内閣委員会

2007-06-20 衆議院 全118発言

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会議録情報#0
平成十九年六月二十日(水曜日)
    午後二時十六分開議
 出席委員
   委員長 河本 三郎君
   理事 木村  勉君 理事 戸井田とおる君
   理事 西村 康稔君 理事 平井たくや君
   理事 松浪 健太君 理事 泉  健太君
   理事 松原  仁君 理事 田端 正広君
      赤澤 亮正君    遠藤 武彦君
      遠藤 宣彦君    岡下 信子君
      嘉数 知賢君    木原 誠二君
      谷本 龍哉君    寺田  稔君
      土井  亨君    中森ふくよ君
      林田  彪君    福岡 資麿君
      村上誠一郎君    市村浩一郎君
      小川 淳也君    北神 圭朗君
      佐々木隆博君    細野 豪志君
      馬淵 澄夫君    渡辺  周君
      石井 啓一君    吉井 英勝君
    …………………………………
   国務大臣         大田 弘子君
   内閣府副大臣       大村 秀章君
   内閣府大臣政務官     岡下 信子君
   内閣府大臣政務官     谷本 龍哉君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房総括審議官)           土肥原 洋君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           板谷 憲次君
   参考人
   (総合研究開発機構理事長)            伊藤 元重君
   内閣委員会専門員     堤  貞雄君
    —————————————
委員の異動
六月二十日
 辞任         補欠選任
  後藤田正純君     福岡 資麿君
  小川 淳也君     北神 圭朗君
同日
 辞任         補欠選任
  福岡 資麿君     後藤田正純君
  北神 圭朗君     小川 淳也君
同日
 理事後藤田正純君同日委員辞任につき、その補欠として松浪健太君が理事に当選した。
    —————————————
六月十八日
 憲法改悪反対に関する請願(笠井亮君紹介)(第二一八九号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第二二四五号)
 韓国・朝鮮人元BC級戦犯者と遺族に対する立法措置に関する請願(大島敦君紹介)(第二二四六号)
 同(岩屋毅君紹介)(第二三四〇号)
 同(佐藤剛男君紹介)(第二三四一号)
 ともに生きる社会のための公共サービス憲章の制定を求めることに関する請願(安住淳君紹介)(第二二四七号)
 同(大島敦君紹介)(第二二四八号)
 同(川端達夫君紹介)(第二二四九号)
 同(渡辺周君紹介)(第二二五〇号)
 同(玄葉光一郎君紹介)(第二三四二号)
 同(津村啓介君紹介)(第二三四三号)
 同(古川元久君紹介)(第二三四四号)
 同(古本伸一郎君紹介)(第二三四五号)
 平和憲法の改悪反対に関する請願(笠井亮君紹介)(第二二五一号)
 同(玄葉光一郎君紹介)(第二三四六号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 理事の補欠選任
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 総合研究開発機構法を廃止する法律案(内閣提出第六一号)(参議院送付)
     ————◇—————
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河本三郎#1
○河本委員長 これより会議を開きます。
 この際、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任を行いたいと存じますが、先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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河本三郎#2
○河本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 それでは、理事に松浪健太君を指名いたします。
     ————◇—————
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河本三郎#3
○河本委員長 次に、内閣提出、参議院送付、総合研究開発機構法を廃止する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、参考人として総合研究開発機構理事長伊藤元重君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣府大臣官房総括審議官土肥原洋君及び文部科学省大臣官房審議官板谷憲次君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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河本三郎#4
