社会保障と税の一体改革に関する特別委員会

2012-06-14 衆議院 全224発言

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会議録情報#0
平成二十四年六月十四日(木曜日)
    午後一時開議
 出席委員
   委員長 中野 寛成君
   理事 武正 公一君 理事 鉢呂 吉雄君
   理事 松本 大輔君 理事 和田 隆志君
   理事 逢沢 一郎君 理事 伊吹 文明君
   理事 西  博義君
      井戸まさえ君    石井登志郎君
      稲富 修二君    江端 貴子君
      小原  舞君    岡田 康裕君
      奥野総一郎君    勝又恒一郎君
      岸本 周平君    熊谷 貞俊君
      近藤 和也君    篠原  孝君
      白石 洋一君    田嶋  要君
      中屋 大介君    永江 孝子君
      長尾  敬君    仁木 博文君
      早川久美子君    樋口 俊一君
      藤田 憲彦君    三村 和也君
      宮島 大典君    室井 秀子君
      本村賢太郎君    湯原 俊二君
      柚木 道義君    和嶋 未希君
      渡部 恒三君    石田 真敏君
      金子 一義君    鴨下 一郎君
      田村 憲久君    竹下  亘君
      野田  毅君    馳   浩君
      町村 信孝君    竹内  譲君
      高橋千鶴子君    宮本 岳志君
      豊田潤多郎君    渡辺 義彦君
      中島 隆利君    山内 康一君
      中島 正純君
    …………………………………
   国務大臣
   (社会保障・税一体改革担当)           岡田 克也君
   総務大臣         川端 達夫君
   財務大臣         安住  淳君
   厚生労働大臣
   国務大臣
   (少子化対策担当)    小宮山洋子君
   財務副大臣        五十嵐文彦君
   文部科学副大臣      高井 美穂君
   内閣府大臣政務官     大串 博志君
   総務大臣政務官      福田 昭夫君
   政府特別補佐人
   (公正取引委員会委員長) 竹島 一彦君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   村木 厚子君
   衆議院調査局社会保障と税の一体改革に関する特別調査室長          佐藤  治君
    —————————————
委員の異動
六月十四日
 辞任         補欠選任
  江端 貴子君     井戸まさえ君
  田嶋  要君     熊谷 貞俊君
  田村 謙治君     仁木 博文君
  永江 孝子君     奥野総一郎君
  早川久美子君     和嶋 未希君
  室井 秀子君     中屋 大介君
  柚木 道義君     樋口 俊一君
  宮本 岳志君     高橋千鶴子君
  豊田潤多郎君     渡辺 義彦君
同日
 辞任         補欠選任
  井戸まさえ君     江端 貴子君
  奥野総一郎君     永江 孝子君
  熊谷 貞俊君     田嶋  要君
  中屋 大介君     室井 秀子君
  仁木 博文君     小原  舞君
  樋口 俊一君     柚木 道義君
  和嶋 未希君     早川久美子君
  高橋千鶴子君     宮本 岳志君
  渡辺 義彦君     豊田潤多郎君
同日
 辞任         補欠選任
  小原  舞君     本村賢太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  本村賢太郎君     田村 謙治君
    —————————————
六月十二日
 保育を産業化する子ども・子育て新システムは撤回し、安心して保育・子育てができる制度の実現を求めることに関する請願(中川秀直君紹介)(第一五九五号)
 同(赤澤亮正君紹介)(第一六四六号)
 中小業者の営業を破壊し、景気を悪化させる消費税増税反対に関する請願(穀田恵二君紹介)(第一六二八号)
 同(志位和夫君紹介)(第一七三一号)
 国民生活を破壊する社会保障と税の一体改革と消費税の大増税・共通番号制の中止に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一六二九号)
 消費税増税反対、食料品など減税に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一七三二号)
 同(笠井亮君紹介)(第一七三三号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一七三四号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第一七三五号)
 同(志位和夫君紹介)(第一七三六号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一七三七号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一七三八号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一七三九号)
 同(吉井英勝君紹介)(第一七四〇号)
 年金改悪をやめ老後の安心を保障する最低保障年金制度を求めることに関する請願(笠井亮君紹介)(第一七四一号)
同月十四日
 国民生活を破壊する社会保障と税の一体改革と消費税の大増税・共通番号制の中止に関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第一八六五号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第二〇三七号)
 同(笠井亮君紹介)(第二〇三八号)
 同(穀田恵二君紹介)(第二〇三九号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第二〇四〇号)
 同(志位和夫君紹介)(第二〇四一号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第二〇四二号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第二〇四三号)
 同(宮本岳志君紹介)(第二〇四四号)
 同(吉井英勝君紹介)(第二〇四五号)
 消費税の増税中止に関する請願(照屋寛徳君紹介)(第一八六六号)
 同(笠井亮君紹介)(第二〇四七号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第二〇四八号)
