内閣委員会

2012-03-23 衆議院 全137発言

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会議録情報#0
平成二十四年三月二十三日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 荒井  聰君
   理事 岡島 一正君 理事 後藤 祐一君
   理事 田村 謙治君 理事 津村 啓介君
   理事 若泉 征三君 理事 鴨下 一郎君
   理事 平沢 勝栄君 理事 高木美智代君
      青木  愛君    石田 勝之君
      石山 敬貴君    磯谷香代子君
      金子 健一君    杉本かずみ君
      園田 康博君    田中美絵子君
      高井 崇志君    玉城デニー君
      道休誠一郎君    中野渡詔子君
      長島 一由君    橋本 博明君
      畑  浩治君    福嶋健一郎君
      福島 伸享君    福田衣里子君
      村上 史好君    本村賢太郎君
      森山 浩行君    矢崎 公二君
      湯原 俊二君    小泉進次郎君
      塩崎 恭久君    平  将明君
      竹本 直一君    徳田  毅君
      中川 秀直君    長島 忠美君
      江田 康幸君    塩川 鉄也君
      浅尾慶一郎君
    …………………………………
   国務大臣         中川 正春君
   内閣府副大臣       石田 勝之君
   内閣府副大臣       後藤  斎君
   厚生労働副大臣      辻  泰弘君
   内閣府大臣政務官     園田 康博君
   外務大臣政務官      中野  譲君
   厚生労働大臣政務官    藤田 一枝君
   防衛大臣政務官      下条 みつ君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  田河 慶太君
   政府参考人
   (警察庁警備局長)    西村 泰彦君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  外山 千也君
   内閣委員会専門員     雨宮 由卓君
    —————————————
委員の異動
三月二十三日
 辞任         補欠選任
  畑  浩治君     中野渡詔子君
  遠山 清彦君     江田 康幸君
同日
 辞任         補欠選任
  中野渡詔子君     田中美絵子君
  江田 康幸君     遠山 清彦君
同日
 辞任         補欠選任
  田中美絵子君     道休誠一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  道休誠一郎君     杉本かずみ君
同日
 辞任         補欠選任
  杉本かずみ君     畑  浩治君
    —————————————
三月十九日
 子ども・子育て新システムを導入せず保育・幼児教育・子育て支援・学童保育施策の拡充を求めることに関する請願(北村誠吾君紹介)(第三一九号)
 社会保障・税一体改革の撤回に関する請願(宮本岳志君紹介)(第三五九号)
 日本軍慰安婦問題解決の立法を求めることに関する請願(工藤仁美君紹介)(第三七五号)
 子ども・子育て新システム反対に関する請願(佐藤勉君紹介)(第四二五号)
 同(茂木敏充君紹介)(第四二六号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 新型インフルエンザ等対策特別措置法案(内閣提出第五八号)
     ————◇—————
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荒井聰#1
○荒井委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、新型インフルエンザ等対策特別措置法案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官田河慶太君、警察庁警備局長西村泰彦君、厚生労働省健康局長外山千也君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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荒井聰#2
○荒井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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荒井聰#3
○荒井委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。江田康幸君。
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江田康幸#4
○江田(康)委員 公明党の江田康幸でございます。
 本日は、内閣委員会で、新型インフルエンザ対策特別措置法案について質問をさせていただきます。
 早速でございますけれども、病原性の高い新型インフルエンザH5N1の世界的な流行が今予想されているところでございます。この場合、三年前に流行した豚由来の新型インフルエンザH1N1、また季節性のインフルエンザに比べて重症化する可能性が非常に高く、流行拡大によっては、国民の生命及び健康を脅かして、長期間にわたって国民生活や国民経済に重大な影響を及ぼすおそれがある。こういうことから、単なる感染症ではなくて、国家の危機管理上の問題として対応していく必要があるわけでございます。
 このような観点から、新型インフルエンザが国内で大流行する事態に備えて対策を強化し、もって国民の生命及び健康を保護して、国民生活や国民経済に及ぼす影響を最小化する、そういう法制の整備が急がれていたところでございます。
