武力攻撃事態への対処に関する特別委員会

2003-05-28 参議院 全237発言

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会議録情報#0
平成十五年五月二十八日(水曜日)
   午後一時八分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十八日
    辞任         補欠選任
     畑野 君枝君     岩佐 恵美君
     田  英夫君     大田 昌秀君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山崎 正昭君
    理 事
                阿部 正俊君
                国井 正幸君
                中川 義雄君
                山本 一太君
                齋藤  勁君
                榛葉賀津也君
                山口那津男君
                小泉 親司君
                平野 達男君
    委 員
                愛知 治郎君
                荒井 正吾君
                泉  信也君
                加治屋義人君
                木村  仁君
                近藤  剛君
                椎名 一保君
                田村耕太郎君
                谷川 秀善君
                月原 茂皓君
                福島啓史郎君
                舛添 要一君
                松山 政司君
                山下 善彦君
                吉田 博美君
                池口 修次君
                岩本  司君
                岡崎トミ子君
                川橋 幸子君
                佐藤 雄平君
                谷林 正昭君
                広中和歌子君
                松井 孝治君
                若林 秀樹君
                福本 潤一君
                山本 香苗君
                山本  保君
                池田 幹幸君
                岩佐 恵美君
                吉岡 吉典君
                田名部匡省君
                田村 秀昭君
                大田 昌秀君
   衆議院議員
       修正案提出者   中谷  元君
       修正案提出者   渡辺  周君
   国務大臣
       外務大臣     川口 順子君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 福田 康夫君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  石破  茂君
   副大臣
       防衛庁副長官   赤城 徳彦君
   大臣政務官
       防衛庁長官政務
       官        佐藤 昭郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 信明君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       増田 好平君
       内閣法制局第一
       部長       宮崎 礼壹君
       防衛庁防衛参事
       官        安江 正宏君
       防衛庁防衛局長  守屋 武昌君
       防衛庁運用局長  西川 徹矢君
       防衛庁人事教育
       局長       宇田川新一君
       防衛庁管理局長  北原 巖男君
       外務省アジア大
       洋州局長     薮中三十二君
       外務省北米局長  海老原 紳君
       外務省条約局長  林  景一君
       財務省主計局次
       長        牧野 治郎君
       財務省理財局次
       長        楠  壽晴君
       国土交通大臣官
       房審議官     中山 啓一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○安全保障会議設置法の一部を改正する法律案(
 第百五十四回国会内閣提出、第百五十六回国会
 衆議院送付)
○武力攻撃事態における我が国の平和と独立並び
 に国及び国民の安全の確保に関する法律案(第
