厚生労働委員会

2016-04-26 参議院 全269発言

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会議録情報#0
平成二十八年四月二十六日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十一日
    辞任         補欠選任
     田村 智子君     小池  晃君
 四月二十五日
    辞任         補欠選任
     武見 敬三君     高橋 克法君
     川田 龍平君     小野 次郎君
     小西 洋之君     浜野 喜史君
 四月二十六日
    辞任         補欠選任
     高橋 克法君     中泉 松司君
     小野 次郎君     川田 龍平君
     浜野 喜史君     長浜 博行君
     小池  晃君     田村 智子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長        三原じゅん子君
    理 事
                島村  大君
                高階恵美子君
                羽生田 俊君
                津田弥太郎君
               佐々木さやか君
    委 員
                赤石 清美君
                有村 治子君
                石井みどり君
                太田 房江君
                木村 義雄君
                高橋 克法君
                中泉 松司君
                藤井 基之君
                古川 俊治君
                足立 信也君
                石橋 通宏君
                小野 次郎君
                川田 龍平君
                長浜 博行君
                西村まさみ君
                浜野 喜史君
                森本 真治君
                長沢 広明君
                小池  晃君
                田村 智子君
                東   徹君
                福島みずほ君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
   副大臣
       内閣府副大臣   高鳥 修一君
       法務副大臣    盛山 正仁君
       厚生労働副大臣とかしきなおみ君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       三ッ林裕巳君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林  仁君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官兼内閣府
       子ども・子育て
       本部審議官    中島  誠君
       法務大臣官房審
       議官       金子  修君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       香取 照幸君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    石井 淳子君
       厚生労働省保険
       局長       唐澤  剛君
   参考人
       政策研究大学院
       大学教授     島崎 謙治君
       NPO法人しん
       ぐるまざあず・
       ふぉーらむ理事
       長        赤石千衣子君
       一般財団法人全
       国母子寡婦福祉
       団体協議会理事
       長        海野惠美子君
       子どもの貧困対
       策センター公益
       財団法人あすの
       ば代表理事    小河 光治君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○児童扶養手当法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○政府参考人の出席要求に関する件
    ─────────────
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三原じゅん子#1
○委員長(三原じゅん子君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、田村智子君、小西洋之君、川田龍平君及び武見敬三君が委員を辞任され、その補欠として小池晃君、浜野喜史君、小野次郎君及び高橋克法君が選任されました。
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三原じゅん子#2
○委員長(三原じゅん子君) 児童扶養手当法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本日は、本案の審査のため、四名の参考人から御意見を伺います。
 御出席いただいております参考人は、政策研究大学院大学教授島崎謙治君、NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長赤石千衣子君、一般財団法人全国母子寡婦福祉団体協議会理事長海野惠美子君及び子どもの貧困対策センター公益財団法人あすのば代表理事小河光治君でございます。
 この際、参考人の皆様方に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多忙中のところ当委員会に御出席をいただき、誠にありがとうございます。
 参考人の皆様から忌憚のない御意見をお述べいただきまして、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
 次に、議事の進め方でございますが、まず、参考人の皆様からお一人十五分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
 なお、参考人、質疑者共に発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず島崎参考人にお願いいたします。島崎参考人。
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島崎謙治#3
○参考人(島崎謙治君) 私は、政策研究大学院大学の島崎と申します。本日は、このような機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
 私は、社会保障政策の研究、教育に携わっておりますが、最近は医療政策の比重が大きくなっております。それにもかかわらず、本日、児童扶養手当法の改正法案の審議に当たりまして参考人としてお招きいただきましたのは、恐らく二つの理由があるというふうに思っております。一つは、平成二十五年五月に設置されましたひとり親家庭への支援施策の在り方に関する専門委員会に委員として参画したことでございます。そしてもう一つは、平成十九年十月に養育費相談支援センターが開設されましたけれども、私はこのセンターが開設されて以来、今日に至るまでその運営委員として関わってまいりました。本日は、そのような立場から、一人親家庭をめぐる諸問題につきまして、お手元にお配りしておりますレジュメに沿いまして、日頃思っていることを申し述べさせていただきたいと存じます。
 第一は、今般の児童扶養手当法の一部改正法案についてでございます。
 今般の改正法案の主な内容は児童扶養手当の多子加算の増額でございますけれども、この点については、児童部会の専門委員会におきましても、参考人として参画された一人親家庭の支援団体の方々から加算額の引上げを求める意見が強く出されました。財源との兼ね合いがございますので、専門委員会の中間まとめではお手元のレジュメに記したような記述にとどまっておりますが、もとより今般の改正法案に異論があるわけではございません。というよりも、児童扶養手当の多子加算額は長らく据え置かれてきたわけでございますけれども、必要な財源を確保し、この度加算額の引上げにこぎ着けられましたことについて敬意を表したく存じます。
 第二は、養育費の確保についてでございます。
 この問題についてまず指摘をしておきたいことは、ほかの国、諸外国では協議離婚は一般的ではなく、特に有子離婚の場合は養育費の取決めについて裁判所若しくはこれに準ずる公的な機関が関与するのが通例だということでございます。私が承知しております限り、未成年の子供がいても届出だけで離婚を認めている国は日本以外にはございません。
 これは、ちなみに、西欧諸国に限ったことではございません。例えば、韓国では協議離婚と裁判離婚が併存しておりますけれども、二〇〇七年の民法改正によりまして協議離婚制度が大幅に変わりました。具体的に申し上げますと、未成年の子がいる場合には三か月の熟慮期間を経ることが求められるとともに、養育費や面会交流等について取決めをしないと離婚できないというふうに改められたわけでございます。
