法務委員会

2010-04-20 衆議院 全235発言

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会議録情報#0
平成二十二年四月二十日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 滝   実君
   理事 阿知波吉信君 理事 石関 貴史君
   理事 辻   惠君 理事 樋高  剛君
   理事 山尾志桜里君 理事 稲田 朋美君
   理事 森  英介君 理事 大口 善徳君
      石井登志郎君    石森 久嗣君
      加藤 公一君    熊谷 貞俊君
      桑原  功君    坂口 岳洋君
      高橋 昭一君    竹田 光明君
      橘  秀徳君    中島 政希君
      永江 孝子君    長島 一由君
      野木  実君    花咲 宏基君
      藤田 憲彦君    細野 豪志君
      牧野 聖修君    皆吉 稲生君
      森山 浩行君    山口 和之君
      山崎  誠君    横粂 勝仁君
      河井 克行君    柴山 昌彦君
      馳   浩君    古川 禎久君
      柳本 卓治君    山口 俊一君
      遠山 清彦君    園田 博之君
      城内  実君
    …………………………………
   法務大臣         千葉 景子君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長) 中井  洽君
   法務副大臣        加藤 公一君
   法務大臣政務官      中村 哲治君
   最高裁判所事務総局経理局長            小池  裕君
   最高裁判所事務総局刑事局長            植村  稔君
   政府参考人
   (警察庁刑事局長)    金高 雅仁君
   法務委員会専門員     生駒  守君
    —————————————
委員の異動
四月二十日
 辞任         補欠選任
  藤田 憲彦君     花咲 宏基君
  細野 豪志君     石井登志郎君
  棚橋 泰文君     古川 禎久君
同日
 辞任         補欠選任
  石井登志郎君     細野 豪志君
  花咲 宏基君     高橋 昭一君
  古川 禎久君     棚橋 泰文君
同日
 辞任         補欠選任
  高橋 昭一君     皆吉 稲生君
同日
 辞任         補欠選任
  皆吉 稲生君     森山 浩行君
同日
 辞任         補欠選任
  森山 浩行君     藤田 憲彦君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案(内閣提出第五三号)(参議院送付)
     ————◇—————
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滝実#1
○滝委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、参議院送付、刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として警察庁刑事局長金高雅仁君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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滝実#2
○滝委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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滝実#3
○滝委員長 次に、お諮りいたします。
 本日、最高裁判所事務総局小池経理局長及び植村刑事局長から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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滝実#4
○滝委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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滝実#5
○滝委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。野木実君。
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野木実#6
○野木委員 おはようございます。民主党の野木でございます。よろしくお願いをいたします。
 公訴時効の見直しは、刑事司法のあり方に対する大変重要な問題であります。見直しに当たる議論は、多くの時間といろいろな方の参加をいただきながら、十分制度の趣旨を踏まえながら検討がされたと思います。一方では被害者や遺族の心情を十分に受けとめながら、また他方では、被疑者や被告の方に与える影響を十分考慮しながら検討が進められたと承知をいたしております。
