内閣委員会

2003-07-17 参議院 全185発言

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会議録情報#0
平成十五年七月十七日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月十五日
    辞任         補欠選任
     高野 博師君     山口那津男君
 七月十六日
    辞任         補欠選任
     山口那津男君     高野 博師君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         小川 敏夫君
    理 事
                亀井 郁夫君
                森下 博之君
                山下 善彦君
                長谷川 清君
                吉川 春子君
    委 員
                阿南 一成君
                上野 公成君
                岡田  広君
                竹山  裕君
                西銘順志郎君
                野沢 太三君
                山崎 正昭君
                岡崎トミ子君
                川橋 幸子君
                松井 孝治君
                白浜 一良君
                高野 博師君
                畑野 君枝君
                島袋 宗康君
                黒岩 宇洋君
   衆議院議員
       発議者      中山 太郎君
       発議者      荒井 広幸君
       発議者      西川 京子君
       発議者      福島  豊君
       発議者      井上 喜一君
       発議者      五島 正規君
       発議者      肥田美代子君
       発議者      近藤 基彦君
   副大臣
       内閣府副大臣   米田 建三君
       法務副大臣    増田 敏男君
       厚生労働副大臣  鴨下 一郎君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       森田 次夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鴫谷  潤君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      石川  正君
       内閣府大臣官房
       審議官      名取はにわ君
       内閣府男女共同
       参画局長     坂東眞理子君
       法務大臣官房審
       議官       深山 卓也君
       法務省民事局長  房村 精一君
       文部科学省初等
       中等教育局長   矢野 重典君
       文部科学省高等
       教育局私学部長  加茂川幸夫君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       長        田中壮一郎君
       厚生労働大臣官
       房審議官     恒川 謙司君
       厚生労働大臣官
       房審議官     青木  豊君
       厚生労働大臣官
       房審議官     渡辺 芳樹君
       厚生労働大臣官
       房統計情報部長  渡辺 泰男君
       厚生労働省職業
       安定局次長    三沢  孝君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       岩田喜美枝君
       厚生労働省政策
       統括官      水田 邦雄君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○少子化社会対策基本法案(衆議院提出)

    ─────────────
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小川敏夫#1
○委員長(小川敏夫君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 少子化社会対策基本法案審査のため、本日の委員会に政府参考人として、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官石川正君外十四名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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小川敏夫#2
○委員長(小川敏夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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小川敏夫#3
○委員長(小川敏夫君) 少子化社会対策基本法案を議題とし、前回に引き続き質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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川橋幸子#4
○川橋幸子君 民主党・新緑風会の川橋幸子でございますが、二日越しの、間一日置いての質問になりますが、五十分質問さしていただきます。
 先回は、社会保障・人口問題研究所の阿藤所長に研究者としての認識を伺ったわけでございます。
 少し記憶を呼び覚ましていただくために、要点だけ私の方から、雑でございますけれども、御紹介さしていただきますと、少子化の要因というのは、女性の社会進出が進んできた、女性の就業率が上がることによってなかなか仕事と育児との両立が円滑にいかなくなったという、そういうライフスタイルがあることと、もう一つは、女性の働く働かないにかかわらず、人口というのは社会の発展段階によってどこかで出生転換が起こるわけでございますけれども、自営業等々の社会におきましては子供の数といいますのが生産力になる、生産財としての効用を持っていた。そうした出生という意味が、今度は、子供は愛情の対象、消費財という効用になってくることで、必然的に起こってくるものでございますけれども、その子供を生み、育てることの経済的な費用あるいは心理的な問題、家族形態が拡大家族から小家族になることによって育児のノウハウがなかなか伝わらないことに伴う、そういう心理的な問題があるというようなお話があったわけでございます。
