東日本大震災復興及び原子力問題特別委員会

2015-05-13 参議院 全222発言

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会議録情報#0
平成二十七年五月十三日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十二日
    辞任         補欠選任
     寺田 典城君     川田 龍平君
 五月十二日
    辞任         補欠選任
     宇都 隆史君     北村 経夫君
     片山さつき君     森屋  宏君
     中野 正志君     和田 政宗君
 五月十三日
    辞任         補欠選任
     滝波 宏文君     豊田 俊郎君
     塚田 一郎君     中西 祐介君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         櫻井  充君
    理 事
                熊谷  大君
                酒井 庸行君
                中原 八一君
                堀内 恒夫君
                礒崎 哲史君
                浜野 喜史君
                若松 謙維君
                紙  智子君
    委 員
                阿達 雅志君
                愛知 治郎君
                岩城 光英君
                岡田  広君
                北村 経夫君
                上月 良祐君
                佐藤 正久君
                高階恵美子君
                滝波 宏文君
                塚田 一郎君
                豊田 俊郎君
                中西 祐介君
                堀井  巌君
                宮本 周司君
                森 まさこ君
                森屋  宏君
                脇  雅史君
                大島九州男君
                神本美恵子君
                田城  郁君
                田中 直紀君
                徳永 エリ君
                前田 武志君
                水岡 俊一君
                新妻 秀規君
                浜田 昌良君
                川田 龍平君
                真山 勇一君
                田村 智子君
                山口 和之君
                和田 政宗君
               渡辺美知太郎君
                山本 太郎君
   副大臣
       経済産業副大臣  高木 陽介君
       環境副大臣    小里 泰弘君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       高階恵美子君
   政府特別補佐人
       原子力規制委員
       会委員長     田中 俊一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 利幸君
       常任委員会専門
       員        櫻井 敏雄君
   政府参考人
       内閣官房原子力
       規制組織等改革
       推進室長     中井徳太郎君
       文部科学省研究
       開発局長     田中 正朗君
       厚生労働大臣官
       房審議官     大西 康之君
       厚生労働省職業
       安定局派遣・有
       期労働対策部長  坂口  卓君
       水産庁漁政部長  水田 正和君
       経済産業大臣官
       房審議官     土井 良治君
       資源エネルギー
       庁次長      高橋 泰三君
       資源エネルギー
       庁原子力損害対
       応総合調整官   森本 英雄君
       環境大臣官房審
       議官       田中 聡志君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    鎌形 浩史君
       環境省総合環境
       政策局長     小林 正明君
       環境省水・大気
       環境局長     三好 信俊君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       次長       清水 康弘君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房核物質
       ・放射線総括審
       議官       片山  啓君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房審議官  大村 哲臣君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房審議官  山田 知穂君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       原子力規制部長  櫻田 道夫君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○東日本大震災復興の総合的対策及び原子力問題
 に関する調査
 (原子力問題に関する件)
    ─────────────
