北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会

2015-05-18 衆議院 全125発言

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会議録情報#0
平成二十七年五月十八日(月曜日)
    午後二時開議
 出席委員
   委員長 竹本 直一君
   理事 斎藤 洋明君 理事 土井  亨君
   理事 原田 義昭君 理事 星野 剛士君
   理事 細田 健一君 理事 本村賢太郎君
   理事 青柳陽一郎君 理事 上田  勇君
      赤枝 恒雄君    池田 佳隆君
      大西 宏幸君    勝沼 栄明君
      小島 敏文君    白石  徹君
      高木  毅君    長尾  敬君
      根本 幸典君    務台 俊介君
      八木 哲也君    山田 美樹君
      菊田真紀子君    西村智奈美君
      松原  仁君    横山 博幸君
      竹内  譲君    穀田 恵二君
    …………………………………
   外務大臣         岸田 文雄君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長)
   (拉致問題担当)     山谷えり子君
   外務大臣政務官      中根 一幸君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  片山 一夫君
   政府参考人
   (外務省アジア大洋州局長)            伊原 純一君
   政府参考人
   (海上保安庁警備救難部長)            秋本 茂雄君
   参考人
   (預金保険機構理事長)  三國谷勝範君
   衆議院調査局北朝鮮による拉致問題等に関する特別調査室長          木下 一吉君
    —————————————
委員の異動
五月十八日
 辞任         補欠選任
  石崎  徹君     赤枝 恒雄君
  金子めぐみ君     八木 哲也君
  牧島かれん君     白石  徹君
同日
 辞任         補欠選任
  赤枝 恒雄君     石崎  徹君
  白石  徹君     務台 俊介君
  八木 哲也君     勝沼 栄明君
同日
 辞任         補欠選任
  勝沼 栄明君     金子めぐみ君
  務台 俊介君     牧島かれん君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 北朝鮮による拉致問題等に関する件
     ————◇—————
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竹本直一#1
○竹本委員長 これより会議を開きます。
 北朝鮮による拉致問題等に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として預金保険機構理事長三國谷勝範君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣官房内閣審議官片山一夫君、外務省アジア大洋州局長伊原純一君及び海上保安庁警備救難部長秋本茂雄君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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竹本直一#2
○竹本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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竹本直一#3
○竹本委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。斎藤洋明君。
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斎藤洋明#4
○斎藤(洋)委員 自由民主党の斎藤洋明でございます。
 貴重な質問の機会をいただき、委員長、委員初め関係者の皆様に感謝を申し上げます。
 私は新潟県の選出でございまして、拉致被害者あるいは拉致によって我が国から連れ去られた疑いが濃厚な被害者の方々を多く出してしまっている、かつ、よど号グループの関係者が出ているという意味では、被害者、それから加害行為に関係しているとおぼしき人々の両方とのかかわりが深い県でございます。本件、強い問題意識を持って、本日質問させていただきたいと思います。
 いただいた時間が十五分でございます。早速質問に入らせていただきたいと思います。
 四月二十二日に開催されました本委員会におきまして、山谷拉致問題担当大臣、岸田外務大臣のお二人から、北朝鮮による拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命、安全にかかわる重大な問題であって、我が国の国政の最優先課題であるという認識をお示しいただきました。全くそのとおりであるというふうに思います。拉致問題の一日も早い全面解決のために、しっかり取り組んでいただきたいと考えております。