 誤解がないように申し上げますと、私は、だから日本の離婚法制も諸外国と同じようにすべきだという、そういう主張をするつもりはございません。これは、法あるいは法制度が社会実態や国民意識のどの程度先までリードするのかという問題と関わります。現状に引きずられ過ぎてはいけませんけれども、しっかり足固めをせずに理念だけ先行いたしますと、実効が伴わず上滑りしてしまうという問題を抱えます。
 したがいまして、私は、平成二十四年に施行されました民法改正によって離婚届出書の様式に養育費及び面会交流の取決めの有無についてチェック欄が設けられたことを踏まえ、まず、その記載状況や当事者の意識等について十分な分析を行った上で、実務のフィージビリティーを含めまして実効性の高い方策を検討するというステップを踏むことが必要かつ現実的だと考えております。
 けれども、同時に強調したいことは、養育費の支払の履行が現状で約二割にとどまっている実態を放置してよいと私は考えているわけではないことであります。その理由は、離婚したとしても子に対する扶養義務は非監護親も負っており、それが履行されない結果、私的な扶養義務を公的給付が代替することは許されないということもさることながら、養育費の支払は経済的にも精神的にも子供の養育や福祉にとって必要不可欠だからでございます。
 子供は親の所有物ではなく、独立した人格です。離婚に至る事情は様々であることを承知の上で申し上げれば、離婚に当たって養育費をしっかり取り決め、その履行を行うことは子に対する親の責務であり、身勝手は許されないと思います。あらゆる機会を捉えてそのことの啓発を行うとともに、離婚に至る前からの相談支援の充実等を図ることが必要であると考えております。
 第三は、面会交流の相談支援についてでございます。
 先ほど申し上げましたとおり、養育費相談支援センターは平成十九年に開設されましたけれども、その相談内容の推移を見てみますと、設立当初は養育費の取決めの手続などに関する一般的な相談が多かったのでございます。しかし、最近は複雑な相談事例が増加しております。それに加えましてもう一つ特徴的なことは、平成二十四年度から面会交流が絡んだ相談事例が増えていることであります。これは明らかに平成二十四年に施行された民法改正の影響だというふうにも考えられます。
 私は、面会交流を促進することに賛成です。ただし、面会交流につきましては、法律的にもまた実務の面でも詰めるべき点がまだ多く残されているように思います。
 例えば、面会交流というのは一体誰の誰に対するいかなる性質の権利なのかといった点であります。これにつきましては、面会交流というのは子の監護のために適正な措置を求める権利であるという考え方が通説化しているというふうに思いますが、面会交流が子の利益、福祉のためのものであるとすれば、子供が双方の親のはざまで葛藤するという事態は何としても避けなければなりません。また、面会交流と養育費の支払は法的には別の問題であり交換条件ではないといっても、例えば養育費も払わないのに面会交流は認めたくないという感情が生じることもまた事実であります。
 少なくとも言えることは、養育費は言わば無色透明な金銭の問題であるのに対しまして、面会交流は双方の親及び子供の三者が関わる継続的な人間関係をめぐる問題だということです。このため、養育費と面会交流とでは紛争の性格は相当異なりますし、必要となる相談支援の技術、スキルや子の葛藤の防止など配慮すべき事項なども大きく異なることに留意すべきだというふうに思っております。
 いずれにせよ、面会交流の相談支援は片手間で行うことができるような性格の仕事ではございません。面会交流を進めるためには、その前提として、家庭裁判所と民間のADR機関との役割分担、専門的な相談支援者の確保、養成等につきまして本腰を入れた取組が必要不可欠であると考えております。
 第四は、一人親家庭の相談支援体制の在り方についてでございます。
 離婚の前後では、親権や財産分与、養育費や面会交流の取決めだけではなく、仕事や住まいの確保、子供の教育など数多くの課題を抱え、かつそれらを短期間に決定、処理することが迫られます。また、離婚や一人親家庭の問題は個別性が強く、親や子供が病気や障害を抱えている場合にはその対応が必要になりますし、いわゆるDV事案ではシェルター機能の確保など特別な配慮を要するケースが少なくありません。したがいまして、総合性、専門性、即時性の三つを兼ね備えた相談支援体制の構築が求められます。
 しかし、残念ながら現実はそうなっておりません。例えば、平成二十三年度全国母子世帯等調査によりますと、一人親家庭の相談ニーズは高く、相談相手がいると答えた者の比率も高いのでございますが、相談相手の内訳を見ると、親族や知人、隣人を挙げた方が多数を占めております。そして、相談相手として公的機関を挙げましたのは、母子世帯では二・四%、父子世帯でも三・六%と極めて少数にとどまっております。もちろん、中には明石市のように頑張っておられる自治体もありますので、全てがそうだということを申し上げるつもりはございませんが、厳しい言い方をすれば、公的機関は知られていないか頼りにされていないのでございます。関係者はこのことを真摯に受け止める必要があると私は思います。
 それでは、どうすればよいのかということでありますが、まず、国だけではなく各自治体に一人親家庭の問題にもっと目を向けていただきたいと思っております。ここで私がなぜ各自治体と言っているのかといえば、児童扶養手当の支給事務は法定受託事務でございますが、一人親家庭の相談支援業務などは自治事務であります。自治体行政の中で一人親家庭の問題に対する政策のプライオリティーが高まらない限り、国が旗を振っても施策は空回りする結果に終わってしまいます。ただし同時に、自治体の予算、人員の制約が厳しいという現実も見据えなければなりません。また、子供の養育に関する相談ニーズがあるのは、何も離婚を考えておられる家庭や一人親家庭に限ったことではございません。例えば、障害を持ったお子さんをお持ちの方もおられますし、お子さんが引きこもりで悩んでいる家庭も少なくありません。
 こうした点を踏まえれば、総合性、専門性、即時性を備えた子ども家庭支援センターを各市町村に置き、その中の一つとして一人親家庭の相談支援機能を位置付ける方が効果的、効率的だというふうに考えております。比喩的に言えば、八ケ岳の広い裾野、つまり一般施策がベースにあって、その峰の一つとして一人親家庭の相談支援機能、また別の峰の一つが障害児に関する相談支援機能、また、これもあくまで例示でございますけれども、また別の一つの峰が引きこもり児童に対する相談機能と、そういったイメージで捉えていただければよろしいかと存じます。
 最後に、結論を述べ、締めくくりたいと存じます。
 児童扶養手当は、経済的に厳しい状況にある一人親家庭にとりまして大切な給付であることは改めて申し上げるまでもございません。しかし、一人親家庭の生活の安定と自立を図るためには、就労支援、教育支援、住宅支援など様々な分野の支援が必要です。また、養育費や面会交流につきましては、行政と司法、裁判所との役割分担と連携を欠かすわけにまいりません。さらに、今申し上げましたように、国が努力するのは当然でありますが、あわせて、自治体におけるこの問題に対する政策の優先順位が高くならなければ施策の実効性は上がらないと思います。
 率直に申し上げまして、一人親家庭の支援は最も難しい政策分野の一つだというふうに思います。しかし、難しいからといって手をこまねくことは許されません。難しいからこそ、未来を担う子供の福祉のために、関係者が手を携えて施策を前に進めていただくことを念願しております。
 私の意見は以上のとおりでございます。御清聴どうもありがとうございました。
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三原じゅん子#4
○委員長(三原じゅん子君) ありがとうございました。
 次に、赤石参考人にお願いいたします。赤石参考人。
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赤石千衣子#5
○参考人(赤石千衣子君) ありがとうございます。赤石でございます。
 この度は、貴重な機会をつくっていただき、本当にありがとうございます。しんぐるまざあず・ふぉーらむの理事長をしております。私は、団体の運営とともに、各地、本当に都道府県半分ぐらいの自治体にお邪魔して講座や研修の講師をし、そこでいろいろなシングルマザーのお話を聞いております。
 今日は、資料に沿ってお話ししたいと思います。
 まず、しんぐるまざあず・ふぉーらむの活動についてです。当事者中心の、シングルマザーと子供の支援団体でございます。相談事業、交流事業、セミナー、そして子供支援としては、学習支援とともに昨年度初めて入学お祝い金事業をしました。これは、御寄附の中から二十六人のお子さんに入学準備金として三万円をお渡ししました。入学準備、制服代その他で非常にお金が掛かります。ですので、これを早めにお渡しして、入学の準備金に充てていただくということで安心していただくためのものでございます。
 昨日、その一人のお母さんにお会いしました。うつ病がひどくて働けず、児童扶養手当と児童手当月額五万円余で暮らして、もう一年以上暮らしておられます。自死念慮、まあ自殺願望があったために、私たちが食料支援をずっと続けたことでだんだん元気になってこられ、お子さんの中学の入学の準備もできたわけなんですけれども、今もお子さんは、お母さんが死んでしまうのではないかと夜中に飛び起きてしまうというようなことを昨日語っておられました。今日この機会にお話ししてもいいですかということで御許可をいただいております。お母さんは部活動の費用が不安だと言っておりました。そして、お肉は何年も食べたことがないというふうにおっしゃっていました。納豆と卵だけで過ごしているということです。児童扶養手当という制度がどれだけ重要かということが分かると思います。