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櫻井充#1
○委員長(櫻井充君) ただいまから東日本大震災復興及び原子力問題特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、寺田典城君、片山さつき君、宇都隆史君及び中野正志君が委員を辞任され、その補欠として川田龍平君、森屋宏君、北村経夫君及び和田政宗君が選任されました。
    ─────────────
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櫻井充#2
○委員長(櫻井充君) 東日本大震災復興の総合的対策及び原子力問題に関する調査を議題とし、原子力問題に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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滝波宏文#3
○滝波宏文君 自由民主党福井県選出の滝波宏文でございます。原子力問題に関する件ということで質疑をさせていただきます。
 高浜原子力発電所三、四号機の運転差止めの仮処分申請で、福井地裁は四月十四日、再稼働を認めない決定をしました。福井地裁は、新規制基準について、深刻な事故を引き起こす可能性が万が一にもないような厳格な内容を備えるべきとしましたが、その判断はゼロリスクを求めており、実は震災前の安全神話に逆戻りしております。震災で得た教訓は、リスクは常にあるんだ、その前提でそのリスクの確率を多重防護でどれだけ小さくできるか、そこに不断の努力を傾けることが重要である、それこそが教訓なんだと、そのはずであります。
 リスクは、オン、オフ、あるかないかではなく、世の中にはリスクは必ずあります。自動車に乗っても交通事故のリスクは必ずあるわけでありまして、ゼロリスクを叫ぶ人は車に乗らないのかもしれませんけれども、家にいたって火事になるかもしれないし停電になるかもしれない、そういったゼロリスクはあり得ないんだということを直視して、直視の上にそのリスクのマネージに、確率のコントロールに全力を尽くすべきであります。
 しばしば、ないことの証明は悪魔の証明と言われます。世の中の森羅万象を全て調べ尽くさなければならず、不可能に近いからです。これを利用して、○○がないという証拠がないから○○はあるというふうな言い方、詭弁ですね。例えば、お化けがいないという証拠がないからお化けはいるんだと、こういった形で詭弁を弄する論法がありますけれども、これでは決して科学的な議論ではなくなります。
 原子力規制委員会の田中委員長も、今回の福井地裁の決定についての記者会見で、絶対安全を求めると結局事故は起こらないという安全神話に陥るという反省から、私どもはそういう立場で常に安全を追求する姿勢を貫くということでやってきているのですが、そういった趣旨が、意味が御理解いただけないことが極めて残念であります、残念だというか遺憾であります、決定は非常に重要なところで事実誤認がいっぱいあるとコメントされておりますけれども、以上を踏まえて、田中委員長、改めて、ゼロリスク、震災前の安全神話に逆戻りした福井地裁の決定及びそれが依拠する考え方についての御所見を伺います。
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田中俊一#4
○政府特別補佐人(田中俊一君) 規制委員会は本件裁判の当事者ではないため、福井地裁における仮処分決定について直接コメントすることは避けたいと思います。その上で、先生御指摘のように、決定文でも引用されていました私の安全とは言わないという発言は、それは今先生解釈していただいたように、たとえ新規制基準に適合していたとしても、それが絶対に安全であるということを意味するものではなくて、安全という言葉が独り歩きしてゼロリスクという意味で捉えられることを防ぐために述べて、これは再三にわたって国会でも御答弁させていただいております。
 つまり、安全神話に陥ると、まあ安全神話、事故は起こらないと思った途端に安全性の向上は停止してしまうということでございますので、安全追求に終わりはなく、より一層の安全を追求すべく事業者には努力を継続するよう促しつつ、当委員会としても不断の努力をして、リスクをできるだけ小さくしていくという努力をしていく所存であります。
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滝波宏文#5
○滝波宏文君 安全追求に終わりはない、非常にいい言葉だと思います。
 翻って、敦賀発電所の破砕帯評価の問題に目を向けますと、原子力規制委員会も福井地裁と同じ過ちに陥っているのではないでしょうか。ゼロリスクを求め、科学的な議論がなされていないのではないかという疑問がございます。
 順を追って議論しましょう。
 まず、規制委員会が法的根拠もないのに有識者会合というものを三年前の十一月につくり上げて、敦賀発電所の破砕帯の評価を委ねたことから始まります。
 有識者会合が最初の現地調査をしたのが翌月の一日、二日で、いまだ調査結果が出そろってもいないのに、僅か数日後の十二月十日には活断層の可能性が高いとの判断を下しております。また、有識者会合の最初の段階なのに、規制委員会の田中委員長自ら、有識者会合等では例を見ないオブザーバーとして自ら出席をして、これでは安全審査はとてもできないと踏み込んだ異例の発言をされました。
 事業者が、調査報告書があと一か月で出るので、これを待ってくれ、結論を出すのを待ってくれと再三要請したにもかかわらず、規制委員会として有識者会議の判断を了承と評価を下してしまったのが翌二十五年五月の二十二日。この規制委員会の性急な決定にめげることなく、事業者は予定どおり調査を終えて、七月に報告書を出したわけであります。
 そこから、今度は放置が続きましたが、ようやく昨年四月に有識者会合が再開されました。今度は別の第三者の意見も聞くピアレビュー会合も設置されましたが、開催されたのは昨年の十二月一回きりであります。そして出たのが有識者会合の今年三月の再評価書でありまして、結論が変わらなかった等々と報じられてはいましたが、活断層と判じる表現自体は弱くなっており、それと呼応して、規制委員会も今回は再評価書を了承ではなくて受理にとどめていて、今後事業者から規制委員会に新規制基準への適合性審査の申請がなされた際の参考にすると仕切り直しをしております。
