外交防衛委員会

2012-07-26 参議院 全205発言

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会議録情報#0
平成二十四年七月二十六日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月二十五日
    辞任         補欠選任   
     佐藤 公治君    はた ともこ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         福山 哲郎君
    理 事
                風間 直樹君
                広田  一君
                佐藤 正久君
                島尻安伊子君
                山本 香苗君
    委 員
                石井  一君
                北澤 俊美君
                榛葉賀津也君
                山根 隆治君
                猪口 邦子君
                岸  信夫君
                山本 一太君
                山本 順三君
                山口那津男君
               はた ともこ君
                小熊 慎司君
                山内 徳信君
                舛添 要一君
   国務大臣
       外務大臣     玄葉光一郎君
       防衛大臣     森本  敏君
   副大臣
       外務副大臣    山根 隆治君
       防衛副大臣    渡辺  周君
   大臣政務官
       防衛大臣政務官  神風 英男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        矢嶋 定則君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      武川 恵子君
       外務大臣官房審
       議官       五嶋 賢二君
       外務省アジア大
       洋州局長     杉山 晋輔君
       農林水産省消費
       ・安全局長    高橋  博君
       農林水産省食料
       産業局長     針原 寿朗君
       国土交通省航空
       局安全部長    高橋 和弘君
       環境省自然環境
       局長       渡邉 綱男君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○外交、防衛等に関する調査
 (在日米軍基地へのMV22配備に関する件)
 (農林水産物等中国輸出促進協議会の事業に関
 する件)
 (北方領土問題に関する件)
 (尖閣諸島をめぐる問題に関する件)
 (太平洋・島サミットに関する件)
○欧州復興開発銀行を設立する協定の改正の受諾
 について承認を求めるの件(内閣提出)
○偽造品の取引の防止に関する協定の締結につい
 て承認を求めるの件(内閣提出)
○二千六年の海上の労働に関する条約の締結につ
 いて承認を求めるの件(内閣提出)
○千九百九十四年の関税及び貿易に関する一般協
 定の譲許表第三十八表(日本国の譲許表)の修
 正及び訂正に関する確認書の締結について承認
 を求めるの件(内閣提出)
    ─────────────
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福山哲郎#1
○委員長(福山哲郎君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、佐藤公治君が委員を辞任され、その補欠としてはたともこ君が選任されました。
    ─────────────
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福山哲郎#2
○委員長(福山哲郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府大臣官房審議官武川恵子君外六名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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福山哲郎#3
○委員長(福山哲郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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福山哲郎#4
○委員長(福山哲郎君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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猪口邦子#5
○猪口邦子君 ありがとうございます。
 委員長と理事の皆様には、本日の質問の機会をいただきましたことに感謝申し上げます。
 また、森本防衛大臣には、大臣御就任につき、お祝い申し上げます。
 本日は、外務大臣を中心に四つの事項につき質問いたします。
 第一に、対中国農産物不正輸出疑惑。第二に、北方領土と、玄葉大臣、明日から訪ロされますが、そのことについて。第三に、七月中旬のASEAN関連外相会談。そして第四に、今週のオスプレイ岩国陸揚げについてでございます。