 現状、昨年、北朝鮮が拉致問題に関する特別調査委員会を設置し、調査を行うとしてから、目に見える進展がなく、それから、北朝鮮側から具体的な情報提示等が行われておらず、山谷大臣からも遺憾であるという認識をお示しいただいております。北朝鮮を拉致問題の解決に向けて大きく動かすには、改めて我が国内外からより強い圧力をかけていくほかはないというふうに考えております。
 このような観点から、大臣所信に関連をいたしまして、本日、大きく四つの観点から御質問申し上げたいと思っております。
 第一に、我が国独自の制裁措置を引き続き維持していくこと、それから、拉致問題の再調査を契機に緩和をしました一部制裁措置を改めて実施することが必要ではないかということ。
 そして、第二に、国連など国際機関との連携を強めていくべきではないかということ。
 三番目に、我が国と北朝鮮以外の第三国に、拉致問題に関して改めてより積極的な関与、協力を求めていくべきではないかということ。
 そして、第四番目に、もちろん事務レベルでの折衝も大事なんですけれども、拉致交渉のしかるべき段階で、政府・与党を代表する立場の政治家が本件交渉に直接かかわることによって、解決を目指すべきではないか。
 以上、四点の観点から質問させていただきたいというふうに思っております。
 まず第一に、制裁の強化に関してお伺いをしたいと思います。
 山谷大臣は、所信におきまして、再調査の結果の通報は昨年夏の終わりから秋の初めごろに行われることが望ましいとの認識を北朝鮮側と共有していたが、具体的な情報がいまだ得られておらず、遺憾であるということをお示しいただきました。全くそのとおりであると思います。今現在の状況が北朝鮮側にとって、核・ミサイル開発問題と並んで、拉致問題を解決することが北朝鮮にとって生き残りのための唯一の道筋であるというふうに見えていないのではないかという観点で危惧を抱いております。
 と申しますのは、昨年五月の合意で、特別調査委員会を設置して調査を行うというふうに北朝鮮側が表明しておるのは、拉致問題解決済みという姿勢からは大きな前進ではあるものの、日朝交渉で、拉致問題に関して北朝鮮側が委員会を設置して調査を行うというふうに表明したのは、その後、調査を行わないというふうに連絡してきたものを含めますと、平成十四年、十六年、二十年、そして今回の昨年、計四回あって、必ずしも、委員会を設置し調査を行うという表明が目新しいものではないという問題があります。
 我が国独自の制裁措置としては、三月末の閣議決定で二年間の延長を決定していただいておりますけれども、昨年の日朝合意で一部緩和した制裁措置が残っております。
 北朝鮮側から見たときに、現状のままであっても制裁措置の一部解除が受けられるのであれば、現状のままで様子を見るという判断になりかねないのではないかという危惧を抱いております。
 そこで、昨年五月の日朝合意に基づく我が国の北朝鮮に対する独自の制裁措置の一部の解除、すなわち、人的往来の規制措置、あるいは、支払い、携帯輸出の届け出の基準額の緩和、これらについて再強化をしていくべきではないかと考えますが、山谷大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
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山谷えり子#5
○山谷国務大臣 斎藤委員の日ごろからの北朝鮮による拉致問題の解決への取り組み、本当に感謝をしております。
 制裁の再開についての御質問でございますけれども、対北朝鮮措置については、国連安保理決議に基づく制裁に加えて、我が国独自の措置を実施してきているところでありまして、本年三月には、北朝鮮籍船舶の入港禁止措置及び北朝鮮との輸出入禁止措置の二年間延長を決定したところであります。
 対北朝鮮措置については、引き続き政府として、北朝鮮側から諸懸案解決に向けた前向きな、具体的な行動を引き出す上で何が最も効果的かという観点から、不断に検討を行っているところでございます。
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斎藤洋明#6
○斎藤(洋)委員 ありがとうございます。
 北朝鮮に対する我が国独自の制裁措置、特に人、物、金の往来ということをいかにコントロールしていくかということが重要だと思っておりますので、ぜひ引き続き御検討をお願いしたいというふうに思っております。
 二番目に、国連など国際機関との連携による国際圧力の強化という観点から、質問をさせていただきたいと思います。
 国連における北朝鮮への圧力は、関係各位の努力によりまして強まりつつあるという認識を持っております。例えば、国連総会において、北朝鮮の人権状況に深刻な懸念を表明し、拉致被害者の即時帰国を含めて人権問題を早急に解決するようにということを内容とする北朝鮮人権状況決議が連続して採択をされ、特に昨年の決議につきましてはこれまでより強い内容となっているなど、国連における北朝鮮、特に拉致問題の理解は深まりつつあるという認識を抱いております。
