文部科学委員会

2015-05-22 衆議院 全139発言

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会議録情報#0
平成二十七年五月二十二日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 福井  照君
   理事 池田 佳隆君 理事 石原 宏高君
   理事 冨岡  勉君 理事 萩生田光一君
   理事 義家 弘介君 理事 郡  和子君
   理事 牧  義夫君 理事 浮島 智子君
      青山 周平君    安藤  裕君
      池田 道孝君    尾身 朝子君
      大見  正君    門山 宏哲君
      神山 佐市君    木村 弥生君
      工藤 彰三君    小林 史明君
      櫻田 義孝君    谷川 とむ君
      馳   浩君    鳩山 邦夫君
      藤井比早之君    藤丸  敏君
      古川  康君    古田 圭一君
      前田 一男君    宮川 典子君
      宮路 拓馬君   山本ともひろ君
      菊田真紀子君    中川 正春君
      平野 博文君    松本 剛明君
      笠  浩史君    坂本祐之輔君
      鈴木 義弘君    初鹿 明博君
      中野 洋昌君    吉田 宣弘君
      大平 喜信君    畑野 君枝君
      吉川  元君
    …………………………………
   文部科学大臣       下村 博文君
   財務大臣政務官      大家 敏志君
   文部科学大臣政務官   山本ともひろ君
   政府参考人
   (文部科学省生涯学習政策局長)          河村 潤子君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局長)          小松親次郎君
   文部科学委員会専門員   行平 克也君
    —————————————
委員の異動
五月二十二日
 辞任         補欠選任
  尾身 朝子君     木村 弥生君
  船田  元君     藤丸  敏君
  古川  康君     宮路 拓馬君
  前田 一男君     池田 道孝君
同日
 辞任         補欠選任
  池田 道孝君     藤井比早之君
  木村 弥生君     尾身 朝子君
  藤丸  敏君     船田  元君
  宮路 拓馬君     古川  康君
同日
 辞任         補欠選任
  藤井比早之君     前田 一男君
    —————————————
五月二十一日
 教育費負担の公私間格差をなくし、子供たちに行き届いた教育を求める私学助成に関する請願(堀内照文君紹介)(第一〇〇〇号)
 同(田中和徳君紹介)(第一〇五三号)
 同(馳浩君紹介)(第一〇六三号)
 同(宮本徹君紹介)(第一〇七四号)
 同(武藤貴也君紹介)(第一〇七五号)
 専任・専門・正規の学校司書の配置に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一〇二〇号)
 同(斉藤和子君紹介)(第一〇七八号)
 私立幼稚園教育の充実と発展に関する請願(大平喜信君紹介)(第一〇五七号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 学校教育法等の一部を改正する法律案(内閣提出第四九号)
     ————◇—————
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福井照#1
○福井委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、学校教育法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として文部科学省生涯学習政策局長河村潤子君及び初等中等教育局長小松親次郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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福井照#2
○福井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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福井照#3
○福井委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。宮川典子君。
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宮川典子#4
○宮川委員 おはようございます。自由民主党の宮川典子です。