 この最重要課題に対しまして、私たちは、平成二十年一月に自民党さんと共同で、与党鳥由来新型インフルエンザ対策に関するプロジェクトチームを設置しまして、新型インフルエンザ対策に取り組んできたところでございます。これまで、平成二十年六月の提言を皮切りに、数次にわたって提言を取りまとめて、法制の整備に向けて政策の推進を主導してきたところでもございます。
 この間、政府において、我々の提言を参酌するのはもちろんのこと、三年前の新型インフルエンザH1N1の事案に対する教訓なども踏まえて、行動計画の見直し、そして今般の法案の取りまとめ、提出と進んできたと承知をしているところでございます。
 三年前の事案というのは、幸いにも病原性の程度が低かった。しかし、今回の予想されます病原性の高い新型インフルエンザは、いつ流行し始めてもおかしくない、そのような状況にあります。したがって、この法制化は一日も早い対応が望まれるところでございます。
 この新型インフルエンザ対策特別措置法案について、これから質問をさせていただきます。
 新型インフルエンザへの対策の強化として、本法案におきましては、まず国や地方公共団体の行動計画を策定して、そして指定公共機関が指定されて、業務計画が計画されるわけでございます。そして、海外発生の段階では、国、都道府県の対策本部が設置され、特定接種、医療関係者や社会機能維持事業者への先行予防接種が実施されて、水際対策もとられていく。こういうような中で、海外で発生したウイルスが病原性が強いおそれがある場合には、そしてまた国内で発生した場合、政府は緊急事態宣言を発出して、種々の緊急事態措置がとられることになるわけでございます。
 そこで、まずは最初の質問でございます。
 こういう法案に対して、その実施主体となるのは都道府県知事、また当然、医療関係者が重要な役割を果たしてくるわけでございますけれども、この都道府県関係者また医療関係者の意見に耳を傾けることが大変重要でございます。ここで御質問をいたしますけれども、全国知事会また日本医師会等からのこうした提言に対して、どのような提言があり、それがどのように反映されているか、まずは、これについてお伺いをさせていただきます。
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後藤斎#5
○後藤副大臣 先生御指摘のとおり、今回、三年前の教訓を踏まえて、新型インフルエンザ等対策特別措置法という形で、ようやく国会で御議論いただく段階になりました。今までの先生方の御努力にも心から感謝と敬意を表したいと思います。
 先生御指摘のとおり、この法律が通った中で、実際に関係をする方々の意見を十分踏まえて、実効性あるものにしていかなければいけないということは当然のことであります。
 特に、先生御指摘のとおり、全国知事会からは、平成二十二年の六月並びに昨年の九月に、要請書という形で、住民や事業者等に対する社会経済活動の制限を初めとする新型インフルエンザ対策の実効性を確保するため、各種対策の法的根拠の明確化並びに当該対策の実行に係る権限を都道府県知事に付与すること、さらには、自動車免許の更新期限の延長など、新型インフルエンザ発生時における行政手続に関する特例措置について法的整備を進めてくれというふうな御提言をいただいているところでございます。
 それを踏まえて、本法案におきましても、第四十五条で、感染防止のための協力要請、具体的にはイベント等の抑制ということも含めてでありますが、さらには、五十条から六十一条までの規定で、物資の確保等の国民生活及び国民経済の安定に関する措置などについて盛り込みをし、実施権限を広域自治体である都道府県知事に付与しているところでもございます。
 さらに、行政上の申請期限の延長等の確保ということでは、特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律を準用した形で、五十七条で、期限の延長について対応ができるように規定を設けているところでもございます。
 また、日本医師会からは、昨年の十二月に、新型インフルエンザの診察に応じる医療従事者に対する十分な補償を行うこと、さらには、先生御指摘のとおり、ワクチンの優先接種の対象になる医療従事者の範囲について検討すること等の御要望をいただいているところでございます。
 それを踏まえて、本法案において、要請や指示に応じて新型インフルエンザ等の患者に対する医療の提供を行う医療関係者が死亡等をした場合には、損害を補償する、六十三条一項で規定をさせていただいております。さらには、医療従事者も含め、特定接種の対象となる事業者の基準や範囲については、今後、学識経験者の意見を聞いた上で政府の行動計画を定めるという形で、六条二項第三号を設けさせていただいて、知事会また医師会の皆さん方の御要望にというか、実効性を担保ができるような規定を盛り込んでいるところでございます。
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江田康幸#6
○江田(康)委員 同様に、日本経団連からは、政府の初動体制また指揮命令系統の混乱が我が国の社会経済に及ぼす影響を懸念する観点から、政府の危機管理体制を盤石なものとするために種々の提言があります。
 まずは、政府の指揮命令系統や対応窓口を一元化しておく、同時に、政府横断的な連携協力体制がとれるように平時よりしっかりと準備しておくべき、こういうふうに大変重要な提言がなされておりますけれども、本法案でのこの反映について簡潔に御説明を。
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後藤斎#7
○後藤副大臣 先生御指摘のとおり、経団連からも、政府の指揮命令系統、窓口の一元化等についての御要望をいただいているところでございます。
 本法案では、政府の指揮命令系統の一元化については、まず、関係省庁が緊密に連携して的確かつ迅速に対策を実施するため、新型インフルエンザ等の発生時において、一つとして、内閣総理大臣を本部長とし、その他全ての国務大臣から構成される新型インフルエンザ等対策本部を臨時的に内閣に設置、これは十五条一項で規定しております。
