文部科学委員会

2016-03-09 衆議院 全231発言

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会議録情報#0
平成二十八年三月九日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 谷川 弥一君
   理事 青山 周平君 理事 池田 佳隆君
   理事 石田 真敏君 理事 木原  稔君
   理事 山本ともひろ君 理事 太田 和美君
   理事 長島 昭久君 理事 浮島 智子君
      安藤  裕君    石原 宏高君
      尾身 朝子君    大見  正君
      門山 宏哲君    金子万寿夫君
      神山 佐市君    木村 弥生君
      工藤 彰三君    小林 史明君
      國場幸之助君    櫻田 義孝君
      下村 博文君    谷川 とむ君
      豊田真由子君    鳩山 邦夫君
      福井  照君    船田  元君
      古川  康君    古田 圭一君
      宮川 典子君    務台 俊介君
      菊田真紀子君    郡  和子君
      坂本祐之輔君    平野 博文君
      松田 直久君    笠  浩史君
      國重  徹君    吉田 宣弘君
      大平 喜信君    畑野 君枝君
      伊東 信久君    吉川  元君
      松本 剛明君
    …………………………………
   文部科学大臣       馳   浩君
   国務大臣
   (東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当)       遠藤 利明君
   財務大臣政務官      大岡 敏孝君
   文部科学大臣政務官
   兼内閣府大臣政務官    豊田真由子君
   政府参考人
   (総務省自治行政局選挙部長)           大泉 淳一君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房文教施設企画部長)      山下  治君
   政府参考人
   (文部科学省生涯学習政策局長)          有松 育子君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局長)          小松親次郎君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            常盤  豊君
   政府参考人
   (文部科学省科学技術・学術政策局長)       伊藤 洋一君
   政府参考人
   (スポーツ庁次長)    高橋 道和君
   政府参考人
   (文化庁次長)      中岡  司君
   文部科学委員会専門員   行平 克也君
    —————————————
委員の異動
三月九日
 辞任         補欠選任
  尾身 朝子君     木村 弥生君
  古川  康君     務台 俊介君
同日
 辞任         補欠選任
  木村 弥生君     尾身 朝子君
  務台 俊介君     金子万寿夫君
同日
 辞任         補欠選任
  金子万寿夫君     國場幸之助君
同日
 辞任         補欠選任
  國場幸之助君     古川  康君
    —————————————
三月九日
 教育の無償化を目指して全ての子供たちに行き届いた教育を求めることに関する請願(篠原孝君紹介)(第七四五号)
 教育費負担の大幅な軽減を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第七四六号)
 同(池内さおり君紹介)(第七四七号)
 同(梅村さえこ君紹介)(第七四八号)
 同(大平喜信君紹介)(第七四九号)
 同(笠井亮君紹介)(第七五〇号)
 同(穀田恵二君紹介)(第七五一号)
 同(斉藤和子君紹介)(第七五二号)
 同(志位和夫君紹介)(第七五三号)
 同(清水忠史君紹介)(第七五四号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第七五五号)
 同(島津幸広君紹介)(第七五六号)
 同(田村貴昭君紹介)(第七五七号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第七五八号)
 同(畑野君枝君紹介)(第七五九号)
 同(畠山和也君紹介)(第七六〇号)
 同(藤野保史君紹介)(第七六一号)
 同(堀内照文君紹介)(第七六二号)
 同(真島省三君紹介)(第七六三号)
 同(宮本岳志君紹介)(第七六四号)
 同(宮本徹君紹介)(第七六五号)
 同(本村伸子君紹介)(第七六六号)
 同(志位和夫君紹介)(第八二〇号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第八二一号)
 教育費負担の公私間格差をなくし、子供たちに行き届いた教育を求める私学助成に関する請願(階猛君紹介)(第七六七号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第八一五号)
 同(岩田和親君紹介)(第八一六号)