 本日は質問の機会をいただいて、感謝申し上げたいと思います。質疑時間十五分と限られておりますので、早速質問に入りたいと思います。
 このたびの学校教育法の一部を改正する法律案でありますけれども、大きな点として二点、まずは、小中の一貫教育ができる義務教育学校を設置することと、もう一つは、高等学校の専攻科修了生の大学への編入学について、この二点が改正のポイントであります。
 この二点、改正することによってどのような教育効果を期しているのか、大臣からぜひとも御所見を伺いたいと思います。
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下村博文#5
○下村国務大臣 おはようございます。
 我が国が将来にわたり成長、発展を続け、一人一人の豊かな人生を実現するためには、子供の発達や学習者の意欲、能力等に応じた教育を実現することが急務であります。
 今回の学校教育法改正は、そうした教育の実現に資するよう、一つには、設置者の判断により、地域の実情や子供の実態に応じて、例えば、九年間を一まとまりとして捉えた教育課程の編成や異学年の交流がより効果的、効率的に実施できるようにするために、小中一貫教育を実施する義務教育学校の制度を設けるとともに、二つ目には、高等学校等の専攻科の修了者がさらに高度な教育を受けることを希望した場合に、大学に編入学できる制度を創設するものであります。
 こうした制度改正によりまして、学校教育制度の多様化及び弾力化が推進され、一人一人の意欲や能力に応じた教育を受けられる環境をこれまで以上に充実させることができるものと考えております。
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宮川典子#6
○宮川委員 ありがとうございます。
 では、その二点について順次質問をしてまいりたいと思います。
 まず、義務教育学校についてでありますけれども、一番重要な観点というのは、小中九年間の一貫性をどうやって担保していくか、これが大変重要だと思っております。
 私は、中高一貫教育をしてきた元教師として、この一貫性をどう担保するかということは大変重要だと思うんですが、小学校と中学校というのは、教育の内容、また教え方、さまざまいろいろなところが違うと思うんですけれども、この一貫性を担保するに当たっては、私自身の経験上は、まず人員をしっかり配置すること、人員配置がかなめだと思っております。
 公立学校で行うわけですから大変難しいとは思いますけれども、やはり、一貫して極力異動が少なく、また、定着性のある人事配置が必要だというふうに思っておりますけれども、この人事配置で例えば一貫性を担保していくのか、それ以外に別の観点でその一貫性を担保するのか、どのような方針があるのか、ぜひ見解を伺いたいと思います。
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小松親次郎#7
○小松政府参考人 お答え申し上げます。
 これまでも運用上で工夫が行われてまいりました小中一貫教育の例が種々ございますけれども、これらの取り組みにおきましては、人事異動などで人がかわると取り組みが定着しないといったような、御指摘の課題がいろいろ指摘されておりました。
 今回の義務教育学校の制度化によりまして、一つは、一人の校長先生のもとに一つの教職員集団が置かれることによりまして全体としての体系性がより強くなること、それから、ただいま御指摘のありました教員の方々の点だけではなくて、もともと九年間の教育目標が設定され、系統性、連続性を強化した、かつ柔軟な教育課程が編成できるようになること、それから、原則として小学校、中学校の免許状を併有している先生方が配置されること等を総合的に勘案いたしますと、従来よりも一貫教育を実施しやすくなるものと考えております。
 なお、新たな制度のもとにおきましても、この一貫教育の質を一層高めていく観点から、例えば、設置者が小中一貫教育に関する明確な方針を定めること、あるいは、必要に応じて核となる先生方の異動年限も柔軟に取り扱うこと、そういった運用上の工夫を行うことも有意義なことと考えられます。
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宮川典子#8
○宮川委員 全くそのとおりだと思います。
 まず、共通の教育目標を持つということは大変重要なことでありますけれども、やはり、核となる先生、そして学校運営にかかわるような管理職の異動年限については、しっかり考慮していただきたいと思っております。
 経験上、小学校と中学校でそれぞれの頭数だけで教職員をそろえているだけでは、私は一貫教育はしっかり成り立たないと思っております。その間を埋める、ゆとりのある人事配置をしていくことで、子供たちの間を埋めていく、また、そのギャップを埋めていくわけですし、義務教育学校というのは、今現場で問題になっている中一ギャップでありますとか、あとは、小学校と中学校のシステムの違いによる、子供たちが教育環境になれないという問題を解決するわけでありますので、その間をつなぐ人材、教師というのがやはり必要だと思っております。