 大きく腰が引けたのは明らかですけれども、敦賀の活断層認定に自信がなくなってきたのではないですか。やはり、敦賀の活断層認定は無理があるのではないでしょうか。田中委員長、お答えください。
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田中俊一#6
○政府特別補佐人(田中俊一君) 敦賀発電所の敷地内破砕帯に関しては旧安全・保安院の当時から指摘されていて、そのフォローアップとしての調査を進めることにしまして、関係学会から推薦を受けた有識者を交えて、平成二十四年十一月から十四回の会合、二回の現地調査を行い、そのうち事業者にも七回の会合に出席していただきながら、二年以上という長きにわたって検討を行っていただいた上で評価を取りまとめていただいたものというふうに理解しております。
 御指摘の点は、昨年十二月十日に行われたピアレビュー会合でのレビューアーからの指摘を受けて修正した点でありまして、これも専門家同士の議論によって科学的な議論を踏まえたものであるというふうに私は理解しております。
 このように、有識者会合は評価書をまとめるに当たって十分に科学的、技術的な議論を行ってきており、規制委員会としては、今後事業者から適合性審査の変更申請がありました場合には、重要な知見として参考にしていただくということにしたところであります。
 了承とか受理とかという言葉についての御質問がありましたので、ちょっとお答えしたいと思います。
 平成二十五年五月の第一回目の評価も今回の二回目の評価も、原子力規制委員会としては有識者会合の報告を受けたということは事実であります。了承したとか承知したというのは同じような意味で使っていますけれども、先生御指摘のように、報告を受けたというスタンスは変わらないのですが、了承したというと、規制委員会としての判断を丸投げしたのではないのかと受け取られる可能性があるので、今回はあえて受理したというふうにしております。
 一回目の敦賀の評価の際には、有識者会合の報告を受けた上で、規制委員会としては、当面、二号炉直下の破砕帯が耐震設計上考慮する活断層であると判断して、燃料プールについての安全については評価をお願いしたという経緯はございます。
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滝波宏文#7
○滝波宏文君 ここで、配付しました資料を御覧いただきたいと思います。
 規制委員会の指針では、十二、三万年前までに活動が認められた断層を耐震上考慮すべき活断層としております。敦賀二号機の下に伸びる断層、ここでは右の図の赤い、斜め下に下りるD―1破砕帯というのがございますけれども、この断層自体の活動時期が十二、三万年前より古いことは確認されております。
 残る問題は、今再評価にまで至った、先ほど委員長がいろんな議論をしてきた中でだんだん活断層認定が後退してきているわけですけれども、残る問題は、この近傍にある断層、ここでは左側の図でオレンジ線でK断層と呼んでおりますが、このK断層の活動時期と、それから発電所下に伸びる、先ほど申し上げたD―1破砕帯がつながっているかということであります。
 前者のK断層の活動時期、すなわち活断層と言えるほど古いかどうか、これ自体も大いなる議論があって疑念があるわけですけれども、本日は当座、後者の論点、すなわちこのオレンジ色のK断層とそれからD―1破砕帯、赤色のものが連続性があるかどうか、このことについて議論を絞りたいと思います。
 資料に記載のとおり、元々この資料は有識者会合から規制委員会に提出されたものなんですが、左上の逆断層と書いてあるもの、それから真ん中にある正断層、それから下にピアレビューでのコメント、ここはうちの事務所の方で追加してございますけれども、この図にあるように、D―1破砕帯とK断層は、正断層と逆断層と、地盤に加わった力が明らかに異なっていることから、全く別の活動の結果であって、さらに、二つの断層のずれの向きは異なっていると。したがって、連続性はないんだということが事業者の主張であります。
 これに対して、有識者会合の以前の、二年前の評価書では、K断層はD―1破砕帯と一連の構造である可能性が高いと言い切っていました。ところが、今回の再評価書では、K断層の連続性については、南方に連続している可能性があり、D―1破砕帯と原子炉建屋直下を通過する破砕帯のいずれかと一連の構造である可能性が否定できない、非常に後退しているわけですけれども、いずれかなんです、いずれか。
 その原電の一昨年の事業者の調査報告でデータが増えて、このK断層というのは、こちらの図でもありますように、最後、掘っていったら、むしろ左側に向かっているわけです。
 一方、そのD―1破砕帯、二号炉とありますけれども、建屋直下に向かっているものは下の方に行っているわけで、方向が、向きが違っているのが見えてきて、しかもそこで尽きて終わっているというふうなことが判明してきて、そのD―1破砕帯とK断層の連続性を言いにくくなってきているので、いずれかというのは何か分からないけれども、今二枚目にありますけれども、これは全部基本的に有識者会合から出たものですが、真ん中にある白抜きの円だけはうちの事務所で追加しましたけど、この丸の中にある細い線が二号炉の下につながっている可能性のある破砕帯なわけですけれども、これのどれか分からないけれどもどれかと、この左上にある黄色いK断層とがつながっている可能性があるかもしれませんねというところまで後退していて、かなり苦し紛れなんだと正直思っております。
 私自身もこういった資料を拝見する限り、D―1破砕帯とK断層のずれの向きも明らかに違っているように見えるし、実際、このピアレビューアー、先ほど一枚目の方に掲げさせていただきましたけれども、ピアレビューアーの方々のこの発言から見ても、明らかにK断層とD―1破砕帯は連続性がないんだということを強く主張しておりますから、そうなんじゃないかというふうに思っておりますけれども、この状況でも有識者会合が発電所直下の破砕帯のいずれかとつながっている可能性が否定できない、こういう評価というのは、田中委員長が先ほど自ら否定したゼロリスクを求める態度と同じなんじゃないでしょうか。