 まず、在日中国大使館李春光元一等書記官がかかわり、野田内閣の鹿野前農水大臣と筒井前副大臣が絡む対中国農産物輸出事業の疑惑、このことに関して機密文書が漏えいしていたとする中間報告が出ました。大臣、副大臣の関与を示唆しつつ、特定には至らず、内部調査の限界が明らかにもなっているのですが、本日は、外交的な側面からこの問題のやみを更に追及したいと思っております。
 問題の本質は、検疫を受けずに米などを中国に輸出できるとして、李春光書記官の署名がされた文書で、我が国農水大臣あての文書、これが副大臣を通じて農水省に手交され、これを根拠文書として輸出が現場で実施されたと、そして、中国検疫当局からは検疫免除はないと言われ、結局中国側の指示で全量廃棄となったというものでございます。
 そもそも、我が国大臣あてに在京大使館の一等書記官から文書が発出されることは、主権平等原則に基づく外交プロトコール上、日本が不当に低くなることでありまして、この種の文書を日本政府が受理したことは過ちと認識していますけれども、外務大臣の認識はいかがですか。
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玄葉光一郎#6
○国務大臣(玄葉光一郎君) ただいまの御指摘につきましては、結論から申し上げれば不自然であるというふうに思っています。
 この文書につきまして、通常、こういった正式の文書というのは公印とかあるいは通し番号、こういったものが入っているわけであります。先方の大使館から、そして日本国外務省にあてると、大体こういう形式なわけでありますけれども、今回、公印もなければ通し番号がないと。
 そして、おっしゃったとおりのところがあるんですが、いわゆる当該一等書記官から農林水産大臣あてということでありますから、確かに外交上のやり取りで通常行われるものとはこれは形式が違うというふうに、ここはやはり言わざるを得ないと。残念ながら、我々、事後的に承知したわけですけれども、このことは不自然だというふうにこれは申し上げざるを得ないというふうに思います。
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猪口邦子#7
○猪口邦子君 不自然ということではなくて、これは受理したことが過ちであるという認識を持たないと、主権平等の原則に照らして、やはり我が国の名誉を維持することができないと思うんです。おっしゃるとおり、公印もなく通し番号もなく、大使の、だから署名がないわけですから。これは任国の大臣に対して出す大使館側からの文書は大使によってのみ可能であるというのが外交上の常識、そしてプロトコールの方法であると思っております。
 では、どうして当該文書はそもそも作成されたのか、どのような経緯で作成されたかを検証しなければならないんです。この検証をする中で、この文書が僅か数時間のうちに急ごしらえされたことが明らかになります。問題の日は二月二十四日。既に八百キロを超えるお米が成田税関に積み上がっていました。成田税関からは、これはさっきの中間報告に出ているんですけれども、植物検疫証明書、薫蒸処理済みの証明書が必要との連絡が農水省側にありました。これは恐らく地方農政局から入っているんだと思いますけれども、この連絡が本省に入ったのは何時でしょうか。
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高橋博#8
○政府参考人(高橋博君) お尋ねの二月の二十四日の米等の中国輸出の件でございますけれども、今先生の御指摘ありましたように、二月二十四日の午前中に成田の税関に輸出申告がなされました。その際、税関におきましては、米の輸出については届出あるいは薫蒸が要るということで、この関係の届出の書類が、私どもの出先機関の関東農政局に昼ごろに成田税関から確認の連絡ございました。
 私ども本省にはその後に関東の農政局から報告がございまして、これは米の担当部局に入りまして、私ども検疫部局の方に連絡が入ったのは同日の夕刻でございます。
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猪口邦子#9
○猪口邦子君 私がいたしました調査では、高橋局長のところに大体二時ごろに入ったのではないかと思っております。
 そして、結論から申し上げますと、農水省の現場、現場はきちっと仕事をしたということですね。つまり、ちゃんと文書がなければこれは困るのだということを発見して、成田税関も含めてですよ、それできちっと仕事をして、本省にその文書が本当にあるんでしょうねと。それで、局長においてもちゃんと仕事はされて、それではその文書はあるんでしょうねと副大臣にお尋ねしたと、これが大体午後だったと思います。それで、副大臣は文書があるというふうに発言していますね。それまでは電話でそういう検疫はなくて大丈夫なんだという発言をしているということですが。
 この文書、副大臣があるよと言って、ではその文書を下さいと局長は恐らくおっしゃって、これが局長に手交されたのは何時ですか。
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高橋博#10
○政府参考人(高橋博君) 御指摘の経過を踏まえまして、私が文書を手交されましたのは同日の夜の十時ごろでございます。
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猪口邦子#11
○猪口邦子君 そうでしょう。ですから、大体五時ごろに大変だと、この文書が本当にあるのかと、ちゃんと出してくださいよと局長から副大臣に言い、副大臣はこの四、五時間の時間の中でその文書を中国大使館から入手したということです。
