総務委員会

2005-03-15 衆議院 全312発言

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会議録情報#0
平成十七年三月十五日(火曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 実川 幸夫君
   理事 左藤  章君 理事 佐藤  勉君
   理事 野田 聖子君 理事 森山  裕君
   理事 安住  淳君 理事 大出  彰君
   理事 松野 頼久君 理事 桝屋 敬悟君
      岡本 芳郎君    奥野 信亮君
      亀井 久興君    小西  理君
      佐田玄一郎君    自見庄三郎君
      田中 英夫君    谷  公一君
      谷本 龍哉君    西田  猛君
      萩生田光一君    平井 卓也君
      増原 義剛君    松本  純君
      三ッ矢憲生君    山下 貴史君
      五十嵐文彦君    伊藤 忠治君
      稲見 哲男君    楠田 大蔵君
      小宮山泰子君    田嶋  要君
      高井 美穂君    津村 啓介君
      寺田  学君    中村 哲治君
      西村智奈美君    馬淵 澄夫君
      松崎 公昭君    山花 郁夫君
      吉田  治君    河合 正智君
      長沢 広明君    塩川 鉄也君
      横光 克彦君
    …………………………………
   総務大臣         麻生 太郎君
   総務副大臣        山本 公一君
   総務大臣政務官      増原 義剛君
   総務大臣政務官      松本  純君
   政府参考人
   (総務省行政管理局長)  藤井 昭夫君
   政府参考人
   (総務省情報通信政策局長)            堀江 正弘君
   参考人
   (日本放送協会経営委員会委員長)         石原 邦夫君
   参考人
   (日本放送協会会長)   橋本 元一君
   参考人
   (日本放送協会副会長)  永井多惠子君
   参考人
   (日本放送協会理事)   安岡 裕幸君
   参考人
   (日本放送協会理事)   宮下 宣裕君
   参考人
   (日本放送協会理事)   和崎 信哉君
   参考人
   (日本放送協会理事)   野島 直樹君
   参考人
   (日本放送協会理事)   中山 壮介君
   参考人
   (日本放送協会理事)   諸星  衛君
   参考人
   (日本放送協会理事)   出田 幸彦君
   総務委員会専門員     石田 俊彦君
    —————————————
委員の異動
三月十五日
 辞任         補欠選任
  谷  公一君     山下 貴史君
  伊藤 忠治君     吉田  治君
  楠田 大蔵君     津村 啓介君
同日
 辞任         補欠選任
  山下 貴史君     谷  公一君
  津村 啓介君     馬淵 澄夫君
  吉田  治君     伊藤 忠治君
同日
 辞任         補欠選任
  馬淵 澄夫君     楠田 大蔵君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件(内閣提出、承認第三号)
     ————◇—————
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実川幸夫#1
○実川委員長 これより会議を開きます。
 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題とし、審査に入ります。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本件審査のため、本日、参考人として日本放送協会の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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実川幸夫#2
○実川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、お諮りいたします。
 本件審査のため、本日、政府参考人として総務省行政管理局長藤井昭夫君及び情報通信政策局長堀江正弘君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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実川幸夫#3
○実川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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実川幸夫#4
○実川委員長 まず、趣旨の説明を聴取いたします。麻生総務大臣。
    —————————————
 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件