 さらには、政府対策本部は、新型インフルエンザ等対策の実施に関する重要事項等を明示する基本的対処方針を定める、十八条一項で規定されております。さらには、政府対策本部長は、都道府県知事等や指定公共機関に対する具体的な総合調整等を行う、二十条一項の規定を設けさせていただいております。
 さらに、平時の段階で訓練ということが必要だということで、十二条一項でその訓練規定を定め、幅広い官民の協力体制がスムーズに新型インフルエンザ等の発生時も確保できるよう適宜実施するなど、法案に規定する意思決定手順や民間の協力確保が迅速かつ的確にとれるように対応しているところでございます。
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江田康幸#8
○江田(康)委員 それでは、まず、この法案に沿ってといいますか、大変重要な事項に焦点を絞りながら、私も質問をさせていただきたいと思っております。
 新型インフルエンザ等の発生時の措置について、医療関係の措置といわゆる水際対策について規定されているところなんですが、まずは水際対策についてであります。
 三年前にインフルエンザH1N1が流行した際には、平成二十一年の四月二十八日から五月二十一日までの間に、メキシコ、アメリカ本土、カナダから直行便の全てに対して機内検疫を実施してまいりました。延べ九百七機、約二十二万人に及ぶ方々が機内検疫の対象となったと承知しております。
 一連の検疫の取り組みによって、五月の九日には入国しようとする患者の方を確認して停留の措置を実施するなど、病原体の国内侵入をおくらせて、そして、国内における対応体制の構築等に一定の寄与があった、効果があったというふうに考えられます。他方では、期間中の五月の十六日には既に国内で初めての患者の方が確認されたところでもあって、状況に応じて縮小、中止を含めた柔軟な対応の実施がなされるべきという評価もあったわけでございます。
 この三年前の事案については、平成二十二年六月に、新型インフルエンザH1N1の対策総括会議においても報告を取りまとめておられますけれども、厚生労働省として、前回の事案における水際対策にどのような意義、教訓を認識しているのかを伺います。
 とともに、この水際対策については、さまざまな評価、受けとめ方があるわけでありますけれども、やはり国内への病原体の侵入による流行の開始を少しでもおくらせることの意義は大変重視されるべきものと考えております。
 特に、今回は高病原性のH5N1タイプの新型インフルエンザが予想されているわけですから、これにおいてはなおさらのことだと思いますけれども、政府において、次の新型インフルエンザ等の発生においてはどのように水際対策を実施する考えであるのか、あわせてお伺いをいたします。
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辻泰弘#9
○辻副大臣 江田委員には、いつも医療問題等、厚生労働省に対しまして御指導いただいておりますこと、心より感謝申し上げたいと思います。
 さて、平成二十一年の新型インフルエンザ発生の際の水際対策の反省点ということでの御質問がまずございました。
 その折の水際対策につきましては、海外発生の初期において、致死率が高い、または不明という情報がありましたことから、当時の行動計画やガイドラインに基づきまして、機内検疫、隔離、停留等の措置を講じたところでございます。
 その際、五月八日に機内検疫で三名の患者を発見、隔離し、その濃厚接触者約五十名を停留させたことなどにより、発生初期の段階でこれらの患者を端緒とした流行を防止できたと考えておりまして、委員からも一定の効果があったと言っていただいたところでございます。
 しかしながら、御指摘もございましたけれども、新型インフルエンザ総括会議の場などにおきまして、検疫を含めた水際対策については、ウイルスの侵入を完璧に防ぐための対策ではなく侵入をおくらせる対策であることの国民への事前周知が不十分であったため、過度な期待感を与えたこと、また、病原性の程度がそれほど強くないと判明した段階で、国内で渡航歴のない患者が判明した段階や確認された段階で、機動的に検疫措置の縮小ができなかったことなどが課題として指摘されておりまして、そのことが、反省点といえばそういったことになろうかと思うわけでございます。
 そこで、御質問のように、今後どうしていくのかということになるわけですけれども、そのような御指摘や反省点も踏まえつつ、やはり水際対策はあくまでも国内発生をできるだけおくらせるために行うものであり、ウイルスの侵入を完全に防ぐためのものではないという前提に立って対応していくべきものと考えておりまして、先ほどの教訓を踏まえつつ、昨年九月に改定しました現在の行動計画におきまして、ウイルスの病原性や感染力、海外の状況等を勘案し、水際対策を実施する合理性が認められなくなった場合には、措置を縮小することとしているところでございます。
 また、新型インフルエンザ専門家会議からは、病原性の程度に応じた対策の実施、縮小の具体的な目安についても提言をいただいておりまして、こうした専門家の御意見を踏まえて、水際対策を適切に行っていきたい、このように考えております。
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江田康幸#10
○江田(康)委員 水際対策について確認させていただきました。
 これとともに大変重要になってくる、その感染拡大を防止するために重要になってくるのが、予防接種等でございます。
 それらについて以下質問をさせていただきますが、まずは、ワクチンの生産体制の整備についてお伺いをさせていただきたいと思っております。
 我々においても、平成二十年の六月二十日の提言で、現行のワクチンは卵由来のワクチンでありまして、卵で培養して作成するのには通常一年半以上かかる、そういうような現行ワクチンに対して、これから予想されるパンデミックワクチンに対しては、これを六カ月以内に作成するということを目指して、細胞培養法など新しいワクチンの製造法の研究開発、生産ラインの整備を推進する、このように我々は平成二十年の時点で既に提言をさせていただいて、その提言に沿って、政府はその取り組みに着手していたものでございます。
