財政金融委員会
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会
会議録情報#0
平成十八年十月三十一日(火曜日)
午前十時一分開会
─────────────
委員の異動
十月二十五日
辞任 補欠選任
広田 一君 榛葉賀津也君
十月二十六日
辞任 補欠選任
榛葉賀津也君 広田 一君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 家西 悟君
理 事
沓掛 哲男君
中川 雅治君
野上浩太郎君
大久保 勉君
峰崎 直樹君
委 員
泉 信也君
金田 勝年君
椎名 一保君
田浦 直君
田中 直紀君
舛添 要一君
山下 英利君
池口 修次君
尾立 源幸君
大塚 耕平君
富岡由紀夫君
平野 達男君
広田 一君
円 より子君
西田 実仁君
山口那津男君
大門実紀史君
国務大臣
財務大臣 尾身 幸次君
国務大臣
(内閣府特命担
当大臣(金融)
) 山本 有二君
副大臣
内閣府副大臣 渡辺 喜美君
財務副大臣 富田 茂之君
国土交通副大臣 望月 義夫君
事務局側
常任委員会専門
員 藤澤 進君
政府参考人
警察庁刑事局長 縄田 修君
金融庁総務企画
局長 三國谷勝範君
金融庁監督局長 佐藤 隆文君
中小企業庁事業
環境部長 近藤 賢二君
参考人
株式会社東京証
券取引所常務取
締役 長友 英資君
日本銀行総裁 福井 俊彦君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○財政及び金融等に関する調査
(景気回復時の経済政策に関する件)
(日本航空の公募増資に関する件)
(道路特定財源に関する件)
(新規国債発行枠に関する件)
(消費者金融業者に関する件)
(日本銀行法第五十四条第一項の規定に基づく
通貨及び金融の調節に関する報告書に関する件
)
─────────────
この発言だけを見る →午前十時一分開会
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委員の異動
十月二十五日
辞任 補欠選任
広田 一君 榛葉賀津也君
十月二十六日
辞任 補欠選任
榛葉賀津也君 広田 一君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 家西 悟君
理 事
沓掛 哲男君
中川 雅治君
野上浩太郎君
大久保 勉君
峰崎 直樹君
委 員
泉 信也君
金田 勝年君
椎名 一保君
田浦 直君
田中 直紀君
舛添 要一君
山下 英利君
池口 修次君
尾立 源幸君
大塚 耕平君
富岡由紀夫君
平野 達男君
広田 一君
円 より子君
西田 実仁君
山口那津男君
大門実紀史君
国務大臣
財務大臣 尾身 幸次君
国務大臣
(内閣府特命担
当大臣(金融)
) 山本 有二君
副大臣
内閣府副大臣 渡辺 喜美君
財務副大臣 富田 茂之君
国土交通副大臣 望月 義夫君
事務局側
常任委員会専門
員 藤澤 進君
政府参考人
警察庁刑事局長 縄田 修君
金融庁総務企画
局長 三國谷勝範君
金融庁監督局長 佐藤 隆文君
中小企業庁事業
環境部長 近藤 賢二君
参考人
株式会社東京証
券取引所常務取
締役 長友 英資君
日本銀行総裁 福井 俊彦君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○財政及び金融等に関する調査
(景気回復時の経済政策に関する件)
(日本航空の公募増資に関する件)
(道路特定財源に関する件)
(新規国債発行枠に関する件)
(消費者金融業者に関する件)
(日本銀行法第五十四条第一項の規定に基づく
通貨及び金融の調節に関する報告書に関する件
)
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家
家西悟#1
○委員長(家西悟君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として金融庁総務企画局長三國谷勝範君外三名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として金融庁総務企画局長三國谷勝範君外三名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
家
家
家西悟#3
○委員長(家西悟君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、参考人として株式会社東京証券取引所常務取締役長友英資君及び日本銀行総裁福井俊彦君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、参考人として株式会社東京証券取引所常務取締役長友英資君及び日本銀行総裁福井俊彦君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
家
家
沓
沓掛哲男#6
○沓掛哲男君 皆さんおはようございます。
それでは始めさしていただきます。
昔から失敗は成功のもとと言われています。失敗にくじけず、その原因を究明し、それへの対応をしっかり立てて再チャレンジすれば成功は間違いないというような教えだというふうに思っております。私たちのこの周辺におきましても成功の例、失敗の例はしばしば見られるのですが、成功した場合には、少しでもそれに関係した人は、おれがやったやったと言いますので後世にもよく伝わるのですが、失敗した事案については、みんなかかわりたくない、早く忘れてしまいたいというようなことが多く、後世に伝わりにくいです。
今、景気もマクロ的には良くなってきているので、政府はこの機に財政再建をと力を入れておられますが、そのことは必要なことでもあり、結構なことであります。しかし、木を見て森を見ないと大変なことが起こり得るということを、平成九年秋から起こった大不況について見てみたいというふうに思います。
バブル崩壊による不況を種々の対策により、平成七年、八年には設備投資の増加、平成七年は一〇%、八年は二〇%でしょうか、そういう設備投資の増加などにより、経済成長率も平成七年には名目で一・八%、実質で二・四%、平成八年には名目二・二%、実質二・八%の増加となり、景気は回復基調となりました。ちょうど今のような状態でした。今の状態を見てみますと、平成十六年の経済成長率は名目で〇・五、実質一・七%、また平成十七年では名目一・八、実質三・二%の増ですから、ほぼ同じような状態でした。
そこで、平成七、八年は、当時、設備投資をリード役にしてようやく景気も立ち直り始めたのですから、そのとき経済政策はこれを側面から支援する、支える役割に徹しなければならなかったと思うのですが、しかるに橋本政権は、逆に財政赤字の削減を優先し、需要を大幅に抑制いたしました。平成九年には、消費税を三%から五%に、二兆円の特別減税を廃止し、医療保険の患者負担引上げで九兆円の国民負担増、さらに公的年金の保険料引上げや公共投資の削減など、前の分も合わせると約十五兆円の需要減を行いました。その上、民間ベースで民間の建築投資が約五兆円減となりました。二十兆円の需要減となったわけです。当時のGNPが五百兆ですから、四%ぐらい減となりました。
しかし、さらに、この時期もう一つの需要不足要因が起こってきました。それは輸入の大幅増加でありました。プラザ合意後、日本は円高を志向せざるを得ませんでしたから、円高に持っていった。そうすることによって、今度は国内での生産がきつくなりましたので、海外への生産拠点の移転を行いました。そして、そこでいろいろなものを生産し、世界にも売りましたけれども、また日本へもたくさん輸入してまいりました。日本への輸入が増えれば、当然国内の需要減も起こってきたのです。これがまたちょうど平成九年ごろ、ピークで押し寄せてきたわけです。
さて、もう一つ、この時期、有効需要不足だけでなく、不良債権問題を抱えた金融部門リードの景気後退が貸し渋りなどにより起こってきたんです。バブル崩壊の象徴とも言える株価や地価の暴落が始まったころ、ある大蔵省の幹部が、株価や地価が下がったからといって何が問題なのか、バブルに踊った人たちが困っているだけではないかと言っていたし、多くの人たちもその程度に思っていたんです。
ところが、株価や地価の暴落で最も痛手を受けたのは都市銀行を始めとする銀行でした。銀行は、バブル期に不動産会社や建設会社に融資を急増させました。しかし、その貸出し先が地価の暴落で買った土地を売ることができなくなり、借入金を返却できなくなりました。いろんなことがあるんですけれども、単純に言えば。銀行は、発生した不良債権をそれまで蓄積してきた利益、すなわち自己資本を減らすことによって穴埋めしなければなりませんでした。
国際的に仕事をしている銀行にはBIS規制が働きます。自己資本比率を八%以上に保たねばなりません。自己資本が減れば貸出金も減らさなければなりませんでした。これによって貸し渋りが起こり、それが激しくなったのが、またこれ平成九年、十年のころでございました。中小企業ばかりでなく、有力企業まで貸し渋りに苦しみました。平成九、十年の設備投資の急減に銀行による貸し渋りが大きく影響していたわけです。
そこで、ひとつまとめてみますと、いわゆる平成十五年以降、確かに今、経済成長率は名目、実質ともにプラスとなり、現在は景気回復基調にありますが、平成七年、八年も名目、実質ともほぼ今と同レベルでありました。そして、翌九年に増税等による需要減十五兆円、さらに輸入増による需要減、不良債権処理のための都銀等の貸し渋りで経済は破綻寸前の状態となり、その対策として種々の経済対策が必要となり、そのため、多額の借金、国債発行がせざるを得なくなったわけです、小渕、森内閣等ですね、なりました。