○河本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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河本三郎#5
○河本委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。木原誠二君。
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木原誠二#6
○木原(誠)委員 自由民主党の木原誠二でございます。
 本日は、総合研究開発機構を廃止する法律案ということで、大田大臣、また伊藤理事長、そして大村副大臣にお越しをいただいております。どうぞよろしくお願いをいたします。
 早速この法案についてお伺いしたいと思っていたんですけれども、通告はしておりませんけれども、ちょっとこの法律案の審議に入る前に、昨日、いわゆる骨太の方針というものが出された、こういうことであります。閣議決定をされたということであります。きょうの新聞報道等を見ておりますとさまざまな評価がある、こういうことであります。
 私自身は、最賃の引き上げであるとかあるいは地域ごとの産業再生機構といったようなものの設立等々、さまざまなものを盛り込んでいただいて、前向きないい骨太の方針ではないか、安倍政権最初の方針としてはいいものではないかな、こんなふうに考えるわけですけれども、担当の大臣としてどういう、評価というのはこれはいいと言わざるを得ないというふうに思いますけれども、少し感想なりをいただければ、このように思います。
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大田弘子#7
○大田国務大臣 今回の基本方針二〇〇七は、安倍内閣になって初めての基本方針でございます。安倍内閣がこれからどういう課題をどういう方向で取り組んでいくかというのを示すのが大きい課題でした。
 大きい課題としましては、まず、人口が減る中でいかに成長を実現していくかということ、二番目に、官主導で来た戦後レジームを脱却するために行政システム、財政システムをどう見直していくかということ、それから三つ目に、国民の安全、安心ということをどう実現していくのか、この三つの課題についてしっかりと設定をして、その改革の方向性を示せたというふうに考えております。
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木原誠二#8
○木原(誠)委員 ありがとうございました。三つの課題を示して、それについての対応策、方向性というものを出していただいた、こういうことであろうかというふうに思います。
 その二番目に、今まさに大臣からもお話をいただいたように、もう官主導ではないんだ、そういう意味では、小さくて効率的な、あるいは筋肉質の政府を実現していくんだ、こういうことであろうかというふうに思います。今回の法律案もまさしくその中にやはり位置づけられていくべきものであろう、このように考えております。
 もう長い経緯のある話でございます。十三年の末に特殊法人等整理合理化計画の中で財団法人化を目指してやっていくんです、そしてまた十七年の末にまさに今回の具体案が決まってきた、こういうことであります。そしてまた、行革推進法の中でのいわば資産の縮減、半減といったものの中にも位置づけられていくのであろう、このように思うわけですけれども、今回のNIRA、総合研究開発機構の廃止法案というものが、とりわけこの行革推進法の中に規定をされている政府の資産の縮減という目標の中でどのように位置づけられていくのか、まず総論でお伺いをいたしたいと思います。
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大田弘子#9
○大田国務大臣 国の資産、債務につきましては、行政改革推進法五十九条で、平成二十七年度以降の各年度末の国の資産の対GDP比が、平成十七年度末の対GDP比の半分にできる限り近づくようにしていくということが書かれております。また、基本方針二〇〇六の中でも、国有財産については、民営化法人に対する出資等の売却に努め、今後十年間の売却収入の目安として約十二兆円を見込むということも書かれております。
 今回の法案では、貸付金の償還期間を八年、三年以内の据え置きを含む八年以内に償還をするということになっておりますので、具体的には、遅くとも平成二十七年度末までには政府からの貸付金を全額返済させるということになっております。したがいまして、今回の措置は、行革推進法等で定める政府の資産・債務改革の趣旨に沿ったものであるというふうに考えております。
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木原誠二#10
○木原(誠)委員 ありがとうございました。