    〔本号末尾に掲載〕
    —————————————
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麻生太郎#5
○麻生国務大臣 日本放送協会の平成十七年度の収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第三十七条第二項の規定に基づきまして、総務大臣の意見を付して国会に提出するものであります。
 まず、収支予算について、その概要を御説明申し上げます。
 一般勘定事業収支につきましては、事業収入が六千七百二十四億円、事業支出が六千六百八十七億円となっており、事業収支差金三十七億円の全額を債務償還に使用することといたしております。
 一般勘定資本収支につきましては、資本収入、資本支出がともに八百二十六億円となっております。また、建設費が七百八十九億円となっております。
 次に、事業計画につきましては、特に、国民・視聴者の信頼回復に向けて、経営委員会の強化を図りつつ、再生に向けた体制・組織の改革等を柱とした抜本的改革に取り組むことのほか、地上デジタル放送の推進と普及発達等が盛り込まれているところです。
 資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に対応する年度中の資金の需要及び調達に関する計画を立てたものであります。
 総務大臣の意見につきましては、一連の不祥事に係る信頼回復に向けた取り組みの途上にあって、十七年度収支予算等は、受信料収入が前年度予算を下回る厳しい状況となり、また、引き続き、受信料の公平負担等の観点から将来に向けて改善されるべき点がありますが、再生・改革に向けた各種措置を盛り込むとともに、収支均衡予算を堅持しており、やむを得ないと認めるといたしております。また、公共放送の原点に立ち返った一層豊かで質の高い放送番組の充実、災害・緊急報道体制の強化、放送のデジタル化に関する取り組み等についてはおおむね適当なものと認めるとしておるところです。
 その上で、特に、一連の不祥事及びこれに伴い受信料の支払い保留等の状況が生じていることについて、憂慮すべきことであり、まことに遺憾、再生・改革に向けてあらゆる取り組みを組織を挙げて全力で推進し、国民・視聴者の信頼の早期回復に努める必要があるとの見解を付し、さらに、収支予算等の実施に当たり、受信契約の締結の徹底等特に配意すべき八点を付記しているものであります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
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実川幸夫#6
○実川委員長 次に、補足説明を聴取いたします。日本放送協会会長橋本元一君。
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橋本元一#7
○橋本参考人 ただいま議題となっております日本放送協会の平成十七年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、御説明申し上げます。
 平成十七年度の事業運営に当たりましては、一連の不祥事を深く反省し、視聴者の皆様の信頼回復に向け、全組織を挙げて再生・改革に取り組んでいく所存でございます。
 事業運営の基本となる放送サービスにおきましては、公共放送の原点に立ち返り、公正で迅速なニュースや、心を和らげ、だれもが安心して見ることのできる質の高い番組を放送するとともに、デジタル放送の普及発展に先導的な役割を果たしてまいります。
 また、視聴者の皆様の声に真摯に耳を傾け、業務運営に的確に反映するとともに、コンプライアンス活動の強化と業務全般にわたる抜本的な見直しにより、効率的で透明性の高い業務運営を徹底し、視聴者の皆様に理解され、信頼される公共放送を実現してまいります。
 あわせて、公共放送の自主自立を支える受信料制度への理解促進を図るとともに、受信契約の増加と収入の確保に努めてまいります。
 次に、建設計画におきましては、地上デジタルテレビジョン放送やハイビジョン放送のための設備などを積極的に実施いたします。
 以上の事業計画に対応する収支予算につきましては、一般勘定の事業収支におきまして、受信料などの収入六千七百二十四億四千万円、国内放送費などの支出六千六百八十七億二千万円を計上しております。事業収支差金三十七億一千万円につきましては、債務償還に使用することとしております。また、資本収支につきましては、支出において、建設費など総額八百二十六億一千万円を計上し、収入には、それに必要な財源として、減価償却資金など総額八百二十六億一千万円を計上しております。
 最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に基づいて、資金の需要及び調達を見込んだものであります。
 以上、平成十七年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、そのあらましを申し述べましたが、今後の事業運営に当たりましては、再生・改革に向けたこれらの施策を一つ一つ誠実かつ着実に実行し、一日も早く視聴者の皆様の信頼を回復していく所存でございます。