 そのことを考えますと、実は、去る五月十一日に財政制度等審議会におきまして、これは恐ろしい話でありますけれども、平成三十六年までに教職員を四万二千人削減するという、衝撃的な、センセーショナルな新聞記事が出ました。これに関しては、私は、本当に現場の実情がわかっていない非現実的な話だなというふうに思っております。
 頭数だけで今の教育、もちろん、少子化ですから先生の数を減らすべきだということは一つの議論としてあってしかるべきだと思いますが、昔に比べて、今の子供たちにおける教育の環境、家庭環境の変化、そして教育課題の変容というのは、もう私たちの目の前に明らかになっているわけでありますけれども、しかしながら、子供たちに多くの大人の目がそうやって行き届かないような人員配置をしていく、削減をしていくというのは、現場にいた私としては到底のめない話だなと思っております。
 また、先日、我々、党の教育再生実行本部で総理に提言を出しました。
 第四次提言の中にチーム学校というものがあります。このチーム学校は、マクロの意味でのチーム学校、つまり、地域の皆さんのお力をかりる、外部の専門家の力をかりて、学校の運営を支え、また子供たちを育んでいくというものと、もう一つは、学校の先生が今何でも屋さんになってしまって、子供たちに向き合う時間がない。この時間がないことを解決するために、ミクロなチーム学校、つまり、学校の先生たちの職能に合わせた分業体制をしっかりつくるということで、福井委員長もリーダーとなって、実はこの提言をしてきたわけであります。これが現場の現状なんですね。
 しかしながら、財政審で四万二千人も削るということであれば、これから子供たちに目を向ける大人の数を減らしていくというのは、時代にも逆行しますし、今、痛ましい、悲しい事件がこんなにも日本の社会の中で起きているにもかかわらず、子供たちのことを本当に考えているのかと言わざるを得ないと思います。
 きょうは大家財務大臣政務官、お越しでありますけれども、ぜひ財務省の見解を伺いたい。そして、伺うだけではなくて、我々文部科学省にエールを送っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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大家敏志#9
○大家大臣政務官 先日に引き続いてまたお呼びをいただきまして、ありがとうございます。
 宮川先生のこれまでの教員としての御経歴、また、日ごろからの御主張、さまざまな機会にお聞かせをいただいております。
 お答えをいたします。
 教育は、未来を担う人材を形成するものであります。子供たちの学力、能力、人間性の向上を図ることは、日本の将来にとって極めて重要な課題であるというふうに認識をしています。
 一方、ここなんですけれども、日本の財政状況は極めて厳しく、教育予算についても重点化、効率化を図りながら、それだけではなくて、質の向上を目指す工夫が考えられるというふうに思っています。
 この評判の悪い財政審の議論の今回の資料でありますけれども、教職員定数に関して、少人数指導などの現在の教育環境を、これは維持ということを前提として、平成三十六年度までに、基礎定数について少子化の影響による自然減、これが三万七千七百人、加えて加配定数については、一標準学級当たりの加配教員数を、これもまた維持という範囲で四千二百十四人が合理化できるであろう、合わせて四万一千九百十四人の合理化が可能という、これは答申ということではありませんで、試算をお示しをさせていただきました。
 中長期的な教職員定数の合理化の見通しを立てた上で、それを踏まえて外部人材の活用、これは、内容としては退職教員の活用であったりスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーということでありますけれども、教職員の採用を計画的に進めることで、厳しい財政事情の中で効果的に教育環境を改善できるものというふうに考えています。
 いずれにいたしましても、義務教育費国庫負担金を含め、教育予算のあり方について、今回お示しした試算を出発点として、引き続き、文部科学省としっかりと意思疎通を図って議論を深めてまいりたいというふうに思います。
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宮川典子#10
○宮川委員 ぜひそのようにしていただきたいと思いますが、今の政務官のお話を聞いて、大臣、一言コメントがあればぜひいただきたいと存じます。
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下村博文#11