 百五十四回国会内閣提出、第百五十六回国会衆
 議院送付)
○自衛隊法及び防衛庁の職員の給与等に関する法
 律の一部を改正する法律案(第百五十四回国会
 内閣提出、第百五十六回国会衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件

    ─────────────
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山崎正昭#1
○委員長(山崎正昭君) ただいまから武力攻撃事態への対処に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、畑野君枝君及び田英夫君が委員を辞任され、その補欠として岩佐恵美君及び大田昌秀君が選任されました。
    ─────────────
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山崎正昭#2
○委員長(山崎正昭君) 安全保障会議設置法の一部を改正する法律案、武力攻撃事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律案及び自衛隊法及び防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案の三案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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岡崎トミ子#3
○岡崎トミ子君 民主党・新緑風会の岡崎トミ子でございます。よろしくお願いいたします。
 おととい、三陸南地震が起きまして、私の地元の宮城も被害を受けたわけですけれども、被害を受けられた皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 宮城の場合には、二十年から三十年の間に九八%の確率で地震が起きる、確実に起きるというこういう自然災害こそ、私たちは最優先で危機管理の充実を行っていかなければならないということをまず冒頭に申し上げておきたいと思います。
 それで、基本法制の中身に入っていきたいと思いますが、与野党の合意では、緊急事態に係る基本的な法制については、四党間で真摯に検討して、その結果に基づいて速やかに必要な措置を取るという、こうされております点について、おととい、福田官房長官は、必要性について認識を十分共有するというふうに話されました。
 民主党が提案しました対案は元々この基本法ということを前提としたものでありまして、これがあるとないとではもう全然違って、意味が違ってきてしまいます。民主党提出の基本法案は、大規模自然災害や、あるいは原子力事故、テロ攻撃など、広範な緊急事態に対処するものとして提案されております。これは、いわゆる有事法制があくまで緊急事態の一つとしての武力攻撃事態が発生した場合の言わば危機管理の仕組みをあらかじめ作るものであって、それ以上の軍事的な積極的な意味を持たないことを内外に明らかにして、特にこれを運用する政府自身にくぎを刺す意味を持つものというふうに考えております。
 さらには、日本の安全を確保するための国際協力など、いわゆる有事法制を使わなくてもよくするための規定が盛り込まれておりますが、第十八条の予防外交、第十九条のPKO、第二十条の軍備管理・軍縮、第二十一条のテロ防止、第二十二条のODA、第二十三条の安全保障分野における協力などでありまして、こういう点が決定的に重要だと思います。大自然災害や原子力事故や、あるいはテロ攻撃などの方が武力攻撃事態よりも発生の可能性というものが非常に高いことも既に指摘されているとおりであります。
 この重要な基本法案について、その意味が十分に理解されているとは言い難いと思っております。報道でも、この基本法案を説明するに当たっては、有事への対応を定める基本法という説明がされたりもしておりますが、基本法がいざ出たときに、民主党が想定したものとは全く似て非なるものであっては、話が違うということになってしまいます。将来に大きな禍根を残しかねません。
 改めて、民主党はどういうものとしてこの法案を提案したのか。そして、与野党の合意の中で検討が合意された基本法制とは、基本的にこの基本法案の考え方というものがしっかり盛り込まれて合意されたのか。実際でき上がったときに、それはこれさえ盛り込まれていれば合意の意義があった、あるいはこれがなければ合意の意味がない、そういう決定的なポイントをお話しいただきたいというふうに思います。
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渡辺周#4
○衆議院議員(渡辺周君) 御答弁を申し上げます。
 先生の地元でございます宮城県も被害に遭われた、まず地震につきまして言及されましたけれども、お見舞いを申し上げたいと思います。