 委員各位の変わらざる御協力と御支援をお願いし、あわせて何とぞよろしく御審議の上、御承認賜りますようお願い申し上げます。
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実川幸夫#8
○実川委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
    —————————————
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実川幸夫#9
○実川委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。野田聖子君。
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野田聖子#10
○野田(聖)委員 おはようございます。自由民主党の野田聖子でございます。早速ですけれども、質問に入りたいと思います。
 今、大臣の方からもお話がありましたように、昨年の七月以来、NHKは不祥事続きでございます。一連の不祥事といって片づけてしまえばそれまでかもしれませんけれども、とにかく数が余りに多い。次から次へと不祥事が出てまいります。つい最近も、記事で新たな不祥事についての指摘がございました。
 実は、私を含めて国民の多くが、これはいつまで続くんだろうか、まるでパンドラの箱をあけたように次から次へとNHKからは不祥事しか出てこないと。そういう状況に至って、公共放送というのは、何よりも守らなければならないのが信用であり信頼だと思います。
 その上に立って、国民が自発的に受信料を払ってくれている、そういう意識の欠如を非常に強く感じておりますけれども、こうした事態をどう認識し、そして視聴者に対してもうこれで終わりです、もう不祥事は出てきませんということをいつ宣言できるのか、こういうことについても会長に伺いたいと思います。
 あわせて、これらの不祥事については、一部、プロデューサーが犯罪を犯したのではなくて犯罪者がプロデューサーをやっていたんだ、そんなような笑えぬ評価も実際あるようですけれども、どちらにしても、それぞれの職員がやったことは悪いけれども、その悪いことを見抜けなかったNHKの組織のずさんさ、管理責任というのを、大変厳しく追及させていただかなければならないわけです。
 これは、いろいろ一連の不祥事の中身を拝見したけれども、大概は猫ばばみたいな話ですね。きちっと管理されていれば、そこできちっとつかまえることができたわけです、未然に防ぐことができたけれども、こういう極めて基本的なこと、基礎的なことができてこなかったNHKの組織というのはどういうものなのか、非常に不思議でなりませんし、腹立たしい気持ちでいっぱいです。
 こういう実態が起きたことについての現状認識、そして、今お話がありましたように、いろいろ取り組んでいる、こういうことが起きないように取り組んでいるという話がありましたけれども、いま一つわかりづらい点があります。こういうことをするので不正が起きなくなりますということをきちっと明言していただきたいと思います。
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橋本元一#11
○橋本参考人 先生御指摘のとおり、昨年夏以来、一連の不祥事につきまして、視聴者の皆様の信用、信頼を大きく損なってまいりました。改めて、ここに深くおわび申し上げます。
 一連の不祥事を深く我々反省しまして、考え得る限りの有効な適正化対策を講じてまいります。不正の把握、究明にも取り組んでおります。
 まず、法令などに違反していると思われる行為を見聞きした場合には、職員などが通報する窓口をNHKの内部あるいは外部の両方に設置しまして、不正の早期発見に努めております。また、不正の疑いがある場合には、これを徹底的に調査していくということにしております。内部調査では限界があるもの、これについては警察の捜査に協力することで解明に努めております。いかなる不正も見逃さず、これを明らかにしようと取り組んでいるところでございます。
 透明性をより高めることが視聴者の皆様の信頼を回復する第一歩であると考えております。まだ隠していると思われることは極めて残念なことでございますが、私は、この際、うみは出し切るという強い決意で適正化に臨んでいます。不正があればこれを隠すことなく公表し、あわせて、不正を起こさないための適正化施策を講じてまいります。こうした取り組みを全力で行うことで視聴者の御理解を得たいと考えているところでございます。
 それから、プロデューサーの犯罪というふうなことでございます。
 番組制作の現場では、できるだけ創造性、主体性を持って業務に取り組めるよう、番組の制作責任者であるチーフプロデューサーに一定の権限を与えております。今回の不祥事は、このチーフプロデューサーみずからが、その権限を悪用し、公金である受信料を不正支出させたもので、痛恨のきわみでございます。