○下村国務大臣 財政審の試算というのは、今後の児童生徒数の減少に沿って機械的に教職員定数を削減すれば四万二千人削減できる、まさに机上の計算ですが、机上の空論だと思います。実態、現場を把握していない中での計算で、今はさらに教育現場は、御指摘があったように、非常に複雑困難化し、世界で一番、日本の教員も多忙化しているという実態があるわけでございます。
 確かに財源論があるかもしれませんが、しかし、財源論があるからこそ、今こそ米百俵の精神で、逆にこういうときに教育に財政的に力を入れることが、中長期的に見て我が国の社会保障等のコストダウンにつながるというのは、諸外国の研究成果からも出ていることでありますから、こういうときにこそしっかりとした対応を財務省としても考えてもらうことが、中長期的に見たら日本の財政の健全化につながるという逆の視点からぜひ検討し直してもらうというか、とりあえず指標が出ただけですから、今後、文科省がそういうことをデータとして示しながら財務省と議論をしていくことによって、安易な教職員の定数削減にならないような、現場に対応した教員定数になるような、そういうことを、ぜひ文部科学委員会の先生方のお叱りをいただきながら対応してまいりたいと思います。
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宮川典子#12
○宮川委員 ありがとうございます。
 厳しい財政状況であることはわかっておりますけれども、私も現場にいたときに、こういう机上の空論が現場の教師のやる気をそぐわけですね。ですので、現場の頑張る先生たちをしっかり支える、それは子供たちのためでありますので、ぜひ文科委員会の先生方にもお力添えいただいて、みんなで心を一つにして頑張っていきたい、ぜひそのようにお願い申し上げたいと思っております。
 残り時間は少ないですが、高等学校の専攻科の修了生の編入学についてお伺いしたいことが二点ございました。まとめて質問させていただきます。
 まず、この編入学に際して、分野や、学部・学科ですね、あと、編入年次の制限がないのかどうか。局長、簡潔にお答え願いたいと思います。
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小松親次郎#13
○小松政府参考人 このたびの法案では、修業年限が二年以上であること等、文部科学大臣が定める基準を満たす高校専攻科につきましては、その専攻科を修了した方であれば、専攻科の分野を問わず、大学に編入学できる仕組みとしてございます。
 また、各大学が編入学を実施する学部や受け入れる年次は、高校専攻科の修業年限に応じて当該大学が決定するものでございまして、法令上、編入学する大学の分野や学年を、何らかの制限や強制など、そういうものを課するものではございません。
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宮川典子#14
○宮川委員 編入学をしたい子供たちというのは、少しでも上の年次に行きたい、そういうことを思っていると間違いなく私は思います。
 しかしながら、高等学校の専攻科でやったことが、カリキュラムが足りないから、例えば一年次の半期からしか入れないとか、二年次からしかだめだとか、この学校だったら三年次からいいとか、そういう割り振りがいろいろとさまざま出てきてしまうことには私は懸念をしております。
 大学はしっかり教育の基準また編入学の基準を示した上で、高等学校の専攻科がそれに合わせて、また、それを見越した上で教育のカリキュラムを再考するべきだというふうに思っておりますけれども、ぜひこれに対して下村文部科学大臣から御答弁いただいて、質問を終わりたいと思います。
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下村博文#15
○下村国務大臣 御指摘のとおり、残りの年次で学部教育をしっかり学べば卒業できる見通しがあるということは極めて重要でありまして、このため、文科省として、修了生を大学に編入学させる高等学校専攻科に対しては、文部科学大臣が定める基準を設けることなどを通じまして、大学で単位として認定できるような教育水準を求めるとともに、受け入れ大学に対しても、編入学した学生の実態に応じて必要な教育プログラムなど、きめ細やかな提供をする、編入学者が大学教育に円滑に移行し、主体的な学びを実現できるような配慮をしてまいりたいと思います。
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宮川典子#16
○宮川委員 質問を終わります。ありがとうございました。
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福井照#17
○福井委員長 次に、中野洋昌君。
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中野洋昌#18
○中野委員 おはようございます。公明党の中野洋昌でございます。
