このように考えている次第でございます。
 各論についてお伺いをいたしたいと思うわけでございますが、今回の中国側のウィーン条約における三十一条の二項の違反というものは、これは明白でございますが、一方、日本の総領事館側の対応のまずさというものも幾つも見せられております。
 特に、繰り返し繰り返し見せられております冒頭のビデオ、私も大変苦々しい思いでそれを見るのでございます。母親が武装警官ともみ合っている中、困惑の表情で立っている少女、ちょうど私、孫があの年代でございますから、あの顔というものは目に焼きついて離れないものがございます。しかし、この場面で、あのもみ合いの状態のときに、まだ副領事というものは明らかに現場には到達していないというのが映し出されております。御本人たちは正門の中でもってもみ合っているというのもあのビデオではっきり映されている。
 そういうことを考えますと、確かにあの中で、館内であったということは事実でございますが、一方、あの副領事がのんびりとあらわれて、至極のんびりとした様子で、事態の緊急性というものを全く感知しない、泣いている子供も目をとめない、もみ合っている中にも入っていかない、帽子を拾っている。こういう姿を見せられますと、まさに日本が、日本人というのは人道上の問題については全く無関心なのか、こういう状況を世界にさらしているというような見方ができるわけでございまして、日本の総領事館、在外公館の危機管理というものに対する対応は一体どうなっているんだろうか、まことに私は残念な、腹立たしい思いをいたしております。
 このことは、私がこの場でもって自分の意思で申し上げるということではなくて、自由民主党の部会の中でも、中国に対する批判というものはありますが、一方では、その多くが、日本側の対応のまずさ、もしここでもうちょっと日本側が頑張っておれば違った展開になったんじゃないか、悔しい、こういう思いが多くの発言者の中に見られるわけでございまして、私は、こうした状況をさらしてしまうというのは、日本の在外公館の職員、この瀋陽の総領事館の職員というものが、日本の国益を代表しているんだという自覚と信念に欠けているんだ、こう思わざるを得ないのでございます。
 こうした点について、外務大臣の責任というのは極めて重いと私は思います。これについての御意見を伺いたいと思います。
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川口順子#11
○川口国務大臣 委員がまさに今御指摘になられましたように、今度の瀋陽総領事館事件につきましては、初動の段階でさまざまな総領事館における対処についての問題があったと思います。この点につきましては、調査の結果で報告をさせていただいておりますけれども、意識面、指揮命令系統面、それから警備面でさまざまな問題があったと思います。これらについては厳しく反省をいたしております。その上で、今後そういうことが起こらないようにきちんと対処をすることが必要だと思っておりまして、既にそこには取りかかってきております。
 これにつきまして、私は、今非常に重要なことというのは、そういった改善策をやって、今後起こらないようにするということと同時に、五人の方に関連するこの件を早期に解決するということが取り組むべき仕事であると思いまして、私を初め、外務省一丸となってそれに取り組んでいるところでございます。
 当初の段階で、そのビデオを見て、私たちの心の中にいろいろな思いが去来をするわけでございますけれども、当時の状況を対処した副領事等に聞きますと、かなり、現地でもいろいろな事件があったりということもありまして、最初、どういうことかということがわからない状態でいたということでございます。そういった点も、当初の混乱の中ではやむを得ない事情もあったかなという部分もなくはないということでございます。
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臼井日出男#12
○臼井委員 我が国の在外公館の職員の姿勢、こういうものはぜひとも外務大臣からしっかりと、日本の国益を代表するものであるという自覚を得るような、ひとつそういう指導をしていただきたいと思います。
 次に、総領事館の危機管理システムについて御質問したいわけでございますが、外部からのテレビで、事件発生当初の状況というのは、はっきりわかるわけであります。自民党の部会でも、日本側の、内側から現場をとらえたビデオがあるだろう、それを見せろという意見もございました。ないというお話でございました。一体、領事館というああいう環境のところにビデオ一つないのかとびっくりしたわけですが、話を伺ってまいりますと、館内全体では五つのビデオがあった。しかし、録画装置がない。しかも、待合所の中にもあったんだが、それは作動していなかったという話も聞いております。
 今どき、日本のどこの、まあ、失礼ですが、コンビニエンスストアに行ってもビデオぐらいありますよ。ビデオには必ず録画装置がついております。大体、写しているさなかに確認するということはできないわけで、後、リプレーしてどういう状況だったというのを確認するのがビデオの常識だと思うわけでございますが、一体、なぜ一番最初に据えつけなければいけない正面にこういうものを置かないのか、あるいは、なぜ録画装置をつけないのか等々、今私が御質問したことについて、どうしてなのかということを外務省側にお聞きをしたいと思います。
