法務委員会

2007-02-21 衆議院 全370発言

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会議録情報#0
平成十九年二月二十一日(水曜日)
    午前十時三分開議
 出席委員
   委員長 七条  明君
   理事 上川 陽子君 理事 倉田 雅年君
   理事 武田 良太君 理事 棚橋 泰文君
   理事 早川 忠孝君 理事 高山 智司君
   理事 平岡 秀夫君 理事 大口 善徳君
      赤池 誠章君    稲田 朋美君
      今村 雅弘君    近江屋信広君
      奥野 信亮君    後藤田正純君
      笹川  堯君    清水鴻一郎君
      柴山 昌彦君    杉浦 正健君
      三ッ林隆志君    武藤 容治君
      森山 眞弓君    矢野 隆司君
      保岡 興治君    柳本 卓治君
      山口 俊一君    石関 貴史君
      市村浩一郎君    大串 博志君
      篠原  孝君    中井  洽君
      森本 哲生君    横山 北斗君
      神崎 武法君    保坂 展人君
      滝   実君
    …………………………………
   法務大臣         長勢 甚遠君
   法務副大臣        水野 賢一君
   法務大臣政務官      奥野 信亮君
   最高裁判所事務総局経理局長            小池  裕君
   最高裁判所事務総局刑事局長            小川 正持君
   政府参考人
   (内閣府犯罪被害者等施策推進室長)        荒木 二郎君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 野村  守君
   政府参考人
   (警察庁刑事局長)    縄田  修君
   政府参考人
   (警察庁刑事局組織犯罪対策部長)         米田  壯君
   政府参考人
   (警察庁警備局長)    米村 敏朗君
   政府参考人
   (警察庁情報通信局長)  武市 一幸君
   政府参考人
   (総務省自治行政局選挙部長)           久元 喜造君
   政府参考人
   (法務省大臣官房長)   池上 政幸君
   政府参考人
   (法務省大臣官房訟務総括審議官)         大竹たかし君
   政府参考人
   (法務省大臣官房司法法制部長)          菊池 洋一君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    寺田 逸郎君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    小津 博司君
   政府参考人
   (法務省矯正局長)    梶木  壽君
   政府参考人
   (法務省人権擁護局長)  富田 善範君
   政府参考人
   (法務省入国管理局長)  稲見 敏夫君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 猪俣 弘司君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 水上 正史君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長)            上田 隆之君
   法務委員会専門員     小菅 修一君
    —————————————
委員の異動
二月二十一日
 辞任         補欠選任
  大串 博志君     森本 哲生君
  河村たかし君     篠原  孝君
同日
 辞任         補欠選任
  篠原  孝君     市村浩一郎君
  森本 哲生君     大串 博志君
同日
 辞任         補欠選任
  市村浩一郎君     河村たかし君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件
     ————◇—————
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七条明#1
○七条委員長 これより会議を開きます。