 通告に従いまして学校教育法等の一部改正案について質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 今回の義務教育学校の設置などを内容とする本改正案の狙いの一つとして、小学校と中学校の連携をしっかり進めていくということがあるというふうに考えております。
 近年よく指摘をされますのが、中学校一年生を境として、不登校ですとかあるいはいじめ、暴力事件、こういったものの認知件数が大きく上がる、いわゆる中一ギャップと呼ばれております、こうしたことが問題としてある。
 現在の小学校は六年制、そして中学校は三年制、この六・三制というものが導入されたのはかなり昔でございます、昭和二十年代というふうに聞いておりますけれども。このころに比べて、いろいろな先生方に聞いても、子供の発育段階というのがやはり時代時代に応じて変わっているんだ、かなり早くなってきているんだ、こういうお話は非常によく伺います。現在の学習の区切りというのが、こうした子供の成長の、身体的なあるいは心理的な成熟の度合いと必ずしも適合していないんじゃないか、こういう御意見もよく聞くところでございます。
 こうした中で、小学校と中学校の連携をしっかりと進めていく、そうしてこの中一ギャップを例えば義務教育学校の設置によって解消していく、こうした狙いがあるのではないかなと私は考えておるんです。
 近年、例えば不登校の児童生徒のデータを見ますと、しばらく減少を続けてきたのでございますけれども、一番新しい平成二十五年のデータを見ますと、残念ながら、また不登校の数字というのが上がってしまいました。例えば中学校の数字を見ると二・六九%、こういう数字を見たわけでございます。
 また、私の地元が兵庫県の尼崎市でございますけれども、これも地元から聞きますと、やはり県下でも不登校の生徒の割合というのが少し高いんだ、こういうふうなお話も伺っておりまして、やはり何とかして、小学校と中学校の環境の変化を児童生徒の皆さんが円滑に進めていけるような、こうした取り組みというのもしっかり進めていかないといけない、そうして不登校であるとかいじめ、暴力行為、またこうしたものをしっかりと減らしていかないといけない、こういう思いで常に地元でも活動しております。
 現在、こうした課題に対処するため、今でも小中連携ということを各自治体で進めておりまして、例えば教職員が交流をする、こういう取り組みもしておりますし、現在既に小中一貫校、こういう形で公立でやっている、こういうケースもやはりある。私は、この流れをしっかりと加速させていかないといけない、このように考えております。
 改めて今回大臣に、小中一貫で教育をするメリットは何なのか、そうして今回義務教育学校という制度を改めて導入した理由は何なのか、これについてまずお伺いをしたいというふうに思います。
    〔委員長退席、義家委員長代理着席〕
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下村博文#19
○下村国務大臣 御指摘のように、現行制度下における運用上の工夫によりまして何らかの形で小中一貫教育に取り組んでいる自治体は、昨年五月時点で二百十一市町村、取り組み件数は千百三十件、小学校が二千二百八十四校、中学校が一千百四十校ですから、今の小中学校の一割ぐらいは既に取り組んでいるということになるわけです。
 これらの学校では、多様な異学年交流の充実による自己肯定感の高まり、地域の実情を踏まえた九年を一まとまりとした取り組みの充実、それから、いわゆる中一ギャップの緩和など、大きな成果が見られております。
 一方、小学校、中学校が別々の組織として設置されているため、小学校、中学校それぞれに校長や教職員組織が存在し、小中一貫した取り組みを行う場合、意思決定や意思統一に時間がかかること、また、組織が一体でないことから、人事異動などで人がかわると取り組みが定着しにくい、さらに、教育課程の編成や年間指導計画の作成を初め、小学校、中学校ごとに取り組むことが想定されている事務が多く、九年間を見通して一体的に遂行することが難しい、また、特例的な教育課程の編成に当たり、研究開発学校制度や教育課程特例校制度を活用する場合には個別の文部科学大臣指定が必要となり、迅速な取り組みが難しい、そういうふうな課題が指摘されておりまして、実際に運用上の取り組みを進めていく現場からも、義務教育学校を制度化して実施しやすくしてほしいという要望が寄せられております。
 今回の制度化によりまして、一人の校長のもとで一つの教職員集団が九年間の教育を行うことを前提とした学校を設置し、設置者の判断により柔軟な教育課程を編成することが可能となります。このことによりまして、現在生じているさまざまな運用上の課題が解消され、より効果的、効率的に小中一貫教育を実施できるようになるものと考えます。
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中野洋昌#20
○中野委員 ありがとうございます。