 今日は、こういう一人親家庭の貧困というのはなぜ起こるのか、そしてまた二〇〇三年以来の母子家庭の支援策というのを振り返ってどう評価するのか、さらに残った児童扶養手当の問題、支給回数その他、そして最後に一人親支援策のちょっと細かい事例もお話ししたいと思います。
 一人親家庭の現状というのは、二枚資料がございます。子供の貧困問題の中で一人親家庭の貧困、大変大きな問題となっておりますが、なぜ一人親家庭は貧困なのでしょうか。一人親家庭の親は福祉に依存し怠けて働いていないから貧困なのでしょうか。データが示すものは違います。日本の一人親、特にシングルマザーは世界でも類例を見ないほどよく働いている、にもかかわらず就労収入が少ない。このことをまずきちんと押さえていただきたいと思います。そしてさらに、それを補うだけの社会保障が届いていない。養育費も、島崎委員がおっしゃってくださったとおり、なかなか取得できていないということが根本的な問題でございます。
 では、その中で何がこれまで政策で行われてきたのかということです。
 ちょっと先に行きまして、「ひとり親家庭への支援施策の体系」というページを御覧いただきたいと思います。二〇〇三年以来、母子、まあ一人親になったんですけれども、施策は改革が行われて、子育て・生活支援、就業支援、養育費の確保支援、経済支援の四本柱で行われてきました。その中で、児童扶養手当は減額されてきたわけでございます。
 では、その就業支援施策、十数年たっておりますが、どのように評価できるのでしょうか。効果が上がったと言えるのでしょうか。
 労働政策研究・研修機構の周燕飛氏によりますと、この十数年行われてきた、主に母子世帯の母に対する就労支援については、高等職業訓練促進費、これは非正社員から正社員への就業移動に積極的な効果があったと評価しているものの、そのほかの自立支援教育訓練給付金制度、母子自立支援プログラム策定、母子家庭等就業・自立支援センターについては就業効果や賃金上昇効果は観察されなかったという報告を出しております。このことは重く受け止めた方がよろしいのではないかというふうに思っております。
 周氏の報告によりますと、効果が上がらない理由としては、名前が変わり周知度が低い、見切り発車によって現場が混乱している、次の資料ですね、母子世帯のニーズがくみ上げられていない、事業の効果検証が行われていないということを挙げておられます。費用対効果、ここに何百億も投じているわけですから、検証が必要というふうに私は思います。一人親施策に、エビデンスに基づく施策にしていただきたいということがございます。
 あと、就業支援ということを力を入れますと、どうしても長時間働くことになります。別の調査によりますと、一人親、母子世帯、父子世帯の不登校の出現率は有意に高い、父子世帯は特に一九%に上っております、経験率が。そういうことですので、働くということだけに力を入れるとお子さんが本当に健全に育つことが難しくなるという、このバランスの中で親はどちらに重きを置くのか、いつも揺れながら頑張っておられる、ここを理解していただきたいと思います。
 続いて、児童扶養手当の今回の改正でございます。
 第二子、第三子の加算額というのが最大一万円、最大六千円ということで改正案が出て、大変私どもは有り難く思っております。当事者の声を御紹介します。子供の人数が多ければその分お金も掛かります。今回の増額は本当に有り難い。子供が一人ずつ買ってあげられなかったワークブックを一人ずつに買ってあげます。少し食事におかずが増やせます。こういう声が聞こえてきます。この感謝の声を皆さんにお伝えしたいと思います。
 では、次に残る問題として、児童扶養手当額の加算の推移ということから、私は、この加算というのが三十六年ぶりになったわけですけれども、どういったルールで今後改定が行われるのかということの基準というのが少し心配になりました。
 児童扶養手当額の推移、これは、児童扶養手当、特別児童扶養手当の法令通達集からコピーしてきたものを四枚お付けしております。昭和三十六年の発足時、これは一人目と二人目の差が二対一だったんですね。八百円と四百円でございました。その後も割とそのような割合で推移していたんですが、昭和五十五年にそれがかなり離れた数字になっております。その後三十六年、第二子が上がらなかったわけなんですが、こういった制度のルールがないと、この次一体いつ額を決めるのかということがちょっと心配になりましたので、この四十年、もっとですね、五十年の資料を付けさせていただきました。是非御議論いただければと思っております。
 その次に、支給回数の問題に行きたいと思います。
 棒グラフの図を見ていただけますでしょうか。支給回数は今、児童扶養手当は四か月に一度、四月、八月、十二月の大体十一日頃に支給されることになっております。そうしますと、家計管理が困難であるということはもう本当に実態でもございます。
 例えば三月ですね、入学・進学時期に困難が押し寄せます。制服代、体操服代で十万、十五万円掛かるわけです。そのときが一番お金がない。本当に卒業アルバム代も払えないので、もらえない。代引きで制服をいただく、なので、代金が払えないので制服が手に入らない。こういった御家庭のお話を聞きます。では、七月末から八月初めはどうでしょうか。夏休みになります。お子さんは給食がありません。この時期に御飯とふりかけだけで過ごしているような一人親もおります。
 やはり電気代、それからガス代、携帯料金、こういったものは全て月払です。皆さんも、お給料が四か月に一度入れば非常に困難を伴うことは御想像できると思います。
 是非、支給回数は毎月支給にしていただきたい。また、自治体で意欲を持って毎月支給に変えたいという自治体があるやに聞いておりますので、是非裁量に任せられるような仕組みをお願いしたいと思います。
 また、児童扶養手当は、五年間支給後、半額に削減されることが条文で決まっております。現在は、一部支給停止適用除外届という複雑な届けを出しますと継続的に支給されます。しかし、この仕組みが理解されないために、三千人余の方が一部支給停止になっております。
 是非、この方たちを、本当に要らないのか、あるいは法の理解が進んでいなくて手続できていないのか、ここを救う手続が必要だと思います。
 続いて、児童扶養手当というのが相談にどう連携するのかということで、「相談窓口のワンストップ化の推進」という資料をお示ししております。
 今回、自治体は一人親をどういう名簿を把握しているかというと、児童扶養手当受給者名簿を持っているわけですね。それで、そこに働きかけているんです。では、そこの相談連携をするというのは非常に効果が上がると思うので、今回こういうことをお示しいただけたのはよかったと思います。
 しかし、気になるのは、次のページ行ってください、児童扶養手当受給者は百七万人です。そのほかの年金受給者、死別の方、障害年金の受給者、あるいは本人が所得制限を超えている方、また親族の所得制限が超えているために受けられないシングルマザー、シングルファーザーの方、別居中の方、また事実婚の疑いを掛けられている方はここから漏れます。
 しかし、この方たちも職業訓練を受けたりいろいろな相談支援が必要だとしたら、どうやって情報を届けるのか、ここが必要になってきます。情報を届けるためにはホームページ等必要ですが、実際のところ、やっぱりまだちょっと努力不足かなと思います。
 例えば、県の一人親施策を書いてあるページがございます。しかし、リンク先を見ると、委託先団体の新年会の日本舞踊の写真が出てくる、資料にお示ししておきました、これではいけないんですね。やっぱりきちんと施策が示されるようなリンクを貼っていただきたいと思います。
 最後に、不正受給監視と社会的排除は表裏一体であるということを述べさせていただきたいと思います。
 衆議院の審議でも、不正受給を監視するという言葉が何度も飛び交いました。児童扶養手当は事実婚の規定というのを持っておりまして、同居以外でも、訪問が頻繁であるとか仕送りがあるとか、こういう場合には事実婚であると認定して排除することになっております。
 しかし、このために誤解をされてしまい、窓口が嫌になってしまう方、あるいは近所に通報されたということで御近所との敵対関係になってしまう方、本当にいろいろな方がいらっしゃいます。実際に事実婚であったとしても、そこからDVを受け虐待事例になって、死亡事故も起こっております。
 ですので、私は、この事実婚の規定を甘くしてくださいとは申し上げません。適切に運用していいと思いますが、一方で、相談につながり続けられないとお子さんたちの社会的排除になってしまうんです。つまり、不正受給監視と社会的排除は表裏一体なんです。そのことを私どもは相談の中で非常に感じております。
 そのほか、寡婦控除のみなし適用問題、日常生活支援事業についてお話ししたかったんですが、ちょっと時間がないのでまとめに入りますが、今既存の枠組みでも、一人親家庭の支援はきちんとやればもう少し効果が上がるものがございます。本当にやっぱり真剣に効果が上がるような施策を官民一体で進めていただけたら大変有り難いです。
 以上です。
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三原じゅん子#6
○委員長(三原じゅん子君) ありがとうございました。
 次に、海野参考人にお願いいたします。海野参考人。
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海野惠美子#7
○参考人(海野惠美子君) 私ども、全国母子寡婦福祉団体協議会と申します。
 今回は、全国ですので、熊本の方の災害が起きたときに、何をやらなければならないのか、焦る気持ちもありました。そして熊本県、大分県の会長さんと連絡取り、甚大な被害状況だということも聞いております。一日も早く皆さんの不安が少なくなることを心からお祈りしながらこの場にいさせていただいております。
 改めて、本日は、将来子供をリードするであろう全ての子供たちがその生まれて育った環境に左右されない、またさせてはならないという思いが募るすばらしい会議に参考人としてお招きいただいたこと、これほど名誉なことはございません。誠にありがとうございます。