 そして、出生率、人口学という純粋なそういう研究的な立場から考えれば、家族の形態が非常に多様化してきている中で、一番諸外国の例から見て関係が深いと思うのは、事実婚に対する社会的な容認度が高いと、こういう国については出生力との相関性が非常に高いことははっきりしているという、そんなお話があったわけでございます。
 それで、重ねて、私としては、日本の民法改正、十年来、法務省の方から出されております改正要綱によりますと、民法改正の中の三つのポイント、これは今私が御紹介するわけでございますけれども、選択的な夫婦の別姓。
 それから、破綻主義。有責主義から破綻主義へという、その離婚原因についての、どちらに責任があるかよりも、むしろ破綻してしまった家族については婚姻の解消を認めると、その点。
 それから、三点目が非摘出子。摘出と言っていますと何か引っ張り出すみたいでございますので、非嫡出子の方がいいでしょうか。非嫡出子に対する法律上の、特に相続の問題、そうした差別の問題。法律上はそうした相続法上の問題だけでございますけれども、そういうものがこれまでの日本の過去の家族から考えますと、非嫡出子に対する様々な社会的な偏見、差別を生むという、そういうことが法務省の方から提案されておりますけれども、なかなかそこが進まない。実態の家族の変化は多様化しているけれども、法律制度は法律婚主義という、そういうモデルが強いために、なかなか制度が実態の変化に追い付かないというようなことを私としては問題意識として持っているわけでございます。
 ただし、その点については、研究者の方でいらっしゃいましたので、それが人口との相関ということについてはお触れにならなかったというのが前回十分間費やした質問でございました。
 さてそこで、本日は、衆議院、提案者の方々、様々御苦労され、そして参議院でも審議が進んでおりますこの法案についての、この法案本体の話に入らしていただきたいと思います。
 まず、鴻池大臣の発言について。
 長崎の四歳児の、子供が、十二歳のまた子供によって殺害されたと。あの事件、大変痛ましい、心痛める事件でございますが、その問題について鴻池発言、鴻池大臣の発言がメディアの中では大きく取り上げられ、様々社会の中でも、その発言は行き過ぎがあるのではないかというような、そういう批判があったわけでございますが、この法案第二条の中で、父母等が子育ての第一義的責任を有すると書いてございます。もちろん、これは当然のこととは思いますけれども、この少子化対策議連の会長として法案の取りまとめに御苦労された中山会長から、鴻池大臣の発言についての御認識を伺いたいと思います。
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中山太郎#5
○衆議院議員(中山太郎君) ただいまの委員のお尋ねでございますが、鴻池大臣の御発言については、私自身も相当驚きました。これは、率直に申し上げまして、現在、社会通念上ちょっと考えにくい発言であったと私は認識しております。
 しかし、その裏を返せば、こういう子供たちが現社会に生きて、そして幼い子供を殺すということについて、子供の教育は一体どうしているんだということは一つあったと思います。その子供の教育をやるのはだれがするんだと、それは家庭教育であり学校教育だと、そこに対する不満が爆発したんだろうと、私はそのように認識しておりますが、もう少し穏やかな、私のような言葉で言っていただければよかったと考えております。
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川橋幸子#6
○川橋幸子君 このところ、世界のといいますか、国際会議の中で家族の問題が取り上げられることが非常に多くなったと私は思っております。家族の問題というのは、かつては各国の国内法制に従うといいますか、文化、伝統、慣習に従うと。法律はむしろ家族には入らずという、そういう流れがあったわけでございますけれども、女子差別撤廃条約ですとか、あるいは児童の権利条約、子どもの権利条約とか、などなど、様々な個人の人権というものが世界の中でも大きく取り上げられてきておりまして、今でも一夫多妻といいますか、そういう結婚が認められている国もあるといえばありますけれども、やはり家族についても、各国の文化に従いながらもその中にユニバーサルなもの、普遍的なものを求めてくると。特に、子供の問題については先進国の中では共通の課題でございまして、子供にとっての最善の利益を考えていこうと、こういうことで家族についても普遍性を求めると、こういう流れになっているかと思います。
 第一義的な責任は、もう当然親自身、子供に対しては非常に愛情を持つわけでございますからあって当然でございますけれども、家族が核家族になって家族の機能が弱くなっている中に、家族の責任だけを追い求めてはむしろ家族を孤立させてしまう、その危険が言われまして、むしろ次世代を育てるという点から、子供の育成につきまして社会、それから政府、それから政府に限らず企業でありますとか地域でありますとか様々な中間団体があるわけでございますけれども、そうしたものが一体となって子供の、次世代の健全育成について義務を有するんだと、このようになってきたのではないかと思います。
 そこで、ちょっと今日は資料が多くて恐縮でございますけれども、一番目のものは後で説明さしていただくといたしまして、二枚目を開けていただきますと、少子化対策、今回の基本法のフレームワーク、枠組みが書いてございまして、そのフレームワークの下に、せんだって成立いたしました次世代育成支援対策推進法との関係が書かれている紙がございます。このペーパーは、実は厚生労働とこの内閣委員会との連合審査のときに朝日委員が提出、提出といいますか、書かれたのは厚生労働省だそうでございますけれども、示されたものでございます。
 もう一枚めくっていただきますと、これはその際には提出されなかったものですが、厚生労働省の方ではこのようにその概念を考えられているという一つの簡単な図式がございます。これを今日、厚生労働省の方から私が出してもらったものでございます。
 どういうペーパーかといいますと、次世代育成対策と少子化対策と少子化社会対策との関係が書いてあると、事務方はこのような概念でとらえているという、そういうものでございます。
 一番コアになって施策の中で反映されてくるのが次世代育成支援対策でございますが、子育て支援対策のほかに、私がちょっと厚生省にお聞きしたせいかどうか分かりませんが、厚生労働省の方は子育てプラス子育ち支援対策と。何か子育ち支援対策、私にとっては耳新しい言葉でございますが、やはり子供の利益を考えるという意味の子育ち支援対策がコアになって、これが施策となると。