 同(宮本岳志君紹介)(第二〇四九号)
 消費税増税反対、大企業と高額所得者に応分な税金をかけて、暮らしを守ることに関する請願(宮本岳志君紹介)(第一九八九号)
 人間らしい暮らしを奪う社会保障と税の一体改革と消費税の大増税の中止を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一九九〇号)
 同(笠井亮君紹介)(第一九九一号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一九九二号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第一九九三号)
 同(志位和夫君紹介)(第一九九四号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一九九五号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一九九六号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一九九七号)
 同(吉井英勝君紹介)(第一九九八号)
 消費税の増税反対、食料品など減税に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一九九九号)
 同(笠井亮君紹介)(第二〇〇〇号)
 同(穀田恵二君紹介)(第二〇〇一号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第二〇〇二号)
 同(志位和夫君紹介)(第二〇〇三号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第二〇〇四号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第二〇〇五号)
 同(宮本岳志君紹介)(第二〇〇六号)
 同(吉井英勝君紹介)(第二〇〇七号)
 子ども・子育て新システムを導入せず保育・幼児教育・子育て支援・学童保育施策の拡充を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第二〇〇八号)
 同(笠井亮君紹介)(第二〇〇九号)
 同(穀田恵二君紹介)(第二〇一〇号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第二〇一一号)
 同(志位和夫君紹介)(第二〇一二号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第二〇一三号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第二〇一四号)
 同(宮本岳志君紹介)(第二〇一五号)
 同(吉井英勝君紹介)(第二〇一六号)
 中小業者の営業を破壊し、景気を悪化させる消費税増税反対に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第二〇一七号)
 同(笠井亮君紹介)(第二〇一八号)
 同(穀田恵二君紹介)(第二〇一九号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第二〇二〇号)
 同(志位和夫君紹介)(第二〇二一号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第二〇二二号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第二〇二三号)
 同(宮本岳志君紹介)(第二〇二四号)
 同(吉井英勝君紹介)(第二〇二五号)
 消費税の増税に反対し、公正な税制実現を求めることに関する請願(宮本岳志君紹介)(第二〇二六号)
 消費税の増税に反対し、食料品非課税を早急に実施することに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第二〇二七号)
 同(笠井亮君紹介)(第二〇二八号)
 同(穀田恵二君紹介)(第二〇二九号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第二〇三〇号)
 同(志位和夫君紹介)(第二〇三一号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第二〇三二号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第二〇三三号)
 同(宮本岳志君紹介)(第二〇三四号)
 同(吉井英勝君紹介)(第二〇三五号)
 社会保障・税一体改革の撤回等に関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第二〇三六号)
 保育を産業化する子ども・子育て新システムは撤回し、安心して保育・子育てができる制度の実現を求めることに関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第二〇四六号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案(内閣提出第七四号)
 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第七八号)
 子ども・子育て支援法案(内閣提出第七五号)
 総合こども園法案(内閣提出第七六号)
 子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出第七七号)
 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案(内閣提出第七二号)
 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案(内閣提出第七三号)
     ————◇—————
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中野寛成#1
○中野委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案、被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、子ども・子育て支援法案、総合こども園法案、子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案及び社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 各案審査のため、本日、政府参考人として内閣府政策統括官村木厚子さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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中野寛成#2