 そこで、まず第一に、今回の改正においては、公訴時効を廃止する一部の犯罪を除き、基本的には公訴時効制度を維持することになっております。その意味では、今回の制度改革に当たって、公訴時効制度の存在の意義はあるわけでございまして、まず、この制度の意義あるいは趣旨について法務大臣から御見解を賜りたいと思います。
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千葉景子#7
○千葉国務大臣 まず、基本的な御質問でございました。公訴時効制度の趣旨、これは、処罰の必要性と法的安定性の調和を図ることというふうに解されているところでございます。
 すなわち、治安を守り、公共の福祉を維持するため、犯罪を犯した犯人を処罰することは必要でございますけれども、他方で、時の経過による法的安定を図る必要も認められる。この調和を図ろうということで、一般的には、その要素として、一つには、時の経過により証拠が散逸するということ、それから、被害者を含む社会一般の処罰感情が次第に希薄化していくのではないか、それから、犯罪後、犯人が処罰されることなく一定の期間が経過した場合には、そのような事実状態を尊重すべきではないか、こういう点が要素として挙げられています。
 そこで、刑事訴訟法第二百五十条は、犯罪の終了時点を起点として、一定の期間の経過により、原則として一律に公訴権を消滅させる公訴時効制度を設けているというふうに解されておりまして、私もそのように理解をさせていただいております。
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野木実#8
○野木委員 そうしますと、存在の意義その他はあるわけでありますが、では、今回の、殺人等の一部の犯罪の公訴時効を廃止しようということになった経緯、あるいは、今お話のありました趣旨との関係において今回の改正はどういう目的があるのか、この辺についての大臣の御見解を伺いたいと思います。
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千葉景子#9
○千葉国務大臣 今申し上げましたように、公訴時効制度の趣旨、これについては、当然のことながら、合理性があるということは当然でございます。今もそれは維持されているというふうに考えております。
 しかし一方で、特に人を死亡させたような犯罪の公訴時効については、やはり一定の特別の取り扱いをすることが必要ではないんだろうか、こういう意見が出てまいりました。
 一般に、生命が侵害された場合には、他の法益とは異なりまして、時間の経過とともに、これが少なくとも回復されるという余地はございません。そういう意味では、法益侵害による害悪とかあるいは影響が減少することなく長期にわたって残存する。処罰感情の希薄化ということも他の法益と比較して弱い。長期にわたって、時間経過しても、希薄化することはないのではないか。それから、事実状態の尊重の必要性というのも他の法益に比べると薄い。こういうことが言えるというふうに思います。
 また、殺人事件の、例えば凶器に付着した遺留物のDNA型鑑定、こういうものも近時技術が大変発達をしてきたということで、時の経過を経ても、証拠の散逸、こういう面でも大分証拠の保存ということが見込まれてくるような時代になってきた。
 こういうこともあわせ考え、基本的な時効制度の趣旨というのは維持をしながらも、このような、人の生命を奪った、そして死刑にも該当するというような犯罪については公訴時効を廃止するということを考えるべきではないか、こういうことでこのような今回の改正に至ったところでございます。
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野木実#10
○野木委員 今お話がありましたが、今回の改正に当たっては、一部、被害者の遺族の皆さんの声が非常に強くて、その辺の世論に引っ張られたんじゃないかという批判をする方もおりますが、この辺についての副大臣の御見解を。
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加藤公一#11
○加藤副大臣 今回の法改正に当たりまして、被害者の皆さんあるいは御遺族の皆様方から、殺人などの人を死亡させた犯罪の公訴時効制度について見直しを求めるという声が大変強く上がっていたことは事実でございますし、それが一つの議論のきっかけになった、契機になったということもまた間違いのないところだろうと思います。
 ただ、一方で、国民の皆さんの意識を各種調査などで私ども推しはかってみますと、例えば、昨年末に実施をいたしました、これは内閣府の調査でございますけれども、基本的法制度に関する世論調査であるとか、あるいは各種報道機関による公訴時効に関する世論調査あるいはアンケートなど、あるいは、法務省で実施をいたしましたけれども、意見募集の手続、さらには、法務大臣あてに提出をされてまいりました要望や陳情など、さまざまな国民の皆さんの御意見というものを承りますと、やはりその中では、人の生命を奪った殺人などの犯罪については、時が経過したからといって一律に処罰されなくなるというのは不当ではないかという声が大変強くなってきたこともまた事実でありますし、より長期間にわたって刑事責任を追及できるようにするべきだという考え方が広く国民の間で共有されるようになってきたということを私どもも認識をしたところでございます。