 平成十七年度末と二十七年度末を比べて、できる限り政府の、あるいは国の資産を縮減していく、半減していくという中に位置づけられる一つの法律案だ、こういうことでございます。ぜひ今回の法律案をしっかり成立させて進めていかなければいけないな、こう思うわけです。
 出資金を返済させる、無償貸し付け、三年据え置きの八年ということが一つの法案の骨子であろうかと思います。その中で、出資金をなくすという観点からしますと、財団法人化ということではなくて廃止ということもあったであろうし、あるいはまた、民営化するという中で、株式会社化という選択肢もあったんであろうか、このように思うわけです。
 単純に廃止ということではなくて、財団法人としてNIRAを引き続き存続させていくというその趣旨、いろいろな、これまでも長い歴史の中で多くの機能を担ってきたわけでありますから、その機能を引き継ぎながら存続させていく、こういうことであろうかというふうに思いますけれども、今回存続させるということの趣旨をお聞かせいただければと思います。
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大田弘子#11
○大田国務大臣 NIRAにつきましては、平成十三年の特殊法人等整理合理化計画において見直しが取り上げられて以来、NIRAの内部でも改革について検討してまいりました。平成十七年十二月の行政改革の重要方針で、NIRAの組織形態を認可法人から財団法人にするということが決定されております。これは、シンクタンクをめぐる状況が変わってきたことを踏まえて、設立の原点に返って、NIRAがどうあればいいのかということを踏まえての結論だろうというふうに思います。
 具体的に申し上げますと、NIRAの業務の一つとして、本来の研究業務以外に、民間のシンクタンクを育成するという仕事がございます。これについては、もう既に民間のシンクタンクがかなり登場してきておりますので、こちらはおおむね達成されているんだろう。残りの、研究、本来の業務に特化していくということが必要であるというふうに考えられます。
 そのときに、当然廃止するということも考えられるんだと思うんですが、政策形成プロセスの最近の動きを見ますと、官僚主導から政治主導に移ってくる、あるいは中央集権から地方分権に移ってくる、一方で政策課題は複雑になってきているということで、何が問題かを国民にもわかる形で研究し分析する、その重要性が増してきているように思います。そういう観点で、NIRAはこれまでも多くの研究実績を持ち、ノウハウ、ネットワークを持っておりますので、これを廃止するのではなくて、政策研究の貴重な場として生かしていくことが考えられるのではないか、その方がいいのではないかということで、財団法人にするという選択肢を選んだ次第です。
 御指摘のように、株式会社にするという選択肢も恐らくあるんだろうと思いますが、政策研究をやるときに、やはり、より自主性、独立性を確保した形というのが望ましいんだろうと思います。そのときに、株式会社、営利法人より、財団法人の非営利の方がより自主性を持ち、独立した形で研究できるのではないかということで、今回、財団法人を選択いたしました。
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木原誠二#12
○木原(誠)委員 明快な答弁、ありがとうございました。
 今まさに大臣から御指摘いただいたように、民間のシンクタンクを育成していく、この機能についてはもう大分果たしたということであろうかと思います。現にこの研究の実績を見ていますと、委託研究というのはだんだん少なくなってきて、まさに自主研究部門がどんどんふえてきている、こういうことでありますから、そちらは今回は、捨て去るというのは変な言い方ですけれども、いわば意義は終わったと。他方で、まさにおっしゃったように官僚主導から政治主導という中にあって、政策形成過程にもっと強力に関与していくんだ、こういう意義を持っている、こういうことであろうかというふうに思います。
 私自身、実は財務省におりましたときに、アジア債券市場構想というのにずっとかかわってまいりまして、二〇〇六年の夏ぐらいだったというふうに思いますけれども、NIRAから、現にアジア債券市場構想について政策提言をいただいたというような経験もございます。そういう意味では、ぜひ、引き続き、財団法人として、独立性を持ちながら、あと中立性も担保されながら、アメリカにあるブルッキングス、あるいは私自身もお世話になりましたけれども、イギリスの英国国際問題研究所、チャタムハウス、こんなような機能を担っていただけると大変ありがたいな、こんなふうに思うわけであります。
 そういう中にあって、一つやはり心配なことは、これはもう参議院の方の質疑でも、るる、いろいろ御指摘があったように思いますけれども、今回、国の出資金は八年間の無償貸し付けにかわって最終的には償還をされる、地方、民間も含めて、これは基本的に出資金は引き上げられる、こういうことが前提ではないか、このように思いますけれども、そういう政策形成過程に関与するという非常に高い使命を持つNIRAが、この財務基盤で本当に大丈夫かなということを若干危惧いたします。
 個人あるいは民間企業からの寄附金、個別、非常に細かい寄附金を集めるということも既に始まっている、このように伺っておりますけれども、今後の財務面での見通しというものについて少し御説明いただきたい、このように思います。