 わかりやすく御説明をいただきました。やはり、今、小中一貫教育を進める上での課題というものをこの制度化によって少なくすることができる、前に進めることができる、こういうことだと認識をしております。
 私も、ぜひこうした小中一貫教育というのはもっとふえていってほしい、こう思っているんですけれども、やはり大きな障害の一つとしては、教員の免許状が小学校と中学校、今回の改正法を見ましても、原則としてどちらも持っていないといけない、こういうことが、進めていくに当たって、そういう人材がどうしても少ない、こういうことが課題になってくると思います。数字を見ましても、やはりどちらも持っているという先生の方は必ずしも多くないわけでございますし、特に中学は教科担任になりますので、本当にそれが全員そろえることができるのか、こういう課題もあると伺っております。
 ぜひ、小学校と中学校の教員免許をどちらも持たないといけないという点がやはり大きなハードルになると思いますので、それを併有しやすくなるように、今でも新しく取れるという仕組みはあると思うんですけれども、これをより取りやすくするような仕組みも必要ではないか、このように考えますけれども、いかがでございましょうか。
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小松親次郎#21
○小松政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、今回の制度で義務教育学校に配置される先生方につきましては、九年間の課程を見通した教育を行う資質能力を有することが必要だという観点から、原則として小学校及び中学校の教員の免許状を併有していることが必要という形になっております。
 その上で、義務教育学校制度の推進及び円滑な学校運営の必要性に鑑みまして、当分の間、小学校教諭免許状を有する教員であれば前期の六年の課程において、中学校教諭免許状を有する教員であれば後期三年の課程において、それぞれ指導を可能とする経過措置を設けることといたしております。
 ちなみに、現状、小学校教員に占める免許併有をしておられる先生方の割合が約六割、それから、中学校の先生で逆に併有しておられる方々が約三割というのが現状でございます。
 さらに、三年以上の勤務経験のある現職の先生方につきましては、小学校の先生が中学校の教員免許状をお取りになるには十四単位、中学校の先生が小学校の免許状をお取りになるためには十二単位が必要とされておりますけれども、この制度を改善いたしまして、先生となられた後、学び続けることにより、免許状を併有することがしやすくなるような方策を講じるということを検討いたしております。
 加えまして、本年度の新規事業といたしまして、大学等を対象に認定講習に関するモデル事業を実施いたしまして、免許状の併有に必要な単位を二、三年かけてパッケージで取得することができるプログラムなどを開発し、その成果を全国的に普及することによりまして、免許状の併有に必要な単位を効率的に取得することができる機会の増加を図ることといたしております。
 これらの措置によりまして、現職の先生方が免許状を併有しやすくなるよう、必要な環境整備にも努めてまいりたいと存じます。
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中野洋昌#22
○中野委員 ありがとうございます。
 例えば、今、小学校の免許を持っている方が新しく中学校の免許を取るのをやりやすくする、こういう取得をしやすくするという取り組みも必要でございます。
 私は、もっと根本的なことを言いますと、やはり今の学校の先生というのは大変に多忙だ、これはデータでも出ております。その上で、新しく研修というような形でいろいろな技術を身につけていかれる、こういう仕組みも導入をしているけれども、ただ、残念なことに、業務スケジュールが大変多忙で、研修を受けるにしてもなかなか受けられない、こういうデータもございます。やはり現役の先生方に聞きますと、どうしても、授業を自習にして、授業はやめて、それで時間をこじあけて研修を受ける、現場としてはそのぐらいぎりぎりでやっているんです、こういう大変厳しいお声もいただいております。
 やはり私、先ほど宮川先生の質問でもございましたけれども、そもそもこの定数というものも含めてしっかりと確保していく、こういうことも大事でございますし、こうした研修あるいは講義といったものも学校の先生方が受けやすくなるように、そうした環境づくり、やはりこういうものをしっかり進めていかないといけないと思います。文部科学省の見解を伺いたいというふうに思います。
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小松親次郎#23
○小松政府参考人 大変多忙な中での、先生方がしっかり研修を受けられるようにする環境づくりは私どもとしても大切だと思っております。