 私には、先ほどまさに申し上げた悪魔の証明の詭弁の世界に陥っていると思います。恐らくこの論理だと、一帯の土地を全部掘って、それこそ建屋もほじくり返して、まだ可能性は否定できないと言うんじゃないですか。これで科学的な議論、科学的な評価と言えるんでしょうか。ゼロリスク、安全神話を求める考え方とこの敦賀破砕帯評価との関係について、委員長のお考えを伺います。
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田中俊一#8
○政府特別補佐人(田中俊一君) まず初めにお断りしておきたいのは、この先生出された参考資料ですけど、これみんな事業者から基本的には出たものでございます。そういったものをベースにして有識者は現地調査を含めて調査をしているということを、まずそこだけはお話しさせていただきたいと思います。
 で、有識者会合による二号炉直下を通過する破砕帯のいずれかは、将来活動する可能性のある断層等に該当するという評価は、有識者会合以外の専門家によるピアレビューでの意見を踏まえて、それも考慮してまとめられたものというふうに承知しております。
 当初は、二号炉の直下を通る破砕帯の一つであるD―1破砕帯との関係に着目した評価を行っていました。これは、事業者からはD―1破砕帯だけが表示されていたからそういうことだった。ところが、現地調査においてK破砕帯もあるということが有識者の目に留まりまして、じゃK断層、K破砕帯は実際に動き得る断層なのかどうかということで議論が進んできたというふうに私は承知しております。
 K断層、二枚目にありますように、元々はこの敷地から二、三百メートル離れたところに浦底断層という非常に第一級の断層がございます。これは、この敦賀の原子炉を造った当時は断層はないと言っていたんですが、今、これは万人が認める立派な断層だというふうになっています。この断層から派生しているような形でいろんな破砕帯と言われるものが出ているわけであります。ですから、そういったところでK断層もその一つであるというふうな判断をされたんだというふうに理解しております。
 重要施設、いわゆる原子炉のSクラスの施設の直下の破砕帯が動いた場合には、ずれの量とか力の掛かり方をあらかじめ予測するということは非常に困難であると言われております。重要施設が岩盤から動いた場合、損壊するおそれがありますから、規制基準においては、将来活動する可能性のある断層等の直上には重要な施設を設置することは認めておりません。これは、先生が言うゼロリスクというものではなくて、リスクが十分に小さいものであるかどうかという問題であり、断層変位のように、ずれの量や力の掛かり方をあらかじめ予測することが困難な事象については、十分に慎重な判断を行うべきと私どもは考えております。
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滝波宏文#9
○滝波宏文君 今、ゼロリスクではない、リスクが十分に小さいかということでありましたけれども、結局、程度の問題なんだと思うわけですね。ゼロリスクを求めるわけでなく、リスクがあることを直視した上で、どう多重防護でリスクを小さくしていくか、こういうことが重要だということは恐らく委員長も私も前提にしているかと思いますけれども、この点、以前に、昨年の原子力特委でも議論しましたけれども、断層に対する重層的対応の是非について議論したいと思います。
 そのとき、昨年は田中委員長のお答えは、リスクはゼロでないから、電源とか冷却設備とか火災対策等々重層的な要求で対応を、それを求めていますと。ただし、断層だけは別です、重要施設の直下の活断層についてはそれだけで一発アウトですと。工学的な工夫を幾ら重層的に重ねてもこれは認められないという旨の内容でありました。なぜか断層だけオン、オフのゼロリスク、安全神話の態度でおかしいんじゃないかということを私抗議したところ、地震だけ厳しくしているとか地震学的なところだけでやっているというのは当たらないということも一方でおっしゃられて、何か首尾一貫していないなと当時思ったところであります。
 それで、今改めて、この再評価書が出たところでこの敦賀発電所の断層を考えると、前は、私の記憶では、D―1破砕帯、赤色自体が活動時期が新しいんじゃないか、だから、これはまさに直下にあるわけですから、これが活断層だったら一発アウトですねと、こういう議論をしていたわけですけど、それも今は有識者会合も後退しちゃって、K断層はこれはまだ活断層の可能性があると、それとつながっているからD―1か、あるいはそこの辺りのいずれかが活断層につながっている可能性があるというところまで後退しているわけです。
 つまり、直下にあるものが、その直下の断層が活断層だということまで断定できない状況、そこのレベルの話に今なっているわけでありますから、こういったものについて工学的な多重防護で対応するということを認めるべきであると考えませんか。御所見をお願いします。
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田中俊一#10
○政府特別補佐人(田中俊一君) 重要施設直下の破砕帯については工学的対応も許容すべきであろうという御意見でございますけれども、これは、新規制基準策定時に専門家を交えて相当議論を行っております。その結果、現状の知見では、断層が動く際のずれとかその量、力の掛かり方をあらかじめ正確に予測することは困難であり、工学的な対応による安全の担保が難しいため、将来活動する可能性のある断層の直上に重要施設を設置しないよう求める、そういうふうな基準になっております。そういうことになりました。
 また、断層のずれに関する確率論的な評価手法についても、国内のみならず海外も含め研究は極めて限定的であり、今使えるような状況にはありません。将来、研究や実証データの蓄積が進めば、御指摘のような対応も検討の俎上に上がることはあり得るということまでは否定しませんけれども、現時点では、原子力施設の安全規制として適用するのは困難であります。