その轍を踏むことなく財政運営を是非していただきたい。ただ国債発行が増えた増えたと言うけれども、それには今のようなやはり政策上問題があったということをしっかりと踏まえていただきたいと思うんです。
尾身大臣はちょうどそのころ、平成九年の秋に経済企画庁長官になられ、そして平成十年の八月ごろまで正にこの経済企画庁長官をされておられまして、この平成十年不況対策に真っ正面から取り組まれた豊富な経験をお持ちでもございます。
私、そのとき非常に感心したのは、やっぱりこの年の、平成九年の暮れというのはもう正に大変厳しい状況でした。中小企業者はたくさんの借金を抱え、返済できない。また、取立ても厳しくなっていたんです。これは大変なことになるなと思ったとき、それを救ったのが時の経済企画庁長官尾身大臣の発言でございました。その発言は、一言、来年の桜の咲くころには景気は明るくなるだろうという言葉でした。私は、正に政治的発言であり、この一言葉であの年の暮れ、中小企業の経営者がたくさん死ななければならなかった命が救われたというふうに思っております。
こういうことを踏まえて両大臣にお尋ねしたいんですが、まず尾身大臣には、今後の歳出歳入一体改革の進め方について所見をお伺いしたいし、また山本大臣には、これまでの不良債権問題に対する取組と今後の展望についてお伺いします。
我が国の金融機関は、バブル崩壊後の長い間、いわゆる不良債権問題に苦しみ、この問題への取組に多大な労力を費やしてきました。不良債権問題の解決は、我が国が民需主導の持続的な経済成長を遂げる上でどうしても取り組まなければならなかった重要な課題でありましたが、必ずしも容易なことではありませんでした。
そこで、不良債権問題の抜本的解決に向けて行ってきたこれまでの取組をどう総括されるか、またその正常化が図られた今後、このような過ちを繰り返さないためにどのような点に留意していけばよいのか、大臣の見解をお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →それでは始めさしていただきます。
昔から失敗は成功のもとと言われています。失敗にくじけず、その原因を究明し、それへの対応をしっかり立てて再チャレンジすれば成功は間違いないというような教えだというふうに思っております。私たちのこの周辺におきましても成功の例、失敗の例はしばしば見られるのですが、成功した場合には、少しでもそれに関係した人は、おれがやったやったと言いますので後世にもよく伝わるのですが、失敗した事案については、みんなかかわりたくない、早く忘れてしまいたいというようなことが多く、後世に伝わりにくいです。
今、景気もマクロ的には良くなってきているので、政府はこの機に財政再建をと力を入れておられますが、そのことは必要なことでもあり、結構なことであります。しかし、木を見て森を見ないと大変なことが起こり得るということを、平成九年秋から起こった大不況について見てみたいというふうに思います。
バブル崩壊による不況を種々の対策により、平成七年、八年には設備投資の増加、平成七年は一〇%、八年は二〇%でしょうか、そういう設備投資の増加などにより、経済成長率も平成七年には名目で一・八%、実質で二・四%、平成八年には名目二・二%、実質二・八%の増加となり、景気は回復基調となりました。ちょうど今のような状態でした。今の状態を見てみますと、平成十六年の経済成長率は名目で〇・五、実質一・七%、また平成十七年では名目一・八、実質三・二%の増ですから、ほぼ同じような状態でした。
そこで、平成七、八年は、当時、設備投資をリード役にしてようやく景気も立ち直り始めたのですから、そのとき経済政策はこれを側面から支援する、支える役割に徹しなければならなかったと思うのですが、しかるに橋本政権は、逆に財政赤字の削減を優先し、需要を大幅に抑制いたしました。平成九年には、消費税を三%から五%に、二兆円の特別減税を廃止し、医療保険の患者負担引上げで九兆円の国民負担増、さらに公的年金の保険料引上げや公共投資の削減など、前の分も合わせると約十五兆円の需要減を行いました。その上、民間ベースで民間の建築投資が約五兆円減となりました。二十兆円の需要減となったわけです。当時のGNPが五百兆ですから、四%ぐらい減となりました。
しかし、さらに、この時期もう一つの需要不足要因が起こってきました。それは輸入の大幅増加でありました。プラザ合意後、日本は円高を志向せざるを得ませんでしたから、円高に持っていった。そうすることによって、今度は国内での生産がきつくなりましたので、海外への生産拠点の移転を行いました。そして、そこでいろいろなものを生産し、世界にも売りましたけれども、また日本へもたくさん輸入してまいりました。日本への輸入が増えれば、当然国内の需要減も起こってきたのです。これがまたちょうど平成九年ごろ、ピークで押し寄せてきたわけです。
さて、もう一つ、この時期、有効需要不足だけでなく、不良債権問題を抱えた金融部門リードの景気後退が貸し渋りなどにより起こってきたんです。バブル崩壊の象徴とも言える株価や地価の暴落が始まったころ、ある大蔵省の幹部が、株価や地価が下がったからといって何が問題なのか、バブルに踊った人たちが困っているだけではないかと言っていたし、多くの人たちもその程度に思っていたんです。
ところが、株価や地価の暴落で最も痛手を受けたのは都市銀行を始めとする銀行でした。銀行は、バブル期に不動産会社や建設会社に融資を急増させました。しかし、その貸出し先が地価の暴落で買った土地を売ることができなくなり、借入金を返却できなくなりました。いろんなことがあるんですけれども、単純に言えば。銀行は、発生した不良債権をそれまで蓄積してきた利益、すなわち自己資本を減らすことによって穴埋めしなければなりませんでした。
国際的に仕事をしている銀行にはBIS規制が働きます。自己資本比率を八%以上に保たねばなりません。自己資本が減れば貸出金も減らさなければなりませんでした。これによって貸し渋りが起こり、それが激しくなったのが、またこれ平成九年、十年のころでございました。中小企業ばかりでなく、有力企業まで貸し渋りに苦しみました。平成九、十年の設備投資の急減に銀行による貸し渋りが大きく影響していたわけです。
そこで、ひとつまとめてみますと、いわゆる平成十五年以降、確かに今、経済成長率は名目、実質ともにプラスとなり、現在は景気回復基調にありますが、平成七年、八年も名目、実質ともほぼ今と同レベルでありました。そして、翌九年に増税等による需要減十五兆円、さらに輸入増による需要減、不良債権処理のための都銀等の貸し渋りで経済は破綻寸前の状態となり、その対策として種々の経済対策が必要となり、そのため、多額の借金、国債発行がせざるを得なくなったわけです、小渕、森内閣等ですね、なりました。
その轍を踏むことなく財政運営を是非していただきたい。ただ国債発行が増えた増えたと言うけれども、それには今のようなやはり政策上問題があったということをしっかりと踏まえていただきたいと思うんです。
尾身大臣はちょうどそのころ、平成九年の秋に経済企画庁長官になられ、そして平成十年の八月ごろまで正にこの経済企画庁長官をされておられまして、この平成十年不況対策に真っ正面から取り組まれた豊富な経験をお持ちでもございます。
私、そのとき非常に感心したのは、やっぱりこの年の、平成九年の暮れというのはもう正に大変厳しい状況でした。中小企業者はたくさんの借金を抱え、返済できない。また、取立ても厳しくなっていたんです。これは大変なことになるなと思ったとき、それを救ったのが時の経済企画庁長官尾身大臣の発言でございました。その発言は、一言、来年の桜の咲くころには景気は明るくなるだろうという言葉でした。私は、正に政治的発言であり、この一言葉であの年の暮れ、中小企業の経営者がたくさん死ななければならなかった命が救われたというふうに思っております。
こういうことを踏まえて両大臣にお尋ねしたいんですが、まず尾身大臣には、今後の歳出歳入一体改革の進め方について所見をお伺いしたいし、また山本大臣には、これまでの不良債権問題に対する取組と今後の展望についてお伺いします。
我が国の金融機関は、バブル崩壊後の長い間、いわゆる不良債権問題に苦しみ、この問題への取組に多大な労力を費やしてきました。不良債権問題の解決は、我が国が民需主導の持続的な経済成長を遂げる上でどうしても取り組まなければならなかった重要な課題でありましたが、必ずしも容易なことではありませんでした。
そこで、不良債権問題の抜本的解決に向けて行ってきたこれまでの取組をどう総括されるか、またその正常化が図られた今後、このような過ちを繰り返さないためにどのような点に留意していけばよいのか、大臣の見解をお聞かせいただきたいと思います。
尾
尾身幸次#7
○国務大臣(尾身幸次君) 沓掛議員の大変にこの今までの日本の、特にここ十年ばかりのバブル崩壊の時期からの政策及び経済の実態について極めて的確な御意見を賜りまして、大変高く評価しているところでございます。
平成九年の秋に、私が、桜の咲くころは日本景気は良くなるということを経済企画庁長官のときに申し上げました。景気が正にどん底でございまして、言わば末期のがん患者が死の直前にあるというような景気の状況でございました。そのときに、更に景気の悪い状態が続くというようなことを私が責任者として申し上げたならば、いわゆるコンフィデンスといいますか、将来に対する展望が一層悪化して、それが心理的な影響を持って景気の崩壊といいますか、を加速するのではないかという実は心配がございまして、あえて向こう傷を負うのは承知の上で、いずれ良くなると言ったのでは印象が薄いものですから、桜の咲くころ良くなると申しましたら、三月になってもなかなか良くならない。