 現在、平成二十五年度中に全国民分の、一億二千万人分のワクチン生産期間を半年程度に短縮するために、新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備臨時特例交付金という事業を、この交付金を四事業者に対して交付が決定して、そして実施されていると承知しておるところでございますが、当該事業の進捗状況を厚生労働省にここでお伺いしておきたいと思います。
 また、この事業というのはかなり急ピッチで進めていかなくてはならない。二十五年度には、この新しい細胞培養のワクチンの製造方法を確立して対応されなければならないということでございまして、大変急ピッチで進められていると理解しております。開発企業が計画を達成していくことが大変重要でありまして、国は最大限、前面に出てこの協力をすべきと考えますけれども、それについて政府の見解をただしたいと思います。
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辻泰弘#11
○辻副大臣 江田委員の御専門の領域でございますので釈迦に説法みたいなことになるわけでありますけれども、現在の鶏卵培養法による国産ワクチンの生産方法では、全国民のワクチンを生産するのに、御指摘もありましたけれども、一年半から二年程度の時間を要するわけであります。これを半年に短縮すべく、細胞培養法と呼ばれる生産方法を活用したワクチン生産体制の構築に取り組ませていただいているところでございます。
 これまでのところ、平成二十一年度第一次、第二次補正予算で創設した合計千百九十億円の基金によりまして、第一次事業では、平成二十二年七月に四事業者を採択し、実験用生産施設の整備、基礎研究等を実施したところでございます。また、第二次事業におきましては、平成二十三年八月に四事業者を採択し、現在、実生産施設の整備、臨床試験の実施等に取り組んでいるところでございます。
 そして、厚生労働省の目標といたしましては、二十四年度中に臨床試験を終わらせ、薬事承認の申請までこぎつけ、その上で、平成二十五年度中を目途に新型インフルエンザワクチンの新たな生産体制が整備できるよう、進捗状況を把握しながら引き続き事業者を支援していきたい、このように考えております。
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江田康幸#12
○江田(康)委員 一言でワクチンと言っても、その開発には大変な労力と時間がかかるわけでございまして、すぐれた国内のワクチンの画期的な技術を使って、やることは多々ございます。非臨床試験等も並行して進めていかなければならないし、先ほど申された、臨床試験を二十四年度中に終了する、また、さらには生産設備を実生産のものにしていかなくてはならない。大変多くの課題を短期間の中でやっていかなければならない、そういうような状況にあります。
 これらに対して、国が、各段階において、この四事業者に対して的確な助言そしてまた支援をしっかりと行っていただきますように、よろしくお願いを申し上げます。
 次に、特定接種、これは、パンデミックウイルスが蔓延する前にプレパンデミックワクチンを先行的に予防接種する、その事業でございますけれども、この特定接種について質問をさせていただきます。
 プレパンデミックワクチンの備蓄というものについては、我々が政権にあった平成十八年に始められた措置でございまして、発生する新型インフルエンザの株を現時点で予測することは困難であります。また、発生してからワクチンを製造したのでは、医療関係者や社会機能維持にかかわる者へのワクチンの接種は間に合わないことになります。したがって、毎年度、一千万人分のワクチンを、株を変えて備蓄している。これが、我々の自公政権下から続けて行っている対応であるわけでございます。
 現在確認されている高病原性の鳥インフルエンザウイルスについては、さまざまな株が存在します。青海株、それからベトナム、インドネシア株、さらには安徽株、さらにはまた、これから海外で発生も予測されるそういう新しい株。これらに対して、備蓄する株の決定、これが適切に対応しておれば、新型のパンデミックウイルスが発生した場合においても、交差免疫といって、新しいタイプの、新型のインフルエンザに対しても対応できる、そのようなプレパンデミックワクチンが望まれているわけでございます。
 そういう意味で、備蓄する株の決定というのは大変重要でありますけれども、具体的にどのような考え方で決定されて、そして現在、どのように備蓄をしていこうとされているのか、これを国民にわかりやすく説明していただきたいと思います。
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外山千也#13
○外山政府参考人 近年、東南アジアや中東、アフリカの一部地域等で、鳥インフルエンザH5N1の鳥から人への感染が散発的に見られ、WHOの報告から、致死率が極めて高いことがわかっております。
 このような鳥インフルエンザウイルスが変異すること等により、人から人へ効率よく感染する能力を獲得し、高い病原性の新型インフルエンザが発生することが懸念されていることから、現在、鳥インフルエンザH5N1の中から複数のウイルス株を選定し、プレパンデミックワクチンの製造、備蓄をしております。
 備蓄するワクチン株につきましては、現在の鳥インフルエンザの発生、流行状況、それから先生御指摘の交差免疫性、それからワクチンの製造効率等を踏まえまして、毎年、新型インフルエンザ専門家会議の意見を踏まえて選定しております。
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江田康幸#14
○江田(康)委員 これからも、新たに海外でも発生するその状況を踏まえて対応するということでございます。今後起こり得る一番近い株を迅速に準備しておく、これが大変重要でありますので、的確な対応を厚生労働省はすべきだと申し上げておきます。
 さらに、特定接種の優先順位について、これも大変国民的な注目度の高いところでもございますので、質問をさせていただきます。