 その上に来る概念としては、この間、厚生労働大臣も、坂口大臣も言っておられましたけれども、次世代育成対策よりもどうも少子化対策の方は概念が広いんだということをおっしゃっておられまして、少子化対策という物の考え方は少子化の流れを変えるための措置と。産みたいのに望ましい子供が産めないという状況を社会の方がサポートしようと。そういう、産めよ増やせよではなくて、産みたいけれども、産み育てたいけれども、そこがネックになっている核家族等々に対するサポートが少子化対策という、そういう物の考え方であるということが中間の四角に書いてあるわけです。
 一番大きなところが少子化社会対策と書いてございまして、その中で、厚生労働省の範疇のことだけが書いてあるのかも分かりませんけれども、労働力不足、この問題はデメリットとして、少子化対策のデメリットとして挙げられる大きな点でございますが、それを補うための措置だけが書かれているわけでございます。
 そこで、どうも次世代育成対策基本法があればもう少子化社会対策基本法は要らないのではないかとか、余りにダブり過ぎるのではないかとか、基本法と個別法の関係がはっきりしないのではないかという、そういう疑問が絶えずこの委員会で出たように私は思っておりますので、厚生労働省が作成された、事務方が作成されたこうした概念図というものを提案者の方はどんなふうにごらんになりますでしょうか、お伺いします。
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荒井広幸#7
○衆議院議員(荒井広幸君) 先生が先ほど解説されたそのような趣旨でございますけれども、この厚生労働省が作りました図につきましては非常によくできているなというふうに私自身は感じておりますけれども、基本的なことでございますのでお答えさせていただきますと、少子化社会対策というのは、出生率が低下して子供の数が減少しつつある社会においてどのようなことを講じたらいいかということを総合的に施策をするべしと、こういうふうに考えている内容でございまして、少子化対策は、このうち急速な少子化の進展に、先生がおっしゃるように環境を整備して、結果、歯止めを掛けていこうと、こういう施策を指すものと理解しておりますので、先生の御指摘、そのとおりだと思います。
 そして、先ほどの、閣法でございますけれども、次世代法。これは、いわゆる御審議いただいています今の少子化社会対策基本法の中で、子供を産み育てやすい環境を整備するために推進する施策を講じなければならないと、こういうふうにしているわけです。その具体的なものが基本的に次世代育成法を指すものでありまして、厚生労働大臣もそのように御答弁をされているわけでございます。
 そして、それじゃ少子化社会対策と少子化対策というのはどう違うのかという、先ほどの御趣旨にもあったかと思いますが、一言で言いますと、法案の第二条第四項におきまして、社会、経済、教育、文化その他あらゆる分野における施策が少子化の状況に配慮して講ぜられるというふうに規定をしております。ここが少子化対策以外の少子化社会対策に当てはまるというふうなことで考えておりますが、例示として労働力不足を担うために講ずるというふうにこの厚労省の方は書いてありますが、これは一つの例示として書いてあるんだと思いますので、その書いた意味は、ここにそれだけ書いたということについては厚労省の方にお聞きいただきたいというふうに思いますけれども。
 今おっしゃった先生の趣旨のように、本委員会でも御議論していただいておりますように、少子化社会対策というのは、子育ちの概念もたくさんありますし、すべての子供たちが健やかに育つというようなこともございますし、非常に幅広いものを持っている内容であるというふうに考えております。
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川橋幸子#8
○川橋幸子君 そうなんですね。今、荒井先生、提案者の方から御説明のように、この少子化対策基本法というのは、「目的」の中に「少子化社会において講ぜられる施策の基本理念を明らかにする」と、非常に幅広い少子化社会に対する施策、基本的にはどのようなものを講じなければいけないかという理念を明らかにすると書いてあるわけでございますが、しかし、「施策の基本理念」のところに入りますと、先ほど御説明のように、一項、二項、三項ともが少子化に対するための施策となっておりまして、「目的」に書いてあるよりも施策の方が狭い、掲げてあることは狭いわけですね、「少子化に対処するための施策」ということで。
 最後、四項めに、「社会、経済、教育、文化その他あらゆる分野における施策は、少子化の状況に配慮して、」云々と、こうなるわけでございますけれども、この項につきましてはこれからということなのかも分かりませんけれども、せっかくこうした少子化社会対策基本法を出される以上、何かイメージとしてはお持ちではないかと思うのでございますけれども、どのようなことを考えておられますでしょうか。
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荒井広幸#9
○衆議院議員(荒井広幸君) イメージということになりますけれども、改めて基本法の性格をお問いいただいているというふうに思います。
 まず基本法として考えるところは、七、八割方のところは御指摘のように、少子化に対してどうするかというところがおっしゃるとおり七、八割方になっておりますが、残りの二割というところが非常に重要なところだというふうに思います。
 それは、先ほどからありますように子供が健やかに育つという環境もありますし、先生冒頭でいろいろと御指摘されましたように分け隔てなく子供が育っていく環境をどう作るか、そういったことを含めて、国民の皆様方とともに少子化社会あるいは少子化対策というものをみんなで共有する問題として考えていきましょう、そういう意味での基本的な考え方をうたっているということは基本法として非常に重要なものであると。
 同時に、少子化社会対策会議というものを設置いたしまして、今までばらばらにやられていたもの、そういったものについて統合していく。
 そして、白書を出します。委員会では御指摘まだございませんけれども、年次報告、言ってみればこれは少子化社会対策会議で出す少子化社会対策白書とでも申しましょうか、年次報告が出される。それによって、様々な個別な施策も含めて、理念、哲学にのっとったいろいろなものが進んでいるかどうかということを毎年、国会の先生方とともに政府、あるいは自ら国会がどのようにしていくかということを常にチェックしながら前進させていくという意味において、非常に私どもは重要であるというふうに考えている次第でございます。
 先生の方のイメージというふうなことでございましたけれども、例えば次世代の方では国の責務という、国の役割、自らは書いてないわけでございます。こちらに書いてあるものということで申し上げますと、みんなが協力する。