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土肥原洋#13
○土肥原政府参考人 総合研究開発機構の財務面ということでございますけれども、財団法人化に際しまして、政府からの出資金につきましては無利子貸付金に振りかえられる一方で、政府以外の出資金につきましては、財団法人化される前に出資者に払い戻されるか、財団法人に対する無利子貸付金になる予定でございます。
 したがって、財団法人化後でございますけれども、財団法人の正味財産といたしまして残される寄附金及び利益剰余金が約百十億円ぐらいでございますが、それから無利子貸付金の合計分、これを原資といたしまして、その運用益により事業が実施される、こういう予定でございます。このため、財団法人の初年度の運用原資及び収入規模につきましては、政府以外の出資者が財団法人に対する無利子貸し付けにどの程度応じていただけるか、こういう次第であるため、現段階では確たることは申し上げられないということでございます。
 その後でございますけれども、貸付金の償還に伴いまして運用原資及びその運用益も減少してきまして、最終的には財団法人の正味財産及びその運用益のみになるということでございます。
 こういった時点での機構の収入規模につきましては、その時点、将来の運用環境、金利等でございますね、こういったものに左右されるわけでございますが、仮に現時点の金利等を前提に、多少機械的ではございますが試算いたしますと、返済の完了いたしました平成二十八年度、これで約四・七億円程度の収入規模になると見込まれるものでございまして、この収入の範囲内で研究開発事業を行うということになります。
 現在、NIRA、総合研究開発機構改革を加速させているところでございますが、こうした改革の成果が社会のいろいろな適正な評価を得て、寄附金とか会費制の導入など民間からの新たな資金の獲得につながる、そういうことも期待しているところでございます。
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木原誠二#14
○木原(誠)委員 ありがとうございました。
 もう少し財務面のことについてお伺いをしたいと思います。
 今のお話ですと、基本的には、たまっているたまり金とその運用益、新規の寄附金、こういうことであろうと思いますけれども、個人、団体からの寄附金というものは現状どの程度あって、今後どの程度見込めるのか、あるいはどういう見込みを立てているのかということ、何らかの試算があるのかないのかわかりませんが、見通しがあれば御教示いただければと思います。
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土肥原洋#15
○土肥原政府参考人 現状でございますけれども、寄附金といたしまして五十八億円前後、それから剰余金といたしまして五十五億円前後ございます。これに対しまして、今後、まだ会費制等がきちんと発足しているというわけではございませんが、現在、NIRAの情報発信等に努めまして、PRに努めまして、会員を鋭意募っていってというふうに考えておるところでございます。
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木原誠二#16
○木原(誠)委員 先ほど、まさに民間のシンクタンクを生み育てていくという役割をある程度果たしてきた、こういうことでございました。その結果として、現に足元を見ていますと、委託研究というのが大分減ってきている。
 きのう私はレクをいただいて、ああ、なるほどなと思いましたけれども、これまでの千件以上の研究の中で、受託研究というのは実は二件だというふうにおっしゃったというふうに思います、二件しかないと。私自身は、むしろNIRAはいろいろなところから受託をしていろいろな研究をされているのかな、こう思ったわけですけれども、ああ、なるほどな、これは自主研究をされてきている、そういう組織なんだな、こう思いました。
 逆に言いますと、今の財務の話とちょっと関連づけをさせていただくと、委託研究でない、自主研究でやっていくということになると、今まではそれなりの潤沢な資金を持ってやってきた、こういうことであります。今後、出資金を返済する中で、これまでの寄附金のたまりと運用益で基本的に賄っていくということになっていくと、基本的な自主研究を中心にやっていくという体制が、私は、独立のこういうシンクタンクとして、とりわけ政策形成過程に関与していくということであるとすると、自主研究を引き続きやっていただくというのは大変重要なことだと思いますけれども、この方針が引き続き堅持できるのかどうか、そのあたりの見通しを理事長からお伺いできればと思います。
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伊藤元重#17