 したがいまして、今回の法改正に当たりましては、一部の被害者の皆さんの、あるいは御遺族の皆さんの御意見だけということではなく、こうした多くの国民の皆さんの意識のあり方とか、あるいはその意識の変化というものを踏まえて、法改正をさせていただこうというふうに考えたところでございます。
 もちろん、刑事司法にかかわる大変重要な課題でございますから、そうした多くの皆さんの意識や御意見というものだけではなく、さまざまな観点から、先生も御案内のとおり、政策会議等でも御意見をいただきましたし、また、法制審でも白紙の段階から十分に御議論をいただいて、その上で、幅広く多角的な見地から検討を加えまして最終的な決断を下したというところでございまして、決して一方の意見に引っ張られたということではないというふうに理解をいたしております。
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野木実#12
○野木委員 そうしますと、やはり国民の意識が変わって、死という厳然たる事実に対する処罰の場合には時効はなくていいんだということになったとすれば、逆に言うと、今度の対象になった犯罪の範囲が狭過ぎるのではないかという御意見もあります。
 例えば、ひき逃げ事件のようなものが今回の対象に何でならなかったのか。あるいは、目の前で事故が起きて、手を差し伸べれば助かるかもしれないけれども、それをほって逃げていく、こういう、人間の感情としては許せないというのも大変強い意思としてあるわけですから、この辺まで広げて今回の対象にするべきではないかという御意見もかなりあるように伺っております。なぜこれが今回の対象にならなかったのか。この辺について、副大臣、お願いします。
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加藤公一#13
○加藤副大臣 御指摘のような御意見があることは私も聞き及んでおりますし、お気持ちといいますか、心情としてはそんな御意見が出されることも十分に理解できるところでございます。
 ただ、今回の法改正に当たりましては、先ほども少し触れましたけれども、被害者や御遺族の皆さんを含め、多くの国民の皆さんの意識の変化なども踏まえまして、公訴時効を廃止する犯罪というのは、いわば刑事責任の追及に期限を設けないということでありますので、事案の真相をできる限り明らかにすることが強く要請されるほどの当罰性といいますか、悪質性といいますか、それを備えた犯罪とするべきだろうというふうに考えたところでありまして、では、それはどういう犯罪かということになりますと、やはり人を死亡させた犯罪のうちでも特に悪質なもの、法定刑として死刑に当たる罪が定められているもの、こう限るのが妥当なのではないかというふうに考えたところであります。
 それを前提といたしますと、今の御意見のひき逃げの部分でありますが、これは、いわゆる道路交通法上の救護義務違反の罪ということに当たります。この救護義務違反の結果として死亡させた場合について処罰するということになっているわけではございませんので、この部分だけ取り上げれば人を死亡させた罪には該当しないということになりますので、今回は救護義務違反だけを取り出して公訴時効の見直しということはいたしておりません。
 ただ、今回の法改正の中でも、御案内だと思いますけれども、危険運転致死罪の公訴時効期間はこれまでの十年を二十年に延長いたしますし、自動車運転過失致死罪の時効期間も現行の五年から十年に延長するという改正をお願いしておりますので、実際問題としては、ひき逃げによる交通事故死という不幸な事案が発生をした場合には、相当程度公訴時効期間が現実には延長されるものというふうに理解をいたしております。
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野木実#14
○野木委員 もう一つの問題点としましては、今度の改正で、時効が進行中の事件に関しても適用するということになっております。
 いわゆる遡及適用については、遡及処罰の禁止を定める憲法の三十九条に違反するのではないかという御指摘もあります。この辺についての見解を法務大臣にお伺いしたいと思います。
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千葉景子#15
○千葉国務大臣 今御指摘をいただきました憲法第三十九条にかかわる問題でございますが、憲法第三十九条というのは、司法手続においても大変基本となる重要な条項でございます。
 ただ、この三十九条が禁止しているというのがどういう守備範囲なのかということでございますが、これはまず、実行のときに適法だった行為を後から処罰する、あるいは刑罰を後から重くする、こういうことがこの三十九条が禁止している内容ではないかと解されております。
 それは、犯罪を犯した場合の刑罰に関して事前に告知をして、そして行為者の予測可能性を保障しよう、こういうものと考えられるところでございまして、公訴時効の定めはこのような場合には当たらないというふうに解するのがこの趣旨からいってできるのではないかというふうに思います。