 ちょっと私見でもございますけれども、生み、育てる、あるいは結婚するということは個人の、あるいは男女の決定ではございますけれども、その方々も産みたいという方について御協力しようというような気持ちは当然おありになるんだと思います。みんなでそういう協力をしていくというところに、もしかしたら、少子化社会対策のみならず、だれもが自分を自己発揮でき、みんなが生活に充実をしていく、そうした社会というのが見えてくるんだろうというふうにも思いますし、そういったものの理念というようなこともこの基本法ではうたっているというふうに私は理解をしているところでございます。
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川橋幸子#10
○川橋幸子君 私はもうちょっとこの四項め、こうした法案を御用意されるなら、少しくこの少子化社会に対する施策、今、白書ということが初めて伺われましたので、大変結構なことだと思いますが、絶えず分析し、国民の意識を問い、それから国民に投げ掛けながら、双方向でもってこれからの社会というものを考えていくべきだと。そこは賛成でございますけれども、どうもこの四項が余りにも小さ過ぎるために、女性の間では非常に大きな不安を呼んだ。やはり産めよ増やせよ法案だったんじゃないか、あるいは産まない女性あるいは産みたくても産めない女性、それから、例えば離婚というのもこのごろ社会の許容度は高くなりましたし、本人も自分自身あるいは子供の幸せを考えるなら離婚ということを選ぶにしても、母子家庭の八割方は大変経済的に困窮すると。しかし、また国の財政難の中から児童扶養手当の支給というものが窮屈になってきていると。こんな時代なわけです。
 そうした時代認識を、時代認識とちょっと大げさかも分かりませんが、社会状況の認識を踏まえた上で、この法律の少子化社会対策というものが考えられていかなければいけない。これから、そうした夢もあるかも分かりませんけれども厳しさのあることもしっかり見据えた上で、その問題点を指摘されて大綱を、次の大綱をいつ作るんですかなんというのは、法律も成立しない前に言うには余りに先のことかも分かりませんけれども、これはぱっとやってぱっとやめるというような法律ではなくて、本腰を入れるべき法律であるということを提案者の方々には特に御要望申し上げたいと思いますし、受皿になる政府にも要望したいと思いますし、それから我々委員全体も考えなければいけないことではないかと思っているところでございます。
 さて、今回、参考人の、参議院における参考人の質疑の中で、八木先生とおっしゃる方の御意見がどうも提案者の方の御意見ともかなり違う、非常にユニークな持論を展開されたと、この委員会のかなりの者が思っているのではないかと思います。答弁席の方々もお聞きになられたか、あるいは政府側もお聞きになられたかということでございますが、まず八木先生は、この法案は結構なことなんだけれども、中を見るとまるで男女共同参画第二基本法であるぞよという、そういう御指摘だったのでございます。
 そして、その先生自身、その方の価値観をとやかく申し上げることではないのでございますけれども、男女共同参画社会基本法というのはマルキストが主張する女性も働くべしという、そういう価値観と、フェミニストの価値観、女性も権利を主張するという、それが一緒になってマルフェキス、ちょっと言葉は忘れましたけれども、何と、(「フェミマルキスト」と呼ぶ者あり)フェミマルキストの思想であるということを展開されたわけでございます。
 しかし、事実を見れば、女性の就業率が上がったのは社会主義国、もうソ連は、ソ連邦はなくなりましたけれども、社会主義国だけではなくて、むしろ先進国、先進工業国の中であってこそ産業構造の変化、経済の発展に応じてむしろ女性の就業が必要とされてきて、需要の側が大きかったからこそ女性の側も、供給の側もそれに呼応して就業率が上がってきたと、そういうことがあったのではないかと私は思うわけでございます。
 それで、まず少子化社会対策と男女共同参画社会の形成との関係について分かりやすくお示しいただきたいと思います。
 お手元に、一応内閣府の男女共同参画局の方からちょうだいいたしました男女共同参画基本計画、もう既にこの法律ができましてから十一の基本的な施策とそれに伴う具体的な施策が並べられたものであるわけでございます。少子化対策基本法の中でも、「男女共同参画社会の形成とあいまって、」と、両々相まってということでこの基本法が提案されているわけでございますが、果たしてこの法律は男女共同参画社会第二基本法なのでしょうか。そこの、この二つの法案の関係について、事務方からで結構で──これはあれでしょうか。そうですね、提案者の方からやっぱり、後法、後で作った法律の提案者の意図としてこれ、男女参画基本法との関係についてお尋ねしたいと思います。
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肥田美代子#11
○衆議院議員(肥田美代子君) 法案第二条の「男女共同参画社会の形成とあいまって、」というところの御質問でございますけれども、川橋委員ももう既に御存じでございますけれども、男女共同参画社会基本法が、男女の人権が尊重され、活力ある社会を実現するため、男女共同参画社会の形成を総合的かつ計画的に推進することを目的としております。
 少子社会対策基本法案は、これ、私は少し視点は違うと思うんですけれども、やはりこの二つの基本法は車の両輪であると思っております。どちらが欠けてもこれは社会づくりに大変欠陥が出る法律であると。ですから、私はより豊かな男女の関係づくり、それから補完し合う関係にこの法律があると信じております。
 既にこれまで審議の中で度々出てきましたのは、男は仕事、女は家庭という、そういう役割分業意識が結婚とか出産とか妊娠とか、そういうことに制約しているという、そういう御意見がいろいろ出てまいっております。ですから、本法案の趣旨は、男女がともに家庭内で責任を果たす、そしてその喜びを分かち合える、そういう環境を整えるという、また仕事と子育てが両立できる社会を作りたいというところにございます。
 ですから、男女共同参画社会の実現は、少子社会のありようを考える上でとても大切なことでありますから、少子化社会に対処する政策は男女共同参画社会の形成と正に同時進行で推進されなければいけないと私は思っております。
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川橋幸子#12
○川橋幸子君 同時進行でという御意思は私もそのとおりだと思っております。
 この十一の基本的施策の中に含まれる具体的施策という項目と照らし合わせてみまして、今回の少子化社会対策基本法との関係を見てみると、この施策が男女共同参画社会の形成にも役立ち、それから少子化社会対策社会、少子化対策、少子化社会に対応する対策にも役立つ施策というのは、一ページ目の五番目ですか、男女の職業生活と家庭・地域生活の両立の支援、この部分がぴったり今回の少子化社会、少子化対策に該当するということになりますのと、それとかなりの部分重複すると思われますのが二ページ目にある八、生涯を通じた女性の健康支援、リプロダクティブヘルス・ライツという、この部分になるわけでございますね。