 同(うえの賢一郎君紹介)(第八一七号)
 同(玉木雄一郎君紹介)(第八四七号)
 同(青山周平君紹介)(第八七七号)
 同(金子恭之君紹介)(第八七八号)
 同(坂本哲志君紹介)(第八七九号)
 同(野田毅君紹介)(第八八〇号)
 同(古川康君紹介)(第八八一号)
 学生が安心して使える奨学金に関する請願(志位和夫君紹介)(第八一二号)
 国の責任による三十五人以下学級の前進、教育の無償化、教育条件の改善を求めることに関する請願(重徳和彦君紹介)(第八一三号)
 同(中根康浩君紹介)(第八七〇号)
 同(仲里利信君紹介)(第八七一号)
 同(長坂康正君紹介)(第八七二号)
 同(照屋寛徳君紹介)(第八八四号)
 学校現業職員の法的位置づけに関する請願(照屋寛徳君紹介)(第八一四号)
 同(黒岩宇洋君紹介)(第八七六号)
 国の責任による三十五人以下学級の前進、教育の無償化、教育条件の改善に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第八一八号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第八四八号)
 同(池内さおり君紹介)(第八四九号)
 同(梅村さえこ君紹介)(第八五〇号)
 同(小川淳也君紹介)(第八五一号)
 同(大平喜信君紹介)(第八五二号)
 同(笠井亮君紹介)(第八五三号)
 同(穀田恵二君紹介)(第八五四号)
 同(斉藤和子君紹介)(第八五五号)
 同(志位和夫君紹介)(第八五六号)
 同(清水忠史君紹介)(第八五七号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第八五八号)
 同(島津幸広君紹介)(第八五九号)
 同(田村貴昭君紹介)(第八六〇号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第八六一号)
 同(畑野君枝君紹介)(第八六二号)
 同(畠山和也君紹介)(第八六三号)
 同(藤野保史君紹介)(第八六四号)
 同(堀内照文君紹介)(第八六五号)
 同(真島省三君紹介)(第八六六号)
 同(宮本岳志君紹介)(第八六七号)
 同(宮本徹君紹介)(第八六八号)
 同(本村伸子君紹介)(第八六九号)
 同(宮崎岳志君紹介)(第八八二号)
 同(吉田豊史君紹介)(第八八三号)
 教育費負担の公私間格差をなくし、子供たちに行き届いた教育を求めることに関する請願(前田一男君紹介)(第八一九号)
 専任・専門・正規の学校司書の配置に関する請願(清水忠史君紹介)(第八七五号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 文部科学行政の基本施策に関する件
     ————◇—————
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谷川弥一#1
○谷川委員長 これより会議を開きます。
 文部科学行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として総務省自治行政局選挙部長大泉淳一君、文部科学省大臣官房文教施設企画部長山下治君、生涯学習政策局長有松育子君、初等中等教育局長小松親次郎君、高等教育局長常盤豊君、科学技術・学術政策局長伊藤洋一君、スポーツ庁次長高橋道和君及び文化庁次長中岡司君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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谷川弥一#2
○谷川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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谷川弥一#3
○谷川委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。門山宏哲君。
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門山宏哲#4
○門山委員 自由民主党の門山宏哲でございます。本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 まず、オリンピック・パラリンピック強化について質問をさせていただきます。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、日本のスポーツ界はますます盛り上がりを見せています。国際競技大会における我が国のアスリートの活躍は、日本人としての誇りと喜び、夢と希望をもたらし、国民意識を高揚させます。また、社会全体に活力を生み出し、国際社会における我が国の存在感を高めております。
 我が国のアスリートによるメダル獲得は、その一つのあらわれと言えると思います。二〇一二年夏のロンドン・オリンピック・パラリンピックでは、日本人選手団は、金メダル七個、銀メダル十四個、銅メダル十七個の計三十八個、パラリンピックでは、金五、銀五、銅六の十六個と史上最多のメダルを獲得し、日本じゅうに感動を与えてくれました。