東京の桜か北海道の桜かというようなことを国会でも聞かれましたし、そのうちに、まだまだ景気の状態が厳しかったものですから、今年の桜か来年の桜かというようなことも聞かれて大変に苦しい思いをしたのでございますが、つい一、二年前、ある銀行の幹部の方にお目に掛かったら、あのときの発言で実は日本経済が大変助かったというようなお話も伺って、感無量の思いがしております。沓掛議員におかれまして、そのことについて御理解をいただいたことに対して心から感謝を申し上げる次第でございます。
昨今は、御存じのとおり、経済の状況も全体としては順調な回復基調にあるというわけでございますけれども、財政の状況は国、地方合わした債務の残高が七百七十五兆円、GDP対比で一五〇%を超えるというような状況でございまして、大変に厳しい状況でございます。
そういう中で、私ども、とにかく来年度予算については厳しい歳出削減をやり抜いていく、それによってプライマリーバランスの回復を目指してやっていくという方向で頑張っているわけでございまして、ただしかし、財政再建だけを至上命令としてやるということではなしに、経済の活性化と財政の再建を両立させていきたい、成長なくして財政再建なしという考え方の下にこの二つを両立させるような方向でこれを実現をしていきたいというふうに考えておりまして、なかなかこれ厳しい道でございますけれども、我が国経済の将来を考えますと、そういう方向で財政再建を実現し、同時に経済の競争力の回復とかあるいは活力とかそういうことも十分頭に入れながらこの両者を両立させていきたいというのが私どもの考えでございます。
この発言だけを見る →平成九年の秋に、私が、桜の咲くころは日本景気は良くなるということを経済企画庁長官のときに申し上げました。景気が正にどん底でございまして、言わば末期のがん患者が死の直前にあるというような景気の状況でございました。そのときに、更に景気の悪い状態が続くというようなことを私が責任者として申し上げたならば、いわゆるコンフィデンスといいますか、将来に対する展望が一層悪化して、それが心理的な影響を持って景気の崩壊といいますか、を加速するのではないかという実は心配がございまして、あえて向こう傷を負うのは承知の上で、いずれ良くなると言ったのでは印象が薄いものですから、桜の咲くころ良くなると申しましたら、三月になってもなかなか良くならない。
東京の桜か北海道の桜かというようなことを国会でも聞かれましたし、そのうちに、まだまだ景気の状態が厳しかったものですから、今年の桜か来年の桜かというようなことも聞かれて大変に苦しい思いをしたのでございますが、つい一、二年前、ある銀行の幹部の方にお目に掛かったら、あのときの発言で実は日本経済が大変助かったというようなお話も伺って、感無量の思いがしております。沓掛議員におかれまして、そのことについて御理解をいただいたことに対して心から感謝を申し上げる次第でございます。
昨今は、御存じのとおり、経済の状況も全体としては順調な回復基調にあるというわけでございますけれども、財政の状況は国、地方合わした債務の残高が七百七十五兆円、GDP対比で一五〇%を超えるというような状況でございまして、大変に厳しい状況でございます。
そういう中で、私ども、とにかく来年度予算については厳しい歳出削減をやり抜いていく、それによってプライマリーバランスの回復を目指してやっていくという方向で頑張っているわけでございまして、ただしかし、財政再建だけを至上命令としてやるということではなしに、経済の活性化と財政の再建を両立させていきたい、成長なくして財政再建なしという考え方の下にこの二つを両立させるような方向でこれを実現をしていきたいというふうに考えておりまして、なかなかこれ厳しい道でございますけれども、我が国経済の将来を考えますと、そういう方向で財政再建を実現し、同時に経済の競争力の回復とかあるいは活力とかそういうことも十分頭に入れながらこの両者を両立させていきたいというのが私どもの考えでございます。
山
山本有二#8
○国務大臣(山本有二君) 経済通の沓掛委員から十年にわたる日本経済の状況を渉猟しながらの御質問でございました。特に私には不良債権問題の取組をお尋ねでございます。
まず、金融庁では、我が国金融システムの重荷となってきた不良債権問題についてこれまで各般の取組を行ってきたところ、その結果、主要行の不良債権比率の半減目標は達成されました。平成十四年三月期には八・四%であったものが十七年三月期には二・九%ということになったわけでございます。その後も不良債権比率は引き続き低下をしておりまして、十八年三月期には主要行で一・八%まで達することができました。その意味では順調に不良債権処理が進んでいるということが言えようかと思います。
また、地域金融機関におきましては、地域密着型金融、これの機能強化に向けた取組を進めているところでございます。これによりまして、地域の再生、活性化や中小企業金融の円滑化とともに、地域金融機関自身につきましても不良債権比率の着実な低下が見られるところでございます。このような取組によりまして不良債権処理が促進されるに伴いまして、金融機関の財務内容が改善し、日本経済全体の回復とも相まって貸出しが増加に転じる等、金融システムの機能が回復していると評価しているところでございます。
今後、不良債権問題の再発を防ぐという観点に立って留意点を申し上げれば、各金融機関において適切なリスク管理体制が構築され、実効性あるリスク管理が実践されることが不可欠でございます。具体的に申し上げれば、与信先の業況等を的確に把握し、適切な与信管理を行うとともに、必要に応じた借り手企業の事業再生等に取り組むことが重要であります。また、不良債権の早期認知、早期対処が定着することも重要でございます。先生御指摘のとおり、バブル以前は与信についての基準が多少あいまいであったと思いますけれども、今後、平成十一年からの検査マニュアルの改訂によりまして、資産査定等が信頼を受けるそういうリスク管理体制に移ってきているというように思っております。
以上でございます。
この発言だけを見る →まず、金融庁では、我が国金融システムの重荷となってきた不良債権問題についてこれまで各般の取組を行ってきたところ、その結果、主要行の不良債権比率の半減目標は達成されました。平成十四年三月期には八・四%であったものが十七年三月期には二・九%ということになったわけでございます。その後も不良債権比率は引き続き低下をしておりまして、十八年三月期には主要行で一・八%まで達することができました。その意味では順調に不良債権処理が進んでいるということが言えようかと思います。
また、地域金融機関におきましては、地域密着型金融、これの機能強化に向けた取組を進めているところでございます。これによりまして、地域の再生、活性化や中小企業金融の円滑化とともに、地域金融機関自身につきましても不良債権比率の着実な低下が見られるところでございます。このような取組によりまして不良債権処理が促進されるに伴いまして、金融機関の財務内容が改善し、日本経済全体の回復とも相まって貸出しが増加に転じる等、金融システムの機能が回復していると評価しているところでございます。
今後、不良債権問題の再発を防ぐという観点に立って留意点を申し上げれば、各金融機関において適切なリスク管理体制が構築され、実効性あるリスク管理が実践されることが不可欠でございます。具体的に申し上げれば、与信先の業況等を的確に把握し、適切な与信管理を行うとともに、必要に応じた借り手企業の事業再生等に取り組むことが重要であります。また、不良債権の早期認知、早期対処が定着することも重要でございます。先生御指摘のとおり、バブル以前は与信についての基準が多少あいまいであったと思いますけれども、今後、平成十一年からの検査マニュアルの改訂によりまして、資産査定等が信頼を受けるそういうリスク管理体制に移ってきているというように思っております。
以上でございます。
沓
沓掛哲男#9
○沓掛哲男君 両大臣から非常に適切なお答えをいただきましてありがとうございました。
そこで、今、財務大臣がおっしゃられましたように、経済成長を図りつつ、そして財政再建を進めていく上においては民需主導型の経済運営が何よりも必要だというふうに思います。
さて、国際化が進み、また中国等近隣諸国のすさまじい経済成長の中では、それらの国よりも常に一ランク進んだ高い技術を要するそういう製品やサービスを提供していくことが必要であり、そのためにはベンチャービジネスの育成ということが不可欠だというふうに思っております。
今年の八月に、戦略的外交ということでマーシャル、ミクロネシア、パラオという三国へ私、総理の代理で行ってまいりました。そのとき、何かお土産が必要だと思いました。そこで、セイコー社の時計がいいと思って、いわゆる三越に買いに行きました。
立派なセイコー社の時計があるので、これかなと思って、裏を見る、あるいは後ろを見ると、みんなメード・イン・チャイナと書いてあるんです。で、メード・イン・チャイナを持っていったんでは、ミクロネシアでは正に日本と中国が、あそこで競り合っているところですから、敵に何も利を与えることはないので、日本で作った時計はないんですかと言ったら、もう日本では時計作っていませんと言うんです。日本ではいわゆる重要な部品のところだけ作って、それを中国へ持っていって、そして中国で組み立て、周りとかそういうものは全部中国品で、日本ではもう時計は作っていませんと言うんですよ。
いや、これには大変驚きました。やっぱり日本というのは、やっぱりそういう一ランク高い、そういうものを作っていく。そういうことがもうこれから必要だし、そのためにはベンチャー企業の育成というのは欠かせない大事なことだというふうに思いますので、これについて少しお話ししたいし、最後に質問したいと思っています。
ベンチャー企業の育成には知恵と金が必要です。知恵を特許から、また金を証券投資の面から見てみたいと思います。