 こうした観点から、まず現場では、オンラインでの研修など、ICTを活用した研修方策の推進など、それから、先生方が研修の機会を得られるよう、確保するためのサポートスタッフの配置などの人的措置、そういったものを進めまして、必要な研修に負担を少なく、効率的に参加できる環境整備のための所要の措置が必要だと考えております。そのような措置はいろいろ行っておりますが、さらに充実させていく必要があると思います。また、チームとしての学校のあり方、あるいは、先生方のキャリアステージに応じた研修の体系化といったことも有効かと存じます。
 これらの施策を積極的に進めてまいりたいと考えます。
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中野洋昌#24
○中野委員 非常に大事なところであると思います。文部科学省、私どもも応援してまいりますので、しっかりと進めていっていただきたいと思います。
 少し時間がなくなってまいりましたので簡潔にお伺いをいたしますけれども、義務教育学校、こうしたものが進んできて、現在の小中一貫教育でも、必ずしも区切りが六・三じゃないケースもふえてきたと聞いております。四・三・二であるとか五・四であるとか、いろいろな段階で区切りをしている、創意工夫で地元で知恵を凝らしてやられている、これはすばらしいことだと思うんです。
 他方で、もちろん、途中で転校してこられたりとか、いろいろなケースがあると思います。こうした転校のケースなども含めて、きめ細やかにしっかり対応できるようになるのかどうか、これをお伺いしたいというふうに思います。
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小松親次郎#25
○小松政府参考人 御指摘の点につきまして、お子さんの教育上支障が生じないように、さまざまな工夫や対応が必要だというふうに考えます。
 具体的には、指導要録における具体的な記載をしっかりすること、あるいは、六・三制を前提とした通常の教育課程とこうした学校での区切りの違いなどについてわかりやすく周知していくこと、あるいは、転出入に対して必要に応じてガイダンスや個別指導も必要だろうというふうに考えます。
 法案が成立した場合には、こうした点につきましてもしっかり周知をして、遺漏のないようにいたしたいと存じます。
    〔義家委員長代理退席、委員長着席〕
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中野洋昌#26
○中野委員 済みません、最後に、高等学校専攻科からの大学への編入について、一問だけお伺いをしたいと思います。
 今でも、専攻科から大学に行こうとすると、また一年生からということで大変な負担だ、こういうお声も伺ったこともございますので、大変にすばらしいことだと思います。
 今回の制度が導入されることで学生さんにとってどういうメリットがあるのか。そして私は、大学も多様な人材を集めてくるということは大事だと思います。こうした高等学校専攻科からの編入というものも含めて、さまざまなところから人が集まる、学び直しをする、そうした多様な人材を受け入れていく大学づくりというのも今後進めていく必要があると思いますけれども、最後に文部科学省に、この点についてどのようにお考えかをお伺いして、質問を終わりたいと思います。
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下村博文#27
○下村国務大臣 御指摘のように、高等学校専攻科は、資格取得や高度な技術の習得などの専門教育を深めることを目的として、主として、看護を初め水産、商業、工業など、専門高校に設置されております。
 そのうち、高等学校専攻科の生徒数の八割を占める看護の分野では、助産師や保健師の資格を取得するための課程が主に大学や大学院に置かれておりまして、高等学校専攻科修了生に対して大学への編入学が認められた場合は、改めて大学の初年度に入学して、四年在学しなくても、より短い期間でそれらの資格の国家試験の受験資格を得ることが可能となります。
 また、水産の分野におきましては、高度な教育を受けるため、大学への編入学を希望する者も想定されているということがあります。
 大学がより多様な人材を受け入れることによりまして、学生にとって選択の幅が広がるだけでなく、大学にとっても、学生の多様化が進み、教育研究活動の活性化につながるということであると思います。
 この制度改正に、もし国会で成立させていただければ、すぐにでも大学関係者にも十分周知してまいりたいと思います。
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中野洋昌#28
○中野委員 以上で終わります。ありがとうございました。
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福井照#29
○福井委員長 次に、中川正春君。
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