○中野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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中野寛成#3
○中野委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。井戸まさえさん。
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井戸まさえ#4
○井戸委員 民主党の井戸まさえでございます。
 私は子供の貧困の問題をテーマに活動しておりますけれども、今回の社会保障と税の一体改革は、まさにその子供たちの育ちと密接に関係がある人生前半の社会保障をどう担保していくのかという重要なテーマが含まれています。
 公聴会も含め既に百時間もの議論を重ねてきたということで、論点も集約しつつあると思います。二十分という限られた時間ですので、私からは、その中で、総合こども園制度について少子化対策担当大臣にお伺いしていきたいと思います。
 私は、五人の子供たちを、あるときは専業主婦で、またあるときは働きながらという立場で、幼稚園、保育園、認可外保育園、ベビーシッターさん、ファミリーサポートセンター、ともかく、それこそありとあらゆる施設を利用して育ててまいりました。三人目のときには、母乳育児を実践したくて、毎日三時間置きに日に四回保育園にも通って、先生方の日々の御努力も間近で見させていただきました。多分、国会議員の中でも、そのバリエーション、そして時間も一番多く、こうした施設に接した、かかわりを持っているのではないかと思っています。
 そうした当事者としての視点からも、一昨日、十二日の公聴会で、公述人の方々の御意見、そして委員の皆様との質疑を聞かせていただきました。その中には重要な指摘が幾つもあったかと思います。
 就任以来三年間で待機児童を八八%減らした横浜市の林公述人からは、子育て環境を取り巻く状況が変わって、両親が働いている場合は保育所、専業主婦の場合は幼稚園を利用するといったすみ分けではもはや保育ニーズには応えられない、あらゆる手段を講じて多様な保育ニーズに応えることが必要として、六つの取り組みを御紹介いただきました。
 一つは認可保育所そのものの定員拡大、二つ目は、株式会社、NPO法人等を活用した多様な保育施設、保育サービスの展開、三つ目が幼稚園の預かり保育、四つ目が、預かり保育を実施している三歳児以上からの幼稚園とゼロ歳児から二歳児までの横浜保育室との連携、五つ目が、保育コンシェルジュを設置して個別の相談にきめ細やかに当たっていくこと、最後は、十八の区長を巻き込んで、また、若手の緊急保育対策課係長というのを任命して、来てくれるのを待つのではなくてお宅にまで行って話してもらう。とにかく、一人一人のニーズに寄り添ったことによって劇的な変化があらわれたとのことです。
 まさに今回の総合こども園は、こうした地域での取り組みの実例も参考にしながら、一方では、今まで進めてきた認定こども園をさらに発展した形で展開するということであると認識をしています。
 私は、自公政権下で発案、推進されてまいりました認定こども園制度が実施された二〇〇六年、兵庫県会議員としてその制度の普及と拡大にかかわらせていただきました。小学校就学前の子供に対する保育そして教育の場として、まさに六十年来悲願であった幼保一元化に向けてのステップでもあり、親が働いているいないにかかわらず利用できる施設という点では画期的な取り組みで、各都道府県はさまざまなインセンティブを提示して認定こども園拡大に努めてきたのです。制度が十分に根づいていないとの御批判もありますけれども、兵庫県では全国二位の数、現在、七十二の認定こども園を持っています。
 認定こども園には、このように非常に評価できる内容もあるんですけれども、一方では課題もあります。時代的ニーズに対して先駆的に取り組んでいくという志のある施設経営者がいない限り、広がりには限界があることも実感してまいりました。
 その課題とは、施設から見れば四類型あり、根拠法あるいは認可権者、設置基準、財政措置、利用者負担が幼稚園部分と保育園部分で別々なので運営しづらいということであり、また保護者側からすると、同じ認定こども園内で同一の教育、保育を受けていても、子供が保育認定を受けているか否かで公的助成、利用者の負担の仕組みが異なっている点も大きな問題だと指摘されてきました。
 以上を踏まえて、総合こども園は認定こども園の発展形として捉えていいかどうか、そして、小渕報告でも指摘されたように、こうした二重行政の解消、財政措置の公平性、今回の総合こども園制度ではどのように解消されているのか、発展した部分も含めてお答えをお願いいたします。
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小宮山洋子#5
○小宮山国務大臣 今、井戸委員からは御自身の体験も踏まえて御質問いただいて、ありがとうございます。
 おっしゃるように、認定こども園は学校教育と保育を幼児のときに一体的に提供するということで、今回私どもが政府案として出しました総合こども園の狙いの先駆的な取り組みだというふうに思っています。平成十八年から始まりまして、現在、九百十一件が認定をされていますけれども、なかなか目標に達していない。その理由としては、小渕報告の中にもありますけれども、二重行政だということや財政支援が少ないということ、それを解消していくことが今回の総合こども園が目指したものであって、その点については各党の、いろいろ、意見の一致も今見つつあるのではないかというふうに思っています。
 今回法案を出している総合こども園は、認定こども園の制度をしっかりと引き継いで、幼稚園、保育所、それぞれの認可や指導監督を一本化しているということ、それから、こども園給付で財政支援を一本化してしっかりと財政支援をすること、また、教育内容について国としての新たな基準、総合こども園保育要領を設けること、幼稚園教諭免許と保育士資格をあわせ持つ保育教諭を置くこと、こうしたことで、質の高い学校教育、保育を提供したいと考えています。
 今修正協議が進んでいますけれども、子供たちのためによい制度をという思いは一致していると思いますので、ぜひ合意が得られるように期待をしています。
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井戸まさえ#6
○井戸委員 まさに修正協議のことを今触れられたんですけれども、先日の公聴会で大日向公述人がここ数日報道されていますこの修正協議に触れまして、胸が潰れそうという表現をなされました。一年半、三十五回にわたって検討されたワーキングチームの委員の皆さんは、それぞれ団体を背負っており、それゆえに立場もあり、長い歴史の中で培われたそれぞれの文化、違い、これを持ちつつも、議論をまとめてこられました。まさに悲願であったこの取り組みがここで頓挫してしまってはならない、そういった必死の思いが伝わってまいりました。