○伊藤参考人 財団法人化は、やはり収入源の多様化ということが大事だというふうに考えておりますので、受託研究とかそれから会員制の導入等をやるように現在検討しております。そうした取り組みが、単に資金的に余裕を持たせるということ以上に、この問題を一緒に考えていく、あるいは継続的に協力関係があるというような形のものを、外にネットワークをつくっていくというのが非常に大事だというふうに思っておりますので、これは早急にいろいろ検討して着手していきたいというふうに考えております。
 それから、NIRAが設立された際に民間からいろいろ御支援をいただいたわけですけれども、財団法人化後もそういう努力を私は必要だというふうに考えておりまして、そのために、まず第一に、少なくとも理事長として私がやるべきことの最初のことは、やはり資金的に支援してもいいと思っていただけるような成果をきちっと出していくということがまず最も重要であるというふうに考えております。
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木原誠二#18
○木原(誠)委員 今まさにネットワークということをおっしゃったと思います。そういう意味でいうと、恐らく今後、NIRAが一級のシンクタンクとして、とりわけ、これまでの歴史を踏まえながら政策形成過程に関与していくということになっていくと、NIRAが中心になりながら、いろいろな民間のシンクタンクとネットワークをしっかり築き上げていく、こんなようなことが一つの姿としてあり得るのかな、こういうふうに思うわけであります。
 ちょっと議論が前に戻るかもしれませんけれども、理事長はそもそも財団法人化するということの積極的なメリットをどんなふうにとらえられているか、少しお伺いできればと思います。
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伊藤元重#19
○伊藤参考人 そもそも私のような大学の研究者がここに非常勤で理事長で来たということ自身が、ある意味で、財団法人化の将来の姿を先取りしたものだと思うんですね。
 これはまた御質問があればいろいろ詳しくお答えしたいと思いますけれども、結局、こういうシンクタンクがこれからやっていかなきゃいけないいろいろなテーマに関して、どこに知見を求めるべきなのか、どういう形で議論をしていくべきだろうかというと、恐らく組織の中だけではなくて、例えば、学界ですとかあるいはジャーナリストですとか、それから、もちろん皆様のような政策に実際かかわっている方々とか、こういう形のネットワークをやはりしっかりつくっていく。
 ちょっと比較するのが適当かどうかわかりませんけれども、私が大学におりましていつも思うのは、大学で一番重要なのは場なんですね。そこに場所があって、いろいろな人が出入りしていろいろなことが生まれてくる、そういうものが、大学のような学問とは少し違った形で政策問題について考えることが必要で、それは必ずしも、いわゆる民営化して財団法人だけでしかできないというわけではございませんけれども、財団法人化した、民営化であればより柔軟にいろいろなことができるという面があるというふうには理解しております。
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木原誠二#20
○木原(誠)委員 理事長のおっしゃるとおりだと思います。まさに民営化、財団法人化することによって自由度が増してくる。とりわけこれまでは、そういう言い方をしたら大変失礼かもしれませんけれども、やはり認可法人ということであると、役所からの方もかなり入ってきて、それは非常にいい人材供給源であったとは思いますけれども、今後、必ずしもそうではない、そういうことになると人材もさまざまなソースから求めてこなければいけない、こういうことであろうかというふうに思います。
 そういう中で、私自身は、やはり総合研究開発機構というものが財団法人になった後も、人材をしっかり得ていくということが大変重要で、人材を得る、そしてまた供給する、そういう結節点、中心点になっていくということが、日本には三百近くあるいは三百以上シンクタンクがある、こう言われているわけですから、そういう中にあって中心的役割を担っていただきたい、こう思うんです。
 そういう人材を、まさにNIRAに来ればキャリアアップができて、そして次のステップが踏める、あるいはNIRAに来るとまた別の知見を持って次のシンクタンクへと移動していくことができる、そういう人材の結節点としての役割を担っていただきたいと思いますけれども、その点についての御所見をいただければと思います。
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伊藤元重#21
○伊藤参考人 委員がおっしゃるとおりでございまして、例えば、少し具体的なイメージを、これは日本のシンクタンクの例でございませんけれども、参考になると思いますので、二つほど私のよく存じ上げているケースを申します。
 一つは、アメリカのボストンにナショナル・ビューロー・オブ・エコノミック・リサーチ、NBERというのがございまして、ここは、極端に言うと、ほとんど中には事務スタッフ程度しかいないんですね、もちろん、それはちょっと言い過ぎかもしれませんけれども。ただ、近くにハーバード、それからMIT等々の有力な学校があって、そういうところから、いわば、例えば財政問題であれば財政の専門家でありますとか、あるいは貿易問題であれば貿易の専門家を呼んできて、それでネットワークをつくってプロジェクトを始める。ある一年とか二年の間に成果を出して、その時々の重要な問題について問題発信をする。