 さらに、一定期間逃げ切れば処罰されなくなると考えているような、こういう者を保護する必要があるのか、あるいは、犯行後に時効完成を待つ犯人の期待といいましょうか、こういうことを法的な保護に値するものと解釈するのか、これもいささか、そういう趣旨を三十九条は求めているのではないだろう、こういうふうに思いますので、進行中のものについて遡及するということについては憲法三十九条に違反するものではないというふうに解しているところでございます。
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野木実#16
○野木委員 公訴時効が廃止されますと、事件が発生してからいつまでも捜査をし、訴追できるということになります。永遠に捜査をするのかということになるとこれは大変なことでございまして、今後の捜査のあり方はどういうふうになっていくんだろうかということと、特に、人的にどういうふうに捜査陣を投入していくのか、あるいはいろいろな証拠その他を残すためのコストはどうなるのかとか、人的あるいは物的コストを含めてこれからどういうふうになっていくのかについて、副大臣からお答えをいただきたいと思います。
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加藤公一#17
○加藤副大臣 御指摘のように、今回の法改正がなされまして、一部の犯罪について公訴時効制度が廃止をされたからといって、それに該当する事案すべてが、未来永劫、永久に捜査が続けられるということにはならないだろうと思います。
 一例を挙げれば、例えばかなり長期間、時が経過をして、真犯人がもう既に当然死亡しているだろうという段階になれば、これは公訴提起の可能性がなくなったということで捜査を終結する、不起訴処分にするということも当然あり得るものと思います。
 ただ、それまでの期間、では、限られた人的、物的資源をどう配分していくかというのは、これは捜査機関において今後さらに適切に考えられるものとは思いますけれども、やはりこの適正な配分に配慮するのと同時に、一方では、必要な証拠品などのこれまた適切な保管というものもしていかなければならないと考えておりまして、とりわけ、最近ではDNA型鑑定試料などの重要な証拠資料というものについて注目が集まってございますけれども、これらを今まで以上に適切に保管していくということがより重要になりますし、また必要な体制の整備も図っていかなければならないというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、捜査機関においては、負担が過重にならないように、しかし一方では適切に捜査を行うことができるように、実務上の工夫を重ねながら対応していただけるものと考えているところであります。
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野木実#18
○野木委員 そうしますと、捜査というのは永遠に継続するわけでないということになると、今回の改正で特に遺族の方が求めている気持ちというのは、少なくとも、犯人が捕まることであって、捜査がいつまでも続くということを期待しているわけではないと思うんですね。ですから、やはりこの改正によって最終的には検挙率をどれだけ上げていけるかということが相当大きな意味を逆に持ってくるのではないかというふうに思うんですが、この辺について、副大臣、どんなふうにお考えですか。
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加藤公一#19
○加藤副大臣 検挙率が少しでも高まればということは私ももちろん期待をするところでございますが、例えば殺人事件を例にとりますと、現状で検挙率というのが九六%前後、ちょっとデータのとり方とか年によって変動はありますけれども、九五から九七%ぐらいの間で変動いたしてございますので、今回の法改正によってこれがいきなり一〇〇になるとかいうことではないんだろうというふうには思います。
 ただ、今回の改正によりまして、例えば、時が経過をした後、確実な証拠がわかり、あるいは真犯人が特定をされというときに公訴を提起できなくなるということはなくなるわけでありますし、やはり国の姿勢として、人を死亡させた罪で死刑に当たるような凶悪な犯罪は許さないという態度を示すことは非常に重要なことではなかろうかというふうに思ってございます。
 また、私といたしましては、そういう法改正をすることによって、犯罪を犯した真犯人に対しましても、ある一定期間、時が過ぎれば逃げ切れるんだ、逃げ得になるんだというようなことはあり得ない、もう逃げられないんだという心理的プレッシャーを与えるということにも効果があるのではなかろうかと考えているところであります。
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滝実#20
○滝委員長 野木君、時間が参りましたので、簡潔にお願いいたします。
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野木実#21
○野木委員 時間が参りましたので、最後に、今回の法案の成立に向けて、あるいはこの効果について、大臣の決意を伺って、質問を終わりたいと思います。
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千葉景子#22