 御努力いただいた関係者のみならず、今まさに小さな子供を抱える世代、これから子供を持ちたいと思う世代、そして、私も含めてですけれども、自分の子供たちがもはや保育園や幼稚園に通う年代は過ぎました親たちも当時どれほどこの制度を望んだか、総合こども園制度に間に合わなかった世代も含めて、この制度への期待は深まっています。ぜひ、成立に向けた、今意気込みを聞かせていただきましたけれども、御努力をなお続けて、私たちも続けていかなければいけないと思っています。
 子供のころ、保育所や幼稚園で過ごした日々というのは、誰もが、人として生きる基礎を培ってくれた場所として懐かしく思い出すことができると思います。私たちは、あの場所で初めて、家庭や隣近所といった限られたコミュニティーから、そこから飛び立って、他者と出会って、そして一定の時間を過ごすということで、社会と触れ合う最初の体験をいたします。
 一方、親となって感じたのは、あの場所は親にとってもとても大事な場所であるということです。特に今、子育て世代の親の生活環境は非常に厳しくて、変化も激しい。職場での悩みを抱えたり、離婚も結婚から十年目までが一番多いという事実を見れば、この時期が、まさに家庭内でのさまざまな壁にぶつかる、出会う時期でもあるということを示していると思います。
 そうした中で、同じように日々頑張る仲間たちに出会って、何があっても大丈夫、一緒に頑張りましょう、私たちが支えるわよと言ってくださる先生たちがいらしたからこそ、どれだけ勇気をもらって頑張れたことか。この時期は、子にとっても親にとっても、かけがえのない貴重な出会いや体験をもたらしてくれます。
 だからこそ、総合こども園は、施設の数だけをふやせばいいというわけではありません。これは公聴会でも指摘されたとおりです。
 一方で、利潤追求を目的にする株式会社の参入が、子供や親に対する権利侵害を引き起こしかねないという心配の声も上がっています。また、株式配当等に対しての懸念も根強いものがあります。
 私自身の体験からいうと、保育所が閉まってしまった後、どうしても夜に抜けられない会合や打ち合わせが入ってしまったとき、自分や子供が病気になったときなど、いざというときに子育てを助けてくれたのは株式会社の保育施設であり、逆に言えば、今まで認可施設が手が届かなかった日の当たらない部分を支えてきてくれたのはそうした施設であったことを考えると、むしろ、保育、教育分野で担ってきた貢献についても、客観的に評価した上で見ていくべきではないかと思っています。しかし、懸念がある以上は説明を尽くす必要もあると思っています。
 トラブル事例等も含め、公立、社会福祉法人での保育園や学校法人での幼稚園と顕著な差があったかも含めて、お答えいただければと思います。
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小宮山洋子#7
○小宮山国務大臣 現在の政府提案では、総合こども園につきまして、株式会社、NPOなどの参入が認められている保育所が、原則として全て総合こども園に移行できるようにするということ、また、待機児の解消のための量的拡大という強い要請、このために、一定の要件を満たした株式会社やNPOなどの参入も認めることにしています。これは児童福祉施設としての性格に基づく総合こども園固有の要請のものなので、小学校以上にそれが適用されるものではないということは再三お答えをしているところです。
 今、保育所では、株式会社立の認可保育所が全国で二百八十八カ所ありまして、今非常に、委員もおっしゃったように、評価されているところも多いというふうに思います。
 一方、総合こども園については、公教育としての継続性、安定性、それから公共性などの確保が必要だということで、参入や撤退の各段階で厳しい規制を課しています。これを厳正に運用することによって、営利追求のために総合こども園の運営ですとか地域の学校教育、保育の提供体制がゆがめられるようなことのない制度設計をしているつもりです。
 ただ、株式会社などの参入については、これまでの審議でもいろいろな御議論をいただいていますので、これも三党間の協議の中でよい方向性を出していただければと思っています。
 それと、もう一言。
 先ほど、公述人のお話がありましたけれども、ずっと皆様に議論をしていただいた、子供たちのために、親の働き方にかかわらず質のよい学校教育、保育をということは、今回、認定こども園法の改正という形でも改正して、そこのネックを取り払って、狙いとしたところとなるべく近づけたいということですので、皆様の期待は裏切らないような合意が得られるというふうに期待をさせていただいています。
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井戸まさえ#8
○井戸委員 今の御答弁を聞いて、とても安心をいたしました。修正協議などでいろいろと報道もされるんですけれども、こうして前に進めていけるという、そうした希望も今伺わせていただきました。
 今のお話、株式会社の話なんですけれども、事業の主体の別だけじゃなくて、質を判断する、低い高いを議論する、もうそうした段階ではなくて、そのこと自体にはもはや意味はなくなっていると、林公述人もこの間おっしゃっていました。
 なぜならば、子供たちにとって一番必要な保育の質というのは、保育者であり先生方です。よりよい保育ができるためには、やはり職場環境、そして研修システムの充実、環境整備が必要です。しかし、今その環境というのは十分とは言えず、むしろ、職員の同一職場内での賃金格差や、そしてもともと低賃金など、さまざまな問題を抱えています。
 こうした中で、公述人の皆様も指摘されていましたけれども、今日、保育人材の確保というのが非常に難しくなっています。処遇の改善も含めて、どのように対応していくのか、お答えをお願いいたします。
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小宮山洋子#9
○小宮山国務大臣 これも審議の中でたびたび議論をさせていただきましたけれども、今本当に収入が少ないので、資格を持ってもなっていない方がたくさんある。それについては、処遇の改善もぜひ、安定的な財源を確保した上で図っていきたいというふうに考えています。
 現在、保育士と幼稚園教諭、両方の免状がありますけれども、七割から八割の方はあわせ持っておいでです。ただ、二、三割はいずれかの一方しか持っていないので、片方だけの資格とか免許を持つ人も、法施行後五年間は保育教諭になれるという経過措置を設けています。このあわせ持つことを推進するために、学校などでの養成課程での単位取得、これまでの勤務経験を評価した、必要単位数を軽減したり、資格認定試験について、勤務経験に配慮した問題の作成を行うなどしたいと思っています。