 これもまた、二十年の九月に、「新型インフルエンザワクチン接種の進め方について」ということで示しているところであるわけです。1から3のカテゴリーに分けて示されたところでございますけれども、これについては日本医師会から、医療従事者の範囲に事務職員も含めてほしい、そういう要望もございました。確かに、医療関係者だけで医療の対応ができるわけではなくて、そこにかかわる事務職員の皆さんがあって成立するわけでございます。
 そういう意味では、事務職員も含めるべきだというのは妥当な考えだと思いますが、このような要望も踏まえて、広く関係者の意見を反映していく必要があると思いますけれども、今後、特定接種の対象者についてどのように議論して決定していくのか、最終的には行動計画にこれを明示するということになるかと思いますけれども、それらの点について副大臣から御説明をいただきたいと思います。
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後藤斎#15
○後藤副大臣 先生御指摘のとおり、本法案の六条二項三号で、政府行動計画をつくる中で登録基準に関する事項を定めるという規定がございます。
 これは、いずれにしても、今後、具体的に幅広い関係者の御意見ということになりますが、一つの考え方としては、先生、先ほど来御指摘をされたように、平成二十年の教訓の中で、「新型インフルエンザワクチン接種の進め方について」という取りまとめをされております。その中で、いろいろな優先順位がございます。先行順位の対象者、順位の考え方という形でカテゴリーを大きく三つに分けて対応を進め、特に医療関係者の方についてはカテゴリー1、2、数字が少ないほど優先順位が高いという取りまとめです。
 ただし、今回、先生も御案内のとおり、二十年のたたき台がこの法案の一つの土台となるというふうには思いますが、指定公共機関制度というのを第二条六号で設けたこと、さらには登録業者という部分を考えるに当たって、医療の提供、国民の生活や経済の安定に寄与する業務を継続的に実施する努力義務というものもあわせて四条三項で規定をさせていただいております。そういう意味で、接種を実施する、厚労大臣が必要と認める場合という場合で、社内診療の活用など接種の円滑な実施の協力ということも二十八条四項で規定をされております。
 そういうふうな枠組みが三年前と進化をしたこともあって、そういうことも踏まえて、医療関係者を含めて幅広く御専門家の方また関係者の皆さん方の御意見をいただきながら、先生御指摘のように、国民の皆さん方も非常に注視をしておりますので、そういう国民的な議論を行いながら、この政府行動計画の中の一つとして速やかに決定できるように今後鋭意検討してまいりたいというふうに考えております。
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江田康幸#16
○江田(康)委員 続いて、住民への予防接種の優先順位についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 本法案の四十六条において、住民に対する予防接種については、新型インフルエンザ等緊急事態において、新型インフルエンザ等が国民の生命及び健康に著しく重大な被害を与え、国民生活、国民経済の安定が損なわれることのないようにするため緊急の必要があると認めるときに実施するということにしているわけであります。
 平成二十年六月二十日、我々は提言をいたしました。ここでも、全国民が接種の対象となるパンデミックワクチンの接種順位については、医療従事者や社会機能の維持にかかわる者のほかに、感染率が高い地域の住民、また、現段階で新型インフルエンザが重症化する可能性が高いと想定される若年層を優先して接種することを基本として検討するということを提言させていただきました。
 この提言も踏まえた上でだと思いますが、前回のインフルエンザH1N1の場合には、ワクチンが順次供給される、すなわち、全て一億二千万人分のワクチンをつくったわけではないんですね。卵培養であったことでもあり、それは全てそろわなかった。そういう中でワクチンが順次供給されていったわけですけれども、そのときも、優先接種対象者として、医療従事者、妊婦、基礎疾患のある者、子供、高齢者という順に優先順位を決定して、順次接種をしていきました。
 今回、三年たって、また二〇〇九年のH1N1の事例を踏まえて、政府においては今後どのように優先接種の対象者を決めていくか、また拡充もしていくのか、ここにおいて最新の考えを中川大臣にお聞きしたいと思います。
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中川正春#17
○中川国務大臣 江田委員におかれては、これまで貴重な御提言を党あるいはそれぞれの関係機関を通じていただいておること、私からも感謝を申し上げたいというふうに思います。
 発生の際の住民に対する予防接種の優先接種対象者、これはこれまでも議論をしていただいていますけれども、本年一月に取りまとめられました厚生労働省の専門家会議の意見書がございます。これでは、重症化や死亡をできるだけ抑えるために医学的にハイリスクの方々からやっていくというような観点、それからもう一つは、日本の将来を守ることに重点を置いて子供たちから接種をしていくという観点、こんなことが考え方として示されたというふうに承知をしています。
 そういうものを踏まえて、これから、本法案に基づいて住民に対する予防接種を実施する際には、発生した新型インフルエンザ等のウイルスの病原性、それから各年齢層における重症化率及び死亡率に関する情報等を国の内外から情報収集いたしまして、改めて専門家の意見を聞きながら、政府対策本部において優先接種対象者を決定して、基本的な対処方針において示していくという手順になってまいります。
 しかし、例えば、あらかじめ専門家の意見を聞いて、幾つかのパターンを、順位づけを検討しておくということなど、新型インフルエンザ等の緊急事態等に迅速に優先接種対象者を決定するための方策については、少し工夫をして今後検討をしていきたいというふうに思っております。
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江田康幸#18