 今回の不正では、出演者や放送作家などに放送料を支払ういわゆる放送料システム、これが悪用されたことから、現在、手続の適正化と再発防止に取り組みました。例えば、業務を終えた後は、請求書と成果物を確実に確認するほか、経理審査の体制を強化する中央審査センター等を設置しまして、全国の経理審査の指導、支援強化等経理処理の適正化を推進しております。
 透明性の高い経理処理、説明責任を果たせる業務運営を実現することが視聴者の皆様の信頼を回復する道であると考えておりまして、今後も、業務の適正化と職員の公金意識の徹底に不断の努力を加えてまいりたいと思います。よろしくお願いします。
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野田聖子#12
○野田(聖)委員 いろいろと、今までどうしてやってこなかったのかしらと思うような話ばかりなんですけれども、徹底的にやっていただくことと、普通、日常においてもやはり、だんだん生活が派手になっているようだなというのは伝わるものがあるんですね。そういうところをやはり敏感にキャッチしていただいて、ただただ事務的な経理処理だけではなくて、NHKの職員というのは公共放送を担う職員で、やはり、見識があって、そしてだれよりも正義感が強い人たちでNHKというのは構成されなきゃいけないんだ、そういうさらなる自覚を厳しく促していただきたいと思っています。
 ところが、残念なことに、NHKの信頼というのはもう全く国民の中ではないに等しい状況ではなかろうかと思います。そのあかしに、次々といわゆる受信料の不払いというのが発生しているところであります。この予算の前提になっている受信料の見込みですけれども、これすら、本当に今出していただいた資料でいいのかしらという不安すら感じています。
 そこで、事実関係を確認したいんですけれども、現在、三月末現在での見込みでいいですから、どのくらいの不払いになっているのかについて教えていただきたいと思います。
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中山壮介#13
○中山参考人 お答えいたします。
 受信料の現場、大変厳しい状況になっておりまして、受信料につきましては、一年を六期に分けまして、二カ月単位で営業活動を行っておりますけれども、不祥事などを理由に受信料支払い拒否または保留の意向を表明された方は、五期末、一月末で三十九万七千件でありました。二月末現在につきましては、現在第六期の活動中でありまして正確な数字ということではありませんが、あくまで暫定的な集計ということで見ますと、約五十六万件に上るというふうに見ております。
 また、三月時点の状況についてですが、これも現在懸命な活動をしておりまして確定的なことは言えませんが、現時点であえて見込むということであると、七十万件程度になる可能性もあるというふうに今考えております。
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野田聖子#14
○野田(聖)委員 つまり、一連の不祥事に対してNHKはいろいろ取り組みを始めた、そして個別の活動をしている、にもかかわらず不払いの件数というのはどんどんふえてしまっている、そういうことだと思います。
 実は、そもそも確信犯的に払わない人というのはいらしたわけですね。これは、罰則がない、努力義務みたいなものですから、受信料は。ところが、今回の不祥事でNHKを許せない、そういう義憤の念から受信料を払われない方が急速にふえている。さらに輪をかけて、隣の人が払っていないのに何で自分が払わなくちゃいけないのという雰囲気まで醸し出してきているのが現在の受信料に対する状況ではないかと思っています。
 かつては、信頼があったからこそ、国民の善意の部分、自発的な部分で支えられてきた受信料のこの制度ですけれども、あえて口座の振替をやめてまで、そういう事務手続をしてまでやめたくなっている国民・視聴者の心理、心境というのを十分受けとめていただきたいと思うんですが、これについてはどうでしょうか。
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中山壮介#15
○中山参考人 お答えいたします。
 受信料の口座振替を中止されるというお申し出の方は、ことしに入って増加をしているということであります。十六年の第五期、一月末までに申し出られた方の数は約五十六万件というふうになっておりまして、この中には住所変更に伴う口座の解約なども含まれておりまして、さまざまな理由による支払い方法の変更も含まれているということで、すべてが不祥事による口座振替ではないということであります。
 こうした事態を受けまして、今、私ども営業現場では、営業職員と地域スタッフが不払いを表明された方々のお宅を一軒一軒回って支払いをお願いするという活動を続けておりますし、さらに、全国のNHKで、一般職を含めたNHKの全部門の職員が信頼活動を全国的に展開しております。
 それから、来週から四月末まで、当面、電話と手紙等々による理解促進、これを集中的に行おうという活動をしております。それから、外部のさまざまな業務委託をお願いしている会社がございますので、こういう会社と協力などの活動を集中的に進めて、何とか不払いの増加、これをおさめていきたいというふうに努力をしているところであります。