 また、新規の職員養成についても、片方の免許、資格だけの養成課程を持つ大学などに対して、両方取得できる養成課程に変更していただくように働きかけることによりまして、とにかくいろいろと広げてやりたいと思っているわけですから、そこで当たっていただく人材が一番重要なので、その確保に資することは、あらゆることを努力していきたいというふうに考えています。
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井戸まさえ#10
○井戸委員 今、いろいろ資格のお話もあったんですけれども、人材確保という点で注目したいのが潜在保育士の存在です。資格を持ちながら保育士として働いていない潜在保育士は、全国に約六十万人いらっしゃるというふうに言われています。しかしながら、この保育士の資格を持っていらっしゃる方々は、先ほど御指摘もありましたように、幼稚園教諭の資格を同時に持っているという方が七、八割で、残りは、二割程度、三割程度は片方しか持っていないということは、この総合こども園制度になったならば、幾ら働きたいといっても働けないような状況になります。
 平成十六年度からは登録制度になったんですけれども、ここの六十万人という数もこの登録制度の方々を勘案してなので、実際にはもっと多くの、本当は保育士の資格を持ち、そして今回のこども園でも活躍できるような方々というのが一定数いらっしゃるということがわかっています。
 実は、私も保育士試験を受けたことがあるんです。五月の半ばに締め切って七月に試験があるんですけれども、保育士というのはどうなっていくかというと、先ほどおっしゃったとおりに、そうした養成の課程の学校なんかに通う、三年間で必要な単位を取る、もう一つは、年に一回ある試験を受けて、それでなっていくという両方があるんですね。そうすると、例えば家庭でお子さんたちを育てて、もしかしたらば私にそういった仕事ができるかもしれないといった方々は、学校に通うことではなくて、この一年に一回行われる国家試験の方を通って保育士さんの資格を取っていくということになります。
 ことしも保育士の試験はあるんですけれども、これだけ通っただけではやはり活動ができませんから、こうした、社会で再び働こうと思って、また養成課程を経ずして資格が得られるこの試験も含めて、今後、潜在保育士の活用、そしてこの資格制度についてどのようにお考えかということを、もう一回お伺いしてもよろしいでしょうか。
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小宮山洋子#11
○小宮山国務大臣 今委員が言われたように、保育士資格を持ちながら働いていない潜在保育士、この皆さんの再就職支援をして就労促進をしたいと思っていますし、また、認可外保育施設での勤務経験を受験資格として認めることなどによって、受験機会の増加といった取り組みもしたいというふうに思っています。
 また、なっていただいた方に職場に定着をしていただく必要があるので、そういう意味では、先ほども申し上げました処遇の改善とかキャリアアップにつながるようなことなど、保育の質の改善も、財源をしっかりと恒久的なものを確保して、優先順位をつけながらやっていきたいと思っています。
 そして、先ほどちょっと申し上げたように、片方の資格だけでも五年間は経過措置としてできますので、その間にもう一方も取っていただくようなことも、先ほど答弁をしたような内容でしっかりとフォローしていきたいというふうに考えています。
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井戸まさえ#12
○井戸委員 ありがとうございます。
 総合こども園制度の議論というのをこの国会の中で私も聞かせていただいて、ここまで来るのに本当に大変な思いをされたということ、特に、きのうも池坊先生の質疑なんかも聞きながら、本当に歴史を持って、そして、特に女性の議員たちも含めて超党派で頑張ってこられた、これを何とか実を結べるような結論を出していくように、ともに頑張っていきたいと思います。
 ありがとうございました。
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中野寛成#13
○中野委員長 これにて井戸さんの質疑は終了いたしました。
 次に、中屋大介君。
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中屋大介#14
○中屋委員 民主党の中屋大介です。
 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 私からは、社会保障関係で、全般的にわたって幾つか質問させていただきたいと思います。
 まず、全世代対応型の社会保障についてお尋ねします。
 私は今三十四歳なんですけれども、社会保障に関する特に若い世代の不安や無関心の背景には、そもそも若いうちには自分が年老いていくということが想像しにくいということもありますけれども、一方では、自分が公的な社会保障から給付を受けるという状況を想像できないということもあるのではないかと思っています。
 というのは、若者の成長というのは、基本的に、揺りかごの中から始まりまして、保護者から、その次は学校から、少しずつ、次第に自立していくという流れですね。その中で、若者の心の中に、大人になるということは人に頼らず自立していく、自助でやっていくということなんだという思いができていくんじゃないかと思うんです。そのことそのものは、明治時代、明治の先人が、イギリスで刊行された「セルフ・ヘルプ」という本、いろいろな成功した方の逸話を集めた本ですけれども、これを「西国立志編」と訳されて刊行されて、大変なベストセラーになりました。
 このように、まさに自立してやっていくということ自体は、立志、近代国家の根底をなす精神であって、重要ですばらしいものだと思うんですが、一方では、自分がそういった公的社会保障から給付を受けることを想像しないとなると、ともすれば、若い世代にとって、そこにあえてかかわるということを想像できない、また意味を見出せない、その結果、できるだけ負担をせずに、かかわりを深く持たずに生きていきたいという姿勢にもつながりかねないのではないかなと思っています。
 そこで、今回の社会保障と税の一体改革では、消費税を原資とすることで、現役世代だけでなく高齢世代にも広く負担をお願いし、給付にも年金、医療、介護の高齢者三事業に子育て支援を加えることとすると伺っていますが、このように、今回の社会保障改革の理念である全世代対応型の社会保障制度の意味と意義についてお伺いしたいと思います。
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小宮山洋子#15
○小宮山国務大臣 委員と同じ若い世代の皆さんからは、同様の声を私もたくさん伺っています。