 メダルの数が全てではございませんが、国民意識高揚のためにも、目標を設定することは重要だと考えております。そこで、政府の基本方針では、四年後の東京オリンピック・パラリンピックでのメダル獲得数の目標について、どのように設定しておりますでしょうか。
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遠藤利明#5
○遠藤国務大臣 おはようございます。お答えいたします。
 昨年十一月に閣議決定いたしましたオリパラ基本方針においては、日本人選手が大会において最高のパフォーマンスを発揮して、過去最高の金メダルを獲得することなど優秀な成績をおさめることを目標として掲げております。
 委員御指摘のように、ロンドン・オリンピックのときに、五十万人の皆さん方が銀座のパレードに参加をしてくれた。やはり、オリンピック・パラリンピックの成功のいろいろな条件はありますが、メダルをしっかり確保すること、これも大きな要素でありますから、そういうことを踏まえて、こうした目標を達成できるように、馳大臣のもと、スポーツ庁が中心となって、トップレベルの選手及び次世代選手の育成支援のための戦略的な選手強化等、メダル獲得に向けた競技力の向上に努めてまいります。
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門山宏哲#6
○門山委員 トップアスリートの支援は、資金的な裏づけなしには行うことができません。スポーツ庁の創設により、二〇一六年の予算案では、過去最高の三百二十四億円のスポーツ予算がつけられており、東京オリンピック・パラリンピックに向けた競技力向上事業には八十七億円の予算がつけられました。
 過去最高額とはいえ、予算は無尽蔵にあるわけではございません。この予算配分については、どのように行っていく予定でしょうか。
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馳浩#7
○馳国務大臣 おはようございます。よろしくお願いします。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会等における日本代表選手の活躍に向けて、今後、オリンピック・パラリンピック選手の選手強化活動に対する支援を充実していくことが重要であります。このため、スポーツ庁においては、各競技団体が行う選手強化活動に必要な経費を配分する競技力向上事業について、平成二十八年度予算案は、対前年度比十三億円増の八十七億円を計上したところであります。
 この事業は、今年度から独立行政法人日本スポーツ振興センターに資金を一元化した上で、スポーツ庁において、JOC等関係団体の知見を活用しながら戦略性を持った配分方針を策定するとともに、JSCは、国の方針に基づき、競技団体への選手強化費の配分及び事業評価等を行うことによりPDCAサイクルを強化することで、従来より効果的な選手強化に取り組んでいるところであります。
 平成二十八年度においても、これらの取り組みを確実に進めていくことにより、二〇二〇年東京大会でのメダル獲得に向けた国際競技力の向上に努めてまいりたいと思います。
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門山宏哲#8
○門山委員 昨年のラグビーワールドカップでの日本代表の活躍は記憶に新しいところでございます。また、さかのぼれば二〇〇八年北京オリンピックでのフェンシング銀メダル獲得、最近では水球男子の三十二年ぶりのオリンピック出場など、それまで必ずしもメジャーとはされていない競技においても、選手の活躍により盛り上がっております。
 一方で、水球男子の選手の多くが無職だと報じられたように、多くの競技選手が厳しい環境下で競技生活を行っております。こうした選手たちが競技力強化に集中できるように支援をすることはメダル獲得数増加に向けて特に有効だと思いますが、その点は考慮されておりますでしょうか。
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高橋道和#9
○高橋政府参考人 お答え申し上げます。
 競技力向上事業においては、全てのオリンピック・パラリンピック競技団体の日常的、継続的な選手強化活動を支援するとともに、これまでメダルを獲得している競技に加えて、二〇二〇年東京大会において活躍が期待できる競技に対しても重点的に強化を行っているところであります。
 今後とも、競技団体の日常的、継続的な選手強化の支援を行いつつ、メダル獲得に向けた戦略的な選手強化を図ってまいりたいと考えております。
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門山宏哲#10
○門山委員 オリンピック・パラリンピックで選手たちが力を発揮されるようサポートされることを期待して、オリパラ強化関連の質問は終わりにさせていただきます。
 次に、科学技術イノベーションについて質問いたします。
 天然資源に乏しい我が国においては、世界トップクラスの経済力と存在感を維持していくためには、科学技術イノベーション政策を強力に推進していく必要があります。今後も人口減少が見込まれる我が国において科学技術イノベーションを強力に推進していくためには、これを担うすぐれた人材を絶え間なく育成確保していくことが不可欠です。