 また、こういう大規模自然災害、これは今回の基本法におきましては、過般の、一昨日の大規模な自然災害はもちろんであります。もちろん、我が国に対して、国家に対して急迫不正の武力行使があった場合、どう対応するか。そのことをすべて考えまして、大規模な着上陸型のいわゆる侵攻のみならず、この十年来考えてみましても、例えばテポドンやノドンが日本近海まで、あるいは日本をまたがって来ております。そしてまた、原子力事故あるいは不審船、武装工作船ですね。
 こういう実際あり得た蓋然性の高いことにつきまして、すべてのこういう問題に対応できる包括的な基本法案を策定をしまして、特に今回の私どもが主張したことの中には、やはり基本的人権ということをいかなる有事においても守らなければいけない。正にこれは国民を守るための概念を取り入れて、そしてまた、今幾つか挙げていただきました、例えば予防外交、外交努力をいかにするかということを主眼にしまして基本法を提出し、今は衆議院で継続審議となっているところでございます。
 与党との合意の中で、この継続審議を、是非この我々の法案をたたき台にして今後検討され、また、与党の委員や参考人からもこの基本法の必要性ということについては繰り返し前向きな指摘がされているところでございますので、今回のこの法案につきましては継続審議となっておりますけれども、我々の意図するところを今後のたたき台としていただけるものだろうと期待をしているところでございます。
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岡崎トミ子#5
○岡崎トミ子君 この合意について、与党の提案者はどのように受け止めているでしょうか。
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中谷元#6
○衆議院議員(中谷元君) 民主党が提案されましたこの国家の危機管理、いわゆる緊急事態に関する基本的な法制につきましては、私もこの法律が必要ではないかという認識は共通するものでございます。また、民主党が言われたように、憲法で規定されていなかった部分を基本法で成立させると、制定するというのは意義があることでございます。
 しかし、この範囲が、災害、テロ、不審船、原発事故、また武力攻撃事態と非常に多岐にわたっていまして、それぞれ基本法のある分野もありますし、また実施する組織が、警察、消防、海上保安庁、自衛隊、また国、地方、いろいろとまちまちでありまして、私が一番難しいと思うのは、いわゆる災害等は国内法で対応できますけれども、武力攻撃事態となりますと国際慣習とか国際法規の分野がありまして、憲法問題も入ってくるわけでありまして、これには非常に一まとめにする上においては憲法も含めた議論が必要ではないかということで相当時間も掛かるんじゃないかと思いますが、しかし、民主党が出された基本法案を基に四党で真摯に検討して成立を得ると、成立を目指すということを合意しておりますので、私どもといたしましても、民主党の基本案を基によく研究、検討してまいりたいと思っております。
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岡崎トミ子#7
○岡崎トミ子君 今の与野党の提案者のお話の中からも、この有事法制の部分について整備をするときには日本の主体性というものが問われてくるだろうというふうに思います。
 この日本の主体的な判断をするのは国家であるということが前提となっておりますので、日本の主体性、どのようなものかということを考えてみますと、これまでは日本の対応、決して信頼のできるようなものになっていないだろうというふうに思いますね。近くはイラクの対応だと思いますし、国連での投票行動などもその中に入っていくだろうと思いますけれども、日本の主体性について私は疑いの目が向けられているというふうに思うんです。危なっかしくてとてもこの有事法制任せることができない、政府に持たせられないという、そういう多くの国民の声は出てきております。
 この疑いをどのように払拭しようとしているのか、官房長官にお伺いしたいと思います。
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福田康夫#8
○国務大臣(福田康夫君) この今御審議いただいております有事法制につきまして、この必要性というものは国民の間でもかなり理解を示していただいてきておるものと思っております。疑いの目だけで見ていることでないんだろうと。また、特に、こういうような武力攻撃を受けるというような、そういうようなときに日本がどういうようなことをするのかということが国民にもこの議論を通じてかなり分かってきていただいているんではなかろうかというふうに思っております。
 私ども、これで十分だともちろん思っておるわけではありません。特に、国民との関係においては国民の保護の法制の問題もございますので、この段階で更に御理解を深めていただき、なおかつ協力もいただかなければいけないと、こういうこともございますので、これは我々、そういうことにおいては努めて努力をしてまいりたいというように思っております。
 委員のおっしゃるようなことだけではない、またそうでないように努力するのが我々の役割であり、また委員にもお願いをしたいというように思っているところでございます。