 そうした中で、今の社会保障制度、実は日本の社会保障制度はすぐれた制度なので、これを持続可能にしていくということ、若い世代に借金のツケ回しをしないでこれを維持していくということが一つ大きな狙いです。
 おっしゃっていただいたように、今までは、年金、医療、介護の高齢者向けのものが社会保障だと若い方たちも考えていたので、どうも実感がない。それに対して、今回、子育ても加えまして、世代間、世代内、これは給付、負担両面で公平が感じられるような制度にしたいということで、全世代対応型と言っています。
 特に、子育てをしていらっしゃる現役世代に対して、これまで子育てへの支援が日本は非常に少なかったので、子ども・子育て新システムをつくって、いろいろと地域の実情に応じて保育の量的な拡大とか質の改善を図るなど、若い世代にも実感を持っていただき、また、全世代で負担していただく消費税を社会保障の財源にするということで、そういう意味で、給付も負担も、両面から、高齢者の方々にも若い世代の方々にも、負担も給付もちゃんと全世代向けなのだと実感していただけるような制度にぜひしていきたいというふうに考えています。
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中屋大介#16
○中屋委員 ありがとうございます。
 続いて、若年者雇用についてお尋ねします。
 若者の雇用を取り巻く環境は、厳しい状況が続いております。高卒の三人に二人、大卒の二人に一人は、就職できなかったり、早期に会社をやめたりしていると言われています。
 平成二十四年の自殺対策白書によれば、大学生など学生生徒の昨年の自殺者数は千二十九人に上り、調査開始以来、初めて一千人を超えました。また、警察庁の統計では、就職失敗による十から二十代の自殺者数は、平成十九年の六十人から、二十三年は百五十人にまで増加したとの報道もあります。
 職を失うあるいは職につけないということの精神的なダメージの大きさというのは改めて言うまでもないことだと思いますが、一方で、近所づき合いが減ったり、周りに同じ世代の子供が少ない中で、集団行動する機会がだんだん少なくなっている環境で生まれ育ってきた現代の若者ならではの苦しさもあるのではないかと感じています。
 就職活動で、あなたはどんな人ですか、自己アピールをしてくださいと問われても、それまでの人生で、日常的に新しい人と出会い、人間関係をつくり、維持していくという経験が少なかった場合には、自分とは何だろう、自分について一体何を言っていいのかわからないとパニックに陥る場合もあると思うんです。社会に出るということ自体のハードルの高さを感じてしまう若者もたくさんいるのではないかと思っています。
 深刻化する若者の雇用状況の改善に向けた取り組みは待ったなしだと考えますが、政府はどのような就労促進を行うことにしているのか、具体的に教えていただきたいと思います。
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小宮山洋子#17
○小宮山国務大臣 委員がおっしゃるように、若い人を取り巻く就職状況というのは非常に厳しい。そうした中で、ハローワークというと、どうも年配の人が行くところだと若い方は皆さん思っていらっしゃる中で、全国に新卒応援ハローワーク、若い人向けのハローワークをつくって、ここはかなり利用していただいています。ここで寄り添っていろいろと、一人一人にきめ細かに就職相談や就職紹介をするジョブサポーターを配置していまして、ことしからは、大学にもこのジョブサポーターに行ってもらうような形をとりたいと思っています。
 そしてまた、フリーターがふえていますけれども、ハローワークで正規雇用に向けた支援を実施したり、また、ニートの皆さんに対しては、今おっしゃったコミュニケーション能力とか精神的なサポートも必要ということで、地域若者サポートステーションで、これは民間の力も得ながら、専門的な相談やコミュニケーション訓練など、就労に向けて幅広い支援をしています。
 さらに、若者雇用戦略という形で、総合的に体系立ったものを雇用戦略対話で取りまとめまして、この実行に向けてまた力を入れていきたいというふうに思っています。
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中屋大介#18
○中屋委員 ありがとうございます。
 若い世代が仕事についていくということは本当に大変なんですけれども、年上の人生経験豊富な人から見ると、そんなところでつまずいているのか、そんな小さな石につまずいてしまっているのかということがよくあると思うんですね。ですので、本当に、一人一人にずっとついていく、きめの細かな対策というか対応をしていっていただきたいというふうに思います。
 続いて、短時間労働者への健康保険、厚生年金の適用拡大についてお尋ねします。
 今や、働いている方の多くが非正規雇用となっています。二〇一〇年には千七百五十六万人が非正規雇用のもとで働いていますが、これは、役員を除く全雇用者の三四%になっています。
 このような非正規雇用の方々の多くは、健康保険や厚生年金に加入できていません。公聴会の場でも、公述人の方から、国民年金一号被保険者の職業構成について、従来、国民年金加入者の主なイメージであった自営業並びに家族従業者の方は既に二五%ぐらいにまで減少する一方で、不安定労働者の割合が高まっているという指摘がありました。
 言うまでもないことですが、厚生年金は保険料が労使折半、自己負担は半額ですが、国民年金は、保険料は全額自己負担であって、所得に比例して保険料が変わるということもありません。非正規雇用で働く方々にも社会保障を充実させて、社会保険のセーフティーネット機能を強固にする必要があると考えています。
 今回の法案には、短時間労働者に対する健康保険と厚生年金の適用拡大が盛り込まれており、公聴会の場でも、長年の課題に風穴をあける第一歩との評価がありました。この適用拡大でどのようなメリットがあるのか、具体的にお示しいただきたいと思います。
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小宮山洋子#19
○小宮山国務大臣 短時間労働者への社会保険の適用拡大、これは、被用者でありながら国民年金、国民健康保険に加入している短時間労働者にとって、一つは現在の保険料が軽減をされるということ、そして二つ目には、シングルマザーやフリーターといった国民年金の第一号被保険者の将来の年金保障が手厚くなるということ。今の政府提出の法案ですと、シングルマザーや若年のフリーターの半数ぐらいが含まれるということになります。また、現在、第三号被保険者である人にとっても、将来受け取れる年金額がふえ、また、配偶者の失業ですとか離婚、死別といったリスクに対する備えになる、こうしたメリットがあると考えています。
 さらに、同じ職場で働く人たちに公平なセーフティーネットが用意されるということで、多様な働き方を支える社会保障にすることで、女性を中心とした短時間労働者の就労意欲を促進して、これから労働力人口が減る中で、これは日本全体にとっても役立つことだというふうに思っています。