 この動きを引き続き強化していくとともに、例えば、安保理決議による制裁は、現状、核とミサイル開発のみが対象となっているというふうに理解をしておりますが、拉致問題を安保理決議の対象に加えていただくように働きかけていくなど、国連への働きかけをより強めていただきたいというふうに考えておりますが、山谷大臣の認識をお伺いしたいと思います。
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山谷えり子#7
○山谷国務大臣 国際的な場で大きな議論にしていくということは重要なことであります。
 北朝鮮に関する安保理決議第二〇九四号等では、北朝鮮が国際社会が有する人道上の懸念に対応することが重要であることを強調しております。
 また、委員がおっしゃられましたように、昨年十二月には、国連総会にて採択された北朝鮮人権状況決議では、北朝鮮の状況の国際刑事裁判所、ICCへの付託の検討等を通じて、安保理が適切な行動をとることが促されております。賛成国百十六カ国、反対国二十カ国という圧倒的な多数で可決されたわけです。
 その後、安保理において拉致問題などの人権状況を含む北朝鮮の状況が包括的に議論されたことは、極めて有意義であります。安保理での議論は、さらに継続され、また、深められていくことが必要というふうに考えております。
 我が国は、現在、安保理理事国ではございませんが、拉致問題を含む北朝鮮の人権侵害を解決するためにいかなる方法が効果的か、外務省とも連携しながらしっかりと前に進めていきたいと思っております。
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斎藤洋明#8
○斎藤(洋)委員 ありがとうございます。
 我が国と北朝鮮との一対一での交渉に加えて、国連を本件に巻き込んでいく、拉致問題の早期全面解決に協力を得るということは極めて重要と考えておりますので、引き続き取り組みをお願いしたいと思います。
 三番目に、第三国、我が国と北朝鮮以外の国家に、本件、拉致問題に関してより積極的に関与を求めるべきではないかという観点から、質問させていただきたいと思います。
 北朝鮮との交渉をより実効的なもの、結果につながるものにつなげるために、第三国、特に、私の考えでは、日朝いずれもと必ずしも密接な地理的あるいはさまざまな意味での戦略的利害関係を有しない、第三国の関与を求めていくべきではないかというふうに考えております。具体的に、日朝双方と国交があり、かつ、平壌に公館またはそれに準ずる施設を置いている国ということになりますと、アジアではモンゴル、ベトナム、インドネシア、あるいは欧州ではスウェーデン、チェコ、スイス、そして南米、ブラジルなどが挙げられます。
 私の意見では、第三国に交渉の場を求めていくということも重要と考えておりまして、ストックホルム合意の例を見ましても、第三国で交渉を行うというような選択肢を持てるということは、極めて有意義と思っております。
 拉致問題の早期解決のために、国連の人権状況決議などに協力的な国々を中心に、第三国に、この拉致問題の解決ということについて、より積極的な関与を求めていくべきではないかと考えておりますが、山谷大臣の認識をお伺いします。
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山谷えり子#9
○山谷国務大臣 拉致問題の解決のためには、あらゆる努力を傾注していくことが大切でありまして、諸外国との連携を通じた北朝鮮に対する働きかけも、その主要な一部だと考えております。
 御指摘の点は重要でありまして、安倍総理は、各国との首脳会談の場等、あらゆる機会を捉えて拉致問題について提起してこられております。私も、北朝鮮に大使館を有する国を含め、諸外国の方々との会談において、拉致問題についての理解、協力を求めてきているところであります。
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斎藤洋明#10
○斎藤(洋)委員 ありがとうございます。
 水面上に出せるもの、公的にお示しできるものと、水面下で進めるものと、さまざまなレベルのものがあると思いますが、ぜひ第三国との協力関係を密接にしていっていただきたいというふうに思っております。
 最後、四番目に、政治レベルの折衝、あるいは状況によっては訪朝ということについて、お伺いをしたいと思っております。
 拉致問題を全面解決していくには、事務レベルでの折衝もさることながら、日本の政府・与党を代表できる立場の方と、それから北朝鮮側の最高幹部に近い方との間での政治レベルでの折衝が不可欠ではないかと考えております。
 と申しますのは、事務レベル折衝では、北朝鮮側の現在の政治体制を前提とすれば、おのずから限界があろうかというふうに考えております。日本側としましても、交渉のぎりぎりの場面では、高度の政治判断が求められるという場面が当然想定をされてくると思っております。現に、さきに一部の拉致被害者の方々が帰国されたときにおきましても、当時の小泉総理、当時の安倍官房副長官の訪朝などによって、最後は物事が大きく動いたということがございます。