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野田聖子#16
○野田(聖)委員 NHKを支える受信料の制度というのは、昭和二十五年ですか、そこから始まって五十年以上たっている。その間、日本は大きく、国民生活も、または放送にかかわる業界のありさまも、今インターネットが入ってくる中ですから、激変しているわけですね。
 そもそもとして、この受信料の今の制度のあり方については、より税金的なものにしたらどうだとか、または支払いがなかった人に対して罰則をつけたらどうだというような意見も最近時々拝見することがあります。
 受信料システムが、かつては人々の自発とか善意とか、要するに国に対する信頼のもとで成り立ってきたけれども、今こうやって揺らいでいる、不祥事なんかで揺らいでいる。それに対して総務大臣としては、この受信料について、国民に対してどういう思いを持っておられるのか、そして今後はどういうふうにあるべきかということについてお伺いしたいと思います。
 例えば、一例を挙げますと、白黒のテレビ受像機が製造されなくなって久しいわけですね。ですから、現実問題、ほとんどの家庭はカラー受像機のはずなんですけれども、NHKはいまだやはり白黒の受像機用の受信料という制度も持っている、こういう何かあいまいもことしているところにやはり私も若干の不信を感じざるを得ないわけです。
 そういうすべて網羅した中で、これからの受信料のあり方について、まずは国民の今の現状に対して総務大臣はどういう思いを持っておられるのか、そして今後のあり方についての御意見を伺いたいと思います。
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麻生太郎#17
○麻生国務大臣 今御指摘のあったように、こういうものはもともと公共放送としてスタートしております関係、しかも受信料によって賄うという形でやってきた生い立ちというものが昔から続いている制度でありますが、テレビが入ってきたとき、カラーテレビが始まったとき、衛星放送が始まったとき、それなりにいろいろやり方を変えてきたという歴史でもあります。
 しかし、今はやはり技術が発達しましたから、いろいろやり方を激しくやろうと思ったら、技術的にできないわけではありません。特に、時代は変わっておりますので、一家に一台のテレビどころか、一家に何台もテレビがあって、車で見られて、携帯で見られてということになっております。テレビというものの持っております可能性の範囲は物すごく広がっているという現状、これにデジタルハイビジョンときましたから、いろいろなやり方がもっとできるということは事実だと思いますけれども、基本的には、今やっておりますように、不信感というものが出てきたというところは、これは厳しく反省をせないかぬところだと思いますので、まずはその信頼回復に努めていただくのが第一。
 その結果、今言われましたように、さらに、別に不信感はなくても、隣のやつが払わないで何でおれが払わなくちゃいかぬのかというような意識というのは、モラルの問題としては、これは契約義務が支払い義務を伴っていないからというような話で、どんどん自分の都合のいいようにやっていく風潮というのは、これは問題な心理状態であるとは思いますよ。
 ただ、しかし、基本的には、支払うということでやっていただくところから取り組んでいただいて、それでもということになればまた別の方法も考えないかぬ事態になるかもしれませんけれども、基本としてはそういった信頼回復に努めていただく、これにまずは全力を挙げてやっていただいて、その上での話だと存じます。
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野田聖子#18
○野田(聖)委員 いずれにしても、受信料のあり方については、これからまた、この新しい時代の中で、今大臣がお話しになったように、家にあるテレビだけではなくなった時代にあって、どういう受信料のあり方にするべきかというのは、やはりきちっと議論するべきではないかと思います。
 最後に、先ほど会長の方から、信用、信頼回復のためにいろいろなことをやっていますと。一軒一軒回っておわびもされているそうですけれども、やはり、本来NHKというのは公共放送ですから、公共放送として、一軒一軒回るのではなくて、その番組並び放送している姿勢を通じて大きくさま変わりしたということをアピールしていただきたいと思うわけですね。では、民放ができなくて公共放送ができることは何かといえば、全国あまねく放送を受信できるようにするとか、さらには障害者に対しての施策をやはり先駆けて先駆けて、字幕放送も含めてですけれども、取り組んでいく。
 しかし、私が今一番望んでいるのは、日本において子供を取り巻くテレビというかメディアの環境の劣化がいろいろ各方面から指摘されているにもかかわらず、他の先進国に比べて極めてその取り組みが遅い、遅いというか、ないような状況になっているわけであります。