 この結果、この文書を根拠に輸出はされるんですけれども、結局、政府の現場は、実際の輸出の現場は、この文書があるから輸出検疫は不要と判断したんです。だから、輸出が行われたんです。それで、四月十九日になって、中国質検総局より、二月二十四日輸出された米等の展示品については、これは北京の常設展示館に展示されるものなんですけれども、それは中国の法令違反で返送を要求すると来たでしょう。ところが、その事務をちゃんとやらなかったと思いますが、五月二十五日になって廃棄処分ということになったという公電がこちらに接到しているという、こういうことなんです。
 つまり、一枚のこの紙、文書によって、日本政府は、まさに政務が何らかこしらえたこの文書によって農政の現場は翻弄され、これに基づいて間違った実施をしたと。つまり、だまされてしまったと。一つの省内の中で政務が現場の本当にきちっと仕事をしようとしている行政の担当者たちをだますような根拠文書となるものを作成したということではないかと思います。
 誰でも普通は分かる外交文書としてのまずさがあるわけですから、もし外務省に聞けば直ちに分かることだったので、これがなされていなかったということが、もし農水省の落ち度があるとすれば、つまり事務方の落ち度があるとすれば、そうなんですね。実際には、この偽りの文書、これは政務によって作られたものであるということになってくるんですね。なぜかというと、その文書が必要だということは現場は気が付いていたということです。
 ですから、現場が失敗したのは、えせ文書、偽の文書をつかまされているということに気付かなかったということ、そして外務省に相談しなかったということ。他方で、外務省の側は、窓口をやってやろう、何とかしてやろう、そういう気迫も気力もなかったということ。この両方の問題があるということです。
 つまり、推測ですけれども、二月二十四日五時から九時ないし十時の間に、高橋局長がその文書の提出を強く求めたので、副大臣から李春光書記官に書いてもらうということが推測されるわけです。
 今私が述べたことを明確に国会で否定することが局長はできますか。できるかどうか分かりませんが、今答えてもらいます。もしどうしてもできないんだったら前副大臣を呼ぶしかないんですけれども、今となっては、このように国の重大事項ですから、現在の農水大臣、現在の外務大臣が、この文書がこの日、局長が事態の重大さに気付いて副大臣にそのことを伝え、副大臣からの依頼で急遽中国側が作ったということなのかどうなのか、これは調べてもらいたいんですね。
 だから、道理で大使の署名なんかないわけですよ。だから、大使の署名がない。大使の署名がないというただ一つのことから、これだけ推論していくことがこの中間報告を見ればできるんですけれども、本日提出してあります最初のページの資料がそれでございます。これは中間報告からのコピーでございます。
 では、今私が述べたこと、局長は否定できますか。
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高橋博#12
○政府参考人(高橋博君) 今御指摘の事実関係については、おおむね御指摘のとおりでございます。時間等の推移等についても同様でございます。
 ただ、この輸出検疫と申しますのは、海外から国内に入ってくるものの検疫とは異なりまして、相手国の要請に応じて要不要が決まるものでございます。特に今回の場合につきましては、いわゆる米の貿易一般に対する制度的な対応を行うというものではなくて、特定の、個々の荷口についての要否と、こういったものにつきましては、過去におきましても一般貿易とは別に特別の取扱いを行うというようなことも行われておりました。
 今委員御指摘のとおり、確かに外務大臣からもお話ございましたとおり、様式として一等書記官名で大臣あてという、非常に通常の文書とは異なるような扱いではございますが、ただ、一等書記官名のもので例えば私どもの検疫所長あて等の文書であったとしても、これについては中国側の意向確認という形で受け取ったというふうに考えております。
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猪口邦子#13
○猪口邦子君 この文書は、我が国認証官あての一等書記官からの文書でございます。それが常軌を逸していると申し上げているんです。
 そのセンシティビティーを持つのは、今のお答えを伺うとやっぱり外務省なのかなと思いますから、今後は外務省に様々なことをきちっと相談してもらいたいし、そのような指示を総理から行政各部に出すべきであると思いますので、外務大臣は意見具申をしてもらいたいと思いますが、いかがですか。
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玄葉光一郎#14
○国務大臣(玄葉光一郎君) おっしゃる御指摘はもっともだというふうに思うんです。
 つまり、対外関係が言わば全体的に整合的であるようにするのは外務省の役割でありますので、そういう意味で、総括を行う立場から適切な役割を果たしていけるようにしたいというふうに思います。
 そういう意味で、総理大臣にということですか。
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猪口邦子#15
○猪口邦子君 そうです。
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玄葉光一郎#16
○国務大臣(玄葉光一郎君) そういうことは、官邸も含めて共有したいというふうに思います。
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猪口邦子#17