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北島信一#13
○北島政府参考人 お答え申し上げます。
 瀋陽総領事館には五台の監視カメラが設置されていましたけれども、御指摘のとおり、正面ゲート付近には設置されておりませんでした。監視カメラの設置場所について問題があったことは否定できず、謙虚に反省しております。
 録画装置につきましては、警備強化の観点から、在外公館における配備を順次進めてきておりましたけれども、瀋陽総領事館においては未配備の状況にあったということで、配備を推進したいと思っております。査証の待合室には、そもそも監視カメラが設置されておりませんでした。この点、不備があったことは確かで、必要な改善を早急に進めたいと思っております。
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臼井日出男#14
○臼井委員 どうせ、五台のカメラがどこにあるか、正門にも向いていない、査証待合室にもない、恐らくわからないところにあるんだろうと思うんですが、まあ、あえてお聞きをしませんが、今後、これらのことについては、外務大臣、この瀋陽だけのことではないんじゃないかと。全在外公館について、即刻どういう状況であるかということを調べて改善すべきだと私は思いますが、いかがでしょうか。
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川口順子#15
○川口国務大臣 委員御指摘の点につきましては全くそのとおりでございまして、今点検を始めているところでございます。
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臼井日出男#16
○臼井委員 こうした管理体制というのは、一つのシステムにのっとってやっておれば十分対応できるものでございますから、ぜひともしっかりとお願いをいたしたいと思います。
 先ほど来、一行五人の人道的措置というものが重要になっております。私どもは、当初のビデオというのが非常に印象が強くて、あの場面ばかり意識が集中しているんですが、私は、あの場面よりは、むしろ、中に入ってしまった二人の男性がなぜやすやすとまた連れ戻されてしまったのかということの方が重要な問題だと思うんです。
 あのビデオがなければ、正門の付近でもって不法侵入者をとらまえて引き戻したというのは、これはまあ、スポーツじゃありませんが、ファウルラインを越したとか越さないとかという話じゃなくて、警備側の責任感ということも言えるだろう。しかし、あの中に入ってしまった五人を、やすやすと連れ戻されてしまったということは、何としても私は納得がいかないし、残念でしようがない。
 一体、こういう状況について外務大臣はどういうふうに考えておられるのか、どうあるべきだったのか、また、どうこれから対処していくのか、お聞きをしたいと思います。
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田中均#17
○田中政府参考人 事実関係についてお答えをさせていただきます。
 当時、査証担当副領事が対応したわけでございますが、そのときに本人は、二人の人が入ったという認識はなかった。そこで、外で、その二人がいるということで、慌てて走って帰った。その後ろを武装警察官が追いかけていったということで、非常に瞬間のことで、直ちに拘束されて出ていったということでございまして、後で、結果から見ると、委員御指摘のようなことはあるし、残念だとは思いますけれども、現場において武装警察官の行為を阻止することはできなかったということでございます。これは直ちに抗議はしているということでございます。
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臼井日出男#18
○臼井委員 時間もありますからそれで結構ですが、私は、これは外務大臣の御意見を本当は聞きたかった。やはり姿勢ですよ。姿勢が一番肝心だと私は思っております。
 今お話しのようなことは概略報告書でわかっているわけですね。ですから、私は、なぜ副領事が正門から戻るときに、もうあなた方、これ以上入っちゃ困るよと、とめて、それから帰ってくる、五人もぞろぞろついてくるのに気がつかないなんてことは、これはおかしいですよ。
 そういうことを考えて、また十五分間拘束しておって、いきなり入ってきた武装警官が連れ出す、こういうときにどういう態度をとったのか。まさか、人形じゃないですから、黙って突っ立ったまま連れていかせたということはないだろう。そのやりとりも、日本の主権に対する覚悟のほどが見えるようでなければならない。それは極めて残念でございます。
 ここのところ、きょうの毎日新聞にも朝刊に出ておったわけでございますが、阿南大使の発言というのはいろいろ物議を醸しております。きょうはもう時間がありませんからそのことについては触れませんが、日本の出入国管理難民法、これは五十六年に改正されておりますが、この第六十一条の二の一項で、本邦に上陸をいたしました外国人しか難民認定できないということになっております。在外公館における難民の亡命申請、これは受け入れる体制になっておらないというのがそもそも根底にあるんではないだろうか。
 もしこの五人が、仮に無事に出国ができて、御本人たちが日本に亡命をしたい、こういう希望があったときにはどういうことができるんでしょうか、できないんでしょうか。外務大臣にお伺いします。