 ですので、私は、第二基本法ということではなくて、これこそ、この少子化対策という狭い意味の少子化対策の中の両立支援なりリプロヘルス・ライツなりの施策というのが正に一石二鳥で、少子化社会、これからの社会の在り方にも対応し、男女がともに尊重し合いながらともに社会を担っていくという男女共同参画社会にも寄与すると、一石二鳥の関係にあるのではないかと、なると、そのように私も受け止めてこの法律にはまあ賛意を表しているわけでございます。
 ただし、どうもいつも、先ほどの八木参考人の答えにとらわれるようでございますが、女性の就業率の増加が出生率を低下させる、まあこれは人口研の所長も、それは因果関係があるから未婚化が進んだり晩婚化が進んだりするんですよということになるわけでございますが、それと、加えまして、「生み、育てる」、そこの衆議院段階での修正の部分について「生み、」が入ったことは、産んだ者は育てなくてもよいと、まあこれちょっと極論でございますが、「育てる」は育児の社会化を意味しているというように御理解されたようでございます。私どもの修正案の段階の理解は、育てる方は男性も責任があるんじゃないかと、父親は産ませっ放しじゃないんだよと。育児をしない男はパパと呼ばないというかつてのポスターがございましたけれども、男女が、両親がともに子供の生育には責任を持つんだよと、そういうことを、趣旨から「、」が入ったと思っているわけでございますが、参考人の方は育児の社会化、つまり、育てるのは社会の責任として育児の社会化を進め、育児の社会化というのは保育行政となると育児の質が劣化すると、これはたしかこういう、このとおりの言葉でお話しになられたと思っております。
 そこで、事務的なことでございますので岩田局長の方にお伺いいたしますけれども、女性の就業率は出生率を低下させるんだろうかと、諸外国の例はどうなんだろうかと、またその質を劣化させて少年非行を増加させるというようなそうした話になるんだろうかということをごく客観的に御説明いただきたいと思います。
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岩田喜美枝#13
○政府参考人(岩田喜美枝君) まず、北欧諸国の例でお話をさせていただきたいと思いますが、一九七〇年代には確かに女性の就業率が上昇いたしまして、それが原因ではないかと言われているんですが、出生率の低下がございました。その後、一九八〇年代に入りまして、育児休業制度の拡充ですとか保育サービスの充実といったような対策面での対応がなされまして、その後、高い就業率を維持しつつ比較的先進国としては高い出生率を回復しておりました。
 スウェーデンの例でまいりますと、九〇年代に入りまして再び出生率が低下したわけですが、これは、一つには若年雇用が非常に不安定になりまして若年の失業問題が出てきたということですとか、財政事情があったのかと思いますが、育児や保育についての給付サービスについての水準の切下げなどがございまして、これが出生率の低下に結び付いたというような指摘もございます。二〇〇〇年代に入りまして再びスウェーデンは出生率が回復基調になっておりますけれども、それは、一九九八年以降再び育児休業給付などの拡充を政府が図ったということとも関係があるんではないかといったような指摘がなされております。
 以上、北欧諸国、スウェーデンを中心とした北欧諸国の例でございますが、それに限りませんで、欧米の先進諸国を見ますと、統計的には子育て期の女性の就業率が高いということと子供の出生率の高さとは正の関係、就業率が高いほど出生率も高いといったようなことになっております。
 で、日本については、統計的な制約がございますけれども、子供を産んだ方について、一歳以上の子供がいる夫婦について、妻の就業経歴と産んだ子供の数との関係を見た最近の調査結果があるんですが、それによりますと、女性の就業形態、就業の継続型、あるいはお子さんを産むときにはいったん仕事を辞めるけれども再就職する再就業型、また専業主婦型、この三つに分けて見ますと、お子さんを産んだという女性についてだけの比較ではありますけれども、この三者の子供の数には違いが見られなかったということもございます。
 もう一つの女性の就業と子供の、子育ての質の問題でございますが、子育ての質をどういう統計で見るかということはなかなか難しいことがございますけれども、最も極端なケースで、刑法犯の少年の例えば検挙をされている人数ですとか少年人口に対する比率などを見ますと、例えば二十年ほどさかのぼって見ますと非常に大きな波を描いております。増加をしたり減ったりして、また近年それは増勢にあるというふうに思っております。一方、我が国の女性の労働力率全体では高まっているんですけれども、これは未婚の方、晩婚化といいましょうか、晩婚化の影響ですとか、あるいは子育てが一段落した方の再就職、その辺りの労働力率が高まっているということでございまして、子育て期の女性の就業率は我が国の場合にはこの二十年間ほとんど変化をしてございません。一方では、先ほど申し上げましたような子供の非行については大変大きな波があるということで、どうも直接的な関係はないんではないかというふうに私は思っております。
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川橋幸子#14
○川橋幸子君 そうなんですね。子供を産むというのは本当に経済的なコストの掛かることでございまして、それを両親が賄うということは、むしろ共働きこそが育児費用が払えて子供が産めると、そういう部分がある。
 そういう中で若年雇用、若年失業が増えてくる場合にはちょっと産み延ばししようよと出てくるのはもう非常に端的な例でございますし、それから、別に共働きとは限らず、デフレ不況下になれば自分の生涯設計がはっきりできないということで子供を産み延ばすという、そういう状況がある中で、社会がどれだけサポートできるかと。その第一義的な親の責任のほかに、第二義的な社会のサポート体制というのが実はこの少子化社会では非常に大きな影響要因になるということだと思いますし、それから正に女性の就業率、データで見れば女性の就業率もじりじりじりじり上がってきているわけでございます。今のこのリストラの中ではむしろ女性のパートに対する求人が多いぐらいな状況でございまして、日本の女性の場合のそうした就業率が右肩上がりのものと少年非行の問題というのはもうまるで相関を描くものではない、これははっきりしているわけでございますね。