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中屋大介#20
○中屋委員 ありがとうございます。
 では、済みません、質問の順番を変えさせていただきまして、介護サービスの向上についてお尋ねしたいと思います。
 私ごとではございますが、ことし祖父が亡くなりまして、介護が必要になった祖父に対しては、主には同居している祖母が介護をしていたんですが、自分の身に起こってみますと、長年にわたって家族全体を、親族全体を支えてきてくれた大黒柱が日に日に弱っていくというのを目の前で見ながら毎日を過ごしていくということ自体も大変ですし、また、介護そのものの大変さということもありますし、本当に深い思いがいたしました。介護される祖父、また介護する祖母ともに、住みなれた我が家でできるだけ過ごしていこうということでありましたけれども、やはり次第に衰えていくという現実の中では、なかなか老老介護の負担というものも重いなということを日々思いながら見ておりました。
 そして、現在の介護保険制度では、高齢者が住みなれた地域で安心して生活するための地域包括ケアの理念が掲げられていますが、少しなじみが薄い言葉なので、どのようにサービスが今後よくなっていくのかということがわかりにくいように思います。この地域包括ケアを実現することにより介護サービスがどのようによくなるのかということを具体的に教えていただければと思います。
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小宮山洋子#21
○小宮山国務大臣 今お話しいただいたように、いろいろアンケートをとりますと、住みなれた家、またその地域でずっと生涯住み続けたいという方が八割近くいらっしゃるんですね。そうした希望にも沿うように、地域包括ケアシステム、これは、大体人口一万人、中学校区で一つぐらいと考えているんですが、そこで在宅を基本として生活がずっとできるように、医療や介護、予防、住まい、生活支援サービス、これが連携した取り組みができるようにということで、今、そのシステムをつくっているところなんです。
 この四月から、いつまでも元気でいられるように、介護予防のためのリハビリとか機能訓練を重視するということ、また、重度の人でも在宅で暮らせるように、訪問介護と訪問看護が連携した二十四時間対応の定期巡回・随時対応サービスを創設していること、それから、地域の支え合いなども活用した日常生活の支援を進めるということ、高齢者の住まいの確保を図るためのサービスつき高齢者向け住宅の制度化など、制度の見直しをスタートさせたところです。
 今後も、地域での医療、介護の連携ですとか、認知症対策の推進、また、ケアマネジメントのあり方の検討、処遇改善などを通じた介護人材の確保など、こうした改革に順次着実に取り組んでいきたいというふうに考えています。
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中屋大介#22
○中屋委員 ありがとうございました。
 最後に介護職員の処遇改善についてちょっと一言触れていただきまして、そのことについて次に質問させていただきたいと思います。
 増加する介護のニーズに対応して、高齢者が将来にわたり安心して介護を受けられるようにするためには、介護人材の確保や質の向上が課題になってくると思います。
 それで、福岡県で働いている私と同じ三十四歳の、介護労働者というか介護の職場で働いている男性に、職場の雰囲気をちょっと教えてくださいよということで言いましたら、返事をいただきましたので、ちょっと紹介したいと思います。
 まず、仕事に関しては、やりがいがあり、すばらしい仕事です。しかしながら、その対価としての報酬が低いのは変わっていません。うちの職場の男性はみんな独身、やはり、結婚を考えると今の仕事でいいのだろうかというのは、みんな持っています。大体五年ぐらい働いていらっしゃる方ですが、私が入社してから数人の男性スタッフが泣く泣くやめましたが、やはり嫁さんを食わせないかぬという理由です。女性は幸い独身はいませんが、独身の方は、子育てをしていくということはここの賃金でできるのかという気持ちがあるかなと思います。
 私が今いる夜勤なしのデイサービスだと、手取りが月に十四万円ぐらい。これは資格を取ってからの金額ですから、資格を持っていないと十三万円かそれに満たない額です。特養などの夜勤ありでも十六万ぐらいで、周りの友達にも話せませんし、彼はそろそろ身を固めようとして婚活パーティーにも行ったりするんですけれども、そういう場でも給与はなかなか伝え切れません。仕事内容は胸を張って誇れるんだけれども、給料は一番聞かれたくないです。絶対に自分からは話さないです。
 利用者さんもこの給料が安いということはテレビなどで御存じで、利用者さんからも、あんたたち、給料低いとやろというふうに心配していただいて聞かれたりします。ところが、そのときに、はい、低いんですよと答えることもできないので、うやむやにしてごまかしている状況です。
 介護職は、独身の間はいいかもしれませんが、将来を考えたとき、泣く泣く業界を去るのは悲しいことだと思います。今後、高齢化率は高くなるのに、介護職がますます足りない状況になることは目に見えています。介護職が足りない、そして在籍しているスタッフに負担が集中する、そして退職するということの繰り返しになってしまっている。
 そういう話が今の現場の状況だということでした。
 さて、こういった介護を担う人材の確保や処遇改善に向けて政府はどのように取り組むのかということをお聞かせください。
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小宮山洋子#23
○小宮山国務大臣 介護職員の処遇改善については、これまでも、平成二十一年度の介護報酬改定や、これはプラス三%ですけれども、処遇改善交付金によって処遇の改善を図りまして、二・四万円、処遇を上げてきています。
 さらに、平成二十四年度の介護報酬改定で、交付金ですと毎年毎年切れていってしまうのでなかなか先が見通せないというお話もございましたので、介護職員の処遇改善の取り組みを継続するため、介護職員処遇改善加算、これを介護報酬の中で設定いたしました。
 また、介護人材の確保に向けて、給与を得て働きながらヘルパーなどの介護資格を取得する介護雇用プログラムによる支援、また、介護福祉士の養成施設の入学者に対する修学資金の貸し付けの充実などを図ってきています。
 これから必ず介護の職員というのは必要になってくるので、その職場環境を整えて、しっかりと就労できる場にしていきたいというふうに考えています。
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中屋大介#24