○猪口邦子君 お願いします。
 例を挙げれば枚挙にいとまがないんですけれども、次の二つの資料もちょっと見ていただければいいことなんですけれども、これは、まず我が国の、二〇一〇年十二月には前副大臣名で覚書が相手国に発出されていますけれども、その相手は国営企業の社長というものですね。それで、同じ相手に今度は大臣からの署名で翌年の二月四日に声明が出されています。
 ですから、こういうことを見れば、もう我が国の国務大臣を非常にプロトコール上過小評価しているんですよ。同じ相手に副大臣と大臣と出しませんから。しかも、大臣の相手というのは農業部長なんですね。これが中国のその大臣に相当する人なんです。それで、国営企業とはいえ、董事長という社長級の人とやり取りをするのであれば、そのようなマンデートを中国側が与えているという通告を日本側にするというのが本当は普通のやり方だと思いますので。
 そのようなことも含めて私が申し上げたいのは、このように国の対外行為として極端に外交常識やプロトコールから外れたことが民主党政権で横行するようになっています。日本の名誉が保たれません。また、国としての対外能力不足を海外に知らせることになりますので、危険であります。
 ですから、今申し上げたように外務大臣はしっかりと、とりわけ認証官の文書の授受を含むことにつきましては、行政各部の対外行為につき外務省に相談するよう、ちゃんと総理にそれを意見具申して、総理からそのような指示を出してもらいたいということなんですけれども、お願いいたします。やってくれるというお話を今いただきました。
 そして、その総理なんですけれども、まず、今回、薫蒸なしで輸出した米について民間事業者が被害を被っているわけです、とにかく全量廃棄となったわけですから。本来政府は民間事業者の被害を防ぐ責任があります。外務省も農水省も民間人に被害が発生することをなぜ事前に防ぐような行動を取らなかったのかと、そういうこと自体が政府として能力不足ということなんです。
 しかも、その二か月前に野田総理大臣は現地を視察。ですから、野田総理大臣にも民間人の被害を防ぐことができなかったというこの責任が残るんです。つまり、この十二月二十五日、野田総理は直前、総理日程を変更して、これは筒井副大臣にお願いされたと文書では出ていますけれども、この北京常設展示館に立ち寄りますけれども、そしてさらに日中首脳会談でも、それを根拠に輸出促進のお願いを中国側にしているんですけれども、この展示会に向けて輸出した、二か月後に輸出した事業者が莫大な被害を受けているんですね。ですから、被害発生の助長した責任が発生していると思います。
 これは総理も、総理大臣、今いらっしゃらないので、外務大臣を通じて、こういうことの責任、重大であるという認識を伝えておいてほしいし、また政府全体としてやはり深刻に受け止めなければ駄目ですよということです。大臣、何とか分かってください。
 それで、総理は、しかも総理日程を今申し上げたように直前に変更している。この時点では中国政府側から、つまり質検総局からは、展示品の検疫については特別扱いはしないという回答があったんです。ですから、異常事態がもう既に発生している。だから、このとき鹿野大臣は、総理に同行することを模索していましたけど、直ちに諦めたんです、御自身は。それで副大臣が同行していたんです。で、副大臣はその直前の勉強のレクの場で、立ち寄ってください、お願いして、総理は何と総理日程を変えて立ち寄ったんです。
 こういうことを軽々に行うという政府の体質。しかも、外務大臣は総理日程の詰めにおいてきちっと総理を守れたのかと。こういうことについて意見具申すべきです。そんなこと、自民党政府であれば、総理日程が直前にこのような案件で変わることは考えられないんですよ。そういうことをきちっと意見具申できたのかと。そして、肝心な北京の大使館はどのような意見具申をこの総理日程変更について寄せてきたのか。その辺はどうですか、外務大臣。
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玄葉光一郎#18
○国務大臣(玄葉光一郎君) これ、総理のこの立ち寄りですか、総理の御答弁では道すがらだったということでございますけれども、おっしゃったとおり、訪中直前の勉強会でそういうお話があったということでございます。私、この場におりませんでしたけど。
 ただ、おっしゃるとおり、最終的な責任というのはもちろん外務省にもあるわけでございまして、そこは甘受したいというふうに思いますけれども、そういう意味で、それが察知できれば私としてもそのことについて意見具申できたのかなというふうには思いますが、ただ、総理としてはあくまで、総理御自身の答弁にございますように、その当時、この問題についてまさに特段問題があるという認識を有しておらず、何か空港からのまさに道すがらだったという答弁をされておられますので、全くそういう感覚だったのではないか、それで本当に日本の農産物の輸出というものが進めばよいと、恐らく詳細は存じ上げなかったのではないかというふうに思います。
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猪口邦子#19
○猪口邦子君 ですから、そのインテリジェンスといいますか情報といいますか、その全てが破綻しているとしか考えられないんです。なぜかというと、この中間報告を読めば、もう詳細にその時点で異常事態が政府の中で発生してる認識はあったんですから、それが官邸に上がっていない。
 そして、大臣は今後、総理日程について、非常にやかましく、きちっと詰めを自分の目で確認して行うと。そういうやっぱり一歩一歩の改善をしていかないと、もうこれは与野党を超えて、我が国のメンツが保てないということなんです。軽々に総理日程、こんなふうにしないでください。