○千葉国務大臣 この法案につきましては、多くの国民の皆さんなどが大変期待をしていただいているということもございます。この委員会でも、それから、これまでも多角的ないろいろな御意見をちょうだいしながら取りまとめさせていただいてまいりました。ぜひこの委員会でも十分な御議論をいただいた上で、できるだけ早く成立をさせて、皆さんの御期待にこたえたいという思いでございますので、よろしくお願いいたします。
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野木実#23
○野木委員 どうもありがとうございました。
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滝実#24
○滝委員長 次に、山口和之君。
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山口和之#25
○山口(和)委員 民主党の山口和之と申します。どうぞよろしくお願いいたします。おはようございます。
 私は、三十年近く、医療の中のリハビリテーションの世界におりました。その世界では、まず病気の再発予防、地域の中での健康管理、それから病院での治療と同時にリハビリテーションが開始されて、地域の中でさらに社会復帰を目指す、また疾病の予防を地域の中で行っていくという観点で、三十年近く仕事をさせていただいておりました。
 今回、刑法そのものが犯罪の抑止力となると考えておりまして、そのことから、時効がなくなることで防犯効果が急激に上がるとは思いませんが、ただ一方で、刑法が、そういう視点が必要だというふうにも考えております。
 配付いたしました資料の表の一を見ていただきますと、そういったリハビリテーションの観点から、今回は再犯防止について主に質問させていただきたいと思います。
 この表一を見ていただきますと、経済の悪化とともにという感じもないわけでもないんですけれども、再犯者の数がふえ、再犯者率もふえております。犯罪を犯さないようにするということは非常に重要なことだと思われます。
 そこで、次の表二を見ていただきたいんですけれども、この表二は刑務所でのプログラムなんですが、二〇〇六年の五月二十四日施行の刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律というところで、平成十八年に、そこでの矯正プログラム、いわゆる更生するためのプログラムが開始されたということであります。
 ちょっと驚いたんですけれども、それ以前は、刑務所では罪を償うということが主眼に置かれており、更生のプログラムは各刑務所でおのおの行われていた。ということは、罪を償うこと、もちろん監獄法ですからそういうことなんでしょうけれども、でも、普通で考えれば、病院で考えれば、病気になって治療して、同時に、もう一度病気にならないようなことをちゃんとやってこなきゃいけなかったわけだと思うんです。それが、平成十八年にようやくこういったプログラムができて、刑期に服している間にこういうプログラムが入ってきたということになります。
 千葉法務大臣さんには、各刑務所間でどういうプログラムが行われて、どこの刑務所が一番再犯率が少なくて、どういうプログラムが一番効果的なのかということを検証できないかというお話を一度したことが多分ございます。そのときには、そういうのはまだないようなことをお聞きしておりました。これは自分としては、医療系にずっとおったものですから、結構びっくりする内容でした。
 そこで、この改善プログラムというのは、いかに今後刑務所間でこのプログラムが効果的に行われるか、再犯率がどんどん下がっていくか、社会の中で最適化していくか、そういうことの検証を今後どうやっていくのかということを少しお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
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加藤公一#26
○加藤副大臣 先生御指摘のとおり、我が国の犯罪そのものを減らしていくために、再犯率を抑えていく、減少させていくということが極めて重要だということは論をまちません。私も全くそのとおりだと思います。
 その中で、御指摘をいただきました改善指導プログラムでありますけれども、現状で、その改善指導プログラムのうち、性犯罪再犯防止指導というものと薬物依存離脱指導という二つにつきましては、このプログラムを受講した上で出所した受刑者等についての再犯状況のデータというものを蓄積を始めているところであります。これが、法改正が平成十八年でございましたので、平成十九年度からデータの蓄積を始めたという状況にございます。今後、当然、そのデータが蓄えられてくれば、効果について分析をして、適切に対処をしていきたいというふうに考えてございます。
 その二つの指導プログラムを含めまして、他の改善指導プログラムを受講した受刑者につきましては、そのプログラムの受講前後における変化、本人の考え方の変化であるとか、あるいは不幸にも再入所してしまったときには前回どんな受講状況だったのかというようなことを聞き取りをいたしまして、いわゆる調査分析をいたしまして、今後の改善指導プログラムの効果検証に努めてまいりたいというふうに思っております。
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山口和之#27