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川口順子#19
○川口国務大臣 委員が御示唆なさっていらっしゃるように、この問題の根底に、背景にございますのが、難民の受け入れの問題であると思います。おっしゃられましたように、日本の領域に入った人を難民として受け入れるか否かということと、それから、在外公館に庇護を求めてきている人を庇護するかどうかということは、これは区別すべき問題であると思います。
 この件につきまして、私どもは、領域内にいる外国人ではなくて、在外公館に庇護を求めてきた場合にどうするかということについては、個々の事例に応じて対応をするということになります。あえて一般論で申し上げさせていただきますけれども、これは、この人の人定をきちんと調べる、事実関係を調べる、希望を確認する、それから当該この人間の身体の安全確保などの人道的な観点、それから関係国との関係等を総合的に判断をして、具体的な対応を検討するということでございます。
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臼井日出男#20
○臼井委員 私は、もうちょっと明快なお答えを願いたかった。
 これは法務省の方から私の質問資料が外務省の方に回っているはずであります。法務省は、もし日本に来たい、亡命したいという意思があるならば、日本側に、もし当事国の了解が得られるならば呼ぶこともできるんだ、そして改めて、亡命できるかどうか、認定の調査をすることができる、したがって、対応しようと思えばできるんだというのが法務省の見解であります。
 よく日本の受け入れが少ないという御意見がございますが、法務省に聞きますと、大体希望者の約一四%が亡命できていると。これは、イギリスの一二%、ドイツの一五%と比べると、そんな差異はない。要は、亡命希望者が、日本から遠いということ、あるいは言語の問題等々あって、もともと希望者が少ないということによる。さらに、実質的に庇護をした者、特別在留許可等を加えると二七%になる、こういうことでございますので、決して少ないということではないんだということを私はあえてここで申し上げたいと思います。
 もう時間が来てしまいました。対ソ連問題というものが質問できなくて申しわけないわけですが、最後に総理、私ども自由民主党の議論の中で、中国に対するODAの再検討というのは非常に意見として強いんです。中国は、約四億七千五百万ドルの海外援助というものをしている国であります。七十二カ国に対してしている、そんな国に日本の貴重な税金というものをなぜ使わなければならないのか、その辺を、なぜなのか、どうすべきかということを最後にお伺いいたしまして、私の質問は終わりたいと思います。
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小泉純一郎#21
○小泉内閣総理大臣 ODAにつきましては、今年度予算におきましても一〇%削減しつつ、各国の要望を踏まえながら効率的に運用していかなきゃならない、また、日本の外交政策上、ODAの重要性も我々は認識しております。
 中国に関して申すならば、今臼井議員御指摘のような意見、党内からもいろいろ御意見を承っておりますし、この点についてはODA大綱、一つの原則がございます。それを踏まえながら、なおかつ日中友好関係、これを考えながら、総合的に判断する必要があるのではないかと思っております。
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臼井日出男#22
○臼井委員 終わりますが、これは、例えば中国でも、偏西風に乗っていろいろなものが飛んできますから、環境対策等に、日本がぜひともしてもらいたいところに出すということは私はあっていいんじゃないかと思いますが、ひとつ検討をどうぞよろしくお願いします。
 ありがとうございました。
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津島雄二#23
○津島委員長 これにて臼井君の質疑は終了いたしました。
 次に、赤松正雄君。
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赤松正雄#24
○赤松(正)委員 公明党の赤松正雄でございます。おはようございます。
 きょうは予算委員会、この場で、ロシア支援委員会の問題及び瀋陽の総領事館の事件、この二つの集中審議であるということでございますが、まず冒頭に、総理に一つの私自身の感慨を込めて申し上げることがありますので、それに対するお答えを冒頭にいただきたいと思います。
 まず、こういう話を聞いていただきたいと思います。
 この日曜日、十九日の日、私の住みます兵庫県の姫路市で、機能的な面で東洋一、実質的には世界一と言っていいと思いますけれども、県立の武道館というのができ上がりました。そこに私、オープニングの会合に出席をしたわけですけれども、その際に、式典が終わった後で、現代における武道の役割というテーマで、武道にかかわる方々、剣道、柔道、相撲、そして空手、こういった分野の方々が出てこられてシンポジウムがありました。