 ところが、我が国においては、若手研究者の活躍の場の不足や、流動性の高い人材システムの構築のおくれといった問題があると言われております。国は若手研究人材の育成支援に関する事業をこれまで進められておりますが、その成果はどのようになっておりますでしょうか。
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伊藤洋一#11
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。
 我が国が成長を続け、新しい価値を生み出す、そのためには、科学技術イノベーションを担う創造性豊かな若手の研究者の育成確保が大変重要でございます。
 文部科学省におきましては、これまで、若手研究者が自立的に研究を推進できる環境の整備、博士人材の、産業界も含めた多様なキャリアパスの整備などの取り組みを進めてきたところでございます。
 これらの取り組みを通じまして、例えば、各大学において若手研究者が任期つきの雇用形態で自立した研究者としての経験を積んだ後に、厳格な審査を経て、より安定的な職を得るテニュアトラック制の普及、定着が各大学で進んできているところであります。
 また、博士人材のキャリアパス多様化につきましても、インターンシップを経験したポスドクのうち、多くの方が民間企業に採用されるといった成果も見られているところであります。
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門山宏哲#12
○門山委員 すぐれた研究をしている研究者が公正に評価を受け活躍されることが学術研究の健全な発展、ひいては国力アップにつながると考えております。今後さらに取り組みを進めていただきたいと思います。
 他方、我が国の政府研究開発投資については、諸外国と比較してその伸びは小さく、我が国の世界における地位の大幅な低下が懸念されております。この状況が続けば、我が国唯一の資産ともいうべき科学技術水準が世界から引き離され、国際競争力を失い、結果として、我が国の国際的な地位の低下を招くとともに、我が国の産業を初めとする成長基盤が大きく揺らいでいくことが懸念されます。
 そのような懸念から、本年一月に作成された第五期科学技術基本計画では、政府研究開発投資を対GDP比一%、五年間で二十六兆円にまで拡充していくことが掲げられました。今後も政府研究開発投資が増加されることを望むものでございます。
 また、科学技術イノベーション政策の推進のためには、金額もさることながら、実効性も求められます。この点について、文部科学省としてはどのように考えておられるでしょうか。
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馳浩#13
○馳国務大臣 安倍政権が掲げる強い経済の実現のためには、科学技術イノベーションによる生産性革命や新しい市場の創出が不可欠であります。
 このため、これからの科学技術イノベーション政策の総合戦略として先日閣議決定された第五期科学技術基本計画においては、政府研究開発投資目標として、経済・財政再生計画との整合性を確保しつつ、対GDP比一%を目指すこととしております。文科省としても、総合科学技術・イノベーション会議のもと、本基本計画に基づき、科学技術予算の確保に努めてまいりたいと存じます。
 また、この計画においては、目標値等を定め、達成状況を把握することにより、恒常的に政策の質の向上を図っていくことが重要とされております。このため、文科省としても、科学技術・学術審議会等のもとで、こうした取り組みを通じて実効性の確保に努めてまいりたいと思います。
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門山宏哲#14
○門山委員 政府のこれまでの取り組みに感謝し、これからのますますの取り組みを期待しております。
 次に、道徳教育について質問いたします。
 児童生徒が、命を大切にする心、他人を思いやる心、善悪の判断などの規範意識の涵養といった道徳性を身につけることは大変重要だと考えております。
 これまで、道徳の時間は、各教科に比べて軽視されがちでしたが、中央教育審議会が平成二十六年十月に道徳の時間を教科化することを答申し、二十七年三月の学習指導要領の改訂により、道徳の時間は、考え、議論することを重視する特別の教科、道徳、道徳科として新たに位置づけられることになりました。読み物道徳から、考え、議論する道徳への質的転換を図っていることは、自律心を涵養する教育として大変評価しているところであります。
 一方、道徳の教科化に当たっては教科書検定の導入を決めましたが、検定の導入を決めた理由について教えてください。この検定については、心のあり方を学ぶ道徳という教科に文科省の検定作業がなじむのかという問題が指摘されていますが、この点をどのように考えておるんでしょうか。
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馳浩#15
○馳国務大臣 道徳教育については、かねてから、他の教科等の指導に流用されるなど軽視されがちであること、学校や教員によって指導の格差が大きいこと、児童生徒の発達の段階が上がるにつれ授業に対する受けとめがよくない状況にあることなどが指摘されておりました。また、文科省の調査においても、道徳教育を行う上で、適切な指導方法がわからない、適切な教材の入手が難しいということを課題として挙げる教員が多いことが明らかになっております。