 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 各件調査のため、本日、政府参考人として内閣府犯罪被害者等施策推進室長荒木二郎君、警察庁長官官房審議官野村守君、警察庁刑事局長縄田修君、警察庁刑事局組織犯罪対策部長米田壯君、警察庁警備局長米村敏朗君、警察庁情報通信局長武市一幸君、総務省自治行政局選挙部長久元喜造君、法務省大臣官房長池上政幸君、法務省大臣官房訟務総括審議官大竹たかし君、法務省大臣官房司法法制部長菊池洋一君、法務省民事局長寺田逸郎君、法務省刑事局長小津博司君、法務省矯正局長梶木壽君、法務省人権擁護局長富田善範君、法務省入国管理局長稲見敏夫君、外務省大臣官房審議官猪俣弘司君、外務省大臣官房参事官水上正史君、資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長上田隆之君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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七条明#2
○七条委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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七条明#3
○七条委員長 次に、お諮りいたします。
 本日、最高裁判所事務総局小池経理局長及び小川刑事局長から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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七条明#4
○七条委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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七条明#5
○七条委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。武田良太君。
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武田良太#6
○武田委員 自由民主党の武田良太でございます。
 今国会初めて法務委員のお仲間に加えていただきまして、またトップでの質問の機会をちょうだいいたしましたことに厚く御礼申し上げたいと存じます。
 大臣の所信表明に対しまして、何項目か御質問をさせていただきたいと思いますが、まず、裁判員制度について質問をしたいと思います。
 これは、司法制度改革の中の重要な柱の一つでございますし、また国民の司法参加という意味では重要な制度であると私は認識をいたしております。この制度の円滑な実施のためには、国民の深い理解と、そしてまた国民のみずからの意思による積極的な参加ということが重要になってくるわけでございますけれども、ことし二月に内閣府が特別世論調査をしたところ、まだまだ周知徹底が図られていない、そしてまたこうした制度が導入されるんだということを認識していながらも、積極的に参加しようとされる方がそう多くはなかったということでございます。法務大臣におかれましては、国民それぞれが裁判員制度への参加意識がもうちょっと高まるように一層の広報啓発の推進に頑張っていただきたい、このように思っております。
 先ほど申しましたけれども、裁判員制度というのは、国民が刑事裁判に主体的に参加することによってその感覚を裁判に反映することができると思います。何となく閉鎖的なイメージがある裁判の中に、開かれた空気というものをつくることによって、そういった感覚を反映させることによって、やはり国民の司法に対する信頼度というものも私はまた高まってまいるのではないかなというふうに思うわけでございます。
 司法制度改革としまして、さまざまな分野で改革が進められておりますし、多くの制度が既に始まっておりますけれども、あと二年に差し迫ったわけですね、裁判員制度の開始というものが。司法制度改革の総仕上げと言えるこの制度を円滑に開始できるように、皆さん方も御努力していただいていると思うんですけれども、これを本当に、信頼をより確かなものにするためには、やはりまださまざまな工夫が必要じゃないか。裁判員として国民の理解を求めるためには、皆さん、国民というのは仕事もあるし、家庭もある、そうしたそれぞれの生活環境の中の負担軽減というものに関してもやはり配慮をしていかなくてはならないと私は思います。
 今国会に、そうやって円滑に実施するための法整備ということで、部分判決制度の導入などを内容とする裁判員法等の一部を改正する法律案が提案されるとのことであります。しかしながら、裁判員制度というのがまだ施行されていない状況の中でまた新たな法整備をするということはちょっと珍しいケースだなと思うんですけれども、裁判員制度施行前にこういった法整備を行う理由について大臣にお答えいただきたいと思います。
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長勢甚遠#7
○長勢国務大臣 裁判員制度が始まるということは、国民の皆さん、相当程度に浸透しておると思いますが、では、裁判員に指名されたときに参加をするかという参加意識についてはまだまだというのが実態であります。御指摘のとおりであります。ぜひ皆さんにも参加していただけるように、これから全力を挙げていかなければならない、それは我々の大きな課題だと思っております。