○江田(康)委員 工夫をしてということでございますけれども、現実的な対応をしっかりと踏まえて決めていく必要がありますので、どうぞ対応をよろしくお願いしたいと思うんです。
 そして次に、前回の二〇〇九年のH1N1の場合には、病原性がそれほど高くありませんでした。今回予想されるのは病原性が大変高いものでございます。その予防接種について、住民に対して臨時接種としてこれを実施するわけでございます。
 今想定しているのはこの病原性が高いウイルスでありまして、これは前回のH1N1のときとは違って、そういう意味で、患者の、また発生者の自己負担を求めるべきではないわけでありますが、法制上、自己負担はないということでよいか、確認をしておきたいと思います。
 また、住民に対する予防接種というのは市町村が実施主体となっているわけでありまして、市町村の財政負担をできるだけ軽減すべきと考えますけれども、本法案の財政上の措置について確認させていただきます。
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中川正春#19
○中川国務大臣 先ほど申し上げたように、政府対策本部が予防接種の実施等について基本的対処方針を定めるということから始めるわけですけれども、予防接種法に基づく臨時接種として実施をするということになっていきます。そういうことから、御指摘のとおり、全額公費で実施をしていくということで、自己負担は設けないという前提になっております。
 また、では住民に対する予防接種の実施費用を国と地方とどう考えていくかということなんですが、新型インフルエンザ等が全国的に蔓延をして短期間に数十万人の規模の死亡者が発生し得るという点で、大規模災害と類似する状況において行われるものであるというふうに考えていくということであります。
 したがって、その二分の一を国が負担していくということとともに、災害救助法に倣いまして、地方公共団体の財政力に応じた国庫負担率のかさ上げ措置ということをやっていきたいというふうに思っております。
 これに加えて、新型インフルエンザ等緊急事態に対処するために、地方に過重な負担とならないように、地方公共団体が支弁する費用に対し国は必要な財政上の措置を講じるということに、付加した、条項を加えておるわけでありますが、具体的な財政措置の内容は発生時の状況を踏まえて検討するということになっておりまして、まずは必要な対策が確実に実施されるということ、これを前提に考えていきたいというふうに思います。
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江田康幸#20
○江田(康)委員 今大臣は、前回のH1N1とは違ってこれは強毒、高病原性のものですから、住民の自己負担はない、しかし、事業として市町村が実施主体になってやるわけですけれども、その費用についてはやはり一部発生すると。
 市の財政指標に従って、五〇%、八〇%、九〇%と、こういうふうに国が補填するということだと思うんですが、災害対応の担当大臣でございます。今回の東日本大震災でも、このことは、例えば瓦れき処理なんかにおいても大変問題になったんです。やはり実施主体が市町村だから、最後まで市町村の負担は残すということで、我々はそれを九九・九%まで国の補填措置を引き上げたんです。そういうような、九〇%で終わりというようなものではなくて、これは国家の危機管理でありまして、病原性の高い新型インフルエンザに関しては、特例として、やはり市町村の負担は一〇〇%国が持つ、こういうふうに本来あるべきだと私は思うんです。
 また、それに対して一工夫も二工夫もして、市町村の負担を軽くする。なぜなら、前回のような少人数で終わるわけではないんです。これは、この予防接種を一億二千万人が受けるわけでありますから、その規模は莫大であります。ですから、そういう負担というのは市町村にとって大変大きいと思いますが、その点を考慮して今後向かわれるのかどうか、お伺いいたします。
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中川正春#21
○中川国務大臣 御指摘のとおり、いわゆる大規模災害と同じレベルでこの問題を考えていくということが出発点だというふうに思っております。
 その場合、二分の一を国が負担するということでありますが、災害救助法に倣っていくと、地方公共団体の財政力に応じた国庫負担率のかさ上げ措置を講じていくということになりまして、今度の東日本の大震災でもそういう形でのかさ上げがあって、先ほどお話にあったように、九〇%あるいは九九%、また、交付税で裏打ちしますと実質的に一〇〇%というふうなスキームがあるわけであります。
 そういうところをしっかり加味しながら、事前に地方公共団体が判断ができるような工夫はしていきたいというふうに思っております。
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江田康幸#22
○江田(康)委員 しっかりと工夫を続けていただいて、市町村の負担を軽減していただきたいと思います。
 次に、感染防止の協力要請等についてお伺いをさせていただきます。
 本法案においては、都道府県知事にさまざまな権限が与えられることになります。前回のH1N1のときには、その権限が法的担保がなかった、大変そこに不安があったわけでございますけれども、今回はそれが対応されております。
 病原性の高い新型インフルエンザが発生した場合には、都道府県知事に強力な権限を与えて、国民の生命、健康を守り、社会機能を維持することが必要でありますけれども、一方で、やはり国民の権利に加えられる制限は必要最小限のものとしなければならないでしょう。
 そういう意味で、この法案では、都道府県知事が、感染防止のための、施設の使用、また、外出の自粛、学校の休校、催し物の開催の制限等の要請、指示を行うことができるとされていますけれども、その対象、そして期間、具体的にどのような対応を想定しているのか。混乱も予想されるわけでありますけれども、それを事前にどのように想定しているのか、お伺いをしたい。