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岡崎トミ子#9
○岡崎トミ子君 官房長官の努力をするというお話でしたが、これまでのことがそういうふうに疑惑の目を向けられてしまうという、そういう内容があるんですね。
 つまり、イラク戦争において、米軍などの武力攻撃について安全保障理事の決議がある場合、それからない場合、日本がどういうふうに対応すべきか、こういう点が争点になったと思いますけれども、非常に受け身だったというふうに私は思います。決議があったらどうしようか、決議がなかったらどうしようかではなくて、もっとより積極的に、世界の秩序を守るのは武力ではなくて条約などのルールと国際協調であるということをしっかりと国際社会に世論をリードしていくべきだったのではないかというふうに私は思うんですね。
 少なくとも、国連の決議が出ましたら、出たら出なかったらということで対応を考える受け身の姿勢ではなくて、決議が必要だと考えるか考えないか、必要だとすればどういう決議が必要だと考えるのか、そもそも日本として武力行使が適当と考えるのか考えないのか、こういった点を押さえて積極的に対応すべきだったのではないかというふうに思っております。
 ちょうど私は、三月二十日十一時四十五分、官房長官と内閣委員会でこの問題についても話をしていて、ぷっつりイラク攻撃が始まったということで委員会が終了して、閣議を開かなきゃいけないということで退席をされたことを覚えておりますけれども、非常にこの辺の、イラク戦争に対しての日本が取るべきであった姿勢というものが非常に後手後手であったというふうに私は思っておりますのと、本当に平和をリードしようとしているのかという、その姿勢が世界にも示すことができなかったというふうに思っております。どうですか。
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福田康夫#10
○国務大臣(福田康夫君) 質問をいただきまして、三月二十日の質疑でお答えを私いたしました。その議事録見て結構よく説明しているなと、こう我ながら思っておるところなんでございますけれどもね。十分な、私、説明をそのときにもさせていただいたというふうに思いますけれども。
 後手後手とか努力をしていないとか、そういうような言葉は私は当たらないというように思いますよ。もう少しよく、例えば外務省がどうしていたか、総理がどうしていたか、動静だけでも見ていただければ、随分日本もやっていたなということはお分かりいただけるんじゃないかと思います。
 実際問題言って、もう最後の最後、ぎりぎりまで我が国は何とか平和的な解決できないかということでいろいろな働き掛けをしてまいりました。しかし、万やむを得ずというようなことでもって米国が、米英軍が攻撃を開始するという事態になりまして、そのことは非常に残念には思っておりますけれども、しかし、本当にぎりぎりの交渉をしてきたということは、これは記録見てもお分かりだと思いますけれども。
 決して私は後手後手の交渉をしたなんというふうには今回のことについて思っておりません。むしろ、例えば、何番でしたかな、一四六八だったかな、あの国連決議の……(「一四四一」と呼ぶ者あり)一四四一、一四四一の国連決議などは、これは正に我が国が米国に執拗に働き掛けて出てきたと。それだけではないと思いますけれども、そういう部分もあるんですよ。
 ですから、いかに我が国として一生懸命そういう平和的な解決のために努力をしてきたかということについては、もし詳しくお知りになりたければ川口大臣からお聞きいただきたいんですけれども、そういうことについては是非真っすぐに御理解をいただきたいというように思っています。
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岡崎トミ子#11
○岡崎トミ子君 それでは、その外務大臣にもお伺いしておきたいと思いますけれども、やはり世界の秩序をルールと国際協調でもってしっかりと維持していこうということを考えれば、国連中心主義というか、国連の機能が重要になってくる。日本はずっと国連中心主義というふうに言ってきたわけですから、それを貫くべきだという議論は、正にそういうことなんだというふうに思うんですね。
 しかし、現在の国連の枠組み、どうでしょうか。完全なものにはなっていない、地に落ちたというふうにも言われたりなんかしておりますけれども、この国連中心主義でいく、あるいは逆に、国連を軽視するのではなくて、安全保障理事国、とりわけ理事国以外の国々の人たちに対しての意向を反映させる仕組み作り、このことも大事だというふうに思いますし、世界的な市民の世論を反映できるようなそういう形に、国連を言わばもっと民主化していく、このことが大変大事だと。このことを気概を持って日本はするべきではないかというふうに思っておりますけれども、いかがですか。外務大臣。
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川口順子#12
○国務大臣(川口順子君) 国連改革の必要性については、これは委員のおっしゃるとおりだと思います。