 仕事がある、そういう時間その他の負担感もありますが、もっと大きいのは、どうも調査によれば、そんな難しいこと、そんな責任の重いことをやりたくないという気持ちがあるようでありますので、もちろん責任は重いわけでありますが、また法律を扱うわけではありますが、余り過大に負担感あるいは難し過ぎるという思いをお持ちになることのないように、広報の方法等々も工夫して努力していきたいと思っております。
 お尋ねの、今回予定している法律案でございますが、おっしゃるように、参加される方々の負担をなるべく少ないものにしていかなきゃならぬということは当然のことであります。
 そういうことを考えますと、現在の刑事裁判では、一人の被告人が幾つもの事件にかかわっておるということが起こります。これを併合して審理するということになると、それを同じ裁判員がやるということになると、幾つもの事件をその人がずっとやらなきゃならぬ。大変な負担になる。そうすると、従来どおりのやり方ではその負担を軽減することができませんので、場合によってはそれぞれの、同じ被告人であっても、事件を分けて審理してもらう。つまり、裁判員が別々のをやるということも可能とするという仕組みをつくれば、その分負担を軽減することができますので、そういう道を開くということが今回やろうとしておる中身であります。
 このことは、裁判員制度を設計する段階でも各方面で御議論になっておりまして、これを早く整備しておくべきであるという意見がもともとあったわけであります。これは始まる前につくっておかなきゃならないことでありますので、今回御提案させていただくということであります。
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武田良太#8
○武田委員 ありとあらゆる負担軽減策が国民の裁判員制度に対する積極的な参加意識を高めていくということは、これは大変重要なことであると思います。
 これは、制度の施行前であっても、やはりいいアイデアが次から次に出たり、また足りない部分を見出されたりした、そうしたときには積極的に、前向きに、遠慮せずに、しっかりとやっていただきたいというふうに考えております。
 そこで、先ほど大臣のお言葉の中にありましたけれども、部分判決制度というものに対して、もう少し詳しい内容をお聞きいたしたいと思います。副大臣、お願いします。
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水野賢一#9
○水野副大臣 部分判決制度と申しますのは、裁判所に同一の被告人に対する複数の事件が係属した場合に、まずその複数の事件のうち一部の事件を区分して、区分した事件ごとに審理を担当する裁判員を選任して、順次これらの事件を審理し、有罪、無罪だけは判断して、それは判断するものの量刑はしないという部分判決を行うものでございます。そして、その部分判決を踏まえて、新たに選任された裁判員の加わった合議体が全体の事件について、今度は量刑も含んで終局の判決をする、そういう制度でございます。
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武田良太#10
○武田委員 わかりましたが、これまた法案審議のときにさらにお伺いしたいと思っております。
 それでは、次の質問に移らせていただきますけれども、継続審議となっております条約刑法についてお尋ねをしたいと思っております。
 これはいろいろな場、我が党におきましても部会等でさまざまな議論、そしてありとあらゆる方々が多くの関心を寄せておるとお聞きしております。しかしながら、今日までの国会審議等においてさまざまな慎重論というのも出ておったという状況でございまして、これは拡大解釈されて、一般の国民までもそれが適用されるんじゃないかとか、対象となる犯罪が余りにも漠として多過ぎるんではないかとか、ある方によれば、また治安維持法の再現じゃないかとかいろいろな意見が出される。ですから、そういうことを考えれば、これは一歩間違えれば、もしかしたら危険な要素もはらんでおるという部分もあると思うんですね。
 しかし、我々の今の周りの状況を考えてみましたら、先日も人口が集中する繁華街で暴力団抗争による発砲事件がございました。一人の組員が射殺されたという事件もございましたし、そして各国の国際的なニュースが毎日流れてきておりますけれども、バグダッドにしましても、昨年のロンドンにしましても、先日のインドとパキスタンを結ぶ列車の爆破事故等々を見ても、国際テロ組織によるテロというものがもう本当に多発しておるような状況でございます。