 私も昔、こうした問題を、なかなか統計的にはとらえるのは難しいけれども、法務省の関係の方々あるいは家族社会学の関係の方々のお話を聞きながら、まあケーススタディー的なものをまとめさせてもらったことがございます。そのときの結論では、やはり過干渉、余りにも干渉し過ぎるか、それから余りにも放任し過ぎるか、そうしたバランスの欠如というのが子供の育成にとって非常に大きな影響を持つと、こんな研究者の方、実際の子供の問題を扱う方々の話の中から出てきたことをよく知っていることでございまして、最近に至りましては、児童虐待等々あればむしろ問題児は──問題親は子供から切り離した方がいいという、そういうことになっているかと思います。
 さて、そこで、今まで述べましたことは俗論に対してどれだけ誠実に事実を見詰めながらこの少子化社会に対応していくかという、そういう態度が私は重要であることを強調させていただいたということでございますが、少しテクニカルな問題に入らせていただきます。
 この基本法によりますと、少子化社会対策会議の関係大臣、これは、このフローチャートによりますと内閣総理大臣及び関係大臣で構成すると、こうなっておりますが、今までも少子化対策推進関係閣僚会議というものがあったわけでございますね。十三大臣だと思います。今度設けられるこの閣僚会議というのは今までの閣僚会議とメンバーが同じなのでしょうか。
 それから、もう一点伺いたいのは、産むというのは徹底的に女性、もう男性と女性の違いというのは子供を産むことができるか産むことができないかの差が非常に大きいわけでございますけれども、少子化対策を推進するというときに、民間の有識者といいますか女性が、大臣の中にも数人いらっしゃることはいらっしゃいますけれども、有識者が入れない、女性の声が入らないというのは一体いかがなものかというのが私の非常に素朴な疑問でございますが。
 まず前段の方の、従来の閣僚会議との関係につきましては米田副大臣にお尋ねし、何で閣僚会議でもってやるんだと、やっぱり国が、大臣が会議を開いて産めよ増やせよの掛け声になるのではないかという、こういう女性の側の危惧を考えると、民間の意見を聞かないのはなぜなのかという、こちらの方は提案者の方に、それぞれお伺いしたいと思います。
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米田建三#15
○副大臣(米田建三君) お答えをいたします。
 従前の少子化対策の推進関係閣僚会議の構成員でありますが、御案内かと思いますが、閣議了解の形で限定列挙をされているわけであります。
 さて、少子化社会対策会議の委員でございますが、基本法案の第十九条において、内閣官房長官それから関係行政機関の長及び内閣府設置法の特命担当大臣のうちから、会長である内閣総理大臣が任命するということになっております。
 少子化社会対策は、少子化に対処するのみならず、その少子化の背景である社会、経済、教育、文化等々、あらゆる分野の施策が必要になるんだろうというふうに思います。したがいまして、私から申し上げるのもなんですが、同会議の所掌事務を適切に遂行するという観点から総理は必要とされる関係大臣を任命されるものというふうに考えております。
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肥田美代子#16
○衆議院議員(肥田美代子君) 川橋委員の御質問の御趣旨、私は本当によく理解できます。
 ただ、今回の法案、本法案におきます少子化対策会議は、内閣が一体となって取り組むという趣旨から閣僚で構成されております。私は次の組閣のときにはなるべく多くの女性の大臣がまた出てきてくださればいいなという願いはございますけれども、おっしゃいますように、やはり少子化問題は男女共同参画社会の実現と車の両輪又は同時進行となるべきものでありますので、施策の大綱を定める場合におきましては、民間有識者、とりわけ私は女性の民間有識者の意見を聞く場を設けてくださることを強く期待をいたしております。
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川橋幸子#17
○川橋幸子君 提案者が期待と言われると私少しがくっとくるのですけれども、このようなことで枠組みを作ってやりますという決意を示していただきたいというのが私の気持ちでございますので、どうぞ提案者の方々、その後実現がうまくまいりますように御努力願いたいと思います。
 残りの時間が少なくなりましたので、少し、もう質問ではなくて意見という形で、飛ばしていただいて、最後に不妊治療の話に入りたいと思います。
 今の各種会議の関係がはっきりしないという点でもう一つ申し上げさせていただきたいのは、次世代法では計画策定にかかわる七主務大臣というのが明記されているわけですね。
 それから、これまではエンゼルプランを策定する場合に、これは省庁再編の前の省庁名でございますけれども、六省庁大臣の合意というのがあるわけでございます。このエンゼルプランがどうなるのか、次世代育成のときには吸収されるのか、これらの閣僚はどのようにかかわっていかれるのか、その辺の道筋がさっぱり付けられないで、後先になって施策の流れが作られようとしていることに対して私は疑問を感じることを、もう質問ではなくて、時間がありませんので恐縮ですが、そのように申し上げさせていただきまして、善処方をお願いしたいと思います。
 善処方をお願いしますというところの一言だけ、善処をお願いできるのでしょうか。確認的に、イエスという御答弁ちょうだいしたいと思いますが、中山会長、米田副大臣、お二人並んでいらっしゃいますが、いかがでございましょうか。この辺の道筋をすっきりさせていただきたいということですが。
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荒井広幸#18
○衆議院議員(荒井広幸君) 先生の御指摘、もっともでございます。
 同時に、国会で御審議をいただき、また議連でも提出した法律でございます。内閣において、特に総理においてはそうした関係する大臣をきちんと入れていただくことはもとよりでございますし、同時に、それぞれの各法において実効性をあらしめるようにするというねらいもありますので、各役所とも、女性の意見を十分に、審議会やら様々な場面を通じてそれらの御意見を、皆さんの御意見をいただくとともに、また、大綱を作る際においては十分にそこに配慮をして、様々な公聴会なども含めてのいろいろな作り方あると思います。きちんと、御指摘のようなところを内閣において、少子化社会対策会議においてやっていただきたいと、このように望むものでございます。
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川橋幸子#19
○川橋幸子君 政府側から一言、いかがでしょうか。
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米田建三#20
○副大臣(米田建三君) 先ほどのでも答弁申し上げましたが、私は、この少子化社会対策というものは、この政策は本当にもうすべての分野の政策を総動員して当たらなければならないものだろうというふうに思います。