○中屋委員 ありがとうございます。
 地方で、若い世代、特に生まれ育った我が町で暮らしていきたいという希望を持っている人にとっては、やはり介護、福祉の職場というのは有力な選択肢の一つなんですよね。そこが、将来展望がなかなか持てないな、結婚するには毎月幾ら必要だけれども足りないなという思いを持っていると、やはり少子化対策ということ自体も、また結婚自体もなかなか踏み切っていけないということがあると思いますので、どうぞ精力的に取り組んでいただきたいと強く申し上げておきたいと思います。
 それでは最後に、今回のこの社会保障・税一体改革にかける決意についてお尋ねしたいと思います。
 日本は世界でも類を見ないスピードで少子高齢化が進行する一方で、我が国財政は税収が歳出の半分すら賄えていない状況にあります。国民生活を守る社会保障の持続可能性を確保する観点からも、社会保障・税一体改革は絶対にやり遂げなければならない課題であるというふうに思っています。
 総理は、今回の一体改革に政治生命をかけるとたびたびおっしゃっているわけですね。今回の改革をやり遂げることで、安心で希望と誇りが持てる社会の実現につながると私自身も思っています。
 私、最初に国政候補として挑んでいったのは二〇〇五年のときでしたけれども、そのときは岡田副総理のポスターを張りながらみんなで戦っていきましたけれども、やはり民主党そのものも、しっかり政策をやり抜いていくということを夢見てというか、それを実現したいという熱い思いを持って私自身も活動してきましたし、多くの仲間がそう思っていると思います。ここで、一体改革にかける岡田副総理の力強い決意をお伺いしたいと思います。
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岡田克也#25
○岡田国務大臣 いろいろ、いい質疑をしていただきまして、ありがとうございました。
 委員御指摘のように、今、我々は歳入の半分以上を借金に頼っている。一般歳出の半分以上は、実は社会保障費であります。この社会保障費をしっかり持続可能にすることは今の世代にとっても必要ですし、同時に、借金でどんどんこんなことをやっていれば、どこかで、これは次の世代に全部負担をかぶせているわけですから、そういうことを早くストップしなければいけない。そういう観点から、今回、消費税五%引き上げと、社会保障の持続可能性あるいは充実ということをお願いしているところでございます。
 委員も最初に御指摘になった子ども・子育ては、その中でも、やはり日本の現状を考えたときに、少子化、あるいは働くことと子育てがきちんと両立できない社会というのは、私は根幹の問題の一つだというふうに思っております。
 そういったことを一体として改革していく社会保障・税一体改革ですから、これは、今の世代のためにも、そしてとりわけ次の世代のために、しっかりとやり遂げていかなければいけない。我々の、与党としての責任だというふうに考えております。
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中屋大介#26
○中屋委員 ありがとうございました。
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中野寛成#27
○中野委員長 これにて中屋君の質疑は終了いたしました。
 次に、中島正純君。
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中島正純#28
○中島(正)委員 国民新党の中島正純でございます。
 連日、質問のお時間をいただきまして、ありがとうございます。
 本委員会の質疑も最終盤を迎えてまいりました。きのう、おとといと二日間は中央公聴会で、公述人の皆様からさまざまな御意見を拝聴させていただきまして、改めて、有識者の方の中にもいろいろな御意見があるのだなという思いになりまして、つくづく、ここで本当に丁寧にこの一体改革の全容を国民の皆様に説明していく必要があるというふうに感じました。本日も、各大臣には具体的でわかりやすい御答弁をお願いしたいと思います。
 まず一問目に、岡田副総理に御質問をさせていただきたいと思うんです。
 価格転嫁の対策について、消費税の引き上げについて中小企業の皆様のお声をお聞きしますと、取引先の企業、特に大企業との厳しい価格交渉の中で、とても消費税引き上げ分を転嫁することができない、引き上げ分はまけといてよと言われて自分でかぶることになるとの御意見が大多数でございます。
 この転嫁対策については、政府や民主党での検討が進んでいるとは思いますが、実際の消費税率引き上げまでに対策ができればよいというものではありません。法案が審議されている今、中小企業の経営者の皆様の不安を拭い去らないといけないと私は思います。
 転嫁を拒んだ企業に対してどのような罰則を科すのか、また、それを訴える仕組みをどう構築していくのか、岡田担当大臣に具体的な対策をお聞きしたいと思います。
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岡田克也#29
○岡田国務大臣 消費税引き上げに当たって、その消費税分がきちんと最終価格に転嫁されるということは極めて重要なことであります。
 もしそういったことができない、例えば、取引上優越した地位にある事業者が税率引き上げ後に消費税分の支払いを理由なく拒んだりすれば、優越的地位の濫用に該当いたします。その場合に、独禁法と下請法の問題になるわけで、独禁法に違反した場合には、排除措置を命じるとともに課徴金の納付を命じることになります。下請代金の不当な減額など下請法に違反した場合には、減額分を支払うように勧告、公表することとしております。
 そういった既存の法律はございます。しかし、今回、二段階で引き上げをするということ、それから五%という高い引き上げ率だということで、従来の消費税導入時あるいは税率引き上げ時と比べてプラスアルファの、より強力な対策が必要であるというふうに考えているところでございます。
 そのため、政府としては、第一に、優越的地位の濫用に関する監視、取り締まりについて、親事業者及び下請事業者などに対する特別調査を、消費税導入時、引き上げ時を大幅に上回る規模で実施するということにしております。
 第二に、積極的に独禁法、下請法上の違反行為などの情報収集、調査を確実に実施するための、時限的ではありますけれども、人員の大幅な拡大などの体制整備を図ることとしております。
 そして第三に、それぞれの所管業種について、独禁法及び下請法に違反すると思われる事例に接した場合における公正取引委員会への通報窓口を関係省庁に設置するということにしております。
 こういった措置によって中小零細企業の声を拾い上げ、関係省庁が一体となって、違反行為に対し厳正に対処する体制を構築してまいりたいと考えております。
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