 我々は何が何でも国民の生命と財産、そして安心と安全というものを確保していかなければならない、このことは皆さん方も御理解いただけると思うんです。しかしながら、もう一個私が訴えたいのは、平成十五年の通常国会で国際組織犯罪防止条約というものの締結の承認を国会でいたしております。そしてもう一個は、十六年の通常国会ではサイバー犯罪条約、これの締結の承認をもう既にいたしておるわけですね。
 それで、今、大臣も御承知と思いますけれども、犯罪がグローバル化しておりまして、本当に深刻な世界的な問題になってきておりまして、この国際社会の中で、世界諸国と協力しながら、我々もそうしたテロと対決をしていかなければならないと考えておるわけでございます。
 麻薬にしましても、テロにしましても、組織犯罪というものは起こってしまうともう大変な被害をこうむってしまいます。ですから、起こる一歩手前で未然に防げるものであれば、そういう制度というものをやはり我々は考えていかなくてはなりません。テロというのは所と人と時を選ばない、であるからこそ、なお一歩手前で我々は抑止力を高める方策というものを練っていく必要があると思っておるわけでございます。
 この必要性に駆られながらも、しかしながら、いろいろ先ほど言いましたような御意見が出る。それに対しては、これは紛れもなく重大な組織犯罪のみに限定するという定義づけをもっとわかりやすい形で、我々は深く議論の根をおろしていかなければならないと思いますし、その上で国民の理解というものもいただいて、そして早期成立をやはり目指していかなくてはならないと私は考えておるわけですけれども、法務大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
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長勢甚遠#11
○長勢国務大臣 この問題につきましては、私の所信表明においても申し上げましたけれども、国際社会と協調しつつ、麻薬やテロなどの組織犯罪あるいはサイバー犯罪というものに対して防止をしていく、処罰をしていくということはもう国際的な課題であることは御指摘のとおりでございますし、これに積極的に取り組んでいくことが世界の主要国としての我が国の大きな責務、役割であると思っております。
 今おっしゃいましたように、麻薬、テロといったような犯罪というのは起きてからでは間に合わないわけでありまして、そのために国際社会が連帯して阻止をするために国際組織犯罪防止条約あるいはサイバー犯罪条約ということが国連において国際条約としてつくられたわけでありまして、もう既にこの国際組織犯罪防止条約については世界で百三十カ国が締結をして、G8で加盟していないのは我が国だけという状況でありまして、これは国際連帯の中でやるということは、主要国が抜けちゃうと話にならないわけで、早期に我が国もこれに加わっていくことが急務であると思っております。既に締結については国会で御承認もいただいているところでございますので、いろいろ今まで大変この委員会で御審議を尽くしていただいておるわけでございますが、ぜひ早期に成立をさせていただきたいものだと思っております。
 その際、いろいろ御懸念もあるわけでありますので、それはまた委員会で十分な御審議をいただきたいと思いますけれども、国民の中には、この法案が、忘年会でそんな話をするとすぐ逮捕されるんじゃないかというような誤解もまだ解消されていないことも聞くわけでありまして、組織的な犯罪集団の関与する重大な犯罪に限って処罰の対象とするものである、したがって、組織的な犯罪集団と関係のない一般の国民の方々に適用されるものではないということなども十分御理解をいただいて、そして国民の納得できるような法案として、ぜひ早期に成立をさせていただきたいと希望させていただきたいと思います。
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武田良太#12
○武田委員 主要国の責任を果たすという意味でも、そしてまた我々が肝に銘じておかなきゃならないのは、我々だってあすは我が身で、いつテロというものに遭遇するかもわからない、そうした危機感を抱きながら慎重な議論を進めていきたいと私も考えておる次第でございます。
 次は、刑法についてです。
 今現在では免許取得者が八千万人を超えておるというふうにお聞きいたしておりますが、ちょうど私の地元福岡県でも、去年の八月二十六日に市職員が飲酒運転により追突事故を起こし、欄干から海に自家用車が転落して三名のお子さんのとうとい命が失われた、本当に痛ましい、つらい事件でございました。それから、埼玉県の川口市で、保育園児の列にわき見運転の車が突っ込んでとうとい四名の命が奪われた。そうしたことが、本当に今の日本列島ありとあらゆる地域で絶え間なく続いておるような感じがいたしております。
 このような大変痛ましい事件がいまだに後を絶たない状況なんですけれども、自動車の運転による死傷事故の現状について、政務官は現状をどのようにお考えでおられるか、お尋ねしたいと思います。