 では、北方領土、あしたからロシアに向かうということですので、お伺いします。
 まず、法と正義の原則を基礎とする解決により平和条約を早期に締結するよう交渉を継続すると、この歴史的な文言、これは誰によって起草されたかといいますと、細川総理大臣です。これは、一九九三年十月十三日、エリツィン大統領と署名した東京宣言、この文書で初めて法と正義に基づいてということが、平和条約締結に向けて、もちろん北方四島の帰属明確化に絡んで使われた言葉であります。
 元々、最初に言葉としてこの文脈で使われましたのは、自民党の中山太郎外務大臣によって第四十六回国連演説においてです。国連演説は、しかし一方的でございますので、それで細川内閣において東京宣言の形で両国の考えとして確立できたと。
 では、玄葉大臣もよくこの法と正義に基づきという言葉を使われますが、法と正義に基づくという具体的な内容はどう理解されていますか。
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玄葉光一郎#20
○国務大臣(玄葉光一郎君) まず、やや抽象的に申し上げれば、法と正義の法というのは、国際法の遵守ということだと思います。そして、正義というのは、言わば客観的事実に基づく普遍的正義ということだと思います。
 それをもっと具体的に言うということになれば、法の内容としては、軍事占領した他国の領土を一方的に自国領土に編入することは認めないという、例えばそういった一般国際法等々、あるいは様々な条約、そういったものを指すというふうに考えております。
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猪口邦子#21
○猪口邦子君 今おっしゃった、軍事占領したところを一方的に自分の領土に組み込まないということは、北方領土について当たると思っていますか。
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玄葉光一郎#22
○国務大臣(玄葉光一郎君) 当たると思っています。
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猪口邦子#23
○猪口邦子君 それは、ソ連軍が一方的に占拠した、その領土ということですね。それを一方的に彼らが自分の領土とすることは、法と正義に反するというふうに理解されているんですね。
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玄葉光一郎#24
○国務大臣(玄葉光一郎君) そういう理解です。
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猪口邦子#25
○猪口邦子君 この四島は、まず日本の固有のものなんですね。日本が他国から奪ったものではまずないという根本の理解。つまり、略取した地域ではないという言葉、カイロ宣言で使われていますけれども、こういう範疇のものです。ですから、日本が戦争を通じて奪ったとか、そういうものではないということですね。
 私は、この五月にビザなし渡航で択捉島に上陸してきましたけれども、択捉島にソ連軍が進軍するのは、日本が降伏の意図を明確にして終戦してからか、それともその前なのか、どちらですか。
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玄葉光一郎#26
○国務大臣(玄葉光一郎君) ごめんなさい、終戦してからなのか、その前なのか。
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猪口邦子#27
○猪口邦子君 そうです。
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玄葉光一郎#28
○国務大臣(玄葉光一郎君) 択捉にソ連軍が上陸したのは、これ、我が国がポツダム宣言を受諾したのは八月十四日でありますけれども、その後の八月二十八日というふうに思います。
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猪口邦子#29
○猪口邦子君 そのとおりでありまして、ソ連軍は、八月十八日からカムチャッカ半島から占守島にずっと下りてきます。それで、私が今回行った択捉島、ここにソ連軍が到達したのは一九四五年八月二十八日からです。
 今回、私は紗那というところに行ったんですけれども、そこには日本の郵便局が廃墟となっています。その八月二十八日午前十一時、この郵便局と隣の留別局との交信が不通となりました。回線が不通となったんですね。それで、午後の五時ごろ、聞き慣れない言葉が入ってくると、郵便局員は二人いたんですけれども、これはアメリカ軍が進駐したのかなと勘違いするぐらいだったんです。それで、夜十時になって、択捉全土がソ連軍に完全占拠されていることが分かって、その郵便局から最後の連絡が本土に入っています。中立条約違反のみでなく、降伏し、終戦して武装解除しているところへの進軍であるんですよ。
 ですから、スターリン・ソビエトのその歴史を、法と正義を追求するプーチン・ロシアは超克すべきなんです。法と正義に反する過去からの脱却姿勢を明確にすべきなんです。そう伝えていただけませんか。そうすれば、両国は、日本とロシアは法と正義に支えられた大国同士の二十一世紀を築けるはずです。私は玄葉大臣にビッグピクチャーとこの間も言いましたけれども、それをラブロフ外相と共有すべきです。どうですか。
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