 我が国の外交というのは、日米同盟を基軸とし、そして同時に、国際社会の平和と安全というのが非常に大事なことでございますから、そういう意味で国際協調を中心とする、国連というのはその国際協調の中で重要な役割を果たしているわけですけれども、その二つを我が国は大事として外交をやってきているわけですが、その中で、国連について、これは委員がおっしゃるように、できてからかなりたっている組織でもございまして必ずしも今の国際社会の状況を反映をしているということは言い難い状況がございます。
 そういう意味では、総理が先般、日米首脳会談の折でも国連改革のお話をなさって、米国としてもきちんとフォローをするというお話をいただいていますけれども、我が国として過去十年以上、国連改革については懸命の努力をしてきておりまして、今後、安保理の改革あるいは敵国条項、こういったことにつきまして更に精力的に国連の改革のための努力をしていきたいと考えております。
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岡崎トミ子#13
○岡崎トミ子君 もちろん国連改革や国際協調によって世界の平和の安定を守る仕組み作りは一国ではできないだろうというふうに思います。
 世界の理解を得るためにアメリカとの付き合い方は本当に慎重さが必要だというふうに思うんですが、ブッシュ大統領は就任以来、強引な一国主義路線を突き進んできております。昨日も田議員が指摘をされておりましたけれども、京都議定書からの離脱とかCTBTの批准拒否とか、あるいは弾道弾迎撃ミサイルABMの条約の脱退、日本が提出した核兵器の全面的な廃絶への道程決議反対。もうなりふり構わない姿勢だというふうに私は思うんです。
 国際協調主義への重大なこれは挑戦だというふうに私は受け止めておりますけれども、そういう中で、日本が頑張ったというのが一つございます。それは、国際刑事裁判所ですね。本来、日本は紛争解決を法的な枠組みで行う方向の仕組み作りということに力を尽くすべきだという、その分野で世界に日本の活躍を印象付けてほしいというふうに私は思うんですが、この国際刑事裁判所の批准国が規程を超えて今年の三月に発効しましたが、日本はまだ未批准でございます。世界の多数の国が批准しておりますけれども、どうなんでしょうか。
 日本はICC規程採択のために大変な努力をしたと外務省のホームページにも書いてございます。日本は、国際社会における最も深刻な犯罪の発生を防止して、もって国際の平和と安全を維持する観点から、国際刑事裁判所、ICCの設立を一貫して支持し、その実現に向けて努力しています。一九九八年のローマ会議においても、日本は、ICC規程採決のため積極的な貢献を果たし、各国より高い評価を得ました、こんなふうに書いてありましたけれども、では、日本はなぜ批准できないのか、せっかく活躍をしてきたのに、もったいないじゃないですか。外務大臣、いかがですか。
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川口順子#14
○国務大臣(川口順子君) 委員がおっしゃいましたように、我が国としては、ICCの設立に向けて一貫として積極的なリーダーシップを発揮をしまして、努力をしてきたわけでございます。
 そして、これは先ほど三月とおっしゃいましたけれども、七月に発効をいたしまして、それで、ICCのこの規程につきましては、これを締結するためには国内法で担保ができているということが必要でございます。ということでございますので、今この規程の内容やそして各国における法整備の状況を精査をするとともに、国内法令との整合性につきましても必要な検討を行っております。政府として検討を引き続き進めていきたいと思います。
 この中で、例えばICCにつきましては、集団殺害罪ですとか人道に対する罪、戦争犯罪、そういったものに対しましてICCが管轄権を行使し得るということになっているわけですけれども、このうち戦争犯罪については、ジュネーブ諸条約の重大な違反行為等が該当するというふうに規定をされているわけでございまして、こういった点について今後法整備が行われるということになれば前進をするというふうに考えております。
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岡崎トミ子#15
○岡崎トミ子君 とにかく、条約成立から五年たっておりますからね。日本政府は、今、努力をする、検討をする方向と言っておりますけれども、これは異常にテンポが遅いというふうに私は指摘をせざるを得ないと思いますが。
 この国際人道法の扱いについては、いわゆる有事法制研究において第三分類に位置付けられてきておりますが、このジュネーブ条約の追加議定書、第一議定書、第二と、ともに日本は未締結でございます。
 衆議院での審議の際にも、民主党の首藤議員の質問に答えて、官房長官、外務大臣は、締結に向けて詳細な検討を行っている最中というふうに答弁をされておりますけれども、これ、いつまでに締結をされるのか、何が課題として残されているのか、明確に答えがありませんでしたので改めて聞きますけれども、いつまでに締結されるのか、目標はいつくらいなのか、お示しいただきたいと思います。