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奥野信亮#13
○奥野大臣政務官 武田委員御指摘のとおり、最近の自動車の運転による死傷事故というものには、飲酒運転などの悪質かつ危険な運転行為によるものや、多数の方が亡くなられるような悲惨な結果を生じるものが多発しているわけでありまして、また犯人が捕まらないで時効になるような、被害者の立場に立てば大変心中余りあるものもたくさんあるように感じます。
 先ほど御指摘になった、川口市の事件の被害者があした私のところへおいでになりますけれども、ぜひそういった方の心が納得していけるような法的な立場というのが必要なんだろうな、こう思います。
 こんなことから、こういった飲酒運転を含めて自動車事故に関しては、大きな社会問題になっているわけでありますから、これを根絶するための政府全体で真剣な取り組みをしていかなくてはいけないんだろうと思いますし、特にその抑止のために刑罰の強化といったことも含めて真摯な取り組みをして、法務省全体としても、必要かつ適切な施策を講じていきたいというふうに考えております。
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武田良太#14
○武田委員 この問題は、大臣の所信の中にもありましたように、世界一安全な国日本の復活という部分でも絶対に大事な問題だと私は考えておりますし、またこの悪質な飲酒運転による交通事故というのは、絶対に根絶していかなくてはならないと考えます。
 そこで、この点に関して、大臣が法制審議会に自動車運転による過失致死傷事犯等に対処するための刑法の一部改正について諮問されておるというふうに伺っておりますけれども、その内容についてお伺いしたいと思います。
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奥野信亮#15
○奥野大臣政務官 今申し上げたように、悪質な飲酒運転中の死亡事故に対する罰則が国民の求める処罰に合致していないというような御指摘があるわけであります。また、自動車運転による業務上過失致死傷罪の最近の裁判所が言い渡す刑、これは科刑と言うわけでありますが、その科刑状況を見ますと、法律に定める刑や、あるいはその組み合わせで刑が決まる処断刑、そういったものの上限で決まっているようなケースがたくさんあるというのが実態であります。
 そこで、今、こういった事態に即して適正な科刑を行うために刑法の一部改正が必要であろう、こういうふうに思われておりますので、法務大臣から法制審議会に対して、自動車運転過失致死傷罪を新設し、その法定刑の上限を七年に引き上げるということを内容とした諮問をしたわけであります。
 しかし、現在の刑法は、業務上過失致死に対して行為責任主義のもとで法定刑が定められているわけでありまして、国民感情からいいますとまだまだ低いんじゃないかというようなこともあって、いわゆる結果責任主義で刑法を定めるということを期待する国民の一部の考え方からはまだそこまでは至っておりませんけれども、今の法体系の中で認められるルールを少し厳しくしていこうじゃないか、こんなことをねらって法制審議会に審議をお願いしたわけであります。
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武田良太#16
○武田委員 大変意義ある諮問であると考えますので、これは早目に法案を今国会にぜひとも提出していただきたい、このように考えております。
 それでは、次は、犯罪被害者のための施策について質問をさせていただきたいと思います。
 この問題は、平成十六年十二月に犯罪被害者等基本法が成立し、これを受けて翌年、犯罪被害者等基本計画が閣議決定されております。重要な内容が多く含まれておると思いますが、犯罪被害者の方々の損害の回復につきましては、多くの犯罪被害者等にとって、損害賠償の請求により加害者と対峙することは、犯罪等によって傷つき疲弊した精神にさらなる負担を与えることになり、また訴訟になると、高い費用と多くの労力、時間を要することや、独力では証拠が十分に得られないことなど、多くの困難に直面するとされております。また、犯罪被害者の方々の刑事手続への関与につきましては、事件の当事者である犯罪被害者等が刑事手続の推移及び結果に重大な関心を持つのは当然であるが、現状について、事件の当事者にふさわしい扱いを受けていないという批判があるとされております。
 こういった指摘を踏まえまして、犯罪被害者の方々の権利利益のより一層の保護を図っていくこと、そして基本法で規定されている、すべて犯罪被害者は、個人の尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい処遇を保障される権利を有すると言える社会を実現していくことは極めて重要なことだと考えられます。