特許庁の報告書を見ますと、日本には特許権が九十九万件ありますが、利用されているのは四十八万件、半分弱です。日本の特許の内容は、革新的な発明はほとんどありません。専ら改良型発明が中心であります。革新的な発明に対する日本での理解が非常に低いということが原因かなというふうに思っています。
例えば、この間ノーベル賞をいただきました島津製作所の田中さんは、その発明になる特許ができたときに、社長さんから賞品として一万円のお金をいただきました。日本ではノーベル賞的な発明がまあ一万円です。
じゃ、アメリカではどれぐらいするのかなというんですが、最近のデータを私ちょっと持ってないんですが、少し古いんですけれども、例えば、豊田佐吉が日本で織機を発明した、しかし日本では非常にただのようなものですからアメリカへ持っていって売ったら、今のお金で約一兆円になったというんです。そして、それで豊田佐吉が帰って長男の豊田喜一郎に、織機の時代ではない、自動車の時代だからこれで自動車産業を興せと言って渡した。その一兆円を元にして今のトヨタがあるというんです。
また、私の石川県の金沢出身の高峰譲吉という方がおられます。これはアメリカでアドレナリンとかタカジアスターゼを発明するんですが、同じくアメリカで売ってほぼ一兆円のお金を得ました。そして、三共製薬、今の三共株式会社の初代社長としてその会社を起こしているんです。
ですから、アメリカでは約、ノーベル賞的な発明は一兆円、日本では一万円では、なかなか日本では進まないのかな。じゃ、日本の改良型発明は駄目なのかというと、とんでもないことで、日本のこの改良型発明というのもすばらしい力を発揮しております。それは、いわゆる日本の技術というのは蓄積型の中で大きな力を発揮しているんです。
例えば自動車ですと、基本技術が幾つかあります。例えばエンジンもありましょう、それから足回りのものもありましょう、まあいろいろ操作するそういう基本技術というのがあるんです。そして、その基本技術一つ一つにたくさんの改良型発明がなされて、そして全体としてすばらしい製品ができているわけですから、なかなか日本のまねはほかの国ではできない。そういう日本は蓄積型技術でいろいろなものができてきているんで、そういう点で改良型発明というのも非常にまあ重要ではあるんです。
さて、特許の二分の一強が利用されていないのですが、まあ業種別に見て特に利用されていないのはどこかというと、教育、それから公的研究機関、それから公務に関する、こういうものは利用率二五%です。で、医薬品工業も利用率三七%、輸送機械工業でも三七%となっています。
で、我が国の特許について、特に外国で通用する特許権を取得していないもの、かなりあります。やっぱり外国でも特許通用するにはお金が要りますから、そういう特許を外国で取ってないものがございますが、そういうものについては外国からのアクセスが多く、特に韓国からのアクセスがすごい勢いで来ております。
さて、知的財産の形成には人材、金、時間が費やされているのですから、外国でただ使いされてはたまりません。日本で活用することが是非必要です。ベンチャーを起こすに必要な、まず知恵は我が国にはたくさんあるわけです。では何が問題なのかということ、これが次の質問なんですけれども、しかしベンチャーを起こすにはやっぱりお金が必要なんです。
アメリカでベンチャー企業を起こそうとするとき、起業者は銀行にお願いしますと。銀行が、そんな危ないのはおれ嫌だよと言えば、いわゆる豊富な資本市場から必要なお金を調達してまいります。ところが、日本の場合は資本市場が余り育成されていませんから、専ら銀行頼りです。ところが、銀行というのは、やっぱり何といってもそういう危ない企業、事業には投資したがりません。アメリカでもベンチャー事業の成功率は五割から六割と言われています。
アメリカでは、じゃベンチャー企業を起こすのを決定するのはだれかといえば、今申し上げたように起業家なんです。ところが、日本の場合、ベンチャー企業を起こすかどうかを決定するのは銀行家なんです。あの保守的で本当に安全第一の銀行家を頼りにしていたんではこれはなかなか大変で、銀行家に首根っこを押さえられていてはベンチャーの芽は出にくいです。まあ、もちろん自己資金をたくさん持っているとか、大企業を支援するのは別なんですが。
そこで、お手元にお配りしてあります、どういう資本市場の育成状況かというのをお手元に配った資料で見てください。
この左側の方の丸印で書いてある、これは我が国の個人金融資産がどのように使われているかというものを示しております。千五百五十六兆円の個人金融資産があります。投資的に使われているのは、上に太い線であるように、投資七・九、投信三・六、一一・五%、我が国の個人金融資産の一一・五%はこういう資本市場で今のようなところに動くんですね。で、真ん中がドイツです。ドイツは一八・七%が資本市場で、そしてアメリカは右のあるように二八%がございます。
昔、三十年ほど前は日本もドイツも余り違わなかったんですけれども、ドイツはアメリカからそういう専門家を呼んで、そして一生懸命やった成果がここへ上がってきているんです。まあアメリカはこの個人金融資産のベースも広いです。合計三十九・八兆ドルは、日本円に直すと五千兆です。日本は千五百五十兆、アメリカは五千兆、その五千兆のうちの二八%、いわゆる千四百兆円が資本市場で動いているし、日本は資本市場で動いているのは百八十兆円という、大きな差があります。まあアメリカ並みとは言わなくても、せめてドイツ並みの一八%ぐらいには是非持っていってもらいたいなというふうにも思います。
そこで、実は一昨年から昨年にかけて参議院自民党の政審で講師を呼んで、この資本市場の育成を一生懸命勉強いたしました。まあ、税制等の優遇措置を比較しても、日本は余り外国とそう遜色はないんですよ。しかし、こんな大きな差があるのはなぜなのか。私なりに言えば、銀行が余りにも強過ぎるのか、あるいは国民の意識が投機的なことに向かないのか、あるいは証券会社の投資家に対する対応がいま一つ足りないのか。よく言われているんですけれども、素人で長年株をやって、そしてもうけられるのは十人に一人だと言うんです。
そういう中で、記憶に残っている某証券会社、有名な証券会社の社長さんの言葉がございます。それはこういうことでした。国会議員、参議院の国会議員四、五十人いたんですが、ここにおられる国会議員の皆様で株をやっておられる方はおられますかという質問に対して、この数十人の中で三、四人の人だけが株をやっているということでした。その社長は、国会議員の方が株を売買すると議長に届けなきゃならないし、公務員でも審議官以上の人が株を売買すると役所にやっぱり届けなけりゃならないという、そういうことがありますが、これを是非緩和してほしいということでした。まあ株式と特別関係のある部署なんかは別でしょうし、又は多額の取引をする人も別だとは思いますが、一律に政治家もいわゆる官庁のリーダーの人たちも非常に株が、まあ一々報告するというんじゃ、とてもなかなかそういうことはできませんですね。
そこで、山本金融大臣にお尋ねしたいんですけれども、我が国の個人金融資産に占める株式プラス投資信託の構成比は近年少しずつ高まっているものの、諸外国と比較した場合、依然として低い水準にあります。貯蓄から投資への促進が必要と思いますが、効果的、抜本的改革についてお尋ねします。せめてドイツ並みの一八%程度を目標にお願いしたいというふうに思いますが、ちなみに大臣は株をお持ちですか。私は持っておりません。まあこの最後の質問はどちらでもいいんですけれども、私は持っていません。是非ひとつお願いいたします。
この発言だけを見る →そこで、今、財務大臣がおっしゃられましたように、経済成長を図りつつ、そして財政再建を進めていく上においては民需主導型の経済運営が何よりも必要だというふうに思います。
さて、国際化が進み、また中国等近隣諸国のすさまじい経済成長の中では、それらの国よりも常に一ランク進んだ高い技術を要するそういう製品やサービスを提供していくことが必要であり、そのためにはベンチャービジネスの育成ということが不可欠だというふうに思っております。
今年の八月に、戦略的外交ということでマーシャル、ミクロネシア、パラオという三国へ私、総理の代理で行ってまいりました。そのとき、何かお土産が必要だと思いました。そこで、セイコー社の時計がいいと思って、いわゆる三越に買いに行きました。
立派なセイコー社の時計があるので、これかなと思って、裏を見る、あるいは後ろを見ると、みんなメード・イン・チャイナと書いてあるんです。で、メード・イン・チャイナを持っていったんでは、ミクロネシアでは正に日本と中国が、あそこで競り合っているところですから、敵に何も利を与えることはないので、日本で作った時計はないんですかと言ったら、もう日本では時計作っていませんと言うんです。日本ではいわゆる重要な部品のところだけ作って、それを中国へ持っていって、そして中国で組み立て、周りとかそういうものは全部中国品で、日本ではもう時計は作っていませんと言うんですよ。
いや、これには大変驚きました。やっぱり日本というのは、やっぱりそういう一ランク高い、そういうものを作っていく。そういうことがもうこれから必要だし、そのためにはベンチャー企業の育成というのは欠かせない大事なことだというふうに思いますので、これについて少しお話ししたいし、最後に質問したいと思っています。
ベンチャー企業の育成には知恵と金が必要です。知恵を特許から、また金を証券投資の面から見てみたいと思います。
特許庁の報告書を見ますと、日本には特許権が九十九万件ありますが、利用されているのは四十八万件、半分弱です。日本の特許の内容は、革新的な発明はほとんどありません。専ら改良型発明が中心であります。革新的な発明に対する日本での理解が非常に低いということが原因かなというふうに思っています。