 私は、実は、別件で、十年間ぐらい、NHKや他の民放の皆さんに、やはり青少年の健全育成のために、テレビの与える影響は大変大きいから、やはり子供が起きている時間帯には、暴力とかポルノグラフィーとかドラッグとか、悪い影響を受けやすいような番組については自粛してほしいということを願ってきておりますけれども、いまだ聞き入れてもらっていませんし、せめて、それでは格付のような形で、親がその番組に対して判断できるような、そういうガイドラインをつくってほしいと申し入れても、NHKもそうですし、他の民放の方もずっと拒絶、拒否をしてこられているわけであります。
 私は、ぜひ、やはりこれからの時代、少子化というのは単に数だけの話じゃありません、その質も問われる中にあって、民放ができない、教育に特化してきたNHKの公共放送としての自負があるとするならば、自分の手がける番組だけではなくて、やはりテレビを通じて子供たちがしっかりと自立した大人となっていけるような方向性をつくり上げていけるような、放送業界のリーダーとしての取り組みをしていただきたい、こういうことで子供を持つ親の信頼回復等々していただき、将来に向けての夢や希望を与えていただきたいなと強く願っているところですが、いかがでしょうか。
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橋本元一#19
○橋本参考人 仰せのとおり、NHKの信頼回復につきましては、良質の番組を提供するということで、これが基本だと思っています。
 その中で、幸いにもNHKは、いわゆる質のよい子供番組というものに大変いい評価をいただいています。例えば「にほんごであそぼ」あるいは「ピタゴラスイッチ」、「ドレミノテレビ」、こういうふうなものも評判がよろしいわけですが、新しい年度から、また「からだであそぼ」とか、新しい幼児向け番組を新設するなど、内容を強化してまいりたいと思っています。
 そういう中で、現在、NHKの放送文化研究所でございますけれども、こちらの方を中心としまして、子どもによい放送というプロジェクト、これを立ち上げて取り組んでございます。このプロジェクトは、教育、心理、医学、こういう関連分野の第一線の研究者と共同で進めているものでございますけれども、千人の子供たちをゼロ歳児から十二年間、子供たちが小学校を卒業するまで追跡調査しまして、その子供を取り巻く環境において保護者や社会が果たすべき役割や、映像が子供の発育にどう役立つかを検証しようとするものであります。
 こういうふうな調査研究の成果も交えまして、公共放送として子供と放送の関係がよりよいものになりますように積極的に貢献してまいりたいというふうに思っております。
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野田聖子#20
○野田(聖)委員 終わります。
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実川幸夫#21
○実川委員長 次に、長沢広明君。
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長沢広明#22
○長沢委員 公明党の長沢広明でございます。
 本日は、NHKの平成十七年度の収支予算、事業計画及び資金計画についてお伺いするわけでございますが、先ほど来お話がありますとおり、現在のNHKを取り巻く状況は、昨年相次いだ不祥事により、大変厳しい状況が続いてまいりました。NHKの本来持っている役割は大きいわけで、何よりも視聴率に左右されない、そういう大きな利点をもとに、良質な番組放送を提供し、災害や緊急時の報道、そういうもので国民の利益に資するという公共放送としての原点を不断に確認しながら、新生NHKを目指す改革を着実に進めていただきたいというふうに強く念願をしております。
 そこで、昨年九月にも、本委員会におきまして集中審議が行われました。その際、当時の海老沢会長を中心にNHKの執行部の皆様に対して、私は、経費の不正支出、私的流用の事件に関連して、視聴者からの信頼を回復する道のりは大変厳しくなる、けれども、誠実に、一生懸命信頼回復の道を歩むべきだと訴えさせていただきました。
 その上で、そのときに三点、私は指摘をさせていただきました。特に、この不正流用の問題。第一は、不祥事の根っこになるようなずさんな経理処理の体制というものがありました。あのとき問題になりましたのは、事件を起こしたチーフプロデューサーの例で言いますと、いわゆる経理、要求する側とそれを決裁する側が同一人物になるという代理請求の手法、これでは全くチェックシステムが働かないというずさんな経理システムの問題がありました。その抜本的な改善をその際まず求めたというのが一点でございました。
 さらに、この事件は、元チーフプロデューサーだけの問題ではなくて、既にその前から、何かお金の流れがおかしいですよ、巨額に赤字がこの番組は出ていますよという指摘がありながら、その当時の上司が、その指摘を受けてきちんとした調査をしなかった、決着をそのときにつけなかった。これは、チーフプロデューサーだけではなくてその上司の意識、ここには、視聴者の皆様から自発的に納めていただいているいわゆる受信料というものに対する、いわば公金に対する意識というものが欠如していた、自覚が欠如していたのではないか、公金意識に対する問題が不祥事の温床になっていたのではないかということも指摘をさせていただきました。