 法務省において、この国会に犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事訴訟法の一部を改正する法律案を提出されるということでございますけれども、犯罪被害者の方々の保護、支援を一層充実させていくことについて所見をお伺いしたいと思います。副大臣、お願いします。
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水野賢一#17
○水野副大臣 先生おっしゃられるとおり、犯罪の被害に遭われた方々とかその御家族のお気持ちを真摯に受けとめて、保護、支援を図っていくということは極めて重要だというふうに考えております。
 そのために、御指摘のとおり、犯罪被害者等基本法や、それに基づいての基本計画が閣議決定をされておるわけなんですけれども、そして今国会において提出しようとしている法案というのは、この基本計画を受けまして、今先生も御指摘になりましたけれども、まず、犯罪被害者が損害賠償請求などをするときに非常に大変だということがありますので、これに関しては、刑事手続の成果を利用する制度を創設することなどを盛り込む予定でおります。また、犯罪被害者が、自分自身が刑事裁判に今まで積極的に参加できないということに対しての不満もございましたので、刑事裁判に参加できる制度などの創設も内容としております。
 法務省としては、犯罪被害者の方々の権利利益の一層の保護を図るため、これらの制度を一日も早く導入することが重要であると考えており、できる限り速やかに所要の法案をこの国会に提出したいというふうに考えております。
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武田良太#18
○武田委員 本当に被害者の皆さん方はお気の毒であり、そうした被害者の皆さん方の気持ちに沿って、一層の充実に努めていただきたいと思っております。
 それでは、最後の質問にさせていただきますけれども、出入国及び在留管理について御質問させていただきたいと思います。
 小泉前総理は第百五十六国会におきまして、日本を訪れる外国人の皆さん、この旅行者の数を二〇一〇年までに倍増するという目標を掲げられました。これは、政府そして関係省庁、民間も含めて、皆さんの大変な努力のおかげをもって、昨年は八百万人を超えたということでございます。
 二〇一〇年までに一千万人を超えるということ、これは大変高い、大きな目標になってくると思うんですけれども、やはり一人でも多くの外国人の皆さん方に、日本の四季を初め、そして日本にしかないすばらしさというものをわかってもらうことも、十分に今からの国際化の中で国益にかなうものであり、何とかしてこの目標達成に我々も精いっぱいなる努力を果たさなければならないと思うのです。しかしながら、それは数ばかり目当てにして、何でもかんでも入ってくれということになれば、それでなくても、今外国人犯罪は多いし、また不法滞在者も多いし、そうした問題というものが一層膨れ上がる可能性だって私は出てくると思っております。
 この目標は達成しなければならない、それに向けて総力を挙げるというアクセルを踏みながら、しかしながら、そうしたよからぬことを企てる外国人が入らないようにするために、例えばバイオメトリックスを利用した厳格な審査規定でそうしたものを未然に防ごう。しかしながら、もう一個、大臣は所信の中で、まともと言ったらおかしいんですけれども、きちんとした外国人の方々に関しては、審査の効率化と迅速化を図っていくということもおっしゃられました。本当に、アクセル踏んでブレーキ踏んで、しかも目標達成に頑張っていかなければならない、そして治安は確保しなきゃならない、安心、安全は保障しなければならない。
 さまざまな環境の中で大変な作業になると思うんですけれども、一定の安全と安心を確保しながらさまざまな手だてを打って、しかも目標数値を達成するということに関して、大臣はどのようなお考えでこの目標数値達成に御尽力いただけるのか、これをお聞きしたいと思います。
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長勢甚遠#19
○長勢国務大臣 御指摘のように、日本にたくさんの方々に来ていただかなきゃなりませんが、来られたときに、ずっと待ってばかりで入るのに手間がかかるというのもいろいろなところから不服がありますし、また、いわゆる不法入国されることは絶対に阻止しなきゃならないという大きな課題があります。
 我々としては、できる限り入国される方々がスムーズに入国できるように、可能であれば待ち時間が二十分程度にしたいものだというふうに今まで努力をしてまいりました。これはやはり基本的に、厳格化をするにしても迅速化をするにしても、人の問題に絡みますので、一貫して入管関係の定員の増員に努力をしてまいりましたので、これからもまた御支援をいただきたいと思います。