例えば、この間ノーベル賞をいただきました島津製作所の田中さんは、その発明になる特許ができたときに、社長さんから賞品として一万円のお金をいただきました。日本ではノーベル賞的な発明がまあ一万円です。
じゃ、アメリカではどれぐらいするのかなというんですが、最近のデータを私ちょっと持ってないんですが、少し古いんですけれども、例えば、豊田佐吉が日本で織機を発明した、しかし日本では非常にただのようなものですからアメリカへ持っていって売ったら、今のお金で約一兆円になったというんです。そして、それで豊田佐吉が帰って長男の豊田喜一郎に、織機の時代ではない、自動車の時代だからこれで自動車産業を興せと言って渡した。その一兆円を元にして今のトヨタがあるというんです。
また、私の石川県の金沢出身の高峰譲吉という方がおられます。これはアメリカでアドレナリンとかタカジアスターゼを発明するんですが、同じくアメリカで売ってほぼ一兆円のお金を得ました。そして、三共製薬、今の三共株式会社の初代社長としてその会社を起こしているんです。
ですから、アメリカでは約、ノーベル賞的な発明は一兆円、日本では一万円では、なかなか日本では進まないのかな。じゃ、日本の改良型発明は駄目なのかというと、とんでもないことで、日本のこの改良型発明というのもすばらしい力を発揮しております。それは、いわゆる日本の技術というのは蓄積型の中で大きな力を発揮しているんです。
例えば自動車ですと、基本技術が幾つかあります。例えばエンジンもありましょう、それから足回りのものもありましょう、まあいろいろ操作するそういう基本技術というのがあるんです。そして、その基本技術一つ一つにたくさんの改良型発明がなされて、そして全体としてすばらしい製品ができているわけですから、なかなか日本のまねはほかの国ではできない。そういう日本は蓄積型技術でいろいろなものができてきているんで、そういう点で改良型発明というのも非常にまあ重要ではあるんです。
さて、特許の二分の一強が利用されていないのですが、まあ業種別に見て特に利用されていないのはどこかというと、教育、それから公的研究機関、それから公務に関する、こういうものは利用率二五%です。で、医薬品工業も利用率三七%、輸送機械工業でも三七%となっています。
で、我が国の特許について、特に外国で通用する特許権を取得していないもの、かなりあります。やっぱり外国でも特許通用するにはお金が要りますから、そういう特許を外国で取ってないものがございますが、そういうものについては外国からのアクセスが多く、特に韓国からのアクセスがすごい勢いで来ております。
さて、知的財産の形成には人材、金、時間が費やされているのですから、外国でただ使いされてはたまりません。日本で活用することが是非必要です。ベンチャーを起こすに必要な、まず知恵は我が国にはたくさんあるわけです。では何が問題なのかということ、これが次の質問なんですけれども、しかしベンチャーを起こすにはやっぱりお金が必要なんです。
アメリカでベンチャー企業を起こそうとするとき、起業者は銀行にお願いしますと。銀行が、そんな危ないのはおれ嫌だよと言えば、いわゆる豊富な資本市場から必要なお金を調達してまいります。ところが、日本の場合は資本市場が余り育成されていませんから、専ら銀行頼りです。ところが、銀行というのは、やっぱり何といってもそういう危ない企業、事業には投資したがりません。アメリカでもベンチャー事業の成功率は五割から六割と言われています。
アメリカでは、じゃベンチャー企業を起こすのを決定するのはだれかといえば、今申し上げたように起業家なんです。ところが、日本の場合、ベンチャー企業を起こすかどうかを決定するのは銀行家なんです。あの保守的で本当に安全第一の銀行家を頼りにしていたんではこれはなかなか大変で、銀行家に首根っこを押さえられていてはベンチャーの芽は出にくいです。まあ、もちろん自己資金をたくさん持っているとか、大企業を支援するのは別なんですが。
そこで、お手元にお配りしてあります、どういう資本市場の育成状況かというのをお手元に配った資料で見てください。
この左側の方の丸印で書いてある、これは我が国の個人金融資産がどのように使われているかというものを示しております。千五百五十六兆円の個人金融資産があります。投資的に使われているのは、上に太い線であるように、投資七・九、投信三・六、一一・五%、我が国の個人金融資産の一一・五%はこういう資本市場で今のようなところに動くんですね。で、真ん中がドイツです。ドイツは一八・七%が資本市場で、そしてアメリカは右のあるように二八%がございます。
昔、三十年ほど前は日本もドイツも余り違わなかったんですけれども、ドイツはアメリカからそういう専門家を呼んで、そして一生懸命やった成果がここへ上がってきているんです。まあアメリカはこの個人金融資産のベースも広いです。合計三十九・八兆ドルは、日本円に直すと五千兆です。日本は千五百五十兆、アメリカは五千兆、その五千兆のうちの二八%、いわゆる千四百兆円が資本市場で動いているし、日本は資本市場で動いているのは百八十兆円という、大きな差があります。まあアメリカ並みとは言わなくても、せめてドイツ並みの一八%ぐらいには是非持っていってもらいたいなというふうにも思います。
そこで、実は一昨年から昨年にかけて参議院自民党の政審で講師を呼んで、この資本市場の育成を一生懸命勉強いたしました。まあ、税制等の優遇措置を比較しても、日本は余り外国とそう遜色はないんですよ。しかし、こんな大きな差があるのはなぜなのか。私なりに言えば、銀行が余りにも強過ぎるのか、あるいは国民の意識が投機的なことに向かないのか、あるいは証券会社の投資家に対する対応がいま一つ足りないのか。よく言われているんですけれども、素人で長年株をやって、そしてもうけられるのは十人に一人だと言うんです。
そういう中で、記憶に残っている某証券会社、有名な証券会社の社長さんの言葉がございます。それはこういうことでした。国会議員、参議院の国会議員四、五十人いたんですが、ここにおられる国会議員の皆様で株をやっておられる方はおられますかという質問に対して、この数十人の中で三、四人の人だけが株をやっているということでした。その社長は、国会議員の方が株を売買すると議長に届けなきゃならないし、公務員でも審議官以上の人が株を売買すると役所にやっぱり届けなけりゃならないという、そういうことがありますが、これを是非緩和してほしいということでした。まあ株式と特別関係のある部署なんかは別でしょうし、又は多額の取引をする人も別だとは思いますが、一律に政治家もいわゆる官庁のリーダーの人たちも非常に株が、まあ一々報告するというんじゃ、とてもなかなかそういうことはできませんですね。
そこで、山本金融大臣にお尋ねしたいんですけれども、我が国の個人金融資産に占める株式プラス投資信託の構成比は近年少しずつ高まっているものの、諸外国と比較した場合、依然として低い水準にあります。貯蓄から投資への促進が必要と思いますが、効果的、抜本的改革についてお尋ねします。せめてドイツ並みの一八%程度を目標にお願いしたいというふうに思いますが、ちなみに大臣は株をお持ちですか。私は持っておりません。まあこの最後の質問はどちらでもいいんですけれども、私は持っていません。是非ひとつお願いいたします。
山
山本有二#10
○国務大臣(山本有二君) まず、株式保有はしておりません、残念でありますが。
また、先生のベンチャー企業育成のためには単に貯蓄するのではなくて積極的な資本投資や、あるいは社債等、そういった運用が必要ではないかという観点での御質問でございます。私もそのとおりだと思っております。特に、我が国金融システムというのは間接金融に大きく依存しておりまして、結果として銀行にリスクが過度に集中するという構造になっております。その点におきましては、様々な投資家が成長力ある企業の株式、社債に投資を行ってもらって、金融システム全体で幅広くリスクテークが行われることによって一層国民経済が活性化するというような時代に入ってきているだろうというように思います。
この観点に立って、我が国市場をより魅力的にするためには、自由な競争を通じた幅広い商品、サービスの選択を可能とするとともに、情報開示の充実等を通じて投資家から信頼される公正、透明な市場を確保することが必要であろうというように思っております。
特に、株とかあるいはベンチャー企業とかいいますと、投機性が高くて危険だというような概念があるだろうというように思います。そこで、本年六月に成立いたしました金融商品取引法の観点から、まず投資者保護のための横断的法制を確立する、そしてまた金融イノベーション、新しい商品をつくってもらったり、そんなふうにしてより利便を国民の皆さんに享受していただくという柔構造化、さらに市場の公正性、透明性の一層の向上のための開示制度、これの見直しというようなことを通じまして、更に金融システムの実現、充実、発展を図りたいというように思っております。
以上でございます。
この発言だけを見る →また、先生のベンチャー企業育成のためには単に貯蓄するのではなくて積極的な資本投資や、あるいは社債等、そういった運用が必要ではないかという観点での御質問でございます。私もそのとおりだと思っております。特に、我が国金融システムというのは間接金融に大きく依存しておりまして、結果として銀行にリスクが過度に集中するという構造になっております。その点におきましては、様々な投資家が成長力ある企業の株式、社債に投資を行ってもらって、金融システム全体で幅広くリスクテークが行われることによって一層国民経済が活性化するというような時代に入ってきているだろうというように思います。
この観点に立って、我が国市場をより魅力的にするためには、自由な競争を通じた幅広い商品、サービスの選択を可能とするとともに、情報開示の充実等を通じて投資家から信頼される公正、透明な市場を確保することが必要であろうというように思っております。