 さて、児童扶養手当について、この度、第二子以降増額の見込みとなり、会員の皆様から次のような喜びの声を聞いております。
 働きながら子供の精神面のフォローのできない中、児童扶養手当のアップにより心のゆとりができました。ありがとうございます。あと、物価が上がっている中、助かりました。子供が複数いるので助かります。お金がないので公立しか行かせられませんが、頑張ります。子供が三人いるので、念願がかなってうれしいです。貧困のため諦めることのないよう、これからも頑張っていきます。少し余裕ができて希望が持てました。将来を担う子供に明るい光が。親として創意工夫をして健全な育成をしようと思っておりますということです。
 あと、この児童扶養手当は、我が全国母子寡婦福祉団体協議会が昭和三十六年十一月二十九日、請願運動の果て、この制度は一人親の生活を安定させるとともに、自立を促し、子供の福祉の増進を図ることを目的としております。昭和五十一年六月五日には支給対象年齢を十五歳から十八歳に引き上げていただきました。これらも私たち請願、一生懸命やってきた結果だと思います。困っている人の集まりですけれども、ここで少しでも成果が上げられたことは喜びと思っております。
 ここで、少々私たちの会を紹介させていただきます。
 昭和二十五年十一月二十九日、全国未亡人団体協議会として会を発足し、戦争未亡人である母親たちが帰らぬ人をしのびつつ子供の成長をたくましく願い、行動を起こした、初めて、偉大なる会だと思っております。昭和二十七年十一月、第一回全国福祉大会開催。この大会は現在も自立基盤事業の一環として続いております。昨年は六十五回となる福祉大会を開催いたしました。私たちは一人親の自立のため、しっかりとした請願、決議をみんなで確かめ合いました。
 長年大会を続ける中、昨年、和歌山県の紳士からこのような一通のメールが届きました。母の十七回忌法要で、昔未亡人の集会で聞いていた歌を流したいと。その方は過ぎし母の思い出とこの会で歌っていた母を思い出されたそうです。きっとこの会に参加されているときのお母さんの顔が一番印象に残られたのでしょう。想像ですが、とても明るくて強いお母さんの顔だったのでしょう。それはとても貧困の連鎖という昨今の現状には程遠いと御推察いたしました。このように御立派な紳士と伺いました。
 そして、私たちが事業をやるために、母の日のカーネーション造花事業、母たちが経済的打開策としての事業を始めました。母の日が参ります。母の日のカーネーションをみんなで売って、やっぱりお互いに自分で自分に御褒美みたいな形で私たちもカーネーションを付けました。
 昭和三十九年七月一日、会の結成以来宿願であった母子福祉法が制定されました。五十一年六月五日、児童扶養手当支給年齢が十五歳から十八歳未満と拡大されました。
 私たちは子育てと仕事の両立をしながら、みんなで声を掛け合い、泣き笑いし、大変でありますが、楽しく署名運動、請願運動を幾多に行ってまいりました。今後も、世の中の全ての人々が生まれ育った環境などに差別されることなく、みんなが幸せになるため、我が団体は今以上の活動をしてまいりたいと思っております。
 また、母子寡婦福祉団体として、現在、多岐にわたり一人親家庭の支援をしております。その一つは、各都道府県、市におきまして、一人親の子供たちが将来の夢と希望を持てるため、学習ボランティア活動に取り組んでおります。震災に遭われた熊本県は、平成二十七年度、団体最多の七十七か所で学習ボランティアを取り組んでまいりました。今回の震災でそれがなくなることのないように願っております。今年度は日本全国たくさんの団体でその取組を拡大しております。唯一父子家庭が県の会長として活躍している長野県は、日本アルプスを抱えて過酷な立地条件の中、昨年からボランティア事業をスタート、今期は昨年の三倍の勢いで事業を展開すると聞いています。同会長は、経済的に塾に行きたくても行けず、習熟度に差が付いていることに具体的に教えると意気込みを感じさせています。このように、日本全国どの地域でも学習支援又は全国の居場所づくりに力を入れてまいりたいと思います。
 平和で貧困の格差のない世の中を希望しております。我が団体は、六十五年の歴史を生かしつつ、未来の社会づくりに貢献したいと思っております。
 昨年度は高等学校卒業程度認定試験合格支援の導入、今年度は高等職業訓練促進給付金事業の見直しをいただきまして、各地の団体の自立支援の相談員から喜びの声が上がっております。子供は親の背中を見て育ちます。母が時間と勝負の中、勉学に励む姿はとてもすばらしい結果を子供たちにもたらしてくれると思っております。
 体験を毎年の各地区のブロックの大会、地区の大会、全国福祉大会で数多く発表をされてきました。今後も一人親自身が自立できる環境の整備をよろしくお願いいたします。
 最後に、一人親家庭の今後の課題をお話ししたいと思います。
 学習ボランティアを実施していない自治体もありますので、是非実施していただきたいと思っております。あと、就学の支援、養育費支給率も二〇%にとどまっておりますので、そこのところの改正案があればいいかと思います。あと、児童扶養手当が四か月に一度というのを、何とかせめて年金と同じように二か月に一度にしていただけないか、これが私たち、生活に困っている人たちの希望でございます。
 ここで、一人の方のメールを紹介させていただきます。
 私は、下の子が高校を卒業すると同時に離婚をしました。下の子が生まれて間もなく、家族を顧みない夫からの心の支えと経済面の支えがほとんどなくなりました。世間体を気にする親兄弟からの反対により、離婚を考えませんでした。そのことを起こす元気すら私自身ありませんでした。夫から放任される中、十八年にわたり一人で子育てをしました。この子は平成七年に生まれましたが、サツマイモのつるを炊いて食べさせたり、ツクシを摘んで卵とじをして食べさせていました。私が仕事に出ることをひどく夫から反対されていましたので、自分の体の不調くらいで病院には行けませんでした。具合の悪い私を看護してくれたのは長女でした。その長女は、一人、家を出て、働きながら五年間で幼稚園教諭の免許を取得しました。就職先でメンタル面障害を起こして、現在治療中です。離婚をする、そして様々な支援を知っていたら、子供、私も心理の不安から心身を病むことはなかったでしょう。児童扶養手当の増額、他人ではなく有り難いです。ありがとうございました。
 あと、私どもが働いてきて感じたことは、私たちの時代はパートとかそういうことで何か所も働きながら生活してきました。そうすると、その方たちが国民年金だったもので、今では都会ではアパート代にもならない、これからどうして生きていくんだろうという方が増えてまいりました。是非、就業のためのいろんな施策、正規雇用、そういう形で働けるように、高度な技能と就業ができるような仕組みをつくっていただければ、みんな明るい生活ができるのではないかと感じております。
 今回、いろいろなことでこういう形ができましたことは心から感謝申し上げております。
 あと、私たちは全国大会を行っておりまして、全国で決議内容がございます。その決議内容は資料としてお出ししていますが、私どもが全国的に、全国大会、ブロック大会で申合せ事項として出しておりますので、その点はよろしくお願いしたいと思います。
 まず、自立と経済的な支援、それと子供の育成、これが基本で、私たちは生きていかなければならない、子育てをしていかなければならない、将来を担わなければならないと、そういうことをしっかりと踏まえながらこれからも私どもの会を展開していきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
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三原じゅん子#8
○委員長(三原じゅん子君) ありがとうございました。
 次に、小河参考人にお願いいたします。小河参考人。
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小河光治#9
○参考人(小河光治君) 子どもの貧困対策センター公益財団法人あすのば代表理事の小河でございます。このような機会をいただきまして、心からお礼を申し上げます。
 私の八歳の誕生日に父が交通事故に遭いました。あさってであの日から四十三年になります。私自身も児童扶養手当を子供の頃受けていた当事者でした。八年間、父はその後、闘病の末、亡くなりまして、お金がなくて、一家心中しようと母が言った日のあの夜のことを今も忘れません。私は交通遺児ということで奨学金をいただきまして、それ以外の多くの遺児たちも支援を受けて今日まで来ておりまして、私もその一人であります。私自身は、大学を卒業しまして、あしなが育英会に就職をしまして、二十六年間勤めて、昨年三月退職をさせていただいて、子供の貧困に対して放っておけないという同志の方々とあすのばを昨年立ち上げさせていただきました。長くあしなが、あるいは今あすのばで出会ったたくさんの子供たち、それから親御さん、そういった方々のことを思いながらお話をさせていただきたいというふうに思います。
 お手元の資料に沿ってお話をさせてください。
 まず最初に、あすのばのことを少し御説明させていただきたいと思います。
 昨年の六月十九日、これは子どもの貧困対策法が成立して満二年、その日に私ども、あすのばという団体を立ち上げさせていただきました。資料の一番初めにございます、子供の貧困をなくなる社会にするためにということで三つの事業をさせていただいています。一つは、子供の貧困はまだ見えない状況、これをいかに見えるようにして、調査研究をして、それに基づいた政策提言や法律改正などを進めていくということ。それから二点目には、全国各地で様々なNPOなどが子供を支える、そういった事業をされております。そういった方々を支えるという中間支援的な事業。それから三点目では、子供自身の自立に向けて物心両面で子供たちを支えていく事業をしております。