○山口(和)委員 ありがとうございます。
 プログラムが同一ですので比較するのはなかなか難しいとは思うんですけれども、恐らく、指導する側あるいは指導方法が若干違ったりして、刑務所間での効果の違い等々も調べることができるのかと思います。または、組み合わせのプログラム等々、検証していくことによって精度を上げていくことは可能ではないかと思われますので、ぜひともお願いしたいと思います。
 私は、リハビリテーションをずっとやっていまして一番効果的だなと思うのは、やはり、昔は集団的なプログラムが多い時代、ケアもそうなんですけれども、近年はパーソナルケア、個別のケア。つまり、犯罪者の背景であったり、どういう環境でどういうことで行われてきたのかということを深く掘り下げて、ケアマネジメントというんですけれども、ケアマネジメントの世界では深く掘り下げて、その人一人一人のパーソナルケアというものが非常に重要だと思われます。ぜひこの点についても推進していただきたいと思います。よろしくお願いします。
 次の質問に入りますけれども、刑務所を出た後、非常に重要になってくるのが保護司の役割だと思うんですね。日本においては保護司というボランティアの方がいらっしゃって、それで成り立っていたということですが、この方々が近年高齢化してきたり、なり手が少なくなってきているということを聞くんです。とてもいい制度ですし、リハビリテートするときにも、受刑者の方々が社会復帰をされるときにも、こういう方々のサポートがあって地域社会で生きていくということが重要になってくると思うんですね。
 そういったときに、なり手が少なくなって脆弱化していることについて、具体的な対策等がございますでしょうか。それをちょっとお聞きしたいと思います。お願いします。
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加藤公一#28
○加藤副大臣 御指摘のとおり、保護司の皆様、全国に約五万人いらっしゃいますけれども、それぞれの地域社会で、再犯防止の活動ということで大変な御貢献をいただいております。私も日々感謝をしているところでございます。
 近年、社会経済情勢が大きく変わり、また犯罪の状況も変化をしてまいりまして、保護司の皆さんの業務が大変困難になってきているということは私も聞いているところでございまして、個々の保護司の皆さんの活動というのを、地域社会全体で御協力をいただいて、組織的に支援をしていかなければいけないのではないかというふうに考えております。
 そんな状況のもとで、現在、保護司活動の充実を図るために、幾つかの施策を既に実施いたしております。
 一つは、保護司の適任者の方を確保するということのために、保護司候補者検討協議会というものを設置いたしました。今までの、どなたかおやめになったら、その方の人脈だけで探してくるというのでは限界があるということで、組織的な対応をしようということであります。
 それから、保護司個人の方の活動をバックアップするための保護司組織の機能強化、あるいは保護司会がその更生保護活動を推進するための拠点といたしまして、更生保護活動サポートセンターというものを全国に既に二十一カ所設置いたしております。
 今後とも、保護司の皆さんを中心といたしまして地域ネットワークづくりに努めて、犯罪や非行をした人の立ち直りを地域全体で支えていくという取り組みを進めてまいりたいと思っております。
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山口和之#29
○山口(和)委員 ありがとうございます。力強いお話だったと思います。
 私が行っていたリハビリテーションも、地域全体で支える、一人では支えられない、地域があって初めて支えられるというのがあって、地域に溶け込んで、そこが元気になることで犯罪も少なくなり、あるいは明るい社会が築かれ、安心社会が築かれていくんだと思います。今のお話の中では、地域全体で支える、ネットワークをつくっていくというお話がありましたので、ぜひとも個人個人を大切に、地域全体で支えるようなシステムをつくっていただけると安心、安全な社会が築けるんだと思います。
 ましてや、民主党の成長戦略の中には、観光日本、観光を中心とした経済成長も計画されているところであり、犯罪のない国日本というのも一つの大きな視点になると思いますので、ぜひとも今の力強い御発言を実行していただきたいと思います。
 もう一つ、次の質問に入らせていただきます。
 表三の方を見ていただくと、一番下の表なんですが、一番下の覚せい剤取締法の同一罪名の再犯者なんですが、五七・一%という、これは、ほかの犯罪と比べて覚せい剤は全く違うんじゃないか。特異的な犯罪というんでしょうか、芸能人の方々でも再犯される方もたくさんいらっしゃった。どうも一般的なプログラムに乗って刑に服すだけでは足りないのではないかというふうに思います。
 他の犯罪とは違います。ですので、特別なプログラムが必要なのではないかと思われますが、先ほど御説明にありました特別プログラムの中に薬物依存症というのはありましたけれども、ぜひとも地域の中で行われるなり、いろいろな方法が必要かと思われますが、それについて御見解、御意見、取り組み等を紹介していただければと思います。
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