特に、株とかあるいはベンチャー企業とかいいますと、投機性が高くて危険だというような概念があるだろうというように思います。そこで、本年六月に成立いたしました金融商品取引法の観点から、まず投資者保護のための横断的法制を確立する、そしてまた金融イノベーション、新しい商品をつくってもらったり、そんなふうにしてより利便を国民の皆さんに享受していただくという柔構造化、さらに市場の公正性、透明性の一層の向上のための開示制度、これの見直しというようなことを通じまして、更に金融システムの実現、充実、発展を図りたいというように思っております。
以上でございます。
沓
沓掛哲男#11
○沓掛哲男君 ありがとうございました。
では、少し身近な質問をさせていただきたいと思います。
まず、全体として景気は回復しておりますが、地域間では失業率や有効求人倍率にばらつきが見られます。また、地元の中小企業からは業況は良くないという声も聞かれますし、私の石川県でも小松製作所とか平鍛造とかいう、そういう鉄鋼関係はもう好況で好況でもう困るぐらいの好況なんです。一方、お隣はみんなもう何も仕事がないという、そういう大きな差が出てきております。こうした地域による景況、景気、景況調整の差についての認識についてお尋ねします。また、こうした地域格差、経済のためにはどのように取り組んでいただけるのかもお教えいただきたいと思います。
この発言だけを見る →では、少し身近な質問をさせていただきたいと思います。
まず、全体として景気は回復しておりますが、地域間では失業率や有効求人倍率にばらつきが見られます。また、地元の中小企業からは業況は良くないという声も聞かれますし、私の石川県でも小松製作所とか平鍛造とかいう、そういう鉄鋼関係はもう好況で好況でもう困るぐらいの好況なんです。一方、お隣はみんなもう何も仕事がないという、そういう大きな差が出てきております。こうした地域による景況、景気、景況調整の差についての認識についてお尋ねします。また、こうした地域格差、経済のためにはどのように取り組んでいただけるのかもお教えいただきたいと思います。
尾
尾身幸次#12
○国務大臣(尾身幸次君) 今、沓掛委員おっしゃるとおり、全体としては景気は緩やかに回復しているというのが統計資料等から見て実態であると思いますけれども、しかし地域経済については今お話しのとおり、失業率あるいは有効求人倍率等に見られるとおり、かなりばらつきがあるというのも事実でございます。
私どもそういう中で、地域の活性化というのは安倍政権の大きな柱だというふうに思っておりますけれども、この地域の知恵とか工夫を生かしてこの活性化の取組に取り組んでいる地方に対して後押しをしていきたいというふうに考えております。
そういう中で、例えば構造改革特区とか地域再生あるいは都市再生、中心市街地活性化、観光立国など、各、これらの諸施策を政府として積極的に推進してまいりたいと思っております。また、それと同時に、地域独自のプロジェクトに取り組みます自治体に対して、地方交付税の支援措置を新たに講ずる頑張る地方応援プログラムを来年度からスタートさせることにしております。
政府としては、こうした施策を体系的かつ総合的に推進することが大事であるというふうに考えておりまして、財務省としてもその方向に前向きに取り組んでまいりたいと考えているわけでございます。
この発言だけを見る →私どもそういう中で、地域の活性化というのは安倍政権の大きな柱だというふうに思っておりますけれども、この地域の知恵とか工夫を生かしてこの活性化の取組に取り組んでいる地方に対して後押しをしていきたいというふうに考えております。
そういう中で、例えば構造改革特区とか地域再生あるいは都市再生、中心市街地活性化、観光立国など、各、これらの諸施策を政府として積極的に推進してまいりたいと思っております。また、それと同時に、地域独自のプロジェクトに取り組みます自治体に対して、地方交付税の支援措置を新たに講ずる頑張る地方応援プログラムを来年度からスタートさせることにしております。
政府としては、こうした施策を体系的かつ総合的に推進することが大事であるというふうに考えておりまして、財務省としてもその方向に前向きに取り組んでまいりたいと考えているわけでございます。
沓
沓掛哲男#13
○沓掛哲男君 大臣は先日の所信の中で十九年度予算についてめり張りを利かせつつ、厳しい歳出削減を行うこととすると言っておられますが、どのように取り組まれようとしておられるのでしょうか。
この発言だけを見る →尾
尾身幸次#14
○国務大臣(尾身幸次君) 先ほど申し上げましたように、財政の状況、非常に厳しいわけでございまして、債務残高がGDP対比で国、地方合わせて一五〇%を超えるというような状況でございます。しかし、他方、国民負担率が三八%で、これはまた世界一低いという状況になっているわけでございます。そういう状況でございますけれども、来年度予算編成に当たりましては、めり張りを利かせながら厳しい歳出削減の方針を貫いて財政健全化に向かって最大限の努力をしてまいりたいと考えております。その結果として公債、新規の国債発行額につきましては、二〇〇四年で三十七兆円、二〇〇五年度で三十四兆円、二〇〇六年度で三十兆円と徐々に減額してまいりましたが、二〇〇七年度、来年度につきましてもこの三十兆円よりも更に減額をしてまいりたいというふうに考えております。
そういう中で、同時に、先ほど申し上げましたように、国際競争力の強化や、あるいは生産性の向上という観点からの経済成長戦略も取っていかなければなりません。したがいまして、競争力、成長力を強化する取組、あるいは再チャレンジに対する支援というような観点も含めまして、安全、安心の確保と、柔軟で多様な社会の実現のための取組を推進をしてまいりたいと思っております。
来年度予算につきましては、先ほども申し上げましたように、めり張りを付けながらも、全体としては徹底した削減を図り、そして、その中で一歩でも財政健全化を進めてまいりたいと考えている次第でございます。
この発言だけを見る →そういう中で、同時に、先ほど申し上げましたように、国際競争力の強化や、あるいは生産性の向上という観点からの経済成長戦略も取っていかなければなりません。したがいまして、競争力、成長力を強化する取組、あるいは再チャレンジに対する支援というような観点も含めまして、安全、安心の確保と、柔軟で多様な社会の実現のための取組を推進をしてまいりたいと思っております。
来年度予算につきましては、先ほども申し上げましたように、めり張りを付けながらも、全体としては徹底した削減を図り、そして、その中で一歩でも財政健全化を進めてまいりたいと考えている次第でございます。
沓
沓掛哲男#15
○沓掛哲男君 それに関連いたしまして、道路特定財源について私の方の考え方、また、余りこれはそれほどお答えいただかなくても、是非聞いていただけるだけでもいいんですが、お願いしたいと思います。
道路特定財源について、骨太二〇〇六で年末までに結論を出すということとなっていますが、次の三点についていろいろ御理解をいただきたいというふうに思います。
この一つは、まず道路特定財源というのは受益者負担、損傷者負担の理念の下につくられたものであるということ。二番目は、いわゆる特に暫定税率は一定の期間内、通常五か年ですけれども、その中での道路投資資金が不足するため、通常の約二倍の税率で受益者にお願いしているものであり、シーリングによって使えなくなる部分があるからといって全部を一般会計とするには無理があります。使えない場合には、まず暫定税率を変えて負担者に返すべきだというふうにも思います。無理が通れば道理が引っ込むというようなことは百害あって一利ないというふうに思っています。
特に、これから申し上げる第三番目を御理解いただきたいんですけれども、道路特定財源は単に道路のみの、造るのに使われているのではありません。町づくりの大きな部分に充当されているのです。
例えば、町を分断しております鉄道を連続立体交差化事業とするための事業費、大きなお金が掛かりますが、この九二%は道路資金が充てられております。都道府県の県庁所在地はほとんどこの連続立体交差化事業が終わりまして、次の都市等に移っておりますが、これができないともう町づくりはできないというような事業です。
よく言われるんですが、九二%も道路が持つというのは、道路特定財源で金があるからじゃないんですかという方がおられます。これは決してそうではありません。これをこういうふうに決めたのは、明治の為政者が鉄道に優先権を与えたからです。いわゆる、鉄道は平面で、途中で道路と交差すれば、踏切を造れば鉄道は何の影響もありません。影響を受けるのは踏切による道路側です。
そこで、この問題を、負担をどうするかを私たち若いとき一生懸命鉄道とやったんですけれど、鉄道側では何の影響もありません、連続立体交差化する必要ありませんと言うんです。それでいろいろ工夫した結果、連続立体交差化によってお互いにどれだけの利益が得られるか、その利益の比例分で負担を決めようということでした。鉄道の方は、踏切がなくなるだけの、それだけのもんの利益です。道路の方は渋滞とかいろいろなくなるんで、そういう大きな利益があるということの結果が、道路が九二%負担し鉄道は八%しか負担しないけど鉄道事業としてやる、そういうようなことになりました。まあ鉄道と道路の立体交差化事業などもそうですし、宅地を生み出す区画整理事業、あるいは再開発事業、あるいはモノレール事業、こういうのもみんな道路特定財源を使っております。