 もう一つ、私どもの団体の特徴がございまして、今六人理事がおりまして、私も含めて大人の理事は三人で、あと三人が学生であって、当事者の学生たちも入っています。私たちの団体のモットーは子供がど真ん中、センターということで、子供たちの声を大切にしながらそれを進めていくというふうに事業を進めさせていただいております。
 三枚目のところに移りまして、本当に今、皆様、参考人の方々からもお話がありましたように、今回の児童扶養手当の改正など、これ特に去年からこの一年間目覚ましく一人親を含めた子供の貧困対策が進んでおりますことを本当に有り難く思っています。先ほど申しましたように、そもそもは親を亡くしたあしながの学生たちが、子供の貧困率が発表された平成二十一年に子どもの貧困対策法を作ってくれという呼びかけの中から、この子どもの貧困対策法、議員立法で先生方、全ての国会議員の方に御賛同いただいてできたわけです。
 それから、私も内閣府の子供の貧困対策の大綱を作るための検討会のメンバーをさせていただきましたが、二十六年の八月にはその大綱ができまして、そして、去年の春には首相官邸で安倍総理を始め労働界それから財界、マスコミ、様々な方々がお集まりになって、子供の未来応援国民運動がスタートをした。このときに安倍総理が一人親世帯に対する政策パッケージをつくられるということを公言されて、そして去年の十二月には、ここにありますひとり親家庭等の自立応援プロジェクトというのを発表していただいて、今回の児童扶養手当の改正につながっているということかと思います。
 今も第二子以降のお話はございましたが、それだけではなくて、高校に通う、これは一人親だけではないですけれども、子供たちの学力を問わない給付金が第一子の方にも非常に今回大幅に増額されたとか、保育料も大幅に減免された。それから、高等職業訓練促進給付金というのも、例えば二年間が三年間に延びて、看護師の方が受けられるようになったりだとか、様々な面での今回充実をしているということを高く評価して、有り難く思っております。
 しかしながら、更にもう一歩進めていただきたいということを今日述べさせていただきたいと思います。
 既に今までお話がありましたように、一人親世帯に対してやはりこれ集中的に支援の必要性があるというふうに感じています。今、百四十六万世帯の一人親世帯で子供が二百三十万人ほどいるというふうに言われております。御存じのとおりに、一人親家庭の貧困率というのは五四・六%。OECD三十四か国の中で最悪の状況で、先ほどからお話があっているように、八割以上の方が働いている、つまり、いかに日本がワーキングプアであるかということはもうお分かりになっていらっしゃるかと思います。
 今、貧困状態の一人親世帯、このうち約八十万世帯、百二十六万人の子供が貧困状況というふうに思われます。児童扶養手当は一人親の母子家庭だと七割以上ですね、父子家庭でも半分近くの方が受けていらっしゃるということから見ても、児童扶養手当が一人親世帯の命綱であるということはお分かりになられるのではないかというふうに思います。
 その中でも、次のページに移りますが、母子世帯の経済的支援ということがやはり急がれているんだろうと思います。
 これは、私ども、今年の春、小学校、中学校、それから中学を卒業するあるいは高校を卒業する方に入学・新生活応援給付金という制度をつくりまして、街頭募金などで学生たちが募金を集めまして、一人三万円から五万円の給付金を百九十七人の方にお渡しいたしました。こちらの応募には三百八十六人の方がありまして、一・九倍の倍率でした。本当にこの審査をするのはもう断腸の思いで、もう本当ボーダーのところにひしめき合っているというような状況だったんです。
 そのあるお母さんの声を私も紹介したいと思います。母は、介護施設で調理を担当し、パート勤務をしています。パート収入と手当で三人の子供を育てているため、経済的に厳しく、教育費も食費も大変です。今回、二人の子供が入学するため、その準備費用が出せない状態ですというふうにあります。
 この方は、お母さんの年収が七十五万円、税込みで七十五万円です。高二と高一と中一の三人の子供さんをお抱えになっていらっしゃる。公営住宅に住んで、二万五千円払っていらっしゃるんですね。
 この方から、実は私どもに電話が掛かってきたんです。今回、この給付金を出すのに、住民票と非課税証明書を出してください、でもそのお金は後で立て替えますからということでお願いをしたんですが、三月二十二日までに出してくださいというふうにお願いをしたら、お母さんが、この住民票、これが、非課税証明書の発行手数料の六百円が何ともならないんです、二十五日の給料日まで待ってくださいというふうに電話を掛けてきてくださいました。この六百円のお金も何ともならないような大変な状況にいらっしゃるということが実際あるわけです。
 一方で、東京都の場合は、児童扶養手当に上乗せして児童育成手当というのが月に一万三千五百円、お一人当たりのお子さんに出るわけですね。今回も、最終的に、ですから東京都のお子さんを持っていらっしゃる方というのは、やはりこれで少しでも大きな力になって、今回この給付金を受けられなかったというケースがあります。
 あるいは、生活保護を受けていらっしゃる方も、これは生活保護は決して十分だということじゃないんですけど、いかに生活保護を受けられていないか、あるいは受けていないかという方が多いかというふうに思います。
 しかしながら、どこの県もこの東京都のような施策をできるということはありませんので、どこに住んでいても同じような支援が受けられるということが大切なのではないかなと思います。
 今回、二人以上のお子さんに対しては加算があったということなんですが、次のページに伺いますが、一人っ子の一人親世帯にもやはり支援が必要だということがこのグラフを見ていただければ分かるのではないかと思います。
 今回、百六万人、二十六年度、児童扶養手当を受けていらっしゃるんですが、そのうち一人のお子さんというのが六割を占めているということです。そうしますと、百二十七万人の親子が今回の二人以上の加算ということには当てはまらない、光が当たらないというような状況になっていますので、こういったお子さんたちにも是非とも見捨てられていないというような支援が必要だろうというふうに思っています。
 そういう中で、是非お願いしたいのが、結論から申しますと、この児童扶養手当の支給年齢の、子供の支給年齢の引上げということになってくるかと思います。それは、一人っ子のお子さんも含めた全てのお子さんに恩恵が当たるということです。
 先ほどのお話がありましたように、一人親の子の大学進学率は四分の一以下で、これ、一般世帯と比べてみるといかに開きがあるかということも分かるかと思います。
 私が勤めておりましたあしなが育英会でおととし調査した調査で、高校生に調査したんですが、就職を希望する理由を尋ねたところ、進学したいが経済的に無理というのが約三割で、進学したいけど家計を支えなきゃいけないという子が七%もいて、合計三六%にもなるわけですね。
 今、大学の学費、生活費、国公立で年間百五十万、私立では二百万近く掛かるというふうに言われていますし、今、学生支援機構の奨学金などを含めて奨学金を受けていらっしゃる、半数以上の方が奨学金を受けているということです。希望すれば大学や専門学校への進学のチャンスをつくるためにも、この児童扶養手当の支給年齢を二十歳まで、せめて二十歳まで、できれば就学中全部していただけると有り難いんですが、上げていただくということは、進学を後押しするということにつながってくると思います。
 続きまして、進学以外をする子供たちにもやはり多様な支援が必要だろうというふうに思っています。一人親世帯の就職率というのは三分の一になるわけですね。これも一般世帯のお子さんに対すると倍ぐらい就職をするということですし、離職率については、日本の今全ての方々を対象にしていますが、中卒の場合は三分の二、高卒の場合は四割が三年以内に離職をするという高い離職率です。
 ですので、就職をするお子さんに対してもちゃんと確実に手に職が付くような、例えば更なる就労給付金などの支援だとか、中卒や高卒者への学び直し、就労支援、それから、フリーター、ニートの方々も含めた包括的な支援が必要になってくると思います。
 最後にお話をしたいことなんですが、今しんどい一人親世帯に希望のある明日を感じてもらうために是非お願いをしたいと思います。
 また、ある御家庭のお話を、最近聞いたお話をしたいと思います。幼い子供二人を抱えているシングルマザーの方のお話なんです。その方、がんを患っていらっしゃって、最近再発をしたということが分かりました、ステージ4なんですとおっしゃるんですね。この子たちを残して、もう本当に将来のことが心配だと涙を流しながらお話をされました。
 私、あしなが育英会でも奨学課長ということで奨学金の審査をずっとしていたんですが、あしなが育英会って親を亡くした子供たちを支援しているんですけれども、最近増えているのが、元々離別の世帯の、母子世帯の方が働きづめ、いろんな事情で精神的にしんどくなって、精神疾患を患って障害認定を受けて働けないということで奨学金を受ける方が大変増えているんです。身も心もずたずたであるということが分かるかと思います。
 子供も親もやっぱり大切にしているというメッセージを発信することというのはすごく大きなことがあると思います。今回のこの児童扶養手当の改正などで、私たちは見捨てられていないんだ、こんなに大切にされているんだということが届くだけで、お母さん方がもうちょっと頑張ってみようとか、自立の芽になっていくということはあるかと思います。
 そういったことがとても重要であるということで、さらに、ワンストップサービス、本来のワンストップサービスだとか、こちらから出かけていくアウトリーチ型の訪問支援も必要ですし、例えば支援情報を確実に届けるという仕組みも必要かと思います。