 それだけではなくて、まず、早くやると同時に厳格にやるために、入国されたときに全部並ぶわけですけれども、少し問題のある方がおられるとずっと長引くことになりますので、そういう方はちょっと別の部屋に行ってもらって、ほかの方々がスムーズに入れるようにするという、いわゆるセカンダリー審査と申し上げておりますが、こういう工夫をするとか、またいろいろな機械化その他の中で審査がスムーズに進むようにどんどんしておりますし、それから韓国とか台湾の場合は、そっちへ職員を派遣してチャーター機を事前に審査するプレクリアランスというやり方をやるとか、あるいは地方空港では繁閑が激しいですから、大事なときに応援体制をきちんとするとか、なるべく迅速に進めるようにしております。
 ことしの秋から、いわゆる指紋によるバイオメトリックスを利用した上陸審査を始めることになりますので、これによって審査が相当厳格なものになるわけでありますが、その分遅くなることも懸念をされます。それで、今いろいろやり方を工夫しておりますので、これを導入することによって待ち時間が長くならないように努力をして、工夫をして進めたいと思っております。
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武田良太#20
○武田委員 二〇一〇年、一千万人突破はしたは犯罪はふえたということにならないように、適切な施策を講じていただきますことをお願い申し上げたいと思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
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七条明#21
○七条委員長 次に、神崎武法君。
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神崎武法#22
○神崎委員 公明党の神崎武法でございます。
 私は、二十三年ぶりに法務委員会に戻ってまいりました。どうぞよろしくお願いいたします。
 大臣とは学生時代から親しくおつき合いをさせていただいておりますが、本日お尋ねできますことを大変うれしく思っているところでございます。私は、まず、司法制度改革からお尋ねをいたしたいと思います。
 二年後に裁判員制度の導入を控えておりまして、今、総仕上げの段階に入っていると思われます。ある意味では、今回の司法制度改革は、明治維新、また戦後の改革に匹敵するだけの重要な改革であろうと私は認識をいたしております。
 裁判員制度についてお尋ねしたいわけでございますが、各種の世論調査を見ましても、裁判員制度に参加をしたいと思う方が少ないんですね。参加したくないという方が大体七割を超えている。裁判員制度を知っているというのも三〇%ぐらい、三割ぐらいにとどまっているわけでございます。法務省も最高裁も大変な御努力をされていることと思いますけれども、なかなか周知徹底が進んでいない。残された期間の中で、どのように周知徹底をされるのか、御決意を法務大臣と最高裁にお伺いしたいと思います。
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長勢甚遠#23
○長勢国務大臣 あと二年余に迫りましたので、我々ももう正念場だと思っております。今までも、いろいろな広報等の手段を尽くしてまいりましたが、やり方も少し工夫をしなきゃいかぬかなと。
 どうも、やはり裁判に入るということ自体に戸惑いがどうしても根強くありますし、入ると、法律がかなり難しいとか、そんな恐ろしい責任はとりたくないという気分があるわけで、そういう問題も、それは責任は重いわけでありますけれども、そんなに一人で責任を感ずるというほどの話ではないということも理解をしていただければ、気楽にというのは変な話ですけれども、安心というか、不安なく御参加していただくという気持ちになっていただけるように、余り詳細な内容だとか意義ばかり言っていないで、そういう広報もやり方を考えていかなきゃならぬのかなと思っております。
 よろしくお願いします。
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小川正持#24
○小川最高裁判所長官代理者 議員御指摘のとおり、各種世論調査の結果を見ますと、依然として、裁判員として刑事裁判に参加することに必ずしも積極的ではないというのが現状でございます。その理由をちょっと見てみますと、日程調整が困難だということとか、それから裁判に参加する上で非常に心理的に不安が大きいというようなところが、どうも多数を占めている状況だろうと思います。
 そこで、裁判所といたしましては、このような国民の不安や負担感を少しでも軽減するために、法務省や日本弁護士連合会などと連携協力を図りながら、裁判員裁判の審理等を主宰するという立場でございますので、そうした立場から、審理、評議、裁判員の果たす役割などを具体的にお伝えするということに力点を置いて広報活動を行ってまいりました。