 それから、K断層について途中までしか分かっていないかということですけれども、施設とかそういうものが現状ありまして、その下を調べることができないので途中で切れたような状況になっているということも併せて申し上げておきたいと思います。
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滝波宏文#11
○滝波宏文君 済みません、私が言っているのは、二号炉の下にあるものがどうかという話じゃなくて、そこに至るD―1破砕帯、そことのつながりの部分に重層的対応を認めてもいいんじゃないかということであります。改めてそこは検討いただきたいと思います。
 時間もないので次に行きますが、ピアレビュー、先ほど、一回しか開かれていない、しかも、この紙にも、下の方に書きましたけれども、多くの活断層認定に否定的な発言もある中で、当時、座長は、ピアレビューは再評価する場所じゃないと何回も何回も、たしか六回だったと思いますけれども、議論を遮るようなこともしておりました。
 こういったことを踏まえると、ピアレビューのやり直しをしてもっと意見を聞くべきじゃないか。ピアレビューの参加者の一人はエネルギーの専門誌のインタビューに、D―1破砕帯とK断層は違うものなのかという問いに、そう考えている、専門の学者が普通に見れば同じものとは思わない、私は現場で詳しく見たつもりですと答えています。また、破砕帯の再評価をするものではないとしている規制委員会に対し、それでは何のために私たちは現地調査までしたのでしょうか、全く意味がありません、評価書案の内容をもう一度再検討していただきたいとまで言い切っています。
 こういった状況を踏まえて、もう一度議論をすべきではないか。少なくとも、規制委員会の敦賀の適合性審査に当たっては、このようなピアレビューアーの意見を十分に尊重し、踏まえていただかねばならないし、是非、ピアレビュー再開について検討して、求めたいと思いますが、所見をお願いします。
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田中俊一#12
○政府特別補佐人(田中俊一君) ピアレビューについての御質問ですけれども、ピアレビューは、有識者会合が取りまとめる評価書案について論理的矛盾がないか、改善すべき点がないか等の御意見をいただく場であります。
 昨年十二月のピアレビュー会合においては、結論に至る論理展開の中で説明が不足している部分がある、追記をすべきというような様々な御指摘をいただいたということは承知しております。そういった意見を踏まえて、有識者会合において確認をしながら、必要に応じて評価書案に反映した上で最終的に報告書がまとまったものということでありますので、ピアレビュー会合をやり直す必要はないと考えております。
 いずれにしても、事業者から新規制基準への適合性審査の申請がなされた場合には、改めて規制委員会として、現在議論になっております点も含めまして審査を進めていくことにしております。
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滝波宏文#13
○滝波宏文君 とにかく、敦賀発電所の件でも、三・一一以前のゼロリスク、安全神話の世界に逆戻りしたと批判されないように進めていただきたいと思います。
 さて、二月の決算委員会でも申し上げましたが、三・一一が明らかにしたことの一つは、都会は都会だけで成り立っているわけではないということだと思います。私の地元福井など原子力立地地域としては、今まで思っていた以上のリスクを背負って、これまで安定、安価な電力を都会等の大消費地に供給してきたんだ、もっと感謝してもらってもいいのではないかと、そんな思いもあるにもかかわらず、現状はまるで放り出されたかのような状況であります。福島は、特にそのリスクが発現してしまったところでありまして、返す返すも残念なあの事故でございます。この点は特に、私も東京に長くおりましたから、東京を始め東電地域の消費地はまだまだ感謝が足りない、そういうふうに思っております。
 いずれにしても、我が国は都市国家ではなくて、立地地域と大消費地のように都会と地方が支え合ってこの厳しい国際情勢を乗り越えていく、それこそが、都会と地方の支え合いというものでできているのが我が国の形なんだ、このことを改めて認識すべきだと思っております。
 今、エネルギーミックスの議論が佳境に入ってございます。私は、日本の経済力維持、安全保障確保、地球温暖化対策、そして今お話しした、こういった立地地域と消費地にも表れる地方と都会の支え合いという我が国の形、こういったものを踏まえると、原子力は基幹的電源として活用が不可欠なのが日本の、我が国の現実だと思っております。
 そこで、立地地域を抱える議員として、中央の皆様に訴えたい、分かっていただきたいことが二つございます。一つは既存の立地サイトの重要性であり、もう一つは原子力発電所のアップグレードの必要性であります。
 先ほども申したように、そして今、政府でも審議会で案がかかっているように、我が国の国家、経済社会を立ち行かせるためには現実として原子力をゼロにすることはできない。であれば、どこかに立地せざるを得ず、三・一一の今、新たな立地サイトを求めることは非常に困難であるでしょうから、であれば、既存の立地サイトは国にとって非常に貴重なところであります。これ以上放置しないでいただきたいと思います。より重きを置いて、感謝と敬意の念を忘れないでいただきたいのであります。
 そして、これが先ほど申したもう一点の点につながってまいります。
 事故を起こしてしまった福島第一発電所、これは古い発電所でした。より新しい福島第二、そして女川は無事でありました。それぞれ状況の違いはありましたけれども、一般的に新しい原子炉は安全対策も新しくて向上しているわけです。福井の立地の、まさに地元の方からお聞きしたことが耳に残っております。自分たちは国にとって、日本にとって必要な最先端の技術を受け入れたはずだと。リスクのある中、国のために、消費地のために誇りを持ってそれを引き受けていただいた方々、その地元の方々に対して、単に廃炉に向かう死んでいく古い技術と何十年も共にしてくれ、これは言うことはできません。