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川口順子#16
○国務大臣(川口順子君) おっしゃるように、まだ未締結であるわけですが、これを締結を、追加議定書を締結をするためには、先ほど申しましたように、所要の国内の実施のための措置を取るということが不可欠であります。
 そして、現在、事態対処法制の整備に当たり、関係省庁間で国際人道法の的確な実施を確保した国内法制の整備に向けた検討作業が行われております。これを踏まえまして、事態対処に関する諸法制全体の整備と時期を同じくいたしまして追加議定書を締結する方向で、現在、詳細な検討を進めております。
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岡崎トミ子#17
○岡崎トミ子君 主要国ではほかにどこの国がこの条約を批准していないのですか。国を挙げていただきたいと思います。
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川口順子#18
○国務大臣(川口順子君) 恐縮ですが、今、把握をいたしておりませんので、これについては調べまして、また御連絡をさしていただきたいと思います。
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岡崎トミ子#19
○岡崎トミ子君 川口大臣、アメリカでございます。アメリカでございますよ。
 私が新聞を見たところでも、米国に気兼ねをしているのだとすれば、国連中心外交の看板は色あせてしまうと。これ、去年の段階で言っておりますから、もっともっと色あせているという、こういう状況になっているわけですよ。
 この国際人道法は、今の国際社会においてはいかなる状況下でも各国が守らなければならない最低限のルールだと言っている。この最低限のルールというのは、どんな武力紛争でも民間人への攻撃は許されないという国際人道法の考え方ですね。そういうことを決めていて、代表的なのはジュネーブ四条約とその追加議定書ということなわけなんですけれども、残念ながら、世界じゅうの紛争が絶えない中で、この国際人道法が定める規律が守られない事態が多発しているというのが現状なわけですね。
 この状況を踏まえて、国連総会では、継続的に二つの追加議定書への調印と批准を求める決議を採択しておりますけれども、この人道の侵害を許さないという意思、きっちり日本も表示をしていく、その意思表示のためにも早期にこの条約を批准する必要があると思います。
 今回、国民保護法制を速やかに整備するというふうに言っておりますけれども、この追加議定書ですね、この追加議定書に批准するため、国内法も速やかに整備すべきだというふうに思いますけれども、この速やかに整備すべきということについて、よろしいですか。
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川口順子#20
○国務大臣(川口順子君) 先ほど申しましたように、タイミングにつきましては、事態対処に関する諸法制全体の整備と時期を同じくして追加議定書を締結する方向で、現在、詳細な検討を進めております。
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岡崎トミ子#21
○岡崎トミ子君 実は、度々この委員会の中では速やかにという言葉を聞いてまいりました。それで、その速やかということについてもちょっとお聞きしておきたいんですけれども、今後整備されますこの事態対処法の整備目標は、当初「二年以内」とされておりましたけれども、「速やかに」というふうに修正されているんですね。この「速やかに」というのは、大体どのぐらいの長さのことを指すのかをお聞きしておきたいと思いますが、与党提案者、この「速やかに」の長さですね、一年以内というふうに考えてよろしいですか。
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中谷元#22
○衆議院議員(中谷元君) そもそも、この法律は昨年の五月に国会で議論されておりましたけれども、それから一年たっておりますので、この法律にございました「二年以内を目標」という言葉を「総合的、計画的かつ速やかに」ということに修正をしたわけでございます。
 したがいまして、この修正に際しまして附帯決議を実施をして、国民の保護のための法律の整備は、武力攻撃事態対処法の施行の日から一年以内を目標として実施するということで決議をいたしておりますので、それをそのとおり行ってまいりたいと思います。
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岡崎トミ子#23
○岡崎トミ子君 この国際人道法については、元々必ずしも本格的な有事法制を前提とするものではなかったというふうには思っておりますが、要するに、捕虜の扱い、あるいは武力紛争時における非人道的行為の処罰に関する法律、これを定めればよかったのではないかというふうに思うんですね。逆に、こういった議定書は武力行使の在り方について規定するものでありまして、自衛隊といえどもこの議定書に基づいての行動のルールが定められるべきであるというふうに思います。