 さらにもう一点。さまざまな不祥事に対するNHKの情報公開のあり方、それも非常にあいまいで、しかも小出しな情報の出し方をしてきたということで、情報公開のあり方というものも見直すべきだということをあわせて厳しく指摘をさせていただきました。
 そこで、新体制にNHKもなられたわけですけれども、昨年指摘させていただきましたこの代理請求などの経理システムの改革、それから職員の公金意識の徹底、それから情報公開のあり方、この三点について、その後NHKとしてはどのように改善策を講じてきたのかということを、これは視聴者の皆様にわかりやすく端的に報告をお願いしたいと思います。
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橋本元一#23
○橋本参考人 御指摘の三点につきまして申し上げます。
 代理請求につきましては、昨年九月の十四日に廃止しました。そして、番組制作部局に経理審査を担当する専任の管理職を配置するなどして、経理審査、監査体制の強化を図っております。
 それから二点目、公金意識の徹底でございます。これも昨年九月末に制定しましたけれども、NHK倫理・行動憲章、行動指針等、こういうものの遵守に向けて、職員研修の充実あるいは受信料の重みを実感する営業現場研修というものを行っております。
 三点目の情報公開の点につきましては、金品にかかわる懲戒処分、これにつきましては、原則としましてすべて公表するなど、具体的に改めてございます。
 以上です。
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長沢広明#24
○長沢委員 さまざまに今御説明がありましたけれども、大事なことは、本当に職員の皆さん、頑張ってやっていらっしゃる皆さんもいる。そういう意識がどこまで視聴者の皆様に伝わるか。
 私は、この再生・改革を真剣に進めていこうといったときに、本当に大事なことは、責任ある幹部が現場に出ていってしっかりその説明をする、どこか違うところにいて、書類だけつくって、方針だけ出してよし、あとは職員頑張れということではなくて、やはり幹部が前面に出て責任を背負う、こういう強い意識というものが必要ではないかということを訴えさせていただきたいというふうに思います。
 本年、海老沢前会長が退任をされまして、新たに橋本会長が就任をされました。今お話もありましたとおり、受信料の支払い拒否は依然として続いているというふうに伺っております。さまざまな対策をとられているとは思われますが、今私申し上げたとおり、一般の視聴者のもとに届いていないというのが現実ではないか。
 不祥事の発覚から前会長の退任までのNHKの一連の対応につきまして、NHKとしてどのような反省をし、どのように対応しているのかということを、胸襟を開いて、視聴者の目線に立って、視聴者の暮らしの現場に行ってその点をきちんと説明する必要があるというふうに思っております。
 そういう観点からさらに何点かお伺いしますが、まず、受信料の支払い拒否の問題ですけれども、今、野田聖子委員の質疑の中でもありましたとおり、二月末で支払い拒否は五十六万件という話がございました。この五十六万件、三月末の見通しは七十万件ぐらいになるという今見通しでございましたが、二月末での五十六万件という現在のこの暫定値、この数字というのは全体の契約件数の中でどのぐらいの割合を占めるのかという割合の問題が第一点。
 それが一つと、もう一点あわせてお伺いします。懸念されているとおり、今、三月末、つまり年度末で七十万件に達するかもしれない。これは、場合によってはさらにそれを超えることも可能性としてはあるわけです。既に、今回のこの予算は、五十万件受信料拒否が続くという想定のもとで、いわゆる七十二億円のマイナス予算を組まれているわけでございます。それが、この三月末の年度末においてそれをさらに超えるということになりますと、受信料収入の予算見込み額をさらに下回ってしまうということになってしまいます。
 NHKはこれまで収支均衡ということを旨として予算を組んでこられたわけですけれども、収入見込みがさらに下回った場合、それに対してどのように対応されるおつもりなのか、この二点についてお答えいただきたいと思います。
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和崎信哉#25
○和崎参考人 それでは、お答えいたします。
 一点目の何%になるかということでございますが、これは、有料契約世帯数三千六百九十万の一・五%に当たるというぐあいに承知しております。その上で、先生二点目の御指摘の、七十万件というような見通しに対してどうなのかということでございますが、私どもは、いわゆる十七年度の予算を組むに当たりまして、十六年度の着地を四十五万から五十万というマイナスで予算を組み、それが受信料収入で七十二億のマイナスになるということでございましたが、もし、この七十万ということが来年度の予算に影響する、すなわちこれが全然回収できないとすると、予算への影響はマイナス四十億程度になろうか、大変厳しい数字だというぐあいに理解をしております。