 必要なのは安全向上を含めた最新技術へのアップグレードです。そして、それは廃炉と新増設、すなわちリプレースによって初めて可能になります。そして、国のしっかりとした原子力維持へのコミットメントが不可欠なはずです。大都市が必要とし、受益する大量の安定、安価な電力、そしてそれを供給する立地地域への感謝と敬意、負担と報償がなければ我が国は立ち行かないことを御認識いただきたいと思います。
 この点、エネルギーミックスの議論の中でどう反映いただけるかも含め、政府の見解を問います。
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高橋泰三#14
○政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。
 議員御指摘のように、立地地域の皆様方におかれましては、長年にわたり日本の原子力政策、エネルギー政策に多大な御協力をいただいていることにつきまして、私どもも強く認識をしております。そうした御地元の様々なお取組あるいは御苦労も含めまして、そうした御協力について、御指摘のあったように、電力の消費地を始め、都会も含めて全国的な理解を深めていくということも大変重要なことだと認識をしております。
 私ども、御指摘のように、立地地域からの声も十分エネルギー政策、原子力政策のために反映をするということで心掛けてきております。
 昨年閣議決定したエネルギー基本計画におきましても、原子力につきましては、エネルギー安全保障、経済性、CO2の排出面で優れており、コストが安く出力が一定の重要なベースロード電源と位置付けたところでございます。
 エネルギーミックスの検討におきましても、立地地域からも様々な御意見をいただいてきております。そうしたものも踏まえまして、先月の二十八日の審議会で骨子を取りまとめたところでございます。今後もパブリックコメント等を予定しておりますけれども、更に広く意見を伺いながら、最終的な取りまとめに向けて議論を深めてまいりたいと思います。
 また、エネルギーミックスを踏まえて、更なる原子力の政策の実施に当たりましても、安全確保を大前提としつつ、立地地域に置かれた様々な状況を踏まえ、かつ、その御理解を得ながら原子力の活用をしていくことが重要だと考えてございます。
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滝波宏文#15
○滝波宏文君 この関連でですが、国の方針の下、三月、美浜一号機そして敦賀一号機の廃炉が表明されました。更地化までには三十年もの期間を要し、立地地域はここから長期にわたり廃炉の安全確保の問題に向き合うことになります。一方、廃炉は、これまで国のエネルギー政策に貢献してきた立地地域の経済、雇用、財政等に大きな影響を及ぼします。
 廃炉が進められる段階において、政府として、立地地域への影響を十分に考慮してしっかり支援していく制度が必要だと思いますけれども、廃炉に伴う立地地域の振興に関する政府の考えを伺うとともに、政策措置の具体的な内容についてお伺いします。
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高橋泰三#16
○政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。
 御指摘のように、原子力の立地地域におきましては、原子力発電が地域の基幹産業になっているということ、それから、市町村によっては電源立地の交付金それから固定資産税の収入等、原子力関連の歳入が大きいということで、廃炉に伴いましてその地域の経済、財政等への影響を及ぼすことが懸念をされておりまして、必要な対策を検討していくことが必要だと考えてございます。この点につきましては、昨年十二月に公表いたしました総合資源エネルギー調査会原子力小委員会の中間整理にも明確に位置付けさせていただいているところでございます。
 今後、電源立地地域の影響を十分考慮しながら、電源立地交付金等の制度趣旨なども踏まえまして、具体的な必要な対策について検討を続けてまいりたいと考えております。
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滝波宏文#17
○滝波宏文君 地方と都会の支え合い、先ほども申し上げておりますけれども、この我が国の形を、これをしっかりと踏まえたエネルギー政策を立案をお願いしたいと思います。
 さて、今般のエネルギーミックスの議論は、COP21に向けたCO2削減の目標法案提出と一体になっていることは御案内のとおりです。この点、原子力はCO2を出さない重要な電源であり、環境省として、この電源比率の拡大を含め、原子力の活用を求めるべきだと私は思いますけれども、どうも腰の引けた態度で気になっております。いわく、自分たちは規制委員会を所掌しており、そこで原子力の再稼働等を審議している関係で原子力への言及を控えたいみたいな、そういったことは聞いたりしましたけれども、この話は非常におかしいと思います。
 そもそも規制委員会は三条委員会で、大臣の指揮命令系統から独立していると。環境大臣また環境本省は手も足も出せない状態になっているのに、その委員会に振り回されている、本来の自分たちの仕事のCO2削減に向けて十分声が出せないというのはおかしい、本末転倒だと思いますけれども、改めて環境省の、そして原子力をどのように位置付け、どのような議論をしてきたのか、そしてしていくのか、これを伺いたいと思います。
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田中聡志#18
○政府参考人(田中聡志君) お答え申し上げます。
 原発につきましては、まず、いかなる事情よりも安全性を最優先させる前提の下、原子力規制委員会により、世界で最も厳しいレベルの規制基準に適合すると認められたものについて、その科学的、技術的な判断を尊重し、再稼働を進めていくというのが政府の方針でございます。
 委員御指摘のとおり、我が国の温室効果ガスの排出の大宗をエネルギー起源の二酸化炭素が占めておりますので、エネルギーミックスの在り方というのは温暖化対策を考える上でも大変重要な問題でございます。そういう観点から、環境省といたしましては、政府の方針にのっとりまして、徹底した省エネルギー社会の実現と再生可能エネルギーの最大限の導入、これを旨といたしまして、これからも地球温暖化対策を議論してまいりたいというふうに考えているわけでございます。