 また、実態把握では、今母子世帯等の調査、五年に一度行われております。ただ、これ五年に一度でいいのか、これはやっぱり三年に一度ぐらいの間隔でより実態をしっかり把握していくということもとても重要なことだというふうに思っています。
 また、子供、これ選別的に、一人親世帯の選別的な施策というのももちろん大切なんですが、全ての子供たちに行き渡る、そういう普遍的な制度を充実させていくということが、子供たち、そういう子供たちの中にしっかり一人親世帯あるいは貧困世帯の子供たちも包含されていくというようなことにつながっていくというふうに思います。
 私、ずっと長年子供たちと接してきて常に感じていることなんですけれども、その子が肌で感じている痛みに寄り添って温かく接してあげて、ちゃんと自立できるまで様々な制度を準備して、それを活用することで、将来大人になったときには、子供のときの負の体験をばねにして人の痛みが分かる、社会で生き生きと生きていける頼もしい大人になっていくと思います。是非御一緒に、こういった子供たち、しっかりと育んでいくことを御一緒させていただければと心から願っております。
 今日はどうもありがとうございました。
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三原じゅん子#10
○委員長(三原じゅん子君) ありがとうございました。
 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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石井みどり#11
○石井みどり君 おはようございます。自由民主党の石井みどりでございます。
 本日は、四名の参考人の皆様、お忙しい中を御出席いただき、大変貴重な御意見を賜り、誠にありがとうございました。今回のこの法案の目的の一つは、私は子供の貧困対策の一助にもなるというふうに思っています。
 子供のときの貧困というのは成長した後にも継続して影響を与え、そして、言われることですが、これは十五歳時の貧困から、限られた教育機会、そしてまた恵まれない職に就く、そのことが低所得につながり、そして低い生活水準という、いわゆる貧困の世代間連鎖があるという意見もございます。先ほど来いろいろお話しいただいたことがやはりこの貧困の世代間連鎖につながるのではないかという思いで胸がいっぱいになりました。
 そこで、限られた時間ですので、島崎参考人、率直におっしゃっています、一人親家庭の支援というのは最も難しい政策分野の一つであるとおっしゃっています。もちろん、国だけではなく様々な関係する民間あるいは自治体が連携して施策を行うべきだと思いますが、財源の問題もありますが、国としてやはり一番何をなすべきか、優先順位もあるかと思いますが、それをお教えいただきたいと思います。
 そして、あと赤石参考人、そして小河参考人に、先ほど申し上げた貧困の世代間連鎖についてでありますが、これを防ぐためにはもちろん多様な施策が必要かと思います。そして、皆様の御提言の中にもその解決策が含まれていたと思いますが、端的に、やはり優先順位を付けてこういうことが必要だということをお教えいただければと思います。
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島崎謙治#12
○参考人(島崎謙治君) 御質問にお答えしたいと思います。
 国として何をなすべきかということでありますが、まず、国といいましても、行政と、それからもう一つは司法ということも、両面あると思いますが、まず前者について言いますと、先ほど申し上げましたように、一人親家庭の問題というのは非常に領域が広いわけですね。したがって、この問題は厚生労働省一つの問題ではなくて、当然のことながら、例えば先ほど小河さんからお話がありました教育の問題については文部科学省とも密接な連携を取らなきゃいけませんし、それから例えば住まいの問題であれば国土交通省とも密接な連携を取らなければなりません。そして、先ほどもちょっと御指摘申し上げましたとおり、この問題の根っこには我が国の離婚制度の問題が伏在しているわけでございますので、それとの関係も無視することはできないということになりますと、法務省、そして家裁を統括いたします最高裁との調整も必要になってまいります。
 私が是非やっていただきたいなというふうに思っておりますのは、こうした体系をしっかりするとともに、何かそういう施策を並べるだけではなくて、実際に現場でどういうふうに使いやすくしていくかどうかということをやっぱり考えていくことが重要だというふうに思っております。
 それからもう一つ、先ほど申し上げましたように、じゃ、各種の相談事務というのはどういう事務かというと、自治事務でございますよね。ということになりますと、国ができることというのは一方では限りがあるのも事実であります。そうした面では、国の責務と併せて、各自治体の特に首長さんに、この問題、特に子供の貧困対策という問題に対して施策のプライオリティーを是非上げていただきたい。非常にしんどいがゆえに、そのことを特に申し上げさせていただきたいと存じます。
 ありがとうございました。
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赤石千衣子#13
○参考人(赤石千衣子君) 御質問ありがとうございます。
 まず、労働、働くところの改革というのがあってしかるべきだと思います。例えば、私がお話を聞いているシングルマザーの方は、大体最低賃金プラス三円とか五十円とか、そういったところで働いておられます。東京ですと九百十円、東北ですと七百円、こんな形です。ですので、そのパートの賃金が、契約社員の賃金でもですね、少しでも上がることがやっぱり就労収入を上げていくというふうに思います。
 また、今、同一労働同一賃金というのがどうも一億総活躍の中で検討されているというふうに聞いておりますが、本当に同一価値労働、価値が入るものですが、同一価値労働同一賃金というのを実現しますと、今本当に一生懸命働いているのに正社員の半分以下の賃金で働いていらっしゃる、それで責任は重いというようなお母さんのお話を聞きますので、その点があると、七、八割にそこがなっていきますと、非常に上がるのではないかなというふうに思っております。
 と同時に、申し上げたのは、エビデンスに基づく施策をやっていただきたい。検証して、何かきれいに並べてあるだけじゃなくて、それが本当に実効性が上がるのか。日常生活支援事業などもすごくアイデアはいいんですが、実際には役に立っていなくて、都道府県で十件以下の利用件数のところが十五都道府県という実態でございました。これでは届かないんですね。ですので、改善のことも書いてございますので、是非こういったことをもう少しきちんと検証していけたら就業支援にもなっていくんではないかというふうに思っております。
 ありがとうございます。
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小河光治#14
○参考人(小河光治君) ありがとうございます。
 今お話あったとおり、私も、まずはやっぱりワーキングプアという状況をいかに脱却していくかということだと思います。
 今回の高等職業訓練促進給付金というのも、これは例えば先ほど申しましたように、看護師の方が受けられるようになったり、一年の資格で取れるようになったりということは、かなりこれも大きな自立支援のものになっていると思うんですが、様々な状況があるかと思います。そういう方々は、やっぱり一番はちゃんと自分で、長時間トリプルワークとかするんじゃなくて、普通のお仕事をしてちゃんと稼げるようになるということがとてもやっぱり大切だと思います。その後押しを是非しっかりしていただくことが根本的な部分としては大切なのかなというふうに思います。
 それから、やはり現金給付に対してはいろんな批判がありますが、例えば今回私どもの先ほどの給付金の話も、ある方からは、本当に、実は振り込みが三月の三十日になったんですけれども、まだ着きませんか、まだ着きませんかという声が実はひっきりなしにお電話掛かってきたんです。制服代、実はこの日までに納めなきゃいけないんですという声ですね。ですから、やっぱり現金というのは、使い方によっては本当にそのニーズに対して、今困っていらっしゃることに対してちゃんと使っていただくことができるというところとしてはすごく大きなところです。
 先ほど東京都の例を挙げましたが、東京都の例えばこの育成金というのももう既に長いことやっておりますので、これがどのような、ほかの都道府県とどのような例えばメリットがあるのかとか、その辺なんかもしっかりとまた今後分析もしながら、こういったような制度も例えば広げていく。ただ、それも自治体任せにせずに、どこにいてもやはり同じようなものが受けられるということも大切かなというふうに思います。
 あと、最後に一点は、やはり最後の、貧困の連鎖を断ち切るということは、お子さんがちゃんと社会で自立した生活ができるようにするための最後の支援ですね。ここは、大学に行きたい人、専門学校に行きたい人、あるいは職人になりたいとか、そういったような多様な子供たちに対してどのような制度的な支えができるか。私は、その中の一つ、特に一人親については、やはり就学中にも児童扶養手当があれば自分が稼がなくても安心して大学や専門学校に行けるという面でもとても大きな意味があると思いますので、是非今後も検討していただければ有り難いと思います。
 以上です。
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石井みどり#15
○石井みどり君 ありがとうございました。