 また、要請や指示を受けた者がそれに従わない場合の罰則などについては、実効性を担保するための措置としてどういうふうになっているのか、お伺いをいたします。
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中川正春#23
○中川国務大臣 想定をしている新型インフルエンザ等は高い感染力を有しているということで、不特定多数の者が集まる機会をできるだけ少なくしていくということ、そして、感染拡大を防止するために、さまざまな有効な手段を講じていくということ。これは、昨年九月に改定をされました政府の行動計画においても、対策の一つとして盛り込まれております。
 本法第四十五条の感染を防止するための協力要請等、これは、この実効性を高めるために、全国知事会からの要望も踏まえまして、都道府県知事に付与された権限ということになっております。当該権限は、政府対策本部長が新型インフルエンザ緊急事態宣言の対象区域に限って行うことができるという枠組みを、一つはかぶせております。
 その上で、当該措置は、発生初期など、おおむね一、二週間程度を目安に講ずることが主に想定されておるんですが、具体的な適用については、政府対策本部の定める基本的対処方針において統一的な方針を事前に定めるということを想定しておりまして、同方針の作成に際して、できる限り内容等を明確にしていくということにしていきます。
 要請または指示をしたときに、利用者のため、事前に広く周知を行うということが重要でありますので、当該措置をした施設等を公表することにしておりまして、当該公表を通じて利用者の合理的な行動が確保されるということを考え方の基本にしております。したがって、違反者に対する罰則は特に設けておりません。
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江田康幸#24
○江田(康)委員 今質問した件については、大臣、そうであるかと思います。
 それに加えて、例えば、都道府県知事、市町村が指示して、物資、土地、施設の収用によってこうむった損失、こういうものに対して補償はどのようになっているか。また、もう一方では、イベントを中止して延期した場合に、主催者の損失に対する補償についてはどうなっていくのか。さらには、学校とか保育所とか、社会福祉施設で休業を伴う負担が発生するわけでありますけれども、これに対して、経済的な支援についてどこまで検討してきたか、それについてお答えをしていただきたいと思います。
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中川正春#25
○中川国務大臣 結論から申し上げますと、いわゆる学校だとか興行場等の使用の制限等に関する措置については、事業活動に内在する社会的制約であると考えられることから、公的な補償は考えておりません。
 学校、興行場等の施設の使用が新型インフルエンザ等の大規模な蔓延の原因となるということから、制限が実施をされるということ。それから、本来、危険な営業行為等は自粛されるべきものであるというふうに考えられるということ。それから、新型インフルエンザ等緊急事態宣言中に潜伏期間等を考慮してなされるものであって、その期間は一時的であるということ。最後に、学校、興行場等の使用制限の指示を受けた者は、法的な義務を負いますけれども、罰則による担保等によって強制的に使用を中止させるものではないということ。こんなことから、権利の制約の内容は限定的であるというふうに考えまして、先ほどのような結論に達しています。
 ただし、国民や事業者が生活や事業を立て直すために資金を必要とするということが想定されますので、この法案では政府関係金融機関等による融資に関する規定を置いておりまして、必要に応じて特別な融資等を利用できるというふうな枠組みを講じていきたいと考えております。
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江田康幸#26
○江田(康)委員 わかりました。
 次に、もう時間もなくなってきているんですが、大事な医療提供体制について確認をさせていただきたいと思っております。
 まず、平時からの新型インフルエンザの発生に備えた医療提供体制の整備について、国の支援も含めてどうなのか、これについてお伺いをしたいと思います。
 そしてもう一つは、海外発生に伴って、発生したエリア、それから国内で流行してくるわけでございますけれども、この海外発生の時点で、発生したエリア周辺に在留していた邦人がまとまって一時帰国することも考えられて、いわゆる発熱外来を設けることも前回は想定したわけであります。そういう想定もされるけれども、前回は、発熱外来という名称を使いました、それが誤解を招いて、実際に新型インフルエンザで発症しているかどうかにかかわらず、熱があれば発熱外来ということで、殺到して混乱もあったわけであります。
 昨年九月の政府行動計画の見直しでは、その反省も踏まえて、発熱外来の呼称を帰国者・接触者外来と改めて、運用に際しても、渡航歴等によって当該外来で対応する方々の絞り込みを図ることとしたものであると理解します。
 また、前回は、入院措置の中止、蔓延した中では入院をしていくということに関しては中止をしていくとか、そして発熱外来の役割の切りかえ、こういうことが的確に行えなかったり、医療機関に必要な情報が迅速に伝わらなかった等の課題も見られたわけであります。そこで、今回、前回の知見も踏まえて、特に患者が急激に増加することとなる蔓延期においてどのように医療体制を維持していくのか、厚生労働省にお伺いをいたします。
 もう一つ。都道府県知事が、医療施設が不足している場合においては臨時の医療施設を開設するともしておりますが、これは必要な措置と考えますけれども、具体的に、どのような場合に臨時の医療施設を開設して役割を担うことになるか、あわせてお伺いをしたいと思います。
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辻泰弘#27
○辻副大臣 三つ御質問をいただきました。平時よりの医療体制の整備の問題、蔓延期の問題、そして臨時の医療施設の問題ということでございますけれども、臨時の方は、健康局長から答弁させていただきます。