 その中で、実は空手の分野を代表してC・W・ニコルさん、彼はイギリス生まれで先ほど日本の国籍を取られたという方でありますが、ナチュラリスト。長野県の黒姫山に住んで、環境問題、今話題になっております捕鯨の問題でも「勇魚」という本を書いたり、積極的に発言をされている方でありますけれども、このニコルさんがこんなことを言っていました。自分が日本に来たのは約四十年前、昭和三十七年、当時は明治生まれの人が大勢いた、男も女も含めてですけれども、明治生まれの人たちは背筋がしゃきっとしていた、そういう印象を強く当時の日本に自分は持っている、こんなふうな話をされたわけであります。
 私はその話を聞いて、外務大臣がしきりによく言われます毅然としたというお言葉、そのとき連想したわけですけれども、言葉をかえれば、明治の男たち、女たちには毅然としたものがあったということをニコルさんは言いたかったんだろうと思います。
 終わりまして、私、控室へ行って、大変に印象深いお話、それだけじゃないいろいろな話があったわけですけれども、そういう話をした際に、彼が、政治家の皆さんしっかりしてくださいよ、日本がどうにかなってしまいそうですよということを、イギリスに生まれた、今日本国籍を取っておられる方でありますけれども、そのC・W・ニコルさんから言われたということは、極めて私印象にまず残りました。
 今、あたかも国会のそば、憲政記念館で「吉田茂とその時代」という展示が行われております。そのときに、つまり吉田茂、外務省出身で、戦後、日本の極めて大変な時代に、日本を、見方によってその評価は多少いろいろ分かれようかと思いますけれども、厳しいそういう状況の中で日本を、今日の礎を築いた吉田茂さん、こういったふうなことを思うにつけてとりわけ感慨深いわけです。
 一方で、半藤一利さんの「日本のいちばん長い日」というのを私ついこの間読んだんですけれども、東郷和彦元オランダ大使、かつて、戦後の、戦後というよりも、あのさきの大戦のときの外務大臣のお孫さん、そして一方で、今話題の阿南惟茂中国大使は、あの終戦時の阿南陸相の息子さん、だからどうこうというわけじゃありませんが、そういう、先ほど来申し上げた明治、大正、昭和、そして今日、平成という流れの中で、日本の今というものを考えるときに、非常に重要な役割を果たす人々に関係する人たちが今外務省で渦中の人になっている。
 きょうは、とりわけこの二つのテーマは、両方、このお二人が渦中であるわけでありますけれども、そういう流れの中で、私は、小泉総理大臣に、将来、小泉純一郎とその時代、こんなふうに言われてほしいというふうな思いも込めて、これから質問をさせていただきます。
 まず、総理は、鈴木宗男氏が外務省を主たる舞台にして起こした今回の問題、これはいわば特殊な、あるいはまた、総理もかつて言われた変な人物がたまたま起こした、たまたま日本の伝統ある外務省というところを舞台に起こした異常な出来事である、そういう認識なのか、それとも、原因というのはもっと錯綜しており、複雑であり、もっとほかに原因がある、こういうように見られているのか。まず冒頭、この点から総理のお考えを聞かせていただきたい、そんなふうに思います。
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小泉純一郎#25
○小泉内閣総理大臣 鈴木宗男議員の問題と今回の瀋陽の……(赤松(正)委員「いや、ロシア支援室」と呼ぶ)ロシア支援室の問題と外務省の対応ということについては、相手国も違うし、いろいろな問題点も相違がありますが、今御指摘の対応ぶりといいますか、日本の外務省においての対応に大きな問題があるという御指摘については、私は、確かに御指摘の点もあると思っておりますが、要は、ふだんから、非常時に対してどういう対応をすべきかという心構えが大事だと思っております。
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赤松正雄#26
○赤松(正)委員 いや、総理、ちょっとお疲れじゃないかと思います。私は、そういうことはここから先に聞くんで、きょうは、冒頭に申し上げたように、ロシア支援委員会の問題と、そして瀋陽総領事館の問題と二つある、そしてそれをひっくるめた形の外務省の問題を冒頭に申し上げ、そして、まずロシア支援委員会の問題として、鈴木さんの問題が要するに異常な出来事なのか、それとも原因はもっとほかにあるのか、こう聞いたんです。それを瀋陽の問題だというふうに取り違えておられるんですが、それをまた言うと時間がかかりますし……ヤジもっと端的に聞けと言っているので、これは、じゃ、もうこれだけにしておきます。
 瀋陽の総領事館の問題に移ります。ヤジ
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津島雄二#27
○津島委員長 御静粛にお願いします。
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赤松正雄#28
○赤松(正)委員 では、総理、私は、別に後ろのやじにこたえるわけじゃありませんが、もう一度今の前半部分のことについてお答えいただきたいと思います。
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小泉純一郎#29
○小泉内閣総理大臣 私ははっきり答弁しているつもりですよ。具体的に言っていただければはっきり答弁しますし、抽象的な点だったら抽象的に答弁します。
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