 これらの課題や中教審の答申などを踏まえ、小学校では平成三十年度から、中学校では三十一年度から特別の教科、道徳と位置づけ、検定教科書を導入するなどにより、全国の小中学校において、確実に質の高い道徳科の授業が実施されるようにすることといたしました。
 検定教科書については、学習指導要領の規定に基づき、昨年九月三十日に教科用図書検定基準の改正を行い、適切な教材を取り上げることや、多様な見方や考え方ができる事柄については多面的、多角的に考えられるよう配慮することを求めており、平成二十八年度に小学校道徳科、平成二十九年度に中学校道徳科の教科書検定を行うこととしております。
 なお、道徳科については、学習指導要領上、児童生徒の「発達の段階や特性、地域の実情等を考慮し、多様な教材の活用に努めること。」と規定し、教科書以外の地域教材の積極的な活用も促しております。これらの取り組みを通し、検定教科書を初めとした多様で質の高い教材により、考え、議論する道徳へと質的転換を図り、全ての学校において充実した道徳教育が行われるようにしてまいりたいと存じます。
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門山宏哲#16
○門山委員 自律的な道徳的実践ができる人間を育てていく道徳教育が実効性あるものになるよう、これからも取り組みをよろしくお願いして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
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谷川弥一#17
○谷川委員長 次に、神山佐市君。
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神山佐市#18
○神山(佐)委員 おはようございます。自由民主党の神山佐市でございます。質問の機会をいただきましたことに、心より感謝を申し上げる次第であります。
 早速、質問に入らせていただきます。
 最初に、国立大学法人運営費交付金についてお伺いをいたします。
 国立大学法人の財務状況を見ますと、基盤的経費である運営費交付金は、平成十六年度の法人化以降、毎年度減額され、十六年度交付額は一兆二千四百十五億円で、二十七年度は一兆九百四十五億円の交付額となり、十一年間で千四百七十億円以上の削減をされております。
 平成二十八年度につきましては、辛うじて今年度と同額の確保ができたわけでありますけれども、しかしながら、平成二十九年度からは〇・五%程度を減らした上で、その分のお金の一部で新たな補助金を創設し、民間との共同研究や組織のスリム化などを進める大学に重点配分し、各大学の改革努力を促すそうでありますが、運営費交付金の減収による国立大学の研究低下が懸念されております。
 競争原理を導入し、教育研究の質を競い合い、お互いに切磋琢磨していくことは大事なことと理解いたしております。限られた資源を有効活用するためには、全体に薄く投資するより、評価の高い、期待される領域に重点的に投資する方が、より効果的で有効的であるかもしれませんけれども、しかし、科学技術の進展には基礎となる基礎研究が重要で、そのための教育も含めた研究環境を整備することは絶対に必要だと思います。
 短期的な利益だけを追求する余り、特定分野に資金と人材を重点配分し、基礎研究やそれを支える教育まで疎んじてしまっては、かえって高等教育のあるべき姿から逸脱することにならないのかとの心配もあります。各国立大学は、それぞれの地域、分野、歴史などの特性を踏まえ、その強みや特色を生かした機能強化に精力的に取り組んでいることも御理解いただきたいと思います。
 枝を矯めて花を散らすことのないよう、国立大学に限らず、公立、私立大学も含めた大学の役割、使命を十分生かすことができるような確固たる財政基盤の確保が重要だと考えますが、この点について、馳大臣の御所見をお伺いいたします。
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馳浩#19
○馳国務大臣 国立大学は、現在、機能強化のための大規模な改革を進めております。国立大学の機能を十分に発揮させるためには、また教員が安心して教育研究活動を行えるようにするためにも、基盤的経費の安定的な確保が重要であります。
 このため、第三期中期目標期間初年度である平成二十八年度予算においては、対前年度同額を計上し、各大学の機能強化への戦略的な取り組みを重点支援することとしております。
 平成二十九年度以降は、この重点支援の財源として、一定の係数により各大学から拠出された財源、毎年度約百億円程度を想定しておりますが、これを確保した上で、このうち二分の一程度の額を運営費交付金として再配分することとしております。残りの財源を活用して、人件費等恒常的な経費以外の、組織改革に必要な設備や一定期間行う事業などの初期投資費用への支援として、運営費交付金の補完的役割を果たす新規の補助金を創設し、各大学に配分することを予定しており、平成二十九年度以降は、運営費交付金と新規の補助金により基盤的経費の確保に努めてまいりたいと思います。
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神山佐市#20
○神山(佐)委員 よろしくお願い申し上げる次第であります。