 まず、平時よりの体制のことでございますけれども、現行の行動計画におきましては、地域において感染が拡大しつつある地域感染期以降の都道府県においては、原則として、感染症指定医療機関だけではなく、一般の医療機関で新型インフルエンザ患者の診療を行うこととしているところでございます。
 このため、平時から医療機関において新型インフルエンザに対応する体制の整備を図るため、従来より、新型インフルエンザ発生時に新型インフルエンザ患者へ入院医療を提供する医療機関の簡易な陰圧装置、人工呼吸器などの設備、また外来における院内感染防止のためのパーティションなどの設備、さらには感染症指定医療機関に対する運営費などに対する補助を行ってきたところでございます。
 また、感染リスクの高い医師等の医療関係者に対しましては、平時から、新型インフルエンザの診療についての研修を行うことにより、診断能力の向上や正しい知識の普及啓発を行ってきたところでございます。
 こうした取り組みを通じまして、平時から新型インフルエンザ発生に対応できるよう、御指摘を受けとめさせていただきつつ、しっかりした医療体制の整備をこれからも図り、努めていきたい、このように考えているところでございます。
 続きまして、蔓延期についての医療提供についてでありますけれども、現行の行動計画におきましては、各都道府県内で感染が広がっている地域感染期には、原則として、いわゆる帰国者・接触者外来だけではなく、一般の医療機関でも新型インフルエンザ患者の診療を行うこととしているところであります。
 こうした状況におきましては、軽症の入院患者には退院を促し、重症者の治療に必要な病床を確保することや、臨時応急的に新型インフルエンザ等の入院患者を感染症病床以外の病床で受け入れたり、定員を超過して受け入れることなどの措置を各医療機関において講じることにより、医療提供体制の維持を図ることといたしております。
 さらに、そうした取り組みをもってしても、病院等の許容量を超えるなど、新型インフルエンザ患者に対する必要な医療を提供できない場合には、法案の第四十八条に基づきまして、都道府県知事は、臨時の医療施設を開設し、応急的な医療を提供することとなるものと理解をしておりまして、いずれにいたしましても、医療提供体制の維持、確保に努めていきたい、このように考えております。
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江田康幸#28
○江田(康)委員 もう一つお伺いしたいのが、今回の法案においては、新型インフルエンザ等の緊急事態におきましては、感染地域の都道府県知事が外出自粛の要請を行うことができるわけであります。それで効果的な感染防止にも資するわけでありますけれども、一方で、不幸にも新型インフルエンザ等に罹患した方で在宅療養の状況にある方々は、タミフルなどの薬の処方を受けるため医療機関を訪れることとなります。患者の方々が通院のために外出するのは、これはやむを得ないこととはいえ、できるだけ回避されることが望ましいと考えます。
 このため、例えば、一度診療を受けて抗インフルエンザウイルス薬の処方を受けた方が継続して薬の処方を受ける、そういうような場合とか、また、インフルエンザ薬ではなくて、ほかの慢性疾患をお持ちで、その薬を継続して医師の診察を受けている方々、こういう方々に対しては、例えばファクスによってかかりつけの医療機関に処方してもらうというような、現実的な対応策があろうかと思っております。
 これまでも、自公PTの中でもこれについては論議をしてまいりました。これについて、厚生労働省としてどのように考えるかをお伺いしたいと思います。
 それと、もう一つ加えまして、社会的弱者への支援についてということであります。
 病原性の高い新型インフルエンザが蔓延した場合には、在宅のひとり暮らしの高齢者、障害者、いわゆる社会的弱者の方々への見回りとか、介護、食事の提供などが課題になると考えます。本法案や行動計画では、この点についてどのように対応しているか。
 東日本大震災の災害のときにも、この社会的弱者の皆さんへは情報が届いていない、そういうような大変大きな問題がございました。このような政府の一元的な情報提供体制も大変重要かと思いますけれども、それについてお伺いをさせていただきます。
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辻泰弘#29
○辻副大臣 二つ御質問をいただきました。
 まず第一点目ですけれども、御指摘にございましたように、新型インフルエンザ等の患者が外出し、医療機関を訪れることが新たな感染の契機ともなり得ることから、このような機会を減らすことができるよう、現行の行動計画におきましては、一定の条件のもとで、医師が電話で診療を行い、ファクシミリ等により処方箋を発行することを想定しているところでございます。
 また、本年一月に取りまとめられました新型インフルエンザ専門家会議の意見書では、ファクシミリでの処方ができる具体的な場合として、慢性疾患等を有する定期受診患者の場合、また、インフルエンザ様症状のため最近の受診歴がある場合などが挙げられておるところでありまして、こうした意見、また委員からの御指摘も踏まえて、実際の運用について検討していきたい、このように考えております。
 もう一点、弱者対策的な意味合いのことでの御指摘でありますけれども、現行の行動計画におきましては、国内で感染が拡大しつつある国内感染期における在宅の高齢者や障害者の方々などの社会的弱者への対応につきましては、厚生労働省の要請によって、市町村が、見回り、介護、訪問診療、食事提供等の支援、また搬送、死亡時の対応などを行うこととしているところでございます。
 その具体的内容につきましては、本法案に基づき作成される市町村行動計画において定められるものと考えているところでありますが、関係者の御意見、また委員からの御指摘も踏まえさせていただいて、今後とも必要な協力を行っていきたい、このように考えております。
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