 今後は、今、選任手続のイメージが大分固まってきておりますので、選任手続を含め、裁判員裁判全体のより具体的な運用のイメージといったものをできる限り国民の皆様に知っていただいて、その参加意欲を高めるための広報活動に最大限の努力をしてまいりたいというふうに思っております。
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神崎武法#25
○神崎委員 裁判員の負担を軽減すること、これも大変重要であります。その意味では、部分判決制度を御検討されているということは非常にいいことだと思います。
 そのほかにも、休暇をとりやすくする、あるいは裁判所の近くに保育所を確保するなり、裁判員としての負担を軽減して、国民が参加しやすくする、そういう環境づくりに積極的に努めるべきだと思いますが、法務当局のお考えを伺いたいと思います。
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長勢甚遠#26
○長勢国務大臣 いずれ御提案申し上げたいと思っているわけでありますが、余り過重に拘束されないように、部分判決制度のようなものを今検討し、提案をさせていただきたいと思っております。
 また、特に、気分的にどうも気が重いなというところを少し軽減というか、理解をしていただけるように努力しなきゃいかぬということは一つの大きな課題だと思っておりますが、同時に、仕事があるとか、介護あるいは育児といったようなことで、ちょっと行きたくないなという思いの方もたくさんおられますので、今、企業団体あるいは個別企業に対して、休暇といいますか、あるいはこの時間がとれるように制度を整備する等々の要請を関係各所にも御協力いただきながら私どもも一生懸命やっております。また、今申しました保育、介護などについて、どういうサービスができるかということも検討をいただいて、周知を図っていきたいと思っておるところであります。
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神崎武法#27
○神崎委員 次に、法テラスの問題ですが、昨年十月に業務を開始しておりますけれども、コールセンターへの相談件数が当初予測の三割程度にすぎないということが言われております。また、地方自治体職員の研修の際でも六%ぐらいしかこの制度を知っていない、こういうことも言われておりまして、やはり周知徹底をもっと考えるべきではないかと思われますが、法務当局の御見解を伺いたいと思います。
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菊池洋一#28
○菊池政府参考人 お答え申し上げます。
 日本司法支援センター、法テラスは、残念ながら、まだ浸透度というのが必ずしも十分ではないということは委員御指摘のとおりでございます。そこで、法テラスにおきましては、地元の地方紙に広告を掲載したり、あるいは地方自治体の方にもお越しいただいて協議会を開催するなど、努力を続けております。
 私ども法務省におきましても、マスメディアを利用した広報活動は続けておりますし、また地域に根差した活動をしておられる人権擁護委員、保護司、調停委員、民生委員といった方々はトラブルに巻き込まれた方と接触する機会が少なくないと思われますので、そういう方の御理解をいただくことも大切だというふうに思っております。
 そこで、私どもでは、昨年の十二月に、これらの方々を所管しております省庁あるいは担当部局に対しまして文書を出しまして、協議会とか研修会を実施する場合には、法テラスについて説明する機会を与えていただきたいというお願いをいたしました。そのお願いの結果、幾つかそういう機会を実際に設けていただきまして、法テラスについての説明をさせていただいております。
 私どもといたしましては、今申し上げましたような方策も含めまして、幅広く法テラスが利用していただけるように、今後とも周知徹底活動に努めていきたいというふうに考えているところでございます。
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神崎武法#29
○神崎委員 ぜひ、今後とも周知徹底を期していただきたいと思います。
 それからもう一つ、法科大学院の新司法試験の関係でございますけれども、昨年初めて行われまして、合格率が四八・二五%だったと思いますけれども、本年は、初年度の不合格者も加わるために受験者が恐らくふえるだろう、そうなりますと合格率も大幅に下がるんじゃないかというようなことも言われております。
 この新司法試験の現状について、どのように法務大臣は評価されておられるのか、伺いたいと思います。
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