 次に、学校施設の整備についてお伺いいたします。
 学校施設は、児童生徒の学習、生活の場であり、安心、安全な教育環境の整備が必要だと考えております。
 小中学校の耐震化については、平成二十七年の四月一日現在で九五・六%の耐震化率となっておりますけれども、改善されてきているのが事実だというふうに認識しているわけであります。
 学校の老朽化対策として予算を計上しておりますけれども、トイレ改修についてお尋ねをいたします。
 近年、生活スタイルの変化により洋式トイレが一般的になり、子供たちがいわゆる和式トイレを使えないという状況が起こっているというふうに認識しているわけであります。生徒児童たちにとってはかなり深刻な問題となっているようであります。早急に改善しなければならないと考えておりますけれども、この点につきましても馳大臣のお考えをお願いいたします。
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馳浩#21
○馳国務大臣 近年、各家庭や他の公共施設におけるトイレの洋式化が進む中で、学校施設のトイレについても洋式化を望む声があることは承知しております。また、地域のコミュニティー施設や災害発生時の避難所として活用される学校施設において、トイレの環境改善は重要であると認識しております。
 このような中、トイレ改修を含めた公立学校施設整備に係る予算として、平成二十七年度補正予算で三百八十八億円、平成二十八年度予算案で七百九億円の、合わせて約一千百億円の予算を確保したところであります。
 今後とも、地方の声に十分耳を傾けながら、トイレ改修も含めた公立学校施設の教育環境の改善に取り組んでまいりたいと思います。
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神山佐市#22
○神山(佐)委員 よろしくお願いいたします。
 次に、文化関係資料、特に音楽関係資料のアーカイブス構築についてお尋ねをいたします。
 明治時代の終わりから戦後間もなくのころまで国内で録音、製造されたSP盤について、消失、散逸の危機が高まるとして、歴史的音盤アーカイブ推進協議会が国立国会図書館の協力を得て、二〇〇九年から二〇一二年までに約四万八千七百の音源のデジタル化が実施されてきました。
 一九五〇年代から発売されたアナログレコードEP盤、SP盤は、昭和時代の日本の音楽文化を記録する貴重な歴史的な資料と思います。しかしながら、レコード会社に残る現物は既に限定的な作品に限られ、消失のおそれがあるそうであります。
 一方で、納本制度を通じ、アナログレコードの多くが国立国会図書館に所蔵されておりますけれども、その数は、EP盤約十万点、LP盤約十七万五千点とのことであります。国立国会図書館が所蔵のアナログレコードをデジタルアーカイブ化できれば、昭和時代の貴重な音楽文化を後世に引き継ぎ、利用を促進できると考えますが、国会図書館からは、年次のアーカイブ予算の規模に照らすと、アナログレコードにすぐに着手するのは難しいとも伺っております。
 現実の問題として、実際に着手に至るころには、古い作品の知識を有する関係者の高齢化も進んでおり、体系的な整理や研究協力が得がたくなることも想定されるため、早期の着手が必要と考えますけれども、この点についてお考えをお聞かせください。
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中岡司#23
○中岡政府参考人 お答えいたします。
 歴史的、文化的価値のある文化関係資料の収集、保存を図ることは、文化芸術の次世代への確実な承継を図るとともに、新たな文化の創造の基盤となるものであり、そのためのアーカイブの整備を国として推進していくことは大変重要なことであると考えております。
 文部科学省では、これまでに、文化関係資料のアーカイブのあり方に関しまして総合的に検討いたしますとともに、楽譜などの音楽関係資料、写真フィルム、テレビ、ラジオの脚本、台本等の所在情報の確認、目録の作成、公開や、ポスターや衣服などのデザイン分野におけるアーカイブの中核拠点の形成等につきましての調査研究を実施しているところでございます。
 委員御指摘のアナログレコードのアーカイブ化につきましても、我が国の貴重な文化関係資料の収集、保存に向けた取り組みとして大変重要なものと考えておりまして、文部科学省といたしましては、アナログレコードのアーカイブの構築に向けまして、国立国会図書館や関係団体と十分に連携を図りながら、必要な取り組みを進めてまいりたいと考えております。
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神山佐市#24
○神山(佐)委員 何とか要望に沿えるように、しっかり取り組んでいただければというふうにお願いを重ねて申し上げる次第であります。
 次に、大学の教育研究水準の向上についてお伺いいたします。
 大学の教育研究水準の向上等を図るための施策として、指定国立大学法人制度を創設すると伺っておりますけれども、国からの追加的な財政支援はないと明言されておるようであります。国立大学法人制度の特例として、不動産の活用や寄附金等の運用に関し規制緩和を行うことを内容としているわけでありますけれども、この制度の目指すところにつきまして御説明をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