 訪朝、あるいは、先ほど第三国での交渉ということにも触れましたけれども、公式あるいは場合によっては非公式での政治レベルでの交渉ということが解決に不可欠であって、ぜひ取り組むべきと考えておりますが、山谷大臣の認識をお伺いします。
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山谷えり子#11
○山谷国務大臣 先ほども申しましたが、拉致問題の解決に向けて、あらゆる努力を傾注していくという考えでございます。
 現時点では、私を含め、内閣から政治レベルの者が訪朝等により北朝鮮側との交渉を行うという計画はございません。
 引き続き、北朝鮮側が、日朝合意に従い、迅速に調査を行い、速やかにかつ正直に結果を日本に通報するとともに、全ての拉致被害者の安全を確保し、即時帰国させるよう、強く求めていきたいと考えております。
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斎藤洋明#12
○斎藤(洋)委員 ありがとうございます。
 現時点では、その予定は、はっきりしたものはないということではございますが、状況状況に応じて、ぜひ、決定的な場面では政治レベルでの折衝ということも選択肢に入れて、本件解決に向けて取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 拉致問題全般に関しまして、この問題は結果が全てであろうというふうに思っております。ですので、例えば、プロセスの全てをつまびらかにするということは物事の性質上できないかもしれませんが、ぜひ、本件、あらゆる手段を駆使していただいて、まさに大臣所信で表明いただきましたように、拉致被害者の早期全面帰国、全員の帰国ということに向けて努力を傾注していただきたいということを改めて申し上げまして、私からの質問とさせていただきます。
 ありがとうございます。
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竹本直一#13
○竹本委員長 次に、上田勇君。
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上田勇#14
○上田委員 公明党の上田勇でございます。
 きょうは、岸田大臣、山谷大臣、大変にお疲れさまでございます。
 それでは、早速質問に入らせていただきます。
 山谷大臣は、このゴールデンウイークの連休中にアメリカに御出張され、国際シンポジウムに出席をされて基調演説を行ったというふうに伺っております。また、そのシンポジウムには、拉致被害者家族連絡会の横田さん、また、特定失踪者家族の森本さんからも、出席をし、発言があったというふうに伺っております。
 国連北朝鮮人権状況特別報告者マルズキ氏や、また、アメリカの北朝鮮人権問題担当特使などからも、国際社会として、日本人拉致問題を含む北朝鮮の人権問題の解決に取り組むべきであるという発言があったというふうに聞いております。このシンポジウムを通じて、国際社会の理解が広がっている、支持が広がっているというふうに考えております。
 今回のこの国際シンポジウム並びに訪米の成果につきまして、山谷大臣にまずお伺いをいたします。時間の限りがございますので、なるべく簡潔によろしくお願い申し上げます。
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山谷えり子#15
○山谷国務大臣 五月五日、ニューヨークにおいて、日本政府主催による北朝鮮による拉致を含む人権侵害に関する国際シンポジウムを開催いたしました。
 昨年、国連で北朝鮮の人権問題に関する調査委員会の報告書が出まして、年末には総会決議があった、そして、安保理で議題となっているというような状況の中で、国際社会において、これまでになく北朝鮮の人権状況の改善、拉致問題の解決を求める機運が高まっております。こうした国際社会の機運の高まりを強化する上で、さらに日本は役割を果たしていくということを目的として開催したものでございます。
 私も基調講演を行いまして、マルズキ・ダルスマン国連北朝鮮人権状況特別報告者や、ロバート・キング米国北朝鮮人権問題担当特使、また、拉致議連会長代行の渡辺周衆議院議員など、家族会、そしてまた、特定失踪者御家族の方にも御参加をいただきました。
 会場には、各国の国連代表部関係者ほか多くの出席者がございまして、質疑応答も活発でありまして、北朝鮮の人権問題の解決、改善を求める機運の強化に向けて、非常に意義のあるものとなったと考えております。
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上田勇#16
○上田委員 ありがとうございました。
 やはり、この問題の解決には国際社会の支持も極めて重要でありまして、これからもまた、大臣には引き続き御努力をいただきますようお願いを申し上げます。