また、別の視点から、自動車以外の交通機関、日本は戦後、まあ昔からたくさんの発明があったんですが、今使っている交通機関は四つなんですね。道路以外の飛行機あるいは汽車、船舶というのは自分で自己完結できませんので、端末機能はすべて道路がこれを持つことになっております。そうしなければ全体としての総合交通政策は成り立ちませんし、端末機能といってもすごいお金が掛かるんです。飛行場を造るとそこから都心まで高速道路を造るわけですから、大変なお金が掛かっております。
このように、道路は都市全体に、また交通機関のすべてにかかわり、上下水道、電気施設、通信施設等への設置場所の提供など、ライフサイクルのいわゆる設置する場所、そういうものもずっと提供しております。正に、社会資本全体に深くかかわっております。道路特定財源は、その負担についてたくさんの人に負担してもらっていますし、また、その使途についても、今申し上げましたように、たくさんの分野や人にかかわっておりますので、その取扱いは是非慎重にお願いしたいというふうに思います。
先日の大会では八百万人を超える人の反対署名が出されておりました。これだけ大きなたくさんの、トラックに積み上げるような、そういう反対署名というのは私も初めて見ました。そういう大きな問題があるということを踏まえて、是非この問題に当たっていただきたいというふうに思います。
これは余り、お答えいただくというよりも、是非御理解いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
この発言だけを見る →道路特定財源について、骨太二〇〇六で年末までに結論を出すということとなっていますが、次の三点についていろいろ御理解をいただきたいというふうに思います。
この一つは、まず道路特定財源というのは受益者負担、損傷者負担の理念の下につくられたものであるということ。二番目は、いわゆる特に暫定税率は一定の期間内、通常五か年ですけれども、その中での道路投資資金が不足するため、通常の約二倍の税率で受益者にお願いしているものであり、シーリングによって使えなくなる部分があるからといって全部を一般会計とするには無理があります。使えない場合には、まず暫定税率を変えて負担者に返すべきだというふうにも思います。無理が通れば道理が引っ込むというようなことは百害あって一利ないというふうに思っています。
特に、これから申し上げる第三番目を御理解いただきたいんですけれども、道路特定財源は単に道路のみの、造るのに使われているのではありません。町づくりの大きな部分に充当されているのです。
例えば、町を分断しております鉄道を連続立体交差化事業とするための事業費、大きなお金が掛かりますが、この九二%は道路資金が充てられております。都道府県の県庁所在地はほとんどこの連続立体交差化事業が終わりまして、次の都市等に移っておりますが、これができないともう町づくりはできないというような事業です。
よく言われるんですが、九二%も道路が持つというのは、道路特定財源で金があるからじゃないんですかという方がおられます。これは決してそうではありません。これをこういうふうに決めたのは、明治の為政者が鉄道に優先権を与えたからです。いわゆる、鉄道は平面で、途中で道路と交差すれば、踏切を造れば鉄道は何の影響もありません。影響を受けるのは踏切による道路側です。
そこで、この問題を、負担をどうするかを私たち若いとき一生懸命鉄道とやったんですけれど、鉄道側では何の影響もありません、連続立体交差化する必要ありませんと言うんです。それでいろいろ工夫した結果、連続立体交差化によってお互いにどれだけの利益が得られるか、その利益の比例分で負担を決めようということでした。鉄道の方は、踏切がなくなるだけの、それだけのもんの利益です。道路の方は渋滞とかいろいろなくなるんで、そういう大きな利益があるということの結果が、道路が九二%負担し鉄道は八%しか負担しないけど鉄道事業としてやる、そういうようなことになりました。まあ鉄道と道路の立体交差化事業などもそうですし、宅地を生み出す区画整理事業、あるいは再開発事業、あるいはモノレール事業、こういうのもみんな道路特定財源を使っております。
また、別の視点から、自動車以外の交通機関、日本は戦後、まあ昔からたくさんの発明があったんですが、今使っている交通機関は四つなんですね。道路以外の飛行機あるいは汽車、船舶というのは自分で自己完結できませんので、端末機能はすべて道路がこれを持つことになっております。そうしなければ全体としての総合交通政策は成り立ちませんし、端末機能といってもすごいお金が掛かるんです。飛行場を造るとそこから都心まで高速道路を造るわけですから、大変なお金が掛かっております。
このように、道路は都市全体に、また交通機関のすべてにかかわり、上下水道、電気施設、通信施設等への設置場所の提供など、ライフサイクルのいわゆる設置する場所、そういうものもずっと提供しております。正に、社会資本全体に深くかかわっております。道路特定財源は、その負担についてたくさんの人に負担してもらっていますし、また、その使途についても、今申し上げましたように、たくさんの分野や人にかかわっておりますので、その取扱いは是非慎重にお願いしたいというふうに思います。
先日の大会では八百万人を超える人の反対署名が出されておりました。これだけ大きなたくさんの、トラックに積み上げるような、そういう反対署名というのは私も初めて見ました。そういう大きな問題があるということを踏まえて、是非この問題に当たっていただきたいというふうに思います。
これは余り、お答えいただくというよりも、是非御理解いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
尾
尾身幸次#16
○国務大臣(尾身幸次君) 道路特定財源については、もう委員よく御承知でございますし、私どもの考えもよく御理解をいただいていると思いますが、ただいま賜りました御意見、大変貴重な御意見であり、よくそういう御意見を踏まえて対応してまいりたいと考えている次第でございます。
なお、今日は委員会の席でございますから詳細に承るわけにまいりませんが、近い将来に機会を見て直接もうちょっと詳しく伺って、参考にさせていただければ有り難いと思っております。
この発言だけを見る →なお、今日は委員会の席でございますから詳細に承るわけにまいりませんが、近い将来に機会を見て直接もうちょっと詳しく伺って、参考にさせていただければ有り難いと思っております。
沓
沓掛哲男#17
○沓掛哲男君 最後の質問を山本大臣にお願いしたいと思います。
貸金業制度改革についてお尋ねします。
現在、毎年約二十万人の自己破産者が発生しており、そのおよそ十倍の約二百万人の人々が多重債務に苦しんでいるとも言われます。また、約千四百万人が消費者金融を利用しており、これらの人々も潜在的には多重債務者になるおそれがあると考えられます。
多重債務問題の背景には、貸金業者が利息制限法の上限金利を上回る金利で貸付けを行っているだけでなく、借り手の返済能力を超えた過剰な貸付けを行っているという実態があります。また、強引な勧誘や不適切な取立て等による被害の事例も報告されています。
私は、今こそ貸金業制度を抜本的に改革し、新たな多重債務者を発生させないしっかりとした仕組みを構築することが求められていると思います。政府として貸金業制度改革にどのように臨まれるのか、山本大臣のお考えをお伺いいたします。
この発言だけを見る →貸金業制度改革についてお尋ねします。
現在、毎年約二十万人の自己破産者が発生しており、そのおよそ十倍の約二百万人の人々が多重債務に苦しんでいるとも言われます。また、約千四百万人が消費者金融を利用しており、これらの人々も潜在的には多重債務者になるおそれがあると考えられます。
多重債務問題の背景には、貸金業者が利息制限法の上限金利を上回る金利で貸付けを行っているだけでなく、借り手の返済能力を超えた過剰な貸付けを行っているという実態があります。また、強引な勧誘や不適切な取立て等による被害の事例も報告されています。
私は、今こそ貸金業制度を抜本的に改革し、新たな多重債務者を発生させないしっかりとした仕組みを構築することが求められていると思います。政府として貸金業制度改革にどのように臨まれるのか、山本大臣のお考えをお伺いいたします。
山
山本有二#18
○国務大臣(山本有二君) 先生おっしゃられるとおりでありまして、新たな多重債務者を二度と再びこの世に発生させないという決意でこの問題に取り組まなければならないと思っております。
今、貸し方の方を見てまいりますと、ほとんど返済してもらえないことを承知しながら貸している、非常に不自然です。また、借り手の方は、様々な動機や事情があることは分かりますけれども、これまた返済することがほとんどできないくらいの高利で借りてしまっております。
この二つの不幸を何とかして片付けたい、何とかして改善して、健全な貸金業のマーケットを確立したいというように思っておりますが、今朝この貸金業改正が閣議決定をされました。その貸金業の改正案においては、こうした考え方を踏まえまして、第一番に貸金業者に対する参入規制、行為規制の強化をいたします。第二に、借り手ごとに信用情報機関において借入総額を把握いたしまして、過剰貸付けを禁止する仕組みの導入をいたします。第三に、上限金利の大幅な引下げをいたします。こうしたことによりまして、多重債務問題を抜本的に解決し、そして、あらゆる方策をもってこうした点に取り組める体制に持っていきたいと思っております。
また、あわせて、今回の改正は、リスクに応じた金利が市場メカニズムを通じて決定され、適正な与信水準が実現するような信用供与体系の構築にも資するものと考えております。
一層沓掛委員の御指導を仰ぎながら、本法案が早期に成立することをお願いをいたしたいと存じます。
以上でございます。
この発言だけを見る →今、貸し方の方を見てまいりますと、ほとんど返済してもらえないことを承知しながら貸している、非常に不自然です。また、借り手の方は、様々な動機や事情があることは分かりますけれども、これまた返済することがほとんどできないくらいの高利で借りてしまっております。