 御指摘の点でございますけれども、環境省でも原子力発電所をどう位置付けているのか、主張しているのかということでございますが、この点につきましては先生御指摘のとおりでございまして、原子力規制委員会は、原子力に関する規制と推進を分離するために、人と環境を守るという使命を持つ環境省の外局として設置されたところでございます。こうした観点から、原子力発電の将来の稼働の状況等について予断を与える可能性がある、そういった類いの発言については差し控えさせていただいているということについて御理解を賜ればというふうに思っております。
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滝波宏文#19
○滝波宏文君 CO2削減に原子力は役に立つんですか。それだけ教えてください。
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田中聡志#20
○政府参考人(田中聡志君) お答え申し上げます。
 先ほど、資源エネルギー庁の方から御説明がありましたとおり、エネルギー基本計画においても、原子力発電の二酸化炭素の観点からの位置付けについても言及があるところでございます。
 また、気候変動に関する政府間パネル、IPCCと呼んでおりますが、これが昨年、第五次評価報告書を発表しておりますが、ここにおいても、原子力エネルギーは成熟した温室効果ガス排出の少ないベースロード電源である、原子力エネルギーは低炭素なエネルギー供給への貢献を増加し得るが、各種の障壁とリスクが存在するというふうな客観的な評価がなされているものと承知しております。
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滝波宏文#21
○滝波宏文君 環境省の奥歯に何か挟まったような腰の引けた状況を早急に改善をしていただきたいと申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
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阿達雅志#22
○阿達雅志君 自由民主党の阿達雅志です。
 委員長、理事の皆様、本日は質問の機会を与えていただき、誠にありがとうございます。
 今、滝波委員からも御質問がありましたが、私もまず、原子力規制委員会の様々な取組について質問させていただきたいと思います。
 原子力規制委員会が三月十日に公表された過去一年間の原子力規制委員会の取組の概要を拝見しましても、本当に多岐にわたる所掌事務に取り組んでおられ、また福島第一原子力発電所事故によって失われた原子力規制に対する信頼を回復するために大変な努力をされているものと、改めて敬意を表する次第です。それだけに、四月十四日の福井地裁による高浜原発三、四号機再稼働差止め仮処分決定は、極めて驚きでした。
 先ほど滝波委員からの質問に対して、田中委員長の御答弁、当事者ではないので詳しいコメントは差し控えるということをおっしゃられました。また、四月十六日の衆議院原子力問題調査特別委員会で、福井地裁の命令について田中委員長は、今回の仮処分については、私ども当事者じゃありませんので、余り詳細についてコメントする立場にありません、また、幾つか事実誤認がありましたので、そういうことも踏まえまして、私どもとしては、今、新しい私どもの規制基準を変えるというところまでは必要ないという答弁をされました。その後、四月二十二日に鹿児島地裁が川内原発再稼働差止め仮処分申立てを却下する全く反対の決定を出しました。
 その上で、田中委員長にお聞きしたいのですが、現在も福井地裁決定については同じお考えか否か、お聞かせいただけますでしょうか。
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田中俊一#23
○政府特別補佐人(田中俊一君) 先ほども滝波委員からの御質問にお答え申し上げましたように、地裁の仮処分事件の当事者でないので、これについて直接コメントする立場にはないものという認識には変わりはありません。ただ、福井地裁の決定の内容には、その判断の前提となる幾つかの点において事実誤認があったというふうに考えております。
 したがいまして、当委員会としては、これまで明らかとなりました福島第一原子力発電所事故の教訓を踏まえ、IAEAとか諸外国の規則、基準も確認しながら、世界でも最も厳しいレベルの水準の基準となるよう規制基準を策定して、それに基づいた審査を行ってきておりますので、これを現在見直す必要はないと考えております。
 もちろん、新しい知見が出た場合には、これはバックフィット規定というのもありますので、いずれのタイミングかでそういうこともあろうかと思いますけれども、そのことを踏まえましても、今回、鹿児島地裁も含めまして決定が出た現在、福井地裁も含めまして、私どもの認識は変わらないということを申し上げておきたいと思います。
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阿達雅志#24
○阿達雅志君 ありがとうございます。
 ここでちょっと一点確認をさせていただきたいんですけれども、今まで住民から電力会社に対して全国でいろいろな原子力発電所運転差止め請求訴訟あるいは仮処分の申立てが行われていると思うんですが、原子力規制委員会が何らかの形で訴訟に関与したことは、この高浜原発事件、川内原発事件も含めて、ないというふうに理解しておりますが、間違いないでしょうか。
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田中俊一#25
○政府特別補佐人(田中俊一君) 先生御指摘のとおり、私ども、高浜三、四号機運転差止め処分事件及び川内一、二号機運転差止め処分事件を含めて、国が当事者になっていない原子炉運転差止め訴訟、これたくさんありますけれども、それについて当委員会が何らかの形で訴訟追行をしたという事実はございません。