 ちょっと一点、少し気になる記事がありまして、その点についてお伺いをしたいというふうに思います。
 アメリカの北朝鮮事情に関する情報とかニュースを掲載しているウエブサイトに、NKニュースというのがございます。ここの三月十八日付で掲載された記事の中に、北朝鮮船籍の貨物船が三月に我が国の境港港に入港しているという記事が出ています。
 また、これは、国連による制裁措置や、北朝鮮の船舶の入港を禁止しているという我が国の法律に、特定船舶入港禁止法でありますけれども、違反しているのではないかというような報道がなされております。
 そこで、ちょっと事実関係を確認させていただきたいというふうに思います。これは、国交省、外務省、両方にまたがることでありますけれども、まとめてお伺いをいたします。
 まず、入港したというのは事実なのか。事実とすれば、その経緯、理由はどうなんだろうか。この記事の中には、また、本来は、日本政府が国際条約等に適合しているかどうか立入検査を行うべきであったにもかかわらず、検査したという記録が残っていないというふうにも書かれていますが、そういった事実関係は本当なのだろうか。
 また、さらに、こうした我が国の対応が、国連の制裁措置あるいは国内法に違反しているというふうにここに指摘をされているんですけれども、それについての見解、あわせて伺えればというふうに思います。
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秋本茂雄#17
○秋本政府参考人 お尋ねの件につきましては、三月九日午後三時ころ、島根県隠岐諸島の南西を航行中の北朝鮮籍貨物船から、海上保安庁に、海上荒天のため緊急入域したいとの通報がありました。海上保安庁では、当時の海上模様やその後の気象、海象予報を勘案の上、人道上の観点から、鳥取県美保湾への緊急入域を認め、同船は沖合で錨泊いたしました。
 本件については、内閣官房や外務省等の関係省庁と緊密に連携し、情報の共有、対応の検討などを行った上で、海上保安庁において立入検査を行っております。なお、立入検査の結果、特異事象は確認されませんでした。
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伊原純一#18
○伊原政府参考人 委員の方から御質問のありました残りの点について、お答えさせていただきたいと思います。
 ただいまの説明にございましたように、今回のこの北朝鮮籍の船舶につきましては、入港したわけではございません。北朝鮮船舶の入港につきましては、我が国は、人道目的上の物資を輸送する場合等を除き、特定船舶入港禁止法によって北朝鮮船舶の入港は禁止をしております。
 今回の日本の対応と国連安保理決議上の関係でございますけれども、今回のような緊急の事案における国連安保理決議上の義務の解釈については、必ずしも明確に定まっているものではないというふうに承知しております。
 今後とも、今回の事案も含めて、関係国等とも意見交換を行って、より効果的な安保理決議の実施に向けて引き続き努力をしていきたいというふうに考えております。
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上田勇#19
○上田委員 御説明ありがとうございます。
 事実関係がかなりこれではっきりしたんじゃないかというふうに思います。
 私が取り上げた記事では、大分その辺が、事実が誤って報道されておりまして、例えば、日本の当局は、この制裁措置とか日本の法律を十分理解していなかったのではないかのようなことも書かれておりますけれども、今、そういうきちんとした対応がされたということ、御説明をいただきまして、大変にありがとうございます。
 なぜ今こういう問題をお聞きしたかといえば、政府として、拉致問題については、とにかく政府も民間もオール・ジャパンでしっかりと取り組んでいこうじゃないかということを明確に打ち出しております。それが基本方針であるというふうに我々も考えております。
 こうした内容が、事実でないにしても報じられますと、日本の行政部内でも、その対応に食い違い、ちぐはぐさがあるんじゃないかというような誤解も受けかねないわけであります。これは、ネットの記事でありますから、一般の方はごらんになっていませんけれども、ただ、米国においても北朝鮮関係の方などはこういう記事も見ているわけでありますので、我が国の方針に誤解を生ずることがないように、事実関係はきっちりとやはり我が国からも発信をしていかなければならないんじゃないかというふうに思います。
 とにかく、我が国政府としては、オール・ジャパンで、一枚岩でやっているんだという強いメッセージが必要だというふうに思いますので、引き続きこういう報道等にも十分留意をして、そういう正しいメッセージが伝わるように、政府として対応をよろしくお願い申し上げます。