この二つの不幸を何とかして片付けたい、何とかして改善して、健全な貸金業のマーケットを確立したいというように思っておりますが、今朝この貸金業改正が閣議決定をされました。その貸金業の改正案においては、こうした考え方を踏まえまして、第一番に貸金業者に対する参入規制、行為規制の強化をいたします。第二に、借り手ごとに信用情報機関において借入総額を把握いたしまして、過剰貸付けを禁止する仕組みの導入をいたします。第三に、上限金利の大幅な引下げをいたします。こうしたことによりまして、多重債務問題を抜本的に解決し、そして、あらゆる方策をもってこうした点に取り組める体制に持っていきたいと思っております。
また、あわせて、今回の改正は、リスクに応じた金利が市場メカニズムを通じて決定され、適正な与信水準が実現するような信用供与体系の構築にも資するものと考えております。
一層沓掛委員の御指導を仰ぎながら、本法案が早期に成立することをお願いをいたしたいと存じます。
以上でございます。
沓
沓掛哲男#19
○沓掛哲男君 両大臣から大変有意義な御回答、御説明、ありがとうございました。両大臣のますますの御健闘を心から祈って、ちょっと時間が余裕があるんですけれども、私の質問は以上で終わります。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →ありがとうございました。
峰
峰崎直樹#20
○峰崎直樹君 民主党・新緑風会の峰崎でございますが、今日は両大臣、初めてこの財政金融委員会での質疑ということなので、冒頭、大前提となりますか、この間大変問題になってまいりました歴史認識等について、これは率直に言って意見交換をするつもりはありませんから、率直に両大臣の見解をお聞かせいただければなと思っております。
両大臣に対して、靖国神社参拝問題というのがございました。まあ中国、韓国でいろいろ発言をしておりますけれども、両大臣は、小泉内閣総理大臣、前総理大臣が靖国参拝をされる、続けたと、五年間、こういったことについてどのように思っておられるのか、お聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →両大臣に対して、靖国神社参拝問題というのがございました。まあ中国、韓国でいろいろ発言をしておりますけれども、両大臣は、小泉内閣総理大臣、前総理大臣が靖国参拝をされる、続けたと、五年間、こういったことについてどのように思っておられるのか、お聞きしたいと思います。
尾
尾身幸次#21
○国務大臣(尾身幸次君) 先日も安倍総理は、靖国神社の参拝につきまして、国のために戦って尊い命を犠牲にした方々に対して手を合わせ、御冥福をお祈りし、尊崇の念を表する気持ちは持ち続けていきたいと思っている旨発言をしておられるところでございまして、この点につきまして私としても十分に理解できるところであるというふうに考えております。
私自身につきましても総理のお考えと同じでございまして、今後参拝するかしないかはこの席で申し上げるのは適当でないと考えております。
この発言だけを見る →私自身につきましても総理のお考えと同じでございまして、今後参拝するかしないかはこの席で申し上げるのは適当でないと考えております。
山
山本有二#22
○国務大臣(山本有二君) 総理が参拝されるかどうかは総理個人の御判断だろうというように思っております。そしてまた、公式参拝につきましてでございますが、我が国国民や遺族の方々の思い、近隣諸国の国民感情など、諸般の事情を総合的に考慮して慎重かつ自主的に検討した上で判断されるべきものというように考えております。
この発言だけを見る →峰
峰崎直樹#23
○峰崎直樹君 次に、第二次世界大戦、これをどのように表現するか、大東亜戦争と呼んだりする人もおられますが、第二次世界大戦、日本が参戦をして、この歴史的な評価、いわゆる五十年の村山談話というのがございますが、これらについて両大臣、どのようにお考えでしょうか。
この発言だけを見る →尾
山
山本有二#25
○国務大臣(山本有二君) この第二次世界大戦は、我が国歴史、また世界史の中で大変不幸な出来事だろうというように思っております。国民の多くの皆さんが犠牲になった、そしてだれもがその犠牲者の親類縁者であるというようなことからいたしまして、二度と再びこのようなことがないように為政者としては研究、また努力していく必要があろうというように思っております。
この発言だけを見る →峰
峰崎直樹#26
○峰崎直樹君 やや尾身大臣の答弁、何となく誠意が感じられないなという感じがしないでもないんですが。
お隣に両方副大臣おられます。この機会ですから、もし、今私二つの質問をいたしましたけれども、これからも富田副大臣やあるいは渡辺副大臣とも率直に意見交換をしたいと思っていますので、その大前提としてもしその見解あればお聞きしたいなと、これは事前に言っておりませんでしたけれども、もしあれば、差し支えなければお答えください。
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富
渡
渡辺喜美#28
○副大臣(渡辺喜美君) 突然の御指名でございますが、第二次大戦の起源という本がございます。たしかテーラーという学者の書いた本であります。一方、日本の戦争については、私非常に感銘を受けた本の一つに「昭和天皇独白録」というのがございまして、昭和天皇が大東亜戦争の原因の一つとして第一次大戦の戦後処理、そしてその後の日米関係における様々な問題などを指摘しておったことがございました。私は、個人的にこの昭和天皇の思いというものをもう一度思い起こすべきではないかと考えております。
この発言だけを見る →峰
峰崎直樹#29
○峰崎直樹君 渡辺副大臣、率直にお答えいただきまして、ありがとうございます。また、今日も両大臣等を中心に行いますけれども、できれば副大臣もどう考えているかということを私の方で聞く場合もございますので、是非緊張して参加していただければと思います。期待をしておりますので。
そこで、私は、山本大臣に最初に金融の問題で、この間ずっとこの財政金融委員会でやり続けて、依然としてまだ議事録が未定稿になっている問題もあるわけです。それは何かといいますと、日興コーディアル証券がベル24、自分のところ、一〇〇%のインベストメント会社、投資会社を使ってベル24という、電話情報ですね、ベル24という会社が、様々な調査をやっている会社ですけれども、これ大手企業でした、一部上場メーカーだったんです。この会社を、全部株式を買っちゃって買収して非上場にしちゃったわけですね。このときに日興コーディアル証券は、このいわゆる非上場にした会社及びインベストメント会社も含めて、ともにこれを連結から外した上で、しかし、そこからEB債という一つの複雑な手続を使って実は百四十四億円の利益を付け替えて、これは飛ばしじゃないですかと。
同じような証券会社に野村証券、大手では、あるいは大和証券というのがあるけれども、そういうところはすべてその最後の、いわゆるベル24、完全に買収した企業は別として、野村の場合はそれまで全部入れて完全にこれは連結しています。大和の場合はその一〇〇%子会社であるところまでは連結しています。ところが、日興コーディアルだけは、このいわゆるSPCと言われている、いわゆるインベストメント・ホールディングの株式会社とベル24、ともに連結から外して百四十四億円の利益だけ付け替えたと、これは飛ばしじゃないですか、ライブドアの事件よりももっと悪質じゃないですかということを私はこの間ずっと言い続けてきたんです。
この問題ももう私の周りに新聞記者が随分来て、あれはどうなったんでしょうかねと、こうおっしゃっているんですが、金融庁はこの問題について、いつまでにこの問題についての結論を出されるんですか。どういう状況になっているのか、教えてください。
この発言だけを見る →そこで、私は、山本大臣に最初に金融の問題で、この間ずっとこの財政金融委員会でやり続けて、依然としてまだ議事録が未定稿になっている問題もあるわけです。それは何かといいますと、日興コーディアル証券がベル24、自分のところ、一〇〇%のインベストメント会社、投資会社を使ってベル24という、電話情報ですね、ベル24という会社が、様々な調査をやっている会社ですけれども、これ大手企業でした、一部上場メーカーだったんです。この会社を、全部株式を買っちゃって買収して非上場にしちゃったわけですね。このときに日興コーディアル証券は、このいわゆる非上場にした会社及びインベストメント会社も含めて、ともにこれを連結から外した上で、しかし、そこからEB債という一つの複雑な手続を使って実は百四十四億円の利益を付け替えて、これは飛ばしじゃないですかと。
同じような証券会社に野村証券、大手では、あるいは大和証券というのがあるけれども、そういうところはすべてその最後の、いわゆるベル24、完全に買収した企業は別として、野村の場合はそれまで全部入れて完全にこれは連結しています。大和の場合はその一〇〇%子会社であるところまでは連結しています。ところが、日興コーディアルだけは、このいわゆるSPCと言われている、いわゆるインベストメント・ホールディングの株式会社とベル24、ともに連結から外して百四十四億円の利益だけ付け替えたと、これは飛ばしじゃないですか、ライブドアの事件よりももっと悪質じゃないですかということを私はこの間ずっと言い続けてきたんです。
この問題ももう私の周りに新聞記者が随分来て、あれはどうなったんでしょうかねと、こうおっしゃっているんですが、金融庁はこの問題について、いつまでにこの問題についての結論を出されるんですか。どういう状況になっているのか、教えてください。