 したがって、本来、有事法制を検討する際には、その前提としてこれらの議定書を締結しておくべきだったというふうに考えます。この後ではなく、実はその前にするという、逆だったんじゃないかというふうに思うんです。
 いずれにしても、この追加議定書に早急に取り組む、批准をする、国民保護法制などと同様に一年以内にこれが整備される、これは自然だと思いますけれども、よろしいでしょうか、官房長官。
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川口順子#24
○国務大臣(川口順子君) 追加議定書の締結につきましては、これは先ほど申しましたように、関係省庁間で国際人道法の的確な実施を確保した国内法制の整備に向けた検討が行われているわけでございます。これを踏まえまして、事態対処に関する諸法制全体の整備と時期を同じくして追加議定書を締結する方向で詳細な検討を進めております。
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岡崎トミ子#25
○岡崎トミ子君 何かぐっと迫ってこないんですけれども、もう詳細な検討だけはずっと続いていて、いつなのかなというのが全く私たちの方に伝わってこないので大変残念なんですけれども。日本が本当に平和の世界に向けてのリーダーシップを発揮しようということであれば、これは当然もう本当に批准すべきだというふうに思います。
 そういう条約が幾つかございます。それは、女子差別撤廃条約選択議定書、あるいは自由権規約、このB規約の選択議定書、これもそうであります。未批准でございます。世界じゅうから日本の決断が求められているというふうに思いますが、こうした条約については早期に批准すべきではないでしょうか。決断はいかがでしょうか。
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川口順子#26
○国務大臣(川口順子君) これについても今まで何回か別な委員の方からお尋ねをいただいておりますけれども、このおっしゃった二つの議定書、女子差別撤廃条約選択議定書と自由権規約選択議定書ですが、これはそれぞれ個人通報制度を定めておりまして、これは条約の効果的な担保を図るという趣旨から注目すべき制度であると考えておりますけれども、司法権の独立を含め、我が国の司法制度との関連で問題が生じるおそれがございまして、慎重に検討すべきであるという指摘もございますことから、現在のところこの二つの選択議定書を締結をいたしておりません。締結の是非について真剣かつ慎重に検討をしているところでございます。
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岡崎トミ子#27
○岡崎トミ子君 本当に慎重、真剣、どっちなのかなというふうに、これもやっぱり取組が長い間行われながらも鮮やかな動きが見えてこないというのが現状だというふうに思います。一生懸命この有事法制を作りまして、一人前の国家として当たり前だと胸を張ってしまうこと、その周りのことについてはなかなか今のようなはっきりとしない答弁であるということ、そういう動きが見えないということ、これもやはり私は不信感の原因だというふうに思っておりますので、分かりやすい取組をこれからも具体的に、積極的に行っていただきたいというふうに思っております。
 川口大臣、ここからはいつでも御退席いただいて結構だというふうに思っております。
 次に、繰り返し議論されておりますが、民間放送事業者を指定公共機関とする必要性についてなんですが、指定公共機関に放送事業者が含まれているとすれば報道の自由の侵害につながるおそれがあると。これ、民主党は元々基本法案の中で、表現、報道の自由の不可侵を求めるとともに、指定公共機関の定義からは民間放送事業者を除外すべきであるということを主張してまいりましたけれども、衆議院段階では、結局、附帯決議の中で「報道・表現の自由を侵すようなことがあってはならないこと。」とされたにとどまりました。
 日本民間放送連盟、民放連は、民間放送事業者は視聴者の生命、財産にかかわる緊急情報を法的規制によらずとも自主的な判断で当然のこととして速報する、これは国民の電波を預かるものとしての使命であり、改めて義務付ける必要はない、このように言っておりますけれども、これまでにももちろん議論されてきましたが、そのとおりでよろしいでしょうか、官房長官。義務付ける必要はない。
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福田康夫#28
○国務大臣(福田康夫君) 何ですか。
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岡崎トミ子#29
○岡崎トミ子君 義務付ける必要はない、そのとおりでよろしいですか。
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