 そういう観点からも、ただいま荒井先生からもお話がございましたとおり、これまでの従前の施策あるいは関係各機関、これらの言わば整合性をしっかり図りながら進めてまいらねばならないと、そのように考えております。
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川橋幸子#21
○川橋幸子君 整合性ある体制を取るというその約束でこの質問、通告質問、集約させていただいて、時間が本当にございませんので、最後に一言、不妊治療のことについて質問したいと思います。
 その前に、今日提出しました一枚目の資料でございますが、もう言葉で読み上げて説明する時間がございませんので、女性たちが何を心配しているか、「女性展望」の七月号に芦野由利子さんという方が書かれたものがございます。
 先生方のところにも、もちろん私どものところにも、たくさんの女性の団体あるいは個人の方々からの懸念、不安が表明されて、これがこの七月号の短い論文の中に集約されております。是非お読みいただきたいと思います。
 一番上の左から三行目、少子化法案に問題ありとするそれらの声は、主に次のようにされるということで、一点から、次の行にかけて五点がございます。これらはクリアされたと、附帯決議によってクリアされたというふうにこの委員会審議の中では整理されているかと思いますが、なお今後とも御留意賜りたいということを要望いたしまして、最後に、不妊治療を質問させていただきます。
 この基本法の中には、基本法にはふさわしくないという女性たちの声で、不妊治療が突出して記述されているのではないかというふうに書かれております。
 この不妊治療には、人工授精、体外受精、代理出産が含まれるのでしょうか。代理出産については政府の中では原則禁止という方向が出ているようでございますが、この不妊治療に人工授精、体外受精が含まれるのかどうか、この点、専門家の五島先生に伺いたいと思います。
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五島正規#22
○衆議院議員(五島正規君) 不妊治療という問題につきまして、それの継続線上である生殖補助医療の中に大きな意味において含まれるものであろうと思っておりますが、代理懐胎の問題については、川橋議員御指摘のように、こうしたものについては、我が国において、問題が非常にあるという認識であるというように考えております。
 一言申し上げさせていただきますと、今日、我が国の少子化の一番大きな理由は、結婚年齢が遅れていく、それから独身者が増えてきている。そうした中において、三十代の出産がやや増えているけれども、二十代の出産が大幅に減ってきている。これは一つの時代の流れであろうと思います。そうして、晩婚化の流れの中において、子供を持ちたいというカップルが増えてきている。そうした方々に対してどのような形で正常な妊娠、出産が可能なのか。これは、不妊原因の検討が必要でございますし、また、今、非常に体力が若返っている時代の中において、三十代におけるカップルの妊娠というものをどういうふうに医学的に可能ならしめるかという立場からの研究というのがこれから急がれるんだろうと思います。そういう意味では、生殖補助医療の問題だけが私は不妊治療であるとは考えておりません。
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川橋幸子#23
○川橋幸子君 もう時間がなくなりましたので、私の意見ということでまとめたいと思います。
 不妊治療については、非常に経済的にはもちろん費用の掛かるものでございますけれども、心理的にも非常に大きな問題をはらむものでございます。特に、産みたいという親の願いだけではなくて、後の生まれてきた子供と親との親子関係の特定において子供が不利益を被ってはならないと、そこの部分があるわけでございまして、医療の技術だけではなく、人間の倫理観なりあるいは社会学なり哲学なり、様々な分野からこれは検討すべきものでございまして、この部分については十分な研究を重ねた上での施策であるということを要望して、私の質問を終わりたいと思いますが、この点については、中山会長、一言お返事いただけますでしょうか。
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中山太郎#24
○衆議院議員(中山太郎君) 子供が欲しくても身体上の理由で受胎しにくいといったような御婦人もたくさんいらっしゃいます。また、御相談に来られる女性の方もたくさんいらっしゃいます。そういった方にできるだけの相談に乗ってさしあげられるような仕組みを社会に作っていくと。決して強制的にそれをやるという問題ではございませんで、あくまでも御婦人方の自発的な御意思に対応してやっていくべきではないかと、このように思っております。
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川橋幸子#25
○川橋幸子君 もう終わって同僚の時間の方に行かなければいけないのでございますけれども、御婦人だけではないのです……(「時間が」と呼ぶ者あり)同じ会派の中でございます。
 男性の不妊治療もこの中では指摘されたことでございますし、この問題については非常に、先ほど申し上げましたように、倫理的なもの、法律的なもの、それから医学の問題とのすり合わせがある大きな問題であることを御指摘させていただきまして、私の質問、岡崎さんに失礼しましたけれども、終わらせていただきます。
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中山太郎#26
○衆議院議員(中山太郎君) 御婦人のと申し上げました、もちろん男性もやはり問題を抱えている、これは産婦人科学会の専門誌でも報告されております。そういったことで、御夫婦でこの不妊がどこに原因があるかということをお調べいただくようなこともコスト的にも十分配慮できるような社会を作っていくべきだと思います。
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岡崎トミ子#27
○岡崎トミ子君 民主党・新緑風会の岡崎トミ子でございます。よろしくお願いします。
 少子化社会対策には二つの要素があろうかと思います。一つは、人口減少ということを前提として、新しい社会構造あるいは移行期の社会構造への対応。もう一つは、子供を産みたいと思っている個人やカップルに対して、その希望が実現しやすい環境づくりだというふうに思います。
 法案の背景にはやはり少子化傾向を抑えたいと思う問題意識があるのは間違いないことだと思います。すべての子供が幸せに育つ社会、そうした社会を作ることのための取組がなければならないと思っております。
 しかし、生まれてきた子供たち一人一人が幸せに育つためには、これはなかなか容易なことではないと。この問題、一つ一ついろんな方の話を伺ってそのように思いまして、永遠のテーマだというふうに思っております。