 これは恐らく二つの効果があって、一つは、成果そのものが非常に大切であるというだけじゃなくて、ともすると、例えば大学の研究者の場合であると学問分野にどうしても入りがちなんですけれども、そういう人たちのいわば能力を政策問題とか現実の問題に引っ張り込むという意義があったと思うんです。日本は、残念ながら、まだそういう機能を果たすところが比較的少ないということがあるので、もしNIRAがそういう役割を果たせればいいなと。
 それからもう一つ、私が非常に関心を持っている研究所は、例えば、民主党系でいうとブルッキングス研究所、それから共和党系でいうとアメリカン・エンタープライズというんだと思いますけれども、ここは、例えば我々の仲間なんかの若い研究者あるいは政府の関係の方が、そういう本務から離れて二年とかそこにいて何かテーマを持ってやる。そこである意味でいうと力を蓄えていただいて、その後の、いわば次の政治あるいは行政、研究の中でそれを生かしていただくという形で、大きなネットワークをつくる一つの結節点になる。
 日本の場合にも、やはり日々の仕事の中でじっくり問題を考えることがなかなか難しくなっているこのごろですから、もしNIRAみたいなところで二年しっかり研究していただいて、もちろん成果は出していただかなきゃいけないと思うんですけれども、そういう形で人材の結節点になるようなことになれれば大変すばらしいというふうに思っております。
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木原誠二#22
○木原(誠)委員 ありがとうございました。
 ナショナル・ビューロー・オブ・リサーチもそうだと思いますし、ブルッキングスもそうだと思いますけれども、日本もそろそろそういうシンクタンクを必要としているんだろう、こう思いますから、理事長の御指導で大きな飛躍したNIRAというものをぜひつくり上げていただきたいな、こう思います。
 その中で、今後の具体的な研究テーマ、行政改革の重要方針の中でも、中長期的に重要な研究、公的な研究に特化をしていくといったようなことが書かれていたように思います。今、どんなテーマ、具体的にもしイメージがあれば、少し御教示いただきたい、このように思います。
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伊藤元重#23
○伊藤参考人 特に具体的なテーマについて何をやるのかというのは、まさに今、国会でNIRA法廃止法案を審議していただいていますので、余り今の段階でコミットしたことはなかなか申し上げられないというか、これから考えていくことなんですけれども、ただ、ずっとNIRAの改革の中で議論してきたことで三つの柱があるんだろうなというふうには理解しております。
 一つは、いわゆる国政にかかわるような問題ですね。NIRAはこれまでもそういうことをやってきたわけですけれども、いろいろな国政にかかわるような問題についてぜひ議論していきたい。
 それから二つ目は、これもNIRAのこれまでの経緯と非常にかかわるわけですけれども、地方の問題をしっかり議論していきたい。これは、単にNIRAがやるというだけではなくて、御案内のように、各地域というのはそれぞれいろいろな問題意識を抱え、あるいは問題を抱えているわけですけれども、例えばAという地域で抱えている問題というのはまたBという地域でも同じように抱えている。そうすると、当事者が問題を共有して、例えばごみの問題でもあるいは福祉の問題でもいいんですけれども、それをお互いに情報交換できるというような、まさに先ほど結節点と申しましたけれども、そういう地域の問題をNIRAが少しコーディネートしながらできないだろうか。
 それから三つ目の柱として、これもNIRAがこれまでやってきたことで、しっかり継承していきたいと思うのは、いわゆる海外との問題の関係。これまでも政府との関係で、日中韓の経済連携の可能性について五年以上議論してきたわけですし、私がNIRAの理事長に就任して非常に印象に残ったのは、中国や韓国やあるいは東南アジアに行きますとNIRAというのはしっかり意識されていて、彼らも我々との意見交換、非常に頼りにしているようなところがあるので、ここはしっかり今までのアセットを引き継いでやりたい。
 そういう意味で、国政の問題と、それから地域の問題、それからいわゆる海外、特に恐らくアジアのウエートが大きくなると思いますけれども、その三つを中心に、その時々で重要な問題を考えていきたいというふうに考えております。
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木原誠二#24
○木原(誠)委員 ありがとうございました。
 今三点目のところで、とりわけ海外の問題というお話がございました。私も、カンボジア、ベトナム等に技術協力、とりわけ金融の技術協力等々をする場合に、NIRAというのは知名度が非常に高いなということを現実に肌で感じておりますので、ぜひこの部分を引き続き伸ばしていただきたいな、こんなふうに思います。