 それで、最後になりますけれども、岸田外務大臣にお伺いをいたしますが、北朝鮮では、最近、四月には、軍のナンバーツーで金正恩の側近とも言われた玄永哲人民武力相が反逆罪で処刑されたという報道がございました。これだけではなくて、最近、政府の幹部が頻繁に粛清されている、あるいは追放されているというようなことが登場をしております。これは、やはり北朝鮮の政権中枢部がかなり不安定になっているという一つのあらわれなのではないかなというふうに危惧をされます。
 そうなると、そういう状況では、この我が国との交渉のような重要な外交交渉に、果たして今の政権として臨むような体制ができているのかといったことは、非常に不安に感じます。とはいっても、やはり、この拉致問題というのは非常に重要な、緊急を要する課題でありますので、我が国としてはしっかりと交渉しなければならない。
 そこで、今のこうした北朝鮮の政権がどういう状況にあるというふうに外務省としては評価をされているのか。また、対話と圧力というのが基本方針でありますけれども、こうして相手が非常に不安定な状況で、困難な状況の中で、どうやって糸口を見つけていくのか。そうした外務省のこれからの交渉の基本方針、お伺いをいたします。
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岸田文雄#20
○岸田国務大臣 委員御指摘のように、玄永哲人民武力部長ほかが最近粛清されたという情報があります。
 こうしたさまざまな動きがありますが、北朝鮮内部の動向につきまして、現時点においては、必ずしも情勢が不安定化しているという具体的な情報には接しておりませんが、さまざまな見方があるのは事実だと思います。そして、北朝鮮に関しましては、そもそも情勢が不透明でありますし、また予測が難しいことがあります。
 そして、御指摘のように、日本としてどう対応していくかを考える際に、この内部情勢につきましては大きな関心を持っていかなければならないと考えます。今申し上げましたように、情勢が不安定化しているという具体的な情報は得てはおりませんが、引き続き、北朝鮮内部の情勢につきまして、大きな関心を持ち、そして、情報収集、さらには分析をしっかりやっていかなければならないと思います。
 そして、加えて、日本政府としてどう対応するかということですが、対話と圧力、あるいは行動対行動、この基本方針は全く変わっておりません。現状においては特別調査委員会に通報を強く求めているところでありますが、こうした対応をしっかり求めながら、諸懸案の解決に向けて、北朝鮮側の前向きな態度を引き出すべく、しっかり検討をし、取り組んでいきたいと考えております。
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上田勇#21
○上田委員 ありがとうございます。
 非常に困難な状況も想定されるんですけれども、でもやはり、この問題、解決に向けての努力が必要であります。先ほどもお話がありましたけれども、対話と圧力、この状況を打開していくためには、やはり再度圧力も高めていくということも、選択肢として十分検討していかなければならないというふうに思います。
 いずれにしても、非常に膠着した状態の中でありますけれども、一日も早いこの問題の解決、最優先課題でございますので、政府を挙げて全力で取り組んでいただけますように、両大臣に、御努力よろしくお願いを申し上げます。
 以上で終わります。
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竹本直一#22
○竹本委員長 次に、本村賢太郎君。
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本村賢太郎#23
○本村(賢)委員 民主党の本村賢太郎でございます。
 岸田大臣、山谷大臣、どうぞよろしくお願いいたします。
 先ほど上田委員からも、渡米のお話、大臣に御質問がありまして、シンポジウムの一定の評価があったことをお聞きいたしましたが、その報道は、国内ではテレビ、ニュースを通じてございました。
 まず一点目に聞きたいのは、今回のシンポジウムの成果などを含め、海外メディアの取材や報道がどのようにあちらであったのか、まず質問したいと思います。
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山谷えり子#24
○山谷国務大臣 先ほど、シンポジウムの概要については申し上げました。
 海外メディアの取材や報道ぶりでございますけれども、約二十社のメディアが来場いたしまして、海外メディア計七社が取材したほか、私自身もAFP通信及びトルコ国営通信からの個別インタビューを受けまして、次々と日本政府の取り組みについて報道がなされたところでございます。
 また、ガーディアンや中国の国営通信社等、当日会場には来場していない海外メディアも、AFP通信や日本国内での報道ぶりを引用する形で、シンポジウムを初めとする今次訪米における日本政府の取り組みについて報じられたところでございます。
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本村賢太郎#25
○本村(賢)委員 今回の渡米の成果によって、国際世論を巻き込むという、非常に大きなお力もいただいたということで理解してまいりたいと思います。