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森本真治#16
○森本真治君 民進党・新緑風会の森本真治でございます。
 参考人の皆様、今日は貴重な御意見、ありがとうございます。
 皆様にもお伺いしたいんですが、時間に限りがありますので、順次御質問をさせていただきたいというふうに思います。
 島崎参考人の方から、まずお伺いしたいと思います。
 一人親家庭への支援施策全般を考えたときに、様々な支援策というものがあって、今回の児童扶養手当に限らずですね、さらには例えば児童手当であったり就学援助であったり、これは一人親家庭に限らずいろんな子供の支援というものがあるという中で、先ほど赤石参考人もちょっと触れられましたけれども、本当にこれが効果的に機能をしているのかということ。もちろん内容の充実ということも目指していかなければなりませんけれども、今の既存の施策が本当にうまい具合にかみ合って支援の効果が出ているのかというところはやっぱりもう一度ちょっと考えてみないといけないなというふうにも思っておりまして、例えばスクラップ・アンド・ビルドじゃないけれども、分かりにくい中でしっかりとこれを、もっと単純化するじゃないけれども、直接的に投入できるようなとか。
 実際、島崎参考人として、今のこの現状の、これも複雑化しているこの支援体系全体のことも含めて、もっとこうした方がいいんじゃないかというようなお考えがあればお伺いしたいと思います。
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島崎謙治#17
○参考人(島崎謙治君) どうも御質問ありがとうございました。
 私、先ほど申し上げましたように、一人親家庭の問題というのは非常に、何というんでしょうか、平均値でなかなか語れなくて、個別性が強く多様だという問題があると思います。それぞれニーズが異なっているわけですね。そうすると、一方でメニューがあって、それをどうやってマッチングするかという、そういうことが必要になってくるわけです。言ってみれば、ニーズがあって、ここに引き出しがあって、ここのその引き出しの中にいろんなメニューがあって、そこからニーズに最もふさわしいものをどうやって組み合わせていくかどうかということが必要になるわけですね。
 確かにおっしゃいますように、いろんなメニュー見てみますと、個々の施策がどんなふうになっているのか、それから要件が何なのか、一般の人が見てもよく分からないというような、そういうことがあると思います。私が思っておりますのは、そういうところを機動的に、つまり、個別のこれは、このメニューはこの要件だということを個別的に決めずに、それぞれのニーズに最もフィットするような組合せを柔軟に認めていくという方がむしろうまくいくんじゃないかというふうに私は思っております。
 それからもう一つ、先ほど申し上げましたように、余り、例えば一人親家庭でありますとか引きこもりでありますとか障害児とか、そういう個別的な、選別的な施策ということではなくて、ある程度やっぱり一般的な施策の広い裾野の中に幾つかの個別施策を組み合わせていくという方が効率的、効果的だというふうに考えております。
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森本真治#18
○森本真治君 ありがとうございます。
 ちょっと関連するようになりますけれども、赤石参考人の方も、先ほども就業支援事業の効果の検証というようなお話もいただきまして、実際に就業率自体は決して低くないというか、八〇%ぐらいですか、お母さんの就業率という中で。そうすると、やはり御説明いただいたように、ニーズとのミスマッチというか、本当に就業支援がお母さんのニーズと合っているのかというような部分とか、これもやっぱり中身の就業支援策についてしっかりと検証をしていかなければならないと思いますけれども。
 ただ、先ほどもお話があったように、働き方の問題とか、そういうところの問題ということが非常にあってくると、この就業支援策をどのように実効性を高めていくかということがちょっとなかなか私もぴんとこないなというふうに思うんですね。
 少し具体的に、もっとこういうふうにこの就業支援策、改善した方がいいんじゃないかとかというようなちょっと御提案があれば、是非お伺いしたいと思います。
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赤石千衣子#19
○参考人(赤石千衣子君) 御質問ありがとうございます。
 高等職業訓練促進費事業というのは、看護師とか介護福祉士とか保育士という学校に通う場合に生活費を援助しますよという制度でございます。これについては、本当に看護師になれますと児童扶養手当の所得制限を超えるぐらいの収入を得られるので、非常にここら辺のところの効果はありますよねということになっており、これを二年から三年に今回期間を延長したということは本当に有り難いなと思っております。
 こういう、御努力して、もう実習とか大変です。朝は保育園が開く前から子供を置いていって、夜帰ってきてから実習記録を書く。非常に体力、気力、知力の要る、それを子育てしながらやるということです。ですので、ここにも子育て支援がないといけないわけです。それを一緒にプログラムすることでやっていける。
 そのほかの支援、就業支援なんですが、やっぱりちょっと私、見ていて、なかなか効果が上がっていないなと。ただ、去年度から高校卒業資格認定試験の援助が始まりました。お母さんたち、いろんな方がいらっしゃる。かなり知的にも何とか頑張れる方と、高卒資格も持っていなくて非常に就労に結び付きにくい方。この十数年はこちらの上の方を支援していたと思うんですが、高卒資格を持っていない本当に困難を抱えている方の支援がやっと始まったところですので、ここにもう少し手厚くしていくということは必要です。ただ、その方たちはまず勉強したがっていらっしゃらない方も多いので、本当にじっくりと応援していかないとそこまで結び付かないということがあります。
 もう一つは、それだけの仕事をするには子育ての支援をしなければいけないんですね。それが日常生活支援事業です。ところが、先ほど言いましたように、平成二十五年は利用人数が、利用件数十人以下が十五県であったというのをNHKの甲府放送局が放送しました。これでは機能していないわけですね。
 今回、継続的な残業もいいですよというふうに改革してくださって、数値目標、KPIを一万件というふうにしてくださったのは大変有り難いんですが、しかし、やっぱり基礎自治体にこれを下ろして、先ほど島崎委員もおっしゃったように、ファミリーサポート事業というのが自治体にはあります。これと統合して減免措置を付けた方が小回りの利くいい施策になるのではないかというふうに思っております。
 済みません、長くなりました。清瀬市では、千三百件これを利用しているそうです、ホームヘルパー事業。このニーズの多さが、KPI一万件では応じ切れません。もっとニーズは高いということは、基礎自治体にやれば分かってくるかと思います。
 ありがとうございました。
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森本真治#20
○森本真治君 ありがとうございます。
 小河参考人に進学支援のことについてちょっとお伺いをしたいと思いまして、先ほど今の取組についての一定の評価をされているという御発言もあったわけでございますけれども、そもそも我が国の、これは一人親家庭に育った子供に限らず、本当にこれ、OECDなんかの調査でも、授業料と学生支援の国際比較なんかでも、日本というのがもう本当に高授業料と低補助といういわゆる四分類の中で一番最低の部分に位置をされているという現状がある中で、本当にいろんな支援をしようということで頑張っている皆さんも多くいらっしゃるというのは十分理解はしておりますけれども、なかなかやっぱり、ここの根本的な部分について取組をしていかないと、やはり非常に解決ということも厳しいんではないかなという認識をずっと持っておるんですね。
 今、奨学金なんかについてはいろいろと世論が大変盛り上がってきているということは認識しておりますけれども、授業料だけが免除になって、じゃ、東京なんかに学びに来る学生が生活なんか本当にできるのかというような、学業に専念できるのかというような我が国の実態があります。
 ちょっと大きな話になるかもしれなくて大変恐縮ですけれども、やはり進学、我が国で学ぶという現状とか実態の部分についてのちょっと問題意識と、いろいろとまた今後に向けての提言というものも最後伺えればというふうに思います。
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三原じゅん子#21
○委員長(三原じゅん子君) 申合せの時間が来ておりますので、簡潔にお願いをいたします。
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小河光治#22
○参考人(小河光治君) はい。
 今奨学金の制度も議論されています。これ、奨学金には今有利子の奨学金、利子の付いている奨学金が実は大多数の方が受けていらっしゃる。そういう中で、今給付型の奨学金という議論がされていますが、これは学生支援機構の奨学金というのは、無利子の奨学金はちゃんと学力も伴わないといけないという基準があって、そうすると、貧しくて学力が伴わない子というのは有利子の奨学金しか受けられないという実態があるんですね。これに更に給付型奨学金をもしつくったときには、本当に勉強できる子だけが給付型の奨学金があって、実は、貧しくて、学力とそれから親の年収は完全に比例していますから、そういう子たちが実は全く救われないというような現状にもなっていくかと思います。