 これは実は通告していなくて大変恐縮ですが、実は伊藤先生はアジア・ゲートウェイの座長だったというふうに今ちょうど思い出しまして、ちょっとこの点、もしよろしければお伺いをしたいな、こう思います。
 アジア・ゲートウェイというのは僕は非常にいいテーマだというふうに思いますし、いい提言をまとめていただいたな、こんなふうに思っております。ただ、その中で一点だけ、御所見をいただきたいなと思う点がございます。このアジア・ゲートウェイ構想の中で、羽田を中心に、国際空港ということについては非常に力点を置いて御議論をいただいたな、こう思うわけですけれども、一方で港湾、とりわけスーパー中枢港湾等々について思ったほど議論が実は深まっていないんじゃないかなという印象を受けました。
 他方で、私自身は、例えば上海の沖に洋山港というのがあって、これはとてつもない規模ですし、韓国の釜山も今とんでもない規模になってきて、育ってきている。そういう中にあって、アジア・ゲートウェイ、そのゲートを標榜するのであれば、もちろん空港も重要だというふうに思いますが、こういう港湾施設ということも深掘りをしていただくということが大切なのではないか、こういうふうに思うんですけれども、この点、いかがでしょうか。
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伊藤元重#25
○伊藤参考人 委員のおっしゃるとおりだと思います。
 ただ、これは我々の委員会の中で安倍総理がおっしゃったことなんですけれども、実はぜひまた皆様にアジア・ゲートウェイ戦略会議のレポートを読んでいただきたいと思うんですけれども、いろいろな面で、私、大事なことを言っていると思うんですね。ただ、比較的スムーズに進んだ分野というのは余りマスコミ等も取り上げてくれないものですから、余り一生懸命議論したように受け取られないんですけれども、実はかなり大事に議論しております。空港の問題は、もちろんいろいろな考え方がございますから、当然いろいろな調整等でなかなか困難な部分もありまして、どうしてもショーアップされた面があります。港湾につきましては、かなり重要な重点項目、十の重点項目の一つとして取り上げているわけですから、非常に重要だというふうに理解しております。
 実は私、同時に、財務省の関税局の中の部会長をやっていまして、ここでは実はアジア・ゲートウェイ構想と連携して、港湾のいろいろな仕組み、特に御案内のようにテロ等の難しい問題に対する対応と、それからスムーズにいろいろなものを通関させるというその二つの、ある意味でコンフリクトのあるものをどういうふうに調整していくかということで、かなり今事務方はしっかり議論してくれていると思いますので、これはこれからさらにいろいろな仕組みがよくなると思います。
 ただ、ここはちょっと私、専門ではございませんけれども、いわゆる投資がかかわる大きな設備の話になってきますと、本来それは我々も議論すべきだろうと思いますけれども、それはむしろ皆さんの、議員の方々にさらにしっかり議論していただいて、上海や釜山に負けないような港をつくる方向でぜひ頑張っていただきたいと思います。
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木原誠二#26
○木原(誠)委員 ありがとうございました。通告していない質問で大変失礼をいたしましたけれども、御答弁いただきましてありがとうございました。
 これで最後にしたいと思いますけれども、この内閣委員会はずっと公務員制度改革というのを議論してきました。天下り、これをやはり根絶しなきゃいけない、これは与野党共通の思いであろう、このように思います。今、NIRAについては、伊藤理事長にお越しいただいて、これからまさに改革も進めていただくということであろうかというように思いますけれども、大臣に最後、今後も民間からしっかり理事長は出していただく、これは財団法人ですから大臣が今後のことについてなかなかお答えにくいかもしれませんけれども、その点について御決意なりがあればお伺いをして、終わりにしたいというように思います。
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大田弘子#27
○大田国務大臣 NIRAの理事長はこれまで、中央省庁のOB、これは次官の経験者ですけれども、就任しておりました。それが十八年二月に伊藤先生に理事長になっていただいて、この一年の間に本当に目覚ましい成果を上げてくださっています。
 今後は、もちろん財団になったNIRAがお決めになることではありますが、ゆめゆめ天下りさせるために財団法人として残したと言われることがないように、そこはしっかりとお約束いたします。
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木原誠二#28
○木原(誠)委員 ありがとうございました。
 終わります。
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河本三郎#29
○河本委員長 次に、市村浩一郎君。
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