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常盤豊#25
○常盤政府参考人 お答え申し上げます。
 昨年六月に閣議決定されました日本再興戦略におきまして、高い経営力と自由度を有し、国内外のさまざまなリソースを呼び込むことによりグローバル競争力を高める国立大学を形成するという方向性が示されたところでございます。
 その詳細な制度設計について、文部科学省の有識者会議において検討を行いまして、その結果を踏まえまして、今御指摘の指定国立大学法人の制度を創設するということにいたしました。
 本年一月の有識者会議の取りまとめにおきましては、この指定国立大学法人について、優秀な人材を引きつけ、さらなる研究力の強化を図り、その成果が社会に創出されることで、社会から適切な評価、支援を得るという好循環を実現させることが期待をされております。
 指定を受けたことをもって、当該大学に運営費交付金等の予算を集中させることは予定しておりませんが、有識者会議では、指定国立大学法人について、改革を実行するためのスタートアップ経費の支援等を行うことが必要という意見が示されておりますので、法案について国会でお認めをいただきましたら、その後、対応について考えてまいりたいというふうに考えてございます。
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神山佐市#26
○神山(佐)委員 よろしくお願いいたします。
 研究費の部分で大学がうまく運営できなくならないような状況の中で、しっかりこれからも取り組んでいただきますことをお願い申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
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谷川弥一#27
○谷川委員長 次に、浮島智子君。
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浮島智子#28
○浮島委員 おはようございます。公明党の浮島智子です。本日は質問の機会をいただき、感謝申し上げます。ありがとうございます。
 早速、質問に入らせていただきたいと思います。
 馳大臣はこれまでも、チャイルドラインやいじめ防止法案の立案などに中心的な役割を果たしてこられました。そして、現在、超党派フリースクール等議員連盟、夜間中学義務教育拡充議員連盟で議論が行われております、いわゆる教育の多様な機会の確保については、座長試案をまとめてくださり、今は座長がかわり、新しい試案になり、昨日で第十九回の勉強会が行われ、さらに議論を深めているところでございますけれども、本日は、馳大臣の不登校児童生徒についての基本的な認識をお伺いさせていただきたいと思います。
 かつて、登校拒否と言われ、学校に行かないことがあたかも悪いこと、あるいは後ろめたいことと言われていた昭和から平成の初期のころの考え方から文科省が転換をし、特定の児童生徒に特有の問題があることによって起こるものではなく、どの児童生徒にも起こり得ること、不登校については、多様な要因、背景により結果として不登校の状態になっているのであって、その行為は問題行為ではないと、不登校児童生徒が悪いという根強い偏見を払拭し、全ての児童生徒が安心して学べる環境の実現が必要と捉えるようになったことは大変重要なことと私は考えております。
 日本の学校は、世界の中でも、きめ細かい指導で、集団の中では個を伸ばすという点ですばらしいことだと思っております。しかし、全ての子供たちが日本の学校に合うわけではないとも思います。そもそも、学校という仕組みに違和感を感じる子、先生や同級生との関係などでどうしても学校に行けなくなってしまった子、この子供たちは、ほかの子供たちにはない感受性や感性を持っていることも少なくないと思います。その中には、日本の文化や芸術、またはスポーツ、学術に新しい一歩をしるしてくれる個性の人も出てくると私は思います。
 そこで、初中局長にまずお伺いをさせていただきたいと思いますけれども、文科省として、不登校児童生徒についてどのような認識をしているのか、基本的な認識をお伺いさせていただきたいと思います。
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小松親次郎#29
○小松政府参考人 お答え申し上げます。
 不登校児童生徒の捉え方、あるいは、どのような場合にどのような児童生徒に起こるかということの考え方につきましては、ただいま委員御指摘のとおりでございます。
 実際問題といたしましては、平成二十六年度の国公私立の小中学校における不登校児童生徒数は約十二万三千人でございます。ここ二年間は増加をしておりまして、教育上の喫緊の課題だというふうに捉えているところでございます。
 そのケアにつきましては、これまでも、教職員定数の充実や、あるいはスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの配置、地域の教育支援センターの充実といったものについて取り組んでまいりましたけれども、さらに取り組みの充実を図る必要があると考えております。
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