 こうした、さらに四十億のマイナスということになれば、現在進めております視聴者に対する信頼回復活動をより一層強化していく必要がございますし、当然、訪問だけではなくて、電話による説明等、そしてもう一点は放送による説明等、そうした信頼回復活動を着実にする中で、十七年度、何とか収支均衡予算というものを実現したいと思っています。
 ただ、どうしても、十七年度の予算執行の中で受信料収入が予算を下回るというような状況が見えてまいりましたら、予算執行段階で経費の節減ということは、これはどうしてもやらざるを得ないということで、十七年度の予算管理は相当しっかりとした厳しい体制で臨みたいというぐあいに考えております。
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長沢広明#26
○長沢委員 今、二月末の段階で見込まれている受信料の支払い拒否が五十六万件、それは全体の契約件数の一・五%という説明がございました。ということは、残りの九八・五%の方はきちんと払っていただいているということで、とはいえ、その九八・五%の方が払ってくださっているということに絶対に甘えてはならないというふうに思います。この一・五%の方が支払いを拒否されているということに重きを置いて、その対策をきちっと打っていくということが大事であるというふうに言わせていただきたいと思います。
 同時に、三月末に七十万件にもし達した場合、四十億円というマイナスがさらに予算の中から出るという話でございまして、これは、今さまざまに言われましたが、やはり経営をどう効率化していくかという角度をきちっと打ち出していくことが非常に大事なことだというふうに思っております。
 その際、NHKが本来持つ役割としての良質な番組を提供する、良質な情報を提供する、つまり放送としてのサービス、この質を落とさずに経営の効率化を図っていくという真剣な努力が必要になってくると思いますし、その真剣な努力なくして受信料収納の確保はあり得ないというふうに思いますので、その点は強く訴えさせていただきたいというふうに思います。
 それで、この間、NHKの改革の策としてとられてきた中で、もう一点、NHK業務点検・経理適正化委員会というのを会長の諮問機関として発足をさせているというふうに伺っております。この業務点検・経理適正化委員会は、公認会計士の方、弁護士の方、計四名によって構成されているということでございます。業務点検、経理適正化というのは非常に大事なNHKの今後のテーマでございますが、そのテーマに対して、この委員会を設置した目的、そしてこの委員会に期待する役割、働きというものは一体どういうふうに位置づけられているのか、確認させていただきたいと思います。
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橋本元一#27
○橋本参考人 この経理適正化委員会に対する期待でございますが、やはり、我々がこれから行う改革を実効あるものにしたいという思いでございます。
 これまでにNHKが公表しました報告書等に対する助言、提言を既にいただいております。それからまた、NHK倫理・行動憲章あるいは行動指針につきましても答申をいただいております。このように、現在進めております再生に向けた改革、これに対する御提言をいただいております。この委員会は、今後も継続して、常にこれからの改革に取り込んでまいりたいというふうに考えております。
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長沢広明#28
○長沢委員 何か不祥事が起きて、それに対して委員会を設けて外部の方のお声を聞くというのは、非常によくある一つのやり方でありますが、大切なことは、業務点検・経理適正化委員会を設置して、会長御自身は、この委員の皆様から例えばどのような助言を受けて、その助言をどのように具体的に運営に生かそうとしているか。委員会を設けて御意見をいただきました、やっておりますということだけでは、それはやはりまた同じように経費のむだになるわけですから、どれだけ生かしていくか、どういう助言を受けてそれをどのように生かそうとしているか、その具体的な仕組みが大事だと思いますし、それを生かしているという事実が大切になるというふうに思っております。
 これは、NHKの執行部だけではなく経営委員会の方々も含めて、NHK全体で真摯に受けとめて、そういう外部の声を生かしていくという仕組みが大事であるというふうに思いますが、この点も含めてもう一度御答弁いただきたいと思います。
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橋本元一#29
○橋本参考人 日常的にこういうふうな改革を行う、その基本となる改善点についていろいろ御意見をいただくわけなんですが、やはり私だけでなく、関係役員あるいは現場の責任者も含めてこの委員会には参加しまして、すぐ現場の改革に導入するというやり方をとっております。そういう形で、これからも、まずは私、責任を持って、積極的にこの委員会の内容につきましては導入してまいりたいというふうに思っております。
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