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阿達雅志#26
○阿達雅志君 どうもありがとうございます。
 この高浜原発、川内原発、いずれもそれぞれ、関電、住民によって即時抗告がなされておりますから、司法による決着は先送りされたということだと思うんですが、このそれぞれの決定の中で、福井地裁は、決定の理由として、新規制基準は緩やかに過ぎ、これに適合しても本件原発の安全性は確保されていない、新規制基準は合理性を欠くものであるということを挙げております。一方、鹿児島地裁決定は、新規制基準は専門的知見を有する原子力規制委員会によって策定されたものであり、その策定に至るまでの調査審議や判断過程に看過し難い過誤や欠落があるとは認められないから、その内容に不合理な点は認められないとしております。
 このように、原子力規制委員会が策定した世界で最も厳しい規制基準について二つの全く相異なる司法判断がなされており、しかも、その裁判所の審理においては、先ほど規制委員会から見た、裁判所は前提について事実誤認があるとおっしゃったにもかかわらず、この手続に原子力規制委員会は全く関与していないという、こういう事態が生じているわけです。
 そこで、お尋ねをいたします。
 原子力規制委員会は、原子力規制委員会設置法第三条が定める原子力利用における安全の確保を図ることという規制委員会の任務を果たすために、法律の趣旨にのっとった規則、基準を策定されているわけです。しかし、もし福井地裁が判示したように、規制基準が合理的でないとすると、原子力発電の安全性が維持できず、委員会は任務を果たしていないということになります。規制基準が合理性を持っているか否か、これは国の利害、公共の利益という観点からしても極めて重要な問題ではないかと思うのですが、委員長の所見をお聞かせいただけますでしょうか。
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田中俊一#27
○政府特別補佐人(田中俊一君) 国が直接の当事者でない訴訟について、当委員会が何らかの裁判手続によって訴訟を追行することの可否及びその要否については、個別の事件ごとに裁判手続について定めた法律の規定等に照らし、関係省庁とも十分に調整の上で慎重に判断すべきものと考えております。一般的には、かかる裁判手続を利用するための要件を充足する場合はかなり少ないというふうに認識しております。
 なお、新規制基準策定の過程では、検討チームの議論について、資料や会議の映像も含めて全て公開し、さらに二度のパブコメも実施するなど、基準策定に当たっての考え方等については十分な説明責任を果たしてきたものと認識しておりますし、先ほども申し上げましたように、福島第一の事故あるいは国際基準等も参考にしてかなり厳しいレベルの規制基準を適用しているというふうに自負しております。
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阿達雅志#28
○阿達雅志君 今、田中委員長の御答弁でございましたけれども、この訴訟について考えた場合に、電力会社、事業者は、その規制基準の合理性を立証していないということで福井地裁の判断を受けたわけですが、一方で、事業者は、この裁判において規制基準の合理性そのものを立証できる立場にないわけですね。つまり、関西電力自体は規制基準の策定を直接担当したわけではありませんから、自分が作ったものでもないこの規制基準、これについて、結局その判断を受けてしまったと、こういうことになるわけです。ですから、原子力規制委員会が全く関与せず裁判の世界に任せるというのは、先ほどちょっと委員長がおっしゃられたような法律的にどういう参加があるかという問題を別にしますと、本質的な問題の解決にならないのではないかと。
 といいますのは、万一関西電力が規制基準が合理的であるということの立証に失敗した場合に、関西電力にとって原子力規制委員会が苦労して策定したこの新規制基準、これが規制基準として意味を持たなくなるわけですね。電力会社にとって規制基準を満たすというのは、これは再稼働を申請する上での必要条件になっているわけですが、関西電力はよりどころを失うわけです。そうすると、関西電力として、民間企業である電力会社にとって原子力の予見可能性というのが全くなくなってしまう、こういう事態が起きる。
 一方で、この差止めを求めた住民の方々からしても、策定した当事者である規制委員会が全く関与しないところで規制基準を裁判所が審理し、その結果、今回差止め命令が出ているわけですが、ただ、将来この差止め命令がひっくり返されたら、再稼働を止めていた間の損害賠償として巨額の賠償責任に直面することにもなりかねない。
 両当事者にとって問題の根本的解決をもたらすためには、原子力規制委員会として自らが策定した規制基準について、やはり何らかの形でその合理性を主張し説明する責任、責務があるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか、委員長。
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田中俊一#29
○政府特別補佐人(田中俊一君) 先ほどのちょっと繰り返しみたいなところもありますけれども、今度は事業者側からの問題ですけれども、一番端的には行政訴訟というか行政不服という、我々に対してはそういうことができるわけですが、裁判所については私どもが何かを申し上げる立場にはありません。
 ただ、私どもの規制基準については、先ほど来申し上げておりますように、相当客観的にいろんな議論をしましたし、福島第一事故はもちろんのこと、それからパブコメも二度にわたって行っております。そういったことで十分に説明責任を果たしているというふうに判断しております。
 したがいまして、個別の裁判の判断については、私から申し上げる立場にはないのでそれは控えさせていただきたいと思いますが、私どもとしては、きちっと説明責任を果たして客観的な規制基準をつくっているというふうに考えております。
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