 日本対北朝鮮、そして国際世論対北朝鮮という構図があるわけでありますけれども、二〇〇二年に拉致被害者が戻ってきた際には、米国と北朝鮮の間で緊張の高まりがあったことも、拉致被害者の帰国の大きな要因になっているんじゃないかという指摘もございます。
 今後、いかにして国際世論を形成していくのか。先ほど、国際圧力を高めるべきという斎藤委員のお話もございましたが、そういった国際世論の形成の仕方、我が国の取り組みの仕方を質問してまいりたいと思います。
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岸田文雄#26
○岸田国務大臣 まず、拉致問題、これは我が国の主権あるいは国民の生命や安全にかかわる重大な問題であり、安倍政権としましても最重要課題であると認識しておりますが、同時に、この拉致問題は、基本的人権の侵害という国際社会全体の普遍的問題であると考えます。ぜひ、さまざまな機会を捉えて、国際社会に問題を提起し、協力を求めていかなければならない、このように考えます。
 そして、委員の指摘のように、国際社会あるいは国連の場等を通じまして、さまざまな働きかけを行っていかなければならないと思っていますが、それ以外にも、例えば、先般、G7外相会談が行われました。この際に、G7として拉致問題を含む北朝鮮の人権侵害に対する深刻な懸念を共有し、G7の外相会談のコミュニケの中にも拉致問題という言葉を明記した上で問題を共有した、こういったこともありました。
 また、先般の日米首脳会談におきましても、首脳の間で拉致問題を取り上げ、安倍総理から拉致問題の早期解決に向けた決意を述べ、そしてオバマ大統領から改めて理解と支持の表明があり、そして日米共同ビジョン声明、この成果文書の中にもこの拉致問題を明記いたしました。
 こうしたさまざまな場を通じまして、国際社会の理解を得て、国際世論を喚起する、こうしたことが北朝鮮に対するメッセージを伝えるということにもなるのかと思います。我が国独自の北朝鮮への対応に加えて、こうした環境整備が大変重要であると考え、さまざまな場を今後も活用していきたいと考えております。
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本村賢太郎#27
○本村(賢)委員 ぜひ、国際世論の形成に引き続きの御尽力をお願いしてまいりたいと思っております。
 ここで、初歩的な質問で恐縮でございますが、昨今、拉致議連、そして家族会、救う会、さまざまな視点から、やはり外務省のこの拉致問題に対する取り組みの強いリーダーシップを期待している声が聞こえておりますが、昨年の五月のストックホルム合意では、遺骨問題、日本人妻の問題等々と、その後に、最初にこの拉致問題の言葉が入っていたようなお話も伺っているんですが、外務省における対北朝鮮に対する拉致問題の優先順位についてお伺いしたいと思います。
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岸田文雄#28
○岸田国務大臣 まず、先ほども申し上げましたが、拉致問題は、我が国の主権あるいは国民の生命、安全にかかわる重大な問題であり、政権としても最重要課題であると認識をしておりますし、最優先で取り組まなければならない課題だと認識をいたします。
 その中にあって、日朝間において、五月、日朝政府間協議を行い、合意をし、そして七月、特別調査委員会の調査をスタートしたわけですが、この日朝の合意の中で、今御指摘がありましたように、他の日本人に関する問題、遺骨の問題あるいは日本人配偶者の問題、こういったものと同時並行的に行うという文書ができ上がったわけであります。
 この点についてですが、まず、この文書の真意としましては、日本人の配偶者の問題あるいは日本人の遺骨の問題、これも日本人にかかわる重要な課題でありますが、こうした問題と比較しても拉致問題は決しておくれてはならない、拉致問題がこうした問題よりおくれるなどということは決してあってはならないということをまず文書で明らかにした上で、その後、五月のストックホルムでの協議、七月の北京での協議、あるいは九月の瀋陽での協議、あるいは十月の平壌での協議、こうした場を捉えまして、絶えず、この拉致問題が日本にとりまして最優先課題であるということを強調し続けています。
 こうした協議を積み重ねることによりまして、我が国にとりまして拉致問題がいかに重要であるか、最優先であるか、こうした姿勢については北朝鮮に伝わっているものだと思います。
 ぜひこれからも、こうした我が国の姿勢は北朝鮮にしっかり伝わるよう努力を続けていきたいと考えます。
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本村賢太郎#29
○本村(賢)委員 今御答弁いただきましたが、それでは、対北朝鮮に対しまして、外務省としては拉致問題が最優先課題ということでよろしいでしょうか。もう一度お答えをお願いしたいと思います。
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