 ですから、その辺のところをしっかりとまず議論をしていただくということが大切だと思いますし、私は、私立の大学とか専門学校も含めた授業料減免制度をもっとしっかりさせていくということが大切かなというふうに思います。これ、大学とか専門学校も努力してそういう減免制度をつくっているところもありますので、そこが、例えば国がマッチングをして、同じように授業料そのものを下げていくということに支援をしていただくことの方が効果があるのではないかと考えます。
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森本真治#23
○森本真治君 ありがとうございました。
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佐々木さやか#24
○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。
 今日は、四人の参考人の皆様、大変貴重な御意見をいただきまして本当にありがとうございます。
 私からは、まず、養育費の確保について、島崎参考人と、それから海野参考人にもお聞きしたいと思います。
 島崎参考人から養育費の確保についてお話をいただいて、私も全くそのとおりだなと思うところが多くございました。養育費という言葉自体、まだ広く認識されているか、ましてや支払をしなきゃいけないというその認識自体なかなか国民の皆様には深まっていないのかもしれないなということも思っております。しかしながら、おっしゃっていただいたとおり、じゃ、その履行が約二割でとどまっていいのかというと、やはりそうではないだろうというふうに私も思います。
 それで、まず段階を踏んで合意をしていただくように当事者間で促していくということも重要だと思うんですけれども、その合意がされても、やっぱり合意があっても履行されないと。いろんな資力の問題ですとか事情はあるにせよ、やはり、ある程度強制的に履行確保するとなると差押えの申立てもしなきゃいけないんですが、先ほど小河参考人のお話の中に、六百円の印紙代すらなかなか難しいという中で、そういう差押えの費用を掛けて、手間も掛けて履行を、強制的に差押えをしていくということを本当に一人親家庭の、例えば母子家庭のお母さんができるかというと、結構難しいなというふうに私も悩みを持っているところであります。
 そうした観点から、島崎参考人は、今後実効性の高い方策を検討していくべきだとおっしゃっていらっしゃいました。これから検討していくということであろうと思いますけれども、こういった例えば方策というようなことをもしお考えになっていることがあれば是非教えていただきたいと思います。
 海野参考人には、この養育費の履行の確保ということについて、事前にいただいた資料の中にございましたものですから、その点についてお考えになっていることを教えていただければと思います。
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島崎謙治#25
○参考人(島崎謙治君) 御質問ありがとうございます。
 私は、ほかの国の制度ということについて必ずしも詳しく承知しているわけではありませんが、ほかの国の例とか見ますと、いわゆる国が強制徴収するような、そういうタイプの制度を取っているところが少なくありません。
 ただ、この問題は、先ほど申し上げましたように、その前提として離婚法制が違うんですね。例えば、日本で仮にそういうような仕組みが導入できるかといいますと、まずその前提となっております債務が一義的に確定しません。それから、そもそもそれが債務名義化されていませんので、言ってみればそれを、子供の請求権を国が代理をして取得をして、それでその非監護親の方に請求、取立てに行くという、そういうことを法制的に仕組むのは、不可能じゃないかもしれませんけれども、かなり難しい面があるのは事実だろうと思います。そうした中で、法務省サイドの方でもいろんな取組をされているんだと思いますが、一方でそれなりの費用と時間が掛かるという問題もありまして、なかなか、一定の効果があったにせよ、十分な成果を収められていないかもしれません。
 それからもう一つ申し上げたいことは、一度取り決めた後のその後の生活の事情によって、つまり養育費の減額ができないかとかという、そういう相談が結構最近増えてきているのが実情でございます。
 直接的なお答えになっていないのかもしれませんが、一見迂遠のようかもしれませんけれども、今委員もおっしゃいましたとおり、つまり養育費を取決めをしない、あるいはそれを取り決めても履行しないということは、これは許されないんだということを、まずそれを言ってみれば社会通念化していくということが、迂遠のようかもしれませんけれども、まずそこがベースだろうというふうに思っております。
 それから、併せて言えば、最初にきちんとしておきませんと、後々、じゃ事後的に請求するといっても、これはなかなか難しい問題がありますので、各種の相談につきましても、これ離婚の前からできる限りそういうことをやっていくとか、あるいは韓国では親教育なんという言葉がありますけれども、そういうようなことも検討していくことが必要なのかなと、そんなふうに思っております。
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海野惠美子#26
○参考人(海野惠美子君) 私も、三十年間二人の男の子を育ててまいりましたけれども、養育費の問題は私の場合は裁判で決まったんですけども、相手方が払う気ないということで、好きで別れたわけじゃないんだから絶対払わないと、そういうふうな形で、裁判離婚であっても払っていただけなかったという状況もあるんですね。
 幾ら裁判で決めたから何したからって、絶対お金がないわけじゃなくても、払う気はないということで、私もフルタイムだったので、取りあえず何とか自分で二人の子供を育てていこうという意気込みがありましたので、それを当てにせずにやってきましたけど、今の皆さんの状況だとこれは無理だなという、正規雇用がほとんどなくなったんですね。それで、一人募集すると全国から履歴書が百通ぐらい来るような状況の中で就職していくわけだから、養育費がないと、とてもじゃないけれども、そういう正規雇用の中に入っていけないという状況もあります。
 そして、要するに、男性側からすれば、税金も控除対象にしてあげれば払いやすいかなという皆さんの考えもあります。
 あと、離婚届のところにもチェック欄はできたんですけれども、相談コーナーがない。まず、私も働いていて思うんですけれども、裁判所でも何でも、相談に行きたくてもお休みが取れないんですよね。一般の企業は大変なんです。もうノイローゼになるぐらいに一日休み取るためにはすごい考え込んでしまうというのが現状です。
 だから、そういう中で養育費をきちっと整備していくには、もう離婚届出した時点で、そこのところでそのチェックがなければ相談コーナーでもつくっていただいて、こういうふうに動いた方がいいですよというアドバイスをいただければ、もう少しこの養育費の点は進んでいくんではないかなと少しは思っております。
 でも、なかなかこの養育費の問題はお互いに感情的になっていますので、難しい問題だとは思っております。
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佐々木さやか#27
○佐々木さやか君 残り時間が二分ですので、端的に、赤石参考人に、面会交流支援援助について、直接的な経済的な支援とはまた違う話なんですけれども、お考えのところがあれば教えていただけないでしょうか。
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赤石千衣子#28
○参考人(赤石千衣子君) ありがとうございます。
 面会交流は、私どもシングルマザーの相談を受けることが多いので、非常に苦慮されている方が多いです。面会交流が調停で月一回、月二回と決まったけれども、もう終わった途端に次の予定の話合いをしなければいけないが、元々パワハラがあった、非常に何かメールで、すごく、何だ、その日は都合が悪いのはおまえが都合が悪いようにさせているんだろうみたいなメールが来てしまうので、心理的にも非常に大変だというようなお話があります。ただ、やはりお子さんの権利ですので、何とかして実現の方向に行った方がいいと思います。
 御提案としては、面会交流がしやすい場所、お子さんの遊び場で安全に遊べてというようなところを自治体が、明石市は何か天文台のところをやるということなんですが、そんなに行方不明になりにくいような場所を少し、ありますよという形でやっていくと、パパもお子さんと遊ぶのが正直ちょっと下手な方もいらっしゃいますので、そのパパたちも子供と遊ぶことをうまくやれるような、しかも安全な場所というのが、もう少し指定場所があったりするといいのかなと。もちろん、親教育プログラムもその次に必要かと思います。
 ありがとうございます。
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小池晃#29
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 日本の子供たちが六人に一人が貧困状態で、特に一人親家庭の貧困率が五割を超えているということ、待ったなしの課題だと。今回、第二子以降の加算額増額で、これはもう関係団体も強く求めてきたことなので、私たちも賛成です。
 そういう立場で今日は質問したいと思うんですが、まず最初に小河参考人にお聞きしたいんですけれども、政府案は第二子を最大で一万円、第三子以降を最大で六千円と。衆議院では、野党が共同提案で、これは第二子以降一人につき一万円という提案をいたしました。さらに、支給対象に二十歳未満の学生等も追加するということも盛り込みました。こういった方向性についてどういうふうにお考えか、お聞かせください。
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