 その中で、社会の制度や慣行、子供たちには責任のないこの部分について、その差異に基づいて子供たちが差別をされる、あるいは不利を負わせるものになるという、こういう場合には、それらのすべてを改めなければならないというふうに思います。
 これは自明のことと思われますが、子どもの権利条約に次のような規定があります。
 第二条第一項に、「締約国は、その管轄の下にある児童に対し、児童又はその父母若しくは法定保護者の人種、皮膚の色、性、言語、宗教、政治的意見その他の意見、国民的、種族的若しくは社会的出身、財産、心身障害、出生又は他の地位にかかわらず、いかなる差別もなしにこの条約に定める権利を尊重し、及び確保する。」、このように書いてあるわけなんですが。
 そこで提案者にまずお聞きしておきたいと思いますが、すべての子供が幸せに育つ、そうした社会でなければなりませんが、それは、そうした取組がなければ私はこの法案は成り立たないというふうに思います。そのような認識を共有されるかどうか。そして、日本政府はやはり同じように子供たちを差別するような制度、慣行をなくす義務を負っている、そのように思いますが、いかがでしょうか。
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肥田美代子#28
○衆議院議員(肥田美代子君) 岡崎委員が今御指摘されましたとおり、すべての子供が幸せに育つことができる社会でなければならない、そのための取組がなければ本法案は成り立たない、私はこの認識は十分に共有させていただきたいと思っております。
 本法案が施策を講じて推進するに当たりましては、すべての子供がひとしく健やかに育つことに配慮すると基本理念で挙げております。これは正に岡崎委員の認識と合致しているものであると思います。だからこそ、差別的な制度、慣行をなくす義務がある、そのような岡崎委員の御指摘でございます。これも全く同感でございます。
 それで、一九九四年、日本も子どもの権利条約を批准をいたしました。そして、これは世界の子供の憲法と言われているぐらい今広がっておりますし、大切にされております。
 その中で、今、岡崎委員がるる述べられました第二条一項の差別の禁止でございます。しかし、日本におきましてはやはり非嫡出子の相続制度の面でも不平等な扱いを受けておりますし、国際人権委員会の勧告もございます。法律から非嫡出子に対する差別的な規定を除外すべきときに来ていると私は思います。こうした差別は、それぞれ差別の現れ方が違います。ですから、個別の制度改革や法改正によって解決の道を探ることが大変必要だと考えております。
 本法案の第二条でございますが、子供自身が真の喜びを感じ、夢と希望を持つことのできる社会の実現ということをうたっております。子供が生きる喜びを感じる社会、それはすべての大人もやはり生きる喜びを感じられる社会でありますので、このことは私たちはしっかりと実現していかなければいけない。ですから、国も地方自治体も、本法案の趣旨に基づき、子供に対する差別や偏見をなくす措置を取ることが必要でありますし、施策の推進に当たっては、子供の最善の利益を優先して取り組むべきであると私は考えております。
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岡崎トミ子#29
○岡崎トミ子君 私も、今、肥田議員の最後におっしゃられた、子供たちには最善の利益を与えるという言葉はいつも繰り返し思いながら政治に当たっていきたいというふうに思っているわけなんですが、今お触れになりましたが、これから私が問題にしたいと思っておりますのは、参考人質疑の際にも参考人からも訴えていただきました婚外差別の問題でございます。
 法律婚の下で生まれた子供であろうと、何らかの理由で法律以外のところで生まれた子供であろうと、その出生においては子供たちの選択によるものではありませんし、いかなる理由があっても婚外子であることによる差別的な取扱いは正当化できないというふうに思っております。
 この法律婚の枠以外のところの出生に関して様々な理由があります。最近では多様な価値観というものも非常に大きくなってきておりますけれども、どんな事情であっても、すべての子供たちが生まれたということについて歓迎され、ひとしく幸福追求権を保障されなければなりません。
 ところが、婚外子には生まれたときから差別があります。一つには、出生届を出す段階からこの子供が嫡出子であるか非嫡出子であるか、これは私、出生届持ってまいりましたけれども、ここに一番、ここのところの欄にあるわけですね、これ一目で分かる一覧性なわけなんですけれども。(資料を示す)ここで嫡出子であるか非嫡出子であるかということについて書かなくてはなりません。それから、嫡出子であれば長男、次男、あるいは長女、次女、こういうふうなところが、「子」というふうな記入をしなければなりません。さらに非嫡出子の場合は、父親が名のり出たとしても非嫡出の子供には父親がいないということで、父親の名前を書くことができないというふうになっております。
 実際に婚外子の母で、同じ立場の女性たちとともに闘ってこられました富沢さんに会っていろいろお話をお伺いいたしました。富沢さんは、子供が生まれて本当にうれしかったと言うんですね。子供に、生まれてくれてありがとう、幸せになってね、そういうふうに心から叫びたい、そういう気持ちになった。新鮮な気持ちで役所に行って、区役所に行って、この出生届というのを出す段になりましたら、その記載欄のところに、嫡出であるか非嫡出であるかというその記載欄があったと。何なんだこの国は、子供を産むということに関して喜んでいないと。その現実にまずぶつかったわけなんですね。
 私は彼女の話を伺ったときに、ははあと、みんなにも聞いて、これは国がきちんとこういう標語をやっているんだなということを思ったんですけれども。一九八三年にお子さんはお生まれになったんですが、世界人権宣言が宣言されましたときの十二月十日を記念して人権週間というのを設けられておりますけれども、この一九八三年の人権週間の標語、御存じでしょうか、「オギャーと、生まれたときからはい人権」。しかし、残念ながらこの国は生まれたときから差別があるというのが実態でございます。私は、生まれてきた子供が歓迎できない国が少子化対策とは何かというふうに思わされるわけなんですね。
 そこでお伺いしたいと思いますが、坂東眞理子さん、いらっしゃいますよね。後ろから前の方にどうぞおいでいただきたいと思いますが、先週七月八日、ニューヨークで行われました女性差別撤廃条約委員会。女性の世界の憲法というふうに言われておりますけれども、この九年ぶりに行われたこの会議に坂東眞理子男女共同参画局長、参加されたということですけれども、この中で婚外子の問題について取り上げられたということでございました。どの国の専門委員からどのような質問を受け、どのように回答をされたか、お伺いしたいと思います。
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